説明

エンジンの排気浄化装置

【課題】運転状態検出機器が異常となっても、噴射弁による還元剤の供給量精度を維持すると共に、熱害による噴射弁の故障の誘発を防止できるエンジンの浄化装置を提供する。
【解決手段】触媒温度センサ8の異常が検出されたとき、触媒温度に近似できる排気温度センサ5で検出した排気温度Te1に応じて尿素水の噴射量を制御するため、触媒温度センサ8が異常となっても、噴射弁12による尿素水の供給量精度を維持できると共に、噴射弁12の作動を停止することなく継続できるため、噴射弁12の尿素水による冷却が可能となり、熱害による故障の誘発を回避できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンの排気浄化装置に関し、特に、排気中に供給した還元剤を選択還元型触媒上で排気中の窒素酸化物と還元反応させて窒素酸化物を除去する排気浄化装置に関する。
【0002】
従来、排気中に含まれるNOを除去するために、例えば、(1)Ba等のNO吸蔵材にNOを吸蔵させ、その後、NO吸蔵材からNOを放出させると共に、排気中のHC成分でNOを還元浄化する方法、(2)NOをセリア材等に吸着させておき、上流から尿素水を排気通路に供給してセリア材に吸着しているNOを選択還元する方法、(3)2層構造をもつ触媒層を備え、下層に含有されるセリア系NO吸着材にNOを吸着させ、その後、排気中のCO,HO,H等と吸着しているNOとを反応させてNHに転化し、そのNHを上層のNH吸着材、例えば、ゼオライト等に吸着させ、更に、NOとNHとを反応させることによりNに還元浄化する方法等、種々の方法が知られている。
【0003】
前記(2)の方法は、選択還元型触媒(Selective Catalytic Reduction)を使用することからSCR法とも言われ、還元剤としては、一般に、アンモニアが用いられている。具体的には、前記のように、尿素水を排気の熱で加水分解させてアンモニアを生成し、このアンモニアを還元剤として働かせる。以下、アンモニアの前駆体である尿素水を含めて還元剤と示す。
【0004】
SCR法では、供給量の制御を精度良く行えることから、各種センサの検出値に基づき、排気中への還元剤の供給を噴射弁で行う手法が一般的に行われている。特許文献1は、エンジン部品等に異常が発生した場合、還元剤の供給を禁止する技術が提案されている。特許文献1では、排気中のNOに対して還元剤が過剰に供給された結果、未反応のアンモニアが大気中に放出されることを防止している。
【0005】
また、特許文献2は、噴射弁方式が、還元剤の供給量制御を精度良く行える反面、その機構上、耐熱性の問題を有することに着目し、噴射弁周りに冷却室を設置する技術を提案している。特許文献2では、噴射弁を構成する電磁駆動機構等の熱害を防止でき、還元剤の供給量制御がより効果的に担保できる。
【0006】
【特許文献1】特開2005−113708号公報
【特許文献2】特開2007−321647号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
SCR法における噴射弁方式では、噴射される還元剤を利用して噴射弁及びその電磁駆動機構等を冷却しており、頻繁に還元剤を噴射するほど、冷却性の面では有利である。特許文献1では、アシストエア圧センサやNO濃度センサ等が異常判定された場合、還元剤の供給を禁止するため、噴射弁への還元剤の供給量が減少し、結果的に熱害による噴射弁の故障を誘発する可能性がある。
【0008】
特許文献2では、噴射弁周りに冷却室を設置して冷却水を循環しているため、効果的な温度管理が可能である。しかしながら、新たに冷却室や冷却水通路等を装備する必要があり、更に、配置スペースの確保、重量増加、コストアップ等解決すべき新たな課題が発生する。
【0009】
本発明の目的は、運転状態検出機器が異常となっても、噴射弁による還元剤の供給量精度を維持すると共に、熱害による噴射弁の故障の誘発を防止できるエンジンの浄化装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、排気通路に設けられた選択還元型NO触媒と、この触媒上流の排気中に還元剤を噴射する噴射弁と、前記触媒の温度に応じて還元剤の噴射量を制御する噴射量制御手段とを有するエンジンの排気浄化装置であって、前記触媒の温度を検出する触媒温度検出手段と、この触媒温度検出手段の異常を検出する第1異常検出手段と、前記触媒温度検出手段よりも排気通路上流側に設けられた排気温度検出手段とを有し、前記触媒温度検出手段の異常が検出されたとき、前記排気温度検出手段で検出した排気温度に応じて前記還元剤の噴射量を制御することを特徴とする。
【0011】
請求項1の発明では、触媒温度検出手段よりも排気通路上流側に設けられた排気温度検出手段から触媒温度に近似できる検出値を得ることにより、触媒温度検出手段の異常検出時、上流側の排気温度に応じて還元剤の噴射量を制御している。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1異常検出手段は、前記排気温度検出手段で検出された排気温度に基づき異常検出することを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、排気通路に設けられた選択還元型NO触媒と、この触媒上流の排気中に還元剤を噴射する噴射弁と、排気中のNO濃度に応じて還元剤の噴射量を制御する噴射量制御手段とを有するエンジンの排気浄化装置であって、前記触媒より上流側の排気中のNO濃度を検出するNO濃度検出手段と、このNO濃度検出手段の異常を検出する第2異常検出手段と、エンジンから排出される排気中のNO濃度を推定するNO濃度推定手段とを有し、前記NO濃度検出手段の異常が検出されたとき、前記NO濃度推定手段で推定したNO濃度に応じて前記還元剤の噴射量を制御することを特徴とする。
【0014】
請求項3の発明では、NO濃度推定手段からエンジンから排出される排気中のNO濃度に近似できるNO濃度推定値を得ることにより、NO濃度検出手段の異常検出時、推定されたNO濃度に応じて還元剤の噴射量を制御している。
【0015】
請求項4の発明は、請求項3に記載の発明において、エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、エンジンの負荷を検出する負荷検出手段とを有し、前記NO濃度推定手段は、エンジンの回転数と負荷に基づいてNO濃度を推定することを特徴とする。
【0016】
請求項5の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の発明において、前記還元剤を噴射弁に供給する還元剤供給手段と、この還元剤供給手段の異常を検出する第3異常検出手段とを有し、前記還元剤供給手段の異常が検出されたとき、前記還元剤の供給を禁止することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1の発明によれば、前記触媒の温度を検出する触媒温度検出手段と、この触媒温度検出手段の異常を検出する第1異常検出手段と、前記触媒温度検出手段よりも排気通路上流側に設けられた排気温度検出手段とを有し、前記触媒温度検出手段の異常が検出されたとき、前記排気温度検出手段で検出した排気温度に応じて前記還元剤の噴射量を制御するため、触媒温度検出手段が異常となっても、噴射弁の還元剤供給精度を維持すると共に、熱害による噴射弁の故障の誘発を防止できる。
【0018】
つまり、触媒温度に近似できる触媒上流側の排気温度を用いて還元剤の噴射量を制御するため、触媒温度検出手段が異常となっても、噴射弁による還元剤の供給量精度を維持できる。しかも、噴射弁の作動を停止することなく継続できるため、噴射弁の還元剤による冷却が可能となり、熱害による故障の誘発を回避できる。
【0019】
請求項2の発明によれば、前記第1異常検出手段は、前記排気温度検出手段で検出された排気温度に基づき異常検出するため、排気温度検出手段で検出された排気温度を異常検出と噴射弁制御とに兼用して使用することができる。
【0020】
請求項3の発明によれば、前記触媒より上流側の排気中のNO濃度を検出するNO濃度検出手段と、このNO濃度検出手段の異常を検出する第2異常検出手段と、エンジンから排出される排気中のNO濃度を推定するNO濃度推定手段とを有し、前記NO濃度検出手段の異常が検出されたとき、前記NO濃度推定手段で推定したNO濃度に応じて前記還元剤の噴射量を制御するため、NO濃度検出手段が異常となっても、噴射弁の還元剤供給精度を維持すると共に、熱害による噴射弁の故障の誘発を防止できる。
【0021】
つまり、排気中のNO濃度に近似できるNO濃度推定値を用いて還元剤の噴射量を制御するため、NO濃度検出手段が異常となっても、噴射弁による還元剤の供給量精度を維持できる。しかも、噴射弁の作動を停止することなく継続できるため、噴射弁の還元剤による冷却が可能となり、熱害による故障の誘発を回避できる。
【0022】
請求項4の発明によれば、エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、エンジンの負荷を検出する負荷検出手段とを有し、前記NO濃度推定手段は、エンジンの回転数と負荷に基づいてNO濃度を推定するため、既存のエンジン制御用検出値を利用でき、別途検出手段を設けることなく、精度の良いNO濃度が推定できる。
【0023】
請求項5の発明によれば、前記還元剤を噴射弁に供給する還元剤供給手段と、この還元剤供給手段の異常を検出する第3異常検出手段とを有し、前記還元剤供給手段の異常が検出されたとき、前記還元剤の供給を禁止するため、所定の制御信号を受けても還元剤供給手段が正確な量を供給できない、所謂噴射弁側機構の故障による還元剤の過剰供給を確実に禁止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明を実施する為の最良の形態について説明する。
【実施例】
【0025】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しつつ説明する。図1は、エンジン用の排気浄化装置の構成を模式的に示す説明図である。本実施例の排気浄化装置は、ディーゼルエンジンの排気浄化処理に適用する場合の例であり、ディーゼルエンジン1に接続される排気通路2に、パティキュレートマターを除去するためのディーゼル・パティキュレート・フィルタ(DPF)3、DPF3の下流の排気通路2にはNOを浄化するためのセリア系酸化物からなる選択還元型NO触媒4が配置されている。尚、DPF3の上流にHC等を浄化するディーゼル酸化触媒を配置し、触媒4下流にアミノシリケート化合物からなるNH吸着材を配置することも可能である。
【0026】
排気通路2には、DPF3の上流側に排気温度センサ5、DPF3と触媒4との間に第1NO濃度センサ6、触媒4の下流に第2NO濃度センサ7が夫々配置されると共に、触媒4には触媒温度センサ8が配置されている。
【0027】
エンジン電装品、前記各センサ及びエンジン1周辺に設けられたエンジン回転数センサ9やエンジン負荷センサ10等の構成と電気的に接続され、各構成から取得した信号に基づき、各種演算処理を実行し、エンジン1の運転における電気的な制御を総合的に行うエンジンコントロールユニット(ECU)11が設けられている。
【0028】
更に、本排気浄化装置には、噴射弁12と尿素水供給手段13とが設置されている。噴射弁12は、高性能な電磁弁で構成されており、触媒4の上流側排気通路2に、噴射方向が触媒4の端面に向かうように装着されている。
【0029】
尿素水供給手段13は、尿素水を貯留するタンク14と、尿素水供給管15と、尿素水戻り管16と、フィードポンプ17と、圧力制御弁18とから構成する。ECU11から制御されるポンプ17で吸引された尿素水は、フィルタ19でろ過された後、圧力制御弁18で調圧されて噴射弁12に供給される。規定圧力を超える分の尿素水は尿素水戻り管16によってタンク14に戻される。また、尿素水供給管15には、管内圧力を検出する尿素水圧センサ20が設置されている。
【0030】
ECU11は、噴射量制御部21(噴射量制御手段)と、NO濃度推定部22(NO濃度推定手段)と、第1異常検出部23(第1異常検出手段)と、第2異常検出部24(第2異常検出手段)と、第3異常検出部25(第3異常検出手段)とから構成する。
【0031】
噴射量制御部21は、各種センサから入力した信号及び情報を基に、最適な尿素水噴射量を演算及び設定し、設定した尿素水噴射量に応じた指令信号を噴射弁12に出力する。NO濃度推定部22は、エンジン回転数と負荷との関係で決定されるNO濃度のマップを予めROMに格納しており、このマップに基づき触媒4上流側のNO濃度を推定する。
【0032】
第1異常検出部23は、排気温度センサ5の検出値と触媒温度センサ8の検出値とを比較し、センサ出力がなく、所定値以上の差異が存在する場合、触媒温度センサ8の異常を判定する。第2異常検出部24は、NO濃度推定部22で求めたNO濃度推定値と第1NO濃度センサ6の検出値とを比較し、センサ出力がなく、所定値以上の差異が存在する場合、第1NO濃度センサ6の異常を判定する。第3異常検出部25は、尿素水圧センサ20の検出値と予め設定される基準値とを比較し、センサ出力がなく、基準値よりも低い場合、ポンプ17の故障或いは尿素水漏れとして尿素水供給手段13の異常を判定する。尚、前記各異常検出部の異常判定は、断線及びショートを重視し、センサ出力のみを判定条件とすることも可能である。
【0033】
次に、図2のフローチャートに基づき、本排気浄化装置の制御処理について説明する。尚、Si(i=1,2…)は各処理ステップを示す。
【0034】
図2に示すように、まず、上流側NO濃度Dn1、下流側NO濃度Dn2、尿素水圧力P、排気温度Te1、触媒温度Te2等本制御に必要な各種信号の取り込みを行い(S1)、S2に移行する。S2の判定の結果、尿素水圧力Pが基準値よりも大きな場合、尿素水供給手段13は正常なため、S3に移行する。
【0035】
S3の判定の結果、第2NO濃度センサ7の検出値である下流側NO濃度Dn2が正常と判定された場合、S4に移行する。尚、第2NO濃度センサ7の異常判定は、センサ出力がなく、所定範囲内に検出信号が存在するか否かで判定している。S4の判定の結果、触媒温度Te2が正常の場合、S5に移行する。S5の判定の結果、上流側NO濃度Dn1が正常の場合、S6に移行する。S6では、NO濃度Dn1とNO濃度Dn2と触媒温度Te2とに基づき尿素水の噴射量を設定し、噴射弁12による噴射を実行(S7)してリターンする。
【0036】
S5の判定の結果、Yesの場合、第1NO濃度センサ6が異常なため、NO濃度推定値Dn3を推定する(S8)。S9では、NO濃度推定値Dn3とNO濃度Dn2と触媒温度Te2とに基づき尿素水の噴射量を設定し、S7に移行する。
【0037】
S4の判定の結果、Yesの場合、排気温度Te1から触媒温度Te2の推定値Te3を設定し(S10)、S11に移行する。S11の判定の結果、上流側NO濃度Dn1が正常の場合、NO濃度Dn1とNO濃度Dn2と推定値Dn3とに基づき尿素水の噴射量を設定し(S12)、S7に移行する。尚、DPF3の温度に基づき推定値Te3を推定しても良く、また、エンジンの回転数や負荷を考慮して推定精度を高めることができる。また、制御処理速度を考慮し、予めマップとしてECU11内に格納しておくことが好ましい。
【0038】
S11の判定の結果、Yesの場合、第1NO濃度センサ6が異常なため、NO濃度推定値Dn3を推定する(S13)。S14では、NO濃度推定値Dn3とNO濃度Dn2と推定値Te3とに基づき尿素水の噴射量を設定し、S7に移行する。
【0039】
S3の判定の結果、Yesの場合、第2NO濃度センサ7が異常であるため、NOの浄化率が不明であり、アンモニアのスリップ率も検出できないことから、尿素水の噴射を禁止する(S17)。S2の判定の結果、Yesの場合、尿素水供給手段13自体が故障のため、正確な供給が不可能である。従って、第2NO濃度センサ7が異常のときと同様に尿素水の噴射を禁止する(S17)。
【0040】
次に、本実施例に係る排気浄化装置の作用、効果を説明する。
触媒温度センサ8の異常が検出されたとき、触媒温度に近似できる排気温度センサ5で検出した排気温度Te1に応じて尿素水の噴射量を制御するため、触媒温度センサ8が異常となっても、噴射弁12による尿素水の供給量精度を維持できる。しかも、噴射弁12の作動を停止することなく継続できるため、噴射弁12の尿素水による冷却が可能となり、熱害による故障の誘発を回避できる。しかも、第1異常検出部23は、排気温度センサ5で検出された排気温度Te1に基づき異常検出するため、排気温度センサ5で検出された排気温度Te1を異常検出と噴射量制御とに兼用して使用することができる。
【0041】
さらに、NO濃度推定部22で推定したNO濃度Dn3に応じて尿素水の噴射量を制御するため、排気中のNO濃度Dn1に近似できるNO濃度推定値Dn3を用いて尿素水の噴射量を制御でき、供給量精度を維持できる。しかも、NO濃度推定部22は、エンジンの回転数と負荷に基づいてNO濃度を推定するため、既存のエンジン制御用検出値を利用でき、別途検出手段を設けることなく、精度の良いNO濃度が推定できる。
【0042】
尿素水供給手段13の異常が検出されたとき、尿素水の供給を禁止するため、所定の制御信号を受けても尿素水供給手段13が正確な量を供給できない場合の尿素水の過剰供給を確実に禁止できる。
【0043】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を付加して実施可能である。2層構造をもつ触媒やNH吸着材を備えた排気浄化装置に適用することもかのうである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施例に係るエンジンの排気浄化装置の構成を模式的に示す説明図である。
【図2】実施例に係るエンジンの排気浄化装置の制御処理についてのフローチャートである。
【符号の説明】
【0045】
1 エンジン
2 排気通路
4 選択還元型触媒
5 排気温度センサ
6 第1NO濃度センサ
8 触媒温度センサ
9 回転数センサ
10 負荷センサ
11 ECU
21 噴射量制御部
22 NO濃度推定部
23 第1異常検出部
24 第2異常検出部
25 第3異常検出部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
排気通路に設けられた選択還元型NO触媒と、この触媒上流の排気中に還元剤を噴射する噴射弁と、前記触媒の温度に応じて還元剤の噴射量を制御する噴射量制御手段とを有するエンジンの排気浄化装置であって、
前記触媒の温度を検出する触媒温度検出手段と、
この触媒温度検出手段の異常を検出する第1異常検出手段と、
前記触媒温度検出手段よりも排気通路上流側に設けられた排気温度検出手段とを有し、
前記触媒温度検出手段の異常が検出されたとき、前記排気温度検出手段で検出した排気温度に応じて前記還元剤の噴射量を制御することを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
【請求項2】
前記第1異常検出手段は、前記排気温度検出手段で検出された排気温度に基づき異常検出することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの排気浄化装置。
【請求項3】
排気通路に設けられた選択還元型NO触媒と、この触媒上流の排気中に還元剤を噴射する噴射弁と、排気中のNO濃度に応じて還元剤の噴射量を制御する噴射量制御手段とを有するエンジンの排気浄化装置であって、
前記触媒より上流側の排気中のNO濃度を検出するNO濃度検出手段と、
このNO濃度検出手段の異常を検出する第2異常検出手段と、
エンジンから排出される排気中のNO濃度を推定するNO濃度推定手段とを有し、
前記NO濃度検出手段の異常が検出されたとき、前記NO濃度推定手段で推定したNO濃度に応じて前記還元剤の噴射量を制御することを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
【請求項4】
エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、
エンジンの負荷を検出する負荷検出手段とを有し、
前記NO濃度推定手段は、エンジンの回転数と負荷に基づいてNO濃度を推定することを特徴とする請求項3に記載のエンジンの排気浄化装置。
【請求項5】
前記還元剤を噴射弁に供給する還元剤供給手段と、
この還元剤供給手段の異常を検出する第3異常検出手段とを有し、
前記還元剤供給手段の異常が検出されたとき、前記還元剤の供給を禁止することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のエンジンの排気浄化装置。




【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−71227(P2010−71227A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−240912(P2008−240912)
【出願日】平成20年9月19日(2008.9.19)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】