説明

エンジンの過給装置

【課題】 電動過給機11を用いて過給圧のフィードバック制御を行う場合に、エンジン4に吸入される空気流量に関係なく、目標過給圧に到達するまでの応答時間を出来る限り短くするとともに、オーバーシュートの発生を出来る限り抑制する。
【解決手段】 実過給圧が目標過給圧となるように、該実過給圧と目標過給圧との偏差に基づいて所定のフィードバックゲインで電動過給機11の回転駆動制御を行うとともに、エンジン4に吸入される空気流量が多いほど上記フィードバックゲインを大きく設定する。また、目標過給圧が高いほど上記フィードバックゲインを小さく設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸気通路に配設された電動過給機の回転駆動によりエンジンに対し吸気の過給を行うようにしたエンジンの過給装置に関する技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば特許文献1に示されているように、排気ガスエネルギーを用いる排気ガスターボチャージャーに代えて、電動過給機を用いてエンジンに対し吸気の過給を行うようにしたものが知られている。このものは、吸気通路に配設されかつ電動回転駆動によりエンジンに対し吸気の過給を行う電動過給機と、該電動過給機をバイパスするように設けられたバイパス通路と、該バイパス通路に配設された切換弁(バイパス弁)と、上記吸気通路の電動過給機下流側における上記バイパス通路接続部よりも下流側に配設されたスロットル弁とを備えており、電動過給機の作動中は、バイパス弁でバイパス通路を閉じて、吸入空気を電動過給機経由でエンジンに供給する一方、電動過給機の作動停止中は、バイパス通路を開いて、吸入空気をバイパス通路経由でエンジンに供給するようにしている。
【0003】
また、例えば特許文献2に示されているように、排気ガスターボチャージャーを補助的に駆動する電動過給機も知られている。
【特許文献1】特開平10−159577号公報
【特許文献2】特開2003−227342号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記従来例のように電動過給機を用いて過給を行う場合、その電動過給機による過給圧を制御する方法として、過給圧のフィードバック制御が考えられる。すなわち、エンジンの運転状態に応じて電動過給機による目標過給圧を設定するとともに、圧力センサにより電動過給機による実過給圧を検出して、この実過給圧が上記目標過給圧となるように、該実過給圧と目標過給圧との偏差に基づいて一定のフィードバックゲインで上記電動過給機の回転駆動制御を行うようにする。
【0005】
しかしながら、上記の制御方法では、以下のような問題がある。すなわち、エンジンに吸入される空気流量が多い場合と少ない場合とでは、実過給圧と目標過給圧との偏差が同じであっても、その目標過給圧にするための電動過給機の駆動電力変化量は異なり、空気流量が多い場合の方が駆動電力変化量は大きくなる。このため、一定のフィードバックゲインでは、空気流量が多い場合の方が過給圧の変化が遅くなり、目標過給圧に到達するまでの時間、つまり応答時間が長くなってしまう。
【0006】
一方、この応答時間を短くするためにフィードバックゲインを大きく設定しておくと、空気流量が少ない場合に、大きなオーバーシュートが生じ易くなる。特に目標過給圧が高い場合には、電動過給機の回転加速度を大きくするため、より一層大きなオーバーシュートを招き易くなる。
【0007】
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上記のように電動過給機を用いて過給圧のフィードバック制御を行う場合に、その電動過給機の回転駆動の制御に工夫を凝らすことによって、エンジンに吸入される空気流量に関係なく、目標過給圧に到達するまでの応答時間を出来る限り短くするとともに、オーバーシュートの発生を出来る限り抑制しようとすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、この発明では、エンジンに吸入される空気流量が多いほどフィードバックゲインを大きく設定するようにした。
【0009】
具体的には、請求項1の発明では、エンジンの吸気通路に配設され、電動回転駆動により該エンジンに対し吸気の過給を行う電動過給機と、上記エンジンの運転状態が、所定の高負荷側に設定された過給領域にあるときに、上記電動過給機の回転駆動制御を行う過給機制御手段とを備えたエンジンの過給装置を対象とする。
【0010】
そして、上記エンジンの運転状態に応じて、上記電動過給機による目標過給圧を設定する目標過給圧設定手段と、上記電動過給機による実過給圧を検出する実過給圧検出手段とを備え、上記過給機制御手段は、上記実過給圧検出手段により検出された実過給圧が上記目標過給圧設定手段により設定された目標過給圧となるように、該実過給圧と目標過給圧との偏差に基づいて所定のフィードバックゲインで上記電動過給機の回転駆動制御を行うとともに、上記エンジンに吸入される空気流量が多いほど上記フィードバックゲインを大きく設定するように構成されているものとする。
【0011】
上記の構成により、エンジンに吸入される空気流量が多い場合には、フィードバックゲインが大きく設定され、空気流量が少ない場合には、フィードバックゲインが小さく設定される。この結果、空気流量が多い場合であっても、目標過給圧に到達するまでの応答時間は、空気流量が少ない場合と殆ど変わらなくなる。また、空気流量が少ない場合に、大きなオーバーシュートが生じ難くなる。
【0012】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、上記過給機制御手段は、上記目標過給圧設定手段により設定された目標過給圧が高いほど上記フィードバックゲインを小さく設定するように構成されているものとする。
【0013】
このことにより、特に空気流量が少ない場合におけるオーバーシュートの発生をより一層有効に抑制することができる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明のエンジンの過給装置によると、実過給圧と目標過給圧との偏差に基づいて所定のフィードバックゲインで電動過給機の回転駆動制御を行う際に、エンジンに吸入される空気流量が多いほどそのフィードバックゲインを大きく設定するようにしたことにより、エンジンに吸入される空気流量に関係なく、目標過給圧に到達するまでの応答時間を出来る限り短くするとともに、オーバーシュートの発生を出来る限り抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態に係るエンジンの過給装置を示し、この過給装置は、エンジンに吸入空気を供給するための吸気通路1を備えている。この吸気通路1の上流端部にはエアクリーナ2が配設され、下流端部にはサージタンク3が配設されており、このサージタンク3を介して吸入空気がエンジン4の各シリンダ4aの燃焼室にそれぞれ供給されるようになっている。尚、図1中、5は上記各シリンダ4aの燃焼室から排気ガスを排出するための排気通路であり、6はエンジン4のクランク軸に同期して回転して、吸気バルブの開閉を行うカムシャフトであり、7は吸気バルブの開閉タイミングを変化させる可変バルブタイミング機構(VVT)である。
【0017】
上記吸気通路1の長さ方向中間部には、エンジン4に対し吸気の過給を行う電動過給機11が配設されている。この電動過給機11は、電動機により回転駆動される遠心型圧縮機で構成されていて、この電動機による回転駆動により吸入空気を圧縮してエンジン4(各シリンダ4aの燃焼室)に対し吸気の過給を行うように構成されている。上記電動過給機11の駆動回転数は電動過給機コントローラ12により制御されるようになっている。この電動過給機コントローラ12は、吸気システムコントローラ13からの制御信号に基づいて上記電動過給機11の駆動回転数を制御する。すなわち、吸気システムコントローラ13は、電動過給機コントローラ12を介して電動過給機11の駆動回転数を制御することになる。尚、電動過給機11の駆動回転数に代えて、電動過給機11の駆動電流を制御するようにしてもよい。
【0018】
また、上記吸気通路1にはバイパス通路1aが接続されている。このバイパス通路1aの両端部は、吸気通路1における上記電動過給機11の上流側及び下流側部分にそれぞれ接続されていて、電動過給機11をバイパスするように設けられている。このバイパス通路1aには、バイパス弁駆動アクチュエータにより駆動されるバイパス弁17が配設されている。
【0019】
上記吸気通路1の電動過給機11下流側における上記バイパス通路1a接続部よりも下流側には、スロットル弁駆動アクチュエータにより駆動されるスロットル弁18が配設されている。
【0020】
上記バイパス弁駆動アクチュエータ及びスロットル弁駆動アクチュエータは上記吸気システムコントローラ13によりそれぞれ駆動制御されて、バイパス弁17及びスロットル弁18の各開度が所望の値に設定される。
【0021】
上記吸気システムコントローラ13は、上記の制御に加えて、上記可変バルブタイミング機構7やエンジン制御系20を制御するようになっている。
【0022】
上記サージタンク3には、該サージタンク25内の圧力を検出する圧力センサ25が配設されており、この圧力センサ25により、上記電動過給機11による実過給圧が検出されることになる。このことで、圧力センサ25は、電動過給機11による実過給圧を検出する実過給圧検出手段を構成することになる。
【0023】
上記エンジン4のトルク特性は図2のようになっている。上記電動過給機11を作動させない場合には、二点鎖線で示すように、エンジン回転数の低回転側において、その最大に出し得るトルクは比較的小さい。この電動過給機11非作動時に最大に出し得るトルクよりも高いトルクが要求されたときに、電動過給機11が作動されて過給が行われることになる。そして、この過給時に、電動過給機11が回転駆動されて、エンジン回転数の低回転側において、最大で図2の実線のようなトルクが発生することになる。したがって、図2の実線と二点鎖線との間の部分は、所定の高負荷側に設定された過給領域に相当し、エンジン4の運転状態がこの過給領域にあるときに、上記吸気システムコントローラ13によって、後述の如く電動過給機11による実過給圧(上記圧力センサ25により検出された圧力)が目標過給圧となるように、電動過給機11の回転駆動制御が行われる(本実施形態では、電動過給機11の駆動回転数を制御する)。このことで、吸気システムコントローラ13は過給機制御手段を構成することになる。
【0024】
また、上記過給領域では、吸気システムコントローラ13によって、バイパス弁17及びスロットル弁18の各開度が制御されて、バイパス弁17は全閉状態とされる一方、スロットル弁18は全開状態とされて、エアクリーナ2を通過した吸入空気が電動過給機11経由でエンジン4に供給されることになる。
【0025】
一方、エンジン4の運転状態が上記過給領域にないときには、電動過給機11が作動停止状態とされかつバイパス弁17が全開状態とされるとともに、スロットル弁18の開度が、一般的に行われている自然吸気(過給なし)の制御と同様に制御される。この場合、エアクリーナ2を通過した吸入空気が、バイパス通路1a経由でエンジン4に供給されることになる。
【0026】
ここで、上記吸気システムコントローラ13における過給制御動作について図3のフローチャートに基づいて説明する。
【0027】
先ず、最初のステップS1で、各種信号の読み込みを行い、次のステップS2で、要求トルクを設定し、次のステップS3で、必要充填効率CEを設定し、次のステップS4で、サージタンク3内の圧力の目標値(目標過給圧)である目標サージタンク圧P(以下、圧力については、大気圧に対する圧力比であるとする)を設定し、次のステップS5で、スロットル弁18を通ってエンジン4へ供給される空気流量(体積流量)の目標値である目標空気流量Qを設定する。具体的には、図4に示すように、アクセル開度、エンジン回転数及び変速ギヤの変速比から所定のマップに基づいて要求トルクを求め、この要求トルク及び上記エンジン回転数から過給機付きエンジンモデルの中のエンジンモデルに基づいて目標サージタンク圧P及び目標空気流量Qを設定する。このエンジンモデルの詳細は、図5に示すようになっている。すなわち、上記要求トルク及び上記エンジン回転数からエンジン本体モデルに基づいて必要充填効率CEを求め、この必要充填効率CE、吸気温度及び上記エンジン回転数からエンジン吸気モデルに基づいて目標サージタンク圧Pを設定し、この目標サージタンク圧P、上記吸気温度及び上記エンジン回転数からインマニ流量モデルに基づいて目標空気流量Qを設定する。このインマニ流量モデルは、図6に示すようなマップになっており、目標サージタンク圧Pの位置で横軸に平行に引いた直線と上記エンジン回転数に対応する等エンジン回転数線とが交わる交点の位置に相当する空気流量を、目標空気流量Qとする。
【0028】
上記のように目標過給圧(目標サージタンク圧P)は、吸気システムコントローラ13(ステップS4)によって、エンジンの運転状態に応じて設定されることとなり、吸気システムコントローラ13は、目標過給圧を設定する目標過給圧設定手段を構成することになる。
【0029】
次のステップS6では、バイパス弁17及びスロットル弁18の各開度並びに電動過給機11の駆動回転数を設定する。具体的には、図4に示すように、上記目標サージタンク圧P及び目標空気流量Qから過給機付きエンジンモデルの過給機吸気系モデルに基づいてバイパス弁17及びスロットル弁18の各開度並びに電動過給機11の駆動回転数を設定する。このとき、バイパス弁17は全閉状態とされる一方、スロットル弁18は全開状態とされるとともに、電動過給機11の駆動回転数は、上記過給機吸気系モデルとして図7に示すようなマップによって設定される。このマップの縦軸は、サージタンク圧(圧力比)であり、横軸は、空気流量である。そして、サージタンク圧が上記目標サージタンク圧Pとなりかつ空気流量が上記目標空気流量Qとなる座標の位置で、電動過給機11が駆動されることになる。すなわち、図7のマップ中、40000rpm等と回転数表示している線が、電動過給機11を当該回転数(一定)で回転させたときの等過給機回転数線であり、電動過給機11の駆動回転数は、サージタンク圧が目標サージタンク圧Pとなりかつ空気流量が目標空気流量Qとなる座標の位置を通る等過給機回転数線の回転数に設定されることになる。尚、図7のマップにおいて二点鎖線で示す線は、電動過給機11の等駆動電力線であり、サージタンク圧及び空気流量が大きい座標点を通る等駆動電力線ほど、電動過給機11の駆動電力は大きくなる。また、互いに隣接する2つの等駆動電力線の電力差は、どの2つの等駆動電力線でも同じである。
【0030】
次のステップS7では、上記圧力センサ25により検出された実過給圧(実サージタンク圧)と、上記設定された目標過給圧(目標サージタンク圧P)との偏差を算出し、次のステップS8で、フィードバックゲインを設定し、次のステップS9で、上記偏差に上記フィードバックゲインを乗じて、電動過給機11の駆動回転数の補正量を算出し、次のステップS10で、最終的な電動過給機11の駆動回転数を設定し、次のステップS11で、電動過給機11に対し電動過給機コントローラ12を介して、上記最終的に設定した駆動回転数となるように制御信号を出力するとともに、バイパス弁17のバイパス弁駆動アクチュエータ及びスロットル弁18のスロットル弁駆動アクチュエータに対し、それぞれ上記設定した開度となるように制御信号を出力する。
【0031】
上記ステップS7〜S10における制御は、過給圧のフィードバック制御である。すなわち、図4に示すように、本過給装置の作動(電動過給機11の作動)によってサージタンク3内に生じる実サージタンク圧(実過給圧)がフィードバックされて、これと目標サージタンク圧Pとの偏差にフィードバックゲインを乗じて得られる電動過給機11の駆動回転数の補正量を、ステップS6で設定された電動過給機11の駆動回転数に加えて、この加えた駆動回転数で電動過給機11を作動させる。要するに、電動過給機11による実過給圧が目標過給圧となるように、該実過給圧と目標過給圧との偏差に基づいて所定のフィードバックゲインで電動過給機11の駆動回転数を制御する。
【0032】
ここで、上記フィードバックゲインは、上記目標サージタンク圧P及び目標空気流量Qからフィードバックゲインマップに基づいて設定される。このフィードバックゲインマップは、図8のようになっている。この図8のマップでは、比例ゲインが設定されるが、PI制御を行う場合には、積分ゲインが図9のマップにより設定される。要するに、フィードバックゲインは、エンジンに吸入される空気流量が多いほど大きく設定される。この空気流量は、本実施形態では、上記目標空気流量Qであるが、これに代えて、例えば吸気通路1に設けたエアフローセンサにより検出された空気流量としてもよい。また、フィードバックゲインは、上記目標過給圧(目標サージタンク圧P)が高いほど小さく設定される(過給圧が大きい等過給圧線ほどゲインが小さくなる側にある)。
【0033】
したがって、上記のフィードバック制御では、エンジンに吸入される空気流量が多い場合には、フィードバックゲインが大きく設定され、空気流量が少ない場合には、フィードバックゲインが小さく設定される。この結果、空気流量が多い場合であっても、目標過給圧に到達するまでの応答時間は、空気流量が少ない場合と殆ど変わらなくなる。すなわち、図7において、空気流量が少ないA点と、このA点に対し過給圧が同じでかつ空気流量が多いA′点とにおいて、目標過給圧が同じだけ上昇してそれぞれB点及びB′点に移行する場合を考えると、A点からB点への移行時には、電動過給機11の駆動電力変化量が小さくて、電動過給機11に与える駆動エネルギーは小さく済むが、A′点からB′点への移行時には、電動過給機11の駆動電力変化量が大きくて、大きい駆動エネルギーを電動過給機11に与える必要がある。このため、一定のフィードバックゲインでは、空気流量が多いA′点からB′点への移行時の方が過給圧の変化が遅くなり、目標過給圧に到達するまでの応答時間が長くなってしまう。しかし、本実施形態では、フィードバックゲインが、エンジンに吸入される空気流量が多いほど大きく設定されるので、A′点からB′点への移行時の応答時間が短くなって、A点からB点への移行時の応答時間と殆ど変わらなくなる。また、空気流量が少ないA点からB点への移行時においては、フィードバックゲインを小さくするので、大きなオーバーシュートが生じ難くなる。さらに、フィードバックゲインは、目標過給圧が高いほど小さく設定されるので、オーバーシュートの低減効果をより一層高めることができる。よって、エンジンに吸入される空気流量に関係なく、目標過給圧に到達するまでの応答時間を出来る限り短くするとともに、オーバーシュートの発生を出来る限り抑制することができる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は、吸気通路に配設された電動過給機の回転駆動によりエンジンに対し吸気の過給を行うようにしたエンジンの過給装置に有用であり、特に過給圧のフィードバック制御を行うものに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施形態に係るエンジンの過給装置を示す概略図である。
【図2】エンジンのトルク特性を示す図である。
【図3】吸気システムコントローラにおける過給制御動作を示すフローチャートである。
【図4】吸気システムコントローラによる過給制御時の信号の流れを示すブロック図である。
【図5】図4のブロック図におけるエンジンモデルの詳細を示すブロック図である。
【図6】図5のブロック図におけるインマニ流量モデルの詳細を示す図である。
【図7】図4のブロック図における過給機吸気系モデルの詳細を示す図である。
【図8】フィードバックゲインマップ(比例ゲインの場合)を示す図である。
【図9】フィードバックゲインマップ(積分ゲインの場合)を示す図である。
【符号の説明】
【0036】
1 吸気通路
4 エンジン
11 電動過給機
13 吸気システムコントローラ(過給機制御手段)(目標過給圧設定手段)
25 圧力センサ(実過給圧検出手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンの吸気通路に配設され、電動回転駆動により該エンジンに対し吸気の過給を行う電動過給機と、上記エンジンの運転状態が、所定の高負荷側に設定された過給領域にあるときに、上記電動過給機の回転駆動制御を行う過給機制御手段とを備えたエンジンの過給装置であって、
上記エンジンの運転状態に応じて、上記電動過給機による目標過給圧を設定する目標過給圧設定手段と、
上記電動過給機による実過給圧を検出する実過給圧検出手段とを備え、
上記過給機制御手段は、上記実過給圧検出手段により検出された実過給圧が上記目標過給圧設定手段により設定された目標過給圧となるように、該実過給圧と目標過給圧との偏差に基づいて所定のフィードバックゲインで上記電動過給機の回転駆動制御を行うとともに、上記エンジンに吸入される空気流量が多いほど上記フィードバックゲインを大きく設定するように構成されていることを特徴とするエンジンの過給装置。
【請求項2】
請求項1記載のエンジンの過給装置において、
上記過給機制御手段は、上記目標過給圧設定手段により設定された目標過給圧が高いほど上記フィードバックゲインを小さく設定するように構成されていることを特徴とするエンジンの過給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−233881(P2006−233881A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−50270(P2005−50270)
【出願日】平成17年2月25日(2005.2.25)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】