説明

オブジェクト検出装置及びオブジェクト検出方法

【課題】全方位動画像から人物等のオブジェクトを検出する際の処理量の削減が可能なオブジェクト検出装置及びオブジェクト検出方法を提供する。
【解決手段】画像入力部10により入力された高解像度の画像に対して、前景抽出部11が前景領域を含む矩形領域を抽出し、その抽出された矩形領域が検知サイズ設定部12に設定された設定値に合致しているかどうかを領域判定部13が判定し、合致していた場合、画像変換部14が透視投影画像に変換し、変換された透視投影画像に対して、オブジェクト検出部15がオブジェクト検出処理を行う。オブジェクトを検出すると、その後のフレーム以降は、探索範囲設定部16が設定した探索範囲を用いて、低解像度の全方位画像によりオブジェクトの追跡を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全方位動画像から人物等のオブジェクトを検出するオブジェクト検出装置及びオブジェクト検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
魚眼レンズカメラを用いて複数の人物像を同時に追尾する技術として、例えば特許文献1で開示されたものが知られている。また、一般的なカメラで撮像して得られた二次元画像から人物の顔を検出する技術として、例えば特許文献2や特許文献3で開示されたものが知られている。
【0003】
魚眼レンズカメラで撮像して得られた全方位動画像から人物を検出する方法として、従来、以下に示す方法がある。
(1)全方位の人物サンプルと、全方位の人物サンプルのそれぞれに対応する人物サイズのサンプルパターンを用意して人物を検出する。即ち、図7に示す全方位動画像の1フレーム分の画像即ち全方位画像に対して、方向とサイズの両方のサンプルパターンを用いて人物を検出する。図8に、同じサイズで方向の異なるサンプルパターンの一例を示す。
【0004】
(2)全方位画像を一旦全画素、透視投影画像へ変換を行った後に、対応する人物サイズのサンプルパターンを用意して人物の検索を行う。図9は、図7の全方位画像において全画素を展開してなる透視投影画像の一例を示す図である。全方位画像を透視投影画像に変換することで、方向の異なる人物サンプルが不要となる。
【0005】
【特許文献1】特開2001−333422号公報
【非特許文献1】H.Rowley, "Neural Network-based Face Detection", IEEE PAMI, Vol.20, No.1, 1998, pp.23-38
【非特許文献2】P.Viola, "Robust Real-time Face Detection", IJCV, No.2, 2004, pp.137-154
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した(1)、(2)の方法のうち、(1)の方法においては、全方位の人物サンプルと、各方向に対応する人物サイズのサンプルパターンの両方を用意しなければならないため、処理量が多くなり、効率が良くない。また、(2)の方法においては、方向の異なる人物サンプルは不要になるものの、全画素を展開するため処理量が多く、特にメガピクセルでは更に増大する。また、展開後は補間処理が入るため、処理画素が増加(例えば約1.6倍)する。
【0007】
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、全方位動画像から人物等のオブジェクトを検出する際の処理量の削減が可能なオブジェクト検出装置及びオブジェクト検出方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のオブジェクト検出装置は、全方位動画像の動き領域を検出する動き領域検出手段と、前記動き領域検出手段によって検出された前記動き領域を透視投影変換して透視投影変換画像を生成する透視投影変換手段と、オブジェクトパターンを保持するパターン保持手段と、前記パターン保持手段の保持する前記オブジェクトパターンを用いて前記透視投影変換画像をスキャンしてオブジェクトを検出するオブジェクト検出手段と、を備えた。
【0009】
上記構成によれば、全方位動画像の動き領域を検出して、その動き領域のみを透視投影変換して透視投影変換画像を生成し、生成した透視投影変換画像に対して、オブジェクトパターンを用いてスキャンしてオブジェクトを検出するので、全方位動画像から容易に(即ち高負荷にならず)、人物等のオブジェクトを効率よく検出することができる。
【0010】
上記構成のオブジェクト検出装置において、前記全方位動画像の中心部では前記オブジェクトパターンの種別を判定し、前記全方位動画像の周辺部では前記オブジェクト検出手段によって検出された前記オブジェクトの追跡を行うことを特徴とする。
【0011】
上記構成によれば、人物等のオブジェクトの検出は全方位動画像の中心部で行いオブジェクト検出後の追跡では全方位動画像の周辺部で行うので、処理量の削減が可能となる。つまり、人物等のオブジェクトの検出は大きな画像で行い、その後の追跡では小さな画像で行うので、処理量の削減が可能となる。
【0012】
上記構成のオブジェクト検出装置において、前記パターン保持手段の保持する前記オブジェクトパターンの大きさは、前記動き領域の前記全方位動画像の中心からの距離によって可変であることを特徴とする。
【0013】
上記構成によれば、オブジェクトパターンの大きさを、動き領域の全方位動画像の中心からの距離によって変えることで、オブジェクトを容易に且つ短時間で検出することが可能となる。
【0014】
上記構成のオブジェクト検出装置において、前記動き領域を、前記全方位動画像の中心からの距離に応じた標準検出サイズを保持する検出サイズ保持手段によって、フィルタリングして前記標準検出サイズに応じた領域のみを検出する。
【0015】
上記構成によれば、全方位動画像の中心からの距離に応じた標準検出サイズに応じた領域のみを検出するので、処理量の削減が可能となる。
【0016】
上記構成のオブジェクト検出装置において、前記動き領域検出手段の検出する前記動き領域は、扇形である。
【0017】
この構成によれば、全方位動画像の取得をカメラで撮像して得る場合に、動き領域を扇形にすることにより、全方位画像では扇形となっている領域が、透視投影画像では矩形領域となることから、検出領域を透視投影画像に変換して描画することで検出領域の視認性を向上することが可能となる。
【0018】
本発明のオブジェクト検出追跡装置は、第1の全方位動画像を取得する第1の取得手段と、前記第1の全方位動画像より小さな第2の全方位動画像を取得する第2の取得手段と、前記第1の全方位動画像からオブジェクトを検出するオブジェクト検出手段と、前記検出されたオブジェクトの領域位置に対応する前記第2の全方位動画像における位置を算出する算出手段と、前記算出された位置を元に前記第2の全方位動画像で前記オブジェクトを追跡する追跡手段と、を備えた。
【0019】
上記構成によれば、検出したオブジェクトを第1の全方位動画像より小さな第2の全方位動画像で追跡するので、オブジェクト追跡における処理量の削減が可能となり、効率のよい追跡が可能となる。
【0020】
上記構成のオブジェクト検出追跡装置において、第2の全方位動画像で前記オブジェクトを追跡する追跡手段は、探索する範囲を扇形に制限する。
【0021】
この構成によれば、全方位動画像の取得をカメラで撮像して得る場合に、全方位画像上でオブジェクトが上下左右に動く際、矩形の範囲ではなく、扇形の範囲で探索範囲を制限することにより、透視投影画像上で矩形の範囲で探索範囲を制限することと同様な効果を獲得することができ、オブジェクトを容易に且つ効率的に検出することが可能となる。
【0022】
本発明のオブジェクト検出方法は、全方位動画像の動き領域を検出する動き領域検出ステップと、前記動き領域検出ステップで検出された前記動き領域を透視投影変換して透視投影変換画像を生成する透視投影変換ステップと、オブジェクトパターンを保持するパターン保持ステップと、前記パターン保持ステップで保持する前記オブジェクトパターンを用いて前記透視投影変換画像をスキャンしてオブジェクトを検出するオブジェクト検出ステップと、を備えた。
【0023】
この方法によれば、全方位動画像の動き領域を検出して、その動き領域のみを透視投影変換して透視投影変換画像を生成し、生成した透視投影変換画像に対して、オブジェクトパターンを用いてスキャンしてオブジェクトを検出するので、全方位動画像から容易に(即ち高負荷にならず)、人物等のオブジェクトを効率よく検出することができる。
【0024】
本発明のオブジェクト検出追跡方法は、第1の全方位動画像を取得する第1の取得ステップと、前記第1の全方位動画像より小さな第2の全方位動画像を取得する第2の取得ステップと、前記第1の全方位動画像からオブジェクトを検出するオブジェクト検出ステップと、前記検出されたオブジェクトの領域位置に対応する前記第2の全方位動画像における位置を算出する算出ステップと、前記算出された位置を元に前記第2の全方位動画像で前記オブジェクトを追跡する追跡ステップと、を備えた。
【0025】
この方法によれば、検出したオブジェクトを第1の全方位動画像より小さな第2の全方位動画像で追跡するので、オブジェクト追跡における処理量の削減が可能となり、効率のよい追跡が可能となる。
【発明の効果】
【0026】
本発明は、全方位動画像の動き領域を検出して、その動き領域のみを透視投影変換して透視投影変換画像を生成し、生成した透視投影変換画像に対して、オブジェクトパターンを用いてスキャンしてオブジェクトを検出するので、全方位動画像から容易に即ち高負荷にならず、人物等のオブジェクトを効率よく検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明を実施するための好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施の形態に係るオブジェクト検出追跡装置の概略構成を示すブロック図である。図2は、本実施の形態に係るオブジェクト検出追跡装置のカメラ装置を示す図である。図1において、本実施の形態のオブジェクト検出追跡装置1は、画像入力部10と、前景抽出部11と、検知サイズ設定部12と、領域判定部13と、画像変換部14と、オブジェクト検出部15と、探索範囲設定部16と、出力部17と、オブジェクト追跡部18と、撮像特性パラメータ保持部19とを備える。
【0029】
図2において、カメラ装置20は、カメラ21と反射部22と反射鏡23とから構成される。反射部22は、大型の反射鏡22aと、反射鏡22aの回りに等間隔で配置される4個の小型の反射鏡22bとから構成される。大型の反射鏡22a及び小型の4個の反射鏡22b(図面奧側の2個の反射鏡22bは図面手前側の2個の反射鏡22bに隠れていて見えてない)はそれぞれ略半球状に形成されている。大型の反射鏡22aの頂点部分には孔22aが開けられており、この孔22aの前方に反射鏡23が配置される。カメラ21は、反射鏡22aの内側で、かつ反射鏡22aの孔22aに撮影方向を向けて配置される。
【0030】
このような構成のカメラ装置20において、被写体(図示略)から反射した光が大型の反射鏡22a及び4個の小型の反射鏡22bに反射し、更に反射鏡23に反射して大型の反射鏡22aに開けられた孔22aを通ってカメラ21に入射する。カメラ21は反射部22と反射鏡23より得られる画像を撮像する。図3は、カメラ装置20で撮像された全方位画像の一例を示す図である。大型の反射鏡22aより得られる全方位画像は、小型の反射鏡22bより得られる全方位画像と比べて大きいことから高解像度の画像であり、小型の反射鏡22bより得られる画像は低解像度の画像である。なお、詳細は後述するが、本実施の形態では、大型の反射鏡22aより得られる高解像度の画像でオブジェクトパターンの種別を判定し、小型の反射鏡22bより得られる低解像度の画像で人物等のオブジェクトの追跡を行う。
【0031】
図1に戻り、画像入力部10は、カメラ装置20で撮像して得られた全方位動画像を入力する。前景抽出部11は、画像入力部10で入力された全方位動画像から動き領域である前景領域を含む矩形領域を抽出する。この場合、入力される全方位動画像は、大型の反射鏡22aより得られる高解像度の画像である。また、前景を含む矩形領域とは、図4に示すように、上下左右の最大領域を同心円状の扇形で囲んだものである。扇形の旋回度(扇形の曲がり具合)は、撮像特性パラメータ保持部19により導出される。検知サイズ設定部12は、前景抽出部11が抽出する矩形領域に対するオブジェクトパターンのサイズの設定を行う。オブジェクトパターンのサイズの設定は、矩形領域の全方位動画像の中心から距離によって可能となっている。検知サイズ設定部12は、所定位置における画素単位での高さと幅の情報を保持している。例えば、図5において、位置P1においては、幅:3画素、高さ:10画素の情報を保持し、位置P2においては、幅:2画素、高さ:8画素の情報を保持し、位置P3においては、幅:2画素、高さ:6画素の情報を保持している。
【0032】
領域判定部13は、前景抽出部11で抽出された矩形領域が検知サイズ設定部12で設定されたサイズのオブジェクトパターンに合致しているかどうかを判定し、合致していると判断すると、当該矩形領域を画像変換部14に通知する。画像変換部14は、領域判定部13から通知を受けた矩形領域を透視投影画像に変換し、オブジェクト検出部15に通知する。オブジェクト検出部15は、画像変換部14から通知を受けた透視投影画像に対してオブジェクトを検出する処理を行う。そして、オブジェクトを検出した場合は、検出したオブジェクトの位置情報や矩形情報を出力部17及び探索範囲設定部16に通知する。
【0033】
探索範囲設定部16は、オブジェクト検出部15より通知を受けたオブジェクトの位置情報や矩形情報からオブジェクトを探索するための探索範囲を設定する。ここで、画像入力部10には高解像度画像と低解像度画像が一枚の画像として入力されるので、探索範囲設定部16は撮像特性パラメータ保持部19に保持されている位置情報に基づき、高解像度画像と低解像度画像のそれぞれの探索位置を特定する。
【0034】
オブジェクト追跡部18は、オブジェクト検出部15から通知を受けたフレームに続くフレームから、探索範囲設定部16で設定された探索範囲を用いて全方位動画像によりオブジェクトの追跡を行い、追尾結果としての位置情報や矩形情報を出力部17に通知する。この場合、入力される全方位動画像は、小型の反射鏡22bより得られる低解像度の画像である。また、オブジェクト追跡部18は、連続的に追尾を行うことを可能にするため、得られた追尾結果を探索範囲設定部16にも通知し、次フレームの探索範囲を設定させる。撮像特性パラメータ保持部19は、カメラの特性に応じて検知サイズの設定を行ったり、探索範囲設定を行ったりするためのカメラパラメータ、あるいはカメラ映像の各位置における人物の大きさ情報などを保持する。
【0035】
図6は、オブジェクト検出処理過程を示す模式図である。同図において、カメラ装置20から得られた全方位画像に対して動き部分を抽出して展開し、その領域のみに人物パターンを用いたスキャンを行う。図6では2人の人物が写っており、カメラ装置20からの距離の違いから大きさが異なっていることから、それぞれの人物に対応する人物パターン30又は31を用いて、それぞれの人物に対してスキャンを行う。動き部分を抽出してその部分のみ展開することで展開処理を最小限で済ませることができる。
【0036】
以上のように本実施の形態のオブジェクト検出追跡装置1によれば、画像入力部10により入力された高解像度の画像に対して、前景抽出部11が前景領域を含む矩形領域を抽出し、その抽出された矩形領域が検知サイズ設定部12に設定された設定値に合致しているかどうかを領域判定部13が判定し、合致していた場合、画像変換部14が透視投影画像に変換し、変換された透視投影画像に対して、オブジェクト検出部15がオブジェクト検出処理を行う。そして、オブジェクトを検出すると、その後のフレーム以降は、探索範囲設定部16が設定した探索範囲を用いて、低解像度の全方位画像によりオブジェクトの追跡を行うので、全方位動画像から容易に(即ち高負荷にならず)、オブジェクトを効率よく検出することができるとともに、効率よく追跡することができる。
【0037】
上記オブジェクトの検出は、全方位動画像の中心部で行い、オブジェクト検出後の追跡では全方位動画像の周辺部で行う。これにより、処理量の削減が可能となる。つまり、人物等のオブジェクトの検出は大きな画像で行い、その後の追跡では小さな画像で行うので、処理量の削減が可能となる。
【0038】
また、オブジェクトパターンの大きさを、動き領域の全方位動画像の中心からの距離によって変えることで、オブジェクトを容易に且つ短時間で検出することができる。
【0039】
また、全方位動画像の中心からの距離に応じた標準検出サイズに応じた領域のみを検出することで、処理量の削減が可能となる。
【0040】
また、全方位動画像の取得をカメラ装置20で撮像して得る場合に、最適な動き領域を検出することができ、オブジェクトを容易に且つ短時間で検出することができる。
【0041】
また、検出したオブジェクトを大型の反射鏡22aで得られる画像より小型の反射鏡22bで得られる小さな画像で追跡するので、オブジェクト追跡における処理量の削減が可能となり、効率のよい追跡ができる。
【0042】
なお、本実施の形態において、探索範囲設定部16及びオブジェクト追跡部18を除く各部分がオブジェクト検出装置を構成する。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、全方位動画像から人物等のオブジェクトを検出する際の処理量の削減ができるといった効果を有し、監視システムなどへの適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の一実施の形態に係るオブジェクト検出追跡装置の概略構成を示すブロック図
【図2】図1のオブジェクト検出追跡装置のカメラ装置を示す図
【図3】図2のカメラ装置で撮像して得られた画像の一例を示す図
【図4】前景を含む矩形領域の一例を示す図
【図5】抽出する矩形領域に対するサイズの設定を説明するための図
【図6】オブジェクト検出処理過程を示す模式図
【図7】全方位画像の一例を示す図
【図8】同じサイズで方向の異なるサンプルパターンの一例を示す図
【図9】図7の全方位画像において全画素を展開してなる透視投影画像の一例を示す図
【符号の説明】
【0045】
1 オブジェクト検出追跡装置
10 画像入力部
11 前景抽出部
12 検知サイズ設定部
13 領域判定部
14 画像変換部
15 オブジェクト検出部
16 探索範囲設定部
17 出力部
18 オブジェクト追跡部
19 撮像特性パラメータ保持部
20 カメラ装置
21 カメラ
22 反射部
22a、22b、23 反射鏡
22a
30、31 人物パターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
全方位動画像の動き領域を検出する動き領域検出手段と、
前記動き領域検出手段によって検出された前記動き領域を透視投影変換して透視投影変換画像を生成する透視投影変換手段と、
オブジェクトパターンを保持するパターン保持手段と、
前記パターン保持手段の保持する前記オブジェクトパターンを用いて前記透視投影変換画像をスキャンしてオブジェクトを検出するオブジェクト検出手段と、
を備えたオブジェクト検出装置。
【請求項2】
前記全方位動画像の中心部では前記オブジェクトパターンの種別を判定し、前記全方位動画像の周辺部では前記オブジェクト検出手段によって検出された前記オブジェクトの追跡を行うことを特徴とする請求項1に記載のオブジェクト検出装置。
【請求項3】
前記パターン保持手段の保持する前記オブジェクトパターンの大きさは、前記動き領域の前記全方位動画像の中心からの距離によって可変であることを特徴とする請求項1に記載のオブジェクト検出装置。
【請求項4】
前記動き領域を、前記全方位動画像の中心からの距離に応じた標準検出サイズを保持する検出サイズ保持手段によって、フィルタリングして前記標準検出サイズに応じた領域のみを検出することを特徴とする請求項1に記載のオブジェクト検出装置。
【請求項5】
前記動き領域検出手段の検出する前記動き領域は、扇形であることを特徴とする請求項1に記載のオブジェクト検出装置。
【請求項6】
第1の全方位動画像を取得する第1の取得手段と、
前記第1の全方位動画像より小さな第2の全方位動画像を取得する第2の取得手段と、
前記第1の全方位動画像からオブジェクトを検出するオブジェクト検出手段と、
前記検出されたオブジェクトの領域位置に対応する前記第2の全方位動画像における位置を算出する算出手段と、
前記算出された位置を元に前記第2の全方位動画像で前記オブジェクトを追跡する追跡手段と、
を備えたオブジェクト検出追跡装置。
【請求項7】
第2の全方位動画像で前記オブジェクトを追跡する追跡手段は、探索する範囲を扇形に制限することを特徴とする請求項6に記載のオブジェクト検出追跡装置。
【請求項8】
全方位動画像の動き領域を検出する動き領域検出ステップと、
前記動き領域検出ステップで検出された前記動き領域を透視投影変換して透視投影変換画像を生成する透視投影変換ステップと、
オブジェクトパターンを保持するパターン保持ステップと、
前記パターン保持ステップで保持する前記オブジェクトパターンを用いて前記透視投影変換画像をスキャンしてオブジェクトを検出するオブジェクト検出ステップと、
を備えたオブジェクト検出方法。
【請求項9】
第1の全方位動画像を取得する第1の取得ステップと、
前記第1の全方位動画像より小さな第2の全方位動画像を取得する第2の取得ステップと、
前記第1の全方位動画像からオブジェクトを検出するオブジェクト検出ステップと、
前記検出されたオブジェクトの領域位置に対応する前記第2の全方位動画像における位置を算出する算出ステップと、
前記算出された位置を元に前記第2の全方位動画像で前記オブジェクトを追跡する追跡ステップと、
を備えたオブジェクト検出追跡方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2010−199713(P2010−199713A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−39468(P2009−39468)
【出願日】平成21年2月23日(2009.2.23)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】