説明

カメラおよびカメラの制御方法ならびにカメラの制御プログラム、表示装置の制御方法

【課題】裸眼立体視による快適な表示および操作を実現することが可能な技術を提供する。
【解決手段】タッチパネル(タッチスクリーン)機能を備えた液晶モニタ140の液晶モニタ表示枠140a内に設けられた左目用表示領域20Lおよび右目用表示領域20Rの各々に左画像GLおよび右画像GRを表示して裸眼立体視を行わせるステレオ画像の表示において、左目用表示領域20Lおよび右目用表示領域20Rの各々に、互いに同一機能を有するメニューボタン11L、メニューボタン11R、再生表示ボタン12L、再生表示ボタン12R、OKボタン13L、OKボタン13Rのボタンアイコンをそれぞれ表示し、これらの各ボタンアイコンも裸眼立体視されるようにして、裸眼立体視を中止することなく、ボタンアイコンの操作を行うことを可能にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラおよびカメラの制御方法ならびにカメラの制御プログラム、表示装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示装置や撮影装置の高性能化の一つとして、立体視表示技術や立体撮影技術が注目されている。
例えば、特許文献1では、ステレオ撮影における撮影結果を裸眼立体視の方法で予測する技術が提案されている。
この特許文献1の場合、第1画像と第2画像を2回撮影してステレオ撮影画像を得る形態であり、第1画像と、第2画像の撮影前のスルー画状態の画像を、左右に並べて表示する。
そして、左右は入れ替え可能とし、ユーザは2つの画像を交差法、平行法どちらで立体視するかを選択して撮影前に(スルー画状態で)3D化した像を確認できる構成としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−32702号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の構成のカメラでは、裸眼立体視状態を維持してカメラ操作を行うことが難しいという技術的課題がある。
すなわち、裸眼立体視中に操作ボタンの方を見ようとすると、立体視を一旦中止する必要がある。
裸眼立体視を始めてから、実際に物が立体に見えるように目が慣れるまでに時間がかかるので、頻繁に裸眼立体視および中止という動作を繰り返すのはユーザにとって疲れる作業であるとともに使い勝手がよくない。
また、上述の特許文献1では、1回目の第1画像の撮影では裸眼立体視を中止して通常の見方をする必要がある構成であり、裸眼立体視を続けた状態で撮影や操作を行うには必ずしも適していない。
本発明の目的は、立体画像再生用の特別な表示デバイスを用いることなく、裸眼立体視による快適な表示および操作を実現することが可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の観点は、タッチパネル機能を備えた表示部と、
前記表示部に設けられ、裸眼立体視される第1ステレオ画像および第2ステレオ画像の各々が配置される第1表示領域および第2表示領域と、
前記第1および第2表示領域の各々に配置され、互いに同一の機能を表す第1操作部材画像および第2操作部材画像と、
を含み、
前記第1および第2表示領域の各々に配置された前記第1および第2操作部材画像のいずれを操作しても同じ前記機能が達成される、カメラを提供する。
【0006】
本発明の第2の観点は、タッチパネル機能を備えた表示部の第1表示領域および第2表示領域の各々に、第1ステレオ画像および第2ステレオ画像を並べて表示して裸眼立体視を可能とする表示形態を有するカメラの制御方法において、
互いに同一の機能を表す第1操作部材画像および第2操作部材画像を、裸眼立体視が可能なように前記第1および第2表示領域の各々に並べて配置し、
前記第1および第2表示領域の各々に配置された前記第1および第2操作部材画像のいずれを操作しても同じ前記機能を実現する、カメラの制御方法を提供する。
【0007】
本発明の第3の観点は、タッチパネル機能を備えた表示部の第1表示領域および第2表示領域の各々に、第1ステレオ画像および第2ステレオ画像を並べて表示して裸眼立体視を可能とする表示形態を有するカメラの制御プログラムにおいて、
互いに同一の機能を表す第1操作部材画像および第2操作部材画像を、裸眼立体視が可能なように前記第1および第2表示領域の各々に並べて配置する第1ステップと、
前記第1および第2表示領域の各々に配置された前記第1および第2操作部材画像のいずれを操作しても同じ前記機能を実現する第2ステップと、
をコンピュータに実現させるカメラの制御プログラムを提供する。
【0008】
本発明の第4の観点は、タッチパネル機能を備えた表示部の第1表示領域および第2表示領域の各々に、第1ステレオ画像および第2ステレオ画像を並べて表示して裸眼立体視を可能とする表示形態を有する表示装置の制御方法において、
互いに同一の機能を表す第1操作部材画像および第2操作部材画像を、裸眼立体視が可能なように前記第1および第2表示領域の各々に並べて配置し、
前記第1および第2表示領域の各々に配置された前記第1および第2操作部材画像のいずれを操作しても同じ前記機能を実現する、表示装置の制御方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、裸眼立体視による快適な表示および操作を実現することが可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施の形態であるカメラの構成の一例を示す概念図である。
【図2】ステレオ撮影における本発明の一実施の形態であるカメラの構成例を示す概念図である。
【図3】本発明の一実施の形態であるカメラにおけるステレオ撮影の原理を説明する概念図である。
【図4】本発明の一実施の形態であるカメラにおけるステレオ撮影の原理を説明する概念図である。
【図5】本発明の一実施の形態であるカメラの作用の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施の形態であるカメラの通常撮影時における液晶モニタの表示例を示す概念図である。
【図7】本発明の一実施の形態であるカメラにおけるメニュー表示の形態の一例を示す概念図である。
【図8】本発明の一実施の形態であるカメラにおける再生画像の表示例を示す概念図である。
【図9】本発明の一実施の形態であるカメラのステレオ撮影における液晶モニタの表示例を示す概念図である。
【図10A】通常の視認状態を示す概念図である。
【図10B】平行法による裸眼立体視の原理を説明する概念図である。
【図10C】交差法による裸眼立体視の原理を説明する概念図である。
【図11】本発明の一実施の形態であるカメラのステレオ撮影における液晶モニタの表示例を示す概念図である。
【図12】本発明の一実施の形態であるカメラのステレオ撮影におけるアイコンの判別の一例を示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施の形態であるカメラのステレオ撮影におけるボタンアイコンの配置制御をより詳細に説明する概念図である。
【図14】本発明の一実施の形態であるカメラのステレオ撮影における裸眼立体視の状態の一例を示す概念図である。
【図15】被写体の配置例を示す斜視図である。
【図16A】本発明の一実施の形態であるカメラにおける裸眼立体視の平行法の表示例を示す概念図である。
【図16B】本発明の一実施の形態であるカメラにおける裸眼立体視の交差法の表示例を示す概念図である。
【図17】本発明の一実施の形態であるカメラのステレオ撮影におけるボタンアイコンの視認状態を変化させる制御方法を示す概念図である。
【図18】本発明の一実施の形態であるカメラのステレオ撮影における左右の画像の距離の変化と視認状態の関係を説明する概念図である。
【図19】本発明の一実施の形態のカメラのステレオ撮影における平行法での裸眼立体視の視認状態の一例を説明する概念図である。
【図20A】本発明の一実施の形態であるカメラのステレオ撮影における平行法での裸眼立体視の制御例を示す概念図である。
【図20B】本発明の一実施の形態であるカメラのステレオ撮影における交差法での裸眼立体視の制御例を示す概念図である。
【図21】従来技術における裸眼立体視の技術的課題を説明する概念図である。
【図22】従来技術における裸眼立体視の技術的課題を説明する概念図である。
【図23A】本発明の一実施の形態であるカメラのライブビュー表示における裸眼立体視によるボタン操作の作用を説明する概念図である。
【図23B】本発明の一実施の形態であるカメラのライブビュー表示における裸眼立体視によるボタン操作の作用を説明する概念図である。
【図24】本発明の一実施の形態であるカメラのライブビュー表示における裸眼立体視のためのボタンのカラー表示例を示す概念図である。
【図25】本発明の一実施の形態であるカメラのライブビュー表示における裸眼立体視のカラーボタンの作用を説明する概念図である。
【図26】本発明の一実施の形態であるカメラのステレオ撮影におけるメニュー画面の表示形態の一例を示す概念図である。
【図27】本発明の一実施の形態であるカメラのステレオ撮影における表示設定項目の一例を示す概念図である。
【図28】本発明の一実施の形態であるカメラにおけるメニュー表示の作用の一例を説明するフローチャートである。
【図29】本発明の一実施の形態であるカメラのライブビューにおける再生表示の場合の裸眼立体視表示形態を示す概念図である。
【図30】本発明の一実施の形態であるカメラにおけるステレオ撮影における操作部材画像の変形例を示す概念図である。
【図31】本発明の一実施の形態であるカメラにおけるステレオ撮影における操作部材画像の変形例の作用を示す概念図である。
【図32】本発明の一実施の形態であるカメラにおけるステレオ撮影における操作部材画像の他の変形例を示す概念図である。
【図33】本発明の一実施の形態であるカメラにおけるステレオ撮影における操作部材画像の他の変形例の作用を示す概念図である。
【図34】本発明の一実施の形態であるカメラの裸眼立体視表示の変形例を示す概念図である。
【図35】本発明の一実施の形態であるカメラの裸眼立体視表示の他の変形例を示す概念図である。
【図36】本発明の一実施の形態であるカメラの裸眼立体視表示のさらに他の変形例を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本実施の形態では、一態様として、触れた位置を検出できるタッチパネル機能を備えた液晶モニタ等の表示デバイスにおいて、左目用表示領域と、右目用表示領域を設定し、それぞれの領域に、ステレオ画像と、操作ボタン等の操作部材の絵(アイコン)を配置する。
左目用領域と、右目用領域の各々の操作ボタン等のアイコンの配置および機能は同一であり、どちらの領域のアイコンを操作しても同じ動作が行われる構成とする。
これにより、ステレオ撮影が可能なタッチパネル式の液晶モニタを持つカメラにおいて、立体画像再生用の特別な表示デバイスを用いることなく、ステレオ画像と操作ボタンアイコン等の画像の双方の裸眼立体視を維持したままで、快適な撮影、操作、撮影画像の確認を行うことが可能となり、裸眼立体視に最適な表示および操作機能を実現することができる。
【0012】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態であるカメラの構成の一例を示す概念図である。
図1に例示されているように、本実施の形態のカメラは、たとえば、デジタル一眼レフカメラであり、ボディユニット100と、例えば交換可能なレンズユニット(すなわちレンズ鏡筒)200と、撮影した画像データを記録しておく記録メディア131を備えている。
ここで、記録メディア131は、通信コネクタ130を介してボディユニット100に接続されている。
レンズユニット200は、ボディユニット100の前面に設けられた、図示しないレンズマウントを介して着脱自在であり、本実施の形態のカメラに対して交換可能である。
【0013】
このレンズユニット200は、撮影レンズ210aおよび撮影レンズ210bと、絞り203と、レンズ駆動機構204と、絞り駆動機構202と、レンズ制御用マイクロコンピュータ(以下、レンズ制御マイコンと称することとする)201とから構成されている。
【0014】
レンズ制御マイコン201は、レンズ駆動機構204や絞り駆動機構202などの、レンズユニット200内の各部を駆動制御する。撮影レンズ210aおよび210bの一部を構成する焦点調節光学系は、レンズ駆動機構204内に備えられている図示しないDCモータによって、光軸方向に駆動される。
絞り203は、絞り駆動機構202内に備えられている図示しないステッピングモータによって駆動される。レンズ制御マイコン201は、絞り駆動機構202を制御して絞り203の開口量を設定する。
【0015】
また、レンズ制御マイコン201は、後述するボディ制御マイコン101と、通信コネクタ160を介して電気的に接続されており、ボディ制御マイコン101と各種のデータの授受が可能であり、ボディ制御マイコン101により制御される。
一方、本実施の形態のカメラにおけるボディユニット100は、以下のように構成されている。
【0016】
ボディユニット100には、当該ボディユニット100に装着されるレンズユニット200の光軸上に位置するようにシャッタユニット120および撮像素子111が設けられている。
レンズユニット200内の撮影レンズ210aおよび210b、絞り203を介して入射される図示しない被写体からの光束は、光軸上のフォーカルプレーン式のシャッタユニット120を通過し、被写体像を光電変換するための撮像素子111に入射する構成となっている。
撮影レンズ210aおよび210bを通った光束は、撮像素子111に結像される。撮像素子111は、撮像素子駆動IC110により光電変換制御される。
【0017】
撮像素子111は、このカメラに装着されるレンズユニット200の結像光学系により結像された被写体像を光電変換して、アナログ電気信号に変換する。前記電気信号は、撮像素子駆動IC110により、画像処理IC102が処理するためのデジタル電気信号に変換され、画像処理IC102により、画像信号に変換される。
【0018】
また、ボディユニット100は、撮像素子111、撮像素子駆動ICと、記憶領域として設けられたSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)等の半導体メモリからなるメモリ104と、液晶モニタ140(表示部)と、通信コネクタ130を介して記録メディア131とが、画像処理を行うための画像処理IC102に接続されており、これらは、電子撮像機能と共に電子記録表示機能を提供できるように構成されている。
【0019】
また、画像処理IC102は、このボディユニット100内の各部を制御するためのボディ制御用マイクロコンピュータ(以下、ボディ制御マイコンと略記する)101に接続されており、ボディ制御マイコン101の指示に従って処理を実行する。
【0020】
このボディ制御マイコン101は、連写時の撮影間隔を計測する図示されないタイマを有しているもので、カメラの全体の動作を制御する制御手段の他、計数手段、モード設定手段、検出手段、判定手段、演算手段等の機能を有している。
【0021】
なお、ボディ制御マイコン101は、通信コネクタ160およびシャッタ制御駆動回路121等と接続されており、更に、カメラの動作状態を表示出力によって撮影者へ告知するための液晶モニタ140と、カメラ操作スイッチ(SW)150と、図示されていない電源が接続されている。
【0022】
なお、ボディ制御マイコン101とレンズ制御マイコン201とは、レンズユニット200をボディユニット100へ装着することにより、通信コネクタ160を介して通信可能に電気的接続がなされる。
【0023】
そして、レンズ制御マイコン201がボディ制御マイコン101に対して従属的に協働することで、デジタルカメラとして稼動するようになっている。
本実施の形態の図1のカメラでは、画像処理IC102から画像データを送られ、そのデータから顔検出を行う顔検出エンジンの機能を備えた顔検出IC103を備えている。
【0024】
この顔検出IC103の検出アルゴリズムとしては、撮像素子111に結像された画像から、あらかじめ顔検出IC103に記憶された顔のパターンと類似性が高いものを探す方法などが提案されており、最近デジタルカメラで実現されている機能である。顔検出IC103は、ボディ制御マイコン101の指示を受けて、検出した顔の位置や大きさなどの情報をボディ制御マイコン101に送信する。
【0025】
記録メディア131は、各種の半導体メモリカードや外付けのハードディスクドライブ(HDD)等の外部記録媒体であり、通信コネクタ130を介してボディユニット100と通信可能、且つ交換可能に装着される。
【0026】
シャッタ制御駆動回路121は、シャッタユニット120における図示しない先幕と後幕との動きを制御すると共に、ボディ制御マイコン101との間で、シャッタの開閉動作を制御する信号と先幕が走行完了時の信号の授受を行う。
液晶モニタ140は、カメラの動作状態を表示出力によってユーザ(撮影者)へ告知するためのものである。
【0027】
本実施の形態の場合、この液晶モニタ140は、後述の液晶モニタ表示枠140a内の液晶画面にユーザが指で触れると、ユーザが触れた位置を検出しボディ制御マイコン101へ検出位置を送信する、いわゆるタッチパネル(タッチスクリーン)機能を備えている。
【0028】
このような、タッチパネル(タッチスクリーン)機能を備えた液晶モニタ140は、例えば、液晶画面の表面に生じる押圧力の変化や静電容量の変化から指が触れた位置を検出するものである。
なお、図1の例では画像処理IC102を経由してボディ制御マイコン101へ、ユーザが触れた位置の情報を送るものを例示している。
すなわち、本実施の形態では、液晶モニタ140で検出されたタッチ位置に応じて、ボディ制御マイコン101が撮影モード変更やメニューを表示するなどの制御を行うことで、液晶モニタ140を操作手段として用いることもできる。
なお、以下の説明では、タッチパネル(タッチスクリーン)機能を備えた液晶モニタ140に表示される各種のボタンアイコンにおいて、「押す」と「触れる」は同義である。
【0029】
また、本実施の形態の場合には、液晶モニタ140は、撮像素子111にて撮像された被写体の画像を実時間で表示するライブビューにも用いられる。
カメラ操作スイッチ150は、例えば撮影動作の実行を指示するレリーズスイッチ、撮影モードを連写モードや通常撮影モードなどに切り替えるモード変更スイッチ、電源のオン・オフを切り替えるパワースイッチなど、ユーザがカメラを操作するために必要な操作ボタンを含むスイッチ群で構成される。
【0030】
また、ボディユニット100には、上述の構成の他に、図示しない電源回路、電源としての図示しない電池電圧を、カメラの各回路ユニットが必要とする電圧に変換して供給する電源機構も備えられている。
また、ボディ制御マイコン101には、制御プログラム171が設けられ、この制御プログラム171を実行することで、ボディユニット100、レンズユニット200、レンズユニット300の制御、さらには、後述の各フローチャートに例示される制御動作を実現する。
【0031】
次に、このカメラによる撮影動作及びライブビュー動作について説明する。
[撮影動作]
まず、ボディ制御マイコン101により画像処理IC102が制御されて、撮像素子111と撮像素子駆動IC110から画像データが画像処理IC102に入力されると、画像処理IC102は、この画像データを、一時保存用メモリであるメモリ104に保存する。なお、メモリ104は、画像処理IC102が画像処理のためにワークエリアとしても使用される。
また、画像処理IC102は、この画像データをJPEGデータに変換する画像処理を行って、記録メディア131で保存させることができる。
シャッタ制御駆動回路121は、ボディ制御マイコン101からシャッタを駆動制御するための信号を受け取るとシャッタユニット120を制御して、シャッタの開閉動作を行わせる。
【0032】
それと共に、所定のタイミングで、ボディ制御マイコン101から図示しないフラッシュ制御用マイクロコンピュータ及び発光制御回路に対し、フラッシュを発光させるための発光信号を出力する。
このときに撮像素子111と撮像素子駆動IC110から出力された画像データに対して所定の画像処理を行って記録メディア131に記録することで撮影動作が完了する。
【0033】
[ライブビュー動作]
レンズユニット200の撮影レンズ210a及び210bからの光束は撮像素子111へと導かれる。
例えば1秒当たり30枚程度の割合で連続的に露光を行い、このときに撮像素子111にて取得され撮像素子駆動IC110から出力される画像データを、画像処理IC102によりビデオ信号に変換して液晶モニタ140に与えることで、被写体の動画像を液晶モニタ140に表示させることができる。
このような表示は「ライブビュー」と呼ばれており、周知である。なお、液晶モニタ140での画像データのライブビュー表示をこのカメラで行わせるには、本実施の形態では電源ONにしたときに自動的にライブビューモードとなるようなカメラとしている。
【0034】
なお、ライブビュー動作時には、撮影レンズ210a及び210bからの光束は常に撮像素子111へと導かれているので、被写体の明るさの測光処理や、被写体に対する周知の測距処理を、撮像素子111にて取得され撮像素子駆動IC110から出力される画像データに基づいて画像処理IC102に行わせることができる。
【0035】
図2は、ステレオ撮影における本実施の形態のカメラの構成例を示す概念図である。
この図2は、レンズユニット200をレンズユニット300に変更してボディユニット100に装着した構成が例示されている。
レンズユニット300は、一つの撮像素子に2つの像を結像する2つの光学系310および光学系320で構成されており、ステレオ撮影に最適化された構成となっている。
このレンズユニット300は、撮影レンズ310a及び撮影レンズ310bと、絞り310cで構成される光学系310と、撮影レンズ320a及び撮影レンズ320bと、絞り320cで構成される光学系320を備えている。
さらに、レンズユニット300は、この二つの光学系310および320を制御するレンズ駆動機構304と、絞り駆動機構302と、レンズ制御用マイクロコンピュータ(以下、「レンズ制御マイコン」と称することとする)301とから構成されている。
【0036】
撮影レンズ310a及び310bと、撮影レンズ320a及び撮影レンズ320bは、レンズ駆動機構304内に備えられている図示しないDCモータによって、光軸方向に駆動される。
絞り310c、絞り320cは、絞り駆動機構302内に備えられている図示しないステッピングモータによって駆動される。
また、レンズ制御マイコン301は、レンズ駆動機構304や絞り駆動機構302などの、レンズユニット300内の各部を駆動制御する。
【0037】
このレンズ制御マイコン301は、後述するボディ制御マイコン101と、通信コネクタ160を介して電気的に接続されており、ボディ制御マイコン101と各種のデータの授受が可能であり、ボディ制御マイコン101により制御される。
図3および図4は、本実施の形態のカメラにおけるステレオ撮影の原理を説明する概念図である。
図1および図2に例示される本実施の形態のカメラによるステレオ撮影について、図3、図4を用いて説明する。
図3は、一つの撮影光学系を持つレンズユニット200でカメラを横に動かして2回撮影するステレオ撮影方法を示している。
ユーザは被写体を1回撮影した後、カメラを横に移動してもう一度撮影することでステレオ撮影の画像を得る。
前述のライブビューでは、2回目撮影時に1回目に撮影した像を表示することでステレオ撮影結果を確認しながら撮影可能である。ただし、リアルタイムにステレオ画像を得ることはできず、例えば動画のステレオ撮影はできない。
【0038】
図4は、2つの撮影光学系を持つレンズユニット300によるステレオ撮影の例を示している。
1回の撮影で、ステレオ撮影が可能な構成であり、撮像素子に2つの像を結像させる方法である。
本実施の形態では、図4の方法で得られるステレオ撮影の画像で生成される、ライブビュー中のモニタ表示、ならびにステレオ画像再生時の表示形態ついて、以下に説明する。
次に、本実施の形態のカメラの動作について図5を用いて説明する。
【0039】
図5は、本実施の形態のカメラの作用の一例を示すフローチャートである。なお、この図5では、ステップS401〜ステップS414が通常の撮影動作を示し、ステップS501〜ステップS514がステレオ撮影の動作を示している。
各ステップの動作は、特に断らない限り、ボディ制御マイコン101が制御プログラム171を実行することによって実現される。
本実施の形態のカメラはカメラ操作スイッチ150に存在する電源スイッチを投入すると、下記の動作を行う。最初に通常の撮影動作を説明する。
【0040】
<ステップS401>
通信コネクタ160を用いて接続されているレンズユニットと通信を行う。
この通信で、接続されているレンズユニットの持つレンズ固有の情報をボディ制御マイコン101が判断する。
本実施の形態では、図1に記載したレンズユニット200(レンズユニットNo1)と、図2に記載したステレオ撮影に最適化されたレンズユニット300(レンズユニットNo2)の2種類が接続可能で、ステップS401では、少なくともどちらの種類のレンズかを判断する。
まず、レンズユニットNo1がボディユニットに接続されている場合から説明する。
【0041】
<ステップS402>
カメラ操作スイッチ150の状態、例えばダイヤル式の操作部材があれば、そのダイヤルの位置の確認や、メディアの挿入状態などをボディ制御マイコン101が検出する。
例えばメディアが挿入されていなければ、メディアが入っていないことを、液晶モニタ140を用いてユーザに告知する、などを行う。
【0042】
<ステップS403>
前述のライブビュー動作を行う。このときの液晶モニタ140の表示形態を、図6に示す。
図6は、本実施の形態のカメラの通常撮影時における液晶モニタの表示例を示す概念図である。
液晶モニタ140の表示範囲である液晶モニタ表示枠140aの左側に被写体の動画像Gを表示しており、右側には操作ボタンの絵(アイコン)が3つ、ボディ制御マイコン101の指示により画像処理IC102によって作成された画像に基づき描画されている。
この場合、操作アイコンとしての操作ボタンとしては、メニューボタン11、再生表示ボタン12、OKボタン13が絵(アイコン)が描画されている。
【0043】
<ステップS404>
液晶モニタ140に指が触れているか、触れている場合は触れている位置が、どこかを検出する。
【0044】
<ステップS405>
ステップS404で検出された位置が、図6のメニューボタン11の絵にある場合は、ステップS406に遷移する。それ以外の位置にある場合はステップS410へ遷移する。
【0045】
<ステップS406>
図7は、本実施の形態のカメラにおけるメニュー表示の形態の一例を示す概念図である。
この図7では、メニュー30は、複数の第1設定項目31と、その各々に対応した複数の第2設定項目32が階層的に構成されている。
カメラ設定項目として、第1設定項目31では、「日時設定」、「液晶の明るさ」、後述する「3D表示形態」、「連写設定」、「測光モード」という5つの設定が可能で、その各々について下位階層の複数の第2設定項目32が設定可能なメニュー形態を例示している。
【0046】
<ステップS407>
右側のボタンの絵はメニュー操作用に設けられ、上の2個の上ボタン41および下ボタン42を触れることで選択対象(この場合、黒反転表示)を上下に移動させ、前述の5つの設定項目からユーザは選択することができる。
図7の表示例では液晶の明るさを選択した状態を示している。この状態で、OKボタン43の絵を指で触れると、第1設定項目31の「液晶の明るさ」に関して、第2設定項目32の選択項目が5つ表示されている。
ユーザは液晶モニタ140の明るさを5段階で選択可能な例であり、図7では設定の中で2番目に明るい「少し明るく」が選択されている状態を図示している。
ここでもう一度、OKボタン43を押せば、この設定が確定となる。
【0047】
<ステップS408>
メニューで変更されたとおり、液晶モニタ表示の明るさを2番目に明るい状態で表示する。
【0048】
<ステップS409>
ステップS406からステップS409の間に、図7の右側の戻るボタン44に触れたことが検出された場合、ステップS410へ遷移する。
戻るボタン44が押されていなければ、ステップS406に戻る。戻るボタン44が押されるまでユーザの操作を検出し反映する動作を繰り返す。
【0049】
<ステップS410>
ステップS404で検出された位置が、図6の再生表示ボタン12の絵にある場合は、ステップS411に遷移する。
【0050】
<ステップS411>
記録メディア131に記録されている画像データを、通信コネクタ130を経由して画像処理IC102で変換した画像を液晶モニタ140に表示する。このときの再生画像の表示形態を図8に示す。この図8は、本実施の形態のカメラにおける再生画像の表示例を示す概念図である。
【0051】
<ステップS412>
図8の例では、画面上方に、記録メディア131に記録されている複数の画像のうち5枚を表示している。絵の下に記載されている数字は、記録メディアに記録された画像番号とする。
この5枚の画像は図の右側にあるボタンの絵のうち、左ボタンの絵、または右ボタンの絵を触れることで変更できる、例えば左ボタンを押すと、5枚の画像は左からg12、g13、g14、g15、g16の画像番号の絵が表示される。
図8では、OKボタン43を押して(触れて)、5枚の真ん中の画像である画像番号g14を選択し、その結果、画面左下に大きく表示している形態を示している。
【0052】
<ステップS413>
ステップS411とステップS412の間に、図8の右側の戻るボタン44に触れたことが検出された場合、ステップS414へ遷移する。
戻るボタン44が押されていなければ、ステップS411に戻る。このように、戻るボタン44が押されるまでユーザの操作を検出し表示に反映する動作を繰り返す。
【0053】
<ステップS414>
図示しないパワースイッチにより電源をOFFする設定とされていなければ、ステップS403へ遷移し、電源をOFFする設定とされたならば、カメラの電源をオフにする。
以上は、従来のカメラと同等の通常撮影時における動作である。
【0054】
本実施の形態では、説明が煩雑になることを避けるため、表示動作に関連しないレリーズ操作やスチル撮影の動作説明を省略している。
次に、ステレオ撮影に対応したレンズユニット300(レンズユニットNo2)がボディユニット100に装着された場合について、再び図5のフローチャートを参照して説明する。
なお、ステレオ撮影における処理(ステップS501〜ステップS514)は、上述のステップS401〜ステップS414の各々に対応するが、以下では、異なる部分について説明する。
ステップS501で、レンズユニットNo2が装着されたことをボディ制御マイコン101が検出する。
【0055】
<ステップS503>
接続されているレンズが、ステレオ撮影対応のレンズユニット300であると検出されたとき、液晶モニタ140では、裸眼立体視に最適化された図9の表示形態に変更される。
図9は、本実施の形態のカメラのステレオ撮影における液晶モニタの表示例を示す概念図である。
本実施の形態の場合、図9に例示されるように、液晶モニタ140の液晶モニタ表示枠140aの中を左右にほぼ等分するように左目用表示領域20L(第1表示領域)および右目用表示領域20R(第2表示領域)が設けられ、各々の中に、左右に2つの左画像GL(第1ステレオ画像)および右画像GR(第2ステレオ画像)が並べて配置されている。
【0056】
さらに、本実施の形態の場合、左目用表示領域20Lおよび右目用表示領域20Rの各々に、左目用、右目用の操作ボタンとして、メニューボタン11L(第1操作部材画像)、再生表示ボタン12L(第1操作部材画像)、OKボタン13L(第1操作部材画像)と、メニューボタン11R(第2操作部材画像)、再生表示ボタン12R(第2操作部材画像)、OKボタン13R(第2操作部材画像)がそれぞれ配置されている。
【0057】
メニューボタン11Lとメニューボタン11Rは、図6のメニューボタン11と同じ機能を有し、再生表示ボタン12Lと再生表示ボタン12Rは、図6の再生表示ボタン12と同じ機能を有し、OKボタン13LとOKボタン13Rは、図6のOKボタン13と同じ機能を有している。
【0058】
以下、液晶モニタ140に表示されるボタン(アイコン)等の説明では、特に断らない限り、符号の末尾が“L”が左目用、“R”が右目用であるとし、末尾に“L”、“R”のない同一符号のボタンと同じ機能を有するものとする。
ここで裸眼立体視方法の概念図を図10A、図10B、図10Cに記載する。
図10Aは、通常の視認状態を示す概念図である。
この図10Aでは、通常、人が裸眼で絵を見る場合を示し、通常は一つの絵に視点をあわせてみる。これを同時に2枚の絵を見るために、裸眼立体視法というものがあり、さらに平行法、交差法というものがある。
図10Bは、平行法による裸眼立体視の原理を説明する概念図である。この図10Bの平行法は、左画像GLを左の目で、右画像GRを右の目で見る方法で、遠くを見るような感覚で目の近くに2枚の絵を置いて絵を意識する。
図10Cは、交差法による裸眼立体視の原理を説明する概念図である。
図10Cの交差法は、絵(左画像GL、右画像GR)と目の間に1本の指を置き、そこに焦点を合わせながら絵を意識するといった見方で、多少練習が必要なものの、特殊な光学系や表示装置を用いず2つの左右画像があれば手軽に立体像を見ることができる方法である。
【0059】
裸眼立体視法は、立体に見えるようになるまで時間がかかるので、従来技術のように、裸眼立体視をやめて、ボタンを通常の見方で確認してボタン操作して、再度、裸眼立体視で画像を確認する、ということを頻繁に繰り返すことは作業効率が悪くストレスのたまる操作であった。
【0060】
そこで本実施の形態では、図9に例示されるように、裸眼立体視を維持したままカメラの操作を行えるようにするため、液晶モニタ140上に表示するボタンの絵について、左目用表示領域20Lと右目用表示領域20Rの各々に、同じボタン機能(メニューボタン11L、再生表示ボタン12L、OKボタン13Lと、メニューボタン11R、再生表示ボタン12R、OKボタン13R)を配置しており、さらに裸眼立体視をするためのガイドとしても使えるようにすることで、裸眼立体視を行いやすくしている。
【0061】
図9の例は平行法用に、二つの画像を配置している。なお、交差法の場合は左目用表示領域20Lと右目用表示領域20Rの左右を入れ替えればよい。
以降の説明では平行法の裸眼立体視の場合について述べていく。平行法か、交差法どちらの表示形態にするかは、図5のステップS505〜ステップS509の選択メニューで設定できるものとし、この設定の説明は後述する。
【0062】
<ステップS504>
図11は、本実施の形態のカメラのステレオ撮影における液晶モニタの表示例を示す概念図である。
図11でボタンの絵の配置と、ボタンの絵に触れたときの挙動について説明する。
以下の説明では、必要に応じて、メニューボタン11L、再生表示ボタン12L、OKボタン13Lおよびメニューボタン11R、再生表示ボタン12R、OKボタン13Rの6個のボタンの絵の各々をそれぞれボタンA、B、EおよびC、D、Fと略記する。
ステップS504「タッチ操作検出」において、このように配置した場合のボタンの絵に指が触れたときの動作例を図12に例示する。
図12は、本実施の形態のカメラのステレオ撮影におけるアイコンの判別の一例を示すフローチャートである。
【0063】
<ステップS504−1>
液晶モニタ140により検出した指が触れた位置が、ボタンAまたはボタンCのみの場合、処理PA(ステップS504−2)を行う。
【0064】
<ステップS504−3>
液晶モニタ140により検出した指が触れた位置が、ボタンBまたはボタンDのみの場合、処理PB(ステップS504−4)を行う。
【0065】
<ステップS504−5>
液晶モニタ140により検出した指が触れた位置が、ボタンEまたはボタンFのみの場合、処理PC(ステップS504−6)を行う。
これ以外の場所を触れた場合や、ボタンの絵に同時に2つ以上触れた場合は何もせずこの図12のフローを終了する。
【0066】
このように、本実施の形態のカメラの液晶モニタ140では、左目用、右目用それぞれ同じ機能のボタンA、B、EおよびボタンC、D、Fの絵を表示(配置)し、左右のどちらのボタンを押しても同一の動作を行うように設定されている。
【0067】
次に、ステレオ撮影における左目用表示領域20Lと右目用表示領域20Rでのボタンアイコンの配置についてさらに説明をする。
図13は、本実施の形態のカメラのステレオ撮影におけるボタンアイコンの配置制御をより詳細に説明する概念図である。
【0068】
図13には、左右の左画像GLおよび右画像GRと、ボタンA、B、E、およびC、D、Fの位置関係を示す。
被写体の動画像(左画像GL、右画像GR)の中心線に対してそれぞれのボタン中心線との距離を距離La,距離Lb,距離Lcとすると、左目用表示領域20L、右目用表示領域20Rの各々における距離La,距離Lb,距離Lcは同じになっている。
また、縦方向の位置は左目用表示領域20L、右目用表示領域20Rは同じ位置にそろえる。ライブビュー動画像である左画像GLおよび右画像GRを表示している部分において、ステレオ撮影では、手前にあるものほど左右の位置が異なるので、図13で人物901が手前にあるとすると、人物901の位置は左右で異なる。
画像中心線と人物901の中心線の距離をそれぞれ距離Ls、距離Lgと異なる値とする。
窓903は、奥にあるものとして、画像中心と窓903の中心線との距離は左右同じ距離Lhにあるものとする。
【0069】
このように配置して、左目用表示領域20Lと右目用表示領域20RのボタンA、B、EとボタンC、D、Fが一致するように裸眼立体視を行ったときに、ユーザが感じる立体像における、奥行きの関係を図14に示す。
図14は、本実施の形態のカメラのステレオ撮影における裸眼立体視の状態の一例を示す概念図である。
図14のように、ボタンの絵と、窓903の位置配置は左目用表示領域20Lと、右目用表示領域20Rで同じ位置のため人物901が液晶モニタ140から飛び出て見えるように感じる。
【0070】
このようにライブビュー動画表示である左画像GLおよび右画像GRに対応して、ボタンA、B、EおよびボタンC、D、F、を配置することで、裸眼立体視を中止することなく、ボタンA、B、EおよびC、D、Fの絵を裸眼立体視のガイドとして用いることができる。
【0071】
この表示の具体例を図15、図16A、図16Bで示す。
図15は被写体の配置例を示す斜視図である。この図15では、人物901が手前で、一番奥が窓903、本棚902が窓903と人物901の間にある被写体の例を示している。
この図15の被写体を正面からステレオ撮影した場合の、液晶モニタ140のライブビュー動画表示例を図16A、図16Bで示す。
【0072】
図16Aは、本実施の形態のカメラにおける裸眼立体視の平行法の表示例を示す概念図である。図16Bは、本実施の形態のカメラにおける裸眼立体視の交差法の表示例を示す概念図である。
図16Aの裸眼立体視の平行法、図16Bの裸眼立体視の交差法の場合において、ボタンの絵は「Info」と書かれた一つの目印アイコンとしてのInfoボタン50L(第1操作部材画像)およびInfoボタン50R(第2操作部材画像)を、左目用表示領域20Lおよび右目用表示領域20Rの各々に配置している。
【0073】
まず、左右のInfoボタン50LおよびInfoボタン50Rが一致するように裸眼立体視を始める。一致したときに上の画像へ意識を向けると、立体的に見えるように感じる表示形態である。
【0074】
この図16A、図16Bでは、左画像GLと右画像GRとボタンの配置は左目用表示領域20Lと右目用表示領域20Rで同じ配置であるので、人物901がボタンや窓903よりも飛び出て見える配置である。
【0075】
本実施の形態は、ボタンの配置と左画像GLおよび右画像GRの位置関係を左目用表示領域20Lと右目用表示領域20Rで同一に限定するものではなく、ユーザの好みで変更もできる。
【0076】
図17は、本実施の形態のカメラのステレオ撮影におけるボタンアイコンの視認状態を変化させる制御方法を示す概念図である。
図18は、本実施の形態のカメラのステレオ撮影における左右の画像の距離の変化と視認状態の関係を説明する概念図である。
図19は、本実施の形態のカメラのステレオ撮影における平行法での裸眼立体視の視認状態の一例を説明する概念図である。
【0077】
図17で示される例では、右目用表示領域20RのボタンC、D、Fの位置を、左目用表示領域20LのボタンA、B、Eの位置と比べ距離Lxだけ右に移動させた時の状態を示している。
この配置で、左右のボタンA、B、E、とボタンC、D、Fが一致するように裸眼立体視を行うと、人物901の飛び出し具合が、上述の図13の表示例の場合よりも抑えられて、窓903の位置がさらに奥にあるように見える。
【0078】
もし、左右画像の人物901の位置が図18で示されるように距離Lxだけ異なる場合、ボタンの絵の位置と人物901の位置は同じ位置のように見える(図19)。
本実施の形態では、図17のようにボタンの位置を、当該ボタンの表示位置を変化させるだけで任意の距離Lx分シフト可能な構成であるため、この距離Lxを制御プログラム171で設定可能とすることにより、裸眼立体視の基準となる奥行き位置を、距離Lxの設定によってユーザが任意に決めることができるので、より見やすい位置にすることができる。
【0079】
人物901の位置に裸眼立体視の基準となる奥行き位置を合わせた例を図20Aおよび図20Bに示す。
図20Aは、本実施の形態のカメラのステレオ撮影における平行法での裸眼立体視の制御例を示す概念図である。
図20Bは、本実施の形態のカメラのステレオ撮影における交差法での裸眼立体視の制御例を示す概念図である。
図20Aおよび図20Bは、前述した図16Aおよび図16Bの方法と同様に、並行法および交差法の各々で裸眼立体視をすると、ボタンと人物901が同じ位置にあるように見え、窓903が奥にあるように感じられるように構成されている。
このように距離Lxを設定することで、奥行きの見え方を調整することができる。
【0080】
このようにして、図5のステップS503における液晶モニタ140のライブビュー表示を制御することで、液晶モニタ140に特別な機械的・光学的な構造を必要とすることなく、またユーザは立体めがねを使用せずにステレオ画像のでき栄えを確認しながらライブビュー表示の構図を設定することが可能となる。
【0081】
さらに、裸眼立体視をしているユーザが、裸眼立体視状態を解除しなくても撮影の続行を可能にする制御方法をステップS505以降に述べる。
【0082】
<ステップS505>
メニュー切り替えボタンが押されたか判断する。
ここで、ユーザが裸眼立体視を行っている場合のボタン操作について説明する。
図21および図22は、従来技術における裸眼立体視の技術的課題を説明する概念図である。
【0083】
図23Aおよび図23Bは、本実施の形態のカメラのライブビュー表示における裸眼立体視によるボタン操作の作用を説明する概念図である。
【0084】
図21のように、左右に左画像GLおよび右画像GRを表示するライブビュー中の表示でボタンが1機能につき1つ存在する従来の表示では、裸眼立体視中は図22で示されるように、ボタンが2重に見え、かつ操作するユーザの指も、実際の指701と虚像の指702の2本に見える。
【0085】
この図22の状態でユーザの意図するボタンを操作するのは難しく、ユーザはボタン操作するためには、一旦、裸眼立体視状態を解除してボタン操作した後、再び裸眼立体視を開始しなくてはならず、目が慣れるまで時間がかかるので操作性が悪かった。
ボタンが機械的な部材で構成されている場合は、手探りとボタンの感触により指を見ずに操作することも慣れれば可能であるが、特に液晶モニタ140にボタンの絵を配置するタッチパネル方式では同様の操作を行うのは非常に難しい。
【0086】
これに対して、本実施の形態の場合、図9の表示形態を裸眼立体視した場合には、ユーザには図23Aおよび図23Bのように見える。
実線の指が、実際の指701の位置で、点線の指702は、裸眼立体視による余分な虚像を示す。
画像は、左画像GLおよび右画像GRが合成された立体像G3Dが中央に表示される。
また、ボタンの絵の像は同一の像が3つ見える。すなわち、左右の、メニューボタン11L、再生表示ボタン12L、OKボタン13Lおよびメニューボタン11R、再生表示ボタン12R、OKボタン13Rの他に、これらが合成されたメニューボタン11−3D、再生ボタン12−3D、OKボタン13−3Dが、立体像G3Dの下に見える状態となる。
【0087】
ユーザには、指が2本見えているので、例えばメニューを操作したい場合、立体像G3Dが見えている下のボタン(メニューボタン11−3D、再生ボタン12−3D、OKボタン13−3D)の絵を触るようにすれば、図23Aおよび図23Bのどちらかの状態になる。
【0088】
そして、例えば、図23Aのように、指702がタッチパネルとしての液晶モニタ140の外に位置する状態は、ユーザは触感(感触)で認識できる。
また、図23Bのように、指702が、タッチパネルとしての液晶モニタ140の内側に位置する場合には、指702に対応するボタン(メニューボタン11、再生表示ボタン12、OKボタン13)の押圧の有無を判別できる。
【0089】
本実施の形態では、上述のように、図11、図12で説明したボタン表示およびボタン判別制御にすることで、図23Aおよび図23Bの状態では、どちらも同じボタン(図23Aおよび図23Bの状態の場合、メニューボタン11)が押された挙動になり、ユーザの期待通りの操作となる。
【0090】
さらに、左目用表示領域20Lと右目用表示領域20Rのボタンの色を異なるようにすることで、より使いやすくすることも可能である。
図24は、本実施の形態のカメラのライブビュー表示における裸眼立体視のためのボタンのカラー表示例を示す概念図である。
図25は、本実施の形態のカメラのライブビュー表示における裸眼立体視のカラーボタンの作用を説明する概念図である。
【0091】
図24の例では、左側のメニューボタン14L(第1操作部材画像)、再生表示ボタン15L(第1操作部材画像)、OKボタン16L(第1操作部材画像)は、例えば赤色で表示され、右側のメニューボタン14R(第2操作部材画像)、再生表示ボタン15R(第2操作部材画像)、OKボタン16R(第2操作部材画像)は、例えば白色で表示されている。
この図24に示すように、互いに同一機能が割り当てられた左右のボタンの色を異なるように表示すると、図25に示されるように裸眼立体視を行うユーザには3つのボタンが見えるが、そのうちで中央の立体像G3Dの下に見えるメニューボタン14−3D、再生表示ボタン15−3D、OKボタン16−3Dは、ボタンの色は、左目用表示領域20Lと右目用表示領域20Rのボタンの異なる色(この場合、赤と白)が混ざっているように見える。
【0092】
ユーザは、色が混ざっている中央のメニューボタン14−3D、再生表示ボタン15−3D、OKボタン16−3Dに指が触れるように操作すると、より確実にボタン操作できる。
このようにして、ステレオ撮影のライブビュー表示中のボタン操作に関しても、裸眼立体視を解除することなく操作可能な形態が実現できる。
メニューボタンが押された場合はステップS506へ遷移する。
【0093】
<ステップS506>
図26は、本実施の形態のカメラのステレオ撮影におけるメニュー画面の表示形態の一例を示す概念図である。
【0094】
通常のメニュー表示形態である上述の図7を、裸眼立体視向けにしているメニューは特に立体的に見せる必要も無いので左目用表示領域20Lと右目用表示領域20Rの各々には、基本的に同一のメニュー30をそれぞれ配置している(後述する「液晶の明るさ」を除いて)。
【0095】
このように、本実施の形態の場合には、左目用表示領域20Lと右目用表示領域20Rの各々に、メニュー30を配置することで、裸眼立体視を中断することなくメニュー操作が可能である。
【0096】
さらに、メニュー30を立体的に表示したい、例えば選択されている項目を飛び出すように見せたい場合は、選択されている項目を、横方向にずらして表示すればよい。
図26の例では、選択されている「液晶の明るさ」の項目だけ左に位置をずらしておりこれを平行法で見ると、「液晶の明るさ」の項目が手前に見えるようになっている。
【0097】
また、これまで述べてきたように、メニュー設定でステレオ撮影可能なレンズユニット300が装着されたときの表示形態を設定することもできる。
図27は、本実施の形態のカメラのステレオ撮影における表示設定項目の一例を示す概念図である。
ステレオ撮影は、3D撮影とも呼ばれることから、図27ではステレオ対応レンズ装着時の表示設定を「3D表示形態」というメニュー第1項目31aとして記載している。
最初に3D表示形態のメニュー第1項目31aが選択されると、次の下位階層のメニュー項目であるメニュー第2項目32aで、通常表示(図6の表示形態)か、裸眼立体視表示形態(図9の表示形態)かを選択できるようにする。
【0098】
さらに裸眼立体視表示形態が選択された場合は、図15から図20までを使って説明してきたようにボタンの位置の奥行きについての設定項目であるメニュー第3項目33aが現れるようにしておく。
【0099】
ここで、ステレオ対応レンズであるレンズユニット300の装着時に、メニュー第2項目32aで通常の表示形態が選択された場合は、左右どちらか片方の画像を表示すればよい。
図28は、本実施の形態のカメラにおけるメニュー表示の作用の一例を説明するフローチャートである。
【0100】
図27に例示されるメニュー形態をもつ本実施の形態のカメラでは、ライブビュー動画表示、メニュー表示、再生表示など表示を行うときに、図28のフローを用いて、表示形態を判断し採用する。
図28に例示されるフローチャートによる動作の説明を行う。
【0101】
<ステップS506−1>
装着されたレンズを判断する。
ステレオ撮影非対応のレンズユニット200であれば、ステップS506−3の通常表示モードが確定する。
ステレオ撮影対応のレンズユニット300の場合は、ステップS506−2へ遷移する。
【0102】
<ステップS506−2>
メニューで、裸眼立体視表示モードである3D表示形態(メニュー第1項目31a)が選択されていた場合は、ステップS506−4へ遷移する。
通常表示モードが選択されていれば、ステップS506−3に行き、通常表示モードが確定する。
【0103】
<ステップS506−4>
メニュー第3項目33aによるボタンの奥行き設定を反映する。すなわち、図17の距離Lxにボタンの奥行き設定を反映させる。
【0104】
<ステップS506−5>
図9の表示形態で、裸眼立体視表示を行う。
以上で、ステレオ撮影におけるライブビュー表示でのメニュー設定と、その反映方法について説明した。
図5のフローチャートに戻って説明を続ける。
表示形態の他はステップS506〜ステップS509はレンズによる差異は無く、前述のステレオ非対応のレンズユニット200のときのステップS406〜ステップS409の動作と同じなので説明を略する。
【0105】
<ステップS510>
図29は、本実施の形態のカメラのライブビューにおける再生表示の場合の裸眼立体視表示形態を示す概念図である。
この図29の場合も左目用表示領域20Lと、右目用表示領域20Rで同一のものを配置すればよい。
【0106】
図29の例では、左目用表示領域20Lには、左画像GL(g14)と右画像GR(g14)が配置され、各々の下には、左ボタン45L、右ボタン46L(第1操作部材画像)、OKボタン43L(第1操作部材画像)、戻るボタン44L(第1操作部材画像)、および同一の機能の、左ボタン45R(第2操作部材画像)、右ボタン46R(第2操作部材画像)、OKボタン43R(第2操作部材画像)、戻るボタン44R(第2操作部材画像)、が表示されている。
【0107】
表示形態の他はステップS511〜ステップS513はレンズによる差異は無く前述のステレオ非対応のレンズユニット200のときのステップS411〜ステップS413と同じなので説明を略する。
以上、図5のフローチャートにて、ステレオ撮影対応のレンズユニット300の装着時の制御を説明した。
【0108】
今まで説明した実施の形態は、ボタンアイコンの操作例であったが、これに限定されない。
図30は、本実施の形態のカメラにおけるステレオ撮影における操作部材画像の変形例を示す概念図である。
図31は、本実施の形態のカメラにおけるステレオ撮影における操作部材画像の変形例の作用を示す概念図である。
【0109】
本実施の形態は、図30に示すようなスライダー61(スライダー61L(第1操作部材画像)、スライダー61R(第2操作部材画像))のアイコンの操作でも対応できる。
例えば右目用表示領域20Rのスライダー61Rを指701で触れて、右に動かす場合、図31に示されるように左目用表示領域20Lのスライダー61Lも、右目用表示領域20Rのスライダー61Rにあわせて動くように構成する。
【0110】
逆に左のスライダー61Lを動かした場合は、右のスライダー61Rが同様に動くように構成することで、左右どちらを指で操作してもよい形態にしておけば裸眼立体視中でも操作が簡単に行える構成となる。
【0111】
図32は、本実施の形態のカメラにおけるステレオ撮影における操作部材画像の他の変形例を示す概念図である。
図33は、本実施の形態のカメラにおけるステレオ撮影における操作部材画像の他の変形例の作用を示す概念図である。
【0112】
この図32の場合には、操作をダイヤル62(62L、62R)の形式のアイコンに切り換えた例が図32である。この図32の場合も例えば、図33のように右目用表示領域20Rのダイヤル62R(第2操作部材画像)をユーザの指701で反時計回りに回すと、左目用表示領域20Lのダイヤル62L(第1操作部材画像)も右と同じように反時計回りに回転する絵(アイコン)を表示する。
左右のダイヤル62L、ダイヤル62Rのどちらを操作しても、同じ動作をするように構成できる。
【0113】
図34は、本実施の形態のカメラの裸眼立体視表示の変形例を示す概念図である。
この図34は、メニューボタン11L、再生表示ボタン12L、OKボタン13Lおよびメニューボタン11R、再生表示ボタン12R、OKボタン13R等のボタンアイコンからなる操作部分を、被写体画像である左画像GLおよび右画像GRに重ねて配置および表示する例を示している。
実際は操作しやすくするためにはボタンアイコンを半透明的に描画するなど工夫が必要だが、液晶モニタ140の限られたスペースを活用するには有効な構成である。
【0114】
図35は、本実施の形態のカメラの裸眼立体視表示の他の変形例を示す概念図である。
この図35は、撮影パラメータ65(撮影パラメータ65L(第1操作部材画像)、撮影パラメータ65R(第2操作部材画像))である絞り値およびシャッタ秒時や、絵の濃度を示すヒストグラム表示64(ヒストグラム表示64L(第1操作部材画像)、ヒストグラム表示64R(第2操作部材画像))、日付時間表示63(日付時間表示63L(第1操作部材画像)、日付時間表示63R(第2操作部材画像))なども、裸眼立体視に適するように、左目用表示領域20Lおよび右目用表示領域20Rの各々に配置する表示形態とした例である。
【0115】
図36は、本実施の形態のカメラの裸眼立体視表示のさらに他の変形例を示す概念図である。
本実施の形態の場合の一つの目的は裸眼立体視を続けた状態で、各種情報を確認することを可能にすることであり、上述のメニュー30と同様に、文字やグラフなども、左目用表示領域20Lおよび右目用表示領域20Rの各々に表示させたほうが良い。
この図36は、文章表示を裸眼立体視させた例である。
【0116】
最近のカメラは、操作方法などの文字列情報としての説明文67(説明文67L(第1操作部材画像)、説明文67R(第2操作部材画像))を液晶モニタ140に表示しているが、これも裸眼立体視に適するように、左目用表示領域20Lおよび右目用表示領域20Rの各々に、説明文67L、説明文67Rのように表示しても良い。
なお、図36の例では、説明文67を呼び出すためのヘルプボタン66(ヘルプボタン66L(第1操作部材画像)、ヘルプボタン66R(第2操作部材画像))のボタンと、上述のダイヤル62(62L、62R)も左右の各々に表示されている。
【0117】
以上の実施の形態では、レンズ交換式のカメラについて説明してきたが、レンズ固定式のカメラであってもステレオ撮影が可能なカメラや、ステレオ画像を再生が可能なカメラでは、本実施の形態を適用することができる。
【0118】
このように、本実施の形態によれば、液晶モニタ140に表示されたボタンアイコン等の操作部材画像を触れることで操作可能なカメラにおいて、ステレオ撮影画像を表示する場合、複数のステレオ画像の各々に対応する領域に操作部材画像をそれぞれ表示することで、操作部材画像の操作時に裸眼立体視の中断が発生せず、立体画像および操作部材画像の双方を、裸眼立体視を維持したままで視認でき、操作性が格段に向上する。
【0119】
また、裸眼立体視であるため、特殊な構成の液晶モニタを必要とせず、また、眼鏡など特殊な光学部材を使う必要がないので、低コストにてステレオ画像の表示および操作を実現できる。
【0120】
すなわち、本実施の形態では、タッチパネル式の液晶モニタ140等の表示デバイスを備え、ステレオ撮影が可能なカメラにおいて、立体画像再生用の特別な表示デバイスを用いることなく、裸眼立体視による快適な表示および操作を実現することができる。
【0121】
また、レンズ交換式カメラでは、ハードウエア構成がステレオ撮影画像の立体表示が考慮されていない開発時期が古い既存のボディユニット100でも、ハードウエアを変更することなく制御プログラム171を変更するだけで、撮影から操作まで使いやすい裸眼立体視の表示が可能なカメラが提供できるようになる。
【0122】
なお、本発明は、上述の実施の形態に例示した構成に限らず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
たとえば、上述の実施の形態では、タッチパネル(タッチスクリーン)機能を備えた液晶モニタ140を備えたカメラの場合に適用したが、カメラに限定されない。
例えば、カメラ以外の任意の機器に備えられたタッチパネル(タッチスクリーン)機能を備えた液晶モニタ140において、裸眼立体視によるステレオ画像表示技術に広く適用することができる。
【符号の説明】
【0123】
11 メニューボタン
11L メニューボタン
11R メニューボタン
11−3D メニューボタン
12 再生表示ボタン
12L 再生表示ボタン
12R 再生表示ボタン
12−3D 再生ボタン
13 OKボタン
13L OKボタン
13R OKボタン
13−3D OKボタン
14L メニューボタン
14R メニューボタン
14−3D メニューボタン
15L 再生表示ボタン
15R 再生表示ボタン
15−3D 再生表示ボタン
16L OKボタン
16R OKボタン
16−3D OKボタン
20L 左目用表示領域
20R 右目用表示領域
30 メニュー
31 第1設定項目
31a メニュー第1項目
32 第2設定項目
32a メニュー第2項目
33a メニュー第3項目
41 上ボタン
42 下ボタン
43 OKボタン
43L OKボタン
43R OKボタン
44 戻るボタン
44L 戻るボタン
44R 戻るボタン
45L 左ボタン
45R 左ボタン
46L 右ボタン
46R 右ボタン
50L Infoボタン
50R Infoボタン
61 スライダー
61L スライダー
61R スライダー
62 ダイヤル
62L ダイヤル
62R ダイヤル
63 日付時間表示
63L 日付時間表示
63R 日付時間表示
64 ヒストグラム表示
64L ヒストグラム表示
64R ヒストグラム表示
65 撮影パラメータ
65L 撮影パラメータ
65R 撮影パラメータ
66 ヘルプボタン
66L ヘルプボタン
66R ヘルプボタン
67 説明文
67L 説明文
67R 説明文
100 ボディユニット
101 ボディ制御マイコン
102 画像処理IC
103 顔検出IC
104 メモリ
110 撮像素子駆動IC
111 撮像素子
120 シャッタユニット
121 シャッタ制御駆動回路
130 通信コネクタ
131 記録メディア
140 液晶モニタ
140a 液晶モニタ表示枠
150 カメラ操作スイッチ
160 通信コネクタ
171 制御プログラム
200 レンズユニット
201 レンズ制御マイコン
202 絞り駆動機構
203 絞り
204 レンズ駆動機構
210a 撮影レンズ
210b 撮影レンズ
300 レンズユニット
301 レンズ制御マイコン
302 絞り駆動機構
304 レンズ駆動機構
310 光学系
310a 撮影レンズ
310b 撮影レンズ
310c 絞り
320 光学系
320a 撮影レンズ
320b 撮影レンズ
320c 絞り
701 指
702 指
901 人物
902 本棚
903 窓
A ボタン
B ボタン
C ボタン
D ボタン
E ボタン
F ボタン
G 動画像
G3D 立体像
GL 左画像
GR 右画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネル機能を備えた表示部と、
前記表示部に設けられ、裸眼立体視される第1ステレオ画像および第2ステレオ画像の各々が配置される第1表示領域および第2表示領域と、
前記第1および第2表示領域の各々に配置され、互いに同一の機能を表す第1操作部材画像および第2操作部材画像と、
を含み、
前記第1および第2表示領域の各々に配置された前記第1および第2操作部材画像のいずれを操作しても同じ前記機能が達成される、ことを特徴とするカメラ。
【請求項2】
請求項1記載のカメラにおいて、
前記第1ステレオ画像および前記第2ステレオ画像を取得するステレオ撮影が可能な撮影光学系と、
前記撮影光学系を経由して入射する光を電気信号に変換する撮像素子と、
前記撮影光学系により前記撮像素子に結像された像を、繰り返し光電変換して前記第1および第2ステレオ画像のステレオ画像データを取得する画像取得部と、
繰り返し取得された前記ステレオ画像データを、前記表示部に繰り返し表示する表示制御部と、
を有することを特徴とするカメラ。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載のカメラにおいて、
さらに、前記第1および第2表示領域の各々に配置された前記第1および第2操作部材画像の表示位置を可変に設定することが可能な位置設定部を有する、ことを特徴とするカメラ。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のカメラにおいて、
前記第1および第2操作部材画像の表示色が互いに異なることを特徴とするカメラ。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のカメラにおいて、
前記第1および第2操作部材画像の各々は、
前記カメラの動作を制御する操作アイコン、
前記カメラの操作メニュー、
前記カメラの操作説明を含む文字列情報、
前記裸眼立体視の目印となる目印アイコン、
の少なくとも一つを含む、
ことを特徴とするカメラ。
【請求項6】
タッチパネル機能を備えた表示部の第1表示領域および第2表示領域の各々に、第1ステレオ画像および第2ステレオ画像を並べて表示して裸眼立体視を可能とする表示形態を有するカメラの制御方法において、
互いに同一の機能を表す第1操作部材画像および第2操作部材画像を、裸眼立体視が可能なように前記第1および第2表示領域の各々に並べて配置し、
前記第1および第2表示領域の各々に配置された前記第1および第2操作部材画像のいずれを操作しても同じ前記機能を実現する、ことを特徴とするカメラの制御方法。
【請求項7】
請求項6記載のカメラの制御方法において、
前記カメラは、
前記第1ステレオ画像および前記第2ステレオ画像を取得するステレオ撮影が可能な撮影光学系と、
撮影された前記第1および第2ステレオ画像からなるステレオ画像データを実時間で前記表示部に出力するライブビュー機能と、
を備えたことを特徴とするカメラの制御方法。
【請求項8】
請求項6または請求項7記載のカメラの制御方法において、
前記第1および第2表示領域の各々に配置された前記第1および第2操作部材画像の表示位置を変化させ、前記第1および第2操作部材画像の裸眼立体視における見えかたを変化させる、ことを特徴とするカメラの制御方法。
【請求項9】
請求項6から請求項8のいずれか1項に記載のカメラの制御方法において、
前記第1および第2操作部材画像を互いに異なる表示色で表示することを特徴とするカメラの制御方法。
【請求項10】
請求項6から請求項9のいずれか1項に記載のカメラの制御方法において、
前記第1および第2操作部材画像の各々は、
前記カメラの動作を制御する操作アイコン、
前記カメラの操作メニュー、
前記カメラの操作説明を含む文字列情報、
前記裸眼立体視の目印となる目印アイコン、
の少なくとも一つを含む、
ことを特徴とするカメラの制御方法。
【請求項11】
タッチパネル機能を備えた表示部の第1表示領域および第2表示領域の各々に、第1ステレオ画像および第2ステレオ画像を並べて表示して裸眼立体視を可能とする表示形態を有するカメラの制御プログラムにおいて、
互いに同一の機能を表す第1操作部材画像および第2操作部材画像を、裸眼立体視が可能なように前記第1および第2表示領域の各々に並べて配置する第1ステップと、
前記第1および第2表示領域の各々に配置された前記第1および第2操作部材画像のいずれを操作しても同じ前記機能を実現する第2ステップと、
をコンピュータに実現させることを特徴とするカメラの制御プログラム。
【請求項12】
請求項11記載のカメラの制御プログラムにおいて、
前記カメラは、
前記第1ステレオ画像および前記第2ステレオ画像を取得するステレオ撮影が可能な撮影光学系と、
を備え、
前記第1ステップでは、撮影された前記第1および第2ステレオ画像からなるステレオ画像データを実時間で前記表示部に出力するライブビューを行うこと、
を特徴とするカメラの制御プログラム。
【請求項13】
請求項11または請求項12記載のカメラの制御プログラムにおいて、
前記第1ステップでは、前記第1および第2表示領域の各々に配置された前記第1および第2操作部材画像の表示位置を変化させ、前記第1および第2操作部材画像の裸眼立体視における見えかたを変化させる、ことを特徴とするカメラの制御プログラム。
【請求項14】
請求項11から請求項13のいずれか1項に記載のカメラの制御プログラムにおいて、
前記第1ステップでは、前記第1および第2操作部材画像を互いに異なる表示色で表示することを特徴とするカメラの制御プログラム。
【請求項15】
請求項11から請求項14のいずれか1項に記載のカメラの制御プログラムにおいて、
前記第1ステップでは、前記第1および第2操作部材画像の各々として、
前記カメラの動作を制御する操作アイコン、
前記カメラの操作メニュー、
前記カメラの操作説明を含む文字列情報、
前記裸眼立体視の目印となる目印アイコン、
の少なくとも一つを表示する、
ことを特徴とするカメラの制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図6】
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【図9】
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【図11】
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【図12】
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【図21】
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【図28】
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【図3】
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【図4】
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【図7】
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【図8】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20A】
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【図20B】
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【図22】
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【図23A】
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【図23B】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【公開番号】特開2012−175229(P2012−175229A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−33056(P2011−33056)
【出願日】平成23年2月18日(2011.2.18)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】