説明

キナゾリンRhoキナーゼ阻害剤およびその中間体の製造方法

【課題】Rhoキナーゼ阻害剤として有用なキナゾリン化合物およびその中間体の製造方法の提供。
【解決手段】中間体であるキナゾリン化合物にアリールアミノ基を導入する、例えば下記式の化合物の製造方法。


Rhoキナーゼ阻害剤は腫瘍生育の阻害、勃起不全の処置等に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、Rhoキナーゼ阻害剤またはその中間体として有用なキナゾリン化合物およびその誘導体の製造方法に関する。Rhoキナーゼ阻害剤は、腫瘍発育の阻害、勃起不全の処置、およびRhoキナーゼによって仲介される他の適応症、例えば冠心疾患の処置に有用である。
【背景技術】
【0002】
高血圧、勃起不全、冠脳循環損傷、神経退化障害および癌を含む多数のヒトおよび動物病の病理学はアクチン細胞骨格の変化に直接リンクすることができる。これらの病気は満たされない医学的需要を提供する。アクチン細胞骨格はすべての有核細胞に見られるアクチンフィラメントとアクチン結合タンパクの網目からなる。平滑筋細胞においては、アクチン細胞骨格の集合および脱集合は平滑筋細胞の収縮および弛緩に責任ある一次的起動力である。非筋肉細胞においては、アクチン細胞骨格の動的再配置は細胞形、細胞運動性、アクチンストレス線維形成、細胞接着および軸索退縮、ファゴサイト−シスまたは細胞分裂のような特化された細胞機能の調節に責任がある(van Aelst et al.Genes Dev 1997,11,2295)。
【0003】
アクチン細胞骨格は、GTPアーゼのRasスーパーファミリーのサブセットであるタンパクのファミリーによってコントロールされる。このサブセットは、現在RhoAないしEおよびRhoG(集合的にRhoと呼ばれる)、Rac1および2、Cdc42HsおよびG25K、およびTC10イソフォームよりよる(Mackay,et al.J Biol Chem 1998,273,20685)。これらのタンパクは固有のGTPアーゼ活性を有するGTP(グアニンヌクレオチド三リン酸)結合タンパクである。それらは分子スイッチとして作用し、そして不活性GDP(グアニンヌクレオチド二リン酸)結合状態と活性GTP結合状態の間をサイクルする。生化学的および遺伝子操作を用いて、各ファミリーメンバーへ機能を帰属させることが可能となった。活性化時、Rhoタンパクはアクチンストレス繊維、アクチンフィラメントの厚い束、および収束接着コンプレックスにおいてインデグリンのクラスター化の生成をコントロールする。活性化される時、Racタンパクは細胞表面上の膜状物または膜波うちの生成をコントロールし、そしてCdc42は糸状足生成をコントロールする。一所になってこのタンパクファミリーは、細胞運動、軸索誘導、細胞分裂、および細胞形および極性の変化を含むキー細胞機能のコントロールにおいて重要な部分を果たす。
【0004】
細胞タイプおよび活性化レセプターに応じて、Rhoタンパクは異なる生物学的応答をコントロールすることができる。平滑筋細胞においては、Rhoタンパクは平滑筋縮の間カルシウム感作に責任を有する。非平滑筋細胞においては、Rho GTPアーゼはリソフオスファチジン酸(LPA)、トロンビンおよびトロンボキサンのようなアゴニストに対する細胞応答に責任がある(Fukata,et al.Trends Pharcol Sci 2001,22,32)。アゴニスト応答はヘテロトリマーGタンパクGアルファ12またはGアルファ13を介して連結されるが(Goetz,et al.Caner Res 1999,59,4732;Buhl,et al.J Biol Chem 1995,270,24631)、他のレセプターも関与し得る。活性化時Rho GTPアーゼは、PIP5キナーゼ、Rhothekin,Rhophilin,PKNおよびRhoキナーゼイソフォームROCK−1/ROKベータおよびROCK−1/ROKアルファを含む多数の下流エフェクターを活性化する(Mackay and Hall,J Biol Chem 1998,273,20685;Aspenstrom,Curr Opin Cell Biol 1999,11,95;Amano,et al.Exp Cell Res 2000,261,44)。
【0005】
Rhoキナーゼはウシ脳から単離したRhoA相互作タンパクと同定された(Matsui,et al.Embo J 1996,15,2208)。それはタンパクキナーゼの筋緊張性ジストロフィーファミリーの一員であり、そしてアミノ末端にセリン/スレオニンキナーゼドメインと、中央域にコイルしたコイルドメインと、そしてカルボキシ末端にRho相互作用ドメインを含んでいる(Amano,et al.Exp Cell Res 2000,261,44)。そのキナーゼ活性はGTP結合RhoAへ結合する時増強され、そして細胞中へ導入される時それは活性化RhoAの活性の多くを再現する。平滑筋細胞ではRhoキナーゼはカルシウム感作および平滑筋収縮を仲介し、そしてRhoキナーゼの阻害は筋収縮によって誘発された5−HTおよびフェニレフリンアゴニストをブロックする。非平滑筋細胞中へ導入される時、Rhoキナーゼはストレス繊維生成を誘発し、そしてRhoAによって仲介される細胞トランスフォーメーションを必要とする(Sahai,et al.Cell Biol 1999,9,136)。Rhoキナーゼはフォスフォリル化を通じ、ミオシン軽鎖(Somlyo,et al.J Physiol(Lond)2000,522,Pt 2,177)、ミオシン軽鎖フォスファターゼ結合サブユニット(Fukata,et al.J Cell Biol 1998,141,409)およびLIM−キナーゼ2(Sumi,et al.J Bio Chem 2001,276,670)を含む多数の下流タンパクを調節する。
【0006】
動物モデルにおいてRhoキナーゼ活性の阻害は、ヒト病気の処置のためのRhoキナーゼ阻害剤の多数の利益を証明した。いくつかの特許は(+)−トランス−4−(1−アミノエチル)−1−(ピリジン−4−イルアミノカルボニル)シクロヘキサンジ塩酸塩モノハイドレート(WO00/078351,WO00/057913)および置換イソキノリンスルホニル(EP00187371)を動物モデルにおいて活性を有するRho阻害剤としてクレームしているように見える。これらは高血圧(Uehata,et al.Nature 1997,389,990)、動脈硬化(Retzer,et al.FEBS Lett 2000,466,70)、再狭窄(Eto,et al.Am J Physiol Heart Circ Physiol 2000,278,H1744;Negoro,et al.Biochem Biophys Res Commun 1999,262,211)、脳虚血(Uehata,et al.Nature 1997,389,990;Seasholtz,et al.Circ Res 1999,84,1186;Hitomi,et al.Life Sci 2000,67,1929;Yamamoto,et al.J Cardiovasc Pharmacol 2000,35,203)、脳けいれん(Sato,et al.Circ Res 2000,87,195;Kim,et al.Neurosurgery 2000,46,440)、陰莖勃起不全(Chitaly,et al.Nat Med 2001,7,119)のような心脈管病、ニューロン退化および脊髄傷害(Hara,et al.J Neurosurg 2000,93,94;Toshima,et al.Stroke 2000,31,2245)、およびRhoキナーゼの阻害が腫瘍細胞成育および転移を阻止することを示した新形成(Itoh,et al.Nat Med 1999,5,221;Somlyo,et al.Biochem Biophys Res Commun 2000,269,633;Gingras,et al.Biochem J 2000,348 Pt 2,273)、血小板凝集(Klages,et al.J Cell Biol 1999,144,745;Retzer,et al.Cell Signal 2000,12,645)、白血球凝集(Kawaguchi,et al.Eur J Pharmacol 2000,403,203;Sanchez−Madrid,et al.Embo J 1999,18,501)のような動脈血栓障害、喘息(Setoguchi,et al.Br J Pharmacol 2001,132,111;Nakahara,et al.Eur J Pharmacol 2000,389,103)、眼内圧力の調節(Honjo,et al.Invest Ophthalmol Vis Sci 2001,42,137)、および骨吸収(Chellaiah,et al.J Biol Chem 2000,375,11993;Zhang,et al.J Cell Sci 1995,108,2285)のモデルを含む。
【0007】
患者におけるRhoキナーゼの阻害は、クモ膜下出血後の脳けいれんおよび虚血のコントロールのための利益を有する(Pharma Japan 1995,1470,16)。
【発明の開示】
【0008】
本発明は、Rhoキナーゼ阻害剤として有用な、そのため高血圧、動脈硬化、再狭窄、脳虚血、脳けいれん、ニューロン退化、脊髄障害、乳房、大腸、前立腺、卵巣、脳および肺の癌およびそれらの転移、血栓障害、喘息、緑内障、骨粗しょう症、それに勃起不全すなわちRhoキナーゼによって仲介される勃起不全の処置に有用性を有する化合物の製造方法を提供する。勃起不全は性交に適した勃起を得るまたは持続することの不能として定義される。WO94/28902,U.S.P.6,103,765およびU.S.P.6,124,461参照。
【0009】
本発明は、式(I)
【化49】

の化合物の製造方法であって;
式1
【0010】
【化50】

【0011】
の化合物を式
【0012】
【化51】

【0013】
の化合物と反応させて式2
【0014】
【化52】

【0015】
の化合物を製造し;式2の化合物を環化して式3
【0016】
【化53】

【0017】
の化合物を生成させ;式3の化合物のヒドロキシル基を脱離基で置換して式4’
【0018】
【化54】

【0019】
の化合物を生成させ、場合により式4’の化合物を単離し;前記式4’の化合物と式5
【0020】
【化55】

【0021】
の混合物を反応させ、場合により前記式(I)の化合物を単離することを含み;
式3,4’,5および(I)において、
aおよびbは各自独立して−CR5=,−N=,または−NR6−であって、aまたはcの1つは−NR6であり;
bは−CR5=または−N=であり;
Aは3−20原子を含み1−4環を含んでいる単環または多環基であり、環あたり任意に1−3のN,OまたはSを含み、そして場合によりアリールまたはヘテロアリールであることができ、該単環または多環基は(i)各自任意にペルハロまでハロゲンで置換されたC1−C10アルキルまたはC2−C10アルケニル;(ii)C3−C10シクロアルキル;(iii)アリール;(iv)ヘテロアリール;(v)ハロゲン;(vi)−COOR8;(viii)シアノ;(ix)−OR8;(x)−NR813;(xi)ニトロ;(xii)−CO−NR89;(xiii)−C1−C10アルキル−NR89;(xiv)−NR8−CO−R12;(xv)−NR8−COOR8;(xvi)−NR8−SO2−R9;(xvii)−SR8;(xviii)−SO28;(xix)−SO2−NR89;または(xx)−NR8−CO−NHR9によって3回まで置換されることができ;
1,R6およびR8−R11は各自独立してHまたはC1-6アルキルであり;
2−R5は各自独立して(i)各自アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、−COOR10、−COR14、−OCOR14、−OR10、−C5-10ヘテロアリール、C5-10ヘテロアリールオキシ、C5-10ヘテロアリール−C1-10アルコキシ、またはペルハロまでハロゲンによって任意に置換されたC1-10アルキルまたはC2-10アルケニル;(ii)1−3炭素原子がO,NまたはSによって置換されているC3−C10シクロアルキル;(iii)C3−C10シクロアルケニル;(iv)部分不飽和C5-10ヘテロサイクリル;(v)アリール;(vi)ヘテロアリール;(vii)ハロゲン;(viii)−COOR10;(ix)−OCOR10;(x)−OCO210;(xi)−CHO;(xii)シアノ;(xiii)−OR16;(xiv)−NR1015;(xv)ニトロ;(xvi)−CO−NR1011;(xvii)−NR10−CO−R12;(xviii)−NR10−COOR11;(xix)−NR10−SO2−R12;(xx)−SR16;(xxi)−SOR16;(xxii)−SO2−NR1011;(xxiv)−NR10−CO−NHR11;(xxv)アミジノ;(xxvi)グアニジノ;(xxvii)スルホ;(xxviii)−B(OH)2;(xxix)−OCON(R102;または(xxx)−NR10CON(R10)であり;
12はH,C1-6アルキルまたはC5-10アリールであり;
13はH,C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;
14は低級アルキルまたはフェニルであり;
15は低級アルキル、ハロゲン、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、OH,CN,−COOR10,−COR14または−OCOR14であり;
16はH,任意にペルハロまでのハロゲンで置換されたC1-6アルキルまたはC5-10ヘテロアリールであり;
p=0、1,2または3であり;
LGはBrまたはS−アルキルであり;そして
QはCONH2であり;
ただしAはフェニルでない、式(I)の化合物の製造方法に関する。
【0022】
さらに本発明は、式(I)
【0023】
【化56】

【0024】
の化合物の製造方法であって;
式4
【0025】
【化57】

【0026】
の化合物と、式5
【0027】
【化58】

【0028】
の化合物を反応させることを含み;
式3,4,5および(I)において、
aおよびbは各自独立して−CR5=,−N=,または−NR6−であって、aまたはcの1つは−NR6であり;
bは−CR5=または−N=であり;
Aは3−20原子を含み1−4環を含んでいる単環または多環基であり、環あたり任意に1−3のN,OまたはSを含み、そして場合によりアリールまたはヘテロアリールであることができ、該単環または多環基は(i)各自任意にペルハロまでハロゲンで置換されたC1−C10アルキルまたはC2−C10アルケニル;(ii)C3−C10シクロアルキル;(iii)アリール;(iv)ヘテロアリール;(v)ハロゲン;(vi)−COOR8;(viii)シアノ;(ix)−OR8;(x)−NR813;(xi)ニトロ;(xii)−CO−NR89;(xiii)−C1−C10アルキル−NR89;(xiv)−NR8−CO−R12;(xv)−NR8−COOR8;(xvi)−NR8−SO2−R9;(xvii)−SR8;(xviii)−SO28;(xix)−SO2−NR89;または(xx)−NR8−CO−NHR9によって3回まで置換されることができ;
1,R6およびR8−R11は各自独立してHまたはC1-6アルキルであり;
2−R5は各自独立して(i)各自アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、−COOR10、−COR14、−OCOR14、−OR10、−C5-10ヘテロアリール、C5-10ヘテロアリールオキシ、C5-10ヘテロアリール−C1-10アルコキシ、またはペルハロまでハロゲンによって任意に置換されたC1-10アルキルまたはC2-10アルケニル;(ii)1−3炭素原子がO,NまたはSによって置換されているC3−C10シクロアルキル;(iii)C3−C10シクロアルケニル;(iv)部分不飽和C5-10ヘテロサイクリル;(v)アリール;(vi)ヘテロアリール;(vii)ハロゲン;(viii)−COOR10;(ix)−OCOR10;(x)−OCO210;(xi)−CHO;(xii)シアノ;(xiii)−OR16;(xiv)−NR1015;(xv)ニトロ;(xvi)−CO−NR1011;(xvii)−NR10−CO−R12;(xviii)−COOR11;(xix)−NR10−SO2−R12;(xx)−SR16;(xxi)−SOR16;(xxii)−SO2−NR1011;(xxiv)−NR10−CO−NHR11;(xxv)アミジノ;(xxvi)グアニジノ;(xxvii)スルホ;(xxviii)−B(OH)2;(xxix)−OCON(R102;または(xxx)−NR10CON(R10)であり;
12はH,C1-6アルキルまたはC5-10アリールであり;
13はH,C1-6アルキルまたはC1-6 アルコキシであり;
14は低級アルキルまたはフェニルであり;
15は低級アルキル、ハロゲン、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、OH,CN,−COOR10,−COR14または−OCOR14であり;
16はH,任意にペルハロまでのハロゲンで置換されたC1-6アルキルまたはC5-10ヘテロアリールであり;
p=0、1,2または3であり;
LGはBrまたはS−アルキルであり;そして
ただしAはフェニルでない、式(I)の化合物の製造方法に関する。
【0029】
本発明はまた、式3
【0030】
【化59】

【0031】
の化合物を、式2
【0032】
【化60】

【0033】
の化合物から製造する方法であって;
Qが−CONH2である式2の化合物を約0.1Nないし約10N水性水酸化物と混合し、そして約30℃ないし約120℃の温度へ加熱することを含み、ここで、
Aは3−20原子を含み1−4環を含んでいる単環または多環基であり、環あたり任意に1−3のN,OまたはSを含み、そして場合によりアリールまたはヘテロアリールであることができ、該単環または多環基は(i)各自任意にペルハロまでハロゲンで置換されたC1−C10アルキルまたはC2−C10アルケニル;(ii)C3−C10シクロアルキル;(iii)アリール;(iv)ヘテロアリール;(v)ハロゲン;(vi)−COOR8;(viii)シアノ;(ix)−OR8;(x)−NR813;(xi)ニトロ;(xii)−CO−NR89;(xiii)−C1−C10アルキル−NR89;(xiv)−NR8−CO−R12;(xv)−NR8−COOR9;(xvi)−NR8−SO2−R9;(xvii)−SR8;(xviii)−SO28;(xix)−SO2−NR89;または(xx)−NR8−CO−NHR9によって3回まで置換されることができ;
5は(i)各自アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、−COOR10、−COR14、−OCOR14、−OR10、−C5-10ヘテロアリール、C5-10ヘテロアリールオキシ、C5-10ヘテロアリール−C1-10アルコキシ、またはペルハロまでハロゲンによって任意に置換されたC1-10アルキルまたはC2-10アルケニル;(ii)1−3炭素原子がO,NまたはSによって置換されているC3−C10シクロアルキル;(iii)C3−C10シクロアルケニル;(iv)部分不飽和C5-10ヘテロサイクリル;(v)アリール;(vi)ヘテロアリール;(vii)ハロゲン;(viii)−NR10−COOR11;(ix)−OCOR10;(x)−OCO210;(xi)−CHO;(xii)シアノ;(xiii)−OR16;(xiv)−NR1015;(xv)ニトロ;(xvi)−CO−NR1011;(xvii)−NR10−CO−R12;(xviii)−COOR11;(xix)−NR10−SO2−R12;(xx)−SR16;(xxi)−SOR16;(xxii)−SO2−NR1011;(xxiv)−NR10−CO−NHR11;(xxv)アミジノ;(xxvi)グアニジノ;(xxvii)スルホ;(xxviii)−B(OH)2;(xxix)−OCON(R102;または(xxx)−NR10CON(R10)であり;
8-11は各自独立してHまたはC1-6 アルキルであり;
12はH,C1-6アルキルまたはC5-10アリールであり;
13はH,C1-6アルキルまたはC1-6 アルコキシであり;
14は低級アルキルまたはフェニルであり;
15は低級アルキル、ハロゲン、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、OH,CN,−COOR10,−COR14または−OCOR14であり;
16はH,任意にペルハロまでのハロゲンで置換されたC1-6アルキルまたはC5-10ヘテロアリールであり;
p=0、1,2または3であり;そして
式2および3は互変異性体、光学異性体またはそれらの塩を包含する、式3の化合物の製造方法に関する。
【0034】
本発明はまた、式3
【化61】

【0035】
の化合物を、式A−CO2Hのカルボキシル酸と式1
【0036】
【化62】

【0037】
の化合物から製造する方法であって;
単一の容器中で、任意に触媒量のDMFを加えて前記カルボキシル酸を塩素化剤で処理して式A−CO−Clの酸クロライドを生成させ;
攪拌下室温で非求核アミン塩基および非プロトン性溶媒を加えて式2
【0038】
【化63】

【0039】
の化合物を生成させ;そして
塩基を加え、反応を実行するのに十分な時間約50℃まで混合物を加熱することを含み;
ここで、
QはCO−NH2であり;
Aは3−20原子を含み1−4環を含んでいる単環または多環基であり、環あたり任意に1−3のN,OまたはSを含み、そして場合によりアリールまたはヘテロアリールであることができ、該単環または多環基は(i)各自任意にペルハロまでハロゲンで置換されたC1−C10アルキルまたはC2−C10アルケニル;(ii)C3−C10シクロアルキル;(iii)アリール;(iv)ヘテロアリール;(v)ハロゲン;(vi)−COOR8;(viii)シアノ;(ix)−OR8;(x)−NR813;(xi)ニトロ;(xii)−CO−NR89;(xiii)−C1−C10アルキル−NR89;(xiv)−NR8−CO−R12;(xv)−NR8−COOR8;(xvi)−NR8−SO2−R9;(xvii)−SR8;(xviii)−SO28;(xix)−SO2−NR89;または(xx)−NR8−CO−NHR9によって3回まで置換されることができ;
5は(i)各自アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、−COOR10、−COR14、−OCOR14、−OR10、−C5-10ヘテロアリール、C5-10ヘテロアリールオキシ、C5-10ヘテロアリール−C1-10アルコキシ、またはペルハロまでハロゲンによって任意に置換されたC1-10アルキルまたはC2-10アルケニル;(ii)1−3炭素原子がO,NまたはSによって置換されているC3−C10シクロアルキル;(iii)C3−C10シクロアルケニル;(iv)部分不飽和ヘテロサイクリル;(v)アリール;(vi)ヘテロアリール;(vii)ハロゲン;(viii)−COOR10;(ix)−OCOR10;(x)−OCO210;(xi)−CHO;(xii)シアノ;(xiii)−OR16;(xiv)−NR1015;(xv)ニトロ;(xvi)−CO−NR1011;(xvii)−NR10−CO−R12;(xviii)−NR10−COOR11;(xix)−NR10−SO2−R12;(xx)−SR16;(xxi)−SOR16;(xxii)−SO2−NR1011;(xxiv)−NR10−CO−NHR11;(xxv)アミジノ;(xxvi)グアニジノ;(xxvii)スルホ;(xxviii)−B(OH)2;(xxix)−OCON(R102;または(xxx)−NR10CON(R10)であり;
8-11は各自独立してHまたはC1-6アルキルであり;
12はH,C1-6アルキルまたはC5-10アリールであり;
13はH,C1-6アルキルまたはC1-6 アルコキシであり;
14は低級アルキルまたはフェニルであり;
15は低級アルキル、ハロゲン、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、OH,CN,−COOR10,−COR14または−OCOR14であり;
16はH,任意にペルハロまでのハロゲンで置換されたC1-6アルキルまたはC5-10ヘテロアリールであり;
p=0、1,2または3であり;そして
式2および3は互変異性体、光学異性体またはそれらの塩を包含する、式3の化合物の製造方法に関する。
【0040】
本発明はまた、
式(I)
【0041】
【化64】

【0042】
の化合物の製造方法であって;
式3
【0043】
【化65】

【0044】
の化合物のヒドロキシル基を脱離基LGで置換して式4
【0045】
【化66】

【0046】
の化合物を生成させ、場合により前記式4の化合物を単離し;
前記式4の化合物と式5
【0047】
【化67】

【0048】
の混合物を反応させ、場合により前記式(I)の化合物を単離することを含み;
式3,4,5および(I)において、
aおよびbは各自独立して−CR5=,−N=,または−NR6−であって、aまたはcの1つは−NR6であり;
bは−CR5=または−N=であり;
Aは3−20原子を含み1−4環を含んでいる単環または多環基であり、環あたり任意に1−3のN,OまたはSを含み、そして場合によりアリールまたはヘテロアリールであることができ、該単環または多環基は(i)各自任意にペルハロまでハロゲンで置換されたC1−C10アルキルまたはC2−C10アルケニル;(ii)C3−C10シクロアルキル;(iii)アリール;(iv)ヘテロアリール;(v)ハロゲン;(vi)−COOR8;(viii)シアノ;(ix)−OR8;(x)−NR813;(xi)ニトロ;(xii)−CO−NR89;(xiii)−C1−C10アルキル−NR89;(xiv)−NR8−CO−R12;(xv)−NR8−COOR8;(xvi)−NR8−SO2−R9;(xvii)−SR8;(xviii)−SO28;(xix)−SO2−NR89;または(xx)−NR8−CO−NHR9によって3回まで置換されることができ;
1,R6およびR8−R11は各自独立してHまたはC1-6アルキルであり;
2−R5は各自独立して(i)各自アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、−COOR10、−COR14、−OCOR14、−OR10、−C5-10ヘテロアリール、C5-10ヘテロアリールオキシ、C5-10ヘテロアリール−C1-10アルコキシ、またはペルハロまでハロゲンによって任意に置換されたC1-10アルキルまたはC2-10アルケニル;(ii)1−3炭素原子がO,NまたはSによって置換されているC3−C10シクロアルキル;(iii)C3−C10シクロアルケニル;(iv)部分不飽和C5-10ヘテロサイクリル;(v)アリール;(vi)ヘテロアリール;(vii)ハロゲン;(viii)−COOR10;(ix)−OCOR10;(x)−OCO210;(xi)−CHO;(xii)シアノ;(xiii)−OR16;(xiv)−NR1015;(xv)ニトロ;(xvi)−CO−NR1011;(xvii)−NR10−CO−R12;(xviii)−NR10−COOR11;(xix)−NR10−SO2−R12;(xx)−SR16;(xxi)−SOR16;(xxii)−SO2−NR1011;(xxiv)−NR10−CO−NHR11;(xxv)アミジノ;(xxvi)グアニジノ;(xxvii)スルホ;(xxviii)−B(OH)2;(xxix)−OCON(R102;または(xxx)−NR10CON(R10)であり;
12はH,C1-6アルキルまたはC5-10アリールであり;
13はH,C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;
14は低級アルキルまたはフェニルであり;
15は低級アルキル、ハロゲン、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、OH,CN,−COOR10,−COR14または−OCOR14であり;
16はH,任意にペルハロまでのハロゲンで置換されたC1-6アルキルまたはC5-10ヘテロアリールであり;
p=0、1,2または3であり;
LGはBrまたはS−アルキルであり;そして
ただしAはフェニルでない、式(I)の化合物の製造方法に関する。
【0049】
本発明はまた、式(I)
【0050】
【化68】

【0051】
の化合物の製造方法であって;
式1
【0052】
【化69】

【0053】
の化合物を式
【0054】
【化70】

【0055】
の化合物と反応させて式2
【0056】
【化71】

【0057】
の化合物を製造し;式2の化合物を環化して式3
【0058】
【化72】

【0059】
の化合物を生成させ;式3の化合物のヒドロキシル基を脱離基で置換して式4’
【0060】
【化73】

【0061】
の化合物を生成させ、場合により式4’の化合物を単離し;前記式4’の化合物と式5
【0062】
【化74】

【0063】
の混合物を反応させ、場合により前記式(I)の化合物を単離することを含み;
式3,4’,5および(I)において、
aおよびbは各自独立して−CR5=,−N=,または−NR6−であって、aまたはcの1つは−NR6であり;
bは−CR5=または−N=であり;
Aは3−20原子を含み1−4環を含んでいる単環または多環基であり、環あたり任意に1−3のN,OまたはSを含み、そして場合によりアリールまたはヘテロアリールであることができ、該単環または多環基は(i)各自任意にペルハロまでハロゲンで置換されたC1−C10アルキルまたはC2−C10アルケニル;(ii)C3−C10シクロアルキル;(iii)アリール;(iv)ヘテロアリール;(v)ハロゲン;(vi)−COOR8;(viii)シアノ;(ix)−OR8;(x)−NR813;(xi)ニトロ;(xii)−CO−NR89;(xiii)−C1−C10アルキル−NR89;(xiv)−NR8−CO−R12;(xv)−NR8−COOR8;(xvi)−NR8−SO2−R9;(xvii)−SR8;(xviii)−SO28;(xix)−SO2−NR89;または(xx)−NR8−CO−NHR9によって3回まで置換されることができ;
1,R6およびR8−R11は各自独立してHまたはC1-6アルキルであり;
2−R5は各自独立して(i)各自アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、−COOR10、−COR14、−OCOR14、−OR10、−C5-10ヘテロアリール、C5-10ヘテロアリールオキシ、C5-10ヘテロアリール−C1-10アルコキシ、またはペルハロまでハロゲンによって任意に置換されたC1-10アルキルまたはC2-10アルケニル;(ii)1−3炭素原子がO,NまたはSによって置換されているC3−C10シクロアルキル;(iii)C3−C10シクロアルケニル;(iv)部分不飽和C5-10ヘテロサイクリル;(v)アリール;(vi)ヘテロアリール;(vii)ハロゲン;(viii)−COOR10;(ix)−OCOR10;(x)−OCO210;(xi)−CHO;(xii)シアノ;(xiii)−OR16;(xiv)−NR1015;(xv)ニトロ;(xvi)−CO−NR1011;(xvii)−NR10−CO−R12;(xviii)−COOR11;(xix)−NR10−SO2−R12;(xx)−SR16;(xxi)−SOR16;(xxii)−SO2−NR1011;(xxiv)−NR10−CO−NHR11;(xxv)アミジノ;(xxvi)グアニジノ;(xxvii)スルホ;(xxviii)−B(OH)2;(xxix)−OCON(R102;または(xxx)−NR10CON(R10)であり;
12はH,C1-6アルキルまたはC5-10アリールであり;
13はH,C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;
14は低級アルキルまたはフェニルであり;
15は低級アルキル、ハロゲン、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、OH,CN,−COOR10,−COR14または−OCOR14であり;
16はH,任意にペルハロまでのハロゲンで置換されたC1-6アルキルまたはC5-10ヘテロアリールであり;
p=0、1,2または3であり;
LGはBrまたはS−アルキルであり;そして
QはCNであり;
ただし式(I)の化合物は
【0064】
【化75】

【0065】
でない、式(I)の化合物の製造方法に関する。
【0066】
本発明は、式(I)
【0067】
【化76】

【0068】
の化合物の製造方法であって;
式4’
【0069】
【化77】

【0070】
の化合物と、式5
【0071】
【化78】

【0072】
の化合物を反応させることを含み;
式3,4’,5および(I)において、
aおよびbは各自独立して−CR5=,−N=,または−NR6−であって、aまたはcの1つは−NR6であり;
bは−CR5=または−N=であり;
Aは3−20原子を含み1−4環を含んでいる単環または多環基であり、環あたり任意に1−3のN,OまたはSを含み、そして場合によりアリールまたはヘテロアリールであることができ、該単環または多環基は(i)各自任意にペルハロまでハロゲンで置換されたC1−C10アルキルまたはC2−C10アルケニル;(ii)C3−C10シクロアルキル;(iii)アリール;(iv)ヘテロアリール;(v)ハロゲン;(vi)−COOR8;(viii)シアノ;(ix)−OR8;(x)−NR813;(xi)ニトロ;(xii)−CO−NR89;(xiii)−C1−C10アルキル−NR89;(xiv)−NR8−CO−R12;(xv)−NR8−COOR8;(xvi)−NR8−SO2−R9;(xvii)−SR8;(xviii)−SO28;(xix)−SO2−NR89;または(xx)−NR8−CO−NHR9によって3回まで置換されることができ;
1,R6およびR8−R11は各自独立してHまたはC1-6アルキルであり;
2−R5は各自独立して(i)各自アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、−COOR10、−COR14、−OCOR14、−OR10、−C5-10ヘテロアリール、C5-10ヘテロアリールオキシ、C5-10ヘテロアリール−C1-10アルコキシ、またはペルハロまでハロゲンによって任意に置換されたC1-10アルキルまたはC2-10アルケニル;(ii)1−3炭素原子がO,NまたはSによって置換されているC3−C10シクロアルキル;(iii)C3−C10シクロアルケニル;(iv)部分不飽和C5-10ヘテロサイクリル;(v)アリール;(vi)ヘテロアリール;(vii)ハロゲン;(viii)−COOR10;(ix)−OCOR10;(x)−OCO210;(xi)−CHO;(xii)シアノ;(xiii)−OR16;(xiv)−NR1015;(xv)ニトロ;(xvi)−CO−NR1011;(xvii)−NR10−CO−R12;(xviii)−NR10−COOR11;(xix)−NR10−SO2−R12;(xx)−SR16;(xxi)−SOR16;(xxii)−SO2−NR1011;(xxiv)−NR10−CO−NHR11;(xxv)アミジノ;(xxvi)グアニジノ;(xxvii)スルホ;(xxviii)−B(OH)2;(xxix)−OCON(R102;または(xxx)−NR10CON(R10)であり;
12はH,C1-6アルキルまたはC5-10アリールであり;
13はH,C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;
14は低級アルキルまたはフェニルであり;
15は低級アルキル、ハロゲン、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、OH,CN,−COOR10,−COR14または−OCOR14であり;
16はH,任意にペルハロまでのハロゲンで置換されたC1-6アルキルまたはC5-10ヘテロアリールであり;
p=0、1,2または3であり;そして
ただし式(I)の化合物は
【0073】
【化79】

【0074】
でない、式(I)の化合物の製造方法に関する。
【0075】
本発明はまた、式(I’)
【0076】
【化80】

【0077】
の化合物またはその薬学的に許容し得る塩を製造する方法であって、ここで式(I’)中、
Yは=N−または=CR17であり;
Xは−(CH2x−,−O−(CH2n−,−S−(CH2n−,−NR7−CO−(CH2n−,−NR7−SO2−(CH2n−,−NR7−(CH2n−,または−(O)C−NR7−であり;
各nは独立して0,1,2または3の整数であり;
xは0−3であり;
pは0−3であり;
aおよびcは各自独立して−CR5=,−N=,または−NR6−であって、aまたはcの1つは−NR6−であり;
bは−CR5または−N=であり;
AはH,ハロゲン、−COOR8,−CO−R8,シアノ、−OR8,−NR89,−CO−NR89,−NR8−CO−R9,−NR8−COR9,−NR8−CO−OR9,−NR8−SO2−R9,−SR8,−SO2−R8,−SO2−R89,−NR8−CO−NHR9であるか、または
Aは3−20原子を含み1−4環を含んでいる単環または多環基であり、環あたり任意に1−3のN,OまたはSを含み、そして場合によりアリールまたはヘテロアリールであることができ、該単環または多環基は(i)各自任意にペルハロまでハロゲンで置換されたC1−C10アルキルまたはC2−C10アルケニル;(ii)C3−C10シクロアルキル;(iii)アリール;(iv)ヘテロアリール;(v)ハロゲン;(vi)−COOR8;(viii)シアノ;(ix)−OR8;(x)−NR813;(xi)ニトロ;(xii)−CO−NR89;(xiii)−C1−C10アルキル−NR89;(xiv)−NR8−CO−R12;(xv)−NR8−COOR8;(xvi)−NR8−SO2−R9;(xvii)−SR8;(xviii)−SO28;(xix)−SO2−NR89;または(xx)−NR8−CO−NHR9によって3回まで置換されることができ;
環Bはどの位置でもR5によって任意に独立して3回まで置換され;
1およびR6−R11は各自独立してHまたはC1-6アルキルであり;
2−R5は各自独立して(i)水素;(ii)各自アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、−COOR10−、−COR14、−OCOR14、−OR10、−C5-10ヘテロアリール、C5-10ヘテロアリールオキシ、C5-10ヘテロアリール−C1-10アルコキシ、またはペルハロまでハロゲンによって任意に置換されたC1-10アルキルまたはC2-10アルケニル;(iii)1−3炭素原子がO,NまたはSによって置換されているC3−C10シクロアルキル;(iv)C3−C10シクロアルケニル;(v)部分不飽和C5-10ヘテロサイクリル;(vi)アリール;(vii)ヘテロアリール;(viii)ハロゲン;(ix)−COOR10;(x)−OCOR10;(xi)−OCO210;(xii)−CHO;(xiii)シアノ;(xiv)−OR16;(xv)−NR1015;(xvi)ニトロ;(xvii)−CO−NR1011;(xxiii)−NR10−CO−R12;(xix)−NR10−COOR11;(xx)−NR10−SO2−R12;(xxi)−SR16;(xxii)−SOR16;(xxiv)−SO2−NR1011;(xxv)−NR10−CO−NHR11;(xxvi)アミジノ;(xxvii)グアニジノ;(xxviii)スルホ;(xxix)−B(OH)2;(xxx)−OCON(R102;または(xxxi)−NR10CON(R10)であり;
12はH,C1-6アルキルまたはC5-10アリールであり;
13はH,C1-6アルキルまたはC1-6 アルコキシであり;
14はC1-6アルキルまたはフェニルであり;
15はC1-6アルキル、ハロゲン、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、OH,CN,−COOR10,−COR14または−OCOR14であり;
16はH,任意にペルハロまでのハロゲンで置換されたC1-6アルキルまたはC5-10ヘテロアリールであり;
17はH,C1-6アルキルまたはCNであり;
ただしxが0のときAは水素でなく、そして式(I)は
【0078】
【化81】

【0079】
でなく;
該方法は、
(a)式(II)
【0080】
【化82】

【0081】
の化合物を式(III)
【0082】
【化83】

【0083】
の化合物と塩基の存在下反応させて式(IV)
【0084】
【化84】

【0085】
の化合物を製造し、そして場合により式(IV)の化合物をアリールボロン酸またはA−NH2と反応させるか;
または
(b)置換塩化ベンゾイルをジメチルアミンと反応させて式(V)
【0086】
【化85】

【0087】
の化合物を製造し、ここで式(V)中のR’’’は(i)各自ペルハロまで任意にハロゲンで置換されたC1−C10アルキルまたはC2−C10アルケニル;(ii)C3−C10シクロアルキル;(iii)アリール;(iv)ヘテロアリール;(v)ハロゲン;(vi)−COOR8;(vii)−CO−R8;(viii)シアノ;(ix)−OR8;(x)−NR813;(xi)ニトロ;(xii)−CO−NR89;(xiii)C1−C10アルキル−NR89;(xiv)−NR8−CO−R12;(xv)−NR8−CO−OR9;(xvi)−NR8−SO2−R9;(xvii)−SR8;(xviii)−SO2−R8;(xix)−SO2−NR89;または(xx)NR8−CO−NHR9であり;
式(V)の化合物をクロロ−2−アミノベンゾニトリルと反応させて式(VI)
【0088】
【化86】

【0089】
の化合物を製造し、そして式(VI)の化合物をアミノインダゾールと反応させることを含む、式(I’)の化合物の製造方法に関する。
【0090】
本発明はまた、下式
【0091】
【化87】

【0092】
の化合物の製造方法であって、
3−フルオロ−4−フェニル安息香酸
【0093】
【化88】

【0094】
をアントラニルアミドと反応させて2−〔(3−フルオロ−4−フェニルフェニル)カルボニルアミノ〕ベンズアミド
【0095】
【化89】

【0096】
を製造し、環化して2−(3−フルオロ−1,1’−ビフェニル−4−イル)−4(3H)−キナゾリノン
【0097】
【化90】

【0098】
を製造し、これを4−クロロ−2−(3−フルオロ−4−フェニルフェニル)キナゾリン
【0099】
【化91】

【0100】
を生成するように反応させ、次にこれをアミノインダゾールと反応させて目的化合物を得ることを含む方法に関する。
【0101】
特に本発明は、式(I)
【0102】
【化92】

【0103】
の化合物を前記した式3の化合物から製造する方法にも関し、該方法は
(1)前記式3の化合物を塩素化剤(任意にDMFを添加)と加熱して式4’
【0104】
【化93】

【0105】
の化合物を生成させ、
(2)式4’の化合物を単離し、
(3)高沸点溶媒中、式4’の化合物と、式5
【0106】
【化94】

【0107】
の化合物との混合物へ非求核塩基を加え、
(4)前記混合物を還流下反応を実行するのに十分な時間(5ないし約20時間)加熱し、
(5)式(I)の化合物を単離する、ステップよりなる。
【0108】
さらに本発明は、式3
【0109】
【化95】

【0110】
の化合物を式2
【0111】
【化96】

【0112】
の化合物から製造する方法に関し、該方法は
(1)(a)Qが−CO−NH2である式2の化合物を、約0.1Nないし約10N(または20%)の水性水酸化物と混合するか、または
(b)Qが−CNである式2の化合物を、約0.1Nないし約10N(または20%)の水性水酸化物と約3ないし30%のH2Oと混合するか、または約0.5ないし2.5Mの鉱酸と混合し、
(2)混合物を約30℃から約120℃の温度に加熱する、ステップよりなる。
【0113】
本発明はまた、式3の化合物を式1
【0114】
【化97】

【0115】
の化合物と、式A−CO2Hのカルボキシル酸とから製造する方法に関し、該方法は
(1)場合により触媒量のDMFを添加して前記カルボキシル酸を塩素化剤で処理して式A−CO−Clの酸クロライドを生成させ、
(2)非求核性塩基および非プロトン性溶媒を攪拌下室温で添加して式2の化合物を生成させ、そして(3)塩基を加え、混合物を約50℃へ反応を実行するのに十分な時間(約90分)加熱するステップよりなり、これらステップは単一容器中で実施され、そして式1,2および3中、QはCONH2であり、R5,Aおよびpは上で定義したとおりであり、互変異性体、光学異性体および塩を包含している。
【0116】
本発明によって包含される製造方法の概略的表示は下記反応スキームIに要約される。記載した構造中、A,R1−R5,a,b,cおよびpは前記した意味を有する。
【0117】
反応スキームI
【0118】
【化98】

【0119】
この具体例において、ニトリルまたはアミド1と、そして脂肪族または芳香族酸クロライド(A−CO−Cl,商業的に入手可能、またはカルボキシル酸A−CO2Hから事前にまたはその場で調製)との混合物が、ジアルキルアミン、DMAP.ピリジン等の塩基の存在下連結される。ニトリルおよびアミドは商業的に容易に入手可能であるか、またはもし必要ならば、対応するアントラニル酸またはアントラニル酸エステルから簡単な方法で調製できる。酸クロライド、出発物質A−CO−Clが商業的に入手できない場合は、対応するカルボキシル酸からSOCl2,ホスゲンまたはオキサリルクロライドのような塩素化剤を使用し、任意にDMFを添加して標準的製造方法(Hamano et al.J Am Chem Soc 1996,118(32),7529−41)によって製造し得る。カルボキシル酸が商業的に入手できない場合は、対応するヒドロキシメチル−またはメチル置換化合物(すなわちA−CH2OHまたはA−CH3)のような適当な前駆体の酸化、対応するハロ化合物(すなわちA−Cl,A−BrまたはA−I)のパラジウム触媒を用いるカルボキシル化、または二酸化炭素によるグリニヤー試薬(対応するハロ化合物A−Cl,A−BrまたはA−Iから調製)の反応停止のような標準的方法(Buerstinghaus et al.EP 203607;Cai et al.J Chem Soc,Perkin Trans I,1997,16,2273−74;von Geldern et al.J Med Chem 1999,42(18),3668−78)によって製造することができる。
【0120】
次に式2の生成物は、水酸化ナトリウム水溶液のような塩基の存在下、式3の複素環へ環化され、そして環化を実行するのに十分な温度、典型的には40−90℃へ加熱することによって容易化される。化合物がニトリルの場合、反応混合物はH22(通常3−30%濃度)を含有し、または代りに反応は0.1ないし3.0N鉱酸中で実施される。次に式3の化合物は、SOCl2,POCl3/PCl5,POCl3,POBr3またはP25/EtI(2ステップ)のような試薬で処理することによって式4の化合物へ変換され、そしてDMFの触媒量の添加および加熱によって容易化される。次に式4の化合物はDMF,THFまたはDMFのような水混和性共溶媒中で、酢酸ナトリウムまたはカリウム、炭酸カリウムのような塩基の存在下、または希薄(0.1M)塩酸中、式5のアミノ複素環および水と反応を実施するのに十分に加熱して反応することが許容される。出発物質4が特に反応性の場合、望ましくない副反応(例えば4の3への加水分解)は、水混和性共溶媒へ添加される水の量を溶解および反応に必要とする最低量へ減らすことによって最小化される。
【0121】
この一般的方法から選択される特定の条件は、所望の生成物の収率を最適化するため選んだ出発物質の特定の構造に依存することを理解すべきである。
【0122】
式(I)において、例えばAのための好適なアリールまたはヘテロアリール基は、限定ではないが、1−3環を含有する5−12炭素原子芳香環または環系を含み、その少なくとも1つの環は芳香環であり、そのうち1以上、例えば1以上の環の1−4炭素原子は酸素、窒素またはイオウ原子によって置換されることができる。各環は、典型的には3−7原子を有する。例えば、アリールまたはヘテロアリールは、2−または3−フリル、2−または3−チエニル、2−または4−トリアジニル、1−,2−または3−ピロリル、1−,2−,4−または5−イミダゾリル、1−,3−,4−または5−ピラゾリル、2−,4−または5−オキサゾリル、3−,4−または5−イソオキサゾリル、2−,4−または5−チアゾリル、3−,4−または5−イソチアゾリル、2−,3−または4−ピリジル、2−,4−,5−または6−ピリミジル、1,2,3−トリアゾール−1−,4−または5−イル、1,2,4−トリアゾール−1−,3−または5−イル、1−または5−テトラゾリル、1,2,3−オキサジアゾール−4−または5−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−または5−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−または5−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−または5−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−または5−イル、1,3,4−チアジアゾール−3−または5−イル、1,2,3−チアジアゾール−4−または5−イル、2−,3−,4−,5−または6−2H−チオピラニル、2,3−または4−4H−チオピラニル、3−または4−4H−チオピラニル、3−または4−ピリタジニル、ピラジニル、2−,3−,4−,5−,6−または7−ベンゾフラニル、2−,3−,4−,5−,6−または7−ベンゾチエニル、1−,2−,3−,4−,5−,6−または7−インドリル、1−,2−,4−または5−ベンズイミダゾリル、1−.3−,4−,5−,6−または7−ベンゾピラゾリル、2−,4−,5−,6−または7−ベンゾオキサゾリル、3−,4−,5−,6−または7−ベンズイソオキサゾリル、1−,3−,4−,5−,6−または7−ベンゾチアゾリル、2−,4−,5−,6−または7−ベンズイソチアゾリル、2−,4−,5−,6−または7−ベンズ−1,3−オキサジアゾリル、2−,3−,4−,5−,6−,7−または8−キノリニル、1−,3−,4−,5−,6−,7−または8−イソキノリニル、1−,2−,3−,4−または9−カルバゾリル、1−,2−,3−,4−,5−,6−,7−,8−または9−アクリジニル、2−,4−,5−,6−,7−または8−キナゾリニル、または付加的に任意に置換されたフェニル、2−または3−チエニル、1,3,4−チアジアゾリル、3−ピリル、3−ビラゾリル、2−チアゾリルまたは5−チアゾリル等であることができる。
【0123】
好ましくは基Aは、シクロヘキシル、または各自任意に3回まで独立して、(i)各自任意にペルハロまでハロゲンで置換されたC1−C10アルキルまたはC2−C10アルケニル;(ii)C3−C10シクロアルキル;(iii)1−3ハロゲン原子で任意に置換されたC5−C12アリール;(iv)C5−C12ヘテロアリール;(v)ハロゲン;(vi)CO−OR8;(vii)−CO−R8;(viii)シアノ;(ix)−OR8;(x)−NR813;(xi)ニトロ;(xii)−CO−NR89;(xiii)−C1-10アルキル−NR89;(xiv)−NR8−CO−R12;(xv)−NR8−CO−OR9;(xvi)−NR8−SO2−R9;(xvii)−SR8;(xviii)−SO2−R8;(xix)−SO2−NR89;または(xx)NR8−CO−NHR9によって置換されたC5−C12アリールまたはC5−C12ヘテロアリールを含む。
【0124】
さらに好ましい基Aは、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、オキサゾリル、フリル、チェニル、ピロリル、イミダゾリル、イソオキサゾリルおよびピラジニルを含み、各自独立して3回までハロゲン、C1-10アルキル、C1-10アルコキシフェニル、ナフチル、−OR10,または
【0125】
【化99】

【0126】
で置換され、ここで各Zは独立にハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシ−C1-10アルキル、−CN,NO2,C1-10アルコキシカルボニル、−NR10−CO−R11,または−NR10−CO−R11であり、yは1−3であり、そしてR4は前に記載したとおりである。
【0127】
加えて好ましい基Aは、
【0128】
【化100】

【0129】
を含み、ここでR15はH;任意にC1-10アルキル、C1-10アルコキシ、C1-10アルキルカルボニル、またはハロゲンで置換されたフェニル;ピリミジルまたはピリジルであり、そしてR16はH,フェニル、−COOR10
【0130】
【化101】

【0131】
である。
上で同定した術語は一貫して以下の意味を有する。
【0132】
「C1-6アルキル」は、1ないし約6炭素を有する直鎖または分岐鎖アルキル基を意味する。そのような基はメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル、2−ペンチル、n−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、2,3−ジメチルブチル等を含む。
「C1-10アルキル」は、1ないし約10炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルキル基を意味する。
「C3-8シクロアルキル」は、3ないし約8炭素原子の飽和単環アルキル基を意味し、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のような基を含む。
「C3-10シクロアルキル」は、3ないし約10炭素原子の飽和単環アルキル基を意味する。
「C1-6アルコキシ」は、1ないし約6炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルコキシ基を意味し、そしてメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ等のような基を含む。
「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを意味する。
「鉱酸」は、塩酸、硫酸、硝酸等を意味する。
アルキル、シクロアルキル、アルケニルまたはアルコキシ基がフッ素で置換されていると記載されている時は、任意の利用し得る炭素原子においてペルフロロまで1以上のフッ素原子で置換されることができる。
【0133】
アルキルがオキソで置換されていると記載されている時は、二重結合酸素原子により、結合する炭素と共にカルボニル基−(C=O)−を形成するように置換されていることを意味する。
【0134】
いずれかの基が置換されていると記載されている時は、該基のいずれかの位置にあることができる1以上の示した置換基を持つことができる。いずれかの基上に2以上の置換基がある時は、各置換基は他の置換基とは独立に定義され、従って同じかまたは異なることができる。
【0135】
術語「任意に置換」は、そのように修飾された基が未置換か、または同定した置換基で置換されることができることを意味する。
【0136】
5は、式1,2,3,4または(I)の化合物のベンゾ部分へ、任意の利用可能な炭素原子において結合することができ、2以上のR5置換基がある時(すなわちp=2または3)、各置換基は他の置換基と独立して定義され、従って同一または異なることができる。
【0137】
「水性水酸化物」は、OH- を含有する水溶液、通常アルカリ金属水酸化物から作られた水溶液を意味する。
「水混和性共溶媒」は、反応が実施される温度において少なくとも一部水と混和できる有機溶媒を意味する。そのような溶媒は、限定でなく、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、メトキシエタノール等のアルコール類、ジメトキシエタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、およびジメチルスルホキシド(DMSO)のような非プロトン性溶媒、そしてトルエンのような共沸混合物を形成し得る溶媒を含む。
「非求核性アミン塩基」は、求核置換反応を受ける傾向なしに酸と反応または中和することができる塩基を意味する。そのような塩基はジアザビシクロウンデカンおよび4−ジメチルアミノピリジンを含む。
「非プロトン性溶媒」とは、H+ イオンを提供するように容易に解離しない、すなわち約20以下のpKaを有するH原子を含有しない溶媒を意味する。そのような溶媒の例は、ジメチルホルムアミドDMF、THF、エーテル、トルエン、ベンゼン、ジメトキシエタンDME、ジグリム、ジオキサンを含む。
【0138】
式1,2,3,4,5または(I)の化合物上の感受性または反応性置換基は、上記の製造方法のどれかの間保護および脱保護されることを必要とし得る。一般に保護基はこの分野で良く知られた慣用方法(例えば、T.W.Green and P.G.M.Wuts,Protective Groups in Oraganic Synthesis;Wiley:New York,1999をみよ)によって付加し、そして除去することができる。
【0139】
本発明は式(I)の化合物の薬学的に許容し得る塩の製造にも関する。好適な薬学的に許容し得る塩は当業者には良く知られており、そして塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、スルホン酸、酢酸、トリフロロ酢酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、シュウ酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、安息香酸、サリチル酸、フェニル酢酸、およびマンデル酸のような無機酸および有機酸の塩基塩を含む。加えて、薬学的に許容し得る塩は、アルカリ陽イオン(例えばLi+,Na+またはK+)、アルカリ土類陽イオン(例えばMg++,Ca++またはBa++)、アンモニウム陽イオンを含んでいる無機塩基の酸塩、それにトリエチルアミン、N,N−ジエチルアミン、N,N−ジシクロヘキシルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン(DABCO)、1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ウンデー7−セン(DBU)のプロトン化またはペルアルキル化によって生ずるもののような脂肪族、芳香族置換アンモニウムおよび4級アンモニウム陽イオンを含む、有機塩基の酸塩を含む。そのような塩の調製は、上の製造プロセスの後、式(I)の化合物を用いて最終慣用ステップを介して進行し得る。
【0140】
略号
ここで以下の略号が使用される時、それらは以下の意味を有する。
Ac2O 無水酢酸
anhy 無水
n−BuOH n−ブタノール
t−BuOH t−ブタノール
CD3OD メタノールd4
Celite けい藻土濾過剤、Celite Corp.
CH2Cl2 塩化メチレン
CI−MS 化学的イオン化質量スペクトロスコピー
CONC 濃
dec 分解
DME ジメトキシエタン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
ELSD 蒸発光散乱デテクター
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール(100%)
Et2O ジエチルエーテル
Et3N トリエチルアミン
HPLC EM−MS 高速液体クロマトグラフィーエレクトロスプレー質量スペクトロコピー
NMM 4−メチルモルホリン
Ph3P トリフェニルホスフィン
Pd(dppf)Cl2 〔1,1’−ビス(ジフェニルホスフィン)〕パラジウム(II)
Pd(Ph3P)4 テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(O)
Pd(OAc)2 酢酸パラジウム
P(O)Cl3 オキシ塩化リン
RT 保持時間(HLPC)
rt 室温
THF テトラヒドロフラン
TFA トリフロロ酢酸
TLC 薄層クロマトグラフィー
【0141】
さらに考究することなく、当業者は上の説明を用いて本発明をその全範囲において利用することができるものと信じられる。それ故以下の好ましい特定具体例は単に例証であって、少しも開示の残部の限定ではないと考えるべきである。
【0142】
以上および以下の実施例において、すべての温度は未補正の摂氏で述べられ、すべての部およびパーセントは特記しない限り重量による。
【0143】
以上まはた以下で引用したすべての出願、特許および発表、および2001年8月29日出願のU.S.仮出願No.60/315,341(代理人書類番号Bayer−27
V2)、2002年3月22日出願のU.S.特許出願No.10/103,565、2002年3月22日出願のPCT出願No.PCT/US02/08659,2002年3月22日出願のPCT出願No.PCT/US02/08660の全体の開示を参照としてここに取入れる。
【0144】
〔実施例1〕
3−フロロ−4−フェニル安息香酸の製造
【0145】
【化102】

【0146】
マグネシウム(0.968g,3.98mmol)と、ヨウ素結晶数個の無水THF(200ml)中の懸濁液を、THF(100ml)中の4−ブロモ−2−フロロ−ビフェニル(10.0g,3.98mmol)溶液10mlの滴下により処理した。混合物をゆるやかな還流へ加熱し、反応を確実にした。その時4−ブロモ−2−フロロビフェニルの残っている溶液をフラスコへ3分間をかけて滴下した。次に内容物をマグネシウムの未消費が観察されなくなるまでアルゴン下還流下攪拌した。その後反応混合物を−10℃まで冷却し、ドライアイス(70g)で処理した。反応混合物を20%塩酸(50ml)で反応停止し、分相した。水相を酢酸エチル(2×20ml)で抽出し、合併した有機層を食塩水(30ml)で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、元の体積の約1/3へ濃縮した。内容物をヘキサン(200ml)で処理し、沈澱を濾過し、高真空下で乾燥し、白色結晶性固体として3−フロロ−4−フェニル安息香酸(6.37g,74%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ7.48(m,3H);7.59(m,2H);7.66(dd,J=8.1,8.1Hz,1H);7.76(dd,J=1.5,11.6Hz,1H);7.85(dd,J=1.5,8.1Hz,1H);13.30(brs,1H)。元素分析C139FO2に対する計算値C,72.33;H,4,20;F,8.79:実測値C,71.95;H,4.11;F,9.07
【0147】
〔実施例2〕
2−〔(3−フロロ−4−フェニルフェニル)カルボニルアミノ〕ベンズアミドの製造
【0148】
【化103】

【0149】
オキザリルクロライド(5ml)中の実施例1の生成物(0.5g,2.31mmol)の懸濁液をDMF1滴で処理し、混合物を60℃へ45分加熱した。生成する透明黄色溶液を黄色固体へ濃縮し、高真空下60分乾燥した。この固体とアントラニルアミド(0.314g,2.31mmol)を乾燥トルエン(5ml)に懸濁し、ジイソプロピルエチルアミン(0.5ml,0.371g,2.87mmol)で処理し、内容物を室温で2時間攪拌した。この時TLC(シリカゲル60,10%メタノール/ジクロロメタン,UV検出)分析は完全な反応を示した。混合物を濾過し、黄白色固体を酢酸エチル(50ml)に溶解した。有機層を食塩水(25ml)、0.1N塩酸(25ml)および再び食塩水(25ml)で洗った。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮し、高真空下4時間乾燥し、黄白色固体として生成物(0.59g,1.76mmol,76%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ7.22(ddd,J=1.2,7.4,7.8Hz,1H);7.52(m,6H);7.78(m,3H);7.89(m,1H);7.89,8.47(brs,2H);8.69(dd,J=1.2,8.3Hz,1H);13.12(s,1H)。元素分析C20152FO2に対する計算値C,71.85;H,4.52;N,8.38:実測値C,71.67;H4.47;N,8.35;質量スペクトル(HPLC/ES,フロー注入):m/e=335(M+1)
【0150】
〔実施例3〕
2−(3−クロロ−1,1’−ビフェニル−4−(3H)−キナゾリノンの製造
【0151】
【化104】

【0152】
方法A(ワンポット)
オキザリルクロライド(5ml)中の実施例1の生成物(0.5g,2.3mmol)の懸濁液をDMF1滴で処理し、混合物を60℃へ60分加熱した。生成する透明黄色溶液を黄色固体へ濃縮し、高真空下2時間乾燥した。この固体とアントラニルアミド(0.314g,2.31mmol)を乾燥THF(5ml)に懸濁し、ジイソピルエチルアミン(0.5ml,0.371g,2.87mmol)で処理し、内容物を室温で90分攪拌した。この時TLC(シリカゲル60,10%メタノール/ジクロロメタン、UV検出)分析は完全な反応を示した。混合物を1.0N水酸化ナトリウム水溶液(10.0ml,10.0mmol)で処理した。内容物を50℃(内温が44℃へ達した時完全な溶解が発生)へ90分加熱し、有機溶媒をロータリエバポレーターにより除去した。水性懸濁液をpHが約2に調節されるまで2.0N塩酸(約5ml)の滴下によって処理した。沈澱を濾過し、ケーキを水(4×30ml)で洗い、高真空下40℃で18時間乾燥し、白色固体として生成物(0.67g,2.12mmol,92%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ7.52(m,4H);7.75(m,2H);7.86(ddd,J=1.4,6.9,8.0Hz,1H);8.16(m,3H);12.63(brs,1H);元素分析C201322FOに対する計算値C,75.94;H,4.14;N,8.86:実測値C,75.66;H4.29;N,8.77;質量スペクトル(HPLC/ES)m/e=317(M+1)
【0153】
方法B
オキザリルクロライド(5ml)中の実施例1の生成物(0.5g,2.31mmol)の懸濁液をDMF1滴で処理し、混合物を60℃へ60分加熱した。生成する透明黄色溶液を黄色固体へ濃縮し、高真空下60分乾燥した。この固体とアントラニルアミド(0.314g,2.31mmol)を乾燥トルエン(5ml)に懸濁し、ジイソプロピルエチルアミン(0.5ml,0.371g,2.87mmol)で処理し、内容物を室温で2時間攪拌した。この時TLC(シリカゲル60,10%メタノール/ジクロロメタン,UV検出)分析は完全な反応を示した。混合物を濾過し、高真空下2時間乾燥した。次に黄色固体をメタノール(10ml)とTHF(5ml)に溶かし,溶液を1.0N水酸化ナトリウム水溶液(10.0ml,10.0mmol)で処理した。内容物を45℃へ2時間加熱し、有機溶媒をロータリエバポレーターにより除去した。水性懸濁液を2.0N塩酸でpHが約2に調節されるまで(5ml)滴下することによって処理した。沈澱を濾過し、ケーキを水(4×30ml)で洗い、軽い真空下40℃で3時間乾燥し、白色固体として生成物(0.66g,2.09mmol,90%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ7.52(m,4H,芳香族);7.64(m,2H,芳香族);7.75(m,2H);7.86(ddd,J=1.4,6.9,8.0Hz,1H,芳香族);8.16(m,3H,芳香族);12.63(brs,1H,−NH);元素分析C20132FO・0.20H2Oに対する計算値C,75.08;H,4.22;N,8.76:実測値C,75.08;H4.03;N,8.67;質量スペクトル(HPLC/ES)m/e=317(M+1)
【0154】
方法C
メタノール(100ml)とTHF(200ml)中の実施例2の化合物(24.10g,72.08mmol)の溶液を1.0N水酸化ナトリウム溶液(240ml,240mmol)で処理し、内容物を40℃で60分攪拌した。この時TLC(シリカゲル60,10%メタノール/ジクロロメタン,UV検出)は完全な反応を示した。有機溶媒をロータリエバポレーターで除去し、水相をpHが7へ調節されるまで濃塩酸の滴下によって処理した。生成した白色沈澱を濾過し、水(2×200ml)で洗い高真空下室温で2日、そして45℃で2時間乾燥し、白色粉末として生成物(21.60g,68.28mmol,95%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ7.50(m,4H,芳香族);7.64(m,2H,芳香族);7.74(m,2H);7.86(ddd,J=1.4,6.9,8.0Hz,1H,芳香族);8.16(m,3H,芳香族);12.63(brs,1H,−NH):質量スペクトル(HPLC/ES)m/e=317(M+1)
【0155】
方法D
ステップ1,N−(2−シアノフェニル)(3−フロロ−4−フェニルフェニル)カルボキサマイドの製造
【0156】
【化105】

【0157】
オキザリルクロライド(5ml)中の実施例1の化合物(0.5g,2.31mmol)の懸濁液をDMFの1滴で処理し、混合物を60℃へ45分加熱した。生成した透明黄色溶液を黄色固体へ濃縮し、高真空下60分乾燥した。この固体と、アントラニルニトリル(0.273g,2.31mmol)とを乾燥トルエン(5ml)に懸濁し、ジイソプロピルエチルアミン(0.5ml,0.371g,2.87mmol)で処理し、内容物を室温で6時間攪拌した。この時TLC(シリカゲル60,10%メタノール/ジクロロメタン、UV検出)分析は完全な反応を示した。混合物を濾過し、白色の結晶性固体を20%酢酸エチル/ジクロロメタン(25ml)に溶かした。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮し、高真空下35℃で16時間乾燥し、綿毛状白色固体として目的物(0.49g,1.55mmol,67%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ7.50(m,4H,芳香族);7.62(m,3H,芳香族);7.76(m,2H,芳香族);7.92(m,3H,芳香族);10.76(s,1H,−NH):元素分析C20132FO2にに対する計算値C,75.94;H,4.14;N,8.86: 実測値C,75.71;H,4.20;N,8.92:質量スペクトル(HPLC/ES,フロー注入):m/e=317(M+1)
【0158】
ステップ2
ステップ1の生成物のサンプル(0.050g,0.158mmol)をエタノール(5ml)中の1.5M塩酸中で40℃で60分攪拌した。その時TLC(シリカ60.20%EtoAc/ヘキサン;UV検出)分析は完全な反応を示した。内容物を濃縮し、無水エタノール(5ml)に取った。懸濁液を攪拌し、濃縮し、そしてこの操作を追加の2回繰り返した。物質を高真空下45℃で2時間乾燥し、白色固体として生成物(0.047g,0.149mmol,94%)を得た。NMR分析(上を見よ)は化合物が純粋であることを示した。
【0159】
〔実施例4〕
4−クロロ−2−(3−フロロ−4−フェニルフェニル)キナゾリンの製造
【0160】
【化106】

【0161】
オキシ塩化リン(30ml)と無水DMF(2ml)の溶液を10分間混合し、ステップ3の生成物(0.300g,0.948mmol)を収容したフラスコへ加えた。生成した懸濁液をアルゴン下12時間緩やかな還流へ加熱した。次に暗色の溶液を70℃へ冷却し、0℃において激しく攪拌した水(100ml)へゆっくり加えた。沈澱した固体を10分間攪拌し、濾過した。ケーキを水(2×25ml)で洗い、高真空下35℃で2時間乾燥し、黄色固体として目的物(0.285g,0.851mmol,90%)を得た。この固体の一部(0.125g)を溶出液として20%ジクロロメタン/ヘキサンを用いてシリカゲルの短いプラグを通過させ、白色針状晶として題記化合物(0.09g)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ7.47(m,1H);7.54(m,2H);7.65(m,2H);7.76(dd,J=8.4,8.4Hz,1H);7.87(ddd,J=2.9,5.3,8.3Hz,1H);8.15(m,2H);8.26(m,1H);8.28(m,1H);8.38(dd,J=1.9,8.4Hz,1H);元素分析C20122ClFに対する計算値C,71.75;H,3.61;N,8.37;Cl,10.59;実測値C,71.54;H3.48;N,8.29;Cl,10.61:質量スペクトル(HPLC/ES)m/e=335(M+1),TLC(シリカゲル60,40%ジクロロメタン/ヘキサン,UV検出):1スポット,rf=0.50
【0162】
〔実施例5〕
1H−インダゾル−5−イル〔2−(3−フロロ−4−フェニルフェニル〕キナゾリン−4−イル〕アミンの製造
【0163】
【化107】

【0164】
エチレングリコールジメチルエーテル(DME,10ml)中の実施例4の生成物(1.00g,2.99mmol)と5−アミノインダゾール(0.44g,3.29mmol)の懸濁液へ、水(2ml)中の酢酸カリウム(0.44g,2.48mmol)溶液を加えた。内容物を16時間還流し、室温へ冷却した。混合物を水(200ml)へ注ぎ、沈澱を濾過し、水(2×50ml)で洗い、60分間風乾した。固体をTHF(30ml)に溶解し、溶液をヘキサン(500ml)へ注いだ。生成した沈澱を濾過し、高真空下60℃で18時間乾燥し、黄色固体として目的化合物(1.02g,79%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6 ):δ7.46(m,3H,芳香族);7.63(m,5H,芳香族);7.83(dd,J=1.9,9.0Hz,1H,芳香族);7.87(m,2H,芳香族);8.13(brs,1H,−N=CH−);8.17(dd,J=1.6,12.5Hz,1H,芳香族);8.22(d,J=1.9Hz,1H,芳香族);8.30(dd,J=1.6,8.0Hz,1H,芳香族);8.58(brd,J=8.5Hz,芳香族);10.04(s,1H,−NH);13.13(brs,1H,−NH):質量スペクトル(HPLC/ES)m/e=432(M+1)
【0165】
p−トルエンスルホン酸(トシレート)塩を製造するため、無水エタノール(12ml)中の生成物(0.60g,1.39mmol)をエタノール(8.5ml)中のパラトルエンスルホン酸モノハイドレート(0.39g,2.09mmol)で一度に処理した。内容物を40℃で60分攪拌し、沈澱を濾過した。ケーキをエタノール(3×15ml)で洗い、高真空下40℃で18時間乾燥し、淡橙色結晶性固体としてトシレート塩(0.71g,85%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6):δ2.27(s,3H);7.09,7.47(AA’BB’カルテット,J=8.6Hz,4H);7.48(m,2H);7.52(m,2H);7.62(m,2H);7.73(m,2H);7.84(m,2H);8.10(m,5H);8.20(s,1H);8.72(brd,J=8.4Hz,1H);11.50(brs,s,1H)
元素分析C27185F・CH365SO2Hに対して:
計算値:C,67.65;H,4.34,N,11.60
実測値:C,67.35;H,4.46;N,11,49
質量スペクトル(HPLC/ES)m/e=432(M+1)
【0166】
〔実施例6〕
N−〔2−(アミノカルボニル)フェニル〕−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−カルボキサマイドの製造
【0167】
【化108】

【0168】
チオニルクロライド(2.2ml,30.5mmol)中の2,3−ジヒドロベンゾ〔b〕フラン−5−カルボキシル酸(1.0g,6.0mmol)の混合物を室温で4時間攪拌した。蒸発により揮発分を除去した。CHCl3(30ml)中の残渣とアントラニルアミド(750mg,5.5mmol)の溶液へピリジン(670μl,8.3mmol)を加え、混合物を室温で18時間混合した。揮発分を蒸発により除去し、残渣をEtOAcと1N炭酸ナトリウムの間に分配した。水相と有機相の間に生成した沈澱を濾過によって集め、真空乾燥して所望の中間体(1.5g,5.3mmol,収率87%)を得た。
Rf=0.31(EtOAc/ヘキサン=95/5),mp=230−235℃,ES MS(M+M+)=283
【0169】
〔実施例7〕
2−(2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−キナゾリノールの製造
【0170】
【化109】

【0171】
EtOH(25ml)中の実施例6からのジアミド(1.0g,3.5mmol)の溶液へ10N NaOH(1.06ml,10.6mmol)を加える。反応混合物を16時間還流へ加熱し、混合物を室温へ冷却し、揮発分を蒸発した。水性混合物を濃HClでpH=5へ調節する。生成した沈澱を濾過によって集め、所望生成物856mg(3.2mmol,収率91%)を得る。
Rf=0.45(EtOAc/ヘキサン=95/5),mp=289−294℃,ES MS(M+M+)=265
【0172】
〔実施例8〕
4−クロロ−2−(2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)キナゾリンの製造
【0173】
【化110】

【0174】
CHCl3(12ml)中の実施例7からの化合物(300mg,1.1mmol)の懸濁液へチオニルクロライド(990μl,13.6mmol)とDMF(20μl,0.3mmol)を加える。混合物を還流へ4時間加熱し、室温へ冷却し、揮発分を蒸発する。残渣を減圧乾燥し、所望の中間体(285mg,1.0mmol,収率89%)を得る。
Rf=0.52(EtOAc/ヘキサン=80/20),mp=186−192℃,ES
MS(M+M+)=283
【0175】
〔実施例9〕
2−(2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−N−(1H−インダゾル−5−イル)−4−キナゾリンアミンの製造
【0176】
【化111】

【0177】
実施例8の化合物(100mg,0.35mmol)と、5−アミノインダゾール(47.1mg,0.35mmol)と、0.1M塩酸(350μl)の混合物を還流温度へ16時間加熱する。反応物を室温へ冷却し、溶媒を減圧で蒸発する。残渣をMeOHとこね、減圧乾燥し、目的物(43.4mg,0.11mmol,収率32%)を得る。
Rf=0.57(CH2Cl2/MeOH=90/10),mp=267−272℃,ES MS(M+M+)=380
【0178】
〔実施例10−11〕
実施例6−9のために記載したのと類似の操作に従い、そして出発物質として適応するクロロキナゾリンおよび5−アミノインダゾールを使用することにより、表1に記載した化合物を同様に製造した。
【0179】
【化112】

【0180】
【表1】

【0181】
注:
25)Rf=0.46(CH2Cl2/MeOH=90/10);mp=272−277
℃;ES MS(M+M+)=302
26)Rf=0.62(CH2Cl2/MeOH=90/10);mp=311−319
℃;ES MS(M+M+)=330
【0182】
〔実施例12〕
N−(1H−インダゾル−5−イル)−2−(2−キノキサニル)−4−キナゾリンアミンの製造
【0183】
【化113】

【0184】
ステップ1
乾燥ピリジン(30ml)中アントラニルニトリル(7.58mmol)の溶液へ2−キノキサロイルクロライド(9.11mmol,1.2当量)を加える。反応混合物を室温で一夜攪拌し、水酸化ナトリウム溶液(2%,50ml)を加える。混合物を冷却し、30分攪拌する。生成した白色沈澱を濾過により集め、食塩水と冷エーテルで洗う。白色固体生成物が得られる(1.51g,73%)。HPLC/MS:(M+M+)=275,RT(HPLC/MS)=3min
【0185】
ステップ2
ステップ1で製造したアミド(9.5mmol,1当量)をジオキサン(10ml)に懸濁する。NaOH溶液(20%,60ml)およびH22溶液(30%,30ml)を3回に分けて加える。激しいガスの発生が見られる。反応混合物を攪拌し続け、必要時ガスの発生が止むまで冷却する。反応混合物を120℃(油浴)にもたらし、この温度で一夜攪拌する。反応混合物を濃塩酸でpH=7に中和する。沈澱が生成し、漏斗上に集め、水で洗い、減圧乾燥する。黄色固体が得られ、さらに精製することなく次のステップに使用される。HPLC/MS:(M+M+)=275,RT(HPLC/MS)=3.28
【0186】
ステップ3
キナゾリン(10.9mmol)をPCl5(10.9mmol)を含むオキシ塩化リン(214.6mmol)中に懸濁し、115℃で18時間攪拌する。生成した黄色溶液を氷水300mlへ注ぎ、攪拌する。灰色の沈澱が生成し、冷水で洗う。生成物はさらに精製することなく次のステップで使用する。HPLC/MS:(M+M+)=293,RT(HPLC/MS)=3.40
【0187】
ステップ4
THF/H2O(70ml/25ml)中の4−クロロキナゾリンと、酢酸カリウム(14.25mmol)と、5−アミノインダゾール(10.96mmol)の混合物を室温で17時間攪拌する。生成する固体を濾過により集め、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(勾配、5−10%MeOH/CH2Cl2)により精製し、黄色粉末として生成物(1.19g,32%,3ステップ)を得る。HPLC/MS:(M+M+)=390,RT(LC/MS)=2.41
【0188】
〔実施例13〕
5−フロロ−N−(1H−インダゾル−5−イル)−2−(2−メチルフェニル)−4−キナゾリンアミンの製造
【0189】
【化114】

【0190】
ステップ1
N−ジメチルアミノピリジン(3mg)を含んでいるピリジン(3ml)とCH2Cl2(1ml)中の6−フロロ−2−アミノベンゾニトリル(2mmol,1当量)の溶液へ、2−トリルクロライド(316ml,1.2当量)を加える。反応混合物を室温で48時間振とうし、冷水(3ml)へ注ぎ、1時間振とうする。生成する固体を濾過し、水洗して白色固体(90%)を得る。LC−MSは所望の化合物に一致する。
【0191】
ステップ2
上の生成物を水性NaOH(20%,2ml)とジオキサン(1ml)中に懸濁する。過酸化水素(30%,1ml)をガスの激しい発生を避けるために少しずつ加える。反応混合物を85℃で20時間振とうし、酢酸でpH=7に中和する。生成した沈澱を濾過して集め、水およびエーテルで洗い、P25上で2日間乾燥する。生成物をPOCl3(4ml)中に懸濁し、90℃で一夜振とうする。POCl3を減圧除去し、トルエンと同時蒸発する。生成する黄色残渣を一夜減圧乾燥し、さらに精製することなく次のステップに用いる。
【0192】
ステップ3
上の生成物(2mmolと推計)と、5−アミノインダゾール(3mmol,1.5当量)と、炭酸カリウム(2mmol)をDMF(5ml)中に懸濁し、90℃で24時間振とうする。反応懸濁液を濾過し、以下の条件でHPLCによって精製する。
カラム:YMC C18Pro,20×150m/m;勾配:A=H2O,0.1%TFA,B=CH3CN,0.1%TFA;勾配10分,フロー:30ml/min
淡黄色固体生成物が得られる。(M+M+)=370,RT(LC/MS)=2.19min
【0193】
実施例13について上に記載した方法に従い、そして適応する出発物質を使用して、表2に掲げた化合物が合成された。
【0194】
【化115】

【0195】
【表2】

【0196】
〔実施例37〕
4−エチルチオ−2−(3−フロロ−4−フェニルフェニル)キナゾリンの製造
【0197】
【化116】

【0198】
ピリジン(20ml)中の実施例3の生成物(2.0g,6.32mmol)と五硫化リン(0.560g,2.53mmol)の混合物を114℃へ5時間加熱した。その時TLC(シリカゲル60,10%MeOH/ジクロロメタン、UV検出)分析は反応完了を示した。内容物を60℃へ冷却し、40℃において激しく攪拌した水(50ml)へゆっくり加えた。混合物を20分間攪拌し、濾過し、高真空下乾燥して黄色固体として2−(3−フロロ−1,1’−ビフェニル−4−イル)−4(3H)−キナゾリンチオン2.05g(6.17mmol,98%)を得た。ジメチルスルホキシド(4ml)中のこの物質(0.500g,1.50mmol)をヨードエタン(0.26ml,0.0507g,3.25mmol)で一度に処理し、重炭酸ナトリウム水溶液(1.6ml)を滴下した。混合物を室温で16時間攪拌し、激しく攪拌した水(30ml)へ注ぎ、濾過した。生成したケーキを真空下40℃で15時間乾燥し、淡黄色固体として4−エチルチオ−2−(フロロ−4−フェニルフェニル)キナゾリン(0.471g,1.31mmol,87%)を得た。1H−NMR(DMSO−d6):δ1.48(t,J=7.4Hz,3H,−CH2−CH3);3.51(q,J=7.4Hz,2H,−CH2−CH3);7.50(m,3H,芳香族);7.69(m,4H,芳香族);7.99(m,2H,芳香族);8.09(m,1H,芳香族);8.33(dd,J=1.7,12.3Hz,1H,芳香族);8.45(dd,1H,J=1.7,8.0Hz,芳香族)
質量スペクトル(HPLC/ES):m/e=361(M+1)
【0199】
〔実施例38〕
1H−インダゾル−5−イル(3−フロロ−4−フェニルフェニル)キナゾリン−4−イルアミンの製造
【0200】
【化117】

【0201】
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(4ml)中の5−アミノインダゾール(0.020g,0.15mmol)の溶液を乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(1ml)中のカリウム−t−ブトキサイド(0.017g,0.15mmol)の溶液へ滴下した。反応混合物は20分以内に緑から赤へ変化し、そして内容物を室温で2時間混合した。これをN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)中の実施例37の化合物(0.050g,0.14mmol)の溶液で処理した。内容物を室温で2時間攪拌した。その時TLC(シリカゲル60,5%メタノール/ジクロロメタン,UV検出)分析は出発キナゾリンの完全な消費を示した。反応混合物を酢酸エチル(20ml)へ注ぎ、有機層を食塩水(20ml,3×30ml)で洗い、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮した。物質を2時間風乾し、淡緑色固体として目的物(0.31g,51%)を得た。NMRデータは実施例5で得た化合物と一致した。
【0202】
2001年3月23日出願の米国仮出願No.60/277,974,2001年8月29日出願の米国仮出願No.60/315,341,2001年8月29日出願の米国仮出願No.60/315,388.2002年3月22日出願の米国特許出願No.10/103,565,2002年3月22日出願の特許出願No.10/103,566,2002年3月22日出願の国際特許出願No.PCT/US02/08659および2002年3月22日出願の国際特許出願No.PCT/US02/08660に対応する、以上または以下で引用したすべての出願、特許および発表を参照としてここに取入れる。
【0203】
以上の実施例は、一般的にまたは特定的に記載した本発明の反応剤および/または作業条件をもって以上の実施例のそれらに代えることによって同様の成功度をもって繰り返すことができる。
【0204】
以上の記載から、当業者は本発明の本質的特徴を確かめることができ、そしてその精神および範囲から逸脱することなく種々の用途および条件に適応させるため種々の変更および修飾を加えることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

の化合物の製造方法であって;
式1
【化2】

の化合物を式
【化3】

の化合物と反応させて式2
【化4】

の化合物を製造し;式2の化合物を環化して式3
【化5】

の化合物を生成させ;式3の化合物のヒドロキシル基を脱離基で置換して式4’
【化6】

の化合物を生成させ、場合により式4’の化合物を単離し;前記式4’の化合物と式5
【化7】

の混合物を反応させ、場合により前記式(I)の化合物を単離することを含み;
式3,4’,5および(I)において、
aおよびbは各自独立して−CR5=,−N=,または−NR6−であって、aまたはcの1つは−NR6であり;
bは−CR5=または−N=であり;
Aは3−20原子を含み1−4環を含んでいる単環または多環基であり、環あたり任意に1−3のN,OまたはSを含み、そして場合によりアリールまたはヘテロアリールであることができ、該単環または多環基は(i)各自任意にペルハロまでハロゲンで置換されたC1−C10アルキルまたはC2−C10アルケニル;(ii)C3−C10シクロアルキル;(iii)アリール;(iv)ヘテロアリール;(v)ハロゲン;(vi)−COOR8;(viii)シアノ;(ix)−OR8;(x)−NR813;(xi)ニトロ;(xii)−CO−NR89;(xiii)−C1−C10アルキル−NR89;(xiv)−NR8−CO−R12;(xv)−NR8−COOR9;(xvi)−NR8−SO2−R9;(xvii)−SR8;(xviii)−SO28;(xix)−SO2−NR89;または(xx)−NR8−CO−NHR9によって3回まで置換されることができ;
1,R6およびR8−R11は各自独立してHまたはC1-6アルキルであり;
2−R5は各自独立して(i)各自アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、−COOR10、−COR14、−OCOR14、−OR10、C5-10ヘテロアリール、C5-10ヘテロアリールオキシ、C5-10ヘテロアリール−C1-10アルコキシ、またはペルハロまでハロゲンによって任意に置換されたC1-10アルキルまたはC2-10アルケニル;(ii)任意に1−3炭素原子がO,NまたはSによって置換されているC3−C10シクロアルキル;(iii)C3−C10シクロアルケニル;(iv)部分不飽和C5-10ヘテロサイクリル;(v)アリール;(vi)ヘテロアリール;(vii)ハロゲン;(viii)−COOR10;(ix)−OCOR10;(x)−OCO210;(xi)−CHO;(xii)シアノ;(xiii)−OR16;(xiv)−NR1015;(xv)ニトロ;(xvi)−CO−NR1011;(xvii)−NR10−CO−R12;(xviii)−NR10−COOR11;(xix)−NR10−SO2−R12;(xx)−SR16;(xxi)−SOR16;(xxii)−SO2−R16;(xxiii)−SO−NR1011;(xxiv)−NR10−CO−NHR11;(xxv)アミジノ;(xxvi)グアニジノ;(xxvii)スルホ;(xxviii)−B(OH)2;(xxix)−OCON(R102;または(xxx)−NR10CON(R10)であり;
12はH,C1-6アルキルまたはC5-10アリールであり;
13はH,C1-6アルキルまたはC1-6 アルコキシであり;
14は低級アルキルまたはフェニルであり;
15は低級アルキル、ハロゲン、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、OH,CN,−COOR10,−COR14または−OCOR14であり;
16はH,任意にペルハロまでのハロゲンで置換されたC1-6アルキル、またはC5-10ヘテロアリールであり;
p=0、1,2または3であり;
そして
QはCONH2であり;
ただし式(I)の化合物は
【化8】

でない、式(I)の化合物の製造方法。
【請求項2】
式(I)
【化9】

の化合物の製造方法であって;
式4
【化10】

の化合物と、式5
【化11】

の化合物を反応させることを含み;
式3,4,5および(I)において、
aおよびbは各自独立して−CR5=,−N=,または−NR6−であって、aまたはcの1つは−NR6であり;
bは−CR5=または−N=であり;
Aは3−20原子を含み1−4環を含んでいる単環または多環基であり、環あたり任意に1−3のN,OまたはSを含み、そして場合によりアリールまたはヘテロアリールであることができ、該単環または多環基は(i)各自任意にペルハロまでハロゲンで置換されたC1−C10アルキルまたはC2−C10アルケニル;(ii)C3−C10シクロアルキル;(iii)アリール;(iv)ヘテロアリール;(v)ハロゲン;(vi)−COOR8;(vii)−CO−R;(viii)シアノ;(ix)−OR8;(x)−NR813;(xi)ニトロ;(xii)−CO−NR89;(xiii)−C1−C10アルキル−NR89;(xiv)−NR8−CO−R12;(xv)−NR8−COOR9;(xvi)−NR8−SO2−R9;(xvii)−SR8;(xviii)−SO28;(xix)−SO2−NR89;または(xx)−NR8−CO−NHR9によって3回まで任意に置換されることができ;
1,R6およびR8−R11は各自独立してHまたはC1-6アルキルであり;
2−R5は各自独立して(i)各自アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、−COOR10、−COR14、−OCOR14、−OR10、−C5-10ヘテロアリール、C5-10ヘテロアリールオキシ、C5-10ヘテロアリール−C1-10アルコキシ、またはペルハロまでハロゲンによって任意に置換されたC1-10アルキルまたはC2-10アルケニル;(ii)1−3炭素原子がO,NまたはSによって置換されているC3−C10シクロアルキル;(iii)C3−C10シクロアルケニル;(iv)部分不飽和C5-10ヘテロサイクリル;(v)アリール;(vi)ヘテロアリール;(vii)ハロゲン;(viii)−COOR10;(ix)−OCOR10;(x)−OCO210;(xi)−CHO;(xii)シアノ;(xiii)−OR16;(xiv)−NR1015;(xv)ニトロ;(xvi)−CO−NR1011;(xvii)−NR10−CO−R12;(xviii)−NR10−COOR11;(xix)−NR10−SO2−R12;(xx)−SR16;(xxi)−SOR16;(xxii)−SO2−NR1011;(xxiv)−NR10−CO−NHR11;(xxv)アミジノ;(xxvi)グアニジノ;(xxvii)スルホ;(xxviii)−B(OH)2;(xxix)−OCON(R102;または(xxx)−NR10CON(R10)であり;
12はH,C1-6アルキルまたはC5-10アリールであり;
13はH,C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;
14は低級アルキルまたはフェニルであり;
15は低級アルキル、ハロゲン、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、OH,CN,−COOR10,−COR14または−OCOR14であり;
16はH,任意にペルハロまでのハロゲンで置換されたC1-6アルキルまたはC5-10ヘテロアリールであり;
p=0、1,2または3であり;
LGはBrまたはS−アルキルであり;
ただし式(I)の化合物は
【化12】

でない、式(I)の化合物の製造方法。
【請求項3】
式3
【化13】

の化合物を、式2
【化14】

の化合物から製造する方法であって;
Qが−CONH2である式2の化合物を約0.1Nないし約10N水性水酸化物と混合し、そして約30℃ないし約120℃の温度へ加熱することを含み、ここで、
Aは3−20原子を含み1−4環を含んでいる単環または多環基であり、環あたり任意に1−3のN,OまたはSを含み、そして場合によりアリールまたはヘテロアリールであることができ、該単環または多環基は(i)各自任意にペルハロまでハロゲンで置換されたC1−C10アルキルまたはC2−C10アルケニル;(ii)C3−C10シクロアルキル;(iii)アリール;(iv)ヘテロアリール;(v)ハロゲン;(vi)−COOR8;(viii)シアノ;(ix)−OR8;(x)−NR813;(xi)ニトロ;(xii)−CO−NR89;(xiii)−C1−C10アルキル−NR89;(xiv)−NR8−CO−R12;(xv)−NR8−COOR9;(xvi)−NR8−SO2−R9;(xvii)−SR8;(xviii)−SO28;(xix)−SO2−NR89;または(xx)−NR8−CO−NHR9によって3回まで置換されることができ;
5 は(i)各自アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、−COOR10、−COR14、−OCOR14、−OR10、−C5-10ヘテロアリール、C5-10ヘテロアリールオキシ、C5-10ヘテロアリール−C1-10アルコキシ、またはペルハロまでハロゲンによって任意に置換されたC1-10アルキルまたはC2-10アルケニル;(ii)1−3炭素原子がO,NまたはSによって置換されているC3−C10シクロアルキル;(iii)C3−C10シクロアルケニル;(iv)部分不飽和C5-10ヘテロサイクリル;(v)アリール;(vi)ヘテロアリール;(vii)ハロゲン;(viii)−NR10−COOR11;(ix)−OCOR10;(x)−OCO210;(xi)−CHO;(xii)シアノ;(xiii)−OR16;(xiv)−NR1015;(xv)ニトロ;(xvi)−CO−NR1011;(xvii)−NR10−CO−R12;(xviii)−COOR11;(xix)−NR10−SO2−R12;(xx)−SR16;(xxi)−SOR16;(xxii)−SO2−NR1011;(xxiv)−NR10−CO−NHR11;(xxv)アミジノ;(xxvi)グアニジノ;(xxvii)スルホ;(xxviii)−B(OH)2;(xxix)−OCON(R102;または(xxx)−NR10CON(R10)であり;
8-11は各自独立してHまたはC1-6アルキルであり;
12はH,C1-6アルキルまたはC5-10アリールであり;
13はH,C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;
14は低級アルキルまたはフェニルであり;
15は低級アルキル、ハロゲン、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、OH,CN,−COOR10,−COR14または−OCOR14であり;
16はH,任意にペルハロまでのハロゲンで置換されたC1-6アルキルまたはC5-10ヘテロアリールであり;
p=0、1,2または3であり;そして
式2および3は互変異性体、光学異性体またはそれらの塩を包含する、式3の化合物の製造方法。
【請求項4】
式3
【化15】

の化合物を、式A−CO2Hのカルボキシル酸と式1
【化16】

の化合物から製造する方法であって;
単一の容器中で、任意に触媒量のDMFを加えて前記カルボキシル酸を塩素化剤で処理して式A−CO−Clの酸クロライドを生成させ;
攪拌下室温で非求核アミン塩基および非プロトン性溶媒を加えて式2
【化17】

の化合物を生成させ;そして
塩基を加え、反応を実行するのに十分な時間約50℃まで混合物を加熱することを含み;
ここで、
QはCO−NH2であり;Aは3−20原子を含み1−4環を含んでいる単環または多環基であり、環あたり任意に1−3のN,OまたはSを含み、そして場合によりアリールまたはヘテロアリールであることができ、該単環または多環基は(i)各自任意にペルハロまでハロゲンで置換されたC1−C10アルキルまたはC2−C10アルケニル;(ii)C3−C10シクロアルキル;(iii)アリール;(iv)ヘテロアリール;(v)ハロゲン;(vi)−COOR8;(viii)シアノ;(ix)−OR8;(x)−NR813;(xi)ニトロ;(xii)−CO−NR89;(xiii)−C1−C10アルキル−NR89;(xiv)−NR8−CO−R12;(xv)−NR8−COOR8;(xvi)−NR8−SO2−R9;(xvii)−SR8;(xviii)−SO28;(xix)−SO2−NR89;または(xx)−NR8−CO−NHR9によって3回まで置換されることができ;
5は(i)各自アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、−COOR10、−COR14、−OCOR14、−OR10、−C5-10ヘテロアリール、C5-10ヘテロアリールオキシ、C5-10ヘテロアリール−C1-10アルコキシ、またはペルハロまでハロゲンによって任意に置換されたC1-10アルキルまたはC2-10アルケニル;(ii)1−3炭素原子がO,NまたはSによって置換されているC3−C10シクロアルキル;(iii)C3−C10シクロアルケニル;(iv)部分不飽和C5-10ヘテロサイクリル;(v)アリール;(vi)ヘテロアリール;(vii)ハロゲン;(viii)−COOR10;(ix)−OCOR10;(x)−OCO210;(xi)−CHO;(xii)シアノ;(xiii)−OR16;(xiv)−NR1015;(xv)ニトロ;(xvi)−CO−NR1011;(xvii)−NR10−CO−R12;(xviii)−NR10−COOR11;(xix)−NR10−SO2−R12;(xx)−SR16;(xxi)−SOR16;(xxii)−SO2−NR1011;(xxiv)−NR10−CO−NHR11;(xxv)アミジノ;(xxvi)グアニジノ;(xxvii)スルホ;(xxviii)−B(OH)2;(xxix)−OCON(R102;または(xxx)−NR10CON(R10)であり;
8-11は各自独立してHまたはC1-6アルキルであり;
12はH,C1-6アルキルまたはC5-10アリールであり;
13はH,C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;
14は低級アルキルまたはフェニルであり;
15は低級アルキル、ハロゲン、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、OH,CN,−COOR10,−COR14または−OCOR14であり;
16はH,任意にペルハロまでのハロゲンで置換されたC1-6アルキルまたはC5-10ヘテロアリールであり;
p=0、1,2または3であり;そして
式2および3は互変異性体、光学異性体またはそれらの塩を包含する、式3の化合物の製造方法。
【請求項5】
式(I)
【化18】

の化合物の製造方法であって;
式3
【化19】

の化合物のヒドロキシル基を脱離基LGで置換して式4
【化20】

の化合物を生成させ、場合により前記式4の化合物を単離し;
前記式4の化合物と式5
【化21】

の混合物を反応させ、場合により前記式(I)の化合物を単離することを含み;
式3,4,5および(I)において、
aおよびbは各自独立して−CR5=,−N=,または−NR6−であって、aまたはcの1つは−NR6であり;
bは−CR5=または−N=であり;
Aは3−20原子を含み1−4環を含んでいる単環または多環基であり、環あたり任意に1−3のN,OまたはSを含み、そして場合によりアリールまたはヘテロアリールであることができ、該単環または多環基は(i)各自任意にペルハロまでハロゲンで置換されたC1−C10アルキルまたはC2−C10アルケニル;(ii)C3−C10シクロアルキル;(iii)アリール;(iv)ヘテロアリール;(v)ハロゲン;(vi)−COOR8;(viii)シアノ;(ix)−OR8;(x)−NR813;(xi)ニトロ;(xii)−CO−NR89;(xiii)−C1−C10アルキル−NR89;(xiv)−NR8−CO−R12;(xv)−NR8−COOR8;(xvi)−NR8−SO2−R9;(xvii)−SR8;(xviii)−SO28;(xix)−SO2−NR89;または(xx)−NR8−CO−NHR9によって3回まで置換されることができ;
1,R6およびR8−R11は各自独立してHまたはC1-6アルキルであり;
2−R5は各自独立して(i)各自アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、−COOR10、−COR14、−OCOR14、−OR10、−C5-10ヘテロアリール、C5-10ヘテロアリールオキシ、C5-10ヘテロアリール−C1-10アルコキシ、またはペルハロまでハロゲンによって任意に置換されたC1-10アルキルまたはC2-10アルケニル;(ii)1−3炭素原子がO,NまたはSによって置換されているC3−C10シクロアルキル;(iii)C3−C10シクロアルケニル;(iv)部分不飽和C5-10ヘテロサイクリル;(v)アリール;(vi)ヘテロアリール;(vii)ハロゲン;(viii)−COOR10;(ix)−OCOR10;(x)−OCO210;(xi)−CHO;(xii)シアノ;(xiii)−OR16;(xiv)−NR1015;(xv)ニトロ;(xvi)−CO−NR1011;(xvii)−NR10−CO−R12;(xviii)NR10−COOR11;(xix)−NR10−SO2−R12;(xx)−SR16;(xxi)−SOR16;(xxii)−SO2−NR1011;(xxiv)−NR10−CO−NHR11;(xxv)アミジノ;(xxvi)グアニジノ;(xxvii)スルホ;(xxviii)−B(OH)2;(xxix)−OCON(R102;または(xxx)−NR10CON(R10)であり;
12はH,C1-6アルキルまたはC5-10アリールであり;
13はH,C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;
14は低級アルキルまたはフェニルであり;
15は低級アルキル、ハロゲン、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、OH,CN,−COOR10,−COR14または−OCOR14であり;
16はH,任意にペルハロまでのハロゲンで置換されたC1-6アルキルまたはC5-10ヘテロアリールであり;
p=0、1,2または3であり;
LGはBrまたはS−アルキルであり;そして
ただし式(I)の化合物は
【化22】

でない、式(I)の化合物の製造方法。
【請求項6】
式(I’)
【化23】

の化合物またはその薬学的に許容し得る塩を製造する方法であって、ここで式(I’)中、
Yは=N−または=CR17であり;
Xは−(CH2x−,−O−(CH2n−,−S−(CH2n−,−NR7−CO−(CH2n−,−NR7−SO2−(CH2n−,−NR7−(CH2n−,または−(O)C−NR7−であり;
各nは独立して0,1,2または3の整数であり;
xは0−3であり;
pは0−3であり;
aおよびcは各自独立して−CR5=,−N=,または−NR6−であって、aまたはcの1つは−NR6−であり;
bは−CR5=または−N=であり;
AはH,ハロゲン、−COOR8,−CO−R8,シアノ、−OR8,−NR89,−CO−NR89,−NR8−CO−R9,−NR8−COR9,−NR8−CO−OR9,−NR8−SO2−R9,−SR8,−SO2−R8,−SO2−R89,−NR8−CO−NHR9であるか、または
Aは3−20原子を含み1−4環を含んでいる単環または多環基であり、環あたり任意に1−3のN,OまたはSを含み、そして場合によりアリールまたはヘテロアリールであることができ、該単環または多環基は(i)各自任意にペルハロまでハロゲンで置換されたC1−C10アルキルまたはC2−C10アルケニル;(ii)C3−C10シクロアルキル;(iii)アリール;(iv)ヘテロアリール;(v)ハロゲン;(vi)−COOR8;(viii)シアノ;(ix)−OR8;(x)−NR813;(xi)ニトロ;(xii)−CO−NR89;(xiii)−C1−C10アルキル−NR8
9 ;(xiv)−NR8−CO−R12;(xv)−NR8−COOR8;(xvi)−NR8−SO2−R9;(xvii)−SR8;(xviii)−SO28;(xix)−SO2−NR89;または(xx)−NR8−CO−NHR9によって3回まで置換されることができ;
環Bはどの位置でもR5によって任意に独立して3回まで置換され;
1およびR6−R11は各自独立してHまたはC1-6アルキルであり;
2−R5は各自独立して(i)水素;(ii)各自アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、−COOR10、−COR14、−OCOR14、−OR10、−C5-10ヘテロアリール、C5-10ヘテロアリールオキシ、C5-10ヘテロアリール−C1-10アルコキシ、またはペルハロまでハロゲンによって任意に置換されたC1-10アルキルまたはC2-10アルケニル;(iii)1−3炭素原子がO,NまたはSによって置換されているC3−C10シクロアルキル;(iv)C3−C10シクロアルケニル;(v)部分不飽和C5-10ヘテロサイクリル;(vi)アリール;(vii)ヘテロアリール;(viii)ハロゲン;(ix)−COOR10;(x)−OCOR10;(xi)−OCO210;(xii)−CHO;(xiii)シアノ;(xiv)−OR16;(xv)−NR1015;(xvi)ニトロ;(xvii)−CO−NR1011;(xxiii)−NR10−CO−R12;(xix)−NR10−COOR11;(xx)−NR10−SO2−R12;(xxi)−SR16;(xxii)−SOR16;(xxiv)−SO2−NR1011;(xxv)−NR10−CO−NHR11;(xxvi)アミジノ;(xxvii)グアニジノ;(xxviii)スルホ;(xxix)−B(OH)2;(xxx)−OCON(R102;または(xxxi)−NR10CON(R10)であり;
12はH,C1-6アルキルまたはC5-10アリールであり;
13はH,C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;
14はC1-6アルキルまたはフェニルであり;
15はC1-6アルキル、ハロゲン、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、OH,CN,−COOR10,−COR14または−OCOR14であり;
16はH,任意にペルハロまでのハロゲンで置換されたC1-6アルキルまたはC5-10ヘテロアリールであり;
17はH,C1-6アルキルまたはCNであり;
ただしxが0のときAは水素でなく、そして式(I)は
【化24】

でなく;
該方法は、
(a)式(II)
【化25】

の化合物を式(III)
【化26】

の化合物と塩基の存在下反応させて式(IV)
【化27】

の化合物を製造し、そして場合により式(IV)の化合物をアリールボロン酸またはA−NH2と反応させるか;
または
(b)置換塩化ベンゾイルをジメチルアミンと反応させて式(V)
【化28】

の化合物を製造し、ここで式(V)中のR’’’は(i)各自ペルハロまで任意にハロゲンで置換されたC1−C10アルキルまたはC2−C10アルケニル;(ii)C3−C10シクロアルキル;(iii)アリール;(iv)ヘテロアリール;(v)ハロゲン;(vi)−COOR8;(vii)−CO−R8;(viii)シアノ;(ix)−OR8;(x)−NR813;(xi)ニトロ;(xii)−CO−NR89;(xiii)C1−C10アルキル−NR89;(xiv)−NR8−CO−R12;(xv)−NR8−CO−OR9;(xvi)−NR8−SO2−R9;(xvii)−SR8;(xviii)−SO2−R8;(xix)−SO2−NR89;または(xx)NR8−CO−NHR9であり;
式(V)の化合物をクロロ−2−アミノベンゾニトリルと反応させて式(VI)
【化29】

の化合物を製造し、そして式(VI)の化合物をアミノインダゾールと反応させることを含む、式(I’)の化合物の製造方法。
【請求項7】
下式
【化30】

の化合物の製造方法であって、
3−フルオロ−4−フェニル安息香酸
【化31】

をアントラニルアミドと反応させて2−〔(3−フルオロ−4−フェニルフェニル)カルボニルアミノ〕ベンズアミド
【化32】

を製造し、環化して2−(3−フルオロ−1,1’−ビフェニル−4−イル)−4(3H)−キナゾリノン
【化33】

を製造し、これを4−クロロ−2−(3−フルオロ−4−フェニルフェニル)キナゾリン
【化34】

を生成するように反応させ、次にこれをアミノインダゾールと反応させて目的化合物を得ることを含む方法。
【請求項8】
式(I)
【化35】

の化合物の製造方法であって;
式4’
【化36】

の化合物と式5
【化37】

の化合物を反応させることを含み;
式3,4’,5および(I)において、
aおよびbは各自独立して−CR5=,−N=,または−NR6−であって、aまたはcの1つは−NR6であり;
bは−CR5=または−N=であり;
Aは3−20原子を含み1−4環を含んでいる単環または多環基であり、環あたり任意に1−3のN,OまたはSを含み、そして場合によりアリールまたはヘテロアリールであることができ、該単環または多環基は(i)各自任意にペルハロまでハロゲンで置換されたC1−C10アルキルまたはC2−C10アルケニル;(ii)C3−C10シクロアルキル;(iii)アリール;(iv)ヘテロアリール;(v)ハロゲン;(vi)−COOR8;(viii)シアノ;(ix)−OR8;(x)−NR813;(xi)ニトロ;(xii)−CO−NR89;(xiii)−C1−C10アルキル−NR89;(xiv)−NR8−CO−R12;(xv)−NR8−COOR8;(xvi)−NR8−SO2−R9;(xvii)−SR8;(xviii)−SO28;(xix)−SO2−NR89;または(xx)−NR8−CO−NHR9によって3回まで置換されることができ;
1,R6およびR8 −R11は各自独立してHまたはC1-6アルキルであり;
2−R5は各自独立して(i)各自アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、−COOR10、−COR14、−OCOR14、−OR10、−C5-10ヘテロアリール、C5-10ヘテロアリールオキシ、C5-10ヘテロアリール−C1-10アルコキシ、またはペルハロまでハロゲンによって任意に置換されたC1-10アルキルまたはC2-10アルケニル;(ii)1−3炭素原子がO,NまたはSによって置換されているC3−C10シクロアルキル;(iii)C3−C10シクロアルケニル;(iv)部分不飽和C5-10ヘテロサイクリル;(v)アリール;(vi)ヘテロアリール;(vii)ハロゲン;(viii)−COOR10;(ix)−OCOR10;(x)−OCO210;(xi)−CHO;(xii)シアノ;(xiii)−OR16;(xiv)−NR1015;(xv)ニトロ;(xvi)−CO−NR1011;(xvii)−NR10−CO−R12;(xviii)−NR10−COOR11;(xix)−NR10−SO2−R12;(xx)−SR16;(xxi)−SOR16;(xxii)−SO2−NR1011;(xxiv)−NR10−CO−NHR11;(xxv)アミジノ;(xxvi)グアニジノ;(xxvii)スルホ;(xxviii)−B(OH)2;(xxix)−OCON(R102;または(xxx)−NR10CON(R10)であり;
12はH,C1-6アルキルまたはC5-10アリールであり;
13はH,C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;
14は低級アルキルまたはフェニルであり;
15は低級アルキル、ハロゲン、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、OH,CN,−COOR10,−COR14または−OCOR14であり;
16はH,任意にペルハロまでのハロゲンで置換されたC1-6アルキルまたはC5-10ヘテロアリールであり;
p=0、1,2または3であり;
ただし式(I)の化合物は
【化38】

でない、式(I)の化合物の製造方法。
【請求項9】
式3
【化39】

の化合物を、式2
【化40】

の化合物から製造する方法であって;
Qが−CNである式2の化合物を、約0.1ないし約10N(または20%)の水性水酸化物および約3ないし約30%H2 Oと、または約0.5ないし2.5M鉱酸と混合し;
混合物を約30℃ないし約120℃の温度へ加熱することを含み;
Aは3−20原子を含み1−4環を含んでいる単環または多環基であり、環あたり任意に1−3のN,OまたはSを含み、そして場合によりアリールまたはヘテロアリールであることができ、該単環または多環基は(i)各自任意にペルハロまでハロゲンで置換されたC1−C10アルキルまたはC2−C10アルケニル;(ii)C3−C10シクロアルキル;(iii)アリール;(iv)ヘテロアリール;(v)ハロゲン;(vi)−COOR8;(viii)シアノ;(ix)−OR8;(x)−NR813;(xi)ニトロ;(xii)−CO−NR89;(xiii)−C1−C10アルキル−NR89;(xiv)−NR8−CO−R12;(xv)−NR8−COOR8;(xvi)−NR8−SO2−R9;(xvii)−SR8;(xviii)−SO28;(xix)−SO2−NR89;または(xx)−NR8−CO−NHR9によって3回まで置換されることができ;
8−R11は各自独立してHまたはC1-6アルキルであり;
5は(i)各自アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、−COOR10−、−COR14、−OCOR14、−OR10、−C5-10ヘテロアリール、C5-10ヘテロアリールオキシ、C5-10ヘテロアリール−C1-10アルコキシ、またはペルハロまでハロゲンによって任意に置換されたC1-10アルキルまたはC2-10アルケニル;(ii)1−3炭素原子がO,NまたはSによって置換されているC3−C10シクロアルキル;(iii)C3−C10シクロアルケニル;(iv)部分不飽和C5-10ヘテロサイクリル;(v)アリール;(vi)ヘテロアリール;(vii)ハロゲン;(viii)−COOR10;(ix)−OCOR10;(x)−OCO210;(xi)−CHO;(xii)シアノ;(xiii)−OR16;(xiv)−NR1015;(xv)ニトロ;(xvi)−CO−NR1011;(xvii)−NR10−CO−R12;(xviii)−NR10−COOR11;(xix)−NR10−SO2−R12;(xx)−SR16;(xxi)−SOR16;(xxii)−SO2−NR1011;(xxiv)−NR10−CO−NHR11;(xxv)アミジノ;(xxvi)グアニジノ;(xxvii)スルホ;(xxviii)−B(OH)2;(xxix)−OCON(R102;または(xxx)−NR10CON(R10)であり;
12はH,C1-6アルキルまたはC5-10アリールであり;
13はH,C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;
14は低級アルキルまたはフェニルであり;
15は低級アルキル、ハロゲン、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、OH,CN,−COOR10,−COR14または−OCOR14であり;
16はH,任意にペルハロまでのハロゲンで置換されたC1-6アルキルまたはC5-10ヘテロアリールであり;
p=0、1,2または3であり;そして
式2および3は互変異性体、光学異性体またはそれらの塩を包含する、式(I)の化合物の製造方法。
【請求項10】
式3
【化41】

の化合物を、式A−CO2Hのカルボキシル酸と式1
【化42】

の化合物から製造する方法であって;
単一の容器中で、任意に触媒量のDMFを加えて前記カルボキシル酸を塩素化剤で処理して式A−CO−Clの酸クロライドを生成させ;
攪拌下室温で非求核アミン塩基および非プロトン性溶媒を加えて式2
【化43】

の化合物を生成させ;そして
塩基を加え、反応を実行するのに十分な時間約30ないし120℃で加熱することを含み;
ここでQはCNであり;
Aは3−20原子を含み1−4環を含んでいる単環または多環基であり、環あたり任意に1−3のN,OまたはSを含み、そして場合によりアリールまたはヘテロアリールであることができ、該単環または多環基は(i)各自任意にペルハロまでハロゲンで置換されたC1−C10アルキルまたはC2−C10アルケニル;(ii)C3−C10シクロアルキル;(iii)アリール;(iv)ヘテロアリール;(v)ハロゲン;(vi)−COOR8;(viii)シアノ;(ix)−OR8;(x)−NR813;(xi)ニトロ;(xii)−CO−NR89;(xiii)−C1−C10アルキル−NR89;(xiv)−NR8−CO−R12;(xv)−NR8−COOR8;(xvi)−NR8−SO2−R9;(xvii)−SR8;(xviii)−SO28;(xix)−SO2−NR89;または(xx)−NR8−CO−NHR9によって3回まで置換されることができ;
5は(i)各自アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、−COOR10−、−COR14、−OCOR14、−OR10、−C5-10ヘテロアリール、C5-10ヘテロアリールオキシ、C5-10ヘテロアリール−C1-10アルコキシ、またはペルハロまでハロゲンによって任意に置換されたC1-10アルキルまたはC2-10アルケニル;(ii)1−3炭素原子がO,NまたはSによって置換されているC3−C10シクロアルキル;(iii)C3−C10シクロアルケニル;(iv)部分不飽和C5-10ヘテロサイクリル;(v)アリール;(vi)ヘテロアリール;(vii)ハロゲン;(viii)−COOR10;(ix)−OCOR10;(x)−OCO210;(xi)−CHO;(xii)シアノ;(xiii)−OR16;(xiv)−NR1015;(xv)ニトロ;(xvi)−CO−NR1011;(xvii)−NR10−CO−R12;(xviii)−COOR11;(xix)−NR10−SO2−R12;(xx)−SR16;(xxi)−SOR16;(xxii)−SO2−NR1011;(xxiv)−NR10−CO−NHR11;(xxv)アミジノ;(xxvi)グアニジノ;(xxvii)スルホ;(xxviii)−B(OH)2;(xxix)−OCON(R102;または(xxx)−NR10CON(R10)であり;
8 −R11は各自独立してHまたはC1-6アルキルであり;
12はH,C1-6アルキルまたはC5-10アリールであり;
13はH,C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;
14は低級アルキルまたはフェニルであり;
15は低級アルキル、ハロゲン、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、OH,CN,−COOR10,−COR14または−OCOR14であり;
16はH,任意にペルハロまでのハロゲンで置換されたC1-6アルキルまたはC5-10ヘテロアリールであり;
p=0、1,2または3であり;
LGはBrまたはS−アルキルであり;そして
式2および3は互変異性体、光学異性体またはそれらの塩を包含する、式3の化合物の製造方法。
【請求項11】
式(I)
【化44】

の化合物の製造方法であって;
式3
【化45】

の化合物のヒドロキシル基を脱離基Clで置換して式4’
【化46】

の化合物を生成させ、場合により式4’の化合物を単離し;前記式4’の化合物と式5
【化47】

の混合物を反応させ、場合により前記式(I)の化合物を単離することを含み;
式3,4’,5および(I)において、
aおよびbは各自独立して−CR5=,−N=,または−NR6−であって、aまたはcの1つは−NR6であり;
bは−CR5=または−N=であり;
Aは3−20原子を含み1−4環を含んでいる単環または多環基であり、環あたり任意に1−3のN,OまたはSを含み、そして場合によりアリールまたはヘテロアリールであることができ、該単環または多環基は(i)各自任意にペルハロまでハロゲンで置換されたC1−C10アルキルまたはC2−C10アルケニル;(ii)C3−C10シクロアルキル;(iii)アリール;(iv)ヘテロアリール;(v)ハロゲン;(vi)−COOR8;(viii)シアノ;(ix)−OR8;(x)−NR813;(xi)ニトロ;(xii)−CO−NR89;(xiii)−C1−C10アルキル−NR89;(xiv)−NR8−CO−R12;(xv)−NR8−COOR8;(xvi)−NR8−SO2−R9;(xvii)−SR8;(xviii)−SO28;(xix)−SO2−NR89;または(xx)−NR8−CO−NHR9によって3回まで置換されることができ;
1,R6およびR8−R11は各自独立してHまたはC1-6アルキルであり;
2−R5は各自独立して(i)各自アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、−COOR10−、−COR14、−OCOR14、−OR10、−C5-10ヘテロアリール、C5-10ヘテロアリールオキシ、C5-10ヘテロアリール−C1-10アルコキシ、またはペルハロまでハロゲンによって任意に置換されたC1-10アルキルまたはC2-10アルケニル;(ii)1−3炭素原子がO,NまたはSによって置換されているC3−C10シクロアルキル;(iii)C3−C10シクロアルケニル;(iv)部分不飽和C5-10ヘテロサイクリル;(v)アリール;(vi)ヘテロアリール;(vii)ハロゲン;(viii)−COOR10;(ix)−OCOR10;(x)−OCO210;(xi)−CHO;(xii)シアノ;(xiii)−OR16;(xiv)−NR1015;(xv)ニトロ;(xvi)−CO−NR1011;(xvii)−NR10−CO−R12;(xviii)−COOR11;(xix)−NR10−SO2−R12;(xx)−SR16;(xxi)−SOR16;(xxii)−SO2−NR1011;(xxiv)−NR10−CO−NHR11;(xxv)アミジノ;(xxvi)グアニジノ;(xxvii)スルホ;(xxviii)−B(OH)2;(xxix)−OCON(R102;または(xxx)−NR10CON(R10)であり;
12はH,C1-6アルキルまたはC5-10アリールであり;
13はH,C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシであり;
14は低級アルキルまたはフェニルであり;
15は低級アルキル、ハロゲン、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、OH,CN,−COOR10,−COR14または−OCOR14であり;
16はH,任意にペルハロまでのハロゲンで置換されたC1-6アルキルまたはC5-10ヘテロアリールであり;
p=0、1,2または3であり;
LGはBrまたはS−アルキルであり;そして
QはCONH2であり;
ただし式(I)の化合物は
【化48】

でない、式(I)の化合物の製造方法。

【公開番号】特開2011−21027(P2011−21027A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−216425(P2010−216425)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【分割の表示】特願2004−540124(P2004−540124)の分割
【原出願日】平成15年9月24日(2003.9.24)
【出願人】(504210617)バイエル、ファーマシューテイカルズ、コーポレイション (11)
【Fターム(参考)】