説明

キャリア抵抗値検出装置、画像形成装置、及びキャリア劣化状態検出方法

【課題】現像剤からトナーを除去し、キャリア単体としての抵抗値を測定して、現像剤の劣化状態をより正確に予測し、キャリアの適正量の補給と出力画像の安定化を図ること。
【解決手段】現像装置から排出されるトナーとキャリアとからなる現像剤を表面に堆積させながら搬送する排出現像剤担持体と、前記排出現像剤担持体に対向する位置に配設され、前記排出現像剤担持体に堆積される現像剤中のトナーのみを回収するトナー回収部材と、を有し、前記排出現像剤担持体に堆積される現像剤に対し、前記トナー回収部材によるトナー回収後におけるキャリアの体積抵抗率を検出する抵抗率検出手段を有することを特徴とするキャリア抵抗値検出装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式を用いた画像形成装置に関し、特にトナーとキャリアからなる二成分現像剤を収容し、キャリアを補給して現像剤の入れ替えを行う現像装置を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電子写真方式の現像工程では、長期にわたり現像を繰り返すと、現像剤が劣化して現像剤の帯電能力が低下し、画像品質を低下させるという問題がある。二成分現像剤を用いる通常の現像方式においては、現像剤中のトナーは現像ごとに消費されて新しいトナーが補給され、絶えず新しく更新されるが、キャリアは継続して使用される。そのため、長期にわたり現像を繰り返すと、キャリア表面の樹脂コート層が現像剤中で磨耗剥離し、あるいはキャリア表面にトナー構成成分が付着凝集し、キャリアの帯電能力が低下(体積抵抗率が低下)してくる。その結果、出力画像に対し、画像濃度の変動やベタ画像後端部の抜けなど様々な弊害が発生する。このようなキャリア劣化の問題を解消するには、現像剤をすべて入れ替えるなどの作業をすればよいが、この作業は非常に手間がかかり問題であった。
【0003】
二成分現像剤を用いる現像方式の上記問題に対する対策として、トリクル現像方式がある。トリクル現像方式では、トナーの補給とともにキャリアも補給する一方、余剰となる現像剤を排出して、現像装置内のキャリアを少しずつ入れ替えることによりキャリアのトナー帯電性を安定化させている。キャリアの補給は補給トナー中にキャリアを混合するか、或いは、キャリアとトナーを別々に補給することにより行われる。トリクル現像方式によれば、劣化した現像剤を自動的に交換できるため、手間が掛かるという問題は解消される。
【0004】
然るに、トリクル現像方式においても、環境条件や形成する画像の印字率、或いは現像剤の長期滞留等の要因により、現像剤(特にキャリア)が劣化してキャリアの体積抵抗率が低下するという問題がある。キャリアの体積抵抗率の低下は、現像剤のトナー帯電性の変動や出力画像へのキャリア付着に繋がる。
【0005】
このような問題を解決する現像装置として、現像剤の抵抗とトナー濃度とを検出して現像剤の供給量及び排出量を制御することで、画像の濃度ムラや画像へのキャリアの付着を回避する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−79218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、キャリアの劣化状態の予測にはキャリア単体の抵抗値の正確な測定が必要で、特許文献1の現像ローラと現像剤規制部材との間に電流を流して現像剤の抵抗値を測定するという技術では、介在するトナーの影響により抵抗値の正確な測定が難しい。キャリア単体の抵抗値が不正確であると、新たに補給すべきキャリアの量に過不足が生じ、少なすぎる場合には画像の濃度ムラや画像へのキャリアの付着が発生する危険性が高く、多すぎるとキャリアの消費量を不要に拡大させることになる。キャリアの劣化はキャリアの抵抗値を表す体積抵抗率の低下により進行し、キャリアの体積抵抗率の低下は、キャリア表面にコーティングされたコーティング剤の減耗により生じる。コーティング剤の減耗は、トナーの外添剤との摩擦等により生じ、プリント枚数の増加や、画像形成時の画像の高印字率等による影響が大きい。キャリアの劣化が進行すると、体積抵抗率が低下し、トナー帯電量が低下し、出力される画像の濃度が低下する。
【0008】
本発明者らが行った実験によれば、従来型の画像形成装置ではトリクル現像方式を用いた構成であっても、30万枚プリント付近でキャリアの体積抵抗率が3×1013cm・Ω程度まで低下し、画像にキャリアが付着する現象が現れた(後述の表1参照)。
【0009】
本発明の目的は、上記のようなキャリアの消費量や画像への付着の問題を解決し、キャリア単体の抵抗値をより正確に測定して現像剤の劣化状態をより正確に予測し、画像形成条件の変更等によりキャリアの適正量の補給と出力画像の安定化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的は下記の発明により達成される。
【0011】
1.現像装置から排出されるトナーとキャリアとからなる現像剤を表面に堆積させながら搬送する排出現像剤担持体と、
前記排出現像剤担持体に対向する位置に配設され、前記排出現像剤担持体に堆積される現像剤中のトナーのみを回収するトナー回収部材と、
を有し、
前記排出現像剤担持体に堆積される現像剤に対し、前記トナー回収部材によるトナー回収後におけるキャリアの体積抵抗率を検出する抵抗率検出手段を有することを特徴とするキャリア抵抗値検出装置。
【0012】
2.前記排出現像剤担持体は磁界発生手段を内包することを特徴とする前記1に記載のキャリア抵抗値検出装置。
【0013】
3.前記排出現像剤担持体と前記トナー回収部材との間にトナー移動用のバイアスを付与し、前記排出現像剤担持体に堆積される現像剤に対し、前記トナー回収部材へのトナーのみの移動を行わせる、トナー移動バイアス付与手段、
を有することを特徴とする前記1又は2に記載のキャリア抵抗値検出装置。
【0014】
4.前記排出現像剤担持体の外周に対向する位置で、かつ前記トナー回収部材が対向する位置から前記排出現像剤担持体の回転方向下流側の位置に配設され、前記トナー回収部材によるトナー回収後の前記排出現像剤担持体上に堆積されるキャリアに電流を流して電流値を計測するキャリア電流値測定手段、
を有し、
前記抵抗率検出手段は、前記キャリア電流値測定手段により計測されたキャリアの電流値からキャリアの体積抵抗率を算出することを特徴とする前記1から3のいずれか1項に記載のキャリア抵抗値検出装置。
【0015】
5.前記トナー移動バイアス付与手段により前記排出現像剤担持体と前記トナー回収部材との間に付与されるトナー移動用のバイアスの電流値を測定するトナー移動バイアス電流値測定手段、
を有することを特徴とする前記3に記載のキャリア抵抗値検出装置。
【0016】
6.前記トナー回収部材により前記排出現像剤担持体に堆積される現像剤中のトナーを回収した後、回収したトナーを前記トナー回収部材から前記排出現像剤担持体に再移動させることを特徴とする前記3から5のいずれか1項に記載のキャリア抵抗値検出装置。
【0017】
7.前記トナー移動バイアス付与手段はバイアス電圧の極性が切り替え可能であり、
前記トナー回収部材から前記排出現像剤担持体へのトナーの再移動は、前記トナー移動バイアス付与手段の極性を切り替えることにより行われることを特徴とする前記6に記載のキャリア抵抗値検出装置。
【0018】
8.前記1から7のいずれか1項に記載のキャリア抵抗値検出装置と、
トナーとキャリアとからなる現像剤を収容し、像担持体上に形成される静電潜像に対し、前記像担持体との間に現像バイアスを付与して前記静電潜像を顕像化する現像装置と、
前記現像装置にトナーを補給するトナー補給装置と、
前記現像装置にキャリアを補給するキャリア補給装置と、
前記現像装置に収容される現像剤を前記現像装置から前記キャリア抵抗値検出装置へと排出する現像剤排出手段と、
画像形成条件を変更する画像形成条件変更手段と、
前記キャリア抵抗値検出装置、前記現像装置、前記トナー補給装置、前記キャリア補給装置、前記現像剤排出手段、及び前記画像形成条件変更手段の動作を制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、前記キャリア抵抗値検出装置により検出されたキャリアの体積抵抗率からキャリアの劣化状態を予測して検出するとともに、
予測検出されたキャリアの劣化状態に基づいて前記画像形成条件変更手段により画像形成条件を変更することを特徴とする画像形成装置。
【0019】
9.前記画像形成条件変更手段は、前記現像装置に補給するキャリアの補給量を変化させる前記キャリア補給装置であることを特徴とする前記8に記載の画像形成装置。
【0020】
10.前記画像形成条件変更手段は、前記現像装置に補給するトナーの補給量を変化させる前記トナー補給装置であることを特徴とする前記8に記載の画像形成装置。
【0021】
11.前記画像形成条件変更手段は、前記像担持体との間に付与する現像バイアス条件を可変とする現像バイアス条件変更手段であることを特徴とする前記8に記載の画像形成装置。
【0022】
12.前記1から7のいずれか1項に記載のキャリア抵抗値検出装置を用い、検出されるキャリアの体積抵抗率から現像剤中のキャリアの劣化状態を予測して検出することを特徴とするキャリア劣化状態検出方法。
【0023】
13.前記8から11のいずれか1項に記載の画像形成装置を用い、前記キャリア抵抗値検出装置により検出されるキャリアの体積抵抗率からキャリアの劣化状態を予測して検出することを特徴とするキャリア劣化状態検出方法。
【発明の効果】
【0024】
本発明の構成により、現像装置内の現像剤におけるキャリア単体の抵抗値をより正確に測定することができ、キャリアの劣化状態をより正確に予測して画像形成条件を変更することにより、画像形成条件の適正化と、出力画像の安定化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係るキャリア抵抗値検出装置を備えた画像形成装置の実施形態についての構成図である。
【図2】本発明に係る現像装置の実施形態の構成及び動作について説明するための拡大断面図である。
【図3】本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50の第1の実施形態の構成を説明するための概略断面図である。
【図4】本発明に係る画像形成装置の各部の動作を制御する制御手段100の制御の流れについて説明するためのブロック図である。
【図5】本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50の第1の実施形態における動作について説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50の第2の実施形態の構成を説明するための概略断面図である。
【図7】本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50の第2の実施形態における動作について説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50の第3の実施形態の構成を説明するための概略断面図である。
【図9】本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50の第3の実施形態における動作について説明するためのフローチャートである。
【図10】画像形成によるプリント枚数の増加に対して現像剤中のキャリアの体積抵抗率がどのように変化するかを実験により求めて作成したグラフである。
【図11】現像剤からトナーを分離させたキャリアに流れる電流の値と、キャリアの体積抵抗率との関係を示すグラフである。
【図12】本発明に係るキャリア抵抗値検出装置を50用いて、現像剤に流す電流の値と、電流値に応じて制御したキャリアの補給量との関係を示すグラフである。
【図13】プリント枚数に対する現像剤のトナー帯電量の変化を、本発明に係る画像形成装置を含む、3つの画像形成装置について比較したグラフである。
【図14】現像剤の電流値の変化に応じてトナーの補給量を変化させるという構成を有する画像形成装置による、現像剤の電流値とトナー濃度との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に実施の形態に基づいて本発明を説明するが、本発明は本実施の形態に限定されるものではない。
【0027】
図1は、本発明に係るキャリア抵抗値検出装置を備えた画像形成装置の実施形態についての構成図である。本実施形態における画像形成装置は、画像形成装置本体A及び原稿読み取り部Bから成る。
【0028】
図示の画像形成装置本体Aは、感光体ドラム1、帯電手段2、像露光手段(画像書込手段)3、現像装置4、転写手段5、除電手段6、分離爪7、クリーニング手段8等から成る画像形成部、定着手段、及び用紙搬送系等、からなる。
【0029】
用紙搬送系は、給紙カセット10、第1給紙手段11、第2給紙手段12、搬送手段13、排紙手段14、及び手差し給紙手段15から成る第1搬送部と、用紙Pを循環再給紙する循環再給紙部とから構成されている。
【0030】
給紙カセット10及び第1給紙手段11は、複数の給紙手段(図示の3段)により形成され、複数種のサイズの用紙Pを収容して給紙する。用紙サイズは、操作部21による手動設定、又は用紙サイズ検知手段による自動用紙サイズ設定によって入力される。
【0031】
後に説明する原稿読み取り部Bで読み取られた原稿の画像データはイメージセンサCCDにより読み込まれる。イメージセンサCCDにより光電変換されたアナログ信号は、画像処理部において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等を行った後、像露光手段3に画像信号を送る。
【0032】
像露光手段3においては、半導体レーザからの出力光が画像形成部の感光体ドラム1に照射され、潜像を形成する。画像形成部においては、帯電、露光、現像、転写、分離、クリーニング等の処理が行われる。給紙カセット10、手差し給紙手段15から給送された用紙Pは転写手段5により画像が転写される。画像を担持した用紙Pは、定着手段9により定着され、排紙手段14から排出される。
【0033】
或いは搬送路切換手段16により循環再給紙部に送り込まれた片面画像処理済みの用紙Pは反転搬送ローラ17により反転された後に再び画像形成部において両面画像処理された後、定着手段9によって定着処理され、排紙手段14により排出される。
【0034】
本実施形態における現像装置4は、2成分現像剤を用いるトリクル現像方式によるものであり、本発明のキャリア抵抗値検出装置50は現像装置4の近傍に配設され、現像装置4から排出される現像剤を受けて現像剤中のキャリアの劣化状態を予測して検出する。キャリアの劣化状態の検出方法、及びキャリア抵抗値検出装置50の実施形態における詳細な構成及び動作については後述する。
【0035】
制御手段100は、画像形成装置本体Aの内部に配設され、画像形成装置本体Aと原稿読み取り部Bとの信号の授受や、画像形成装置本体A各部の動作の制御を行う。
【0036】
なお、本実施の形態における画像形成装置本体Aの説明においては、モノクロ画像の形成について説明したが、カラー画像を形成する場合においても本発明の適用は可能である。
【0037】
図2は、本発明に係る現像装置の実施形態の構成及び動作について説明するための拡大断面図である。本実施形態における現像装置4は、所謂トリクル現像方式の構成を有するものである。トナーTをトナー補給装置60から、キャリアCをキャリア補給装置70から供給し、劣化した現像剤を現像装置4の下部に形成した現像剤排出用ハウジング41Bの開口部41Bbから下方へと排出している。
【0038】
現像装置4は、感光体ドラム1の周面に対し所定の間隙を保つ位置に配設され、現像領域において感光体ドラム1の周面の移動方向と逆方向に周面が移動する現像ローラ42を備えている。符号の40は2成分現像剤を収容する現像剤収容部としての現像装置ハウジングである。現像ローラ42は、内部に固定の磁極を有するマグネットロールを有し、その外側に回転するスリーブを有する現像剤搬送体としての現像ローラである。また、43は現像ローラ42上の現像剤層厚を所定量に規制する磁性材から成る層厚規制手段としての層厚規制部材、45は搬送供給ローラ、46、47は一対の撹拌スクリュー、である。41Bは、現像装置ハウジングから排出される現像剤を搬送して排出する現像剤排出用ハウジングであり、49は、現像剤を現像剤排出用ハウジング40内において搬送し、開口部41Bbから落下させるための排出用スクリューである。
【0039】
現像ローラ42のスリーブは、例えばステンレス材を用いた外形8mm〜60mmの非磁性の円筒状の部材からなり、感光体ドラム1の周面に対し、現像ローラ42の両端に設けられた不図示の突当コロにより所定の間隙を保って配設される。現像ローラ42は感光体ドラム1と同一の回転方向(図2に矢示する反時計方向)に回転されるため、対向する互いの外周表面は逆方向に移動する。現像ローラ42に内包される図示しないマグネットロールは、複数個の磁極N、Sを交互に配し、現像ローラ42の図示しないスリーブと同心位置に固定されており、非磁性のスリーブの周面に磁力を作用させている。
【0040】
層厚規制手段である層厚規制部材43は、例えば棒状或いは板状の磁性ステンレス材よりなり、マグネットロールの所定の磁極と対向する位置に、現像ローラ42のスリーブと所定の間隙で配置され、スリーブ周面上の2成分現像剤の層厚を規制する。搬送供給ローラ45は、現像ローラ42から剥離された現像剤を撹拌スクリュー46に搬送すると共に、撹拌スクリュー46により撹拌された現像剤を層厚規制部材43へと供給する。搬送供給ローラ45には現像剤を搬送するための羽根部が形成されている。
【0041】
本発明に係る現像剤補給装置は、トナー補給装置60及びキャリア補給装置70からなり、現像装置4に対して現像剤(トナーT及びキャリアC)を補給する。トナーTは、図示しないトナー濃度検知センサによって現像装置ハウジング40内のトナー濃度が所定のトナー濃度より低下したと検知されるときに、トナー補給装置60から供給される。一方、キャリアCについてはコピー枚数の積算量などの情報に基づいてキャリア補給装置70から新しいキャリアCの補給が適時行われる。
【0042】
トナー補給装置60及びキャリア補給装置70から補給されるトナーT及びキャリアCは、現像装置ハウジング40内の撹拌スクリュー47上部の天板41Aに開口するトナー補給口H(T)、キャリア補給口H(C)から現像装置ハウジング40内に供給される。現像装置ハウジング40内に供給されたトナーT及びキャリアCは、互いに相反する方向に等速で回転する撹拌スクリュー46、47により現像装置ハウジング40内に収容されている現像剤と撹拌、混合されて均一なトナー濃度の現像剤となる。この現像剤は回転する搬送供給ローラ45により層厚規制部材43に搬送され、層厚規制部材43によって所定の層厚とされ、安定した現像剤層が現像ローラ42の外周面上に形成される。この現像剤層により感光体ドラム1上の潜像が現像され、現像を終えた現像剤は現像ローラ42内部のマグネットロールの磁極の反撥磁界の作用により剥ぎ取られ、搬送供給ローラ45によって再度撹拌スクリュー46へと搬送される。
【0043】
感光体ドラム1上の静電潜像は、現像領域において現像ローラ42上に搭載される現像剤の層に接触し、直流電源E1からの直流(DC)バイアスに交流電源AC1からの交流(AC)バイアスを重畳する現像バイアス電圧が印加されて反転現像(顕像化)される。
【0044】
トナー補給装置60から補給されるトナーTは現像によって消費されるトナーTと近似した量であるが、キャリア補給装置70から補給されるキャリアCについては消費されないので、キャリアCの補給によって現像装置ハウジング40内の現像剤の量は増量する。
【0045】
撹拌スクリュー47の通常時の現像剤搬送方向上流側の下方には、現像剤を排出する開口部40bが形成されている。キャリア補給装置70からのキャリアCの補給により、現像装置ハウジング40内の現像剤が増量し界面レベルが上昇すると、界面レベルを検知する図示しない界面レベル検知手段により現像剤が増量状態にあることが検知される。
【0046】
現像剤の増量が検知されると、制御手段100は、画像形成装置本体Aに対し、通常の画像形成モードから現像剤排出モードへのモードの切り替えを実施させる。即ち、現像装置4の撹拌スクリュー46、47を通常現像時とは逆方向に回転させるよう、図示しない駆動モータに対し回転方向を切り換えるように制御する。この制御により撹拌スクリュー47は通常時の現像剤搬送方向とは逆方向に現像剤を送り込むように回転し、現像剤は開口部40bから現像装置ハウジング40の下部に形成される現像剤排出手段の1つとしての現像剤排出用ハウジング41B内に落下される。落下した現像剤は、現像剤排出用ハウジング41Bから現像装置4の外部に延びる筒状カバー部41Ba内に配設されるもう1つの現像剤排出手段としての排出用スクリュー49により搬送される。排出用スクリュー49により搬送される現像剤は、筒状カバー部41Baの端部近傍の下部に形成される開口部41Bbから下方に落下される。
【0047】
本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50は、オペレータによる図示しない操作部からのキャリア抵抗値検出モードの選択により、制御手段100の制御を介して動作される。キャリア抵抗値検出装置50の動作の詳細については後述する。
【0048】
本実施の形態においては、現像装置4は、所謂トリクル現像方式の構成を有するものとしたが、本発明はこれに限定されず、画像形成装置本体Aがキャリア抵抗値検出装置50を有せず、現像剤の入れ替えを行わない構成であっても適用が可能である。即ち、現像剤の入れ替えを行わずに、現像装置内の現像剤の一部を自動的又は手動により取り出して、本発明のキャリア抵抗値検出装置50単体に送り込んで測定すれば良い。
【0049】
図3は、本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50の第1の実施形態の構成を説明するための概略断面図である。
【0050】
本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50の第1の実施形態は、抵抗値を計測する現像剤を担持する排出現像剤担持ローラ部と、現像剤からトナーのみを回収するトナー回収ローラ部と、に分けられる。排出現像剤担持ローラ部には、排出現像剤受け部501、排出現像剤担持体としての排出現像剤担持ローラ51、現像剤堆積厚規制ブレード502、排出現像剤収納容器510、現像剤掻き落とし板511、現像剤排出スクリュー512、電流値測定ブレード513、等が配設されている。一方、トナー回収ローラ部には、トナー回収部材としてのトナー回収ローラ52、排出トナー収納容器520、トナー掻き落とし板521、トナー排出スクリュー522、等が配設されている。
【0051】
本実施形態における排出現像剤受け部501は筒状カバー部41Baの開口部41Bbの直下に配設され、漏斗状に形成された形状の下部の開口501aは、近接する排出現像剤担持ローラ51の円筒面の上面により一部の隙間を除いてほぼ塞がれている。この隙間を更に狭めるように、現像剤堆積厚規制ブレード502が開口501aの排出現像剤担持ローラ51回転方向下流側に配設され、現像剤堆積厚規制ブレード502の先端と排出現像剤担持ローラ51の表面との隙間を、排出現像剤担持ローラ51に堆積される現像剤の厚みが適正な値となるように規制している。
【0052】
排出現像剤担持ローラ51は、現像装置4に用いられる前述の現像ローラ42と同様に、固定の磁界を有する磁界発生手段としての磁気部材を内部に配設し、その外側に円筒状の回転するスリーブを有する構成である。磁気部材はN極とS極とが交互に配列されており、スリーブの回転に応じてスリーブ上に堆積された現像剤は排出現像剤担持ローラ51の回転方向(図3の時計方向)に移動される。スリーブは、導電性を有する材料で形成されており、現像剤中のトナーのみをトナー回収ローラ52に向けて移動させるためのトナー移動バイアスを発生させるトナー移動バイアス付与手段としてのトナー移動バイアス電源Biが電気的に接続されている。また、スリーブは排出現像剤担持ローラ駆動モータM1に連結されており、排出現像剤担持ローラ駆動モータM1の駆動により回転される。
【0053】
排出現像剤担持ローラ51の周囲には、現像剤堆積厚規制ブレード502先端が対峙する位置から更に回転方向下流側の水平方向の対向する近接した位置に、トナー回収ローラ52が配設される。更に、トナー回収ローラ52が対向する位置の下流側にはトナー移動キャリア電流値測定手段としての電流値測定ブレード513と、それに接続されるキャリア電流値用電流計DK及び測定電流付与電源Bsとが配設される。電流値測定ブレード513の下流側には現像剤掻き落とし板511が配設される。
【0054】
電流値測定ブレード513は導電性の材料で形成され、電流値測定ブレード513と対向する排出現像剤担持ローラ51表面との間に介在する現像剤に電流を流す測定電流付与電源Bsが接続される。また、測定電流付与電源Bsと電流値測定ブレード513との間にはキャリア電流値用電流計DKが接続される。
【0055】
制御手段100は、排出現像剤担持ローラ51に堆積される現像剤に対し、トナー移動バイアス電源Biによりトナー移動バイアスを印加させ、現像剤中のトナーのみをトナー回収ローラ52に向けて移動させ、現像剤をキャリア主体の状態にする。更に、主体となったキャリアに対し、測定電流付与電源Bs及び電流値測定ブレード513を介して電流を流し、キャリア電流値用電流計DKにより電流値を測定させる。その後、測定した電流値から主体となったキャリアの体積抵抗率を検出する。測定した電流値からキャリアの体積抵抗率を検出する方法、及び、その体積抵抗率からキャリアの劣化状態を予測して検出する方法、については、図10及び図13を用いて後述する。
【0056】
電流値測定ブレード513の下流側に配設される現像剤掻き落とし板511は、弾性を有する部材で形成され、先端が排出現像剤担持ローラ51の表面を圧接して堆積する現像剤を掻き落とすように配設されている。排出現像剤担持ローラ51及び現像剤掻き落とし板511の下方には現像剤掻き落とし板511により掻き落とされる現像剤を収納する、上側に開口を有する箱形の排出現像剤収納容器510が配設される。排出現像剤収納容器510の内部には、一対の現像剤排出スクリュー512が配設されている。一対の現像剤排出スクリュー512は、図示しない駆動モータに連結されており、互いに軸支された一対の歯車により噛み合わされて相反する方向に等速で回転する。一対の現像剤排出スクリュー512の中間には図示しない仕切板が配設され、仕切板の一端に設けた開口により現像剤を一方の現像剤排出スクリュー512からもう一方の現像剤排出スクリュー512へと移動させ、図示しない現像剤排出口へと搬送する。この現像剤排出口は図示しない排出現像剤貯留箱に連結されており、排出現像剤貯留箱は排出される現像剤を貯留する。
【0057】
一方、排出現像剤担持ローラ51に対向して配設されるトナー回収ローラ部におけるトナー回収ローラ52(の少なくとも表面)は、導電性を有する材料で形成され、接地されている。また、トナー回収ローラ52はトナー回収ローラ駆動モータM2に連結されており、トナー回収ローラ駆動モータM2の駆動により回転される。トナー回収ローラ52の外周上における排出現像剤担持ローラ51に対向する位置からトナー回収ローラ回転方向の下流側にトナー掻き落とし板521が配設されている。トナー掻き落とし板521は、弾性を有する部材で形成され、先端がトナー回収ローラ52の表面を圧接するように配設されている。また、トナー回収ローラ52の下方には、トナー掻き落とし板521により掻き落とされるトナーを収容する、上側に開口を有する箱形の排出トナー収納容器520が配設されている。排出トナー収納容器520の内部には、トナー排出スクリュー522が配設され、トナー排出スクリュー522は図示しない駆動モータに連結されて回転駆動され、トナーを図示しないトナー排出口へと搬送する。トナー排出口は図示しない排出トナー貯留容器に連結されており、排出トナー貯留容器には排出されるトナーが貯留される。排出トナー貯留容器に貯留されたトナーは図示しないトナー回収手段により回収して、再利用することも可能である。
【0058】
図4は、本発明に係る画像形成装置の各部の動作を制御する制御手段100の制御の流れについて説明するためのブロック図である。本発明に係る画像形成装置における画像形成条件変更手段としては、キャリア補給装置70、トナー補給装置60、及び現像バイアス電源Bgの3つが挙げられる。本発明者らは、これらの3つの画像形成条件変更手段のいずれかを用いることにより、本発明の目的であるキャリアの消費量や画像への付着の問題を解決できることを見出した。3つの画像形成条件変更手段のいずれを用いても、その効果が認められるが、ここではキャリア補給装置70を画像形成条件変更手段とした構成について説明する。
【0059】
制御手段100は、操作部21からの操作によりキャリア抵抗値検出モードが選択されると、画像形成装置本体Aに内蔵されたカウンタCTを介して、カウント数がキャリア抵抗値検出装置50を動作させるための検出タイミングに達しているかどうかを確認する。検出タイミングに達しているときには画像形成装置のモードをキャリア抵抗値検出モードに切り替える。キャリア抵抗値検出モードにおいて、制御手段100は、排出現像剤担持ローラ駆動モータM1、トナー回収ローラ駆動モータM2、トナー移動バイアス電源Bi、及び測定電流付与電源Bsを動作させ、排出現像剤担持ローラ51上の現像剤に電流を流す。キャリア電流値用電流計DKにより現像剤の電流値を測定し、電流値から体積抵抗率を算出し、算出した体積抵抗率に基づいて、画像形成条件変更手段としての、キャリア補給装置70、現像バイアス電源Bg、及びトナー補給装置60の動作を制御する。これらの制御により画像形成条件を変更する。測定した電流値から体積抵抗率を算出するには、後述の図11における説明のように、予め測定した電流値から抵抗値を算出して、更にキャリア粒子の寸法及び形状から体積抵抗率を算出して対比表(又は対比グラフ)を作成しておき、算出する。この対比表を制御手段100に内蔵されているメモリに、プログラムとして入力しておき、必要に応じて呼び出して使用する。また、測定した電流値から、キャリア補給量との対比表(又は対比グラフ)(後述の図12参照)に基づいて、測定した電流値に対応する画像形成条件変更手段としてのキャリア補給70によるキャリア補給量を割り出すことができる。
【0060】
本発明の画像形成条件変更手段としてのキャリア補給装置70を用い、測定したキャリアの電流値(即ち、体積抵抗率)に応じてキャリア補給量を制御すれば、このキャリア付着の問題は解決できるが、実験結果の詳細は後述の図13を用いて説明する。
【0061】
画像形成条件変更手段としてトナー補給60を用いる場合は、キャリア補給70を用いる場合と同様に、測定した電流値からトナー補給量との対比表(又は対比グラフ、図14参照)に基づいて、測定した電流値に対応するトナー補給量を割り出すことができる。図14については後述する。
【0062】
同様に、画像形成条件変更手段として現像バイアス条件変更手段を用いる場合の構成及び動作については、現像バイアス条件変更手段を備えた画像形成装置の実施形態による実験結果を含め、表1を用いた説明の中で後述する。
【0063】
本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50の第1の実施形態によれば、現像剤の抵抗値を測定する手段として専用の電流値測定部材としての電流値測定ブレード513を用いることにより、現像剤中のキャリアの正確な抵抗値(体積抵抗率)を求めることができる。
【0064】
次に、キャリア抵抗値検出装置50の第1の実施形態における動作について、図5のフローチャートに基づいて説明する。図5は、本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50の第1の実施形態における動作について説明するためのフローチャートである。
【0065】
始めにオペレータは操作部21からの操作によりキャリア抵抗値検出モードを選択する(ステップS11)。キャリア抵抗値検出モードが選択されると、制御手段100は、カウンタCTの画像形成のカウント数を確認し(ステップS12)、カウント数がキャリア抵抗値検出装置50を動作させるための検出タイミングに達しているかどうかを確認する(ステップS13)。
【0066】
なお、本実施の形態では、キャリア抵抗値検出モードの選択がオペレータにより行われる構成としたが、カウント数に応じて自動的に選択される構成としても良い(以下、第2、第3の実施形態においても同じ)。
【0067】
カウント数が検出タイミングに達している場合にはステップS14に進み、検出タイミングに達していない場合にはステップS12に戻る。
【0068】
ステップS14において、制御手段100は、排出現像剤担持ローラ駆動モータM1を駆動させて排出現像剤担持ローラ51を回転させるとともに、トナー回収ローラ駆動モータM2を駆動させてトナー回収ローラ52を回転させる。それと同時に制御手段100は、トナー移動バイアス電源Biをオンにして排出現像剤担持ローラ51上にトナー移動バイアスを発生させ、排出現像剤担持ローラ51上に堆積される現像剤中のトナーをトナー回収ローラ52に移動させる(ステップS14)。次に、制御手段100は、排出現像剤収納容器510の内部の一対の現像剤排出スクリュー512に連結する駆動モータを駆動させ、現像剤掻き落とし板511により掻き落とされる現像剤を排出口へと搬送する。同様に、排出トナー収納容器520の内部のトナー排出スクリュー522に連結する駆動モータを駆動させ、トナー掻き落とし板521により掻き落とされるトナーをトナー排出口へと搬送する(ステップS15)。なお、ステップS15の工程は、ステップS16〜S19の途中又は後で行っても良い。
【0069】
次に、排出現像剤担持ローラ51上に堆積された現像剤が、電流値測定ブレード513が待機する電流値測定地点に達するとき、制御手段100は、排出現像剤担持ローラ駆動モータM1の動作を制御して排出現像剤担持ローラ51の回転を停止させる。その状態で測定電流付与電源Bsをオンにし、排出現像剤担持ローラ51に堆積される、トナーを放出してキャリアが主体となった現像剤の電流値を測定する(ステップS16)。
【0070】
次いで制御手段100は、測定された電流値から体積抵抗率を算出し(ステップS17)、算出した体積抵抗率の値を新しいキャリアの体積抵抗率の値と比較する(ステップS18)。制御手段100は、画像形成条件の変更として、比較した差分の値に応じてキャリア補給装置70を動作させ、適正な量のキャリアを補給する(ステップS19)。
【0071】
なお、本実施の形態においては、画像形成条件の変更をキャリア補給量の変更としたが、トナーの補給量の変更、又は現像バイアス条件の変更としても良い(以下、第2、第3の実施形態においても同じ)。
【0072】
図6は、本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50の第2の実施形態の構成を説明するための概略断面図である。
【0073】
本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50の第2の実施形態は、第1の実施形態に類似しており、同一の機能を有する部材には同一の符番を付しているため説明は省略し、異なる構成についてのみ説明する。第2の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、現像剤の電流値を測定する部位の構成である。即ち、第1の実施形態では電流値測定部材として電流値測定ブレード513を用いているのに対し、第2の実施形態では電流値測定ブレードはなく、排出現像剤担持ローラ51のスリーブに付与するトナー移動バイアスを利用している点である。即ち、第2の実施形態では、排出現像剤担持ローラ51を回転させ、現像剤をトナー回収ローラ52に対向する位置に搬送した後、トナー移動バイアスを印加させながらトナー回収ローラ52を回転させてトナーを回収した後で電流値を測定する。電流値の測定は、トナー移動バイアスを印加するトナー移動バイアス電源Biに接続させたトナー移動バイアス電流値測定手段としてのトナー移動バイアス用電流計DBを用いて行う。なお、第2の実施形態においては排出現像剤収納容器510の内部に配設される現像剤排出スクリュー512を1本としたが、第1の実施形態と同様に、一対の現像剤排出スクリュー512としても良い。
【0074】
本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50の第2の実施形態によれば、第1の実施形態に用いた電流値測定ブレード513が不要となるため、構成が簡略化でき、省スペースとコストの低減が可能となる。
【0075】
次に、キャリア抵抗値検出装置50の第2の実施形態における動作について、図7のフローチャートに基づいて説明する。図7は、本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50の第2の実施形態における動作について説明するためのフローチャートである。
【0076】
始めにオペレータは操作部21からの操作によりキャリア抵抗値検出モードを選択する(ステップS31)。キャリア抵抗値検出モードが選択されると、制御手段100は、カウンタCTの画像形成のカウント数を確認し(ステップS32)、カウント数がキャリア抵抗値検出装置50を動作させるための検出タイミングに達しているかどうかを確認する(ステップS33)。
【0077】
カウント数が検出タイミングに達している場合にはステップS34に進み、検出タイミングに達していない場合にはステップS32に戻る。
【0078】
ステップS34において、制御手段100は、排出現像剤担持ローラ駆動モータM1を駆動させて排出現像剤担持ローラ51を半回転させる(ステップS34)。次に制御手段100は、トナー回収ローラ駆動モータM2を駆動させてトナー回収ローラ52を回転させるとともに、トナー移動バイアス電源Biをオンにして排出現像剤担持ローラ51上にトナー移動バイアスを発生させる。これにより、排出現像剤担持ローラ51上に堆積される現像剤中のトナーはトナー回収ローラ52へと移動される(ステップS35)。続いて制御手段100は、排出現像剤収納容器510の内部の一対の現像剤排出スクリュー512に連結する駆動モータを駆動させ、現像剤掻き落とし板511により掻き落とされる現像剤を排出口へと搬送する。同様に、排出トナー収納容器520の内部のトナー排出スクリュー522に連結する駆動モータを駆動させ、トナー掻き落とし板521により掻き落とされるトナーをトナー排出口へと搬送する(ステップS36)。なお、ステップS36の工程は、ステップS37〜S39の途中又は後で行っても良い。
【0079】
次に、排出現像剤担持ローラ51上に堆積された現像剤が、電流値測定ブレード513が待機する電流値測定地点に達するとき、制御手段100は、排出現像剤担持ローラ駆動モータM1の動作を制御して排出現像剤担持ローラ51の回転を停止させる。その状態で測定電流付与電源Bsをオンにし、排出現像剤担持ローラ51に堆積される、トナーを放出してキャリアが主体となった現像剤の電流値を測定する(ステップS37)。
【0080】
次いで制御手段100は、測定された電流値から体積抵抗率を算出し(ステップS38)、算出した体積抵抗率の値を新しいキャリアの体積抵抗率の値と比較する(ステップS39)。制御手段100は、比較した差分の値に応じてキャリア補給装置70を動作させてキャリアを補給する(ステップS40)。
【0081】
図8は、本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50の第3の実施形態の構成を説明するための概略断面図である。
【0082】
本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50の第3の実施形態は、第2の実施形態に類似しており、同一の機能を有する部材には同一の符番を付しているため説明は省略し、異なる構成についてのみ説明する。第3の実施形態が第2の実施形態と異なる点は、排出現像剤担持ローラ51からトナー回収ローラ52に移動させたトナーを回収する構成の違いである。即ち、第2の実施形態では、トナー回収ローラ52に移動させたトナーをトナー掻き落とし板521により掻き落としているが、第3の実施形態では、トナー回収ローラ52に移動させたトナーを排出現像剤担持ローラ51に再移動させている点である。
【0083】
第2の実施形態においては、トナー移動バイアス付与手段としてのトナー移動バイアス電源BiがBi1とBi2の2種類があり、Bi1は、排出現像剤担持ローラ51上の現像剤中のトナーのみをトナー回収ローラ52へと移動させるためのバイアス電源である。トナー移動バイアス電源Bi1には、排出現像剤担持ローラ51上に堆積する現像剤に流される電流の電流値を測定するためのトナー移動バイアス電流値測定手段としてのトナー移動バイアス用電流計DBが接続されている。一方、トナー移動バイアス電源Bi2は、トナー回収ローラ52に移動したトナーを、現像剤の電流値測定後に排出現像剤担持ローラ51上に再移動させるための電源である。従って、トナー移動バイアス電源のBi1とBi2とでは、発生させる電圧の極性が異なる。
【0084】
また、第2の実施形態においては、トナー回収ローラ52に移動したトナーを掻き落とすトナー掻き落とし板521や、落下するトナーを受けて回収する排出トナー収納容器520、トナー排出スクリュー522とそれに連結する駆動モータ等が不要となる。増加するものとしては、前述のトナー移動バイアス電源Bi1、Bi2が2つになることと、トナー移動バイアス電源Bi1、Bi2のいずれかに極性を切り替えるための切替スィッチKSが追加されることである。
【0085】
本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50の第3の実施形態によれば、トナー掻き落とし板521、排出トナー収納容器520、トナー排出スクリュー522及びそれに連結する駆動モータ等が不要となり、省スペースとコスト低減が可能となる。但し、回収トナーの再使用は、現像剤との再分離が必要であるため難しい。
【0086】
次に、キャリア抵抗値検出装置50の第3の実施形態における動作について、図9のフローチャートに基づいて説明する。図9は、本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50の第3の実施形態における動作について説明するためのフローチャートである。
【0087】
始めにオペレータは操作部21からの操作によりキャリア抵抗値検出モードを選択する(ステップS51)。キャリア抵抗値検出モードが選択されると、制御手段100は、カウンタCTの画像形成のカウント数を確認し(ステップS52)、カウント数がキャリア抵抗値検出装置50を動作させるための検出タイミングに達しているかどうかを確認する(ステップS53)。カウント数が検出タイミングに達している場合にはステップS54に進み、検出タイミングに達していない場合にはステップS52に戻る。
【0088】
ステップS54において、制御手段100は、排出現像剤担持ローラ駆動モータM1を駆動させて排出現像剤担持ローラ51を半回転させる(ステップS54)。次に制御手段100は、トナー移動バイアス電源Biをオンにして排出現像剤担持ローラ51上にトナー移動バイアスを発生させるとともに、トナー回収ローラ駆動モータM2を駆動させてトナー回収ローラ52を1回転させる。これにより、排出現像剤担持ローラ51上に堆積される現像剤中のトナーはトナー回収ローラ52へと移動される(ステップS55)。続いて制御手段100は、排出現像剤収納容器510の内部の一対の現像剤排出スクリュー512に連結する駆動モータを駆動させ、現像剤掻き落とし板511により掻き落とされる現像剤を排出口へと搬送する。同様に、排出トナー収納容器520の内部のトナー排出スクリュー522に連結する駆動モータを駆動させ、トナー掻き落とし板521により掻き落とされるトナーをトナー排出口へと搬送する(ステップS56)。なお、ステップS56の工程は、ステップS57〜S59の途中又は後で行っても良い。
【0089】
次に、排出現像剤担持ローラ51上に堆積された現像剤が、電流値測定ブレード513が待機する電流値測定地点に達するとき、制御手段100は、排出現像剤担持ローラ駆動モータM1の動作を制御して排出現像剤担持ローラ51の回転を停止させる。その状態で測定電流付与電源Bsをオンにし、排出現像剤担持ローラ51に堆積される、トナーを放出してキャリアが主体となった現像剤の電流値を測定する(ステップS57)。
【0090】
次いで制御手段100は、測定された電流値から体積抵抗率を算出し(ステップS58)、算出した体積抵抗率の値を新しいキャリアの体積抵抗率の値と比較する(ステップS59)。制御手段100は、比較した差分の値に応じてキャリア補給装置70を動作させてキャリアを補給する(ステップS60)。最後に制御手段100は、切替スィッチKSを動作させて排出現像剤担持ローラ51に接続されるバイアス電源をトナー移動バイアス電源Bi1からBi2へと切り替えてバイアス電圧の極性を変え、トナー回収ローラ52を1回転させる。この動作により、トナー回収ローラ52上に移動されたトナーは排出現像剤担持ローラ51上へと再移動される(ステップS61)。
【0091】
図10は、画像形成によるプリント枚数の増加に対して現像剤中のキャリアの体積抵抗率がどのように変化するかを実験により求めて作成したグラフである。図10に示す如く、プリント枚数の増加に応じてキャリアの体積抵抗率が低下し、劣化が進行することが判る。このグラフから、前述したキャリアの付着が発生し易くなる30万枚プリント付近でキャリアの体積抵抗率が3×1013cm・Ω程度まで低下し、キャリアが劣化し易い状態にあることが判る。
【0092】
図11は、現像剤からトナーを分離させたキャリアに流れる電流の値と、キャリアの体積抵抗率との関係を示す、本発明に係る抵抗率検出手段としてのグラフである。図11に示す如く、電流値が高いほどキャリアの体積抵抗率は低くなる。このグラフから、キャリア抵抗値検出装置50を用いて測定したキャリア主体の現像剤の電流値からキャリアの体積抵抗率が算出できる。
【0093】
図12は、本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50を用いて、現像剤に流す電流の値と、電流値に応じて制御したキャリアの補給量との関係を示すグラフである。本発明者らは実験により、図11に示すような検出されるキャリア抵抗値の減少から劣化を予測し、画像形成条件変更手段としてのキャリア補給装置により新しいキャリアの量を増やして入れ替えることにより、安定した画像形成が可能であることを把握している。
【0094】
図13は、プリント枚数に対する現像剤のトナー帯電量の変化を、トリクル現像方式の有り無しの2つの従来型の画像形成装置と、本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50を備えた画像形成装置と、の3つの画像形成装置について比較したグラフである。符号のaは本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50を備えた画像形成装置、bはトリクル現像方式有りの従来型の画像形成装置、cはトリクル現像方式無しの従来型の画像形成装置を示す。
【0095】
図13から判るように、トリクル現像方式無しの従来型の画像形成装置では、プリント枚数が50万枚付近でトナー帯電量が極端に低下するとともに、現像時にキャリアが現像装置4から感光体ドラム1上に移動して画像形成の続行が不能となった。トリクル現像方式有りの従来型の画像形成装置では、キャリアが感光体ドラム1上に移動するようなことはないが、50万枚付近からのトナー帯電量の低下の度合が大きく、キャリアの劣化が進行していることが判る。
【0096】
これに対し、本発明のキャリア抵抗値検出装置50を備えた画像形成装置では、キャリアの体積抵抗率(劣化状態)に応じて適正量のキャリアを補給しているため、符号aに示す如くトナー帯電量の低下が殆どなく、キャリア劣化の進行が極めて遅いことが判る。
【0097】
次に、本発明の画像形成条件変更手段としてトナー補給装置60を用い、キャリアの劣化(現像剤の測定電流値)に応じてトナーの補給量を変化させてトナー濃度を変化させるという構成を有する画像形成装置の実施形態について説明する。この画像形成装置の実施形態の構成は、これまでに説明した、キャリア抵抗値検出装置50の第1〜第3の実施形態を有する画像形成装置と類似しているため説明は省略する。第1〜第3の実施形態を有する画像形成装置との構成及び動作の違いは、画像形成条件変更手段としてトナー補給装置60を用い、トナーの補給量を制御することにより、キャリア劣化によるトナー帯電量の低下を抑制するという点である。
【0098】
図14は、現像剤の電流値の変化に応じてトナーの補給量(トナー濃度)を変化させるという構成を有する画像形成装置による、現像剤の電流値とトナー濃度との関係を示すグラフである。横軸の電流値は、本発明に係るキャリア抵抗値検出装置50により測定する現像剤の電流値を示し、グラフの傾斜した直線は、電流値の増加(プリント枚数の増加)に伴いトナー濃度を低下させていることを表す。
【0099】
本発明の画像形成条件変更手段としてトナー補給装置60を用いる方式の画像形成装置によれば、キャリアの劣化状態に応じてトナー濃度を制御することにより、図13に示すようなプリント枚数の増加によるトナー帯電量の低下を抑制することができる。特に本発明の構成においては、キャリアの体積抵抗率をより正確に測定することができるため、現像剤ほ劣化状態に応じたトナー濃度の制御が可能となった。
【0100】
次に、本発明の画像形成条件変更手段としての現像バイアス条件変更手段を備えた画像形成装置の実施形態の構成及び動作について説明する。この画像形成装置の実施形態の構成は、これまでに説明した、キャリア抵抗値検出装置50の第1〜第3の実施形態を有する画像形成装置と類似しているため詳細な説明は省略する。本画像形成装置と第1〜第3の実施形態を有する画像形成装置との構成及び動作の違いは、画像形成条件変更手段として現像バイアス条件変更手段を用い、現像バイアス条件を変更することにより、キャリアの感光体ドラム1への付着を抑制するという点である。表1にこの画像形成装置を用いて行った実験結果を示す。
【0101】
【表1】

【0102】
表1は、本発明に係る画像形成条件変更手段に現像バイアス条件変更手段を用いた画像形成装置を実施例とし、従来型の画像形成装置との比較を行ったものである。即ち、現像バイアス条件変更手段により現像バイアス条件をキャリアの体積抵抗率の低下に応じて変更するという構成を有する画像形成装置(実施例)と、従来型の画像形成装置(比較例)とを用いて画像形成し、比較実験を行ったものである。
【0103】
本発明に係る現像バイアス条件変更手段は、図2を用いて説明した、現像装置4における直流電源E1の直流(DC)バイアスの電圧、又は交流電源AC1の交流(AC)バイアスの電圧若しくは周波数を可変とする構成である。また、比較例の従来型の画像形成装置としてはトリクル現像方式を有する構成の画像形成装置である。
【0104】
表1におけるキャリア付着発生の有無の欄に記載の符号は社内の判定規格を示すものであり、○がキャリア付着なしで合格、△がキャリアの付着は認められるが良品限界内、×はキャリア付着があり、不合格、という判定である。
【0105】
表1に示すように、比較例では、トリクル現像方式を有する構成であっても、プリント枚数が30万枚に達するとキャリアの劣化が進み、画像への付着が発生し始め、35万枚に達するとキャリア付着が不合格のレベルとなる。一方、実施例では、プリント枚数が40万枚に達しても、現像バイアス条件としてのACバイアス条件を変化させることによりキャリアの付着がなく、本発明の現像バイアス条件変更手段を備えた画像形成装置の優位性が明らかに認められた。
【0106】
本発明の現像バイアス条件変更手段を備えた画像形成装置を用いれば、キャリアの劣化が検出されたときに、現像剤の新たなキャリアやトナーの供給量を増減させることがないため、現像装置内の現像剤の流れや、画像濃度に影響を及ぼすという懸念がない。
【0107】
以上、本発明の説明は、キャリア抵抗値検出装置50及びそれを備えた画像形成装置について述べてきたが、本発明はこれらの装置を用いてキャリアの劣化状態を予測して検出するキャリア劣化状態検出方法としても適用される。
【符号の説明】
【0108】
4 現像装置
21 操作部
40 ハウジング
40b、41Bb 開口部
41B 現像剤排出用ハウジング
41Ba 筒状カバー部
49 排出用スクリュー
50 キャリア抵抗値検出装置
51 排出現像剤担持ローラ(排出現像剤担持体)
52 トナー回収ローラ(トナー回収部材)
60 トナー補給装置
70 キャリア補給装置
100 制御手段
501 排出現像剤受け部
501a 開口
502 現像剤堆積厚規制ブレード
510 排出現像剤収納容器
511 現像剤掻き落とし板
512 現像剤排出スクリュー
513 電流値測定ブレード(キャリア電流値測定手段)
520 排出トナー収納容器
521 トナー掻き落とし板
522 トナー排出スクリュー
A 画像形成装置本体
AC1 交流電源
Bg 現像バイアス電源
Bi、Bi1、Bi2 トナー移動バイアス電源(トナー移動バイアス付与手段)
Bs 測定電流付与電源(キャリア電流値測定手段)
CT カウンタ
DK キャリア電流値用電流計(キャリア電流値測定手段)
DB トナー移動バイアス用電流計(トナー移動バイアス電流値測定手段)
E1 直流電源
KS 切替スィッチ
M1 排出現像剤担持ローラ駆動モータ
M2 トナー回収ローラ駆動モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像装置から排出されるトナーとキャリアとからなる現像剤を表面に堆積させながら搬送する排出現像剤担持体と、
前記排出現像剤担持体に対向する位置に配設され、前記排出現像剤担持体に堆積される現像剤中のトナーのみを回収するトナー回収部材と、
を有し、
前記排出現像剤担持体に堆積される現像剤に対し、前記トナー回収部材によるトナー回収後におけるキャリアの体積抵抗率を検出する抵抗率検出手段を有することを特徴とするキャリア抵抗値検出装置。
【請求項2】
前記排出現像剤担持体は磁界発生手段を内包することを特徴とする請求項1に記載のキャリア抵抗値検出装置。
【請求項3】
前記排出現像剤担持体と前記トナー回収部材との間にトナー移動用のバイアスを付与し、前記排出現像剤担持体に堆積される現像剤に対し、前記トナー回収部材へのトナーのみの移動を行わせる、トナー移動バイアス付与手段、
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のキャリア抵抗値検出装置。
【請求項4】
前記排出現像剤担持体の外周に対向する位置で、かつ前記トナー回収部材が対向する位置から前記排出現像剤担持体の回転方向下流側の位置に配設され、前記トナー回収部材によるトナー回収後の前記排出現像剤担持体上に堆積されるキャリアに電流を流して電流値を計測するキャリア電流値測定手段、
を有し、
前記抵抗率検出手段は、前記キャリア電流値測定手段により計測されたキャリアの電流値からキャリアの体積抵抗率を算出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のキャリア抵抗値検出装置。
【請求項5】
前記トナー移動バイアス付与手段により前記排出現像剤担持体と前記トナー回収部材との間に付与されるトナー移動用のバイアスの電流値を測定するトナー移動バイアス電流値測定手段、
を有することを特徴とする請求項3に記載のキャリア抵抗値検出装置。
【請求項6】
前記トナー回収部材により前記排出現像剤担持体に堆積される現像剤中のトナーを回収した後、回収したトナーを前記トナー回収部材から前記排出現像剤担持体に再移動させることを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載のキャリア抵抗値検出装置。
【請求項7】
前記トナー移動バイアス付与手段はバイアス電圧の極性が切り替え可能であり、
前記トナー回収部材から前記排出現像剤担持体へのトナーの再移動は、前記トナー移動バイアス付与手段の極性を切り替えることにより行われることを特徴とする請求項6に記載のキャリア抵抗値検出装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載のキャリア抵抗値検出装置と、
トナーとキャリアとからなる現像剤を収容し、像担持体上に形成される静電潜像に対し、前記像担持体との間に現像バイアスを付与して前記静電潜像を顕像化する現像装置と、
前記現像装置にトナーを補給するトナー補給装置と、
前記現像装置にキャリアを補給するキャリア補給装置と、
前記現像装置に収容される現像剤を前記現像装置から前記キャリア抵抗値検出装置へと排出する現像剤排出手段と、
画像形成条件を変更する画像形成条件変更手段と、
前記キャリア抵抗値検出装置、前記現像装置、前記トナー補給装置、前記キャリア補給装置、前記現像剤排出手段、及び前記画像形成条件変更手段の動作を制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、前記キャリア抵抗値検出装置により検出されたキャリアの体積抵抗率からキャリアの劣化状態を予測して検出するとともに、
予測検出されたキャリアの劣化状態に基づいて前記画像形成条件変更手段により画像形成条件を変更することを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
前記画像形成条件変更手段は、前記現像装置に補給するキャリアの補給量を変化させる前記キャリア補給装置であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記画像形成条件変更手段は、前記現像装置に補給するトナーの補給量を変化させる前記トナー補給装置であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記画像形成条件変更手段は、前記像担持体との間に付与する現像バイアス条件を可変とする現像バイアス条件変更手段であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項12】
請求項1から7のいずれか1項に記載のキャリア抵抗値検出装置を用い、検出されるキャリアの体積抵抗率から現像剤中のキャリアの劣化状態を予測して検出することを特徴とするキャリア劣化状態検出方法。
【請求項13】
請求項8から11のいずれか1項に記載の画像形成装置を用い、前記キャリア抵抗値検出装置により検出されるキャリアの体積抵抗率からキャリアの劣化状態を予測して検出することを特徴とするキャリア劣化状態検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−159569(P2012−159569A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−17671(P2011−17671)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】