説明

グリース封入転がり軸受

【課題】高温、高速回転下で使用される転がり軸受において、転走面での脆性剥離を効果的に防止できるグリース封入転がり軸受を提供する。
【解決手段】内輪2および外輪3と、これら内外輪の転走面2a、3a間に介在する複数の転動体4とを備え、この転動体4の周囲に、転走面2aおよび3aに被膜を形成するグリース7を封入してなる転がり軸受であって、転走面2aおよび3aの表面粗さが、転走面に形成される被膜の厚さよりも小さく、上記グリース7は、基油と増ちょう剤とからなるベースグリースに添加剤を配合してなり、該添加剤はアルミニウム粉末およびアルミニウム化合物から選ばれた少なくとも一つのアルミニウム系添加剤を含有し、該アルミニウム系添加剤の配合割合はベースグリース 100 重量部に対して 0.05〜10 重量部である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はグリース封入転がり軸受に関し、特にオルタネータ、カーエアコン用電磁クラッチ、中間プーリ、電動ファンモータ等の自動車電装部品、補機等の転がり軸受として使用されるグリース封入転がり軸受に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車における電装部品や補機、産業機械におけるモータ等は、年々小型化や高性能、高出力が求められており、使用条件が厳しくなってきている。これらには、転がり軸受が使用されており、その潤滑には主としてグリースが用いられている。ところが、高温下での高速回転等、使用条件が過酷になることで、転がり軸受の転走面に、滑り運動や後述する水素脆性に起因する白色組織変化を伴った特異的な剥離が早期に生じ、問題になっている。
【0003】
この特異的な剥離は、通常の金属疲労により生じる転走面内部からの剥離と異なり、転走面表面の比較的浅いところから生じる破壊現象で、水素が原因の水素脆性による剥離と考えられている。このような早期に発生する白色組織変化を伴った特異な剥離現象を防ぐ方法として、例えば転がり軸受の軌道輪の軌道面もしくは転動体の転動面のうち少なくとも一つに、酸化鉄クロム系からなる厚さ 1〜1000 nm の酸化被膜を形成する方法が知られている(特許文献1参照)。またグリース組成物に不動態化剤を添加する方法(特許文献2参照)やグリース組成物にビスマスジチオカーバメートを添加する方法が知られている(特許文献3参照)。
【0004】
しかしながら、特許文献1の方法では酸化鉄クロム系からなる厚さ 1〜1000 nm の酸化被膜を形成するには軸受材質や熱処理履歴等により再加熱酸化処理や浸炭、浸炭窒化処理、研磨処理等の数次にわたる加工が必要であり、コストがかかる。また、軸受表面の表面粗さによっては、酸化被膜で覆われていない箇所が存在し、該部分において脆性剥離を生じるおそれがある。
また、特許文献2および特許文献3の方法についても近年、自動車における電装部品や補機、産業機械におけるモータ等では、高温下で、高速運転−急減速運転−急加速運転−急停止が頻繁に行なわれる等ますます転がり軸受の使用条件が過酷化され、不動態化剤やビスマスジチオカーバメートを添加する方法では剥離現象を防ぐ対策として不十分になってきている。
【特許文献1】特再2000−11235号公報
【特許文献2】特開平3−210394号公報
【特許文献3】特開2005−42102号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はこのような問題に対処するためになされたものであり、高温、高速回転下で使用される転がり軸受において、転走面での脆性剥離を効果的に防止できるグリース封入転がり軸受の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のグリース封入転がり軸受は、内輪および外輪と、これら内外輪の転走面間に介在する複数の転動体とを備え、この転動体の周囲に、上記転走面に被膜を形成するグリースを封入してなる転がり軸受であって、該転がり軸受は、上記転走面の表面粗さが、転走面に形成される上記被膜の厚さよりも小さく、上記グリースは、基油と増ちょう剤とからなるベースグリースに添加剤を配合してなり、該添加剤はアルミニウム粉末およびアルミニウム化合物から選ばれた少なくとも一つのアルミニウム系添加剤を含有し、該アルミニウム系添加剤の配合割合はベースグリース 100 重量部に対して 0.05〜10 重量部であることを特徴とする。
特に、上記転走面の表面粗さは中心線平均粗さRaで 0.05μm 以下、または、最大断面高さRzで 0.3μm 以下であることを特徴とする。なお、表面粗さはJIS B 0601(2001)に定義された表面性状パラメータにより評価した数値である。
【0007】
上記アルミニウム化合物は、炭酸アルミニウムおよび硝酸アルミニウムから選ばれた少なくとも一つの化合物であることを特徴とする。
また、上記増ちょう剤は、ウレア系増ちょう剤であることを特徴とする。
また、上記基油は、アルキルジフェニルエーテル油およびポリ-α-オレフィン油から選ばれた少なくとも一つの油であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明のグリース封入転がり軸受は、その封入グリースとして、基油と増ちょう剤とからなるベースグリースにアルミニウム粉末およびアルミニウム化合物から選ばれた少なくとも一つのアルミニウム系添加剤を配合したグリースを使用するので、摩擦摩耗面または摩耗により露出した金属新生面においてグリースに配合したアルミニウム系添加剤が反応し、酸化鉄とともにアルミニウム被膜が軸受転走面に形成される。加えて、軸受転走面の表面粗さを上記の被膜の厚さよりも小さくしたので、転走面は上記の被膜に完全に覆われ、グリースの油膜切れが発生しても転動体と軌道輪とが金属接触を起こすことなく、各種産業機械に使用される軸受で見られる水素脆性等による剥離の発生を抑制することができる。これらの結果、軸受の長寿命化について飛躍的な向上を図ることができる。
このように転走面での脆性剥離を効果的に防止でき軸受寿命に優れるので、オルタネータ、カーエアコン用電磁クラッチ、中間プーリ、電動ファンモータ等の自動車電装部品、補機等の転がり軸受として好適に利用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明のグリース封入転がり軸受について図1により説明する。図1は深溝玉軸受の断面図である。
グリース封入転がり軸受1は、外周面に内輪転走面2aを有する内輪2と内周面に外輪転走面3aを有する外輪3とが同心に配置され、内輪転走面2aと外輪転走面3aとの間に複数個の転動体4が配置される。この複数個の転動体4を保持する保持器5および外輪3等に固定されるシール部材6とにより構成される。少なくとも転動体4の周囲にグリース7が封入される。
内輪転走面2aおよび外輪転走面3aにおいて、摩耗により金属新生面が露出する等して、グリースに配合したアルミニウム系添加剤が反応し、酸化鉄とともにアルミニウム被膜が形成される。なお、形成される被膜の厚さは、アルミニウム系添加剤の配合量にもよるが、0.3μm 程度である。
内輪転走面2aおよび外輪転走面3aの表面粗さは、転走面に形成される上記の被膜厚さよりも小さく仕上げられている。
【0010】
本発明のグリース封入転がり軸受における内輪転走面および外輪転走面の表面粗さは、中心線平均粗さRaで 0.05μm 以下、または、最大断面高さRzで 0.3μm 以下であることが好ましい。Raが 0.05μm 以上、またはRzが 0.3μm 以上のときは、転走面の面粗さの山谷がアルミニウム皮膜厚さよりも大きくなるため、山部が皮膜により覆われず転動体との金属接触が生じる。
【0011】
上記転走面の表面粗さを所定の範囲に仕上げる方法としては、特に制限なく任意の方法を採用することができる。例えば切削加工、ショットブラスト加工、バレル研磨加工、バフ仕上げ加工、研削加工、超仕上げ加工等を挙げることができる。転走面が凹型の球面であることや円環形状であることから研削加工、超仕上げ加工を用いることが好ましい。
【0012】
本発明に用いるアルミニウム系添加剤は、アルミニウム粉末およびアルミニウム化合物から選ばれた少なくとも一つである。アルミニウム化合物としては、炭酸アルミニウム、硫化アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウムおよびその水和物、硫酸アルミニウム、フッ化アルミニウム、臭化アルミニウム、よう化アルミニウム、酸化アルミニウムおよびその水和物、水酸化アルミニウム、セレン化アルミニウム、テルル化アルミニウム、りん酸アルミニウム、りん化アルミニウム、アルミン酸リチウム、アルミン酸マグネシウム、セレン酸アルミニウム、チタン酸アルミニウム、ジルコン酸アルミニウム等の無機アルミニウム、安息香酸アルミニウム、クエン酸アルミニウム等の有機アルミニウムが挙げられる。これらアルミニウム系添加剤は、1種類または2種類を混合してグリースに添加してもよい。
本発明において特に好ましいのは、耐熱耐久性に優れ、熱分解しにくいため、極圧性効果の高いアルミニウム粉末である。
【0013】
アルミニウム系添加剤の配合割合は、ベースグリース 100 重量部に対して 0.05 重量部 〜10 重量部である。すなわち、(1)アルミニウム系添加剤がアルミニウム粉末のみである場合、ベースグリース 100 重量部に対してアルミニウム粉末を 0.05〜10 重量部、(2)アルミニウム系添加剤がアルミニウム化合物のみである場合、ベースグリース 100 重量部に対してアルミニウム化合物を 0.05〜10 重量部、(3)アルミニウム系添加剤がアルミニウム粉末とアルミニウム化合物とである場合、ベースグリース 100 重量部に対して、アルミニウム粉末とアルミニウム化合物とを合せて 0.05〜10 重量部配合する。
アルミニウム系添加剤の配合割合が、0.05 重量部未満であると水素脆性等による転走面での剥離を効果的に防止できない。また 10 重量部をこえても剥離防止効果がそれ以上に向上しない。
【0014】
本発明に使用できる基油としては、スピンドル油、冷凍機油、タービン油、マシン油、ダイナモ油等の鉱油、高精製度鉱油、流動パラフィン、ポリブテン、フィッシャー・トロプシュ法により合成されたGTL油、ポリ-α-オレフィン油、アルキルナフタレン、脂環式化合物等の炭化水素系合成油、または、天然油脂、ポリオールエステル油、りん酸エステル油、ポリマーエステル油、芳香族エステル油、炭酸エステル油、ジエステル油、ポリグリコール油、シリコーン油、ポリフェニルエーテル油、アルキルジフェニルエーテル油、アルキルベンゼン油、フッ素化油等の非炭化水素系合成油等を使用できる。
これらの中で、耐熱性と潤滑性に優れたアルキルジフェニルエーテル油、または、ポリ-α-オレフィン油を用いることが好ましい。
【0015】
本発明に使用できる増ちょう剤としては、ベントン、シリカゲル、フッ素化合物、リチウム石けん、リチウムコンプレックス石けん、力ルシウム石けん、カルシウムコンプレックス石けん、アルミニウム石けん、アルミニウムコンプレックス石けん等の石けん類、ジウレア化合物、ポリウレア化合物等のウレア系化合物が挙げられる。
これらの中で、耐熱性、コスト等を考慮するとウレア系化合物が望ましい。
【0016】
ウレア系化合物は、イソシアネート化合物とアミン化合物とを反応させることにより得られる。反応性のある遊離基を残さないため、イソシアネート化合物のイソシアネート基とアミン化合物のアミノ基とは略当量となるように配合することが好ましい。
【0017】
ジウレア化合物は、例えば、ジイソシアネートとモノアミンとの反応で得られる。ジイソシアネートとしては、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、オクタデカンジイソシアネート、デカンジイソシアネート、ヘキサンジイソシアネー卜等が挙げられ、モノアミンとしては、オクチルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、アニリン、p−トルイジン、シクロヘキシルアミン等が挙げられる。ポリウレア化合物は、例えば、ジイソシアネートとモノアミン、ジアミンとの反応で得られる。ジイソシアネート、モノアミンとしては、ジウレア化合物の生成に用いられるものと同様のものが挙げられ、ジアミンとしては、エチレンジアミン、プロパンジアミン、ブタンジアミン、ヘキサンジアミン、オクタンジアミン、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン等が挙げられる。
【0018】
基油にウレア系化合物等の増ちょう剤を配合して、上記アルミニウム系添加剤等を配合するためのベースグリースが得られる。ウレア系化合物を増ちょう剤とするベースグリースは、基油中でイソシアネート化合物とアミン化合物とを反応させて作製する。
ベースグリース 100 重量部中に占める増ちょう剤の配合割合は、1〜40 重量部、好ましくは 3〜25 重量部配合される。増ちょう剤の含有量が 1 重量部未満では、増ちょう効果が少なくなり、グリース化が困難となり、40 重量部をこえると得られたベースグリースが硬くなりすぎ、所期の効果が得られ難くなる。
【0019】
また、アルミニウム系添加剤とともに、必要に応じて公知のグリース用添加剤を含有させることができる。この添加剤として、例えば、有機亜鉛化合物、アミン系、フェノール系化合物等の酸化防止剤、ベンゾトリアゾールなどの金属不活性剤、ポリメタクリレート、ポリスチレン等の粘度指数向上剤、二硫化モリブデン、グラファイト等の固体潤滑剤、金属スルホネート、多価アルコールエステルなどの防錆剤、有機モリブデンなどの摩擦低減剤、エステル、アルコールなどの油性剤、りん系化合物などの摩耗防止剤等が挙げられる。これらを単独または 2 種類以上組み合せて添加できる。
【0020】
本発明のグリース封入転がり軸受に適用される軸受転走面の粗さ制御と、アルミニウム系添加剤を含有するグリースの封入とにより、軸受転走面における水素脆性による特異な剥離の発生を抑制することができる。このため、玉軸受、円筒ころ軸受、円すいころ軸受、自動調心ころ軸受、針状ころ軸受、スラスト円筒ころ軸受、スラスト円すいころ軸受、スラスト針状ころ軸受、スラスト自動調心ころ軸受等も長寿命の軸受として使用することができる。
【実施例】
【0021】
実施例1〜実施例8
表1に示した基油の半量に、4,4-ジフェニルメタンジイソシアナート(日本ポリウレタン工業社製商品名のミリオネートMT、以下、MDIと記す)を表1に示す割合で溶解し、残りの半量の基油にMDIの2倍当量となるモノアミンを溶解した。それぞれの配合割合および種類は表1のとおりである。
MDIを溶解した溶液を撹拌しながらモノアミンを溶解した溶液を加えた後、100℃〜120℃で 30 分間撹拌を続けて反応させて、ジウレア化合物を基油中に生成させた。
これにアルミニウム系添加剤および酸化防止剤を表1に示す配合割合で加えてさらに 100℃〜120℃で 10 分間撹拌した。その後冷却し、三本ロールで均質化し、グリースを得た。
【0022】
表1において、基油として用いた合成炭化水素油は 40℃における動粘度 30 mm2/sec の新日鉄化学社製シンフルード601を、アルキルジフェニルエーテル油は 40℃における動粘度 97 mm2/sec の松村石油社製モレスコハイルーブLB100を、それぞれ用いた。また、酸化防止剤は住友化学社製ヒンダードフェノールを用いた。
【0023】
得られたグリースを、転がり軸受(NTN社製 呼び番号:6303、内・外輪の表面粗さは表1中記載)に封入して以下に示す急加減速試験を行なった。なお、外輪の転走面に形成されたアルミニウム被膜の厚さは、下記試験を 100 時間行なった後の被膜厚さであり、表面分析により測定した値である。これらの結果を表1に併記する。
【0024】
<急加減速試験>
電装補機の一例であるオルタネータを模擬し、回転軸を支持する内輪回転の転がり軸受として上記グリース封入転がり軸受を用い、急加減速試験を行なった。急加減速試験条件は、回転軸先端に取り付けたプーリに対する負荷荷重を 1960 N 、回転速度は 0 rpm〜18000 rpm で運転条件を設定し、さらに、試験軸受内に 0.1 A の電流が流れる状態で試験を実施した。そして、軸受内に異常剥離が発生し、振動検出器の振動が設定値以上になって発電機が停止する時間を軸受寿命時間として計測した。なお、試験は軸受寿命時間として十分な水準である 500 時間で打ち切った。
【0025】
比較例1〜比較例3
実施例1に準じる方法で、表1に示す配合割合で、増ちょう剤、基油を選択してベースグリースを調整し、さらに添加剤を配合してグリースを得た。得られたグリースを実施例1と同様の試験を行なって評価した。結果を表1に示す。
【0026】
【表1】

【0027】
表1に示すように、各実施例では、急加減速試験は全て 400 時間以上(剥離発生寿命時間)の優れた結果を示した。これは、アルミニウム系添加剤を所定割合で添加したことにより転走面で生じる白色組織変化を伴った特異的な剥離を効果的に防止できたためであると考えられる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明のグリース封入転がり軸受は、転走面での脆性剥離を効果的に防止でき軸受寿命に優れるので、オルタネータ、カーエアコン用電磁クラッチ、中間プーリ、電動ファンモータ等の自動車電装部品、補機等の転がり軸受として好適に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】深溝玉軸受の断面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 グリース封入軸受
2 内輪
3 外輪
4 転動体
5 保持器
6 シール部材
7 グリース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内輪および外輪と、これら内外輪の転走面間に介在する複数の転動体とを備え、この転動体の周囲に、前記転走面に被膜を形成するグリースを封入してなる転がり軸受であって、
該転がり軸受は、前記転走面の表面粗さが、転走面に形成される前記被膜の厚さよりも小さく、
前記グリースは、基油と増ちょう剤とからなるベースグリースに添加剤を配合してなり、該添加剤はアルミニウム粉末およびアルミニウム化合物から選ばれた少なくとも一つのアルミニウム系添加剤を含有し、該アルミニウム系添加剤の配合割合はベースグリース 100 重量部に対して 0.05〜10 重量部であることを特徴とするグリース封入転がり軸受。
【請求項2】
前記転走面の表面粗さは、中心線平均粗さRaで 0.05μm 以下、または、最大断面高さRzで 0.3μm 以下であることを特徴とする請求項1記載のグリース封入転がり軸受。
【請求項3】
前記アルミニウム化合物は、炭酸アルミニウムおよび硝酸アルミニウムから選ばれた少なくとも一つの化合物であることを特徴とする請求項1または請求項2記載のグリース封入転がり軸受。
【請求項4】
前記増ちょう剤は、ウレア系増ちょう剤であることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載のグリース封入転がり軸受。
【請求項5】
前記基油は、アルキルジフェニルエーテル油およびポリ-α-オレフィン油から選ばれた少なくとも一つの油であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項記載のグリース封入転がり軸受。

【図1】
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【公開番号】特開2008−133911(P2008−133911A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−321117(P2006−321117)
【出願日】平成18年11月29日(2006.11.29)
【出願人】(000102692)NTN株式会社 (9,006)
【Fターム(参考)】