説明

コネクタ

【課題】プラグコネクタとリセプタクルコネクタの接続方向に対して略直交する方向の位置ズレを吸収可能で、かつ薄型化かつ短寸化した場合であってもリセプタクルコンタクトに対して所定のばね性能を付与することが容易なコネクタを提供する。
【解決手段】リセプタクルコンタクト32の弾性変形部37を、第1傾斜部38と、第2傾斜部39と、第3傾斜部40と、を備えるものとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外力が掛かった後でもこの外力を吸収することにより電気的な接続状態を維持できるコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のコネクタの従来技術としては例えば特許文献1に開示されたものがある。
図24、図25はこのコネクタを模式的に表した縦断側面図であり、コネクタ100は、互いに接離可能なリセプタクルコネクタ105とプラグコネクタ115を具備している。
リセプタクルコネクタ105は、固定インシュレータ106と、固定インシュレータ106に片持ち状態で支持され、一端が固定インシュレータ106の一方の端面から突出し他端が固定インシュレータ106の他方の端面から突出する、所定方向(紙面に対して直交する方向)に並べられた複数のリセプタクルコンタクト107と、リセプタクルコンタクト107に支持した可動インシュレータ110と、を具備している。図示するようにリセプタクルコンタクト107の中間部には側面視で略S字形状をなす弾性変形部108が形成してあり、リセプタクルコンタクト107の先端部(左端部)は上下一対の把持片を有する接続部109となっている。可動インシュレータ110には、リセプタクルコンタクト107と同数の貫通孔111が上記所定方向に並べて形成してある。各リセプタクルコンタクト107の弾性変形部108は対応する貫通孔111の大径部内に相対移動可能に挿入してある。各リセプタクルコンタクト107の弾性変形部108より自由端側に位置する部分は貫通孔111の小径部内に挿入してあり、弾性変形部108と接続部109の間に位置する部分が小径部に嵌合固定してある。
仮想線で示すプラグコネクタ115は、プラグインシュレータと、プラグインシュレータに片持ち状態で支持したリセプタクルコンタクト107と同数のプラグコンタクト116と、を具備している。プラグインシュレータから突出する各プラグコンタクト116の端部を対応する貫通孔111を通して貫通孔111内に位置する接続部109に接続することによりリセプタクルコネクタ105とプラグコネクタ115が互いに接続する。
【0003】
このコネクタ100を取り付ける電子機器(図示略)の取付面が完全な平面でない場合などには、この取付面からプラグコネクタ115にリセプタクルコネクタ105の厚み方向(図の上下方向)の外力が及ぶことがある。このような外力が及ぶと、図25に示すように弾性変形部108が弾性変形することによりプラグコネクタ115及び可動インシュレータ110が固定インシュレータ106に対して当該方向にスライドしてこの力を吸収するので、プラグコネクタ115及び可動インシュレータ110がスライドしてもリセプタクルコンタクト107(接続部109)とプラグコンタクト116の接続状態は維持される。即ち、このコネクタ100は所謂フローティングコネクタである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−194171号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図25に示すように固定インシュレータ106が可動インシュレータ110に対して上方に位置ズレ(スライド)すると弾性変形部108も貫通孔111内において上向きに弾性変形する。また図示は省略してあるが、固定インシュレータが図25とは反対方向(下方)に位置ズレする場合は弾性変形部108が下向きに弾性変形する。つまり、位置ズレに伴う弾性変形部108の弾性変形を可能にするためには、図24に示すようにリセプタクルコンタクト107が自由状態にあるときに弾性変形部108の上面と貫通孔111の上面の間、及び、弾性変形部108の下面と貫通孔111の下面の間に、弾性変形部108の位置ズレを阻害することなく弾性変形を許容する領域(隙間A’)を確保しなければならない。
しかし、市場要求である薄型のフローティングコネクタを実現するためには、隙間A’と弾性変形部108の厚みB’を共に小さくしなければならいが、隙間A’を小さくすると位置ズレ量が小さくなり、厚みB’を小さくするとばね性が低下するため、特許文献1のコネクタにおいては「薄型化」と「所望の十分な位置ズレ量と復元力を確保する」という目的が二律背反の関係になってしまう。
また、リセプタクルコネクタ105を薄型化しつつリセプタクルコンタクト107(弾性変形部108)に所定のばね性能を付与するために弾性変形部108のばね長L’を長くすると、リセプタクルコネクタ105の全長(図24、25の左右方向寸法)が大きくなってしまう。
【0006】
本発明の目的は、プラグコネクタとリセプタクルコネクタの接続方向に対して略直交する方向の位置ズレを吸収可能で、かつ薄型化かつ短寸化した場合であってもリセプタクルコンタクトに対して所定のばね性能を付与することが容易なコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のコネクタは、固定インシュレータ、該固定インシュレータに片持ち支持され、該固定インシュレータの内面である対向面と対向し該対向面に対して接離する方向に変形可能な弾性変形部を有するリセプタクルコンタクト、及び、該リセプタクルコンタクトに支持した、その内面が固定インシュレータの上記内面と反対側から上記弾性変形部と対向する可動インシュレータ、を備えるリセプタクルコネクタと、プラグインシュレータ、及び、該プラグインシュレータに支持され、上記リセプタクルコンタクトの自由端と接続可能なプラグコンタクト、を備えるプラグコネクタと、を具備し、上記弾性変形部が、上記固定インシュレータ側から上記自由端側に延び、かつ自由状態のとき該自由端側に延びるにつれて上記対向面から離れる第1傾斜部と、該第1傾斜部より上記底部側において該第1傾斜部の先端から上記固定インシュレータ側に延び、かつ自由状態のとき上記固定インシュレータ側に延びるにつれて上記対向面に近づく第2傾斜部と、該第2傾斜部より上記底部側において該第2傾斜部の先端から上記自由端側に延び、かつ自由状態のとき該自由端側に向かうにつれて上記対向面から離れる第3傾斜部と、を備えることを特徴としている。
【0008】
上記可動インシュレータと固定インシュレータの一方に位置規制部を形成し、他方に該位置規制部が上下方向に所定の離間距離を形成しながら嵌合する位置規制孔を形成してもよい。
【0009】
上記位置規制部が、上記弾性変形部の上記変形方向に対して略直交する軸方向に延び、かつ、上記位置規制孔に対して該軸回りに回転可能であり、上記位置規制部の延長方向上に上記弾性変形部を位置させてもよい。
【0010】
上記位置規制孔が上記固定インシュレータに形成した位置規制凹部と、該固定インシュレータに設けた、該位置規制凹部の開口部を塞ぎ、かつ上記第1基板の接地パターンに接続する金具とにより形成されてもよい。
【0011】
上記可動インシュレータと上記プラグインシュレータの間に、上記リセプタクルコンタクトとプラグコンタクトが接続したときに、該可動インシュレータのプラグインシュレータに対する相対移動を規制するロック機構を設けてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、固定インシュレータと可動インシュレータを接続するリセプタクルコンタクトの弾性変形部が固定インシュレータの内面(対向面)に対して接離する方向に弾性変形可能なので、プラグコネクタ及び可動インシュレータの固定インシュレータに対する該接離方向の位置ズレを吸収可能である。
しかも、固定インシュレータの対向面及び可動インシュレータの内面と弾性変形部との間に所定寸法の隙間を形成した場合に、自由状態にある弾性変形部の一部が該隙間と同じ高さに位置するので、弾性変形部を傾斜させない場合に比べて弾性変形部の厚み(第1傾斜部と第3傾斜部の間隔)を大きくできる。そのためリセプタクルコネクタを薄型化した場合であっても弾性変形部(リセプタクルコンタクト)に所定のばね性能を付与することができ、十分な位置ズレ量と復元力を確保することが容易である。
さらに弾性変形部が自由状態にあるときに第1傾斜部、第2傾斜部、及び、第3傾斜部が傾斜しているので、弾性変形部の長手方向寸法を短くした場合であってもそのばね長を長くできる。そのため、弾性変形部のばね長を長くしてもリセプタクルコネクタの全長が長くなることはない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態のコネクタを利用したLED照明装置の内部構造を模式的に表した側面図である。
【図2】分離状態にあるコネクタの上方から見た斜視図である。
【図3】接続状態にあるコネクタの上方から見た斜視図である。
【図4】プラグコネクタの分解斜視図である。
【図5】リセプタクルコネクタの下方から見た分解斜視図である。
【図6】リセプタクルコネクタの上方から見た分解斜視図である。
【図7】リセプタクルコネクタの組み立て途中の状態を表す上方から見た分解斜視図である。
【図8】リセプタクルコンタクトの下方から見た斜視図である。
【図9】リセプタクルコンタクトの正面図である。
【図10】接続状態にあるコネクタの平面図である。
【図11】図10のXI−XI矢線に沿う断面図である。
【図12】図10のXII−XII矢線に沿う断面図である。
【図13】プラグコネクタが固定インシュレータに対して下方にスライドしたときの図11と同様の断面図である。
【図14】プラグコネクタが固定インシュレータに対して側方にスライドしたときの平面図である。
【図15】プラグコネクタが固定インシュレータに対して回転したときの上方から見た斜視図である。
【図16】プラグコネクタが固定インシュレータに対して回転したときの図11と同様の断面図である。
【図17】プラグコネクタとリセプタクルコネクタを同一平面上をスライドさせながら接続するときの上方から見た斜視図である。
【図18】本発明の変形例の図2と同様の斜視図である。
【図19】図18とは異なる方向から見た斜視図である。
【図20】接続状態にあるコネクタの平面図である。
【図21】図20のXXI−XXI矢線に沿う断面図である。
【図22】図21のXXII−XXII矢線に沿う断面図である。
【図23】変形例においてプラグコネクタとリセプタクルコネクタを同一平面上をスライドさせながら接続するときの上方から見た斜視図である。
【図24】従来例のプラグコネクタとリセプタクルコネクタを接続したときの縦断側面図である。
【図25】プラグコネクタが下方にスライドしたときの図24と同様の縦断側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図1から図17を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。なお、以下の説明中の前後、左右、及び上下の方向は、図中の矢印の方向を基準としている。
図1は本発明のコネクタ10を適用した長尺形状の照明装置の内部構造を示す側面図である。図示するように照明装置は長尺形状の透光性ケースを有しており、透光性ケース内に多数の回路基板CBを透光性ケースの長手方向に並べて設けてある。各回路基板CBは略同一直線上に並べてあり、かつ各回路基板CBの表面には複数のLEDが固定してある。また両端に位置する回路基板CBを除く各回路基板CBの表面の一方の端部(図1では左端部)にはリセプタクルコネクタ15が固定してあり他方の端部(図1では右端部)にはプラグコネクタ70が固定してある。リセプタクルコネクタ15とプラグコネクタ70がコネクタ10の構成要素であり、隣り合うリセプタクルコネクタ15とプラグコネクタ70を接続することにより隣り合う回路基板CB同士が接続している。また、一方の端部(図1では左端部)の回路基板CBの表面には隣(右隣)の回路基板CBのリセプタクルコネクタ15と接続するプラグコネクタ70が固定してあり、他方の端部(図1では右端部)の回路基板CBの表面には隣(左隣)の回路基板CBのプラグコネクタ70と接続するリセプタクルコネクタ15が固定してある。
【0015】
続いてリセプタクルコネクタ15の構造について詳しく説明する。
図5及び図6に示すようにリセプタクルコネクタ15は大きな構成要素として、固定インシュレータ20と、3本のリセプタクルコンタクト32と、可動インシュレータ50と、2つの抜止金具60と、を具備している。
固定インシュレータ20は絶縁性かつ耐熱性の合成樹脂料を射出成形した一体成形物である。固定インシュレータ20の後部はコンタクト支持部21を構成しており、固定インシュレータ20の前部には収納凹部22が凹設してあり、収納凹部22の直下に位置する部分が底部23(上面が対向面23a)を構成している。固定インシュレータ20の前部の左右の側壁には位置規制凹部24がそれぞれ凹設してあり、各側壁の上面後部には金具用凹部25が凹設してあり、コンタクト支持部21の上面の左右両側部には金具固定孔26が下向きに凹設してある。さらにコンタクト支持部21の上面には3本のコンタクト支持溝27が凹設してある。固定インシュレータ20には各コンタクト支持溝27の底面と固定インシュレータ20の底面とを接続する3本の貫通支持孔28が形成してあり(図5参照)、コンタクト支持部21の後面には各コンタクト支持溝27と連通する3本の背面溝29が凹設してある。
【0016】
3本のリセプタクルコンタクト32は、ばね弾性を備えた銅合金(例えばリン青銅、ベリリウム銅、チタン銅)やコルソン系銅合金の薄板を図示の形状となるように順送金型(スタンピング)を用いて成形加工したものであり、その表面にはニッケルメッキで下地を形成した後に金メッキを施している。
リセプタクルコンタクト32の後端部は、テール片34と下向きに延びる固定垂下片35とを有する固定端部33となっている。固定端部33の前面からは側面視で略S字形状をなす弾性変形部37が前向きに延びている。弾性変形部37は固定端部33から前方に延びる後端水平部37aと、後端水平部37aの前端から前方に延びる第1傾斜部38と、第1傾斜部38の直下において第1傾斜部38の前端から後方に向かって延びる第2傾斜部39と、第2傾斜部39の直下において第2傾斜部39の後端から前方に向かって延びる第3傾斜部40と、第3傾斜部40の前端から前方に延びる前端水平部37bと、を有している。図5、図6、図8、図11に示すように後端水平部37a及び前端水平部37bは自由状態において略水平であり、その一方で、第1傾斜部38、第2傾斜部39及び第3傾斜部40は共に略平行であり、かつ、リセプタクルコンタクト32が自由状態にあるとき、第1傾斜部38は前方に延びるにつれて上方に向かい、第2傾斜部39は後方に延びるにつれて下方に向かい、第3傾斜部40は前方に延びるにつれて上方に向かう。
前端水平部37bより前側に位置する部分は断面略下向きコ字形をなす嵌合部42となっている。嵌合部42の左右両側壁の下面には係止突起43が突設してあり、リセプタクルコンタクト32の自由端部(前端部)は嵌合部42から前方に延びる接続部44となっている。接続部44は嵌合部42の左右の側壁からそれぞれ前向きに延びる一対の把持片45を備えている。左右の把持片45は左右対称かつ前方に延びるにつれて互いに近づいており、左右の把持片45の前端面はR面46となっている(把持片45の両先端部を対向するように内側に曲げ込んで接触部45aを構成した結果として、把持片45の前端面にR面が現れている)。さらに左右の把持片45(接触部45a)の下面には左右対称をなす下方案内片47がそれぞれ突設してある。リセプタクルコンタクト32が自由状態にあるとき左右の下方案内片47は底面視及び正面視でハの字形をなす。
【0017】
可動インシュレータ50は絶縁性かつ耐熱性の合成樹脂料を射出成形した一体成形物であり、その厚み(上下寸法)は固定インシュレータ20の厚みと略同一である。
可動インシュレータ50後部の下面には、その平面形状が底部23と略同一であるコンタクト収納空間51が形成してある。可動インシュレータ50の前面には前面及び下面が開口すると共に後方に向かって延びる3本の前端溝52が形成してあり、可動インシュレータ50の中央部には、その前端が対応する前端溝52と連通すると共にその後端がコンタクト収納空間51と連通する3つのコンタクト保持孔53が形成してある。
可動インシュレータ50の後部の左右両側面には左右方向に延び互いに同軸をなす位置規制部55がそれぞれ突設してある。
さらに可動インシュレータ50の前端面には左右一対の前方ロック部56が突設してあり、前方ロック部56の左右両側面には左右一対の前方ロック爪57が突設してある。また可動インシュレータ50の側面には左右一対の側方ロック爪58が突設してある。
【0018】
左右一対の抜止金具60は金属板(導電性材料)のプレス成形品である。
左右の抜止金具60は左右対称であり、前後方向に延びる抜止部61と、抜止部61の後端から垂下する固定挿入片62と、抜止部61の前端の側面から下方に延びた後に後方に向かって延びるテール片63と、を具備している。
【0019】
以上説明した固定インシュレータ20、リセプタクルコンタクト32、可動インシュレータ50、及び、抜止金具60を構成要素として具備するリセプタクルコネクタ15は以下の手順によってアッセンブリする。
図5及び図6に示す完全分解状態にある固定インシュレータ20、リセプタクルコンタクト32、可動インシュレータ50、及び、抜止金具60は、まず図7に示すように3本のリセプタクルコンタクト32の接続部44及び嵌合部42を可動インシュレータ50の3つのコンタクト保持孔53に後方から挿入し、嵌合部42をコンタクト保持孔53内に位置させる。すると、各嵌合部42の上面が対応するコンタクト保持孔53の天井面に接触し、かつ、各嵌合部42の下面に形成した係止突起43が対応するコンタクト保持孔53の底面に圧接するので、各嵌合部42がコンタクト保持孔53に固定される。このようにして3本のリセプタクルコンタクト32を可動インシュレータ50に対して固定すると、各接続部44が対応する前端溝52内に位置すると共に弾性変形部37がコンタクト収納空間51内に位置する。
このようにして3本のリセプタクルコンタクト32と可動インシュレータ50を一体化したら、固定インシュレータ20の直上に位置させた可動インシュレータ50を下方に移動させて、各リセプタクルコンタクト32の固定端部33をコンタクト支持溝27に嵌合固定する(固定垂下片35を貫通支持孔28に嵌合して、テール片34から上方に延びる部分を背面溝29に嵌合する)ことにより各リセプタクルコンタクト32をコンタクト支持部21に片持ち状態で支持させ、さらに左右の位置規制部55を左右の位置規制凹部24内に前後方向に微小のクリアランスを持って位置させる。次いで、固定インシュレータ20の直上に位置させた左右の抜止金具60を下方に移動させて、固定挿入片62を左右の金具固定孔26にそれぞれ嵌合する。すると抜止部61の前端部が左右の金具用凹部25に嵌まると共に抜止部61の後端部がコンタクト支持部21の上面に形成された凹部(符号なし。金具固定孔26の周囲に形成された凹部)に嵌り、テール片63が固定インシュレータ20の側方に位置する。このようにリセプタクルコンタクト32と一体化した可動インシュレータ50と抜止金具60を、上方から下方に移動させるだけでリセプタクルコネクタ15をアッセンブリできるので、組み立て工数が少なく、組み立てが簡単である。
このようにしてリセプタクルコネクタ15をアッセンブリすると、図2に示すように抜止金具60の抜止部61によって位置規制凹部24の上面が塞がれるので(位置規制凹部24の内面と抜止部61の下面が特許請求の範囲の「位置規制孔」の構成要素)、可動インシュレータ50の左右の位置規制部55は抜止部61によって抜止された状態で位置規制凹部24の内部を(抜止部61及び位置規制凹部24との離間距離分だけ)上下移動及び回転可能となる。なお、図示を省略した回転範囲規制手段によって可動インシュレータ50の固定インシュレータ20に対する回転範囲は微小範囲(可動インシュレータ50の下面が底部23に接触する図2の位置から上下方向に夫々4°程度)に制限されている。
【0020】
以上の構成であるリセプタクルコネクタ15は回路基板CBの上面に実装した後に、リフロー炉において各リセプタクルコンタクト32のテール片34を回路基板CBの上面に形成した回路パターン(図示略)に半田付けし、かつ、抜止金具60のテール片63を回路基板CBの上面に形成した接地パターン(図示略)に半田付けすることにより回路基板CBと一体化する(図1、図11等を参照)。
【0021】
続いてプラグコネクタ70の構造について詳しく説明する。
図4に示すようにプラグコネクタ70は大きな構成要素として、プラグインシュレータ71と、3本のプラグコンタクト85と、2つの固定金具90と、を具備している。
プラグインシュレータ71は絶縁性かつ耐熱性の合成樹脂料を射出成形した一体成形物であり、左右一対の側壁72と、左右の側壁72の前端どうしを接続する前壁73と、左右の側壁72及び前壁73と一体化している底板74と、を具備しており、側壁72、前壁73、及び底板74で囲まれた空間は嵌合空間75となっている。
前壁73には、前壁73を前後方向に貫通する3本のコンタクト支持溝76が形成してある。また前壁73の後面の左右両端部には一対のロック溝77が凹設してあり、ロック溝77の左右両側面(対向面)にはロック爪78が突設してある。
側壁72の前部には外側に向けて突部が形成してあり、該突部の後端面には前向きの取付孔80が形成してある。さらに側壁72の内側面の後部には略三角柱形状のロック用突部81が内向きに突設してある。
【0022】
3本のプラグコンタクト85はリセプタクルコンタクト32と同じ材質かつ同じ要領で成形したものであり、その前部を構成する固定端部86と、固定端部86の下面から前方に延びるテール片87と、固定端部86から後方に向かって延びる接続片88と、を具備している。
各プラグコンタクト85は、前壁73の前方から各コンタクト支持溝76を通して接続片88を嵌合空間75内に挿入し、各固定端部86を対応するコンタクト支持溝76に対して嵌合固定することにより、プラグインシュレータ71と一体化させてある。
左右一対の固定金具90は金属板(導電性材料)のプレス成形品であり、左右の固定金具90は左右対称である。固定金具90の前端部には固定片91が形成してあり、固定金具90の後端部の下端には側方に向かって延びるテール片92が突設してある。左右の固定金具90は、その固定片91をプラグインシュレータ71の対応する取付孔80に対して後方から嵌合固定することによりプラグインシュレータ71と一体化させてある。
以上の構成であるプラグコネクタ70は回路基板CBの上面に実装した後に、リフロー炉において各プラグコンタクト85のテール片87を回路基板CBの上面に形成した回路パターンに半田付けし、かつ、固定金具90のテール片92を回路基板CBの上面に形成した接地パターンに半田付けすることにより回路基板CBと一体化する(図1、図11等を参照)。
【0023】
リセプタクルコネクタ15とプラグコネクタ70は、図2(回路基板CBの図示を省略している)に示すように回路基板CBと一体化したプラグコネクタ70に対して別の回路基板CBと一体化したリセプタクルコネクタ15を上方に位置させた後にリセプタクルコネクタ15を下方に移動させて、可動インシュレータ50の前半部をプラグインシュレータ71の嵌合空間75に嵌合することにより互いに接続する。
可動インシュレータ50の前半部を嵌合空間75に嵌合すると、可動インシュレータ50の左右の前方ロック部56がプラグインシュレータ71の左右のロック溝77に上方から嵌合し、各前方ロック爪57がロック爪78を乗り越えて(前方ロック爪57及びロック爪78を弾性変形させながら)ロック爪78の下方に位置し、かつ可動インシュレータ50の下面が底板74に接触するので、可動インシュレータ50のプラグインシュレータ71に対する上下移動が規制される。また、可動インシュレータ50の前端部が前壁73の後面と接触し、かつ、左右の側方ロック爪58の後部が対応するロック用突部81の前部に接触するので、可動インシュレータ50のプラグインシュレータ71に対する前後移動も規制される。また、左右の側方ロック爪58が対応するロック用突部81の前部に接触するので、可動インシュレータ50のプラグインシュレータ71に対する左右移動も規制される。このように前方ロック部56、前方ロック爪57、側方ロック爪58、ロック溝77、ロック爪78、及び、ロック用突部81を有するロック機構によって、可動インシュレータ50のプラグインシュレータ71に対する相対移動が規制される。
そして、図11及び図12に示すように各プラグコンタクト85の接続片88が対応するリセプタクルコンタクト32の一対の下方案内片47の対向面によって案内されながら一対の把持片45(接触部45a)の間に進入し、一対の把持片45を押し広げながら(弾性変形させながら)一対の把持片45の間に進入するので、接続片88の両側面に左右の接触部45aが弾性変形しながら接触する。従って、リセプタクルコンタクト32とプラグコンタクト85を通じて隣り合う回路基板CBどうしが互いに電気的に導通する。しかも可動インシュレータ50のプラグインシュレータ71に対する相対移動が規制されているので、意図的にリセプタクルコネクタ15とプラグコネクタ70の接続を解除しない限り、この導通状態が解除されることはない。
なお図17(回路基板CBの図示を省略している)に示すように回路基板CBと一体化したプラグコネクタ70に対して別の回路基板CBと一体化したリセプタクルコネクタ15を後方かつ同一平面上に位置させた後に、隣合う回路基板CBどうしを互いに近づく方向に直線的に移動させることによりリセプタクルコネクタ15とプラグコネクタ70を接続してもよい。この場合は、側方ロック爪58及びロック用突部81が弾性変形することにより側方ロック爪58がロック用突部81を乗り越える(ロック用突部81の前方まで移動する)。その一方で、前方ロック部56の前方ロック爪57はロック爪78より下方に位置したままロック溝77の下方部分に嵌合するので、前方ロック爪57とロック爪78は弾性変形しない。また、この場合は一対のR面46によってプラグコンタクト85の接続片88が一対の把持片45の間に案内される。
【0024】
このようにしてコネクタ10(リセプタクルコネクタ15とプラグコネクタ70)を利用して隣り合う回路基板CBどうしを接続すると図1に示すように各回路基板CBは略同一平面上に位置することになるので、接続しているリセプタクルコネクタ15とプラグコネクタ70も略同一平面上に位置する。
しかし、照明装置の内面に形成した回路基板CB用の取付面が完全な平面ではない等の原因によって、隣り合う回路基板CB同士の上下方向位置にズレが生じることがある。例えば図13に示すように左側の回路基板CBに対して右側の回路基板CBが上方に位置すると、可動インシュレータ50と底部23の対向面23aの間の空間(収納凹部22、コンタクト収納空間51)内において各リセプタクルコンタクト32の弾性変形部37が図11に示す状態から図13に示す状態に弾性変形し(略上下方向に弾性変形し)、右側の回路基板CBと一体化している固定インシュレータ20がプラグコネクタ70及び可動インシュレータ50に対して上方にスライドするのを許容する。また、図示は省略してあるが、左側の回路基板CBに対して右側の回路基板CBが下方に位置する場合は、可動インシュレータ50と対向面23aの間の空間(収納凹部22、コンタクト収納空間51)内において各リセプタクルコンタクト32の弾性変形部37が図11に示す状態から図13とは逆向き(略上下方向)に弾性変形し、右側の回路基板CBと一体化している固定インシュレータ20がプラグコネクタ70及び可動インシュレータ50に対して下方にスライドするのを許容する。このように弾性変形部37が弾性変形することにより左右の回路基板CBの上下位置のズレを吸収するので、固定インシュレータ20がプラグコネクタ70及び可動インシュレータ50に対して上下方向にスライドしてもリセプタクルコンタクト32(把持片45)とプラグコンタクト85(接続片88)の接続状態は確実に維持される。
また、固定インシュレータ20に対する可動インシュレータの上下方向の移動は、位置規制凹部24の底面(対向面23a)及び抜止部61の下面と位置規制部55とにより規制され、初期位置(位置規制凹部24の底面及び抜止部61の下面と位置規制部55の間にそれぞれ0.3mmの離間距離が形成される位置)からの最大位置ズレ許容量もこの規制により決まる。
【0025】
そしてリセプタクルコネクタ15はこのような動きを可能にするために、弾性変形部37が自由状態にあるときに第1傾斜部38の後端部(後端水平部37a)と可動インシュレータ50の天井面50a(内面)の間、及び、第3傾斜部40の前端部(前端水平部37b)と固定インシュレータ20の対向面23aの間に、弾性変形部37が上下方向に弾性変形するのを許容するための隙間A(図24の隙間A’と同じ寸法)が形成されるように、固定インシュレータ20、リセプタクルコンタクト32、及び、可動インシュレータ50の形状(寸法)を設定してある。
しかしながら弾性変形部37が自由状態にあるときに、第1傾斜部38が上方の隙間Aと同じ高さに位置し第3傾斜部40が下方の隙間Aと同じ高さに位置するので、リセプタクルコネクタ15を図24、図25に示したリセプタクルコネクタ15と同じ高さとなるように薄型化しても自由状態にある弾性変形部37の厚みBを図24に示した弾性変形部108の厚みB’より大きくすることが可能である。そのため固定インシュレータ20(対向面23a)や可動インシュレータ50(天井面50a)に弾性変形部37が当接する等の位置ズレの挙動を阻害することなく弾性変形部37に十分なばね性を付与することができ、所望の位置ズレ量と復元力を確保することができる。
さらに自由状態において第1傾斜部38、第2傾斜部39、第3傾斜部40が水平線に対して傾斜しているので、弾性変形部37の前後長Lを短くしてもそのばね長を長くすることが可能である。そのため、弾性変形部37のばね長を長くしてもリセプタクルコネクタ15の前後長が大きくなることはない。
【0026】
また、隣り合う回路基板CB同士の左右位置にズレが生じた場合は、各リセプタクルコンタクト32の弾性変形部37が左右方向に弾性変形することにより、図14(回路基板CBの図示を省略している)に示すように右側の回路基板CBと一体化している固定インシュレータ20が左側の回路基板CBと一体化しているプラグコネクタ70(及び可動インシュレータ50)に対して左右方向にスライドするのを許容する。
さらに、固定インシュレータ20に対する可動インシュレータの左右方向の移動は、収納凹部22の左右の側壁の内側面と可動インシュレータ50の両側面とで規制され、初期位置(収納凹部22の左右の側壁の内側面と可動インシュレータ50の両側面との間にそれぞれ0.5mmの離間距離が形成される位置)からの最大位置ズレ許容量もこの規制により決まる。
【0027】
さらに、隣り合う回路基板CB同士の上下位置にズレが生じることにより、左側の回路基板CBが右側の回路基板CBに対して可動インシュレータ50の位置規制部55を中心として図11の時計方向に回転しようとする場合は、各リセプタクルコンタクト32の弾性変形部37が該時計方向と略同方向に弾性変形する。そのため図15及び図16に示すように、左側の回路基板CBと一体化しているプラグコネクタ70(及び可動インシュレータ50)が右側の回路基板CBと一体化している固定インシュレータ20に対して時計方向に回転するのが許容される。
しかも、側面視において左右の位置規制部55の軸線上に各弾性変形部37が位置しているので(図11の仮想線参照)、このときの弾性変形部37の弾性変形は円滑に行われる。
【0028】
以上、本発明を上記実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形を施しながら実施可能である。
例えば図18〜図23に示す態様で実施してもよい。
この変形例のコネクタ10’(リセプタクルコネクタ15’、プラグコネクタ70’)の基本構成はコネクタ10(リセプタクルコネクタ15、プラグコネクタ70)と同じであるが、リセプタクルコネクタ15’とプラグコネクタ70’を接続したときの両者のロック機構がコネクタ10とは異なる。
即ち、リセプタクルコネクタ15’の可動インシュレータ50の前端面には左右一対の前方ロック突起95が突設してあるものの、この前方ロック突起95には前方ロック爪57に相当する突部は存在しない。また、可動インシュレータ50の左右両側面には側方ロック突起96が突設してある。一方、プラグコネクタ70’のプラグインシュレータ71の前壁73の左右両側部には前方ロック凹部97が形成してあり、側壁72の内側面には側方ロック溝98が凹設してある。本変形例では、これら前方ロック突起95、側方ロック突起96、前方ロック凹部97、及び、側方ロック溝98がロック機構の構成要素である。
この変形例では図18、図19(回路基板CBの図示は省略してある)に示すように、回路基板CBと一体化したリセプタクルコネクタ15’を別の回路基板CBと一体化したプラグコネクタ70’に対して斜め上方に位置させた後に、リセプタクルコネクタ15’を傾斜させながらプラグコネクタ70’に近づける。そして、まず左右の前方ロック突起95を後方から左右の前方ロック凹部97に挿入し、その後に側方ロック突起96を側壁72の内側面(側方ロック溝98より上方に位置する部分)に接触させて弾性変形させながら左右の側方ロック溝98に嵌合する(図21及び図22参照)。すると前方ロック突起95と前方ロック凹部97及び側方ロック突起96と側方ロック溝98によって両者の上下方向移動及び左右方向移動が規制され、さらに可動インシュレータ50の前端面が前壁73の後面に接触し、かつ側方ロック突起96の後端部が側方ロック溝98の後端部に当接するので(図22参照)、両者の前後方向移動も規制される。
なお、図23(回路基板CBの図示は省略してある)に示すように回路基板CBと一体化したプラグコネクタ70’に対して別の回路基板CBと一体化したリセプタクルコネクタ15’を後方かつ同一平面上に位置させた後に、隣合う回路基板CBどうしを互いに近づく方向に直線的に移動させることによりリセプタクルコネクタ15’とプラグコネクタ70’を接続してもよい。この場合は側方ロック突起96が側壁72の内側面(側方ロック溝98より後方に位置する部分)に接触することにより弾性変形した後に側方ロック溝98に嵌合する。
また図示は省略してあるが、プラグコネクタ70’の上方に位置するリセプタクルコネクタ15’を下方に直線的に移動させることによりリセプタクルコネクタ15’とプラグコネクタ70’を接続することも可能である。この場合は前方ロック突起95が前壁73の後面(前方ロック凹部97より上方に位置する部分)に接触することにより弾性変形した後に前方ロック凹部97に嵌合し、かつ、側方ロック突起96が側壁72の内側面(側方ロック溝98より上方に位置する部分)に接触することにより弾性変形した後に側方ロック溝98に嵌合する。
【0029】
また、可動インシュレータ50側に位置規制凹部24に相当する位置規制孔を形成し、固定インシュレータ20側に位置規制部55に相当する部材を形成してもよい。
【符号の説明】
【0030】
10 10’ コネクタ
15 15’ リセプタクルコネクタ
20 固定インシュレータ
21 コンタクト支持部
22 収納凹部
23 底部
23a 対向面(内面)
24 位置規制凹部(位置規制孔)
25 金具用凹部
26 金具固定孔
27 コンタクト支持溝
32 リセプタクルコンタクト
33 固定端部
34 テール片
35 固定垂下片
37 弾性変形部
38 第1傾斜部
39 第2傾斜部
40 第3傾斜部
42 嵌合部
43 係止突起
44 接続部
45 把持片
45a 接触部
46 R面
47 下方案内片
50 可動インシュレータ
50a 天井面(内面)
51 コンタクト収納空間
52 前端溝
53 コンタクト保持孔
55 位置規制部
56 前方ロック部(ロック機構)
57 前方ロック爪(ロック機構)
58 側方ロック爪(ロック機構)
60 抜止金具(金具)
61 抜止部(位置規制孔)
62 固定挿入片
63 テール片
70 70’ プラグコネクタ
71 プラグインシュレータ
72 側壁
73 前壁
74 底板
75 嵌合空間
76 コンタクト支持溝
77 ロック溝(ロック機構)
78 ロック爪(ロック機構)
80 取付孔
81 ロック用突部(ロック機構)
85 プラグコンタクト
86 固定端部
87 テール片
88 接続片
90 固定金具
91 固定片
92 テール片
95 前方ロック突起(ロック機構)
96 側方ロック突起(ロック機構)
97 前方ロック凹部(ロック機構)
98 側方ロック溝(ロック機構)
100 コネクタ
105 リセプタクルコネクタ
106 固定インシュレータ
107 リセプタクルコンタクト
108 弾性変形部
109 接続部
110 可動インシュレータ
111 貫通孔
115 プラグコネクタ
116 プラグコンタクト
CB 回路基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定インシュレータ、該固定インシュレータに片持ち支持され、該固定インシュレータの内面である対向面と対向し該対向面に対して接離する方向に変形可能な弾性変形部を有するリセプタクルコンタクト、及び、該リセプタクルコンタクトに支持した、その内面が固定インシュレータの上記内面と反対側から上記弾性変形部と対向する可動インシュレータ、を備えるリセプタクルコネクタと、
プラグインシュレータ、及び、該プラグインシュレータに支持され、上記リセプタクルコンタクトの自由端と接続可能なプラグコンタクト、を備えるプラグコネクタと、を具備し、
上記弾性変形部が、
上記固定インシュレータ側から上記自由端側に延び、かつ自由状態のとき該自由端側に延びるにつれて上記対向面から離れる第1傾斜部と、
該第1傾斜部より上記底部側において該第1傾斜部の先端から上記固定インシュレータ側に延び、かつ自由状態のとき上記固定インシュレータ側に延びるにつれて上記対向面に近づく第2傾斜部と、
該第2傾斜部より上記底部側において該第2傾斜部の先端から上記自由端側に延び、かつ自由状態のとき該自由端側に向かうにつれて上記対向面から離れる第3傾斜部と、
を備えることを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
請求項1記載のコネクタにおいて、
上記可動インシュレータと固定インシュレータの一方に位置規制部を形成し、他方に該位置規制部が上下方向に所定の離間距離を形成しながら嵌合する位置規制孔を形成したコネクタ。
【請求項3】
請求項2記載のコネクタにおいて、
上記位置規制部が、上記弾性変形部の上記変形方向に対して略直交する軸方向に延び、かつ、上記位置規制孔に対して該軸回りに回転可能であり、
上記位置規制部の延長方向上に上記弾性変形部を位置させたコネクタ。
【請求項4】
請求項3記載のコネクタにおいて、
上記位置規制孔が上記固定インシュレータに形成した位置規制凹部と、該固定インシュレータに設けた、該位置規制凹部の開口部を塞ぎ、かつ上記第1基板の接地パターンに接続する金具とにより形成されているコネクタ。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項記載のコネクタにおいて、
上記可動インシュレータと上記プラグインシュレータの間に、上記リセプタクルコンタクトとプラグコンタクトが接続したときに、該可動インシュレータのプラグインシュレータに対する相対移動を規制するロック機構を設けたコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2011−243425(P2011−243425A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−114719(P2010−114719)
【出願日】平成22年5月18日(2010.5.18)
【出願人】(000128407)京セラエルコ株式会社 (77)
【Fターム(参考)】