説明

シフト装置

【課題】シフトレバーの操作を規制する機構を設けることなく、コンパクトな構成を実現しつつ安全性を維持することができるシフト装置を提供する。
【解決手段】給電プラグ9が充電口10aに挿入されていて、かつシフトレバー23がN位置又はP位置にあるとき、シフトレバー23の操作が無効とされる。よって、たとえ、給電プラグ9が充電口10aに挿入された状態で、シフトレバー23がD位置に操作された場合であっても、その操作は無効となるため、車両10が走行することはない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、シフト装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電力により走行可能とされる電気自動車やプラグインハイブリッド車が注目されている。この電気自動車やプラグインハイブリッド車等には、充電装置からの電力が充電される。具体的には、充電ケーブルの先端に設けられる給電プラグが電気自動車等の側面に設けられる充電口に挿し込まれる。これにより、充電装置からの電力が充電ケーブルを介して電気自動車等へ充電可能となる。充電が完了したときには、ユーザは給電プラグを充電口から抜き出したうえで、乗車して電気自動車等を走行させる。
【0003】
ここで、充電完了後に給電プラグを充電口から抜き出す作業をユーザが忘れるおそれがある。給電プラグが充電口に挿し込まれた状態において、電気自動車等が走行された場合、給電プラグや充電口が破損するおそれがある。そこで、例えば、特許文献1に示されるように、給電プラグが充電口に挿し込まれた状態においては、シフトレバーのP位置(パーキング位置)からの操作が規制されるシフト装置が知られている。これにより、充電中の電気自動車等の走行が規制されて安全性が高まる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−322313号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に示されるシフト装置においては、シフトレバーのP位置からの動きを規制する規制機構を設ける必要がある。この規制機構は、例えばソレノイド及びロックバーを備える。このような規制機構はシフト装置の大型化の要因となっていた。
【0006】
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、安全性を確保しつつ、よりコンパクトに構成したシフト装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、車両の走行に係る操作を行うシフトレバーの操作位置を検出するポジションセンサと、外部電源からの電力を車両に供給する給電プラグの車両に設けられる充電口への挿入を検出する検知手段の検出結果に基づき、前記給電プラグが前記充電口に挿入されている旨認識したとき、前記ポジションセンサの検出結果に基づくシフトレバーの操作を無効とする制御装置とを備えたことをその要旨としている。
【0008】
同構成によれば、給電プラグが充電口に挿入されているとき、シフトレバーの操作が無効とされる。よって、たとえ、給電プラグが充電口に挿入された状態で、シフトレバーがドライブ位置に操作された場合であっても、その操作は無効となるため、車両が走行することはない。これにより、シフトレバーの動きを規制する機構を設けることなく、コンパクトな構成を実現しつつ安全性を維持することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のシフト装置において、前記制御装置は前記シフト装置内に構成されるシフトECUであって、シフトECUは、前記給電プラグが前記充電口に挿入されていない旨認識したときに前記シフトレバーの位置に係る情報を、その情報に基づき車両の走行に係る制御を行うボデーECUに出力し、前記給電プラグが前記充電口に挿入されている旨認識したときに前記シフトレバーの位置に係る情報を前記ボデーECUに出力しないことをその要旨としている。
【0010】
同構成によれば、シフトECUによって給電プラグが充電口に挿入されているか否かの認識がされるとともに、給電プラグが充電口に挿入されている旨認識したときには、シフトECUからボデーECUにシフトレバーの位置に係る情報は出力されない。よって、ボデーECUは、シフトECUからシフトレバーの位置に係る情報を受けたときにのみ、その情報の判断処理を行えばよい。すなわち、給電プラグが充電口に挿入されているときにはボデーECUにおいてシフトレバーの位置に係る情報に基づく判断処理は行われない。これにより、ボデーECUにおける判断処理の負担を減らすことができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のシフト装置において、前記ボデーECUは、前記検知手段の検出結果に基づき給電プラグが挿入されている旨認識することを条件の一つとして車載バッテリへの充電を開始するとともに、前記検知手段の検出結果を受けられない場合には前記シフトECUが前記シフトレバーの操作を無効としているか否かに基づき前記給電プラグが挿入されているか否かを認識することをその要旨としている。
【0012】
同構成によれば、断線等の故障によりボデーECUが検知手段から検出結果を受けられない場合であっても、シフトECUがシフトレバーの操作を無効としているか否かに基づき給電プラグが挿入されているか否かが認識される。具体的には、ボデーECUは、シフトレバーの操作を無効としている場合には給電プラグは充電口に挿入されている旨認識し、シフトレバーの操作を無効としていない場合には給電プラグは充電口に挿入されていない旨認識する。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載のシフト装置において、前記シフトECUは、前記シフトレバーの操作を無効としているとき、前記ポジションセンサの検出結果に係る処理を休止することをその要旨としている。
【0014】
同構成によれば、給電プラグが充電口に挿入されてシフトレバーの操作が無効とされているとき、シフトECUはポジションセンサの検出結果に係る処理を休止する。よって、無効とされているときのその処理に係る電力消費を低減することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、シフト装置において、安全性を確保しつつ、よりコンパクトに構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】車両の構成図。
【図2】制御プログラムの処理手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明にかかるシフト装置を具体化した第1の実施形態について図1及び図2を参照して説明する。本例における車両は電力で走行する電気自動車である。
図1に示すように、充電装置4から交流電力が充電ケーブル5を介して車両10に供給される。充電ケーブル5の先端には給電プラグ9が設けられ、同給電プラグ9は車両10の側部に形成される充電口10aに挿し込まれる。
【0018】
車両10は、充電回路12と、ボデーECU(Electronic Control Unit)11と、バッテリ13と、モータ14と、検知センサ18と、シフト装置20とを備える。充電回路12は、充電ケーブル5を通じて車両10に供給される交流電力を直流電力に変換して、その直流電力をバッテリ13に供給する。これにより、バッテリ13は充電される。ボデーECU11は、充電回路12を通じてバッテリ13の充電に係る制御を行う。また、ボデーECU11は、モータ14をバッテリ13からの電力に基づき駆動させる。これにより、車両の駆動輪は駆動して走行する。
【0019】
検知センサ18は、充電口10aに給電プラグ9が挿し込まれたことを検出し、その検出結果をボデーECU11及びシフト装置20に出力する。ボデーECU11は、検知センサ18の検出結果に基づき給電プラグ9が挿し込まれた旨認識したことを条件の一つとしてバッテリ13への充電を開始する。
【0020】
シフト装置20は、シフトECU(Electronic Control Unit)21と、ポジションセンサ22と、シフトレバー23と、インジゲーター25とを備える。シフトレバー23は、P(パーキング)位置、N(ニュートラル)位置、D(ドライブ)位置及びR(リバース)位置の各位置にユーザにより操作される。本例においては、シフトレバー23は、各位置に操作されたとき、その操作位置に保持されるステーショナリータイプである。ポジションセンサ22は、シフトレバー23が何れの位置に存在するかを検出し、その検出結果はシフトECU21に出力される。ポジションセンサ22は、例えば磁気センサからなるが、光学式、マイクロスイッチ、静電容量式、接点式、可変抵抗式等であってもよい。シフトECU21は、ポジションセンサ22の検出結果に基づきシフトレバー23が存在する位置を認識する。そして、シフトECU21は、シフトレバー23が存在する位置を、インジゲーター25を通じてユーザに通知する。また、シフトECU21は不揮発性のメモリ21aを備え、同メモリ21aには後述する制御プログラムが記憶されている。
【0021】
シフトECU21は、給電プラグ9が充電口10aに挿入されていない旨認識したとき、並びに給電プラグ9が充電口10aに挿入された旨認識した場合であってもシフトレバー23がD位置又はR位置に存在している旨認識したとき操作有効モードとなる。シフトECU21は操作有効モードにおいて、シフトレバー23が操作されたとき、その操作された位置を示す操作信号をボデーECU11に出力する。例えば、ボデーECU11は、P位置からD位置にシフトレバー23が操作された旨の操作信号を受けると、モータ14を停止状態から駆動許可状態に切り替える。この駆動許可状態においてブレーキペダルが離されてアクセルペダルが踏まれるとモータ14は駆動する。これにより、車両10は走行する。また、ボデーECU11は、D位置からP位置にシフトレバー23が操作された旨の操作信号を受けると、モータ14を駆動許可状態から停止状態に切り替える。これにより、車両10の走行は規制される。
【0022】
シフトECU21は、給電プラグ9が充電口10aに挿入されている旨認識し、かつシフトレバー23がP位置若しくはN位置に存在している旨認識したとき操作無効モードとなる。この操作無効モードにおいては、シフトレバー23が操作されても、その操作位置を示す操作信号をボデーECU11に出力しない。
【0023】
具体的には、シフトECU21は操作無効モードにおいてはスリープモードに入り、ポジションセンサ22の検出結果に係る処理判断を実行しない。よって、その分の消費電力を低減することができる。このとき、シフトECU21は、検知センサ18の検出結果のみを処理判断して、給電プラグ9が充電口10aから引き抜かれた旨認識したとき、操作有効モードに戻る。例えば、操作無効モードにおいて、シフトレバー23がP位置からD位置に切り替えられたとしても、ボデーECU11に操作信号が出力されず、モータ14が駆動許可状態とされることはない。よって、車両10が走行することはない。なお、シフトECU21は、現在何れのモードであるかを、インジゲーター25を通じてユーザに通知する。
【0024】
次に、シフトECU21が実行する動作モードの切り替えに係る制御プログラムについて説明する。当該プログラムは、図2に示すフローチャートに従って実行される。
まず、検知センサ18を通じて給電プラグ9が充電口10aへ挿入されているか否かが認識される(S101)。給電プラグ9が充電口10aへ挿入されていない旨認識されたとき(S101でNO)、操作有効モードとされ(S102)、制御プログラムは終了される。このモードにおいては、シフトレバー23のD位置又はR位置への操作に基づき、車両10は走行可能である。
【0025】
給電プラグ9が充電口10aへ挿入されている旨認識されたとき(S101でYES)、ポジションセンサ22を通じてシフトレバー23がP位置又はN位置に存在するか否かが判断される(S103)。シフトレバー23がP位置又はN位置以外、すなわちD位置又はR位置に存在する旨認識されたとき(S103でNO)、操作有効モードとされる(S102)。このように、シフトレバー23がD位置又はR位置に存在するとき、操作有効モードとされることで、給電プラグ9が挿入された状態で有効にシフトレバー23をD位置又はR位置からP位置又はN位置に操作することができる。シフトレバー23がP位置又はN位置に存在する旨認識されたとき(S103でYES)、操作無効モードとされる(S104)。この操作無効モードは給電プラグ9の挿入状態が維持される限り(S105でYES)継続される。給電プラグ9が充電口10aから引き抜かれたとき(S105でNO)、操作有効モードとされた後(S102)、制御プログラムは終了される。
【0026】
ところで、本例においてはボデーECU11とは別にシフト装置20にシフトECU21が設けられている。このため、ボデーECU11は検知センサ18から検出結果が得られない故障時においてもシフトECU21を通じて給電プラグ9の挿入の有無を認識できる。
【0027】
具体的には、ボデーECU11及び検知センサ18間の接続線における図1において×で示される位置50において断線したとする。このとき、ボデーECU11は検知センサ18からの検出結果を受信できなくなる。ボデーECU11は、検知センサ18からの入力がなくなったとき断線が生じたとして、シフトECU21を通じて操作有効モード及び操作無効モードの何れのモードにあるかを認識する。そして、ボデーECU11は、操作有効モードにある旨認識したとき給電プラグ9は充電口10aに挿入されていない旨判断し、操作無効モードにある旨認識したとき給電プラグ9は充電口10aに挿入されている旨判断する。また、ボデーECU11は、検知センサ18から異常に大きい電流が入力されたとき接続線が短絡したとして上記同様に動作する。
【0028】
ここで、図2に示すように、給電プラグ9が充電口10aに挿入された状態であっても、シフトレバー23がD位置又はR位置にあれば(S103でNO)、操作有効モードとされる。よって、この場合には、給電プラグ9が挿入されているのにも関わらず、上記故障時においてはボデーECU11により給電プラグ9が挿入されていない旨判断される。しかし、上述のように、ボデーECU11は、給電プラグ9の挿入の有無を充電開始の条件の一つとしているところ、D位置又はR位置にあるとき、充電が開始されないことは安全面においてむしろ好ましい。
【0029】
以上、説明した実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)給電プラグ9が充電口10aに挿入されていて、かつシフトレバー23がN位置又はP位置にあるとき、シフトレバー23の操作が無効とされる。よって、たとえ、給電プラグ9が充電口10aに挿入された状態で、シフトレバー23がD位置に操作された場合であっても、その操作は無効となるため、車両10が走行することはない。これにより、シフトレバー23の操作を規制する機構を設けることなく、コンパクトな構成を実現しつつ安全性を維持することができる。
【0030】
(2)給電プラグ9が充電口10aに挿入されているときには、シフトECU21からボデーECU11にシフトレバー23の位置に係る情報(操作信号)は出力されない。よって、ボデーECU11は、シフトECU21からシフトレバー23の位置に係る情報を受けて、その情報を処理判断したうえで、その操作を無効とするか否かの判断を行う必要がない。よって、ボデーECU11における処理判断の負担を減らすことができる。
【0031】
ここで、ボデーECU11は、上記実施形態に説明した動作に限らず、各種車載機器の制御や各種制御装置との通信を行っており、その処理負担は大きい。よって、ボデーECU11の処理負担を低減することは、その他の制御の迅速化の観点からも有益である。
【0032】
(3)断線等の故障によりボデーECU11が検知センサ18から検出結果を受けられない場合であっても、シフトECU21がシフトレバー23の操作を無効としているか否か、すなわち操作有効モード及び操作無効モードの何れであるかに基づき給電プラグ9が挿入されているか否かが認識される。具体的には、ボデーECU11は、シフトECU21が操作無効モードである場合には給電プラグ9は充電口10aに挿入されている旨認識し、シフトECU21が操作有効モードである場合には給電プラグは充電口10aに挿入されていない旨認識する。
【0033】
このように、故障時にもボデーECU11によって給電プラグ9が挿入されているか否かの認識が可能となることで、給電プラグ9が挿入されているのにも関わらず、ボデーECU11によって給電プラグ9が挿入されていないと認識されて、バッテリ13への充電が行われないことが防止される。
【0034】
(4)操作無効モードにあるとき、シフトECU21はポジションセンサ22の検出結果に係る処理判断を休止する。よって、操作無効モードにおけるその処理判断に係る電力消費を低減することができる。
【0035】
(5)シフトECU21にはインジゲーター25が設けられる。ここで、シフトECU21がボデーECU11に統合されている構成において、シフト装置20にインジゲーター25を設けようとすると、ポジションセンサ22及びボデーECU11間、並びにボデーECU11及びインジゲーター25間での信号のやり取りが必要となる。ここで、ボデーECU11は、シフト装置20から比較的離れた位置に設けられるところ、それらの信号をやり取りする接続線は長くなる。その点、シフト装置20に、シフトECU21及びインジゲーター25が設けられることで、シフト装置20でシステムを完結させることができる。また、インジゲーター25及びシフトECU21間の通信距離を短くできるため、シフトレバー23の操作に応じたインジゲーター25の表示をより迅速に変更させることができる。
【0036】
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・上記実施形態においては、シフトレバー23は、各位置に操作されたとき、その操作位置に保持されるステーショナリータイプであった。しかし、シフトレバー23が操作後に原位置(ホームポジション)に自動で復帰するモーメンタリタイプであってもよい。このタイプにおいては、例えばシフトレバー23がD位置に操作されたとき、その後に原位置に復帰しても、シフトECU21はD位置である旨認識する。よって、図2のステップS103においては、現実にシフトレバー23がP位置又はN位置に存在している必要はなく、上記のようにP位置又はN位置である旨認識されていればよい。
【0037】
・上記実施形態においては、給電プラグ9の充電口10aへの挿入を検出する検知手段として検知センサ18が設けられていた。しかし、給電プラグ9の充電口10aへの挿入の有無を検出可能であれば、検知手段はこれに限定されない。例えば、充電ケーブル5には、電力線のみならず、充電ケーブル5に設けられるスイッチ(図示略)の操作信号を車両10に出力する図1に2点鎖線で示す信号線51が設けられている。給電プラグ9が充電口10aへ挿入されると、充電ケーブル5の信号線51と車両10の信号線とが導通状態となる。ボデーECU11及びシフトECU21は、この信号線の導通状態に基づき、給電プラグ9の挿入の有無を検出する。
【0038】
・上記実施形態においては、シフトECU21はボデーECU11から独立して設けられていたが、シフトECU21をボデーECU11に統合してもよい。この場合、ボデーECU11は、ポジションセンサ22からの検出結果を直接受ける。そして、ボデーECU11は、検知センサ18を通じて給電プラグ9が充電口10aに挿入されている旨認識しているとき、操作無効モードとなる。また、ボデーECU11は、検知センサ18を通じて給電プラグ9が充電口10aに挿入されていない旨認識しているとき、並びに給電プラグ9が充電口10aに挿入された旨認識している場合であってもシフトレバー23がD位置又はR位置に存在している旨認識したとき操作有効モードとなる。
【0039】
・上記実施形態において、シフトECU21は操作無効モードにおいてはスリープモードに入り、ポジションセンサ22の検出結果に係る処理判断を実行していなかった。しかし、操作無効モードにおいてもポジションセンサ22の検出結果に係る処理判断を実行してもよい。この場合、シフトECU21は、シフトレバー23がP位置等から操作されたとき、その操作は無効とされた旨の警告をインジゲーター25を通じて行うことができる。
【0040】
・上記実施形態においては、インジゲーター25が設けられていたが、これを省略してもよい。
・上記実施形態においては、給電プラグ9が挿入された状態であっても(S101でYES)、シフトレバー23がD位置又はR位置にあるとき操作有効モードとされていた(S103でNO及びS102)。しかし、シフトレバー23の位置に関わらず、給電プラグ9が挿入されている旨認識されたときには操作無効モードとし、給電プラグ9が挿入されていない旨認識されたときには操作有効モードとしてもよい。この場合、図2のステップS103を省略できる。
【0041】
・上記実施形態において車両10は電気自動車であったが、電気及びガソリン双方で走行するハイブリッドカーであってもよい。また、電動バイクや電動で駆動される一人乗りのモビリティの操作系にも同様の効果が得られる。
【0042】
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想をその効果と共に記載する。
(イ)請求項2〜4のいずれか一項に記載のシフト装置において、前記シフトECUを通じてシフトレバーの位置を表示するインジゲーターを備えたシフト装置。
【0043】
同構成によれば、シフト装置にインジゲーターを設け、そのインジゲーターは同装置内のシフトECUによって制御される。
【符号の説明】
【0044】
4…充電装置(外部電源)、9…給電プラグ、10…車両、10a…充電口、11…ボデーECU、20…シフト装置、21…シフトECU、22…ポジションセンサ、23…シフトレバー、25…インジゲーター。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の走行に係る操作を行うシフトレバーの操作位置を検出するポジションセンサと、
外部電源からの電力を車両に供給する給電プラグの車両に設けられる充電口への挿入を検出する検知手段の検出結果に基づき、前記給電プラグが前記充電口に挿入されている旨認識したとき、前記ポジションセンサの検出結果に基づくシフトレバーの操作を無効とする制御装置とを備えたシフト装置。
【請求項2】
請求項1に記載のシフト装置において、
前記制御装置は前記シフト装置内に構成されるシフトECUであって、
シフトECUは、前記給電プラグが前記充電口に挿入されていない旨認識したときに前記シフトレバーの位置に係る情報を、その情報に基づき車両の走行に係る制御を行うボデーECUに出力し、前記給電プラグが前記充電口に挿入されている旨認識したときに前記シフトレバーの位置に係る情報を前記ボデーECUに出力しないシフト装置。
【請求項3】
請求項2に記載のシフト装置において、
前記ボデーECUは、前記検知手段の検出結果に基づき給電プラグが挿入されている旨認識することを条件の一つとして車載バッテリへの充電を開始するとともに、前記検知手段の検出結果を受けられない場合には前記シフトECUが前記シフトレバーの操作を無効としているか否かに基づき前記給電プラグが挿入されているか否かを認識するシフト装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載のシフト装置において、
前記シフトECUは、前記シフトレバーの操作を無効としているとき、前記ポジションセンサの検出結果に係る処理を休止するシフト装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−34440(P2012−34440A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−169549(P2010−169549)
【出願日】平成22年7月28日(2010.7.28)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】