シャッター開閉機構及び現像剤収容容器、画像形成装置
【課題】シャッター部材が開口部を閉じるように弾性力を作用させる弾性部材によって現像剤を搬送可能としたシャッター開閉機構及び現像剤収容容器、画像形成装置の提供。
【解決手段】現像剤を収容する現像剤収容容器に開口された開口部108と、現像剤収容容器の内部に配置され、現像剤を開口部108へ搬送する現像剤搬送部材と、開口部108を開閉するシャッター部材120と、シャッター部材120が開口部108を閉じるように弾性力を作用させる弾性部材125とを備え、弾性部材125が現像剤搬送部材を兼ねるように構成した。
【解決手段】現像剤を収容する現像剤収容容器に開口された開口部108と、現像剤収容容器の内部に配置され、現像剤を開口部108へ搬送する現像剤搬送部材と、開口部108を開閉するシャッター部材120と、シャッター部材120が開口部108を閉じるように弾性力を作用させる弾性部材125とを備え、弾性部材125が現像剤搬送部材を兼ねるように構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、シャッター開閉機構及び現像剤収容容器、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、上記画像形成装置としては、現像装置に補給する現像剤を収容したトナーカートリッジ等からなる現像剤収容容器を備えたものがある。この現像剤収容容器は、内部に補給用の現像剤を収容するとともに、現像剤を外部に排出する排出口を開閉するシャッター部材を有し、シャッター部材は、コイルスプリング等による弾性力によって排出口を閉じる方向に保持されている。
【0003】
ところで、上記現像剤収容容器に関連する技術としては、例えば、特開2008−276139号公報や特開2009−229992号公報等に開示されたものが既に提案されている。
【0004】
上記特開2008−276139号公報に係る現像剤補給容器は、排出口を有し、内部に現像剤が収容される容器本体と、
回転軸と、前記回転軸に支持された可撓性を有する搬送部材本体とを有し、前記容器本体内に配置され、前記現像剤を前記排出口に搬送して排出させる現像剤搬送部材と、
前記搬送部材本体の前記排出口に対応する位置に形成され、前記回転軸の回転に伴って、前記排出口に進入して外方に突出する詰まり防止部と、
を備えるように構成したものである。
【0005】
また、上記特開2009−229992号公報に係る現像剤補給装置は、その内部が中空円筒状に形成され、長手方向一端部側に補給口を有し、補給用現像剤を該補給口から供給可能に収容する現像剤収容体と、
前記現像剤収容体の内部に回転可能に配設され、前記補給用現像剤を補給口に向かって長手方向に搬送する搬送部材と、
前記搬送部材の内側に配設され、前記補給用現像剤の搬送に伴って移動することにより前記補給用現像剤の現像剤収容体内部への付着を抑制する付着抑制部材と
を備えているように構成したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−276139号公報
【特許文献2】特開2009−229992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、この発明が解決しようとする課題は、シャッター部材が開口部を閉じるように弾性力を作用させる弾性部材によって現像剤を搬送可能としたシャッター開閉機構及び現像剤収容容器、画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、請求項1に記載された発明は、現像剤を収容する現像剤収容容器に開口された開口部と、
前記現像剤収容容器の内部に配置され、前記現像剤を前記開口部へ搬送する現像剤搬送部材と、
前記開口部を開閉するシャッター部材と、
前記シャッター部材が前記開口部を閉じるように弾性力を作用させる弾性部材とを備え、
前記弾性部材が前記現像剤搬送部材を兼ねていることを特徴とするシャッター開閉機構である。
【0009】
また、請求項2に記載された発明は、前記弾性部材は、圧縮されたコイルスプリングからなることを特徴とする請求項1に記載のシャッター開閉機構である。
【0010】
さらに、請求項3に記載された発明は、前記コイルスプリングは、前記現像剤の搬送方向への回転駆動に対して、当該コイルスプリングが巻き締められる方向に巻かれていることを特徴とする請求項2に記載のシャッター開閉機構である。
【0011】
又、請求項4に記載された発明は、前記コイルスプリングは、金属又は合成樹脂によって形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のシャッター開閉機構である。
【0012】
更に、請求項5に記載された発明は、前記コイルスプリングは、当該コイルスプリングを回転駆動する駆動ギアと一体的に形成されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のシャッター開閉機構である。
【0013】
また、請求項6に記載された発明は、前記コイルスプリングは、前記現像剤の搬送方向への回転駆動に伴って前記現像剤の搬送方向に沿って伸縮するように装着されていることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載のシャッター開閉機構である。
【0014】
さらに、請求項7に記載された発明は、前記コイルスプリングは、前記シャッター部材に設けられた凹部又は凸部に接触することで、前記現像剤の搬送方向への回転駆動に伴って前記現像剤の搬送方向に沿って伸縮することを特徴とする請求項6に記載のシャッター開閉機構である。
【0015】
又、請求項8に記載された発明は、内部に現像剤が収容されるとともに、前記現像剤を外部に供給する供給口を有する現像剤収容容器本体と、
前記現像剤収容容器本体の内部に配置され、前記現像剤を前記供給口へ搬送する現像剤搬送部材と、
前記供給口を開閉するシャッター部材と、
前記シャッター部材が前記供給口を閉じるように弾性力を作用させる弾性部材とを備え、
前記シャッター部材を開閉する開閉機構として前記請求項1乃至7のいずれかに記載されたシャッター開閉機構を用いたことを特徴とする現像剤収容容器である。
【0016】
更に、請求項9に記載された発明は、静電潜像を保持する像保持体と、
前記像保持体上に形成された静電潜像を現像剤によって現像する現像手段と、
前記現像手段に補給する現像剤を収容する現像剤収容容器とを備え、
前記現像剤収容容器として、前記請求項8に記載された現像剤収容容器を用いたことを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載された発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、シャッター部材が開口部を閉じるように弾性力を作用させる弾性部材によって現像剤を搬送することができる。
【0018】
また、請求項2に記載された発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、弾性部材を簡単に構成することができる。
【0019】
さらに、請求項3に記載された発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、現像剤の搬送不良を防止できる。
【0020】
又、請求項4に記載された発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、弾性部材を安価に提供できる。
【0021】
更に、請求項5に記載された発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、弾性部材の駆動手段を含めて安価に提供できる。
【0022】
また、請求項6に記載された発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、弾性部材に現像剤が付着するのを抑制できる。
【0023】
さらに、請求項7に記載された発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、簡単な構成で弾性部材に現像剤が付着するのを抑制できる。
【0024】
又、請求項8に記載された発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、シャッター部材が開口部を閉じるように弾性力を作用させる弾性部材によって現像剤を搬送することが可能な現像剤収容容器を提供できる。
【0025】
更に、請求項9に記載された発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、シャッター部材が開口部を閉じるように弾性力を作用させる弾性部材によって現像剤を搬送することが可能な現像剤収容容器を備えた画像形成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】この発明の実施の形態1に係るシャッター開閉機構を適用して現像剤収容容器の要部を示す斜視構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る現像剤収容容器を適用した画像形成装置としてのタンデム型のカラープリンタを示す構成図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係る現像剤収容容器を適用した画像形成装置としてのタンデム型のカラープリンタの画像形成部を構成図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係る現像剤収容容器を適用した画像形成装置としてのタンデム型のカラープリンタを示す外観斜視図である。
【図5】この発明の実施の形態1に係る現像剤収容容器を適用した画像形成装置としてのタンデム型のカラープリンタを示すカバーを開いた状態の外観斜視図である。
【図6】この発明の実施の形態1に係る現像剤収容容器を適用した画像形成装置としてのタンデム型のカラープリンタを示すカバーを開いた状態の外観斜視図である。
【図7】現像装置を示す断面図である。
【図8】現像装置を示す分解平面図である。
【図9】画像形成ユニットを示す斜視構成図である。
【図10】黒色トナーの回収機構を示す斜視構成図である。
【図11】トナーカートリッジの装着部を示す断面構成図である。
【図12】トナーカートリッジを示す斜視構成図である。
【図13】トナーカートリッジを示す分解斜視図である。
【図14】トナーカートリッジを示す斜視構成図である。
【図15】トナーカートリッジの背面を示す斜視構成図である。
【図16】トナーカートリッジの要部を示す斜視構成図である。
【図17】現像剤搬送部材を示す斜視構成図である。
【図18】画像形成装置の要部を示す断面斜視図である。
【図19】画像形成装置の要部を示す断面斜視図である。
【図20】トナーカートリッジを示す斜視構成図である。
【図21】トナーカートリッジを示す斜視構成図である。
【図22】シャッター開閉機構を適用したトナーカートリッジを示す断面構成図である。
【図23】コイルスプリングオーガーの取付状態を示す構成図である。
【図24】コイルスプリングオーガーの先端形状を示す構成図である。
【図25】コイルスプリングオーガーの取付状態を示す構成図である。
【図26】コイルスプリングオーガーの取付状態を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0028】
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係るシャッター開閉機構及び現像剤収容容器を適用したタンデム型のカラーの画像形成装置を示す構成図である。また、図3は同画像形成装置の画像形成部を示す構成図である。
【0029】
この画像形成装置は、図2に示すように、パーソナルコンピュータや図示しない画像読取装置等から出力される画像データ、あるいは電話回線やLAN等を介して送られてくる画像データに応じて、フルカラーやモノクロの画像を出力するものである。
【0030】
この画像形成装置の本体1は、図4乃至図6に示すように、略直方体形状に形成されており、当該画像形成装置本体1の正面には、記録用紙の給紙等を行うための正面カバー28が開閉自在に設けられているとともに、その一側面には、現像剤収容容器としてのトナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kの交換等を行うための側面カバー29が開閉自在に設けられている。また、画像形成装置本体1の上部には、画像が形成された記録用紙を排出する排出トレイ22が一体的に形成されている。
【0031】
上記画像形成装置本体1の内部には、図2に示すように、パーソナルコンピュータ(PC)2や図示しない画像読取装置等から送られてくる画像データに対して、必要に応じて、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消し、色/移動編集等の予め定められた画像処理を施す画像処理部3が配置されているとともに、画像形成装置全体の動作を制御する制御部4が配置されている。
【0032】
そして、上記の如く画像処理部3で予め定められた画像処理が施された画像データは、同じく画像処理部3によって、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色の画像データに変換され、次に述べるように、画像形成装置本体1の内部に設けられた画像出力部5によってフルカラー画像やモノクロ画像として出力される。
【0033】
上記画像形成装置本体1の内部には、図2に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニット(画像形成部)6Y、6M、6C、6Kが、第1色目のイエロー(Y)の画像形成ユニット6Yが相対的に高く、最終色の黒(K)の画像形成ユニット6Kが相対的に低くなるように、水平方向に対して予め定められた角度(例えば、約10度)だけ傾斜した状態で一定の間隔を隔てて並列的に配置されている。なお、上記画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kの傾斜角度は、約10度に限定されるものではなく、これよりも大きな角度であっても小さな角度であっても良いことは勿論である。
【0034】
このように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kを、予め定められた角度だけ傾斜した状態で配置することにより、これら4つの画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kを水平に配置した場合と比較して、画像形成ユニット6Y、6M、6C、6K間の距離を短く設定することができ、画像形成装置本体1の幅を小さくしてより一層の小型化が可能となる。
【0035】
これらの4つの画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kは、基本的に、形成する画像の色以外は同様に構成されており、図2及び図3に示すように、大別して、図示しない駆動手段により矢印A方向に沿って予め定められた速度で回転駆動される像保持体としての感光体ドラム8と、この感光体ドラム8の表面を一様に帯電する一次帯電用の帯電ロール9と、当該感光体ドラム8の表面に予め定められた色に対応した画像を露光して静電潜像を形成するLEDプリントヘッドからなる画像露光装置7と、感光体ドラム8上に形成された静電潜像を予め定められた色のトナーで現像する現像手段としての現像装置10と、感光体ドラム8の表面を清掃するクリーニング装置11とから構成されている。
【0036】
上記感光体ドラム8としては、例えば、直径30mm程度のドラム状に形成され、表面に有機光導電体(OPC)等からなる感光体層を被覆したものが用いられ、図示しない駆動モータにより矢印A方向に沿って予め定められた速度で回転駆動される。
【0037】
また、上記帯電ロール9としては、例えば、芯金の表面に合成樹脂や合成ゴムからなり電気抵抗を調整した導電層を被覆したロール状の帯電器が用いられ、この帯電ロール9の芯金には、予め定められた帯電バイアスが印加される。
【0038】
上記画像露光装置7は、図2に示すように、4つの画像形成ユニット6Y、6M、6C、6K毎にそれぞれ個別に配置されており、各画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kに設けられた画像露光装置7としては、LED発光素子を予め定められたピッチ(例えば、600dpi〜1200dpi)で感光体ドラム8の軸方向に沿って直線状に配置したLED発光素子アレイと、当該LED発光素子アレイの各LED発光素子から出射された光を感光体ドラム8上にスポット状に結像するロッドレンズアレイとを備えたものが用いられる。また、上記画像露光装置7は、図2及び図3に示すように、下方から感光体ドラム8上に画像を走査露光するように構成されている。
【0039】
なお、上記画像露光装置7としてLED発光素子アレイからなるものを用いた場合には、画像露光装置を大幅に小型化することができ望ましいが、画像露光装置7としては、LED発光素子アレイからなるものに限らず、レーザービームを各感光体ドラム8の軸方向に沿って偏向走査するものなどを用いても良い。この場合には、例えば、4つの画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kに対して1つの画像露光装置7が配置されるように構成しても良い。
【0040】
上記画像処理部3からは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kに個別に設けられた画像露光装置7Y、7M、7C、7Kに、対応する色の画像データが順次出力され、これらの画像露光装置7Y、7M、7C、7Kから画像データに応じて出射された光束は、対応する感光体ドラム8Y、8M、8C、8Kの表面に走査露光され、画像データに応じた静電潜像が形成される。上記感光体ドラム8Y、8M、8C、8K上に形成された静電潜像は、現像装置10Y、10M、10C、10Kによって、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像として現像される。
【0041】
上記各画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kの感光体ドラム8Y、8M、8C、8K上に、順次形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、各画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kの上方にわたって傾斜した状態で配置された無端ベルト状の中間転写体としての中間転写ベルト12上に、4つの一次転写ロール13Y、13M、13C、13Kによって順次多重に一次転写される。
【0042】
この中間転写ベルト12は、複数のロールによって張り渡された無端ベルト状部材であって、当該ベルト状部材の下辺走行領域が、その走行方向に沿った下流側が相対的に低く、且つ上流側が相対的に高くなるように、水平方向に対して傾斜した状態で配置されている。
【0043】
即ち、上記中間転写ベルト12は、図2に示すように、二次転写部の背面支持ロールとしての機能を兼ね備えた駆動ロール15と、従動ロール14との間に予め定められた張力で掛け回されており、図示しない定速性に優れた駆動モータによって回転駆動される駆動ロール15により、矢印B方向に沿って予め定められた速度で循環駆動される。上記中間転写ベルト12としては、例えば、可撓性を有するポリイミドやポリアミドイミド等の合成樹脂フィルムによって無端ベルト状に形成したものが用いられる。上記中間転写ベルト12は、その下辺走行領域において、各画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kの感光体ドラム8Y、8M、8C、8Kと接触するように配置されている。
【0044】
また、上記中間転写ベルト12には、図2に示すように、当該中間転写ベルト12の走行領域の低位側端部に配置され、中間転写ベルト12上に一次転写されたトナー像を記録媒体16上に二次転写する二次転写手段としての二次転写ロール17が、駆動ロール15によって張架された中間転写ベルト12の表面に接触するように配置されている。
【0045】
上記中間転写ベルト12上に多重に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、図2に示すように、駆動ロール15に中間転写ベルト12を介して接触する二次転写ロール17によって、記録媒体としての記録用紙16上に二次転写され、これらの各色のトナー像が転写された記録用紙16は、鉛直方向の上方に位置する定着装置18へと搬送される。上記二次転写ロール17は、駆動ロール15の側方に中間転写ベルト12を介して圧接されており、鉛直方向の下方から上方に搬送される記録用紙16上に、各色のトナー像を一括して二次転写するようになっている。
【0046】
上記二次転写ロール17としては、例えば、ステンレス等の金属からなる芯金の外周に、導電剤を添加した合成ゴム材料等の導電性弾性体からなる弾性体層を予め定められた厚さに被覆したものが用いられる。
【0047】
そして、上記各色のトナー像が転写された記録用紙16は、定着装置18の加熱ロール19及び加圧ベルト(又は加圧ロール)20によって熱及び圧力で定着処理を受けた後、排出ロール21によって画像形成装置本体1の上端部に設けられた排出トレイ22上に画像面を下にした状態で排出される。
【0048】
上記記録用紙16は、図2に示すように、画像形成装置本体1内の底部に配置された給紙トレイ23から予め定められたサイズ及び材質のものが、給紙ロール24及び用紙分離ロール25により一枚ずつ分離された状態で給紙され、レジストロール26まで一旦搬送される。そして、上記給紙トレイ23から供給された記録用紙16は、中間転写ベルト12上のトナー像と同期して回転駆動されるレジストロール26によって中間転写ベルト12の二次転写位置へと送り出される。上記記録用紙16としては、普通紙以外にも、表面又は表裏両面にコーティング処理が施されたコート紙等の厚紙なども供給可能となっており、コート紙からなる記録用紙16には、写真画像なども出力される。
【0049】
なお、トナー像の一次転写工程が終了した感光体ドラム8の表面は、図2及び図3に示すように、クリーニング装置11によって残留トナーが除去されて、次の画像形成工程に備える。また、トナー像の二次転写工程が終了した中間転写ベルト12の表面は、図2に示すように、駆動ロール15の下流側の近傍に設けられたベルトクリーニング装置27によって残留トナー等が除去されて、次の画像形成工程に備える。
【0050】
図7はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置に使用される現像装置を示す構成図である。
【0051】
この現像装置10は、図7に示すように、下部ハウジング31と上部ハウジング32とを備えており、上部ハウジング32の一側の上端部には、開口部33が設けられているとともに、当該開口部33には、現像剤保持体としての現像ロール34が配置されている。この現像ロール34は、内部に固定した状態で配置されたマグネットロール35と、当該マグネットロール35の外周に矢印方向に沿って回転可能に配置された現像スリーブ36とから構成されている。
【0052】
また、上記現像ロール34の下方には、上部ハウジング32と組み合わされた下部ハウジング31から構成され、例えば、トナーとキャリアからなる二成分現像剤37を収容する空間としての現像剤収容室38が設けられている。上部ハウジング32の内部には、現像ロール34の表面に供給される現像剤37の量を規制する現像剤規制部材39が、現像ロール34の回転方向の下流側であって開口部33の近傍に、現像ロール34の表面に対して予め定められた間隙を介して配置されている。この現像剤規制部材39は、例えば、磁性を利用して現像ロール34の表面に供給される現像剤37の量を規制するように構成されており、例えば、ニッケル等の磁性材料によって予め定められた直径を有する円柱形状に形成されている。
【0053】
一方、上記下部ハウジング31の内部には、トナーとキャリアからなる二成分現像剤37が収容されているとともに、当該現像剤37を攪拌しつつ搬送することにより、現像剤37を現像ロール34の表面に供給する第1の攪拌搬送オーガー40と、現像剤37を攪拌しつつ搬送する第2の攪拌搬送オーガー41とが配置されている。上記下部ハウジング31の内部で構成される現像剤収容室38は、第1の攪拌搬送オーガー40が収容される第1の攪拌搬送オーガー収容室42と、第2の攪拌搬送オーガー41が収容される第2の攪拌搬送オーガー収容室43とに、仕切り壁52によって区画されている。
【0054】
また、上記第1及び第2の攪拌搬送オーガー40、41は、図8に示すように、円柱形状に形成された回転軸44、45と、当該回転軸44、45の外周に螺旋状に形成された攪拌搬送用の羽根46、47とから構成されており、互いに反対方向に現像剤37を攪拌しつつ搬送するように構成されている。
【0055】
上記第1及び第2の攪拌搬送オーガー40、41は、図8に示すように、その回転軸44、45の一端部に取り付けられたギア48、49によって回転駆動される。
【0056】
上記現像装置10の内部には、図9に示すように、第2の攪拌搬送オーガー41の軸方向に沿った一端部側(図9中、手前側)に延設された現像剤供給用のオーガー50によって、トナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kから少なくともトナーを含む新しい現像剤が供給される。この現像剤供給用オーガー50の端部には、必要に応じて、現像剤が漏れるのを防止する漏れ防止用の羽根51が一体的に設けられている。
【0057】
また、上記感光体ドラム8の表面を清掃するクリーニング装置11は、図9に示すように、感光体ドラム8の表面に接触するクリーニングブレード11aと、当該クリーニングブレード11aによって感光体ドラム8の表面から除去したトナーを回収する回収用のオーガー11bを備えている。この回収用オーガー11bの外周には、図3に示すように、感光体ドラム8側が開口した半円筒状に形成された廃棄トナー搬送部材11cが被覆されており、当該廃棄トナー搬送部材11cの円筒形状に形成された先端部66Y、66M、66C(66Kは図示せず)は、図6に示すように、画像形成装置本体1の側面に突出するように配置されている。
【0058】
又、上記現像装置10の内部には、図8に示すように、第1の攪拌搬送オーガー収容室42と、第2の攪拌搬送オーガー収容室43とを仕切る仕切り板52が設けられているとともに、この仕切り板52の長手方向に沿った両端部には、第1の攪拌搬送オーガー収容室42と、第2の攪拌搬送オーガー収容室43との間で現像剤37をやりとりすることで循環させる循環用通路53、54が形成されている。
【0059】
なお、上記現像装置10の内部への新しい現像剤の供給は、循環用通路54や第2の攪拌搬送オーガー41の端部に、現像剤供給用オーガー50によって現像剤を落下させることで行うように構成しても良い。
【0060】
ところで、この実施の形態では、図5に示すように、画像形成装置本体1の側面カバー29を開けると外部に露出する側面に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の少なくともトナーを含む現像剤61を収容した現像剤収容容器としてのトナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kが装着されており、これらのトナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kから対応する色の現像装置10Y、10M、10C、10Kに少なくともトナーを含む現像剤61が供給される。この実施の形態では、トナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kの内部に現像剤としてトナー61のみが収容されているが、トナーとキャリアからなる現像剤61を収容しても勿論良い。上記トナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kは、基本的に同じ形状に形成されているが、黒(K)のトナーカートリッジ60Kは、他のカラーのトナーカートリッジ60Y、60M、60Cと比較して大型に形成されている。
【0061】
上記カラープリンタ本体1の一側面には、図6に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kを着脱自在に装着するためのカートリッジ格納フレーム62が設けられている。このカートリッジ格納フレーム62には、イエロー色、マゼンタ色、シアン色及び黒色の各トナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kを装着するため、当該各トナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kの形状に対応した4つの装着用凹所63Y、63M、63C、63Kが設けられている。これらの4つの装着用凹所63Y、63M、63C、63Kのうち、カラーのトナーカートリッジ60Y、60M、60Cを装着する装着用凹所63Y、63M、63Cには、他の色のトナーカートリッジを誤って装着することを防止するための互いに形状の異なる誤装着防止用突起64Y、64M、64Cが設けられている。
【0062】
上記装着用凹所63Y、63M、63C、63Kの内部には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の現像剤61を供給する現像剤供給部65Y、65M、65C、65Kが設けられているとともに、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のクリーニング装置11Y、11M、11C、11Kから廃棄トナーを回収する現像剤回収部66Y、66M、66C、66Kが設けられている。上記現像剤回収部66Y、66M、66C、66Kのうち、黒(K)の現像剤回収部66Kは、図10に示すように、感光体ドラム8Kのクリーニング装置11Kから廃棄トナーを回収するとともに、中間転写ベルト12のクリーニング装置27からも廃棄トナーを回収可能なように、他の現像剤回収部66Y、66M、66Cと比較して大きく形成されている。
【0063】
一方、上記現像剤供給部65Y、65M、65C、65Kは、図6及び図11に示すように、トナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kに設けられた後述する現像剤供給用円筒部106を装着する円筒形状の現像剤受け部67と、当該現像剤受け部66の手前側に上部が開口した半円筒形状に一体的に形成された導入部68とを備えている。なお、上記現像剤供給部65Y、65M、65C、65Kは、図11に示すように、トナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kを取り外した状態では、現像装置10の先端部に設けられたスプリング160によって押されて、後述する駆動ギア104を覆った状態まで突出している。
【0064】
また、上記現像剤回収部66Y、66M、66C、66Kは、図6に示すように、画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kのクリーニング装置11の手前側において、装着用凹所63Y、63M、63C、63Kの内側面から突出した廃棄トナー搬送部材11cの先端部から構成されており、当該現像剤回収部66Y、66M、66C、66Kの先端部の下端面には、図示しない廃棄トナーの排出口が下向きに開口されている。
【0065】
ところで、この実施の形態に係る現像剤収容容器としてのトナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kのうち、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のカラーのトナーカートリッジ60Y、60M、60Cは、図12に示すように、縦方向に沿って細長い略直方体形の箱体状に形成されている。また、黒(K)のトナーカートリッジ60Kは、図5に示すように、カラーのトナーカートリッジ60Y、60M、60Cと比較して幅が広い大型に形成されている。
【0066】
上記トナーカートリッジ60は、図13に示すように、大別して、一側面70が全面にわって開口されているとともに上端部にトナー充填用の開口部71を有し、縦方向に沿って細長い直方体形の箱体状に形成された容器本体72と、当該容器本体72の一側面を閉塞するように設けられる内側の蓋体73と、当該内側蓋体73の表面に設けられる外側蓋体74と、容器本体72のトナー充填用開口部71を塞ぐキャップ部材75及び空気孔をシールするシール部材76と、当該容器本体72の上端部に装着される上蓋77と、上蓋77の内部に装着され、トナーカートリッジ60に関するデータ等を記憶した外部から読み取り可能な記憶素子78と、容器本体72の内部に収容された現像剤61を攪拌しつつ排出口へと搬送する攪拌搬送部材としての搬送オーガー79と、容器本体72の内部に配置されるフィルム状部材80と、容器本体72の開口部としての供給口を開閉するシャッター部材120と、シャッター部材120を供給口を閉じた状態に保持する保持力を作用させる弾性部材としてのコイルスプリング125とを備えるように構成されている。
【0067】
上記トナーカートリッジ60の容器本体72には、図14に示すように、一側面(前面)に全面にわたって開口した開口部70が設けられた縦方向に沿って細長い直方体形状の箱体として形成されている。この容器本体72の内部は、新しい現像剤61を収容する新現像剤収容室81と、廃棄される現像剤を回収する廃棄現像剤回収室82とに、容器本体72内の中間部の一方の側壁84から他方の側壁89に向けて傾斜した状態で配置された仕切り壁83によって区画されている。この仕切り壁83は、新現像剤収容室81側の仕切り壁83aと、廃棄現像剤回収室82側の仕切り壁83bとから二重に形成されている。上記仕切り壁83aは、その上端部が新現像剤収容室81を形成する一方の側壁84の下端部に連続するように配置されているとともに、図14中、左斜め下方に向けて傾斜した状態で配置されており、当該仕切り壁83aの下端部は、新現像剤収容室81の側壁84と対向するように配置されて廃棄現像剤収容室82を形成する側壁85の上端部と連続するように配置されている。この側壁85も、仕切り壁83と同様に、新現像剤収容室81側の側壁85aと、廃棄現像剤回収室82側の側壁85bとから二重に形成されている。
【0068】
尚、図示の実施の形態では、新現像剤収容室81が、トナーカートリッジ60の全長の約3/4〜2/3程度を占め、廃棄現像剤収容室82が、約1/4〜1/3程度を占めるように設定されているが、これら新現像剤収容室81と廃棄現像剤収容室82の容積の割合は、他の比率に設定しても良いことは勿論である。また、廃棄現像剤収容室82を設けずに、トナーカートリッジ60の内部をすべて新現像剤収容室81としても良い。
【0069】
上記トナーカートリッジ60の新現像剤収容室81及び廃棄現像剤収容室82は、図13に示すように、容器本体72の開口部70を閉塞する内側の蓋体73によって閉塞されるとともに、新現像剤収容室81と廃棄現像剤収容室82とに区画されている。上記内側の蓋体73は、図14に示すように、開口部70の内周及び外周に設けられた側壁84や仕切り壁83などからなる壁部材を介して、超音波溶着等の手段によって容器本体72の開口部70の全面を閉塞するように固定した状態で装着されている。その際、上記新現像剤収容室81と廃棄現像剤収容室82とに区画する仕切り壁83の裏面にも、超音波溶着装置の溶着部が挿入可能なように、新現像剤収容室81と廃棄現像剤収容室82との間に位置する仕切り壁83及び側壁85の裏面側は、図15に示すように、分離溝86によって互いに分離されている。
【0070】
なお、図15中の符号87は、カラーのトナーカートリッジ60Y、60M、60Cの誤装着防止用突起64Y、64M、64Cに対応した形状の凹部を示している。
【0071】
上記新現像剤収容室81は、図14に示すように、開口部70を閉塞する内側の蓋体73を含めた4つの側壁84、88、89、73が、その上端部から下端部にわたって鉛直方向に沿って垂直に配置されている。また、上記側壁84は、新現像剤収容室81の上端部から中間部にわたって設けられており、当該側壁84の下端部には、傾斜した状態に配置された仕切り壁83aが連続した状態で設けられている。この仕切り壁83aの下端部は、新現像剤収容室81の幅方向に沿った中間に位置しており、当該仕切り壁83aの下端部には、側壁89と対向するように配置された短い側壁85aが設けられている。さらに、上記側壁89と側壁85aの下端部には、図15に示すように、略半円筒形状に形成された底壁140が設けられている。
【0072】
その結果、上記新現像剤収容室81は、図14に示すように、4つの側壁84、88、89、73とから容器本体72の全幅と等しい幅を有するように構成された上端部81aと、一方の側壁89に向けて幅が徐々に狭くなるように形成された中間部81bと、一方の側壁89と側壁85aと底壁140によって断面略U字形状に形成された下端部81cとから構成されている。新現像剤収容室81の内部に収容された新しい現像剤61は、後述するように、現像装置10へ徐々に供給されることにより、その上端部81aから中間部81bを介して下端部81cへと重力によって徐々に減少していく。
【0073】
上記新現像剤収容室81の下端部81cには、図14に示すように、当該新現像剤収容室81内に収容された現像剤61を攪拌しつつ搬送し、下端部81cの奥行き方向の手前側(開口部70側)の底部に形成された排出口90から現像剤61を排出する搬送オーガー79が矢印方向に沿って回転可能に設けられている。
【0074】
上記新現像剤収容室81の下端部81cの底部に形成される排出口90は、図16に示すように、直方体形状に形成されたスポンジ等の弾性部材からなる排出口形成部材91に矩形状に開口した状態で形成されている。この排出口形成部材91は、図16に示すように、容器本体72の新現像剤収容室81の下端部81cに対応した位置に設けられた凹部92に嵌め込まれた状態で装着されており、当該排出口形成部材91の上端面は、トナーカートリッジ60の出荷時に、搬送オーガー79の外周形状に対応した形状に変形して、排出口90を閉じた状態で現像剤61の漏れを防止している。そのため、未使用状態で排出口90を閉じるシール部材等が不要となっており、部品点数の低減が可能となっている。なお、新しいトナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kは、画像形成装置の出荷時、図5に示すように、プリインストールされて画像形成装置本体1に予め装着された状態となっている。また、図16では、便宜上、排出口形成部材91の上端面が搬送オーガー79の外周形状に対応した凹形状に変形した状態を示しているが、排出口形成部材91は、上述したように、スポンジ等の弾性部材からなり、搬送オーガー79が排出口90から外れた状態では、図16に二点鎖線で示すように、その上端面が平坦な状態に復帰する。そのため、上記排出口形成部材91に設けられた排出口90は、搬送オーガー79の現像剤排出部96が通過する度に、弾性変形及び復帰を繰り返すため、当該排出口形成部材91の上下動、つまりポンプ作用によって排出口90内に現像剤61が詰まるのを効果的に防止することができる。
【0075】
ところで、この実施の形態に係る搬送オーガー79は、図17(a)(b)に示すように、合成樹脂等によって一体的に形成されており、その中心に搬送方向に沿って設けられた円柱形状の回転軸部92と、当該回転軸部92の搬送方向(軸方向)の上流側の端部に設けられた円板状の支持部93と、回転軸部92の上流側に半径方向外方へ円板状の支持部93と等しい半径で平板状に突出するように設けられた撹拌部94と、回転軸部92の中間部のみの外周に螺旋状に設けられて現像剤61を搬送する搬送部としての搬送羽根部95と、回転軸部92の搬送方向に沿った下流側に位置し、現像剤61を前記排出口90内へと排出するバケット状(受け皿状)の現像剤排出部96とから構成されている。
【0076】
上記現像剤排出部96は、図17に示すように、回転軸部92の搬送方向に沿った下流側の端部に、軸方向に沿って予め定められた間隔を隔てて互いに平行に設けられた一対の扇形状の側板97、98と、これら一対の扇形状の側板97、98の外周面を覆うように円弧形状に設けられた外周板99と、現像剤排出部96の内部に側板97、98の周方向に沿った中央部に半径方向に沿って設けられた仕切り板100とから、略バケット状に形成されている。上記扇形状の側板97、98は、その中心角が例えば約120度に設定されるが、これよりも大きな角度に設定しても小さな角度に設定しても良い。上記現像剤排出部96の上端面には、回転軸部92の方向に全面が開口した開口部96aが設けられている。この現像剤排出部96は、図16に示すように、外周板99が排出口91を閉塞することで、現像剤61の漏れを防止するように構成されている。
【0077】
上記搬送羽根部95の搬送方向に沿った上流側の端部95aは、図17(b)に示すように、上述した撹拌部94に連結されており、当該撹拌部94によって回転軸部92の周方向に沿って撹拌されて解された現像剤61が、搬送羽根部95の搬送方向に沿った上流側の端部にスムースに導入され、搬送羽根部95によって搬送されるようになっている。
【0078】
また、上記搬送羽根部95の搬送方向に沿った下流側の端部95bは、図17(b)に示すように、上述した現像剤排出部96の開口部96aの周方向に沿った上流側の端部に連結されており、当該搬送羽根部95によって回転軸部92の軸方向に沿って搬送された現像剤61が、現像剤排出部96の開口部96a内にスムースに導入されるように構成されている。
【0079】
上記現像剤排出部96は、搬送オーガー79の搬送羽根部95によって回転軸部92の軸方向に沿って搬送された新しい現像剤61を、略バケット状に形成された当該現像剤排出部96の内部にすくい取り、回転軸部92の回転に伴って上部に移動した現像剤排出部96から、下方に位置する排出口90内に新しい現像剤61を押し込んだ状態で供給しつつ落下させるようになっている。
【0080】
また、上記回転軸部92の先端部101は、図16に示すように、断面形状が略D字形状に形成されており、当該先端部101には、図18及び図19に示すように、搬送オーガー79を回転駆動するための第1の駆動用歯車102が装着される。この駆動用歯車102には、第2の駆動用歯車103が噛み合わされており、当該第2の駆動用歯車103は、画像形成装置本体1側に取り付けられた本体側の歯車104が噛み合わされる。
【0081】
そして、上記トナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kは、図5に示すように、画像形成装置本体1に装着された状態で、図18及び図19に示すように、予め定められたタイミングで回転駆動される本体側の歯車104から第2の駆動用歯車103を介して第1の駆動用歯車102に回転駆動力が伝達され、搬送オーガー79が予め定められたタイミングで回転駆動されるように構成されている。上記搬送オーガー79は、例えば、本体側の歯車104によって予め定められたタイミングで間欠的に回転駆動され、排出口形成部材91の排出口90は、搬送オーガー79の現像剤排出部96によって間欠的に開閉される状態となる。上記排出口形成部材91の排出口90を開閉するタイミングは、任意であるが、例えば、搬送オーガー79の1回転を1とした場合、開いている時間が0.3〜0.5程度の割合となるように開閉される。
【0082】
また、上記第1の駆動用歯車102及び第2の駆動用歯車103には、図19及び図20に示すように、搬送オーガー79の現像剤排出部96が排出口90を塞いだ状態にあるか否かを外部から目視によって確認可能なように、搬送オーガー79の現像剤排出部96が排出口90を塞いだ状態で、第1の駆動用歯車102及び第2の駆動用歯車103に設けられた位置決め孔151、152が、蓋部材74に設けられた位置確認用の孔153、154と一致するように設けられている。
【0083】
また、上記トナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kは、図18及び図19に示すように、当該トナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kから供給された新しい現像剤61を排出口90から直ちに現像装置10に供給するのではなく、新現像剤収容室81から供給される現像剤61を、現像装置10へと供給する現像剤供給手段105を一体的に備えている。この現像剤供給手段105は、図14及び図15に示すように、トナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kの新現像剤収容室81の下方に一体的に形成された円筒形状の現像剤供給部材106を備えている。
【0084】
この現像剤供給部材106は、図19に示すように、搬送オーガー79と平行に配置されており、その一端部には、排出口91から供給される現像剤を導入する導入口107が開口されている。この導入口107は、搬送オーガー79の略バケット状に形成された排出部96の円弧形状に設けられた外周板99が排出口91を閉塞することで、同時に閉塞されるように構成されている。
【0085】
また、上記現像剤供給部材106の他端部側には、図19及び図21に示すように、現像剤を供給する本実施の形態に係る開口部としての供給口108が下向きに開口されている。この供給口108は、現像装置10の現像剤供給用オーガー50の外周を覆う現像剤供給用円筒部109の上端部に開口された受入口110と対応した位置に開口されている。
【0086】
さらに、上記現像剤供給部材106の内部には、図1及び図22に示すように、供給口108を開閉するシャッター部材120が、当該現像剤供給部材106の長手方向に沿って移動自在に配置されている。なお、上記シャッター部材120は、図1に示すように、例えば、現像剤供給部材106内の天井部に設けられた案内用突部161に挿入される図示しない案内用凹部を備えており、当該現像剤供給部材106内の長手方向に沿って案内されるように構成されている。
【0087】
このシャッター部材120は、先端部が仕切り壁121によって閉塞され、基端部が開口された略円筒形状に形成されているとともに、供給口108に対応した位置に下向きに開口部122が設けられている。また、上記シャッター部材120の開口部122の一端(図示例では右側端)には、供給口108を開いた状態で当該シャッター部材120が確実に停止するように、当該供給口108の端部に突き当たる突き当て部123が供給口108の内部に突出した状態で設けられている。このシャッター部材120の突き当て部123は、当該シャッター部材120が供給口108を閉じた状態では、供給口108の他方の端部に突き当たった状態で停止し、供給口108を閉塞するようになっている。
【0088】
また、上記シャッター部材120の外周面には、当該シャッター部材120の外周面と現像剤供給部材106の内面との隙間から現像剤が漏れるのを防止するため、薄肉のスポンジ等の部材からなるシール部材124が設けられている。
【0089】
さらに、上記現像剤供給部材106の内部には、図1及び図22に示すように、シャッター部材120が供給口108を閉じた状態を保持するように、シャッター部材120に弾性力を作用させる弾性部材としてのコイルスプリング125が配置されている。このコイルスプリング125は、例えば、金属製のバネ材料からなる断面円形状の線状部材を螺旋状に巻いて形成された圧縮コイルスプリングからなる。また、上記コイルスプリング125は、図1に示すように、その基端部が第2の駆動用歯車103に一体的に設けられた回転軸103aに固定した状態で取り付けられており、当該第2の駆動用歯車103によって回転駆動されることで現像剤を搬送する現像剤搬送部材としてのコイルスプリングオーガーを兼ねている。上記コイルスプリングオーガー125は、図22及び図23(a)に示すように、例えば、その基端部に第2の駆動用歯車103の回転軸103aに対して直径方向に折り曲げられた端部125aが、当該回転軸103aに直径方向に沿って設けられた挿入口に挿通されることによって取り付けられる。また、上記コイルスプリングオーガー125は、図23(b)に示すように、例えば、その基端部に第2の駆動用歯車103の回転軸103aに対して直径方向に折り曲げられた端部125aが、当該回転軸103aに設けられた凹溝163に挿通されることによって取り付けられるように構成しても良く、その取付手段は、任意である。
【0090】
また、上記コイルスプリングオーガー125は、図22に示すように、例えば、第2の駆動用歯車103が時計回り方向に回転駆動されることによって、排出口91から排出される現像剤を開口部としての供給口108へと搬送する方向に螺旋状に巻かれている。さらに、上記コイルスプリングオーガー125は、第2の駆動用歯車103によって回転駆動されることで、当該コイルスプリングオーガー125の外径が小さくなる巻き締め方向となるように螺旋状に巻かれている。
【0091】
上記コイルスプリングオーガー125のピッチは、現像剤の搬送量を考慮して適宜設定されるが、現像剤を供給口108から安定して供給可能なように、供給口108が開口した位置まで圧縮された状態で当該供給口108の内部に例えば2〜3ピッチ程度の螺旋状部分が位置するように設定される。なお、上記コイルスプリングオーガー125のピッチは、その全長にわたって一定である必要は必ずしもなく、現像剤の搬送性を考慮してピッチが粗な部分と密な部分とを適宜設けても良い。
【0092】
上記コイルスプリングオーガー125は、当該コイルスプリングオーガー125を回転駆動する第2の駆動用歯車103と別体として構成されているが、このコイルスプリングオーガー125は、当該コイルスプリングオーガー125を反発弾性を有する合成樹脂によって形成することにより、第2の駆動用歯車103と一体的に形成しても良い。この場合には、コイルスプリングオーガー125と第2の駆動用歯車103とが一体となり、部品点数を減少させることができるとともに、コストダウンが可能となる。
【0093】
上記圧縮スプリングからなるコイルスプリングオーガー125は、図1に示すように、通常、シャッター部材120が供給口108を閉じた状態を保持するように、シャッター部材120が現像剤供給部材106の先端部に突き当たって停止した位置に移動するように、シャッター部材120に対して押圧する弾性力を作用させるように構成されている。
【0094】
そして、上記シャッター部材120は、図19に示すように、トナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kを画像形成装置本体1の現像剤供給部65Y、65M、65C、65Kに装着することによって、当該現像剤供給部65Y、65M、65C、65Kの内部に突出した状態で設けられた細い軸状の作動用突起127によって押されて、コイルスプリングオーガー125の弾性力に抗して供給口108を開放した位置に移動するように構成されている。コイルスプリングオーガー125は、このように圧縮された状態で回転駆動され、現像剤を供給口108へと搬送する。
【0095】
上記コイルスプリングオーガー125の先端125bは、図1に示すように、シャッター部材120の仕切り壁121の内面に接触している。このシャッター部材120の仕切り壁121の内面には、コイルスプリングオーガー125の先端125bが挿入可能な凹部128が設けられており、コイルスプリングオーガー125が回転駆動されることにより当該コイルスプリングオーガー125の先端125bが凹部128に入り込むように構成されている。
【0096】
更に説明すると、上記コイルスプリングオーガー125の先端125bは、図24に示すように、当該コイルスプリングオーガー125の軸方向に沿って小さな円弧状に折り返されており、当該先端125bは、図25に示すように、シャッター部材125の仕切り壁121の内面にその外周端の一部に設けられた凹部164に嵌り込むようになっている。また、上記凹部164は、コイルスプリングオーガー125の回転方向に沿った上流側の端部が急激に深くなるように設定されているとともに、回転方向に沿った下流側に向けて徐々に浅くなるように形成されている。
【0097】
そのため、上記コイルスプリングオーガー125は、図1に示すように、1回転する毎に、その先端125bが、図25に示すように、シャッター部材125の仕切り壁121の内面に設けられた凹部164に嵌り込み、僅かではあるが瞬間的に伸張された状態となり、当該コイルスプリングオーガー125に付着した現像剤を除去しつつ回転するように構成されている。
【0098】
なお、上記コイルスプリングオーガー125に付着した現像剤を除去するための構成としては、上記のものに限定されず、例えば、図26に示すように、シャッター部材125の仕切り壁121の内面をコイルスプリングオーガー125の軸方向に沿って傾斜した斜面に形成するとともに、コイルスプリングオーガー125の先端部125bも、当該コイルスプリングオーガー125の軸方向に沿って傾斜した斜面に形成することにより、軸方向に沿って伸縮するように構成しても良い。
【0099】
なお、上記現像剤搬送部材としては、コイルスプリングオーガー125に限定されるものではなく、現像剤を搬送可能であって、シャッター部材125を供給口108を閉じるように弾性力を作用させることが可能な部材であればよく、例えば、金属製のバネ板等からなる帯状の部材を螺旋状に巻いたものなどを用いても良い。
【0100】
また、上記トナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kは、プリンタ本体1のクリーニング装置11Y、11M、11C、11K及びベルトクリーニング装置27から排出される廃棄トナーを回収可能なように構成されている。
【0101】
即ち、上記トナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kには、図15に示すように、廃棄現像剤収容室82の背面側に、プリンタ本体1のクリーニング装置11Y、11M、11C、11K及びベルトクリーニング装置27から排出される廃棄トナーを導入する導入口130が開口されている。この導入口130の外周には、トナーの漏れを防止するため、スポンジ等からなるシール部材131が設けられている。また、上記導入口130は、図14に示すように、スプリング142により付勢されて第2のシャッター部材132によって通常は閉塞されている。
【0102】
そして、上記トナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kの廃棄トナー用の導入口130は、図5に示すように、トナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kをプリンタ本体1に装着することによって、プリンタ本体1側の現像剤回収部66Y、66M、66C、66Kによって、第2のシャッター部材132が内側に押されることによって開口される。
【0103】
なお、上記プリンタ本体1の黒の現像剤回収部66Kは、上述したように、黒のクリーニング装置11Kからの廃棄トナー以外に、中間転写ベルト12のベルトクリーニング装置27からの廃棄トナーをも回収するようになっている。その際、上記中間転写ベルト12のベルトクリーニング装置27は、図2に示すように、黒のクリーニング装置11Kの略真上に位置するため、黒の現像剤回収部66Kは、図10に示すように、中間転写ベルト12のベルトクリーニング装置27によって回収された廃棄トナーを、中間転写ベルト12のベルトクリーニング装置27の端部と黒のクリーニング装置11Kの端部とを繋ぐように形成された当該黒の現像剤回収部66Kによって合流させ、黒のクリーニング装置11Kの排出用オーガーによって黒のトナーカートッジ60Kの導入口132へと排出するように構成されている。
【0104】
以上の構成において、この実施の形態に係るシャッター開閉機構を用いた画像形成装置では、次のようにして、シャッター部材が開口部を閉じるように弾性力を作用させる弾性部材によって現像剤を搬送することが可能となっている。
【0105】
すなわち、この実施の形態に係る画像形成装置では、図2に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kによって各色のトナー像が順次形成され、これらの各画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kの感光体ドラム8上に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト12上に順次多重に一次転写された後、二次転写位置において中間転写ベルト12上から記録用紙16に一括して二次転写され、記録用紙16上にトナー像が定着されて、図4に示すように、プリンタ本体1の上部に設けられた排出トレイ22上に排出される。
【0106】
上記カラープリンタでは、図2に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kによって各色のトナー像を形成する際に、画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kの現像装置10内の現像剤37中のトナーが徐々に消費され、現像装置10内のトナー濃度が低下するため、各画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kの現像装置10には、図5に示すように、トナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kから予め定められたタイミングで対応する色の少なくともトナーを含む新現像剤61が供給される。
【0107】
また、上記トナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kは、図14に示すように、新現像剤収容室81から新しい現像剤61が供給されて、新現像剤収容室81内が空になった場合或いは新現像剤収容室81内が空に近い状態になった場合には、図4及び図5に示すように、画像形成装置本体1のサイドカバー29を開けて、空になった或いは空に近い状態になったトナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kを画像形成装置本体1から取り外して、新しいトナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kが画像形成装置本体1に装着される。
【0108】
上記トナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kは、図5に示すように、画像形成装置本体1に装着されることで、図19に示すように、搬送オーガー79及びコイルスプリングオーガー125を回転駆動する駆動用歯車102及び中間歯車103が、画像形成装置本体1側の本体歯車104と噛み合わされるとともに、現像剤供給部材106の供給口108が開口される。
【0109】
その際、上記トナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kの供給口108を開閉するシャッター部材120には、図1に示すように、現像剤搬送部材を兼ねるコイルスプリングオーガー125によって、当該シャッター部材120を常時閉じる方向に保持させる弾性反発力からなる保持力が作用している。そして、トナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kを画像形成装置本体1に装着することによって、画像形成装置本体1側に設けられた作動用突起127によってシャッター部材120が押され、コイルスプリングオーガー125が縮められる方向に弾性変形することによって、当該供給口108が開口されるようになっている。
【0110】
そして、上記トナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kでは、図18及び図19に示すように、画像形成装置本体1側の本体側の歯車104を予め定められたタイミングで回転駆動することにより、当該本体側の歯車104の回転駆動力が第1及び第2の駆動用歯車102,103に伝達され、搬送オーガー79及びコイルスプリングオーガー125が回転駆動される。
【0111】
上記搬送オーガー79が回転駆動されると、図17に示すように、当該搬送オーガー79の軸方向に沿った上流側の端部に設けられた平板部94によって、図19に示すように、新現像剤収容室81の底部に位置する新現像剤61が周方向に沿って掻き取られて崩されるとともに、当該平板部94によって掻き取られて崩された新現像剤61は、当該搬送オーガー79の軸方向に沿った中間部に設けられた搬送用羽根95によって下流側へ搬送される。
【0112】
そして、上記搬送オーガー79の搬送用羽根95によって軸方向下流側へと搬送された新現像剤61は、搬送オーガー79のバケット状に形成された排出部96によってすくい取られて、図19に示すように、搬送オーガー79の軸方向に沿った下流側端部に設けられた排出口90から排出される。
【0113】
上記排出口90から排出された現像剤61は、図16及び図19に示すように、円筒形状に形成された現像剤供給部材106の基端部の上方に設けられたる導入口107から当該現像剤供給部材106の内部へと落下し、現像剤供給部材106の内部に設けられたコイルスプリングオーガー125によって現像剤供給部材106の先端部に開口された供給口108から現像装置10へと供給される。
【0114】
その際、上記コイルスプリングオーガー125は、シャッター部材120が供給口108を閉じた状態を保持するように、当該シャッター部材120に保持力としての反発弾性力を付与する弾性部材としての機能以外に、現像剤供給部材106の内部において現像剤61を搬送する現像剤搬送部材を兼ねており、その分だけ部品点数を減少させることができ、コストダウン並びに組立性の向上が可能となっている。
【符号の説明】
【0115】
60Y、60M、60C、60K:トナーカートッジ、108:供給口、120:シャッター部材、125:コイルスプリングオーガー。
【技術分野】
【0001】
この発明は、シャッター開閉機構及び現像剤収容容器、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、上記画像形成装置としては、現像装置に補給する現像剤を収容したトナーカートリッジ等からなる現像剤収容容器を備えたものがある。この現像剤収容容器は、内部に補給用の現像剤を収容するとともに、現像剤を外部に排出する排出口を開閉するシャッター部材を有し、シャッター部材は、コイルスプリング等による弾性力によって排出口を閉じる方向に保持されている。
【0003】
ところで、上記現像剤収容容器に関連する技術としては、例えば、特開2008−276139号公報や特開2009−229992号公報等に開示されたものが既に提案されている。
【0004】
上記特開2008−276139号公報に係る現像剤補給容器は、排出口を有し、内部に現像剤が収容される容器本体と、
回転軸と、前記回転軸に支持された可撓性を有する搬送部材本体とを有し、前記容器本体内に配置され、前記現像剤を前記排出口に搬送して排出させる現像剤搬送部材と、
前記搬送部材本体の前記排出口に対応する位置に形成され、前記回転軸の回転に伴って、前記排出口に進入して外方に突出する詰まり防止部と、
を備えるように構成したものである。
【0005】
また、上記特開2009−229992号公報に係る現像剤補給装置は、その内部が中空円筒状に形成され、長手方向一端部側に補給口を有し、補給用現像剤を該補給口から供給可能に収容する現像剤収容体と、
前記現像剤収容体の内部に回転可能に配設され、前記補給用現像剤を補給口に向かって長手方向に搬送する搬送部材と、
前記搬送部材の内側に配設され、前記補給用現像剤の搬送に伴って移動することにより前記補給用現像剤の現像剤収容体内部への付着を抑制する付着抑制部材と
を備えているように構成したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−276139号公報
【特許文献2】特開2009−229992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、この発明が解決しようとする課題は、シャッター部材が開口部を閉じるように弾性力を作用させる弾性部材によって現像剤を搬送可能としたシャッター開閉機構及び現像剤収容容器、画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、請求項1に記載された発明は、現像剤を収容する現像剤収容容器に開口された開口部と、
前記現像剤収容容器の内部に配置され、前記現像剤を前記開口部へ搬送する現像剤搬送部材と、
前記開口部を開閉するシャッター部材と、
前記シャッター部材が前記開口部を閉じるように弾性力を作用させる弾性部材とを備え、
前記弾性部材が前記現像剤搬送部材を兼ねていることを特徴とするシャッター開閉機構である。
【0009】
また、請求項2に記載された発明は、前記弾性部材は、圧縮されたコイルスプリングからなることを特徴とする請求項1に記載のシャッター開閉機構である。
【0010】
さらに、請求項3に記載された発明は、前記コイルスプリングは、前記現像剤の搬送方向への回転駆動に対して、当該コイルスプリングが巻き締められる方向に巻かれていることを特徴とする請求項2に記載のシャッター開閉機構である。
【0011】
又、請求項4に記載された発明は、前記コイルスプリングは、金属又は合成樹脂によって形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のシャッター開閉機構である。
【0012】
更に、請求項5に記載された発明は、前記コイルスプリングは、当該コイルスプリングを回転駆動する駆動ギアと一体的に形成されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のシャッター開閉機構である。
【0013】
また、請求項6に記載された発明は、前記コイルスプリングは、前記現像剤の搬送方向への回転駆動に伴って前記現像剤の搬送方向に沿って伸縮するように装着されていることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載のシャッター開閉機構である。
【0014】
さらに、請求項7に記載された発明は、前記コイルスプリングは、前記シャッター部材に設けられた凹部又は凸部に接触することで、前記現像剤の搬送方向への回転駆動に伴って前記現像剤の搬送方向に沿って伸縮することを特徴とする請求項6に記載のシャッター開閉機構である。
【0015】
又、請求項8に記載された発明は、内部に現像剤が収容されるとともに、前記現像剤を外部に供給する供給口を有する現像剤収容容器本体と、
前記現像剤収容容器本体の内部に配置され、前記現像剤を前記供給口へ搬送する現像剤搬送部材と、
前記供給口を開閉するシャッター部材と、
前記シャッター部材が前記供給口を閉じるように弾性力を作用させる弾性部材とを備え、
前記シャッター部材を開閉する開閉機構として前記請求項1乃至7のいずれかに記載されたシャッター開閉機構を用いたことを特徴とする現像剤収容容器である。
【0016】
更に、請求項9に記載された発明は、静電潜像を保持する像保持体と、
前記像保持体上に形成された静電潜像を現像剤によって現像する現像手段と、
前記現像手段に補給する現像剤を収容する現像剤収容容器とを備え、
前記現像剤収容容器として、前記請求項8に記載された現像剤収容容器を用いたことを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載された発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、シャッター部材が開口部を閉じるように弾性力を作用させる弾性部材によって現像剤を搬送することができる。
【0018】
また、請求項2に記載された発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、弾性部材を簡単に構成することができる。
【0019】
さらに、請求項3に記載された発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、現像剤の搬送不良を防止できる。
【0020】
又、請求項4に記載された発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、弾性部材を安価に提供できる。
【0021】
更に、請求項5に記載された発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、弾性部材の駆動手段を含めて安価に提供できる。
【0022】
また、請求項6に記載された発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、弾性部材に現像剤が付着するのを抑制できる。
【0023】
さらに、請求項7に記載された発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、簡単な構成で弾性部材に現像剤が付着するのを抑制できる。
【0024】
又、請求項8に記載された発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、シャッター部材が開口部を閉じるように弾性力を作用させる弾性部材によって現像剤を搬送することが可能な現像剤収容容器を提供できる。
【0025】
更に、請求項9に記載された発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、シャッター部材が開口部を閉じるように弾性力を作用させる弾性部材によって現像剤を搬送することが可能な現像剤収容容器を備えた画像形成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】この発明の実施の形態1に係るシャッター開閉機構を適用して現像剤収容容器の要部を示す斜視構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る現像剤収容容器を適用した画像形成装置としてのタンデム型のカラープリンタを示す構成図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係る現像剤収容容器を適用した画像形成装置としてのタンデム型のカラープリンタの画像形成部を構成図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係る現像剤収容容器を適用した画像形成装置としてのタンデム型のカラープリンタを示す外観斜視図である。
【図5】この発明の実施の形態1に係る現像剤収容容器を適用した画像形成装置としてのタンデム型のカラープリンタを示すカバーを開いた状態の外観斜視図である。
【図6】この発明の実施の形態1に係る現像剤収容容器を適用した画像形成装置としてのタンデム型のカラープリンタを示すカバーを開いた状態の外観斜視図である。
【図7】現像装置を示す断面図である。
【図8】現像装置を示す分解平面図である。
【図9】画像形成ユニットを示す斜視構成図である。
【図10】黒色トナーの回収機構を示す斜視構成図である。
【図11】トナーカートリッジの装着部を示す断面構成図である。
【図12】トナーカートリッジを示す斜視構成図である。
【図13】トナーカートリッジを示す分解斜視図である。
【図14】トナーカートリッジを示す斜視構成図である。
【図15】トナーカートリッジの背面を示す斜視構成図である。
【図16】トナーカートリッジの要部を示す斜視構成図である。
【図17】現像剤搬送部材を示す斜視構成図である。
【図18】画像形成装置の要部を示す断面斜視図である。
【図19】画像形成装置の要部を示す断面斜視図である。
【図20】トナーカートリッジを示す斜視構成図である。
【図21】トナーカートリッジを示す斜視構成図である。
【図22】シャッター開閉機構を適用したトナーカートリッジを示す断面構成図である。
【図23】コイルスプリングオーガーの取付状態を示す構成図である。
【図24】コイルスプリングオーガーの先端形状を示す構成図である。
【図25】コイルスプリングオーガーの取付状態を示す構成図である。
【図26】コイルスプリングオーガーの取付状態を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0028】
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係るシャッター開閉機構及び現像剤収容容器を適用したタンデム型のカラーの画像形成装置を示す構成図である。また、図3は同画像形成装置の画像形成部を示す構成図である。
【0029】
この画像形成装置は、図2に示すように、パーソナルコンピュータや図示しない画像読取装置等から出力される画像データ、あるいは電話回線やLAN等を介して送られてくる画像データに応じて、フルカラーやモノクロの画像を出力するものである。
【0030】
この画像形成装置の本体1は、図4乃至図6に示すように、略直方体形状に形成されており、当該画像形成装置本体1の正面には、記録用紙の給紙等を行うための正面カバー28が開閉自在に設けられているとともに、その一側面には、現像剤収容容器としてのトナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kの交換等を行うための側面カバー29が開閉自在に設けられている。また、画像形成装置本体1の上部には、画像が形成された記録用紙を排出する排出トレイ22が一体的に形成されている。
【0031】
上記画像形成装置本体1の内部には、図2に示すように、パーソナルコンピュータ(PC)2や図示しない画像読取装置等から送られてくる画像データに対して、必要に応じて、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消し、色/移動編集等の予め定められた画像処理を施す画像処理部3が配置されているとともに、画像形成装置全体の動作を制御する制御部4が配置されている。
【0032】
そして、上記の如く画像処理部3で予め定められた画像処理が施された画像データは、同じく画像処理部3によって、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色の画像データに変換され、次に述べるように、画像形成装置本体1の内部に設けられた画像出力部5によってフルカラー画像やモノクロ画像として出力される。
【0033】
上記画像形成装置本体1の内部には、図2に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニット(画像形成部)6Y、6M、6C、6Kが、第1色目のイエロー(Y)の画像形成ユニット6Yが相対的に高く、最終色の黒(K)の画像形成ユニット6Kが相対的に低くなるように、水平方向に対して予め定められた角度(例えば、約10度)だけ傾斜した状態で一定の間隔を隔てて並列的に配置されている。なお、上記画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kの傾斜角度は、約10度に限定されるものではなく、これよりも大きな角度であっても小さな角度であっても良いことは勿論である。
【0034】
このように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kを、予め定められた角度だけ傾斜した状態で配置することにより、これら4つの画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kを水平に配置した場合と比較して、画像形成ユニット6Y、6M、6C、6K間の距離を短く設定することができ、画像形成装置本体1の幅を小さくしてより一層の小型化が可能となる。
【0035】
これらの4つの画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kは、基本的に、形成する画像の色以外は同様に構成されており、図2及び図3に示すように、大別して、図示しない駆動手段により矢印A方向に沿って予め定められた速度で回転駆動される像保持体としての感光体ドラム8と、この感光体ドラム8の表面を一様に帯電する一次帯電用の帯電ロール9と、当該感光体ドラム8の表面に予め定められた色に対応した画像を露光して静電潜像を形成するLEDプリントヘッドからなる画像露光装置7と、感光体ドラム8上に形成された静電潜像を予め定められた色のトナーで現像する現像手段としての現像装置10と、感光体ドラム8の表面を清掃するクリーニング装置11とから構成されている。
【0036】
上記感光体ドラム8としては、例えば、直径30mm程度のドラム状に形成され、表面に有機光導電体(OPC)等からなる感光体層を被覆したものが用いられ、図示しない駆動モータにより矢印A方向に沿って予め定められた速度で回転駆動される。
【0037】
また、上記帯電ロール9としては、例えば、芯金の表面に合成樹脂や合成ゴムからなり電気抵抗を調整した導電層を被覆したロール状の帯電器が用いられ、この帯電ロール9の芯金には、予め定められた帯電バイアスが印加される。
【0038】
上記画像露光装置7は、図2に示すように、4つの画像形成ユニット6Y、6M、6C、6K毎にそれぞれ個別に配置されており、各画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kに設けられた画像露光装置7としては、LED発光素子を予め定められたピッチ(例えば、600dpi〜1200dpi)で感光体ドラム8の軸方向に沿って直線状に配置したLED発光素子アレイと、当該LED発光素子アレイの各LED発光素子から出射された光を感光体ドラム8上にスポット状に結像するロッドレンズアレイとを備えたものが用いられる。また、上記画像露光装置7は、図2及び図3に示すように、下方から感光体ドラム8上に画像を走査露光するように構成されている。
【0039】
なお、上記画像露光装置7としてLED発光素子アレイからなるものを用いた場合には、画像露光装置を大幅に小型化することができ望ましいが、画像露光装置7としては、LED発光素子アレイからなるものに限らず、レーザービームを各感光体ドラム8の軸方向に沿って偏向走査するものなどを用いても良い。この場合には、例えば、4つの画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kに対して1つの画像露光装置7が配置されるように構成しても良い。
【0040】
上記画像処理部3からは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kに個別に設けられた画像露光装置7Y、7M、7C、7Kに、対応する色の画像データが順次出力され、これらの画像露光装置7Y、7M、7C、7Kから画像データに応じて出射された光束は、対応する感光体ドラム8Y、8M、8C、8Kの表面に走査露光され、画像データに応じた静電潜像が形成される。上記感光体ドラム8Y、8M、8C、8K上に形成された静電潜像は、現像装置10Y、10M、10C、10Kによって、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像として現像される。
【0041】
上記各画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kの感光体ドラム8Y、8M、8C、8K上に、順次形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、各画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kの上方にわたって傾斜した状態で配置された無端ベルト状の中間転写体としての中間転写ベルト12上に、4つの一次転写ロール13Y、13M、13C、13Kによって順次多重に一次転写される。
【0042】
この中間転写ベルト12は、複数のロールによって張り渡された無端ベルト状部材であって、当該ベルト状部材の下辺走行領域が、その走行方向に沿った下流側が相対的に低く、且つ上流側が相対的に高くなるように、水平方向に対して傾斜した状態で配置されている。
【0043】
即ち、上記中間転写ベルト12は、図2に示すように、二次転写部の背面支持ロールとしての機能を兼ね備えた駆動ロール15と、従動ロール14との間に予め定められた張力で掛け回されており、図示しない定速性に優れた駆動モータによって回転駆動される駆動ロール15により、矢印B方向に沿って予め定められた速度で循環駆動される。上記中間転写ベルト12としては、例えば、可撓性を有するポリイミドやポリアミドイミド等の合成樹脂フィルムによって無端ベルト状に形成したものが用いられる。上記中間転写ベルト12は、その下辺走行領域において、各画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kの感光体ドラム8Y、8M、8C、8Kと接触するように配置されている。
【0044】
また、上記中間転写ベルト12には、図2に示すように、当該中間転写ベルト12の走行領域の低位側端部に配置され、中間転写ベルト12上に一次転写されたトナー像を記録媒体16上に二次転写する二次転写手段としての二次転写ロール17が、駆動ロール15によって張架された中間転写ベルト12の表面に接触するように配置されている。
【0045】
上記中間転写ベルト12上に多重に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、図2に示すように、駆動ロール15に中間転写ベルト12を介して接触する二次転写ロール17によって、記録媒体としての記録用紙16上に二次転写され、これらの各色のトナー像が転写された記録用紙16は、鉛直方向の上方に位置する定着装置18へと搬送される。上記二次転写ロール17は、駆動ロール15の側方に中間転写ベルト12を介して圧接されており、鉛直方向の下方から上方に搬送される記録用紙16上に、各色のトナー像を一括して二次転写するようになっている。
【0046】
上記二次転写ロール17としては、例えば、ステンレス等の金属からなる芯金の外周に、導電剤を添加した合成ゴム材料等の導電性弾性体からなる弾性体層を予め定められた厚さに被覆したものが用いられる。
【0047】
そして、上記各色のトナー像が転写された記録用紙16は、定着装置18の加熱ロール19及び加圧ベルト(又は加圧ロール)20によって熱及び圧力で定着処理を受けた後、排出ロール21によって画像形成装置本体1の上端部に設けられた排出トレイ22上に画像面を下にした状態で排出される。
【0048】
上記記録用紙16は、図2に示すように、画像形成装置本体1内の底部に配置された給紙トレイ23から予め定められたサイズ及び材質のものが、給紙ロール24及び用紙分離ロール25により一枚ずつ分離された状態で給紙され、レジストロール26まで一旦搬送される。そして、上記給紙トレイ23から供給された記録用紙16は、中間転写ベルト12上のトナー像と同期して回転駆動されるレジストロール26によって中間転写ベルト12の二次転写位置へと送り出される。上記記録用紙16としては、普通紙以外にも、表面又は表裏両面にコーティング処理が施されたコート紙等の厚紙なども供給可能となっており、コート紙からなる記録用紙16には、写真画像なども出力される。
【0049】
なお、トナー像の一次転写工程が終了した感光体ドラム8の表面は、図2及び図3に示すように、クリーニング装置11によって残留トナーが除去されて、次の画像形成工程に備える。また、トナー像の二次転写工程が終了した中間転写ベルト12の表面は、図2に示すように、駆動ロール15の下流側の近傍に設けられたベルトクリーニング装置27によって残留トナー等が除去されて、次の画像形成工程に備える。
【0050】
図7はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置に使用される現像装置を示す構成図である。
【0051】
この現像装置10は、図7に示すように、下部ハウジング31と上部ハウジング32とを備えており、上部ハウジング32の一側の上端部には、開口部33が設けられているとともに、当該開口部33には、現像剤保持体としての現像ロール34が配置されている。この現像ロール34は、内部に固定した状態で配置されたマグネットロール35と、当該マグネットロール35の外周に矢印方向に沿って回転可能に配置された現像スリーブ36とから構成されている。
【0052】
また、上記現像ロール34の下方には、上部ハウジング32と組み合わされた下部ハウジング31から構成され、例えば、トナーとキャリアからなる二成分現像剤37を収容する空間としての現像剤収容室38が設けられている。上部ハウジング32の内部には、現像ロール34の表面に供給される現像剤37の量を規制する現像剤規制部材39が、現像ロール34の回転方向の下流側であって開口部33の近傍に、現像ロール34の表面に対して予め定められた間隙を介して配置されている。この現像剤規制部材39は、例えば、磁性を利用して現像ロール34の表面に供給される現像剤37の量を規制するように構成されており、例えば、ニッケル等の磁性材料によって予め定められた直径を有する円柱形状に形成されている。
【0053】
一方、上記下部ハウジング31の内部には、トナーとキャリアからなる二成分現像剤37が収容されているとともに、当該現像剤37を攪拌しつつ搬送することにより、現像剤37を現像ロール34の表面に供給する第1の攪拌搬送オーガー40と、現像剤37を攪拌しつつ搬送する第2の攪拌搬送オーガー41とが配置されている。上記下部ハウジング31の内部で構成される現像剤収容室38は、第1の攪拌搬送オーガー40が収容される第1の攪拌搬送オーガー収容室42と、第2の攪拌搬送オーガー41が収容される第2の攪拌搬送オーガー収容室43とに、仕切り壁52によって区画されている。
【0054】
また、上記第1及び第2の攪拌搬送オーガー40、41は、図8に示すように、円柱形状に形成された回転軸44、45と、当該回転軸44、45の外周に螺旋状に形成された攪拌搬送用の羽根46、47とから構成されており、互いに反対方向に現像剤37を攪拌しつつ搬送するように構成されている。
【0055】
上記第1及び第2の攪拌搬送オーガー40、41は、図8に示すように、その回転軸44、45の一端部に取り付けられたギア48、49によって回転駆動される。
【0056】
上記現像装置10の内部には、図9に示すように、第2の攪拌搬送オーガー41の軸方向に沿った一端部側(図9中、手前側)に延設された現像剤供給用のオーガー50によって、トナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kから少なくともトナーを含む新しい現像剤が供給される。この現像剤供給用オーガー50の端部には、必要に応じて、現像剤が漏れるのを防止する漏れ防止用の羽根51が一体的に設けられている。
【0057】
また、上記感光体ドラム8の表面を清掃するクリーニング装置11は、図9に示すように、感光体ドラム8の表面に接触するクリーニングブレード11aと、当該クリーニングブレード11aによって感光体ドラム8の表面から除去したトナーを回収する回収用のオーガー11bを備えている。この回収用オーガー11bの外周には、図3に示すように、感光体ドラム8側が開口した半円筒状に形成された廃棄トナー搬送部材11cが被覆されており、当該廃棄トナー搬送部材11cの円筒形状に形成された先端部66Y、66M、66C(66Kは図示せず)は、図6に示すように、画像形成装置本体1の側面に突出するように配置されている。
【0058】
又、上記現像装置10の内部には、図8に示すように、第1の攪拌搬送オーガー収容室42と、第2の攪拌搬送オーガー収容室43とを仕切る仕切り板52が設けられているとともに、この仕切り板52の長手方向に沿った両端部には、第1の攪拌搬送オーガー収容室42と、第2の攪拌搬送オーガー収容室43との間で現像剤37をやりとりすることで循環させる循環用通路53、54が形成されている。
【0059】
なお、上記現像装置10の内部への新しい現像剤の供給は、循環用通路54や第2の攪拌搬送オーガー41の端部に、現像剤供給用オーガー50によって現像剤を落下させることで行うように構成しても良い。
【0060】
ところで、この実施の形態では、図5に示すように、画像形成装置本体1の側面カバー29を開けると外部に露出する側面に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の少なくともトナーを含む現像剤61を収容した現像剤収容容器としてのトナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kが装着されており、これらのトナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kから対応する色の現像装置10Y、10M、10C、10Kに少なくともトナーを含む現像剤61が供給される。この実施の形態では、トナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kの内部に現像剤としてトナー61のみが収容されているが、トナーとキャリアからなる現像剤61を収容しても勿論良い。上記トナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kは、基本的に同じ形状に形成されているが、黒(K)のトナーカートリッジ60Kは、他のカラーのトナーカートリッジ60Y、60M、60Cと比較して大型に形成されている。
【0061】
上記カラープリンタ本体1の一側面には、図6に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kを着脱自在に装着するためのカートリッジ格納フレーム62が設けられている。このカートリッジ格納フレーム62には、イエロー色、マゼンタ色、シアン色及び黒色の各トナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kを装着するため、当該各トナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kの形状に対応した4つの装着用凹所63Y、63M、63C、63Kが設けられている。これらの4つの装着用凹所63Y、63M、63C、63Kのうち、カラーのトナーカートリッジ60Y、60M、60Cを装着する装着用凹所63Y、63M、63Cには、他の色のトナーカートリッジを誤って装着することを防止するための互いに形状の異なる誤装着防止用突起64Y、64M、64Cが設けられている。
【0062】
上記装着用凹所63Y、63M、63C、63Kの内部には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の現像剤61を供給する現像剤供給部65Y、65M、65C、65Kが設けられているとともに、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のクリーニング装置11Y、11M、11C、11Kから廃棄トナーを回収する現像剤回収部66Y、66M、66C、66Kが設けられている。上記現像剤回収部66Y、66M、66C、66Kのうち、黒(K)の現像剤回収部66Kは、図10に示すように、感光体ドラム8Kのクリーニング装置11Kから廃棄トナーを回収するとともに、中間転写ベルト12のクリーニング装置27からも廃棄トナーを回収可能なように、他の現像剤回収部66Y、66M、66Cと比較して大きく形成されている。
【0063】
一方、上記現像剤供給部65Y、65M、65C、65Kは、図6及び図11に示すように、トナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kに設けられた後述する現像剤供給用円筒部106を装着する円筒形状の現像剤受け部67と、当該現像剤受け部66の手前側に上部が開口した半円筒形状に一体的に形成された導入部68とを備えている。なお、上記現像剤供給部65Y、65M、65C、65Kは、図11に示すように、トナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kを取り外した状態では、現像装置10の先端部に設けられたスプリング160によって押されて、後述する駆動ギア104を覆った状態まで突出している。
【0064】
また、上記現像剤回収部66Y、66M、66C、66Kは、図6に示すように、画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kのクリーニング装置11の手前側において、装着用凹所63Y、63M、63C、63Kの内側面から突出した廃棄トナー搬送部材11cの先端部から構成されており、当該現像剤回収部66Y、66M、66C、66Kの先端部の下端面には、図示しない廃棄トナーの排出口が下向きに開口されている。
【0065】
ところで、この実施の形態に係る現像剤収容容器としてのトナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kのうち、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のカラーのトナーカートリッジ60Y、60M、60Cは、図12に示すように、縦方向に沿って細長い略直方体形の箱体状に形成されている。また、黒(K)のトナーカートリッジ60Kは、図5に示すように、カラーのトナーカートリッジ60Y、60M、60Cと比較して幅が広い大型に形成されている。
【0066】
上記トナーカートリッジ60は、図13に示すように、大別して、一側面70が全面にわって開口されているとともに上端部にトナー充填用の開口部71を有し、縦方向に沿って細長い直方体形の箱体状に形成された容器本体72と、当該容器本体72の一側面を閉塞するように設けられる内側の蓋体73と、当該内側蓋体73の表面に設けられる外側蓋体74と、容器本体72のトナー充填用開口部71を塞ぐキャップ部材75及び空気孔をシールするシール部材76と、当該容器本体72の上端部に装着される上蓋77と、上蓋77の内部に装着され、トナーカートリッジ60に関するデータ等を記憶した外部から読み取り可能な記憶素子78と、容器本体72の内部に収容された現像剤61を攪拌しつつ排出口へと搬送する攪拌搬送部材としての搬送オーガー79と、容器本体72の内部に配置されるフィルム状部材80と、容器本体72の開口部としての供給口を開閉するシャッター部材120と、シャッター部材120を供給口を閉じた状態に保持する保持力を作用させる弾性部材としてのコイルスプリング125とを備えるように構成されている。
【0067】
上記トナーカートリッジ60の容器本体72には、図14に示すように、一側面(前面)に全面にわたって開口した開口部70が設けられた縦方向に沿って細長い直方体形状の箱体として形成されている。この容器本体72の内部は、新しい現像剤61を収容する新現像剤収容室81と、廃棄される現像剤を回収する廃棄現像剤回収室82とに、容器本体72内の中間部の一方の側壁84から他方の側壁89に向けて傾斜した状態で配置された仕切り壁83によって区画されている。この仕切り壁83は、新現像剤収容室81側の仕切り壁83aと、廃棄現像剤回収室82側の仕切り壁83bとから二重に形成されている。上記仕切り壁83aは、その上端部が新現像剤収容室81を形成する一方の側壁84の下端部に連続するように配置されているとともに、図14中、左斜め下方に向けて傾斜した状態で配置されており、当該仕切り壁83aの下端部は、新現像剤収容室81の側壁84と対向するように配置されて廃棄現像剤収容室82を形成する側壁85の上端部と連続するように配置されている。この側壁85も、仕切り壁83と同様に、新現像剤収容室81側の側壁85aと、廃棄現像剤回収室82側の側壁85bとから二重に形成されている。
【0068】
尚、図示の実施の形態では、新現像剤収容室81が、トナーカートリッジ60の全長の約3/4〜2/3程度を占め、廃棄現像剤収容室82が、約1/4〜1/3程度を占めるように設定されているが、これら新現像剤収容室81と廃棄現像剤収容室82の容積の割合は、他の比率に設定しても良いことは勿論である。また、廃棄現像剤収容室82を設けずに、トナーカートリッジ60の内部をすべて新現像剤収容室81としても良い。
【0069】
上記トナーカートリッジ60の新現像剤収容室81及び廃棄現像剤収容室82は、図13に示すように、容器本体72の開口部70を閉塞する内側の蓋体73によって閉塞されるとともに、新現像剤収容室81と廃棄現像剤収容室82とに区画されている。上記内側の蓋体73は、図14に示すように、開口部70の内周及び外周に設けられた側壁84や仕切り壁83などからなる壁部材を介して、超音波溶着等の手段によって容器本体72の開口部70の全面を閉塞するように固定した状態で装着されている。その際、上記新現像剤収容室81と廃棄現像剤収容室82とに区画する仕切り壁83の裏面にも、超音波溶着装置の溶着部が挿入可能なように、新現像剤収容室81と廃棄現像剤収容室82との間に位置する仕切り壁83及び側壁85の裏面側は、図15に示すように、分離溝86によって互いに分離されている。
【0070】
なお、図15中の符号87は、カラーのトナーカートリッジ60Y、60M、60Cの誤装着防止用突起64Y、64M、64Cに対応した形状の凹部を示している。
【0071】
上記新現像剤収容室81は、図14に示すように、開口部70を閉塞する内側の蓋体73を含めた4つの側壁84、88、89、73が、その上端部から下端部にわたって鉛直方向に沿って垂直に配置されている。また、上記側壁84は、新現像剤収容室81の上端部から中間部にわたって設けられており、当該側壁84の下端部には、傾斜した状態に配置された仕切り壁83aが連続した状態で設けられている。この仕切り壁83aの下端部は、新現像剤収容室81の幅方向に沿った中間に位置しており、当該仕切り壁83aの下端部には、側壁89と対向するように配置された短い側壁85aが設けられている。さらに、上記側壁89と側壁85aの下端部には、図15に示すように、略半円筒形状に形成された底壁140が設けられている。
【0072】
その結果、上記新現像剤収容室81は、図14に示すように、4つの側壁84、88、89、73とから容器本体72の全幅と等しい幅を有するように構成された上端部81aと、一方の側壁89に向けて幅が徐々に狭くなるように形成された中間部81bと、一方の側壁89と側壁85aと底壁140によって断面略U字形状に形成された下端部81cとから構成されている。新現像剤収容室81の内部に収容された新しい現像剤61は、後述するように、現像装置10へ徐々に供給されることにより、その上端部81aから中間部81bを介して下端部81cへと重力によって徐々に減少していく。
【0073】
上記新現像剤収容室81の下端部81cには、図14に示すように、当該新現像剤収容室81内に収容された現像剤61を攪拌しつつ搬送し、下端部81cの奥行き方向の手前側(開口部70側)の底部に形成された排出口90から現像剤61を排出する搬送オーガー79が矢印方向に沿って回転可能に設けられている。
【0074】
上記新現像剤収容室81の下端部81cの底部に形成される排出口90は、図16に示すように、直方体形状に形成されたスポンジ等の弾性部材からなる排出口形成部材91に矩形状に開口した状態で形成されている。この排出口形成部材91は、図16に示すように、容器本体72の新現像剤収容室81の下端部81cに対応した位置に設けられた凹部92に嵌め込まれた状態で装着されており、当該排出口形成部材91の上端面は、トナーカートリッジ60の出荷時に、搬送オーガー79の外周形状に対応した形状に変形して、排出口90を閉じた状態で現像剤61の漏れを防止している。そのため、未使用状態で排出口90を閉じるシール部材等が不要となっており、部品点数の低減が可能となっている。なお、新しいトナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kは、画像形成装置の出荷時、図5に示すように、プリインストールされて画像形成装置本体1に予め装着された状態となっている。また、図16では、便宜上、排出口形成部材91の上端面が搬送オーガー79の外周形状に対応した凹形状に変形した状態を示しているが、排出口形成部材91は、上述したように、スポンジ等の弾性部材からなり、搬送オーガー79が排出口90から外れた状態では、図16に二点鎖線で示すように、その上端面が平坦な状態に復帰する。そのため、上記排出口形成部材91に設けられた排出口90は、搬送オーガー79の現像剤排出部96が通過する度に、弾性変形及び復帰を繰り返すため、当該排出口形成部材91の上下動、つまりポンプ作用によって排出口90内に現像剤61が詰まるのを効果的に防止することができる。
【0075】
ところで、この実施の形態に係る搬送オーガー79は、図17(a)(b)に示すように、合成樹脂等によって一体的に形成されており、その中心に搬送方向に沿って設けられた円柱形状の回転軸部92と、当該回転軸部92の搬送方向(軸方向)の上流側の端部に設けられた円板状の支持部93と、回転軸部92の上流側に半径方向外方へ円板状の支持部93と等しい半径で平板状に突出するように設けられた撹拌部94と、回転軸部92の中間部のみの外周に螺旋状に設けられて現像剤61を搬送する搬送部としての搬送羽根部95と、回転軸部92の搬送方向に沿った下流側に位置し、現像剤61を前記排出口90内へと排出するバケット状(受け皿状)の現像剤排出部96とから構成されている。
【0076】
上記現像剤排出部96は、図17に示すように、回転軸部92の搬送方向に沿った下流側の端部に、軸方向に沿って予め定められた間隔を隔てて互いに平行に設けられた一対の扇形状の側板97、98と、これら一対の扇形状の側板97、98の外周面を覆うように円弧形状に設けられた外周板99と、現像剤排出部96の内部に側板97、98の周方向に沿った中央部に半径方向に沿って設けられた仕切り板100とから、略バケット状に形成されている。上記扇形状の側板97、98は、その中心角が例えば約120度に設定されるが、これよりも大きな角度に設定しても小さな角度に設定しても良い。上記現像剤排出部96の上端面には、回転軸部92の方向に全面が開口した開口部96aが設けられている。この現像剤排出部96は、図16に示すように、外周板99が排出口91を閉塞することで、現像剤61の漏れを防止するように構成されている。
【0077】
上記搬送羽根部95の搬送方向に沿った上流側の端部95aは、図17(b)に示すように、上述した撹拌部94に連結されており、当該撹拌部94によって回転軸部92の周方向に沿って撹拌されて解された現像剤61が、搬送羽根部95の搬送方向に沿った上流側の端部にスムースに導入され、搬送羽根部95によって搬送されるようになっている。
【0078】
また、上記搬送羽根部95の搬送方向に沿った下流側の端部95bは、図17(b)に示すように、上述した現像剤排出部96の開口部96aの周方向に沿った上流側の端部に連結されており、当該搬送羽根部95によって回転軸部92の軸方向に沿って搬送された現像剤61が、現像剤排出部96の開口部96a内にスムースに導入されるように構成されている。
【0079】
上記現像剤排出部96は、搬送オーガー79の搬送羽根部95によって回転軸部92の軸方向に沿って搬送された新しい現像剤61を、略バケット状に形成された当該現像剤排出部96の内部にすくい取り、回転軸部92の回転に伴って上部に移動した現像剤排出部96から、下方に位置する排出口90内に新しい現像剤61を押し込んだ状態で供給しつつ落下させるようになっている。
【0080】
また、上記回転軸部92の先端部101は、図16に示すように、断面形状が略D字形状に形成されており、当該先端部101には、図18及び図19に示すように、搬送オーガー79を回転駆動するための第1の駆動用歯車102が装着される。この駆動用歯車102には、第2の駆動用歯車103が噛み合わされており、当該第2の駆動用歯車103は、画像形成装置本体1側に取り付けられた本体側の歯車104が噛み合わされる。
【0081】
そして、上記トナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kは、図5に示すように、画像形成装置本体1に装着された状態で、図18及び図19に示すように、予め定められたタイミングで回転駆動される本体側の歯車104から第2の駆動用歯車103を介して第1の駆動用歯車102に回転駆動力が伝達され、搬送オーガー79が予め定められたタイミングで回転駆動されるように構成されている。上記搬送オーガー79は、例えば、本体側の歯車104によって予め定められたタイミングで間欠的に回転駆動され、排出口形成部材91の排出口90は、搬送オーガー79の現像剤排出部96によって間欠的に開閉される状態となる。上記排出口形成部材91の排出口90を開閉するタイミングは、任意であるが、例えば、搬送オーガー79の1回転を1とした場合、開いている時間が0.3〜0.5程度の割合となるように開閉される。
【0082】
また、上記第1の駆動用歯車102及び第2の駆動用歯車103には、図19及び図20に示すように、搬送オーガー79の現像剤排出部96が排出口90を塞いだ状態にあるか否かを外部から目視によって確認可能なように、搬送オーガー79の現像剤排出部96が排出口90を塞いだ状態で、第1の駆動用歯車102及び第2の駆動用歯車103に設けられた位置決め孔151、152が、蓋部材74に設けられた位置確認用の孔153、154と一致するように設けられている。
【0083】
また、上記トナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kは、図18及び図19に示すように、当該トナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kから供給された新しい現像剤61を排出口90から直ちに現像装置10に供給するのではなく、新現像剤収容室81から供給される現像剤61を、現像装置10へと供給する現像剤供給手段105を一体的に備えている。この現像剤供給手段105は、図14及び図15に示すように、トナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kの新現像剤収容室81の下方に一体的に形成された円筒形状の現像剤供給部材106を備えている。
【0084】
この現像剤供給部材106は、図19に示すように、搬送オーガー79と平行に配置されており、その一端部には、排出口91から供給される現像剤を導入する導入口107が開口されている。この導入口107は、搬送オーガー79の略バケット状に形成された排出部96の円弧形状に設けられた外周板99が排出口91を閉塞することで、同時に閉塞されるように構成されている。
【0085】
また、上記現像剤供給部材106の他端部側には、図19及び図21に示すように、現像剤を供給する本実施の形態に係る開口部としての供給口108が下向きに開口されている。この供給口108は、現像装置10の現像剤供給用オーガー50の外周を覆う現像剤供給用円筒部109の上端部に開口された受入口110と対応した位置に開口されている。
【0086】
さらに、上記現像剤供給部材106の内部には、図1及び図22に示すように、供給口108を開閉するシャッター部材120が、当該現像剤供給部材106の長手方向に沿って移動自在に配置されている。なお、上記シャッター部材120は、図1に示すように、例えば、現像剤供給部材106内の天井部に設けられた案内用突部161に挿入される図示しない案内用凹部を備えており、当該現像剤供給部材106内の長手方向に沿って案内されるように構成されている。
【0087】
このシャッター部材120は、先端部が仕切り壁121によって閉塞され、基端部が開口された略円筒形状に形成されているとともに、供給口108に対応した位置に下向きに開口部122が設けられている。また、上記シャッター部材120の開口部122の一端(図示例では右側端)には、供給口108を開いた状態で当該シャッター部材120が確実に停止するように、当該供給口108の端部に突き当たる突き当て部123が供給口108の内部に突出した状態で設けられている。このシャッター部材120の突き当て部123は、当該シャッター部材120が供給口108を閉じた状態では、供給口108の他方の端部に突き当たった状態で停止し、供給口108を閉塞するようになっている。
【0088】
また、上記シャッター部材120の外周面には、当該シャッター部材120の外周面と現像剤供給部材106の内面との隙間から現像剤が漏れるのを防止するため、薄肉のスポンジ等の部材からなるシール部材124が設けられている。
【0089】
さらに、上記現像剤供給部材106の内部には、図1及び図22に示すように、シャッター部材120が供給口108を閉じた状態を保持するように、シャッター部材120に弾性力を作用させる弾性部材としてのコイルスプリング125が配置されている。このコイルスプリング125は、例えば、金属製のバネ材料からなる断面円形状の線状部材を螺旋状に巻いて形成された圧縮コイルスプリングからなる。また、上記コイルスプリング125は、図1に示すように、その基端部が第2の駆動用歯車103に一体的に設けられた回転軸103aに固定した状態で取り付けられており、当該第2の駆動用歯車103によって回転駆動されることで現像剤を搬送する現像剤搬送部材としてのコイルスプリングオーガーを兼ねている。上記コイルスプリングオーガー125は、図22及び図23(a)に示すように、例えば、その基端部に第2の駆動用歯車103の回転軸103aに対して直径方向に折り曲げられた端部125aが、当該回転軸103aに直径方向に沿って設けられた挿入口に挿通されることによって取り付けられる。また、上記コイルスプリングオーガー125は、図23(b)に示すように、例えば、その基端部に第2の駆動用歯車103の回転軸103aに対して直径方向に折り曲げられた端部125aが、当該回転軸103aに設けられた凹溝163に挿通されることによって取り付けられるように構成しても良く、その取付手段は、任意である。
【0090】
また、上記コイルスプリングオーガー125は、図22に示すように、例えば、第2の駆動用歯車103が時計回り方向に回転駆動されることによって、排出口91から排出される現像剤を開口部としての供給口108へと搬送する方向に螺旋状に巻かれている。さらに、上記コイルスプリングオーガー125は、第2の駆動用歯車103によって回転駆動されることで、当該コイルスプリングオーガー125の外径が小さくなる巻き締め方向となるように螺旋状に巻かれている。
【0091】
上記コイルスプリングオーガー125のピッチは、現像剤の搬送量を考慮して適宜設定されるが、現像剤を供給口108から安定して供給可能なように、供給口108が開口した位置まで圧縮された状態で当該供給口108の内部に例えば2〜3ピッチ程度の螺旋状部分が位置するように設定される。なお、上記コイルスプリングオーガー125のピッチは、その全長にわたって一定である必要は必ずしもなく、現像剤の搬送性を考慮してピッチが粗な部分と密な部分とを適宜設けても良い。
【0092】
上記コイルスプリングオーガー125は、当該コイルスプリングオーガー125を回転駆動する第2の駆動用歯車103と別体として構成されているが、このコイルスプリングオーガー125は、当該コイルスプリングオーガー125を反発弾性を有する合成樹脂によって形成することにより、第2の駆動用歯車103と一体的に形成しても良い。この場合には、コイルスプリングオーガー125と第2の駆動用歯車103とが一体となり、部品点数を減少させることができるとともに、コストダウンが可能となる。
【0093】
上記圧縮スプリングからなるコイルスプリングオーガー125は、図1に示すように、通常、シャッター部材120が供給口108を閉じた状態を保持するように、シャッター部材120が現像剤供給部材106の先端部に突き当たって停止した位置に移動するように、シャッター部材120に対して押圧する弾性力を作用させるように構成されている。
【0094】
そして、上記シャッター部材120は、図19に示すように、トナーカートリッジ60Y、60M、60C、60Kを画像形成装置本体1の現像剤供給部65Y、65M、65C、65Kに装着することによって、当該現像剤供給部65Y、65M、65C、65Kの内部に突出した状態で設けられた細い軸状の作動用突起127によって押されて、コイルスプリングオーガー125の弾性力に抗して供給口108を開放した位置に移動するように構成されている。コイルスプリングオーガー125は、このように圧縮された状態で回転駆動され、現像剤を供給口108へと搬送する。
【0095】
上記コイルスプリングオーガー125の先端125bは、図1に示すように、シャッター部材120の仕切り壁121の内面に接触している。このシャッター部材120の仕切り壁121の内面には、コイルスプリングオーガー125の先端125bが挿入可能な凹部128が設けられており、コイルスプリングオーガー125が回転駆動されることにより当該コイルスプリングオーガー125の先端125bが凹部128に入り込むように構成されている。
【0096】
更に説明すると、上記コイルスプリングオーガー125の先端125bは、図24に示すように、当該コイルスプリングオーガー125の軸方向に沿って小さな円弧状に折り返されており、当該先端125bは、図25に示すように、シャッター部材125の仕切り壁121の内面にその外周端の一部に設けられた凹部164に嵌り込むようになっている。また、上記凹部164は、コイルスプリングオーガー125の回転方向に沿った上流側の端部が急激に深くなるように設定されているとともに、回転方向に沿った下流側に向けて徐々に浅くなるように形成されている。
【0097】
そのため、上記コイルスプリングオーガー125は、図1に示すように、1回転する毎に、その先端125bが、図25に示すように、シャッター部材125の仕切り壁121の内面に設けられた凹部164に嵌り込み、僅かではあるが瞬間的に伸張された状態となり、当該コイルスプリングオーガー125に付着した現像剤を除去しつつ回転するように構成されている。
【0098】
なお、上記コイルスプリングオーガー125に付着した現像剤を除去するための構成としては、上記のものに限定されず、例えば、図26に示すように、シャッター部材125の仕切り壁121の内面をコイルスプリングオーガー125の軸方向に沿って傾斜した斜面に形成するとともに、コイルスプリングオーガー125の先端部125bも、当該コイルスプリングオーガー125の軸方向に沿って傾斜した斜面に形成することにより、軸方向に沿って伸縮するように構成しても良い。
【0099】
なお、上記現像剤搬送部材としては、コイルスプリングオーガー125に限定されるものではなく、現像剤を搬送可能であって、シャッター部材125を供給口108を閉じるように弾性力を作用させることが可能な部材であればよく、例えば、金属製のバネ板等からなる帯状の部材を螺旋状に巻いたものなどを用いても良い。
【0100】
また、上記トナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kは、プリンタ本体1のクリーニング装置11Y、11M、11C、11K及びベルトクリーニング装置27から排出される廃棄トナーを回収可能なように構成されている。
【0101】
即ち、上記トナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kには、図15に示すように、廃棄現像剤収容室82の背面側に、プリンタ本体1のクリーニング装置11Y、11M、11C、11K及びベルトクリーニング装置27から排出される廃棄トナーを導入する導入口130が開口されている。この導入口130の外周には、トナーの漏れを防止するため、スポンジ等からなるシール部材131が設けられている。また、上記導入口130は、図14に示すように、スプリング142により付勢されて第2のシャッター部材132によって通常は閉塞されている。
【0102】
そして、上記トナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kの廃棄トナー用の導入口130は、図5に示すように、トナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kをプリンタ本体1に装着することによって、プリンタ本体1側の現像剤回収部66Y、66M、66C、66Kによって、第2のシャッター部材132が内側に押されることによって開口される。
【0103】
なお、上記プリンタ本体1の黒の現像剤回収部66Kは、上述したように、黒のクリーニング装置11Kからの廃棄トナー以外に、中間転写ベルト12のベルトクリーニング装置27からの廃棄トナーをも回収するようになっている。その際、上記中間転写ベルト12のベルトクリーニング装置27は、図2に示すように、黒のクリーニング装置11Kの略真上に位置するため、黒の現像剤回収部66Kは、図10に示すように、中間転写ベルト12のベルトクリーニング装置27によって回収された廃棄トナーを、中間転写ベルト12のベルトクリーニング装置27の端部と黒のクリーニング装置11Kの端部とを繋ぐように形成された当該黒の現像剤回収部66Kによって合流させ、黒のクリーニング装置11Kの排出用オーガーによって黒のトナーカートッジ60Kの導入口132へと排出するように構成されている。
【0104】
以上の構成において、この実施の形態に係るシャッター開閉機構を用いた画像形成装置では、次のようにして、シャッター部材が開口部を閉じるように弾性力を作用させる弾性部材によって現像剤を搬送することが可能となっている。
【0105】
すなわち、この実施の形態に係る画像形成装置では、図2に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kによって各色のトナー像が順次形成され、これらの各画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kの感光体ドラム8上に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト12上に順次多重に一次転写された後、二次転写位置において中間転写ベルト12上から記録用紙16に一括して二次転写され、記録用紙16上にトナー像が定着されて、図4に示すように、プリンタ本体1の上部に設けられた排出トレイ22上に排出される。
【0106】
上記カラープリンタでは、図2に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kによって各色のトナー像を形成する際に、画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kの現像装置10内の現像剤37中のトナーが徐々に消費され、現像装置10内のトナー濃度が低下するため、各画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kの現像装置10には、図5に示すように、トナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kから予め定められたタイミングで対応する色の少なくともトナーを含む新現像剤61が供給される。
【0107】
また、上記トナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kは、図14に示すように、新現像剤収容室81から新しい現像剤61が供給されて、新現像剤収容室81内が空になった場合或いは新現像剤収容室81内が空に近い状態になった場合には、図4及び図5に示すように、画像形成装置本体1のサイドカバー29を開けて、空になった或いは空に近い状態になったトナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kを画像形成装置本体1から取り外して、新しいトナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kが画像形成装置本体1に装着される。
【0108】
上記トナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kは、図5に示すように、画像形成装置本体1に装着されることで、図19に示すように、搬送オーガー79及びコイルスプリングオーガー125を回転駆動する駆動用歯車102及び中間歯車103が、画像形成装置本体1側の本体歯車104と噛み合わされるとともに、現像剤供給部材106の供給口108が開口される。
【0109】
その際、上記トナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kの供給口108を開閉するシャッター部材120には、図1に示すように、現像剤搬送部材を兼ねるコイルスプリングオーガー125によって、当該シャッター部材120を常時閉じる方向に保持させる弾性反発力からなる保持力が作用している。そして、トナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kを画像形成装置本体1に装着することによって、画像形成装置本体1側に設けられた作動用突起127によってシャッター部材120が押され、コイルスプリングオーガー125が縮められる方向に弾性変形することによって、当該供給口108が開口されるようになっている。
【0110】
そして、上記トナーカートッジ60Y、60M、60C、60Kでは、図18及び図19に示すように、画像形成装置本体1側の本体側の歯車104を予め定められたタイミングで回転駆動することにより、当該本体側の歯車104の回転駆動力が第1及び第2の駆動用歯車102,103に伝達され、搬送オーガー79及びコイルスプリングオーガー125が回転駆動される。
【0111】
上記搬送オーガー79が回転駆動されると、図17に示すように、当該搬送オーガー79の軸方向に沿った上流側の端部に設けられた平板部94によって、図19に示すように、新現像剤収容室81の底部に位置する新現像剤61が周方向に沿って掻き取られて崩されるとともに、当該平板部94によって掻き取られて崩された新現像剤61は、当該搬送オーガー79の軸方向に沿った中間部に設けられた搬送用羽根95によって下流側へ搬送される。
【0112】
そして、上記搬送オーガー79の搬送用羽根95によって軸方向下流側へと搬送された新現像剤61は、搬送オーガー79のバケット状に形成された排出部96によってすくい取られて、図19に示すように、搬送オーガー79の軸方向に沿った下流側端部に設けられた排出口90から排出される。
【0113】
上記排出口90から排出された現像剤61は、図16及び図19に示すように、円筒形状に形成された現像剤供給部材106の基端部の上方に設けられたる導入口107から当該現像剤供給部材106の内部へと落下し、現像剤供給部材106の内部に設けられたコイルスプリングオーガー125によって現像剤供給部材106の先端部に開口された供給口108から現像装置10へと供給される。
【0114】
その際、上記コイルスプリングオーガー125は、シャッター部材120が供給口108を閉じた状態を保持するように、当該シャッター部材120に保持力としての反発弾性力を付与する弾性部材としての機能以外に、現像剤供給部材106の内部において現像剤61を搬送する現像剤搬送部材を兼ねており、その分だけ部品点数を減少させることができ、コストダウン並びに組立性の向上が可能となっている。
【符号の説明】
【0115】
60Y、60M、60C、60K:トナーカートッジ、108:供給口、120:シャッター部材、125:コイルスプリングオーガー。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤を収容する現像剤収容容器に開口された開口部と、
前記現像剤収容容器の内部に配置され、前記現像剤を前記開口部へ搬送する現像剤搬送部材と、
前記開口部を開閉するシャッター部材と、
前記シャッター部材が前記開口部を閉じるように弾性力を作用させる弾性部材とを備え、
前記弾性部材が前記現像剤搬送部材を兼ねていることを特徴とするシャッター開閉機構。
【請求項2】
前記弾性部材は、圧縮されたコイルスプリングからなることを特徴とする請求項1に記載のシャッター開閉機構。
【請求項3】
前記コイルスプリングは、前記現像剤の搬送方向への回転駆動に対して、当該コイルスプリングが巻き締められる方向に巻かれていることを特徴とする請求項2に記載のシャッター開閉機構。
【請求項4】
前記コイルスプリングは、金属又は合成樹脂によって形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のシャッター開閉機構。
【請求項5】
前記コイルスプリングは、当該コイルスプリングを回転駆動する駆動ギアと一体的に形成されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のシャッター開閉機構。
【請求項6】
前記コイルスプリングは、前記現像剤の搬送方向への回転駆動に伴って前記現像剤の搬送方向に沿って伸縮するように装着されていることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載のシャッター開閉機構。
【請求項7】
前記コイルスプリングは、前記シャッター部材に設けられた凹部又は凸部に接触することで、前記現像剤の搬送方向への回転駆動に伴って前記現像剤の搬送方向に沿って伸縮することを特徴とする請求項6に記載のシャッター開閉機構。
【請求項8】
内部に現像剤が収容されるとともに、前記現像剤を外部に供給する供給口を有する現像剤収容容器本体と、
前記現像剤収容容器本体の内部に配置され、前記現像剤を前記供給口へ搬送する現像剤搬送部材と、
前記供給口を開閉するシャッター部材と、
前記シャッター部材が前記供給口を閉じるように弾性力を作用させる弾性部材とを備え、
前記シャッター部材を開閉する開閉機構として前記請求項1乃至7のいずれかに記載されたシャッター開閉機構を用いたことを特徴とする現像剤収容容器。
【請求項9】
静電潜像を保持する像保持体と、
前記像保持体上に形成された静電潜像を現像剤によって現像する現像手段と、
前記現像手段に補給する現像剤を収容する現像剤収容容器とを備え、
前記現像剤収容容器として、前記請求項8に記載された現像剤収容容器を用いたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
現像剤を収容する現像剤収容容器に開口された開口部と、
前記現像剤収容容器の内部に配置され、前記現像剤を前記開口部へ搬送する現像剤搬送部材と、
前記開口部を開閉するシャッター部材と、
前記シャッター部材が前記開口部を閉じるように弾性力を作用させる弾性部材とを備え、
前記弾性部材が前記現像剤搬送部材を兼ねていることを特徴とするシャッター開閉機構。
【請求項2】
前記弾性部材は、圧縮されたコイルスプリングからなることを特徴とする請求項1に記載のシャッター開閉機構。
【請求項3】
前記コイルスプリングは、前記現像剤の搬送方向への回転駆動に対して、当該コイルスプリングが巻き締められる方向に巻かれていることを特徴とする請求項2に記載のシャッター開閉機構。
【請求項4】
前記コイルスプリングは、金属又は合成樹脂によって形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のシャッター開閉機構。
【請求項5】
前記コイルスプリングは、当該コイルスプリングを回転駆動する駆動ギアと一体的に形成されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のシャッター開閉機構。
【請求項6】
前記コイルスプリングは、前記現像剤の搬送方向への回転駆動に伴って前記現像剤の搬送方向に沿って伸縮するように装着されていることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載のシャッター開閉機構。
【請求項7】
前記コイルスプリングは、前記シャッター部材に設けられた凹部又は凸部に接触することで、前記現像剤の搬送方向への回転駆動に伴って前記現像剤の搬送方向に沿って伸縮することを特徴とする請求項6に記載のシャッター開閉機構。
【請求項8】
内部に現像剤が収容されるとともに、前記現像剤を外部に供給する供給口を有する現像剤収容容器本体と、
前記現像剤収容容器本体の内部に配置され、前記現像剤を前記供給口へ搬送する現像剤搬送部材と、
前記供給口を開閉するシャッター部材と、
前記シャッター部材が前記供給口を閉じるように弾性力を作用させる弾性部材とを備え、
前記シャッター部材を開閉する開閉機構として前記請求項1乃至7のいずれかに記載されたシャッター開閉機構を用いたことを特徴とする現像剤収容容器。
【請求項9】
静電潜像を保持する像保持体と、
前記像保持体上に形成された静電潜像を現像剤によって現像する現像手段と、
前記現像手段に補給する現像剤を収容する現像剤収容容器とを備え、
前記現像剤収容容器として、前記請求項8に記載された現像剤収容容器を用いたことを特徴とする画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公開番号】特開2013−37285(P2013−37285A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−175089(P2011−175089)
【出願日】平成23年8月10日(2011.8.10)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月10日(2011.8.10)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]