シート収納装置及び画像形成装置
【課題】ソート装置からのシート取り出し性、及びシートの視認性を向上させることができるシート収納装置及びこれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】シート収納装置300は、複写機本体130の上部に設けられ、複写機本体130から順次搬送されるシートPを下方から受け入れて立てた状態で収納するシート収納部330a〜330eを備えている。シート収納部330a〜330eは、相対回動可能に順次並列して支持されて、複写機本体130からシートを受け入れた各シート収納部を回動させてその回動位置に保持するように構成されている。これにより、シート収納部330a〜330eからのシート取り出し性及びシートの視認性が向上する。
【解決手段】シート収納装置300は、複写機本体130の上部に設けられ、複写機本体130から順次搬送されるシートPを下方から受け入れて立てた状態で収納するシート収納部330a〜330eを備えている。シート収納部330a〜330eは、相対回動可能に順次並列して支持されて、複写機本体130からシートを受け入れた各シート収納部を回動させてその回動位置に保持するように構成されている。これにより、シート収納部330a〜330eからのシート取り出し性及びシートの視認性が向上する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートを略鉛直方向に保持する複数のシート収納部を備えたシート収納装置、及びこのシート収納装置を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の画像形成装置に備えられたシート収納装置として、画像が形成された後に排出されるシートを収容可能な複数のビントレイ(積載トレイ)を移動可能に備えたビン移動型のソータが知られている(特許文献1参照)。他に、固定された複数のビントレイの各ビントレイに対してシート搬送部が移動して選択的にシートを送り込むビン固定型のソータが知られている。
【0003】
特許文献1記載のソータ(シート収納装置)は、いわゆるビン移動型ソータであり、上下方向に収納された複数のビントレイが、両側部に設けられた螺旋カムの1回転により各ビントレイが1段ずつ上昇または下降させられる。画像形成装置本体により画像形成されたシートは、排出ローラ対を経てソート装置へ送られ、回動で切り換えられた切換え部材(フラッパ)により、ソートパスまたはノンソートパスの方向へ選択的に送られる。
【0004】
そして、ノンソートパスを通過したシートはノンソートトレイ上へ排出され、ソートパスを通過したシートは排出ローラにより排出され、その排出と同期して昇降する各ビントレイ上に積載される。ビントレイ上に格納されたシートは、各ビントレイに開設された切り欠きを貫通する整合棒の回動によって整合され、さらに必要に応じて電動ステイプラによってステイプル処理が施される。そして、ユーザが出力したシートを取り出す際には、整合棒の回動によって、全てのビントレイが同時に手前側に出てくるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平08−048458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来のシート収納装置は、シートの仕分けを行うために、複数のビントレイを上下方向に段積みに配置し、排出シートのジョブごとに排出されるビントレイを変更する構成とされている。そして、このソート装置では、各ビントレイの位置に高低差があり、特に低いビントレイに積載されたシートの視認性、及び取り出し性が良好ではなかった。また、取り出し時に全てのビントレイが手前に出てくる構成のため、最上段のビントレイ以外の各ビントレイに積載されたシートは、その視認性が良好ではなかった。
【0007】
また、上記従来のシート収納装置は、画像形成装置の排出部に対して下流横方向(幅方向)に配置されている。そのため、画像形成装置とシート積載装置とを合わせたシステム全体の幅方向の装置サイズが、画像形成装置の排出部に対して、さらに排出シートサイズの搬送方向長さ分だけ必要であった。
【0008】
本発明は、積載トレイからのシート取り出し性、及びシートの視認性を向上させることができるシート収納装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、シートを搬送するシート搬送部と、搬送されたシートを下方から受け入れ、受け入れたシートを立てた状態で収納する複数のシート収納部と、を備え、前記複数のシート収納部は各々、シート搬送方向のシートの移動を許容し且つシート搬送方向と逆方向のシートの移動を規制して保持する保持部を有するとともに、前記保持部に保持されたシートのシート面に沿って回動可能に、前記複数のシート収納部に収納されたシートのシート面がそれぞれ対向する方向に順次並列して支持されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、複数のシート収納部が、保持部に保持されたシートのシート面に沿って回動可能に、且つシート面が対向する方向に順次並列して支持されるので、収納位置に高低差をなくすことができる。そして、シートを受け入れた各シート収納部を回動させて保持することが可能なので、どのシート収納部においても視認性を従来装置に比して向上させることができ、シートの取り出し性を向上できる。また、シート収納部を複数並列配置したことで、従来装置に比べて装置の設置スペース(横幅方向長さ)を大きくすることなく、収納量を増加することができる。さらに、シート収納部の収納手法に関してシートを縦方向に収納する手法を用いたため、ラージサイズを収納した場合でも、装置の設置スペース(横幅方向長さ)を大きくすることがない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る画像形成装置としての複写機を示す断面図。
【図2】本発明に係る複写機本体及びシート収納装置を制御する制御系を示すブロック図。
【図3】本発明に係る実施形態におけるシート収納装置を示す図であり、(a)は断面図、(b)は斜視図。
【図4】(a)〜(c)は本実施形態におけるシート収納部の保持部の詳細を示す断面図。
【図5】上記シート収納装置に設けられた別の保持部の構成を示す図。
【図6】(a),(b)は本実施形態におけるシート収納装置の収納部の回動構成を説明する斜視図。
【図7】(a)〜(c)は本実施形態におけるシート収納装置の収納部の回動動作を説明する側面図。
【図8】本実施形態におけるシート収納装置を制御する制御系を示すブロック図。
【図9】(a)〜(f)は本実施形態におけるシート収納装置の動作を説明する斜視図。
【図10】本実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【図11】本実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【図12】本実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【図13】本実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る実施形態のシート収納装置及びこのシート収納装置を備えた画像形成装置について、図1乃至図13を参照して説明する。なお、説明中で取り上げている数値は、参考数値であって、本発明を限定するものではない。また、同一の符号を付したものは、同様な構成であり、これらについての重複説明は、適宜に省略するものとする。
【0013】
本発明に係る画像形成装置であるカラー複写機100について、図1を参照して説明する。カラー複写機100は、画像形成装置本体である複写機本体130と、この複写機本体130の上方に接続して配置されたシート収納装置300とを備えている。このカラー複写機100は、画像を形成する後述の画像形成部と、この画像形成部で形成された画像を担持して搬送されるシートPを収納するシート収納部330a〜330eとを備えている。シート収納装置300はオプションとして使用されることがあるため、複写機本体130はシート収納装置300を外した状態で単独でも使用できるように構成されている。また、シート収納装置300と複写機本体130とは、一体に構成されていてもよい。
【0014】
[画像形成装置]
続いて、複写機本体130について説明する。即ち、複写機本体130は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像を形成する、平行に配置された4つの感光体ドラムa(イエロー)、感光体ドラムb(マゼンタ)、感光体ドラムc(シアン)、感光体ドラムd(ブラック)を備えている。これら感光体ドラムa〜dは、不図示のモータによってそれぞれ駆動される。複写機本体130は、感光体ドラムa〜dの上部に、これを縦断する態様で配置された転写搬送部である中間転写ベルト102を備えている。
【0015】
感光体ドラムa〜dの各周囲には、不図示の1次帯電器、現像器、転写帯電器がそれぞれ配置され、それらがプロセスカートリッジ101a〜101dとしてユニット化されている。また、感光体ドラムa〜dの下方には、ポリゴンミラー等で構成される露光装置106が配置されている。感光体ドラムa〜d、後述の転写帯電部材102a〜102d及び中間転写ベルト102により、本発明に係る画像形成部が構成されている。
【0016】
まず、感光体ドラムaには、原稿のイエロー成分色の画像信号によるレーザ光が露光装置106のポリゴンミラー等を介して投射される。これにより、感光体ドラムa上に静電潜像が形成され、これに現像器からイエロートナーが供給されて現像され、静電潜像がイエロートナー像(画像)として可視化される。このトナー像が感光体ドラムaの回転に伴って、感光体ドラムaと中間転写ベルト102とが当接する1次転写部位に到来する。すると、転写帯電部材102aに印加した1次転写バイアスによって、感光体ドラムa上のイエロートナー像が中間転写ベルト102に転写される(1次転写)。
【0017】
中間転写ベルト102のイエロートナー像を担持した部位が画像形成部に移動すると、このときまでにこの画像形成部において上記と同様な方法で感光体ドラムb上にマゼンタトナー像(画像)が形成される。そして、このマゼンタトナー像がイエロートナー像上から中間転写ベルト102に転写される。同様に、中間転写ベルト102が移動するにつれて、画像形成部のそれぞれの1次転写部位においてシアントナー像、ブラックトナー像が、前記のイエロートナー像、マゼンタトナー像上に重ね合わせて転写される。
【0018】
また、複写機本体130内の下部には、シートPを収納する給紙カセット104が設けられている。給紙カセット104に収納されたシートPは、シート給送方向の上部に配置されたピックアップローラ108によって1枚ずつ送り出される。このシートPは、レジストレーションローラ109でタイミングを合わされた後、2次転写の部位に到達すると、2次転写ローラ対103に印加した2次転写バイアスによって、中間転写ベルト102上の4色のトナー像を一括して転写される(2次転写)。
【0019】
4色のトナー像が転写されたシートPは、搬送ガイド120に案内されて定着ローラ対105に搬送され、そこで加熱及び加圧を受けて定着され、これにより各色のトナーが溶融混色してシートPに固定されたフルカラーのプリント画像とされる。この後、定着ローラ対105の下流に配置された排出ローラ対110によって、複写機本体130の外方に排出される。
【0020】
図2は、カラー複写機100の複写機本体130及びシート収納装置300を制御する制御系を示すブロック図である。図2に示すように、この制御系はCPU回路部630を有しており、このCPU回路部630は、CPU629、ROM631、RAM650を有している。
【0021】
CPU回路部630は、画像信号制御部634、プリンタ制御部635、シート収納装置制御部(以下、「収納装置制御部」という)636、及び外部インターフェース637を制御している。CPU回路部630は、ROM631に格納されているプログラム、及び操作部601の設定に従って制御を行う。操作部601は、例えば複写機本体130に、ユーザによる設定操作が可能に配置されている。
【0022】
プリンタ制御部635は、複写機本体130を制御する。収納装置制御部636は、シート収納装置300を制御する。なお、本実施形態では、収納装置制御部636をシート収納装置300に搭載した構成について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。つまり、収納装置制御部636をCPU回路部630と一体的に複写機本体130に設け、複写機本体130側からシート収納装置300を制御する構成としてもよい。
【0023】
RAM650は、制御データを一時的に保持する領域や、制御に伴う演算の作業領域として用いられる。外部インターフェース637は、コンピュータ(PC)620からのインターフェースであり、プリントデータを画像に展開して画像信号制御部634に出力する。画像信号制御部634からプリンタ制御部635に出力された画像は、不図示の露光制御部に入力される。
【0024】
[シート収納装置]
まず、図1、図3乃至図8を用いて、シート収納装置300について説明する。図3(a),(b)は本実施形態におけるシート収納装置300の断面図及び斜視図、図4(a)〜(c)は本実施形態における保持部の詳細を示す断面図を示している。
【0025】
本シート収納装置300は、複写機本体130の上部に設けられ、複写機本体130から順次搬送され、下方から受け入れたシートを立てた状態で収納する複数のシート収納部330a〜330eを備えている。シート収納部330a〜330eは、共通の収納部連結軸(支持軸)308に相対回動可能に順次並列して支持されて、複写機本体130からシートを受け入れた各シート収納部を回動させてその回動位置に保持するように構成される。
【0026】
さらに、シート収納部330a〜330eは各々、複写機本体130から夫々受け入れるシート搬送方向のシートの移動を許容し且つシート搬送方向と逆方向のシートの移動を規制して保持する保持部200を有している。そして、シート収納部330a〜330eは、保持部200に保持されたシートのシート面に沿って回動可能に、シート面が対向する方向に順次並列して支持されている。つまり、シート収納部330a〜330eは、シートを受け入れて保持部200で保持しているシート収納部を、収納部連結軸308を支点として順次異なる角度で回動させて各回動位置に保持するように構成されている。
【0027】
そして、シート収納部330a〜330eは、複写機本体130からシートを受け入れた各シート収納部を任意の回動位置に回動させて保持するように構成されている。つまり、シート収納部330a〜330eは、シートを受け入れて保持部200で保持しているシート収納部を、順次異なる角度で回動させて各回動位置に保持するように構成されている。
【0028】
また、シート収納部330a〜330eの夫々では、保持部200を通過したシートの一部がシート収納部から突出するよう保持される構成となっている。図1で、シート収納部330a〜330eでは、保持部200内で保持部材305により保持されたシートはその先端部(図1上方端部)をシート収納部から突出させて保持されるように、収納ガイド板304の高さと保持部材305の位置が調整されている。これにより、シート収納部330a〜330eでのシートの視認性及び取り出し性の向上に大幅に寄与することができる。
【0029】
すなわち、シート収納装置300は、図1及び図3(a)に示すように、複写機本体130の上部に載せるように配置されている。そして、下部に設けられた湾曲状の搬送ガイド313を介して複写機本体130に配置された排出ローラ対110によってシートPが送り込まれる。搬送ガイド313の入口部には入口センサS1が配置されており、この入口センサS1の検知に基づいて、複写機本体130からのシートPの搬送タイミングがモニターされている。
【0030】
搬送ガイド313の下流には、搬送モータM1と、搬送モータM1の駆動を伝達する搬送ローラ駆動ギヤ307とが配置されている。さらに、搬送ローラ駆動ベルト306を介して搬送ローラ駆動ギヤ307から回転が伝達される搬送ローラ301と、搬送ローラ301に対向する搬送従動コロ302とが配置されている。これら搬送ローラ301と搬送従動コロ302とにより、シート搬送部としての搬送ローラ対(301,302)が構成されている。複写機本体130から送られるシートPは、搬送ローラ301と搬送従動コロ302とによりシート収納部330a,330b,330c,330d,330e(以下、収納部全体を示す場合は「シート収納部330」という)に搬送される。
【0031】
図1に示すように、カラー複写機100の幅方向(図1の左右方向、即ちシート面が対向する方向)には、シート収納部330a〜330eが並列状に配置されている。図3(a),(b)に示すように、シート収納部330a〜330eは、幅方向に延びる収納部連結軸308と、全体的に略コの字状の収納部保持板309とを介して互いに連結されている。
【0032】
シート収納部330a〜330eは、収納部保持板309の下部連結部の中央部に固定された移動連結部材310と、移動プーリ311a,311b及び移動ベルト312とを介して、パルスモータからなる収納部移動モータM2から駆動を受ける。これにより、収納部保持板309を介して一体的に図3(a)のX方向(左右方向)に移動可能に構成されている。移動ベルト312は無端状のタイミングベルトであり、移動プーリ311a,311bはこの移動ベルト(タイミングベルト)312の歯部のピッチに適合した歯部を外周に有している。
【0033】
収納部移動モータM2、移動プーリ311a,311b及び移動ベルト312により、本発明に係る駆動部が構成されている。この駆動部は、シート収納部330a〜330eのうち選択されたシート収納部に複写機本体130からのシートを受け入れ可能となるようにこれらシート収納部の全体を複写機本体130のシート排出部に対して移動させる。このシート排出部は、搬送ローラ対(301,302)のニップ部に相当する。
【0034】
搬送ローラ対(301,302)及び搬送モータM1、並びに収納部移動モータM2及び移動プーリ311a,311bは、シート収納装置300の本体側に支持されている。これらに対してシート収納部330a〜330eは、左右方向に移動可能に支持されている。従って、シート収納部330a〜330eが左右方向に移動して搬送ローラ対(301,302)との相対位置を変えることで、シート収納部330a〜330eに夫々シートPを搬入させ、仕分けながら収納することができる。
【0035】
また、図3(a)に示す左右方向のホーム位置での収納部保持板309の下部中央部に対応する位置には、収納部移動検知センサS3がシート収納装置300の本体側に位置決め固定されている。この収納部移動検知センサS3は、移動する収納部保持板309の移動連結部材310の位置を検知する。収納部移動検知センサS3は、シート収納部330a〜330eの図3(a)のX方向(左右方向)のホーム位置と、ホーム位置からの収納部移動モータM2の駆動パルス数によって、シート収納部330a〜330eの受け渡し位置を決定する。
【0036】
また、シート収納部330a〜330eには、それぞれシート有無検知センサS2(S2a〜S2e)が配置されている。シート有無検知センサ(検知部)S2a〜S2eはそれぞれ、シート収納部330a〜330eの対応するものにシートPが収納されているか否かを検知する。シート無の検知に基づいて、収納装置制御部636のCPU701(図8参照)は、複写機本体130から送られる次のシートPを未収納のシート収納部に搬入するように決定する。
【0037】
次に、図3(a)、図4(a)〜(c)を用いて、シート収納部330の保持部200について説明する。即ち、図3(a)に示すように、シート収納部330a〜330eには保持部200がそれぞれ配置されており、それら保持部200には、図4(a)〜(c)に示す収納ガイド板304及び搬送ガイド303が配置されている。
【0038】
保持部200は、シートを既に受け入れて保持しているシート収納部に対し後続のシートがある場合には、1つのジョブが終了するまでこのシート収納部を回動させない状態で後続のシートを順次受け入れるように構成されている。即ち、保持部200には、略垂直方向(図の上下方向)に延びる収納ガイド板304と、これに対向して略垂直方向(図の上下方向)に延びる搬送ガイド303とが配設されている。搬送ガイド303は、収納ガイド板304に対し所定間隔をあけて対向配置された対向壁部303aと、対向壁部303aの下端から下方に向かって収納ガイド板304側に所定角度で傾斜する斜面部303bとを有している。さらに搬送ガイド303は、斜面部303b下端から下方に収納ガイド板304と平行に延びてシートを案内する搬送ガイド部303cを有している。
【0039】
そして、収納ガイド板304、対向壁部303a及び斜面部303bの内面に内接するように、保持部材305が移動可能に配置されている。保持部材305は、ガイド間距離が大きくなる方向(図4(a)の上方向)には自由に移動できるが、ガイド間距離が小さくなる方向(図4(a)の下方向)には移動できないように構成されている。また、搬送ガイド303には、保持部材305が図4の手前−奥方向に移動しても脱落させない係止部が、シートPの搬入部を妨げない範囲で設けられている。なお、本実施形態に用いる保持部材305として、ボール形状、円筒形状、紡錘形のいずれを用いることもできる。
【0040】
さらに、図5に示されるように搬送ガイド303に固定軸404を固設し、この固定軸404にワンウェイクラッチ403を介して保持部材としてのスポンジローラ405を設けてもよい。スポンジローラ405は、弾性を有する発泡体により構成され、収納ガイド板304に当接して弾性変形した状態で設けられる。ワンウェイクラッチ403は、図5において時計周りにはフリーに回転可能であるが、反時計回りには固定軸404に追従するため回転できないようになっている。すなわち、ワンウェイクラッチ403が組み込まれたスポンジローラ405は、シート搬送部としての搬送ローラ301及び従動コロ302によりシート収納部330に搬送されてきたシートに追従して回転する。一方、シート搬送方向と反対方向のシートの移動は、収納ガイド板304との間で生ずるスポンジローラ405の押圧力により規制され、シートはその自重に抗して保持される。
【0041】
続いて、シートPが保持部200に保持される動作について、図4(b),(c)を用いて説明する。即ち、搬送ローラ対(301,302)によりシートPが保持部200内に搬送されると、保持部材305が矢印Y方向にシートPの厚さ分移動させられる(図4(b))。そしてシートPは、その後端が搬送ローラ対(301,302)のニップから抜けると、収納ガイド板304と保持部材305とにより保持される(図4(c))。
【0042】
このように、シートPを収納ガイド板304と保持部材305との間に挿入する際には、矢印Y方向へ移動自在な保持部材305をシートPの厚さ分のみ移動させるだけの弱い力で挿入することができる。挿入されたシートPの後端が搬送ローラ対(301,302)から抜けると、保持部材305に作用する重力が搬送ガイド303の斜面部303bを介して、収納ガイド板304の面へ当接する当接力F(F=M/tanθ)を加える(図4(c))。楔効果として作用するこの当接力Fにより、シートPは、脱落することなく保持部200内に保持される。
【0043】
以後、後続のシートPも、収納ガイド板304の内面で保持されている先行の保持シートPと同様に、収納ガイド板304と搬送ガイド303との間を搬送され、保持部材305と先行のシートPとのニップ部へ突入される。これにより、先行の保持シートPを収納ガイド板304内に保持しながら、後続のシートPも当接力Fによって保持される。
【0044】
この一連の動作を、順次搬送されてくるシートPに対して繰り返し行うことで、シート収納部330a〜330e内に複数のシートPをそれぞれ収納することが可能となる。収納ガイド板304と保持部材305間に保持されたシートを、シート収納装置300の手前−奥方向及び矢印Z方向(図4(b)上方向)に引けば楔効果は作用しないため、片手で容易に保持部200からシート(又はシート束)を取り出すことができる。
【0045】
次に、本発明におけるシート収納装置300のシート収納部330を回転させるための構成について説明する。図6(a),(b)は、本実施形態におけるシート収納装置の収納部の回転構成を説明する斜視図である。
【0046】
すなわち、図6(a),(b)に示すように、シート収納部330(330a〜330e)には、それぞれ収納部回動モータM3が配設されている。各収納部回動モータM3は、それぞれシート収納装置300の本体側に取り付けられている。
【0047】
収納部回動モータM3の出力軸には、収納部回動用プーリ367が取り付けられている。収納部回動用プーリ367から収納部保持板309側に所定距離をおいた位置には、シート収納装置300の本体側に位置決めされた収納部回動用プーリ362が配設されている。収納部回動用プーリ362,367間には、無端状のタイミングベルト360が巻き掛けられている。従って、収納部回動モータM3が回転駆動すると、収納部回動用プーリ362,367及びタイミングベルト360を介して回転板363が回転させられる。
【0048】
回転板363の周縁部には、板面から突出するようにリンク軸366が固定されている。リンク軸366には、リンク364がその長手方向に形成された案内溝364aを摺動自在に係合させている。リンク364の下端部は、シート収納部330の収納ガイド板304の上端部に連結軸365を介して回動自在に連結されている。
【0049】
また、回転板363の回転軸には、この回転軸と同軸に回転センサフラグ361が取り付けられている。シート収納装置300の本体側には、回転センサフラグ361を検知することでシート収納部330の回動位置を検知する収納部回動位置検知センサS4が取り付けられている。この構成により、シート収納部330の回動方向でのホーム位置と、このホーム位置からの収納部回動モータM3の駆動パルス数とに基づいて、シート収納部330の回動方向の位置が決められる。
【0050】
上記構成により、シート収納部330は、収納部連結軸308を中心として回動可能とされ、パルスモータからなる収納部回動モータM3の駆動パルス数に応じて、回動角度が正確に変更される。つまり、シート収納部330a〜330eは、受け入れたシートを保持部200に保持した状態で、収納部回動モータM3の駆動パルス数に応じて、順次異なる角度で回動して夫々の回動位置に保持される。
【0051】
次に、シート収納部330の回動動作について、図7(a)〜(c)を参照して説明する。図7は、本実施形態のシート収納装置の収納部の回転動作を説明する図であり、(a)はシート収納部の回動前の状態を示す右側面図、(b)はシート収納部の回動前の状態を示す左側面図、(c)はシート収納部の回動時の状態を示す右側面図である。
【0052】
図7(a)に示すように、シートPがシート収納部330へと収納され、シートPを保持し、図7(b)のシート有無検知センサS2がONしてから所定時間後に、収納部回動モータM3が起動して回転板363を回動させる。これにより、回転板363に取り付けられたリンク軸366が回転移動して、リンク364が図7(c)に示す位置(上方)へと移動する。これにより、リンク364の下端部を収納ガイド板304に連結している連結軸365が収納ガイド板304を上方に牽引することため、シート収納部330が図7(c)の時計方向に回動する。
【0053】
続いて、シート収納装置を制御する制御系について図8を参照して説明する。なお、図8は本実施形態におけるシート収納装置を制御する制御系を示すブロック図である。
【0054】
すなわち、収納装置制御部636は、CPU701、RAM702、ROM703、収納部制御部708を司るI/O705、ネットワークインターフェース704、通信インターフェース706、及び収納部制御部708等を備えている。
【0055】
収納部制御部708は、搬送モータM1、収納部移動モータM2、収納部回動モータM3、入口センサS1、シート有無検知センサS2、収納部移動検知センサS3、及び収納部回動位置検知センサS4を備えている。収納装置制御部636は、各センサS1〜S4の検知結果に基づき、モータM1〜M3をそれぞれに制御して、複写機本体130に設けられたCPU回路部630とCPU701との間で通信を行ってデータを送受信する。
【0056】
引き続き、図9(a)〜(f)を参照して、本実施形態における例えばシート収納部330a,330b,330dにシートPを収納する際の動作について説明する。
【0057】
すなわち、図9(a)に示すように、例えば、シート収納部330dにシートP1が収納されて保持された状態で、後続のシートP2がシート収納部330dへと送られる。そして、図9(b)に示すように、シートP2,P3が順次シート収納部330dで保持され、シートP1〜P3からなるシート束Pdが形成された時点で、1つのジョブが終了したと見なす。
【0058】
すると、図9(c)に示すように、シート収納部330dが、シート束Pdを保持した状態で、収納部連結軸308を中心として角度R3だけ上方に回動する。そして、回動動作が終了し、操作部601によりユーザが次のジョブを選択すると、収納部保持板309の矢印H方向(図3(a)の矢印Xの右方向に同じ)への移動が開始される。この際、収納部保持板309とシート収納部330a,330b,330dとは一体になっているため、収納部保持板309の移動に伴ってシート収納部330a,330b,330dも一体的に移動する。
【0059】
そして、次の収納先となるシート収納部を搬送ローラ対(301,302)のニップに対向する位置まで移動させて、収納先が決定される。つまり、収納部移動検知センサ(検知部)S3の検知に基づいて前述の駆動部が制御され、シート収納部330a〜330eのうちの選択されたものが搬送ローラ対(301,302)のニップ部(シート排出部)に対向して位置される。この際、例えば、次の収納先がシート収納部330aと選択されると、図9(d)に示すように、シート収納部330aへとシートP4,P5が収納されて順次保持され、シート束Paが形成されてジョブが終了する。
【0060】
さらに、図9(e)に示すように、シート収納部330aにシート束Paが保持された状態で、収納部保持板309の収納部連結軸308を中心として角度R4だけ上方に回動する。ここで、収納装置制御部636は、シート収納部330dの回動時の角度R3とシート収納部330aの回動時の角度R4とを異ならせるように制御する。これにより、複数のシート収納部にシートが収納された場合にも、視認性を向上させ、自分の出力したシートがどのシート収納部にあるのかをユーザが容易に判断することができる。
【0061】
さらに、次のジョブが動き出し、例えばシート収納部330bが選択されると、図9(e)に示すように、再び収納部保持板309が矢印H方向に移動する。この移動に伴って、シート収納部330a,330b,330dが、シート収納部330bにシートを収納させる位置まで移動する。そして、図9(f)に示すように、シート収納部330bにシートが順次収納されて、シート束Pbが形成される。
【0062】
本実施形態では、シート収納部330a,330b,330dについてのみ説明したが、シート収納部330c,330eについても、同様にシートが収納されて、ジョブが終了すると回動するように構成されていることは勿論である。
【0063】
このようにして、シートがシート収納部330に収納されたら、各シート収納部330a〜330eが回動し、その回動角度を維持した状態のまま、他の収納部にシートを収納するための位置へと移動する。このように、複数のシート収納部330a〜330eは、それぞれ異なる角度で回動させた回動位置に保持可能に構成されている。さらに、各シート収納部330a〜330eの回動角度を変更することで、シート収納部330に収納したシートの視認性を確保し、ユーザのシートの取り出し性を向上させることができる。
【0064】
次いで、図10乃至図13のフローチャート図を用いて、複写機本体130から排出されたシートPをシート収納装置300に収納させる際の動作フローについて説明する。
【0065】
すなわち、カラー複写機100へプリントジョブが送られる(ステップ800)と、収納対象トレイ番号確定処理(ステップ801)に移行する。
【0066】
図11は、「収納対象トレイ番号確定処理」のラベルで始まるサブルーチンを示すフローチャートである。まず、収納部モニター番号i=0にリセットし(820)、次に収納部モニター番号iに1を加える処理を行なう(821)。次に、i番目のシート収納部におけるシート有無検知センサS2を監視し、i番目のシート収納部に保持シートが存在するか否かを判別する(823)。
【0067】
そして、i番目の収納部に保持シートがある場合には、ステップ821に戻り、再び収納部モニター番号iに1を加える処理を行なう。このように、シート収納部に保持シートがある場合には、5番目のシート収納部の監視が終了するまで、繰り返し行なう。
【0068】
そして、5番目のシート収納部の監視が終了しても、シート収納部に保持シートが存在する場合、即ち、全てのシート収納部に保持シートが存在する場合には、“スタックFULL”の信号をCPU701から発信する。一方、i番目のシート収納部に保持シートが存在しない場合には、シート収納部の搬送対象先を確定し、i番目のシート収納部への搬送指令を出し、収納対象トレイ番号確定処理を完了させ(824、825)、図10の収納部移動処理(802)に移行する。
【0069】
図12は、「収納部移動処理」のラベルで始まるサブルーチンを示すフローチャートである。まず、収納部移動モータM2を駆動して、収納部移動検知センサS3の検知位置まで動作させ、シート収納部330a〜330eを、左右方向でのホーム位置に一旦移動させる(830、831、832)。
【0070】
そして、ホーム位置から、収納対象トレイ番号確定処理(801)で決定されたi番目のシート収納部が搬送ローラ301に一致する位置まで収納部移動モータM2のクロック数をカウントする。そして、シート収納部330a〜330eを所定の位置で停止させる(834〜839)。即ち、対象となるシート収容部の位置に移動させ(834)、収納部移動モータM2を駆動し(835)、収納部移動モータM2をクロック監視する(836)。そして、収納部移動モータM2のクロック数がi×20になるまで収納部移動モータM2を駆動し(837)、クロック数がi×20になった時点で収納部移動モータM2を停止させ(838)、収容部移動処理を完了する(839)。
【0071】
図10に示すように、収納部移動処理(802)が完了すると、プリントの排出許可信号を出力し(803)、シート収納装置300の搬送モータM1を駆動させる(804)。そして、複写機本体130からのシート搬送に備え、入口センサS1によるシートの到達監視を行なう(805)。
【0072】
そして、次の場合にはジャム信号を出力する(805〜810)。(1)シート先端が所定のタイミングで入口センサS1まで到達しない場合。(2)先端が入口センサS1を通過してから所定のモータクロック数が経過しても入口センサS1によるシート後端検知信号が得られない場合。(3)先端が入口センサS1を通過してから所定のモータクロック数が経過しても各収納部のシート有無検知センサS2による検知信号が得られない場合。
【0073】
また、所定のモータクロック数においてシート有無検知センサS2が検知信号を出力した場合には、シート収納部330の保持部200にシートが正常に保持されたと判断し、プリントジョブは正常に終了(完了)したと判断する(811)。そして、シートの収納が完了したと判断すると、シート収納部330の回動処理を実行する(812)。
【0074】
図13は、「収納部回動処理」のラベルで始まるサブルーチンを示すフローチャートである。まず、収納部回動モータM3が駆動し(840)、収納部回動位置検知センサS4がシート収納部330の回動位置を検知し(841)、シート収納部330が回動を開始する(842)。
【0075】
そして、収納部回動位置検知センサS4がONすると(843)、収納部回動モータM3のクロック数を監視する(844)。さらに、収納部回動モータM3が所定のクロック数に達すると(845)、収納部回動モータM3を停止させ(846)、シート収納部330の回動処理を完了させる(847)。この際、シート収納部330の回動角度がシート収納部330ごとに変わるように、収納部回動モータM3のクロック数をシート収納部330ごとに変えるように設定されている。
【0076】
以上の本実施形態によると、収納位置に高低差がなく、如何なる収納部位においても視認性を従来装置に比して向上させることができ、シートの取り出し性を向上することができる。さらに、カラー複写機100の上部にシート収納部330a〜330eを複数並列配置したことで、従来装置に比べて装置の設置スペース(横幅方向長さ)を大きくすることなく、シートの収納量を増加することができる。また、シート収納部330a〜330eの収納手法に関してシートを縦方向に収納する手法を用いているため、ラージサイズを収納した場合でも、装置の設置スペース(横幅方向長さ)を大きくすることがない。
【符号の説明】
【0077】
102,102a〜102d,a〜d…画像形成部(中間転写ベルト,転写帯電部材,感光体ドラム)、130…画像形成装置本体(複写機本体)、200…保持部、300…シート収納部、301,302…シート搬送部(搬送ローラ対)、311a,311b,312,M2…駆動部(移動プーリ,移動ベルト,収納部移動モータ)、330a〜330e…シート収納部、P…シート、S2a〜S2e…検知部(シート有無検知センサ)
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートを略鉛直方向に保持する複数のシート収納部を備えたシート収納装置、及びこのシート収納装置を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の画像形成装置に備えられたシート収納装置として、画像が形成された後に排出されるシートを収容可能な複数のビントレイ(積載トレイ)を移動可能に備えたビン移動型のソータが知られている(特許文献1参照)。他に、固定された複数のビントレイの各ビントレイに対してシート搬送部が移動して選択的にシートを送り込むビン固定型のソータが知られている。
【0003】
特許文献1記載のソータ(シート収納装置)は、いわゆるビン移動型ソータであり、上下方向に収納された複数のビントレイが、両側部に設けられた螺旋カムの1回転により各ビントレイが1段ずつ上昇または下降させられる。画像形成装置本体により画像形成されたシートは、排出ローラ対を経てソート装置へ送られ、回動で切り換えられた切換え部材(フラッパ)により、ソートパスまたはノンソートパスの方向へ選択的に送られる。
【0004】
そして、ノンソートパスを通過したシートはノンソートトレイ上へ排出され、ソートパスを通過したシートは排出ローラにより排出され、その排出と同期して昇降する各ビントレイ上に積載される。ビントレイ上に格納されたシートは、各ビントレイに開設された切り欠きを貫通する整合棒の回動によって整合され、さらに必要に応じて電動ステイプラによってステイプル処理が施される。そして、ユーザが出力したシートを取り出す際には、整合棒の回動によって、全てのビントレイが同時に手前側に出てくるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平08−048458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来のシート収納装置は、シートの仕分けを行うために、複数のビントレイを上下方向に段積みに配置し、排出シートのジョブごとに排出されるビントレイを変更する構成とされている。そして、このソート装置では、各ビントレイの位置に高低差があり、特に低いビントレイに積載されたシートの視認性、及び取り出し性が良好ではなかった。また、取り出し時に全てのビントレイが手前に出てくる構成のため、最上段のビントレイ以外の各ビントレイに積載されたシートは、その視認性が良好ではなかった。
【0007】
また、上記従来のシート収納装置は、画像形成装置の排出部に対して下流横方向(幅方向)に配置されている。そのため、画像形成装置とシート積載装置とを合わせたシステム全体の幅方向の装置サイズが、画像形成装置の排出部に対して、さらに排出シートサイズの搬送方向長さ分だけ必要であった。
【0008】
本発明は、積載トレイからのシート取り出し性、及びシートの視認性を向上させることができるシート収納装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、シートを搬送するシート搬送部と、搬送されたシートを下方から受け入れ、受け入れたシートを立てた状態で収納する複数のシート収納部と、を備え、前記複数のシート収納部は各々、シート搬送方向のシートの移動を許容し且つシート搬送方向と逆方向のシートの移動を規制して保持する保持部を有するとともに、前記保持部に保持されたシートのシート面に沿って回動可能に、前記複数のシート収納部に収納されたシートのシート面がそれぞれ対向する方向に順次並列して支持されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、複数のシート収納部が、保持部に保持されたシートのシート面に沿って回動可能に、且つシート面が対向する方向に順次並列して支持されるので、収納位置に高低差をなくすことができる。そして、シートを受け入れた各シート収納部を回動させて保持することが可能なので、どのシート収納部においても視認性を従来装置に比して向上させることができ、シートの取り出し性を向上できる。また、シート収納部を複数並列配置したことで、従来装置に比べて装置の設置スペース(横幅方向長さ)を大きくすることなく、収納量を増加することができる。さらに、シート収納部の収納手法に関してシートを縦方向に収納する手法を用いたため、ラージサイズを収納した場合でも、装置の設置スペース(横幅方向長さ)を大きくすることがない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る画像形成装置としての複写機を示す断面図。
【図2】本発明に係る複写機本体及びシート収納装置を制御する制御系を示すブロック図。
【図3】本発明に係る実施形態におけるシート収納装置を示す図であり、(a)は断面図、(b)は斜視図。
【図4】(a)〜(c)は本実施形態におけるシート収納部の保持部の詳細を示す断面図。
【図5】上記シート収納装置に設けられた別の保持部の構成を示す図。
【図6】(a),(b)は本実施形態におけるシート収納装置の収納部の回動構成を説明する斜視図。
【図7】(a)〜(c)は本実施形態におけるシート収納装置の収納部の回動動作を説明する側面図。
【図8】本実施形態におけるシート収納装置を制御する制御系を示すブロック図。
【図9】(a)〜(f)は本実施形態におけるシート収納装置の動作を説明する斜視図。
【図10】本実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【図11】本実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【図12】本実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【図13】本実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る実施形態のシート収納装置及びこのシート収納装置を備えた画像形成装置について、図1乃至図13を参照して説明する。なお、説明中で取り上げている数値は、参考数値であって、本発明を限定するものではない。また、同一の符号を付したものは、同様な構成であり、これらについての重複説明は、適宜に省略するものとする。
【0013】
本発明に係る画像形成装置であるカラー複写機100について、図1を参照して説明する。カラー複写機100は、画像形成装置本体である複写機本体130と、この複写機本体130の上方に接続して配置されたシート収納装置300とを備えている。このカラー複写機100は、画像を形成する後述の画像形成部と、この画像形成部で形成された画像を担持して搬送されるシートPを収納するシート収納部330a〜330eとを備えている。シート収納装置300はオプションとして使用されることがあるため、複写機本体130はシート収納装置300を外した状態で単独でも使用できるように構成されている。また、シート収納装置300と複写機本体130とは、一体に構成されていてもよい。
【0014】
[画像形成装置]
続いて、複写機本体130について説明する。即ち、複写機本体130は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像を形成する、平行に配置された4つの感光体ドラムa(イエロー)、感光体ドラムb(マゼンタ)、感光体ドラムc(シアン)、感光体ドラムd(ブラック)を備えている。これら感光体ドラムa〜dは、不図示のモータによってそれぞれ駆動される。複写機本体130は、感光体ドラムa〜dの上部に、これを縦断する態様で配置された転写搬送部である中間転写ベルト102を備えている。
【0015】
感光体ドラムa〜dの各周囲には、不図示の1次帯電器、現像器、転写帯電器がそれぞれ配置され、それらがプロセスカートリッジ101a〜101dとしてユニット化されている。また、感光体ドラムa〜dの下方には、ポリゴンミラー等で構成される露光装置106が配置されている。感光体ドラムa〜d、後述の転写帯電部材102a〜102d及び中間転写ベルト102により、本発明に係る画像形成部が構成されている。
【0016】
まず、感光体ドラムaには、原稿のイエロー成分色の画像信号によるレーザ光が露光装置106のポリゴンミラー等を介して投射される。これにより、感光体ドラムa上に静電潜像が形成され、これに現像器からイエロートナーが供給されて現像され、静電潜像がイエロートナー像(画像)として可視化される。このトナー像が感光体ドラムaの回転に伴って、感光体ドラムaと中間転写ベルト102とが当接する1次転写部位に到来する。すると、転写帯電部材102aに印加した1次転写バイアスによって、感光体ドラムa上のイエロートナー像が中間転写ベルト102に転写される(1次転写)。
【0017】
中間転写ベルト102のイエロートナー像を担持した部位が画像形成部に移動すると、このときまでにこの画像形成部において上記と同様な方法で感光体ドラムb上にマゼンタトナー像(画像)が形成される。そして、このマゼンタトナー像がイエロートナー像上から中間転写ベルト102に転写される。同様に、中間転写ベルト102が移動するにつれて、画像形成部のそれぞれの1次転写部位においてシアントナー像、ブラックトナー像が、前記のイエロートナー像、マゼンタトナー像上に重ね合わせて転写される。
【0018】
また、複写機本体130内の下部には、シートPを収納する給紙カセット104が設けられている。給紙カセット104に収納されたシートPは、シート給送方向の上部に配置されたピックアップローラ108によって1枚ずつ送り出される。このシートPは、レジストレーションローラ109でタイミングを合わされた後、2次転写の部位に到達すると、2次転写ローラ対103に印加した2次転写バイアスによって、中間転写ベルト102上の4色のトナー像を一括して転写される(2次転写)。
【0019】
4色のトナー像が転写されたシートPは、搬送ガイド120に案内されて定着ローラ対105に搬送され、そこで加熱及び加圧を受けて定着され、これにより各色のトナーが溶融混色してシートPに固定されたフルカラーのプリント画像とされる。この後、定着ローラ対105の下流に配置された排出ローラ対110によって、複写機本体130の外方に排出される。
【0020】
図2は、カラー複写機100の複写機本体130及びシート収納装置300を制御する制御系を示すブロック図である。図2に示すように、この制御系はCPU回路部630を有しており、このCPU回路部630は、CPU629、ROM631、RAM650を有している。
【0021】
CPU回路部630は、画像信号制御部634、プリンタ制御部635、シート収納装置制御部(以下、「収納装置制御部」という)636、及び外部インターフェース637を制御している。CPU回路部630は、ROM631に格納されているプログラム、及び操作部601の設定に従って制御を行う。操作部601は、例えば複写機本体130に、ユーザによる設定操作が可能に配置されている。
【0022】
プリンタ制御部635は、複写機本体130を制御する。収納装置制御部636は、シート収納装置300を制御する。なお、本実施形態では、収納装置制御部636をシート収納装置300に搭載した構成について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。つまり、収納装置制御部636をCPU回路部630と一体的に複写機本体130に設け、複写機本体130側からシート収納装置300を制御する構成としてもよい。
【0023】
RAM650は、制御データを一時的に保持する領域や、制御に伴う演算の作業領域として用いられる。外部インターフェース637は、コンピュータ(PC)620からのインターフェースであり、プリントデータを画像に展開して画像信号制御部634に出力する。画像信号制御部634からプリンタ制御部635に出力された画像は、不図示の露光制御部に入力される。
【0024】
[シート収納装置]
まず、図1、図3乃至図8を用いて、シート収納装置300について説明する。図3(a),(b)は本実施形態におけるシート収納装置300の断面図及び斜視図、図4(a)〜(c)は本実施形態における保持部の詳細を示す断面図を示している。
【0025】
本シート収納装置300は、複写機本体130の上部に設けられ、複写機本体130から順次搬送され、下方から受け入れたシートを立てた状態で収納する複数のシート収納部330a〜330eを備えている。シート収納部330a〜330eは、共通の収納部連結軸(支持軸)308に相対回動可能に順次並列して支持されて、複写機本体130からシートを受け入れた各シート収納部を回動させてその回動位置に保持するように構成される。
【0026】
さらに、シート収納部330a〜330eは各々、複写機本体130から夫々受け入れるシート搬送方向のシートの移動を許容し且つシート搬送方向と逆方向のシートの移動を規制して保持する保持部200を有している。そして、シート収納部330a〜330eは、保持部200に保持されたシートのシート面に沿って回動可能に、シート面が対向する方向に順次並列して支持されている。つまり、シート収納部330a〜330eは、シートを受け入れて保持部200で保持しているシート収納部を、収納部連結軸308を支点として順次異なる角度で回動させて各回動位置に保持するように構成されている。
【0027】
そして、シート収納部330a〜330eは、複写機本体130からシートを受け入れた各シート収納部を任意の回動位置に回動させて保持するように構成されている。つまり、シート収納部330a〜330eは、シートを受け入れて保持部200で保持しているシート収納部を、順次異なる角度で回動させて各回動位置に保持するように構成されている。
【0028】
また、シート収納部330a〜330eの夫々では、保持部200を通過したシートの一部がシート収納部から突出するよう保持される構成となっている。図1で、シート収納部330a〜330eでは、保持部200内で保持部材305により保持されたシートはその先端部(図1上方端部)をシート収納部から突出させて保持されるように、収納ガイド板304の高さと保持部材305の位置が調整されている。これにより、シート収納部330a〜330eでのシートの視認性及び取り出し性の向上に大幅に寄与することができる。
【0029】
すなわち、シート収納装置300は、図1及び図3(a)に示すように、複写機本体130の上部に載せるように配置されている。そして、下部に設けられた湾曲状の搬送ガイド313を介して複写機本体130に配置された排出ローラ対110によってシートPが送り込まれる。搬送ガイド313の入口部には入口センサS1が配置されており、この入口センサS1の検知に基づいて、複写機本体130からのシートPの搬送タイミングがモニターされている。
【0030】
搬送ガイド313の下流には、搬送モータM1と、搬送モータM1の駆動を伝達する搬送ローラ駆動ギヤ307とが配置されている。さらに、搬送ローラ駆動ベルト306を介して搬送ローラ駆動ギヤ307から回転が伝達される搬送ローラ301と、搬送ローラ301に対向する搬送従動コロ302とが配置されている。これら搬送ローラ301と搬送従動コロ302とにより、シート搬送部としての搬送ローラ対(301,302)が構成されている。複写機本体130から送られるシートPは、搬送ローラ301と搬送従動コロ302とによりシート収納部330a,330b,330c,330d,330e(以下、収納部全体を示す場合は「シート収納部330」という)に搬送される。
【0031】
図1に示すように、カラー複写機100の幅方向(図1の左右方向、即ちシート面が対向する方向)には、シート収納部330a〜330eが並列状に配置されている。図3(a),(b)に示すように、シート収納部330a〜330eは、幅方向に延びる収納部連結軸308と、全体的に略コの字状の収納部保持板309とを介して互いに連結されている。
【0032】
シート収納部330a〜330eは、収納部保持板309の下部連結部の中央部に固定された移動連結部材310と、移動プーリ311a,311b及び移動ベルト312とを介して、パルスモータからなる収納部移動モータM2から駆動を受ける。これにより、収納部保持板309を介して一体的に図3(a)のX方向(左右方向)に移動可能に構成されている。移動ベルト312は無端状のタイミングベルトであり、移動プーリ311a,311bはこの移動ベルト(タイミングベルト)312の歯部のピッチに適合した歯部を外周に有している。
【0033】
収納部移動モータM2、移動プーリ311a,311b及び移動ベルト312により、本発明に係る駆動部が構成されている。この駆動部は、シート収納部330a〜330eのうち選択されたシート収納部に複写機本体130からのシートを受け入れ可能となるようにこれらシート収納部の全体を複写機本体130のシート排出部に対して移動させる。このシート排出部は、搬送ローラ対(301,302)のニップ部に相当する。
【0034】
搬送ローラ対(301,302)及び搬送モータM1、並びに収納部移動モータM2及び移動プーリ311a,311bは、シート収納装置300の本体側に支持されている。これらに対してシート収納部330a〜330eは、左右方向に移動可能に支持されている。従って、シート収納部330a〜330eが左右方向に移動して搬送ローラ対(301,302)との相対位置を変えることで、シート収納部330a〜330eに夫々シートPを搬入させ、仕分けながら収納することができる。
【0035】
また、図3(a)に示す左右方向のホーム位置での収納部保持板309の下部中央部に対応する位置には、収納部移動検知センサS3がシート収納装置300の本体側に位置決め固定されている。この収納部移動検知センサS3は、移動する収納部保持板309の移動連結部材310の位置を検知する。収納部移動検知センサS3は、シート収納部330a〜330eの図3(a)のX方向(左右方向)のホーム位置と、ホーム位置からの収納部移動モータM2の駆動パルス数によって、シート収納部330a〜330eの受け渡し位置を決定する。
【0036】
また、シート収納部330a〜330eには、それぞれシート有無検知センサS2(S2a〜S2e)が配置されている。シート有無検知センサ(検知部)S2a〜S2eはそれぞれ、シート収納部330a〜330eの対応するものにシートPが収納されているか否かを検知する。シート無の検知に基づいて、収納装置制御部636のCPU701(図8参照)は、複写機本体130から送られる次のシートPを未収納のシート収納部に搬入するように決定する。
【0037】
次に、図3(a)、図4(a)〜(c)を用いて、シート収納部330の保持部200について説明する。即ち、図3(a)に示すように、シート収納部330a〜330eには保持部200がそれぞれ配置されており、それら保持部200には、図4(a)〜(c)に示す収納ガイド板304及び搬送ガイド303が配置されている。
【0038】
保持部200は、シートを既に受け入れて保持しているシート収納部に対し後続のシートがある場合には、1つのジョブが終了するまでこのシート収納部を回動させない状態で後続のシートを順次受け入れるように構成されている。即ち、保持部200には、略垂直方向(図の上下方向)に延びる収納ガイド板304と、これに対向して略垂直方向(図の上下方向)に延びる搬送ガイド303とが配設されている。搬送ガイド303は、収納ガイド板304に対し所定間隔をあけて対向配置された対向壁部303aと、対向壁部303aの下端から下方に向かって収納ガイド板304側に所定角度で傾斜する斜面部303bとを有している。さらに搬送ガイド303は、斜面部303b下端から下方に収納ガイド板304と平行に延びてシートを案内する搬送ガイド部303cを有している。
【0039】
そして、収納ガイド板304、対向壁部303a及び斜面部303bの内面に内接するように、保持部材305が移動可能に配置されている。保持部材305は、ガイド間距離が大きくなる方向(図4(a)の上方向)には自由に移動できるが、ガイド間距離が小さくなる方向(図4(a)の下方向)には移動できないように構成されている。また、搬送ガイド303には、保持部材305が図4の手前−奥方向に移動しても脱落させない係止部が、シートPの搬入部を妨げない範囲で設けられている。なお、本実施形態に用いる保持部材305として、ボール形状、円筒形状、紡錘形のいずれを用いることもできる。
【0040】
さらに、図5に示されるように搬送ガイド303に固定軸404を固設し、この固定軸404にワンウェイクラッチ403を介して保持部材としてのスポンジローラ405を設けてもよい。スポンジローラ405は、弾性を有する発泡体により構成され、収納ガイド板304に当接して弾性変形した状態で設けられる。ワンウェイクラッチ403は、図5において時計周りにはフリーに回転可能であるが、反時計回りには固定軸404に追従するため回転できないようになっている。すなわち、ワンウェイクラッチ403が組み込まれたスポンジローラ405は、シート搬送部としての搬送ローラ301及び従動コロ302によりシート収納部330に搬送されてきたシートに追従して回転する。一方、シート搬送方向と反対方向のシートの移動は、収納ガイド板304との間で生ずるスポンジローラ405の押圧力により規制され、シートはその自重に抗して保持される。
【0041】
続いて、シートPが保持部200に保持される動作について、図4(b),(c)を用いて説明する。即ち、搬送ローラ対(301,302)によりシートPが保持部200内に搬送されると、保持部材305が矢印Y方向にシートPの厚さ分移動させられる(図4(b))。そしてシートPは、その後端が搬送ローラ対(301,302)のニップから抜けると、収納ガイド板304と保持部材305とにより保持される(図4(c))。
【0042】
このように、シートPを収納ガイド板304と保持部材305との間に挿入する際には、矢印Y方向へ移動自在な保持部材305をシートPの厚さ分のみ移動させるだけの弱い力で挿入することができる。挿入されたシートPの後端が搬送ローラ対(301,302)から抜けると、保持部材305に作用する重力が搬送ガイド303の斜面部303bを介して、収納ガイド板304の面へ当接する当接力F(F=M/tanθ)を加える(図4(c))。楔効果として作用するこの当接力Fにより、シートPは、脱落することなく保持部200内に保持される。
【0043】
以後、後続のシートPも、収納ガイド板304の内面で保持されている先行の保持シートPと同様に、収納ガイド板304と搬送ガイド303との間を搬送され、保持部材305と先行のシートPとのニップ部へ突入される。これにより、先行の保持シートPを収納ガイド板304内に保持しながら、後続のシートPも当接力Fによって保持される。
【0044】
この一連の動作を、順次搬送されてくるシートPに対して繰り返し行うことで、シート収納部330a〜330e内に複数のシートPをそれぞれ収納することが可能となる。収納ガイド板304と保持部材305間に保持されたシートを、シート収納装置300の手前−奥方向及び矢印Z方向(図4(b)上方向)に引けば楔効果は作用しないため、片手で容易に保持部200からシート(又はシート束)を取り出すことができる。
【0045】
次に、本発明におけるシート収納装置300のシート収納部330を回転させるための構成について説明する。図6(a),(b)は、本実施形態におけるシート収納装置の収納部の回転構成を説明する斜視図である。
【0046】
すなわち、図6(a),(b)に示すように、シート収納部330(330a〜330e)には、それぞれ収納部回動モータM3が配設されている。各収納部回動モータM3は、それぞれシート収納装置300の本体側に取り付けられている。
【0047】
収納部回動モータM3の出力軸には、収納部回動用プーリ367が取り付けられている。収納部回動用プーリ367から収納部保持板309側に所定距離をおいた位置には、シート収納装置300の本体側に位置決めされた収納部回動用プーリ362が配設されている。収納部回動用プーリ362,367間には、無端状のタイミングベルト360が巻き掛けられている。従って、収納部回動モータM3が回転駆動すると、収納部回動用プーリ362,367及びタイミングベルト360を介して回転板363が回転させられる。
【0048】
回転板363の周縁部には、板面から突出するようにリンク軸366が固定されている。リンク軸366には、リンク364がその長手方向に形成された案内溝364aを摺動自在に係合させている。リンク364の下端部は、シート収納部330の収納ガイド板304の上端部に連結軸365を介して回動自在に連結されている。
【0049】
また、回転板363の回転軸には、この回転軸と同軸に回転センサフラグ361が取り付けられている。シート収納装置300の本体側には、回転センサフラグ361を検知することでシート収納部330の回動位置を検知する収納部回動位置検知センサS4が取り付けられている。この構成により、シート収納部330の回動方向でのホーム位置と、このホーム位置からの収納部回動モータM3の駆動パルス数とに基づいて、シート収納部330の回動方向の位置が決められる。
【0050】
上記構成により、シート収納部330は、収納部連結軸308を中心として回動可能とされ、パルスモータからなる収納部回動モータM3の駆動パルス数に応じて、回動角度が正確に変更される。つまり、シート収納部330a〜330eは、受け入れたシートを保持部200に保持した状態で、収納部回動モータM3の駆動パルス数に応じて、順次異なる角度で回動して夫々の回動位置に保持される。
【0051】
次に、シート収納部330の回動動作について、図7(a)〜(c)を参照して説明する。図7は、本実施形態のシート収納装置の収納部の回転動作を説明する図であり、(a)はシート収納部の回動前の状態を示す右側面図、(b)はシート収納部の回動前の状態を示す左側面図、(c)はシート収納部の回動時の状態を示す右側面図である。
【0052】
図7(a)に示すように、シートPがシート収納部330へと収納され、シートPを保持し、図7(b)のシート有無検知センサS2がONしてから所定時間後に、収納部回動モータM3が起動して回転板363を回動させる。これにより、回転板363に取り付けられたリンク軸366が回転移動して、リンク364が図7(c)に示す位置(上方)へと移動する。これにより、リンク364の下端部を収納ガイド板304に連結している連結軸365が収納ガイド板304を上方に牽引することため、シート収納部330が図7(c)の時計方向に回動する。
【0053】
続いて、シート収納装置を制御する制御系について図8を参照して説明する。なお、図8は本実施形態におけるシート収納装置を制御する制御系を示すブロック図である。
【0054】
すなわち、収納装置制御部636は、CPU701、RAM702、ROM703、収納部制御部708を司るI/O705、ネットワークインターフェース704、通信インターフェース706、及び収納部制御部708等を備えている。
【0055】
収納部制御部708は、搬送モータM1、収納部移動モータM2、収納部回動モータM3、入口センサS1、シート有無検知センサS2、収納部移動検知センサS3、及び収納部回動位置検知センサS4を備えている。収納装置制御部636は、各センサS1〜S4の検知結果に基づき、モータM1〜M3をそれぞれに制御して、複写機本体130に設けられたCPU回路部630とCPU701との間で通信を行ってデータを送受信する。
【0056】
引き続き、図9(a)〜(f)を参照して、本実施形態における例えばシート収納部330a,330b,330dにシートPを収納する際の動作について説明する。
【0057】
すなわち、図9(a)に示すように、例えば、シート収納部330dにシートP1が収納されて保持された状態で、後続のシートP2がシート収納部330dへと送られる。そして、図9(b)に示すように、シートP2,P3が順次シート収納部330dで保持され、シートP1〜P3からなるシート束Pdが形成された時点で、1つのジョブが終了したと見なす。
【0058】
すると、図9(c)に示すように、シート収納部330dが、シート束Pdを保持した状態で、収納部連結軸308を中心として角度R3だけ上方に回動する。そして、回動動作が終了し、操作部601によりユーザが次のジョブを選択すると、収納部保持板309の矢印H方向(図3(a)の矢印Xの右方向に同じ)への移動が開始される。この際、収納部保持板309とシート収納部330a,330b,330dとは一体になっているため、収納部保持板309の移動に伴ってシート収納部330a,330b,330dも一体的に移動する。
【0059】
そして、次の収納先となるシート収納部を搬送ローラ対(301,302)のニップに対向する位置まで移動させて、収納先が決定される。つまり、収納部移動検知センサ(検知部)S3の検知に基づいて前述の駆動部が制御され、シート収納部330a〜330eのうちの選択されたものが搬送ローラ対(301,302)のニップ部(シート排出部)に対向して位置される。この際、例えば、次の収納先がシート収納部330aと選択されると、図9(d)に示すように、シート収納部330aへとシートP4,P5が収納されて順次保持され、シート束Paが形成されてジョブが終了する。
【0060】
さらに、図9(e)に示すように、シート収納部330aにシート束Paが保持された状態で、収納部保持板309の収納部連結軸308を中心として角度R4だけ上方に回動する。ここで、収納装置制御部636は、シート収納部330dの回動時の角度R3とシート収納部330aの回動時の角度R4とを異ならせるように制御する。これにより、複数のシート収納部にシートが収納された場合にも、視認性を向上させ、自分の出力したシートがどのシート収納部にあるのかをユーザが容易に判断することができる。
【0061】
さらに、次のジョブが動き出し、例えばシート収納部330bが選択されると、図9(e)に示すように、再び収納部保持板309が矢印H方向に移動する。この移動に伴って、シート収納部330a,330b,330dが、シート収納部330bにシートを収納させる位置まで移動する。そして、図9(f)に示すように、シート収納部330bにシートが順次収納されて、シート束Pbが形成される。
【0062】
本実施形態では、シート収納部330a,330b,330dについてのみ説明したが、シート収納部330c,330eについても、同様にシートが収納されて、ジョブが終了すると回動するように構成されていることは勿論である。
【0063】
このようにして、シートがシート収納部330に収納されたら、各シート収納部330a〜330eが回動し、その回動角度を維持した状態のまま、他の収納部にシートを収納するための位置へと移動する。このように、複数のシート収納部330a〜330eは、それぞれ異なる角度で回動させた回動位置に保持可能に構成されている。さらに、各シート収納部330a〜330eの回動角度を変更することで、シート収納部330に収納したシートの視認性を確保し、ユーザのシートの取り出し性を向上させることができる。
【0064】
次いで、図10乃至図13のフローチャート図を用いて、複写機本体130から排出されたシートPをシート収納装置300に収納させる際の動作フローについて説明する。
【0065】
すなわち、カラー複写機100へプリントジョブが送られる(ステップ800)と、収納対象トレイ番号確定処理(ステップ801)に移行する。
【0066】
図11は、「収納対象トレイ番号確定処理」のラベルで始まるサブルーチンを示すフローチャートである。まず、収納部モニター番号i=0にリセットし(820)、次に収納部モニター番号iに1を加える処理を行なう(821)。次に、i番目のシート収納部におけるシート有無検知センサS2を監視し、i番目のシート収納部に保持シートが存在するか否かを判別する(823)。
【0067】
そして、i番目の収納部に保持シートがある場合には、ステップ821に戻り、再び収納部モニター番号iに1を加える処理を行なう。このように、シート収納部に保持シートがある場合には、5番目のシート収納部の監視が終了するまで、繰り返し行なう。
【0068】
そして、5番目のシート収納部の監視が終了しても、シート収納部に保持シートが存在する場合、即ち、全てのシート収納部に保持シートが存在する場合には、“スタックFULL”の信号をCPU701から発信する。一方、i番目のシート収納部に保持シートが存在しない場合には、シート収納部の搬送対象先を確定し、i番目のシート収納部への搬送指令を出し、収納対象トレイ番号確定処理を完了させ(824、825)、図10の収納部移動処理(802)に移行する。
【0069】
図12は、「収納部移動処理」のラベルで始まるサブルーチンを示すフローチャートである。まず、収納部移動モータM2を駆動して、収納部移動検知センサS3の検知位置まで動作させ、シート収納部330a〜330eを、左右方向でのホーム位置に一旦移動させる(830、831、832)。
【0070】
そして、ホーム位置から、収納対象トレイ番号確定処理(801)で決定されたi番目のシート収納部が搬送ローラ301に一致する位置まで収納部移動モータM2のクロック数をカウントする。そして、シート収納部330a〜330eを所定の位置で停止させる(834〜839)。即ち、対象となるシート収容部の位置に移動させ(834)、収納部移動モータM2を駆動し(835)、収納部移動モータM2をクロック監視する(836)。そして、収納部移動モータM2のクロック数がi×20になるまで収納部移動モータM2を駆動し(837)、クロック数がi×20になった時点で収納部移動モータM2を停止させ(838)、収容部移動処理を完了する(839)。
【0071】
図10に示すように、収納部移動処理(802)が完了すると、プリントの排出許可信号を出力し(803)、シート収納装置300の搬送モータM1を駆動させる(804)。そして、複写機本体130からのシート搬送に備え、入口センサS1によるシートの到達監視を行なう(805)。
【0072】
そして、次の場合にはジャム信号を出力する(805〜810)。(1)シート先端が所定のタイミングで入口センサS1まで到達しない場合。(2)先端が入口センサS1を通過してから所定のモータクロック数が経過しても入口センサS1によるシート後端検知信号が得られない場合。(3)先端が入口センサS1を通過してから所定のモータクロック数が経過しても各収納部のシート有無検知センサS2による検知信号が得られない場合。
【0073】
また、所定のモータクロック数においてシート有無検知センサS2が検知信号を出力した場合には、シート収納部330の保持部200にシートが正常に保持されたと判断し、プリントジョブは正常に終了(完了)したと判断する(811)。そして、シートの収納が完了したと判断すると、シート収納部330の回動処理を実行する(812)。
【0074】
図13は、「収納部回動処理」のラベルで始まるサブルーチンを示すフローチャートである。まず、収納部回動モータM3が駆動し(840)、収納部回動位置検知センサS4がシート収納部330の回動位置を検知し(841)、シート収納部330が回動を開始する(842)。
【0075】
そして、収納部回動位置検知センサS4がONすると(843)、収納部回動モータM3のクロック数を監視する(844)。さらに、収納部回動モータM3が所定のクロック数に達すると(845)、収納部回動モータM3を停止させ(846)、シート収納部330の回動処理を完了させる(847)。この際、シート収納部330の回動角度がシート収納部330ごとに変わるように、収納部回動モータM3のクロック数をシート収納部330ごとに変えるように設定されている。
【0076】
以上の本実施形態によると、収納位置に高低差がなく、如何なる収納部位においても視認性を従来装置に比して向上させることができ、シートの取り出し性を向上することができる。さらに、カラー複写機100の上部にシート収納部330a〜330eを複数並列配置したことで、従来装置に比べて装置の設置スペース(横幅方向長さ)を大きくすることなく、シートの収納量を増加することができる。また、シート収納部330a〜330eの収納手法に関してシートを縦方向に収納する手法を用いているため、ラージサイズを収納した場合でも、装置の設置スペース(横幅方向長さ)を大きくすることがない。
【符号の説明】
【0077】
102,102a〜102d,a〜d…画像形成部(中間転写ベルト,転写帯電部材,感光体ドラム)、130…画像形成装置本体(複写機本体)、200…保持部、300…シート収納部、301,302…シート搬送部(搬送ローラ対)、311a,311b,312,M2…駆動部(移動プーリ,移動ベルト,収納部移動モータ)、330a〜330e…シート収納部、P…シート、S2a〜S2e…検知部(シート有無検知センサ)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを搬送するシート搬送部と、
搬送されたシートを下方から受け入れ、受け入れたシートを立てた状態で収納する複数のシート収納部と、を備え、
前記複数のシート収納部は各々、シート搬送方向のシートの移動を許容し且つシート搬送方向と逆方向のシートの移動を規制して保持する保持部を有するとともに、前記保持部に保持されたシートのシート面に沿って回動可能に、前記複数のシート収納部に収納されたシートのシート面がそれぞれ対向する方向に順次並列して支持される、
ことを特徴とするシート収納装置。
【請求項2】
前記複数のシート収納部は、それぞれ任意の回動位置に回動可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載のシート収納装置。
【請求項3】
前記複数のシート収納部は、それぞれ異なる角度で回動させた回動位置に保持可能である、
ことを特徴とする請求項2に記載のシート収納装置。
【請求項4】
1つのジョブが終了するまでシート収納部を回動させない状態でシートを順次受け入れる、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載のシート収納装置。
【請求項5】
前記複数のシート収納部はそれぞれ、
シートの有無を検知する検知部と、
前記検知部によるシート無の検知に基づいて前記複数のシート収納部から選択されたシート収納部に前記シート搬送部からのシートを受け入れ可能となるように前記複数のシート収納部の全体を前記シート搬送部に対して移動させる駆動部と、を備え、
前記選択されたシート収納部は、前記シート搬送部に対向するよう前記駆動部により移動される、
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のシート収納装置。
【請求項6】
前記保持部は、前記保持部を通過したシートの一部が前記シート収納部から突出するようシートを保持する、
ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のシート収納装置。
【請求項7】
画像を形成する画像形成部と、
画像形成されたシートを搬送するシート搬送部と、
搬送されたシートを下方から受け入れ、受け入れたシートを立てた状態で収納する複数のシート収納部と、を備え、
前記複数のシート収納部は各々、シート搬送方向のシートの移動を許容し且つシート搬送方向と逆方向のシートの移動を規制して保持する保持部を有するとともに、前記保持部に保持されたシートのシート面に沿って回動可能に、前記複数のシート収納部に収納されたシートのシート面がそれぞれ対向する方向に順次並列して支持される、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
前記複数のシート収納部は、それぞれ任意の回動位置に回動可能である、
ことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記複数のシート収納部は、それぞれ異なる角度で回動させた回動位置に保持可能である、
ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
1つのジョブが終了するまでシート収納部を回動させない状態でシートを順次受け入れる、
ことを特徴とする請求項8又は9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記複数のシート収納部はそれぞれ、
シートの有無を検知する検知部と、
前記検知部によるシート無の検知に基づいて前記複数のシート収納部から選択されたシート収納部に前記シート搬送部からのシートを受け入れ可能となるように前記複数のシート収納部の全体を前記シート搬送部に対して移動させる駆動部と、を備え、
前記選択されたシート収納部は、前記シート搬送部に対向するよう前記駆動部により移動される、
ことを特徴とする請求項7乃至10の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記保持部は、前記保持部を通過したシートの一部が前記シート収納部から突出するようシートを保持する、
ことを特徴とする請求項7乃至11の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項1】
シートを搬送するシート搬送部と、
搬送されたシートを下方から受け入れ、受け入れたシートを立てた状態で収納する複数のシート収納部と、を備え、
前記複数のシート収納部は各々、シート搬送方向のシートの移動を許容し且つシート搬送方向と逆方向のシートの移動を規制して保持する保持部を有するとともに、前記保持部に保持されたシートのシート面に沿って回動可能に、前記複数のシート収納部に収納されたシートのシート面がそれぞれ対向する方向に順次並列して支持される、
ことを特徴とするシート収納装置。
【請求項2】
前記複数のシート収納部は、それぞれ任意の回動位置に回動可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載のシート収納装置。
【請求項3】
前記複数のシート収納部は、それぞれ異なる角度で回動させた回動位置に保持可能である、
ことを特徴とする請求項2に記載のシート収納装置。
【請求項4】
1つのジョブが終了するまでシート収納部を回動させない状態でシートを順次受け入れる、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載のシート収納装置。
【請求項5】
前記複数のシート収納部はそれぞれ、
シートの有無を検知する検知部と、
前記検知部によるシート無の検知に基づいて前記複数のシート収納部から選択されたシート収納部に前記シート搬送部からのシートを受け入れ可能となるように前記複数のシート収納部の全体を前記シート搬送部に対して移動させる駆動部と、を備え、
前記選択されたシート収納部は、前記シート搬送部に対向するよう前記駆動部により移動される、
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のシート収納装置。
【請求項6】
前記保持部は、前記保持部を通過したシートの一部が前記シート収納部から突出するようシートを保持する、
ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のシート収納装置。
【請求項7】
画像を形成する画像形成部と、
画像形成されたシートを搬送するシート搬送部と、
搬送されたシートを下方から受け入れ、受け入れたシートを立てた状態で収納する複数のシート収納部と、を備え、
前記複数のシート収納部は各々、シート搬送方向のシートの移動を許容し且つシート搬送方向と逆方向のシートの移動を規制して保持する保持部を有するとともに、前記保持部に保持されたシートのシート面に沿って回動可能に、前記複数のシート収納部に収納されたシートのシート面がそれぞれ対向する方向に順次並列して支持される、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
前記複数のシート収納部は、それぞれ任意の回動位置に回動可能である、
ことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記複数のシート収納部は、それぞれ異なる角度で回動させた回動位置に保持可能である、
ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
1つのジョブが終了するまでシート収納部を回動させない状態でシートを順次受け入れる、
ことを特徴とする請求項8又は9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記複数のシート収納部はそれぞれ、
シートの有無を検知する検知部と、
前記検知部によるシート無の検知に基づいて前記複数のシート収納部から選択されたシート収納部に前記シート搬送部からのシートを受け入れ可能となるように前記複数のシート収納部の全体を前記シート搬送部に対して移動させる駆動部と、を備え、
前記選択されたシート収納部は、前記シート搬送部に対向するよう前記駆動部により移動される、
ことを特徴とする請求項7乃至10の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記保持部は、前記保持部を通過したシートの一部が前記シート収納部から突出するようシートを保持する、
ことを特徴とする請求項7乃至11の何れか1項に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−20241(P2013−20241A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−131851(P2012−131851)
【出願日】平成24年6月11日(2012.6.11)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年6月11日(2012.6.11)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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