説明

ジョブ情報表示制御装置、ジョブ情報表示制御システム、ジョブ情報表示制御方法、ジョブ情報表示制御プログラム及び記録媒体

【課題】 機器のジョブ情報を分かり易く表示させることのできるジョブ情報表示制御装置、ジョブ情報表示制御システム、ジョブ情報表示制御方法、ジョブ情報表示制御プログラム及び記録媒体の提供を目的とする。
【解決手段】 機器で実行されたジョブの一覧情報の表示装置への表示を制御するジョブ情報表示制御装置であって、前記ジョブの一覧情報の表示項目として当該表示項目の分類に応じて属性項目が異なる特定項目について前記分類を選択させるための選択欄を表示させ、前記選択欄における前記分類の選択に応じ前記特定項目の領域を拡張させ、選択された分類に係るジョブについては当該分類に応じた属性項目を拡張された領域に表示させることにより上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジョブ情報表示制御装置、ジョブ情報表示制御システム、ジョブ情報表示制御方法、ジョブ情報表示制御プログラム及び記録媒体に関し、特に機器で実行されたジョブの一覧情報の表示装置への表示を制御するジョブ情報表示制御装置、ジョブ情報表示制御システム、ジョブ情報表示制御方法、ジョブ情報表示制御プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワーク機器においてもコンピュータと同様の情報処理能力が実装され、各種プログラムによってその機能が実現されている。例えば、コピー、プリンタ、スキャナー、及びFAX等の機能を一台の筐体で実現する複合機もその一例であり、それぞれの機能に対応するアプリケーションプログラムが実装されている。
【0003】
ところで、コンピュータにおいて動作するプログラムは、バグの解析や利用状況の把握による課金等を目的としてログ情報を出力するのが一般的である。かかる事情はネットワーク機器についても同様である。すなわち、ネットワーク機器においても当該機器において発生したジョブに関するログ情報が採取されるようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ログ情報は、採取する項目を増加させればさせるほど、詳細な解析等が可能となる反面、情報量が膨大となってそのジョブの内容を容易に把握することが困難になるという問題がある。
【0005】
特に、ログ情報が複数のファイル(ログファイル)やデータベースに分散されて保存されている場合には、それぞれの内容を単にプリントアウトしたり、テキストエディタ等で表したりしただけでは、その内容を的確に把握することは難しい。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、機器のジョブ情報を分かり易く表示させることのできるジョブ情報表示制御装置、ジョブ情報表示制御システム、ジョブ情報表示制御方法、ジョブ情報表示制御プログラム及び記録媒体の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで上記課題を解決するため、本発明は、機器で実行されたジョブの一覧情報の表示装置への表示を制御するジョブ情報表示制御装置であって、前記ジョブの一覧情報の表示項目として当該表示項目の分類に応じて属性項目が異なる特定項目について前記分類を選択させるための選択欄を表示させ、前記選択欄における前記分類の選択に応じ前記特定項目の領域を拡張させ、選択された分類に係るジョブについては当該分類に応じた属性項目を拡張された領域に表示させることを特徴とする。
【0008】
このようなジョブ情報表示制御装置では、機器のジョブ情報を分かり易く表示させることができる。
【0009】
また、上記課題を解決するため、本発明は、上記ジョブ情報表示制御装置を有するジョブ情報表示制御システム、上記ジョブ情報表示制御装置におけるジョブ情報表示制御方法、前記ジョブ情報表示制御方法を前記ジョブ情報表示制御装置に実行させるためのジョブ情報表示制御プログラム、又は前記ジョブ情報表示制御プログラムを記録した記録媒体としてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、機器のジョブ情報を分かり易く表示させることのできるジョブ情報表示制御装置、ジョブ情報表示制御システム、ジョブ情報表示制御方法、ジョブ情報表示制御プログラム及び記録媒体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態におけるログ管理システムの構成例を示す図である。
【0012】
図1においてログ管理システム1は、LAN(Local Area Network)、イントラネット、又はインターネット等のネットワーク40(有線又は無線の別は問わない)を介して接続されたログ管理サーバ10と、クライアントPC20と、複合機30a〜30e(以下、総称する場合「複合機30」という。)と等より構成されている。
【0013】
ログ管理サーバ10は、複数の複合機30より収集されたログ情報を蓄積及び管理すると共に、ログ情報の表示制御を行うコンピュータである。ここで、ログ情報とは複合機30におけるコピーや印刷等の各種ジョブに関するログ情報をいう。なお、ログ情報の収集方法は、例えばログ管理サーバ10が定期的に複合機30よりダウンロードしてもよいし、複合機30が随時又は定期的にログ管理サーバ10にアップロードしてもよい。
【0014】
クライアントPC20は、ログ管理サーバ10に管理されているログ情報の閲覧用の端末として用いられる装置である。したがって、クライアントPC20は、PDA(Personal Digital(Data) Assistants)や携帯電話等によっても代替できる。
【0015】
複合機30は、機器の一例であり、コピー、印刷、スキャナー、FAX送受信等の複数の機能を一台の筐体によって実現する画像形成装置である。複合機30は、各種の機能に関するジョブのログ情報を採取する機能を有する。採取されたログ情報は、上述したようにログ管理サーバ10に蓄積される。
【0016】
図2は、本発明の実施の形態におけるログ管理サーバ及びクライアントPCのハードウェア構成例を示す図である。
【0017】
図2に示されるようにログ管理サーバ10のハードウェア構成としては公知のコンピュータを用いて実現することができる。すなわち、ログ管理サーバ10は、CPU11,ROM12,RAM13,ハードディスクドライブ(HDD)14,ネットワークインタフェース(I/F)15、及びドライブ装置17等を備え、これらがシステムバス16によって接続されている。
【0018】
CPU11は、このログ管理サーバ10全体を制御する制御部であり、ROM12やHDD14に格納された各種制御プログラムやアプリケーションプログラムを実行して装置の制御、通信の制御、データの取得及び編集等の動作を行う。本発明に係る機能もCPU11によってプログラムが実行されることにより実現される。
【0019】
ROM12は、主に装置の制御プログラムを記憶する記憶手段であり、RAM13は、CPU11のワークメモリや一時的なデータの記憶に用いる記憶手段である。
【0020】
HDD14は、各種アプリケーションプログラムやデータを記憶する記憶手段であり、複合機30より収集されるログ情報もHDD14に保存される。
【0021】
ネットワークI/F15は、ログ管理サーバ10をネットワーク30に接続するためのインタフェースである。
【0022】
ドライブ装置17は、本発明の機能を実行するプログラムが記録されたCD−ROM等の記録媒体18を読み取るための装置である。
【0023】
なお、図2のログ管理サーバ10には操作部(入力装置)や表示部(表示装置)を示していないが、キーボードやマウス等による入力装置や、液晶やブラウン管(CRT)による表示装置を設け、ユーザーからの入力の受付や動作結果の表示を行うことができるようにしてもよい。
【0024】
一方、クライアントPC20についてもハードウェア構成としては公知のコンピュータを用いて構成することができる。すなわち、それぞれログ管理サーバ装置10におけるものと同様な機能を有するCPU21,ROM22,RAM23,HDD24,及びネットワークI/F25と、更に表示装置26及び入力装置27とを備え、これらがシステムバス28によって接続されている。
【0025】
図3は、本発明の実施の形態におけるログ管理サーバ及びクライアントPCの機能構成例を示す図である。
【0026】
図3において、ログ管理サーバ10は、httpd(HyperText Transfer Protocol Daemon)101、Webページ生成モジュール102、ログ情報蓄積部103、及び表示項目設定情報104等より構成される。
【0027】
httpd101は、ログ管理サーバ10をWebサーバとして機能させるデーモンプロセスである。すなわち、httpd101は、HTTP(HyperText Transfer Protocol)リクエストを受信し、当該HTTPリクエストに応じたHTTPレスポンスを返信する。
【0028】
Webページ生成モジュール102は、httpd101からの呼び出しに応じ、HTTPリクエストにおいて要求された情報をWebページとして生成するモジュールである。本実施の形態では、ジョブのログ情報(一覧情報)を表示させるWebページ(以下「ジョブ一覧ページ」という。)等を生成する。
【0029】
ログ情報蓄積部103は、複合機30より収集されるログ情報を蓄積する。表示項目設定情報104は、ジョブ一覧ページにおいてログ情報の表示項目を特定するための情報である。すなわち、ジョブ一覧ページでは、ログ情報を構成する全ての項目が表示されるのではなく、予めユーザーによって選択された項目が表示項目とされる。
【0030】
一方、クライアントPC20は、ジョブ一覧ページ等を表示させるためのWebブラウザ201を有している。Webブラウザ201は一般的なWebブラウザでよい。
【0031】
以下、ログ管理システム1の処理手順について説明する。図4は、ログ管理システムの基本的な処理手順を説明するためのシーケンス図である。
【0032】
例えば、Webブラウザ201に表示されたログ管理サーバ10のホームページ等を介して、ユーザーがジョブ一覧ページの表示を指示すると、Webブラウザ201は、ジョブ一覧ページを要求するHTTPリクエストをhttpd101に送信する(S101)。
【0033】
HTTPリクエストを受信したhttpd101は、ジョブ一覧ページの生成をWebページ生成モジュール102に要求する(S102)。Webページ生成モジュール102は、ログ情報蓄積部103よりログ情報を読み込む(S103)。Webページ生成モジュール102は更に、表示項目設定情報104を読み込み(S104)、ログ情報を構成する項目のうち表示項目設定情報104に設定されている項目が表示されるようにジョブ一覧ページを生成する(S105)。生成されたジョブ一覧ページはhttpd101に出力される(S106)。
【0034】
httpd101が、ジョブ一覧ページをHTTPレスポンスに含めてWebブラウザ201に送信すると(S107)、ジョブ一覧ページはWebブラウザ201によって表示される(S108)。
【0035】
図5は、ジョブ一覧ページの初期状態の表示例を示す図である。図5のジョブ一覧ページ211において、ジョブ一覧2111がジョブのログ情報であり、各ジョブについて基本属性項目2111a、ソース種別項目2111b、ターゲット種別項目2111cが表示される。なお、ここでは、一つのジョブに対して一つの行が割り当てられている。
【0036】
基本属性項目2111aは、全てのジョブについて共通の項目であり、図中では、発生日時、ジョブタイプ、ユーザー表示名称、及び機番が表示されている。
【0037】
発生日時は、ジョブが発生した日時である。ジョブタイプは、ジョブの種別を示す。ジョブの種別としては、印刷、コピー蓄積(コピーと同時にハードディスクにコピー画像を蓄積すること)、スキャナー配信(スキャナーで読み取った画像をネットワークを介して配信すること)等がある。ユーザー表示名称は、ジョブの実行を指示したユーザーの表示用の名称である。機番は、ジョブを実行した複合機30の識別番号である。
【0038】
ソース種別項目2111bは、ジョブのソース種別が表示される項目である。ソース種別とは、ジョブに対して入力される情報の入力元の種別をいい、例えば、印刷データを示す「PDL(Page Description Language)」や、スキャナーによる読み取り画像を示す「読み取り」、電話回線やLAN等によって受信される情報を示す「回線/LAN」、複合機30のハードディスク等に蓄積されている画像を示す「蓄積」等がある。
【0039】
ターゲット種別項目2111cは、ジョブのターゲット種別が表示される項目である。ターゲット種別とは、ジョブによって出力される情報の出力先の種別をいい、例えば、複合機30への蓄積を示す「蓄積」、ネットワークを介した送信を示す「回線/LAN」、紙への出力を示す「紙出力」等がある。
【0040】
ところで、ソース種別及びターゲット種別は、更に詳細な属性項目によって構成される情報である。しかしながら、その属性項目は、ソース種別及びターゲット種別ごと(分類ごと)に異なる。したがって、当初より全てのソース種別及びターゲット種別についてその属性項目を表示させたのでは、ソース種別項目2111b及びターゲット種別項目2111cが非常に煩雑で見難いものとなってしまう。そこで、ジョブ一覧ページ211の初期状態では、ソース種別及びターゲット種別の詳細な属性項目は表示されず、単にその種別を識別するための文字列のみが表示される。
【0041】
ユーザーが、領域2111b−1をクリックすると、ジョブ一覧ページ211は、詳細な属性項目を表示させるソース種別を選択させるための選択欄としてドロップダウンリストを表示させる。
【0042】
図6は、属性項目を表示させるソース種別を選択させるためのドロップダウンリストの表示例を示す図である。
【0043】
図6において、ドロップダウンリスト2111b−2の各項目にはソース種別の種別名が表示されている。ユーザーがいずれかの種別名を選択すると、図4に示したシーケンスと同様の処理が実行され、新たに生成されたジョブ一覧ページ211がWebブラウザ201に表示される。但し、この際、Webブラウザ201からは、ドロップダウンリスト2111b−2において選択されたソース種別についてその属性項目を表示させることを示す命令がHTTPリクエストに含まれてhttpd101に送信される(S101)。したがって、Webページ生成モジュール102は、選択されたソース種別の属性項目が表示されるようにジョブ一覧ページ211を生成する(S105)。
【0044】
図7は、ソース種別(読み取り)が選択されたときのジョブ一覧ページの表示例を示す図である。
【0045】
図7のジョブ一覧ページ211のジョブ一覧2111では、ソース種別項目2111bが拡張され、選択されたソース種別(読み取り)に係るジョブ(例えば、2〜5、8〜11、14番目のジョブ)については、「読み取り」に応じた又は「読み取り」に固有の属性項目(原稿ページ数、原稿サイズ、カラーモード、原稿種類)についてその値が表示されている。一方、選択されたソース種別に係らないジョブについては、拡張された属性項目の欄は空欄となっている。なお、「読み取り」に応じた又は「読み取り」に固有の属性項目として、原稿の主走査奉公及び副走査方向の解像度等を表示させても良い。
【0046】
また、図8は、ソース種別(PDL)が選択されたときのジョブ一覧ページの表示例を示す図である。
【0047】
図8のジョブ一覧ページ211のジョブ一覧2111では、ソース種別項目2111bが拡張され、選択されたソース種別(PDL)に係るジョブ(例えば、1、6,7、12、13番目のジョブ)については、「PDL」に応じた又は「PDL」に固有の属性項目(作成ページ数、プリント文書名、ログイン名、コンピュータ名)についてその値が表示されている。一方、選択されたソース種別に係らないジョブについては、拡張された属性項目の欄は空欄となっている。なお「PDL」に応じた又は「PDL」に固有の属性項目として、印刷条件に関する情報を表示させても良い。
【0048】
また、便宜上図示は省略するが「蓄積」や「回線/LAN」が選択された場合もそれらに応じた又はそれらに固有の属性項目がソース種別項目2111bに表示される。例えば、「蓄積」が選択されると、蓄積ページ数、蓄積文書名等が属性項目として表示される。また、「回線/LAN」が選択されると、受信ページ数等が表示される。
【0049】
なお、図7及び図8のいずれにおいても基本属性項目2111a及びターゲット種別項目2111cは、ソース種別項目2111bの拡張の影響を受けず、表示状態は以前のままである。
【0050】
また、図5においてユーザーが、領域2111c−1をクリックすると、ジョブ一覧ページ211は、詳細な属性項目を表示させるターゲット種別を選択させるための選択欄としてドロップダウンリストを表示させる。
【0051】
図9は、属性項目を表示させるターゲット種別を選択させるためのドロップダウンリストの表示例を示す図である。
【0052】
図9において、ドロップダウンリスト2111c−2の各項目にはターゲット種別の種別名が表示されている。ユーザーがいずれかの種別名を選択すると、図4に示したシーケンスと同様の処理が実行され、新たに生成されたジョブ一覧ページ211がWebブラウザ201に表示される。但し、この際、Webブラウザ201からは、ドロップダウンリスト2111c−2において選択されたターゲット種別についてその属性項目を表示させることを示す命令がHTTPリクエストに含まれてhttpd101に送信される(S101)。したがって、Webページ生成モジュール102は、選択されたターゲット種別の属性項目が表示されるようにジョブ一覧ページ211を生成する(S105)。
【0053】
図10は、ターゲット種別(紙出力)が選択されたときのジョブ一覧ページの表示例を示す図である。
【0054】
図10のジョブ一覧ページ211のジョブ一覧2111では、ターゲット種別項目2111cが拡張され、選択されたターゲット種別(紙出力)に係るジョブ(ここでは、全てのジョブ)については、「紙出力」に応じた又は「紙出力」に固有の属性項目(印刷ページ数、印刷面、カラーモード、紙種、紙サイズ)についてその値が表示されている。なお、図10では、便宜上ターゲット種別が「紙出力」に係るジョブのみが抽出された状態を表示している。
【0055】
ところで、ジョブの中には複数のターゲット種別を含むもの(すなわち、複数の出力先に情報を出力するジョブ)が存在する。例えば、図5を参照すると、1番目のジョブのターゲット種別は、「ターゲット(蓄積)/ターゲット(紙出力)」となっている。これは、出力画像を複合機30に蓄積しつつ、紙文書として出力するジョブであることを意味する。かかるジョブについては、当該ジョブが含むターゲット種別のいずれかが属性項目の表示対象として選択されると、ターゲット種別ごとに行が割り当てられ、選択されたターゲット種別に係る行にその属性項目の値が表示され、他のターゲット種別の属性項目の欄は空欄となる。
【0056】
これは、図10において視覚的に確認することができる。図10において1番目のジョブのターゲット種別は、「蓄積」及び「紙出力」を含むが、それぞれについて行l1と行l2が割り当てられている。ここで、選択されているターゲット種別は「紙出力」であるため、「紙出力」に係る行l2については「紙出力」に応じた属性項目の値が表示されているが、「蓄積」に係る行l1については属性項目の欄は空欄となっている。他のジョブについても同様である。このように、複数のターゲット種別を含む場合であっても、ジョブ一覧ページ211は、見易い態様で情報を提供することができる。なお、ここではターゲット種別の場合について説明したが、複数のソース種別を含むジョブが存在する場合も同様に対応すればよい。
【0057】
また、図11は、ターゲット種別(回線/LAN)が選択されたときのジョブ一覧ページの表示例を示す図である。
【0058】
図11のジョブ一覧ページ211のジョブ一覧2111では、ターゲット種別項目2111cが拡張され、選択されたターゲット種別(回線/LAN)に係るジョブについては、「回線/LAN」に応じた又は「回線/LAN」に固有の属性項目(あて先、送信種別、回線種別、送信枚数)についてその値が表示されている。一方、選択されたターゲット種別に係らないジョブについては、拡張された属性項目の欄は空欄となっている。
【0059】
ところで、ターゲット種別が「回線/LAN」の場合、ジョブによってはあて先に複数の値を含むもの(すなわち、複数のあて先に同時に送信を行うジョブ)がある。例えば、図11において4番目のジョブが複数のあて先に送信を行ったジョブに該当する。かかるジョブについては、それぞれのあて先ごとに行(例えば、行l3及びl4)が割り当てられて表示される。このように、属性項目の所定の項目が複数の値を有する場合であっても、ジョブ一覧ページ211は、見易い態様で情報を提供することができる。
【0060】
また、便宜上図示は省略するが「蓄積」が選択された場合も「蓄積」に応じた又は「蓄積」に固有の属性項目がターゲット種別項目2111cに表示される。例えば、「蓄積」が選択されると、蓄積ページ数、蓄積文書名等が属性項目として表示される。
【0061】
なお、図10及び図11のいずれにおいても基本属性項目2111a及びソース種別項目2111bは、ターゲット種別項目2111cの拡張の影響を受けず、表示状態は以前のままである。
【0062】
ところで、上述したように、ジョブ一覧ページ211のジョブ一覧2111には、必ずしもログ情報として採取されている全ての項目ではなく表示項目設定情報104に表示項目として設定された項目のみが表示される。しかし、ユーザーが閲覧中により詳細な情報を確認したくなる場合も考慮して、ジョブ一覧ページ2111には、ジョブごとに詳細情報表示アイコン2111dが設けられている(図5参照)。
【0063】
すなわち、ユーザーがいずれかのジョブの詳細情報表示アイコン2111dをクリックすると、Webブラウザ201は、当該ジョブの詳細情報を表示させるWebページ(以下「詳細ページ」という。)を要求するHTTPリクエストをhttpd101に送信する。httpd101が、Webページ生成モジュール102に当該ジョブの詳細ページの生成を要求すると、Webページ生成モジュール102は、ログ情報蓄積部103より当該ジョブのログ情報を取得し、詳細ページを生成する。生成された詳細ページはhttpd101によってWebブラウザ201に送信され、Webブラウザ201によって表示される。
【0064】
図12は、詳細ページにおける基本属性の詳細情報の表示例を示す図である。
【0065】
図12に示されるように、詳細ページ212には、一般タブ2121、ソース情報タブ2122及びターゲットタブ2123が配置されており、初期状態では一般タブ2121が選択状態となっている。一般タブ2121が選択状態となっている場合、詳細ページ212には、基本属性の詳細情報が領域2124に表示される。
【0066】
また、ソース情報タブ2122が選択されると、詳細ページ212にはソース種別に関する詳細情報が表示される。図13は、詳細ページにおけるソース種別の詳細情報の表示例を示す図である。
【0067】
図13において領域2124にはソース種別の属性項目が詳細に表示されている。
【0068】
また、ターゲット情報タブ2123が選択されると、詳細ページ212にはターゲット種別に関する詳細情報が表示される。図14は、詳細ページにおけるターゲット種別の詳細情報の表示例を示す図である。
【0069】
図14において領域2124にはターゲット種別の属性項目が詳細に表示されている。
【0070】
次に、ジョブ一覧ページ211のジョブ一覧2111における表示項目の設定について説明する。表示項目の設定は、ログ管理サーバ10のWebページ生成モジュール102によって生成される表示項目を設定させるためのWebページ(以下「表示項目設定ページ」という。)をWebブラウザ201に表示させることで行うことができる。
【0071】
図15は、表示項目設定ページの表示例を示す図である。
【0072】
図15の表示項目設定ページ213は、基本属性、ソース種別及びターゲット種別ごとに表示項目を設定させるように構成されている。
【0073】
領域2131aには、基本属性について表示項目として設定されていない項目の一覧が表示されている。一方、領域2131bには基本属性について表示項目として設定されている項目の一覧が表示されている。ユーザーは、追加ボタン2131cと削除ボタン2131dとを操作することによって、任意の項目を表示項目としたり、表示項目から削除したりすることができる。
【0074】
また、領域2132aには、ソース種別(読み取り)について属性項目が表示される際に表示項目として設定されていない項目の一覧が表示されている。一方、領域2132bにはソース種別(読み取り)について属性項目が表示される際に表示項目として設定されている項目の一覧が表示されている。ユーザーは、追加ボタン2132cと削除ボタン2132dとを操作することによって、任意の項目を表示項目としたり、表示項目から削除したりすることができる。
【0075】
なお、ソース種別(PDL)、ターゲット種別(紙出力)、ターゲット種別(蓄積)、ターゲット種別(回線/LAN)等についても同様の操作で表示項目の増減を行うことができる。
【0076】
ところで、ログ管理サーバ10のログ情報蓄積部103におけるログ情報の構成は、例えば、以下のようにすればよい。
【0077】
図16は、ログ情報蓄積部の構成例を示す図である。
【0078】
図16において、基本属性テーブル1031は、各ジョブの基本属性を蓄積するためのテーブルである。ソース(読み取り)テーブル1032は、ソース種別が「読み取り」に係るジョブについて、「読み取り」に応じた属性項目を蓄積するためのテーブルである。ソース(PDL)テーブル1033は、ソース種別が「PDL」に係るジョブについて、「PDL」に応じた属性項目を蓄積するためのテーブルである。
【0079】
ターゲット(紙出力)テーブル1034は、ターゲット種別が「紙出力」に係るジョブについて、「紙出力」に応じた属性項目を蓄積するためのテーブルである。ターゲット(蓄積)テーブル1035は、ターゲット種別が「蓄積」に係るジョブについて、「蓄積」に応じた属性項目を蓄積するためのテーブルである。ターゲット(回線/LAN)テーブル1036は、ターゲット種別が「回線/LAN」に係るジョブについて、「回線/LAN」に応じた属性項目を蓄積するためのテーブルである。
【0080】
すなわち、基本属性テーブル1031には全てのジョブの基本属性が蓄積され、他のテーブルには、それぞれに係るジョブのみの属性項目が蓄積される。なお、基本属性テーブル1031と他のテーブルとの関連付けは、各ジョブに付けられたIDによって行えばよい。
【0081】
上述したように、本実施の形態におけるログ管理サーバ10によれば、ソース種別ごと又はターゲット種別ごとに属性項目を表示させることができるジョブ一覧ページ211を生成することができる。したがってユーザーにとって見易い態様でログ情報を提供することができる。
【0082】
なお、上記実施の形態においては、ログ管理サーバ10が複合機30より収集したログ情報を閲覧させる例について説明したが、複合機30自身が直接ログ情報を閲覧させてもよい。かかる場合の構成例について以下に示す。
【0083】
図17は、複合機がログ情報を閲覧させる場合の複合機の機能構成例を示す図である。
【0084】
図17において、複合機30は、httpd301、Webページ生成モジュール302、ログ情報蓄積部303及び表示項目設定情報304等より構成されている。これらの構成要素は、図3におけるhttpd101、Webページ生成モジュール102、ログ情報蓄積部103又は表示項目設定情報104に相当する。すなわち、複合機30は、ログ管理サーバ10と同様の情報処理を実行することにより、Webブラウザ201にジョブ一覧ページ211等を提供するのである。なお、ログ情報蓄積部303には、当該複合機30において発生したジョブに関するログ情報のみを蓄積してもよいし、他の複合機30より収集したログ情報を蓄積してもよい。また、複合機30が、ネットワークを介したWebブラウザ201だけでなく、複合機30の操作パネルにジョブ一覧ページ211を表示させるようにしてもよい。
【0085】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の実施の形態におけるログ管理システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるログ管理サーバ及びクライアントPCのハードウェア構成例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるログ管理サーバ及びクライアントPCの機能構成例を示す図である。
【図4】ログ管理システムの基本的な処理手順を説明するためのシーケンス図である。
【図5】ジョブ一覧ページの初期状態の表示例を示す図である。
【図6】属性項目を表示させるソース種別を選択させるためのドロップダウンリストの表示例を示す図である。
【図7】ソース種別(読み取り)が選択されたときのジョブ一覧ページの表示例を示す図である。
【図8】ソース種別(PDL)が選択されたときのジョブ一覧ページの表示例を示す図である。
【図9】属性項目を表示させるターゲット種別を選択させるためのドロップダウンリストの表示例を示す図である。
【図10】ターゲット種別(紙出力)が選択されたときのジョブ一覧ページの表示例を示す図である。
【図11】ターゲット種別(回線/LAN)が選択されたときのジョブ一覧ページの表示例を示す図である。
【図12】詳細ページにおける基本属性の詳細情報の表示例を示す図である。
【図13】詳細ページにおけるソース種別の詳細情報の表示例を示す図である。
【図14】詳細ページにおけるターゲット種別の詳細情報の表示例を示す図である。
【図15】表示項目設定ページの表示例を示す図である。
【図16】ログ情報蓄積部の構成例を示す図である。
【図17】複合機がログ情報を閲覧させる場合の複合機の機能構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0087】
1 ログ管理システム
10 ログ管理サーバ
11、21 CPU
12、22 ROM
13、23 RAM
14、24 HDD
15、25 ネットワークI/F
16、28 システムバス
17 ドライブ装置
18 記録媒体
20 クライアントPC
26 表示装置
27 入力装置
30、30a、30b、30c、30d、30e 複合機
40 ネットワーク
101、301 httpd
102、302 Webページ生成モジュール
103、303 ログ情報蓄積部
104、304 表示項目設定情報
201 Webブラウザ
1031 基本属性テーブル
1032 ソース(読み取り)テーブル
1033 ソース(PDL)テーブル
1034 ターゲット(紙出力)テーブル
1035 ターゲット(蓄積)テーブル
1036 ターゲット(回線/LAN)テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器で実行されたジョブの一覧情報の表示装置への表示を制御するジョブ情報表示制御装置であって、
前記ジョブの一覧情報の表示項目として当該表示項目の分類に応じて属性項目が異なる特定項目について前記分類を選択させるための選択欄を表示させ、
前記選択欄における前記分類の選択に応じ前記特定項目の領域を拡張させ、選択された分類に係るジョブについては当該分類に応じた属性項目を拡張された領域に表示させることを特徴とするジョブ情報表示制御装置。
【請求項2】
前記選択欄における前記分類の選択に応じ前記特定項目の領域を拡張させ、選択された分類に係らないジョブについては拡張された領域は空欄とすることを特徴とする請求項1記載のジョブ情報表示制御装置。
【請求項3】
前記ジョブの一覧情報の表示項目として前記特定項目と共に該特定項目の分類にかかわらず表示項目が変化しない共通の表示項目を表示させることを特徴とする請求項1又は2記載のジョブ情報表示制御装置。
【請求項4】
前記特定項目について複数の分類を含む前記ジョブに関しては、前記選択欄における前記分類の選択に応じ前記複数の分類のそれぞれの分類に応じた行を当該ジョブに対して割り当てて表示させることを特徴とする請求項1乃至3いずれか一項記載のジョブ情報表示制御装置。
【請求項5】
前特定項目の属性項目の所定の項目が複数の値を有する場合、それぞれの値ごとの行を一つの前記ジョブに対して割り当てて表示させることを特徴とする請求項1乃至4いずれか一項記載のジョブ情報表示制御装置。
【請求項6】
ネットワークを介して接続する複数の機器で実行されたジョブの一覧情報の表示を制御することを特徴とする請求項1乃至5いずれか一項記載のジョブ情報表示制御装置。
【請求項7】
前記特定項目の少なくとも一つは前記ジョブに入力される情報の入力元の種別に関する項目であり、
前記選択欄における前記入力元の種別の選択に応じ前記特定項目の領域を拡張させ、選択された前記入力元の種別に係るジョブについては当該入力元の種別に応じた属性項目を拡張された領域に表示させることを特徴とする請求項1乃至6いずれか一項記載のジョブ情報表示制御装置。
【請求項8】
前記入力元の種別は、前記機器において読み取られた情報、前記機器に蓄積されている情報、前記機器がネットワークを介して受信する情報、印刷データのいずれかを示す種別を含むことを特徴とする請求項7記載のジョブ情報表示制御装置。
【請求項9】
前記機器において読み取られた情報の属性項目には、原稿ページ数、原稿サイズ、原稿の主走査方向及び副走査方向における解像度のいずれかを含むことを特徴とする請求項8記載のジョブ情報表示制御装置。
【請求項10】
前記機器に蓄積されている情報の属性項目は、蓄積ページ数、蓄積文書名のいずれかを含むことを特徴とする請求項8又は9記載のジョブ情報表示制御装置。
【請求項11】
前記ネットワークを介して受信する情報の属性項目には、受信ページ数を含むことを特徴とする請求項8乃至10いずれか一項記載のジョブ情報表示制御装置。
【請求項12】
前記印刷データの属性項目は、作成ページ数、印刷条件のいずれかを含むことを特徴とする請求項8乃至11いずれか一項記載のジョブ情報表示制御装置。
【請求項13】
前記特定項目の少なくとも一つは前記ジョブから出力される情報の出力先の種別に関する項目であり、
前記選択欄における前記出力先の種別の選択に応じ前記特定項目の領域を拡張させ、選択された前記出力先の種別に係るジョブについては当該出力先の種別に応じた属性項目を拡張された領域に表示させることを特徴とする請求項1乃至12いずれか一項記載のジョブ情報表示制御装置。
【請求項14】
前記出力先の種別は、前記機器への蓄積、紙への出力、ネットワークを介した送信のいずれかを示す種別を含むことを特徴とする請求項13記載のジョブ情報表示制御装置。
【請求項15】
前記機器への蓄積の属性項目は、蓄積ページ数、蓄積文書名のいずれかを含むことを特徴とする請求項14記載のジョブ情報表示制御装置。
【請求項16】
前記紙への出力の属性項目は、印刷ページ数、印刷面、カラーモードのいずれかを含むことを特徴とする請求項14又は15記載のジョブ情報表示制御装置。
【請求項17】
前記ネットワークを介した送信の属性項目は、宛先に関する情報、送信種別及び回線種別、送信枚数のいずれかを含むことを特徴とする請求項14乃至16いずれか一項記載のジョブ情報表示制御装置。
【請求項18】
前記属性項目のうち、表示対象とする項目を選択させるための画面を前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項1乃至17いずれか一項記載のジョブ情報表示制御装置。
【請求項19】
機器で実行されたジョブの一覧情報の表示装置への表示を制御するジョブ情報表示制御システムであって、
前記ジョブの一覧情報の表示項目として当該表示項目の分類に応じて属性項目が異なる特定項目について前記分類を選択させるための選択欄を表示させ、
前記選択欄における前記分類の選択に応じ前記特定項目の領域を拡張させ、選択された分類に係るジョブについては当該分類に応じた属性項目を拡張された領域に表示させることを特徴とするジョブ情報表示制御システム。
【請求項20】
機器で実行されたジョブの一覧情報の表示装置への表示を制御するジョブ情報表示制御装置におけるジョブ情報表示制御方法であって、
前記ジョブの一覧情報の表示項目として当該表示項目の分類に応じて属性項目が異なる特定項目について前記分類を選択させるための選択欄を表示させ、
前記選択欄における前記分類の選択に応じ前記特定項目の領域を拡張させ、選択された分類に係るジョブについては当該分類に応じた属性項目を拡張された領域に表示させることを特徴とするジョブ情報表示制御方法。
【請求項21】
機器で実行されたジョブの一覧情報の表示装置への表示の制御をコンピュータに実行させるジョブ情報表示制御プログラムであって、
前記ジョブの一覧情報の表示項目として当該表示項目の分類に応じて属性項目が異なる特定項目について前記分類を選択させるための選択欄を表示させ、
前記選択欄における前記分類の選択に応じ前記特定項目の領域を拡張させ、選択された分類に係るジョブについては当該分類に応じた属性項目を拡張された領域に表示させることを特徴とするジョブ情報表示制御プログラム。
【請求項22】
請求項21記載のジョブ情報表示制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2007−58658(P2007−58658A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−244345(P2005−244345)
【出願日】平成17年8月25日(2005.8.25)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】