説明

ステアリングホイール突出防止装置

【課題】省スペース化を図りつつ、車両衝突時に中間シャフトを容易に分離させ、ステアリングホイールの運転席側への突出を確実に防止することができるステアリングホイール突出防止装置を提供すること。
【解決手段】車両衝突時に、中間シャフト(40)と接触するよう所定の間隔で当該中間シャフトと接近した突出部(82)をダッシュボード(80)に形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両衝突時にステアリングホイールが車両後方に突出することを防止するステアリングホイール突出防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両衝突時にステアリングホイールが車両後方に突出し運転者に衝撃を与えることを抑制するため、またステアリングホイールに設けられたエアバッグが展開し運転者の頭部等と接触する際の衝撃を緩和させるため、ステアリングシャフトとステアリングギヤとを連結する中間シャフトに収縮構造を形成し、衝突のエネルギーを吸収していた。
しかし、当該収縮構造により衝突のエネルギーを十分に吸収するためには、収縮構造の収縮量を大きくするよう中間シャフトの長さを長くする必要があり、これによりステアリング装置のレイアウトに制約が生じていた。
【0003】
例えば、中間シャフトにアクチュエータを配設する電動可変ギヤシステムを採用するには、アクチュエータを配設する分さらに中間シャフトの長さが長くなるため、ステアリング装置の前方を遮ってしまうような配置でエンジンを搭載する車両には、収縮構造とアクチュエータとの両方を採用することが困難である等の問題があった。
そこで、中間シャフトを複数の部材を係合させて構成し、車両衝突時に当該中間シャフトに軸方向の力が作用すると、当該複数の部材の係合が解除されるとともに、当該複数の部材が分離し、衝突のエネルギーを遮断する構成が開発されている(特許文献1参照)。このような構成であれば特に中間シャフトの長さを長くする必要はなく省スペース化を図ることができ、ステアリング装置のレイアウトは容易となる。
【特許文献1】特許第2946544号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に開示された技術では、中間シャフトに軸方向の力が作用し係合解除状態となったとしても、当該軸方向だけの力だけでは必ずしも分離されないという問題がある。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、省スペース化を図りつつ、車両衝突時に中間シャフトを容易に分離させ、ステアリングホイールの運転席側への突出を確実に防止することができるステアリングホイール突出防止装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記した目的を達成するために、請求項1のステアリングホイール突出防止装置では、車両前方からの入力時にステアリングシャフトと連結したステアリングホイールが車両後方に突出することを防止するステアリングホイール突出防止装置であって、複数の部材を係合させて構成され、軸方向に所定値以上の力が作用するとこれら複数の部材が係合解除状態となる分離構造を有し、前記ステアリングシャフトとステアリングギヤボックスとを連結する中間シャフトと、車両前方からの入力時に前記中間シャフトと接触するよう所定の間隔で該中間シャフトに接近した突出部を有するダッシュボードと、を備えることを特徴としている。
【0006】
つまり、車両衝突時等における車両前方からの入力によりステアリングの中間シャフトの軸方向に所定値以上の力が作用すると、中間シャフトの分離構造が係合解除状態となるが、この際、車両前方からの入力によりダッシュボードの突出部が中間シャフトと接触する。
請求項2のステアリングホイール突出防止装置では、請求項1において、前記ダッシュボードの突出部は、車両前方からの入力時に前記中間シャフトの軸方向に前記所定値以上の力が作用し該中間シャフトが係合解除状態となった後、該中間シャフトと接触することを特徴としている。
【0007】
つまり、前記突出部は、車両前方からの入力時に中間シャフトの分離構造が係合解除状態となった後に、当該分離可能状態の中間シャフトと接触する。
請求項3のステアリングホイール突出防止装置では、請求項1または2において、前記ダッシュボードの突出部は、車両前方からの入力時に前記中間シャフトの略軸直方向から該中間シャフトと接触することを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
上記手段を用いる本発明の請求項1のステアリングホイール突出防止装置によれば、車両衝突時に、中間シャフトにダッシュボードの突出部を接触させることで、中間シャフトを容易に分離可能である。
このように車両衝突時にステアリングの中間シャフトを容易に分離可能であることで、従来の収縮構造のように中間シャフトの長さを長くすることなく、車両衝突時の衝撃を遮断することができる。
【0009】
これにより、ステアリングホイールが車両後方、即ち運転席側へ突出することを防止することができ、また中間シャフトの支持がなくなるためエアバッグの展開後に運転者の頭部等がエアバッグに接触する際のへ衝撃を緩和することができる。
したがって、請求項1のステアリングホイール突出防止装置は、省スペース化を図りつつ、車両衝突時に中間シャフトを容易に分離させ、ステアリングホイールの運転席側への突出を確実に防止することができる。
【0010】
請求項2のステアリングホイール突出防止装置によれば、中間シャフトが係合解除状態となった後に、当該中間シャフトと接触することで確実に当該中間シャフトを分離させることができる。
請求項3のステアリングホイール突出防止装置によれば、中間シャフトの略軸直方向から中間シャフトと接触することで、より確実に中間シャフトを分離させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
まず、第1実施例について説明する。
図1を参照すると、本発明の第1実施例に係るステアリングホイール突出防止装置の構成図が示されており、図2を参照すると、中間シャフト40の連結部50の断面図が示されている。
【0012】
図1に示すように、本発明の第1実施例に係るステアリングホイール突出防止装置は、大きくステアリングホイール10、ステアリングシャフト20、ステアリングコラム22、中間シャフト40、ステアリングギヤボックス70、ダッシュボード80等により構成されている。
ステアリングホイール10は、車室内前方の幅方向に延びて形成されているインストルメントパネル12からコラムカバー14を介して配設されている。当該ステアリングホイール10は、中央部10aの内部に、折り畳まれたエアバッグ16と当該エアバッグ16を膨張させるインフレータ18とを収納している。
【0013】
そして、ステアリングホイール10はステアリングシャフト20の上端と連結されている。
ステアリングシャフト20は、コラムカバー14内からインストルメントパネル12内にかけて延びている。また、当該ステアリングシャフト20は、筒状のステアリングコラム22内に回転自在に支持されている。
【0014】
当該ステアリングコラム22には、中央部にステアリングホイール10の角度を変更するチルト装置24が設けられている。
また、ステアリングコラム22はステアリングブラケット26とボルト28、30により締結されており、当該ステアリングブラケット26はインストルメントパネル12内において車体の幅方向に架設されているデッキクロスメンバ32と一体をなしている。つまり、ステアリングコラム22はステアリングブラケット26を介して車体のデッキクロスメンバ32に固定されている。
【0015】
一方、ステアリングシャフト20の下端は中間シャフト40の上端とユニバーサルジョイント42を介して連結されている。
当該中間シャフト40は、上部シャフト46と下部シャフト48とから構成されており、当該上部シャフト46と下部シャフト48とが連結部50において連結されている。当該連結部50の詳しい構成については後述する。
【0016】
そして、中間シャフト40の下端はステアリングギヤボックス70とユニバーサルジョイント44を介して連結されている。
ステアリングギヤボックス70は車体のクロスメンバ72に支持されている。
また、当該クロスメンバ72の車両前方側には横置きのエンジン74が設けられている。
【0017】
当該エンジン74、クロスメンバ72、及びステアリングギヤボックス70は、車幅方向に延びた板状のダッシュボード80より車両前方側、即ちエンジンルーム側に配設されている。なお、当該ダッシュボード80とエンジン74との間隔は、クロスメンバ72とエンジン74との間隔よりも大きい。
ダッシュボード80には、上記中間シャフト40の下部シャフト48と所定の間隔で接近した突出部82が形成されている。
【0018】
ここで、上記中間シャフト40の結合部50の構成について説明する。
図2に示すように、当該連結部50は、上部シャフト46の下端部分に一体に形成され下方に開放した筒状の上部ケース部52、下部シャフト48の上端部分に外嵌されている筒状の下部ケース部54、及び当該上部ケース部52と下部ケース部54のそれぞれに内嵌されている円柱状の中子部材56とから構成されている。なお、下部シャフト48の軸径は中子部材56の軸径以下であり、当該中子部材56は軸方向の長さが上部ケース部52の内周の軸方向の長さ以下となっている。
【0019】
これら上部ケース部52及び下部ケース部54の内周と、下部シャフト48の上端部分及び中子部材56の外周には、それぞれ軸方向にセレーションが形成されており、上部ケース部52及び下部ケース部54と、下部シャフト48及び中子部材56とはセレーション嵌合されている。
これにより、結合部50は、上部シャフト46の軸回り方向の回転を、上部ケース部52から中子部材56、当該中子部材56から下部ケース部54、当該下部ケース部54から下部シャフト48へと伝達する機能を有している。
【0020】
また、上部ケース部52の内周及び中子部材56の外周の、それぞれ対応する一部分には周方向に溝部52a、56aが形成されており、当該溝部52a、56aにはOリング58が設けられている。これと同様に、下部ケース部54及び中子部材56には溝部54a、56bが形成されOリング60が設けられており、下部シャフト48と下部ケース部54には溝部48a、54bが形成されOリング62が設けられている。当該Oリング58、60、62は中子部材56及び下部シャフト48が通常状態では上下に摺動しないよう保持し、中間シャフト40の軸方向に所定の力が作用した場合は当該保持を解除する機能を有している。
【0021】
以下、このように構成された本発明の第1実施例に係るステアリングホイール突出防止装置の作用について説明する。
図3を参照すると、本発明の第1実施例に係るステアリングホイール突出防止装置の車両衝突時における状態を時系列的に示した図が示されており、図4を参照すると、中間シャフト40の軸方向に力が作用した際の連結部50の状態を時系列的に示した図が示されている。以下、これらの図に基づき説明する。
【0022】
車両が前面衝突すると、図3(a)に示すように、車体前部からつぶれていき、まずエンジン74が車両後方へ移動する。そして、当該エンジン74は、車両後方にあるクロスメンバ72と接触し、クロスメンバ72も車両後方へと移動していく。同時に、当該クロスメンバ72に支持されたステアリングギヤボックス70も車両後方へと移動することとなり、当該ステアリングギヤボックス70と連結された中間シャフト40は軸方向に力を受ける。
【0023】
このようにして中間シャフト40に軸方向の力が作用したとき、連結部50は、まず、図4(a)に示すように、下部シャフト48から上方に向けた力が入力されることとなる。そして、図4(b)に示すように、当該下部シャフト48の溝部48aに設けられたOリング62による保持が解除され、下部シャフト48は上方へと摺動し、上端が中子部材56の下端と接触する。
【0024】
次には、図4(c)に示すように、中子部材56が下部シャフト48により上方に押され、中子部材56の溝部56a、56bに設けられたOリング58、60による保持が解除される。そして中子部材56も上方へと摺動し、上部ケース52内へと収納される。
こうして、上部シャフト46と下部シャフト48とは分離可能状態となる。
なお、このときにはステアリングホイール10に設けられたエアバッグ16は展開されている。
【0025】
そして、ステアリングホイール突出防止装置は、図3(b)に示すように、エンジン74がさらに後方へと移動しダッシュボード80と接触する。当該ダッシュボード80はエンジン74に押され車両後方側へと変形していく。これにより、中間シャフト40と接近していたダッシュボード80の突出部82は中間シャフト40の下部シャフト48と当該中間シャフト40の略軸直方向から接触する。このとき、中間シャフト40の連結部50は上記の通り分離可能状態にあり、この状態で下部シャフト48が略軸直方向からの力を受けると、図4(d)に示すように、上部シャフト46と下部シャフト48とは容易に分離する。
【0026】
このように、上部シャフト46と下部シャフト48とが分離することで、車両に作用する衝撃は下部シャフト48で遮断される。
これにより、ステアリングホイール10が運転席側へ突出することを防止することができる。また、中間シャフト40の支持がなくなるため、運転者の頭部等がエアバッグ16と接触する際の衝撃を緩和させることができる。
【0027】
以上のように、ダッシュボード80に、中間シャフト40と接近した突出部82を設けることで、車両衝突時に連結部50が分離可能状態となった中間シャフト40に当該突出部82を略軸直方向から接触させ、上部シャフト46と下部シャフト48とを容易に分離させることができる。
このように、車両衝突時に中間シャフト40を容易に分離させることができることで、従来の収縮構造のように中間シャフト40の長さを長くすることなく、車両衝突時の衝撃を遮断することができる。
【0028】
したがって、本発明に係るステアリングホイール突出防止装置では、省スペース化を図りつつ、車両衝突時に中間シャフト40を容易に分離させ、ステアリングホイール10の運転席側への突出を確実に防止することができる。
次に、実施例2について説明する。
図5を参照すると、本発明の第2実施例に係るステアリングホイール突出防止装置の構成図が示されている。なお、当該第2実施例において、上記第1実施例と同様の構成についての説明は省略する。
【0029】
図5に示すように、本発明の第2実施例に係るステアリングホイール突出防止装置では、中間シャフト90にアクチュエータ100が設けられている。
詳しくは、中間シャフト90は、当該アクチュエータ100と、上部シャフト92、中部シャフト94、下部シャフト96とから構成されている。
上部シャフト92と中部シャフト94とは連結部98において連結されている。当該連結部98の構成は上記第1実施例の連結部50と同様の構成をなしている。
【0030】
また、中部シャフト94と下部シャフト96とはアクチュエータ100を介して連結されている。当該アクチュエータ100は、公知の電動可変ギヤシステムのアクチュエータである。当該アクチュエータ100は、車両に搭載された図示しないECUによって制御され、中部シャフト94から入力される軸回転を車両の運転状態等に応じたトルクで下部シャフト96へと伝達する機能を有している。
【0031】
さらに、当該第2実施例のダッシュボード110では、アクチュエータ100の下部と所定の間隔で接近した突出部112が形成されている。
以下、このように構成された本発明の第2実施例に係るステアリングホイール突出防止装置の作用について説明する。
図6を参照すると、本発明の第2実施例に係るステアリングホイール突出防止装置の車両衝突時における状態を時系列的に示した図が示されている。
【0032】
上記第1実施例と同様に、まず図6(a)に示すように、車両が前面衝突するとエンジン74とクロスメンバ72が接触し、当該クロスメンバ72が車両後方へと移動することで、中間シャフト90に軸方向の力が作用する。これにより中間シャフト90の連結部98は分離可能状態となる。
続いて図6(b)に示すように、エンジン74がダッシュボード110と接触し、当該ダッシュボード110が車両後方へ変形することで突出部112がアクチュエータ100の下部に中間シャフト90の略軸直方向から接触する。
【0033】
これにより中間シャフト90は、図6(c)に示すように、連結部98において、上部シャフト92と中部シャフト94とに分離される。
以上のように、第2実施例では、中間シャフト90にアクチュエータ100を設けた場合であっても、車両衝突時、ダッシュボード110の突出部112がアクチュエータ100と接触することで容易に中間シャフト90を分離させることができ、上記第1実施例と同様の効果を奏することができる。
【0034】
したがって、本発明に係るステアリングホイール突出防止装置によれば、中間シャフトの長さが長くなる電動可変ギヤシステムを、横置きエンジンのようなスペースの狭い車両に採用することが可能となる。
以上で本発明に係るステアリングホイール突出防止装置の実施形態についての説明を終えるが、実施形態は上記実施形態に限られるものではない。
【0035】
例えば、上記実施形態では、ダッシュボード80、110に突出部82、112を形成していたが、例えばダッシュボードに突出部材を設け突出部を形成するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、エンジン74は横置きであったが、縦置きであっても構わない。
【0036】
また、上記実施形態では、ステアリングシャフト20の下端と中間シャフト40の上端とは、ユニバーサルジョイントによって連結されるとしたが、等速ジョイントでもよい。
また、上記実施形態では、中子部材は円柱状であったが、角柱状や、他の形状であっても構わない。
また、上記実施形態では、エンジン74がダッシュボード80、110と接触することで当該ダッシュボード80、110が変形し、突出部82、112が中間シャフト40、90に接触しているが、ダッシュボード80、110が変形する要因はこれに限られるものではなく、その他の部材が接触したり、車体が歪むことでダッシュボード80、110が変形しても構わない。
【0037】
また、上記実施形態では中子部材56や下部シャフト48をOリング58、60、62により保持していたが、保持の手段はこれに限られるものではなく、例えばピン部材(樹脂ピン等)を上部ケース部、下部ケース部、中子部材及び下部シャフトに挿入して保持しても構わないし、ケースに穴を設けて外から溝部に樹脂を充填するようにしても良い。この時、溝部は円周上に部分的に設けても良い。また、ケースと中子をかしめるようにしても良い。
【0038】
また、上記実施形態における連結部50は上下逆に配置しても良い。
また、上記実施形態におけるダッシュボードの突出部は、上部シャフト近辺に設けても良い。
また、上記実施形態における連結部98はアクチュエータ下部に設けても良い。
また、上記実施形態における連結部50または98において、図7(a)、(b)に示すように、上部ケース52と中子部材56の間にバネ120、122を配置することで、万が一通常使用においてOリング58、60、62の保持が外れた場合でもバネ反力によって中子部材56が上部ケース52に収納されないようにし、連結部が分離することを防止するようにしても良い。
【0039】
また、上記実施形態における連結部50または98において、図8に示すように、中子部材56と下部シャフト48の対向面に円錐状の突起を設け、より分離し易いようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の第1実施例に係るステアリングホイール突出防止装置の構成図である。
【図2】中間シャフトの連結部の断面図である。
【図3】本発明の第1実施例に係るステアリングホイール突出防止装置の車両衝突時における状態を時系列的に示した図である。
【図4】中間シャフトの軸方向に力が作用した際の連結部の状態を時系列的に示した図である。
【図5】本発明の第2実施例に係るステアリングホイール突出防止装置の構成図である。
【図6】本発明の第2実施例に係るステアリングホイール突出防止装置の車両衝突時における状態を時系列的に示した図である。
【図7】中間シャフトの連結部において上部ケースと中子部材の間にバネを配置した構成の断面図である。
【図8】中間シャフトの連結部において中子部材と下部シャフトの対向面に円錐状の突起を設けた構成の断面図である。
【符号の説明】
【0041】
10 ステアリングホイール
12 インストルメントパネル
16 エアバッグ
20 ステアリングシャフト
22 ステアリングコラム
40、90 中間シャフト
42、44 ユニバーサルジョイント
46、92 上部シャフト
48、96 下部シャフト
50、98 連結部
52 上部ケース部
54 下部ケース部
56 中子部材
58、60、62 Oリング
70 ステアリングギヤボックス
72 クロスメンバ
74 エンジン
80、110 ダッシュボード
82、112 突出部
94 中部シャフト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両前方からの入力時にステアリングシャフトと連結したステアリングホイールが車両後方に突出することを防止するステアリングホイール突出防止装置であって、
複数の部材を係合させて構成され、軸方向に所定値以上の力が作用するとこれら複数の部材が係合解除状態となる分離構造を有し、前記ステアリングシャフトとステアリングギヤボックスとを連結する中間シャフトと、
車両前方からの入力時に前記中間シャフトと接触するよう所定の間隔で該中間シャフトに接近した突出部を有するダッシュボードと、を備えることを特徴とするステアリングホイール突出防止装置。
【請求項2】
前記ダッシュボードの突出部は、車両前方からの入力時に前記中間シャフトの軸方向に前記所定値以上の力が作用し該中間シャフトが係合解除状態となった後、該中間シャフトと接触することを特徴とする請求項1記載のステアリングホイール突出防止装置。
【請求項3】
前記ダッシュボードの突出部は、車両前方からの入力時に前記中間シャフトの略軸直方向から該中間シャフトと接触することを特徴とする請求項1または2記載のステアリングホイール突出防止装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−191053(P2007−191053A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−11345(P2006−11345)
【出願日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【出願人】(000006286)三菱自動車工業株式会社 (2,892)
【Fターム(参考)】