説明

スラッジ処理装置及び方法

本発明は、汚廃水処理スラッジ、食物ゴミ、下水、及び家畜の排泄物などのスラッジに混合されて富栄養化に主原因となる窒素及び燐のような栄養塩類物質を除去し、汚廃水スラッジに含まれた水を除去して含水率を下げて減量させるために脱水器を経て、下・廃水処理工程のうち、生物学的反応槽で発育された微生物フロックに自然発生的に形成された重合体を分解し、スラッジを構成している有機物の細胞膜を分解するための熱加水分解反応槽を経て、栄養原の供給、温度、及びpHを適切に制御して有機物を分解してスラッジ量を減少させると共に、メタンガスを生産する消化槽を経て、脱水器に経て出た脱水ケーキは、焼却、肥料化、溶融、炭化、あるいは固形化処理し、脱水時に発生する溶液の中に含まれた燐と窒素を除去するために、マグネシウム、カリウム、及びカルシウムなどを注入して結晶化反応槽を通過させて結晶化させて除去した後、残った溶液を以前の工程にフィードバックさせるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、汚・廃水浄化処理スラッジ、食物ゴミ、下水、及び家畜の排泄物などに混合されて富栄養化に主原因となる窒素及び燐のような栄養塩類物質を除去するために、汚廃水スラッジに含まれた水を除去して含水率を下げるために、脱水器を経て、脱水されたスラッジに自然発生的に形成された重合体を分解し、有機物質の細胞膜を分解するための熱加水分解反応槽を経て、栄養原の供給、温度、及びpHを適切に制御して効率的に揮発性粒子を消化する消化槽を経て、消化されたスラッジを脱水器で脱水して出た脱水ケーキは、焼却肥料化、溶融、炭化、あるいは固形化処理し、脱水時に発生する溶液中に含まれた燐と窒素などの栄養塩類物質を除去するために、マグネシウム、カリウム、亜鉛、炭酸石灰、燐酸、及びカルシウムのうち、1つ以上を選択注入してMAP(magnesium ammonium phosphate)または固体物質に結晶化する結晶化反応槽を通過させて除去し、残った溶液を生物学的反応槽の前段階にフィードバックするように構成されたスラッジ高度処理装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的な下水、食物ゴミ、及び家畜の排泄物などには河川または海水を富栄養化させて汚染させる燐と窒素などが多量含まれているが、これを効率的に処理するための別途の工程が設置されているスラッジ処理装置が存在しないので、燐と窒素などが多量含まれた状態で排出されて河川や海水をひどく汚染させる問題点がある。
【0003】
従来の汚廃水高度処理工程では、一次沈殿槽で下部に沈殿されたスラッジの一部は脱水器に移送され、上部に位置した溶液は空気中の酸素を溶かして微生物の繁殖を増大させる生物学的反応槽に移送され、生物学的反応槽では微生物の活動によりBODが除去され、富栄養化に大きな影響を及ぼす燐と窒素が除去される。通常的な汚廃水処理工程中に含まれた嫌気性消化槽で酸素供給を遮断した状態でスラッジを消化させるので、この際、先に燐を摂取していた微生物がまた排出させて溶液中に混合され、溶液中に存在する燐と消化及び脱水工程でスラッジから付加される窒素が脱水溶液と共に生物学的反応槽に回送されることによって、主工程に過度な窒素と燐が存在する問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、下・廃水スラッジ、食物ゴミ、及び家畜の排泄物などのスラッジを脱水する前に熱加水分解及び消化工程を経ることによって、スラッジの量を減らし、その過程で副産物としてメタンガスを生産し、またスラッジに含まれて富栄養化を起こす燐と窒素などの栄養塩類物質を除去する工程を付加して燐と窒素などの栄養塩類物質を効率的に除去することにある。
【0005】
本発明の他の目的は、下水、食物ゴミ、及び家畜の排泄物などの汚廃水に含まれて富栄養化を起こす燐と窒素などの栄養塩類物質を効率的に除去するために結晶化条件が最適化されるように構成することにある。
【0006】
本発明の更に他の目的は、熱加水分解工程中に発生したエネルギーをフィードバックさせてリサイクルし、消化槽で発生したメタンガスで熱加水分解時に必要とするエネルギーで供給するために、ボイラーを加熱するエネルギーに使用するか、発電に使用できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明が解決しようとする課題の解決手段は、下水、食物ゴミ、及び家畜の排泄物などの汚廃水スラッジに含まれて富栄養化を起こす窒素及び燐のような栄養塩類物質を除去するために、濃縮スラッジを脱水器で一次脱水させて出たスラッジに自然発生的に形成された重合体を分解し、有機物の細胞壁を分解するための熱加水分解反応槽を経て、栄養原の供給、温度、及びpHを適切に制御して嫌気性消化を行なう間に有機スラッジが分解されて減量されると共に、メタンガスが生産され、微生物が上記吸い込んだ燐を排出するようになるので、脱水溶液の中に存在する燐、窒素、及び多様な物質を固体に結晶化させて除去するために、マグネシウム、カリウム、亜鉛、炭酸石灰、燐酸、及びカルシウムのうち、1つ以上を選択注入して結晶化する結晶化反応槽を通過させて固体に生成させて除去し、結晶化過程で残った溶液を生物学反応槽または消化槽の以前段階の工程にフィードバックさせるように構成されている。
【0008】
本発明が解決しようとする更に他の課題の解決手段は、下水、食物ゴミ、及び家畜の排泄物などの汚廃水スラッジに含まれて富栄養化を起こす燐と窒素などの栄養塩類物質を効率的に除去するために、Mg2+またはMg2+とPO3−の注入量、pH及び反応時間などを制御してMg2+:NH:PO3−の注入されるモル比を1.0乃至1.4:0.8乃至1.0乃至1.4にし、pHを強いアルカリである9乃至12状態でMAP結晶化反応槽を維持して、迅速で、かつ効率的な結晶化をなすように構成することにある。
【0009】
本発明が解決しようとする更に他の課題の解決手段は、熱加水分解工程中に発生した熱を回収する熱回収槽を用いて回収された熱を調整槽などにフィードバックさせてリサイクルしてエネルギーを節約し、消化工程中に、消化時の消化槽で発生したメタンガスを用いてボイラーを加熱して熱加水分解時に必要とする熱を提供するか、発電に使用できるようにすることにある。
【0010】
本発明が解決しようとする更なる他の課題の解決手段は、Mg2+またはMg2+とPO3−の注入量の最適量を制御して結晶化工程で良質のMAPなどの肥料を最大限効率的に、かつ速かに生産することにある。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、下水、食物ゴミ、及び家畜の排泄物などの汚廃水スラッジに含まれている燐と窒素などの栄養塩類物質を効率的に、かつ速かに除去して河川及び海水の汚染を防止する作用効果がある。
【0012】
本発明に従う他の効果は、下水、食物ゴミ、及び家畜の排泄物などの汚廃水スラッジに含まれて富栄養化を起こす燐と窒素などの栄養塩類物質を多数の工程を経て燐と窒素などの栄養塩類物質を効率的に、かつ速かに除去することにある。
【0013】
本発明に従う更に他の効果は、下水、食物ゴミ、及び家畜の排泄物などの汚廃水スラッジに含まれて富栄養化を起こす燐と窒素などの栄養塩類物質を効率的に除去するために条件を最適化し、固体化して除去する効率を上げて、良質の固体化されたMAPなどを肥料に使用するようにすることにある。
【0014】
本発明に従う更なる他の効果は、熱加水分解工程中に発生した熱をフィードバックさせてリサイクルし、消化槽で発生したメタンガスで熱加水分解時に必要とするエネルギーを提供するか、発電に使用してエネルギーを節約し、効率的に使用することにある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に従うスラッジ高度処理装置の全体的な構成の一例示図である。
【図2】本発明に従うスラッジ高度処理装置の全体的な構成の更に他の例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態に係る具体的な内容について説明する。本発明は、下・廃水に含まれている栄養素及び富栄養化を起こす窒素及び燐のような栄養塩類物質を除去するために、汚廃水を一次沈殿槽で沈殿させて沈殿物を濃縮し、上部の汚廃水溶液は生物学的反応槽に送って微生物を注入して微生物が栄養物質及び富栄養化物質である燐と窒素を除去するように構成し、生物学的に処理されたスラッジが含まれた溶液は2次沈殿槽に移送されて、上等水は消毒処理後に放流され、沈殿物は1次沈殿槽の沈殿物と共に濃縮槽または脱水器を用いて濃縮する。濃縮されたスラッジは、一次脱水器で脱水してスラッジの量を減らした後、熱加水分解反応槽でスラッジフロックに生成された自然発生的重合体を分解すると共に、有機物の細胞壁を分解しながら微生物が保有している燐と窒素をある程度排出するようになり、栄養原の供給、温度、及びpHを適切に制御する嫌気性消化槽で消化時に微生物が保有している燐と窒素を排出するようになり、消化されたスラッジを脱水器で脱水し、排出された溶液の中に存在する燐と窒素などの栄養塩類物質を除去するためにMAPまたは多様な結晶物質を作るために結晶化物質を注入して結晶化する結晶化反応槽に移送して、マグネシウム、カリウム、亜鉛、炭酸石灰、燐酸、及びカルシウムなどの結晶化物質のうち、1つ以上を選択注入して結晶化させて除去し、残った溶液を生物学的反応槽または消化槽の以前段階にフィードバックさせて、また高度処理工程を通じて除去されるように設計製作されたスラッジ高度処理装置に関するものである。
【0017】
また、本発明は微生物を用いて燐と窒素を除去するようにする工程を経て、脱水により燐と窒素を含有した微生物が含まれた濃縮スラッジの含水率を下げるための脱水工程を経て、脱水されたスラッジに熱を加えて熱加水分解して溶液の中に存在する重合体を分解し、細胞膜を分解する熱加水分解工程を経て、これを嫌気性消化槽に移動させてスラッジを消化する消化工程を経て、上記消化工程を終えたスラッジは脱水する脱水工程を経て一部の微生物の中に存在する窒素及び燐などの栄養塩類物質を微生物と共に脱水ケーキに焼却、乾燥、炭化、固形化、溶融などにより処理し、残りの一部は溶液で排出され、排出される溶液の中には上記嫌気性消化槽で消化する工程中で微生物が燐と窒素を排出するため、多量の燐と窒素が含まれているので、溶液の中に存在する燐と窒素などの栄養塩類物質を除去するために結晶化反応槽に移送して、マグネシウム、カリウム、亜鉛、炭酸石灰、燐酸、及びカルシウムなどの結晶化物質のうち、1つ以上を選択注入して結晶化させて除去する結晶化工程を経て固体に変換されたMAPまたは固体物質は貯蔵庫に貯蔵して肥料として使用し、結晶化工程で発生した溶液はまた上記生物学的反応槽または消化槽の以前段階に送って燐と窒素を除去する工程からなるスラッジ高度処理方法に関するものである。
【0018】
以下、添付された図面を参照しつつ本発明の実施形態の構成と作用を説明し、図面に図示及び説明される本発明の構成と作用は少なくとも1つ以上の実施形態として説明されるものであり、これによって前述した本発明の技術的思想とその核心構成及び作用が制限されるのではない。
【0019】
本発明の理解を容易にするために図面を参照して説明する。図1は本発明に従うスラッジ高度処理装置の全体的な構成の一例示図を示すものであり、図2は本発明に従うスラッジ高度処理装置の全体的な構成の更に他の例示図を示すものである。
【0020】
下水、食物ゴミ、及び家畜の排泄物などのスラッジに含まれている栄養塩類物質は、河川及び湖沼に流入されて富栄養化を起こす主原因であって、汚廃水スラッジに含まれている栄養塩類のうち、窒素と燐を除去することは重要である。
【0021】
本発明は、下水、食物ゴミ、及び家畜の排泄物などのスラッジに含まれている栄養塩類物質のうち、窒素と燐を効率的に除去しながら除去時に発生した結晶体を良質の肥料に使用できるようにすると共に、消化工程で発生するメタンガスを熱加水分解工程に必要なエネルギーに使用し、熱加水分解工程で発生する熱を回収する熱回収槽を用いて回収された熱を熱加水分解反応槽に移送される前に予熱前処理するための調整槽またはエネルギー供給を必要とする所にフィードバックさせてリサイクルして使用するので、エネルギーが格段に節約できるスラッジ高度処理装置及び方法を提供することにある。本発明に従う具体的な実施形態を説明する。
【実施例1】
【0022】
本発明に従う具体的な実施形態1を図面に基づいて説明する。図1は本発明に従うスラッジ高度処理装置の全体的な構成を示すものであり、図2は本発明に従うスラッジ高度処理装置の全体的な構成の更に他の例示図を示すものである。
【0023】
本発明は、下水、食物ゴミ、及び家畜の排泄物などのスラッジに含まれて富栄養化を起こす窒素及び燐のような栄養塩類物質を除去するために、汚廃水を一次沈殿槽11で沈殿し、沈殿されたスラッジを濃縮槽25(沈殿槽)または脱水器で濃縮し、沈殿または脱水により濃縮されたスラッジを脱水器14に送り、上部の汚廃水溶液は生物学的反応槽12に送って空気中の酸素を供給し、微生物13を注入して微生物が栄養原を分解し、富栄養原である燐と窒素を除去するように構成されており、生物学的に処理されたスラッジが含まれた溶液は2次沈殿槽26に移送されて、上等水は消毒処理後に放流され、沈殿物は1次沈殿槽11の沈殿物と共に濃縮槽25または脱水器に移送されて濃縮され、濃縮されたスラッジは一次脱水器14で脱水してスラッジの量を縮めた後、熱加水分解反応槽15でスラッジフロックに生成された自然発生的重合体を分解すると共に、有機物の細胞壁を分解し、微生物が吸い込んだ燐と窒素をある程度排出するようになり、栄養原の供給、温度、及びpHを適切に制御して嫌気性消化槽16で消化時に微生物が上記吸い込んだ燐と窒素を排出するようになり、排出された溶液中に存在する燐と窒素を除去するために結晶化反応槽18に移送してMg2+またはMg2+とPO3−等の結晶化物質27を注入してMAP(magnesium ammonium phosphate)に結晶化させて除去し、残った溶液を生物学的反応槽12または消化槽16の以前段階にフィードバックさせて、また窒素と燐を処理除去するように設計製作されたスラッジ高度処理装置に関するものである。
【0024】
上記脱水器14、17は、ベルトプレス、フィルタプレス、空気圧を用いた脱水、及び遠心分離機のうち、1を択一して構成される。
【0025】
上記濃縮または脱水時に出る溶液は、前段の適当な工程にフィードバックさせて再処理したり、浄化後に消毒処理して放流する構成からなることができる。
【0026】
より具体的に、本発明に従う構成要素を説明する。一般的に、下水スラッジ、食物ゴミ、及び家畜の排泄物などに含まれた通常的なスラッジの中には燐と窒素が1リットル当たり数百乃至数千mg位に存在して、河川及び海水の富栄養化に大きく影響を及ぼす。特に、豚の排泄物の中にはだいぶ高い濃度の燐と窒素が含まれている。
【0027】
上記生物学的反応槽12は、微生物を注入して汚廃水流入水10の中に含まれた栄養原であるBOD負荷と富栄養原である燐と窒素を微生物が除去するように構成されて微生物の内部に入った燐は脱水器17の脱水過程で微生物と共に一部除去されるが、通常的なスラッジ処理装置では嫌気性消化槽16で消化する工程で微生物が含有した燐を排出するようになって、溶液の中に排出された燐と微生物から付加された窒素が脱水ケーキ21の処理工程で脱水器17から出た溶液の中に存在するようになる。
【0028】
上記脱水器17を経て出た溶液には燐と窒素が含まれているので、これを除去するための結晶化処理工程を付加して燐と窒素をMAPに結晶化して効率のよく除去するために2次脱水器17の次の段階に結晶化反応槽18を設置し、結晶化反応槽18にMg2+またはMg2+とPO3−の結晶化物質27を一定量注入してMAP(Mg2+NHPO3−)に結晶化して外部に排出し、結晶体貯蔵庫22に貯蔵して良質の肥料に使用し、結晶化工程で残った水溶液は、また生物学的反応槽12または消化槽の以前段階に移送して、スラッジ、燐、及び窒素をまた除去するように構成されており、このような過程は一定回数繰り返す工程からなる。
【0029】
上記脱水器17で脱水した脱水ケーキを焼却処理するための通常の焼却処理装置または溶融処理するための高温の溶融処理装置を更に付加して汚廃水スラッジ高度処理装置を構成することもできる。
【0030】
上記脱水器17で脱水した脱水ケーキを覆土材に使用するために固形化するための通常のスラッジ固形化装置、工業用材料にリサイクルするために炭化させるための通常のスラッジ炭化装置、及び燃料に使用するために乾燥するための通常のスラッジ乾燥機のうち、1つを選択して更に付加して汚廃水スラッジ高度処理装置を構成することもできる。
【0031】
上記結晶化反応槽18は、Mg2+またはMg2+とPO3−の注入量、pH及び反応時間などに大きく依存するので、効率的な結晶化反応をなすためには、最適の反応条件を作ってくれなければならない。上記結晶化反応槽18で効率的な反応をなすために、Mg2+またはMg2+とPO3−を注入し、かつMg2+:NH:PO3−のモル比を1.0乃至1.4:0.8乃至1.0乃至1.4にし、pHを強いアルカリである9乃至12に結晶化反応槽を維持する場合に結晶化効率が大きく高まって、効率的な結晶化をなすことができ、かつ迅速な反応をなすように構成されて処理速度を上げることができる。
【0032】
また、本発明は微生物を用いて燐と窒素が除去されるようにする生物学的反応工程を経て、脱水によって燐と窒素を含有した微生物が含まれたスラッジの含水率を下げるための脱水工程を経て、脱水工程で出た脱水されたスラッジは熱加水分解により溶液の中に存在する重合体を分解する熱加水分解工程を経て、これを嫌気性消化槽に移動させて有機性スラッジを消化する消化工程を経て、上記消化工程を終えたスラッジは脱水する脱水工程を経て一部の微生物の中に存在する窒素及び燐を微生物と共に70%以下の含水率を有する脱水ケーキに脱水されて、焼却、炭化、溶融、固形化肥料、または溶融処理され、一部は溶液で排出され、排出された溶液の中には上記消化工程に生きている微生物が嫌気性消化槽で消化する工程中で微生物が燐と窒素を排出するため、溶液の中に多量の燐と窒素が含まれているので、溶液の中に存在する燐と窒素を除去するために結晶化反応槽18に移送して反応槽の内部にMg2+またはMg2+とPO3−を注入して結晶化させて除去する結晶化工程を経て結晶化されて固体に変換されたMAPは、結晶体貯蔵庫22に移送貯蔵して、良質の肥料に使用し、結晶化工程で発生した溶液はまた上記生物学的反応槽または消化槽の以前段階に送って燐と窒素を除去するスラッジ高度処理方法も発明の保護範囲に含まれる。
【0033】
上記脱水器で脱水した脱水ケーキは、最終処理のために焼却処理する工程または溶融処理する工程を更に付加することができ、また上記脱水ケーキは最終処理のために覆土材に使用するために固形化する工程、工業用材料にリサイクルするために炭化させる工程、及び燃料に使用するために乾燥する工程のうちの1つを選択して更に付加して構成することができる。
【0034】
上記結晶化工程では結晶核を適当量注入する場合に結晶化効率を増加させ、反応速度を増加させることができ、結晶核には既に結晶生成されたstruviteスラッジを使用すればよい。Struviteスラッジは、Mg2+:NH:PO3−のモル比が1:1:1に結合した結晶体であり、これを通常的にStruviteまたはMAP(magnesium
ammonium phosphate)と呼ばれる。これらが固体として存在する形態は、MgNHPO(MAP)またはMgNHPO・HO(MAP Hydrate)の2つで存在する。上記MAPは、園芸、苗木、ゴルフ場、及び多様な土壌を肥えているようにする肥料として使用される。
【0035】
上記結晶化効率と反応速度を上げるために、結晶化反応槽の内部のpH調節のためには、水酸化ナトリウム(NaOH)溶液、または通常のpHが調節できるアルカリ溶液を注入して溶液のpHを調節してくれればよい。上記StruviteまたはMAPが酸性の場合には溶解度が高く、アルカリ溶液ではMAPが溶解されないので、このような条件を作ってくれることが重要であり、効率的な結晶をなすために溶液のpHが9乃至12程度を維持することが好ましい。
【0036】
Mgの場合には、MgO、MgOH、またはMgSO・HO状態に注入できる。結晶性を上げるために、PO3−の注入はKHPOを使用して注入できる。
【0037】
上記熱加水分解反応槽15の内部の温度は150℃乃至250℃に維持し、圧力は3バー乃至12バー(Bar)で30分乃至一時間の間、熱を用いてスラッジに含まれた微生物細胞と鎖構造の重合体を加水分解して分離して、消化槽16で消化させた後、脱水器17で脱水することで、脱水の効率を上げることができるように構成されている。上記脱水器14で含水率を下げた後、調整槽23を置いて熱加水分解反応槽15で脱水されたスラッジが移送する前に予熱前処理工程を持つように構成できる。
【0038】
上記熱加水分解反応槽15では、150℃乃至250℃の熱を必要とし、次の段階である消化槽では40℃以下に維持しなければならないので、熱加水分解反応槽15の熱をリサイクルするために、熱加水分解反応槽と消化槽との間に熱回収槽24を設置して熱を回収し、回収した熱は1つ以上設置された上記調整槽23の予熱前処理工程及び/または消化槽16を一定の温度に維持することに利用できるように構成することで、エネルギーが節約できる。上記熱加水分解反応槽15では、熱加水分解反応時に微生物が上記吸い込んだ燐と窒素をある程度排出するので、スラッジの中に燐と窒素が存在する。
【0039】
本発明に従う消化槽16は、中温消化に適した35℃乃至40℃の温度を有するスラッジは、スラッジに含まれたバクテリアなどの微生物がスラッジが有する栄養及びエネルギー原を用いて脂肪酸または揮発性酸を生産し、生産された脂肪酸は二酸化炭素(CO)とメタンガス(CH)を発生する過程を経てスラッジの量と悪臭を減らし、副産物により発生されたメタンガスを用いて熱加水分解反応槽15を加熱するためのボイラー19に必要なエネルギーとして供給したり、発電または暖房エナージ原に利用できるように構成できる。
【0040】
上記消化槽16には、スラッジを均等に混合して効率的な消化をなすために、スラッジを撹拌するために駆動モータMを回転させて回転軸の上下に付着設置された下降撹拌翼と外向撹拌翼が回転できるように構成されている。消化槽16の上部には撹拌及び消化時に発生するバブルを除去するバブル除去機、圧縮水を供給するための圧縮水供給管、及びサンプルを採取するためのサンプル採取管が設置されている。
【0041】
上記消化槽16で消化を効率的になすためには、消化工程でスラッジに栄養原の供給、温度、及びpHを適切に制御手段を具備し、これを制御することによって、酸とメタンガスの形成時に均衡をなすことができ、最終の生産物である消化スラッジは、揮発性及び非揮発性粒子で構成されるが、これを脱水すれば、特別な悪臭はでなく、かつ脱水率を上げることができるように構成されている。
【0042】
本発明は、上記消化槽を用いた消化工程を経ないで熱加水分解反応槽15で熱加水分解したスラッジを脱水器を経て、一部は脱水ケーキに処理し、脱水時に発生した溶液は上記結晶化反応槽18に移送して溶液の中に含まれた燐と窒素を結晶化させて除去するように設計製作できる。
【0043】
本発明に従う更に他のスラッジ高度処理装置は、上記熱加水分解反応槽15で熱加水分解したスラッジを結晶化反応槽18に移送して、溶液の中に含まれた燐と窒素を結晶化させて除去し、結晶化反応槽で結晶化反応によって固体に変換されたMAPは結晶体貯蔵庫22に移送貯蔵して良質の肥料として使用し、結晶化工程で発生した溶液は消化槽に移送して消化させた後、脱水器で脱水ケーキに処理し、残った溶液は、また以前段階の工程にフィードバックさせるように設計製作できる。
【0044】
本発明に従う更に他のスラッジ高度処理装置は、上記熱加水分解反応槽15で熱加水分解したスラッジを消化槽に移送して消化させたスラッジを結晶化反応槽18に移送して、溶液の中に含まれた燐と窒素を結晶化させて除去し、結晶化反応槽で結晶化反応によって固体に変換されたMAPは結晶体貯蔵庫22に移送貯蔵して良質の肥料として使用し、結晶化工程で発生した溶液は脱水器で脱水ケーキに処理し、残った溶液はまた以前段階の工程にフィードバックさせるように設計製作できる。
【0045】
本発明に従う更に他のスラッジ高度処理装置は、上記熱加水分解反応槽15で熱加水分解したスラッジを消化槽に移送して消化させたスラッジを結晶化反応槽18に移送して溶液の中に含まれた燐と窒素を結晶化させて除去し、結晶化反応槽で結晶化反応によって固体に変換されたMAPは結晶体貯蔵庫22に移送貯蔵して良質の肥料として使用し、結晶化工程で発生した溶液をまた消化槽にフィードバックさせるように構成し、結晶化工程と消化工程とを経たスラッジをスラッジケーキ処理し、残った溶液は以前段階の工程にフィードバックさせるように設計製作できる。
【0046】
上記熱加水分解反応槽15及び結晶化反応槽18などは、処理容量と効率的な処理のために並列に構成して処理することができ、熱加水分解反応槽15に注入されるスラッジは熱加水分解に必要な時間を考慮してスラッジ注入バルブを開閉することによって、周期的に手動または自動で供給されるように構成できる。
【0047】
本発明に従う下水、食物ゴミ、及び家畜の排泄物などに含まれた通常的なスラッジ高度処理装置は、各々の過程を効率的で、かつ自動で制御できるように各々の過程に必要とする温度計、圧力計、貯蔵されたスラッジの量を検出する商用のセンサ、及びその他の必要なセンサが付着設置されている。
【0048】
本発明に従う汚廃水スラッジ高度処理装置は、上記のような多数の工程を円滑に遂行するために設置されたバルブ及び各種センサ等と連動して効率的に制御するために、PLC、マイクロプロセッサ、及びメモリを内蔵し、所定の制御プログラムを内蔵した装置制御部を具備し、必要時に各々の過程を別途に手動で作動させるための制御ボタンと、スラッジを上記の順序に従って必要な工程に移動させるためのポンプ及び配管に設置され、スラッジが移送される配管の一側に設置されて、必要時に手動または自動で開閉できるように設計製作されたバルブ等と連動して必要によって手動または自動で動作できるように構成されている。
【0049】
上記装置制御部は、使用者の便宜のために、表示パネルを具備し、各種センサと連動して各々の工程が正常に動作するか否かを監視したり、温度及び各々の工程の制御に必要な数値を入力して設定貯蔵することができる手段を具備している。
【0050】
本発明は、上記生物学反応槽12に微生物を注入して微生物がBOD及び燐と窒素を除去する生物反応工程を経て、上記生物反応工程を経て燐と窒素を含有している微生物が含まれた溶液の含水率を下げるための脱水工程を経て、脱水されたスラッジを熱加水分解反応槽15に移送させて熱加水分解によって溶液の中に存在する重合体を分解する熱加水分解工程を経て、これを嫌気性消化槽16に移送させて汚廃水を消化する消化工程を経て、上記消化工程を終えた汚廃水スラッジは脱水器17で脱水工程を経て一部の微生物の中に存在する窒素及び燐を微生物と共に脱水ケーキ21に焼却、炭化、溶融、固形化、肥料化、または溶融処理され、脱水時に発生する溶液の中には上記嫌気性消化工程がなされる間に微生物が生物反応工程で拾取した燐と窒素を排出するため、多量の燐と窒素が含まれているので、溶液の中に存在する燐と窒素を除去するために結晶化反応槽18に移送され、移送された溶液の中に一定量のMg2+またはMg2+とPO3−を注入してMAPに結晶化させて除去する結晶化工程を経て結晶化されて、固体に変換されたMAPは結晶体貯蔵庫22に貯蔵して肥料として使用し、結晶化工程で発生した溶液はまた上記生物反応槽12または消化槽16の以前工程に移送されて、また燐と窒素を除去する工程を反復遂行するスラッジ高度処理方法に関するものも発明の保護範囲に属する。
【0051】
上記の本発明に従うスラッジ高度処理装置に採用した沈殿槽、生物学的反応槽、脱水器、熱加水分解反応槽、消化槽、及び結晶化反応槽などは、迅速で、かつ効率的に処理するために並列に複数個設置したり、不要な装置は省略して設置することができ、上記本発明に従うスラッジ高度処理方法の生物反応工程、脱水工程、熱加水分解工程、消化工程、及び結晶化工程からなるが、必要によって中間工程を更に付加することができる。例えば、スラッジの沈殿のために沈殿槽を用いた沈殿工程と熱加水分解工程の前段階に予熱前処理のための調整槽を設置して調整工程などを更に付加することができ、必要によって一部の工程を省略して適用することができる。
【実施例2】
【0052】
本発明に従う実施形態2は、実施形態1とその構成は同一であり、単に実施形態1のMAP結晶化だけでなく、溶液の中に存在する多様な物質を固体に結晶化して除去するスラッジ処理装置及び方法であり、脱水ケーキ処理された汚廃水溶液の中に存在する燐、窒素、及び多様な物質を固体に結晶化させて除去するために、マグネシウム、カリウム、亜鉛、炭酸石灰、塩化物、燐酸、及びカルシウムのうち、1つ以上を選択注入して結晶化する結晶化反応槽を通過させて固体に生成させて除去し、結晶化過程で残った溶液を暴気槽または消化槽の以前工程にフィードバックさせて、また除去できるようにするスラッジ高度処理装置及び方法である。
【0053】
実施形態2の結晶化反応槽では、上記亜鉛(Zn)及びカリウム(K)などを注入して、燐、窒素,及び多様な物質等と反応して結晶化されて回収される結晶体を肥料として使用するために結晶体を貯蔵する貯蔵庫を具備している。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、生物学的反応槽、脱水器、熱加水分解反応槽、消化槽、及び結晶化反応槽を具備し、汚廃水などに含まれて富栄養化を起こす燐と窒素などの栄養塩類物質の条件を最適化し固体化して除去する効率を上げて、これらを除去した後、排出するので、河川及び海水の富栄養化を防止し、固体化したMAPを良質の肥料として使用できるようにし、熱加水分解工程中に発生した熱をフィードバックさせてリサイクルし、消化槽で発生したメタンガスで熱加水分解時に必要とするエネルギーを提供したり、発電に使用してエネルギーを節約し、効率的に使用することができるスラッジ高度処理装置及び方法が提供できることによって、産業上の利用可能性が非常に高い。
【符号の説明】
【0055】
11 沈殿槽
12 生物学的反応槽
13 微生物
14 脱水器
15 熱加水分解反応槽
16 消化槽
17 脱水器
18 結晶化反応槽
19 ボイラー
20 メタンガス
21 脱水ケーキ
22 結晶体
23 調整槽
24 熱回収槽
25 濃縮槽または脱水器
26 沈殿槽
27 結晶化物質
28 消毒放流

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下水スラッジ、食物ゴミ、及び家畜の排泄物などが含まれた汚廃水スラッジ高度処理装置であって、
スラッジ濃縮槽から移送されたスラッジの含水率を下げるための脱水器と、
脱水されたスラッジの微生物フロックに形成された重合体及び微生物細胞膜を分解するために一定の温度及び圧力で熱加水分解処理するための熱加水分解反応槽と、
重合体が分解されたスラッジを消化に容易な温度に下げて嫌気性消化処理する消化槽と、
嫌気性消化処理されたスラッジを含水率を下げて脱水ケーキに処理するための脱水器と、
脱水ケーキに処理するための脱水器で脱水時に発生された溶液のうち、燐と窒素を結晶化させて除去するための結晶化反応槽と、
前記脱水器で脱水した脱水ケーキを焼却処理するための焼却処理装置または溶融処理するための溶融処理装置と、
からなることを特徴とするスラッジ高度処理装置。
【請求項2】
下水、食物ゴミ、及び家畜の排泄物などが含まれた汚廃水高度処理装置であって、
沈澱地から移送された汚廃水の中に含まれた栄養素、燐、及び窒素を微生物を注入して除去するように製作された生物学的反応槽と、
前記生物学的反応槽から移送されたスラッジの含水率を下げるために脱水するための脱水器と、
前記脱水されたスラッジの微生物フロックに形成された重合体及び微生物細胞膜を分解するために一定の温度及び圧力で熱加水分解処理するための熱加水分解反応槽と、
重合体が分解されたスラッジを消化に容易な温度に上げて嫌気性消化処理する消化槽と、
嫌気性消化処理されたスラッジの含水率を下げて脱水ケーキに処理するための脱水器と、
脱水ケーキに処理するための脱水器で脱水時に発生された溶液のうち、燐と窒素を結晶化させて除去するための結晶化反応槽と、
前記脱水器で脱水した脱水ケーキを焼却処理するための焼却処理装置または溶融処理するための溶融処理装置と、
からなることを特徴とするスラッジ高度処理装置。
【請求項3】
下水スラッジ、食物ゴミ、及び家畜の排泄物などが含まれた汚廃水スラッジ高度処理装置であって、
スラッジ濃縮槽から移送されたスラッジの含水率を下げるために脱水するための脱水器と、
前記脱水されたスラッジの微生物フロックに形成された重合体及び微生物細胞膜を分解するために一定の温度及び圧力で熱加水分解処理するための熱加水分解反応槽と、
重合体が分解されたスラッジを消化に容易な温度に下げて嫌気性消化処理する消化槽と、
嫌気性消化処理されたスラッジの含水率を下げて脱水ケーキに処理するための脱水器と、
脱水ケーキに処理するための脱水器で脱水時に発生された溶液のうち、燐と窒素を結晶化させて除去するための結晶化反応槽と、
前記脱水器で脱水した脱水ケーキを焼却処理するための焼却処理装置または溶融処理するための溶融処理装置と、
前記結晶化反応槽から出た結晶体を外部に排出させて肥料として使用するために結晶体貯蔵庫に貯蔵し、反応後に残った溶液を消化槽の以前段階にフィードバックさせる手段と、
からなることを特徴とするスラッジ高度処理装置。
【請求項4】
前記結晶化反応槽は、MAP結晶体を形成するために一定量のマグネシウムまたはマグネシウムと燐酸とを同時に注入し、pHを9乃至12に維持させるためにアルカリ水溶液を注入することを特徴とする請求項1乃至3のうち、いずれか1つに記載のスラッジ高度処理装置。
【請求項5】
前記脱水器で脱水した脱水ケーキを覆土材に使用するために固形化するスラッジ固形化装置、工業用材料にリサイクルするために炭化させるスラッジ炭化装置、及び燃料に使用するために乾燥するスラッジ乾燥機の中から選択されたいずれか1つの装置を更に含むことを特徴とする請求項1乃至3のうち、いずれか1つに記載のスラッジ高度処理装置。
【請求項6】
下水、食物ゴミ、及び家畜の排泄物などが含まれた汚廃水スラッジ高度処理方法であって、
生物学的反応工程を経て燐と窒素を吸収した微生物が含まれたスラッジの含水率を下げるための脱水工程と、
前記脱水されたスラッジを熱加水分解反応槽に移送させて熱加水分解によってスラッジの微生物フロックに形成された重合体及び微生物細胞膜を分解する熱加水分解工程と、
前記熱加水分解工程を経たスラッジを嫌気性消化槽に移送させて消化する消化工程と、
前記消化工程を経たスラッジを脱水して含水率の低い脱水ケーキに処理する脱水工程と、
前記嫌気性消化工程で微生物が排出した燐と窒素を前記脱水工程で脱水ケーキに処理されて残った溶液に含まれていた燐と窒素を固体に結晶化させて除去するためにMAP結晶化反応槽に移送して結晶化する工程と、
前記脱水器で脱水した脱水ケーキを焼却処理するための焼却処理工程または溶融処理するための溶融処理工程と、
からなることを特徴とする汚廃水スラッジ高度処理方法。
【請求項7】
下水、食物ゴミ、及び家畜の排泄物などが含まれた汚廃水スラッジ高度処理方法であって、
生物学的反応工程を経て燐と窒素を含有した微生物が含まれたスラッジの含水率を下げるための脱水工程と、
前記脱水されたスラッジを熱加水分解反応槽に移送させて熱加水分解によってスラッジの微生物フロックに形成された重合体及び微生物細胞膜を分解する熱加水分解工程と、
前記熱加水分解工程を経たスラッジを嫌気性消化槽に移送させて消化する消化工程と、
前記消化工程を経たスラッジを脱水して含水率の低い脱水ケーキに処理する脱水工程と、
前記嫌気性消化工程で微生物が排出した燐と窒素が前記脱水工程で脱水ケーキに処理されて残った溶液に含まれており、これを固体に結晶化させて除去するためにMAP結晶化反応槽に移送してMAPに結晶化する工程と、
前記結晶化工程中に発生したMAPを肥料に使用するために結晶体貯蔵庫に移送し、結晶化工程で出た溶液は前記生物学的反応工程または消化工程の以前段階にフィードバックさせる工程と、
前記脱水器で脱水した脱水ケーキを焼却処理するための焼却処理工程または溶融処理するための溶融処理工程と、
からなることを特徴とする汚廃水スラッジ高度処理方法。
【請求項8】
前記結晶化工程は、MAP結晶体を形成するために一定量のマグネシウムまたはマグネシウムと燐酸とを同時に注入し、pHを9乃至12に維持させるためにアルカリ水溶液を注入することを特徴とする請求項6または7に記載のスラッジ高度処理方法。
【請求項9】
前記脱水ケーキに処理する脱水工程で脱水した脱水ケーキを覆土材に使用するために固形化する工程、工業用材料にリサイクルするために炭化させる工程、及び燃料に使用するために乾燥する工程のうち、1つを選択して更に付加したことを特徴とする汚廃水スラッジ高度処理方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2011−507673(P2011−507673A)
【公表日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−522819(P2010−522819)
【出願日】平成20年9月2日(2008.9.2)
【国際出願番号】PCT/KR2008/005147
【国際公開番号】WO2009/031796
【国際公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(510054614)ピーエムシー コリア カンパニー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】