説明

セルロースエステルフィルムの製造方法、セルロースエステルフィルム、偏光板及び液晶表示装置

【課題】 物理的にも光学的にも均一であり、面内レターデーションRe、厚み方向のレターデーションRthの点でも改良されたフィルムを提供。
【解決手段】 Re(590)、Rth(590)が、数式:20nm≦Re(590)≦200nm、70nm≦Rth(590)≦400nm、:0.8≦Rth(590)/Re(590)≦6.0を満たすセルロースエステルフィルムの製造方法を、溶液流延製膜法によりセルロースエステルと有機溶媒とを含むドープをバンド上に流延後剥離したフィルムを搬送する搬送工程D0、該フィルムの幅手方向端部を把持する把持工程A、該フィルムを幅手方向に延伸する延伸工程B及び幅手方向にフィルムを緩和する緩和工程Cを有し、「搬送工程D0でのフィルムの搬送張力が30N/m〜300N/mの範囲である」製造方法。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
波長590nmにおける正面レターデーション値Re(590)および波長590nmにおける膜厚方向のレターデーション値Rth(590)が、下記数式(I)乃至(III)を満たすセルロースエステルフィルムの製造方法であって、溶液流延製膜法によりセルロースエステルと有機溶媒とを含むドープをバンド上に流延後剥離したフィルムを搬送する搬送工程D0、該フィルムの幅手方向端部を把持する把持工程A、該フィルムを幅手方向に延伸する延伸工程B及び幅手方向にフィルムを緩和する緩和工程Cを有し、該搬送工程D0でのフィルムの搬送張力が30N/m〜300N/mの範囲であることを特徴とするセルロースエステルフィルムの製造方法。
数式(I) :20nm≦Re(590)≦200nm
数式(II) :70nm≦Rth(590)≦400nm
数式(III):0.8≦Rth(590)/Re(590)≦6.0
【請求項2】
波長590nmにおける正面レターデーション値Re(590)および波長590nmにおける膜厚方向のレターデーション値Rth(590)が、下記数式(I)乃至(III)を満たすセルロースエステルフィルムの製造方法であって、溶液流延製膜法によりセルロースエステルと有機溶媒とを含むドープをバンド上に流延後剥離したフィルムを搬送する搬送工程D0、該フィルムの幅手方向端部を把持する把持工程A、該フィルムを幅手方向に延伸する延伸工程B及び幅手方向にフィルムを緩和する緩和工程Cを有し、該把持工程A及び延伸工程Bでの平均乾燥速度をA%/secとし、該緩和工程Cでの平均乾燥速度をB%/secとした時、A/Bが2.0〜4.1とすることを特徴とするセルロースエステルフィルムの製造方法。
数式(I) :20nm≦Re(590)≦200nm
数式(II) :70nm≦Rth(590)≦400nm
数式(III):0.8≦Rth(590)/Re(590)≦6.0
【請求項3】
波長590nmにおける正面レターデーション値Re(590)および波長590nmにおける膜厚方向のレターデーション値Rth(590)が、下記数式(I)乃至(III)を満たすセルロースエステルフィルムの製造方法であって、溶液流延製膜法によりセルロースエステルと有機溶媒とを含むドープをバンド上に流延後剥離したフィルムを搬送する搬送工程D0、該フィルムの幅手方向端部を把持する把持工程A、該フィルムを幅手方向に延伸する延伸工程B及び幅手方向にフィルムを緩和する緩和工程Cを有し、該搬送工程D0では剥離したフィルムをロール間距離が該フィルムの巾に対し20〜300%である複数のロールに巻回しながら搬送しつつ乾燥することを特徴とするセルロースエステルフィルムの製造方法。
数式(I) :20nm≦Re(590)≦200nm
数式(II) :70nm≦Rth(590)≦400nm
数式(III):0.8≦Rth(590)/Re(590)≦6.0
【請求項4】
波長590nmにおける正面レターデーション値Re(590)および波長590nmにおける膜厚方向のレターデーション値Rth(590)が、下記数式(I)乃至(III)を満たすセルロースエステルフィルムの製造方法であって、溶液流延製膜法によりセルロースエステルと有機溶媒とを含むドープをバンド上に流延後剥離したフィルムを搬送する搬送工程D0、該フィルムの幅手方向端部を把持する把持工程A、該フィルムを幅手方向に延伸する延伸工程B及び搬送方向にフィルムを緩和する緩和工程Eを有し、緩和工程Eでの緩和率が1%〜50%の範囲であることを特徴とするセルロースエステルフィルムの製造方法。
数式(I) :20nm≦Re(590)≦200nm
数式(II) :70nm≦Rth(590)≦400nm
数式(III):0.8≦Rth(590)/Re(590)≦6.0
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の製造方法で作製されたことを特徴とするセルロースエステルフィルム。
【請求項6】
波長λnmにおける正面レターデーション値Re(λ)および波長λnmにおける膜厚方向のレターデーション値Rth(λ)が、下記数式(A)乃至(D)を満たす請求項5に記載のセルロースエステルフィルム。
(A) 0.1<Re(450)/Re(550)<0.95
(B) 1.03<Re(650)/Re(550)<1.93
(C) 0.4<(Re(450)/Rth(450))/(Re(550)/Rth(550))<0.95
(D) 1.05<(Re(650)/Rth(650)/(Re(550)/Rth(550))<1.9
【請求項7】
セルロースの水酸基がアセチル基および炭素原子数が3以上のアシル基で置換されたセルロースの混合脂肪酸エステルであるセルロースアシレートを主たるポリマー成分とするセルロースエステルフィルムであって、
該セルロースエステルが、アセチル基の置換度Aと、炭素原子数が3以上のアシル基の置換度Bとが下記数式(IV)、(V)を満たすことを特徴とする請求項5または6に記載のセルロースエステルフィルム。
数式(IV) :2.0≦A+B≦3.0
数式(V) :0<B
【請求項8】
前記炭素原子数が3以上のアシル基がブタノイル基であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載のセルロースエステルフィルム。
【請求項9】
前記炭素原子数が3以上のアシル基がプロピオニル基であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載のセルロースエステルフィルム。
【請求項10】
前記片側の保護膜が、セルロースを構成するグルコース単位の水酸基を炭素原子数が2以上のアシル基で置換して得られたセルロースアシレートからなるフィルムであって、セルロースを構成するグルコース単位の2位の水酸基のアシル基による置換度をDS2、3位の水酸基のアシル基による置換度をDS3、6位の水酸基のアシル基による置換度をDS6としたときに、下記式(VI)および(VII)を満たすセルロースエステルフィルムであることを特徴とする請求項5乃至9のいずれかに記載のセルロースエステルフィルム。
数式(VI) :2.0≦DS2+DS3+DS6≦3.0
数式(VII):DS6/(DS2+DS3+DS6)≧0.315
【請求項11】
前記アシル基がアセチル基であることを特徴とする請求項5乃至9のいずれかに記載のセルロースエステルフィルム。
【請求項12】
可塑剤、紫外線吸収剤、剥離促進剤、染料、及びマット剤のうち1種以上を含有していることを特徴とする請求項5乃至10のいずれかに記載のセルロースエステルフィルム。
【請求項13】
棒状化合物または円盤状化合物からなるレターデーション発現剤を1種以上含有していることを特徴とする請求項5乃至11のいずれかに記載のセルロースエステルフィルム。
【請求項14】
ポリビニルアルコールからなる偏光子の少なくとも片側に請求項5乃至12に記載のセルロースエステルフィルムを有する保護膜を用いることを特徴とする偏光板。
【請求項15】
少なくとも一つの保護膜が、高分子フィルム上に光学異方性層を設けたものであることを特徴とする請求項13に記載の偏光板。
【請求項16】
前記片側の保護膜と反対側に配置される保護膜の表面にハードコート層、防眩層、反射防止層の少なくとも一層を設けたことを特徴とする請求項13乃至14のいずれかに記載の偏光板。
【請求項17】
請求項13乃至15のいずれかに記載の偏光板を、前記片側の保護膜が液晶セル側に配置されるように用いたことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項18】
請求項13乃至15のいずれかに記載の偏光板を、前記片側の保護膜が液晶セル側に配置されるように用いたことを特徴とするVAモードの液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−257380(P2006−257380A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−236679(P2005−236679)
【出願日】平成17年8月17日(2005.8.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(000005201)富士写真フイルム株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】