説明

タイミング回復のためのサイクルスリップ検出

【課題】タイミング回復のためのサイクルスリップ検出の提供。
【解決手段】タイミング回復のために制御ループ中のループフィルタLFの出力信号を使用するステップと、前記フィルタ処理後のタイミング誤差信号から平均タイミング誤差値を生成するステップと、第1の閾値を超えるサンプルの隣接するブロックの平均タイミング誤差値の変化を累積するステップとを含む。第2の閾値を超える隣接するブロックの累積した平均タイミング誤差変化がサイクルスリップとして表明され、サイクルスリップの数が許容閾値である第3の閾値によって決定される。さらに、先入れ先出しメモリFIFOがサンプル挿入または削除のために設けられ、それは、サンプル挿入またはサンプル削除が向上した信頼性を伴ってサンプル領域で行われ、サイクルスリップ検出の改善された方法が雑音および不適切に選ばれたタイミングループパラメータに対する頑健性の増強のために推奨される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイミング回復のためのサイクルスリップ検出の方法および構成に関し、より詳細には、補間タイミング回復として知られる技法を使用するタイミング回復制御ループおよび改善されたサイクルスリップ検出ならびに前記サイクルスリップ検出に基づく改善されたサイクルスリップ補正の完全デジタル実装に関する。
【背景技術】
【0002】
タイミング回復の目的は、非同期でサンプリングされた読出し信号(read-out signal)をボーレート同期信号(baud rate synchronous signal)に変換することであり、ボーレート同期信号は、例えば、ビット検出、ランレングス制限復号またはジョイントビット検出およびランレングス制限復号または後続チャネル復号(subsequent channel decoding)に使用される。ITRと略記される補間タイミング回復(interpolated timing recovery)として知られる技法を使用するタイミング回復制御ループの完全デジタル実装は、図1に示すように、非特許文献1によって既に開示されている。
【0003】
密度の増加とともに、磁気記憶システムおよび光記憶システムは高い符号間干渉および低い信号対雑音比を示し、それによりタイミング回復はより難しくなる。符号間干渉の増加および信号対雑音比の低下に関連して、サイクルスリップの確率が増加し、すなわち、タイミング回復後のサンプルは理想サンプルとして1ビットまたは複数ビットだけ左または右にシフトされる。ビット同期を失うことに起因して、サイクルスリップはバースト誤りをもたらす。
【0004】
サイクルスリップ検出器ならびにそれを使用する位相ロックループ回路およびデジタル信号再生装置が特許文献1に既に開示されている。読出し信号のゼロ交差を位相誤差検出に使用してタイミング位相誤差を評価し、2つの隣接するゼロ交差を検査することによってサイクルスリップを検出する。しかし、ゼロ交差に基づくタイミング回復は、符号間干渉および低い信号対雑音比の条件下では十分に行われないと予想され、それは、読出し信号のゼロ交差がそのような条件下では信頼できるタイミング情報を与えないからである。さらに、2つの隣接する瞬間的なタイミング誤差がサイクルスリップを検出するために固定閾値と比較されるが、サイクルスリップは誤って評価されたタイミング誤差に敏感である可能性があり、周波数オフセットがある状態で誤った警報をもたらす可能性がある。
【0005】
さらに、ローパスフィルタ処理を使用するサイクルスリップ検出が、Thuringerによって特許文献2に既に開示されている。位相検出器出力と、閾値と比較されたフィルタ処理後の位相差とがサイクルスリップ検出に使用される。2つの搬送波をもつアナログ位相ロックループとアナログ位相検出器とを使用して位相差を決定する。
【0006】
サイクルスリップを検出するための簡単な手法が非特許文献2に提案された。詳細には、現在評価されているタイミング誤差とその遅延したバージョンとの間の差が固定閾値よりも大きい場合、サイクルスリップが検出される。誤って評価されたタイミング誤差はサイクルスリップの誤った検出をもたらす。さらに、周波数オフセットが誤った警報を引き起こすこともある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第5,790,613号明細書
【特許文献2】米国特許第6,973,150号明細書
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】P. Kovintavewatら, “Interpolated timing recovery”, in CRC Handbook of Coding and Signal Processing for Magnetic Recording Systems, pp. 27-1--27-16, 2005
【非特許文献2】A. Nayakの論文, “Iterative Timing Recovery for Magnetic Recording Channels with Low Signal-to-Noise Ratio,” page 139, 2004
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の一態様は、特に、符号間干渉、低い信号対雑音比、および周波数オフセットがある状態でのタイミング回復ユニットの完全デジタル実装のためにサイクルスリップ検出を改善することである。
【0010】
本発明のさらなる態様は、検出したサイクルスリップに基づく適切なサイクルスリップ補償によってシステム性能全体を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
タイミング回復制御ループの完全デジタル実装におけるループフィルタからの出力は、タイミング回復のためにタイミング誤差検出器からのタイミング誤差を使用する従来技術と比較して、タイミング誤差軌跡を追跡し、サイクルスリップを補正するのにより好適であることが見いだされた。
【0012】
つまり、タイミング回復制御ループの完全デジタル実装におけるループフィルタの出力信号から平均タイミング誤差を形成し、連続する平均タイミング誤差の変化を第1の閾値と比較することが推奨される。第1の閾値を超えるフィルタ処理後のタイミング誤差の隣接するブロックにおける平均タイミング誤差値の変化が累積され、第2の閾値を超える隣接するブロックの累積した平均タイミング誤差変化がサイクルスリップ検出に使用される。フィルタ処理後のタイミング誤差のブロックを形成する所定の評価ウィンドウ(evaluation window)を使用して、ループフィルタの出力信号から平均タイミング誤差を形成する。評価ウィンドウサイズはループフィルタパラメータに依存し、さらに、閾値はそれに対応して選択されなければならない。速いタイミング誤差変化は前記平均値を形成することによって除去され、サイクルスリップ検出は、累積した平均値変化を、予想される振幅変動に応じて0.5と1との間の範囲で選択することができる前記第2の閾値と比較することによって行われる。しかし、0.6が前記第2の閾値にとって非常によい実行値であることを見いだした。閾値を超えるかまたはそれに達する同じ方向の有意なタイミング誤差変化だけが、サイクルスリップ検出を行うために考慮に入れられるように、平均タイミング誤差は累積される。隣接するブロックのフィルタ処理後のタイミング誤差の平均タイミング誤差変化が比較され、差が第1の閾値を超えないかまたはそれに達することがない場合、前記比較の結果はゼロにリセットされる。したがって、局所的に有意な変化だけが評価される。さらに、第3の閾値が、サイクルスリップサイズの誤った決定、すなわち、同じ方向の連続する変化の間のビットシフトの数の誤った決定を避けるために使用される。
【0013】
サイクルスリップが検出されると、累積したタイミング誤差変化の符号(sign)と大きさとを使用してサイクルスリップの方向とサイズとを決定する。最後に、サンプル挿入またはサンプル削除が、推奨したサイクルスリップ検出に従って検出および決定されたサイクルスリップに基づいてサイクルスリップ補償のために実行される。
【0014】
明らかに、タイミング誤差変化が両方向にあると予想され、平均値から引き出された有意なタイミング誤差変化だけでは分解能が低下し、同じ方向の有意なタイミング誤差変化しか評価しないことがサイクルスリップの数および方向を確実に決定するのを妨げていると予想できるとき、平均タイミング誤差を使用し、同じ方向の有意なタイミング誤差だけを考慮に入れることによってサイクルスリップ検出を行うのは一見して適切な方法でないように見える。
【0015】
サイクルスリップの数に関連する問題は、平均タイミング誤差からサイクルスリップ検出を行うために比較的小さい第1の閾値が選択されなければならず、最悪の場合、平均タイミング誤差の0.6の連続的な変化が、実際には1つだけであるのに、2つの連続するサイクルスリップとして検出されることである。
【0016】
しかし、現在の平均タイミング誤差と前の平均タイミング誤差との比較に由来する符号から方向を引き出し、許容閾値として第3の閾値を使用することによってサイクルスリップの数を決定することが可能であることを見いだした。推奨する方法および構成は、雑音および不適切に選ばれたタイミングループパラメータに対する頑健性(robustness)、周波数オフセットをもつシステムの適用可能性、ならびに改善された信号完全性およびシステム性能のために改善されたサイクルスリップ検出およびサイクルスリップ補正を提供する。推奨する解決策による改善の1つの根拠は、タイミング回復制御ループ中のループフィルタがローパスフィルタであり、そのローパスフィルタはタイミング誤差評価雑音をある程度まで既にフィルタ除去し、したがって雑音に対するシステム頑健性を向上させることに基づいている。しかし、ループフィルタの出力信号は正しい評価を妨げる多くの揺らぎ(fluctuation)を示し、その結果、一見して、ループフィルタの出力信号はサイクルスリップの方向および数の検出に悪影響を有すると想定されるにもかかわらず、平均タイミング誤差の有意な変化がサイクルスリップ検出に使用される。一方、ループフィルタの出力信号の前記揺らぎの故に、前記平均タイミング誤差はより信頼できるサイクルスリップを本質的に検出するのにより好適である。
【0017】
タイミング回復のために、先入れ先出し(first-in first-out)メモリが付加され、サンプル挿入またはサンプル削除が、推奨したサイクルスリップ検出に従って検出および決定されたサイクルスリップに応じて制御される。それは、タイミング回復が、有利には、対応する誤り率をもつ広いガウス分布を有する時間領域の代わりにサンプル領域において確実に行われることを意味する。例えば、磁気記憶システムおよび光記憶システムに関するようなチャネル知識により適用可能である本発明の一実施形態によれば、部分応答イコライザが補間タイミング回復ループに埋め込まれる。イコライザは、全チャネルインパルス応答を所望の部分応答ターゲットにまで整形し、その結果、イコライザは部分応答ターゲットによるチャネルビットの畳み込みにフィルタ処理後の付加雑音を加えたものに等しい。補間回路の再サンプリングのタイミングは、タイミング誤差検出器、ループフィルタ、および数値制御発振器を含むデジタル位相ロックループによって調整され、サイクルスリップは前記先入れ先出しメモリによって補正される。
【0018】
タイミング回復のためのサイクルスリップ検出に関して提案する方法および構成の利点は、信頼性、雑音および不適切に選ばれたタイミングループパラメータに対する頑健性の増強、周波数オフセットをもつシステムの適用可能性、ならびに改善された信号完全性およびシステム性能である。
【0019】
本発明をよりよく理解するために、例示的な一実施形態が添付の図面を参照しながら以下の説明で詳述される。
【0020】
本発明の例示的な実施形態が添付の図面を参照しながら説明される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】従来技術で知られている補間タイミング回復のためのタイミング回復制御ループの完全デジタル実装のブロック図である。
【図2】補間タイミング回復のためのタイミング回復制御ループにおけるループフィルタの出力の信号の図である。
【図3】本発明に従ってサイクルスリップを検出する方法を示す流れ図である。
【図4】フィルタ処理後のタイミング誤差およびその平均の図である。
【図5】図4に示された平均タイミング誤差から誤って検出されたサイクルスリップを含む図である。
【図6】フィルタ処理後のタイミング誤差およびその平均の図である。
【図7】図6に示された平均タイミング誤差から本発明に従って検出されたサイクルスリップの図である。
【図8】サイクルスリップを検出し補正するための例示的な構成のブロック図である。
【図9】サイクルスリップの方向および数を検出する方法を示す流れ図である。
【図10】チャネル知識によりサイクルスリップを検出し補正するための例示的な構成のブロック図である。
【図11】図2の第1のサイクルスリップを示す、雑音のない部分応答基準信号および部分応答イコライザの出力の信号の図である。
【図12】図2の第2のサイクルスリップを示す、雑音のない部分応答基準信号および部分応答イコライザの出力の信号の図である。
【図13】サイクルスリップ検出器およびサイクルスリップサイズ評価器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
同様の数字および文字は、諸図面の図の全体を通して同様の要素を示す。
【0023】
最初に図1を参照すると、図1は、全体的に、非特許文献1の図27.2に開示されているような補間タイミング回復のためのタイミング回復制御ループの完全デジタル実装の基本部分を示す。例えば、高密度データ記憶媒体を読み取ることによって供給されたまたは移動電話によって受信されたようなデジタルデータを含む受信アナログ信号RASは、固定サンプリング周波数fsfを有するアナログデジタル変換器ADCに与えられ、それは、受信信号が非同期でサンプリングされることを意味する。非同期サンプリングの利点は、サンプリング周波数が符号周波数(symbol frequency)の倍数である必要がなく、補間タイミング回復として知られているシステムをタイミング調整に使用して、高いデータレートによるオーバーサンプリングなしで、またはわずかな、例えば5%のオーバーサンプリングにより同期したサンプルを得ることである。図1に示されたような完全デジタルタイミング回復回路は、直列接続された前記アナログデジタル変換器ADC、補間回路IP、およびデータ検出器DD、ならびに補間回路IPを含む補間制御ループを含む。補間制御ループは、直接におよび符号検出器SyDを介して補間回路IPの出力に接続されているタイミング誤差検出器TEDと、ループフィルタLFと、次のサンプリング位相オフセットを更新するためのデジタルアキュムレータdACCと、補間回路IPに接続された補間回路制御ユニットIPCとを含む。補間フィルタに基づく完全デジタルタイミング回復回路は、最小平均二乗誤差手法を考慮して設計される。それにもかかわらず、P.Kovintavewatらによって開示された分析によれば、そのようなシステムは、符号間干渉、低い信号対雑音比、および周波数オフセットがある状態に敏感であることが既に示されている。これは図2に示された図によって確認される。図2は、図1による補間タイミング回復のためのタイミング回復制御ループ中のループフィルタLFの出力の信号を示し、サイクルスリップCS1およびCS2が存在する。サイクルスリップは、受信したサンプルが、タイミング回復後に理想サンプルとして1ビットまたは複数ビットだけ左または右にシフトされることを意味する。図2に示すように、非同期にサンプリングされた受信信号RASは、補間回路制御ループ中のループフィルタLFの出力において、サンプルインデックスSIに依存する、チャネルビット期間CBtに関して正規化されたフィルタ処理後のタイミング誤差に変動を引き起こす。ループフィルタLFの後のフィルタ処理後のタイミング誤差またはいわゆるチャネルビット時間誤差の有意な変化がサイクルスリップCS1、CS2を示す。図2は、補間回路IPの出力信号にサイクルスリップがある場合、連続的に有意な変化がループフィルタLFの後のフィルタ処理後のタイミング誤差に生じることを示している。図2に示されたようなサイクルスリップCS1、CS2があることを明白にするために、部分応答イコライザPREQが図10に示されるように補間回路IPに接続され、部分応答イコライザ出力信号と、対応するサンプルインデックスSIの部分応答基準信号との比較が図11および図12に示される。イコライザ出力信号は実線によって示され、破線は雑音のない部分応答基準信号を示す。図11および図12は、図2に示されたサイクルスリップCS1、CS2の領域のサンプリングインデックスSIに関連する、図10の部分応答イコライザPREQの出力における信号の振幅値Aを示す。図11における振幅値Aの異なるサンプリングインデックスSIへのシフトは図2に示された第1のサイクルスリップCS1を示し、図12に示された2サンプルのサイクルスリップは図2のサイクルスリップCS2に対応する。前記図2は、周波数評価誤差によって引き起こされた周波数オフセットのために、タイミング回復ループがタイミング変動をゆっくりと追跡することも示している。そのような周波数評価誤差は、例えば、固定小数点実装の量子化誤差によって引き起こされることがある。周波数評価誤差のさらなる発生源は、例えば、一定角速度のためのディスク回転数変動である。さらに図2から、固定閾値が使用され、瞬間的なフィルタ処理後のタイミング誤差が固定閾値と比較される場合、多くの振幅値が誤って検出されることになることが明らかである。さらに、従来の部分応答最大尤度推定システムの場合におけるフィルタ処理後のタイミング誤差の遅いタイミング変動に加えて、残余等化誤差(residual equalization error)および/または雑音によって引き起こされた速く変化する部分がある。
【0024】
前述の理由により、タイミング回復制御ループの完全デジタル実装のための改善されたサイクルスリップ検出、および検出されたサイクルスリップに基づく適切なサイクルスリップ補償が推奨される。改善されたサイクルスリップ検出ならびに改善されたサイクルスリップ検出に基づくサイクルスリップの補正のための構成の実施形態が、図8および図10のブロック図によって示される。図8に示された実施形態は、図1から既に分かっている全ての要素と、さらに加えて、補間回路制御ループ中のループフィルタLFの出力に接続されたサイクルスリップ検出器CSDならびに補間回路IPとデータ検出器DDとの間に配置された先入れ先出しメモリFIFOとを含む。先入れ先出しメモリFIFOは、先入れ先出しメモリFIFOを制御するために、直接ラインを介してならびに検出されたサイクルスリップの数を与えるサイクルスリップサイズ評価器CSsEvを介して、サイクルスリップ検出器CSDにさらに接続される。本発明の一般原理は補間回路制御ループ中のループフィルタLFの出力信号をサイクルスリップ検出に使用することに基づいているので、図8の前記追加の要素は図10による実施形態にも同様に配置される。サイクルスリップ検出器CSDは、ループフィルタLFの出力で供給されるフィルタ処理後のタイミング誤差を平均化する手段を含む。したがって、フィルタ処理後のタイミング誤差信号はブロックに分割され、平均タイミング誤差はこれらのブロックに対して評価される。ブロック長は、Mを正の整数として、2Mのように選択することができ、その結果、平均化は単純に右シフトすることによって達成され、効率的なハードウェア実装によって実現することができる。その場合に、平均化はアキュムレータおよびカウンタによって行うことができ、アキュムレータはフィルタ処理後のタイミング誤差を累積し、カウンタはシフト、すなわち平均化をいつ行うかを決定する。それは、平均化が効率的なハードウェア実装によって実現できることを意味する。フィルタ処理後のタイミング誤差の速く変化する変動は、フィルタ処理後のタイミング誤差を平均化することによって首尾よく抑制される。さらに、平均化は簡単なフィルタ処理方法と見なすことができる。あるいは、前述の平均化でなく、例えばローパスフィルタのような異なるフィルタ処理方法を使用して速く変化する変動を抑制することができるが、平均化は簡単で効果的な解決策を提供する。平均化は、フィルタ処理後のタイミング誤差のブロックを形成する所定の評価ウィンドウを使用して、ループフィルタの出力信号から平均タイミング誤差を形成することを意味する。評価ウィンドウサイズは、制御ループの位相依存利得部分、およびタイミング位相誤差へのループフィルタ利得の影響によって決まることになる雑音抑制の減衰係数(damping factor)のようなループフィルタパラメータに依存し、さらに、それに応じて、閾値は以下でより詳細に説明されるように選択されなければならない。下記において、フィルタ処理後のタイミング誤差という用語は、補間回路制御ループ中のループフィルタLFの出力でのタイミング誤差を意味することを述べるために使用される。閾値を超える同じ方向の有意なタイミング誤差変化だけが、サイクルスリップ検出を行うために考慮に入れられるように、平均タイミング誤差は累積される。前記累積(accumulation)の意味するところは、平均タイミング誤差変化が比較され、その結果は、差が第1および第2の閾値を超えない場合ゼロにリセットされることである。したがって、少なくとも1ビットのサイクルスリップを表す局所的に有意な変化だけが検出される。
【0025】
サイクルスリップ検出の方法は、図3に示された流れ図によって示され、ここで、iはブロックインデックスiを示し、τiはi番目のブロックの平均化されたフィルタ処理後のタイミング誤差を示し、SΔはサイクルスリップ指標として平均タイミング誤差の累積変化を示す。図3は簡潔な説明のための例としての方法を示すが、フィルタ処理後のタイミング誤差の平均化に関して再帰的実施も可能である。平均化されたフィルタ処理後のタイミング誤差を累積することに基づくサイクルスリップ検出CSDは、図3に示されるような以下のステップで実行される。
【0026】
1.初期化:i=1、τ0=0、SΔ=0、ここで、τ0は、第1のブロックを扱うためにτi−τi-1の整合性のためにだけ導入される。
【0027】
2.2つの隣接するブロック間に、平均化されたフィルタ処理後のタイミング誤差に関して有意な変化がある、すなわち、THΔが第1の閾値を示すとして、|τi−τi-1|>THΔである場合,ステップ4に行き、さもなければフィルタ処理後のタイミング誤差の平均の累積変化をリセットしてSΔ=0とする。
【0028】
2つの方向の変化に対して2つの第1の閾値+THΔおよび−THΔを規定することも可能である。すなわち、τi−τi-1が正である場合、τi−τi-1は正の第1の閾値と比較され、さもなければ、τi−τi-1は負の第1の閾値と比較される。そして、これらの2つの第1の閾値+THΔ、−THΔは、さらに、異なる大きさで選択することができ、符号は方向を示す。
【0029】
3.ブロックインデックスを増加させてi=i+1とし、ステップ2に行く。
【0030】
4.累積したタイミング誤差変化を更新して、SΔ=SΔ+(τi−τi-1)とする。平均タイミング誤差の累積変化SΔの更新は、現在評価しているブロックへの前のブロックからの揺らぎの影響を低減させる、(τi−τi-1)の符号と異なる符号を有することがあり、その結果、確実にサイクルスリップを示す同じ方向の有意な変化だけが評価されることになる。
【0031】
5.サイクルスリップ条件を検査する。平均タイミング誤差の累積変化SΔの大きさが第2の閾値THよりも大きい場合、サイクルスリップ検出器CSDによって検出されたとしてサイクルスリップを表明し、リセットしてSΔ=0とする。その後、ステップ3に行く。
【0032】
それは、平均タイミング誤差変化が比較され、差が第1の閾値を超えない場合、累積した平均タイミング誤差変化がゼロにリセットされることを意味する。したがって、少なくとも1ビットのサイクルスリップを確実に表す同じ方向の局所的に有意な変化だけが検出される。前述のように、さらに、2つの第2の閾値THを使用して、符号によって正方向または負方向のサイクルスリップを検出することができる。DPLLと略記されるデジタル位相ロックループであるタイミング回復用制御ループのパラメータを考慮して、第1の閾値THΔおよび第2の閾値THは選択されなければならない。そのような制御ループ中のループフィルタLFは、一般に、位相誤差および周波数誤差の両方を扱う2次ループフィルタである。それは、チャネルビット期間に関して正規化された1ビットスリップが1つのタイミング位相誤差を示し、そのようなタイミング位相変化を行うのに制御ループが必要とする時間は、チャネルビット期間に関して正規化される場合、
【0033】
【数1】

【0034】
に近似的に等しく、ここで、Kfは、雑音抑制の減衰係数の
【0035】
【数2】

【0036】
の周波数依存利得部分であり、Kpは制御ループの位相依存利得部分であることを意味する。
【0037】
それは、例えば、雑音抑制の減衰係数ζ=1.5および位相依存利得部分Kp=0.003を有する所与の制御ループでは、制御ループは、2π/ωd≒628に対応するそのようなタイミング位相変化を行うための正規化時間を必要とすることを意味する。その結果、1ビットスリップは628サンプルに対応し、評価ウィンドウは前記サンプルの数を考慮に入れて決定されなければならない。
【0038】
さらに、タイミング誤差の累積変化は、サイクルスリップ検出のための前記第2の閾値と比較されるべきであり、その結果、前記第2の閾値は0.5と1との間の範囲で選択されなければならない。例示的な実施形態に関連して、第2の閾値の値TH=0.6は信頼できる検出に十分であることが見いだされた。それは、例えば、4つの累積変化がサイクルスリップ検出に使用されるべきである場合、第1の閾値THΔは第2の閾値THの4分の1でなければならず、ウィンドウサイズは約628/4=157サンプルでなければならないことを意味する。あるいは、例えば、628/8≒78サンプルのウィンドウサイズを選択することができ、そのとき、第1の閾値THΔは0.075のように選択されなければならない。簡単な実装では、2Mのウィンドウサイズを使用することができる。したがって、前述の例では、第1の閾値THΔ=0.15を考慮して128サンプルのウィンドウサイズを使用することができ、またはTHΔ=0.075に等しい第1の閾値に対する64サンプルのウィンドウサイズを適用できる。すなわち、より小さいウィンドウサイズでは、対応してより小さいTHΔを選択しなければならない。
【0039】
それは、符号間干渉、低い信号対雑音比、および周波数オフセットがある状態でも適用可能である、サイクルスリップを検出するための信頼できる方法が推奨されることを意味する。前記改善されたサイクルスリップ検出の根拠は、符号間干渉、低い信号対雑音比、および周波数オフセットに対する頑健性である。ループフィルタLFはローパスフィルタであり、タイミング誤差評価雑音を既にフィルタ除去しているが、これは小さいウィンドウでタイミング誤差を平均化することによって強化される。したがって、変化の比較ならびに有意な変化の評価は、タイミング誤差評価雑音に対するシステム頑健性を向上させる。
【0040】
24000から44000に渡るサンプルインデックスSIについてチャネルビット期間CBtに関して正規化されたフィルタ処理後のタイミング誤差およびそれの平均の例が図4に示される。平均値を形成するための256サンプルに等しいブロック長またはウィンドウ、THΔ=0.15に等しい第1の閾値、およびTH=0.60に等しい第2の閾値は、図5に示すようなサイクルスリップCSIの検出をもたらす。
【0041】
推奨するサイクルスリップ検出は符号間干渉、低い信号対雑音比、および周波数オフセットがある状態でサイクルスリップCSIを確実に検出するが、サイクルスリップの数は誤って検出される。誤って検出されたサイクルスリップの数WNは、図5に前記サイクルスリップを囲む円によって示される。それは、一見して、サイクルスリップ検出の推奨する方法はサイクルスリップ補正に適用できないことを意味する。しかし、これに関連する問題は、サイクルスリップを示すために使用される第2の閾値TH=0.60が同じ方向の連続的な変化にとって比較的小さいことであることが見いだされた。最悪の場合、平均タイミング誤差の連続する変化SΔ=1.2は2つの連続するサイクルスリップとして検出されることになるが、実際には1つだけである。したがって、第3の閾値、すなわちいわゆる許容閾値THtolを使用して、サイクルスリップサイズの誤った決定、すなわち同じ方向のタイミング誤差の連続する変化中のビットシフトの数の誤った決定を避ける。累積変化がこの許容閾値THtolよりも少ない場合、1つのサイクルスリップだけが示される。それは、図9に示されるような推奨する方法の修正バージョンがサイクルスリップ補償に使用されることを意味する。
【0042】
図9の流れ図によって示される修正されたサイクルスリップ検出は以下のステップで実行される。
【0043】
1.初期化:i=1、τ0=0、SΔ=0、nextBlk=0、ここで、τ0は、サンプルの第1のブロックを扱うためにτi−τi-1の整合性のためにだけ導入される。新しい変数nextBlkは前に検出されたサイクルスリップの次のブロックを示すために導入される。変数nextBlk=1は、同じ方向の連続する変化中にサイクルスリップの間違った数を検出しないようにすることと関連する。
【0044】
2.2つの隣接するブロック間に、平均化されたフィルタ処理後のタイミング誤差に関して有意な変化がある、すなわち、|τi−τi-1|>THΔである場合、ステップ4に行き、さもなければ、変化をSΔ=0にリセットし、nextBlk=0をセットする。
【0045】
前述のように2つの方向の変化に対して2つの閾値を規定することも可能である。
【0046】
3.ブロックインデックスを増加させてi=i+1とし、ステップ2に行く。
【0047】
4.3つの条件が考えられる。
・ nextBlk=1、すなわち、現在のブロックが前に検出されたサイクルスリップのまさに次のブロックである。
・ oldSign=sign{τi−τi-1}は、現在の変化が前に検出されたサイクルスリップと同じ方向であることを示し、ここで、oldSignは最後に検出されたサイクルスリップの方向を示す。
・ |oldSΔ+τi−τi-1|<THtolは、同じ方向の連続的する変化が許容閾値THtolによって予め定められた許容範囲を超えないことを示し、ここで、oldSΔは最後のサイクルスリップの累積したタイミング誤差変化を示す。
【0048】
3つの条件が全て満たされる場合、更新は累積したタイミング誤差変化に対して実行されず、変数nextBlkはnextBlk=0にセットされ、最後のサイクルスリップの累積したタイミング誤差変化は更新されてoldSΔ←oldSΔ+τi−τi-1となって次にステップ3に行き、さもなければ、SΔ←SΔ+(τi−τi-1)およびnextBlk=0である。
【0049】
5.サイクルスリップ条件を検査する。SΔの大きさが第2の閾値THよりも大きい場合、サイクルスリップが検出されたと表明し、oldSΔ=SΔ、oldSign=sign{SΔ}、nextBlk=0、SΔ=0をセットし、次に、ステップ3に行く。
【0050】
推奨した方法の修正は、サイクルスリップの検出に加えてサイクルスリップの正確な数も与え、それにより、この方法は信頼できるサイクルスリップ補償、すなわち信頼できるタイミング回復にも適用可能になることを意味する。
【0051】
既に前述したように、2つの閾値を使用して正方向または負方向のサイクルスリップを検出することができる。
【0052】
それは、サイクルスリップが検出される場合、累積したタイミング誤差変化の符号および大きさは、サイクルスリップ補償および信頼できるタイミング回復のためのサンプル挿入またはサンプル削除に適用できることを意味する。
【0053】
タイミング回復のために、補間回路IPの出力は先入れ先出しメモリFIFOに接続され、データは、図8に示すように、サイクルスリップの方向および数に関して、検出されたサイクルスリップに応じて制御される。
【0054】
図10に示すようにチャネル知識をもつビット検出Bdに適用できる本発明の一実施形態によれば、図8に示された要素に加えて、部分応答イコライザPREQが補間タイミング回復ループに埋め込まれる。イコライザPREQは、全チャネルインパルス応答を所望の部分応答ターゲットにまで整形し、その結果、イコライザPREQ出力は、部分応答ターゲットによるチャネルビットの畳み込みにフィルタ処理後の付加雑音を加えたものに等しい。したがって、図10に示すように、図8の符号検出器SyDは部分応答レベル検出器PRLdと取り替えられる。
【0055】
補間回路IPの再サンプリングのタイミングは、タイミング誤差検出器TED、ループフィルタLF、および数値制御発振器NCOを含むデジタル位相ロックループによって調整され、サイクルスリップは前記先入れ先出しメモリFIFOによって補正される。
【0056】
タイミング回復用制御ループのループフィルタLFに接続されたサイクルスリップ検出器CSD、および前記サイクルスリップ検出器CSDに接続されたサイクルスリップサイズ評価器CSsEvの構成が図13に示される。前述の方法によれば、サイクルスリップ検出器CSDは、ループフィルタLFによって供給されるフィルタ処理後のタイミング誤差信号から平均タイミング誤差値を生成するための平均タイミング誤差値生成手段ATEを含む。平均タイミング誤差値生成手段ATEの出力は、現在の平均タイミング誤差値と前の平均タイミング誤差値と間の差を第1の閾値THΔと比較するための第1の比較器COMP1に接続され、第1の比較器COMP1は、第1の閾値THΔを連続的に超える平均タイミング誤差値を累積するためのアキュムレータACCUに接続される。サイクルスリップ検出信号を供給するために、前記アキュムレータACCUは、累積した平均タイミング誤差変化SΔを第2の閾値THと比較する第2の比較器COMP2に接続され、サイクルスリップの数を決定するために、前記アキュムレータACCUはサイクルスリップサイズ評価器CSsEvに接続され、サイクルスリップサイズ評価器CSsEvは、累積した平均タイミング誤差変化SΔを第3の閾値THtolと比較する第3の比較器COMP3によって形成される。第2の比較器COMP2の出力は、例えば、接続された先入れ先出しメモリFIFOにサイクルスリップ検出信号を供給するサイクルスリップ検出器CSDの出力を形成し、第3の比較器COMP3の出力は、検出されたサイクルスリップの数に従って信号を供給するサイクルスリップサイズ評価器CSsEvの出力である。サイクルスリップ検出器CSDの平均タイミング誤差値生成手段ATEは、例えば、値を累積するアキュムレータ、および平均値を生成するために値の右シフトを決定するカウンタのような、よく知られており、したがって図示されていない平均値を生成する手段である。
【0057】
タイミング回復のためのサイクルスリップ検出に関して提案した方法および構成の利点は、雑音および不適切に選ばれたタイミングループパラメータに対する頑健性の増強、周波数オフセットをもつシステムの適用可能性、ならびに改善された信号完全性およびシステム性能である。推奨したタイミング回復のさらなる利点は、完全デジタル実装と、サンプル挿入またはサンプル削除が、向上した信頼性を伴ってサンプル領域で行われることである。ここで説明した実施形態は例として詳述されており、当業者なら添付の特許請求の範囲に詳述されるような本発明の範囲内にとどまる本発明の他の実施形態を実現することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルタ処理後のタイミング誤差信号を供給するタイミング回復制御ループ中のループフィルタ(LF)と、サイクルスリップ検出器とを有するデジタル実装されたタイミング回復ユニットによるサイクルスリップ検出の方法であって、
前記フィルタ処理後のタイミング誤差信号から平均タイミング誤差値を生成するステップと、
第1の閾値(THΔ)を超える隣接するブロックの前記平均タイミング誤差値の変化を累積するステップと、
隣接するブロックの累積した平均タイミング誤差変化(SΔ)が第2の閾値(TH)を超える場合、サイクルスリップを表明するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記フィルタ処理後のタイミング誤差信号は、ブロックに対する平均タイミング誤差値を生成するためにサンプルのブロックに分割されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ローパスフィルタが、前記フィルタ処理後のタイミング誤差信号から平均タイミング誤差値を生成するために使用されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
2つの隣接するブロック間の平均タイミング誤差値変化(τi−τi-1)が比較され、差が前記第1の閾値(THΔ)を超えない場合、前記比較の結果はゼロにリセットされることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
サイクルスリップの方向が、累積した平均タイミング誤差変化(SΔ)の符号に従って決定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
累積した平均タイミング誤差変化(SΔ)は、サイクルスリップの数を決定するために第3の閾値(THtol)と比較されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
第2の閾値(TH)を超える前記累積した平均タイミング誤差変化(SΔ)、累積した平均タイミング誤差変化(SΔ)の符号、および累積した平均タイミング誤差変化(SΔ)と第3の閾値(THtol)との比較が、タイミング回復のためのサイクルスリップ補償を行うために先入れ先出しメモリ(FIFO)におけるサンプル挿入または削除に使用されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
フィルタ処理後のタイミング誤差信号を供給するタイミング回復制御ループ中のループフィルタ(LF)と、サイクルスリップ検出器とを有するデジタル実装されたタイミング回復ユニットによるサイクルスリップ検出の構成であって、
前記フィルタ処理後のタイミング誤差信号から平均タイミング誤差値を生成する平均タイミング誤差値生成手段(ATE)が設けられ、
現在の平均タイミング誤差値と前の平均タイミング誤差値との間の差を第1の閾値(THΔ)と比較する第1の比較器(COMP1)が、前記平均タイミング誤差値生成手段(ATE)に印加され、
前記第1の閾値(THΔ)を超える隣接するブロックの平均タイミング誤差値の変化を累積するアキュムレータ(ACCU)が、前記第1の比較器(COMP1)に接続され、
累積した平均タイミング誤差変化(SΔ)が第2の閾値(TH)を超える場合、前記アキュムレータ(ACCU)に印加された第2の比較器(COMP2)がサイクルスリップ検出信号を供給することを特徴とする構成。
【請求項9】
前記平均タイミング誤差値生成手段(ATE)は、前記ループフィルタ(LF)によって供給されたフィルタ処理後のタイミング誤差値を累積するためのアキュムレータと、平均タイミング誤差値を生成するためにフィルタ処理後のタイミング誤差値の右シフトを決定するためのカウンタとを含むことを特徴とする請求項8に記載の構成。
【請求項10】
累積した平均タイミング誤差変化(SΔ)を第3の閾値(THtol)と比較することによって、サイクルスリップの数を決定するための第3の比較器(COMP3)をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の構成。
【請求項11】
前記サイクルスリップ検出器(CSD)は先入れ先出しメモリ(FIFO)に接続され、前記先入れ先出しメモリ(FIFO)は、サンプル挿入または削除によってサイクルスリップ補償を制御するための完全デジタル実装されたタイミング回復ユニット中のタイミング回復手段の出力に接続されることを特徴とする請求項8に記載の構成。
【請求項12】
前記タイミング回復手段の前記出力は、完全デジタル実装されたタイミング回復ユニット中の補間回路(IP)の出力であることを特徴とする請求項11に記載の構成。
【請求項13】
前記タイミング回復手段の前記出力は、前記完全デジタル実装されたタイミング回復ユニットの前記タイミング回復制御ループ中に配置された部分応答イコライザ(PREQ)の出力であることを特徴とする請求項11に記載の構成。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−278621(P2009−278621A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−101276(P2009−101276)
【出願日】平成21年4月17日(2009.4.17)
【出願人】(501263810)トムソン ライセンシング (2,848)
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing 
【住所又は居所原語表記】46 Quai A. Le Gallo, F−92100 Boulogne−Billancourt, France
【Fターム(参考)】