説明

タキキニン受容体拮抗剤としてのピペリジン誘導体

本発明は、式


〔式中、Arは置換基を有していてもよいフェニル基を、Rは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、アシル基または置換基を有していてもよい複素環基を、Rは水素原子、置換基を有していてもよいC1−6アルキル基または置換基を有していてもよいC3−6シクロアルキル基を、ZはC1−6アルキル基を有していてもよいメチレン基を、A環は更に置換基を有していてもよいピペリジン環を、B環およびC環は更に置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、Rは隣接するB環上の置換基とともに環を形成してもよい(但し、式


で表される化合物を除く)。〕で表される化合物またはその塩に関する。本発明の化合物は、優れたタキキニン受容体拮抗作用、特にサブスタンスP受容体拮抗作用を有し、医薬、例えばタキキニン受容体拮抗剤、下部尿路症状、消化器疾患または中枢神経疾患の予防・治療剤として有用である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】

【化1】


〔式中、Arは置換基を有していてもよいフェニル基を、Rは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、アシル基または置換基を有していてもよい複素環基を、Rは水素原子、置換基を有していてもよいC1−6アルキル基または置換基を有していてもよいC3−6シクロアルキル基を、ZはC1−6アルキル基を有していてもよいメチレン基を、A環は更に置換基を有していてもよいピペリジン環を、B環およびC環は更に置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、Rは隣接するB環上の置換基とともに環を形成してもよい(但し、式
【化2】


および式
【化3】


で表される化合物を除く)。〕で表される化合物またはその塩。
【請求項2】

【化4】


〔式中の記号は請求項1と同意義である。〕で表される請求項1記載の化合物。
【請求項3】

【化5】


〔式中の記号は請求項1と同意義を示す。〕で表される請求項1記載の化合物。
【請求項4】
が水素原子またはアシル基である請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
【請求項5】
が水素原子または置換基を有していてもよいC1−6アルキル基である請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
【請求項6】
Zがメチル基を有していてもよいメチレン基である請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
【請求項7】
Arがハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいフェニル基;
が(1) 水素原子、
(2) (i) アミノ、(ii) C1−6アルコキシ、(iii) C1−6アルキル−カルボニルアミノ、(iv) C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ、(v) C1−6アルキルスルホニルアミノ、(vi) C1−6アルキルおよびオキソから選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよく、シクロペンタンまたはシクロヘキサンとともにスピロ環を形成してもよい5または6員の含窒素複素環基、(vii) C1−6アルキル−カルボニルオキシ、(viii) ヒドロキシおよび(ix) カルバモイルから選ばれる置換基を1または2個有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル、
(3) C1−6アルコキシ−カルボニル、
(4) C1−6アルキルアミノ−カルボニル、
(5) C1−6アルキルスルホニル、
(6) アミノカルボニルカルボニル、
(7) C1−6アルキルアミノ−カルボニルカルボニル、
(8) ジ−C1−6アルキルアミノ−カルボニルカルボニル、または
(9) (i) 1または2個のオキソを有していてもよい5または6員の含窒素複素環基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル、(ii) C1−6アルコキシ−カルボニル、(iii) C1−6アルキルスルホニル、(iv) C1−6アルキル−カルボニルアミノ−C1−6アルキル−カルボニル、(v) ジ−C1−6アルキル−カルバモイルおよび(vi) オキソから選ばれる置換基を1または2個有していてもよいピペリジン−4−イルカルボニル;
が(1) 水素原子または(2) ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル基;
Zがメチル基を有していてもよいメチレン基;
A環が更なる置換基を有さないピペリジン環;
B環がハロゲン原子またはC1−6アルキルを更に有していてもよいベンゼン環またはRとともに2,3−ジヒドロベンゾフラン環を形成し;
C環が(1) シアノ、
(2) ニトロ、
(3) ハロゲン原子、
(4) ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル、
(5) C1−6アルキニル、
(6) ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC1−6アルコキシ、
(7) C1−6アルキルチオ、
(8) C1−6アルキルスルホニル、
(9) ジ−C1−6アルキルアミノ、
(10) C1−6アルキル−カルボニル、
(11) C1−6アルキル−カルボニルアミノ、
(12) C1−6アルコキシ−カルボニルおよび
(13) カルバモイル
から選ばれる置換基を1または2個有していてもよいベンゼン環である請求項3記載の化合物。
【請求項8】

【化6】


〔式中、
Arはハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいフェニル基;
は(1) 水素原子、
(2) (i) アミノ、(ii) C1−6アルコキシ、(iii) C1−6アルキル−カルボニルアミノ、(iv) C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ、(v) C1−6アルキルスルホニルアミノ、(vi) C1−6アルキルおよびオキソから選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよく、シクロペンタンまたはシクロヘキサンとともにスピロ環を形成してもよい5または6員の含窒素複素環基、(vii) C1−6アルキル−カルボニルオキシ、(viii) ヒドロキシおよび(ix) カルバモイルから選ばれる置換基を1または2個有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル、
(3) C1−6アルコキシ−カルボニル、
(4) C1−6アルキルスルホニル、
(5) アミノカルボニルカルボニル、
(6) C1−6アルキルアミノ−カルボニルカルボニル、
(7) ジ−C1−6アルキルアミノ−カルボニルカルボニル、または
(8) (i) 1または2個のオキソを有していてもよい5または6員の含窒素複素環基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル、(ii) C1−6アルコキシ−カルボニル、(iii) C1−6アルキルスルホニル、(iv) C1−6アルキル−カルボニルアミノ−C1−6アルキル−カルボニル、(v) ジ−C1−6アルキル−カルバモイルおよび(vi) オキソから選ばれる置換基を1または2個有していてもよいピペリジン−4−イルカルボニル;
は(1) 水素原子または(2) ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル基;
Zはメチル基を有していてもよいメチレン基;
A環は更なる置換基を有さないピペリジン環;
B環はハロゲン原子またはC1−6アルキルを更に有していてもよいベンゼン環またはRとともに2,3−ジヒドロベンゾフラン環を形成し;
C環は(1) シアノ、
(2) ニトロ、
(3) ハロゲン原子、
(4) ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル、
(5) C1−6アルキニル、
(6) ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC1−6アルコキシ、
(7) C1−6アルキルチオ、
(8) C1−6アルキルスルホニル、
(9) ジ−C1−6アルキルアミノ、
(10) C1−6アルキル−カルボニル、
(11) C1−6アルキル−カルボニルアミノ、
(12) C1−6アルコキシ−カルボニルおよび
(13) カルバモイル
から選ばれる置換基を1または2個有していてもよいベンゼン環を示す。〕で表される化合物またはその塩。
【請求項9】
N−{2−[(3R,4S)−4−({[4’−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−イル]メチル}アミノ)−3−フェニルピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル}アセトアミド、
3’−[({(3R,4S)−1−[(5,5−ジメチル−2,4−ジオキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)アセチル]−3−フェニルピペリジン−4−イル}アミノ)メチル]−2−フルオロ−4’−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−4−カルボニトリル、
2−フルオロ−3’−({[(3R,4S)−1−グリコロイル−3−フェニルピペリジン−4−イル]アミノ}メチル)−4’−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−4−カルボニトリル、
3’−[({(3R,4S)−1−[(1−アセチルピペリジン−4−イル)カルボニル]−3−フェニルピペリジン−4−イル}アミノ)メチル]−2−フルオロ−4’−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−4−カルボニトリル、
3’−[({(3R,4S)−1−[(2,6−ジオキソピペリジン−4−イル)カルボニル]−3−フェニルピペリジン−4−イル}アミノ)メチル]−2−フルオロ−4’−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−4−カルボニトリル、
2−[(3R,4S)−4−({[4’−シアノ−2’−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−イル]メチル}アミノ)−3−フェニルピペリジン−1−イル]−2−オキソアセトアミド、
3−{2−[(3R,4S)−4−({[4’−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−イル]メチル}アミノ)−3−フェニルピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル}−5,5−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−2,4−ジオン、
4−{[(3R,4S)−4−({[4’−クロロ−2’−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−イル]メチル}アミノ)−3−フェニルピペリジン−1−イル]カルボニル}ピペリジン−2,6−ジオン、
3’−[({(3R,4S)−1−[(5,5−ジメチル−2,4−ジオキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)アセチル]−3−フェニルピペリジン−4−イル}アミノ)メチル]−4’−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−4−カルボニトリルまたはその塩。
【請求項10】
請求項1記載の化合物のプロドラッグ。
【請求項11】
請求項1記載の化合物またはそのプロドラッグを含有してなる医薬。
【請求項12】
タキキニン受容体拮抗剤である、請求項11記載の医薬。
【請求項13】
下部尿路症状、消化器疾患または中枢神経疾患の予防・治療剤である、請求項11記載の医薬。
【請求項14】
過活動膀胱、前立腺肥大症に伴う下部尿路症状、骨盤内臓痛、慢性前立腺炎に伴う下部尿路症状、間質性膀胱炎に伴う下部尿路症状、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患、嘔吐、悪心、うつ病、不安神経症、不安症状または睡眠障害(不眠症)の予防・治療剤である、請求項11記載の医薬。
【請求項15】
哺乳動物に対して、請求項1記載の化合物またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする、下部尿路症状、消化器疾患または中枢神経疾患の予防・治療方法。
【請求項16】
下部尿路症状、消化器疾患または中枢神経疾患の予防・治療剤を製造するための、請求項1記載の化合物またはそのプロドラッグの使用。

【公表番号】特表2009−502739(P2009−502739A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−505537(P2008−505537)
【出願日】平成18年8月4日(2006.8.4)
【国際出願番号】PCT/JP2006/315899
【国際公開番号】WO2007/015588
【国際公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(000002934)武田薬品工業株式会社 (396)
【Fターム(参考)】