説明

チアゾリル−ジヒドロキナゾリン

本発明は、下記一般式(I)
【化1】


(式中、基R1〜R4は、特許請求の範囲及び明細書の定義通りである)の新規チアゾリル-ジヒドロキナゾリン、及びその異性体に関する。本発明は、前記チアゾリル-ジヒドロキナゾリンの製造方法及びその薬物としての使用にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下記一般式(I)の新規チアゾリル-ジヒドロ-キナゾリン、その異性体、並びにこれらのチアゾリル-ジヒドロ-キナゾリンの調製方法及びその医薬組成物としての使用に関する。
【0002】
【化1】

【0003】
(式中、X及び基R1〜R4は、特許請求の範囲及び本明細書で与える意味を有する。)
【背景技術】
【0004】
〔発明の背景〕
ホスファチジルイノシトール-3-キナーゼ(PI3-キナーゼ)はリン酸基の、ホスホイノシチドのイノシトール環の3'-位への転移を触媒する脂質キナーゼのサブファミリーである。
PI3-キナーゼは、例えば細胞の成長及び分割プロセス、細胞骨格変化の制御及び細胞内輸送プロセスの調節等の多くの細胞プロセスで役割がある(Vanhaesebroeck et al., Annu Rev Biochem. 2001; 70:535-602)。
PI3-キナーゼは、例えば乳癌、卵巣癌又は膵癌等の多くの腫瘍、結腸、乳房又は肺などの多くの腫瘍タイプで役割を果たしうるが、特に例えばクローン病又はリウマチ性関節炎等の自己免疫疾患において、或いは心臓血管疾患、例えば心臓肥大の発症において役割を果たしうる(Oudit et al., Circulation. 2003 oct 28;108(17):2147-52)。PI3-キナーゼモジュレーターは、比較的副作用が少ない抗炎症療法の可能な方法を表しうる(Ward and Finan, Curr Opin Pharmacol. 2003 Aug;3(4):426-34)。
炎症性疾患を治療するためのPI3-キナーゼインヒビターは文献公知である。そして、WO 03/072557は5-フェニルチアゾール誘導体を開示し、WO 04/029055は環付加したアゾールピリミジンを開示し、かつWO 04/007491はアゾリジノン-ビニル結合ベンゼン誘導体を開示している。さらに、2つの明細書WO 04/052373及びWO 04/056820は、ベンゾオキサジン及びベンゾオキサジン-3-オン誘導体を開示している。
本発明の目的は、その医薬活性のため、炎症性又はアレルギー性疾患の処置でPI3-キナーゼモジュレーターとして治療的に使用しうる新規化合物を提供することである。これらの疾患の例として、炎症性及びアレルギー性呼吸器愁訴、炎症性及びアレルギー性皮膚愁訴、炎症性眼病、鼻粘膜の疾患、自己免疫反応又は腎臓炎症に関与する炎症性又はアレルギー性疾患が挙げられる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
〔発明の説明〕
驚くべきことに、式(I)の化合物(式中、基R1〜R4は後述する意味を有する)を用いて、上で概要を述べた目的が達成されることが分かった。
特に、式(I)の化合物がPI3-キナーゼのインヒビターとして、特にPI3-キナーゼγのインヒビターとして作用することが分かった。従って、本発明の化合物を例えば呼吸器愁訴の治療のために使用できる。
従って、本発明は、下記一般式(I)の化合物に関し、任意にその互変異性体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー及び混合物の形態でよく、かつ任意にその薬理学的に許容しうる酸付加塩、溶媒和物及び水和物でよい。
【0006】
【化2】

【0007】
(式中、
nは1、2、3、4を表し、
AはCH又はNを表し、
R1は水素、又はC1-4-アルキル、OR1.1及びNR1.1R1.2から成り、任意に置換されていてもよい基を表し;
R1.1、R1.2は、同一又は異なってよく、H又はC1-4-アルキルを表し;
或いは
NR1.1R1.2が、任意にさらにN原子を含有してよい、5員〜6員ヘテロ環を表し;
R2は、同一又は異なってよく、水素、又は
F、Cl、Br、I、CN、CF3、CF2H、CFH2及びNH2の中から選択される基;
又は
-O-C1-4-アルキル、C1-4-アルキル及びC2-6-アルケニルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表し;
R4は水素、OH、NH2、又は
C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C3-6-シクロアルキル、-N(C1-4-アルキル)2及び-NH(C1-4-アルキル)の中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表し;
R3は、下記基:
【0008】
【化3】

【0009】
(式中、
Xは、C1-6-アルキレン、C2-5-アルケニレン、C1-5-アルキニレン、C3-7-シクロアルキレン、C5-7-シクロアルケニレン及び-C1-4-アルキレン-C3-7-シクロアルキレンの中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表し;
Yは結合又はXを表し;
R5、R6、R7は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C1-6-ハロアルキル、C3-8-シクロアルキル、C3-8-シクロアルケニル、C3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキル、アリール、ヘテロアリール、スピロ、ヘテロシクロアルキル、アリール-C1-6-アルキル、ヘテロアリール-C1-6-アルキル-及びヘテロシクロアルキル-C1-6-アルキルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表し、
或いは
NR6R7が、炭素原子から成り、任意にさらなるヘテロ原子として窒素、酸素又はイオウ原子を含んでよい5員、6員若しくは7員環、又は下記環:
【0010】
【化4】

【0011】
(式中、R5.1は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-6-アルキル、C3-8-シクロアルキル、-CO-C1-3-アルキル及びCONH2の中から選択される基を表す)
の中から選択される環を形成し;
或いは
R5とR6が一緒に飽和若しくは不飽和アルキレンブリッジ(任意に置換されていてもよく、かつ任意にさらなる窒素、酸素又はイオウ原子を含んでよい)を形成している)
の中から選択される基を表し、
或いはR3が、下記式:
【0012】
【化5】

【0013】
(式中、
x、yは、同一又は異なってよく、0、1、2、3、4又は5を表し;
WはO、NR9又はCR9R10を表し;
R8はH、OR8.1、NR8.1R8.2又は任意に置換されていてもよいC1-6-アルキルを表し;
R8.1、R8.2は、同一又は異なってよく、水素、COR8.1.1、CONR8.1.1R8.1.2、SO2NR8.1.1R8.1.2若しくはSO2R8.1.1
又はC1-6-アルキル、C3-6-アルケニル、C3-6-アルキニル、C3-8-シクロアルキル及びC3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表し、或いは
NR8.1R8.2が一緒に5員、6員又は7員環(任意にさらなるヘテロ原子を含んでよい)を形成し;
R8.1.1、R8.1.2は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-6-アルキル、C3-8-シクロアルキル及びC3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表し、或いは
NR8.1.1R8.1.2が一緒に5員又は6員環(任意にさらなるヘテロ原子を含んでよい)を形成し;
R9、R10は、同一又は異なってよく、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C3-8-シクロアルキル、C3-8-シクロアルケニル、C3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキル、アリール、ヘテロアリール、スピロ、ヘテロシクロアルキル、アリール-C1-6-アルキル-及びヘテロアリール-C1-6-アルキル-の中から選択され、任意にOMe、CN、F、Cl又はBrで置換されていてもよい基を表し;或いは
R9、R10は、同一又は異なってよく、水素、COR9.1、CONR9.1R9.2、SO2R9.1又はSO2NR9.1R9.2を表し;
R9.1、R9.2は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C1-6-ハロアルキル、C3-8-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキル、アリール、ヘテロアリール、スピロ、ヘテロシクロアルキル、アリール-C1-6-アルキル-及びヘテロアリール-C1-6-アルキル-の中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表し、
或いは
NR9.1R9.2が一緒に5員又は6員環(任意にさらなるヘテロ原子を含んでよい)を形成している)
に等しい。)
【0014】
請求項1に記載の下記式(IA)の化合物が好ましい。
【0015】
【化6】

【0016】
(式中、
AはCH、Nを表し、
R1、R3、及びR4は前記意味を有していてもよく、かつ
R2aは、F、Cl、Br、I、CN、CF3、CF2H、CFH2及びNH2の中から選択される基;
又は
-O-C1-4-アルキル、C1-4-アルキル及びC2-6-アルケニルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表す。)
式(I)又は(IA)の化合物であって、式中、
R3が前記意味を有していてもよく、かつ
nが1又は2を表し、
R1がC1-4-アルキル又はNR1.1R1.2を表し;
R1.1、R1.2が、同一又は異なってよく、H又はC1-4-アルキルを表し;
R2及び/又はR2aが、同一又は異なってよく、水素、F又はClを表し;
かつ
R4が水素を表す、化合物も好ましい。
式(I)又は(IA)の化合物であって、式中、
R1、R2、R2a及びR4が前記意味を有しいてもよく、かつ
R3が下記基:
【0017】
【化7】

【0018】
(式中、
Xは任意に置換されていてもよいC1-3-アルキレンを表し、
R5、R6、R7は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C1-6-ハロアルキル、C3-8-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリール-C1-5-アルキル、ヘテロアリール-C1-5-アルキル、ヘテロシクロアルキル-C1-5-アルキル-及びN(C1-3-アルキル)2-C1-4-アルキルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表し、
或いは
NR6R7が、炭素原子から成り、任意にさらなるヘテロ原子として窒素又は酸素原子を含んでよい5員又は6員環を形成し、
或いは
NR6R7が、下記環:
【0019】
【化8】

【0020】
の中から選択される環を形成し、
R5.1は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-6-アルキル、C3-8-シクロアルキル、-CO-C1-3-アルキル及びCONH2の中から選択される基を表す)
の中から選択される基を表す、化合物も好ましい。
【0021】
式(I)の化合物であって、式中、
R1、R2、及びR4が前記意味を有していてもよく、かつ
R3が下記基:
【0022】
【化9】

【0023】
(式中、
x、yは、同一又は異なってよく、0、1、2又は3を表し、
WはNR9又はCR9R10を表し;
R8はH、OR8.1又はNR8.1R8.2を表し、
R8.1、R8.2は、同一又は異なってよく、水素、COR8.1.1、CONR8.1.1R8.1.2、又は任意に置換されていてもよいC1-6-アルキルを表し;
NR8.1R8.2が一緒に5員又は6員環(任意にさらなるヘテロ原子を含んでよい)を形成し;
R8.1.1、R8.1.2は、同一又は異なってよく、水素又は任意に置換されていてもよいC1-6-アルキルを表し、
R9、R10は、同一又は異なってよく、C1-6-アルキル、C3-8-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキルの中から選択され、任意にOMe、CN、F、Cl又はBrで置換されていてもよい基を表し、或いは
R9、R10は、同一又は異なってよく、水素、COR9.1、CONR9.1R9.2、SO2R9.1又はSO2NR9.1R9.2を表し;
R9.1、R9.2は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-6-アルキル及びC3-8-シクロアルキルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表し、
或いは
NR9.1R9.2が一緒に5員又は6員環(任意にさらなるヘテロ原子として酸素を含んでよい)を形成している)
を表す、化合物も好ましい。
【0024】
別の局面では、本発明は、医薬組成物として使うための式(I)の化合物に関する。
本発明は、さらに、その病理がPI3-キナーゼの活性に関係する疾患の治療用医薬組成物を調製するための式(I)の化合物の使用に関する。このとき、治療的に有効な量の式(I)の化合物は、治療的利益を与えうる。
本発明は、さらに、気道の炎症性及びアレルギー性疾患の治療用医薬組成物を調製するための式(I)の化合物の使用に関する。
本発明は、さらに、慢性気管支炎、細菌若しくはウイルス感染又は真菌若しくは蠕虫に起因する気管支炎、アレルギー性気管支炎、毒性気管支炎、慢性閉塞性気管支炎(COPD)、喘息(内因性又はアレルギー性)、小児喘息、気管支拡張症、アレルギー性肺胞炎、アレルギー性又は非アレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎、嚢胞性線維症又はムコビシドーシス、α1-抗トリプシン欠損症、咳嗽、肺気腫、間質性肺疾患、肺胞炎、反応性亢進気道(hypweactive airway)、鼻ポリープ、肺水腫、種々の原因の間質性肺炎(例えば放射線誘発又は吸引若しくは感染起因)、膠原病(例えばエリテマトーデス)、全身性強皮症、サルコイドーシス及びベック病の中から選択される疾患の治療用医薬組成物を調製するための式(I)の化合物の使用に関する。
本発明は、さらに、皮膚の炎症性及びアレルギー性疾患の治療用医薬組成物を調製のための式(I)の化合物の使用に関する。
本発明は、さらに、乾癬、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症(円形毛髪損失)、多形滲出性紅斑(スティーブンスジョンソン症候群)、疱疹状皮膚炎、強皮症(sclerodermy)、白斑、発疹(じんま疹)、エリテマトーデス、濾胞性及び表面膿皮症、内因性及び外因性ざ瘡、紅斑性ざ瘡及び他の炎症性及びアレルギー性又は増殖性皮膚愁訴の中から選択される疾患の治療用医薬組成物を調製するための式(I)の化合物の使用に関する。
【0025】
本発明は、さらに眼の炎症の治療用医薬組成物を調製するための式(I)の化合物の使用に関する。
本発明は、さらに、例えば真菌又は細菌感染に起因する等の種々の結膜の炎症(結膜炎)、アレルギー性結膜炎、過敏性結膜炎、薬物に起因する結膜炎、角膜炎及びブドウ膜炎の中から選択される疾患の治療用医薬組成物を調製するための式(I)の化合物の使用に関する。
本発明は、さらに鼻粘膜の疾患の治療用医薬組成物を調製するための式(I)の化合物の使用に関する。
本発明は、さらに、アレルギー性鼻炎、アレルギー性副鼻腔炎及び鼻ポリープの中から選択される疾患の治療用医薬組成物を調製するための式(I)の化合物の使用に関する。
本発明は、さらに、自己免疫反応に関係する炎症性又はアレルギー性状態の治療用医薬組成物を調製するための式(I)の化合物の使用に関する。
本発明は、さらに、クローン病、潰瘍性結腸炎、全身性エリテマトーデス、慢性肝炎、多発性硬化症、リウマチ性関節炎、乾癬性関節炎、変形性関節症、リウマチ性脊椎炎の中から選択される疾患の治療用医薬組成物を調製するための式(I)の化合物の使用に関する。
本発明は、さらに、糸球体腎炎、間質性腎炎及び特発性ネフローゼ症候群中から選択される疾患の治療用医薬組成物を調製するための式(I)の化合物の使用に関する。
【0026】
本発明の特に重要なものは、式(I)の化合物を含有する医薬製剤である。
式(I)の化合物を含有する医薬製剤を経口投与することが好ましい。
本発明は、さらに下記一般式(I):
【0027】
【化10】

【0028】
(式中、A、R1〜R4は前記意味を有していてもよい)
の化合物の調製方法であって、
(a)下記式(II):
【0029】
【化11】

【0030】
(式中、R1は前記意味を有する)
の化合物を下記式:
【0031】
【化12】

【0032】
(式中、R4は前記意味を有し、かつAgは脱離基を表す)
の化合物と反応させること、
及び
(b)工程(a)から生じる下記一般式(III):
【0033】
【化13】

【0034】
(式中、R1〜R4は前記意味を有する)
の化合物を下記一般式:
【0035】
【化14】

【0036】
(式中、R2及びnは前記意味を有し、かつBは脱離基を表す)
の化合物と反応させること、
及び
(c)工程(b)から生じる下記一般式(IV):
【0037】
【化15】

【0038】
(式中、R1、R2、R4及びnは前記意味を有し、かつBは脱離基を表す)
の化合物を下記一般式:
【0039】
【化16】

【0040】
(式中、R3は前記意味を有する)
の化合物と反応させること
を特徴とする方法に関する。
【0041】
別の局面では、本発明は、下記一般式(II):
【0042】
【化17】

【0043】
(式中、R1は前記意味を有する)
の化合物に関し、任意にその互変異性体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー及び混合物の形態でよく、かつ任意にその薬理学的に許容しうる酸付加塩でよい。
【0044】
別の局面では、本発明は、下記一般式(III):
【0045】
【化18】

【0046】
(式中、R1及びR4は前記意味を有する)
の化合物に関し、任意にその互変異性体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー及び混合物の形態でよく、かつ任意にその薬理学的に許容しうる酸付加塩でよい。
【0047】
別の局面では、本発明は、下記一般式(IV):
【0048】
【化19】

【0049】
(式中、R1、R2、R4及びnは前記意味を有し、かつBは脱離基を表す)
の化合物に関し、任意にその互変異性体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー及び混合物の形態でよく、かつ任意にその薬理学的に許容しうる酸付加塩でよい。
【0050】
〔使用する用語と定義〕
特に断らない限り、上記用語プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル及びデシルは、すべての可能な異性形を包含する。例えば、用語プロピルは2つの異性基n-プロピル及びイソ-プロピルを包含し、用語ブチルはn-ブチル、イソ-ブチル、sec.ブチル及びtert.-ブチルを包含し、用語ペンチルはイソペンチル、ネオペンチル等を包含する。
上記アルキル基において、1個以上の水素原子は、任意に他の基で置換されていてもよい。例えば、これらのアルキル基は、ハロゲン原子フッ素、塩素、臭素又はヨウ素で置換されていてもよい。置換基フッ素及び塩素が好ましい。置換基塩素が特に好ましい。任意に、アルキル基のすべての水素原子が置き換わっていてもよい。
特に断らない限り、使用するアルキルブリッジは、4〜7個の炭素原子の分岐又は不分岐アルキル基、例えば、n-ブチル、イソ-ブチル、sec.ブチル及びtert.-ブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、ネオペンチルブリッジ等でよい。n-ブチル又はn-ペンチルブリッジが特に好ましい。上記アルキルブリッジにおいて、1〜2個のC原子は、任意に、酸素又はイオウ、好ましくは酸素又はイオウから選択される1個以上のヘテロ原子と置き換わっていてもよい。
用語「C1-6-アルキレン」(他の基の一部であるものを含む)は1〜6個の炭素原子の分岐及び不分岐アルキレン基を意味し、用語「C1-4-アルキレン」は1〜4個の炭素原子の分岐及び不分岐アルキレン基を意味する。1〜4個の炭素原子のアルキレン基が好ましい。例として、メチレン、エチレン、プロピレン、1-メチルエチレン、ブチレン、1-メチルプロピレン、1,1-ジメチルエチレン、1,2-ジメチルエチレン、ペンチレン、1,1-ジメチルプロピレン、2,2-ジメチルプロピレン、1,2-ジメチルプロピレン、1,3-ジメチルプロピレン又はヘキシレンが挙げられる。特に断らない限り、定義プロピレン、ブチレン、ペンチレン及びヘキシレンは、問題の基の同じ炭素数のすべての可能な異性形を包含する。従って、例えば、プロピルは1-メチルエチレンをも包含し、ブチレンは1-メチルプロピレン、1,1-ジメチルエチレン、1,2-ジメチルエチレンを包含する。
アルケニル基(他の基の一部であるものを含む)の例は、少なくとも1個の二重結合を有するという条件で、2〜10個の炭素原子、好ましくは2〜6個の炭素原子、特に好ましくは2〜3個の炭素原子の分岐及び不分岐アルキレン基である。例として、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル等が挙げられる。特に断らない限り、上記用語プロペニル、ブテニル等は、すべての可能な異性形を包含する。例えば、用語ブチレンはn-ブテニル、1-メチルプロペニル、2-メチルプロペニル、1,1-ジメチルエテニル、1,2-ジメチルエテニル等を包含する。
上記アルケニル基において、特に断らない限り、1個以上の水素原子は、任意に他の基と置き換わっていてもよい。例えば、これらのアルキル基は、ハロゲン原子フッ素、塩素、臭素又はヨウ素で置換されていてもよい。置換基フッ素及び塩素が好ましい。置換基塩素が特に好ましい。任意にアルケニル基のすべての水素原子が置き換わっていてもよい。
【0051】
用語「C2-6-アルケニレン」(他の基の一部であるものを含む)は、2〜6個の炭素原子の分岐及び不分岐アルケニレン基を意味し、用語「C2-4-アルケニレン」は、2〜4個の炭素原子の分岐及び不分岐アルキレン基を意味する。2〜4個の炭素原子のアルケニレン基が好ましい。例として、エテニレン、プロペニレン、1-メチルエテニレン、ブテニレン、1-メチルプロペニレン、1,1-ジメチルエテニレン、1,2-ジメチルエテニレン、ペンテニレン、1,1-ジメチルプロペニレン、2,2-ジメチルプロペニレン、1,2-ジメチルプロペニレン、1,3-ジメチルプロペニレン又はヘキセニレンが挙げられる。特に断らない限り、定義プロペニレン、ブテニレン、ペンテニレン及びヘキセニレンは、問題の基の同じ炭素数のすべての可能な異性形を包含する。従って、例えば、プロペニルは1-メチルエテニレンをも包含し、ブテニレンは1-メチルプロペニレン、1,1-ジメチルエテニレン、1,2-ジメチルエテニレンを包含する。
アルキニル基(他の基の一部であるものを含む)の例は、少なくとも1個の三重結合を有するという条件で、2〜10個の炭素原子の分岐及び不分岐アルキニル基、例えば、エチニル、プロパルギル、ブチニル、ペンチニル、ヘンキシニル等、好ましくはエチニル又はプロピニルである。
2〜4個の炭素原子のアルキニル基が好ましい。例として、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、又はヘンキシニルが挙げられる。特に断らない限り、定義プロピニル、ブチニル、ペンチニル及びヘンキシニルは、問題の基の可能なすべての異性形を包含する。従って、例えばプロピニルは1-プロピニル及び2-プロピニルを包含し、ブチニルは1-、2-及び3-ブチニル、1-メチル-1-プロピニル、1-メチル-2-プロピニル等を包含する。
上記アルキニル基において、1個以上の水素原子は、任意に他の基で置換されていてもよい。例えば、これらアルキル基は、ハロゲン原子フッ素、塩素、臭素又はヨウ素で置換されていてもよい。置換基フッ素及び塩素が好ましい。置換基塩素が特に好ましい。任意に、アルキニル基のすべての水素原子が置き換わっていてもよい。
【0052】
用語「C2-6-アルキニレン」(他の基の一部であるものを含む)は、2〜6個の炭素原子の分岐及び不分岐アルキニレン基を意味し、用語「C2-4-アルキニレン」は、2〜4個の炭素原子の分岐及び不分岐アルキニレン基を意味する。2〜4個の炭素原子のアルキニレン基が好ましい。例として、エチニレン、プロピニレン、1-メチルエチニレン、ブチニレン、1-メチルプロピニレン、1,1-ジメチルエチニレン、1,2-ジメチルエチニレン、ペンチニレン、1,1-ジメチルプロピニレン、2,2-ジメチルプロピニレン、1,2-ジメチルプロピニレン、1,3-ジメチルプロピニレン又はヘンキシニレンが挙げられる。特に断らない限り、定義プロピニレン、ブチニレン、ペンチニレン及びヘンキシニレンは、問題の基の同じ炭素数のすべての可能な異性形を包含する。従って、例えばプロピニルは1-メチルエチニレンをも包含し、ブチニレンは1-メチルプロピニレン、1,1-ジメチルエチニレン、1,2-ジメチルエチニレンを包含する。
シクロアルキル基(他の基の一部であるものを含む)は、3〜8個の炭素原子の飽和シクロアルキル基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル又はシクロオクチル、好ましくはシクロプロピル、シクロペンチル又はシクロヘキシルを意味し、上記各シクロアルキル基は、任意に1個以上の置換基を有してよく、或いはベンゼン環に環付加していてよい。さらに、シクロアルキル基は、単環式基以外に、二環式、架橋又はスピロ環式環系を形成しうる。
シクロアルケニル(他の基の一部であるものを含む)は、1又は2個の二重結合を含有する、5〜8個、好ましくは5又は6個の炭素原子の環式アルキル基を意味する。例として、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプテニル、シクロヘプタジエニル、シクロオクテニル又はシクロオクタジエニルが挙げられる。さらに、シクロアルケニル基は、単環式基以外に、二環式、架橋又はスピロ環式環系を形成しうる。
【0053】
ハロアルキル(他の基の一部であるものを含む)は、1〜6個の炭素原子の分岐及び不分岐アルキル基(1個以上の水素原子がフッ素、塩素又は臭素、好ましくはフッ素及び塩素の中から選択されるハロゲン原子、特に好ましくはフッ素と置き換わっている)を意味する。用語「C1-4-ハロアルキル」は、1〜4個の炭素原子の、対応する分岐及び不分岐アルキル基(1個以上の水素原子が上述したように置き換わっている)を意味する。C1-4-ハロアルキルが好ましい。例として、CH2F、CHF2、CF3が挙げられる。
用語アリールは、6〜14個の炭素原子、好ましくは6又は10個の炭素原子の芳香環系、好ましくはフェニルを意味し、特に断らない限り、例えば1個以上の置換基を有しうる。
ヘテロシクロアルキル基は、その定義において特に断らない限り、5員、6員又は7員の飽和若しくは不飽和、架橋、単環式又は二環式ヘテロ環(ヘテロ原子として窒素、酸素又はイオウを含有しうる)、例えばテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラノン、γ-ブチロラクトン、α-ピラン、γ-ピラン、ジオキソラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、 ジヒドロチオフェン、チオラン、ジチオラン、ピロリン、ピロリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、テトラゾール、ピペリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペラジン、トリアジン、テトラジン、モルフォリン、チオモルフォリン、ジアゼパン、オキサジン、テトラヒドロ-オキサジニル、イソチアゾール、ピラゾリジン、好ましくはピラゾリル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル又はテトラヒドロ-オキサジニルを意味し、さらに該ヘテロ環は、任意に置換されていてもよい。環は、炭素原子を介して該分子に結合していてよく、或いは利用できる場合は窒素原子を介して該分子に結合していてもよい。
特に断らない限り、ヘテロ環式環はケト基を備えうる。この例として以下のものが挙げられる。
【0054】
【化20】

【0055】
5〜10員二環式ヘテロ環の例として、ピロリジン、インドール、インドリジン、イソインドール、インダゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、ベンゾイミダゾール、ベンゾフラン、ベンゾピラン、ベンゾチアゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ピリドピリミジン、プテリジン、ピリミドピリミジン、下記環が挙げられる。
【0056】
【化21】

【0057】
ヘテロアリールの例として、5〜10員単環式又は二環式ヘテロアリール環(3個までのC原子が酸素、窒素又はイオウの中から選択される1個以上のヘテロ原子と置き換わってよく、さらにこれらは芳香族系が形成されるだけの共役結合を含有しうる)が挙げられる。上記各ヘテロ環は、任意にベンゼン環、好ましくはベンゾイミダゾールに環付加していてもよい。ヘテロアリール環は、特に断らない限り、例えば1個以上の置換基を有しうる。
環は、炭素原子を介して該分子に結合していてよく、或いは存在する場合、窒素原子を介して結合していてもよい。下記基は、5員又は6員ヘテロ環式芳香族基の例である。
【0058】
【化22】

【0059】
5〜10員二環式ヘテロアリール環の例として、ピロリジン、インドール、インドリジン、イソインドール、インダゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、ベンゾイミダゾール、ベンゾフラン、ベンゾピラン、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ピリドピリミジン、プテリジン、ピリミドピリミジンが挙げられる。
用語ヘテロ環式スピロ環(「スピロ」)は、5〜10員のスピロ環式環(任意に酸素、イオウ及び窒素の中から選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含有し、さらに該環は炭素原子を介して該分子に結合していてよく、或いは存在する場合、窒素原子を介して結合していてよい)を意味する。特に断らない限り、スピロ環式環はケト基を備えうる。例として以下のものが挙げられる。
【0060】
【化23】

【0061】
用語「任意に置換されていてもよい」とは、本発明の範囲内では、低級分子基で置換されていてもよい上記基を意味する。化学的に有意義とみなされる低級分子基の例は1〜200個の原子から成る基である。好ましくは、このような基は、該化合物の薬理学的効力に対して負の効果を持たない。
例えば、該基は以下を含みうる:
・任意にヘテロ原子で中断されていてよく、任意に環、ヘテロ原子又は他の通例の官能基で置換されていてもよい直鎖又は分岐炭素鎖。
・炭素原子から成り、任意にヘテロ原子を含んでよく、順次官能基で置換されていてもよい芳香族又は非芳香族環系。
・炭素原子から成り、任意にヘテロ原子を含んでよい、いくつかの芳香族又は非芳香族環系(任意にヘテロ原子で中断されていてよく、任意にヘテロ原子又は他の通例の官能基で置換されていてもよい1個以上の炭素鎖で連結していてよい)。
用語ハロゲンは、一般的にフッ素、塩素、臭素又はヨウ素を表す。
【0062】
本発明の化合物は、個々の光学異性体、個々のエナンチオマー、ジアステレオマー又はラセミ体の混合物の形態、互変異性体の形態、並びに遊離塩基又は薬理学的に許容しうる酸との対応する酸付加塩、例えばハロゲン化水素酸、例えば塩酸若しくは臭化水素酸、又は有機酸、例えばシュウ酸、フマル酸、ジグリコール酸若しくはメタンスルホン酸との酸付加塩の形態で存在しうる。
Aは、N又はCH、好ましくはNを意味しうる。
置換基R1は、水素、又はC1-4-アルキル、OR1.1及びNR1.1R1.2から成り、任意に置換されていてもよい基から選択される基;好ましくはC1-4-アルキル及びNR1.1R1.2を意味しうる。特に好ましくは置換基R1はメチル又は-NH-CH3、特に好ましくはメチルを表す。
置換基R1.1、R1.2は、同一又は異なってよく、H又はC1-4-アルキル、好ましくはH又はメチルを表しうる。
NR1.1R1.2は、任意にさらにN原子を含有しうる5員〜6員ヘテロ環を意味することもある。
置換基R2は、同一又は異なってよく、水素、又は
F、Cl、Br、I、CN、CF3、CF2H、CFH2及びNH2の中から選択される基;好ましくはF、Cl及び水素、
或いは
-O-C1-4-アルキル、C1-4-アルキル及びC2-6-アルケニルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表しうる。
置換基R2aは、F、Cl、Br、I、CN、CF3、CF2H、CFH2及びNH2の中から選択される基、好ましくは水素、F又はClを意味し、
或いは
-O-C1-4-アルキル、C1-4-アルキル及びC2-6-アルケニルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基を意味しうる。
置換基R2bは、F、Cl、Br、I、CN、CF3、CF2H、CFH2及びNH2の中から選択される基、好ましくは水素、F又はCl意味し、
或いは
-O-C1-4-アルキル、C1-4-アルキル及びC2-6-アルケニルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基を意味しうる。
置換基R3は、下記基:
【0063】
【化24】

【0064】
(式中、
XはC1-6-アルキレン、C2-5-アルケニレン、C1-5-アルキニレン、C3-7-シクロアルキレン、C5-7-シクロアルケニレン及び-C1-4-アルキレン-C3-7-シクロアルキレンの中から選択され、任意に置換されていてもよいが、好ましくは無置換の基、好ましくはC1-3-アルキレンを表し、
Yは結合又はXを表す)
の中から選択される基を表しうる。
R3は、好ましくは下記基:
【0065】
【化25】

【0066】
(式中、
XはC1-6-アルキレン、C2-5-アルケニレン、C1-5-アルキニレン、C3-7-シクロアルキレン、C5-7-シクロアルケニレン及び-C1-4-アルキレン-C3-7-シクロアルキレンの中から選択され、任意に置換されていてもよいが、好ましくは無置換の基、好ましくはC1-3-アルキレンを表す)
の中から選択される基を意味しうる。
置換基R3は、特に好ましくは下記基である。
【0067】
【化26】

【0068】
(式中、
x、yは、同一又は異なってよく、0、1、2、3、4又は5を表し;好ましくはxが0、1又は2、特に好ましくは2であり、かつyが2又は3、好ましくは2である。
WはO、NR9又はCR9R10;好ましくはNR9又はCR9R10を意味しうる。)
置換基R4は、水素、OH、NH2、又は
C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C3-6-シクロアルキル、-N(C1-4-アルキル)2及び-NH(C1-4-アルキル)の中から選択され、任意に置換されていてもよい基を意味しうる。
好ましくは置換基R4は水素を表す。
置換基R5は、水素、又はC1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C1-6-ハロアルキル、C3-8-シクロアルキル、C3-8-シクロアルケニル、C3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキル、アリール、ヘテロアリール、スピロ、ヘテロシクロアルキル、アリール-C1-6-アルキル、ヘテロアリール-C1-6-アルキル-及びヘテロシクロアルキル-C1-6-アルキルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基、好ましくはC1-4-アルキル及び水素、好ましくはメチル及び水素を意味しうる。
置換基R6は、水素、又はC1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C1-6-ハロアルキル、C3-8-シクロアルキル、C3-8-シクロアルケニル、C3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキル、アリール、ヘテロアリール、スピロ、ヘテロシクロアルキル、アリール-C1-6-アルキル、ヘテロアリール-C1-6-アルキル-及びヘテロシクロアルキル-C1-6-アルキルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基、好ましくは水素、又はC1-6-アルキル、C1-6-ハロアルキル、C3-8-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル-及びアリール-C1-6-アルキルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基を意味しうる。
置換基R7は、水素、又はC1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C1-6-ハロアルキル、C3-8-シクロアルキル、C3-8-シクロアルケニル、C3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキル、アリール、ヘテロアリール、スピロ、ヘテロシクロアルキル、アリール-C1-6-アルキル、ヘテロアリール-C1-6-アルキル-及びヘテロシクロアルキル-C1-6-アルキルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基、好ましくは水素、又はC1-6-アルキル、C3-8-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1-6-アルキル-及びヘテロシクロアルキル-C1-6-アルキルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基を意味しうる。
NR6R7は、炭素原子から成り、任意にさらなるヘテロ原子として窒素、酸素又はイオウ原子、好ましくは窒素又は酸素原子を含有しうる5員、6員又は7員環、好ましくは5員又は6員環を形成し、或いは
NR6R7は、下記環:
【0069】
【化27】

【0070】
好ましくは下記環:
【0071】
【化28】

【0072】
(式中、
R5.1は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-6-アルキル、C3-8-シクロアルキル、-CO-C1-3-アルキル及びCONH2の中から選択される基、好ましくは水素、又はC1-3-アルキル及びC3-6-シクロアルキルの中から選択される基を表す)
の中から選択される環を形成しうる。
置換基R8は、H、OR8.1、NR8.1R8.2又は任意に置換されていてもよいC1-6-アルキル;好ましくはH、OR8.1又はNR8.1R8.2、特に好ましくはNR8.1R8.2を意味しうる。ここで、
R8.1、R8.2は同一又は異なってよく、水素、COR8.1.1、CONR8.1.1R8.1.2、SO2NR8.1.1R8.1.2又はSO2R8.1.1、好ましくは水素、
又はC1-6-アルキル、C3-6-アルケニル、C3-6-アルキニル、C3-8-シクロアルキル及びC3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基、好ましくは水素、COR8.1.1、CONR8.1.1R8.1.2又はC1-3-アルキルを意味し、或いは
NR8.1R8.2が一緒に5員、6員又は7員環、好ましくは5員又は6員環(任意にさらなるヘテロ原子を含有してよい)を形成し;
R8.1.1、R8.1.2は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-6-アルキル、C3-8-シクロアルキル及びC3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基、好ましくは水素又はC1-3-アルキルを表し、或いは
NR8.1.1R8.1.2が一緒に5員又は6員環(任意にさらなるヘテロ原子を含有してよい)を形成している。
置換基R9は、任意にOMe、CN、F、Cl又はBrで置換されていてもよい、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C3-8-シクロアルキル、C3-8-シクロアルケニル、C3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキル、アリール、ヘテロアリール、スピロ、ヘテロシクロアルキル、アリール-C1-6-アルキル-及びヘテロアリール-C1-6-アルキル-;好ましくはC1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル及びC3-6-シクロアルキル-C1-4-アルキルの中から選択される基、特に好ましくはC5-6-シクロアルキル、或いは
水素、COR9.1、CONR9.1R9.2、SO2R9.1又はSO2NR9.1R9.2を意味しうる。
ここで、
R9.1、R9.2は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C1-6-ハロアルキル、C3-8-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキル、アリール、ヘテロアリール、スピロ、ヘテロシクロアルキル、アリール-C1-6-アルキル-及びヘテロアリール-C1-6-アルキル-の中から選択され、任意に置換されていてもよい基;好ましくは水素、又はC1-6-アルキル及びC3-6-シクロアルキルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表し;
或いは
NR9.1R9.2が一緒に5員又は6員環(任意にさらなるヘテロ原子を含有してよい)を形成している。
置換基R10は、任意にOMe、CN、F、Cl又はBrで置換されていてもよい、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C3-8-シクロアルキル、C3-8-シクロアルケニル、C3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキル、アリール、ヘテロアリール、スピロ、ヘテロシクロアルキル、アリール-C1-6-アルキル-及びヘテロアリール-C1-6-アルキルの中から選択される基、或いは水素、COR9.1、CONR9.1R9.2、SO2R9.1又はSO2NR9.1R9.2を意味しうる。
ここで、
R9.1、R9.2は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C1-6-ハロアルキル、C3-8-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキル、アリール、ヘテロアリール、スピロ、ヘテロシクロアルキル、アリール-C1-6-アルキル-及びヘテロアリール-C1-6-アルキル-の中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表し、
或いは
NR9.1R9.2が一緒に5員又は6員環(任意にさらなるヘテロ原子を含有してよい)を形成している。
特に好ましくは、基R10は水素を表す。
脱離基Aは、例えば塩素、O-C1-C3-アルキル、イミダゾリジン等の脱離基、好ましくはO-C1-C3-アルキルである。
脱離基Bは、例えば塩素、臭素、ヨウ素、メタンスルホニル、トリフルオロメタンスルホニル又はp-トルエンスルホニル等の脱離基、好ましくはヨウ素である。
【0073】
〔調製方法〕
以下の合成計画(ダイアグラム1)に従って一般式(I)の化合物を調製しうる。ここで、一般式(I)の置換基は上記意味を有する。これらの方法は、本発明の内容を限定することなく本発明を説明するものと解釈すべきである。
【0074】
【化29】

【0075】
下記実施例と同様に一般式(I)の新規化合物を調製することができる。以下に述べる実施例は、本発明を限定することなく本発明を説明することを意図する。
【実施例】
【0076】
〔試薬の合成〕
1-シクロペンチル-4-エチニル-ピペリジン
【0077】
【化30】

5.0g(43.4mmol)のピペリジン-4-イル-メタノールを250mLのジクロロメタンにアルゴン雰囲気下で入れて3.7g(44.0mmol)のシクロペンタノンと混ぜ合わせた。次に、3.6g(44.0mmol)の酢酸ナトリウムと14.0g(66.0mmol)のナトリウムトリアセトキシボロヒドリドを加えた。結果の懸濁液を周囲温度で16時間撹拌した。次に、反応混合物を炭酸水素ナトリウム溶液で抽出した。水相を塩化ナトリウムで飽和させ、クロロホルム/メタノールで抽出した。結果の有機相を乾燥させ、蒸発乾固させた。収量:6.0g
1.1mL(13.0mmol)の塩化オキサリルを200mLのジクロロメタンに窒素雰囲気下で入れて-78℃に冷却した。小量のジクロロメタンに溶かした1.9mL(27.3mmol)のジメチルスルホキシドを滴加した。混合物を0.3時間撹拌してから、ジクロロメタン中2.0g(10.9mmol)の上記中間体を滴加した。反応混合物を3時間撹拌してから7.9mL(54.6mmol)のトリエチルアミンを滴加した。冷却を止めて反応混合物を周囲温度に加熱した。次に、水を加えて水相を分けた。有機相を炭酸水素ナトリウム溶液(50%)と水で洗浄し、乾燥かつ蒸発乾固させた。収量:1.1g
1.1g(6.0mmol)の上記中間体を50mLのメタノールにアルゴン雰囲気下で溶かして0.8g(6.0mmol)の炭酸カリウムと混ぜ合わせた。1.2g(6.2mmol)のジメチル(1-ジアゾ-2-オキソ-プロピル)-ホスフェートをメタノールに溶かして混合物に添加してから周囲温度で4時間撹拌した。次に、反応混合物を200mLの水上に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。有機相を乾燥かつ蒸発乾固させた。収量:0.9g
4-エチニル-1-イソプロピル-ピペリジン及び1-シクロペンチル-メチル-4-エチニル-ピペリジンを同様に調製した。
【0078】
tert.ブチル4-エチニル-ピペリジン-1-カルボキシレート
【0079】
【化31】

【0080】
市販の1-Boc-4-ピペリジンメタノールから出発して1-シクロペンチル-4-エチニル-ピペリジンと同様に調製できる。
【0081】
1-シクロペンチル-4-エチニル-ピペリジン-4-オール
【0082】
【化32】

【0083】
4.0g(28.0mmol)のピペリドン-4-エチレンアセタールを250mLのジクロロメタンに入れて2.4g(28.5mmol)のシクロペンタノンと混ぜ合わせた。次に、2.3g(28.0mmol)の酢酸ナトリウムと8.9g(42mmol)のナトリウムトリアセトキシボロヒドリドを加えた。結果の懸濁液を周囲温度で16時間撹拌した。次に、反応混合物を炭酸水素ナトリウム溶液で抽出し、水で洗浄した。有機相を乾燥かつ蒸発乾固させた。収量:5.5g
5.5g(26.0mmol)の上記中間体を10mLのアセトンに入れて110mLの0.1Nの塩酸水溶液と混ぜ合わせた。反応混合物を撹拌しながら5時間還流させてから周囲温度に冷まし、5Nの水酸化ナトリウム溶液で塩基性にしてクロロホルム/ジクロロメタンで抽出した。有機相を乾燥かつ蒸発乾固させた。収量:4.1g
3.1mL(18.0mmol)のトリメチルシリルアセチレンを400mLの乾燥テトラヒドロフランに窒素雰囲気下-70℃で入れて12.9mL(22.4mmol)のn-ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M溶液)と混ぜ合わせた。1時間後、3.0g(18.0mmol)の上記中間体を100mLのテトラヒドロフランに溶かして前記混合物にゆっくり滴加した。これを-70℃で1時間撹拌し、周囲温度で16時間撹拌した。次に、反応混合物を300mLの塩化アンモニウム飽和溶液と混ぜ合わせ、0.1時間撹拌してから500mLの水上に注いだ。これを酢酸エチルで抽出し、混ぜ合わせた有機相を水で洗浄し、乾燥かつ蒸発乾固させた。
収量:3:0g
3.0g(11.0mmol)の上記中間体と4.1mL(14.0mmol)のテトラブチルアンモニウムフルオリドをジクロロメタン中で周囲温度にて1時間撹拌した。次に、反応混合物を水で洗浄し、有機相を乾燥かつ蒸発乾固させた。収量:0.9g
同様に4-エチニル-1-イソプロピル-ピペリジン-4-オールを調製できる。
【0084】
(R)-2-エチニル-ピロリジン
【0085】
【化33】

【0086】
40mLのメタノール中の4.9g(24.6mmol)の(R)-(+)-1-Boc-2-ピロリジンカルバルデヒドと4.0g(29.0mmol)の炭酸カリウムの混合物を5.3g(27.3mmol)のジメチル(1-ジアゾ-2-オキソ-プロピル)-ホスフェートと混ぜ合わせて周囲温度で4時間撹拌した。次に、反応混合物を水上に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。有機相を乾燥させ、穏やかにエバポレートした。残留物を3mLのエーテル塩酸(1M)と混ぜ合わせ、周囲温度で一晩撹拌してから完全にエバポレートした。収量:3.9g(黄色油)
(S)-(-)-1-Boc-2-ピロリジンカルバルデヒドから出発して同様に(S)-2-エチニル-ピロリジンを調製できる。
【0087】
1-エチニル-1-メトキシ-シクロヘキサン
【0088】
【化34】

【0089】
周囲温度で0.8g(20mmol)の水素化ナトリウム(鉱油中60%)を25mLのDMF中2g(16mmol)の1-エチニルシクロヘキサノールの溶液に加えた。20分後、1.25mL(20mmol)のヨウ化メチルを加えてさらに1時間撹拌を続けた。反応混合物を氷と混ぜ合わせてエーテルで抽出した。有機相を乾燥させ、エバポレートする。残存する残留物をMPLC(ジクロロメタン/メタノール 100:5)で精製した。収量:0.6g(清澄油)
同様に4-エチニル-4-メトキシ-1-メチル-ピペリジン及び1-シクロペンチル-4-エチニル-4-メトキシ-ピペリジンを調製できる。
【0090】
エチル-(1-エチニル-シクロヘキシル)-アミン
【0091】
【化35】

【0092】
200mLのジクロロメタン中の20g(161mmol)のエチニルシクロヘキサノール及び25mL(177mmol)のトリエチルアミン及び200mg(1.6mmol)の4-ジメチルアミノピリジンから成る溶液を0℃で12.6mL(177mmol)の塩化アセチルと混ぜ合わせた。5時間後、0℃にて反応混合物を水と混ぜ合わせてジクロロメタンで抽出した。混ぜ合わせた有機相をエバポレートし、残留物をMPLC(シクロヘキサン/酢酸エチル 6:1)で精製した。収量:3g(黄色油)
5mLのTHF中の0.4g(2.4mmol)の上記中間体、3.6mL(7.2mmol)のエチルアミン(THF中2M溶液)及び12mg(0.12mmol)の塩化銅(I)の混合物を3.5時間還流させた。反応混合物をエバポレートし、酢酸エチルに取り、塩化アンモニウムと塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相をエバポレートした。収量:0.15g(褐色油)
同様に以下のアミンを調製できる:1-(1-エチニル-シクロヘキシル)-ピロリジン;(1-エチニル-シクロヘキシル)-ジメチルアミン;(1-エチニル-シクロヘキシル)-イソプロピルアミン;1-エチニル-シクロヘキシル)-メチルアミン;(1-エチニル-シクロペンチル)-ジメチルアミン。
【0093】
N-(1-エチニル-シクロヘキシル)-アセトアミド
【0094】
【化36】

【0095】
30mLのエーテル中の4g(32mmol)の1-エチニルシクロヘキシルアミンの溶液を周囲温度で1.1mL(15mmol)の塩化アセチルと混ぜ合わせた。この無色懸濁液を周囲温度で一晩撹拌し、生じた固体を吸引ろ過してジエチルエーテル/ジクロロメタンで洗浄した。ろ液をエバポレートし、無色固体として生成物を得た。収量:3g
ブタ-3-イニル-メチル-アミンから同様にN-ブタ-3-イニル-N-メチル-アセトアミドを調製できる。
【0096】
1-(1-エチニル-シクロヘキシル)-3-メチルウレア
【0097】
【化37】

【0098】
10mLのアセトニトリル中の1g(8mmol)の1-エチニルシクロヘキシルアミンと2mL(15mmol)のトリエチルアミンの溶液を周囲温度で0.5g(9mmol)のメチルイソシアネートと混ぜ合わせた。この無色懸濁液を周囲温度で一晩撹拌してからエバポレートした。残留物をジクロロメタンに取り、炭酸カリウム水溶液で洗浄した。有機相を乾燥かつエバポレートした。収量:1.4g(無色固体)
ブタ-3-イニル-メチル-アミンから同様に1-ブタ-3-イニル-1,3-ジメチル-ウレアを調製できる。
【0099】
1-プロパ-2-イニル-1H-イミダゾール
【0100】
【化38】

【0101】
5g(73mmol)のイミダゾールと1.3g(4mmol)のテトラブチルアンモニウムヨージドを200mLのトルエンに入れ、150mLの50%の水酸化ナトリウム溶液と15.7mL(145mmol)の臭化プロパルギルを加えた。混合物を周囲温度で1時間撹拌してからトルエンと水で希釈した。有機相を乾燥かつ蒸発乾固させた。残留物をクロマトグラフィーで精製した。収量:2.5g
【0102】
2-クロロ-5-ヨード-ベンゾアミジン
【0103】
【化39】

【0104】
374.8mL(374.8mmol)のリチウムビス-トリメチルシリルアミド(ヘキサン中1M)を300mLのジエチルエーテルに入れて50.0g(189.8mmol)の2-クロロ-5-ヨードベンゾニトリルと混ぜ合わせた。反応混合物をアルゴン雰囲気下で周囲温度にて1.5時間撹拌してから0℃に冷却した。次に、5モル濃度の塩酸をゆっくり加えた。このようにして生じた沈殿物を吸引ろ過し、乾燥させた。収量:56.0g
同様に3-クロロ-5-ヨード-ベンゾアミジン、2-フルオロ-5-ヨード-ベンゾアミジン及び3-ヨード-ベンゾアミジンを調製できる。
【0105】
〔中間化合物の合成〕
N-(7-オキソ-4,5,6,7-テトラヒドロ-ベンゾチアゾール-2-イル)-アセトアミド
【0106】
【化40】

【0107】
112g(1.0mol)の1,3-シクロヘキサンジオンを700mLの氷水に懸濁させて51.6mL(1.0mol)の臭素を0℃にて45分以内で滴加した。この懸濁液を最高10℃で3.5時間撹拌した。次に、これを吸引ろ過し、固体を800mLの水中で撹拌し、吸引ろ過し、3Lの水で洗浄して乾燥させた。得られた固体をエタノールから再結晶させた。収量:37g(融点:159〜160℃)
15.5g(0.2mol)のチオウレアを200mLのエタノールに周囲温度で入れた。この懸濁液にバッチ形式で37.1g(0.2mol)の上記中間体を加えてから、60mLのエタノールですすいだ。徐々に生じる溶液を撹拌しながら2時間還流させてからエバポレートした。残留物を水とジエチルエーテルで抽出し、水相を炭酸ナトリウム溶液で塩基性にした。生じた固体を吸引ろ過し、水で洗浄してから、メタノールで抽出し、蒸発乾固させた。
収量:22g(融点:265〜268℃)
230mL(2.4mol)の無水酢酸を周囲温度に置き、22g(0.13mol)の上記中間体を加えて混合物を撹拌しながら3時間還流させた。懸濁液が部分的に溶液になった。氷/食塩水浴で冷却後、固体を吸引ろ過し、150mLのアセトン中で2回煎じ、吸引ろ過して乾燥させた。
収量:25g(融点:268〜272℃)
【0108】
N-(6-ホルミル-7-オキソ-4,5,6,7-テトラヒドロ-ベンゾチアゾール-2-イル)-アセトアミド
【0109】
【化41】

【0110】
20g(0.37mol)のナトリウムメトキシドを50mLのジメチルホルムアミドに懸濁させ、100mLのジメチルホルムアミド中の21g(0.1mol)のN-(7-オキソ-4,5,6,7-テトラヒドロ-ベンゾチアゾール-2-イル)-アセトアミドの懸濁液を滴加した。混合物を15分間撹拌してから0℃に冷却した。29.9mL(0.37mol)のギ酸エチルと60mLのベンゼンの混合物を滴加して反応混合物をさらに100mLのベンゼンで希釈した。沈殿物が徐々に積もった。0℃で3.5時間撹拌を続けた。懸濁液を370mLの1モル濃度の塩酸で加水分解し、沈殿固体を吸引ろ過した。2相の母液を分け、水相をジクロロメタンで抽出した。生じた有機相を乾燥かつ蒸発乾固させた。この固体と前記抽出の残留物をアセトニトリルから再結晶させた。収量:20g
【0111】
N-[8-(2-クロロ-5-ヨード-フェニル)-4,5-ジヒドロチアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル]-アセトアミド
【0112】
【化42】

【0113】
5.0g(21.0mmol)のN-(6-ホルミル-7-オキソ-4,5,6,7-テトラヒドロ-ベンゾチアゾール-2-イル)-アセトアミドと7.3g(23.0mmol)の2-クロロ-5-ヨード-ベンゾアミジンを50mLのピリジン中で数時間160℃にて撹拌した。周囲温度に冷却後、沈殿固体を吸引ろ過し、洗浄して乾燥させた。収量:4.7g
3-クロロ-5-ヨード-ベンゾアミジン、2-フルオロ-5-ヨード-ベンゾアミジン及び3-ヨード-ベンゾアミジンから出発して以下の中間体を同様に調製できる:N-[8-(3-クロロ-5-ヨード-フェニル)-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル]-アセトアミド;N-[8-(2-フルオロ-5-ヨード-フェニル)-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル]-アセトアミド;N-[8-(3-ヨード-フェニル)-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル]-アセトアミド。
【0114】
〔式(I)の化合物の合成〕
下記HPLC-MS法を用いて式(I)の化合物を特徴づけした。
(HPLC-MS分析)
方法A:
Waters ZMD, Alliance 2690/2695 HPLC, Waters 2700 Autosampler, Waters 996/2996ダイオードアレイ検出器
以下の移動相を使用した:
A:水と0.10%のTFA
B:アセトニトリルと0.10%のTFA
時間(分) %A %B 流速(ml/分)
0.0 95 5 1.00
0.1 95 5 1.00
3.1 2 98 1.00
4.5 2 98 1.00
5.0 95 5 1.00
使用した固定相はXTerra(登録商標)カラム, MS C18 2.5μm, 4.6mm×30mm(カラム温度:25℃で一定)だった。
210〜400nmの範囲の波長でダイオードアレイ検出を行った。
方法B:
Waters ZMD, Alliance 2690/2695 HPLC, Waters 2700 Autosampler, Waters 996/2996ダイオードアレイ検出器
以下の移動相を使用した:
A:水と0.10%のTFA
B:アセトニトリルと0.10%のTFA
時間(分) %A %B 流速(ml/分)
0.00 95 5 2.00
0.10 95 5 2.00
2.10 2 98 2.00
3.00 2 98 2.00
3.25 95 5 2.00
使用した固定相はMerck ChromolithTM カラムSpeedROD RP-18e, 4.6mm×50mm(カラム温度:25℃で一定)だった。
210〜400nmの範囲の波長でダイオードアレイ検出を行った。
【0115】
実施例1:
N-{8-[2-クロロ-5-(3-メチルアミノ-プロパ-1-イニル)-フェニル]-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル}-アセトアミド
【0116】
【化43】

【0117】
1.0g(2.1mmol)のN-[8-(2-クロロ-5-ヨード-フェニル)-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル]-アセトアミドを50mLのテトラヒドロフランにアルゴン雰囲気下で入れて0.6ml(9mmol)のN-メチルプロパルギルアミン及び1mL(6mmol)のジイソプロピルエチルアミンと混ぜ合わせた。混合物を酸素がない状態で保って29mg(0.04mmol)のトリフェニルホスフィンパラジウム(II)-クロリドと8mg(0.04mmol)のヨウ化銅(I)を加えた。混合物を80℃で5時間撹拌した。周囲温度に冷却後、反応混合物を水及び10%のアンモニア溶液と混ぜ合わせてジクロロメタンで抽出した。有機相を乾燥かつ蒸発乾固させた。残留物をクロマトグラフィーで精製し、得られた生成物をジエチルエーテルと摩砕して吸引ろ過した。
収量:0.27g(MH+ = 424; RT = 2.31; 方法A)
【0118】
同様に下記化合物を調製できる。
表1:
【0119】
【表1】

【0120】
【表2】

【0121】
【表3】

【0122】
【表4】

【0123】
【表5】

【0124】
【表6】

【0125】
【表7】

【0126】
【表8】

【0127】
【表9】

【0128】
【表10】

【0129】
【表11】

【0130】
【表12】

【0131】
【表13】

【0132】
実施例72) N-(8-{5-[3-(アセチル-メチル-アミノ)-プロパ-1-イニル]-2-クロロ-フェニル}-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル)-アセトアミド
【0133】
【化44】

【0134】
25μlの酢酸と80mg(0.25mmol)のO-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N´,N´-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)を5mLのジクロロメタンに入れ、65μLのジイソプロピルエチルアミンと混ぜ合わせて周囲温度で0.5時間撹拌した。65mg(0.15mmol)のN-{8-[2-クロロ-5-(3-メチルアミノ-プロパ-1-イニル)-フェニル]-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル}-アセトアミドを添加してから混合物を周囲温度で16時間撹拌した。次に、反応混合物を炭酸カリウム溶液とジクロロメタンで抽出した。有機相を乾燥かつ蒸発乾固させる。残留物をクロマトグラフィーで精製した。
収量:12mg(MH+ = 466; RT = 2.70; 方法A)
N-{8-[2-クロロ-5-(3-メチルアミノ-プロパ-1-イニル)-フェニル]-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル}-アセトアミド(実施例1)又はN-{8-[5-(3-アミノ-プロパ-1-イニル)-2-クロロ-フェニル]-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル}-アセトアミド(実施例28)から出発して同様に下記化合物を調製できる。
表2:
【0135】
【表14】

【0136】
【表15】

【0137】
【表16】

【0138】
【表17】

【0139】
【表18】

【0140】
【表19】

【0141】
【表20】

【0142】
実施例95) N-(8-{2-クロロ-5-[3-(メタンスルホニル-メチル-アミノ)-プロパ-1-イニル]-フェニル}-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル)-アセトアミド
【0143】
【化45】

【0144】
1mLのジクロロメタン中の65mg(0.15mmol)のN-{8-[2-クロロ-5-(3-メチルアミノ-プロパ-1-イニル)-フェニル]-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル}-アセトアミド、100μLのトリエチルアミン及び30μLのメタンスルホン酸クロリドの混合物を周囲温度で一晩撹拌した。反応混合物を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、有機相をエバポレートした。残存する残留物をエーテルと撹拌した。収量:55mgの黄色固体(MH+ = 502; RT = 2.98; 方法A)
N-{8-[2-クロロ-5-(3-メチルアミノ-プロパ-1-イニル)-フェニル]-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル}-アセトアミド(実施例1)又はN-{8-[5-(3-アミノ-プロパ-1-イニル)-2-クロロ-フェニル]-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4, 5-h]キナゾリン-2-イル}-アセトアミド(実施例28)から出発して同様に下記化合物を調製できる。
表3:
【0145】
【表21】

【0146】
【表22】

【0147】
【表23】

【0148】
【表24】

【0149】
【表25】

【0150】
【表26】

【0151】
【表27】

【0152】
実施例124) N-(8-{2-クロロ-5-[3-(3-メチル-ウレイド)-プロパ-1-イニル]-フェニル}-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル)-アセトアミド
【0153】
【化46】

【0154】
4mLのアセトニトリル中の150mg(0.37mmol)のN-{8-[5-(3-アミノ-プロパ-1-イニル)-2-クロロ-フェニル]-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル}-アセトアミド、0.1mL(0.68mmol)のトリエチルアミン及び40mg(0.70mmol)のメチルイソシアネートの混合物を周囲温度で一晩撹拌した。沈殿固体を吸引ろ過してエーテルで洗浄した。
収量:133mgの黄色固体(融点:133℃)。
N-{8-[2-クロロ-5-(3-メチルアミノ-プロパ-1-イニル)-フェニル]-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル}-アセトアミド(実施例1)から出発して同様に下記化合物を調製できる。
表4:
【0155】
【表28】

【0156】
【表29】

【0157】
【表30】

【0158】
実施例132) N-{8-[2-クロロ-5-(3-シクロペンチルアミノ-プロパ-1-イニル)-フェニル]-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル}-アセトアミド
【0159】
【化47】

【0160】
保護ガス雰囲気下で2.0g(4.1mmol)のN-[8-(2-クロロ-5-ヨード-フェニル)-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル]-アセトアミドと0.7mLのジイソプロピルエチルアミンを50mLのTHFに溶かして0.7ml(11.6mmol)のプロパルギルアルコール、290mg(0.4mmol)のトリフェニルホスフィンパラジウム(II)-クロリド及び79mg(0.4mmol)のヨウ化銅(I)と混ぜ合わせた。反応混合物を80℃に1.5時間加熱してからエバポレートした。残留物をジクロロメタンと撹拌し、得られた固体を吸引ろ過した。
収量:1.7gの黄色固体。
200mg(0.49mmol)の上記中間体と0.1mLのトリエチルアミンを20mLのジクロロメタンに懸濁させ、0℃にて50μLのメタンスルホン酸クロリドと混ぜ合わせた。3時間後、反応混合物を別の0.2mLのメタンスルホン酸クロリド及びスパチュラ先端の4-ジメチルアミノピリジンと混ぜ合わせて周囲温度で30分間撹拌した。混合物を回転式エバポレーターで濃縮して次工程で直接使用した。収量:120mgの粘性黄色油。
60mg(0.12mmol)の上記メタンスルホネート中間体を1mLのジメチルホルムアミドに溶かして13mg(0.15mmol)のシクロペンチルアミンと混ぜ合わせた。反応混合物を50℃で一晩撹拌した。次に、さらに150mgのシクロペンチルアミンを加えて混合物を70℃で2時間撹拌した。混合物をRP-HPLCで精製した。収量:22mgの明黄色固体。
N-{8-[2-クロロ-5-(3-メチルアミノ-プロパ-1-イニル)-フェニル]-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル}-アセトアミド(実施例1)から出発して同様に下記化合物を調製できる。
表5:
【0161】
【表31】

【0162】
【表32】

【0163】
【表33】

【0164】
【表34】

【0165】
【表35】

【0166】
実施例155) N-[8-(2-クロロ-5-ピペリジン-4-イルエチニル-フェニル)-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4, 5-h]キナゾリン-2-イル]-アセトアミド
【0167】
【化48】

【0168】
2.0g(4.0mmol)のN-[8-(2-クロロ-5-ヨード-フェニル)-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル]-アセトアミドを50mLのテトラヒドロフランにアルゴン雰囲気下で入れて1.5g(7mmol)のtert-ブチル4-エチニル-ピペリジン-1-カルボキシレート及び0.5ml(3mmol)のジイソプロピルエチルアミンと混ぜ合わせた。混合物を酸素のない状態で保って78mg(0.1mmol)のトリフェニルホスフィンパラジウム(II)-クロリドと21mg(0.1mmol)のヨウ化銅(I)を加えた。混合物を80℃で5時間撹拌した。周囲温度に冷却後、反応混合物をジクロロメタンと混ぜ合わせて希アンモニア溶液で洗浄した。有機相を乾燥かつ蒸発乾固させた。残留物をクロマトグラフィーで精製し、対応フラクションを混ぜ合わせて凍結乾燥させた。得られた中間生成物をエーテル塩酸中で2時間撹拌し、吸引ろ過して乾燥させた。収量:65mg(融点:162℃;MH+ = 430; RT = 3.72; 方法A)
【0169】
実施例156) N-{8-[5-(1-アセチル-ピペリジン-4-イルエチニル)-2-クロロ-フェニル]-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル}-アセトアミド
【0170】
【化49】

【0171】
7μlの酢酸と50mg(0.16mmol)のO-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N´,N´-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)を5mLのジクロロメタンに入れ、32μlのジイソプロピルエチルアミンと混ぜ合わせて周囲温度で0.5時間撹拌した。60mg(0.13mmol)のN-[8-(2-クロロ-5-ピペリジン-4-イルエチニル-フェニル)-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4, 5-h]キナゾリン-2-イル]-アセトアミド(実施例155)を添加してから混合物を周囲温度で16時間撹拌した。次に、反応混合物を炭酸カリウム溶液とジクロロメタンで抽出した。有機相を乾燥かつ蒸発乾固させた。残留物をクロマトグラフィーで精製した。
収量:15mg(MH+ = 506; RT = 2.87; 方法A)
同様に下記実施例を調製できる。
表6:
【0172】
【表36】

【0173】
【表37】

【0174】
【表38】

【0175】
実施例161) N-{8-[2-クロロ-5-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルエチニル)-フェニル]-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル}-アセトアミド
【0176】
【化50】

【0177】
1mLのジクロロメタン中の50mg(0.11mmol)のN-[8-(2-クロロ-5-ピペリジン-4-イルエチニル-フェニル)-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル]-アセトアミド、65μLのトリエチルアミン及び15μLのメタンスルホン酸クロリドの混合物を周囲温度で3時間撹拌した。反応混合物を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、有機相をエバポレートした。残存する残留物をRP-HPLCで精製した。収量:23mgの黄色固体(MH+ = 542; RT = 3.07; 方法A)
同様に下記実施例を調製できる。
表7:
【0178】
【表39】

【0179】
【表40】

【0180】
実施例165) 4-[3-(2-アセチルアミノ-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-8-イル)-4-クロロ-フェニルエチニル]-ピペリジン-1-カルボン酸イソプロピルアミド
【0181】
【化51】

【0182】
50mg(0.11mmol)のN-[8-(2-クロロ-5-ピペリジン-4-イルエチニル-フェニル)-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル]-アセトアミドを1mLのアセトニトリルに懸濁させて連続的に17μLのトリエチルアミン及び22μMのイソプロピルイソシアネートと混ぜ合わせた。黄色懸濁液を周囲温度で3時間撹拌してから炭酸カリウム水溶液で洗浄した。有機相をエバポレートし、残留物をRP-HPLCで精製した。収量:30mgの黄色固体
対応イソシアネート又は塩化カルバモイルを用いて同様に下記実施例を調製できる。
表8:
【0183】
【表41】

【0184】
【表42】

【0185】
【表43】

【0186】
実施例174) N-{8-[2-クロロ-5-(5-モルフォリン-4-イル-ペンタ-1-イニル)-フェニル]-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル}-アセトアミド
【0187】
【化52】

【0188】
5.0g(10.4mmol)のN-[8-(2-クロロ-5-ヨード-フェニル)-4,5-ジヒドロ-チアゾロ[4,5-h]キナゾリン-2-イル]-アセトアミドを100mLのテトラヒドロフランにアルゴン雰囲気下で入れて3.5g(41.4mmol)の4-ペンチン-1-オール及び6.7ml(41.4mmol)のジイソプロピルエチルアミンと混ぜ合わせた。混合物を酸素のない状態で保って727mg(1.0mmol)のトリフェニルホスフィンパラジウム(II)-クロリドと197mg(1.0mmol)のヨウ化銅(I)を加えた。混合物を周囲温度で2.5時間撹拌した。周囲温度に冷却後、反応混合物をエバポレートしてジクロロメタンと撹拌した。有機沈殿物を吸引ろ過して乾燥させた。収量:5.2g
40mLのTHF中の5.2g(10.3mmol)の上記中間体、3.9mL(28.1mmol)のトリエチルアミン及び40mgの4-ジメチルアミノピリジンを0℃で1.8mL(23.4mmol)のメタンスルホニルクロリドと混ぜ合わせて周囲温度で一晩撹拌した。反応混合物をエバポレートし、アンモニア水とジクロロメタンに取った。有機相を活性炭に通してろ過し、乾燥させてエバポレートする。残留物をMPLC(ジクロロメタン/メタノール 100:5)で精製した。
収量:2.2gの無色油。
1mLのDMF中、80mg(0.16mmol)の上記中間体と40mg(0.46mmol)のモルフォリンを周囲温度で一晩撹拌し、70℃に6時間加熱した。何らさらに仕上げをせずに反応混合物をRP-HPLCで精製した。収量:58mgの黄色固体(MH+ = 508; RT = 2.46; 方法A)
表9:
【0189】
【表44】

【0190】
【表45】

【0191】
【表46】

【0192】
【表47】

【0193】
〔生物学的試験〕
例として実施例で述べた式(I)の化合物は、PI3-キナーゼに対する親和性、すなわち該試験における600nmol/リットル未満のIC50値によって特徴づけられる。
PI3Kγに対する化合物の阻害活性を決定するため、後述するin vitroキナーゼアッセイを使用した。Sf9-細胞(ヨウトガ(Spodoptera frugiperda)9)由来のGβ1γ2-Hisとp101-GST/p110γの発現及び精製については既に記載されている(Maier et al., J. Biol. Chem. 1999 (274) 29311-29317)。
10μlの被験化合物を96ウェルPVDFフィルタープレート(0.45μM)上に置き、30μlの脂質ベシクル(PIP2(0.7μg/ウェル)、ホスファチジルエタノールアミン(7.5μg/ウェル)、ホスファチジルセリン(7.5μg/ウェル)、スフィンゴミエリン(0.7μg/ウェル)及びホスファチジルコリン(3.2μg/ウェル))(1〜3ngのPI3Kγと20〜60ngのGβ1γ2-Hisを含有する)と20分間インキュベートした。10μlの反応緩衝液(40mM Hepes, pH 7.5, 100mM NaCl, 1mM EGTA, 1mM β-グリセロホスフェート, 1mM DTT, 7mM MgCl2及び0.1% BSA; 1μM ATP及び0.2μCi[γ-33P]-ATP)の添加によって反応を開始し、周囲温度で120分インキュベートした。真空を利用してフィルターを通して反応溶液を吸引して200μlのPBSで洗浄した。50℃でプレートを乾燥させた後、50μlのシンチレーション液の添加後、Top-Count測定装置を用いてプレート内に残存する放射能を決定した。
【0194】
〔適応症の範囲〕
式(I)の化合物は、治療分野で可能な種々の用途によって特徴づけられることが分かった。特に、PI3-キナーゼモジュレーターとしてのその医薬活性のため本発明の式(I)の化合物が好ましく使用される当該用途について言及すべきである。
一般的に言えば、その病理がPI3-キナーゼが関与する疾患、特に炎症性及びアレルギー性疾患に適用される。特に炎症性及びアレルギー性呼吸器愁訴、胃腸管の炎症性疾患、運動器官の炎症性疾患、炎症性及びアレルギー性皮膚疾患、炎症性眼病、鼻粘膜の疾患、自己免疫反応又は腎臓の炎症に関与する炎症性又はアレルギー性の病気が挙げられる。治療は、対症的、順応的、治癒的又は予防的でよい。
特に言及するのに値する呼吸器愁訴は、慢性及び/又は閉塞性呼吸器愁訴である。本発明の式(I)の化合物は、その薬理学的特性のため、下記状態の軽減をもたらす。
・組織損傷
・気道の炎症
・気管支の反応性亢進
・炎症の結果としての肺の再構成プロセス
・疾患の悪化(進行)。
本発明の化合物は、特に慢性気管支炎、急性気管支炎、細菌若しくはウイルス感染又は真菌若しくは蠕虫に起因する気管支炎、アレルギー性気管支炎、毒性気管支炎、慢性閉塞性気管支炎(COPD)、喘息(内因性又はアレルギー性)、小児喘息、気管支拡張症、アレルギー性肺胞炎、アレルギー性又は非アレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎、嚢胞性線維症又はムコビシドーシス、α-1-抗トリプシン欠損症、咳嗽、肺気腫、間質性肺疾患、例えば肺線維症、アスベスト症及び珪肺及び肺胞炎;反応性亢進気道、鼻ポリープ、肺水腫、例えば毒性肺水腫及びARDS/IRDS、種々の原因の間質性肺炎、例えば放射線誘発又は吸引起因又は感染性間質性肺炎、膠原病、例えばエリテマトーデス、全身性強皮症、サルコイドーシス及びベック病の治療用医薬を調製するために好ましい。
式(I)の化合物は、皮膚の疾患、例えば乾癬、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症(円形毛髪損失)、多形滲出性紅斑(スティーブンスジョンソン症候群)、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、発疹(じんま疹)、エリテマトーデス、濾胞性及び表面膿皮症、内因性及び外因性ざ瘡、紅斑性ざ瘡及び他の炎症性又はアレルギー性又は増殖性皮膚疾患の治療にも好適である。
さらに、式(I)の化合物は、自己免疫反応に関係する炎症性又はアレルギー性愁訴の場合、例えば炎症性腸疾患、例えばクローン病又は潰瘍性結腸炎;関節炎タイプの疾患、例えばリウマチ性又は乾癬性関節炎、変形性関節症、リウマチ性脊椎炎及び他の関節炎状態又は多発性硬化症の治療用途に好適である。
【0195】
式(I)の化合物を含有する薬物で治療できる以下の一般的な炎症性又はアレルギー性疾患にも言及することができる:
・眼の炎症、例えば種々の結膜の炎症(結膜炎)、例えば真菌又は細菌による感染に起因する結膜炎、アレルギー性結膜炎、過敏性結膜炎、薬物誘発結膜炎、角膜炎、ブドウ膜炎
・鼻粘膜の疾患、例えばアレルギー性鼻炎/副鼻腔炎又は鼻ポリープ
・炎症性又はアレルギー性状態、例えば全身性エリテマトーデス、慢性肝炎、腎臓の炎症、例えば糸球体腎炎、間質性腎炎又は特発性ネフローゼ症候群。
式(I)の化合物を含有する薬物によってその薬理活性に基づいて治療しうる他の疾患として、毒性又は敗血性ショック症候群、アテローム性動脈硬化症、中耳炎、心肥大、心不全、脳卒中、虚血性再潅流傷害又は神経変性疾患、例えばパーキンソン病又はアルツハイマー病が挙げられる。
【0196】
〔併用〕
単独で又は式(I)の他の活性物質と組み合わせて式(I)の化合物を使用しうる。所望により、式(I)の化合物をWと併用することもできる。ここで、Wは薬理学的に活性な物質であり、(例えば)ベータミメティック、抗コリン薬、コルチコステロイド、PDE4-インヒビター、LTD4-アンタゴニスト、EGFR-インヒビター、ドーパミンアゴニスト、H1-抗ヒスタミン薬、PAF-アンタゴニスト及びPI3-キナーゼインヒビター、好ましくはPI3-δ-キナーゼインヒビターの中から選択される。さらに、式(I)の化合物を二種又は三種のWと併用しうる。Wの併用は、例えば以下でよい:
−Wは抗コリン薬、コルチコステロイド、PDE4-インヒビター、EGFR-インヒビター及びLTD4-アンタゴニストの中から選択される活性物質と併用されるベータミメティックを表し、−Wはベータミメティック、コルチコステロイド、PDE4-インヒビター、EGFR-インヒビター及びLTD4-アンタゴニストの中から選択される活性物質と併用される抗コリン薬を表し、
−WはPDE4-インヒビター、EGFR-インヒビター及びLTD4-アンタゴニストの中から選択される活性物質と併用されるコルチコステロイドを表し、
−WはEGFR-インヒビター及びLTD4-アンタゴニストの中から選択される活性物質と併用されるをPDE4-インヒビターを表し、
−WはLTD4-アンタゴニストと併用されるEGFR-インヒビターを表す。
【0197】
ベータミメティックとして使用する化合物は、好ましくはアルブテロール、アルフォルモテロール(arformoterol)、バンブテロール(bambuterol)、ビトルテロール、ブロキサテロール、カルブテロール、クレンブテロール、フェノテロール、ホルモテロール、ヘキソプレナリン、イブテロール(ibuterol)、イソエタリン、イソプレナリン、レボサルブタモール、マブテロール、メルアドリン、メタプロテレノール、オルシプレナリン、ピルブテロール、プロカテロール、レプロテロール、リミテロール、リトドリン、サルメファモール、サルメテロール、ソテレノール、スルホンテロール(sulphonterol)、テルブタリン、チアラミド、トルブテロール(tolubuterol)、ジンテロール(zinterol)、CHF-1035、HOKU-81、KUL-1248及び
3-(4-{6-[2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ヘキシルオキシ}-ブチル)-ベンジル-スルホンアミド、
5-[2-(5.6-ジエチル-インダン-2-イルアミノ)-1-ヒドロキシ-エチル]-8-ヒドロキシ-1H-キノリン-2-オン、
4-ヒドロキシ-7-[2-{[2-{[3-(2-フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル}エチル]-アミノ}エチル]-2(3H)-ベンゾチアゾロン、
1-(2-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-2-[4-(1-ベンゾイミダゾリル)-2-メチル-2-ブチルアミノ]エタノール、
1-[3-(4-メトキシベンジル-アミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-[4-(1-ベンゾイミダゾリル)-2-メチル-2-ブチルアミノ]エタノール、
1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-N,N-ジメチルアミノフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、
1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、
1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-n-ブチルオキシフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、
1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾオキサジン-8-イル]-2-{4-[3-(4-メトキシフェニル)-1,2,4-トリアゾール-3-イル]-2-メチル-2-ブチルアミノ}エタノール、
5-ヒドロキシ-8-(1-ヒドロキシ-2-イソプロピルアミノブチル)-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3-(4H)-オン、
1-(4-アミノ-3-クロロ-5-トリフルオロメチルフェニル)-2-tert.-ブチルアミノ)エタノール、
6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-メトキシ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、
6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(エチル4-フェノキシ-アセテート)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、
6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-フェノキシ-酢酸)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、
8-{2-[1,1-ジメチル-2-(2.4.6-トリメチルフェニル)-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、
6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-ヒドロキシ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、
6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-イソプロピル-フェニル)-1.1ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、
8-{2-[2-(4-エチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、
8-{2-[2-(4-エトキシ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、
4-(4-{2-[2-ヒドロキシ-2-(6-ヒドロキシ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-8-イル)-エチルアミノ]-2-メチル-プロピル}-フェノキシ)-酪酸、
8-{2-[2-(3,4-ジフルオロ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、
1-(4-エトキシ-カルボニルアミノ-3-シアノ-5-フルオロフェニル)-2-(tert-ブチルアミノ)エタノール
の中から選択される化合物であり、任意にそのラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマーの形態でよく、及び任意にその薬理学的に許容しうる酸付加塩、溶媒和物又は水和物の形態でよい。本発明によれば、ベータミメティックの酸付加塩は、好ましくはヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロヨージド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ-p-トルエンスルホネートの中から選択される。
【0198】
使用する抗コリン薬は、好ましくはチオトロピウム塩、好ましくは臭化物塩、オキシトロピウム塩、好ましくは臭化物塩、フルトロピウム塩、好ましくは臭化物塩、イプラトロピウム塩、好ましくは臭化物塩、グリコピロニウム塩、好ましくは臭化物塩、トロスピウム塩、好ましくは塩化物塩、トルテロジン(tolterodine)の中から選択される。上記塩において、カチオンが薬理学的に活性な成分である。上記塩は、アニオンとして好ましくは塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、硝酸、マレイン酸、酢酸、クエン酸、フマル酸、酒石酸、シュウ酸、コハク酸、安息香酸又はp-トルエンスルホン酸イオンを含有しうるが、対イオンとして塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸、メタンスルホン酸又はp-トルエンスルホン酸イオンが好ましい。すべての塩の中で、塩化物、臭化物、ヨウ化物及びメタンスルホン酸イオンが特に好ましい。
【0199】
他の特定化合物は以下の通りである:
-トロペノール 2,2-ジフェニルプロピオネート メトブロミド
-スコピン 2,2-ジフェニルプロピオネート メトブロミド
-スコピン 2-フルオロ-2,2-ジフェニルアセテート メトブロミド
-トロペノール 2-フルオロ-2,2-ジフェニルアセテート メトブロミド
-トロペノール 3,3',4,4'-テトラフルオロベンジレート メトブロミド
-スコピン 3,3',4,4'-テトラフルオロベンジレート メトブロミド
-トロペノール 4,4'-ジフルオロベンジレート メトブロミド
-スコピン 4,4'-ジフルオロベンジレート メトブロミド
-トロペノール 3,3'-ジフルオロベンジレート メトブロミド
-スコピン 3,3'-ジフルオロベンジレート メトブロミド
-トロペノール 9-ヒドロキシ-フルオレン-9-カルボキシレート メトブロミド
-トロペノール 9-フルオロ-フルオレン-9-カルボキシレート メトブロミド
-スコピン 9-ヒドロキシ-フルオレン-9- カルボキシレート メトブロミド
-スコピン 9-フルオロ-フルオレン-9- カルボキシレート メトブロミド
-トロペノール 9-メチル-フルオレン-9- カルボキシレート メトブロミド
-スコピン 9-メチル-フルオレン-9- カルボキシレート メトブロミド
-シクロプロピルトロピン ベンジレート メトブロミド
-シクロプロピルトロピン 2,2-ジフェニルプロピオネート メトブロミド
-シクロプロピルトロピン 9-ヒドロキシ-キサンテン-9-カルボキシレート メトブロミド
-シクロプロピルトロピン 9-メチル-フルオレン-9-カルボキシレート メトブロミド
-シクロプロピルトロピン 9-メチル-キサンテン-9-カルボキシレート メトブロミド
-シクロプロピルトロピン 9-ヒドロキシ-フルオレン-9-カルボキシレート メトブロミド
-シクロプロピルトロピン メチル 4,4'-ジフルオロベンジレート メトブロミド
-トロペノール 9-ヒドロキシ-キサンテン-9-カルボキシレート メトブロミド
-スコピン 9-ヒドロキシ-キサンテン-9-カルボキシレート メトブロミド
-トロペノール 9-メチル-キサンテン-9-カルボキシレート -メトブロミド
-スコピン 9-メチル-キサンテン-9-カルボキシレート -メトブロミド
-トロペノール 9-エチル-キサンテン-9-カルボキシレート メトブロミド
-トロペノール 9-ジフルオロメチル-キサンテン-9-カルボキシレート メトブロミド
-スコピン 9-ヒドロキシメチル-キサンテン-9-カルボキシレート メトブロミド。
【0200】
コルチコステロイドとして、プレドニゾロン、プレドニゾン、ブチキソコート(butixocort)プロピオネート、フルニソリド、ベクロメタゾン、トリアムシノロン、ブデソニド、フルチカゾン、モメタゾン、シクレソニド、ロフレポニド、デキサメタゾン、ベータメタゾン、デフラザコート、RPR-106541、NS-126、ST-26及び
(S)-フルオロメチル 6,9-ジフルオロ-17-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボチオネート、
(S)-(2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3S-イル)6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-プロピオニルオキシ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボチオネート、
エチプレドノル(etiprednol)-ジクロロアセテート
の中から選択される化合物を使用することが好ましく、任意にそのラセミ体、エナンチオマー又はジアステレオマーの形態でよく、その塩及び誘導体の形態、その溶媒和物及び/又は水和物でよい。ステロイドに対するいずれの言及も存在しうるそのいずれの塩又は誘導体、水和物又は溶媒和物に対する言及をも包含する。ステロイドの可能な塩及び誘導体の例は、アルカリ金属塩、例えばナトリウム若しくはカリウム塩、スルホベンゾエート、ホスフェート、イソニコチネート、アセテート、プロピオネート、二水素ホスフェート、パルミテート、ピバレート及びフロエートでよい。
【0201】
使用しうるPDE4-インヒビターは、好ましくはエンプロフィリン、テオフィリン、ロフルミラスト、アリフロ(シロミラスト)、トフィミラスト(tofimilast)、プマフェントリン(pumafentrin)、リリミラスト(lirimilast)、アロフィリン(arofyllin)、アチゾラム、D-4418、Bay-198004、BY343、CP-325.366、D-4396 (Sch-351591)、AWD-12-281 (GW-842470)、NCS-613、CDP-840、D-4418、PD-168787、T-440、T-2585、V-11294A、Cl-1018、CDC-801、CDC-3052、D-22888、YM-58997、Z-15370及び
N-(3,5-ジクロロ-1-オキソ-ピリジン-4-イル)-4-ジフルオロメトキシ-3-シクロプロピルメトキシベンズアミド、
(-)p-[(4aR*,10bS*)-9-エトキシ-1,2,3,4,4a,10b-ヘキサヒドロ-8-メトキシ-2-メチルベンゾ[s][1,6]ナフチリジン-6-イル]-N,N-ジイソプロピルベンズアミド、
(R)-(+)-1-(4-ブロモベンジル)-4-[(3-シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル]-2-ピロリドン、
3-(シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)-1-(4-N'-[N-2-シアノ-S-メチル-イソチオウレイド]ベンジル)-2-ピロリドン、
シス[4-シアノ-4-(3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)シクロヘキサン-1-カルボン酸]、
2-カルボメトキシ-4-シアノ-4-(3-シクロプロピルメトキシ-4-ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン-1-オン、
シス[4-シアノ-4-(3-シクロプロピルメトキシ-4-ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン-1-オール]、
(R)-(+)-エチル[4-(3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)ピロリジン-2-イリデン]アセテート、
(S)-(-)-エチル[4-(3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)ピロリジン-2-イリデン]アセテート、
9-シクロペンチル-5,6-ジヒドロ-7-エチル-3-(2-チエニル)-9H-ピラゾロ[3,4-c]-1,2,4-トリアゾロ[4.3-a]ピリジン、
9-シクロペンチル-5,6-ジヒドロ-7-エチル-3-(tert-ブチル)-9H-ピラゾロ[3,4-c]-1,2,4-トリアゾロ[4.3-a]ピリジン
の中から選択される化合物であり、任意にそのラセミ体、エナンチオマー又はジアステレオマーの形態でよく、任意にその薬理学的に許容しうる酸付加塩、溶媒和物及び/又は水和物の形態でよい。本発明によれば、該ベータミメティックの酸付加塩は、好ましくはヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロヨージド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ-p-トルエンスルホネートの中から選択される。
【0202】
使用するLTD4-アンタゴニストは、好ましくはモンテルカスト、プランルカスト、ザフィルルカスト、MCC-847(ZD-3523)、MN-001、MEN-91507(LM-1507)、VUF-5078、VUF-K-8707、L-733321及び
1-(((R)-(3-(2-(6,7-ジフルオロ-2-キノリニル)エテニル)フェニル)-3-(2-(2-ヒドロキシ-2-プロピル)フェニル)チオ)メチルシクロプロパン-酢酸、
1-(((1(R)-3(3-(2-(2,3-ジクロロチエノ[3,2-b]ピリジン-5-イル)-(E)-エテニル)フェニル)-3-(2-(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)フェニル)プロピル)チオ)メチル)シクロプロパン酢酸、
[2-[[2-(4-tert-ブチル-2-チアゾリル)-5-ベンゾフラニル]オキシメチル]フェニル]酢酸
の中から選択される化合物であり、任意にそのラセミ体、エナンチオマー又はジアステレオマーの形態でよく、任意にその薬理学的に許容しうる酸付加塩、溶媒和物及び/又は水和物の形態でよい。本発明によれば、該ベータミメティックの酸付加塩は、好ましくはヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロヨージド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ-p-トルエンスルホネートの中から選択される。LTD4-アンタゴニストが任意に形成しうる塩又は誘導体とは、例えば、アルカリ金属塩、例えばナトリウム若しくはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、スルホベンゾエート、ホスフェート、イソニコチネート、アセテート、プロピオネート、二水素ホスフェート、パルミテート、ピバレート及びフロエートを意味する。
【0203】
使用しうるEGFR-インヒビターは、好ましくはセツキシマブ、トラスツズマブ、ABX-EGF、Mab ICR-62及び
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジエチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、
4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-{[4-(モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{[4-((R)-6-メチル-2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{[4-((R)-6-メチル-2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-[(S)-(テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ]-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{[4-((R)-2-メトキシメチル-6-オキソ-モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[2-((S)-6-メチル-2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-エトキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-({4-[N-(2-メトキシ-エチル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン、
4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ビス-(2-メトキシ-エチル)-アミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、
4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-({4-[N-(2-メトキシ-エチル)-N-エチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、
4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-({4-[N-(2-メトキシ-エチル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、
4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-({4-[N-(テトラヒドロピラン-4-イル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-((R)-テトラヒドロフラン-3-イルオキシ)-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-((S)-テトラヒドロフラン-3-イルオキシ)-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-({4-[N-(2-メトキシ-エチル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N-シクロプロピル-N-メチル-アミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-[(R)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-[(S)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、
4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6.7-ビス-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-7-[3-(モルフォリン-4-イル)-プロピルオキシ]-6-[(ビニルカルボニル)アミノ]-キナゾリン、
4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-(4-ヒドロキシ-フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
3-シアノ-4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-エトキシ-キノリン、
4-{[3-クロロ-4-(3-フルオロ-ベンジルオキシ)-フェニル]アミノ}-6-(5-{[(2-メタンスルホニル-エチル)アミノ]メチル}-フラン-2-イル)キナゾリン、
4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-{[4-((R)-6-メチル-2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-[(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-({4-[N,N-ビス-(2-メトキシ-エチル)-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-[(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、
4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-{[4-(5.5-ジメチル-2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[2-(2.2-ジメチル-6-オキソ-モルフォリン-4-イル)-エトキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[2-(2.2-ジメチル-6-オキソ-モルフォリン-4-イル)-エトキシ]-7-[(R)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-7-[2-(2.2-ジメチル-6-オキソ-モルフォリン-4-イル)-エトキシ]-6-[(S)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{2-[4-(2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-ピペリジン-1-イル]-エトキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[1-(tert.-ブチルオキシカルボニル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(トランス-4-アミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(トランス-4-メタンスルホニルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-3-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(モルフォリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(メトキシメチル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(ピペリジン-3-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[1-(2-アセチルアミノ-エチル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-エトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-((S)-テトラヒドロフラン-3-イルオキシ)-7-ヒドロキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{トランス-4-[(ジメチルアミノ)スルホニルアミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{トランス-4-[(モルフォリン-4-イル)カルボニルアミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{トランス-4-[(モルフォリン-4-イル)スルホニルアミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-(2-アセチルアミノ-エトキシ)-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-(2-メタンスルホニルアミノ-エトキシ)-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(ピペリジン-1-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-アミノカルボニルメチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(シス-4-{N-[(テトラヒドロピラン-4-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(シス-4-{N-[(モルフォリン-4-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(シス-4-{N-[(モルフォリン-4-イル)スルホニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ- キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(トランス-4-エタンスルホニルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-エトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[1-(2-メトキシ-アセチル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(シス-4-アセチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-[1-(tert.-ブチルオキシカルボニル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(シス-4-{N-[(ピペリジン-1-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(シス-4-{N-[(4-メチル-ピペラジン-1-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{シス-4-[(モルフォリン-4-イル)カルボニルアミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[2-(2-オキソピロリジン-1-イル)エチル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(モルフォリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、
4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(1-アセチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(1-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-イソプロピルオキシカルボニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(シス-4-メチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{シス-4-[N-(2-メトキシ-アセチル)-N-メチル-アミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-[1-(2-メトキシ-アセチル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-{1-[(モルフォリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(シス-2,6-ジメチル-モルフォリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(2-メチル-モルフォリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(S,S)-(2-オキサ-5-アザ-ビシクロ[2,2,1]ヘプタ-5-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(N-メチル-N-2-メトキシエチル-アミノ)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-エチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(2-メトキシエチル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(3-メトキシプロピル-アミノ)-カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[シス-4-(N-メタンスルホニル-N-メチル-アミノ)-シクロヘキサン-1-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[シス-4-(N-アセチル-N-メチル-アミノ)-シクロヘキサン-1-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(トランス-4-メチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[トランス-4-(N-メタンスルホニル-N-メチル-アミノ)-シクロヘキサン-1-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(トランス-4-ジメチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(トランス-4-{N-[(モルフォリン-4-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[2-(2.2-ジメチル-6-オキソ-モルフォリン-4-イル)-エトキシ]-7-[(S)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-シアノ-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
の中から選択される化合物であり、任意にそのラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマーの形態でよく、及び任意にその薬理学的に許容しうる酸付加塩、溶媒和物又は水和物の形態でよい。本発明によれば、該ベータミメティックの好ましい酸付加塩は、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロヨージド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ-p-トルエンスルホネートの中から選択される。
【0204】
使用するドーパミンアゴニストは、好ましくはブロモクリプチン、カベルゴリン、α-ジヒドロエルゴクリプチン、リスリド、ペルゴリド、プラミペキソール、ロキシンドール、ロピニロール、タリペキソール、テルグリド及びバイオザン(viozan)の中から選択され、任意にそのラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマーの形態でよく、及び任意にその薬理学的に許容しうる酸付加塩、溶媒和物又は水和物の形態でよい。本発明によれば、該ベータミメティックの好ましい酸付加塩は、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロヨージド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ-p-トルエンスルホネートの中から選択される。
使用しうるH1-抗ヒスタミン薬は、好ましくはエピナスチン、セチリジン、アゼラスチン、フェキソフェナジン、レボカバスチン、ロラタジン、ミゾラスチン、ケトチフェン,エメダスチン、ジメチンデン、クレマスチン、バミピン、セキシクロロフェニラミン(cexchlorpheniramine)、フェニラミン、ドキシラミン、クロロフェノキサミン、ジメンヒドリネート、ジフェンヒドラミン、プロメタジン、エバスチン、デスロラチジン(desloratidine)及びメクロジン(meclozine)の中から選択される化合物であり、任意にそのラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマーの形態でよく、及び任意にその薬理学的に許容しうる酸付加塩、溶媒和物又は水和物の形態でよい。本発明によれば、該ベータミメティックの好ましい酸付加塩は、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロヨージド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ-p-トルエンスルホネートの中から選択される。
【0205】
使用するPAF-アンタゴニストは、好ましくは
4-(2-クロロフェニル)-9-メチル-2-[3(4-モルフォリニル)-3-プロパノン-1-イル]-6H-チエノ-[3,2-f]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン、
6-(2-クロロフェニル)-8,9-ジヒドロ-1-メチル-8-[(4-モルフォリニル)カルボニル]-4H,7H-シクロ-ペンタ-[4,5]チエノ-[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン
の中から選択される化合物であり、任意にそのラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマーの形態でよく、及び任意にその薬理学的に許容しうる酸付加塩、溶媒和物又は水和物の形態でよい。本発明によれば、該ベータミメティックの好ましい酸付加塩は、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロヨージド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ-p-トルエンスルホネートの中から選択される。
【0206】
使用するPI3-キナーゼ-δ-インヒビターは、好ましくは下記化合物:
IC87114、2-(6-アミノプリン-9-イルメチル)-3-(2-クロロフェニル)-6.7-ジメトキシ-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(6-アミノプリン-o-イルメチル)-6-ブロモ-3-(2-クロロフェニル )-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(6-アミノプリン-o-イルメチル)-3-(2-クロロフェニル )-7-フルオロ-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(6-アミノプリン-9-イルメチル)-6-クロロ-3-(2-クロロフェニル)-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(6-アミノプリン-9-イルメチル)-3-(2-クロロフェニル)-5-フルオロ-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(6-アミノプリン-o-イルメチル)-5-クロロ-3-(2-クロロ-フェニル)-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(6-アミノプリン-9-イルメチル)-3-(2-クロロフェニル)-5-メチル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(6-アミノプリン-9-イルメチル)-8-クロロ-3-(2-クロロフェニル)-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(6-アミノプリン-9-イルメチル)-3-ビフェニル-2-イル-5-クロロ-3H-キナゾリン-4-オン;5-クロロ-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 5-クロロ-3-(2-フルオロフェニル)-2-(9H-プリン-6-イル-スルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(6-アミノプリン-9-イルメチル)-5-クロロ-3-(2-フルオロフェニル)-3 H-キナゾリン-4-オン; 3-ビフェニル-2-イル-5-クロロ-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 5-クロロ-3-(2-メトキシフェニル)-2-(9H-プリン-6-イル-スルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 3-(2-クロロフェニル)-5-フルオロ-2-(9H-プリン-6-イル-スルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 3-(2-クロロフェニル)-6.7-ジメトキシ-2-(9H-プリン-6-イル-スルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 6-ブロモ-3-(2-クロロフェニル)-2-(9H-プリン-6-イル-スルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 3-(2-クロロフェニル)-8-トリフルオロメチル-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 3-(2-クロロフェニル)-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3H-ベンゾ[g]キナゾリン-4-オン; 6-クロロ-3-(2-クロロフェニル)-2-(9H-プリン-6-イル-スルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 8-クロロ-3-(2-クロロフェニル)-2-(9H-プリン-6-イル-スルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 3-(2-クロロフェニル)-7-フルオロ-2-(9H-プリン-6-イル-スルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 3-(2-クロロフェニル)-7-ニトロ-2-(9H-プリン-6-イル-スルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 3-(2-クロロフェニル)-6-ヒドロキシ-2-(9H-プリン-6-イル-スルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 5-クロロ-3-(2-クロロフェニル)-2-(9H-プリン-6-イル-スルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 3-(2-クロロフェニル)-5-メチル-2-(9H-プリン-6-イル-スルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 3-(2-クロロフェニル)-6.7-ジフルオロ-2-(9H-プリン-6-イル-スルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 3-(2-クロロフェニル)-6-フルオロ-2-(9H-プリン-6-イル-スルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(6-アミノプリン-9-イルメチル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-5-メチル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(6-アミノプリン-9-イルメチル)-5-メチル-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 3-(2-フルオロフェニル)-5-メチル-2-(9H-プリン-6-イル-スルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン;2-(6-アミノプリン-9-イルメチル)-5-クロロ-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(6-アミノプリン-9-イルメチル)-5-クロロ-3-(2-メトキシ-フェニル)-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(2-アミノ-9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3-シクロプロピル-5-メチル-3H- キナゾリン-4-オン; 3-シクロプロピルメチル-5-メチル-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3H-キナゾリン- 4-オン; 2-(6-アミノプリン-9-イルメチル)-3-シクロプロピルメチル-5-メチル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(2-アミノ-9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3-シクロプロピルメチル-5-メチル-3H- キナゾリン-4-オン; 5-メチル-3-フェネチル-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(2-アミノ-9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-5-メチル-3-フェネチル-3H-キナゾリン- 4-オン; 3-シクロペンチル-5-メチル-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン;2-(6-アミノプリン-9-イルメチル)-3-シクロペンチル-5-メチル-3H-キナゾリン-4-オン; 3-(2-クロロピリジン-3-イル)-5-メチル-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3H- キナゾリン-4-オン; 2-(6-アミノプリン-9-イルメチル)-3-(2-クロロピリジン-3-イル)-5-メチル-3H-キナゾリン-4-オン; 3-メチル-4-[5-メチル-4-オキソ-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-4H-キナゾリン-3-イル]-安息香酸; 3-シクロプロピル-5-メチル-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(6-アミノプリン-9-イルメチル)-3-シクロプロピル-5-メチル-3H-キナゾリン-4-オン; 5-メチル-3-(4-ニトロベンジル)-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 3-シクロヘキシル-5-メチル-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(6-アミノプリン-9-イルメチル)-3-シクロヘキシル-5-メチル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(2-アミノ-9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3-シクロ-ヘキシル-5-メチル-3H-キナゾリン-4-オン; 5-メチル-3-(E-2-フェニルシクロプロピル)-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 3-(2-クロロフェニル)-5-フルオロ-2-[(9H-プリン-6-イルアミノ)メチル]-3H-キナゾリン-4-オン; 2-[(2-アミノ-9H-プリン-6-イルアミノ)メチル]-3-(2-クロロフェニル)-5-フルオロ-3H-キナゾリン-4-オン; 5-メチル-2-[(9H-プリン-6-イルアミノ)メチル]-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-[(2-アミノ-9H-プリン-6-イルアミノ)メチル]-5-メチル-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-[(2-フルオロ-9H-プリン-6-イルアミノ)メチル]-5-メチル-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; (2-クロロフェニル)-ジメチルアミノ-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 5-(2-ベンジルオキシエトキシ)-3-(2-クロロフェニル)-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 3-(2-クロロフェニル)-5-フルオロ-4-オキソ-3,4-ジヒドロ-キナゾリン-2-イルメチル 6-アミノプリン-9-カルボキシレート; N-[3-(2-クロロフェニル)-5-フルオロ-4-オキソ-3,4-ジヒドロ-キナゾリン-2-イルメチル]-2-(9H-プリン-6-イルスルファニル)-アセトアミド; 2-[1-(2-フルオロ-9H-プリン-6-イルアミノ)エチル]-5-メチル-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 5-メチル-2-[1-(9H-プリン-6-イルアミノ)エチル]-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(6-ジメチルアミノプリン-9-イルメチル)-5-メチル-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 5-メチル-2-(2-メチル-6-オキソ-1.6-ジヒドロ-プリン-7-イルメチル)-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 5-メチル-2-(2-メチル-6-オキソ-1.6-ジヒドロ-プリン-9-イルメチル)-3-o-トリル-3H- キナゾリン-4-オン; 2-(アミノ-ジメチルアミノプリン-9-イルメチル)-5-メチル-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(2-アミノ-9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-5-メチル-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(4-アミノ-1,3,5-トリアジン-2-イルスルファニルメチル)-5-メチル-3-o-トリル-3H-キナゾリン- 4-オン; 5-メチル-2-(7-メチル-7H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 5-メチル-2-(2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリミジン-4-イルスルファニルメチル)-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 5-メチル-2-プリン-7-イルメチル-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン;5-メチル-2-プリン-9-イルメチル-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 5-メチル-2-(9-メチル-9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(2,6-ジアミノ-ピリミジン-4-イルスルファニルメチル)-5-メチル-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 5-メチル-2-(5-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[1.5-a]ピリミジン-7-イルスルファニルメチル)-3-0-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 5-メチル-2-(2-メチルスルファニル-9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(2-ヒドロキシ-9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-5-メチル-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 5-メチル-2-(1-メチル-1 H-イミダゾール-2-イルスルファニルメチル)-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 5-メチル-3-0-トリル-2-( H-[1,2,4]トリアゾール-3-イルスルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(2-アミノ-6-クロロ-プリン-9-イルメチル)-5-メチル-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(6-アミノプリン-7-イルメチル)-5-メチル-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(7-アミノ-1,2,3-トリアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル-メチル)-5-メチル-3-o-トリル-3H- キナゾリン-4-オン; 2-(7-アミノ-1,2,3-トリアゾロ[4, 5-d]ピリミジン-1-イル-メチル)-5-メチル-3-o-トリル-3H- キナゾリン-4-オン; 2-(6-アミノ-9H-プリン-2-イルスルファニルメチル)-5-メチル-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(2-アミノ-6-エチルアミノ-ピリミジン-4-イルスルファニルメチル)-5-メチル-3-o-トリル-3H- キナゾリン-4-オン; 2-(3-アミノ-5-メチルスルファニル-1,2,4-トリアゾール-1-イル-メチル)-5-メチル-3-o-トリル-3Hキナゾリン-4-オン; 2-(5-アミノ-3-メチルスルファニル-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)-5-メチル-3-o-トリル-3H- キナゾリン-4-オン; 5-メチル-2-(6-メチルアミノプリン-9-イルメチル)-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(6-ベンジルアミノプリン-9-イル メチル)-5-メチル-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(2,6-ジアミノプリン-9-イルメチル)-5-メチル-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 5-メチル-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 3-isoブチル-5-メチル-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; N-{2-[5-メチル-4-オキソ-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-4H-キナゾリン-3-イル]- フェニル}-アセトアミド; 5-メチル-3-(E-2-メチル-シクロヘキシル)-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 2-[5-メチル-4-オキソ-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-4H-キナゾリン-3-イル]-安息香酸; 3-{2-[(2-ジメチルアミノエチル)メチルアミノ]フェニル}-5-メチル-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 3-(2-クロロフェニル)-5-メトキシ-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3H-キナゾリン- 4-オン; 3-(2-クロロフェニル)-5-(2-モルフォリン-4-イル-エチルアミノ)-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 3-ベンジル-5-メトキシ-2-(9H-プリン-6-イルスルファニルメチル)-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(6-アミノプリン-9-イルメチル)-3-(2-ベンジルオキシフェニル)-5-メチル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(6-アミノプリン-9-イルメチル)-3-(2-ヒドロキシフェニル)-5-メチル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(1-(2-アミノ-9H-プリン-6-イルアミノ)エチル)-5-メチル-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 5-メチル-2-[1-(9H-プリン-6-イルアミノ)プロピル]-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(1-(2-フルオロ-9H-プリン-6-イルアミノ)プロピル)-5-メチル-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(1-(2-アミノ-9H-プリン-6-イルアミノ)プロピル)-5-メチル-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(2-ベンジルオキシ-1-(9H-プリン-6-イルアミノ)エチル)-5-メチル-3-o-トリル-3H-キナゾリン- 4-オン; 2-(6-アミノプリン-9-イルメチル)-5-メチル-3-{2-(2-(1-メチルピロリジン-2-イル)-エトキシ)-フェニル}-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(6-アミノプリン-9-イルメチル)-3-(2-(3-ジメチルアミノ-プロポキシ)-フェニル)-5- メチル-3H-キナゾリン-4-オン; 2-(6-アミノプリン-9-イルメチル)-5-メチル-3-(2-プロパ-2-イニルオキシフェニル)-3H- キナゾリン-4-オン; 2-(2-(1-(6-アミノプリン-9-イルメチル)-5-メチル-4-オキソ-4H-キナゾリン-3-イル]-フェノキシ}-アセトアミド; 5-クロロ-3-(3,5-ジフルオロ-フェニル)-2-[1-(9H-プリン-6-イルアミノ
)-プロピル]-3H- キナゾリン-4-オン; 3-フェニル-2-[1-(9H-プリン-6-イルアミノ)-プロピル]-3H-キナゾリン-4-オン; 5-フルオロ-3-フェニル-2-[1-(9 H-プリン-6-イルアミノ)-プロピル]-3 H-キナゾリン-4-オン; 3-(2,6-ジフルオロ-フェニル)-5-メチル-2-[1-(9H-プリン-6-イルアミノ)-プロピル]-3H-キナゾリン-4-オン; 6-フルオロ-3-フェニル-2-[1-(9H-プリン-6-イルアミノ)-エチル]-3H-キナゾリン-4-オン; 3-(3,5-ジフルオロ-フェニル)-5-メチル-2-[1-(9H-プリン-6-イルアミノ)-エチル]-3H-キナゾリン-4-オン; 5-フルオロ-3-フェニル-2-[1-(9H-プリン-6-イルアミノ)-エチル]-3H-キナゾリン-4-オン; 3-(2.3-ジフルオロ-フェニル)-5-メチル-2-[1-(9H-プリン-6-イルアミノ)-エチル]-3H-キナゾリン-4-オン; 5-メチル-3-フェニル-2-[1-(9H-プリン-6-イルアミノ)-エチル]-3H-キナゾリン-4-オン; 3-(3-クロロ-フェニル)-5-メチル-2-[1-(9H-プリン-6-イルアミノ)-エチル]-3H-キナゾリン-4-オン; 5-メチル-3-フェニル-2-[(9H-プリン-6-イルアミノ)-メチル]-3H-キナゾリン-4-オン; 2-[(2-アミノ-9H-プリン-6-イルアミノ)-メチル]-3-(3,5-ジフルオロ-フェニル)-5-メチル-3H-キナゾリン-4-オン; 3-{2-[(2]-ジエチルアミノ-エチル)-メチル-アミノ]-フェニル)-5-メチル-2-[(9H-プリン-6-イルアミノ)-メチル]-3H-キナゾリン-4-オン; 5-クロロ-3-(2-フルオロ-フェニル)-2-[(9H-プリン-6-イルアミノ)-メチル]-3H-キナゾリン-4-オン; 5-クロロ-2-[(9H-プリン-6-イルアミノ)-メチル]-3-o-トリル-3H-キナゾリン-4-オン; 5-クロロ-3-(2-クロロ-フェニル)-2-[(9H-プリン-6-イルアミノ)-メチル]-3H-キナゾリン-4-オン; 6-フルオロ-3-(3-フルオロ-フェニル)-2-[1-(9H-プリン-6-イルアミノ)-エチル]-3H-キナゾリン-4-オン; 2-[1-(2-アミノ-9H-プリン-6-イルアミノ)-エチル]-5-クロロ-3-(3-フルオロ-フェニル)-3H-キナゾリン-4-オンの中から選択される化合物並びにその薬理学的に許容しうる塩及び溶媒和物である。
【0207】
〔製剤〕
本発明の化合物を経口、経皮、吸入、腸管外又は舌下経路で投与することができる。本発明の化合物は、通常の製剤、例えば基本的に不活性な医薬担体と有効量の活性物質とから成る組成物、例えば錠剤、コーティング錠、カプセル剤、ロゼンジ剤、散剤、溶液、懸濁液、エマルション、シロップ剤、座剤、経皮システム等の活性成分として存在する。本発明の化合物の有効用量は、経口投与では0.1〜5000、好ましくは1〜500、さらに好ましくは5〜300mg/用量であり、静脈内、皮下又は筋肉内投与では0.001〜50、好ましくは0.1〜10mg/用量である。吸入では、本発明によれば、0.01〜1.0、好ましくは0.1〜0.5%の活性物質を含有する溶液が好適である。吸入による投与では、散剤、エタノール溶液又は水溶液の使用が好ましい。本発明の化合物を注射用溶液、好ましくは生理食塩水又は栄養食塩水として使用することもできる。
本発明の化合物を単独で使用又は本発明の他の活性物質と併用してよく、任意に他の薬理学的に活性な物質と併用してもよい。好適な製剤として、例えば、錠剤、カプセル剤、座剤、シロップ剤、エマルション又は散剤が挙げられる。例えば、活性物質を既知の賦形剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム若しくはラクトース等の不活性な希釈剤、トウモロコシデンプン若しくはアルギン酸等の崩壊剤、デンプン若しくはゼラチン等の結合剤、ステアリン酸マグネシウム若しくはタルク等の潤沢剤及び/又はカルボキシメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、若しくはポリ酢酸ビニル等の徐放用薬剤と混合することによって、対応する錠剤を得ることができる。錠剤が数層含んでもよい。
従って、錠剤と同様に作製したコアを錠剤コーティングに常用される物質、例えばコリドン又はシェラック、アラビアゴム、タルク、二酸化チタン又は糖でコーティングすることによってコーティング錠を調製できる。徐放を達成するか又は非適合を防止するため、コアがいくつかの層から成ってもよい。同様に、錠剤コーティングがいくつかの層から成り、おそらく錠剤について述べた上記賦形剤を用いて徐放を達成することができる。
【0208】
本発明の活性物質又はその組合せを含有するシロップ剤は、さらにサッカリン、シクラメート、グリセロール又は糖などの甘味料及び風味向上剤、例えばバニリン又はオレンジエキス等の調味料を含有しうる。シロップ剤は、ナトリウムカルボキシメチルセルロース等の懸濁助剤若しくは増粘剤、例えば、脂肪アルコールとエチレンオキシドの濃縮生成物のような湿潤剤、又はp-ヒドロキシベンゾエート等の保存剤をも含有しうる。
常法により、例えばp-ヒドロキシベンゾエート等の保存剤、又はエチレンジアミン四酢酸のアルカリ金属塩などの安定剤を添加して注射用溶液を調製して、注射バイアル又はアンプルに移す。
例えば、活性物質又は活性物質の組合せをラクトース又はソルビトール等の不活性な担体と混合し、混合物をゼラチンカプセルに詰めることによって、1種以上の活性物質又は活性物質の組合せを含有するカプセル剤を調製することができる。
例えば、座剤の目的で提供される担体、例えば中性脂肪又はポリエチレングリコール若しくはその誘導体等と混合することによって、適切な座剤を調製することができる。
治療的に有効な一日の用量は、成人について1〜2000mg、好ましくは10〜500mgである。
【0209】
以下の例は本発明の範囲を限定することなく本発明を説明する。
〔医薬製剤の例〕
A) 錠剤 1錠当たり
活性物質 100mg
ラクトース 140mg
トウモロコシデンプン 240mg
ポリビニルピロリドン 15mg
ステアリン酸マグネシウム 5mg
500mg
微粉砕活性物質、ラクトース及びいくらかのコーンスターチ(トウモロコシデンプン)を一緒に混合する。混合物を篩ってからポリビニルピロリドンの水溶液で湿らせ、混練し、湿式顆粒化して乾燥させる。この顆粒、残りのコーンスターチ及びステアリン酸マグネシウムを篩って一緒に混合する。混合物を圧縮して適切な形状と大きさの錠剤を形成する。
B) 錠剤 1錠当たり
活性物質 80mg
コーンスターチ 190mg
ラクトース 55mg
微結晶性セルロース 35mg
ポリビニルピロリドン 15mg
ナトリウム-カルボキシメチルデンプン 23mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
400mg
微粉砕活性物質、いくらかのコーンスターチ、ラクトース、微結晶性セルロース及びポリビニルピロリドンを一緒に混合し、混合物を篩い、残りのコーンスターチと水で仕上げて顆粒を形成し、乾燥させて篩う。ナトリウム-カルボキシメチルデンプンとステアリン酸マグネシウムを加えて混合し、混合物を圧縮して適切な大きさの錠剤を形成する。
C) コーティング錠 1錠当たり
活性物質 5mg
コーンスターチ 41.5mg
ラクトース 30mg
ポリビニルピロリドン 3mg
ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
80mg
活性物質、コーンスターチ、ラクトース及びポリビニルピロリドンを徹底的に混合して水で湿らせる。この湿潤塊を1mmのメッシュサイズの篩いに押し通し、約45℃で乾燥させてから該顆粒を同じ篩いに通す。ステアリン酸マグネシウムを混ぜ入れた後、錠剤製造機で直径6mmの凸面錠剤コアを打錠する。このようにして作製した錠剤コアを、基本的に糖とタルクから成る被覆剤でコーティングする。完成コーティング錠をワックスで磨く。
D) カプセル剤 1カプセル当たり
活性物質 50mg
コーンスターチ 268.5mg
ステアリン酸マグネシウム 1.5mg
320mg
活性物質とコーンスターチを混合して水で湿らせる。この湿潤塊を篩って乾燥させる。乾燥顆粒を篩ってステアリン酸マグネシウムと混合する。完成混合物を1号サイズの硬ゼラチンカプセルに詰める。
E) アンプル溶液
活性物質 50mg
塩化ナトリウム 50mg
注射用水 5ml
活性物質をそれ自体のpH又は任意にpH5.5〜6.5で水に溶かし、塩化ナトリウムを加えて等張にする。得られた溶液を熱源なしでろ過し、ろ液を無菌条件下でアンプルに移してから殺菌して融合によって密封する。アンプルは5mg、25mg及び50mgの活性物質を含む。
F) 座剤
活性物質 50mg
固形脂肪 1650mg
1700mg
硬い脂肪を融かす。40℃にて、粉砕活性物質を均一に分散させる。これを38℃に冷ましてわずかに冷却した座剤型に注ぐ。
G) 経口懸濁液
活性物質 50mg
ヒドロキシエチルセルロース 50mg
ソルビン酸 5mg
ソルビトール(70%) 600mg
グリセロール 200mg
調味料 15mg
水を加えて 5mlへ
蒸留水を70℃に加熱する。その中に撹拌しながらヒドロキシエチル-セルロースを溶かす。ソルビトール溶液とグリセロールを添加後、混合物を周囲温度に冷ます。周囲温度にて、ソルビン酸、調味料及び活性物質を加える。該懸濁液から空気を除去するため、懸濁液を撹拌して排気する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(I):
【化1】

(式中、
AはCH又はNを表し、
nは1、2、3、又は4を表し、
R1は水素、又はC1-4-アルキル、OR1.1及びNR1.1R1.2から成り、任意に置換されていてもよい基を表し;
R1.1、R1.2は、同一又は異なってよく、H又はC1-4-アルキルを表し;
或いは
NR1.1R1.2が、任意にさらにN原子を含有してよい、5員〜6員ヘテロ環を表し;
R2は、同一又は異なってよく、水素、又は
F、Cl、Br、I、CN、CF3、CF2H、CFH2及びNH2の中から選択される基;
又は
-O-C1-4-アルキル、C1-4-アルキル及びC2-6-アルケニルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表し;
R4は水素、OH、NH2、又は
C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C3-6-シクロアルキル、-N(C1-4-アルキル)2及び-NH(C1-4-アルキル)の中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表し;
R3は、下記基:
【化2】

(式中、
Xは、C1-6-アルキレン、C2-5-アルケニレン、C1-5-アルキニレン、C3-7-シクロアルキレン、C5-7-シクロアルケニレン及び-C1-4-アルキレン-C3-7-シクロアルキレンの中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表し;
Yは結合又はXを表し;
R5、R6、R7は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C1-6-ハロアルキル、C3-8-シクロアルキル、C3-8-シクロアルケニル、C3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキル、アリール、ヘテロアリール、スピロ、ヘテロシクロアルキル、アリール-C1-6-アルキル、ヘテロアリール-C1-6-アルキル-及びヘテロシクロアルキル-C1-6-アルキルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表し、
或いは
NR6R7が、炭素原子から成り、任意にさらなるヘテロ原子として窒素、酸素又はイオウ原子を含んでよい5員、6員若しくは7員環、又は下記環:
【化3】

(式中、R5.1は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-6-アルキル、C3-8-シクロアルキル、-CO-C1-3-アルキル及びCONH2の中から選択される基を表す)
の中から選択される環を形成し;
或いは
R5とR6が一緒に飽和若しくは不飽和アルキレンブリッジ(任意に置換されていてもよく、かつ任意にさらなる窒素、酸素又はイオウ原子を含んでよい)を形成している)
の中から選択される基を表し、
或いはR3は下記式:
【化4】

(式中、
x、yは、同一又は異なってよく、0、1、2、3、4又は5を表し;
WはO、NR9又はCR9R10を表し;
R8はH、OR8.1、NR8.1R8.2又は任意に置換されていてもよいC1-6-アルキルを表し;
R8.1、R8.2は、同一又は異なってよく、水素、COR8.1.1、CONR8.1.1R8.1.2、SO2NR8.1.1R8.1.2若しくはSO2R8.1.1
又はC1-6-アルキル、C3-6-アルケニル、C3-6-アルキニル、C3-8-シクロアルキル及びC3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表し、或いは
NR8.1R8.2が一緒に5員、6員又は7員環(任意にさらなるヘテロ原子を含んでよい)を形成し;
R8.1.1、R8.1.2は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-6-アルキル、C3-8-シクロアルキル及びC3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表し、或いは
NR8.1.1R8.1.2が一緒に5員又は6員環(任意にさらなるヘテロ原子を含んでよい)を形成し;
R9、R10は、同一又は異なってよく、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C3-8-シクロアルキル、C3-8-シクロアルケニル、C3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキル、アリール、ヘテロアリール、スピロ、ヘテロシクロアルキル、アリール-C7-11-アルキル-(アリール-C1-6-アルキル-)及びヘテロアリール-C6-10-アルキル(ヘテロアリール-C1-6-アルキル)の中から選択され、任意にOMe、CN、F、Cl又はBrで置換されていてもよい基を表し;或いは
R9、R10は、同一又は異なってよく、水素、COR9.1、CONR9.1R9.2、SO2R9.1又はSO2NR9.1R9.2を表し;
R9.1、R9.2は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル、C1-6-ハロアルキル、C3-8-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキル、アリール、ヘテロアリール、スピロ、ヘテロシクロアルキル、アリール-C1-6-アルキル-及びヘテロアリール-C1-6-アルキル-の中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表し、
或いは
NR9.1R9.2が一緒に5員又は6員環(任意にさらなるヘテロ原子を含んでよい)を形成している)
である)
の化合物であって、任意にその互変異性体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー及び混合物の形態でよく、かつ任意にその薬理学的に許容しうる酸付加塩、溶媒和物及び水和物でよい、前記化合物。
【請求項2】
請求項1に記載の下記式(IA)の化合物。
【化5】

(式中、
A、R1、R3、及びR4は前記意味を有していてもよく、かつ
R2aは、F、Cl、Br、I、CN、CF3、CF2H、CFH2及びNH2の中から選択される基;
又は
-O-C1-4-アルキル、C1-4-アルキル及びC2-6-アルケニルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表す。)
【請求項3】
式中、
R3が前記意味を有していてもよく、かつ
nが1又は2を表し、
R1がC1-4-アルキル又はNR1.1R1.2を表し;
R1.1、R1.2が、同一又は異なってよく、H又はC1-4-アルキルを表し;
R2及び/又はR2aが、同一又は異なってよく、水素、F又はClを表し;
かつ
R4が水素を表す、
請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
式中、
R1、R2、及びR4が前記意味を有していてもよく、かつ
R3が下記基:
【化6】

(式中、
Xは任意に置換されていてもよいC1-3-アルキレンを表し、
R5、R6、R7は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C1-6-ハロアルキル、C3-8-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリール-C1-5-アルキル、ヘテロアリール-C1-5-アルキル、ヘテロシクロアルキル-C1-5-アルキル-及びN(C1-3-アルキル)2-C1-4-アルキル-の中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表し、
或いは
NR6R7が、炭素原子から成り、任意にさらなるヘテロ原子として窒素又は酸素原子を含んでよい5員又は6員環を形成し、
或いは
NR6R7が、下記環:
【化7】

の中から選択される環を形成し、
R5.1は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-6-アルキル、C3-8-シクロアルキル、-CO-C1-3-アルキル及びCONH2の中から選択される基を表す)
の中から選択される基を表す、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
式中、
R1、R2、及びR4が前記意味を有していてもよく、かつ
R3が下記基:
【化8】

(式中、
x、yは、同一又は異なってよく、0、1、2又は3を表し、
WはNR9又はCR9R10を表し;
R8はH、OR8.1又はNR8.1R8.2を表し、
R8.1、R8.2は、同一又は異なってよく、水素、COR8.1.1、CONR8.1.1R8.1.2、又は任意に置換されていてもよいC1-6-アルキルを表し;
NR8.1R8.2が一緒に5員又は6員環(任意にさらなるヘテロ原子を含んでよい)を形成し;
R8.1.1、R8.1.2は、同一又は異なってよく、水素又は任意に置換されていてもよいC1-6-アルキルを表し、
R9、R10は、同一又は異なってよく、C1-6-アルキル、C3-8-シクロアルキル、C3-7-シクロアルキル-C1-4-アルキルの中から選択され、任意にOMe、CN、F、Cl又はBrで置換されていてもよい基を表し、或いは
R9、R10は、同一又は異なってよく、水素、COR9.1、CONR9.1R9.2、SO2R9.1又はSO2NR9.1R9.2を表し;
R9.1、R9.2は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-6-アルキル及びC3-8-シクロアルキルの中から選択され、任意に置換されていてもよい基を表し、
或いは
NR9.1R9.2が一緒に5員又は6員環(任意にさらなるヘテロ原子として酸素を含んでよい)を形成している)
を表す、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
医薬組成物として使うための請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
その病理がPI3-キナーゼの活性に関係する疾患の治療用医薬組成物を調製するための請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物の使用であって、治療的に有効な用量の式(I)の化合物が治療的利益を与えうる、前記使用。
【請求項8】
前記疾患が、気道の炎症性及びアレルギー性疾患であることを特徴とする請求項7に記載の使用。
【請求項9】
前記疾患が、慢性気管支炎、急性気管支炎、細菌若しくはウイルス感染又は真菌若しくは蠕虫に起因する気管支炎、アレルギー性気管支炎、毒性気管支炎、慢性閉塞性気管支炎(COPD)、喘息(内因性又はアレルギー性)、小児喘息、気管支拡張症、アレルギー性肺胞炎、アレルギー性又は非アレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎、嚢胞性線維症又はムコビシドーシス、α-1-抗トリプシン欠損症、咳嗽、肺気腫、間質性肺疾患、肺胞炎、反応性亢進気道、鼻ポリープ、肺水腫、種々の原因の間質性肺炎(例えば放射線誘発若しくは吸引起因、又は感染性間質性肺炎)、膠原病(例えばエリテマトーデス)、全身性強皮症、サルコイドーシス及びベック病の中から選択されることを特徴とする請求項7又は8に記載の使用。
【請求項10】
前記疾患が、皮膚の炎症性及びアレルギー性疾患に関することを特徴とする請求項7に記載の使用。
【請求項11】
前記疾患が、乾癬、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症(円形毛髪損失)、多形滲出性紅斑(スティーブンス-ジョンソン症候群)、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、発疹(じんま疹)、エリテマトーデス、濾胞性及び表面膿皮症、内因性及び外因性ざ瘡、紅斑性ざ瘡並びに他の炎症性及びアレルギー性又は増殖性皮膚疾患の中から選択されることを特徴とする請求項7又は10に記載の使用。
【請求項12】
前記疾患が、眼の炎症に関することを特徴とする請求項7に記載の使用。
【請求項13】
前記疾患が、例えば真菌又は細菌感染に起因する等の種々の結膜の炎症(結膜炎)、アレルギー性結膜炎、過敏性結膜炎、薬物誘発結膜炎、角膜炎及びブドウ膜炎という炎症の中から選択されることを特徴とする請求項7又は12に記載の使用。
【請求項14】
前記疾患が、鼻粘膜の疾患に関することを特徴とする請求項7に記載の使用。
【請求項15】
前記疾患が、アレルギー性鼻炎、アレルギー性副鼻腔炎及び鼻ポリープの中から選択される疾患に関することを特徴とする請求項7又は14に記載の使用。
【請求項16】
前記疾患が、自己免疫反応に関係する炎症性又はアレルギー性状態に関することを特徴とする請求項7に記載の使用。
【請求項17】
前記疾患が、クローン病、潰瘍性結腸炎、全身性エリテマトーデス、慢性肝炎、多発性硬化症、リウマチ性関節炎、乾癬性関節炎、変形性関節症、リウマチ性脊椎炎の中から選択される疾患に関することを特徴とする請求項7又は16に記載の使用。
【請求項18】
前記疾患が、腎臓の炎症に関することを特徴とする請求項7に記載の使用。
【請求項19】
前記疾患が、糸球体腎炎、間質性腎炎及び特発性ネフローゼ症候群の中から選択される疾患に関することを特徴とする請求項7又は18に記載の使用。
【請求項20】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物を含有する医薬製剤。
【請求項21】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物を含有する請求項20に記載の経口投与される医薬製剤。
【請求項22】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I)の1つ以上の化合物に加え、さらなる活性物質として、ベータミメティック、抗コリン薬、コルチコステロイド、他のPDE4-インヒビター、LTD4-アンタゴニスト、EGFR-インヒビター、ドーパミンアゴニスト、H1-抗ヒスタミン薬、PAF-アンタゴニスト及びPI3-キナーゼインヒビターの分類から選択される1つ以上の化合物又はその二種若しくは三種の組合せを含有する薬物組合せ。
【請求項23】
下記一般式(I):
【化9】

(式中、A、R1〜R4は前記意味を有していてもよい)
の化合物の調製方法であって、
(a)下記式(II):
【化10】

(式中、R1は前記意味を有する)
の化合物を下記式:
【化11】

(式中、R4は前記意味を有し、かつAgは脱離基を表す)
の化合物と反応させること、
及び
(b)工程(a)から生じる下記一般式(III):
【化12】

(式中、R1〜R4は前記意味を有する)
の化合物を下記一般式:
【化13】

(式中、R2及びnは前記意味を有し、かつBは脱離基を表す)
の化合物と反応させること、
及び
(c)工程(b)から生じる下記一般式(IV):
【化14】

(式中、R1、R2、R4及びnは前記意味を有し、かつBは脱離基を表す)
の化合物を下記一般式:
【化15】

(式中、R3は前記意味を有する)
の化合物と反応させること
を特徴とする方法。
【請求項24】
下記一般式(II):
【化16】

(式中、R1は前記意味を有する)
の化合物であって、任意にその互変異性体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー及び混合物の形態でよく、かつ任意にその薬理学的に許容しうる酸付加塩でよい、前記化合物。
【請求項25】
下記一般式(III):
【化17】

(式中、R1及びR4は前記意味を有する)
の化合物であって、任意にその互変異性体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー及び混合物の形態でよく、かつ任意にその薬理学的に許容しうる酸付加塩でよい、前記化合物。
【請求項26】
下記一般式(IV):
【化18】

(式中、A、R1、R2、R4及びnは前記意味を有し、かつBは脱離基を表す)
の化合物であって、任意にその互変異性体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー及び混合物の形態でよく、かつ任意にその薬理学的に許容しうる酸付加塩でよい、前記化合物(但し、R2=H、B=Cl及びR4=Hの場合、R1はメチルでありえない(WO 2006040279 (D5) p.267 Ex.383のため挿入した一部放棄)。)

【公表番号】特表2009−532413(P2009−532413A)
【公表日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−503532(P2009−503532)
【出願日】平成19年3月27日(2007.3.27)
【国際出願番号】PCT/EP2007/052912
【国際公開番号】WO2007/115929
【国際公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】