説明

テレビ電話広告システム

【課題】 ビデオによる宣伝広告が行えると共に、広告主側の要求により宣伝場所に集まる人々の情報を直接的に得ることができるようにする。
【解決手段】 広告放送中継センター3は、宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cに広告番組を一斉送信する。宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cは、送られてきた広告番組を再生すると共に、モニター信号を広告放送中継センター3に送る。広告主は、各宣伝場所の様子をモニターする場合には、モニター用テレビ電話端末21a、21b、21cで、モニターしたい宣伝場所を指定して広告放送中継センター3との接続処理を行う。広告放送中継センター3は、要求に応じて、各宣伝場所の宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cからのモニター信号を中継し、要求のあった広告主側のモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cに向けて送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駅や商店街等、大衆の集まる場所に設けられた宣伝用テレビ電話端末により不特定多数の人々に宣伝広告を行うテレビ電話広告システムに関する。
【背景技術】
【0002】
駅や商店街等、大衆の集まる場所にテレビ受像機を設置し、ビデオカセットプレーヤやDVD(Digital Versatile Disc)プレーヤで広告番組を再生して、ビデオによる宣伝広告を行っている光景を良く見かける。このようなビデオによる宣伝広告では、商品の機能や利点を動画により細かく説明でき、多大な広告効果が期待できる。また、このようなビデオによる広告では、新商品に合わせて広告内容を簡単に更新できると共に、1台のテレビ受像機で、多数の会社の宣伝、広告を行うことができる。このようなビデオによる宣伝広告は、例えば、特許文献1に記載されている。
【特許文献1】登録実用新案第3065541号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このようなビデオによる宣伝広告を行った場合、広告主側では、どのくらいの人々がどのくらいの時間宣伝広告を見ているか、また、宣伝広告を見ている人々の反応はどうか、というような宣伝広告に対する人々の反応の情報を得たいと考えている。
【0004】
ところが、従来のビデオによる宣伝広告では、ビデオによる宣伝広告の番組をテレビ受像機に再生しているだけで、広告主がそこに集まる人々の情報を直接的に得ることができない。
【0005】
本発明は、上述の課題を鑑み、大衆の集まる場所でビデオによる宣伝広告を行えると共に、広告主側の要求により、広告主がそこに集まる人々の情報を直接的に得ることができるようにしたテレビ電話広告システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るテレビ電話広告システムは、各宣伝場所に置かれた宣伝用テレビ電話端末と、各広告主側に置かれたモニター用テレビ電話端末と、広告番組を各宣伝場所の宣伝用テレビ電話端末に一斉に送信すると共に、宣伝用テレビ電話端末からのモニター信号をモニター用テレビ電話端末に中継する広告放送中継センターと、宣伝用テレビ電話端末と広告放送中継センターとの間及び広告放送中継センターとモニター用テレビ電話端末との間を接続する通信網とからなり、広告放送中継センターは、各宣伝場所の宣伝用テレビ電話端末に広告番組を一斉送信し、各宣伝場所の宣伝用テレビ電話端末は、広告放送中継センターから送られてきた広告番組を再生すると共に、各宣伝場所の周辺の映像を映したモニター信号を広告放送中継センターに送り、モニター用テレビ電話端末は、モニターしたい宣伝場所を指定して広告放送中継センターと接続し、広告放送中継センターは、指定された宣伝場所の宣伝用テレビ電話端末からのモニター信号を中継し、要求のあった広告主側のモニター用テレビ電話端末に向けて送信するようにしたことを特徴とする。
【0007】
好ましくは、モニター用テレビ電話端末からの一斉放送信号を、放送中継センターを介して、各宣伝場所の宣伝用テレビ電話端末に送信するようにしたことを特徴とする。
【0008】
好ましくは、広告放送中継センターは、各宣伝場所に置かれた宣伝用テレビ電話端末との通信を行う宣伝側中継テレビ電話端末と、各広告主側に置かれたモニター用テレビ電話端末との通信を行うモニター側中継テレビ電話端末とを含み、モニター用テレビ電話端末は、モニター側中継テレビ電話端末のうちモニターしたい宣伝場所に対応する端末を指定して接続処理を行うようにしたことを特徴とする。
【0009】
好ましくは、広告放送中継センターは、各宣伝場所に置かれた宣伝用テレビ電話端末との通信を行う宣伝側中継テレビ電話端末と、各広告主側に置かれたモニター用テレビ電話端末との通信を行うモニター側中継テレビ電話端末と、広告主側のモニター用テレビ電話端末からのモニター要求を受け付ける制御用テレビ電話端末と、コントローラとを含み、モニター用テレビ電話端末は、制御用テレビ電話端末と接続処理を行い、モニターしたい宣伝場所を指定してモニター要求を送り、制御用テレビ電話端末は、受信したモニター要求を前記コントローラに送り、コントローラは、受信したモニター要求に応じて、要求された宣伝場所のモニター信号を要求のあった広告主側のモニター用テレビ電話端末に中継する制御を行うようにしたことを特徴とする。
【0010】
好ましくは、宣伝用テレビ電話端末、モニター用テレビ電話端末、宣伝側中継テレビ電話端末、モニター側中継テレビ電話端末は、専用テレビ電話端末から構成されるようにしたことを特徴とする。
【0011】
好ましくは、宣伝用テレビ電話端末、モニター用テレビ電話端末、宣伝側中継テレビ電話端末、モニター側中継テレビ電話端末は、パーソナルコンピュータを用いたテレビ電話端末から構成されるようにしたことを特徴とする。
【0012】
好ましくは、宣伝用テレビ電話端末、モニター用テレビ電話端末、宣伝側中継テレビ電話端末、モニター側中継テレビ電話端末は、専用テレビ電話端末と、パーソナルコンピュータを用いたテレビ電話端末とを混在させるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、各宣伝場所に置かれた宣伝用テレビ電話端末と、各広告主側に置かれたモニター用テレビ電話端末と、広告番組を各宣伝場所の宣伝用テレビ電話端末に一斉に送信すると共に、宣伝用テレビ電話端末からのモニター信号をモニター用テレビ電話端末に中継する広告放送中継センターと、宣伝用テレビ電話端末と広告放送中継センターとの間及び広告放送中継センターとモニター用テレビ電話端末との間を接続する通信網とからなり、広告放送中継センターは、各宣伝場所の宣伝用テレビ電話端末に広告番組を一斉送信し、各宣伝場所の宣伝用テレビ電話端末は、広告放送中継センターから送られてきた広告番組を再生すると共に、各宣伝場所の周辺の映像を映したモニター信号を広告放送中継センターに送り、モニター用テレビ電話端末は、モニターしたい宣伝場所を指定して広告放送中継センターと接続し、広告放送中継センターは、指定された宣伝場所の宣伝用テレビ電話端末からのモニター信号を中継し、要求のあった広告主側のモニター用テレビ電話端末に向けて送信するようにしているので、大衆の集まる場所でビデオによる宣伝広告を行えると共に、広告主側の要求により、広告主がそこに集まる人々の情報を直接的に得ることができる。
【0014】
また、本発明によれば、モニター用テレビ電話端末からの一斉放送信号を、放送中継センターを介して、各宣伝場所の宣伝用テレビ電話端末に送信するようにしているので、広告主のテレビ電話から宣伝広告を直接一斉送信できると共に、災害時の緊急放送や、選挙放送等に利用することができる。
【0015】
また、本発明によれば、広告放送中継センターは、各宣伝場所に置かれた宣伝用テレビ電話端末との通信を行う宣伝側中継テレビ電話端末と、各広告主側に置かれたモニター用テレビ電話端末との通信を行うモニター側中継テレビ電話端末とを含み、モニター用テレビ電話端末は、モニター側中継テレビ電話端末のうちモニターしたい宣伝場所に対応する端末を指定して接続処理を行うようにしているので、広告主は、各広告主側に置かれたモニター用テレビ電話端末で、モニターしたい宣伝場所に対応するモニター側中継テレビ電話端末を指定して接続処理を行うことで、要求のあった宣伝用テレビ電話端末の周辺の映像を映したモニター信号を、要求を出した広告主のモニター用テレビ電話端末に送ることができる。
【0016】
また、本発明によれば、広告放送中継センターは、各宣伝場所に置かれた宣伝用テレビ電話端末との通信を行う宣伝側中継テレビ電話端末と、各広告主側に置かれたモニター用テレビ電話端末との通信を行うモニター側中継テレビ電話端末と、広告主側のモニター用テレビ電話端末からのモニター要求を受け付ける制御用テレビ電話端末と、コントローラとを含み、モニター用テレビ電話端末は、制御用テレビ電話端末と接続処理を行い、モニターしたい宣伝場所を指定してモニター要求を送り、制御用テレビ電話端末は、受信したモニター要求を前記コントローラに送り、コントローラは、受信したモニター要求に応じて、要求された宣伝場所のモニター信号を要求のあった広告主側のモニター用テレビ電話端末に中継する制御を行うようにしているので、広告主は、各広告主側に置かれたモニター用テレビ電話端末で、制御用テレビ電話端末との接続処理を行い、モニターしたい宣伝場所を指定してモニター要求を送ることで、要求のあった宣伝用テレビ電話端末の周辺の映像を映したモニター信号を、要求を出した広告主のモニター用テレビ電話端末に送ることができる。
【0017】
本発明によれば、宣伝用テレビ電話端末、モニター用テレビ電話端末、宣伝側中継テレビ電話端末、モニター側中継テレビ電話端末は、専用テレビ電話端末から構成され、又はパーソナルコンピュータを用いたテレビ電話端末から構成されるようになっている。また、宣伝用テレビ電話端末、モニター用テレビ電話端末、宣伝側中継テレビ電話端末、モニター側中継テレビ電話端末は、専用テレビ電話端末と、パーソナルコンピュータによるテレビ電話端末とが混在されるようになっている。これにより、専用テレビ電話端末ばかりでなく、パーソナルコンピュータを用いてシステムを構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
第1実施形態.
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明が適用されたテレビ電話広告システムの第1実施形態を示すものである。
【0019】
図1において、宣伝場所1a、1b、1cには、宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cが置かれている。宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cには、ディスプレイ12a、12b、12cと、カメラ13a、13b、13cと、スピーカ14a、14b、14cと、マイクロフォン15a、15b、15cが備えられている。宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cの通信端子COMは通信網5aに接続されており、宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cと広告放送中継センター3とは、インターネット等の通信網5aを介して接続可能とされている。
【0020】
宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cのディスプレイ12a、12b、12cには、広告放送中継センター3から送られてきた宣伝広告の番組が映し出され、スピーカ14a、14b、14cからは、その広告番組の音声が出力される。宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cの周辺に集まった人々の様子は、カメラ13a、13b、13cによりそれぞれ撮影され、また、その周辺の音は、マイクロフォン15a、15b、15cによりそれぞれ集音される。宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cの周辺に集まった人々の様子や、その周辺で集音された音声は、モニター信号として、宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cから広告放送中継センター3に送られる。
【0021】
各広告主の事務所2a、2b、2cには、各宣伝場所1a、1b、1cでの様子をモニターするためのモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cがそれぞれ置かれている。モニター用テレビ電話端末21a、21b、21cには、ディスプレイ22a、22b、22cと、カメラ23a、23b、23cと、スピーカ24a、24b、24cと、マイクロフォン25a、25b、25cが備えられている。広告主の事務所2a、2b、2cのモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cの通信端子COMは通信網5bに接続されており、モニター用テレビ電話端末21a、21b、21cは広告放送中継センター3とインターネット等の通信網5bを介して接続可能とされている。
【0022】
広告放送中継センター3は、各宣伝場所1a、1b、1cの宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cに、広告番組を一斉に送信している。また、広告放送中継センター3は、広告主側のモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cからの要求に応じて、各宣伝場所1a、1b、1cのモニター信号を、要求のあった広告主のモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cに中継している。
【0023】
図2に示すように、広告放送中継センター3には、宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32cと、モニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cとが設けられている。宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32cは、宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cとの通信を行う。モニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cは、モニター用テレビ電話端末21a、21b、21cとの通信を行う。
【0024】
宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32cの通信端子COMは通信網5aに接続されており、宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32cは、通信網5aを介して、宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cと接続可能とされている。モニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cの通信端子COMは通信網5bに接続されており、モニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cは、通信網5bを介して、モニター用テレビ電話端末21a、21b、21cと接続可能とされている。
【0025】
宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32cの映像出力端子VO及び音声出力端子AOは、モニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cの映像入力端子VI及び音声入力端子AIにそれぞれ接続されている。
【0026】
また、広告放送中継センター3には、DVDプレーヤ等の放送機器31が備えられている。放送機器31の映像出力端子VO及び音声出力端子AOは、宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32cの映像入力端子VI及び音声入力端子AIに接続されている。
【0027】
図3に示すように、このようなテレビ電話広告システムでは、宣伝広告を行う場合、広告放送中継センター3の宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32cと、宣伝場所1a、1b、1cの宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cとが通信網5aを介してそれぞれ接続される。また、広告放送中継センター3の放送機器31で、宣伝広告番組が再生され、広告信号が生成される。
【0028】
放送機器31からの広告信号は、宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32cの映像入力端子VI及び音声入力端子AIにそれぞれ入力され、宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32cから、通信網5aを介して、宣伝場所1a、1b、1cの宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cに一斉に送られる。これにより、駅や商店街等の宣伝場所1a、1b、1cに設置された宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cのディスプレイ12a、12b、12c(図1)に、広告番組の画像が映し出され、そのスピーカ14a、14b、14cから、広告番組の音声が出力される。
【0029】
このとき、図1に示すように、各宣伝場所1a、1b、1cに集まっている人々の様子は、各宣伝場所1a、1b、1cの宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cのカメラ13a、13b、13cで撮影されている。また、各宣伝場所1a、1b、1cの周辺の音声がマイクロフォン15a、15b、15cで集音されている。
【0030】
図3において、この各宣伝場所1a、1b、1cの様子を撮影した画像信号やその周辺の音声信号は、モニター信号として、宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cから、通信網5aを介して、広告放送中継センター3の宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32cにそれぞれ送られる。
【0031】
広告主は、各宣伝場所1a、1b、1cの様子をモニターする場合には、広告主の事務所2a、2b、2cのモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cで、広告放送中継センター3のモニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cのうち、モニターしたい宣伝場所に対応する端末に接続する。すなわち、宣伝場所1aの様子をモニターしたい場合には、モニター側中継テレビ電話端末33aに接続し、宣伝場所1bの様子をモニターしたい場合には、モニター側中継テレビ電話端末33bに接続し、宣伝場所1cの様子をモニターしたい場合には、モニター側中継テレビ電話端末33cに接続する。これにより、指定された宣伝場所の様子を示すモニター信号が、宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cから、宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32c、モニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cを介して、要求のあった広告主のモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cに送られる。
【0032】
図4の例では、広告主の事務所2aにあるモニター用テレビ電話端末21aで、宣伝場所1bの宣伝用テレビ電話端末11bの周辺の様子をモニターするものとする。この場合には、モニター用テレビ電話端末21aをモニター側中継テレビ電話端末33bに接続する。
【0033】
モニター用テレビ電話端末21aがモニター側中継テレビ電話端末33bに接続されると、宣伝場所1bの様子を示すモニター信号は、宣伝側中継テレビ電話端末32b、モニター側中継テレビ電話端末33bを介して、要求のあった広告主のモニター用テレビ電話端末21aに送られる。
【0034】
これにより、事務所2aのモニター用テレビ電話端末21aのディスプレイ22a(図1)に、宣伝用テレビ電話端末11bの周辺で広告を見ている人々の様子が映し出され、また、スピーカ24aからは、宣伝用テレビ電話端末11bの周辺で広告を見ている人の声等が出力される。
【0035】
このように、本発明が適用されたテレビ電話広告システムでは、広告主は、広告放送中継センター3の、モニターしたい宣伝場所に対応するモニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cを指定して接続処理を行うことにより、各広告主の事務所2a、2b、2cのモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cで各宣伝場所1a、1b、1cの様子をモニターすることができる。このため、広告主は、各宣伝場所での人々の反応を直接知ることができる。
【0036】
各広告主の事務所2a、2b、2cのモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cで各宣伝場所1a、1b、1cの様子をモニターすると、図5(A)に示すように、各宣伝場所1a、1b、1cの様子を示す画面61が映し出される。更に、図5(B)に示すように、各宣伝場所1a、1b、1cの様子を示す画面61と、宣伝広告の番組の画面62とを合成させて表示させるようにしても良い。
【0037】
次に、本発明が適用されたテレビ電話広告システムで用いることができるテレビ電話端末について説明する。
【0038】
上述の例では、宣伝場所1a、1b、1cに、宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cが置かれ、広告主の事務所2a、2b、2cに、モニター用テレビ電話端末21a、21b、21cが置かれている。更に、広告放送中継センター3に、宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32cと、モニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cとが置かれている。
【0039】
これらのテレビ電話端末のうち、広告放送中継センター3の宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32cは、外部からのアナログ映像信号及びアナログ音声信号を入力するための映像入力端子VI及び音声入力端子AIと、外部にアナログ映像信号及びアナログ音声信号を出力するための映像出力端子VO及び音声出力端子AOとを有するものが用いられる。モニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cとしては、外部からのアナログ映像信号及びアナログ音声信号を入力するための映像入力端子VI及び音声入力端子AIとを有するものが用いられる。
【0040】
各宣伝場所1a、1b、1cの宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cとしては、宣伝広告効果を考えると、大画面のディスプレイを有するものを用いることが望ましい。また、ディスプレイとして、テレビ受像機を用いるようにしても良い。広告主側のモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cとしては、通常のテレビ電話の端末と同様のものが用いられる。
【0041】
また、テレビ電話端末としては、専用テレビ電話端末と、パーソナルコンピュータを使ってソフトウェアによりテレビ電話の機能を持たせたものがある。本発明が適用されたテレビ電話広告システムは、専用テレビ電話端末を使って実現しても良いし、パーソナルコンピュータを使ったテレビ電話端末で実現しても良い。
【0042】
図6は、専用テレビ電話端末の一例を示すものである。図6において、制御部101は、テレビ電話端末全体の制御を行っている。制御部101には、操作部102から、通話先と接続する操作等を行うための入力が与えられる。また、制御部101には、制御インターフェース103を介して、外部から入出力が与えられる。
【0043】
カメラ111による撮影で得られた映像信号は、セレクタ112に供給される。また、セレクタ112には、映像入力端子113からアナログ映像信号が供給される。セレクタ112の出力信号は、A/D(Analog to Digital)コンバータ114でディジタル化され、画像符号化/復号化部115に送られる。画像符号化/復号化部115により、入力映像信号は、所定の符号化方式(例えばMPEG(Moving Picture Coding Experts Group)4)により符号化される。
【0044】
マイクロフォン121により集音された音声信号は、セレクタ122に供給される。また、セレクタ122には、音声入力端子123からのアナログ音声信号が供給される。セレクタ122の出力信号は、A/Dコンバータ124でディジタル化され音声符号化/復号化部125に送られる。音声符号化/復号化部125により、入力音声信号は、所定の符号化方式(例えばMPEG4 AAC(MPEG4 Advanced Audio Coding ))により符号化される。
【0045】
画像符号化/復号化部115により符号化された映像データ及び音声符号化/復号化部125により符号化された音声データは、パケット化され、通信インターフェース126を介して出力される。
【0046】
通信インターフェース126を介して送られてきた映像データ及び音声データのパケットは分解され、映像データは画像符号化/復号化部115に送られ、音声データは音声符号化/復号化部125に送られる。
【0047】
画像符号化/復号化部115で、映像データが復号され、復号された映像データは、D/A(Digital to Analog)コンバータ131を介して、セレクタ132に供給される。セレクタ132の出力信号は、ディスプレイ133に供給されると共に、映像出力端子134に供給される。ディスプレイ133には、送られてきた画像が映し出される。
【0048】
音声符号化/復号化部125で、音声データが復号され、復号された音声データは、D/Aコンバータ141を介して、セレクタ142に供給される。セレクタ142の出力信号は、スピーカ143に供給されると共に、音声出力端子144に供給される。スピーカ143には、送られてきた音声が出力される。
【0049】
このようなテレビ電話端末では、通信インターフェース126が設けられている。この通信インターフェース126は、図1、図2における通信端子COMに対応しており、この通信インターフェース126により、インターネット等により通信を行うことができる。
【0050】
また、このようなテレビ電話端末では、映像入力端子113及び音声入力端子123と設けられている。この映像入力端子113及び音声入力端子123は、それぞれ、図2における映像入力端子VI及び音声入力端子AIに対応しており、この映像入力端子113及び音声入力端子123により、アナログの映像信号及び音声信号を外部から取り込むことができる。また、映像出力端子134及び音声出力端子144が設けられている。この映像出力端子134及び音声出力端子144は、それぞれ、図2における映像出力端子VO及び音声出力端子AOに対応しており、この映像出力端子134及び音声入力端子144により、アナログの映像信号及び音声信号を外部に出力することができる。
【0051】
また、制御インターフェース103により、外部からのコマンドを入力して動作制御を行ったり、外部にコマンドを送って外部機器を制御したりすることができる。
【0052】
パーソナルコンピュータを用いたテレビ電話端末は、上述と同様な制御をソフトウェアにより実現される。
【0053】
第2実施形態.
図7は、本発明の第2実施形態を示すものである。この実施形態では、広告放送中継センター3に、宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32cと、モニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cと共に、制御用テレビ電話端末34と、コントローラ35とが設けられている。制御用テレビ電話端末34は、モニター用テレビ電話端末21a、21b、21cからのモニター要求を受け付ける。
【0054】
なお、各宣伝場所1a、1b、1cの宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11c、各広告主の事務所のモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cの構成については、第1実施形態と同様であり、その説明を省略する。
【0055】
宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32cの通信端子COMは通信網5aに接続されており、宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32cは、通信網5aを介して、宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cと接続可能とされている。モニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cの通信端子COMは通信網5bに接続されており、モニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cは、通信網5bを介して、モニター用テレビ電話端末21a、21b、21cと接続可能とされている。制御用テレビ電話端末34の通信端子COMは通信網5bに接続されており、制御用テレビ電話端末34は、通信網5bを介して、モニター用テレビ電話端末21a、21b、21cと接続可能とされている。
【0056】
宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32cの映像出力端子VO及び音声出力端子AOは、モニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cの映像入力端子VI及び音声入力端子AIにそれぞれ接続されている。宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32c及びモニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cの制御端子CNTはコントローラ35に接続されており、宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32c及びモニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cは、コントローラ35により自動送信や自動応答等の処理を行うことができる。
【0057】
また、広告放送中継センター3には、DVDプレーヤ等の放送機器31が備えられている。放送機器31の制御端子CNTはコントローラ35に接続されており、放送機器31は、コントローラ35により、自動再生やプログラム再生等の処理を行うことができる。放送機器31の映像出力端子VO及び音声出力端子AOは、宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32cの映像入力端子VI及び音声入力端子AIに接続されている。
【0058】
広告主は、各宣伝場所1a、1b、1cの様子をモニターする場合には、図8に示すように、広告主の事務所2a、2b、2cのモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cで、広告放送中継センター3の制御用テレビ電話端末34に接続し、自局呼出信号(アドレス)と、モニターしたい場所を指定して、モニター要求を送る。図8の例では、モニター用テレビ電話端末21aが制御用テレビ電話端末34に接続され、モニター用テレビ電話端末21aから制御用テレビ電話端末34に、モニター用テレビ電話端末21aの自局信号を付加し、宣伝場所1bのモニターを指定して、モニター要求が送られている。
【0059】
入力されたモニター要求は、モニター用テレビ電話端末21a、21b、21cから通信網5bを介して広告放送中継センター3の制御用テレビ電話端末34に送られ、コントローラ35に送られる。コントローラ35は、モニター要求を受け取ると、モニター用テレビ電話端末21a、21b、21cと制御用テレビ電話端末34とを切断し、モニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cの中から、対応する宣伝場所のモニター側中継テレビ電話端末を判断し、対応する宣伝場所のモニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cを、モニター要求のあった広告主のモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cに接続させる処理を行う。図8の例では、宣伝場所1bのモニターが指定されているので、モニター側中継テレビ電話端末33bに対して、モニター用テレビ電話端末21aへの接続処理が行われる。
【0060】
これにより、図9に示すように、指定された宣伝場所の様子を示すモニター信号が、宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cから、宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32c、モニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cを介して、モニター要求のあった広告主のモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cに送られる。
【0061】
図9の例では、モニター側中継テレビ電話端末33bとモニター用テレビ電話端末21aとが接続され、宣伝用テレビ電話端末11bからのモニター信号が、宣伝側中継テレビ電話端末32b、モニター側中継テレビ電話端末33bを介して、モニター要求のあった広告主のモニター用テレビ電話端末21aに送られ、モニター用テレビ電話端末21aのディスプレイ22aに、宣伝用テレビ電話端末11bの周辺で広告を見ている人々の様子が映し出され、また、スピーカ24aからは、宣伝用テレビ電話端末11bの周辺で広告を見ている人の声等が出力される。
【0062】
図10は、このときの処理を示すものである。例えば、広告主の事務所2aにいるその広告主が宣伝場所1bのモニターしたいとする。この場合には、図10に示すように、広告主は事務所2aのモニター用テレビ電話端末21aで広告放送中継センター3の制御用テレビ電話端末34と接続する(ステップS1)。そして、モニター用テレビ電話端末21aの自局信号を付加し、宣伝場所1bを指定して、モニター要求を入力する。入力されたモニター要求は、モニター用テレビ電話端末21aから、制御用テレビ電話端末34に送られ(ステップS2)、制御用テレビ電話端末34からコントローラ35に送られる(ステップS3)。
【0063】
コントローラ35は、モニター要求を受け取ると、制御用テレビ電話端末34とモニター用テレビ電話端末21aとの切断処理を行い(ステップS4)、制御用テレビ電話端末34とモニター用テレビ電話端末21aとを切断させる(ステップS5)。そして、指定された宣伝場所に対応するモニター側中継テレビ電話端末(この場合にはモニター側中継テレビ電話端末33b)を判断する(ステップS6)。指定された宣伝場所に対応するモニター側中継テレビ電話端末が判断されたら、モニター側中継テレビ電話端末33bを、モニター要求のあった広告主の事務所2aのモニター用テレビ電話端末21bに接続させる処理を行い(ステップS7)、モニター側中継テレビ電話端末33bとモニター用テレビ電話端末21bとを接続させる(ステップS8)。
【0064】
宣伝場所1bのモニター信号は、宣伝用テレビ電話端末11bから、広告放送中継センター3の宣伝側中継テレビ電話端末32bに送られ、宣伝側中継テレビ電話端末32bからモニター側中継テレビ電話端末33bに送られている。モニター側中継テレビ電話端末33bとモニター用テレビ電話端末21bとが接続されると、このモニター信号は、モニター側中継テレビ電話端末33bからモニター用テレビ電話端末21aに送られる(ステップS9)。これにより、宣伝場所1bのモニター信号が広告主の事務所2aのモニター用テレビ電話端末21aに送られ、モニター用テレビ電話端末21aのディスプレイ22aには、宣伝場所1bで広告を見ている人々の様子が映し出され、また、スピーカからは、宣伝場所1bで広告を見ている人々の声等が出力される。
【0065】
第3実施形態.
上述の実施形態では、広告主側のモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cは、宣伝場所のモニター画面をモニターするために用いられているが、広告主側から宣伝場所1a、1b、1cの宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cに一斉放送が行えるようにしても良い。
【0066】
図11及び図12は、本発明の第3実施形態を示すものである。この実施形態は、広告主側のモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cで、宣伝場所1a、1b、1cの宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cに一斉放送が行えるようにしたものである。
【0067】
この実施形態では、モニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cに映像出力端子VO及び音声出力端子AOが設けられ、放送機器31に映像入力端子VI及び音声入力端子AIが設けられる。モニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cの映像出力端子VO及び音声出力端子AOは、放送機器31の映像入力端子VI及び音声入力端子AIに接続される。なお、一斉放送を行うときには、放送機器31は、その映像入力端子VI及び音声入力端子AIからの映像信号及び音声信号が、映像出力端子VO及び音声出力端子AOから直接出力されるように設定しておく。
【0068】
広告主の事務所2a、2b、2cには、放送機器(図示せず)が設けられる。または、広告主側のモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cのカメラ23a、23b、23cやマイクロフォン25a、25b、25cを使って、ライブで一斉放送が行われる。広告主からの放送としては、宣伝広告の他に、災害時の緊急放送や、選挙放送等が考えられる。
【0069】
広告主側のモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cを使って一斉放送を行う場合には、図11に示すように、広告主の事務所2a、2b、2cのモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cで、広告放送中継センター3の制御用テレビ電話端末34に接続し、自局呼出信号(アドレス)と、モニターしたい場所と、一斉放送の有無を含めて、モニター要求を送る。図11の例では、モニター用テレビ電話端末21aが制御用テレビ電話端末34に接続され、モニター用テレビ電話端末21aから制御用テレビ電話端末34に、モニター用テレビ電話端末21aの自局呼出信号(アドレス)と、モニターしたい場所(宣伝場所1b)と、一斉放送の有り情報を含めて、モニター要求が送られている。
【0070】
入力されたモニター要求は、モニター用テレビ電話端末21a、21b、21cから通信網5bを介して広告放送中継センター3の制御用テレビ電話端末34に送られ、コントローラ35に送られる。コントローラ35は、モニター要求を受け取ると、モニター用テレビ電話端末21a、21b、21cと制御用テレビ電話端末34とを切断し、モニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cの中から、対応する宣伝場所のモニター側中継テレビ電話端末を判断し、対応する宣伝場所のモニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cを、モニター要求のあった広告主のモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cに接続させる処理を行う。また、コントローラ35は、一斉放送の有無を判断し、一斉放送有りの場合には、指定された宣伝場所(宣伝場所1b)に対応するモニター側中継テレビ電話端末33bからの映像信号及び音声信号のみ出力されるように、設定を行う。
【0071】
対応する宣伝場所のモニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cと、モニター要求のあった広告主のモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cとが接続されたら、モニター要求のあった広告主のモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cから、一斉放送信号が送られる。
【0072】
図11の例では、宣伝場所1bのモニターが指定されているので、モニター側中継テレビ電話端末33bに対して、モニター用テレビ電話端末21aへの接続処理が行われる。モニター側中継テレビ電話端末33bと、モニター用テレビ電話端末21aとが接続されたら、図12に示すように、モニター要求のあった広告主のモニター用テレビ電話端末21aから、一斉放送信号が送られる。
【0073】
モニター用テレビ電話端末21aからの一斉放送信号は、モニター側中継テレビ電話端末33bを介して、放送機器31に送られる。このとき、放送機器31は、その映像入力端子VI及び音声入力端子AIからの映像信号及び音声信号が映像出力端子VO及び音声出力端子AOから直接出力されるように設定してあるので、この一斉放送信号は、放送機器31から宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32cを介して、宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cに送られる。これにより、宣伝場所1a、1b、1cの宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11cのディスプレイ12a、12b、12cには、広告主2aのモニター用テレビ電話端末21aから送られてきた一斉放送の番組が映し出され、スピーカ14a、14b、14cからは、その一斉放送の番組の音声が出力される。
【0074】
このとき、宣伝用テレビ電話端末11bの周辺に集まった人々の様子や、その周辺で集音された音声は、モニター信号として、宣伝用テレビ電話端末11bから広告放送中継センター3に送られる。図11に示すように、宣伝用テレビ電話端末11bからのモニター信号が、宣伝側中継テレビ電話端末32b、モニター側中継テレビ電話端末33bを介して、モニター要求のあった広告主のモニター用テレビ電話端末21aに送られ、モニター用テレビ電話端末21aのディスプレイ22aに、宣伝用テレビ電話端末11bの周辺で広告を見ている人々の様子が映し出され、また、スピーカ24aからは、宣伝用テレビ電話端末11bの周辺で広告を見ている人の声等が出力される。
【0075】
なお、他の宣伝場所の宣伝側テレビ電話端末11a、11b、11cの様子をモニターしたい場合には、他のモニター場所を指定して、モニター要求を送り、上述と同様の処理をすれば良い。
【0076】
第4実施形態.
図13は、本発明の第4実施形態を示すものである。前述したように、本発明が適用されたテレビ電話広告システムは、専用テレビ電話端末を使って実現しても良いし、パーソナルコンピュータを使ったテレビ電話端末で実現しても良いし、専用テレビ電話端末とパーソナルコンピュータを用いたテレビ電話端末とを混在させるようにしても良い。
【0077】
この実施形態は、専用テレビ電話端末と、パーソナルコンピュータを使ったテレビ電話端末とを混在させたものである。パーソナルコンピュータを用いたテレビ電話端末の場合には、ビデオ入力や音声入力、ビデオ出力や音声出力がディジタルの場合がある。これに対して、専用テレビ電話端末のビデオ入力や音声入力、ビデオ出力や音声出力は、アナログである。このため、専用テレビ電話端末とパーソナルコンピュータを用いたテレビ電話端末とを接続する場合には、その段間に、A/DコンバータやD/Aコンバータが必要な場合がある。また、パーソナルコンピュータを用いたテレビ電話端末は、画像フォーマットが通常のテレビ方式と異なっている場合がある。このため、専用テレビ電話端末の映像出力からパーソナルコンピュータを使ったテレビ電話端末に映像を送る場合や、パーソナルコンピュータを使ったテレビ電話端末の映像出力から専用テレビ電話端末に映像を送る場合には、スキャンコンバータが必要な場合がある。
【0078】
この実施形態では、広告放送中継センター3の宣伝側中継テレビ電話端末32a、32b、32cが専用テレビ電話端末とされ、モニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cがパーソナルコンピュータを使ったテレビ電話端末とされている。この場合、宣伝側中継テレビ電話端末32aのビデオ出力がアナログなのに対して、パーソナルコンピュータを使ったモニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cのビデオ入力がディジタルであるため、モニター側中継テレビ電話端末33a、33b、33cの映像入力には、A/Dコンバータ51a、51b、51cが設けられる。他の構成については、前述の第1実施形態と同様であり、同一部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0079】
なお、図13では、広告放送中継センター3の部分についてのみ示しているが、宣伝場所1a、1b、1cの宣伝用テレビ電話端末11a、11b、11c、広告主の事務所2a、2b、2cのモニター用テレビ電話端末21a、21b、21cについても、専用テレビ電話端末と、パーソナルコンピュータを用いたテレビ電話端末とを混在させることができる。
【0080】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明は、駅や商店街等の大衆の集まる場所にテレビ電話を設置して宣伝広告を行うのに利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明が適用されたテレビ電話広告システムの概要を示すブロック図である。
【図2】本発明が適用されたテレビ電話広告システムの第1実施形態の説明に用いるブロック図である。
【図3】本発明が適用されたテレビ電話広告システムの第1実施形態における広告番組信号とモニター信号の流れの説明に用いるブロック図である。
【図4】本発明が適用されたテレビ電話広告システムの第1実施形態におけるモニター信号の伝送の説明に用いるブロック図である。
【図5】本発明が適用されたテレビ電話広告システムにおけるモニター画面の説明図である。
【図6】本発明が適用されたテレビ電話広告システムにおけるテレビ電話端末の一例のブロック図である。
【図7】本発明が適用されたテレビ電話広告システムの第2実施形態の説明に用いるブロック図である。
【図8】本発明が適用されたテレビ電話広告システムの第2実施形態におけるモニター要求と接続処理の説明に用いるブロック図である。
【図9】本発明が適用されたテレビ電話広告システムの第2実施形態におけるモニター信号の伝送の説明に用いるブロック図である。
【図10】本発明が適用されたテレビ電話広告システムの第2実施形態におけるモニター信号の伝送処理の説明に用いるシーケンス図である。
【図11】本発明が適用されたテレビ電話広告システムの第3実施形態における一斉放送の接続処理の説明に用いるブロック図である。
【図12】本発明が適用されたテレビ電話広告システムの第3実施形態における一斉放送信号の伝送の説明に用いるブロック図である。
【図13】本発明が適用されたテレビ電話広告システムの第4実施形態の説明に用いるブロック図である。
【符号の説明】
【0083】
1a、1b、1c 宣伝場所
2a、2b、2c 広告主の事務所
3 広告放送中継センター
5a、5b 通信網
11a、11b、11c 宣伝用テレビ電話端末
12a、12b、12c ディスプレイ
13a、13b、13c カメラ
14a、14b、14c スピーカ
15a、15b、15c マイクロフォン
21a、21b、21c モニター用テレビ電話端末
22a、22b、22c ディスプレイ
23a、23b、23c カメラ
24a、24b、24c スピーカ
25a、25b、25c マイクロフォン
31 放送機器
32a、32b、32c 宣伝側中継テレビ電話端末
33a、33b、33c モニター側中継テレビ電話端末
34 制御用テレビ電話端末
35 コントローラ
51a、51b、51c A/Dコンバータ
101 制御部
102 操作部
103 制御インターフェース
111 カメラ
112 セレクタ
113 映像入力端子
114 A/Dコンバータ
115 画像符号化/復号化部
121 マイクロフォン
122 セレクタ
123 音声入力端子
124 A/Dコンバータ
125 音声符号化/復号化部
126 通信インターフェース
131 D/Aコンバータ
132 セレクタ
133 ディスプレイ
134 映像出力端子
141 D/Aコンバータ
142 セレクタ
143 スピーカ
144 音声入力端子
144 音声出力端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各宣伝場所に置かれた宣伝用テレビ電話端末と、
各広告主側に置かれたモニター用テレビ電話端末と、
広告番組を前記各宣伝場所の宣伝用テレビ電話端末に一斉に送信すると共に、前記宣伝用テレビ電話端末からのモニター信号を前記モニター用テレビ電話端末に中継する広告放送中継センターと、
前記宣伝用テレビ電話端末と前記広告放送中継センターとの間及び前記広告放送中継センターと前記モニター用テレビ電話端末との間を接続する通信網とからなり、
前記広告放送中継センターは、前記各宣伝場所の宣伝用テレビ電話端末に前記広告番組を一斉送信し、
前記各宣伝場所の宣伝用テレビ電話端末は、前記広告放送中継センターから送られてきた前記広告番組を再生すると共に、前記各宣伝場所の周辺の映像を映したモニター信号を前記広告放送中継センターに送り、
前記モニター用テレビ電話端末は、モニターしたい宣伝場所を指定して前記広告放送中継センターと接続し、
前記広告放送中継センターは、指定された宣伝場所の宣伝用テレビ電話端末からのモニター信号を中継し、要求のあった広告主側のモニター用テレビ電話端末に向けて送信する
ようにしたことを特徴とするテレビ電話広告システム。
【請求項2】
更に、前記モニター用テレビ電話端末からの一斉放送信号を、前記放送中継センターを介して、前記各宣伝場所の宣伝用テレビ電話端末に送信するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のテレビ電話広告システム。
【請求項3】
前記広告放送中継センターは、前記各宣伝場所に置かれた宣伝用テレビ電話端末との通信を行う宣伝側中継テレビ電話端末と、前記各広告主側に置かれたモニター用テレビ電話端末との通信を行うモニター側中継テレビ電話端末とを含み、
前記モニター用テレビ電話端末は、前記モニター側中継テレビ電話端末のうちモニターしたい宣伝場所に対応する端末を指定して接続処理を行うようにしたことを特徴とする請求項1に記載のテレビ電話広告システム。
【請求項4】
前記広告放送中継センターは、前記各宣伝場所に置かれた宣伝用テレビ電話端末との通信を行う宣伝側中継テレビ電話端末と、前記各広告主側に置かれたモニター用テレビ電話端末との通信を行うモニター側中継テレビ電話端末と、前記広告主側のモニター用テレビ電話端末からのモニター要求を受け付ける制御用テレビ電話端末と、コントローラとを含み、
前記モニター用テレビ電話端末は、前記制御用テレビ電話端末と接続処理を行い、モニターしたい宣伝場所を指定してモニター要求を送り、
前記制御用テレビ電話端末は、受信したモニター要求を前記コントローラに送り、
前記コントローラは、前記受信したモニター要求に応じて、要求された宣伝場所のモニター信号を要求のあった広告主側のモニター用テレビ電話端末に中継する制御を行うようにしたことを特徴とする請求項1に記載のテレビ電話広告システム。
【請求項5】
前記宣伝用テレビ電話端末、前記モニター用テレビ電話端末、前記宣伝側中継テレビ電話端末、前記モニター側中継テレビ電話端末は、専用テレビ電話端末から構成されるようにしたことを特徴とする請求項1乃至4に記載のテレビ電話広告システム。
【請求項6】
前記宣伝用テレビ電話端末、前記モニター用テレビ電話端末、前記宣伝側中継テレビ電話端末、前記モニター側中継テレビ電話端末は、パーソナルコンピュータを用いたテレビ電話端末から構成されるようにしたことを特徴とする請求項1乃至4に記載のテレビ電話広告システム。
【請求項7】
前記宣伝用テレビ電話端末、前記モニター用テレビ電話端末、前記宣伝側中継テレビ電話端末、前記モニター側中継テレビ電話端末は、専用テレビ電話端末と、パーソナルコンピュータを用いたテレビ電話端末とを混在させるようにしたことを特徴とする請求項1乃至4に記載のテレビ電話広告システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−211005(P2006−211005A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−16717(P2005−16717)
【出願日】平成17年1月25日(2005.1.25)
【出願人】(505030029)
【Fターム(参考)】