説明

ディスクドライブ

【課題】本発明はディスクの排出・退避を適宜円滑に行うことが可能となるディスクドライブを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明のディスクドライブ1は、記録媒体を複数枚収容するチェンジャー2と、記録媒体を載置するデッキ1と、記録媒体を回転させるスピンドルモータ13と、ディスクの読み取り・記録を行う光学ピックアップ9と、スピンドルモータ13や光学ピックアップ9の他にディスクドライブ全体の駆動制御を行うマイコン14と、デッキ1の内の不当な箇所に記録媒体が接触しているか否かを検知する接触センサ21と、ディスクの回転角度を検知する角度センサ22とを備えていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスク状の記録媒体を読み取るディスクドライブ技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)のような円盤状のディスクが記録媒体として用いられている。さらに、近年は、それらの複数のディスクをストッカと呼ばれる収納部に収納し、それらの中からディスクをローディングし読み取る(再生する)オートチェンジャー型のディスクドライブが普及している。
【0003】
ディスクドライブは、ディスクをロード又はアンロードにするローディング機構と、ディスクを回転させるターンテーブル及びスピンドルモータと、ディスクの記録面の下方に対向配置され、レーザービームを集光する光学ピックアップと、光学ピックアップにシーク動作を行わせるシーク機構と、光ディスクの記録面の上方に対向配置され、磁場を印加する磁気ヘッドとを有している。
【0004】
スピンドルモータ、光学ピックアップ、シーク機構、磁気ヘッドのそれぞれは駆動により発熱する。特に、ディスクの下方には、配置された部品点数が多く、さらに光学ピックアップは内部に光源としてレーザーダイオードを有するため、他の部品より発熱が著しい。
【0005】
そのため、ディスクの下面(読み取り面側)の温度が上面の温度よりも高くなり、ディスクの上下面間で熱膨張量の差が生じ、ディスクが変形してしまう場合がある。ディスクの熱変形により、トラックずれや、フォーカスずれ、波面収差の増加等が生じやすくなる。
【0006】
このような事態を防ぐため、熱されたディスクを冷却するディスクドライブ(特許文献1)や情報記憶媒体の保護装置(特許文献2)に関する技術が公開された。
【特許文献1】特開平5−189866号公報
【特許文献2】特開平5−189950号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、特許文献1に記載のディスクドライブと、特許文献2に記載の情報記憶媒体の保護装置とは、上述したように、ディスクの熱変形を防ぐための冷却機構が設けられているものであり、すでに変形してしまったディスクの再生に対しては意味をなさないものであった。
【0008】
オートチェンジャーを有するディスクドライブ内でディスクが熱変形してしまうと、ディスクの排出やストッカへディスクを退避させる際に、ディスクの反り(変形)等が原因で、ローディング機構中で引っ掛かって動かなくなってしまう場合がある。勿論、ディスクが変形していなくても、ディスクが正常にロードされず所定の場所に位置されなかった場合なども、ディスクが正常に排出・退避されない場合がある。
【0009】
また、チェンジャータイプのデッキでない場合でも、ディスクを正常にイジェクトできない場合がある。
【0010】
このような場合、従来は、例えば、ディスクを一度元の位置に戻して再度排出や退避を
試みていたが、結局同じ位置で引っ掛かってしまい、スムーズな排出・退避が行われ難かった。その結果、最悪の場合は、ディスクがデッキ内部に取り残されてしまう虞がある。
【0011】
そこで、本発明はディスクの排出・退避を適宜円滑に行うことが可能となるディスクドライブを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は上記事項に鑑みてなされたものであり、すなわち本発明は、情報が記録されたディスクを回転させる回転手段と、回転手段により回転されたディスクに記録された情報を読み取る読取手段と、ディスクが所定の位置にあるか否かを検知する検知手段と、検知手段によりディスクが所定の位置にないと検知されたことを受けて、ディスクを所定の位置に移動させるために回転手段によりディスクを回転させる制御を行う制御手段とを備えることを特徴としている。
【0013】
本発明に係る所定の位置とは、ディスクが回転手段に正常にセットされた位置、或いはそれに加えてディスクに記録された情報を読取手段により読み取ることができる位置を含む。尚、回転手段は、ターンテーブルとそれを回転させるスピンドルモータとを含む構成とするのが好ましい。
【0014】
また、検知手段は、ディスクが所定の位置にあるか否かを検知することができる箇所であれば何れの場所であってもよい。尚、検知手段には、接触センサ,近接センサ等のセンサ類を好適に用いることができる。
【0015】
そして、本発明のディスクドライブは、検知手段によりディスクが所定の位置にないことが検知されるとターンテーブルを回転させることによりディスクに動きを与え、ディスクの位置を変化させることができる。これにより、ディスクドライブ内部で引っ掛かっていたディスクに動きを与えて引っ掛かりを外れ易くしたり、所定の位置にないディスクを所定の位置に移動させたりすることができ、ディスクを円滑に排出させることができる。
【0016】
また、本発明に係る制御手段は、ディスクを所定の位置に移動させるための回転手段の回転駆動時間から回転角度を算出し、算出した回転角度が所定角度を満たしている場合、回転手段によるディスクの回転を停止させるステップを実行すると好ましい。
【0017】
制御手段は、所定の演算式を用いて、例えば、回転手段の回転速度と回転時間により回転角度を算出する。そして、例えば、回転角度が60度となったときには、それ以上回転手段を回転駆動させず、回転手段によるディスクの回転を停止する。
【0018】
このように、回転手段によるディスクの最大回転角度を任意に設定することで、所定の位置にないディスクに与える動きの大きさを任意に設定することができるようになる。つまり、ディスクが所定の位置にセットされ難い環境(例えば、カーオーディオやカーナビゲーションシステム等の振動の多い環境等)にある場合は、最大回転角度を大きくして、ディスクに与える動きを大きくし、ディスクを所定の位置に位置させ易くすることができる。勿論、その反対に、振動等の少ない環境に置かれたディスクドライブであれば、最大回転角度を小さくしてディスクに与える動きを小さくしてディスクへの負担を和らげることができる。
【0019】
また、本発明に係る制御手段は、ディスクを所定の位置に移動させるための回転手段によるディスクの回転に伴い読取手段が読み取ったパルス信号から回転手段の回転角度を算出し、算出した角度が所定角度を満たしている場合、回転手段によるディスクの回転を停止させるステップを実行するようにしてもよい。
【0020】
さらに、本発明に係る制御手段は、回転手段によるディスクの回転の後に、更に検知手段によりディスクが所定の位置にないと検知されたことを受けて、回転手段により、ディスクを所定の位置に移動させるための回転の回転方向とは反対の方向にディスクを更に回転させるステップを実行するようにしてもよい。
【0021】
つまり、例えば、ディスクが所定の位置にない場合は、回転手段がまず右回りに回転駆動し、ディスクを移動させる。そして、検知手段によりディスクが所定の位置にあるか否かを再度検知する。その結果、ディスクが所定の位置にないと再び検知された場合は、回転手段が左回りに回転駆動し、ディスクの位置を再度移動させる。
【0022】
このように、回転手段の回転方向を順次変えることにより、一度目の回転では所定の位置に戻らなかったディスクも、二度目の回転では所定の位置に戻せる可能性を高めることができる。
【0023】
また、本発明は、検知手段によりディスクが所定の位置にないと検知されたことを受けたときからの経過時間を計測するタイマーを更に備え、制御手段は、回転手段によるディスクの回転の後に、更に検知手段によりディスクが所定の位置にないと検知されたことを受けて、タイマーにより一定時間を計測させ、検知手段によりディスクが所定の位置にあるか否かを再度検知させるステップを実行することもできる。
【0024】
このように、回転手段を連続的に回転駆動させるだけでなく、回転手段の回転駆動を一定時間停止させることは、ディスクの動きを落ち着かせ、ディスクの位置を定着させることができる。
【0025】
さらに、本発明は、ディスクドライブの本体の外側に設けられ、前記ディスクが前記本体の内部に挿入される挿入口と、前記挿入口の近傍に設けられ、前記ディスクを前記本体の内部又は外部へと誘導する誘導手段とを更に備えた構成とすると好ましい。そして、制御手段は、回転手段によるディスクの回転の後に、更に検知手段によりディスクが所定の位置にないと検知されたことを受けて、誘導手段によりディスクを本体の外部へ移動させるステップを実行すると良い。つまり、検出手段により、ディスクが所定の位置にないと検知された場合は、ローラを駆動させて、ディスクをディスクドライブの外部へと排出する。
【0026】
これは、例えば、ディスクが変形している場合は、回転手段の駆動によりディスクを回転させても所定の位置に配することは困難なことが多い。そんな場合において、本発明のディスクドライブによれば、一度、所定の位置に移動させても所定の位置に配さないディスクは排出される。これにより、所定の位置にないディスクを無理に再生することがなくなるため、ディスクドライブの故障を防ぐことができる。
【0027】
さらに、本発明のディスクドライブは、ディスク又はその周囲の温度を検知する温度検知手段をさらに有する構成としてもよい。温度検知手段は、ディスク表面又はディスク周りの温度を検知する。なぜなら、ディスクドライブ内には、駆動に伴い発熱する部品が多数あり、これらの熱によりディスクが熱されて変形してしまうことがある。変形したディスクはスムーズに挿排することができず、ディスクドライブ内に引っ掛かったり、詰まったりする原因になっていた。
【0028】
また、本発明では、ディスクドライブ内の温度を測定するための、温度検知手段を設けた構成としてもよい。予め、温度に対応するディスクの変形率を推定し、温度とディスクの回転角度とを関連づけておく。例えば、温度が60℃のときの回転角度は−90度、或
いは温度が120℃のときの回転角度は90度というような例を挙げることができる。
【0029】
このように、温度検知手段を設けることにより、ディスクの変形度合いとディスクの回転角度を対応づけることができるため、熱によってディスクが変形してしまった場合であっても、その変形の程度にあわせてディスクを回転させ、引っ掛かりや詰まりの頻度を極力少なくすることができる。
【0030】
また、本発明は、ディスクを複数枚収納するディスク収納棚と、ディスクドライブ本体に支持され、ディスクをクランプし、回転手段又は収納棚にディスクを移動させるクランプ手段とを更に備え、制御手段は、回転手段によるディスクの回転の後に、更に検知手段によりディスクが所定の位置にないと検知されたことを受けて、クランプ手段によりディスクを回転手段からディスク収納棚に収納させ、クランプ手段によって収納棚の別のディスクを所定の位置まで移動させるステップを実行することもできる。これは、通称チェンジャーを備えたディスクドライブにて行うことができる処理内容である。つまり、所定の位置にない状態のディスクは読み取らず収容棚に戻し、別のディスクを取り出して回転手段にセットするということである。
【0031】
これにより、所定の位置にないディスクを無理に再生したり、排出したりすることがなくなるため、ディスクがディスクドライブ内部で詰まったり引っ掛かったりすることを防止することができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、ディスクの排出・退避を適宜円滑に行うことが可能となるディスクドライブを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明のディスクドライブについて図面を参照し詳説する。
【実施例1】
【0034】
本実施例のディスクドライブ(以下、デッキと称す)は、ディスクの位置に応じて上下移動するエレベータ機構とディスク情報を読み取るピックアップ機構を一体化したスライディングピックアップ機構を採用しているものとして説明する。勿論、本発明は、スライディングピックアップ機構に限らず、スロットイン(ディスクを載置するマガジンやトレイを取り出す必要がなく、複数のディスクを一枚ずつフロントパネルの挿入口に直接挿入するタイプのディスクドライブ)や、セパレートアクションストッカー(複数のディスクを収納するストッカが上下に分割し、その隙間にピックアップユニットが移動して演奏するタイプのディスクドライブ)等の機構を有するディスクドライブにも好適に用いることができる。
【0035】
また、本実施例では、カーオーディオやカーナビゲーション装置等の車載用のディスクドライブとして説明するが、これに限られることはなく、勿論、家庭用のオーディオやDVDプレーヤー等にも好適に用いることができる。
【0036】
(構成)
図1に示すように、本実施例のデッキ1は、DVD(Digital Versatile Disk),CD(Compact Disk)等のディスク状の記録媒体(以下、ディスクと称す)を複数枚収納するストッカ(収納棚)2と、このストッカ2からのディスクの取り出し、ディスクの再生、及び再生後のディスクのストッカ2への返却動作を行うスイングアーム3と、このスイングアーム3の駆動装置4と、ストッカ2内のディスクの位置を検出するリニアポジションセンサ(不図示)と、このリニアポジションセンサの出力に基づいてストッカ2の昇降を行
うエレベータ機構5とを備えている。
【0037】
スイングアーム3は駆動装置4によって回動するようになっており、フレーム6とクランプアーム7とから構成される。フレーム6の先端部には、ディスクを載せて回転させるターンテーブル8が設けられている。また、フレーム6の中央部には光学ピックアップ9と、この光学ピックアップ9が移動する移動路10が形成されている。
【0038】
尚、光学ピックアップ9は、図示しないレーザーダイオード,偏光ビームスプリッタ,対物レンズ,光検出器等を含み、記録動作の際は、レーザ駆動回路から供給される記録情報データに基づいたレーザ駆動信号に応じて変化する射出パワーで光ビームをディスクの情報記録面に照射して記録情報の記録を行うと共に、読み取り動作の際は、一定の射出パワー(読取パワー)で光ビームをディスクに照射して、その反射光を検出器で受光し読み取りを行う。
【0039】
また、フレーム6の上方には、クランプアーム7が位置している。クランプアーム7は、その基部がフレーム6上の回転軸によって取り付けられており、クランプアーム7の先端部にはディスクをクランプするクランパ11が回転自在に設けられている。そして、クランプアーム7の先端部はフレーム6側に回転して、ターンテーブル8の上に載せられたディスクをクランパ11で挟んで固定する。
【0040】
また、フレーム6の先端に設けられたターンテーブル8の上面には、クランプアーム7側(すなわち上方)に向かって突出した凸部(不図示)が形成されている。この凸部は、ディスクの中央に空いた穴と嵌合することにより、ディスクが回転可能な状態でターンテーブル8上に固定される。
【0041】
また、駆動装置4の下方には、図2に示すように、スイングアーム3と共に補助アーム3aが収納されている。補助アーム3aは基部に回動軸を有し、その回動軸を中心として先端がスイングアーム3に向かう方向(図2中矢印S方向)に回動する。また、図示しないが、補助アーム3aの先端には、スイングアーム3のフレーム6の先端に設けられた保持部に係合する係止支持部が設けられている。
【0042】
また、スイングアーム3が駆動装置4の下方に収容される方向に移動をし始めると、同期して補助アーム3aは元の位置に戻る方向(図2中矢印T方向)に回転を始める。尚、このときの補助アーム3aの回転はスイングアーム3の回転よりも速く、補助アーム3aの先端の係止支持部が先にスイングアーム3の先端にある保持部の移動軌跡の中に入り込み保持具が移動してくるのを待機する。
【0043】
その結果、スイングアーム3がディスクDの再生位置に来たときには、補助アーム3aの先端の係止支持部が、スイングアーム3の先端にある保持具に係合し、スイングアーム3を支持する。保持具は、スイングアーム3と補助アーム3aとの間に高さのズレがあっても係止支持部3bが保持部の中央部に正しく導かれ、高さ方向の位置決めが正しくなされてスイングアーム3が補助アーム3aによって支持される。
【0044】
さらに、スイングアーム3の装置内における垂直方向の位置は一定である。よって、スイングアーム3がストッカ2に収納された所望のディスクをクランプするために、ストッカ2はデッキ1の上下方向に分割されるようになっている。図5(a)に示すように、ストッカ2は、一枚のストッカベース2aと、この上に載置された複数の可動棚板である可動ストッカ28a〜28fを備えている。そして、可動ストッカ28a〜28fは、それぞれ一枚のディスクを収納できるようになっている。尚、ストッカ2は、エレベータ機構5によってデッキ1内を昇降する。
【0045】
また、ストッカ2に保持された所望の一枚のディスクをスイングアーム3によって取り出すために、ストッカ2を構成する可動ストッカ28a〜28fは、ストッカ2の分割機構12によって所望の位置で上下方向に分割できるようになっている。
(ハードウェア構成)
次に、デッキ1のハードウェア構成について図3を参照し詳説する。デッキ1は、ターンテーブル8を回転させるスピンドルモータ13と、スピンドルモータ13や駆動装置4の他にデッキ1全体の駆動制御を行うマイコン(制御手段)14とを備えている。尚、スピンドルモータ13は、ターンテーブル8の下に設けられている。
【0046】
また、デッキ1は、光学ピックアップ9が光ビームを照射した情報記録面からの反射光を光検出器で受光しこれをデジタルデータに変換するA/Dコンバータ15と、デジタルデ
ータの音を補正するDSP/バス・トレブル回路16と、補正されたデジタルデータをアナログデータに変換するD/Aコンバータ17と、音量を調節するためのボリューム回路18と、音を出力するスピーカ19と接続しスピーカ19の駆動を制御するスピーカ駆動回路(パワーIC)20とを有している。
【0047】
さらに、デッキ1は、ターンテーブル8上におけるディスクの状態を検知する各種の検知センサを有している。まず、ターンテーブル8に載置されたディスクが、ストッカ2内に収納(退避)されるとき、又はディスクがデッキ1の外部へ排出されるときに、所定の位置ではなく不当な位置にディスクが接触しているか否かを検知する接触センサ21と、ディスクの回転角度を検知する角度センサ(例えばロータリーエンコーダ)22とを有している。これらのセンサからの検知信号は、マイコン14に伝送される。尚、これらのセンサは、各検出対象を検出することができる位置であれば何れの位置でもよく、例えば、デッキ1内に配設された基板やデッキ1自体に配設することができる。
【0048】
本実施例のマイコン14はメモリ23を有し、このメモリ23内には、マイコン14の基本プログラムであるOS(Operating System)24と、各種制御のためのアプリケー
ションプログラム25と、アプリケーションプログラム25の実行に伴い利用される各種データを格納したテーブル26とが格納されている。
【0049】
さらに、本実施例のデッキ1は、タイマー27を有している。このタイマー27は、ディスク(ターンテーブル8)の回転時間や、各駆動の待機時間や経過時間を計測するためのものである。
【0050】
以上が、本実施例のデッキ1の構成である。
(ディスクの基本動作)
次に、本実施形態のデッキ1によるディスクの制御方法について説明する。
【0051】
まず、本実施形態のデッキ1によるディスクの挿入から排出までの基本的な動作について説明する。図4、図5は、スイングアーム3がストッカ2から一枚のディスクDを取り出す動作、再生する(読み取り)動作、再生後にディスクDをストッカ2に収納する動作を示すものである。
【0052】
図4を参照し、デッキ1におけるディスクD、スイングアーム3、ストッカ2の位置について説明する。図4(a)はデッキ1が動作していない待機状態、或いは電源を切られた状態を示すものである。この状態のとき、ストッカ2には複数枚のディスクが収納されている。
【0053】
また、このとき、スイングアーム3は駆動装置4の中に収納されており、この図面には
示されていない。また、ストッカ2の中にあるディスクDは、ストッカ2のエレベータ機構5によってデッキ1内で自由に昇降することができる。
【0054】
例えば、ストッカ2に収納されたディスクのうち、上から3番目のディスクDが再生される場合は、エレベータ機構5によってストッカ2が下降し、上から3番上のディスクD3の位置がスイングアーム3によって取り出される位置となる。この状態のときは、図5(b)に示すように、ストッカ2は上下に分割され、再生されるディスクD3を収納したストッカのみを残して他のストッカがさらに下降する。
【0055】
ストッカの下降及び分割が終了すると、図4(b)に示すように、スイングアーム3の駆動装置4に駆動されてスイングアーム3が回転移動し(図4(b)中A方向)、ディスクDの中心孔に向かう。
【0056】
図4(c)に示すように、スイングアーム3は、ディスクDの中心孔の真上まで移動する。この状態において、スイングアーム3は、ターンテーブル8に設けられた凸部の上に固定される。すると、再生されるディスクを収納するストッカ2のみが下降し、保持されているディスクDがスイングアーム3のターンテーブル8の上に載置される。続いて、スイングアーム3のクランプアーム7がターンテーブル8側に回転し、再生されるディスクDがクランパ11によりクランプされてターンテーブル8上に固定される。
【0057】
再生されるディスクDがクランパ11によりターンテーブル8上に固定されると、図4(d)に示すように、スイングアーム3がディスクの再生位置まで回転し、この位置でディスクDの再生が行われる。このとき、スイングアーム3の先端部は、補助アーム3aによって固定される。
【0058】
そして、ディスクDの再生が終了すると、図4(e)に示すように、スイングアーム3がストッカ2に保持されているディスクの中心孔の方向に再び回転移動し、再生が終了したディスクをストッカ2に収納する。ちなみに、図4(e)に示した状態は、再生が終了したディスクの一部がストッカ2に挿入されている状態であって、ディスクが完全にストッカ2に戻された状態ではない。
【0059】
また、再生が終了したディスクDが完全にストッカ2に収納され、スイングアーム3が駆動装置4側に回転移動して戻ると図4(a)の状態となる。そして、この状態でストッカ2は次に再生されるディスクをスイングアーム3により取り出し可能な位置(高さ)にするため、上下方向に移動し、他のディスクに対する前述の再生動作が繰り返される。
(ストッカ内における分割動作)
次に、ディスクをストッカ2から取り出す動作、再生動作、及びストッカ2への収納動作について詳説する。尚、ここでは、ストッカ2によるディスクの分割動作が明確になるように、ストッカに収納されたディスクのうち、上から三枚目のディスクD3が再生される状態を説明する。
【0060】
また、以下の説明では、ストッカ2は、図5(a)に示すように、ストッカベース2aの上に六枚の可動ストッカ28a〜28fが載置されているものであり、可動ストッカ28a〜28fはそれぞれ独立して移動可能であり、且つ可動ストッカ28a〜28fはそれぞれ一枚のディスクを収納することができるものとして説明する。
【0061】
図5(a)はディスクの再生前の状態を示している。ここでは、スイングアーム3にあるターンテーブル8とクランパ11のみを代表して示してあり、スイングアーム3の他の構成部材の図示は省略してある。
【0062】
図5(a)の状態では、ターンテーブル8とクランパ11はディスクD(D1〜D6)の移動範囲から退避した位置にあり、ディスクD1〜D6はストッカ2によりデッキ1の上下方向に移動できるようになっている。すなわち、図5(a)に示す状態は、これから再生されるディスクが選択される前の状態である。
【0063】
図5(b)は、これから再生されるディスクD3が選択され、ストッカ2が分割した状態を示している。この状態は、上から3段目の可動ストッカ28cの中のディスクD3が選択され、ストッカ2が三つに分割された状態を示している。この状態で、選択されたディスクD3の下側にターンテーブル8、上側にクランパ11を挿入することができるスペースが空けられる。
【0064】
図5(c)は、図5(b)の状態になった後に、ターンテーブル8とクランパ11とから構成されるスイングアーム3がディスクD3の上下に挿入される状態を示すものである。ターンテーブル8とクランパ11の挿入は、ディスクD3の中心孔の位置で終了し、この後、図5(d)に示すように、上から3段目の可動ストッカ28cが下降し、この可動ストッカ28cに保持されていたディスクD3がターンテーブル8の上に載置される。尚、このとき、ディスクD3の中心孔と凸部とは嵌合した状態となって固定されている。
【0065】
そして、ターンテーブル8の上にディスクD3が載置されると、図5(e)に示すように、ディスクD3がクランパ11によってクランプされ、続いて図5(f)に示すように、ディスクD3がターンテーブル8(フレーム6)の移動によってストッカ27cから引き出される。可動ストッカ28cは、図1に示すように三日月型となっているため、ターンテーブル8がある程度再生位置側に移動すると、ディスクD3と係合しなくなる。この状態で空になったストッカ27cは図5(g)に示すように上昇する。
【0066】
この後、ターンテーブル8(フレーム6)は、ディスクD3を引き出す方向にさらに回転(移動)を続け、図5(h)に示す再生位置で停止し、その位置で再生(読み取り)される。このとき、ターンテーブル8は、図4(d)に示すように、補助アーム3aによって固定されている。再生が終了すると、図5(i)に示すように、ターンテーブル8(フレーム6)はストッカ2側に移動し、ディスクD3を元の可動ストッカ28cに収納する。
【0067】
そして、ディスクD3が可動ストッカ28cに収納されると、クランパ11が上昇してディスクD3がターンテーブル8の上で自由になるため、図5(j)に示すように、スイングアーム3がストッカ2に保持されたディスクDとの干渉がなくなる位置まで後退して再生動作を終了する。そして、可動ストッカ28cが図5(c)に示した位置まで上昇し、さらにディスクの再生が続けられるときは、図5(b)に示したストッカ2の分割位置が変わり、図5(b)から図5(j)に示した動作と同様の動作が繰り返される。
【0068】
以上が本実施形態のデッキ1によるディスクの挿入から排出における基本的な動作である。
【0069】
(ディスク制御方法)
次に、上述した基本的な動作を踏まえて、本実施形態のデッキ1によるディスクの制御方法及び動作について説明する。
【0070】
本実施例では、ディスクの収納(退避)動作が正常に行えない場合、ターンテーブル8を回転駆動させてディスクの位置を変えるという制御について、図6に示す制御フローを参照し説明する。尚、本実施形態の説明では、ディスクの再生が終わった状態(ディスクDとクランプアーム7の状態としては図4(d)参照)をスタートとし、ディスクをスト
ッカへ収納(退避)させるものとして説明する。尚、本実施例の制御は、ディスクをストッカへ収納する場合だけでなく、ディスクをデッキ外部へと排出する場合にも適用することができる。
【0071】
まず、マイコン14(図3参照)は、再生が終了したディスクDをストッカ2に収納させる退避動作を実行する前にディスクDが所定の位置にあるか否かを判断する(S01)。尚、本実施例では、「所定の位置」とは、ターンテーブル8上の再生位置として説明するが、ディスクを正常に退避させることができる位置であればこの位置に限らない。
【0072】
ここで、マイコン14は、接触センサ21により、ディスクDがデッキ1内の不当な場所に当接したり、ターンテーブル8以外の場所にディスクDが当接したりしていないかを検知した結果に基づき判断を行う。
【0073】
ステップ01で、ディスクDの位置に異常がない、つまりディスクDが正常な再生位置にあると判断した場合は、ディスクDをストッカ2に収納(退避)させる処理を開始する(S02)。ディスクDをストッカ2に収納する動作は、前述したディスクの基本動作を、図4(c),(b),(a)の順に行う。
【0074】
一方、ステップ01で、マイコン14がディスクDの位置に異常がある、つまりディスクDが正常な再生位置にないと判断した場合、マイコン14は、ディスクDを正常な再生位置に移動させるために、ターンテーブル8を回転駆動させる処理を実行する(S03)。
【0075】
ターンテーブル8が回転駆動すると、角度センサ22によりターンテーブル8の回転駆動によるディスクDの回転角度が検知される。そして、マイコン14は、角度センサ22による検知結果に基づいて、ディスクDが、予め設定した所定角度(例えば、60度)まで回転したか否かを判断する(S04)。
【0076】
ステップ04で、マイコン14が、所定角度まで回転していないと判断した場合、所定角度を満たすまでターンテーブル8の駆動を継続する(ステップ03に戻る)。
【0077】
一方、ステップ04で、マイコン14が、所定角度まで回転したと判断した場合、ターンテーブル8の駆動が設定回数リトライされたか否かを判断する(S05)。尚、マイコン14は、リトライした回転処理の回数をカウントしてメモリ23内の記憶領域に常に記憶する処理を行っているとする。また、リトライの回数は予め設定することができる。例えば、リトライ回数を三回と設定した場合、マイコン14は、ターンテーブル8の回転駆動処理を三回リトライする。
【0078】
ステップ05で、マイコン14が設定回数リトライしていないと判断した場合、ステップ03に戻って同処理を繰り返す。
【0079】
一方、ステップ05で、マイコン14がリトライしたと判断した場合、一定時間何も動作させないように待機した状態を保つ(S06)。この待機時間は、タイマー27により計測される。例えば、待機時間を5秒とすると、マイコン14は、三回のリトライ後、5秒間経過するまでは他の処理を実行せずに待機する。この待機時間の間に、動いているディスクDの動作は停止し、ディスクDの位置を定着させることができる。
【0080】
一定時間が経過すると、マイコン14は、二度目のディスクDの位置検知処理を実行する(S07)。ここで、マイコン14が、ディスクDが正常な再生位置にあると判断した場合、ステップ02に進み、退避動作を開始する。
【0081】
一方、マイコン14が、ディスクDは正常な再生位置にないと判断した場合、一度目のターンテーブル8の回転駆動(ステップ03による回転)方向とは逆の方向にターンテーブル8を回転駆動させ、ディスクDを移動させる(S08)。このとき、角度センサ22により、ターンテーブル8の回転駆動によるディスクDの回転角度が検知される。
【0082】
そして、その回転駆動によりディスクDが所定角度まで回転したか否かを判断する。そして、マイコン14は、ステップ04と同じく角度センサ22による検知結果に基づいて、ディスクDが、予め設定した所定角度(例えば、−60度)まで回転したか否かを判断する(S09)。
【0083】
ステップ09で、マイコン14が、所定角度までディスクDが回転していないと判断した場合、ステップ08に戻り、所定角度を満たすまでターンテーブル8の駆動を継続する。
【0084】
一方、ステップ09で、マイコン14が、所定角度までディスクが回転したと判断した場合、ターンテーブル8の回転駆動を停止させ、ディスクDの動きを停止させ、再びステップ06、ステップ07の処理を実行する。
【0085】
二度目のステップ07で、マイコン14が正常な再生位置にディスクDがあると判断した場合は、ステップ02に進み退避動作を開始し、ディスクDはストッカ2へ正常に収納されることとなる。尚、ステップ06〜ステップ09の処理は、ディスクDが正常な再生位置に移動するまで繰り返す。
【0086】
上記のように、本実施例のデッキのディスク制御方法は、ディスクが正常な再生位置に配されていない場合は、正常な再生位置に戻るようにターンテーブルを回転駆動させ、ディスクを移動させる。これにより、ディスクをストッカ内に無理矢理収納することが無くなるため、デッキ内部にディスクが引っ掛かる等のデッキに起こるトラブルを未然に防止することができる。
【0087】
また、ステップ08により、ターンテーブルの回転駆動を前回の回転駆動(ステップ03の回転駆動)の方向とは逆方向に回転駆動させることにより、ディスクの位置やディスクの反り等による引っ掛かりが、同じ位置で発生してしまうことを解消することができる。これにより、ディスクの収納(排出)率を高めることができると共にディスクドライブ自体の故障等を未然に防ぐことも可能となる。
【0088】
(その他の実施の態様1)
また、本実施例のデッキ1は、図1に示すように、デッキ1本体の外側に設けられ、ディスクをデッキ1本体の内部に挿入する挿入口29と、挿入口29の近傍に設けられ、ディスクをデッキ1本体の内部へと誘導するローラ(誘導手段)30とをさらに有している。
【0089】
そして、マイコン14がディスクが正常な再生位置にないと検知すると、マイコン14は、ローラ30を駆動させディスクを挿入口29から排出する方向へ移動させる態様とすることもできる。
【0090】
つまり、本態様のデッキ1は、再生動作が正常に行えない位置にディスクがある場合、そのディスクを排出し、異なるディスクを挿入するように促す。尚、ローラ30は、ディスクのローディング動作を補助するべきものと兼用とすることができる。
【実施例2】
【0091】
本実施例のデッキは、ディスクの退避動作が正常に行えない場合、所定時間ディスクを回転させて、ディスクの位置を変えるという制御について図7に示す制御フローを参照し説明する。尚、本実施例のデッキは、実施例1のデッキ1と同じであるためデッキの構成についての説明は実施例1の図面中と同じ符号を付すことにより簡略化する。
【0092】
また、本実施例でも、ディスクの再生が終わった状態(ディスクDとクランプアーム7の状態としては図4(d)参照)をスタートとし、ディスクをストッカへ収納(退避)させることとして説明する。尚、本実施例の制御において、図6に示す実施例1の制御と同一の処理については同一の参照番号を付してその詳細な説明を簡略化する。
【0093】
本実施例では、ステップ03の処理の後、タイマー27(図3参照)は、回転駆動時間をカウントし始める。
【0094】
次に、マイコン14は、タイマー27のカウント結果に基づいて、ターンテーブル8の回転駆動が一定時間(例えば1秒)行われたか否かを判断する(S23)。ここで、一定時間を超えていないとマイコン14が判断した場合、マイコン14は、ディスクDを設定時間が経過するまで回転させる処理を継続する(ステップ03に戻る)。
【0095】
また、ステップ23で、マイコン14が一定時間を超えたと判断した場合は、ステップ05の処理を行う。ここで、マイコン14が設定回数リトライしていないと判断した場合、ステップ03に戻って同処理を繰り返す。
【0096】
一方、ステップ05で、マイコン14が設定回数リトライしたと判断した場合、マイコン14はステップ06〜08の処理を行う。
【0097】
そして、本実施例ではステップ08の処理と同時に、タイマー27により、ターンテーブル8の回転駆動時間をカウントし始める。そして、マイコン14は、再び、回転駆動時間が一定時間を超えたか否かを判断する(S28)。ここで、マイコン14が、一定時間を超えていないと判断した場合、ステップ27に戻り、マイコン14は、一定時間を満たすまでターンテーブル8の駆動を継続させる。
【0098】
一方、ステップ28で、マイコン14が、所定角度まで回転したと判断した場合、ターンテーブル8の回転駆動を停止させ、ディスクDの動きを停止させ、再びステップ06、ステップ07の処理を実行する。
【0099】
二度目のステップ07で、マイコン14が正常な再生位置にディスクDがあると判断した場合は、ステップ02に進み退避動作を開始し、ディスクDはストッカ2へ正常に収納される。尚、ステップ06〜ステップ28の処理は、ディスクDが正常な再生位置に移動するまで繰り返す。
【0100】
上記のように、本実施例のデッキのディスク制御方法は、ディスクが正常な再生位置に配されていない場合は、正常な再生位置に戻るようにターンテーブルを一定時間回転駆動させてディスクを移動させる。これにより、ディスクをストッカ内に無理矢理収納することが無くなるため、デッキ内部にディスクが引っ掛かる等のデッキに起こるトラブルを未然に防止することができる。
【0101】
また、ステップ27により、ターンテーブルの回転駆動方向を前回の回転駆動(ステップ22の回転駆動)方向とは逆方向に回転させることにより、ディスクの位置やディスクの反り等による引っ掛かりが、同じ位置で発生してしまうことを解消することができる。
これにより、ディスクの収納(排出)率を高めることができると共にディスクドライブ自体の故障等を未然に防ぐことも可能となる。
【実施例3】
【0102】
本実施例のデッキは、FG(Frequency Generator)信号を利用して、ディスク(ター
ンテーブル)の回転角度を推定し、その回転角度に基づいてディスクの位置を制御することを特徴としている。FG信号とは、スピンドルモータ13の回転数に比例したパルス信号のことであり、このFG信号をモニタすることによりディスクの回転角度を推定する。FG信号は、スピンドルモータ13の回転時に変化する。そのため、FG信号のパルス数をモニタすることにより回転角度を推定することができる。
【0103】
図8に示す制御フローを参照し、本実施例におけるディスクの制御について説明する。尚、本実施例のデッキは、実施例1のデッキ1と同じであるためデッキの構成についての説明は実施例1の図面中と同じ符号を付すことにより簡略化する。加えて、本実施例でも、ディスクの再生が終わった状態(ディスクDとクランプアーム7の状態としては図4(d)参照)をスタートとし、ディスクをストッカへ収納(退避)させることとして説明する。尚、本実施例の制御において、図6に示す実施例1の制御と同一の処理については同一の参照番号を付してその詳細な説明を簡略化する。
【0104】
本実施例では、ステップ03の処理が行われると、マイコン14により、FG信号が変化したか否かを判断する(S33)。FG信号の変化は、例えば、10パルスで120度というように予め推定しておく。ここで、マイコン14がFG信号が変化していないと判断した場合は、F信号が変化するまでターンテーブル8の回転駆動を継続する(ステップ03に戻る)。
【0105】
一方、ステップ33で、マイコン14が、FG信号が変化し、ディスクDの推定回転角度が設定した基準の回転角度に達していると判断した場合は、ステップ05〜08の処理を行う。
【0106】
そして、ステップ08の処理の後、マイコン14は、再び、FG信号が変化したか否かを判断する(S38)。マイコン14が、FG信号が変化していないと判断した場合、ステップ08に戻り、マイコン14は、FG信号が変化するまでターンテーブル8の回転駆動を継続する。
【0107】
一方、ステップ38で、マイコン14が、所定角度まで回転したと判断した場合、ターンテーブル8の回転駆動を停止させ、ディスクDの動きを停止させ、再びステップ06、ステップ07の処理を実行する。
【0108】
二度目のステップ07で、マイコン14が正常な再生位置にディスクDがあると判断した場合は、ステップ02に進み退避動作を開始し、ディスクDはストッカ2へ正常に収納される。尚、ステップ06〜ステップ38の処理は、ディスクDが正常な再生位置に移動するまで繰り返す。
【0109】
このように、本実施例のデッキ1によれば、スピンドルモータ13及び光学ピックアップ9の作動状態からディスクの回転角度を算出しディスクの移動動作を制御することができる。
【0110】
このようにして、ディスクが正常な再生位置に配されていない場合は、正常な再生位置に戻るようにターンテーブルを一定時間回転駆動させてディスクを移動させることができる。
【0111】
これにより、ディスクをストッカ内に無理矢理収納することが無くなるため、デッキ内部にディスクが引っ掛かる等のデッキに起こるトラブルを未然に防止することができる。
【0112】
また、ステップ37により、ターンテーブルの回転駆動方向を前回の回転駆動(ステップ32の回転駆動)方向とは逆方向に回転させることにより、ディスクの位置やディスクの反り等による引っ掛かりが、同じ位置で発生してしまうことを解消することができる。これにより、ディスクの収納(排出)率を高めることができると共にディスクドライブ自体の故障等を未然に防ぐことも可能となる。
【実施例4】
【0113】
本実施例のデッキは、ディスク(ターンテーブル)の回転角度に選択の幅を持たせておき、それらの回転角度からランダムに回転角度を設定し、ディスクが設定角度を満たして回転したこと受けてディスク位置の制御を行うことを特徴としている。尚、本実施例のデッキは、メモリ23内の記憶領域に予め回転角度を設定しておく。例えば、60度、90度、120度、180度というように回転角度を選択することができるように、メモリ23に記憶させておく。
【0114】
図9に示す制御フローを参照し、本実施例におけるディスクの制御について説明する。尚、本実施例のデッキは、実施例1のデッキ1と同じであるためデッキの構成についての説明は実施例1の図面中と同じ符号を付すことにより簡略化する。加えて、本実施例でも、ディスクの再生が終わった状態(ディスクDとクランプアーム7の状態としては図4(d)参照)をスタートとし、ディスクをストッカへ収納(退避)させることとして説明する。尚、本実施例の制御において、図6に示す実施例1の制御と同一の処理については同一の参照番号を付してその詳細な説明を簡略化する。
【0115】
本実施例ではステップ03の処理の後、マイコン14は、メモリ23に記録された全ての回転角度にターンテーブル8が回転駆動したか否かを判断する(S43)。ここで、マイコン14が、まだ選択する回転角度が残っていると判断した場合は、残っている回転角度にてターンテーブル8の回転駆動処理を行う。
【0116】
一方、ステップ43で、マイコン14が、選択する回転角度は残っていないと判断した場合は、マイコン14は、ターンテーブル8の回転駆動を停止し、ステップ05〜08の処理を行う。
【0117】
そして、ステップ08の処理の後、マイコン14は、再び、ターンテーブル8を設定された全ての回転角度で回転駆動させディスクDを移動させたか否かを判断する(S48)。この場合、ステップ03とは逆の角度となるので、ステップ03で、30度、60度、90度の回転角度が設定されている場合、ステップ08では−30度、−60度、−90度の回転角度が設定されているものとする。
【0118】
ステップ48で、マイコン14が、まだ選択する回転角度が残っていると判断した場合、ステップ08に戻り、マイコン14は、ターンテーブル8が全ての回転角度で回転駆動するまでターンテーブル8の駆動を継続させる。
【0119】
一方、ステップ48で、マイコン14が、ターンテーブル8は全ての回転角度で回転駆動したと判断した場合、ターンテーブル8の回転駆動を停止させ、ディスクDの動きを停止させ、再びステップ06、ステップ07の処理を実行する。
【0120】
二度目のステップ07で、マイコン14が正常な再生位置にディスクDがあると判断し
た場合は、ステップ02に進み退避動作を開始し、ディスクDはストッカ2へ正常に収納される。尚、ステップ06〜ステップ48の処理は、ディスクDが正常な再生位置に移動するまで繰り返す。
【0121】
以上のように、本実施例のデッキによれば、複数の回転角度パターンでターンテーブル8を回転駆動させディスクを移動させることができる。これにより、一度目の回転処理(回転角度)では、正常な再生位置に戻らなかったディスクも、二度目の回転処理のときには正常な再生位置に戻せる可能性を高めることができると共にディスクの引っ掛かりや詰まりの頻度を少なくすることができる。
【実施例5】
【0122】
本実施例のデッキは、実施例1のデッキの構成に温度センサ31を加えた構成である。温度センサ31は、ディスクが収納されているストッカ2内又はターンテーブル8等に設けられ、ディスクが置かれている環境の温度を検知することを特徴としている。
【0123】
図10に示す制御フローを参照し、本実施例におけるディスクの制御について説明する。尚、本実施例のデッキは、実施例1のデッキ1と同じであるためデッキの構成についての説明は実施例1の図面中と同じ符号を付すことにより簡略化する。加えて、本実施例でも、ディスクの再生が終わった状態(ディスクDとクランプアーム7の状態としては図4(d)参照)をスタートとし、ディスクをストッカへ収納(退避)させることとして説明する。尚、本実施例の制御において、図6に示す実施例1の制御と同一の処理については同一の参照番号を付してその詳細な説明を簡略化する。
【0124】
本実施例では、ステップ01でで、マイコン14がディスクDの位置に異常がある、つまりディスクDが正常な再生位置にないと判断した場合、マイコン14は、温度センサ31によりデッキ1内の温度を検出する(S52)。
【0125】
さらに、マイコン14は、検出した温度に基づいてメモリ23内のテーブルから、温度センサ31により検知された温度に対応するターンテーブル8の回転角度を抽出する(S53)。メモリ23には、ディスクDが置かれているデッキ1内の温度と、温度によるディスクの変形率と、その変形率に応じたターンテーブル8の駆動によるディスクDの回転角度とが関連づけされたテーブルが構築されている。そのため、温度センサ31にて検知された温度からディスクDを回転させる角度を推定することができる。
【0126】
次に、マイコン14は、ステップ03の処理を実行する。ここで、ターンテーブル8が回転駆動すると、角度センサ22によりターンテーブル8の回転駆動によるディスクDの回転角度を検出する。
【0127】
次に、マイコン14は、温度に対応づけられた回転角度と、角度センサ22により検出された回転角度とを比較し、後の回転角度は、先の回転角度に達しているか否かを判断する(S55)。ここで、角度センサ22により検出された回転角度が、温度に対応づけられた回転角度を満たしていないと判断した場合は、その回転角度に達するまでターンテーブル8の回転駆動を継続する。
【0128】
一方、ステップ55で、マイコン14が、角度センサ22により検出された回転角度が温度に対応づけられた回転角度に達していると判断した場合は、マイコン14は、ステップ05〜08の処理を実行する。
【0129】
そして、マイコン14は、ステップ08の処理の後、再び、角度センサ22により検出された回転角度が温度に対応づけられた回転角度に達したか否かを判断する(S60)。
ここで、マイコン14が、角度センサ22により検出された回転角度が温度に対応づけられた回転角度に達していないと判断した場合、ステップ08に戻り、マイコン14は、ターンテーブル8が全ての回転角度で回転駆動するまでターンテーブル8の駆動を継続させる。
【0130】
一方、ステップ60で、マイコン14が、回転センサ22により検出された回転角度が温度に対応づけられた回転角度に達したと判断した場合、ターンテーブル8の回転駆動を停止させ、ディスクDの動きを停止させ、再びステップ06、ステップ07の処理を実行する。
【0131】
二度目のステップ07で、マイコン14が正常な再生位置にディスクDがあると判断した場合は、ステップ02に進み退避動作を開始し、ディスクDはストッカ2へ正常に収納される。尚、ステップ06〜ステップ60の処理は、ディスクDが正常な再生位置に移動するまで繰り返す。
【0132】
このように、本実施例のディスクドライブによれば、ディスクが置かれる環境の温度を検知し、その温度によるディスクの変形度合いとディスクの回転角度を対応づけたものを基準として、ディスクの回転状態を判断することができる。そのため、熱によりディスクが変形してしまった場合であっても、その変形の程度にあわせてディスクを回転させ、引っ掛かりや詰まりの頻度を極力少なくすることができる。
【0133】
これにより、ディスクの排出・退避を円滑に行うことができる。
【0134】
以上のように、本実施例のデッキ1によれば、ディスクが置かれている環境の温度を検知し、その温度によるディスクの変形率とディスクの回転角度とを対応づけたものを基準として、ターンテーブル8の回転駆動状態を判断することができる。
【0135】
そのため、熱によりディスクが変形してしまった場合であっても、その変形の程度にあわせてターンテーブル8を回転駆動させてディスクを移動させ、引っ掛かりや詰まりの頻度を極力少なくすることができる。
【実施例6】
【0136】
本実施例のデッキは、ディスク(ターンテーブル)の回転角度を記憶し、次の回転処理のときは先の回転角度とは異なる回転角度でターンテーブルを回転駆動させディスクを回転させることを特徴としている。そのため、本実施例のデッキは、ディスクの回転角度を変えるために回転角度の履歴をメモリ23内の記憶領域に記憶しておく。これにより、次にディスクを回転させる処理のときは、前回の角度とは異なる回転角度で回転させることができる。
【0137】
図11に示す制御フローを参照し、本実施例におけるディスクの制御について説明する。尚、本実施例のデッキは、実施例1のデッキ1と同じであるためデッキの構成についての説明は実施例1の図面中と同じ符号を付すことにより簡略化する。加えて、本実施例でも、ディスクの再生が終わった状態(ディスクDとクランプアーム7の状態としては図4(d)参照)をスタートとし、ディスクDをストッカ2へ収納(退避)させることとして説明する。尚、本実施例の制御において、図6に示す実施例1の制御と同一の処理については同一の参照番号を付してその詳細な説明を簡略化する。
【0138】
本実施例ではステップ03の処理の後に、角度センサ22によりディスクDの回転角度を検出する。そして、マイコン14は、角度センサ22により検出された回転角度と、メモリ23に記録された前回の回転角度とを比較し、前回の回転角度とは異なる回転角度で
あるか否かを判断する(S73)。
【0139】
ここで、マイコン14が、ディスクDが、前回の回転角度とは異なる回転角度に回転されていない、つまり、まだ、前回と同じ回転角度までしか回転されていないと判断した場合は、ステップ72に戻り、ターンテーブル8の回転駆動を継続する。
【0140】
一方、ステップ73で、マイコン14が、角度センサ22によって検出された回転角度が、前回とは異なる回転角度となったと判断した場合は、マイコン14は、ディスクDの回転処理を停止し、ステップ05〜08の処理を行う。
【0141】
そして、本実施例ではステップ08の処理の後に、マイコン14は、再び、角度センサ22によりディスクDの回転角度を検出し、検出した回転角度と、メモリ23に記録された、ターンテーブル8が前回逆方向に回転したときの回転角度とを比較し、前回の回転角度とは異なる回転角度であるか否かを判断する(S78)。
【0142】
ステップ78で、マイコン14が、角度センサ22により検出された回転角度は、前回と同じ回転角度であると判断した場合、ステップ08に戻り、ターンテーブル8の回転駆動を継続させる。
【0143】
一方、ステップ78で、マイコン14が、角度センサ22により検出された回転角度は、前回とは異なる回転角度であると判断した場合、ターンテーブル8の回転駆動を停止させ、ディスクDの動きを停止させ、再びステップ06、ステップ07の処理を実行する。
【0144】
二度目のステップ07で、マイコン14が正常な再生位置にディスクDがあると判断した場合は、ステップ71に進み退避動作を開始し、ディスクDはストッカ2へ正常に収納される。尚、ステップ06〜ステップ78の処理は、ディスクDが正常な再生位置に移動するまで繰り返す。
【0145】
以上のように、本実施例のデッキ1によれば、前回とは異なる回転角度でターンテーブル8を回転駆動させることができる。これにより、一度目の回転処理(回転角度)では正常な再生位置に戻らなかったディスクも、二度目の回転処理(回転角度)のときには正常な再生位置に戻せる可能性を高めることができる。これにより、ディスクの引っ掛かりや詰まりの頻度を極力少なくすることができる。
【実施例7】
【0146】
本実施例のデッキは、ストッカからディスクを取り出してディスクを再生する(読み取る)ときディスクが正常に再生動作を行えない場合に、ディスクを正常に再生させるための制御を行うことを特徴としている。
【0147】
図12に示す制御フローを参照し、本実施例におけるディスクの制御について説明する。尚、本実施例のデッキは、実施例1のデッキ1と同じであるためデッキの構成についての説明は実施例1の図面中と同じ符号を付すことにより簡略化する。
【0148】
まず、マイコン14(図3参照)は、ストッカ2からディスクDを取り出し、ターンテーブル8にディスクDをセットする。次に、マイコン14は、接触センサ21により、ディスクDがデッキ1内の不当な場所に当接したり、ターンテーブル8以外の場所にディスクDが当接したりしていないかを検知した結果に基づき判断を行う(S80)。
【0149】
ステップ80で、ディスクDの位置に異常がない、つまりディスクDが正常な再生位置にあると判断した場合は、ディスクDの再生処理を開始する(S81)。
【0150】
一方、ステップ80で、マイコン14がディスクDの位置に異常がある、つまりディスクDが正常な再生位置にないと判断した場合、マイコン14は、ディスクDを正常な再生位置に移動させるために、ターンテーブル8を回転駆動させる処理を実行する(S82)。
【0151】
次に、マイコン14は、二度目のディスクDの位置検知処理を実行する(S83)。ここで、マイコン14が、ディスクDが正常な再生位置にあると判断した場合、ステップ81に進み再生動作を開始する。
【0152】
一方、ステップ83で、ディスクDが正常な再生位置にないとマイコン14が判断した場合、マイコン14は、図4(i)に示すようなディスク収納の動作を行うためにクランプアーム7を移動させる処理を開始する(S84)。
【0153】
そして、マイコン14は、ストッカ2内に収納したディスクDとは異なるディスクを取り出し(S85)、ステップ80に戻り、そのディスクが正常な再生位置にあるか否かを判断する処理を繰り返して行う。
【0154】
このように、本実施例のデッキは、再生できないディスクは無理に再生せずに、別のディスクを再生する処理を行うため、ディスクの再生が停止されている時間を極力短くすることができる。これにより、ユーザは、ディスクの再生を連続的に行うことができ、ユーザの、再生時間を待機するという冗長感を解消することができる。
【0155】
また、本実施例のデッキは、再生できないディスクはストッカに収納し、別のディスクを再生する処理を臨機応変に行うため、先に再生しようとしたディスクが極度に変形している場合であっても、デッキ内部にディスクが引っ掛かる等のデッキに起こるトラブルを未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0156】
【図1】実施例1のデッキの斜視図である。
【図2】実施例1のデッキの要部平面図である。
【図3】実施例1のデッキのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】デッキにおけるディスクの基本的な動作状態を示す図である。
【図5】デッキの分割機構によるストッカ内の状態を示す図である。
【図6】実施例1のディスク制御フローである。
【図7】実施例2のディスク制御フローである。
【図8】実施例3のディスク制御フローである。
【図9】実施例4のディスク制御フローである。
【図10】実施例5のディスク制御フローである。
【図11】実施例6のディスク制御フローである。
【図12】実施例7のディスク制御フローである。
【符号の説明】
【0157】
1 ディスクドライブ(デッキ)
2 ストッカ(ディスク収納棚)
2a ストッカベース
3 スイングアーム
3a 補助アーム
4 駆動装置
5 エレベータ機構
6 フレーム
7 クランプアーム(クランプ手段)
8 ターンテーブル(回転手段)
9 光学ピックアップ(読取手段)
10 移動路
11 クランパ
12 分割機構
13 スピンドルモータ
14 マイコン(制御手段)
15 A/Dコンバータ
16 バス・トレブル回路
17 D/Aコンバータ
18 ボリューム回路
19 スピーカ
20 スピーカ駆動回路
21 接触センサ(検知手段)
22 角度センサ(検知手段)
23 メモリ
24 OS
25 アプリケーションプログラム
26 テーブル
27 タイマー
28a〜28f 可動ストッカ
29 挿入口
30 ローラ(誘導手段)
31 温度センサ
D ディスク
D1〜D6 ディスク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報が記録されたディスクを回転させる回転手段と、
前記回転手段により回転された前記ディスクに記録された情報を読み取る読取手段と、
前記ディスクが所定の位置にあるか否かを検知する検知手段と、
前記検知手段により前記ディスクが前記所定の位置にないと検知されたことを受けて、前記ディスクを前記所定の位置に移動させるために前記回転手段により前記ディスクを回転させる制御を行う制御手段とを備えることを特徴とするディスクドライブ。
【請求項2】
前記制御手段は、前記ディスクを前記所定の位置に移動させるための前記回転手段の回転駆動時間から回転角度を算出し、算出した回転角度が所定角度を満たしている場合、前記回転手段による前記ディスクの回転を停止させるステップを実行することを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ。
【請求項3】
前記制御手段は、前記ディスクを前記所定の位置に移動させるための前記回転手段による前記ディスクの回転に伴い前記読取手段が読み取ったパルス信号から前記回転手段の回転角度を算出し、算出した角度が所定角度を満たしている場合、前記回転手段による前記ディスクの回転を停止させるステップを実行することを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ。
【請求項4】
前記制御手段は、前記回転手段による前記ディスクの回転の後に、更に前記検知手段により前記ディスクが前記所定の位置にないと検知されたことを受けて、前記回転手段により、前記ディスクを前記所定の位置に移動させるための回転の回転方向とは反対の方向に前記ディスクを更に回転させるステップを実行することを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ。
【請求項5】
前記検知手段により前記ディスクが前記所定の位置にないと検知されたことを受けたときからの経過時間を計測するタイマーを更に備え、
前記制御手段は、前記回転手段による前記ディスクの回転の後に、更に前記検知手段により前記ディスクが前記所定の位置にないと検知されたことを受けて、前記タイマーにより一定時間を計測させ、前記検知手段により前記ディスクが前記所定の位置にあるか否かを再度検知させるステップを実行することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のディスクドライブ。
【請求項6】
前記ディスクドライブの本体の外側に設けられ、前記ディスクが前記本体の内部に挿入される挿入口と、
前記挿入口の近傍に設けられ、前記ディスクを前記本体の内部又は外部へと誘導する誘導手段とを更に備え、
前記制御手段は、前記回転手段による前記ディスクの回転の後に、更に前記検知手段により前記ディスクが前記所定の位置にないと検知されたことを受けて、前記誘導手段により前記ディスクを前記本体の外部へ移動させるステップを実行すること特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のディスクドライブ。
【請求項7】
ディスクを複数枚収納するディスク収納棚と、
前記ディスクドライブ本体に支持され、前記ディスクをクランプし、前記回転手段又は前記収納棚にディスクを移動させるクランプ手段とを更に備え、
前記制御手段は、前記回転手段による前記ディスクの回転の後に、更に前記検知手段により前記ディスクが前記所定の位置にないと検知されたことを受けて、前記クランプ手段により前記ディスクを前記回転手段から前記ディスク収納棚に収納させ、前記クランプ手段によって前記収納棚の別のディスクを前記所定の位置まで移動させることを特徴とする
請求項1に記載のディスクドライブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−257732(P2007−257732A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−80564(P2006−80564)
【出願日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】