デジタルカメラおよびデジタルカメラシステム
【課題】 デジタルカメラの製品登録を簡単に実現すること。
【解決手段】 本発明では、カメラキャップは、固体を識別するためのキャップ識別情報を含むキャップ情報が記憶されたキャップメモリと、キャップ情報を光信号に変換してカメラの受光部に出力する発光部とを有している。カメラ本体は、カメラキャップからキャップ情報を受信し、受信したキャップ情報とカメラ本体のカメラ情報とをサーバーに送信する。サーバーは、キャップ情報に含まれるキャップ識別情報をユーザーの識別に利用し、ユーザー管理を行う。ユーザーは、カメラキャップとカメラ本体とを接続し、カメラ本体からネットワークを介して製品の登録をする。これにより、デジタルカメラの製品登録を簡単に実現できる。
【解決手段】 本発明では、カメラキャップは、固体を識別するためのキャップ識別情報を含むキャップ情報が記憶されたキャップメモリと、キャップ情報を光信号に変換してカメラの受光部に出力する発光部とを有している。カメラ本体は、カメラキャップからキャップ情報を受信し、受信したキャップ情報とカメラ本体のカメラ情報とをサーバーに送信する。サーバーは、キャップ情報に含まれるキャップ識別情報をユーザーの識別に利用し、ユーザー管理を行う。ユーザーは、カメラキャップとカメラ本体とを接続し、カメラ本体からネットワークを介して製品の登録をする。これにより、デジタルカメラの製品登録を簡単に実現できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品の登録が可能なデジタルカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラでは、購入した製品を登録するために、ユーザーは、例えば、パーソナルコンピュータからネットワークを介してデジタルカメラの製造元のコンピュータであるサーバー上のホームページにアクセスする。そして、ユーザーは、ホームページ上のメニューにしたがって、製品の登録に必要な情報を入力し、製品の登録をする。製品の登録は、デジタルカメラをパーソナルコンピュータに接続し、デジタルカメラからパーソナルコンピュータを介して、デジタルカメラ固有の識別情報をサーバーに送信することでも可能である。サーバーでは、受信したデジタルカメラ固有の識別情報とユーザーの個人情報とを関連付けて管理する(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−41891号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この種のデジタルカメラでは、製品を登録するために、ユーザーは多くの作業、例えば、パーソナルコンピュータの起動、ホームページのURL(Uniform Resource Locator)の入力、製品型番の入力、連絡先の入力等が必要になる。このように、製品の登録のためにユーザーが実施する作業は煩雑である。
また、ユーザーは、デジタルカメラを買い替えたり、アクセサリを買い足したりする度に、パーソナルコンピュータの起動、デジタルカメラとパーソナルコンピュータの接続、ホームページのURLの入力、ユーザー情報の入力等を行う必要がある。
【0004】
本発明の目的は、デジタルカメラの製品登録あるいは更新を簡単に実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明では、カメラキャップは、個体を識別するためのキャップ識別情報を含むキャップ情報が記憶されたメモリと、ユーザーにより操作可能な操作部と、操作部の操作に応答して、メモリに記憶されたキャップ情報を光信号として出力する発光部とを有している。
カメラ本体は、キャップ情報を光信号として受信する受光部と、製品を個別に識別するためのカメラ識別情報を含むカメラ情報が記憶されたメモリと、キャップ情報およびカメラ情報をネットワークに接続されたコンピュータに送信するための通信インターフェース部とを有している。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ユーザーは、カメラキャップとカメラ本体とを接続し、カメラ本体とネットワークとを接続することで、デジタルカメラの製品登録をする。これにより、デジタルカメラの製品登録を簡単に実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態を示している。この実施形態では、デジタルカメラは、カメラ本体10、レンズ部12およびカメラキャップ14により構成されている。また、デジタルカメラシステムは、ネットワーク16に接続された製造元のコンピュータであるサーバー18と上述のデジタルカメラにより構成されている。
【0008】
カメラキャップ14は、キャップメモリ20、発光部22、操作部24、バッテリー26およびレンズ接続部28を有している。カメラキャップ14は、レンズを保護するために、レンズ部12の前面に接続される。例えば、この実施形態では、カメラキャップ14のレンズ接続部28が、レンズ部12の前面に形成されているキャップマウント30に接続され、カメラキャップ14がカメラ本体10に取り付けられる。
【0009】
キャップメモリ20は、例えば、フラッシュメモリやROM(Read Only Memory)で形成される。なお、キャップメモリ20をヒューズ等のプログラム素子により形成してもよい。キャップメモリ20には、カメラキャップ14の出荷前にデジタルカメラの製造元により、キャップ情報CAINFが書き込まれる。ここで、キャップ情報CAINFは、例えば、カメラキャップ14を個別に識別するためのキャップ識別情報と製品の登録のためにアクセスするホームページの接続先アドレスを示すURL(Uniform Resource Locator)情報とを含んでいる。キャップ情報CAINFの詳細は、後述する図3で説明する。なお、URL情報は、カメラ本体10に記憶させてもよい。
【0010】
操作部24は、例えば、押しボタン式のスイッチであり、キャップ情報CAINFをカメラ本体10に送信するために、ユーザーにより操作される。発光部22は、例えば、発光ダイオード(LED)と発光ダイオードの発光パターンを制御するための回路とを有する。発光部22は、ユーザーによる操作部24の押下に応答して、キャップメモリ20に記憶されたキャップ情報CAINFを光信号OPTSIGに変換する。そして、発光部22は、変換した光信号OPTSIGを撮影レンズLENSを介してカメラ本体10の撮像素子32に向けて出力する。ここで、光信号OPTSIGは、例えば、キャップ情報CAINFのデータを示す光の点滅パターンである。
【0011】
バッテリー26は、例えば、ボタン電池であり、発光部22やキャップメモリ20の電源である。
レンズ部12は、撮影レンズLENS、レンズメモリ34、キャップマウント30およびボディマウント36を有している。レンズメモリ34は、例えば、フラッシュメモリやROMで形成される。レンズメモリ34には、レンズ部12の出荷前にデジタルカメラの製造元により、レンズ部12の型式および個体を識別するためのレンズ識別情報を含むレンズ情報LINFが書き込まれている。なお、レンズ識別情報は、レンズ部12の型式のみを識別するための情報でもよい。レンズ情報LINFの詳細は、後述する図3で説明する。ボディマウント36は、カメラ本体10のレンズマウント38と接続される。すなわち、この実施形態のデジタルカメラは、一眼レフレックスカメラである。
【0012】
カメラ本体10は、撮像素子32、測光センサー40、カメラメモリ42、CPU、通信インターフェース部44、シャッタースイッチ46、ミラーMIRR、記録媒体48、モニター50、ファインダー52、カメラ操作部54およびレンズマウント38を有している。
撮像素子32は、例えば、CCDイメージサンサーやCMOSイメージセンサーである。撮像素子32は、撮影レンズLENSを介して入射される被写体の像を電気信号に変換し、変換した電気信号をCPUに出力する。また、撮像素子32は、カメラキャップ14が出力する光信号OPTSIGを受信し、受信した光信号OPTSIGを電気信号に変換し、変換した電気信号をCPUに出力する。
【0013】
測光センサー40は、例えば、CCDイメージサンサーやCMOSイメージセンサーである。測光センサー40は、撮像素子32の露光時間等を決めるために、光の強さを測定するための素子である。
カメラメモリ42は、例えば、フラッシュメモリやROMで形成される。カメラメモリ42には、CPUが実行するプログラムが書き込まれている。さらに、カメラメモリ42には、カメラ本体10の出荷前にデジタルカメラの製造元により、カメラ本体10の型式および個体を識別するためのカメラ識別情報を含むカメラ情報CBINFが書き込まれる。なお、カメラ識別情報は、カメラ本体10の型式のみを識別するための情報でもよい。カメラ情報CBINFの詳細は、後述する図3で説明する。
【0014】
CPUは、画像処理等の信号処理および露光制御等の制御処理を行う。また、CPUは、撮像素子32が光信号OPTSIGから変換した電気信号を受信し、受信した電気信号をキャップ情報CAINFに復調する。通信インターフェース部44は、例えば、USB(Universal Serial Bus)インターフェースやLAN(Local Area Network)インターフェースを用いて、ネットワーク16に接続し、サーバー18と通信を行う。
【0015】
ミラーMIRRは、シャッタースイッチ46の押し下げに応答して、撮影レンズLENSからの光信号を撮像素子32に到達させるために、撮像素子32の前部を遮蔽しない位置、例えば、図に示したように上方に跳ね上がる。また、ミラーMIRRは、製品の登録時に、カメラキャップ14が出力する光信号OPTSIGを撮像素子32により受信するために、上方に跳ね上がる。記録媒体48は、撮影された画像データを記憶する。モニター50は、撮影された画像やメニュー画面等を表示する。メニュー画面には、カメラキャップ14の操作部24の押下表示等が含まれる。カメラ操作部54は、カメラ本体10の各種パラメータの設定等をするために、ユーザーにより操作される。
【0016】
カメラ本体10は、CPUの動作により、カメラキャップ14からキャップ情報CAINFを受信し、受信したキャップ情報CAINFに含まれる接続先アドレスを示すURL情報にしたがって、サーバー18上のホームページにネットワーク16を介して自動的にアクセスする。また、カメラ本体10は、レンズ部12からレンズ情報LINFを受信する。そして、カメラ本体10は、キャップ情報CAINF、レンズ情報LINFおよびカメラ本体10のカメラ情報CBINFをサーバー18に送信する。サーバー18は、受信したキャップ情報CAINFに含まれるキャップ識別情報をユーザーの識別に利用し、デジタルカメラのユーザー管理を行う。デジタルカメラの製品登録の詳細なフローは、後述する図6で説明する。
【0017】
ユーザーは、カメラキャップ14をレンズ部12を介してカメラ本体10に接続し、カメラ本体10とネットワーク16とをUSBケーブル等を介して接続することで、デジタルカメラの製品登録をする。複数のデジタルカメラを所有する場合、ユーザーは、製品登録に使用するカメラキャップ14を1つに決める。そして、ユーザーは、製品登録したいカメラ本体10に製品登録用に選んだカメラキャップ14を接続し、カメラ本体10とネットワーク16とを接続すればよい。これにより、複数のデジタルカメラを所有している場合でも、製品の登録を簡単に実現できる。
【0018】
図2は、図1に示したデジタルカメラのカメラキャップ14の外形の一例を示している。図2(a)は、カメラキャップ14の前面(図1に示したレンズ部12と反対側の面)を示している。カメラキャップ14の前面および側面には、操作部24および摘み56がそれぞれ形成されている。操作部24は、押しボタン式のスイッチで、カメラキャップ14の隅に形成されている。摘み56は、カメラキャップ14と図1に示したレンズ部12との装着および脱着のための摘みである。摘み56は、例えば、スプリング式の構成で、外側から内側に押されることにより、図1に示したレンズ接続部28とキャップマウント30との固定を解除し、摘み56を離すと元の位置に戻り、レンズ接続部28とキャップマウント30とを固定する。
【0019】
図2(b)は、カメラキャップ14の裏面(図1に示したレンズ部12側の面)を示している。カメラキャップ14の裏面の中央部には、発光部22の出力部EOUT、例えば、発光ダイオードおよびコリメートレンズが設けられている。出力部EOUTをカメラキャップ14の中央部に形成することで、カメラキャップ14とレンズ部12とを接続したときに、出力部EOUTは、撮影レンズLENSの光軸上に位置する。これにより、図1に示した撮像素子32に光信号OPTSIGを効率良く受信させることができる。
【0020】
図3は、図1に示したデジタルカメラのキャップ情報CAINF、カメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFの構成の一例を示している。キャップ情報CAINFは、識別子タイプIDTYP(CapID)、キャップ識別情報CAID(1234567)、販売地域SAREA(USA)、接続先アドレスURL(www.XXX)を含んでいる。識別子タイプIDTYP(CapID)は、識別子あるいは製品の種類を示す情報である。例えば、識別子タイプIDTYP(CapID)は、この識別子タイプIDTYP(CapID)が含まれているデータ群がキャップ情報CAINFであることを示している。キャップ識別情報CAID(1234567)は、カメラキャップ14を個別に識別するための情報である。販売地域SAREA(USA)は、カメラキャップ14を販売する地域を示している。接続先アドレスURL(www.XXX)は、製品登録のためにアクセスするホームページのURLを示している。
【0021】
カメラ情報CBINFは、カメラ本体10の型式を識別するためのカメラ識別情報CBID(D200;例えば、カメラの型式)、カメラ本体10を製造したときに製造元により設定されるシリアル番号SNO(0123456)および販売地域SAREA(USA)の情報を含んでいる。レンズ情報LINFは、レンズ部12の型式を識別するためのレンズ識別情報LID(AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-200mmF2.8G;例えば、レンズの型式)、シリアル番号SNO(0123457)および販売地域SAREA(USA)の情報を含んでいる。
【0022】
キャップ情報CAINFに接続先アドレスURL(www.XXX)の情報が記憶されているため、ユーザーは、製品登録のために、サーバー18上のホームページのURLをマニュアル等から探す手間を省ける。これにより、ユーザーは、デジタルカメラの製品登録時に、カメラ本体10からサーバー18上のホームページに簡単にアクセスできる。
なお、カメラ本体10をパーソナルコンピュータに接続することにより、カメラ本体10がホームページのURLをパーソナルコンピュータに転送し、パーソナルコンピュータ上でWWW(World Wide Web)ブラウザがサーバー18上のホームページを表示してもよい。
【0023】
図4は、図1に示したサーバー18で管理する製品登録のデータベースDBの一例を示している。製品登録のデータベースDBは、整理番号No、登録日時RDATE、キャップ識別情報CAID、カメラ識別情報CBIDおよびレンズ識別情報LIDにより構成されている。なお、製品登録のデータベースDBは、上述の構成に、カメラ本体10のシリアル番号SNOおよびレンズ部12のシリアル番号SNOが追加されて構成されてもよい。キャップ識別情報CAIDは、ユーザーの識別子として使用されている。
【0024】
例えば、整理番号No001−003では、キャップ識別情報CAID(1234567)は、全て同一であるため、同一のユーザーが、カメラ本体D200、D50、D2Hsおよび2つのレンズ(AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-200mmF2.8GおよびAF-S DX Zoom Nikkor ED 18-55mmF3.5-5.6G)を所有していることを示している。整理番号No004では、1人のユーザーが1つのカメラセット(カメラ本体D70sとレンズAF-S DX Zoom Nikkor ED 18-70mmF3.5-4.5G)を所有していることを示している。整理番号No005および006では、キャップ識別情報CAID(7890xyz、3334444)が異なるため、複数のユーザーが同じカメラセット(カメラ本体D2xとレンズAF-S VR Zoom Nikkor ED 200-400mmF4G)を所有していることを示している。上述したように、製品登録のデータベースDBは、ユーザーの個人情報を記憶する領域を有していない。ユーザーの個人情報の代わりにキャップ識別情報CAIDを使用しているため、必要があれば、ユーザーの匿名性を保持できる。なお、製品登録のデータベースDBに登録するキャップ識別情報CAIDと顧客情報を登録している図示していないデータベースとを関連付けし、製品登録のデータベースDBを用いて、ユーザ管理をできるようにしてもよい。
【0025】
図5は、図1に示したデジタルカメラの製品登録メニューの一例を示している。モニター50の表示は、カメラ本体10のCPUにより、例えば、カメラメモリ42に記憶されているプログラムにしたがって実施される。例えば、ユーザーによりカメラ操作部54のメニューボタンMBが押下されると、CPUは、メインメニュー画面をモニター50に表示する。
【0026】
メインメニューは、製品登録メニュー、カメラ本体10の各種パラメータを設定するためのパラメータ設定メニュー等の下位の階層のメニューである下位メニューを有している。ユーザーは、例えば、カメラ操作部54のロータリースイッチRSWを操作して、下位メニューを選択する。例えば、ロータリースイッチRSWの回転に対応して選択さた下位メニューは、ハイライト表示される。ユーザーは、実行したい下位メニューがハイライト表示されたときに、ロータリースイッチRSWの決定ボタンを押下する。
【0027】
製品登録メニューは、ユーザーが所有している製品を登録するための登録モード、ユーザーが所有している製品の登録状況を確認するための参照モードおよび上述した図4に示したデータベースDBから登録済みの製品を削除するための削除モードを有している。例えば、製品登録メニュー画面(上段の図)では、登録モード、参照モード、削除モードを選択するためのメッセージがモニター50に表示される。
【0028】
登録モード、参照モード、削除モードのいづれかの選択は、例えば、上述した下位メニューの選択と同様の操作により行われる。登録モード画面(下段の一番左の図)では、例えば、カメラキャップ14の操作部24を押下する旨のメッセージがモニター50に表示される。参照モード、削除モードも登録モードと同様の操作により選択される。登録モード、参照モードおよび削除モードのフローは、後述する図6、図7および図8でそれぞれ説明する。
【0029】
図6は、図1に示したデジタルカメラの登録モードのフローの一例を示している。ステップS100、S110は、カメラキャップ14により、機械的に実施される。ステップS200−S270は、カメラ本体10のCPUにより、例えば、カメラメモリ42に記憶されているプログラムにしたがって実施される。ステップS300−S310は、サーバー18上のプログラムにしたがって実施される。
【0030】
ステップS100およびS200の前に、カメラキャップ14は、レンズ部12を介してカメラ本体10に予め接続されている。カメラ本体10は、ネットワーク16に予め接続され、製品登録のための登録モードに予め選択されている。登録モードが選択されているため、カメラ本体10のミラーMIRRは、光信号OPTSIGを撮像素子32に到達させるために、撮像素子32の前部を遮蔽しないように、例えば、図1に示したように上方に跳ね上がっている状態である。
【0031】
先ず、ステップS200では、カメラ本体10のCPUは、カメラキャップ14の操作部24、例えば、操作ボタンを押下する旨のメッセージをモニター50に表示する。
ステップS100では、カメラキャップ14は、操作部24が押下されたかどうかを機械的に検出する。カメラキャップ14は、操作部24が押下されるまで待機する。操作部24の押下を検出すると、ステップS110に移る。ステップS110では、カメラキャップ14の発光部22は、キャップメモリ20からキャップ情報CAINFを読み出し、読み出したキャップ情報CAINFを光信号OPTSIGとして出力する。
【0032】
ステップS210では、カメラ本体10の撮像素子32は、光信号OPTSIGを電気信号に変換する。CPUは、変換された電気信号をキャップ情報CAINFに復調する。ステップS220では、カメラ本体10のCPUは、レンズ部12からレンズメモリ34に記憶されているレンズ情報LINFを読み出す。ステップS230では、CPUは、キャップ情報CAINF、カメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFの内容をモニター50に一覧表示する。ステップS240では、CPUは、カメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFをサーバー18に登録するか否かの確認メッセージをモニター50に表示する。
【0033】
ステップS250では、CPUは、カメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFをサーバー18に登録するか否かを判定する。CPUの判定結果が登録するの場合は、ステップS260に移る。CPUの判定結果が登録しないの場合は、CPUは、カメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFのデータを破棄して登録モードを終了する。ステップS260では、CPUは、通信インターフェース部44にキャップ情報CAINFに含まれている接続先アドレスURLのサーバー18にアクセスする命令を発行する。また、CPUは、キャップ情報CAINFを通信インターフェース部44に送信する。通信インターフェース部44は、ネットワーク16を介して指定されたサーバー18にアクセスし、キャップ情報CAINFをサーバー18に送信する。
【0034】
ステップS300では、サーバー18は、受信したキャップ情報CAINFが、正しいか否かの認証を行う。キャップ情報CAINFが正しければ、サーバー18は、キャップ情報CAINFに含まれるキャップ識別情報CAIDをユーザーの識別に使用する。ユーザーの個人情報の代わりにキャップ識別情報CAIDを使用しているため、ユーザーの匿名性を保持できる。
【0035】
ステップS270では、CPUは、カメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFを通信インターフェース部44に送信する。通信インターフェース部44は、カメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFをサーバー18に送信する。
ステップS310では、サーバー18は、受信したカメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFを、例えば、上述した図4に示したように、キャップ識別情報CAIDに関連付けて登録する。例えば、ステップS300のキャップ情報CAINFの認証のときに、サーバー18のデータベースDBにキャップ識別情報CAIDが登録されていない場合は、新規のユーザーとして新規登録する。ユーザーがカメラ本体等を買い足した場合は、既に登録されているキャップ識別情報CAIDと関連付けて買い足したカメラ本体を登録する。
【0036】
図7は、図1に示したデジタルカメラの参照モードのフローの一例を示している。ステップS100、S110、S200、S210、S260およびS300は、図6に示した登録モードのフローと同じであるため、詳細な説明を省略する。ステップS232−S282は、カメラ本体10のCPUにより、例えば、カメラメモリ42に記憶されているプログラムにしたがって実施される。ステップS312は、サーバー18上のプログラムにしたがって実施される。参照モードでは、図6に示したステップS220のレンズ情報LINFの収集は、実施されない。
【0037】
ステップS232では、CPUは、キャップ情報CAINFの内容をモニター50に表示する。ステップS242では、CPUは、サーバー18に登録している製品の一覧を参照するか否かのメッセージをモニター50に表示する。ステップS252では、CPUは、登録製品の一覧を参照するか否かを判定する。CPUの判定結果が参照するの場合は、ステップS260に移る。CPUの判定結果が参照しないの場合は、CPUは、参照モードを終了する。ステップS260では、通信インターフェース部44は、キャップ情報CAINFをサーバー18に送信する。
【0038】
ステップS300では、サーバー18は、受信したキャップ情報CAINFが、正しいか否かの認証を行う。ステップS312では、サーバー18は、受信したキャップ情報CAINFのキャップ識別情報CAIDに関連付けられているカメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFのデータベースDBをカメラ本体10に送信する。ステップS282では、CPUは、受信したデータベースDBをモニター50に表示する。
【0039】
上述したように、キャップ情報CAINFに含まれるキャップ識別情報CAIDをユーザーの識別に使用しているため、ユーザーは、ユーザーの個人情報を提供せずに、登録済みの製品一覧を確認できる。ユーザーの個人情報の代わりにキャップ識別情報CAIDを使用しているため、ユーザーの匿名性を保持できる。
図8は、図1に示したデジタルカメラの削除モードのフローの一例を示している。ステップS100、S110、S200−S230、S260およびS300は、図6に示した登録モードのフローと同じであるため、詳細な説明を省略する。ステップS244−S274は、カメラ本体10のCPUにより、例えば、カメラメモリ42に記憶されているプログラムにしたがって実施される。ステップS314は、サーバー18上のプログラムにしたがって実施される。
【0040】
ステップS244では、CPUは、削除するカメラ情報CBINFあるいはレンズ情報LINFを選択する旨のメッセージをモニター50に表示する。ステップS246では、CPUは、選択されたカメラ情報CBINFあるいはレンズ情報LINFをサーバー18上から削除するか否かの確認メッセージをモニター50に表示する。ステップS254では、CPUは、カメラ情報CBINFあるいはレンズ情報LINFをサーバー18上から削除するか否かを判定する。CPUの判定結果が削除するの場合は、ステップS260に移る。CPUの判定結果が削除しないの場合は、CPUは、カメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFのデータを破棄して削除モードを終了する。ステップS260では、通信インターフェース部44は、キャップ情報CAINFをサーバー18に送信する。
【0041】
ステップS300では、サーバー18は、受信したキャップ情報CAINFが、正しいか否かの認証を行う。ステップS274では、CPUは、削除対象のカメラ情報CBINFあるいはレンズ情報LINFを通信インターフェース部44に送信する。通信インターフェース部44は、受信したカメラ情報CBINFあるいはレンズ情報LINFをサーバー18に送信する。ステップS314では、サーバー18は、受信したカメラ情報CBINFあるいはレンズ情報LINFを、例えば、上述した図4に示したデータベースDBから削除する。
【0042】
上述したように、キャップ情報CAINFに含まれるキャップ識別情報CAIDをユーザーの識別に使用しているため、ユーザーは、ユーザーの個人情報を提供せずに、不要になった登録済みの製品をデータベースDBから削除できる。ユーザーの個人情報の代わりにキャップ識別情報CAIDを使用しているため、ユーザーの匿名性を保持できる。
以上、第1の実施形態では、製品の登録をするために実施するユーザーの作業は、カメラキャップ14とレンズ部12を介したカメラ本体10との接続、カメラ本体10とネットワーク16との接続およびカメラキャップ14の操作部24の操作だけでよい。また、キャップ情報CAINFに含まれるキャップ識別情報CAIDをユーザーの識別に使用するため、ユーザーの匿名性を保持できる。この結果、この実施形態では、ユーザーの匿名性を保持したまま、デジタルカメラの製品登録を簡単に実現できる。
【0043】
図9は、本発明の第2の実施形態を示している。第1の実施形態で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。この実施形態のデジタルカメラは、第1の実施形態のカメラキャップ14の代わりにカメラキャップ14Aが形成されている。この実施形態では、カメラキャップ14Aは、カメラ本体10に直接取り付けられる。このため、デジタルカメラは、デジタルカメラの製品登録を実施するときに、第1の実施形態のレンズ部12をカメラ本体10に接続しない。その他の構成は、第1の実施形態と同じである。
【0044】
カメラキャップ14Aは、上述した図1に示したカメラキャップ14のレンズ接続部28の代わりに、ボディ接続部36Aが形成されている。その他の構成は、第1の実施形態のカメラキャップ14と同じである。ボディ接続部36Aは、カメラ本体10のレンズマウント38と接続される。この実施形態のデジタルカメラは、カメラ本体10とカメラキャップ14Aとを接続して、製品の登録を行う。
【0045】
カメラ本体10は、第1の実施形態のレンズ部12が接続されていないため、上述した図6に示したフローのレンズ情報LINF収集(ステップS220)を実施しない。このため、レンズ情報LINFは、カメラ本体10にレンズ部12を取り付けたときに、予め収集される。製品の登録モードのその他のフローは、図6に示したフローと同じである。削除モードのフローに関しても、第1の実施形態との差異は、登録モードと同様である。参照モードのフローは、上述した図7と同じである。
【0046】
以上、第2の実施形態においても、上述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、この実施形態では、図1に示したレンズ部12をカメラ本体10に接続せずに、デジタルカメラの製品登録ができる。このため、ユーザーは、カメラ本体10だけを買い足した場合、カメラ本体10を製品登録するために、既に登録したレンズ部12をカメラ本体10に接続する手間を省ける。
【0047】
図10は、本発明の第3の実施形態を示している。第1の実施形態で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。この実施形態のデジタルカメラは、カメラキャップ14Bおよびカメラ本体10Aにより形成されている。
カメラ本体10Aは、撮影レンズLENSが組み込まれている。カメラ本体10Aは、第1の実施形態のミラーMIRR、測光センサー40およびファインダー52を持たない。また、カメラ本体10Aは、第1の実施形態のレンズマウント38の代わりにキャップマウント30Aが形成されている。カメラ本体10Aのその他の構成は、第1の実施形態と同じである。すなわち、この実施形態のデジタルカメラは、いわゆるコンパクトデジタルカメラである。
【0048】
カメラキャップ14Bは、第1の実施形態のカメラキャップ14のレンズ接続部28の代わりに、レンズ接続部28Aが形成されている。カメラキャップ14Bのその他の構成は、第1の実施形態と同じである。この実施形態のデジタルカメラは、カメラキャップ14Bのレンズ接続部28Aとカメラ本体10Aのキャップマウント30Aとを接続して、製品の登録を行う。
【0049】
カメラ本体10Aは、撮影レンズLENSを内蔵しているため、上述した図6に示したフローのレンズ情報LINF収集(ステップS220)を実施しない。また、カメラ本体10Aでは、上述した図1に示したミラーMIRRを内蔵していないため、ミラーMIRRを上方に跳ね上げる処理はない。製品の登録モードのその他のフローは、図6に示したフローと同じである。削除モードのフローに関しても、第1の実施形態との差異は、登録モードと同様である。参照モードのフローは、上述した図7と同じである。
【0050】
以上、第3の実施形態においても、上述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
図11は、本発明の第4の実施形態を示している。第1の実施形態で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。この実施形態のデジタルカメラシステムは、第1の実施形態のデジタルカメラにアクセサリ58が追加されて構成されている。また、デジタルカメラシステムは、第1の実施形態のカメラ本体10の代わりにカメラ本体10Bが形成されている。その他の構成は、第1の実施形態と同じである。
【0051】
カメラ本体10Bは、第1の実施形態のカメラ本体10にアクセサリインターフェース部60が追加されて形成されている。アクセサリインターフェース部60は、カメラ本体10Bとアクセサリ58とを接続する。アクセサリ58は、例えば、発光装置(一般に、ストロボやスピードライトと称される)、GPS(Global Positioning System)ユニット、無線LANアダプター等である。アクセサリ58は、例えば、フラッシュメモリやROMで形成されるアクセサリメモリ62を有している。アクセサリメモリ62には、アクセサリ58の出荷前にアクセサリ58の製造元により、アクセサリ58の型式を識別するためのアクセサリ識別情報を含むアクセサリ情報AINFが書き込まれている。アクセサリ情報AINFの詳細は、後述する図12で説明する。
【0052】
カメラ本体10Bは、第1の実施形態にアクセサリ58が追加されているため、上述した図6に示したフローのレンズ情報LINF収集(ステップS220)、カメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFをサーバー18に送信(ステップS260)の処理に追加してアクセサリ情報AINF収集、アクセサリ情報AINFをサーバー18に送信をそれぞれ実施する。アクセサリ情報AINF収集では、カメラ本体10Bは、例えば、カメラメモリ42に記憶されているプログラムにしたがって、カメラ本体10Bに接続されているアクセサリ58からアクセサリメモリ62に記憶されているアクセサリ情報AINFを読み出す。
【0053】
図中には、この実施形態のブロック図を簡潔に示すために、アクセサリ58を1つしか図示していないが、複数のアクセサリ58、例えば、発光装置とGPSユニット等をカメラ本体10Bに同時に接続できる。この場合は、カメラ本体10Bは、アクセサリ58を付け替えることなく、複数のアクセサリ情報AINFを読み出せる。このため、複数のアクセサリを登録するために、アクセサリを個別に付け替える手間が省ける。
【0054】
アクセサリ情報AINFをサーバー18に送信では、図6のステップS260において、上述の処理で読み出したアクセサリ情報AINFをカメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFと共にサーバー18に送信する。サーバー18は、受信したアクセサリ情報AINFをカメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFと同様に登録する。製品の登録モードのその他のフローは、図6に示したフローと同じである。削除モードのフローに関しても、第1の実施形態との差異は、登録モードと同様である。参照モードのフローは、上述した図7と同じである。
【0055】
図12は、図11に示したデジタルカメラシステムのキャップ情報CAINF、カメラ情報CBINF、レンズ情報LINFおよびアクセサリ情報AINFの構成の一例を示している。上述した図3で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。キャップ情報CAINF、カメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFは、図3に示した構成と同じである。アクセサリ情報AINFは、アクセサリ58の型式を識別するためのアクセサリ識別情報AID(SB−800;例えば、発光装置の型式)、シリアル番号SNO(0345678)および販売地域SAREA(USA)の情報を含んでいる。
【0056】
図13は、図11に示したサーバー18で管理する製品登録のデータベースDB2の一例を示している。上述した図4で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。製品登録のデータベースDB2は、図4に示した製品登録のデータベースDBにアクセサリ識別情報AIDが追加されて構成されている。例えば、整理番号No001−003では、同一のユーザーが、アクセサリSB−800、SB23およびWT2を所有していることを示している。さらに、カメラ本体D200、レンズ(AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-200mmF2.8G)および発光装置SB−800およびアクセサリWT2(例えば、無線LANアダプター)のセットで登録したことを示している。
【0057】
以上、第4の実施形態においても、上述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、この実施形態では、1人のユーザーが複数のアクセサリ58を所有している場合でも、登録に使用するキャップ識別情報CAIDを共通にすることにより、ユーザーと複数のアクセサリ58とを関連付けて登録できる。
なお、上述した実施形態では、キャップ情報CAINFを上述した図3に示した構成にする例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、図14に示すようにキーコードKEYCをキャップ情報CAINFに含めてもよい。キーコードKEYCは、例えば、パスワードに相当する情報である。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、パスワードに相当する情報がキャップ情報CAINFに追加されているため、キャップ情報CAINFの認証の信頼性が高まる。
【0058】
上述した実施形態では、キャップ情報CAINFを上述した図3に示した構成にする例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、キャップ識別情報CAIDあるいはキャップ情報CAINFは、カメラキャップ14の出荷前に製造元により、製造元で管理する公開鍵あるいは秘密鍵で暗号化されていてもよい。サーバー18は、キャップ情報CAINFを認証するときに、製造元で管理している秘密鍵を用いて、公開鍵で暗号化されたキャップ識別情報CAIDあるいはキャップ情報CAINFを復号する。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、公開鍵および秘密鍵を製造元で管理しているため、不正にコピーされたキャップ情報CAINFは、復号されない。これにより、キャップ識別情報CAIDのセキュリティを強化できる。
【0059】
上述した実施形態では、カメラキャップ14をレンズ部12あるいはカメラ本体10に直接接続する例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、上述した図1に示したカメラキャップ14のレンズ接続部28とカメラ本体10のレンズマウント38を接続するためのアダプターリングを介して、レンズ接続部28とレンズマウント38とを接続してもよい。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、レンズ接続部28とレンズ部12のキャップマウント30との口径が合わない場合でも、アダプターリングを用いて接続部を変換することにより、カメラキャップ14とレンズ部12とを接続できる。これにより、カメラキャップ14は、多数のレンズ部12あるいはカメラ本体10に接続できる。したがって、1つのカメラキャップ14で登録できる製品の数を増やすことができる。この結果、ユーザーは、1人のユーザーに関連付けて、多数の製品を登録できる。
【0060】
上述した実施形態では、図7に示したように、参照モードを用いてサーバー18にアクセスし、製品登録状況を確認する例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、参照モードを用いて、登録製品に関するサービス情報、例えば、ファームウェアのアップデートプログラムや登録されている製品に対応する新製品の紹介等をサーバー18からカメラ本体10に送付してもよい。また、参照モードを用いて、カメラ本体10からサーバー18にユーザーにより作成された情報を送付してもよい。例えば、ユーザーは、カメラ本体10のモニター50に表示されるソフトキーボードを用いて作成した登録製品に関する質問をカメラ本体10を介してサーバー18に送付する。質問を受信したメーカーからの回答は、次に、サーバー18にアクセスしたときに、カメラ本体10に送付される。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、ユーザーは、キャップ情報CAINFを用いてサーバー18と情報の送受信を行うため、登録した製品に特化した情報を得ることができる。
【0061】
上述した実施形態では、図8に示したように、削除モードを用いて、サーバー18に登録されている製品を削除する例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、カメラ本体10は、参照モードを用いて、キャップ識別情報CBIDに関連付けられた登録済みの製品一覧をサーバー18から受信し、受信した製品一覧から削除する製品を選択してもよい。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、この場合は、ユーザーは、削除したい製品の識別情報、例えば、レンズの型番を覚えている場合、レンズ部12をカメラ本体10に接続する必要がない。
【0062】
上述した実施形態では、図6に示したように、カメラ情報CBINF等をサーバー18に送付する例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、カメラ情報CBINF等をサーバー18に送付するときに、メールアドレス等の情報を含めてサーバー18に送付してもよい。メールアドレス等の入力は、例えば、カメラ本体10のモニター50に表示されるソフトキーボードで入力する。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。サーバー18は、受信したメールアドレス宛に、製品登録のホームページの接続先アドレスURL等が記載された登録メールを送付する。ユーザーは、登録メールに記載されている接続先アドレスURLを用いて、パーソナルコンピュータ等から、製品登録のホームページにアクセスできる。また、製品登録のホームページのセキュリティを強化するために、登録メールに、認証用のパスワードを含めてもよい。この場合は、ユーザーは、接続先アドレスURLと認証用のパスワードを用いて、パーソナルコンピュータ等から、製品登録のホームページにアクセスできる。
【0063】
上述した実施形態では、図6に示したように、カメラ情報CBINF等をサーバー18に送付する例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、カメラ情報CBINF等をサーバー18に送付するときに、画像データ、例えば、メールアドレス等が撮影された画像データを含めてサーバー18に送付してもよい。サーバー18は、受信した画像データを、例えば、文字認識システムにより解読し、データベースDBに登録する。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、サーバー18は、文字情報が撮影された画像データから文字認識システム等により文字情報を取得できる。このため、ユーザーは、カメラ本体10で文字を入力する必要がない。これにより、ユーザーは、例えば、メールアドレスを送信するためのキー入力の手間を省ける。
【0064】
上述した第1の実施形態では、キャップ情報CAINF等をカメラ本体10の撮像素子32で受信する例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、図15に示すように、カメラ本体10の測光センサー40でキャップ情報CAINF等を受信しても良い。この場合は、CPUは、測光センサー40から受信した電気信号をキャップ情報CAINF等に復調する。同様に、第2および第4の実施形態においても、カメラ本体10の測光センサー40でキャップ情報CAINFを受信しても良い。この場合にも、上述した第1、第2および第4の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、測光センサー40でキャップ情報CAINFを受信するため、製品登録のために、ミラーMIRRを上方に跳ね上げる必要がない。製品登録の度にミラーMIRRを駆動させる必要がないため、ミラーMIRRの駆動部の摩耗を抑制できる。
【0065】
上述した第4の実施形態では、デジタルカメラをカメラキャップ14、レンズ部12およびカメラ本体10Bにより構成する例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、製品登録時には、上述した図9に示したカメラキャップ14Aと図11に示したカメラ本体10Bとを接続する構成にしてもよい。または、上述した図10に示したカメラ本体10Aにアクセサリインターフェース部60を形成してもよい。この場合にも、上述した第2、第3および第4の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0066】
以上、本発明について詳細に説明してきたが、上記の実施形態およびその変形例は発明の一例に過ぎず、本発明はこれに限定されるものではない。本発明を逸脱しない範囲で変形可能であることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態のカメラキャップの外形図である。
【図3】第1の実施形態のキャップ情報、カメラ情報およびレンズ情報の構成例の説明図である。
【図4】第1の実施形態の製品登録のデータベースの説明図である。
【図5】第1の実施形態における製品登録メニューの説明図である。
【図6】第1の実施形態の登録モードのフロー図である。
【図7】第1の実施形態の参照モードのフロー図である。
【図8】第1の実施形態の削除モードのフロー図である。
【図9】本発明の第2の実施形態を示すブロック図である。
【図10】本発明の第3の実施形態を示すブロック図である。
【図11】本発明の第4の実施形態を示すブロック図である。
【図12】第4の実施形態のキャップ情報、カメラ情報、レンズ情報およびアクセサリ情報の構成例の説明図である。
【図13】第4の実施形態の製品登録のデータベースの構成例の説明図である。
【図14】キーコードを含むキャップ情報の構成例の説明図である。
【図15】第1の実施形態の変形例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0068】
10、10A、10B・・カメラ本体;12・・レンズ部;14、14A、14B・・カメラキャップ;16・・ネットワーク;18・・サーバー;20、34、42、62・・メモリ;22・・発光部;24、54・・操作部;26・・バッテリー;28、28A、30、30A、36、36A、38・・接続部マウント;32・・撮像素子;40・・測光センサー;44・・通信インターフェース部;46・・シャッタースイッチ;48・・記録媒体;50・・モニター;52・・ファインダー;56・・摘み;58・・アクセサリ;60・・アクセサリインターフェース部
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品の登録が可能なデジタルカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラでは、購入した製品を登録するために、ユーザーは、例えば、パーソナルコンピュータからネットワークを介してデジタルカメラの製造元のコンピュータであるサーバー上のホームページにアクセスする。そして、ユーザーは、ホームページ上のメニューにしたがって、製品の登録に必要な情報を入力し、製品の登録をする。製品の登録は、デジタルカメラをパーソナルコンピュータに接続し、デジタルカメラからパーソナルコンピュータを介して、デジタルカメラ固有の識別情報をサーバーに送信することでも可能である。サーバーでは、受信したデジタルカメラ固有の識別情報とユーザーの個人情報とを関連付けて管理する(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−41891号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この種のデジタルカメラでは、製品を登録するために、ユーザーは多くの作業、例えば、パーソナルコンピュータの起動、ホームページのURL(Uniform Resource Locator)の入力、製品型番の入力、連絡先の入力等が必要になる。このように、製品の登録のためにユーザーが実施する作業は煩雑である。
また、ユーザーは、デジタルカメラを買い替えたり、アクセサリを買い足したりする度に、パーソナルコンピュータの起動、デジタルカメラとパーソナルコンピュータの接続、ホームページのURLの入力、ユーザー情報の入力等を行う必要がある。
【0004】
本発明の目的は、デジタルカメラの製品登録あるいは更新を簡単に実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明では、カメラキャップは、個体を識別するためのキャップ識別情報を含むキャップ情報が記憶されたメモリと、ユーザーにより操作可能な操作部と、操作部の操作に応答して、メモリに記憶されたキャップ情報を光信号として出力する発光部とを有している。
カメラ本体は、キャップ情報を光信号として受信する受光部と、製品を個別に識別するためのカメラ識別情報を含むカメラ情報が記憶されたメモリと、キャップ情報およびカメラ情報をネットワークに接続されたコンピュータに送信するための通信インターフェース部とを有している。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ユーザーは、カメラキャップとカメラ本体とを接続し、カメラ本体とネットワークとを接続することで、デジタルカメラの製品登録をする。これにより、デジタルカメラの製品登録を簡単に実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態を示している。この実施形態では、デジタルカメラは、カメラ本体10、レンズ部12およびカメラキャップ14により構成されている。また、デジタルカメラシステムは、ネットワーク16に接続された製造元のコンピュータであるサーバー18と上述のデジタルカメラにより構成されている。
【0008】
カメラキャップ14は、キャップメモリ20、発光部22、操作部24、バッテリー26およびレンズ接続部28を有している。カメラキャップ14は、レンズを保護するために、レンズ部12の前面に接続される。例えば、この実施形態では、カメラキャップ14のレンズ接続部28が、レンズ部12の前面に形成されているキャップマウント30に接続され、カメラキャップ14がカメラ本体10に取り付けられる。
【0009】
キャップメモリ20は、例えば、フラッシュメモリやROM(Read Only Memory)で形成される。なお、キャップメモリ20をヒューズ等のプログラム素子により形成してもよい。キャップメモリ20には、カメラキャップ14の出荷前にデジタルカメラの製造元により、キャップ情報CAINFが書き込まれる。ここで、キャップ情報CAINFは、例えば、カメラキャップ14を個別に識別するためのキャップ識別情報と製品の登録のためにアクセスするホームページの接続先アドレスを示すURL(Uniform Resource Locator)情報とを含んでいる。キャップ情報CAINFの詳細は、後述する図3で説明する。なお、URL情報は、カメラ本体10に記憶させてもよい。
【0010】
操作部24は、例えば、押しボタン式のスイッチであり、キャップ情報CAINFをカメラ本体10に送信するために、ユーザーにより操作される。発光部22は、例えば、発光ダイオード(LED)と発光ダイオードの発光パターンを制御するための回路とを有する。発光部22は、ユーザーによる操作部24の押下に応答して、キャップメモリ20に記憶されたキャップ情報CAINFを光信号OPTSIGに変換する。そして、発光部22は、変換した光信号OPTSIGを撮影レンズLENSを介してカメラ本体10の撮像素子32に向けて出力する。ここで、光信号OPTSIGは、例えば、キャップ情報CAINFのデータを示す光の点滅パターンである。
【0011】
バッテリー26は、例えば、ボタン電池であり、発光部22やキャップメモリ20の電源である。
レンズ部12は、撮影レンズLENS、レンズメモリ34、キャップマウント30およびボディマウント36を有している。レンズメモリ34は、例えば、フラッシュメモリやROMで形成される。レンズメモリ34には、レンズ部12の出荷前にデジタルカメラの製造元により、レンズ部12の型式および個体を識別するためのレンズ識別情報を含むレンズ情報LINFが書き込まれている。なお、レンズ識別情報は、レンズ部12の型式のみを識別するための情報でもよい。レンズ情報LINFの詳細は、後述する図3で説明する。ボディマウント36は、カメラ本体10のレンズマウント38と接続される。すなわち、この実施形態のデジタルカメラは、一眼レフレックスカメラである。
【0012】
カメラ本体10は、撮像素子32、測光センサー40、カメラメモリ42、CPU、通信インターフェース部44、シャッタースイッチ46、ミラーMIRR、記録媒体48、モニター50、ファインダー52、カメラ操作部54およびレンズマウント38を有している。
撮像素子32は、例えば、CCDイメージサンサーやCMOSイメージセンサーである。撮像素子32は、撮影レンズLENSを介して入射される被写体の像を電気信号に変換し、変換した電気信号をCPUに出力する。また、撮像素子32は、カメラキャップ14が出力する光信号OPTSIGを受信し、受信した光信号OPTSIGを電気信号に変換し、変換した電気信号をCPUに出力する。
【0013】
測光センサー40は、例えば、CCDイメージサンサーやCMOSイメージセンサーである。測光センサー40は、撮像素子32の露光時間等を決めるために、光の強さを測定するための素子である。
カメラメモリ42は、例えば、フラッシュメモリやROMで形成される。カメラメモリ42には、CPUが実行するプログラムが書き込まれている。さらに、カメラメモリ42には、カメラ本体10の出荷前にデジタルカメラの製造元により、カメラ本体10の型式および個体を識別するためのカメラ識別情報を含むカメラ情報CBINFが書き込まれる。なお、カメラ識別情報は、カメラ本体10の型式のみを識別するための情報でもよい。カメラ情報CBINFの詳細は、後述する図3で説明する。
【0014】
CPUは、画像処理等の信号処理および露光制御等の制御処理を行う。また、CPUは、撮像素子32が光信号OPTSIGから変換した電気信号を受信し、受信した電気信号をキャップ情報CAINFに復調する。通信インターフェース部44は、例えば、USB(Universal Serial Bus)インターフェースやLAN(Local Area Network)インターフェースを用いて、ネットワーク16に接続し、サーバー18と通信を行う。
【0015】
ミラーMIRRは、シャッタースイッチ46の押し下げに応答して、撮影レンズLENSからの光信号を撮像素子32に到達させるために、撮像素子32の前部を遮蔽しない位置、例えば、図に示したように上方に跳ね上がる。また、ミラーMIRRは、製品の登録時に、カメラキャップ14が出力する光信号OPTSIGを撮像素子32により受信するために、上方に跳ね上がる。記録媒体48は、撮影された画像データを記憶する。モニター50は、撮影された画像やメニュー画面等を表示する。メニュー画面には、カメラキャップ14の操作部24の押下表示等が含まれる。カメラ操作部54は、カメラ本体10の各種パラメータの設定等をするために、ユーザーにより操作される。
【0016】
カメラ本体10は、CPUの動作により、カメラキャップ14からキャップ情報CAINFを受信し、受信したキャップ情報CAINFに含まれる接続先アドレスを示すURL情報にしたがって、サーバー18上のホームページにネットワーク16を介して自動的にアクセスする。また、カメラ本体10は、レンズ部12からレンズ情報LINFを受信する。そして、カメラ本体10は、キャップ情報CAINF、レンズ情報LINFおよびカメラ本体10のカメラ情報CBINFをサーバー18に送信する。サーバー18は、受信したキャップ情報CAINFに含まれるキャップ識別情報をユーザーの識別に利用し、デジタルカメラのユーザー管理を行う。デジタルカメラの製品登録の詳細なフローは、後述する図6で説明する。
【0017】
ユーザーは、カメラキャップ14をレンズ部12を介してカメラ本体10に接続し、カメラ本体10とネットワーク16とをUSBケーブル等を介して接続することで、デジタルカメラの製品登録をする。複数のデジタルカメラを所有する場合、ユーザーは、製品登録に使用するカメラキャップ14を1つに決める。そして、ユーザーは、製品登録したいカメラ本体10に製品登録用に選んだカメラキャップ14を接続し、カメラ本体10とネットワーク16とを接続すればよい。これにより、複数のデジタルカメラを所有している場合でも、製品の登録を簡単に実現できる。
【0018】
図2は、図1に示したデジタルカメラのカメラキャップ14の外形の一例を示している。図2(a)は、カメラキャップ14の前面(図1に示したレンズ部12と反対側の面)を示している。カメラキャップ14の前面および側面には、操作部24および摘み56がそれぞれ形成されている。操作部24は、押しボタン式のスイッチで、カメラキャップ14の隅に形成されている。摘み56は、カメラキャップ14と図1に示したレンズ部12との装着および脱着のための摘みである。摘み56は、例えば、スプリング式の構成で、外側から内側に押されることにより、図1に示したレンズ接続部28とキャップマウント30との固定を解除し、摘み56を離すと元の位置に戻り、レンズ接続部28とキャップマウント30とを固定する。
【0019】
図2(b)は、カメラキャップ14の裏面(図1に示したレンズ部12側の面)を示している。カメラキャップ14の裏面の中央部には、発光部22の出力部EOUT、例えば、発光ダイオードおよびコリメートレンズが設けられている。出力部EOUTをカメラキャップ14の中央部に形成することで、カメラキャップ14とレンズ部12とを接続したときに、出力部EOUTは、撮影レンズLENSの光軸上に位置する。これにより、図1に示した撮像素子32に光信号OPTSIGを効率良く受信させることができる。
【0020】
図3は、図1に示したデジタルカメラのキャップ情報CAINF、カメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFの構成の一例を示している。キャップ情報CAINFは、識別子タイプIDTYP(CapID)、キャップ識別情報CAID(1234567)、販売地域SAREA(USA)、接続先アドレスURL(www.XXX)を含んでいる。識別子タイプIDTYP(CapID)は、識別子あるいは製品の種類を示す情報である。例えば、識別子タイプIDTYP(CapID)は、この識別子タイプIDTYP(CapID)が含まれているデータ群がキャップ情報CAINFであることを示している。キャップ識別情報CAID(1234567)は、カメラキャップ14を個別に識別するための情報である。販売地域SAREA(USA)は、カメラキャップ14を販売する地域を示している。接続先アドレスURL(www.XXX)は、製品登録のためにアクセスするホームページのURLを示している。
【0021】
カメラ情報CBINFは、カメラ本体10の型式を識別するためのカメラ識別情報CBID(D200;例えば、カメラの型式)、カメラ本体10を製造したときに製造元により設定されるシリアル番号SNO(0123456)および販売地域SAREA(USA)の情報を含んでいる。レンズ情報LINFは、レンズ部12の型式を識別するためのレンズ識別情報LID(AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-200mmF2.8G;例えば、レンズの型式)、シリアル番号SNO(0123457)および販売地域SAREA(USA)の情報を含んでいる。
【0022】
キャップ情報CAINFに接続先アドレスURL(www.XXX)の情報が記憶されているため、ユーザーは、製品登録のために、サーバー18上のホームページのURLをマニュアル等から探す手間を省ける。これにより、ユーザーは、デジタルカメラの製品登録時に、カメラ本体10からサーバー18上のホームページに簡単にアクセスできる。
なお、カメラ本体10をパーソナルコンピュータに接続することにより、カメラ本体10がホームページのURLをパーソナルコンピュータに転送し、パーソナルコンピュータ上でWWW(World Wide Web)ブラウザがサーバー18上のホームページを表示してもよい。
【0023】
図4は、図1に示したサーバー18で管理する製品登録のデータベースDBの一例を示している。製品登録のデータベースDBは、整理番号No、登録日時RDATE、キャップ識別情報CAID、カメラ識別情報CBIDおよびレンズ識別情報LIDにより構成されている。なお、製品登録のデータベースDBは、上述の構成に、カメラ本体10のシリアル番号SNOおよびレンズ部12のシリアル番号SNOが追加されて構成されてもよい。キャップ識別情報CAIDは、ユーザーの識別子として使用されている。
【0024】
例えば、整理番号No001−003では、キャップ識別情報CAID(1234567)は、全て同一であるため、同一のユーザーが、カメラ本体D200、D50、D2Hsおよび2つのレンズ(AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-200mmF2.8GおよびAF-S DX Zoom Nikkor ED 18-55mmF3.5-5.6G)を所有していることを示している。整理番号No004では、1人のユーザーが1つのカメラセット(カメラ本体D70sとレンズAF-S DX Zoom Nikkor ED 18-70mmF3.5-4.5G)を所有していることを示している。整理番号No005および006では、キャップ識別情報CAID(7890xyz、3334444)が異なるため、複数のユーザーが同じカメラセット(カメラ本体D2xとレンズAF-S VR Zoom Nikkor ED 200-400mmF4G)を所有していることを示している。上述したように、製品登録のデータベースDBは、ユーザーの個人情報を記憶する領域を有していない。ユーザーの個人情報の代わりにキャップ識別情報CAIDを使用しているため、必要があれば、ユーザーの匿名性を保持できる。なお、製品登録のデータベースDBに登録するキャップ識別情報CAIDと顧客情報を登録している図示していないデータベースとを関連付けし、製品登録のデータベースDBを用いて、ユーザ管理をできるようにしてもよい。
【0025】
図5は、図1に示したデジタルカメラの製品登録メニューの一例を示している。モニター50の表示は、カメラ本体10のCPUにより、例えば、カメラメモリ42に記憶されているプログラムにしたがって実施される。例えば、ユーザーによりカメラ操作部54のメニューボタンMBが押下されると、CPUは、メインメニュー画面をモニター50に表示する。
【0026】
メインメニューは、製品登録メニュー、カメラ本体10の各種パラメータを設定するためのパラメータ設定メニュー等の下位の階層のメニューである下位メニューを有している。ユーザーは、例えば、カメラ操作部54のロータリースイッチRSWを操作して、下位メニューを選択する。例えば、ロータリースイッチRSWの回転に対応して選択さた下位メニューは、ハイライト表示される。ユーザーは、実行したい下位メニューがハイライト表示されたときに、ロータリースイッチRSWの決定ボタンを押下する。
【0027】
製品登録メニューは、ユーザーが所有している製品を登録するための登録モード、ユーザーが所有している製品の登録状況を確認するための参照モードおよび上述した図4に示したデータベースDBから登録済みの製品を削除するための削除モードを有している。例えば、製品登録メニュー画面(上段の図)では、登録モード、参照モード、削除モードを選択するためのメッセージがモニター50に表示される。
【0028】
登録モード、参照モード、削除モードのいづれかの選択は、例えば、上述した下位メニューの選択と同様の操作により行われる。登録モード画面(下段の一番左の図)では、例えば、カメラキャップ14の操作部24を押下する旨のメッセージがモニター50に表示される。参照モード、削除モードも登録モードと同様の操作により選択される。登録モード、参照モードおよび削除モードのフローは、後述する図6、図7および図8でそれぞれ説明する。
【0029】
図6は、図1に示したデジタルカメラの登録モードのフローの一例を示している。ステップS100、S110は、カメラキャップ14により、機械的に実施される。ステップS200−S270は、カメラ本体10のCPUにより、例えば、カメラメモリ42に記憶されているプログラムにしたがって実施される。ステップS300−S310は、サーバー18上のプログラムにしたがって実施される。
【0030】
ステップS100およびS200の前に、カメラキャップ14は、レンズ部12を介してカメラ本体10に予め接続されている。カメラ本体10は、ネットワーク16に予め接続され、製品登録のための登録モードに予め選択されている。登録モードが選択されているため、カメラ本体10のミラーMIRRは、光信号OPTSIGを撮像素子32に到達させるために、撮像素子32の前部を遮蔽しないように、例えば、図1に示したように上方に跳ね上がっている状態である。
【0031】
先ず、ステップS200では、カメラ本体10のCPUは、カメラキャップ14の操作部24、例えば、操作ボタンを押下する旨のメッセージをモニター50に表示する。
ステップS100では、カメラキャップ14は、操作部24が押下されたかどうかを機械的に検出する。カメラキャップ14は、操作部24が押下されるまで待機する。操作部24の押下を検出すると、ステップS110に移る。ステップS110では、カメラキャップ14の発光部22は、キャップメモリ20からキャップ情報CAINFを読み出し、読み出したキャップ情報CAINFを光信号OPTSIGとして出力する。
【0032】
ステップS210では、カメラ本体10の撮像素子32は、光信号OPTSIGを電気信号に変換する。CPUは、変換された電気信号をキャップ情報CAINFに復調する。ステップS220では、カメラ本体10のCPUは、レンズ部12からレンズメモリ34に記憶されているレンズ情報LINFを読み出す。ステップS230では、CPUは、キャップ情報CAINF、カメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFの内容をモニター50に一覧表示する。ステップS240では、CPUは、カメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFをサーバー18に登録するか否かの確認メッセージをモニター50に表示する。
【0033】
ステップS250では、CPUは、カメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFをサーバー18に登録するか否かを判定する。CPUの判定結果が登録するの場合は、ステップS260に移る。CPUの判定結果が登録しないの場合は、CPUは、カメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFのデータを破棄して登録モードを終了する。ステップS260では、CPUは、通信インターフェース部44にキャップ情報CAINFに含まれている接続先アドレスURLのサーバー18にアクセスする命令を発行する。また、CPUは、キャップ情報CAINFを通信インターフェース部44に送信する。通信インターフェース部44は、ネットワーク16を介して指定されたサーバー18にアクセスし、キャップ情報CAINFをサーバー18に送信する。
【0034】
ステップS300では、サーバー18は、受信したキャップ情報CAINFが、正しいか否かの認証を行う。キャップ情報CAINFが正しければ、サーバー18は、キャップ情報CAINFに含まれるキャップ識別情報CAIDをユーザーの識別に使用する。ユーザーの個人情報の代わりにキャップ識別情報CAIDを使用しているため、ユーザーの匿名性を保持できる。
【0035】
ステップS270では、CPUは、カメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFを通信インターフェース部44に送信する。通信インターフェース部44は、カメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFをサーバー18に送信する。
ステップS310では、サーバー18は、受信したカメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFを、例えば、上述した図4に示したように、キャップ識別情報CAIDに関連付けて登録する。例えば、ステップS300のキャップ情報CAINFの認証のときに、サーバー18のデータベースDBにキャップ識別情報CAIDが登録されていない場合は、新規のユーザーとして新規登録する。ユーザーがカメラ本体等を買い足した場合は、既に登録されているキャップ識別情報CAIDと関連付けて買い足したカメラ本体を登録する。
【0036】
図7は、図1に示したデジタルカメラの参照モードのフローの一例を示している。ステップS100、S110、S200、S210、S260およびS300は、図6に示した登録モードのフローと同じであるため、詳細な説明を省略する。ステップS232−S282は、カメラ本体10のCPUにより、例えば、カメラメモリ42に記憶されているプログラムにしたがって実施される。ステップS312は、サーバー18上のプログラムにしたがって実施される。参照モードでは、図6に示したステップS220のレンズ情報LINFの収集は、実施されない。
【0037】
ステップS232では、CPUは、キャップ情報CAINFの内容をモニター50に表示する。ステップS242では、CPUは、サーバー18に登録している製品の一覧を参照するか否かのメッセージをモニター50に表示する。ステップS252では、CPUは、登録製品の一覧を参照するか否かを判定する。CPUの判定結果が参照するの場合は、ステップS260に移る。CPUの判定結果が参照しないの場合は、CPUは、参照モードを終了する。ステップS260では、通信インターフェース部44は、キャップ情報CAINFをサーバー18に送信する。
【0038】
ステップS300では、サーバー18は、受信したキャップ情報CAINFが、正しいか否かの認証を行う。ステップS312では、サーバー18は、受信したキャップ情報CAINFのキャップ識別情報CAIDに関連付けられているカメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFのデータベースDBをカメラ本体10に送信する。ステップS282では、CPUは、受信したデータベースDBをモニター50に表示する。
【0039】
上述したように、キャップ情報CAINFに含まれるキャップ識別情報CAIDをユーザーの識別に使用しているため、ユーザーは、ユーザーの個人情報を提供せずに、登録済みの製品一覧を確認できる。ユーザーの個人情報の代わりにキャップ識別情報CAIDを使用しているため、ユーザーの匿名性を保持できる。
図8は、図1に示したデジタルカメラの削除モードのフローの一例を示している。ステップS100、S110、S200−S230、S260およびS300は、図6に示した登録モードのフローと同じであるため、詳細な説明を省略する。ステップS244−S274は、カメラ本体10のCPUにより、例えば、カメラメモリ42に記憶されているプログラムにしたがって実施される。ステップS314は、サーバー18上のプログラムにしたがって実施される。
【0040】
ステップS244では、CPUは、削除するカメラ情報CBINFあるいはレンズ情報LINFを選択する旨のメッセージをモニター50に表示する。ステップS246では、CPUは、選択されたカメラ情報CBINFあるいはレンズ情報LINFをサーバー18上から削除するか否かの確認メッセージをモニター50に表示する。ステップS254では、CPUは、カメラ情報CBINFあるいはレンズ情報LINFをサーバー18上から削除するか否かを判定する。CPUの判定結果が削除するの場合は、ステップS260に移る。CPUの判定結果が削除しないの場合は、CPUは、カメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFのデータを破棄して削除モードを終了する。ステップS260では、通信インターフェース部44は、キャップ情報CAINFをサーバー18に送信する。
【0041】
ステップS300では、サーバー18は、受信したキャップ情報CAINFが、正しいか否かの認証を行う。ステップS274では、CPUは、削除対象のカメラ情報CBINFあるいはレンズ情報LINFを通信インターフェース部44に送信する。通信インターフェース部44は、受信したカメラ情報CBINFあるいはレンズ情報LINFをサーバー18に送信する。ステップS314では、サーバー18は、受信したカメラ情報CBINFあるいはレンズ情報LINFを、例えば、上述した図4に示したデータベースDBから削除する。
【0042】
上述したように、キャップ情報CAINFに含まれるキャップ識別情報CAIDをユーザーの識別に使用しているため、ユーザーは、ユーザーの個人情報を提供せずに、不要になった登録済みの製品をデータベースDBから削除できる。ユーザーの個人情報の代わりにキャップ識別情報CAIDを使用しているため、ユーザーの匿名性を保持できる。
以上、第1の実施形態では、製品の登録をするために実施するユーザーの作業は、カメラキャップ14とレンズ部12を介したカメラ本体10との接続、カメラ本体10とネットワーク16との接続およびカメラキャップ14の操作部24の操作だけでよい。また、キャップ情報CAINFに含まれるキャップ識別情報CAIDをユーザーの識別に使用するため、ユーザーの匿名性を保持できる。この結果、この実施形態では、ユーザーの匿名性を保持したまま、デジタルカメラの製品登録を簡単に実現できる。
【0043】
図9は、本発明の第2の実施形態を示している。第1の実施形態で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。この実施形態のデジタルカメラは、第1の実施形態のカメラキャップ14の代わりにカメラキャップ14Aが形成されている。この実施形態では、カメラキャップ14Aは、カメラ本体10に直接取り付けられる。このため、デジタルカメラは、デジタルカメラの製品登録を実施するときに、第1の実施形態のレンズ部12をカメラ本体10に接続しない。その他の構成は、第1の実施形態と同じである。
【0044】
カメラキャップ14Aは、上述した図1に示したカメラキャップ14のレンズ接続部28の代わりに、ボディ接続部36Aが形成されている。その他の構成は、第1の実施形態のカメラキャップ14と同じである。ボディ接続部36Aは、カメラ本体10のレンズマウント38と接続される。この実施形態のデジタルカメラは、カメラ本体10とカメラキャップ14Aとを接続して、製品の登録を行う。
【0045】
カメラ本体10は、第1の実施形態のレンズ部12が接続されていないため、上述した図6に示したフローのレンズ情報LINF収集(ステップS220)を実施しない。このため、レンズ情報LINFは、カメラ本体10にレンズ部12を取り付けたときに、予め収集される。製品の登録モードのその他のフローは、図6に示したフローと同じである。削除モードのフローに関しても、第1の実施形態との差異は、登録モードと同様である。参照モードのフローは、上述した図7と同じである。
【0046】
以上、第2の実施形態においても、上述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、この実施形態では、図1に示したレンズ部12をカメラ本体10に接続せずに、デジタルカメラの製品登録ができる。このため、ユーザーは、カメラ本体10だけを買い足した場合、カメラ本体10を製品登録するために、既に登録したレンズ部12をカメラ本体10に接続する手間を省ける。
【0047】
図10は、本発明の第3の実施形態を示している。第1の実施形態で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。この実施形態のデジタルカメラは、カメラキャップ14Bおよびカメラ本体10Aにより形成されている。
カメラ本体10Aは、撮影レンズLENSが組み込まれている。カメラ本体10Aは、第1の実施形態のミラーMIRR、測光センサー40およびファインダー52を持たない。また、カメラ本体10Aは、第1の実施形態のレンズマウント38の代わりにキャップマウント30Aが形成されている。カメラ本体10Aのその他の構成は、第1の実施形態と同じである。すなわち、この実施形態のデジタルカメラは、いわゆるコンパクトデジタルカメラである。
【0048】
カメラキャップ14Bは、第1の実施形態のカメラキャップ14のレンズ接続部28の代わりに、レンズ接続部28Aが形成されている。カメラキャップ14Bのその他の構成は、第1の実施形態と同じである。この実施形態のデジタルカメラは、カメラキャップ14Bのレンズ接続部28Aとカメラ本体10Aのキャップマウント30Aとを接続して、製品の登録を行う。
【0049】
カメラ本体10Aは、撮影レンズLENSを内蔵しているため、上述した図6に示したフローのレンズ情報LINF収集(ステップS220)を実施しない。また、カメラ本体10Aでは、上述した図1に示したミラーMIRRを内蔵していないため、ミラーMIRRを上方に跳ね上げる処理はない。製品の登録モードのその他のフローは、図6に示したフローと同じである。削除モードのフローに関しても、第1の実施形態との差異は、登録モードと同様である。参照モードのフローは、上述した図7と同じである。
【0050】
以上、第3の実施形態においても、上述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
図11は、本発明の第4の実施形態を示している。第1の実施形態で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。この実施形態のデジタルカメラシステムは、第1の実施形態のデジタルカメラにアクセサリ58が追加されて構成されている。また、デジタルカメラシステムは、第1の実施形態のカメラ本体10の代わりにカメラ本体10Bが形成されている。その他の構成は、第1の実施形態と同じである。
【0051】
カメラ本体10Bは、第1の実施形態のカメラ本体10にアクセサリインターフェース部60が追加されて形成されている。アクセサリインターフェース部60は、カメラ本体10Bとアクセサリ58とを接続する。アクセサリ58は、例えば、発光装置(一般に、ストロボやスピードライトと称される)、GPS(Global Positioning System)ユニット、無線LANアダプター等である。アクセサリ58は、例えば、フラッシュメモリやROMで形成されるアクセサリメモリ62を有している。アクセサリメモリ62には、アクセサリ58の出荷前にアクセサリ58の製造元により、アクセサリ58の型式を識別するためのアクセサリ識別情報を含むアクセサリ情報AINFが書き込まれている。アクセサリ情報AINFの詳細は、後述する図12で説明する。
【0052】
カメラ本体10Bは、第1の実施形態にアクセサリ58が追加されているため、上述した図6に示したフローのレンズ情報LINF収集(ステップS220)、カメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFをサーバー18に送信(ステップS260)の処理に追加してアクセサリ情報AINF収集、アクセサリ情報AINFをサーバー18に送信をそれぞれ実施する。アクセサリ情報AINF収集では、カメラ本体10Bは、例えば、カメラメモリ42に記憶されているプログラムにしたがって、カメラ本体10Bに接続されているアクセサリ58からアクセサリメモリ62に記憶されているアクセサリ情報AINFを読み出す。
【0053】
図中には、この実施形態のブロック図を簡潔に示すために、アクセサリ58を1つしか図示していないが、複数のアクセサリ58、例えば、発光装置とGPSユニット等をカメラ本体10Bに同時に接続できる。この場合は、カメラ本体10Bは、アクセサリ58を付け替えることなく、複数のアクセサリ情報AINFを読み出せる。このため、複数のアクセサリを登録するために、アクセサリを個別に付け替える手間が省ける。
【0054】
アクセサリ情報AINFをサーバー18に送信では、図6のステップS260において、上述の処理で読み出したアクセサリ情報AINFをカメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFと共にサーバー18に送信する。サーバー18は、受信したアクセサリ情報AINFをカメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFと同様に登録する。製品の登録モードのその他のフローは、図6に示したフローと同じである。削除モードのフローに関しても、第1の実施形態との差異は、登録モードと同様である。参照モードのフローは、上述した図7と同じである。
【0055】
図12は、図11に示したデジタルカメラシステムのキャップ情報CAINF、カメラ情報CBINF、レンズ情報LINFおよびアクセサリ情報AINFの構成の一例を示している。上述した図3で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。キャップ情報CAINF、カメラ情報CBINFおよびレンズ情報LINFは、図3に示した構成と同じである。アクセサリ情報AINFは、アクセサリ58の型式を識別するためのアクセサリ識別情報AID(SB−800;例えば、発光装置の型式)、シリアル番号SNO(0345678)および販売地域SAREA(USA)の情報を含んでいる。
【0056】
図13は、図11に示したサーバー18で管理する製品登録のデータベースDB2の一例を示している。上述した図4で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。製品登録のデータベースDB2は、図4に示した製品登録のデータベースDBにアクセサリ識別情報AIDが追加されて構成されている。例えば、整理番号No001−003では、同一のユーザーが、アクセサリSB−800、SB23およびWT2を所有していることを示している。さらに、カメラ本体D200、レンズ(AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-200mmF2.8G)および発光装置SB−800およびアクセサリWT2(例えば、無線LANアダプター)のセットで登録したことを示している。
【0057】
以上、第4の実施形態においても、上述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、この実施形態では、1人のユーザーが複数のアクセサリ58を所有している場合でも、登録に使用するキャップ識別情報CAIDを共通にすることにより、ユーザーと複数のアクセサリ58とを関連付けて登録できる。
なお、上述した実施形態では、キャップ情報CAINFを上述した図3に示した構成にする例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、図14に示すようにキーコードKEYCをキャップ情報CAINFに含めてもよい。キーコードKEYCは、例えば、パスワードに相当する情報である。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、パスワードに相当する情報がキャップ情報CAINFに追加されているため、キャップ情報CAINFの認証の信頼性が高まる。
【0058】
上述した実施形態では、キャップ情報CAINFを上述した図3に示した構成にする例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、キャップ識別情報CAIDあるいはキャップ情報CAINFは、カメラキャップ14の出荷前に製造元により、製造元で管理する公開鍵あるいは秘密鍵で暗号化されていてもよい。サーバー18は、キャップ情報CAINFを認証するときに、製造元で管理している秘密鍵を用いて、公開鍵で暗号化されたキャップ識別情報CAIDあるいはキャップ情報CAINFを復号する。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、公開鍵および秘密鍵を製造元で管理しているため、不正にコピーされたキャップ情報CAINFは、復号されない。これにより、キャップ識別情報CAIDのセキュリティを強化できる。
【0059】
上述した実施形態では、カメラキャップ14をレンズ部12あるいはカメラ本体10に直接接続する例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、上述した図1に示したカメラキャップ14のレンズ接続部28とカメラ本体10のレンズマウント38を接続するためのアダプターリングを介して、レンズ接続部28とレンズマウント38とを接続してもよい。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、レンズ接続部28とレンズ部12のキャップマウント30との口径が合わない場合でも、アダプターリングを用いて接続部を変換することにより、カメラキャップ14とレンズ部12とを接続できる。これにより、カメラキャップ14は、多数のレンズ部12あるいはカメラ本体10に接続できる。したがって、1つのカメラキャップ14で登録できる製品の数を増やすことができる。この結果、ユーザーは、1人のユーザーに関連付けて、多数の製品を登録できる。
【0060】
上述した実施形態では、図7に示したように、参照モードを用いてサーバー18にアクセスし、製品登録状況を確認する例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、参照モードを用いて、登録製品に関するサービス情報、例えば、ファームウェアのアップデートプログラムや登録されている製品に対応する新製品の紹介等をサーバー18からカメラ本体10に送付してもよい。また、参照モードを用いて、カメラ本体10からサーバー18にユーザーにより作成された情報を送付してもよい。例えば、ユーザーは、カメラ本体10のモニター50に表示されるソフトキーボードを用いて作成した登録製品に関する質問をカメラ本体10を介してサーバー18に送付する。質問を受信したメーカーからの回答は、次に、サーバー18にアクセスしたときに、カメラ本体10に送付される。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、ユーザーは、キャップ情報CAINFを用いてサーバー18と情報の送受信を行うため、登録した製品に特化した情報を得ることができる。
【0061】
上述した実施形態では、図8に示したように、削除モードを用いて、サーバー18に登録されている製品を削除する例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、カメラ本体10は、参照モードを用いて、キャップ識別情報CBIDに関連付けられた登録済みの製品一覧をサーバー18から受信し、受信した製品一覧から削除する製品を選択してもよい。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、この場合は、ユーザーは、削除したい製品の識別情報、例えば、レンズの型番を覚えている場合、レンズ部12をカメラ本体10に接続する必要がない。
【0062】
上述した実施形態では、図6に示したように、カメラ情報CBINF等をサーバー18に送付する例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、カメラ情報CBINF等をサーバー18に送付するときに、メールアドレス等の情報を含めてサーバー18に送付してもよい。メールアドレス等の入力は、例えば、カメラ本体10のモニター50に表示されるソフトキーボードで入力する。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。サーバー18は、受信したメールアドレス宛に、製品登録のホームページの接続先アドレスURL等が記載された登録メールを送付する。ユーザーは、登録メールに記載されている接続先アドレスURLを用いて、パーソナルコンピュータ等から、製品登録のホームページにアクセスできる。また、製品登録のホームページのセキュリティを強化するために、登録メールに、認証用のパスワードを含めてもよい。この場合は、ユーザーは、接続先アドレスURLと認証用のパスワードを用いて、パーソナルコンピュータ等から、製品登録のホームページにアクセスできる。
【0063】
上述した実施形態では、図6に示したように、カメラ情報CBINF等をサーバー18に送付する例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、カメラ情報CBINF等をサーバー18に送付するときに、画像データ、例えば、メールアドレス等が撮影された画像データを含めてサーバー18に送付してもよい。サーバー18は、受信した画像データを、例えば、文字認識システムにより解読し、データベースDBに登録する。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、サーバー18は、文字情報が撮影された画像データから文字認識システム等により文字情報を取得できる。このため、ユーザーは、カメラ本体10で文字を入力する必要がない。これにより、ユーザーは、例えば、メールアドレスを送信するためのキー入力の手間を省ける。
【0064】
上述した第1の実施形態では、キャップ情報CAINF等をカメラ本体10の撮像素子32で受信する例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、図15に示すように、カメラ本体10の測光センサー40でキャップ情報CAINF等を受信しても良い。この場合は、CPUは、測光センサー40から受信した電気信号をキャップ情報CAINF等に復調する。同様に、第2および第4の実施形態においても、カメラ本体10の測光センサー40でキャップ情報CAINFを受信しても良い。この場合にも、上述した第1、第2および第4の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、測光センサー40でキャップ情報CAINFを受信するため、製品登録のために、ミラーMIRRを上方に跳ね上げる必要がない。製品登録の度にミラーMIRRを駆動させる必要がないため、ミラーMIRRの駆動部の摩耗を抑制できる。
【0065】
上述した第4の実施形態では、デジタルカメラをカメラキャップ14、レンズ部12およびカメラ本体10Bにより構成する例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、製品登録時には、上述した図9に示したカメラキャップ14Aと図11に示したカメラ本体10Bとを接続する構成にしてもよい。または、上述した図10に示したカメラ本体10Aにアクセサリインターフェース部60を形成してもよい。この場合にも、上述した第2、第3および第4の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0066】
以上、本発明について詳細に説明してきたが、上記の実施形態およびその変形例は発明の一例に過ぎず、本発明はこれに限定されるものではない。本発明を逸脱しない範囲で変形可能であることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態のカメラキャップの外形図である。
【図3】第1の実施形態のキャップ情報、カメラ情報およびレンズ情報の構成例の説明図である。
【図4】第1の実施形態の製品登録のデータベースの説明図である。
【図5】第1の実施形態における製品登録メニューの説明図である。
【図6】第1の実施形態の登録モードのフロー図である。
【図7】第1の実施形態の参照モードのフロー図である。
【図8】第1の実施形態の削除モードのフロー図である。
【図9】本発明の第2の実施形態を示すブロック図である。
【図10】本発明の第3の実施形態を示すブロック図である。
【図11】本発明の第4の実施形態を示すブロック図である。
【図12】第4の実施形態のキャップ情報、カメラ情報、レンズ情報およびアクセサリ情報の構成例の説明図である。
【図13】第4の実施形態の製品登録のデータベースの構成例の説明図である。
【図14】キーコードを含むキャップ情報の構成例の説明図である。
【図15】第1の実施形態の変形例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0068】
10、10A、10B・・カメラ本体;12・・レンズ部;14、14A、14B・・カメラキャップ;16・・ネットワーク;18・・サーバー;20、34、42、62・・メモリ;22・・発光部;24、54・・操作部;26・・バッテリー;28、28A、30、30A、36、36A、38・・接続部マウント;32・・撮像素子;40・・測光センサー;44・・通信インターフェース部;46・・シャッタースイッチ;48・・記録媒体;50・・モニター;52・・ファインダー;56・・摘み;58・・アクセサリ;60・・アクセサリインターフェース部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
個体を識別するためのキャップ識別情報が記憶されたメモリと、ユーザーにより操作可能な操作部と、前記操作部の操作に応答して、前記メモリに記憶された前記キャップ識別情報を光信号として出力する発光部とを有するカメラキャップと、
前記キャップ識別情報を前記光信号として受信する受光部と、製品を個別に識別するためのカメラ識別情報が記憶されたメモリと、前記キャップ識別情報および前記カメラ識別情報をネットワークに接続されたコンピュータに送信するための通信インターフェース部とを有するカメラ本体とを備えていることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項2】
請求項1記載のデジタルカメラにおいて、
前記キャップ識別情報は、カメラの製造元で管理する公開鍵および秘密鍵のいずれか一方で暗号化されていることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項3】
請求項1記載のデジタルカメラにおいて、
前記受光部は、被写体の像を電気信号に変換するための撮像素子であることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項4】
請求項1記載のデジタルカメラにおいて、
前記受光部は、光の強さを測定するための測光センサーであることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項5】
請求項1記載のデジタルカメラにおいて、
前記カメラ本体に設けられる撮影レンズは、前記カメラキャップを接続するために前記撮影レンズの前面に設けられたキャップマウントを備え、
前記カメラキャップは、前記キャップマウントに接続されるレンズ接続部を備えていることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項6】
請求項1記載のデジタルカメラにおいて、
前記カメラ本体は、撮影レンズを接続するために前記カメラ本体に設けられたレンズマウントを備え、
前記カメラキャップは、前記レンズマウントに接続されるボディ接続部を備えていることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項7】
個体を識別するためのキャップ識別情報が記憶されたメモリと、ユーザーにより操作可能な操作部と、前記操作部の操作に応答して、前記メモリに記憶された前記キャップ識別情報を光信号としてカメラの受光部に出力する発光部とを有するカメラキャップと、
製品を個別に識別するためのアクセサリ識別情報が記憶されたメモリを有する少なくとも1つのアクセサリと、
前記キャップ識別情報を前記光信号として受信する受光部と、製品を個別に識別するためのカメラ識別情報が記憶されたメモリと、前記キャップ識別情報、前記カメラ識別情報および前記アクセサリ識別情報をネットワークに接続されたコンピュータに送信するための通信インターフェース部と前記アクセサリを接続するためのアクセサリインターフェース部とを有するカメラ本体とを備えていることを特徴とするデジタルカメラシステム。
【請求項8】
請求項7記載のデジタルカメラシステムにおいて、
前記通信インターフェース部は、ネットワークに接続されたコンピュータとデータの送受信をすることを特徴とするデジタルカメラシステム。
【請求項1】
個体を識別するためのキャップ識別情報が記憶されたメモリと、ユーザーにより操作可能な操作部と、前記操作部の操作に応答して、前記メモリに記憶された前記キャップ識別情報を光信号として出力する発光部とを有するカメラキャップと、
前記キャップ識別情報を前記光信号として受信する受光部と、製品を個別に識別するためのカメラ識別情報が記憶されたメモリと、前記キャップ識別情報および前記カメラ識別情報をネットワークに接続されたコンピュータに送信するための通信インターフェース部とを有するカメラ本体とを備えていることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項2】
請求項1記載のデジタルカメラにおいて、
前記キャップ識別情報は、カメラの製造元で管理する公開鍵および秘密鍵のいずれか一方で暗号化されていることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項3】
請求項1記載のデジタルカメラにおいて、
前記受光部は、被写体の像を電気信号に変換するための撮像素子であることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項4】
請求項1記載のデジタルカメラにおいて、
前記受光部は、光の強さを測定するための測光センサーであることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項5】
請求項1記載のデジタルカメラにおいて、
前記カメラ本体に設けられる撮影レンズは、前記カメラキャップを接続するために前記撮影レンズの前面に設けられたキャップマウントを備え、
前記カメラキャップは、前記キャップマウントに接続されるレンズ接続部を備えていることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項6】
請求項1記載のデジタルカメラにおいて、
前記カメラ本体は、撮影レンズを接続するために前記カメラ本体に設けられたレンズマウントを備え、
前記カメラキャップは、前記レンズマウントに接続されるボディ接続部を備えていることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項7】
個体を識別するためのキャップ識別情報が記憶されたメモリと、ユーザーにより操作可能な操作部と、前記操作部の操作に応答して、前記メモリに記憶された前記キャップ識別情報を光信号としてカメラの受光部に出力する発光部とを有するカメラキャップと、
製品を個別に識別するためのアクセサリ識別情報が記憶されたメモリを有する少なくとも1つのアクセサリと、
前記キャップ識別情報を前記光信号として受信する受光部と、製品を個別に識別するためのカメラ識別情報が記憶されたメモリと、前記キャップ識別情報、前記カメラ識別情報および前記アクセサリ識別情報をネットワークに接続されたコンピュータに送信するための通信インターフェース部と前記アクセサリを接続するためのアクセサリインターフェース部とを有するカメラ本体とを備えていることを特徴とするデジタルカメラシステム。
【請求項8】
請求項7記載のデジタルカメラシステムにおいて、
前記通信インターフェース部は、ネットワークに接続されたコンピュータとデータの送受信をすることを特徴とするデジタルカメラシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2008−22459(P2008−22459A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−194347(P2006−194347)
【出願日】平成18年7月14日(2006.7.14)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月14日(2006.7.14)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
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