説明

デジタルカメラ

【課題】被写体が、絵画や宝飾品などの美術品であるか否かを判定し、美術品である場合にストロボの発光を制限するデジタルカメラを提供。
【解決手段】光学系18は、絞りが開放された状態でAF検出エリアを選択し、撮像エリア情報を信号処理部22に供給する。測距センサ14は、被写体までの距離が3m以内である場合に、測定信号を作成して信号処理部22に供給する。信号処理部22は、撮像エリアにおいて、撮像エリア面積の3分の2以上のピントが合っていて、かつ、測定信号が供給された場合、絵画信号を制御部16に供給する。制御部16は、絵画信号が供給されると、ストロボ禁止信号を作成してストロボ28に供給し、ストロボの発光を禁止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラで撮影をする場合、ストロボを使用したほうが良い場合、使用しないほうが良い場合および使用をしてはならない場合がある。例えば、被写体が逆光にさらされている場合はストロボを使用したほうが良いため、被写体が逆光にさらされているか否かを判定する方法が一般的に知られている。特許文献1に記載のカメラでは、主被写体が画面中心にいないと判断した場合は、逆光判定を行わない。これにより、このような場合に逆光判定が行われて実際の撮影が逆光撮影であっても逆光でないと判定されるのを防止し、ストロボ光を照射させることが可能である。また、特許文献1に記載のカメラでは、主被写体までの距離が所定のストロボ光の到達距離より長いと判断したときにストロボ光の照射を禁止することが提案されている。
【特許文献1】特開2003−91032号公報
【特許文献2】特開2002−193227号公報
【特許文献3】特開2005−99608号公報
【特許文献4】特開2005−136727号公報
【特許文献5】特開2005−294917号公報
【特許文献6】特開2005−4799号公報
【特許文献7】特開2005−345833号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、美術館等では、作品の保護の観点から、一般にストロボの使用を禁止していることが多い。しかし従来技術では、逆光の有無の判定時に、被写体が美術品か否かまでを判定することは不可能である。また、被写体が美術品の場合、接写をすることが多いため、主被写体までの距離とストロボ光の到達距離との比較では、ストロボの照射を禁止することができない。
【0004】
本発明はこのような課題に鑑み、被写体が絵画や宝飾品等の美術品の場合にはストロボを使用しないデジタルカメラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によるデジタルカメラは、上述の課題を解決するために、絞りを開放する開放手段と、撮像エリアのうち被写体にピントが合っている領域を選択する領域選択手段と、この手段によって選択された領域が、絞りを開放した状態で所定の面積以上であるか否かを判定するピント判定手段と、被写体までの距離を測定する測距手段と、ピント判定手段によって所定の面積以上ピントが合っていると判定され、測距手段によって測定された距離が所定の距離以内である場合に、ストロボの発光量を減少させあるいは発光を禁止する発光制限手段とを含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明による他のデジタルカメラは、被写界から顔抽出をする顔抽出手段と、顔抽出手段で顔が抽出できなかった場合にストロボの発光量を減少させあるいは発光を禁止する発光制限手段とを含むことを特徴とする。
【0007】
さらに、本発明による他のデジタルカメラは、接写時に被写界の輝度値を算出する輝度値算出手段と、輝度値算出手段によって算出された輝度値を用いて標準偏差を算出する標準偏差算出手段と、標準偏差算出手段によって算出された標準偏差が所定の値以上である場合にストロボの発光量を減少させあるいは発光を禁止する発光制限手段とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、被写体が絵画および宝飾品などの美術品である場合において、誤ってストロボを発光することがない。なぜなら、本発明は撮影時に被写体が絵画および宝飾品であるか否かを判定する点に特徴があるからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次に添付図面を参照して本発明によるデジタルカメラの実施例を詳細に説明する。図中、同様の要素は同一の参照符号によって示す。
【実施例1】
【0010】
図1は、本発明によるデジタルカメラ10の第1の実施例の主要部分の構成図である。デジタルカメラ10は、操作部12、測距センサ14、制御部16、光学系18、撮像部20、信号処理部22、記憶装置24、画像表示部26およびストロボ28を含む。本発明によるデジタルカメラ10は、測距センサ14で被写体からデジタルカメラ10までの距離を測り、信号処理部22が有するピント判定機能30によってピントが合っているか否かを判定し、距離が3m以内で所定面積以上のピントが合っていればストロボ28の光量調整または発光禁止を行う。
【0011】
以下、本発明によるデジタルカメラ10の主要な構成について説明する。
【0012】
測距センサ14は、例えば特許文献2で開示されている測距センサとしてよく、被写体からデジタルカメラ10までの距離を測定するセンサである。
【0013】
測距センサ14は、制御部16から測定開始信号100が供給された場合、カメラから被写体までの距離を測定開始する。測距センサ14は、測定した距離が3m以内の場合、測定信号100を作成して制御部16を介し、信号処理部22に供給する。測距センサ14は、特許文献2で開示されている測距センサに限定されず、カメラから被写体までの距離を測定できるのであれば、いかなる装置であっても構わない。測距センサ14は、制御部16から供給される制御信号100によって制御される。
【0014】
測距センサ14は、測定した距離が3m以内ではなく、任意の距離以内の場合に、測定信号100を作成して制御部16に供給するようであっても構わない。その場合、任意の距離をユーザが設定できるようにしてもよい。
【0015】
光学系18は、レンズ31、絞り32、図示しないAF(Auto Focus)機能および図示しない絞り調節機構を有し、絞り調節機構は、入射光量を調節するAE(Auto Exposure)機能を有し、入射する光束を通す絞り32の口径を変更する。光学系18は、制御部16から絞り開放信号108が供給された場合、図示しない絞り調節機構によって絞り32を開放し、後述するAF機能を実行する。
【0016】
AF機能は、後述するAF検出エリアA1からA5の各々に対して、制御部16が信号線108を介してデフォーカス量およびデフォーカス方向を演算し、これらのデフォーカス量および方向から最も近い被写体が位置するAF検出エリアを撮像エリア(焦点調節対象エリア)として選択し、その撮像エリア内の主要被写体に合焦させるべく、撮像エリアにおける被写体像のデフォーカス量および方向に基づいてレンズ31を動かして調節する機能である。光学系18は、信号線108、制御部16および信号線106を介して、AF機能によって選択した撮像エリア情報を信号処理部22に供給する。撮像エリア情報に含まれる情報は、選択されたエリアの位置および面積等である。
【0017】
図6は、被写界500とAF検出エリアA1からA5の位置を示す図である。AF検出エリアA1からA5において、前述のAF機能で行われるデフォーカス量およびデフォーカス方向の演算が実施される。今回の実施例では、AF検出エリアA1からA5を図6に示すように配置したが、AF検出エリアの数および位置はこれに制限されず、最低一つ以上のAF検出エリアが存在すればよい。
【0018】
信号処理部22は、制御部16からピント判定開始信号106と撮像エリア情報とが供給された場合、撮像部20から供給される画像データ104の撮像エリアのピントが所定面積以上合っているか否かを判定するピント判定機能30を有する。ピント判定機能30のピント判定方法は、特許文献3もしくは特許文献4に記載されている判定方法等によって判定される。信号処理部22は、画像データの撮像エリアのピントがピント判定機能30によって所定面積以上合っていると判定され、かつ、測定信号106が供給された場合、絵画信号106を制御部16に供給する。ピント判定機能30のピント判定方法は、特許文献3もしくは特許文献4に記載されている判定方法に限定されず、ピントが合っているか否かを判定できる方法であれば、いかなる方法であっても構わない。また、所定面積以上とは、例えば撮像エリア面積の3分の2以上であるが、これに限定されず、任意の面積以上であっても構わない。信号処理部22は、制御部16から供給される制御信号106によって制御される。
【0019】
信号処理部22は、画像データの撮像エリアのピントが所定面積以上合わない、もしくは測定信号106が供給されないのいずれかの場合、通常撮影信号106を作成して制御部16に供給する。
【0020】
信号処理部22は、画像データの撮像エリアのピントが所定面積以上合い、かつ、測定信号106も供給された場合、画像表示部26が有するモニタにストロボの発光を禁止するか否かを問うメッセージを信号線122が介して表示させてもよい。この場合、ユーザは操作部12を用いて、ストロボの発光を禁止するか否かを選択することができる。
【0021】
制御部16は、デジタルカメラ10全体の汎用な部分やデジタル処理を行う部分を制御するマイクロコンピュータまたはCPU(Central Processing Unit)が用いられている。制御部16は、操作部12から美術館プロテクトモード信号102が供給された場合、測定開始信号100を作成して測距センサ14に、ピント判定開始信号106を作成して信号処理部22に、絞り開放信号108を作成して光学系18にそれぞれ供給する。制御部16は、光学系18のAF機能において、信号線108を介してAF検出エリアA1からA5の各々のデフォーカス量およびデフォーカス方向を演算し、光学系18から供給される撮像エリア情報108を、信号線106を介して信号処理部22に供給する。制御部16は、測距センサ14から供給される測定信号100を信号線106を介して信号処理部22に供給する。
【0022】
制御部16は、絵画信号106が供給された場合、ストロボ禁止信号110を作成してストロボ28に供給する。制御部16は、通常撮影信号106が供給された場合、ストロボ発光信号110を作成してストロボ28に供給する。
【0023】
制御部16は、制御信号100・106・108・110により、測距センサ14、信号処理部22、光学系18およびストロボ28をそれぞれ制御する。
【0024】
ストロボ28は、図示しない光源を有し、その光源から光を発する補助照明装置である。ストロボ28は、制御部16からストロボ禁止信号110が供給された場合、被写体は絵画であるとみなして、ストロボ28は光源を発光させない。ストロボ28は、ストロボ発光信号110が供給された場合、通常通り光源を発光させて被写体に光を当てる。ストロボ28は、制御部16から供給される制御信号110によって制御される。
【0025】
ストロボ28の図示しない光源はLED(Light Emitting Diode)であってもよい。光源がLEDであると、光源の発光量が調節可能なため、ストロボ28にストロボ禁止信号110が供給された場合に、発光を禁止することだけでなく、発光量を減少させて発光させるといったことが可能になる。
【0026】
測定信号100が信号処理部22に供給されるということは、デジタルカメラ10から被写体までの距離が3m以内であることを意味する。絞り32が開放されていて、かつ、画像データの撮像エリアの所定面積以上はピントが合っていることは、被写体の所定面積以上は奥行きがなく、平面であるとみなすことができる。本発明では、被写体がカメラから3m以内であり、かつ撮像エリアの所定面積以上が平面である場合、被写体は絵画であると判断し、ストロボの発光を禁止する。
【0027】
操作部12は、モード切替ボタン34を有し、ユーザはモード切替ボタン34によって通常撮影モードから美術館プロテクトモードに切り替えることができる。美術館プロテクトモードは、被写体が絵画であると判断された場合にストロボの発光を禁止するモードである。モード切替ボタン34は、ポインティングデバイスのようなボタンであってもよく、ユーザはモード切替ボタン34によって各設定等の選択・決定を行う。操作部12は、美術館プロテクトモードが選択された場合、美術館プロテクトモード信号102を作成して制御部16に供給する。
【0028】
図9は、デジタルカメラ10において、ユーザが美術館プロテクトモードを選択する場合に、画像表示部26が有する図示しないモニタに表示されている画像である。
【0029】
エリア80に表示されている「パワーセーブモード」とは、モニタの明るさを弱くする等によって消費電力を抑えるモードであり、「ON」と表示されているのは、パワーセーブモードが有効となっていることを意味する。
【0030】
エリア82に表示されている「美術館プロテクトモード」は、前述の通り、被写体が絵画であると判断された場合にストロボの発光を禁止するモードである。
【0031】
矢印98は、操作部12が有するモード切替ボタン34を操作することによって画面上を移動し、エリア82上に乗るとエリア88が表示される。
【0032】
エリア84に表示されている「撮影画像表示」とは、デジタルカメラ10のレンズ31が捕える被写界を画像表示部26が有するモニタに表示させる設定であり、ONの場合はモニタに表示させる。
【0033】
エリア88は、矢印98がエリア82に乗っている場合に表示される項目であり、さらに矢印98をモード切替ボタン34によって操作することによって、美術館プロテクトモードのON/OFFは選択・決定される。同様に、矢印98をエリア80およびエリア84に乗せることによってエリア88が各エリアの右端に表示され、ON/OFFの切り替えが可能になる。各モードおよび設定の切り替えは、ポインティングデバイスでないモード切替ボタン34によってなされるようであっても構わない。その場合、矢印98は表示されない。
【0034】
エリア86に表示されている「フォーマット」は、後述する記憶装置34を初期化させることであり、モード切替ボタン34によって実行される。
【0035】
各タグ92・94・96をモード切替ボタン34で選択することによって、エリア80・82・84・86のような別の設定項目等を表示させることができる。
【0036】
図3は、図1のデジタルカメラ10において、美術館プロテクトモードが選択された場合のフローチャートである。
【0037】
ステップS302において、デジタルカメラ10のユーザは、操作部12が有するモード切替ボタン34によって美術館プロテクトモードを選択する。操作部12は、美術館プロテクトモード信号102を作成して、制御部16に供給する。
【0038】
ステップS304において、制御部16は、美術館プロテクトモード信号102を受信し、絞り開放信号108を作成して光学系18に供給する。光学系18は、絞り開放信号108を受信し、絞り調節機構によって絞り32を開放する。
【0039】
ステップS305において、光学系18はAF機能を実行し、撮像エリアを選択する。その撮像エリア内の主要被写体に合焦させるべく、レンズ31を動かして調節する。光学系18は、信号線108、制御部16および信号線106を介して、AF機能によって選択した撮像エリア情報を信号処理部22に供給する。
【0040】
ステップS306において、制御部16は、ステップS304において絞り開放信号108を作成して光学系18に供給するのと同時に、測定開始信号100を作成して測距センサ14に供給する。測距センサ14は、測定開始信号100を受信し、被写体からデジタルカメラ10までの距離の測定を開始する。測距センサ14は、測定した距離が3m以内の場合、測定信号を作成して信号処理部22に供給する。
【0041】
ステップS308において、制御部16は、ステップS304において絞り開放信号108を作成して光学系18に供給するのと同時に、ピント判定開始信号106を作成して信号処理部22に供給する。信号処理部22は、ピント判定開始信号106を受信し、有するピント判定機能30によって撮像部20から供給される画像データ104の撮像エリアでのピントが所定面積以上合っているか否かを判定する。所定面積とは、例えば撮像エリア面積の3分の2である。
【0042】
ステップS310において、信号処理部22は、測定信号の供給とピント判定機能30とによって、被写体までの距離が3m以内で、かつ、画像データ104の撮像エリアのピントが所定面積以上合っているかを判定する。信号処理部22は、被写体までの距離が3m以内であれば測定信号106を測距センサ14から受信し、ピント判定機能30によって画像データ104のピントが所定面積以上合っているか否かを判定する。信号処理部22に測定信号が供給され、かつ、ピント判定機能30によって画像データ104の撮像エリアにおけるピントが所定面積以上合っていると判定された場合、ステップS314に進む。信号処理部22に測定信号が供給されない、もしくは、ピント判定機能30によって画像データ104のピントが所定面積以上合っていないと判定された場合、ステップS316に進む。
【0043】
ステップS314において、信号処理部22は、絵画信号106を作成して制御部16に供給する。制御部16は、絵画信号106を受信し、ストロボ禁止信号110を作成してストロボ28に供給する。ストロボ28は、ストロボ禁止信号110を受信し、被写体は絵画であるとみなして、有する光源を発光させない。
【0044】
ステップS316において、信号処理部22は、通常撮影信号106を作成して制御部16に供給する。制御部16は、通常撮影信号106を受信し、ストロボ発光信号110を作成してストロボ28に供給する。ストロボ28は光源を発光させ、被写体に光を当てる。
【0045】
以下、図1を用いて本発明によるデジタルカメラ10の基本的な構成について説明する。
【0046】
操作部12は、シャッタボタン36を有する。操作部12は、モード切替ボタン34によって通常撮影モードが選択された状態でシャッタボタン36が押下された場合、撮影信号102を制御部16に供給する。
【0047】
制御部16には、前述の通りデジタルカメラ10全体の汎用な部分やデジタル処理を行う部分を制御するマイクロコンピュータまたはCPUが用いられている。制御部16は、撮影信号102が操作部12から供給された場合、撮影信号108を作成して光学系18に供給する。制御部16は、制御信号112・114・116によって、撮像部20、記憶装置24および画像表示部26を制御する。
【0048】
光学系18は、図示しないズーム機構およびメカニカルシャッタを有する。光学系18は、レンズ31を上述した各種の機構で調整して、入射光118を撮像部20に送る機能を有している。
【0049】
ズーム機構は被写界の画角を調整し、被写体を焦点のあった位置に調節する機能を有し、レンズ31を移動させるモータが配設されている。
【0050】
メカニカルシャッタは、撮像部20に撮影の場合以外に光が照射されないように遮光する。メカニカルシャッタが開閉することにより露光が開始および終了され、これによって露光時間が決定される。
【0051】
撮像部20は、図示しない固体撮像素子、相関二重サンプリング(Correlated Double Sampling: CDS)回路、ゲイン調整アンプ(GCA: Gain-Controlled Amplifier)およびA/D変換器(Analog-to-Digital Converter)を含む。固体撮像素子は、光電変換素子であり、その撮像面には光を検出して電荷を発生させる光電変換素子が縦横方向に配列されている。
【0052】
撮像部20は、光学系18からの入射光118を固体撮像素子によってアナログ画像データに変換する。撮像部20は、CDS回路、GCAおよびA/D変換器を用いて、アナログ画像データに対し、ノイズ除去、波形整形およびデジタル化を行い、アナログ画像データすべてをデジタル画像データに変換する。撮像部20は、制御部16から供給される制御信号によって制御される。撮像部20は、デジタル画像データ104を信号処理部22に供給する。
【0053】
信号処理部22は、撮像部20から供給されるデジタル画像データ104に対して、ガンマ変換、同時化処理、画像変換処理、圧縮/伸長処理、入出力インターフェース処理および画像表示処理等を行う。
【0054】
前述した処理それぞれについて簡単に説明すると、ガンマ変換は、供給されるデジタル画像データ104をルックアップテーブルのデータを用いてガンマ補正する。
【0055】
同時化処理は、画素に対して存在しない色について考慮しながら、補間して各画素にて三原色すべてを求める処理である。補間処理では、たとえば書く画素データの相関に基づいて各画素データに重み係数を乗算し、乗算結果の加算平均により算出する。このように対象の画素に対する3つの原色が同時に揃えることができる。この処理を同時化と呼んでいる。
【0056】
画像変換処理は、同時化した三原色の画像データに所定の係数を乗算し、色差マトリクス処理を行う。
【0057】
圧縮/伸長処理は、供給されるデジタル画像データ104に、JPEG(Joint Photographic coding Experts Group)等の規格で圧縮処理を施す。
【0058】
入出力インターフェース処理は、記憶装置24の書込み/読出しにおける電気的な特性を調整したり、タイミング調整したりする機能を有し、処理されたデジタル画像データを記憶装置24に出力したり、記憶装置24に保存されているデジタル画像データを読込んだりする。
【0059】
圧縮/伸長処理は、記憶装置24に記録したデジタル画像データ120を読出し、入出力インターフェース処理を経たデジタル画像データ120に伸長処理を施す。この伸長処理は、圧縮処理の逆処理である。
【0060】
画像表示処理は、生成した画像データや再生にともなって伸長した画像データ(および色差データ)に対してRGB変換を行い、このRGB変換した画像データを画像表示部が有する図示しないモニタが表示可能な画素数にする処理である。画像表示における画素数および表示サイズは、画素の間引き処理によって決定され、破綻のない画像が生成される。
【0061】
信号処理部22は、供給されるデジタル画像データ104に対してガンマ変換、同時化処理、画像変換処理を施す。信号処理部22は、デジタル画像データを記憶装置24に保存する場合、さらに圧縮処理と入出力インターフェース処理を施し、信号線120を介して処理したデジタル画像データを記憶装置24に供給して保存させる。信号処理部22は、デジタル画像データを画像表示部26が有する図示しないモニタに表示させる場合、さらに画像変換処理を施し、処理したデジタル画像データを信号線122を介して画像表示部26に供給する。
【0062】
信号処理部22は、記憶装置24に保存してあるデジタル画像データを読込む場合、保存しているデジタル画像データに入出力インターフェース処理と伸長処理とを施し、信号線120を介して読込む。
【0063】
記憶装置24は、半導体メモリ等の記憶媒体であり、その記憶媒体に適したピックアップやピックアップと磁気ヘッドとを組み合わせて記録再生用ヘッドを用いてデータの書込み/読出しを行う。記憶装置24は、信号処理部22から供給されるデジタル画像データ120を保存する。データの書込み/読出しの制御は、制御部16から供給される制御信号114によってなされる。
【0064】
画像表示部26は、図示しないモニタと付属の表示コントローラとを含み、供給されるデジタル画像データ122が表示デバイスにて動作することにより、画像を表示する。モニタには、一般的に液晶モニタが用いられる。液晶モニタには、液晶表示コントローラが配設されている。液晶コントローラは、デジタル画像データ122を基に液晶分子の並び方や電圧の印加によりスイッチング制御している。この制御により液晶モニタは、画像を表示する。モニタは液晶モニタに限定されず、小型、画像の確認および電力の消費が抑えられる表示機器であれば、充分に用いることができることは言うまでもない。
【実施例2】
【0065】
図2は、本発明によるデジタルカメラの第2の実施例である。
【0066】
デジタルカメラ21は、操作部12、測距センサ14、制御部16、光学系18、撮像部20、記憶装置24、画像表示部26、ストロボ28および信号処理部40を含む。
【0067】
信号処理部40は、図1の信号処理部30に顔検出機能42を設けたものである。
【0068】
信号処理部40は、測定信号が供給されない場合、もしくは、ピント判定機能30によって画像データ104の撮像エリアの所定面積以上のピントが合っていないと判定した場合に顔検出機能42を実行する。
【0069】
顔検出機能42は、撮像部20から供給されるデジタル画像データ104に含まれる人または動物の顔を検出する。顔検出機能42が行う検出方法には、特許文献5や特許文献6に開示されている方法が適用されるが、これらの方法に限定されず、画像データ中の人または動物の顔を検出できるのであれば、どのような方法であっても構わない。
【0070】
信号処理部40は、顔検出機能42によって画像データ104から人もしくは動物の顔が検出されなかった場合、絵画信号200を作成して制御部16に供給する。信号処理部40は、顔検出機能42によって画像データ104から人もしくは動物の顔が検出された場合、通常撮影信号200を制御部16に供給する。
【0071】
デジタルカメラ21では、以上のように構成することによって、被写界に人もしくは動物の顔がない場合は風景画や静物画であるとみなして、ストロボの発光を禁止する。
【0072】
図5は、図2のデジタルカメラ21において、美術館プロテクトモードが選択された場合のフローチャートである。
【0073】
ステップS400において、信号処理部40は、測定信号の供給とピント判定機能30とによって、被写体までの距離が3m以内で、かつ、画像データ104の撮像エリアのピントが所定面積以上合っているかを判定する。信号処理部40は、被写体までの距離が3m以内であれば測定信号106を測距センサ14から受信し、ピント判定機能30によって画像データ104のピントが所定面積以上合っているか否かを判定する。信号処理部40に測定信号が供給され、かつ、ピント判定機能30によって画像データ104の撮像エリアにおけるピントが所定面積以上合っていると判定された場合、ステップS314に進む。信号処理部22に測定信号が供給されない、もしくは、ピント判定機能30によって画像データ104のピントが所定面積以上合っていないと判定された場合ステップS402に進む。
【0074】
ステップS402において、信号処理部40は顔検出機能42を実行する。
【0075】
ステップS404において、信号処理部40は、顔検出機能42によって画像データ104から人もしくは動物の顔が検出されなかった場合、画像データは静止画もしくは風景画とみなして絵画信号200を作成して制御部16に供給し、ステップS314に進む。信号処理部40は、顔検出機能42によって画像データ104から人もしくは動物の顔が検出された場合、通常撮影信号200を作成して制御部16に供給し、ステップS316に進む。
【実施例3】
【0076】
図7は、本発明によるデジタルカメラの第3の実施例である。
【0077】
デジタルカメラ60は、測距センサ14、制御部16、撮像部20、記憶装置24、画像表示部26、信号処理部600、光学系604および操作部608を含む。
【0078】
信号処理部600はコントラスト判定機能602を含み、コントラスト判定機能602は撮像部20から供給される画像データ104の輝度値を測定し、画像データ全体の輝度値の標準偏差を求める。輝度値の測定方法は、例えば特許文献7に記載の方法であり、画像データをいくつかのブロックに分け、各ブロック毎に輝度値を算出する。標準偏差σは次式で求められる。
【0079】
【数1】

Nはブロック数、xkは各ブロックの輝度値、x'は輝度値の平均値であり、すべてのブロックの輝度値の和をブロック数Nで割った値である。
【0080】
信号処理部600は、信号線612を介して、測定信号もしくはマクロモード信号が供給された場合、コントラスト判定機能602によって画像データ104の画像データ全体の輝度値の標準偏差を求める。信号処理部600は、求めた標準偏差が所定の値以上だった場合、被写体はコントラストが高い美術工芸品であると判断し、美術工芸品信号612を制御部16に供給する。信号処理部600は、求めた標準偏差が所定の値未満だった場合、もしくは測定信号およびマクロモード信号の両方が供給されなかった場合、通常撮影信号612を制御部16に供給する。
【0081】
上記所定の値とは、たとえば50であるが、これに限定されず任意の値としても構わない。
【0082】
制御部16は、信号処理部600から美術工芸品信号612を受信した場合、ストロボ禁止信号110を作成してストロボ28に供給する。
【0083】
制御部16は、信号線616を介して操作部608からマクロモード信号を受信した場合、マクロモード信号を信号線612を介して信号処理部600に供給するとともに、レンズ交換信号614を作成して光学系604に供給する。
【0084】
操作部608は、モード切替ボタン610とシャッタボタン36とを有し、モード切替ボタン610によって美術館プロテクトモードもしくは通常撮影モードの選択が可能であり、美術館プロテクトモードが選択された場合、マクロ撮影するか否かの選択も可能である。操作部608は、マクロ撮影が選択された場合、マクロモード信号を作成し、信号線616、制御部16および信号線612を介して信号処理部600に供給する。操作部608は、美術館プロテクトモードが選択され、マクロ撮影が選択されなかった場合、美術館プロテクトモード信号を作成し、信号線616を介して制御部16に供給する。
【0085】
光学系606は、レンズ交換信号614を受信した場合、撮影用のレンズをレンズ31からマクロ用レンズ606に交換する。マクロ用レンズ606は、レンズ31が光学系606が有するAF機能によって近景(50cm〜1m程度)から無限遠までのピント合わせが可能なのに対し、その近景より近くにある被写体を撮影(接写)する場合に使用されるレンズであり、マクロ用レンズ606を使用することによって被写体までの距離がAF機能によって数cmないし30cm程度でもピントを合わせることが可能となる。
【0086】
測距センサ618は、図1の測距センサ14と同様のセンサであるが、測定した距離が1m以内の場合に測定信号を作成し、制御部16を介して信号処理部600に供給される。
【0087】
図8は、デジタルカメラ60において美術館プロテクトモードが選択された場合のフローチャートである。
【0088】
ステップS700において、デジタルカメラ60のユーザは、操作部608が有するモード切替ボタン610によって美術館プロテクトモードを選択する。
【0089】
ステップS702において、デジタルカメラ60のユーザはさらに、操作部608が有するモード切替ボタン610によってマクロ撮影をするか否かを選択する。マクロ撮影をする場合、操作部608はマクロモード信号作成して制御部16を介して信号処理部600に供給し、制御部16は、レンズ交換信号614を作成して光学系604に供給し、ステップS704に進む。マクロ撮影をしない場合、操作部608は美術館プロテクトモード信号を作成し、信号線616を介して制御部16に供給し、ステップS304へ進む。
【0090】
ステップS706において、光学系604はAF機能を実行し、撮像エリアを選択する。その撮像エリア内の主要被写体に合焦させるべく、レンズ31を動かして調節する。
【0091】
ステップS708において、制御部16は、ステップS304において絞り開放信号を作成し、信号線614を介して光学系18に供給するのと同時に、測定開始信号を作成して測距センサ618に供給する。測距センサ618は、測定開始信号を受信し、被写体からデジタルカメラ60までの距離の測定を開始する。
【0092】
ステップS710において、測距センサ618は、測定した距離が1m以内の場合、測定信号を作成して信号処理部600に供給し、ステップS704に進む。測定した距離が1m以内の場合、信号処理部600は測定信号を受信しないため、通常撮影信号612を作成して制御部16に供給し、ステップS712に進む。
【0093】
ステップS704において、信号処理部600は有するコントラスト判定機能602によって画像データ104の画像データ全体の輝度値の標準偏差を求める。求めた標準偏差が所定の値(たとえば50)以上の場合、信号処理部600は美術工芸品信号612を作成して制御部16に供給し、ステップS714に進む。求めた標準偏差が所定の値(たとえば50)未満の場合、信号処理部600は、通常撮影信号612を作成して制御部16に供給し、ステップS712に進む。
【0094】
ステップS712において、制御部16は通常撮影信号612を受信し、ストロボ発光信号110を作成してストロボ28に供給する。ストロボ28は光源を発光させ、被写体に光を当てる。
【0095】
ステップS714において、制御部16は、美術工芸品信号612を受信し、ストロボ禁止信号110を作成してストロボ28に供給する。ストロボ28は、ストロボ禁止信号110を受信し、被写体は美術工芸品であるとみなして、有する光源を発光させない。
【0096】
デジタルカメラ60では、以上のように構成することによって、マクロ撮影もしくはそれに相当するピント位置(被写体までの距離が1m以内)であり、かつ、被写体のコントラストが所定の値以上である場合、被写体は美術工芸品であると判断してストロボの発光を禁止する。
【0097】
以上のように構成されたデジタルカメラの実施例の動作について、以下、説明する。
【0098】
デジタルカメラ10の実施例の動作について、図1、図3および図4を用いて説明する。
【0099】
ステップS302において、デジタルカメラ10のユーザは、操作部12が有するモード切替ボタン34によって美術館プロテクトモードを選択する。操作部12は、美術館プロテクトモード信号102を作成して、制御部16に供給し、ステップS304に進む。
【0100】
ステップS304において、制御部16は、美術館プロテクトモード信号102を受信し、絞り開放信号108を作成して光学系18に供給する。光学系18は、絞り開放信号108を受信し、絞り調節機構によって絞り32を開放し、ステップS305に進む。
【0101】
ステップS305において、光学系18はAF機能を実行し、撮像エリアを選択する。その撮像エリア内の主要被写体に合焦させるべく、レンズ31を動かして調節する。光学系18は、信号線108、制御部16および信号線106を介して、AF機能によって選択した撮像エリア情報を信号処理部22に供給し、ステップS306に進む。
【0102】
ステップS306において、制御部16は、ステップS304において絞り開放信号108を作成して光学系18に供給するのと同時に、測定開始信号100を作成して測距センサ14に供給する。測距センサ14は、測定開始信号100を受信し、被写体からデジタルカメラ10までの距離の測定を開始する。測距センサ14は、測定した距離が3m以内の場合、測定信号を作成して信号処理部22に供給し、ステップS308に進む。
【0103】
ステップS308において、制御部16は、ステップS304において絞り開放信号108を作成して光学系18に供給するのと同時に、ピント判定開始信号106を作成して信号処理部22に供給する。信号処理部22は、ピント判定開始信号106を受信し、有するピント判定機能30によって撮像部20から供給される画像データ104の撮像エリアでのピントが3分の2以上合っているか否かを判定し、ステップS310に進む。
【0104】
ステップS310において、信号処理部22は、測定信号の供給とピント判定機能30とによって、被写体までの距離が3m以内で、かつ、画像データ104の撮像エリアのピントが3分の2以上合っているかを判定する。信号処理部22は、被写体までの距離が3m以内であれば測定信号106を測距センサ14から受信し、ピント判定機能30によって画像データ104のピントが3分の2以上合っているか否かを判定する。信号処理部22に測定信号が供給され、かつ、ピント判定機能30によって画像データ104の撮像エリアにおけるピントが3分の2以上合っていると判定された場合、ステップS314に進む。
【0105】
ステップS314において、信号処理部22は、絵画信号106を作成して制御部16に供給する。制御部16は、絵画信号106を受信し、ストロボ禁止信号110を作成してストロボ28に供給する。ストロボ28は、ストロボ禁止信号110を受信し、被写体は絵画であるとみなして、有する光源を発光させない。
【0106】
デジタルカメラ20の実施例の動作について、図2、図3および図5を用いて説明する。
【0107】
ステップS302からステップS308までの動作はデジタルカメラ10の場合と同様である。
【0108】
ステップS308において、制御部16は、ステップS304において絞り開放信号108を作成して光学系18に供給するのと同時に、ピント判定開始信号106を作成して信号処理部22に供給する。信号処理部22は、ピント判定開始信号106を受信し、有するピント判定機能30によって撮像部20から供給される画像データ104の撮像エリアでのピントが3分の2以上合っているか否かを判定し、ステップS400に進む。
【0109】
図5のステップS400において、信号処理部40は、測定信号の供給とピント判定機能30とによって、被写体までの距離が3m以内で、かつ、画像データ104の撮像エリアのピントが3分の2以上合っているかを判定する。信号処理部40は、被写体までの距離が3m以内であれば測定信号106を測距センサ14から受信し、ピント判定機能30によって画像データ104のピントが3分の2以上合っているか否かを判定する。信号処理部22に測定信号が供給されない、もしくは、ピント判定機能30によって画像データ104のピントが所定面積以上合っていないと判定された場合ステップS402に進む。
【0110】
ステップS402において、信号処理部40は顔検出機能42を実行し、ステップS404に進む。
【0111】
ステップS404において、信号処理部40は、顔検出機能42によって画像データ104から人もしくは動物の顔が検出されなかった場合、画像データは静止画もしくは風景画とみなして絵画信号200を作成して制御部16に供給し、ステップS314に進む。
【0112】
ステップS314において、信号処理部22は、絵画信号106を作成して制御部16に供給する。制御部16は、絵画信号106を受信し、ストロボ禁止信号110を作成してストロボ28に供給する。ストロボ28は、ストロボ禁止信号110を受信し、被写体は絵画であるとみなして、有する光源を発光させない。
【0113】
デジタルカメラ60の実施例の動作について、図7および図8を用いて説明する。
【0114】
ステップS700において、デジタルカメラ60のユーザは、操作部608が有するモード切替ボタン610によって美術館プロテクトモードを選択し、ステップS702に進む。
【0115】
ステップS702において、デジタルカメラ60のユーザはさらに、操作部608が有するモード切替ボタン610によってマクロ撮影をするか否かを選択する。マクロ撮影をする場合、操作部608はマクロモード信号作成して制御部16を介して信号処理部600に供給し、制御部16は、レンズ交換信号614を作成して光学系604に供給し、ステップS704に進む。マクロ撮影をしない場合、操作部608は美術館プロテクトモード信号を作成し、信号線616を介して制御部16に供給し、ステップS304へ進む。
【0116】
ステップS304において、制御部16は、美術館プロテクトモード信号102を受信し、絞り開放信号108を作成して光学系18に供給する。光学系18は、絞り開放信号108を受信し、絞り調節機構によって絞り32を開放し、ステップS706に進む。
【0117】
ステップS706において、光学系604はAF機能を実行し、撮像エリアを選択する。その撮像エリア内の主要被写体に合焦させるべく、レンズ31を動かして調節し、ステップS708に進む。
【0118】
ステップS708において、制御部16は、ステップS304において絞り開放信号を作成し、信号線614を介して光学系18に供給するのと同時に、測定開始信号を作成して測距センサ618に供給する。測距センサ618は、測定開始信号を受信し、被写体からデジタルカメラ60までの距離の測定を開始し、ステップS710に進む。
【0119】
ステップS710において、測距センサ618は、測定した距離が1m以内の場合、測定信号を作成して信号処理部600に供給し、ステップS704に進む。
【0120】
ステップS704において、信号処理部600は有するコントラスト判定機能602によって画像データ104の画像データ全体の輝度値の標準偏差を求める。求めた標準偏差が所定の値(たとえば50)以上の場合、信号処理部600は美術工芸品信号612を作成して制御部16に供給し、ステップS714に進む。
【0121】
ステップS714において、制御部16は、美術工芸品信号612を受信し、ストロボ禁止信号110を作成してストロボ28に供給する。ストロボ28は、ストロボ禁止信号110を受信し、被写体は美術工芸品であるとみなして、有する光源を発光させない。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】本発明によるデジタルカメラの第1の実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明によるデジタルカメラの第2の実施例を示すブロック図である。
【図3】本発明によるデジタルカメラの第1・第2の実施例を示すフローチャートである。
【図4】本発明によるデジタルカメラの第1の実施例を示すフローチャートである。
【図5】本発明によるデジタルカメラの第2の実施例を示すフローチャートである。
【図6】被写界とAF検出エリアの位置を示す図である。
【図7】本発明によるデジタルカメラの第3の実施例を示すブロック図である。
【図8】本発明によるデジタルカメラの第3の実施例を示すフローチャートである。
【図9】本発明によるデジタルカメラの設定画面を示すである。
【符号の説明】
【0123】
10 デジタルカメラ
12 操作部
14 測距センサ
16 制御部
18 光学系
20 撮像部
22 信号処理部
24 記憶装置
26 画像表示部
28 ストロボ
30 ピント判定機能
42 顔検出機能
602 コントラスト判定機能
606 マクロ用レンズ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
絞りを開放する開放手段と、
撮像エリアのうち被写体にピントが合っている領域を選択する領域選択手段と、
該選択された領域が、絞りを開放した状態で所定の面積以上であるか否かを判定するピント判定手段と、
前記被写体までの距離を測定する測距手段と、
前記ピント判定手段によって前記所定の面積以上ピントが合っていると判定され、前記測距手段によって測定された距離が所定の距離以内である場合に、ストロボの発光量を減少させあるいは発光を禁止する発光制限手段とを含むことを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項2】
請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、前記発光制限手段は、前記ピント判定手段によって前記所定の面積以上ピントが合っていると判定され、前記測距手段によって測定した距離が前記所定の距離以内である場合に、ストロボの発光をさせるか否かを問うメッセージを表示させ、ユーザの操作に応動してストロボの発光を禁止することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項3】
被写界から顔抽出をする顔抽出手段と、
該顔抽出手段で顔が抽出できなかった場合にストロボの発光量を減少させあるいは発光を禁止する発光制限手段とを含むことを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項4】
絞りを開放する開放手段と、
撮像エリアのうち被写体にピントが合っている領域を選択する領域選択手段と、
該選択された領域が、絞りを開放した状態で所定の面積以上であるか否かを判定するピント判定手段と、
前記被写体までの距離を測定する測距手段と、
前記ピント判定手段で前記所定の面積以上ピントが合っていると判定されない場合、もしくは、前記測距手段によって測定した被写体までの距離が所定の距離より長い場合に、被写界から顔抽出を行う顔抽出手段と、
該顔抽出手段で顔が抽出できなかった場合にストロボの発光量を減少させあるいは発光を禁止する発光制限手段とを含むことを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項5】
請求項3または4に記載のデジタルカメラにおいて、前記顔抽出手段は、被写界から人間または動物の顔を抽出することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項6】
請求項3ないし5のいずれかに記載のデジタルカメラにおいて、前記発光制限手段は、前記顔抽出手段で顔が抽出できなかった場合にストロボの発光をさせるか否かを問うメッセージを表示させ、ユーザの操作に応動してストロボの発光を禁止することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項7】
接写時に被写界の輝度値を算出する輝度値算出手段と、
該輝度値算出手段によって算出された輝度値を用いて標準偏差を算出する標準偏差算出手段と、
該標準偏差算出手段によって算出された標準偏差が所定の値以上である場合にストロボの発光量を減少させあるいは発光を禁止する発光制限手段とを含むことを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項8】
請求項7に記載のデジタルカメラにおいて、前記発光制限手段は、前記標準偏差算出手段によって算出された標準偏差が所定の値以上である場合にストロボの発光をさせるか否かを問うメッセージを表示させ、ユーザの操作に応動してストロボの発光を禁止することを特徴とするデジタルカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−53954(P2008−53954A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−226857(P2006−226857)
【出願日】平成18年8月23日(2006.8.23)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】