説明

データ記憶装置

【課題】ディスクドライブの交換時の冷却効率を改善する。
【解決手段】複数のディスクドライブ401,1605への信号を制御する制御回路を含む主要筐体を備え、第1ユニットに接続される第2コネクタを有する複数のケーブルと、ディスクドライブに接続された複数の第1コネクタ404と、ディスクドライブと制御回路を冷却する空気の流れを供給する送風機とを有する第1ユニット1611を備える。第1ユニットは、主要筐体内へ摺動すべくケーブルに接続し、取付機構に取り付けられる。装置は、主要筐体へ摺動するように第2ユニット1602を備える。第2ユニットは、ケーブルに接続し、制御回路を冷却する空気を供給する送風機を有し、主要筐体へ着脱可能であり、第1ユニットと交換可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データを記憶し、記憶されたデータを提供するデータ記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
大量のデータの保存のために、又はRAID(redundant array of inexpensive disks:費用のかからないディスクの重複する配列)システムとして構成されるデータ記憶装置は公知である。この種のデータ記憶装置は、複数のディスクドライブとディスクドライブにデータを入力し、出力して制御する1又は2以上の制御部から構成される。データ記憶装置は、典型的にはラック空間の1Uから6U(1から6ラックユニット)を占める標準サイズ・ラックユニット内に配置され、そして、他の設備、おそらく他のこの種のデータ記憶装置とラックを共有することができる。
時には、例えば、欠陥のあるドライブ又はグレードアップの必要があるドライブを交換する目的のために、ディスクドライブにアクセスする必要のあることがある。データ記憶装置の中には、ディスクドライブへのアクセスは、データ記憶装置の外側主要筐体の一部を形成するパネルを除去することによって可能になるものがある。
【0003】
近年、ディスクドライブと、制御部に接続されたケーブルとの間を電気的に接続する別個の支持構造に支えられた数グループに編成されたディスクドライブを有するデータ記憶装置が知られている。各支持構造は、データ記憶装置の外側主要筐体から前方に摺動するが、電気的にはケーブルによって制御部に接続された状態である。そのような装置は、米国特許出願公開第2007/0230110A1号に開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2007/0230110号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなデータ記憶装置の第1の問題点は、ディスクドライブの上に冷却空気の流れを供給するように構成されている送風機に関する。該装置の通常運転中、送風機からの空気の流れは、ディスクドライブの上を通らなければならないように、外側主要筐体によって抑えつけられるの。しかしながら、もし、例えば不良なディスクドライブを交換するために、支持構造の1台が外側主要筐体から引き出されると、空気の流れはもはや抑えつけられないのでディスクドライブの冷却効率は低下する。
【0006】
このようなデータ記憶装置のさらなる問題点は、データ記憶装置内のディスクドライブの配列が柔軟性に欠けることに関する。例えば特別なタイプの特別な数のディスクドライブを有するデータ記憶装置が使用されたならば、保存容量及び/又は装置の性能を向上させるための選択が限定される。
この問題点は、彼/彼女の現在の要求、現在の利用できる技術、現在の使用できる予算上購入しようとするデータ記憶装置の潜在的所有者にとって深刻である。つまり、その装置は購入されるであろうが、すぐに不十分になり交換が必要になるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[簡単な発明の開示]
本発明の第1観点では、データを記憶し、記憶データを提供するデータ記憶装置(1301,1601)であって、複数のディスクドライブ(401,1605)への信号を制御する制御回路を含む主要筐体(113)と、ディスクドライブに各々接続された複数の第1コネクタ(404)と、ディスクドライブと制御回路を冷却する空気の流れを供給する送風機(601,602)とを有する、第1の型の、第1ユニット(1310,1312,1611,1622)と、各々が制御回路から信号を提供するように第1ユニットに接続される第2コネクタ(414)を有する複数のケーブル(412)と、第1ユニットとは異なる第2の型の第2ユニット(1302,1602)とを備え、主要筐体は、各々が第1ユニットを支持するように構成された複数の取付機構(508A,508B,509A,509B,510A,510B)を有し、第1ユニットは、主要筐体内へ摺動して入るべく取り付けられるように、複数のケーブルの第1のケーブルに接続され、複数の取付機構の第1の取付機構に取り付けられ、第2ユニットは、複数の取付機構の第2の取付機構で支持され、主要筐体へ摺動して入るように取り付けられ、複数のケーブルの第2のケーブルに接続され、制御回路を冷却する空気の流れを供給する送風機を有し、主要筐体から着脱可能であり、第1ユニットと交換可能である、データ記憶装置を提供する。
【0008】
好ましい態様では、取付機構は主要筐体内に取り付けられた第1のレール(511)を含み、第1ユニット及び第2ユニットは各々、第1のレールの1本と協働するように構成された第2のレール(512)を有し、第2のレールが第1のレールに関して摺動できるのが好ましい。
上記態様では、第1ユニット及び第2ユニットは各々2つの側壁(503,504)を有するU字形経路(502,1401)を備え、側壁は各々、該側壁に取り付けられた第2のレール(512)の1本を有するようにすることができる。この場合、側壁の1つは、側壁に第1の高さに取り付けられた第2のレール(512)の1本を有し、他の1つは、側壁に異なる第2の高さに取り付けられた第2のレール(512)の1本を有するのが好ましい。両側壁の間隔、つまり第1ユニット及び第2ユニットの幅を極小化できるからである。
【0009】
本発明の第2観点では、データを記憶し、記憶データを提供するデータ記憶装置(101,1301,1601)であって、主要筐体(113)と、データ記憶要素(401)に接続した複数のコネクタ(404)を有し、データ記憶要素へのアクセスを提供するために主要筐体から摺動して出ることができるように、主要筐体内へ摺動可能に取り付けられた複数のユニット(110,111,112)と、データ記憶要素を冷却する空気の流れを供給するように構成された送風機(601,602)とを備え、複数のユニットは各々、データ記憶要素が中に設置される経路(502)を有し、送風機は、複数のユニットの1台が主要筐体内に位置しているとき、及び複数のユニットの1台が主要筐体から摺動して出ているとき、経路を通って空気の流れを供給するように構成されている、データ記憶装置を提供する。
【0010】
上記態様では、主要筐体は、複数のユニットの1台を支持するように各々構成された複数の取付機構(508A,508B,509A,509B,510A,510B)を有することが好ましい。
更に、複数の取付機構は、各々前記主要筐体内に取り付けられた第1のレール(511)を含み、複数のユニットの各1台は第1のレールの1本と協働するように構成された第2のレール(512)を有し、第2のレールが第1のレールに関して摺動できるのが好適である。
【0011】
また、上記態様では、複数のユニットの各1台は、2つの側壁(503,504)を有するU字形経路(502,1401)を備え、側壁は各々、該側壁に取り付けられた第2のレールの1本を有することができる。この場合、側壁の1つは、該側壁に第1の高さに取り付けられた第2のレールの1本を備え、他の1つは、該側壁に異なる第2の高さに取り付けられた第2のレールの1本を有することがあり、複数のユニットの各1台は送風機を有するのが好ましい。両側壁の間隔、つまり第1ユニット及び第2ユニットの幅を狭くできるので、データ記憶装置の幅を極小化できるメリットがある。
【0012】
本発明の第3観点では、データを記憶し、記憶データを提供するデータ記憶装置(101,1301,1601)であって、主要筐体(113)と、主要筐体内に設置された電力供給部(206,207)と、電力供給部とデータ記憶装置の他の構成要素とを接続する複数の電気コネクタを支持し、主要筐体内に設置された支持パネル(201)と、複数のデータ記憶要素を有し、データ記憶要素へのアクセスを提供するために主要筐体から摺動可能に主要筐体内へ摺動して取り付けられる複数のユニット(110,111,112)と、複数のケーブルモジュール(210、211、212)とを備え、複数のケーブルモジュールは各々、複数のユニット(112)の1台に接続するように構成された第1の端に第2コネクタ(414)と、支持パネルで支持された電気コネクタの1つに接続するように構成された第2の端に第3コネクタ(413)を有するケーブル(412)と、支持パネルへ手動でアクセスし、手動で剛性構造が移動することによって第3コネクタが切断されるのを防止する障害物を提供し、第3コネクタを支持する可動の剛性構造とを含む、データ記憶装置を提供する。
【0013】
好ましい態様では、ケーブルモジュール(210、211、212)は、支持パネル(201)で支持された電気コネクタの1つに第3コネクタが接続される運転位置へ剛性構造が移動することができる第1の構成から移動するように構成されたデバイスを備え、そして、デバイスは、剛性構造が運転位置へ移動するのをデバイスが防止する第2の構成から移動するように構成されているのが好ましい。
更に、デバイスは、剛性構造が運転位置から移動するとき、自動的に第2の構成に移動するように構成されているのがより好ましい。
【0014】
また、上記態様では、ケーブルモジュールは各々、各ユニットが主要筐体から摺動して出るとき、各ケーブルの一部に沿って延びるように構成された収縮可能ガイド部材を備え、収縮可能ガイド部材は、各ユニットが部材が主要筐体の中へ摺動して入る間、巻くように構成されるのが好ましい。
更に、ガイド部材は、一方向へは容易に曲がり、反対方向へは容易に曲がらないように構成された細長形状であることがより好ましく、ガイド部材が巻くとき第1の方向に曲がり、ケーブルを誘導するとき、反対方向に曲がりにくくすることができる。
【0015】
本発明の第4観点では、ラック(102)内に据え付けられる電子装置(101,1301,1601)であって、ボックス(113)と、ボックス内に設置され、一方の側に第1の区画を、反対側に第2の区画を有する区画壁要素(516)と、第1の区画内のスライドレール(508A,508B)上に設置された第1のユニット(110)と、第2の区画内のスライドレール(509A,509B)上に設置された第2のユニットと(111)を備え、区画壁要素は、第1のユニットを支持している第1のスライドレール(508B)と、第2ユニットを支持している第2のスライドレール(509A)を支持し、第1のスライドレールと第2のスライドレールとの間の水平間隔が減少するように、第1のスライドレールは第1の高さで支持され、第2のスライドレールは異なる第2の高さで支持される、電子装置を提供する。
【0016】
好ましい態様では、ボックス(113)は、いずれもアルミニウム合金の押し出しによって成形された第1の溝を有する上部の壁(514)とを備え、区画壁要素(516,517)は、第1の溝に設置された上端と第2の溝に設置された下端とを有する。また、ボックス(113)は左側面壁(202)と右側面壁(203)を備え、両側面壁(202,203)は、押し出しされた金属で成形され、収納部を有し、外側スライドレール(511、本明細書において単に「外側の金属レール」あるいは「第1のレール」ということがある。)は各収納部内に設置される。
【0017】
また、上記態様では、ボックス(113)は左側面壁(202)と右側面壁(203)を備え、両側面壁(202,203)は、押し出しされた金属で成形され、溝(222)を有し、溝(222)は、ラック(102)内に水平に設置された対応する型のラックレール(223)を受けるように、左側面壁と右側面壁の各々の外表面に沿って延び、外側スライドレール(511)は、収容部に異なる高さに設けられるのが更に好ましい。
【0018】
本発明の第5観点では、ラック(102)内に設置される電子装置(101,1301,1601)であって、左側面壁(202)と右側面壁(203)を有するボックス(113)を備え、両側面壁(202,203)は、押し出しされた金属で成形され、溝(222)を有し、溝は、ラック内に水平に設置された対応する型のラックレール(223)を受けるように、左側面壁と右側面壁のいずれかの外表面に沿って延びる、電子装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は本発明に係るデータ記憶装置101を示す説明図である。
【図2】図2はデータ記憶装置101の正面上部と左側面を示す説明図である。
【図3】図3はデータ記憶装置101の背面、上部、左側面を示す説明図である。
【図4】図4はデータ記憶装置101を示す簡略断面図である。
【図5】図5はデータ記憶装置101を示す更なる断面図である。
【図6】図6は外側主要筐体113から取り外された支持ユニット112を示す斜視図である。
【図7】図7はデータ記憶装置101から取り外されたケーブルモジュール212を示す説明図である。
【図8】図8は破線で輪郭のみ示した電気ケーブル412を具備するケーブルケーブルモジュール212を示す説明図である。
【図9】図9はケーブルモジュール212を示す側面図である。
【図10】図10は接続モジュール910を示し、図10A、図10B、図10Cは各々斜視図、簡略底面図、簡略断面図である。
【図11】図11は外側主要筐体113から引き出された支持ユニット110を具備し、ラック102に取り付けられたデータ記憶装置101を示す説明図である。
【図12】図12は外側主要筐体113から引き出された支持ユニット110と開いた支持ユニット112の蓋505とを具備するデータ記憶装置101を示す説明図である。
【図13】図13は本発明に係る第2のデータ記憶装置1301を示す説明図である。
【図14】図14は中間ユニット1302を示す側面図である。
【図15A】図15Aはデータ記憶装置1302をディスクドライブを含む支持ユニットと交換する手順を示す説明図である。
【図15B】図15Bはデータ記憶装置1302をディスクドライブを含む支持ユニットと交換する手順を示す説明図である。
【図15C】図15Cはデータ記憶装置1302をディスクドライブを含む支持ユニットと交換するプロセスを示す説明図である。
【図15D】図15Dはデータ記憶装置1302をディスクドライブを含む支持ユニットと交換する手順を示す説明図である。
【図15E】図15Eはデータ記憶装置1302をディスクドライブを含む支持ユニットと交換するプロセスを示す説明図である。
【図15F】図15Fはデータ記憶装置1302をディスクドライブを含む支持ユニットと交換する手順を示す説明図である。
【図15G】図15Gはデータ記憶装置1302をディスクドライブを含む支持ユニットと交換する手順を示す説明図である。
【図15H】図15Hはデータ記憶装置1302をディスクドライブを含む支持ユニットと交換する手順を示す説明図である。
【図16】図16は他の2台の支持ユニットとは異なるタイプのディスクドライブを含む支持ユニットを具備するデータ記憶装置を示す説明図である。
【図17】図17Aは送風機モジュールがなく、ディスクドライブ401が実装されていない支持ユニット112を示す平面図、図17Bは送風機モジュールがなく、ディスクドライブ401が実装されていない支持ユニット1602を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施態様について詳細に説明するが、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
【0021】
[図1]
本発明に係るデータ記憶装置(本明細書において「電子装置」といわれることがある。)101は、図1に示すようにラック102に取り付けられる。
ラック102は、国際標準EIA−310にしたがって作られるので、正面パネル103から背部パネル104までは指定された深さを有する。同様に、ラック102は、第1レール105と第2レール106の間に標準の間隔を有する。第1レール105と第2レール106は、正面パネル103の一部を形成し、データ記憶装置101などの装置を取り付け、支持することができるように孔107を有する。
【0022】
データ記憶装置101は、一般的に矩形形状であるが、その前端に取付プレート108を有する。取付プレート108は開口を有しており、ラック102の第1及び第2レール105,106にデータ記憶装置を取り付けることができる。図1に示すように、大部分のデータ記憶装置101は、ラック102の第1及び第2レール105,106の間を通ることができる幅に設計されており、そして、データ記憶装置101が取り付けられるとき、データ記憶装置101の後端109とラック102の背部パネル104との間に確実に隙間ができる深さに設計されている。
【0023】
データ記憶装置101は、いくつかのデータ記憶要素(本明細書において「ディスクドライブ」ということがある。)401を含む。本実施態様では、データ記憶装置101は、20個ずつの3グループに配列された60個の3.5インチ・ディスクドライブ形として60個のデータ記憶要素を含む。20個のディスクドライブの各グループは、データ記憶装置101の主要部114内に設けられた空間内に設置される3台の支持ユニット110,111,112のうちの1台に取り付けられる。各ディスクドライブは、データ記憶装置101内に設置される支持ユニットと制御部とを接続する可撓性ケーブルによって、支持ユニットを介して制御部に接続される。
【0024】
データ記憶装置は、ディスクドライブに保存されたデータにアクセスし、及び/又は編集する1又は2以上のコンピュータに接続される。データ記憶装置と1又は2以上のコンピュータとの間の通信は、周知のインターフェースとプロトコルによって行われるであろう。例えば、通信は、LAN、WAN、SAN、インターネットなどのネットワークを通じて行われるであろう。同様に、通信は、例えば、導線、光学リンク、無線通信などによって行われるであろう。
データ記憶装置101は、3台の支持ユニット110、111,112がその中に別々に支持される外側主要筐体(本明細書において単に「主要筐体」あるいは「ボックス」ということがある。)113を有しているので、支持ユニットは各々、他の2台の支持ユニットと独立して外側主要筐体113から摺動して前方に引き出すことができる。
【0025】
[図2及び図3]
図2及び図3は各々データ記憶装置101を示す。図2はデータ記憶装置101の正面上部と左側面を示し、図3はデータ記憶装置101の背面、上部、左側面を示す。主要筐体113は、数種のアルミニウム合金の押し出しにより成形され、実質的に矩形の箱形状であり、左側面、右側面、上面及び底面は閉じた壁であり、正面と背面に2つの開口端を有する。正面の開口端から主要筐体113内に形成された3台の支持ユニット110,111,112用空間にアクセスすることができる。同様に、背面の開口端からデータ記憶装置101の後部に設置された構成要素のための主要筐体内にアクセスすることができる。支持ユニット110,111,112が主要筐体の前部の約3分の2を占め、他の構成要素が後部3分の1を占める。
【0026】
主要筐体113を成形する押し出しは、溝222も形成する。溝222は、左右側面壁202,203各々の外側表面に沿って延び、ラック内に水平に据え付けられた、対応する型のレールを受けるように設けられる。適切なラックレール223を図2に示す。レール223は、ラック102にボルトで取り付けられ、ラックの前面から背面まで水平に延びる。次に、データ記憶装置101の後端にある溝222の端は、レール223の前方上に置かれ、次に、レール223に沿ってデータ記憶装置101は定位置に摺動して戻される。次に、データ記憶装置101は取付プレート108(図1に示す。)を通して位置付けられた螺子で定位置に固定される。
【0027】
本実施態様において、レール223はそれ自体押し出されたアルミニウム合金から形成される。
開口221は、各支持ユニット110,111,112の前面に設けられ、データ記憶要素、制御部204,205及び電力供給部206,207を冷やすように支持ユニットを通って空気を流すことができる。
中間プレーン(本明細書において「支持パネル」ということがある。)201と呼ばれる印刷回路基板は、外側主要筐体113の側面壁203,203に垂直に外側主要筐体113内に据え付けられる。中間プレーン301(図3及び図4において、外側主要筐体113内の位置を破線で示す。)は、外側主要筐体113の左右の側面壁202,203間に延び、データ記憶装置101の他の様々な構成要素との電気接続を提供する。印刷回路基板にはディスクドライブ401への信号を制御する制御回路が組み込まれている。
【0028】
外側主要筐体113は、データ記憶装置101の後部方向で中間プレーン201の後ろに、2台の制御部204,205と電力供給部206,207を有する。電力供給部206,207は、2重の重複する電力供給部である。したがって、データ記憶装置101は、1台の電力供給部だけで運転することができる。制御部もまた、重複しているので、データ記憶装置101は、1台の制御部206又は207だけで運転することができる。
電力供給部206,207の背面には、電源と接続できるように電気ソケットが備えられている。電力供給部206,207は各々、供給された電気を変換することができるように構成されており、このためデータ記憶装置101に適切な直流電力が供給される。
【0029】
データ記憶装置101はまた、3台のケーブルモジュール210,211,212を有する。ケーブルモジュールは各々、関連した支持ユニット110,111,112と一直線に並んでいる。したがって、支持ユニット110は関連したケーブルモジュール310を、支持ユニット111は関連したケーブルモジュール311を、支持ユニット112は関連したケーブルモジュール312を各々有する。3台のケーブルモジュールはすべて同様に構成され、各支持ユニットに関して同様な機能を実行する。ケーブルモジュールは各々、支持ユニット110,111,112と制御部204、205(中間プレーン201を介して)とを接続する電気ケーブルが存在する空間を画分する。各ケーブルモジュールは、1組のケーブルを含み、そのうちの1つは通常運転時には必要でない。
図3に示すように、3台のケーブルモジュール210、211、212は各々、ハンドル351を備えているので、使用者は主要筐体113の後ろから各ケーブルモジュールを引き抜くことができる。ケーブルモジュール210、211、212については、更に後述する。
【0030】
3台の支持ユニット110、111,112の各々の前面は、指示要素の列を備えている。本実施態様では、指示要素はLED(発光ダイオード)261のものを含む。LED261は、データ記憶装置の多くの機能要素の状況を示すために、各支持ユニットから受け取った信号にしたがって、選択的に照らされる。例えば、LED261は、各電力供給部、各制御部、支持ユニット内に取り付けられた送風機、接続ケーブルなどが正常に運転していることを示すために照らされる。
中間プレーン201は、電気コネクタ324,325,326,327,340,341,342を支持する回路基板を含み、制御モジュール204,205、電力供給部206,207及びケーブルモジュール210、211,212の各々の電気コネクタと協働するように構成されている。
【0031】
[図4]
図4はデータ記憶装置101を示す簡略断面図である。該断面は、外側主要筐体113の側面壁203に平行で中間プレーン201に垂直にデータ記憶装置101の支持ユニット112を貫く。
本実施態様では、各支持ユニット110、111,112は同様に構成される。したがって、支持ユニット112に関する以下の説明は、支持ユニット110,111にも適用できる。
支持ユニット112は、支持ユニット板403と呼ばれる印刷回路基板403上で支持部材402の間に20個の3.5インチ・ディスクドライブ401を含む。印刷回路基板403にはディスクドライブ401への信号を制御する制御回路が組み込まれている。ディスクドライブは5列に設置されるので、各列にはディスクドライブが4個ある。各ディスクドライブ401は支持ユニット板に取り付けられた電気コネクタ404によって、支持ユニット板403上の回路と電気的に接続される。
【0032】
支持ユニット板403も、ライザーカード407を介して第1の送風機モジュール406に電力を供給するように2個のコネクタ405(図4にその1つを示す)を有する。ライザーカード407は、コネクタ405と電気接続できるように、コネクタ405に接続できる形状の下端を有する比較的小さい印刷回路基板である。ライザーカード407自体は、その上端部に固定された雌の電気コネクタ408を有している。コネクタ408は別の印刷回路基板409の下部を受けている。印刷回路基板409は、送風機モジュール406の一部を形成しているので、送風機モジュール406に電気が供給される。
【0033】
支持ユニット板403は、支持ユニット112の正面を形成する第2の送風機モジュール411に電力を供給するために、前面近くに、更にコネクタ410を有する。送風機モジュール411は4つのフック451を備え、支持ユニット112の各側壁は内方へ延びる2つのピン452を備えている。送風機モジュール411は、このようにフック451によってピン452に掛けられる。支持ユニット112の各側壁の孔を通して位置決めされた螺子453は、送風機モジュール411を所定場所に固定するために用いられる。
【0034】
運転中、第1の送風機モジュール406と第2の送風機モジュール411は各々、支持ユニット112を通して、そして、制御部(例えば制御部205)や電力供給部(例えば電力供給部207)を通して、空気が流れるように構成されている。本実施態様では、送風機モジュール406,411は各々、他の送風機モジュールの運転から独立して、ディスクドライブ401を冷やすのに十分な量の空気を流すことができる能力を有している。したがって、1の送風機モジュールが機能しないときには、他の送風機モジュールは、不良の送風機モジュールが交換されるまで必要な空気量を提供することができる。
【0035】
上述のように、ケーブルモジュール212は2本の電気ケーブルを含む。図4は、2本の電気ケーブルの1本、ケーブル412、を示す。各電気ケーブルは、一端がコネクタ413に、他端が第1のコネクタ414に接続される。コネクタ413は、中間プレーン201上のコネクタ342の各々1つに接続され、一方、コネクタ414は、支持ユニット板403の後部端に取り付けられた2個の電気コネクタ415の対応する1つに接続される。
本明細書において、各々「コネクタ404」を「第1コネクタ(404)」、「コネクタ414」を「第2コネクタ(414)」、「コネクタ413」を「第3コネクタ(413)」ということがある。
【0036】
ケーブル412は、支持ユニット112がその主要筐体113から前方に摺動して外へ出ることができ、一方、ケーブルは中間プレーン201に接続されているだけ十分な長さである。結果として、支持ユニット112が図4に示す通常の運転位置にあるとき、ケーブル412の一部は、ケーブルモジュール212内でいくつかのループに曲げられる。ガイド・モジュール416はケーブルモジュール212内に取り付けられ、後述するように、このモジュールは、ケーブル412にこのようなループがケーブルモジュールの外側で形成されないことを確実にする。
【0037】
[図5]
図5はデータ記憶装置101を示す更なる断面図である。該断面は、外側主要筐体113の横壁203に垂直で中間プレーン201に水平にデータ記憶装置101の支持ユニット112を貫く。
支持ユニット板403は、支持ユニット112の床501より上で支持される。床501は、側壁503,504を有するU字形経路502の一部として形成される。蓋505は、U字形経路502の開口端を覆うので、ディスクドライブ401は、運転中、送風機モジュール406,411が空気の流れを吹き込む矩形のチューブ内で効果的に存在する。
【0038】
蓋505は、ヒンジ機構506によってU字形経路の1つの側壁504に取り付けられる。本実施態様において、U字形経路と蓋はアルミニウムの押し出しによって形成され、ヒンジ機構506は押出成形の一部として形成される。側壁504の上端は、部分的に円柱形の外面として形成される。対応する蓋の端507は、同様な直径の部分的に円柱形の内面を有する溝が形成されるので、溝の前記内面が側壁504の上端の前記外面の周囲に位置する。
支持ユニット112が製造されたとき、側壁504の上端の一端は、蓋505の円柱形溝の一端内に位置し、次いで、蓋は摺動して定位置つく。溝は、その端507上に横切欠き(図示せず)を備えており、係止ピン(図示せず)は、側壁504の切欠き場所に位置する。したがって、係止ピンは、蓋505が側壁504に沿って所定位置から摺動してずれるのを防止するように切欠きの側に作用する。
【0039】
主要筐体113は、上部壁514の内側に2つの溝を備え、下部壁515の内側に同様な2つの溝を備える。これらの溝は、主要筐体の前部を3区画に分ける壁区画要素516,517の各々の上下端を受けるように構成される。各区画は、支持ユニット110、111,112のいずれかを収納するように構成されている。本実施態様では、壁区画要素516,517は、アルミニウムの押し出しで形成される。
支持ユニット(第1の型の第1ユニット。本明細書において「第1ユニット」あるいは単に「ユニット」ということがある。)110、111,112は各々、2本のスライドレールによって主要筐体113内で支持される。支持ユニット110はスライドレール(本明細書において「取付機構」ということがある。)508A,508Bで支持され、支持ユニット111はスライドレール509A,509Bで支持され、支持ユニット112はスライドレール510A,510Bで支持される。本実施態様では、スライドレールは、内側の金属レール(本明細書において「第2のレール」あるいは「内側スライドレール」ということがある。)512が外側の金属レール511内に低い摩擦プラスチック材料の部分513によって保持される摩擦スライドである。
【0040】
主要筐体113は、スライドレール508A,508Bの外側の金属レール511を受けるように成形された側面壁202,203の内側に沿って収容部が形成される。同様に、壁区画要素516,517には、スライドレール508B,509A及びスライドレール509B,510Aの外側の金属レール511を受けるために形づくられた収容部が形成される。図5に示すように、各支持ユニット110、111,112の2本のスライドレールは異なる高さに置かれる。こうすると、最も低いスライドレールの上端は、最も高いスライドレールの下端より下に位置する。したがって、壁区画要素516によって支持された2本のスライドレール508B,509Aもまた異なる高さになる。つまり、区画壁とスライドレールが占める空間の幅が最小になる。(壁区画要素517によって支持されたスライドレール509B,510Aについても状況は同様である。)このように、スライドレールを垂直に互い違いにすることによって、データ記憶装置101は、スライドレールの使用による利益から、3台の支持ユニット110、111,112を収納することができ、なお、19インチ・ラック内に適応できるだけ十分狭くできる。
【0041】
主要筐体113の側面壁202,203は、スライドレール508,511を受ける寸法だけ内側表面に沿って収容部を備えていることが注目されるであろう。図5から分かるように、スライドレール508,511を受ける収容部は異なる高さに設けられており、支持ユニット上のスライドレールの高さの違いと一致する。上述のように、主要筐体113は、数種のアルミニウム合金の押し出しで形成され、スライドレール508,511を受ける収容部は押出成形プロセスの間に形成される。
図2に示したラックレール223は各溝222に設けられ、その輪郭を破線で図5に示す。本実施態様において、ラックレール223はT字形の横断面を有して、溝は対応するT字の横断面を有する。つまり、溝222の両側には、1対の内側に延びる縁522を備え、その後方にラックレール223上を外側に延びる縁523がある。
【0042】
代替の実施態様では、ラックレール223及び溝222がL字形の横断面であり、したがって、ラックレールに沿って形成された1つの縁の後方に位置するように、各溝は1つの縁を有する。
図5から明らかなように、ラックレール223の大部分の幅は、主要筐体113の側面壁内に延びる、そして、これは主要筐体113の側面壁に形成される溝222の存在によって可能になる。その結果、データ記憶装置101は、ディスクドライブを収容できる幅を不必要に減らすことのなくラック102内に、簡単かつ確実に取り付けられる。
代替の実施態様では、U字形経路502は薄板鋼をU字形に曲げて作られる。
別の代替の実施態様では、スライドレール508A,508B,509A,509B,510A,510Bは各々、3区画摩擦スライドに取り替えられ、金属摺動表層に金属を有する。
【0043】
[図6]
図6は、外側主要筐体113から取り外された支持ユニット112を示す斜視図でありる。図6では、送風機モジュール406は取り外されている。
図6に示すように、蓋505は、床501と側壁503,504によって形成されるU字形経路502の最上部の大部分を覆う。しかしながら、蓋505は、通常送風機モジュール406を含む支持ユニット112の一部の上には延びない。したがって、送風機モジュール406は、蓋505を開けることなくU字形経路502から取り外される。
送風機モジュール406は、プラスチック材料で形成されたフレーム603上に据え付けられた2台の送風機601,602を含む。U字形経路の各側壁は2つの溝604を備えており、フレーム603の各側面は、溝604に当てはまるように作られた外に向かって延びる2つの延伸部材605を備えている。したがって、取り付けられると、外に向かって延びる延伸部材は、溝604中に位置し、送風機モジュール406を懸架する。
【0044】
送風機601,602は、下方へ延びる2つの印刷回路基板409と電気的に接続される。ライザーカード407(その1つを図6に示す)は、U字形の経路の中に対称に取り付けられるので、外に向かって延びる延伸部材605が溝604中に置かれるとき、印刷回路基板409の下部は、ライザーカード407上の電気コネクタ408内にある。このことによって、送風機モジュール406は、単に送風機モジュールのプラグを抜き、新しいモジュールのプラグを差し込むことで取り替えられる。
【0045】
[図7]
図7はデータ記憶装置101から取り外されたケーブルモジュール212を示す。ケーブルモジュール210、211,212は実質的に同一であるので、ケーブルモジュール212に関する以下の説明は、同様に他の2台のケーブルモジュールに適用できる。ケーブルモジュール212は、床から上方へ延びる側壁701,702を有する金属のU字形経路上に形成される。ケーブルモジュール212の後端は背面壁703によって閉じられる。そして、ケーブルモジュール212の前端は2つの同様な電気コネクタ413を支持する正面壁704によって部分的に閉じられる。電気コネクタ413は、ケーブルモジュール212の正面壁704に固定され、中間プレーン201上の対応する電気コネクタ342と接続するように構成される。電気コネクタ413は各々電気ケーブル412と電気的に接続される。したがって、電気ケーブル412は、各第1エンドにて電気コネクタ413の各エンドと接続し、各反対エンドにて電気コネクタ414の対応する各エンドと接続する。電気コネクタ414は、支持ユニット112上の対応する電気コネクタ415の1つと接続するように構成される。
【0046】
ケーブルモジュール212もまた、2本の電気ケーブル412の間を背面壁703から正面壁704までケーブルモジュール212に沿って中央に延びる仕切り壁713を有する。仕切り壁713は、ケーブルモジュール212内の空間を効率的に2つに分け、2本の電気ケーブル412が互いに機械的に妨害し合わないようにする役割を果たす。
狭い上部壁721は、背面壁703の最上部から前方へ延伸し、そして、安全装置722が上部壁721上に取り付けられる。安全装置722は、上部壁721に対応して形成された孔724を通って上方に延びたボタン723を有する。ボタン723は、ばね上に取り付けられるので、上部壁721から突き出る位置に押し上げられるが、指で押すと上部壁と同じレベルに押し下げられる。したがって、データ記憶装置101の運転中に所定の位置にケーブルモジュール212を置く前に、ボタン723を押し下げなければならない。
【0047】
ケーブルモジュールは、外枠が側壁701,702、正面壁704、背面壁703及び床パネル901からなる剛性構造である。そして、例えば、ボタン723は、支持パネルへ手動でアクセスし、手動で剛性構造が移動することによって第3コネクタ413が切断されるのを防止する障害物となることが理解できるであろう。
そして、ケーブルモジュールが備える上記の構造は、(1)支持パネル201で支持された電気コネクタの1つに第3コネクタ413が接続される運転位置へ剛性構造が移動することができる第1の構成、及び(2) 剛性構造が運転位置へ移動するのを該構造が防止する第2の構成、から移動するように構成されている。
従来の信号ケーブルと異なり、ケーブル412は各々、1つケーブルの中に電気導線と高速信号導線(SAS(serial attached SCSI;シリアル接続を採用した小型コンピュータ・システム・インターフェース)導線)とを有する。
【0048】
[図8]
図8は、再びケーブルモジュール212を示すが、電気ケーブル412は外郭のみを破線で示す。図8もまた、ケーブルモジュール212内で取り付けられたガイド・モジュール416の背面を示す。ガイド・モジュール701は、固体プラスチック材料で作られたハウジング802を有する。ハウジング802は、螺子803によって所定場所に固定され、螺子803は、ケーブルモジュール212の側壁701,702を貫通して延びる。ハウジング802は、後述するように、ガイド・モジュール416の内側の構成要素を支持し、電気ケーブル412と内側の構成要素との間に障壁を作る。
ボタン723が上部に据え付けられたばね810は、図8において破線の輪郭で示す。本実施態様では、ばね810とボタン723は、上部壁721の下側に一端が2つの螺子811で取り付けられる曲がった金属の1つ帯鋼で形成される。帯鋼の他端は、孔724を通って突き出るボタンを形成するように曲げられる。
【0049】
[図9]
図9は、ケーブルモジュール212を示す側面図である。
側壁701,702は、床パネル901の長さに沿って延びるが、床パネル901より実質的に更に前方に延びる上部902を有する。したがって、開口は、側壁701,702、正面壁704及び床パネル901の間に作られる。ガイド・モジュール416(図9にて破線で示す。)は、この開口に隣接してケーブルモジュール212内に取り付けられる。
ガイド・モジュール416は、軸904に取り付けられ、接続棒905に当着した自由端を有する2本の一定力ばね(本明細書において単に「ばね」あるいは「ガイド部材」ということがある。)903を含む。図9に示す一定力ばねは、安定し、巻かれた構成であり、接続棒905に連結した、実質的に短く真っ直ぐな端部を有する。しかしながら、接続棒905を引くことによって、一定力ばね903は解かれるので、ケーブルモジュール212の正面から前方に実質的に真っ直ぐ延びることが理解できるであろう。
【0050】
一定力ばね904は、格納式スチール巻き尺と同様な形状を有する。つまり、ハウジング内でコイル状に巻かれるが、延びるときには、材料が曲がることに抵抗するので実質的に強固で真っ直ぐな長さになる。一定力ばね903のこの特性により、電気ケーブル412は、延びた後、ケーブルモジュール212内に押し戻されるとき、ケーブルモジュールの外側で曲がりを形成しないことが確実になる。
一定力ばね903の自由端に固定された接続棒905は、ケーブル412の端で、第2コネクタ414をも含む接続モジュール910内に保持される。したがって、第2コネクタ414がケーブルモジュール212から前方に引き出されるとき、一定力ばねは解かれて、ケーブルモジュールから延びる電気ケーブル412の部分より上に延びる。
代替の実施態様では、床パネル901の長さは、減少し、背面壁703から約75mm延びるだけである。結果として、床パネルの前端上で電気ケーブル412が曲がるという潜在的課題は解決できる。
【0051】
[図10]
図10Aは接続モジュール910の詳細を示す斜視図であり、図10Bはその簡略化した底面図であり、図10Cはその簡略した断面図である。
接続モジュール910は、第2コネクタ414が機械的に保持されるサドル要素1001を含む。端板1002A,1002Bは各々、いずれかの第2コネクタ414の一方の側でサドル要素1001に固定される。端板1002A,1002Bは各々、一定力ばね903の端に取り付けられる接続棒905を受け、保持するように形成された幅と型を有する切欠き1003を備える。
【0052】
図10B及び図10Cに示すように、サドル要素1001は、底面1005から上方へ延びる孔1004を有する。孔1004は、拡大した空所1006まで延びる。この構成は、後述するように、データ記憶装置101について行われる修理又は更新操作中、一時的に、便利な位置に接続モジュールを止めるために使用することができる。
代替の実施態様においては、端板1002A,1002Bは各々、切欠きよりむしろ孔を有する。孔は、接続棒905の各端を受けるように必要な大きさとする。接続棒は孔内に位置するが、端板は、ゆるやかに取り付けられるので、螺子1007で所定の場所に締め付けられる。
【0053】
[図11]
多くの修復及び保全手順のために、データ記憶装置の外側主要筐体113から外へ支持ユニット110,111又は112の選択された1つを摺動させることが必要である。そのような多くの手順のために、データ記憶装置101は運転状態を維持し、不便さを最小限にし、ビジネス・ロスなどを最小限に抑えることができる。
図11は、外側主要筐体113から引き出された支持ユニット112を具備し、ラック102に取り付けられたデータ記憶装置101を示す。データ記憶装置が運転している、したがって、それが適切に機能しているならば、送風機モジュール411,406は、U字形経路502と蓋505で形成されたチューブを通って冷却空気を供給し続ける。
送風機モジュール406が適切に運転しなくなったとき、データ記憶装置101はまだ運転中で、蓋505は閉じている状態で、プラグを外して新しいモジュールと取り替えられるであろう。
もし、送風機モジュール411に欠陥があるならば、螺子453を取り外し、蓋505を開け、送風機モジュールはピン451から外される。送風機モジュール411は、その後、新しいモジュールと取り替えられるであろう。
【0054】
[図12]
図12は、外側主要筐体113から引き出された支持ユニット112と開いた支持ユニット112の蓋505とを具備するデータ記憶装置101を示す。このように、支持ユニット212内のディスクドライブ401にアクセス可能である。欠陥あるディスクドライブが支持ユニット112から取り外された後には、空の溝1201が残る。新しいディスクドライブ1202は、故障したディスクドライブを交換するために、空の溝1201に挿入される。蓋505が開いている間、U字形経路502の上部を通って冷却空気の一部が失われてる。しかしながら、ディスクドライブ1202が適所に入るとすぐに、蓋は冷却空気の流れを元に戻すために閉じられるであろう。そうすると、支持ユニット112(第1ユニット)は、該第1ユニットのディスクドライブが設置される経路502を備え、空気の流れは、第1ユニットの送風機601,602によって経路502を通って供給される。
【0055】
[図13]
図13は、本発明に係る第2のデータ記憶装置1301を示す。データ記憶装置1301は、中間ユニット(第2の型の第2ユニット、本明細書において単に「第2ユニット」又は「ユニット」ということがある。)1302のタイプがユニット1310,1312と異なる以外は、データ記憶装置101と同一である。ユニット1310,1312は、基本的にはデータ記憶装置101の支持ユニット110,112と同じであり、各々20個のディスクドライブを含む。しかしながら、ユニット1302は、ディスクドライブを含まず、そして、いかなるディスクドライブをも含むように構成されていない。結果として、データ記憶装置1301の総コストは、データ記憶装置101の総コスト比較して低い。
更に後述するように、ユニット1302は、送風機モジュール406,411を備えているので、データ記憶装置1301の空気冷却制御部や電力供給部でユニット1310,1312を援助することが可能である。ユニット1302もまた、LED1361を備えているので、支持ユニット1310,1312のLED261と同様な方法で状況に関して指示を与えることができる。
【0056】
[図14]
図14は、中間ユニット1302を示す側面図である。支持ユニット112のように、ユニット1302は蓋1402によって上部が覆われたU字形経路1401を含む。U字形経路1401と蓋1402は、U字形経路502と蓋505と同じ方法で、押し出されたアルミニウムで形成される、しかし、U字形経路1401と蓋1402は、長さが短く、長さ約20cmだけである。
内側スライドレール1403A,1403Bは、支持ユニット112に取り付ける内側スライドレールと同じ構成であり、U字形経路1401の側壁に固定される。このように、ユニット1302は、支持ユニット112のような支持ユニットの替わりに、データ記憶装置101又は1301などのデータ記憶装置内に据え付け可能である。
【0057】
印刷回路基板1405は、U字形経路の中に、該経路の床と平行に取り付けられる。印刷回路基板1405は、送風機モジュール411に電力を供給するために、その前端近くに電気コネクタ1406を、そして、ライザーカード407を経て送風機モジュール406に電力を供給するために、2個のコネクタ1407を備えている。2個のコネクタ1408は、ケーブルモジュール212などのケーブルモジュールの通常のケーブル412に接続するように構成された印刷回路基板の後端に取り付けられる。
印刷回路基板1405は、ディスクドライブに関する回路、コネクタ又は要素を含まない。ディスクドライブを含むことが意図されていないからである。したがって、ユニット1302は、支持ユニット112などの支持ユニットより安価に製造することができる。
【0058】
[図15Aないし図15H]
中間ユニット1302は、支持ユニット1310,1312などの支持ユニットと同様なタイプのスライドレールと電気接続を有する。したがって、データ記憶装置1301からユニット1302を取り外し、支持ユニット1310,1312と同様なタイプの支持ユニットと取り替えることが可能である。このようにすると、データ記憶装置1301は、40個のディスクドライブを有するデータ記憶装置から60個のディスクドライブを有するデータ記憶装置に改良できる。
同様に、中間ユニット1302などのディスクドライブを含まない2台のユニットとともに、ユニット1301などの20個のディスクドライブを有する1台の支持ユニットを含むデータ記憶装置をもつことも可能である。こうすると、データ記憶装置は全体で20個のディスクドライブを備えているだけである。
このデータ記憶装置は、その後、中間ユニット1302などのディスクドライブを含まないユニットの1台又は両方を、ユニット1310、1311、1312などの20個のディスクドライブを有する支持ユニットと交換することによって40又は60個のディスクドライブを含むように改良できる。
【0059】
図15Aないし図15Hは、ユニット1302をディスクドライブを含む支持ユニットと交換する手順を示す。これらの各図において、データ記憶装置1301の断面が示されており、該断面は、(3つのケーブルモジュールの)中間のケーブルモジュール211を通り、ユニット1302の側壁に並行に貫く。
図15Aは、データ記憶装置1301の最初の状態を示す。データ記憶装置1301は運転中であり、そして、ユニット1302の送風機モジュール406,411は、制御部204と電力供給部206を冷却するために冷却空気を供給する。データ記憶装置1301の残部が運転中にユニット1302は交換される。したがって、図15Aの構成において、ケーブル412はユニット1302に電力を供給している。(典型的には、ユニット1302を含めて、装置に供給される電力は480VAである。)
【0060】
ユニット1302を電力供給部から分離するために、ボタン723がばねの動作で持ち上がるまで、ケーブルモジュール211は、データ記憶装置1301の運転位置から引き出される。この運動によって、中間プレーン201上の対応するコネクタ341から、ケーブルモジュール211の電気コネクタ413を解放することができる。こうして、ユニット1302への電力は切断される。
運転位置からケーブルモジュール211を引く人は、中間プレーン201上のコネクタから引くために、ケーブルモジュールの先端のコネクタ413の近くに行く必要がないことに注目されるであろう。事実、ケーブルモジュール211の背壁703は、コネクタと中間プレーン201へのアクセスを防止する安全障害となる。
【0061】
図15Bは、ケーブルモジュール211の移動後のデータ記憶装置211を示す。ボタン723は、上に突き出ているので、ケーブルモジュール211が突然運転位置に再挿入することを防止できる。したがって、ユニット1302は安全に交換できる。
ユニット1302は、次に図15Cに示すように、データ記憶装置1301の主要筐体113から外へ摺動して出る。U字形経路1401は、完全に主要筐体113の外側にある、しかしながら、ユニット1302は、また、内側スライドレール1403A,1403Bによってデータ記憶装置1301と繋がっている。
【0062】
次に、保持具1505が、主要筐体113の前面下部でケーブルモジュール211の2本のケーブル412の間の位置に取り付けられる。図15Dは、主要筐体に取り付けられている保持具1505を示す。保持具1505は、平坦なプレートの一方の側に延設された鉤形端1507を有する。鉤形端1507は、主要筐体113の前面端部のまわりにフックするように作られている。支柱1508は、平坦なプレート1506の反対側から延びる。支柱1508は、接続モジュール910の下側に形成された孔1004を通して取り付けられるように構成された拡大された頭部を有する。
【0063】
保持具1505の装着後、電気ケーブル412の端の電気コネクタは、ユニット1302の電気コネクタ1408から切り離される。接続モジュール910は、ケーブル412の端に電気コネクタを運び、それから、孔1004を支柱1508上部で、その下側に置くことによって一時的に保管する。支柱1508の拡大した頭部は、接続モジュール910内の空所に入るので、接続モジュール910は支柱1508上へ効率的に引っ掛けられる。
【0064】
図15Eは、保持具1505上に一時的に保管された接続モジュール910を有するデータ記憶装置1301を示す。
一定力ばね903の端に固定された接続棒905は、接続モジュール910内の切欠き1003内に位置したままである。したがって、接続モジュール910は、主要筐体113内へ押されるが、保持具1505によって所定場所に保持される。
ユニット1302は、次いで、データ記憶装置13011から更に外へ摺動する、そして、内側スライドレール1403A,1403Bは、データ記憶装置1301の主要筐体の外側レールから切り離される。
次に、新しい支持ユニット(図15Fの1510)がユニット1302の代わりに取り付けられる。
【0065】
本実施態様において、新しい支持ユニット1510は、支持ユニット112と同一であり、その構成要素には、支持ユニット112のものと同じ参照番号を与える。
第1に、新しい支持ユニット1510の内側のレール512は、データ記憶装置1301の外側のレール511内に位置する。次に、新しい支持ユニット1510は、支持ユニット板403の後部端の電気コネクタ415がアクセスできる位置まで、主要筐体113の方へ摺動する。次に、接続モジュール910は、保持具1505からホックを外され、接続モジュール910によって運ばれた電気コネクタは、支持ユニット1510の電気コネクタ415に接続される。その後、保持具は取り外される。
【0066】
図15Fは、新しい支持ユニット1510が接続されたデータ記憶装置1301を示す。
次に、図15Gに示すように、支持ユニット1510は主要筐体113内に摺動して入り、通常の運転位置となる。
最後に、ケーブルモジュール211のボタン723が押され、ケーブルモジュール211は通常の運転位置へ押し戻される。そうすると、ケーブルモジュール211のコネクタ413は中間プレーン201上のコネクタと再接続する。このようにして、電力は支持ユニット1510に供給され、そして、制御部204は支持ユニット1510のディスクドライブ401にアクセスすることができる。
【0067】
[図16]
本発明の更なる実施態様として、データ記憶装置の少なくとも1台の支持ユニットは、他の2台の支持ユニットとは異なるタイプのディスクドライブを含む。図16は、この種のデータ記憶装置1601を示す横断面図である。データ記憶装置は、ユニット112と実質的に同一である2台の支持ユニット1611,1612を含む。したがって、各々3.5インチ・ハードディスクドライブを20個ずつ有する。第3の支持ユニット(第1の型の第2ユニット、本明細書において「第2ユニット」あるいは単に「ユニット」ということがある。)1602は、支持ユニット(第1ユニット)1611,1612と同様な構成であるが、32個の2.5インチ・ハードディスクドライブ1605に接続するように構成されたコネクタ1604を有する支持ユニット板1603を含む点が異なる。ハードディスクドライブ1605は、標準2.5インチ・ハードディスクドライブの形状要素で厚さ15mmである。
このように、第1ユニットのディスクドライブは3.5インチ・ハードディスクドライブの第1の形状要素を有し、第2ユニットは上記のように第1の形状要素とは異なる標準2.5インチ・ハードディスクドライブの形状要素を有する。
【0068】
支持ユニット1602は、他の支持ユニットと同様なスライドレールと、データ記憶装置の主要部に接続する他の支持ユニットと同様な電気コネクタを備えている。したがって、支持ユニット1602は、3.5インチ・ディスクドライブを含む支持ユニット、又はユニット1302と同じタイプのユニットの代替品として適している。このような交換は、図15Aないし図15Hを参照して説明したのと同様な方法で行うことができる。
【0069】
[図17A及び図17B]
図17Aは送風機モジュールがなく、ディスクドライブ401が実装されていない支持ユニット112を、図17Bは送風機モジュールがなく、ディスクドライブ401が実装されていない支持ユニット1602を示す平面図である。
支持ユニット112の支持ユニット板403は、20個の3.5インチ・ディスクドライブの各々に接続する20個のコネクタが取り付けられる印刷回路基板である。支持ユニット板403も、ライザーカード408を受けるための2個の電気コネクタ405、送風機モジュール411に接続するためのコネクタ410、そして、ケーブルモジュール212のケーブル412などのケーブルモジュールのケーブルに接続するための2個の電気コネクタ415を有している。
支持ユニット1602は、支持ユニット112と同様な形を有し、支持ユニット板403と同様な寸法と、支持ユニット板403について上述したのと同様なコネクタ410,405,415を有する支持ユニット板1603を含む。しかしながら、支持ユニット板1603は、2.5インチ・ディスクドライブを受けるように構成された32個のコネクタ1604が取り付けられる印刷回路基板である。コネクタは7列に設置され、各6列には5個のコネクタが、1列には5個のコネクタが含まれる。
【0070】
各実施態様において、データ記憶装置(例えば、データ記憶装置101)の支持ユニットは、スライドレールに個別に載置される、そして、支持ユニットからデータ記憶装置の中間プレーンへは、可撓性ケーブルによって接続される。結果として、1台の支持ユニットのカード(例えば、支持ユニット112の支持ユニット板403)から他の支持ユニットの支持ユニット板へ伝わる機械振動は比較的小さい。支持ユニットがアルミニウムで形成されていることは、アルミニウムは生じた振動を伝達する性質が小さい傾向があるから上記の実施態様に適する。
【0071】
更なる代替の実施態様では、振動隔離の支持ユニットを利用する。本実施態様では、データ記憶装置は、第1ユニットのディスクドライブは第1のインターフェイスを介して通信するように構成され、第2ユニットは異なる第2のインターフェイスを介して通信するように構成されたディスクドライブを含む。具体的には、第1のインターフェイスはSASインターフェイスであり、第2のインターフェイスはSATA(Serial Advanced Technology Attachment:シリアルATA)インターフェイスである。
【0072】
本実施態様では、データ記憶装置は、1台の支持ユニット内にSASディスクドライブを、他の支持ユニット内にSATAディスクドライブを有する。一般的に、SASディスクドライブは、SATAディスクドライブより多くの振動エネルギーを発生し、SASディスクドライブも、高水準の振動エネルギーが存在する条件で使用することができる。したがって、、互いに近接する中で多くのディスクドライブを運転することは、それらが同じタイプならば可能であるが、SASディスクドライブとSATAディスクドライブとが近接する中で運転することは、SATAディスクドライブの運転効率に悪影響を与える。しかしながら、本代替の実施態様では、SATAディスクドライブは、SASディスクドライブとは別の支持ユニットに取り付けられる。したがって、SASディスクドライブで発生したエネルギーの少しの割合だけがSATAディスクドライブに導かれる。その結果、2つのタイプのディスクは、1台のデータ記憶装置内で良好に存在することができる。
【符号の説明】
【0073】
101,1301,1601 データ記憶装置(電子装置)
102 ラック
105 第1レール
106 第2レール
108 取付プレート
110,111,112 支持ユニット
113 主要筐体(外側主要筐体、ボックス)
114 主要部
201 支持パネル(中間プレーン、印刷回路基板)
202 左側面壁
203 右側面壁
204,205 制御部
206,207 電力供給部
210,211,212 ケーブルモジュール
221 開口
222 溝
223 ラックレール
308,309 ソケット(制御部ソケット)
324,325,326,327,340,341,342 コネクタ(電気コネクタ)
405,408,410,415,1604,1604,1604 コネクタ(電気コネクタ)
401,1605 ディスクドライブ(データ記憶要素)
402 支持部材
403,1603 支持ユニット板(印刷回路基板)
404 第1コネクタ(コネクタ)
406,411 送風機モジュール
407 ライザーカード
412 ケーブル(電気ケーブル)
413 第3コネクタ(コネクタ)
414 第2コネクタ(コネクタ)
416 ガイド・モジュール
453,803,811,1007 螺子
501,901 床(床パネル)
502,1401 経路
503,504,701,702 側壁
505,1402 蓋
508A,508B,509A,509B,510A,510B 取付機構(スライドレール)
511 第1のレール(外側スライドレール、外側の金属レール)
512 第2のレール(内側スライドレール、内側の金属レール)
514 上部の壁
515 下部の壁
516,517 区画壁要素
522 内に向かって延びる縁
523 外に向かって延びる縁
601,602 送風機
605 延伸部材
703 背面壁
704 正面壁
802 ハウジング
903 ガイド部材(ばね、一定力ばね)
905 接続棒
910 接続モジュール
1001 サドル要素
1002A,1002B 端板
1302 第2ユニット(中間ユニット)
1602 第2ユニット
1310,1312,1510,1511,1611,1612 第1ユニット(支持ユニット)
1403A,1403B 内側スライドレール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを記憶し、記憶データを提供するデータ記憶装置(1301,1601)であって、
複数のディスクドライブ(401,1605)への信号を制御する制御回路を含む主要筐体(113)と、
前記ディスクドライブに各々接続された複数の第1コネクタ(404)と、前記ディスクドライブと前記制御回路を冷却する空気の流れを供給する送風機(601,602)とを有する、第1の型の、第1ユニット(1310,1312,1611,1622)と、
各々が前記制御回路から信号を提供するように前記第1ユニットに接続される第2コネクタ(414)を有する複数のケーブル(412)と、
前記第1ユニットとは異なる第2の型の第2ユニット(1302,1602)とを備え、
前記主要筐体は、各々が前記第1ユニットを支持するように構成された複数の取付機構(508A,508B,509A,509B,510A,510B)を有し、
前記第1ユニットは、前記主要筐体内へ摺動して入るべく取り付けられるように、前記複数のケーブルの第1のケーブルに接続され、前記複数の取付機構の第1の取付機構に取り付けられ、
前記第2ユニットは、前記複数の取付機構の第2の取付機構で支持され、前記主要筐体へ摺動して入るように取り付けられ、前記複数のケーブルの第2のケーブルに接続され、前記制御回路を冷却する空気の流れを供給する送風機を有し、前記主要筐体から着脱可能であり、前記第1ユニットと交換可能である、データ記憶装置。
【請求項2】
前記第2ユニットはディスクドライブを含まない、請求項1記載のデータ記憶装置。
【請求項3】
前記第2ユニットはディスクドライブに接続されるコネクタを含まない、請求項2記載のデータ記憶装置。
【請求項4】
前記第2ユニット(1602)は前記第1ユニット(1611,1612)のディスクドライブとは異なるタイプのディスクドライブ(1605)を含む、請求項1記載のデータ記憶装置。
【請求項5】
前記第1ユニットのディスクドライブ(401)は第1の形状要素を有し、前記第2ユニットのディスクドライブ(1605)は前記第1の形状要素とは異なる形状要素を有する、請求項4記載のデータ記憶装置。
【請求項6】
前記第1ユニットのディスクドライブは第1のインターフェイスを介して通信するように構成され、前記第2ユニットは異なる第2のインターフェイスを介して通信するように構成されたディスクドライブを含む、請求項4記載のデータ記憶装置。
【請求項7】
前記第1のインターフェイスはSASインターフェイスであり、前記第2のインターフェイスはSATAインターフェイスである、請求項6記載のデータ記憶装置。
【請求項8】
前記第1ユニットは、該第1ユニットのディスクドライブが設置される経路(502)を備え、前記空気の流れは、前記第1ユニットの送風機(601,602)によって前記経路を通って供給される、請求項1から7のいずれか1項記載のデータ記憶装置。
【請求項9】
前記経路はU字形経路(502)を備え、蓋(505)が前記U字形経路に合う、請求項8記載のデータ記憶装置。
【請求項10】
前記取付機構は前記主要筐体内に取り付けられた第1のレール(511)を含み、前記第1ユニット及び前記第2ユニットは各々、前記第1のレールの1本と協働するように構成された第2のレール(512)を有し、前記第2のレールが前記第1のレールに関して摺動できる、請求項1から9のいずれか1項記載のデータ記憶装置。
【請求項11】
前記第1ユニット及び前記第2ユニットは各々2つの側壁(503,504)を有するU字形経路(502,1401)を備え、前記側壁は各々、該側壁に取り付けられた第2のレール(512)の1本を有する、請求項10記載のデータ記憶装置。
【請求項12】
前記第1ユニット及び前記第2ユニットは各々2つの側壁(503,504)を有するU字形経路(502,1401)を備え、前記側壁の1つは、該側壁に第1の高さに取り付けられた第2のレール(512)の1本を有し、他の1つは、該側壁に異なる第2の高さに取り付けられた第2のレール(512)の1本を有する、請求項10記載のデータ記憶装置。
【請求項13】
データを記憶し、記憶データを提供するデータ記憶装置(101,1301,1601)であって、
主要筐体(113)と、
データ記憶要素(401)に接続した複数のコネクタ(404)を有し、前記データ記憶要素へのアクセスを提供するために前記主要筐体から摺動して出ることができるように、前記主要筐体内へ摺動可能に取り付けられた複数のユニット(110,111,112)と、
前記データ記憶要素を冷却する空気の流れを供給するように構成された送風機(601,602)とを備え、
前記複数のユニットは各々、前記データ記憶要素が中に設置される経路(502)を有し、
前記送風機は、前記ユニットが前記主要筐体内に位置しているとき、及び前記ユニットが前記主要筐体から摺動して出ているとき、前記経路を通って空気の流れを供給するように構成されている、データ記憶装置。
【請求項14】
前記経路はU字形経路(502)を備え、蓋(505)が前記U字形経路に合う、請求項13記載のデータ記憶装置。
【請求項15】
前記主要筐体は、前記複数のユニットの1台を支持するように各々構成された複数の取付機構(508A,508B,509A,509B,510A,510B)を有する、請求項13又は14記載のデータ記憶装置。
【請求項16】
前記複数の取付機構は、各々前記主要筐体内に取り付けられた第1のレール(511)を含み、前記ユニットの各1台は前記第1のレールの1本と協働するように構成された第2のレール(512)を有し、第2のレールが前記第1のレールに関して摺動できる、請求項15記載のデータ記憶装置。
【請求項17】
前記ユニットの各1台は、2つの側壁(503,504)を有するU字形経路(502,1401)を備え、前記側壁は各々、該側壁に取り付けられた第2のレールの1本を有する、請求項16記載のデータ記憶装置。
【請求項18】
前記ユニットの各1台は、2つの側壁を有するU字形経路を備え、前記側壁の1つは、該側壁に第1の高さに取り付けられた第2のレールの1本を備え、他の1本は、該側壁に異なる第2の高さに取り付けられた第2のレールの1本を有する、請求項16記載のデータ記憶装置。
【請求項19】
前記ユニットの各1台は送風機を有する、請求項13から18のいずれか1項記載のデータ記憶装置。
【請求項20】
前記ユニットの各1台は、2組の送風機を備え、各組の送風機は、該送風機の1組の故障中データ記憶要素が他の1組の送風機によって冷やされ続けるように、各ユニット内のすべてのデータ記憶要素に空気の流れを供給するように構成される、請求項13から19のいずれか1項記載のデータ記憶装置。
【請求項21】
データを記憶し、記憶データを提供するデータ記憶装置(101,1301,1601)であって、
主要筐体(113)と、
前記主要筐体内に設置された電力供給部(206,207)と、
前記電力供給部と前記データ記憶装置の他の構成要素とを接続する複数の電気コネクタを支持し、前記主要筐体内に設置された支持パネル(201)と、
複数のデータ記憶要素を有し、該データ記憶要素へのアクセスを提供するために前記主要筐体から摺動可能に前記主要筐体内へ摺動して取り付けられる複数のユニット(110,111,112)と、
複数のケーブルモジュール(210、211、212)とを備え、
前記複数のケーブルモジュールは各々、
前記複数のユニット(112)の1台に接続するように構成された第1の端に第2コネクタ(414)と、前記支持パネルで支持された電気コネクタの1つに接続するように構成された第2の端に第3コネクタ(413)を有するケーブル(412)と、
前記支持パネルへ手動でアクセスし、手動で剛性構造が移動することによって前記第3コネクタが切断されるのを防止する障害物を提供し、前記第3コネクタを支持する可動の剛性構造とを含む、データ記憶装置。
【請求項22】
前記ケーブルモジュール(210、211、212)は、前記剛性構造に取り付けられたハンドル(351)を含む、請求項21記載のデータ記憶装置。
【請求項23】
前記ケーブルモジュール(210、211、212)は、
前記支持パネル(201)で支持された前記電気コネクタの1つに前記第3コネクタが接続される運転位置へ前記剛性構造が移動することができる第1の構成から移動するように構成されたデバイスを備え、そして、
前記デバイスは、前記剛性構造が前記運転位置へ移動するのを前記デバイスが防止する第2の構成から移動するように構成されている、請求項21又は22記載のデータ記憶装置。
【請求項24】
前記デバイスは、前記剛性構造が前記運転位置から移動するとき、自動的に前記第2の構成に移動するように構成されている、請求項23記載のデータ記憶装置。
【請求項25】
前記ケーブルモジュール(210、211、212)は各々、前記ユニットが前記主要筐体から摺動して出るとき、各ケーブルの一部に沿って延びるように構成された収縮可能ガイド部材を備える、請求項21から24のいずれか1項記載のデータ記憶装置。
【請求項26】
前記収縮可能ガイド部材(903)は、前記各ユニットが部材が前記主要筐体の中へ摺動して入る間、巻くように構成される、請求項25記載のデータ記憶装置。
【請求項27】
前記ガイド部材は、一方向へは容易に曲がり、反対方向へは容易に曲がらないように構成された細長形状であり、該ガイド部材が巻くとき第1の方向に曲がり、前記ケーブルを誘導するとき、反対方向に曲がりにくい、請求項26記載のデータ記憶装置。
【請求項28】
前記ガイド部材はばねを含み、該ばねで生じた力によって前記ガイド部材が格納された構成なる、請求項26又は27記載のデータ記憶装置。
【請求項29】
前記ユニットは各々、該ユニット内にある前記データ記憶要素を冷却する空気の流れを供給する送風機を含む、請求項21から28のいずれか1項記載のデータ記憶装置。
【請求項30】
ラック(102)内に据え付けられる電子装置(101,1301,1601)であって、
ボックス(113)と、
前記ボックス内に設置され、一方の側に第1の区画を、反対側に第2の区画を有する区画壁要素(516)と、
前記第1の区画内のスライドレール(508A,508B)上に設置された第1のユニット(110)と、
前記第2の区画内のスライドレール(509A,509B)上に設置された第2のユニットと(111)を備え、
前記区画壁要素は、前記第1のユニットを支持している第1のスライドレール(508B)と、前記第2ユニットを支持している第2のスライドレール(509A)を支持し、
前記第1のスライドレールと第2のスライドレールとの間の水平間隔が減少するように、前記第1のスライドレールは第1の高さで支持され、前記第2のスライドレールは異なる第2の高さで支持される、電子装置。
【請求項31】
前記区画壁要素(516)は、前記第1のスライドレール(508B)を受ける第1の収容部と前記第2のスライドレール(509A)を受ける第2の収容部とを有する、請求項30記載の電子装置。
【請求項32】
前記区画壁要素(516)は、押し出されたアルミニウム又はアルミニウム合金から形成される、請求項30又は31記載の電子装置。
【請求項33】
第2の区画壁要素(517)が、第3のユニット(112)を含む第3の区画から前記第2の区画を分離し、前記第2の区画壁要素は、第3のスライドレール(509B)を第1の高さに、そして第4のスライドレール(510A)を異なる第2の高さに支持する、請求項30から32のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項34】
前記第1のユニット(110)は、第1の側壁(504)上で第1の高さに第1の内側スライドレール(512)を、第2の側壁(503)上で異なる第2の高さに第2の内側スライドレール(512)を備えている、請求項30から33のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項35】
前記ボックス(113)は、アルミニウム合金の押し出しによって成形され、第1の溝を有する上部の壁(514)と、アルミニウム合金の押し出しによって成形され、第2の溝を有する下部の壁(515)とを備え、
前記区画壁要素(516,517)は、前記第1の溝に設置された上端と前記第2の溝に設置された下端とを有する、請求項30から34のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項36】
前記第1のユニット(110)はU字形経路を備え、前記第1のユニットを支持する前記スライドレール(508A,508B)は、前記U字形経路の両側壁に取り付けられる、請求項30から35のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項37】
前記第1のユニット(110)は、対応するディスクドライブに接続するように各々構成された複数の電気コネクタを有する、請求項30から36のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項38】
前記ボックス(113)は左側面壁(202)と右側面壁(203)を備え、前記両側面壁(202,203)は、押し出しされた金属で成形され、収納部を有し、外側スライドレール(511)は前記各収納部内に設置される、請求項30から37のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項39】
前記ボックス(113)は左側面壁(202)と右側面壁(203)を備え、前記両側面壁(202,203)は、押し出しされた金属で成形され、溝(222)を有し、前記溝は、ラック(102)内に水平に設置された対応する型のラックレール(223)を受けるように、前記左側面壁と前記右側面壁の各々の外表面に沿って延びる、請求項30から38のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項40】
前記ボックス(113)は左側面壁(202)と右側面壁(203)を備え、前記両側面壁(202,203)は、押し出しされた金属で成形され、溝(222)を有し、前記溝は、ラック(102)内に水平に設置された対応する型のラックレール(223)を受けるように、前記左側面壁と前記右側面壁のいずれかの外表面に沿って延び、前記外側スライドレール(511)は、前記収容部に異なる高さに設けられる、請求項38記載の電子装置。
【請求項41】
ラック(102)内に設置される電子装置(101,1301,1601)であって、
左側面壁(202)と右側面壁(203)を有するボックス(113)を備え、
前記両側面壁(202,203)は、押し出しされた金属で成形され、溝(222)を有し、前記溝は、ラック内に水平に設置された対応する型のラックレール(223)を受けるように、前記左側面壁と前記右側面壁のいずれかの外表面に沿って延びる、電子装置。
【請求項42】
前記溝(222)は、ラック内に水平に設置されたラックレール(223)上で外に向かって延びる縁(523)の後ろに位置するように内に向かって延びる縁(522)を有する、請求項41記載の電子装置。
【請求項43】
前記溝(222)は各々、実質的に平行な2つの側面と、該側面の各々に沿って内に向かって延びる縁(522)を有する、請求項41記載の電子装置。
【請求項44】
2本のレールが前記ラック内に設置され、対応する前記2本のラックレール(223)の1本は、前記側面壁(202,203)内の前記溝(222)内に設置される、ラック内に実質的に水平に設置された請求項41から43のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項45】
前記溝(222)は、対応する前記ラックレール(223)の1本の外に向かって延びる縁(523)の後部に設置された内に向かって延びる縁(522)を有する、請求項44記載の電子装置。
【請求項46】
前記ラックレール(223)は、アルミニウム又はアルミニウム合金から押し出しにより形成され、T字形の横断面を有する請求項44又は45記載の電子装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図15D】
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【図15E】
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【図15F】
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【図15G】
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【図15H】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−157310(P2010−157310A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−289534(P2009−289534)
【出願日】平成21年12月21日(2009.12.21)
【出願人】(509351306)ネクサン テクノロジーズ リミテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】NEXSAN TECHNOLOGIES LIMITED
【Fターム(参考)】