説明

データ送信装置、データ送信方法およびデータ通信システム

【課題】ユーザーの所望する付加情報付データを送信することが可能なデータ送信装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る携帯電話1は、データ受信装置に対して送信する予定の画像データを送信設定データベース50に登録する送信設定部21と、データ受信装置からの送信要求を受信したとき、送信設定データベース50に登録されている画像データを、送信要求を送信したデータ受信装置に対して送信する画像データ送信部12と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ受信装置に対して、当該データ受信装置に処理を実行させるための処理指定情報を格納する付加情報付データを送信するデータ送信装置、データ送信方法およびデータ通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラ、特にデジタルカメラ機能を有するカメラ付き携帯電話機の普及に伴って、デジタルカメラや携帯電話機から取り込んだ画像データを表示するテレビや、取り込んだ画像データを印刷するプリンタなどの装置も広く普及している。また、これらの装置間で、無線通信により画像データを転送する技術も普及している。
【0003】
無線通信により画像データを転送するためのプロトコルとしては、IrSimple(登録商標)のような高速赤外線通信プロトコルや、Bluetooth(登録商標)のような近距離用無線通信プロトコルなどが一般的である。このような無線通信を用いることにより、携帯電話機で撮影した写真をテレビなどに表示させることなどが、容易に行なえるようになっている。
【0004】
近年では、インターネットによる通信ネットワークの対応以外にも、複数の機器同士のネットワーク対応も進んでいる。すなわち、複数の装置同士で通信を行うことにより、ネットワークに接続されている機器を連携動作させることができるようになっている。このような連携動作の方法としては、HDMI(High-definition Multimedia Interface)などを用いて映像機器同士を接続することにより、操作信号を通信し合う方法がある。
【0005】
HDMIなどを用いた有線による連携動作以外にも、Bluetooth(登録商標)、赤外線通信、Zigbee(登録商標)、UWB(ultra wideband)のように短距離無線通信を用いて、PDA(Personal Data Assistant)または携帯電話機などをリモコンに見立てて遠隔操作を行なう形態の連携動作もある。このような連携動作を実施するための方法としては、コマンドを直に送受信する方法と共に、コマンドなどを何らかのファイルに格納して送信するような方法も普及しつつある。
【0006】
上記したような通信技術の発展により、近年では、携帯電話やPDA、PCなどを用いて所望の設定を行なっておき、当該設定をコントロールしたい機器に対して転送するような使い方が提案されている。
【0007】
例えば、特許文献1には、電話番号情報などの位置情報をHTMLファイルに格納し、位置情報を含むHTMLファイルをナビゲーション装置に送信する技術が開示されている。ナビゲーション装置側では、受信したHTMLファイルに格納されている電話番号情報を抽出し、それに基づいて、目的地設定または登録地設定を実行することができる。
【0008】
しかし、このような短距離無線通信は、ユーザーの指示に基づいて必要なときにのみ通信を行うことが一般的である。そのため、ユーザーは、無線通信を行う際には、通信機器を起動させ、通信の設定を行うという煩雑な操作を強いられることになる。
【0009】
特許文献2には、近距離無線通信を行うサーバとクライアントとが通信可能な区域内に入ったことに応答して通信を開始することにより、送信時における煩雑な操作からユーザーを解放するための技術が開示されている。
【特許文献1】特開2003−315078号公報(公開日:平成15年11月6日)
【特許文献2】特開2002−98543号公報(公開日:平成14年4月5日)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
複数の機器同士でデータ通信を行う場合について、携帯電話からカーナビゲーションシステム(以下、カーナビとも称する)に対して情報を送信する場合を例に挙げて説明する。カーナビは、カーナビが搭載された(もしくは接続された)車のエンジンがかけられることにより起動することが一般的である。そのため、当然ながら、エンジンの切られている車では、カーナビは起動しておらず、起動していないカーナビは、他装置(例えば、携帯電話)との通信を行わない。このような場面において、カーナビと携帯電話とを連携動作させる場合、カーナビを起動させ、携帯電話との通信ができる状態にした後、携帯電話を操作して、連携させる情報をカーナビに対して送信しなければならない。そのため、特に、急いで車を発進させたい場合など、ユーザーが携帯電話における操作を忘れることもままある。
【0011】
上述したように、カーナビに対して送信すべき情報があったことを車を発進させた後に気付いたとしても、車を発進させた後に携帯電話を操作し、カーナビに対して情報を送信することは、交通安全の面から絶対に避けるべきである。したがって、ユーザーは、携帯電話を操作してカーナビにデータを送信するために、一旦、停車(駐車)しなければならない。
【0012】
また、特許文献2に記載の技術は、近距離無線通信を行うサーバとクライアントとが通信可能な区域内に入った場合に、クライアントが所定のデータ(ID情報)をサーバに送信するものであり、送信するデータをクライアント側において適宜設定しておくことはできないという問題を有している。
【0013】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、ユーザーが送信を所望する付加情報付データを送信することが可能なデータ送信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明に係るデータ送信装置では、上記課題を解決するために、
データを受信するデータ受信装置に特定の処理を実行させるための処理指定情報を格納した付加情報付データを送信するデータ送信装置であって、データ受信装置に対して送信する予定の付加情報付データを送信設定管理部に登録する送信設定手段と、送信要求を受信するか、または上記データ受信装置との通信が可能になったときに、上記送信設定管理部に登録されている付加情報付データを、当該データ送信装置に対して上記送信要求を送信したデータ受信装置に送信する送信手段と、を備えていることを特徴としている。
【0015】
本発明に係るデータ送信装置では、データ受信装置に対して送信する予定の付加情報付データを送信設定管理部に登録しておき、データ受信装置から送信要求を受けるか、またはデータ受信装置との通信が可能になったときに、送信設定管理部に登録されている付加情報付データを送信する。
【0016】
これによって、送信設定管理部に登録する付加情報付データを様々変更することにより、様々な付加情報付データをデータ受信装置に対して送信することができる。したがって、本発明に係るデータ送信装置では、ユーザーの所望する付加情報付データをデータ受信装置に送信することができるという効果を奏する。
【0017】
本発明に係るデータ送信装置では、さらに、上記送信設定手段は、上記データ受信装置に対して付加情報付データを送信した後、送信した付加情報付データを上記送信設定管理部から削除するか、または送信済であることを示す情報を当該付加情報付データに関連付けて上記送信設定管理部に登録することが好ましい。
【0018】
上記の構成によれば、同じ付加情報付データを再度送信してしまうことを防止することができるという効果を奏する。
【0019】
本発明に係るデータ送信装置では、さらに、データ受信装置に対しての付加情報付データの送信可否を判定する判定手段をさらに備えており、前記送信設定手段は、上記データ受信装置に対して付加情報付データを送信できない場合に、当該付加情報付データを上記送信設定管理部に登録することが好ましい。
【0020】
上記の構成によれば、データを送信可能なのであればすぐに送信すればよいし、送信可能な状態でなければ後で送信できるよう設定する、という処理を自動で行なうことにより、ユーザが送信設定する際の手間を省くことができるという効果を奏する。
【0021】
本発明に係るデータ送信装置では、さらに、上記データ受信装置に対しての付加情報付データの送信可否を判定する判定手段と、上記判定手段による当該付加情報付データの送信可否の判定に応じて、当該付加情報付データの即時送信を実行する項目、および、当該付加情報付データの上記送信設定管理部への登録を実行する項目のいずれかを表示部に表示する項目として設定する項目設定手段と、上記項目設定手段により設定された項目を表示部に表示する表示制御手段と、を備えていることが好ましい。
【0022】
上記の構成によれば、データ受信装置に対して付加情報データが送信可能であるか否かに応じて、表示部に表示する実行項目を設定することができる。すなわち、現在いずれの処理が実行可能であるのかをユーザーに対して一目瞭然に通知することができる。
【0023】
これによって、付加情報データを送信する際に要するデータ送信装置の操作回数を低減し、付加情報データの送信の際のユーザーの負担を軽減することができる効果を奏する。
【0024】
本発明に係るデータ送信装置では、さらに、上記送信設定手段は、付加情報付データに当該付加情報付データの送信時間を関連付けて送信設定管理部に登録し、上記送信手段は、送信要求を受信するか、または上記データ受信装置との通信が可能になったときに、上記送信設定管理部に登録されている付加情報付データのうち、当該送信要求を受信した時刻を含む送信時間に関連付けて登録されている付加情報付データを、当該データ送信装置に対して上記送信要求を送信したデータ受信装置に送信することが好ましい。
【0025】
上記の構成によれば、データ受信装置から付加情報付データの送信要求を受信するか、またはデータ受信装置との通信が可能になったときに、送信設定管理部を参照して、当該送信要求を受信するか、またはデータ受信装置との通信が可能になったときに、時刻に送信可能に登録されている付加情報付データをデータ受信装置に送信することができる。言い換えれば、本発明に係るデータ送信装置では、ユーザーが送信を所望する時間内にデータ受信装置からの送信要求を受けるか、またはデータ受信装置との通信が可能になった場合、すなわちユーザーが送信を所望する時間内にデータ送信装置とデータ受信装置との連携が確立した場合、ユーザーが送信を所望する時間に付加情報付データを送信することができるという効果を奏する。
【0026】
本発明に係るデータ送信装置では、さらに、上記送信設定手段は、上記付加情報付データに当該付加情報付データの送信に用いる伝送媒体をさらに関連付けて上記送信設定管理部に登録し、上記送信手段は、上記付加情報付データに関連付けられている伝送媒体を用いて、当該付加情報付データを送信することが好ましい。
【0027】
上記の構成によれば、付加情報付データをデータ受信装置に対して送信するための伝送媒体(言い換えれば、プロトコル)を設定しておくことができる。これによって、付加情報付データを送信するための伝送媒体が複数ある場合には、ユーザーの所望する伝送媒体により付加情報付データを送信することができるという効果を奏する。
【0028】
本発明に係るデータ送信装置では、さらに、上記送信設定手段は、上記付加情報付データに格納されている処理指定情報に応じて、上記付加情報付データと関連付けて上記送信設定管理部に登録する伝送媒体を決定することが好ましい。
【0029】
上記の構成によれば、付加情報付データに格納されている処理指定情報の種類に応じて、送信に用いる伝送媒体を自動的に決定している。すなわち、所定のデータ受信装置に対して付加情報付データを送信する場合には、予め決められた伝送媒体により付加情報付データを送信するように設定している。
【0030】
これによって、ユーザーが付加情報付データの送信設定を登録する操作を行うたびに、伝送媒体を選択する必要がなくなり、送信設定の登録を容易なものにすることができる効果を奏する。
【0031】
また、データ受信装置が、付加情報付データに関連付けて登録されている伝送媒体によるデータの受信ができないことにより、付加情報付データの送信が失敗してしまうことを防止することができるという効果も併せて奏する。
【0032】
本発明に係るデータ送信装置では、さらに、上記送信設定手段は、上記送信設定管理部に登録されている第1の付加情報付データの送信時間と、上記送信設定管理部に登録しようとする第2の付加情報付データの送信時間とが重複する場合、第1の付加情報付データおよび第2の付加情報付データのそれぞれに対して、送信順序を関連付けて登録することが好ましい。
【0033】
上記の構成によれば、送信時間が重複している付加情報付データの送信順序を設定することができる。これによって、送信設定管理部に登録されている送信時間が重複している場合であっても、ユーザーの所望する順序により、付加情報付データをデータ受信装置に対して送信することができるという効果を奏する。
【0034】
本発明に係るデータ送信装置では、さらに、上記付加情報付データを受信すると共に、受信した付加情報付データをデータ記録部に記録する付加情報付データ受信手段をさらに備えており、上記送信設定手段は、上記データ記録部に記録されている付加情報付データから選択した付加情報付データをデータ受信装置に対して送信する予定の付加情報付データとして送信設定管理部に登録することが好ましい。
【0035】
上記の構成によれば、外部装置から取り込んだ付加情報付データであっても、付加情報付データの送信設定を行うことができるという効果を奏する。
【0036】
本発明に係るデータ送信装置では、さらに、上記付加情報付データに格納されている処理指定情報の種類に応じて、当該データ送信装置において処理可能な処理項目を設定する処理項目設定手段と、当該処理項目設定手段により設定された処理項目を表示部に表示する表示制御手段と、をさらに備えていることが好ましい。
【0037】
上記の構成によれば、付加情報付データに格納されている処理指定情報の種類に応じて、自装置において処理可能な処理項目を表示部に表示することができる。すなわち、本発明に係るデータ送信装置では、自装置において処理可能である処理を示す項目のみをユーザーに対して提示することができるという効果を奏する。
【0038】
本発明に係るデータ送信装置では、さらに、上記付加情報付データは、当該付加情報付データを受信するデータ受信装置に特定の処理を実行させるためのパラメータが付随する処理指定情報を格納した画像データであることが好ましい。
【0039】
本発明に係るデータ送信装置では、さらに、上記付加情報付データを表示部に表示する表示制御手段をさらに備えており、上記表示制御手段は、上記処理指定情報が格納されていることを示す識別情報を上記付加情報付データに重畳させて上記表示部に表示することが好ましい。
【0040】
上記の構成によれば、ユーザーは、表示部に表示される付加情報付データが処理指定情報を格納するものであるのか否かを容易に判別することができるという効果を奏する。
【0041】
本発明に係るデータ送信装置では、さらに、上記表示制御手段は、当該付加情報付データに格納されている処理指定情報の種類に応じた識別情報を、当該付加情報付データに重畳させて上記表示部に表示することが好ましい。
【0042】
上記の構成によれば、ユーザーは、表示部に表示される付加情報付データがどのような種類の処理指定情報を格納しているのかを容易に判別することができるという効果を奏する。
【0043】
本発明に係るデータ通信システムでは、上記課題を解決するために、
特定の処理を実行するための処理指定情報を格納した付加情報付データを受信するデータ受信装置と、当該データ受信装置に上記付加情報付データを送信するデータ送信装置と、を備えたデータ通信システムであって、上記データ送信装置は、データ受信装置に対して送信する予定の付加情報付データを送信設定管理部に登録する送信設定手段と、送信要求を受信するか、または上記データ受信装置との通信が可能になったときに、上記送信設定管理部に登録されている付加情報付データを、当該データ送信装置に対して上記送信要求を送信したデータ受信装置に送信する送信手段と、を備えており、上記データ受信装置は、データ送信装置に対して付加情報付データの送信を要求する送信要求を送信する送信要求送信手段と、上記送信要求を送信したデータ送信装置から送信された付加情報付データを受信する受信手段と、受信した付加情報付データに格納されている処理指定情報に応じた処理を実行する処理実行手段と、を備えていることを特徴としている。
【0044】
上記の構成によれば、本発明に係るデータ送信装置と同様の作用効果を奏する。
【0045】
本発明に係るデータ送信方法では、上記課題を解決するために、
データを受信するデータ受信装置に特定の処理を実行させるための処理指定情報を格納した付加情報付データを送信するデータ送信方法であって、データ受信装置に対して送信する予定の付加情報付データを送信設定管理部に登録する送信設定ステップと、送信要求を受信するか、または上記データ受信装置との通信が可能になったときに、上記送信設定管理部に登録されている付加情報付データを、当該データ送信装置に対して上記送信要求を送信したデータ受信装置に送信する送信手ステップと、
を含むことを特徴としている。
【0046】
上記の構成によれば、本発明に係るデータ送信装置と同様の作用効果を奏する。
【0047】
また、本発明に係る画像データ送信装置を動作させるためのプログラムであって、コンピュータを上記の各手段として駆動させることを特徴とするプログラムおよび該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の範疇に含まれる。
【発明の効果】
【0048】
以上のように、本発明に係るデータ送信装置では、データ受信装置に対して送信する予定の付加情報付データを送信設定管理部に登録しておき、データ受信装置から送信要求を受けるか、またはデータ受信装置との通信が可能になったときに、送信設定管理部に登録されている付加情報付データを送信する。
【0049】
これによって、本発明に係るデータ送信装置では、ユーザーの所望する付加情報付データをデータ受信装置に送信することができる効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
本発明に係るデータ送信装置の一実施形態について、図1〜11を参照しつつ以下に説明する。なお、本実施形態では、データ送信装置が携帯電話である場合を例に挙げて説明する。もちろん、データ送信装置は、携帯電話に限定されるものではなく、付加情報付データを送信できる装置であれば他の装置であってもよい。
【0051】
また、本実施形態では、データ送信装置の送信する付加情報付データが、当該データを受信するデータ受信装置に特定の処理を実行させるためのパラメータが付随した処理指定情報を格納した画像データである場合を例に挙げて説明する。ここで、本実施形態では、データ送信装置の具体的な説明に先立って、データ送信装置により送信される画像データの詳細について説明する。
【0052】
(画像データ3)
本発明に係るデータ送信装置により送信される画像データのデータ構造を図2に示す。図2は、画像データ3のデータ構造の概略を示した模式図である。図2に示すように、画像データ3は、概略的に言えば、画像領域610およびEXIF領域620を含んで構成された、JPEG形式の画像データである。
【0053】
(画像領域610およびEXIF領域620)
画像領域610は、写真などの画像を圧縮して格納する領域である。一方、EXIF領域620は、主に、画像領域610に格納された画像情報に関するメタ情報などを格納する領域である。
【0054】
EXIF領域620には、画像データ3の配信サービスを行なう事業者が仕様を自由に定めて利用することができるメーカノート領域621が含まれている。そして、メーカノート領域621には、複数の処理指定情報5を格納することができる。メーカノート領域621内のどの領域に処理指定情報5を格納するかは、特に限定されるものではない。なお、図2に示す例では、2つの処理指定情報5(処理指定情報5Aおよび処理指定情報5B)を格納している。
【0055】
なお、画像領域610には、メーカノート領域621に格納されている処理指定情報5により指定される処理の内容を表す画像を格納しておいてもよい。これにより、データ送信装置1の表示部において画像データ3を表示した場合、画像データ3を受信した画像データ受信処理装置(データ処理装置)が実行可能な処理の内容について、ユーザーが視認することができ、その結果、ユーザーは画像データ3を画像データ受信処理装置に送信するべきか否かを判断することが可能となる。
【0056】
(処理指定情報5)
処理指定情報5は、画像データ受信処理装置が実行すべき処理を指定するコマンドの名称であるコマンド名6と、コマンドのパラメータであるパラメータ7との組から成るものである。コマンドによっては、パラメータ7は無くてもよい。また、コマンド名6に代えてコマンドを識別可能なコードを用いてもよい。
【0057】
図2に示す例では、処理指定情報5Aは、コマンド名6が“WWW Get”であり、パラメータ7が“URL:http://www.sample-page.jp”である。この処理指定情報5Aは、パラメータ7で指定されたURL(Uniform Resource Locator)で示されるHTTPサーバのWebページを取得するというコマンドである。また、処理指定情報5Bは、コマンド名6が“位置指定”であり、パラメータ7が“位置:東経135度、北緯35度”である。この処理指定情報5Bは、パラメータ7で指定された経度および緯度に示される位置に基づいて、ナビゲーションやルート検索などの処理を実行するというコマンドである。
【0058】
“WWW Get”は、Web機能が搭載されている装置(例えば、テレビ、PC、または携帯電話など)で実行可能なコマンドである。このコマンドを受信した装置は、パラメータ7で指定されたURLで示されるHTTPサーバのWebページを取得し、表示部に表示する。また、“位置指定”は、カーナビゲーションシステムなどの、位置情報を使用する装置で実行可能なコマンドである。このコマンドを受信したカーナビゲーションシステムは、例えば、パラメータ7で指定された位置情報を目的地として設定した上でナビゲーションを開始する。
【0059】
したがって、例えば、画像データ3をテレビに送信すると、テレビは、自装置で実行可能な“WWW Get”コマンドを実行し、“WWW Get”のパラメータで指定されたURLで示されるHTTPサーバから、例えば観光案内などの情報を取得し、表示する。なお、テレビは、“位置指定”コマンドで指定される処理は実行しないが、“位置指定”コマンドを受けて地図を表示する、または指定された位置に関する情報を検索する、などの処理ができるようテレビである場合には、この限りではない。
【0060】
一方、画像データ3をカーナビゲーションシステムに送信すると、カーナビゲーションシステムは、自装置で実行可能な“位置指定”コマンドのみで指定される処理を実行し、例えば、“位置指定”のパラメータ7で指定された位置を目的地としたナビゲーションやルート検索などを実行したり、“位置指定”のパラメータ7で指定された位置をカーナビゲーションシステムにおいてメモリ登録したりする。なお、カーナビゲーションシステムは、“WWW Get”コマンドは実行しないが、当該カーナビゲーションシステムが、通信手段を持ち、HTMLファイルを表示可能であり、“WWW Get”コマンドを受けて指定されたURLで示されるHTTPサーバにアクセスするよう構成されている場合には、この限りではない。
【0061】
もちろん、各処理指定情報5に格納されている処理指定情報5がいずれも自装置において処理可能である場合には、そのいずれもを処理してもよい。この場合、画像データ受信処理装置は、ユーザーに対して処理可能な処理指定情報5のうち、いずれの処理を実行するのかを問い合わせる表示を表示するようにすればよい。画像データ受信処理装置は、ユーザーの選択した処理を実行する。
【0062】
なお、いずれか一方の処理ではなく、複数の処理を同時に実行するようにしてもよい。例えば、画像データ受信処理装置がWeb機能および地図表示が可能なPCやテレビである場合、表示画面を2分割し、取得したWebページを一方の画面に表示し、もう一方の画面には、位置情報により指定される位置を示す地図を表示するようにすることもできる。また、画像データ受信処理装置がPinP機能を有する場合には、いずれかを主画面に表示するようにし、もう一方を副画面に表示するようにすることもできる。
【0063】
また、図2では、処理指定情報5Aおよび5Bに付随するコマンド6がそれぞれ異なる場合について説明しているが、同一であってもよい。例えば、コマンド6がいずれも“WWW Get”であり、パラメータ7が異なるURLであってもよい。この場合、処理を同時に実行すると、それぞれのURLにより指定されるWebページを表示することになる。また他の例では、コマンド6がいずれも“位置指定”である場合には、複数の指定された位置のうち、いずれかを経由地、いずれかを目的地として、経路探索を行なって提示することになる。
【0064】
また、図2には処理指定情報5が2つ格納されている画像データ3を示しているが、もちろんこれに限定されるものではない。画像データ3に格納される処理指定情報5は、3つ以上であってもよいし、また1つのみであってもよい。また、本実施形態では、処理指定情報5を格納するデータが、JPEG形式の画像データである場合を例に挙げて説明しているが、処理指定情報5を格納することが可能なデータであればこれに限定されるものではない。
【0065】
なお、本明細書等における「画像データ」とは、特に断りがない限り、図2において説明したようなデータ構成を有する(すなわち、処理指定情報5が格納されている)画像データを意味している。
【0066】
(携帯電話1の構成)
次に、本発明に係る携帯電話(データ送信装置)の構成について、図1を参照しつつ以下に説明する。図1は、携帯電話1の要部構成を示すブロック図である。
【0067】
図1に示すように、携帯電話1は、制御部10、送信要求受信部11、画像データ送信部12、表示制御部13、表示部14、操作入力部15、画像データ受信部16、送信設定管理データベース50および画像データデータベース51を備えている。これらの部材について、以下に説明する。
【0068】
(制御部10)
制御部10は、携帯電話1の動作全般を制御するものであり、図1に示すように、検索部20、送信設定部21および格納情報識別部22を備えている。検出部20、送信設定部21および格納情報識別部22について、以下に説明する。
【0069】
(検索部20)
検索部20は、携帯電話1が外部装置(データ受信装置)から画像データ3の送信要求を受信するか、または外部装置との通信が可能になったときに、送信設定管理データベース50に登録されている画像データを検出する。なお、画像データの送信時間が関連付けられている場合には、送信要求を受信するか、または外部装置との通信が可能になった時刻に送信可能に設定されている画像データを検出する。
【0070】
なお、本明細書等において、携帯電話1が「送信可能」であるとは、外部装置(データ受信装置)との通信を確立している、もしくは、装置の探索信号を送信した場合にレスポンス信号が返ってくる、といった、すぐにデータを送信することができる状態を指すこととする。また、データが「送信可能」であるとは、携帯電話1が送信可能である場合にすぐに当該データを送信することができる状態にあることを指すとする。従って、「送信要求を受信した時刻に送信可能に設定されている画像データ」とは、送信要求を受信した時刻を「送信時間」として設定している、送信予定時間の中に当該受信時刻が含まれている画像データを指す。また、「送信時間」とは、画像データを送信可能な状態に設定しておく時間を意味している。
【0071】
(送信設定部21)
送信設定部21は、送信を所望する画像データを送信設定管理データベース50に登録する。なお、送信設定部21は、画像データと当該画像データの送信時間と当該画像データの伝送媒体とを互いに関連付けて登録するようにしてもよい。
【0072】
(格納情報識別部22)
格納情報識別部22は、画像データに格納されている処理指定情報の種類を識別する。例えば、図2に示す画像データ3の場合には、格納情報識別部22は、処理指定情報5としてURLおよび位置情報が格納されていると識別する。
【0073】
(送信要求受信部11、画像データ送信部12)
受信部11は、外部装置(データ受信装置)からの画像データの送信要求を受信する。画像データ送信部12は、例えば、IEEE802.11無線、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)などの無線、または非接触ICを用いて、画像データを外部装置(データ受信装置)へ送信する。なお、画像データの送信動作の詳細については、下記に詳述する。
【0074】
(画像データ受信部16)
画像データ受信部16は、外部装置(例えば、画像データ生成装置)から画像データを受信する。画像データ受信部16は、Bluetooth(登録商標)または赤外線などにより送信される画像データを受信するものであってもよいし、例えば電子メールの添付ファイルとして送信される画像データを受信するものであってもよい。画像データ受信部16は、画像データを受信すると、受信した画像データを画像データデータベース51に記録する。このとき、画像データが他のデータに添付されている場合、画像データ受信部16は、画像データを含むデータから画像データを抽出し、画像データデータベース51に記録する。
【0075】
(表示制御部13、表示部14)
表示制御部13は、液晶モニターなどの映像表示モニターである表示部14に対する画像(または映像)の表示全般を制御する。例えば、表示制御部13は、画像データデータベース51から読み出された画像データを表示する。このとき、表示制御部13は、画像データに処理指定情報が格納されていることを示すマーカー(識別情報)を重畳させて表示部14に表示することが好ましい。画像データに重畳して表示するマーカーの詳細については、下記に詳述する。
【0076】
(操作入力部15)
操作入力部15は、複数のキーからなる。操作入力部15は、これらのキーが押下されると、所定の信号を制御部10に出力する。これにより、ユーザーは携帯電話1に所定の処理を実行させることができる。例えば、各キーが所定の数字、かな文字、アルファベット、および記号に対応付けられている場合、ユーザーは、キーを押下することにより、当該キーに対応付けられている数字、かな文字、アルファベット、または記号を携帯電話1に入力することができる。
【0077】
なお、ユーザーが十字キーなどのカーソルキーおよび決定キーを押下し、表示部14に表示する表示画面の中で数字、かな文字、アルファベット、または記号を選択することにより、携帯電話1に数字、かな文字、アルファベット、または記号を入力するようにしてもよい。
【0078】
(送信設定管理データベース50、画像データデータベース51)
送信設定管理データベース50は、送信要求を受けた際に送信する画像データを記録している。なお、画像データの送信時間および伝送媒体が設定可能である場合には、画像データと当該画像データの送信時間と当該画像データの伝送媒体とを互いに関連付けて記録している。送信設定管理データベース50では、画像データの実体を記憶しなくてもよく、画像データベース51に記憶されている画像データへのポインタを記憶するようにしてもよい。また、画像データデータベース51は、画像データを記録している。
【0079】
ここで、本明細書等では、画像データをどのような通信媒体で送るか、いつ送る予定か、送ったか否か、などを総称して、画像データの「送信設定」と称する。また、本明細書等では、送信設定を送信設定管理データベース50に登録し、データ受信装置からの送信要求を受けた際にデータを送信可能に設定することを「送信予約」とも称する。
【0080】
(携帯電話1における画像データの送信動作)
次に、携帯電話1における画像データの送信動作について、図3を参照しつつ以下に説明する。図3は、携帯電話1における画像データの送信動作を示すフローチャートである。
【0081】
受信部11が、外部装置(データ受信装置)からの画像データの送信要求を受信すると(ステップS1)、検索部20は、送信設定管理データベース50において、送信設定が登録されている画像データが存在するか否かを検索する(ステップS2)。すなわち、検索部20は、送信予約されている画像データ3が存在するか否かを検索する。
送信設定が登録されている画像データが送信設定管理データベース50に登録されていない場合(ステップS2においてNO)、すなわち送信予約されている画像データが存在しない場合、携帯電話1は、携帯電話1に対して送信要求を送信したデータ受信装置に画像データを送信しない。
【0082】
送信設定が登録されている画像データが送信設定管理データベース50に登録されている場合(ステップS2においてYES)、すなわち送信予約されている画像データが存在する場合、検索部20は、当該画像データを、携帯電話1に対して送信要求を送信したデータ受信装置へ送信するための画像データとして設定する(ステップS3)。
【0083】
次に、送信部12は、検索部20において設定された画像データを、画像データデータベース51から読み出し、読み出した画像データを携帯電話1に対して送信要求を送信した外部装置に送信する(ステップS4)。このとき、送信部12は、送信設定管理データベース50において、送信する画像データに関連付けられている伝送媒体を用いて、画像データを送信する。
【0084】
このとき、表示制御部13は、画像データを送信中である旨の通知を表示部14に表示することが好ましい。また、画像データの送信が完了した後には、表示制御部13は、送信が完了した旨の通知を表示部14に表示するようにすることが好ましい。
【0085】
最後に、制御部10は、送信した画像データの送信設定を解除する(ステップS5)。すなわち、制御部10は、送信設定管理データベース50において、送信した画像データに送信が完了済であることを示すフラグを設定するか、または送信設定管理データベース50から、送信した画像データに関連する情報を削除する。
【0086】
なお、この送信設定管理データベースからの削除は、送信先の装置に対して確実に送信したことを確認してから削除してもよい。送信先の装置が確実に受信したかどうかを確認する方法としては、通常のデータ転送プロトコルでのレスポンス信号(例えばACK(Acknowledgement)など)を用いてもよいし、さらに別の例では、送信先装置より「設定が完了した」や「削除可」などの信号を受信して確認するとしてもよい。
【0087】
また、上述した処理動作では、データ受信装置から送信要求を受信した後に、送信予約されている画像データの有無を確認するという手順で説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、データ受信装置から送信要求に先立って、送信予約されている画像データの有無を確認する旨の信号を受信するようにしてもよい。この場合、携帯電話1は、予約されている画像データが存在することをデータ受信装置に対して通知し、データ受信装置はその通知を受信した後、改めて送信要求(転送要求)を携帯電話1に対して送信する。また別の例では、送信要求を受信することなく、データ受信装置との通信が可能になった(送信可能になった)ことを検出して、送信予約されている画像データ3が存在するか否かを検索するようにしてもよい。
【0088】
(携帯電話1の利点)
以上説明したように、本発明に係る携帯電話1では、データ受信装置に対して送信する予定の画像データを送信設定管理データベース50に登録しておき、データ受信装置から送信要求を受けたときに送信設定管理データベース50に登録されている画像データを送信する。
【0089】
これによって、送信設定管理データベース50に登録する画像データを様々変更することにより、様々な画像データをデータ受信装置に対して送信することができる。以上のことより、携帯電話1では、ユーザーの所望する画像データを、送信要求を送信してきたデータ受信装置に対して送信することができる。
【0090】
(送信時間の設定が可能である場合)
予約設定部21は、画像データの送信時間を画像データに関連付けて送信設定管理データベース50に登録してもよい。この場合、ステップS2において、画像データが送信設定管理データベース50に登録されていることを確認した後、データ受信装置に対して送信する前に、この画像データに送信希望時間が設定されているかどうかを確認すればよい。
【0091】
つまり、検索部20は、送信設定管理データベース50において、送信時間がデータ受信装置から送信要求を受けた時刻を含む画像データ3が存在するか否かを検索する。送信時間がデータ受信装置から送信要求を受けた時刻を含む画像データが送信設定管理データベース50に登録されていない場合、携帯電話1は、携帯電話1に対して送信要求を送信したデータ受信装置に画像データを送信しない。
【0092】
送信時間がデータ受信装置から送信要求を受けた時刻を含む画像データが送信設定管理データベース50に登録されている場合、当該画像データを、携帯電話1に対して送信要求を送信したデータ受信装置へ送信するための画像データとして設定する。
【0093】
なお、検索部20が、送信時間が外部装置から送信要求を受けた時刻を含む画像データを検索する際に、送信設定管理データベース50において、送信要求を受けた時刻が設定されている送信時間を超過している画像データが存在する場合、送信時間が超過している画像データにおける送信設定を解除するようにしてもよい。このとき、表示制御部13は、送信することができなかった旨の通知を表示部14に表示するようにすることが好ましい。
【0094】
(時間設定が可能な場合の利点)
このように、送信設定にさらに送信したい時間を設定することを可能にすることで、サーバとクライアントとが通信可能な区域内において通信可能な状態であれば通信が開始できることに加えて、いつ通信を行うのかまでも設定することが可能になる。すなわち、本発明に係る携帯電話1では、データ受信装置から画像データの送信要求を受信したときに、送信設定管理データベース50に登録されている画像データのうち、送信要求を受信した時刻を含む送信時間に関連付けて登録されている画像データを送信する。言い換えれば、携帯電話1では、送信設定管理データベース50に登録されている画像データのうち、画像データの送信時間がデータ受信装置からの送信要求を受信した時刻に送信可能である画像データをデータ受信装置に送信する。
【0095】
よって、本発明に係る携帯電話1では、ユーザーが送信を所望する時間内にデータ受信装置からの送信要求を受けた場合であれば、ユーザーが送信を所望する時間に画像データを送信することができる。したがって、画像データを送信予約しておくことにより、ユーザーが画像データの送信を失念していたとしても、データ受信装置からの送信要求をトリガとして、ユーザーが送信を所望する時間にデータ受信装置に対して画像データを送信することができる。
【0096】
例えば1泊2日の旅行の旅程データを作成した場合、1日目の旅程データは1日目に、2日目の旅程データは2日目にカーナビに送信する必要がある。しかし、旅程データを作成した日にはそのことを覚えていても、日が経つと送信すべき旅程データがあったことを忘れ、旅程データをカーナビに送信することをつい忘れてしまうような状況もまた、ままありえる。なお、ここでの旅程データとは、カーナビに対して目的地までのルート探索を実行するように指示する情報を格納したデータのことである。このような場合には、旅行の出発前に1日目旅程データと2日目旅程データの双方を送信設定管理データベース50に登録する際、それぞれ、送信予定時間を1日目の日付、2日目の日付としておくことで、1日目には1日目の旅程データを、2日目には2日目の旅程データを、それぞれカーナビに対して送信することが可能となる。
【0097】
より具体的に説明すると、2008年7月19日から20日の1泊2日の旅行の旅程データを7月18日に送信予約する場合、1日目(2008年7月19日)の旅程データの送信時間は、2008年7月19日0時0分(または、指定なし)〜2008年7月19日23時59分に設定し、2日目(2008年7月20日)の旅程データの送信時間は、2008年7月20日0時0分(または、指定なし)〜2008年7月20日23時59分に設定すればよい。なお、「旅程データ」とは、カーナビ(データ受信装置)に対して目的地までのルート探索を実行するように指示する処理指定情報を格納した画像データのことである。
【0098】
旅程データの送信時間を上記のように設定しておくことで、7月19日に車に乗り、カーナビを起動させた際に、1日目の旅程データが携帯電話1からカーナビに対して自動的に送信される。そして、7月20日に車に乗り、カーナビを起動させた際に、2日目の旅程データが携帯電話1からカーナビに対して自動的に送信される。したがって、ユーザーは、車に乗る際にわざわざ携帯電話1を操作し、カーナビに対して旅程データを送信しなくてもよく、またユーザーが旅程データをカーナビに送信することを失念していたとしても自動的に旅程データがカーナビに送信される。
【0099】
(送信予約の設定動作における表示部14の表示)
次に、送信設定管理データベース50に対して画像データの送信設定を登録する際の表示部14における表示の詳細について、図4(a)および(b)〜図5を参照しつつ以下に説明する。
【0100】
まず、ユーザーが、操作入力部15の操作を介して、画像データの表示を指示すると、制御部10は、表示制御部13に対して画像データデータベース51に記録されている画像データの表示を指示する。そして、表示制御部13は、画像データデータベース51に記録されている画像データを表示部14に表示する。表示部14における画像データの表示例を図4(a)および(b)に示す。図4(a)および(b)は、表示部14における画像データの表示例を示しており、(a)は画像データの一覧表示の一例を示しており、(b)は画像データを選択した時のメニュー表示の一例を示している。
【0101】
このとき、表示制御部13は、画像データが処理指定情報を格納しているデータであることをユーザが判別可能に提示することが好ましい。例えば、図4(a)における「Pr」マークのようなマーカーを画像データに重畳して表示してもよいし、または画像の外もしくは近傍に処理指定情報を格納している旨を表示するようにしてもよい。これによって、ユーザーは、表示されている画像データが処理指定情報5を格納している画像データであることを容易に判別することができる。
【0102】
また、図4(a)に示すように、画像データを一覧表示する際には、サムネイル表示された画像データの近傍に各画像データについての情報を併せて表示することが好ましい。表示する画像データの情報としては、例えば、携帯電話1が当該画像データを受信した日付、画像データの名称などがある。また、画像データが処理指定情報に付随するパラメータとしてURLを格納している場合には、図4(a)に示すように、格納しているURLを表示するようにしてもよい。もちろん、URL以外のデータを表示してもよい。例えば、画像データがGPS情報(緯度経度情報)を格納している場合には、緯度および経度、または緯度および経度に基づいて指定される住所を表示するようにしてもよい。
【0103】
次に、ユーザーが、操作入力部15を介した操作により、一覧表示されている画像データのうちの1つを選択すると、表示制御部13は、図4(b)に示すメニューを表示部14に表示する。なお、本実施形態では、「高床式喫茶」を選択した場合を例に挙げて説明する。
【0104】
図4(b)に示すメニューにおいて、ユーザーが「直接送信」を選択すると、即座に「高床式喫茶」の画像データをデータ受信装置に送信する。なお、携帯電話1が複数の伝送媒体によりデータを送信可能である場合、「直接送信」を選択することにより、画像データの送信に用いる伝送媒体を選択するメニューを表示するようにしてもよい。ユーザーが「HPを見る」を選択すると、携帯電話1は「高床式喫茶」の画像データに格納されている処理指定情報を自装置において実行し、「高床式喫茶」のホームページを表示部14に表示する。ユーザーが「地図を見る」を選択すると、携帯電話1は「高床式喫茶」の画像データに格納されている処理指定情報を自装置において実行し、「高床式喫茶」の所在を示す地図を表示部14に表示する。ユーザーが「カーナビに送る」を選択すると、携帯電話1は、「高床式喫茶」の画像データをカーナビに送信する。このとき、画像データを送信する伝送媒体については、予め定められている伝送媒体を用いることが好ましい。ユーザーが「電話をかける」を選択すると、携帯電話1は「高床式喫茶」の画像データに格納されている処理指定情報を自装置において実行し、「高床式喫茶」に対して電話をかける。
【0105】
なお、画像データを選択した際に表示されるメニューにおいて表示される項目は、画像データに格納されている処理指定情報に応じて適宜変更される。画像データを選択した際に表示されるメニューにおいて表示される項目の設定については、下記にて説明する。
【0106】
ユーザーが、図4(b)に示すメニュー画面において「送信予約」を選択した場合について、以下に説明する。送信時間を設定しない場合、ユーザーが、図4(b)に示すメニュー画面において「送信予約」を選択すると、単に送信予約を受け付けましたとユーザーに通知するようにすればよい。一方、送信時間を設定する場合、表示制御装置13は、図5に示す画面を表示部14に表示する。図5は、画像データの送信設定画面の一例を示す図である。
【0107】
ユーザーが、図4(b)に示すメニュー画面において「送信予約」を選択した場合、表示制御部13は、図5に示すように、「高床式喫茶」の画像データを送信する送信時間および伝送媒体を設定する画面を表示部14に表示する。ここで、図5における「送信時間」は、「高床式喫茶」の画像データの送信時間を指定するものであり、「送信方法」は「高床式喫茶」の画像データの伝送媒体を指定するものである。
【0108】
図5に示すように、「送信時間」として、当該画像データの送信を許す年月日および時間を設定する。ここで、図5に示す送信時間の設定は、2008年7月19日の0時00分から23時59分までの間に、データ受信装置から送信要求を受信した場合、「高床式喫茶」の画像データを送信することを意味している。また、図5に示す伝送媒体の設定は、Bluetooth(登録商標)を用いて、「高床式喫茶」の画像データを送信することを意味している。
【0109】
最後に、ユーザーが、操作入力部15を介した操作により、図5に示す「設定」を選択することによって、送信設定部21は、「高床式喫茶」の画像データの送信設定を送信設定データベース50に登録する。すなわち、送信設定部21は、「高床式喫茶」の画像データを送信予約する。このとき、表示制御部13は、送信予約が完了した旨の通知を表示部14に表示することが好ましい。
【0110】
なお、「送信時間」は、それぞれの項目を選択し、操作入力部15における数字キーを押下することにより、設定してもよいし、それぞれの項目を選択することにより表示されるプルダウンメニューから所望する数字を選択することにより設定してもよい。また、「送信方法」については、図5に示すように、項目を選択することにより表示されるプルダウンメニューから所望する伝送媒体を選択することにより設定することが好ましい。
【0111】
ここで、「送信時間」については必ずしも全て設定する必要はない。例えば、送信時間の項目を全く指定しない場合には、送信予約が完了した時点から先の任意の時点においてデータ受信装置から送信要求を受信したとき、「高床式喫茶」の画像データを送信するという送信予約を設定したことになる。すなわち、「高床式喫茶」の画像データを常に送信可能な状態にしておくように設定したことになる。他の例を挙げると、日時についてはいずれも空欄であり、年月を2008年7月、2008年8月と設定した場合には、2008年の7月〜8月のいずれかでデータ受信装置から送信要求を受信したとき、「高床式喫茶」の画像データを送信するという送信予約を設定したことになる。
【0112】
また、プルダウンメニューから所望する数字を選択する場合には、数字と共に「指定なし」という選択肢を設定できるようにしておくことも可能である。
【0113】
さらに、「送信方法」は、複数選択可能であってもよい。この場合、複数の伝送媒体を用いて画像データを送信する。
【0114】
(画像データ3の表示の他の例)
上述した実施形態では、図4(a)および(b)に示すように、画像データを表示する場合を例に挙げて説明しているが、もちろんこれに限定されるものではない。例えば図6(a)および(b)に示すように、表示部14に各画像データを1つずつ表示するようにしてもよい。この場合、表示部14に表示されている画像を選択することにより、図6(b)に示すメニュー画面を表示するようにすればよい。また、図4(a)に示すような一覧表示におけるサムネイルを選択することにより、図6(a)に示すような画像データの表示がされるようにしてもよい。
【0115】
(送信予約時における送信設定部21の詳細)
送信設定データベース50には、図7に示すような管理テーブルが記録されている。すなわち、送信設定部21は、ユーザーが入力した送信設定を図7に示す管理テーブルに登録することにより、画像データの送信予約を行っている。ここで、図7は、画像データと送信時間と伝送媒体とを関連付けて記録している管理テーブルの一例を示す図である。
【0116】
「予約受付時刻」には、送信予約の完了した時刻が登録される。設定されている送信予約をユーザーに提示する場合には、この予約受付時刻の順(新しい順または古い順)に応じて提示する。「送信時間」には、図5においてユーザーの入力した時間が登録される。ユーザーが送信時間を入力しなかった場合には、送信時間のカラムは、図7に示すように、指定なしと登録されるか、または空欄のままとなる。この場合、予約受付時間が送信時間の変わりとなる。すなわち、図7の場合では、予約受付時刻である2008年10月25日9時00分05秒以降に、送信要求を受信した時に画像データ「A.jpg」を送信すると設定されていることになる。
【0117】
次に、「画像データ」には、送信する画像データの名称が登録される。なお、図7に示すように画像データの名称を登録してもよいし、画像データデータベース51における当該画像データの保存位置を登録するようにしてもよい。最後に、「通信方法」には、図5においてユーザーの選択した伝送媒体が登録される。図5において複数の伝送媒体を設定した場合には、図7に示すように複数の伝送媒体が登録される。
【0118】
このように、送信する画像データの伝送媒体も同時に設定することができる場合には、ユーザーの所望する伝送媒体を用いて、データ受信装置に対して画像データを送信することができる。
【0119】
なお、図7では、複数の送信設定が登録されている場合を示しているが、これに限定されるものではなく、登録することができる送信設定は、1つであってもよい。
【0120】
(画像データの伝送媒体が特定されている場合の送信予約の設定)
上述した動作では、送信予約を設定する際に、送信時間および伝送媒体を設定する場合について説明しているが、これに限定されるものではない。携帯電話1では、画像データに格納されている処理指定情報が所定の種類の情報である場合、データ受信装置との間で画像データの通信に用いる通信媒体として予め決められている伝送媒体を設定することができる。
【0121】
データ受信装置との間で画像データの通信に用いる通信媒体が予め決められている場合の送信予約について、図8(a)〜(c)を参照しつつ以下に説明する。なお、本項では、データ受信装置がカーナビであり、画像データがカーナビにおいて処理可能である処理指定情報を格納している場合に、Bluetooth(登録商標)を用いて当該画像データを送信する場合を例に挙げて説明する。図8(a)〜(c)は、データ受信装置との間で画像データの通信に用いる通信方法が予め決められている場合の送信予約の一例を示す図であり、(a)は画像データを選択したときに表示される表示画面を示しており、(b)はデータの伝送媒体を示す表示画面を示しており、(c)はスマートBT送信を選択したときの表示部14における表示画面を示している。なお、本明細書において、スマートBTは、データ受信装置との間で画像データの通信に用いる通信媒体を予め設定している場合を想定しているとする。例えば図8の例では、カーナビとの通信方法を決めているとした。
【0122】
例えば、図4(a)に示すような画像データの一覧表示画面において、「高床式喫茶」の画像データを選択すると、図8(a)に示すようなメニューが表示される。このとき、送信予約を行う場合には、メニューにおける「データ送信」の項目を選択する。ユーザーが、操作入力部15を介した操作により、「データ送信」の項目を選択すると、格納情報識別部22は、選択されている画像データに格納されている処理指定情報を識別する。制御部10は、格納情報識別部22において識別された「高床式喫茶」の画像データに格納されている処理指定情報がカーナビにおいて処理可能であるか否かを判定する。
【0123】
制御部10が、「高床式喫茶」の画像データに格納されている処理指定情報がカーナビにおいて処理可能である情報であると判定した場合、制御部10は、表示制御部13に対して、図8(b)に示す画面を表示部14に表示するように指示する。すなわち、表示制御部13は、データ伝送媒体として「スマートBT送信」の項目を選択可能にして表示する。もし、制御部10が、「高床式喫茶」の画像データに格納されている処理指定情報がカーナビにおいて処理可能である情報でないと判定した場合には、表示制御部13は、「スマートBT送信」の項目をグレーアウトするなど選択不可能にして表示する。
【0124】
次に、ユーザーが、操作入力部15を介した操作により、「スマートBT送信」を選択すると、表示制御部13は、図8(c)に示す画面を表示部14に表示する。このとき、カーナビと携帯電話1との連携が確立していない場合には、「送信予約(登録)」および「送信予約(目的地)」を選択可能に表示し、「目的地に設定」および「地点登録」の項目はグレーアウトするか、または表示しないなどして選択不可能とする。一方、カーナビと携帯電話1との連携が確立している場合には、「目的地に設定」および「地点登録」を選択可能に表示し、「送信予約(目的地)」および「送信予約(登録)」をグレーアウトするか、または表示しないようにして選択不可能とする。
【0125】
なお、図8(c)における「目的地に設定」および「送信予約(目的地)」とは、選択した画像データのGPS情報に応じて指定される地点(本項では、「高床式喫茶」の場所)を目的地に設定するように画像データをカーナビに対して送信することを意味している。また、図8(c)における「地点登録」および「送信予約(登録)」とは、選択した画像データのGPS情報に応じて指定される地点(本項では、「高床式喫茶」の場所)をカーナビにメモリ登録するように画像データを送信することを意味している。
【0126】
ここで、ユーザーが操作入力部15を介した操作により、図8(c)における「送信予約(目的地)」または「送信予約(登録)」を選択した場合、表示制御部13は、送信日時の設定画面を表示部14に表示する。このとき、伝送媒体についてはBluetooth(登録商標)に固定されているため、図5に示した場合とは異なり、伝送媒体の欄については選択不可能に設定されているか、または伝送媒体の設定欄自体を表示しない。
【0127】
このように、画像データに格納されている処理指定情報が所定の種類である場合には、当該画像データを送信する伝送媒体として予め決定されている伝送媒体を設定することにより、ユーザーが付加情報付データの送信設定を登録する操作を行うたびに、伝送媒体を選択する必要がなくなり、送信設定の登録を容易なものにすることができる。
【0128】
また、予め決定されている伝送媒体は、携帯電話1とデータ受信装置(例えば、カーナビ)との間において通信可能な通信媒体であるため、データ受信装置が、データの受信ができない伝送媒体により画像データを送信してしまい、画像データの送信が失敗してしまうことを防止することができる。
【0129】
また、画像データを送信した後に、携帯電話1をそのままデータ受信装置を操作する操作機器(リモコン)として用いるようにしてもよい。
【0130】
例えば、データ受信装置がカーナビである場合(すなわち、制御部10が画像データに格納されている処理指定情報をカーナビにおいて処理可能であると判断した場合)を例に挙げて説明する。カーナビと携帯電話1との連携が確立されており、図8(c)において「目的地に設定」および「地点登録」を選択した場合には、画像データの送信に続いて、携帯電話1の表示部14に、図15(a)に示すリモコン画面を表示すると共に、携帯電話1の各ボタンに各機能を指示する信号を発信するよう割り当てる。これにより図15(a)に対応する携帯電話1の操作入力部15を操作することにより、カーナビに対する操作コマンドを送信することが可能となる。
【0131】
データ受信装置がカーナビ以外の装置であっても同様である。例えば、データ受信装置がテレビである場合(すなわち、制御部10が画像データに格納されている処理指定情報をテレビにおいて処理可能であると判断した場合)には、図15(b)に示すようなリモコン画面を表示部14に表示すると共に、携帯電話1の各ボタンに各機能を指示する信号を発信するよう割り当てればよい。なお、図15(a)および(b)は、画像データを送信した後に、携帯電話1をそのままデータ受信装置を操作するリモコンとして用いた場合の表示画面の一例であり、(a)はデータ受信装置がカーナビの場合の例であり、(b)はデータ受信装置がテレビの場合の例である。もちろん、図15(a)および(b)に示すリモコン画面は一例であり、これに限定されるものではなく、適宜変更することが可能である。
【0132】
また、携帯電話1からデータ受信装置への操作コマンドの送信は、画像データ送信部12を利用してもよいし、赤外線などその他の通信手段を用いてもよい。
【0133】
なお、上記の例では、制御部10が画像データに格納されている処理指定情報からデータ受信装置を判断し、それに応じたリモコン画面を表示する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、携帯電話1が画像データを送信する前後にデータ受信装置から機器情報を取得することによりデータ受信装置を特定し、特定したデータ受信装置に応じたリモコン画面を表示するようにしてもよい。
【0134】
(送信時間が重複した場合の動作)
次に、画像データの送信設定における送信時間が重複した場合の動作の詳細について、図9を参照しつつ以下に説明する。図9は、送信予約時に送信時間が重複した場合における送信予約の動作を示すフローチャートである。
【0135】
まず、ユーザーが操作入力部15を介した操作により、送信設定を入力すると(ステップS10)、送信設定部21は、送信設定データベース50に送信予約されている画像データがあるか否かを判定する(ステップS11)。送信設定データベース50に送信予約されている画像データがない場合(ステップS11においてNO)、送信設定部21は、ユーザーの入力した送信設定を受け付け、送信設定データベース50に登録する(ステップS16)。このとき、表示制御部13は、送信予約が完了した旨の通知を表示部14に表示することが好ましい。
【0136】
送信設定データベース50に送信予約されている画像データが存在する場合(ステップS11においてYES)、送信設定部21は、既に送信予約されている画像データの送信時間と送信予約しようとしている画像データの送信時間とが重複しているか否かを判定する(ステップS12)。送信時間の重複が生じていない場合(ステップS12においてNO)、送信設定部21は、ユーザーの入力した送信設定を受け付け、送信設定データベース50に登録する(ステップS16)。このとき、表示制御部13は、送信予約が完了した旨の通知を表示部14に表示することが好ましい。
【0137】
送信時間の重複が生じている場合(ステップS12においてYES)、携帯電話1は、ユーザーに対して送信設定を解除するか否かを問い合わせる(ステップS13)。すなわち、制御部10は、表示制御部13に対して、送信設定を解除するか否かをユーザーに問い合わせる表示を表示部14に表示するように指示する。そして、ユーザーは、操作入力部15を介した操作により、送信設定を解除するか否かを選択する。
【0138】
ユーザーが送信設定を解除することを選択した場合(ステップS13においてNO)、制御部10は、表示制御部13に対して、予約時間の重複する送信設定のうち、どの送信設定を解除するのかをユーザーに問い合わせる表示を表示部14に表示するように指示する。ユーザーは、操作入力部15を介した操作により、送信設定を解除する画像データを選択する。
【0139】
ユーザーが予約設定を解除する画像データを選択すると、送信設定部21は、送信設定データベース50から、ユーザーの選択した送信設定を解除する(ステップS14)。そして、送信設定部21は、選択されていない送信設定を送信設定データベース50に登録する(ステップS16)。このとき、表示制御部13は、送信予約が完了した旨の通知を表示部14に表示することが好ましい。なお、送信時間の重複する送信設定が複数存在する場合には、送信時間の重複が解消されるまで、送信設定の解除を繰り返す。
【0140】
ユーザーが送信設定を解除しないことを選択した場合(ステップS13においてYES)、制御部10は、表示制御部13に対して、送信時間が重複して設定されている画像データの送信順序をユーザーに問い合わせる表示を表示部14に表示するように指示する。ユーザーは、操作入力部15を介した操作により、画像データの送信順序を設定する(ステップS15)。ユーザーが画像データの送信順序を設定すると、送信設定部21は、ユーザーの設定した画像データの送信順序を送信設定データベース50に登録する(ステップS17)。具体的には、送信設定データベース50において送信時間の重複している送信設定に優先度を設定すればよい。このとき、表示制御部13は、画像データの送信順序を設定した旨の通知を表示部14に表示することが好ましい。
【0141】
このように、携帯電話1では、送信設定における送信時間が重複する場合であっても、ユーザーの所望する画像データを所望する時間に送信できるように設定しておくことができる。なお、送信時間の重複が生じた場合の動作については、上述した動作に限定されるものではない。例えば、送信設定を1件のみしか登録しない携帯電話1である場合には、後に登録された送信設定を先に登録されている送信設定に上書きするようにしてもよい。
【0142】
(メニュー画面の生成)
ここで、図4(a)において画像データを選択した際に表示するメニューに表示する項目の設定について、図10を参照しつつ以下に説明する。図10は、メニューの生成動作を示すフローチャートである。
【0143】
まず、制御部10は、自装置がデータ受信装置に対して画像データを送信可能な状態であるのか否かを判定する(ステップS20)。制御部10がデータ受信装置に対して画像データを送信可能な状態であると判定した場合(ステップS20においてYES)、制御部10は、表示制御部13に対して、「直接送信」の項目を選択可能に表示するように指示する(ステップS21)。一方、制御部10がデータ受信装置に対して画像データを送信可能な状態ではないと判定した場合(ステップS20においてNO)、制御部10は、表示制御部13に対して、「送信予約」の項目を選択可能に表示するように指示する(ステップS22)。これは、データを送信可能なのであればすぐに送信すればよいし、送信可能な状態でなければ後で送信できるよう設定する、という処理を自動で行なうことによりユーザの設定の手間を省略することを目的としている。しかしながら、ユーザの好みにより、送信可能な状態であったとしてもすぐには送りたくない、または、送信可能な状態でなければ送信可能な状態へ変更したい、という要求もある場合が想定される。そのような場合には、「直接送信」または「送信予約」のどちらか一方しか選べないように構成するのでなく、どちらも選択可能になるように構成するとよい。ここで、送信可能な状態であれば「直接送信」を、送信可能な状態でない場合は「送信予約」を、それぞれ優先的に表示し、ユーザによる操作回数を少しでも減らすように構成することが好ましいことは言うまでもない。
【0144】
次に、格納情報識別部22は、選択した画像データに格納されている処理指定情報を抽出し、抽出した処理指定情報の種類を識別する(ステップS23)。制御部10は、格納情報識別情報22の識別した処理指定情報の種類に基づいて、メニュー画面に表示する項目を設定する(ステップS24)。このとき、メニュー画面に表示する項目の設定は、処理指定情報の種類と表示項目とが関連付けられているテーブルを参照して設定すればよい。制御部10は、表示制御部13に対して、画像データに格納されている処理指定情報に対応する項目を選択可能に表示するように指示する。
【0145】
最後に、表示制御部13は、制御部10から選択可能に表示するように指示された全ての項目を表示部14に表示する(ステップS25)。
【0146】
このように、携帯電話1では、データ受信装置と自装置との連動状態および画像データに格納されている処理指定情報の種類に応じてメニュー画面において表示する項目を適宜設定することができる。これによって、携帯電話1では、画像データそれぞれに応じた選択をユーザーに対して提示することができる。
【0147】
(画像データの表示)
上述した実施形態では、画像データに処理指定情報が格納されているか否かをユーザーに分かりやすくするために、画像データに処理指定情報が格納されていることを示すマーカーとして「Pr」を表示する場合を例に挙げて説明しているが、画像データに処理指定情報が格納されていることを示すマーカーはこれに限定されるものではない。例えば、画像データに格納されている処理指定情報の種類に応じたマーカーを画像データに重畳して表示するようにしてもよい。これにより、ユーザーは、表示部14に表示される画像データがどのような種類の処理指定情報を格納しているのかを容易に判別することができる。
【0148】
この場合、格納情報識別部22が、表示部14に表示する画像データに格納されている処理指定情報の種類を識別する。そして、識別した種類に応じたマーカーを画像データに重畳するように表示制御部13に対して指示する。表示制御部13は、格納情報識別部22からの指示に基づいて、画像データに格納されている処理指定情報に応じたマーカーを画像データに重畳して表示部14に表示する。
【0149】
画像データに格納されている処理指定情報に応じたマーカーの表示例を図11(a)〜(c)に示す。図11(a)〜(c)は、画像データに格納されている処理指定情報に応じたマーカーを表示する場合の一例を示しており、(a)は、格納されている処理指定情報を示す情報を1つのマーカーとして表示する場合であり、(b)は、格納されている処理指定情報を示す情報をそれぞれ別のマーカーとして表示する場合であり、(c)は格納されている処理指定情報によりどのような処理が実行できるのかを示す情報をマーカーとして表示する場合である。
【0150】
また、図12(a)に示すように、表示制御部13は、ユーザーが操作入力部16を介してマーカーを選択可能なように表示し、ユーザーが操作入力部16を介してマーカーを選択した場合に、画像データに格納されている処理指定情報を示す情報を表示するようにしてもよい。この場合、図12(b)に示すように、画像データに格納されている処理指定情報がどのようなデータ処理装置において処理可能であるのかを示す情報を表示するようにしてもよい。さらに、図12(a)および(b)に示すように、画像データに格納されている処理指定情報を示す情報、または画像データに格納されている処理指定情報がどのようなデータ処理装置において処理可能であるのかを示す情報を選択することにより、上述したような送信予約が行えるようにすることが好ましい。
【0151】
このように、画像データに格納されている処理指定情報の種類に応じたマーカーを画像データに重畳して表示することにより、ユーザーは画像データに格納されている処理指定情報の種類を容易に認識することができる。これによって、ユーザーはどの画像データがどのデータ処理装置において処理を実行させることができるのかを容易に認識することができる。なお、この例ではマーカーを重畳表示する方法について説明したが、画像データに格納されている処理指定情報の種類が判別可能に提示されていれば十分であり、画像データに重畳表示しなくてもよい。例えば、画像の近くに、同様の処理指定情報の種類に応じたマーカーや印、もしくはテキストなどを表示する、などの方法でもよい。
【0152】
(データ通信システム500の構成)
次に、本発明に係るデータ通信システムについて、図13を参照しつつ以下に説明する。図13は、データ通信システム500の構成を示すブロック図である。ここで、本実施形態では、データ送信装置が携帯電話1であり、データ受信装置がカーナビ100である場合を例に挙げて説明する。もちろん、データ送信装置およびデータ受信装置は、携帯電話およびカーナビに限定されるものではなく、その他の装置であってもよい。
【0153】
図13に示すように、データ通信システム500は、携帯電話1およびカーナビ100から構成されている。ここで、携帯電話1の構成については上記にて詳述しているため、ここではその説明を省略する。したがって、本項では、カーナビ100の構成についてのみ以下に説明する。
【0154】
(カーナビ100の構成)
カーナビ100は、図13に示すように、ナビゲーション制御部110、送信要求送信部111、画像データ受信部112、地図情報データベース113、現在位置検出部114、および表示部115を備えている。これらの部材について、以下に説明する。
【0155】
(ナビゲーション制御部110)
ナビゲーション制御部110は、カーナビ100の動作全般を制御する。例えば、ルート探索機能を実行する場合、ナビゲーション制御部110は、現在位置検出部114および地図情報データベース113を参照して、最適なルート(走行経路)を探索し、探索結果を表示部115に表示する。また、カーナビ100と携帯電話1との連携が確立すると、携帯電話1に対して画像データの送信を要求する送信要求を送信するように指示する。
【0156】
(送信要求送信部111)
送信要求送信部111は、ナビゲーション制御部110からの指示に基づいて、携帯電話1に対して送信要求を送信する。なお、送信要求送信部111は、例えば、Bluetooth(登録商標)を用いて送信要求を送信する。
【0157】
(画像データ受信部112)
画像データ受信部112は、カーナビ100から送信した送信要求に基づいて携帯電話1から送信される画像データを受信する。なお、携帯電話1とカーナビ100との間で画像データを送信する際に用いる伝送媒体としては、例えば、IEEE802.11無線、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)などの無線、または非接触ICを挙げることができる。
【0158】
(地図情報データベース113)
地図情報データベース113は、ルート検索の際に参照する地図情報を記録している。
【0159】
(現在位置検出部114)
現在位置検出部114は、人工衛星からの電波を受信することにより現在位置を測定するシステムであるGPSを利用して車両の現在位置を検出する。
【0160】
(表示部115)
表示部115は、液晶モニターなどの映像表示モニターであり、例えば、ナビゲーション制御部110において探索した結果を表示する。この他にも、なお、図12では、表示部115が、カーナビ100に備えられている場合について図示しているが、これに限定されるものではなく、カーナビ100から分離した別体の装置であってもよい。
【0161】
(画像データを受信した際のカーナビ100の動作)
次に、データ通信システム500の動作について説明する。ここで、データ通信システム500における携帯電話1の動作(すなわち、画像データ送信動作)については、上記にて詳述したため、ここではその説明を省略する。したがって、本項では、携帯電話1から画像データを受信した際のカーナビ100の処理動作について、図14を参照しつつ以下に説明する。図14は、画像データを受信した際のカーナビ100の処理動作を示すフローチャートである。
【0162】
まず、画像データ受信部112が画像データ送信部12から送信された画像データを受信すると(ステップS30)、ナビゲーション制御部110は、受信した画像データに格納されている処理指定情報を抽出する(ステップS31)。次に、ナビゲーション制御部110は、抽出した処理指定情報に応じた処理を実行する(ステップS32)。例えば、処理指定情報が、位置座標の登録である場合、ナビゲーション制御部110は、画像データに格納されている処理指定情報に付随するパラメータとして設定されているGPS情報に基づいた位置座標(緯度および経度)をメモリ登録する。また、処理指定情報が、経路探索である場合、ナビゲーション制御部110は、現在位置検出部114から入力される現在位置座標から、画像データに格納されている処理指定情報に付随するパラメータとして設定されているGPS情報に基づいた位置座標までの最適ルートを、地図情報データベース113に記録されている地図情報を参照して探索する。
【0163】
そして、ナビゲーション制御部110は、処理結果を表示部115に表示する(ステップS33)。例えば、地点登録の場合には、表示部115にメモリ登録した旨の通知を表示しればよいし、ルート探索の場合には、探索結果として得られた最適ルート(または最適ルートの候補)を表示する。
【0164】
なお、上述したカーナビ100の動作では、画像データに格納されている処理指定情報に付随するパラメータとして設定されているGPS情報に基づいた位置座標が最終目的地である場合を例に挙げて説明しているが、処理指定情報を様々変更することにより他の処理を実行することもできる。例えば、カーナビ100は、処理指定情報に付随するGPS情報に基づいた位置座標を経由地としてルート探索処理を実行することもできる。また、カーナビ100は、ルート探索が完了している場合に、処理指定情報に付随するGPS情報に基づいた位置座標を新たな最終目的地として設定してルート探索処理(すなわち、リルート探索)を実行することもできる。
【0165】
(プログラムおよび記録媒体)
最後に、携帯電話1に含まれている制御部10は、ハードウェアロジックによって構成すればよい。または、次のように、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0166】
すなわち、制御部10は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するMPUなどのCPU、このプログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを実行可能な形式に展開するRAM(Random Access Memory)、および、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)を備えている。
【0167】
そして、本発明の目的は、制御部10のプログラムメモリに固定的に担持されている場合に限らず、上記プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、または、ソースプログラム)を記録した記録媒体を携帯電話1に供給し、携帯電話1が上記記録媒体に記録されている上記プログラムコードを読み出して実行することによっても、達成可能である。
【0168】
上記記録媒体は、特定の構造または種類のものに限定されない。すなわちこの記録媒体は、たとえば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などとすることができる。
【0169】
また、制御部10(または携帯電話1)を通信ネットワークと接続可能に構成しても、本発明の目的を達成できる。この場合、上記のプログラムコードを、通信ネットワークを介して制御部10に供給する。この通信ネットワークは制御部10にプログラムコードを供給できるものであればよく、特定の種類または形態に限定されない。たとえばインターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等であればよい。
【0170】
この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な任意の媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。たとえばIEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0171】
以上、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲において種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0172】
本発明に係るデータ送信装置は、携帯電話以外にも、携帯型ゲーム機もしくはPDAなどの携帯型情報端末などに幅広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0173】
【図1】本発明に係る携帯電話の要部構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る画像データ生成装置において生成する画像データの構造を模式的に示す図である。
【図3】本発明に係る携帯電話における画像データの送信動作を示すフローチャートである
【図4】画像データを表示部に表示する場合の一例を示す図であり、(a)は画像データの一覧表示の一例を示しており、(b)は画像データを選択した時のメニュー表示の一例を示している。
【図5】画像データの送信設定画面の一例を示す図である。
【図6】画像データを表示部に表示する場合の他の例を示す図であり、(a)は画像データの表示例を示しており、(b)は画像データを選択した時のメニュー表示の一例を示している。
【図7】画像データと送信時間と伝送媒体とを関連付けて記録している管理テーブルの一例を示す図である。
【図8】データ受信装置との間で画像データの通信に用いる通信方法が予め決められている場合の送信予約の一例を示す図であり、(a)は画像データを選択したときに表示される表示画面を示しており、(b)はデータの伝送媒体を示す表示画面を示しており、(c)はスマートBT送信を選択したときの表示部における表示画面を示している。
【図9】送信予約時に送信時間が重複した場合における送信予約の設定動作を示すフローチャートである。
【図10】メニュー画面の生成動作を示すフローチャートである。
【図11】画像データに格納されている処理指定情報に応じたマーカーを表示する場合の一例を示す図であり、(a)は、格納されている処理指定情報を示す情報を1つのマーカーとして表示する場合であり、(b)は、格納されている処理指定情報を示す情報をそれぞれ別のマーカーとして表示する場合であり、(c)は格納されている処理指定情報によりどのような処理が実行できるのかを示す情報をマーカーとして表示する場合である。
【図12】画像データに格納されている処理指定情報に応じたマーカーを表示する場合の他の例を示す図であり、(a)は、マーカーを選択した場合に、画像データに格納されている処理指定情報を示す情報を表示する場合であり、(b)は、マーカーを選択した場合に、画像データに格納されている処理指定情報がどのデータ処理装置において処理可能であるのかを示す情報を表示する場合である。
【図13】本発明に係るデータ通信システムの構成を示すブロック図である。
【図14】画像データを受信した際のカーナビの処理動作を示すフローチャートである。
【図15】画像データを送信した後、本発明に係る携帯電話をそのままデータ受信装置を操作する操作機器として用いる場合の表示画面の一例であり、(a)はデータ受信装置がカーナビの場合の例であり、(b)はデータ受信装置がテレビの場合の例である。
【符号の説明】
【0174】
1 携帯電話(データ送信装置)
3 画像データ(付加情報付データ)
5 処理指定情報
10 制御部(処理項目設定手段、判定手段、項目設定手段)
11 送信要求受信部
12 画像データ送信部(送信手段)
13 表示制御部
14 表示部
15 操作入力部
16 画像データ受信部(付加情報付データ受信手段)
20 検索部(検出手段)
21 送信設定部
22 格納情報識別部(識別手段)
50 送信設定管理データベース(送信設定管理部)
51 画像データデータベース(データ記録部)
100 カーナビ(データ受信装置)
110 ナビゲーション制御部(処理実行手段)
111 送信要求送信部
112 画像データ受信部(受信手段)
113 地図情報データベース
114 位置検出部
115 表示部
500 データ通信システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを受信するデータ受信装置に特定の処理を実行させるための処理指定情報を格納した付加情報付データを送信するデータ送信装置であって、
データ受信装置に対して送信する予定の付加情報付データを送信設定管理部に登録する送信設定手段と、
送信要求を受信するか、または上記データ受信装置との通信が可能になったときに、上記送信設定管理部に登録されている付加情報付データを、当該データ送信装置に対して上記送信要求を送信したデータ受信装置に送信する送信手段と、
を備えていることを特徴とするデータ送信装置。
【請求項2】
上記送信設定手段は、上記データ受信装置に対して付加情報付データを送信した後、送信した付加情報付データを上記送信設定管理部から削除するか、または送信済であることを示す情報を当該付加情報付データに関連付けて上記送信設定管理部に登録することを特徴とする請求項1に記載のデータ送信装置。
【請求項3】
上記データ受信装置に対しての付加情報付データの送信可否を判定する判定手段をさらに備えており、
前記送信設定手段は、上記データ受信装置に対して付加情報付データを送信できない場合に、当該付加情報付データを上記送信設定管理部に登録することを特徴とする請求項1または2に記載のデータ送信装置。
【請求項4】
上記データ受信装置に対しての付加情報付データの送信可否を判定する判定手段と、
上記判定手段による当該付加情報付データの送信可否の判定に応じて、当該付加情報付データの即時送信を実行する項目、および、当該付加情報付データの上記送信設定管理部への登録を実行する項目のいずれかを表示部に表示する項目として設定する項目設定手段と、
上記項目設定手段により設定された項目を表示部に表示する表示制御手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のデータ送信装置。
【請求項5】
上記送信設定手段は、付加情報付データに当該付加情報付データの送信時間を関連付けて送信設定管理部に登録し、
上記送信手段は、送信要求を受信するか、または上記データ受信装置との通信が可能になったときに、上記送信設定管理部に登録されている付加情報付データのうち、当該送信要求を受信した時刻を含む送信時間に関連付けて登録されている付加情報付データを、当該データ送信装置に対して上記送信要求を送信したデータ受信装置に送信することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のデータ送信装置。
【請求項6】
上記送信設定手段は、上記付加情報付データに当該付加情報付データの送信に用いる伝送媒体をさらに関連付けて上記送信設定管理部に登録し、
上記送信手段は、上記付加情報付データに関連付けられている伝送媒体を用いて、当該付加情報付データを送信することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のデータ送信装置。
【請求項7】
上記送信設定手段は、上記付加情報付データに格納されている処理指定情報に応じて、上記付加情報付データと関連付けて上記送信設定管理部に登録する伝送媒体を決定することを特徴とする請求項6に記載のデータ送信装置。
【請求項8】
上記送信設定手段は、上記送信設定管理部に登録されている第1の付加情報付データの送信時間と、上記送信設定管理部に登録しようとする第2の付加情報付データの送信時間とが重複する場合、第1の付加情報付データおよび第2の付加情報付データのそれぞれに対して、送信順序を関連付けて登録することを特徴とする請求項5に記載のデータ送信装置。
【請求項9】
上記付加情報付データを受信すると共に、受信した付加情報付データをデータ記録部に記録する付加情報付データ受信手段をさらに備えており、
上記送信設定手段は、上記データ記録部に記録されている付加情報付データから選択した付加情報付データをデータ受信装置に対して送信する予定の付加情報付データとして送信設定管理部に登録することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のデータ送信装置。
【請求項10】
上記付加情報付データに格納されている処理指定情報の種類に応じて、当該データ送信装置において処理可能な処理項目を設定する処理項目設定手段と、
当該処理項目設定手段により設定された処理項目を表示部に表示する表示制御手段と、
をさらに備えていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のデータ送信装置。
【請求項11】
上記付加情報付データは、当該付加情報付データを受信するデータ受信装置に特定の処理を実行させるためのパラメータが付随する処理指定情報を格納した画像データであることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載のデータ送信装置。
【請求項12】
上記付加情報付データを表示部に表示する表示制御手段をさらに備えており、
上記表示制御手段は、上記処理指定情報が格納されていることを示す識別情報を上記付加情報付データに重畳させて上記表示部に表示することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のデータ送信装置。
【請求項13】
上記表示制御手段は、当該付加情報付データに格納されている処理指定情報の種類に応じた識別情報を、当該付加情報付データに重畳させて上記表示部に表示することを特徴とする請求項12に記載のデータ送信装置。
【請求項14】
特定の処理を実行するための処理指定情報を格納した付加情報付データを受信するデータ受信装置と、当該データ受信装置に上記付加情報付データを送信するデータ送信装置と、を備えたデータ通信システムであって、
上記データ送信装置は、
データ受信装置に対して送信する予定の付加情報付データを送信設定管理部に登録する送信設定手段と、
送信要求を受信するか、または上記データ受信装置との通信が可能になったときに、上記送信設定管理部に登録されている付加情報付データを、当該データ送信装置に対して上記送信要求を送信したデータ受信装置に送信する送信手段と、を備えており、
上記データ受信装置は、
データ送信装置に対して付加情報付データの送信を要求する送信要求を送信する送信要求送信手段と、
上記送信要求を送信したデータ送信装置から送信された付加情報付データを受信する受信手段と、
受信した付加情報付データに格納されている処理指定情報に応じた処理を実行する処理実行手段と、を備えていることを特徴とするデータ通信システム。
【請求項15】
データを受信するデータ受信装置に特定の処理を実行させるための処理指定情報を格納した付加情報付データを送信するデータ送信方法であって、
データ受信装置に対して送信する予定の付加情報付データを送信設定管理部に登録する送信設定ステップと、
送信要求を受信するか、または上記データ受信装置との通信が可能になったときに、上記送信設定管理部に登録されている付加情報付データを、当該データ送信装置に対して上記送信要求を送信したデータ受信装置に送信する送信手ステップと、
を含むことを特徴とするデータ送信方法。
【請求項16】
請求項1から13のいずれか1項に記載のデータ送信装置が備えているコンピュータを動作させるプログラムであって、上記コンピュータを上記の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項17】
請求項16に記載のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−81423(P2010−81423A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−249012(P2008−249012)
【出願日】平成20年9月26日(2008.9.26)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】