説明

データ駆動回路、それを備えた平板表示装置、そのデータ駆動方法

【課題】DACの回路面積及び消費電力を最小化することができるデータ駆動回路、それを備えた平板表示装置、そのデータ駆動方法を提供する。
【解決手段】画素430を含む画素部30と、ダミー画素430を含むダミー画素部30と、走査ライン及びダミー走査ラインに信号を提供する走査駆動回路10と、入力デジタルデータに該当する階調電圧を生成し画素に提供するデータ駆動回路20と、回路を制御するタイミング制御部50とを含み、データ駆動回路は、少なくとも2個のデータラインに存在する寄生キャパシタンス成分及びデータラインに接続される画素またはダミー画素のキャパシタンス成分とをサンプリングキャパシタ312及びホールディングキャパシタ314として活用して電荷共有により階調電圧を生成する平板表示装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ駆動回路、データ駆動回路を備えた平板表示装置及び平板表示装置のデータ駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、陰極線管(Cathode Ray Tube:CRT)の短所である重さと体積を減らせる各種の平板表示装置(Flat Panel Display:FPD)が開発されている。平板表示装置としては、例えば、液晶表示装置(Liquid Crystal Display:LCD)、電界放出表示装置(Field Emission Display:FED)、プラズマ表示パネル(Plasma Display Panel:PDP)及び発光表示装置(Light Emitting Dispaay:LED)などがある。
【0003】
このような平板表示装置は、一般に表示パネル、走査駆動回路、データ駆動回路を含んで構成される。また、走査駆動回路は、表示パネルに形成された複数の走査ラインに順次走査駆動信号を出力し、データ駆動回路は、表示パネルに形成された複数のデータラインにR、G、B映像信号を出力する。
【0004】
以下、平板表示装置に備えられる従来のデータ駆動回路の構成及び動作について説明する。図1は、従来のデータ駆動回路の構成を示すブロック図である。
【0005】
ただし、データ駆動回路は、n個のチャンネルを有するものと仮定して説明する。
【0006】
図1に示すように、従来のデータ駆動回路は、シフトレジスタ部110と、サンプリングラッチ部120と、ホールディングラッチ部130と、デジタル−アナログ変換器(Digital−Analog Converter:DAC)140と、増幅部150とを含む。
【0007】
シフトレジスタ部110は、タイミング制御部(図示せず)からソースシフトクロック(SSC)及びソーススタートパルス(SSP)の供給を受け、ソースシフトクロック(SSC)の1周期ごとにソーススタートパルス(SSP)をシフトさせながら、順次n個のサンプリング信号を生成する。そのために、シフトレジスタ部210は、n個のシフトレジスタを備える。
【0008】
サンプリングラッチ部120は、シフトレジスタ部110から順次供給されるサンプリング信号に応答してデジタルデータを順次格納する。ここで、サンプリングラッチ部120は、n個のデジタルデータ(Data)を格納するために、n個のサンプリングラッチを備える。そして、それぞれのサンプリングラッチは、データ(Data)のビット数に対応する大きさを有する。例えば、データ(Data)がkビットから構成される場合、それぞれのサンプリングラッチは、kビットの大きさに設定される。
【0009】
ホールディングラッチ部130は、ソース出力イネーブル信号(SOE)が入力されるとき、サンプリングラッチ部120からのデータの入力を受けて格納する。そして、ホールディングラッチ部130は、ソース出力イネーブル信号(SOE)が入力されるとき、自分に格納されているデータをDAC140に供給する。ここで、ホールディングラッチ部130は、n個のデータ(Data)を格納するために、n個のホールディングラッチを備える。また、それぞれのホールディングラッチは、データ(Data)のビット数に対応する大きさを有する。例えば、データ(Data)がkビットから構成される場合、それぞれのホールディングラッチは、データ(Data)が格納できるようにkビットに設定される。
【0010】
DAC140は、入力されるデジタルデータのビット値に対応するアナログ信号を生成する。また、DACは、ホールディングラッチ部130から供給されるデータ(Data)のビット値に対応して、複数の階調電圧のいずれか1つを選択することで、入力されるデジタルデータに対応するアナログデータ信号を生成する。
【0011】
増幅部150は、DAC140でアナログ信号に変換されたデジタルデータを一定レベルに増幅して表示パネルのデータラインに出力する。
【0012】
このような従来のデータ駆動回路は、1水平周期中に1回のデータ出力を行う。すなわち、1水平周期中にデジタルR、G、Bデジタルデータをサンプル・アンド・ホールディング(Sample & holding)した後に、これをアナログR、G、Bデータ(階調電圧)に変換し、一定幅の電圧に増幅して出力するが、ホールディングラッチ部130がi番目のローライン(画素がパネル上で各横方向に並んだ一列のライン)に該当するR、G、Bデータをホールディングしていれば、サンプリングラッチ部120はi+1番目のローラインに該当するR、G、Bデータをサンプリングする。
【0013】
次に、従来のDAC140の構成について説明する。図2は、図1に示した従来のDACの構成を示すブロック図である。
【0014】
図2に示すように、従来のDAC140は、リファレンス電圧生成部142と、レベルシフタ144と、スイッチアレイ146とを含む。
【0015】
DAC140は、正確な階調電圧の生成とガンマ補正とのために、図2に示すように、R−string(R1、R2、…、Rn)を備えられたリファレンス電圧生成部142を備える。また、DAC140は、リファレンス電圧生成部142により生成された電圧を選択するために、ロム(ROM)タイプのスイッチアレイ146を備える。
【0016】
また、DAC140は、サンプリングラッチ部(図1の120)を介して入力されるデジタルデータに対する電圧レベルを変換して、これをスイッチアレイ146に提供するレベルシフタ144を備える。
【0017】
【特許文献1】大韓民国特許公開第10−0375203号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
しかし、従来のDAC構造によれば、リファレンス電圧生成部内のR−stringの静電流(static current)により消費電力が増加してしまうという問題点がある。これを克服するために、すなわち、R−stringで流れる静電流を低減するために、大きい抵抗値を有するR−stringを設計し、各チャンネルに増幅部150としてアナログバッファを用いて、各データラインに所望の階調電圧を印加する方式が提案されたこともあるが、これもまたアナログバッファを構成するトランジスタの閾電圧及び移動度(mobility)が均一でない場合、チャンネル間の出力電圧に差が生じ、画質低下が生じるという問題点がある。
【0019】
また、6ビットグレースケール(gray‐scale)を具現すると仮定する場合、64個もの階調電圧のいずれか1つの電圧を選択するため、6×64個のスイッチを各チャンネルに内蔵しなければならない。よって、これは、回路面積を大きく増加させるという問題点がある。従来のDACによれば、一般にDACの面積は、データ駆動回路面積の1/2以上を占めることになる。
【0020】
これは、グレースケールが増加するにつれさらに深刻になる。8ビットグレースケールを具現すると仮定すれば、その面積は、6ビットに比べて4倍以上増加してしまうという問題点がある。
【0021】
近年、多結晶シリコンTFTを用いて、基板上に駆動回路部などを画素部と共に集積するSOP(System On Panel)工程を適用する平板表示装置が浮上している。しかし、前述した従来のDACの短所とされる消費電力及び面積の問題点や、増幅部としてのアナログバッファの性能具現の問題点は、SOP工程の適用時にさらに大きな短所となる。
【0022】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、DACの回路面積及び消費電力を最小化することが可能な、新規かつ改良されたデータ駆動回路、それを備えた平板表示装置、そのデータ駆動方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0023】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、複数の走査ラインとデータラインとに接続された複数の画素を含む画素部と、少なくとも2本のダミー走査ラインとデータラインとに接続された複数のダミー画素を含むダミー画素部と、走査ライン及びダミー走査ラインに走査信号及びダミー走査信号を提供する走査駆動回路と、入力されるデジタルデータに対応した階調電圧を生成して、データラインを介して画素に階調電圧を提供するデータ駆動回路と、走査駆動回路及びデータ駆動回路を制御するためのタイミング制御部と、を含み、データ駆動回路は、データラインのうちの少なくとも2本のデータラインのそれぞれに存在する寄生キャパシタンス成分及びデータラインにそれぞれ接続される画素またはダミー画素のキャパシタンス成分を、サンプリングキャパシタ及びホールディングキャパシタとして活用して、データライン間の電荷共有により階調電圧を生成することを特徴とする、平板表示装置が提供される。
【0024】
かかる構成により、画素部の画素を発光させるためにタイミング制御部は、走査駆動回路とデータ駆動回路に制御信号を送る。制御信号を受け取った走査駆動回路は、順次走査ラインに走査信号を印加すると同時に、ダミー走査ラインにダミー走査信号を印加する。走査信号を印加された走査ラインに接続された画素は、走査信号によってデータラインと接続される。また、ダミー走査信号を印加されたダミー走査ラインに接続された画素は、ダミー走査信号によってデータラインと接続される。そして、データ駆動電力を受け取ったデータ駆動回路は、画素に接続されたデータラインと、ダミー画素に接続されたデータラインとを利用して、発光する画素に印加する階調電圧を生成する。すなわち、画素に接続されたデータラインに寄生する寄生キャパシタンス成分と、当該画素のキャパシタンス成分とを、サンプリングキャパシタとして使用し、ダミー画素に接続されたデータラインに寄生する寄生キャパシタンス成分と、当該ダミー画素のキャパシタンス成分とを、ホールディングキャパシタとして使用する。このサンプリングキャパシタとホールディングキャパシタとの間で電荷共有を行うことで、所望の階調電圧を生成する。また、生成した階調電圧が、画素に接続されたデータラインを通して当該画素に提供される。よって画素は、階調電圧に対応して所望の輝度を発光することができる。したがって、従来のデータ駆動回路のように、R−stringタイプのDACを使用せずに、所望の階調電圧を生成することができる。
【0025】
また、走査駆動回路は、走査信号を複数の走査ラインに順次供給すると同時に、ダミー走査信号を少なくとも2本のダミー走査ラインに交互に供給してもよい。
【0026】
また、サンプリングキャパシタは、第1データラインに存在する寄生キャパシタンス成分と、第1データラインに接続された画素またはダミー画素のキャパシタンス成分とで、具現されるとしてもよい。
【0027】
また、ホールディングキャパシタは、第1データラインに隣接した第2データラインに存在する寄生キャパシタンス成分と、第2データラインに接続されたダミー画素または画素のキャパシタンス成分とで、具現してもよい。
【0028】
また、第2データラインに接続されたダミー画素は、第1データラインに接続された画素と共に駆動され、第1データラインに接続されたダミー画素は、第2データラインに接続された画素と共に駆動されてもよい。
【0029】
また、少なくとも2本のデータラインは、隣接する一対のデータラインであるとしてもよい。
【0030】
また、少なくとも2本のデータラインは、同じ色のデータが入力される2本以上のデータラインであってもよい。
【0031】
また、少なくとも2本のデータラインに存在する寄生キャパシタンス成分は、それぞれ2本以上のデータラインに存在する寄生キャパシタンス成分の合算値であってもよい。
【0032】
また、平板表示装置は、有機電界発光表示装置であってもよい。
【0033】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、シフトレジスタクロックを生成してサンプリング信号を提供するシフトレジスタ部と、サンプリング信号を供給されて、入力されるデジタルデータ(kビット)をコラムライン毎にサンプリングしてラッチするサンプリングラッチ部と、サンプリングラッチ部でラッチされたデジタルデータを、同時に伝達されてラッチし、デジタルデータを各ビット毎に直列形態に変換して出力するホールディングラッチ部と、ホールディングラッチ部から直列状態に提供されたデジタルデータのビット値に対応する階調電圧を生成し、生成した階調電圧を各データラインに出力するデジタル−アナログ変換器と、を含み、デジタル−アナログ変換器は、パネルに備えられた複数のデータラインのうちの少なくとも2本のデータラインにそれぞれ存在する寄生キャパシタンス成分及びデータラインにそれぞれ接続される画素またはダミー画素のキャパシタンス成分を、サンプリングキャパシタ及びホールディングキャパシタとして活用して、データライン間の電荷共有により階調電圧を生成することを特徴とする、データ駆動回路が提供される。
【0034】
また、ホールディングラッチ部は、シフトレジスタ部で生成されたシフトレジスタクロック信号を入力されて、シフトレジスタクロック信号により並列状態に入力されたデジタルデータを直列状態に変換してデジタル−アナログ変換器に出力してもよい。
【0035】
また、デジタル−アナログ変換器は、少なくとも2本のデータラインにそれぞれ存在する寄生キャパシタンス成分及びデータラインにそれぞれ接続される画素またはダミー画素内のキャパシタンス成分を、サンプリングキャパシタ及びホールディングキャパシタとして活用して、データライン間の電荷共有により所望の階調電圧を生成する階調スケール生成部と、階調スケール生成部内に備えられた複数のスイッチに動作制御信号を提供するスイッチング信号生成部と、リファレンス電圧を生成して階調スケール生成部に提供するリファレンス電圧生成部と、を含んでもよい。
【0036】
また、階調スケール生成部は、第1データラインに存在する寄生キャパシタンス成分と、第1データラインに接続された画素またはダミー画素のキャパシタンス成分とによるサンプリングキャパシタと、第2データラインに存在する寄生キャパシタンス成分と、第2データラインに接続されたダミー画素または画素のキャパシタンス成分とによるホールディングキャパシタと、入力されるデジタルデータの各ビット値に応じてハイレベルリファレンス電圧をサンプリングキャパシタに提供するように制御する第1スイッチと、入力されるデジタルデータの各ビット値に応じてローレベルリファレンス電圧をサンプリングキャパシタに提供するように制御する第2スイッチと、サンプリングキャパシタとホールディングキャパシタとの間の電荷共有のために備えられる第3スイッチと、ホールディングキャパシタの初期化のためにホールディングキャパシタに接続される第4スイッチと、を含んでもよい。
【0037】
また、第2データラインに接続されたダミー画素は、第1データラインに接続された画素と共に駆動され、第1データラインに接続されたダミー画素は、第2データラインに接続された画素と共に駆動してもよい。
【0038】
また、第1データラインまたは第2データラインに、該当するリファレンス電圧を区別して提供するために、第1スイッチ及び第2スイッチと、第4スイッチとの下段部にそれぞれディマルチプレクサがさらに含んでもよい。
【0039】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、デジタルデータ(kビット)の各ビットがシリアルに入力される段階と、デジタルデータ(kビット)の各ビットが入力されるm番目の期間中に、それぞれパネル上に備えられた少なくとも2本のデータラインのそれぞれに存在する寄生キャパシタンス成分及びデータラインにそれぞれ接続される画素またはダミー画素内のキャパシタンス成分を、それぞれサンプリングキャパシタ及びホールディングキャパシタとして活用して、データライン間の電荷共有が行われる段階と、最後のk番目の電荷共有によってえられた電圧が最終階調電圧としてデータラインを介してデータラインに接続された画素に印加される段階と、を含むことを特徴とする、平板表示装置のデータ駆動方法が提供される。
【0040】
また、サンプリングキャパシタは、第1データラインに存在する寄生キャパシタンス成分と、第1データラインに接続された画素またはダミー画素のキャパシタンス成分とで、具現されてもよい。
【0041】
また、ホールディングキャパシタは、第1データラインに隣接した第2データラインに存在する寄生キャパシタンス成分と、第2データラインに接続されたダミー画素または画素のキャパシタンス成分とで、具現されてもよい。
【0042】
また、第2データラインに接続されたダミー画素は、第1データラインに接続された画素と共に駆動され、第1データラインに接続されたダミー画素は、第2データラインに接続された画素と共に駆動されてもよい。
【0043】
また、電荷共有は、それぞれm番目の区間内の所定期間ごとに、サンプリングキャパシタ及びホールディングキャパシタに格納されたリファレンス電圧を互いに均等に分配することで行われてもよい。
【発明の効果】
【0044】
以上説明したように、本発明によれば、DACの回路面積及び消費電力を最小化できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0046】
また、以下では、本発明の実施形態にかかる平板表示装置について詳細に説明する。特に、本発明の実施形態にかかるパネルに備えられた少なくとも2本のデータライン間の電荷共有により所定の階調電圧を生成して当該画素に提供するデータ駆動回路及びそれを備えた平板表示装置について、詳細に説明する。
【0047】
まず、本実施形態にかかる平板表示装置の構成について詳細に説明する。図3は、本発明の実施形態にかかる平板表示装置の概略的な構成を示すブロック図である。
【0048】
図3に示すように、本実施形態にかかる平板表示装置は、走査ライン(S[1a]、S[1b]〜S[na]、S[nb])とデータライン(D[1]〜D[m])とに接続された複数の画素40を含む画素部30と、少なくとも2本のダミー走査ライン(DS[1a]、DS[1b])とデータライン(D[1]〜D[m])とに接続された複数のダミー画素70を含むダミー画素部60と、走査ライン(S[1a]、S[1b]〜S[na]、S[nb])及びダミー走査ライン(DS[1a]、DS[1b])を駆動する走査駆動回路10と、データライン(D[1]〜D[m])を駆動するためのデータ駆動回路20と、走査駆動回路10及びデータ駆動回路20を制御するためのタイミング制御部50とを含む。
【0049】
ここで、タイミング制御部50は、外部から供給される同期信号に対応してデータ駆動制御信号(DCS)及び走査駆動制御信号(SCS)を生成する。タイミング制御部50で生成されたデータ駆動制御信号(DCS)は、データ駆動回路20に供給され、走査駆動制御信号(SCS)は、走査駆動回路10に供給される。そして、タイミング制御部50は、外部から供給されるデジタルデータをデータ駆動回路20に供給する。
【0050】
また、走査駆動回路10は、タイミング制御部50から走査駆動制御信号(SCS)の供給を受けて、これにより走査信号を生成し、生成した走査信号を走査ライン(S[1a]、S[1b]〜S[na]、S[nb])に順次供給する。
【0051】
ただし、本実施形態の場合、走査信号は、順次走査ライン(S[1a]、S[1b]〜S[na]、S[nb])に供給されると同時に、交互に少なくとも2本のダミー走査ライン(DS[1a]、DS[1b])に供給されることを特徴とする。
【0052】
ここで、本実施形態では、ダミー走査ライン(DS[1a]、DS[1b])を、図3に示すように、2本、すなわち一対から構成されるとして説明する。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。ダミー走査ラインは、2本以上で構成されてもよく、例えば、3本で構成されてもよい。
【0053】
また、データ駆動回路20は、タイミング制御部50からデータ駆動制御信号(DCS)及びデジタルデータの供給を受ける。デジタルデータ及びデータ駆動制御信号(DCS)を供給されたデータ駆動回路20は、デジタルデータに対応した階調電圧を生成し、生成した階調電圧を走査信号によりターンオンされる画素40(走査信号を印加された走査ラインに接続した画素40)に供給する。
【0054】
ただし、本実施形態の場合、階調電圧を生成するにあたって、パネルに備えられた複数のデータラインのうちの少なくとも2本のデータラインに対して、各データラインに存在する各寄生キャパシタンス成分と、各データラインにそれぞれ接続される画素及びダミー画素のキャパシタンス成分とを、サンプリングキャパシタとホールディングキャパシタとして活用して、データライン間の電荷共有により所望の階調電圧を生成することを特徴とする。
【0055】
すなわち、第1データラインとこれに隣接した第2データラインとの間の電荷共有により所定の階調電圧を生成して、第1データラインに接続した画素に階調電圧を伝達する。この際、電荷共有は、第1データラインに存在する寄生キャパシタンス成分と、第1データラインに接続した画素のキャパシタンス成分と、をホールディングキャパシタとして活用し、第2データラインに存在する寄生キャパシタンス成分と、第2データラインに接続したダミー画素のキャパシタンス成分と、をサンプリングキャパシタとして活用することにより、行われる。
【0056】
このように、本実施形態は、第1データラインに接続した画素内に存在するキャパシタンス成分により階調電圧が歪曲されて入力されるのを防止するために、第2データラインにダミー画素を接続して電荷共有が正確に行われるようにすることを特徴とする。
【0057】
ここで、画素に接続された走査ラインを介して走査信号が印加される時に、画素は、データラインに接続される。また、ダミー画素に接続されたダミー走査ラインを介してダミー走査信号が印加される時に、ダミー画素は、データラインに接続される。このような動作については、詳しく後述する。
【0058】
図3に示す本実施形態の場合、各画素に接続される走査ライン(S[j])は、ローライン(画素がパネル上で各横方向に並んだ一列のライン)毎に、2本の走査ライン(S[ja]、S[jb])備える。ここで、2本の走査ラインのうち、一方を第1走査ライン(S[ja])といい、他方を第2走査ライン(S[jb])という。また、走査ラインに走査信号が印加されるラインタイム(1本の走査ラインに、走査信号を印加している時間の幅または期間)は、従来ラインタイムの1/2となる。
【0059】
すなわち、本実施形態の場合、第1走査ライン(S[ja])に走査信号を印加する期間を第1データラインタイムとし、第2走査ライン(S[jb])に走査信号を印加する期間を第2データラインタイムとすると、第1データラインタイムと第2データラインタイムとの合計が従来のラインタイムになる。
【0060】
ただし、これは隣接する2本のデータラインを利用して、一つのデータラインに対する所望の階調電圧を生成する場合を説明したものである。よって、それぞれ2本以上のデータライン、すなわち、k本(k≧2)のデータラインに存在する寄生キャパシタンス成分の合算値を、サンプリングキャパシタまたはホールディングキャパシタとして活用する場合には、走査ラインに走査信号が印加されるラインタイムは、従来の1/kに減少し、平板表示装置の各画素に接続される走査ライン(Sn)は、各画素当たりk本が必要とされる。
【0061】
次に、本実施形態にかかる平板表示装置の画素部及びダミー画素部とデータ駆動回路の構成について説明する。図4は、図3に示した平板表示装置の画素部及びダミー画素部とデータ駆動回路の一部の構成を示すブロック図である。
【0062】
ここで、図4に示す平板表示装置は、一例として、有機電界発光表示装置として説明している。しかし、これは1例に過ぎない。よって、本実施形態にかかる平板表示装置は、これに限定されるものではない。また、図4に示す画素の構造もやはり一つの実施形態に過ぎないものである。
【0063】
図4に示すように、本実施形態にかかる平板表示装置は、画素430(図3中の画素40)とダミー画素510(図3中のダミー画素70)とを備える。また、画素430は、データラインと走査ラインとに接続した画素回路432を含む。そして、ダミー画素510は、データラインとダミー走査ラインとに接続した画素回路512を含む。この画素回路430、512は、画素430とダミー画素510とに備えられた有機発光ダイオード(OLED)の発光を制御する。
【0064】
ただし、画素430は、表示領域内に備えられた画素部400(図3中の画素部30)を構成する。また、画素430は、入力される階調電圧により所定の色を表示する。ダミー画素510は、非表示領域内に備えられたダミー画素部500(図3中のダミー画素部60)を構成する。以下では、説明の便宜のため、複数有る画素430のうち、データライン(D[1])と走査ライン(S[1a])とに接続した画素430を例にとり説明する。また、同様に、複数有るダミー画素510のうち、データライン(D[1])とダミー走査ライン(DS[1a])とに接続したダミー画素510を例にとり説明する。しかし、他の画素及びダミー画素も同様の構成及び動作を示す。また、以下では、上記画素430を中心に説明をし、それに接続したデータライン(D[1])を第1データライン342とする。また、第1データライン342に隣接したデータライン(D[2])を第2データライン344とする。この第1データライン342と第2データライン344との間で電荷共有が行われる。この電荷共有については、後述する。
【0065】
すなわち、隣接する第1データライン342と第2データライン344との間の電荷共有により階調電圧が生成される。生成された階調電圧は、各データライン342、344に接続した画素430に印加される。この電荷共有が行われる際、ダミー画素510は、第2データライン(D[2])342に接続される。このように接続されることによって、第1データライン(D[1])342に接続した画素430内に存在するキャパシタンス成分により階調電圧が歪曲されて入力されるのを防止することができ、電荷共有を正確に行うことができる。
【0066】
すなわち、本実施形態は、データライン、すなわち一例として隣接配列された第1データライン342及び第2データライン344に存在する寄生キャパシタンス成分と、第1データライン342及び第2データライン344にそれぞれ接続される画素430及びダミー画素510のキャパシタンス成分とを、サンプリングキャパシタとホールディングキャパシタとして活用して、データライン間の電荷共有により所望の階調電圧を形成することをその特徴とする。
【0067】
言い換えれば、第1データライン342と、これに隣接する第2データライン344との間の電荷共有により所定の階調電圧を生成して、第1データライン342と接続された画素430に階調電圧を伝達する。この際、第1データライン342に存在する寄生キャパシタンス成分と、第1データライン342に接続された画素430のキャパシタンス成分とを、ホールディングキャパシタとして活用し、第2データライン344に存在する寄生キャパシタンス成分と、第2データライン344に接続されたダミー画素510のキャパシタンス成分とを、サンプリングキャパシタとして活用して、電荷共有を行う。
【0068】
ここで、第1データライン342と第2データライン344とに、それぞれ画素430及びダミー画素510が接続されるのは、画素430に接続された走査ライン(S[1a])を介して走査信号が印加される時に、第1データライン342に画素430が接続され、ダミー画素510に接続されたダミー走査ライン(DS[1b])を介してダミー走査信号が印加される時に、第2データライン344にダミー画素510が接続される。このような動作については、詳しく後述する。
【0069】
図4に示すように、画素430及びダミー画素510に備えられた有機発光ダイオード(OLED)のアノード電極は、画素回路432、512に接続され、カソード電極は、第2電源(ELVSS)に接続される。このような有機発光ダイオード(OLED)は、画素回路432、512から供給される電流に対応して発光する。
【0070】
画素回路432、512は、走査ラインまたはダミー走査ラインを介して走査信号が供給される際にターンオンされる。すなわち、画素回路432、512は、特に画素部400内に備えられた画素430の場合、隣接する第1データライン342と第2データライン344との間の電荷共有により生成されて提供される所定の階調電圧に対応して有機発光ダイオード(OLED)を発光するか否かを制御する。
【0071】
そのために、画素回路432、512は、第1トランジスタ(M1)と、第2トランジスタ(M2)と、ストレージキャパシタ(Cst)とを備える。第2トランジスタ(M2)は、第1電源(ELVDD)と有機発光ダイオード(OLED)との間に接続される。また、第1トランジスタ(M1)は、データラインと走査ラインまたはダミー走査ラインとの間に接続される。そして、ストレージキャパシタ(Cst)は、第2トランジスタ(M2)のゲート電極と第1電極との間に接続される。
【0072】
第1トランジスタ(M1)のゲート電極は、走査ラインまたはダミー走査ラインに接続され、第1電極はデータラインに接続される。そして、第1トランジスタ(M1)の第2電極は、ストレージキャパシタの一方の端子に接続される。このような第1トランジスタ(M1)は、走査ラインまたはダミー走査ラインに走査信号が供給される際にターンオンされる。ターンオンされると、画素部400内に備えられた画素430の場合には、第1トランジスタ(M1)は、接続された第1データラインを介して供給される所定の階調電圧をストレージキャパシタ(Cst)に供給する。また、第1電極はソース電極及びドレイン電極のいずれかに設定され、第2電極は第1電極と異なる電極に設定される。例えば、第1電極がソース電極に設定されると、第2電極はドレイン電極に設定される。
【0073】
また、第2トランジスタ(M2)のゲート電極は、ストレージキャパシタ(Cst)の一方の端子に接続され、第1電極はストレージキャパシタ(Cst)の他方の端子と第1電源(ELVDD)とに接続される。そして、第2トランジスタ(M2)の第2電極は、有機発光ダイオード(OLED)に接続される。このような第2トランジスタ(M2)は、ストレージキャパシタ(Cst)に格納された電圧に対応して有機発光ダイオード(OLED)を発光するか否かを制御する。すなわち、第2トランジスタ(M2)は、ストレージキャパシタ(Cst)に所定の階調電圧が充電されると、これに対応する電流を有機発光ダイオード(OLED)に流し、これを発光させる。ここで、格納とは、キャパシタに、電圧を充電し、電荷を保持することで、電圧を保持することを意味する。
【0074】
また、データラインはデータ駆動回路と接続される。データ駆動回路は、デジタルデータを入力され、隣接するデータライン間の電荷共有により入力されたデジタルデータに対応する所定の階調電圧を生成し、これを各画素に提供する役割を果たす。
【0075】
図4に示すように、データ駆動回路は、隣接するデータラインに接続された複数のスイッチが備えられたデジタル−アナログ変換器300を含んで構成される。ここで、図4においては、データ駆動回路のうち、デジタル−アナログ変換器300のみ示されている。
【0076】
次に、デジタル−アナログ変換器300の構成及び動作について説明する。デジタル−アナログ変換器300は、隣接するデータライン間の電荷共有を行って、最終的にデータ駆動回路に入力されるデジタルデータに対応するアナログ階調電圧を生成する役割を担う。その具体的な構成及び動作については、以下図5〜図7を通して説明する。
【0077】
図5は、本実施形態にかかるデジタル−アナログ変換器(以下、DACという。)300の構成を示すブロック図である。
【0078】
本実施形態にかかるDAC300は、図4を通して簡略に説明したように、パネルに備えられた複数のデータラインのうちの少なくとも2本のデータラインに対して、データラインに存在する寄生キャパシタンス成分と、データラインにそれぞれ接続された画素及びダミー画素のキャパシタンス成分とを、それぞれサンプリングキャパシタとホールディングキャパシタとして活用することで、データライン間の電荷共有を行う。また、DAC300は、電荷共有によりデータ駆動回路に入力されたデジタルデータに対応するアナログ階調電圧を生成して、これを該当する画素に提供することを特徴とする。
【0079】
図5に示す本実施形態の場合、電荷共有は、一例として、隣接する2本のデータラインによって行われると説明する。すなわち、第1データライン342に存在する寄生キャパシタンス成分及び第1データライン342に接続された画素430のキャパシタンス成分とを、ホールディングキャパシタとして活用し、第1データライン342に隣接形成された第2データライン344に存在する寄生キャパシタンス成分と、第2データライン344に接続されたダミー画素510のキャパシタンス成分とを、サンプリングキャパシタとして活用して、電荷共有を行うことをその例として説明する。
【0080】
ただし、これは実施形態の一例にすぎないので、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、それぞれ2本以上のデータラインに存在する寄生キャパシタンス成分の合算値を、サンプリングキャパシタまたはホールディングキャパシタとして活用することも可能である。また、隣接する2本のデータラインではなく、同じ色を発行させるためのデータが入力される少なくとも2本のデータラインのそれぞれに存在する寄生キャパシタンス成分を、サンプリングキャパシタまたはホールディングキャパシタとして活用することも可能である。
【0081】
図5に示すように、本実施形態にかかるDAC300は、第1データライン342及び第2データライン344との間の電荷共有を行う階調スケール生成部310と、階調スケール生成部310内に備えられた複数のスイッチに対する動作制御信号を提供するスイッチング信号生成部330と、リファレンス電圧を生成して階調スケール生成部に提供するリファレンス電圧生成部320とを含む。
【0082】
本実施形態の場合、データライン342、344は、所定の階調電圧が印加されてデータラインに接続された所定の画素に階調電圧を提供する役割を果たすだけでなく、データラインに存在する寄生キャパシタンス成分を利用する。
【0083】
一般に、データライン342、344は、複数の抵抗とキャパシタとが接続された形態でモデリングできる。したがって、データライン全体のキャパシタンス値は、パネルサイズなどによって所定の値に規格化することができる。
【0084】
これにより、本実施形態は、隣接する2本のデータライン342、344に存在する寄生キャパシタンス成分をそれぞれサンプリングキャパシタとホールディングキャパシタとして活用する。
【0085】
ただし、本実施形態は、サンプリング及びホールディングキャパシタとして、データラインに存在する寄生キャパシタンス成分の以外に各データラインに接続される画素(図4の430)及びダミー画素(図4の510)のキャパシタンス成分がさらに含まれることを特徴とする。
【0086】
すなわち、第1データライン342と、これに隣接する第2データライン344との間の電荷共有により所定の階調電圧を生成して、第1データライン342と接続された画素430に階調電圧を伝達する。この際、第1データライン342に存在する寄生キャパシタンス成分と、第1データライン342に接続された画素430のキャパシタンス成分とを、ホールディングキャパシタとして活用し、第2データライン344に存在する寄生キャパシタンス成分と、第2データライン344に接続されたダミー画素510のキャパシタンス成分とを、サンプリングキャパシタとして活用して、電荷共有を行う。
【0087】
これは、第1データライン342に接続された画素430内に存在するキャパシタンス成分により階調電圧が歪曲されて入力されるのを防止するために、第2データライン344にダミー画素510を接続することで電荷共有が正確に行われるようにするためである。
【0088】
ここで、データライン342、344に画素430及びダミー画素510が接続されるのは、画素430に接続された走査ラインを介して走査信号が印加される時、及びダミー画素510に接続されたダミー走査ラインを介してダミー走査信号が印加される時になる。
【0089】
本実施形態は、画素430に印加される走査信号と、ダミー画素510に印加されるダミー走査信号とを同時に印加して、画素430及びダミー画素510を同時にターンオンすることを特徴とする。
【0090】
ただし、前述したように、これは実施形態の一例に過ぎない。例えば、それぞれ2本以上のデータラインに存在する寄生キャパシタンス成分の合算値を、サンプリングキャパシタまたはホールディングキャパシタとして活用することも可能である。また、隣接する2本のデータラインではなく、同じ色を発行させるためのデータが入力される少なくとも2本のデータラインのそれぞれに存在する寄生キャパシタンス成分を、サンプリングキャパシタまたはホールディングキャパシタとして活用することも可能である。
【0091】
ただし、図5に示す実施形態の場合、隣接する2本のデータライン、すなわち、互いに異なる色のデータが入力されるデータラインに存在する寄生キャパシタンス成分を利用する。よって、階調スケール生成部310は、データライン毎にリファレンス電圧を区別して提供するために、ディマルチプレクサ316を備える。これは、隣接する2本のデータラインにはR、G、Bごとに互いに異なる色を発行させるためのデータが入力され、また、R、G、Bごとにリファレンス電圧が互いに異なるからである。
【0092】
したがって、同じ色のデータが入力される少なくとも2本のデータラインのそれぞれに存在する寄生キャパシタンス成分を、サンプリングキャパシタまたはホールディングキャパシタとして活用する場合には、階調スケール生成部310は、ディマルチプレクサ316を備える必要がない。
【0093】
次に、図6及び7を参照しながら、本実施形態にかかるDAC300に備えられた階調スケール生成部310の構成について説明する。図6は、図5に示した階調スケール生成部の構成を示すブロック図である。また、図7は、図6の階調スケール生成部に入力されるデジタルデータの一例を示す信号波形図である。
【0094】
ただし、本実施形態の場合、隣接する2本のデータラインを利用して1つのデータラインに該当する階調電圧を生成するので、図7に示すように、各データラインが駆動される時間は、従来の各データラインが駆動される時間の1/2に減少する。
【0095】
したがって、図3及び図4に示すように、本実施形態にかかる平板表示装置の各画素に接続される走査ライン(S[n])は、横方向の列のライン毎に2本(S[na]、S[nb])備えられ、各走査ラインに該当するラインタイムは従来の1/2となる。
【0096】
すなわち、図7に示すように、本実施形態の場合、第1走査ライン(S[1a])に接続された画素に、該当する階調電圧が生成され、印加される第1データラインタイムと、第2走査ライン(S[2b])に接続された画素に、該当する階調電圧が生成され、印加される第2データラインタイムとの和が、従来のラインタイムとなる。この時、ラインタイムは、一般に1水平周期(1H)内の期間に相当する。
【0097】
また、各データラインタイムに対して、入力されるデジタルデータに対応する階調電圧が生成される期間が、DACタイム(DAC time)となり、生成された階調電圧が画素に印加される時間が、プログラミングタイム(programming time)となる。
【0098】
図7に示すように、プログラミングタイムに該当する期間にのみ、走査信号としてローレベルの電圧が、各走査ラインに印加される。
【0099】
また、図7に示すように、ダミー走査ラインに提供される走査信号は、走査ラインに提供される走査信号と反対に提供される。すなわち、第1走査ライン(S[1a])にローレベル電圧の走査信号が提供される時、第1ダミー走査ライン(DS[1a])にはローレベル電圧の走査信号は提供されず、第2ダミー走査ライン(DS[1b])にローレベル電圧の走査信号が提供される(第1データラインタイム)。また、第2走査ライン(S[1b])にローレベル電圧の走査信号が提供される時、第2ダミー走査ライン(DS[1b])にはローレベル電圧の走査信号は提供されず、第1ダミー走査ライン(DS[1a])にローレベル電圧の走査信号が提供される(第2データラインタイム)。ここで、各ダミー走査ラインに供給される走査信号は、ダミー走査信号のことである。また、いかでは、ダミー走査信号のことを単に走査信号と呼ぶ。
【0100】
これにより、第1データライン342に接続された画素が所定の走査ラインによりターンオンされると同時に、第2データラインと接続されたダミー画素が所定のダミー走査ラインによりターンオンされる。
【0101】
しかし、これは、実施形態の一例である。すなわち、本実施形態では、隣接する2本のデータラインを利用して一つのデータラインに該当する階調電圧を生成する場合を説明したものであるが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、それぞれ2本以上のデータライン、すなわち、k本(k≧2)のデータラインに存在する寄生キャパシタンス成分の合算値を、サンプリングキャパシタまたはホールディングキャパシタとして活用してもよい。その際には、走査ラインに走査信号が印加されるラインタイムは、従来の1/kに減少し、平板表示装置の各画素に接続される走査ラインは各画素当たりk本必要となる。
【0102】
図6に示すように、階調スケール生成部310は、第1データライン(図5の342)の寄生キャパシタンス成分及び第1データラインに接続された画素(図4の430)内のキャパシタンス成分によるサンプリングキャパシタ(C_samp)と、第2データライン(図5の344)の寄生キャパシタンス成分及び第2データラインに接続されたダミー画素(図4の510)内のキャパシタンス成分によるホールディングキャパシタ(C_hold)と、入力されるデジタルデータの各ビット値に応じてハイレべルリファレンス電圧をサンプリングキャパシタに提供する第1スイッチ(SW1)と、入力されるデジタルデータの各ビット値に応じてローレベルリファレンス電圧をサンプリングキャパシタに提供する第2スイッチ(SW2)と、サンプリングキャパシタとホールディングキャパシタとの間の電荷共有をする第3スイッチ(SW3)とを含む。
【0103】
ここで、図6に示すように、第1データライン312と、第2データライン314と、これにそれぞれ接続された画素430及びダミー画素510とは、複数の抵抗(R1、R2、R3)及びキャパシタ(C1、C2、C3)が接続された形態でモデリングできる。したがって、データライン全体のキャパシタンス成分またパネルサイズなどによって所定の値に規格化することができる。すなわち、本実施形態では、第1データライン312と、2データライン314とは、それぞれサンプリングキャパシタ(C−samp)及びホールディングキャパシタ(C_hold)として活用される。
【0104】
このとき、本実施形態の場合、第1データライン312のキャパシタンス成分をサンプリングキャパシタ(C_samp)として活用し、第2データラインのキャパシタンス成分をホールディングキャパシタ(C_hold)として活用している。しかし、これは実施形態の一例であり、これに限定されるものではない。すなわち、第1データラインのキャパシタンス成分を、ホールディングキャパシタ(C_hold)として活用し、第2データラインのキャパシタンス成分を、サンプリングキャパシタ(C_samp)として活用することも可能である。
【0105】
また、階調スケール生成部310は、ホールディングキャパシタ(C_hold)を初期化するために、ホールディングキャパシタ(C_hold)に接続された第4スイッチ(SW4)をさらに含む。
【0106】
さらに、本発明の実施形態の場合、隣接する2本のデータラインを利用して一つのデータラインに該当する階調電圧を生成する。また、各データラインは、R、G、Bのうちの互いに異なる色を発光させるための映像信号を伝達する。また、印加されるリファレンス電圧は、色ごとに異なる必要がある。よって、各データライン毎のリファレンス電圧は、区別されてそれぞれのデータラインに提供されなければならない。
【0107】
したがって、図6に示すように、本実施形態にかかる階調スケール生成部310は、各データライン毎のリファレンス電圧を区別して提供するためにディマルチプレクサ316をさらに含む。
【0108】
すなわち、ディマルチプレクサ316は、第1データラインに所定の階調電圧を提供する時は、第2データラインにリファレンス電圧を提供せず、第2データラインに所定の階調電圧を提供する時は、第1データラインにリファレンス電圧を提供しない。ただし、ディマルチプレクサ316は、リファレンス電圧の電圧レベルに応じて複数備えられる。すなわち、本実施形態では、それぞれの階調スケール生成部310は、ハイレベルの電圧とローレベルの電圧とに対応した2個のディマルチプレクサ316を備える。
【0109】
ただし、隣接する2本のデータラインを用いず、同じ色のデータが入力される少なくとも2本のデータラインのそれぞれに存在する寄生キャパシタンス成分を、サンプリングキャパシタまたはホールディングキャパシタとして活用する場合には、階調スケール生成部310にディマルチプレクサ316を備える必要はない。
【0110】
図6に示す本実施形態の場合、第1〜第4スイッチ(SW1〜SW4)及びディマルチプレクサ316の動作を制御する信号(S1、S2、S3、S4、E)は、図5に示したスイッチング信号生成部330から提供される。また、ハイレベル電圧のリファレンス電圧とローレベル電圧のリファレンス電圧とは、リファレンス電圧生成部320から提供される。また、制御信号(S1、S2、S3、S4、E)は、入力されたデジタルデータに基づいて、スイッチング信号生成部330によって生成される。また、以下の階調スケール生成部で行われる動作は、第1〜第4スイッチ(SW1〜SW4)及びディマルチプレクサ316の動作によって行われる。
【0111】
次に、以下で、図6〜図8を参照して、このような構成を有する階調スケール生成部の動作について説明する。図8は、図6の入力に対する階調スケール生成部の出力を示すシミュレーション波形図である。また、以下では、説明の便宜上、単に、ハイレベルとローレベル等といった場合、それぞれ、ハイレベル電圧のリファレンス電圧と、ローレベル電圧のリファレンス電圧とを意味するとする。
【0112】
また、以下では、1つのラインタイムに含まれる第1データラインタイムについて、説明する。この第1データラインタイムでは、第1走査ライン(S[1a])にローレベル電圧の走査信号が提供され、同時に第2ダミー走査ライン(DS[1b])にローレベル電圧の走査信号(ダミー走査信号)が提供される場合について説明する。また、2本のデータライン342、344の間で、電荷共有が行われと仮定するので、第1データライン342(D[1])と、第2データライン344(D[2])との間で電荷共有が行われることを例に説明する。よって、以下では、第1走査ライン(S[1a])と第1データライン342(D[1])とに接続された画素430と、第2ダミー走査ライン(DS[1b])と第2データライン344(D[2])とに接続されたダミー画素510とを例に説明する。しかし、これは、説明の便宜上であり、他の画素430及びダミー画素510と、他のラインタイムとでは、同様の動作が行われることはいうまでもない。
【0113】
まず、サンプリングキャパシタ(C_samp)は、入力されるデジタルデータの最下位ビット(Least Significant Bit:LSB)によってリファレンス電圧のハイレべル(VH)またはローレベル(VL)に設定される。
【0114】
すなわち、入力されるデジタルデータの最下位ビットが1である場合(LSB=1)、第1スイッチ(SW1)がターンオンされて、ハイレべルリファレンス電圧(VH)がサンプリングキャパシタに印加される。よって、サンプリングキャパシタは、ハイレべルリファレンス電圧(VH)に設定される。また、入力されるデジタルデータの最下位ビットが0である場合(LSB=0)、第2スイッチ(SW2)がターンオンされて、ローレベルリファレンス電圧(VL)がサンプリングキャパシタに印加される。よって、サンプリングキャパシタは、ローレベルリファレンス電圧(VL)に設定される。ここで、電圧が「設定される」とは、各キャパシタに、当該電圧が印加されることにより電荷が蓄えられ、当該電圧が充填又は格納されることをいう。以下、電圧の「設定」とは、同じ意味である。
【0115】
図7及び図8に示すように、本実施形態において入力されるデジタルデータは、例えば、8ビットであり、各ビット[d7d6d5d4d3d2d1d0]は、[01010101]であるとして説明する。ここで、デジタルデータのLSBは、1である。よって、サンプリングキャパシタ(C_samp)は、ハイレべルリファレンス電圧(VH)に設定される。この動作は、図8のシミュレーショングラフに表される通りである。ここで、図8中の期間(T1)におけるサンプリングキャパシタ(C_samp)の電圧変化が、当該動作を表している。また、本実施形態では、ハイレベルリファレンス電圧(VH)は、例えば、5.0Vとし、ローレベルリファレンス電圧(VL)は、3.0Vとして説明する。
【0116】
また、ホールディングキャパシタ(C_hold)は、サンプリングキャパシタ(C_samp)のLSBが入力されると同時に初期化される。この初期化は、第4スイッチ(SW4)がターンオンされることにより行われる。すなわち、本実施形態において、ホールディングキャパシタ(C_hold)は、第4スイッチのターンオンにより、ローレベルリファレンス電圧が印加され、ローレベルリファレンス電圧に設定される。
【0117】
図6に示すように、本実施形態の場合、ホールディングキャパシタ(C_hold)がローレベルリファレンス電圧(VL)に初期化される。すなわち、第4スイッチ(SW4)がターンオンされることにより、ローレベルリファレンス電圧(VL)がホールディングキャパシタ(C_hold)に提供される。よって、ホールディングキャパシタ(C_hold)は、ローレベルリファレンス電圧に設定される。これは図8のシミュレーショングラフに表される通りである。
【0118】
しかし、これは実施形態の一例に過ぎない。例えば、ホールディングキャパシタ(C_hold)は、ハイレべルリファレンス電圧(VH)またはローレベルリファレンス電圧(VL)に初期化されることも可能である。
【0119】
図7及び図8に示すように、入力されるデジタルデータが8ビットであることを仮定する場合、階調スケール生成部310において、それぞれのビットが入力される8個の期間中にサンプリングキャパシタ(C_samp)とホールディングキャパシタ(C_hold)との間の電荷共有がなされ、最終的に8番目の電荷共有によって得られた電圧が、第1データラインを介して画素に印加される最終階調電圧となる。ただし、デジタルデータがkビットである場合、それぞれのビットが入力されるk個の期間中、任意のm番目の期間で、電荷共有がなされる。ここで、mは、1以上k以下の整数とする。また、最後のk番目の期間でおこなわれる電荷共有によって得られる電圧が、最終階調電圧となる。
【0120】
すなわち、入力されるデジタルデータに対して最初のLSBが入力される期間(T1)をはじめとして、その次のビット、すなわち、2番目の下位ビットから最上位ビット(Most Significant Bit:MSB)が入力される各期間(T2〜T8)において、各ビットに応じて第1スイッチ(SW1)(ビット値が1である場合)または第2スイッチ(SW2)(ビット値が0である場合)がターンオンされる。この第1スイッチ(SW1)または第2スイッチ(SW2)のターンオンによって、サンプリングキャパシタは、所定のリファレンス電圧に設定される。また、各期間の所定期間(各リファレンス電圧が格納された後の期間)ごとに第3スイッチ(SW3)がターンオンされて、サンプリングキャパシタに格納された所定のリファレンス電圧は、ホールディングキャパシタに格納されていた電圧と、電荷共有されて格納される。すなわち、この電荷共有によって、それぞれのキャパシタには、電荷共有前の各電圧の和の半分の電圧が、格納されることになる。ただし、ホールディングキャパシタ(C_hold)の初期化は、LSBが入力される期間(T1)のみ行われる。
【0121】
これにより、最後の8番目の期間(T8)に行われる電荷共有によって、入力されるデジタルデータに対応する所定の階調電圧が生成されて、第1データラインと接続された画素に提供される。
【0122】
次に、図7及び図8を参照しながら、上記の作動によって得られる各キャパシタに格納される電圧の変化を詳細に説明する。ただし、以下では、[01010101]である8ビットデジタルデータが第1データラインタイム、すなわち、従来のラインタイムの1/2の期間に提供されることを仮定して説明する。また、第1データラインタイムは、入力されるビットに応じて、8個の期間を含む。この期間を第1期間(T1)〜第8期間(T8)とする。そして、各期間は、その期間に応じたビットが入力される期間と、その後の電荷共有がおこなわれる所定期間とを含む。まず、以下では第1データラインタイムについて説明する。
【0123】
まず、第1期間(T1)ではLSBが1であるので、第1スイッチ(SW1)がターンオンされて、これによりハイレべルのリファレンス電圧(VH)がサンプリングキャパシタ(C_samp)に格納される。よって、サンプリングキャパシタ(C_samp)は、ハイレベルリファレンス電圧(VH)に設定される。
【0124】
また、ホールディングキャパシタ(C_hold)は、第4スイッチ(SW4)がターンオンされることで、ローレベルのリファレンス電圧(VL)が提供される。よって、ホールディングキャパシタ(C_hold)は、ローレベルリファレンス電圧(VL)に初期化される(設定される)。
【0125】
これにより、第1期間(T1)の所定期間、すなわち、第1スイッチ(SW1)がターンオンされた後の残りの第1期間(T1)の間に、第3スイッチ(SW3)は、ターンオンされる。この第3スイッチ(SW3)のターンオンによって電荷共有が行われる。すなわち、サンプリングキャパシタ(C_samp)に格納された電荷と、ホールディングキャパシタ(C_hold)に格納された電荷とは、加算され、各キャパシタンスの電圧が等しくなるように分配される。よって、電荷共有が行われる前に、サンプリングキャパシタ(C_samp)に格納されていた電圧と、ホールディングキャパシタ(C_hold)に格納されていた電圧との中間レベルの電圧に変換されて、各キャパシタに格納される。
【0126】
次に、第2期間(T2)では、2番目の下位ビットが0であるので、第2スイッチ(SW2)がターンオンされる。よって、ローレベルリファレンス電圧(VL)がサンプリングキャパシタ(C_samp)に格納される。また、第2期間の所定期間、すなわち、第2スイッチ(SW2)がターンオンされた後の残りの第2期間の間に、第3スイッチ(SW3)がターンオンされる。この第3スイッチ(SW3)のターンオンによって電荷共有が行われる。すなわち、サンプリングキャパシタ(C_samp)に格納された電荷と、ホールディングキャパシタ(C_hold)に格納された電荷とは、加算され、各キャパシタンスの電圧が等しくなるように分配される。よって、電荷共有が行われる前に、サンプリングキャパシタ(C_samp)に格納されていた電圧と、ホールディングキャパシタ(C_hold)に格納されていた電圧との中間レベルの電圧に変換されて、各キャパシタに格納される。
【0127】
その次に、第3期間〜第8期間(T3〜T8)でも、第2期間で行われた作動と同じように、入力されるビットによってビットが1であれば第1スイッチ(SW1)がターンオンされ、ビットが0であれば第2スイッチ(SW2)がターンオンされる。よって、各スイッチに該当するハイレベル(VH)またはローレベルのリファレンス電圧(VL)が、それぞれサンプリングキャパシタに格納される。各期間のうちの第1スイッチ(SW1)または第2スイッチ(SW2)がターンオンされた後の期間に、第3スイッチ(SW3)がターンオンされる。この第3スイッチ(SW3)のターンオンによって電荷共有が行われる。すなわち、サンプリングキャパシタ(C_samp)に格納された電荷と、ホールディングキャパシタ(C_hold)に格納された電荷とは、加算され、各キャパシタンスの電圧が等しくなるように分配される。よって、電荷共有が行われる前に、サンプリングキャパシタ(C_samp)に格納されていた電圧と、ホールディングキャパシタ(C_hold)に格納されていた電圧との中間レベルの電圧に変換されて、各キャパシタに格納される。
【0128】
これにより、最後の8番目の第8期間(T8)において、サンプリングキャパシタ(C_samp)とホールディングキャパシタ(C_hold)とに分配された電圧が、デジタルデータに対応する階調電圧(最終階調電圧)として、第1データラインに接続された画素に、最終的に入力される。
【0129】
すなわち、本実施形態は、第1データラインと、これに隣接する第2データラインとの間の電荷共有により所定の階調電圧を生成する。そして、生成された階調電圧は、第1データラインに接続された画素に伝達される。また、本実施形態では、第1データラインタイムにおいて、第1データラインに存在する寄生キャパシタンス成分及び第1データラインと接続された画素のキャパシタンス成分を、サンプリングキャパシタンスとして活用し、第2データラインに存在する寄生キャパシタンス成分及び第2データラインに接続されたダミー画素のキャパシタンス成分を、ホールディングキャパシタとして活用して、電荷共有を行う。
【0130】
ここで、このように第2データラインにダミー画素を接続して、これをホールディングキャパシタとして活用するのは、第1データラインと接続される画素内に存在するキャパシタンス成分により、階調電圧が歪曲されて入力されることを防止するためである。すなわち、サンプリングキャパシタが含む画素のキャパシタンス成分を、相殺または補償するために、ダミー画素のキャパシタンス成分をホールディングキャパシタに含めている。
【0131】
ここで、画素に接続された走査ラインを介して走査信号が印加される時と、ダミー画素に接続されたダミー走査ラインを介してダミー走査信号が印加される時とにおいて、第1データラインと第2データラインとに、それぞれ画素及びダミー画素が接続される。
【0132】
すなわち、第1データラインと接続された画素が所定の走査ラインによりターンオンされれば、それと同時に第2データラインと接続されたダミー画素が所定のダミー走査ラインによりターンオンされる。ただし、ここでのターンオンとは、画素が第1データラインに接続されること、または、ダミー画素が第2データラインに接続されることを意味する。
【0133】
また、各データラインに接続された画素が表示する色に対応したリファレンス電圧を区別して、第1データラインまたは第2データラインに提供するために、第1スイッチ(SW1)と、第2及び第4スイッチ(SW2、SW4)との下段部にそれぞれディマルチプレクサ316が含まれる。
【0134】
すなわち、階調電圧を第1データラインに提供するために、ディマルチプレクサ316の制御信号(E)は、デジタルデータビットが入力される第1〜第8期間(T1〜T8)においてディマルチプレクサ316に提供される。
【0135】
ただし、これは、本実施形態のように隣接する2本のデータラインに存在する寄生キャパシタンスを利用する場合であり、本発明は、これに限定されない。例えば、同じ色のデータが入力される少なくとも2本のデータラインそれぞれに存在する寄生キャパシタンス成分を、サンプリングキャパシタまたはホールディングキャパシタとして活用する場合には、階調スケール生成部310は、ディマルチプレクサ316を備えなくてもよい。
【0136】
次に、ここで、第2データラインタイムにおける動作について説明する。第1データラインが上述のように第1データラインに階調電圧を提供する期間であるのと同様に、第2データラインタイムは、第2データラインに階調電圧を提供する期間である。この第2データラインタイムでは、第2走査ライン(S[1b])にローレベル電圧の走査信号が提供され、同時に第1ダミー走査ライン(DS[1a])にローレベル電圧の走査信号が提供される。よって、第2走査ライン(S[1b])に接続された画素430がターンオンされ、画素430が第2データライン344(D[2])に接続される。同時に、第1ダミー走査ライン(DS[1a])に接続されたダミー画素510がターンオンされ、ダミー画素510が第1データライン342(D[1])に接続される。
【0137】
すなわち、第1データラインに存在する寄生キャパシタンス成分及び第1データラインと接続されたダミー画素のキャパシタンス成分を、サンプリングキャパシタンスとして活用し、第2データラインに存在する寄生キャパシタンス成分及び第2データラインに接続された画素のキャパシタンス成分を、ホールディングキャパシタとして活用して、電荷共有を行う。また、ディマルチプレクサ316によって、当該画素430に対応したリファレンス電圧が供給される。このディマルチプレクサ316の動作については、後述する。他の動作および電荷共有によって階調電圧が生成される過程については、第1データラインタイムのときと同様であるので、ここでは、省略する。
【0138】
すなわち、第2データラインに階調電圧を提供する場合にも同様に、まず、従来のラインタイムの残り1/2に相当する第2データラインタイムの間に8ビットのデジタルデータが提供される。そして、第1〜第4スイッチは、デジタルデータの各ビットが入力される期間に、デジタルデータのビット値に対応して動作される。このスイッチングによって、デジタルデータに対応する所定の階調電圧が生成され、生成された階調電圧は、ディマルチプレクサにより第2データラインに提供される。
【0139】
ここで、ディマルチプレクサ316は、第1データラインに所定の階調電圧を提供するときは、第2データラインに該当するリファレンス電圧を提供しないようにし、第2データラインに所定の階調電圧を提供する時は、第1データラインに該当するリファレンス電圧を提供しないようにする。ディマルチプレクサの動作は、図6及び図7に示す制御信号(E)により制御される。すなわち、本実施形態の場合、例えば、第1データラインに接続された画素がRの色相を発光し、第2データラインに接続された画素がGの色相を発光すると仮定する。その際、ディマルチプレクサ316は、第1データラインタイムにおいて、Rの色相に対応したリファレンス電圧(図6中のVR_H及びVR_L)を供給し、第2データラインタイムにおいては、Gの色相に対応したリファレンス電圧(図6中のVG_H及びVG_L)を供給する。
【0140】
ただし、前述したように、これは図5の実施形態、すなわち、隣接する2本のデータラインを利用して一つのデータラインに該当する階調電圧を生成する場合である。よって、例えば、それぞれ2本以上のデータライン、すなわち、k本(k≧2)のデータラインに存在する寄生キャパシタンス成分の合算値をサンプリングキャパシタまたはホールディングキャパシタとして活用する場合には、走査ラインに走査信号が印加されるラインタイムは、従来の1/kに減少し、各画素に接続される走査ライン(S[n])は、各画素当たりk本必要なる。
【0141】
このような構成のDAC300の場合、少なくとも2本のデータラインに対するキャパシタンス成分をサンプリングキャパシタ(C_samp)とホールディングキャパシタ(C_hold)として活用して、データライン間の電荷共有により所望の階調電圧を生成する。よって、本実施形態にかかるDAC300は、従来のR−stringタイプのDACに比べて消費電力を大幅に低減でき、従来のDAC構成のR−string及びデコーダ、スイッチアレイを除去でき、従来のDAC構造に比べてDACの面積を大幅に低減することができる。
【0142】
また、本実施形態は、第1データラインと接続される画素内に存在するキャパシタンス成分により階調電圧が歪曲されて入力されるのを防止するために、第2データラインにダミー画素を接続して電荷共有が正確に行われるようにすることを特徴とする。
【0143】
また、図5に示したスイッチング信号生成部330は、階調スケール生成部310内に備えられた複数のスイッチの動作を制御する信号(S1、S2、S3、S4、E)を生成して提供する役割を果たす。しかし、第1及び第2スイッチ(SW1、SW2)の場合、入力されるデジタルデータのビット値に応じてオンオフが決定されるので、制御信号は、ホールディングラッチ部を介してシリアルに出力されるデジタルデータビット値により生成される。
【0144】
すなわち、スイッチング信号生成部330は、デジタルデータビット値が1である場合には、第1スイッチ(SW1)がターンオンされるようにする制御信号(S1)を生成して階調スケール生成部310に提供し、デジタルデータビット値が0である場合には、第2スイッチ(SW2)がターンオンされるようにする制御信号(S2)を生成して階調スケール生成部に提供する。
【0145】
また、第4スイッチ(SW4)は、ホールディングキャパシタの初期化時にターンオンされなければならず、第3スイッチ(SW3)は、各ラインタイムのうちの一定期間、すなわち、デジタルデータビットがそれぞれ入力される期間ごとに、一定にターンオンされなければならない。したがって、第3及び第4スイッチ(SW3、SW4)制御信号(S3、S4)は、デジタルデータ入力と関係なく、各データラインタイム毎に繰り返される信号である。よって、第3及び第4スイッチ(SW3、SW4)制御信号(S3、S4)は、タイミング制御部(図示せず)で別途に生成し、スイッチング信号生成部330に入力されてもよい。これはディマルチプレクサ制御信号(E)にも同一に適用される。
【0146】
次に、本実施形態にかかるDACを備えたデータ駆動回路について説明する。図9は、図3及び図4に示した本実施形態にかかるデータ駆動回路の構成を示すブロック図である。
ただし、データ駆動回路は、図5〜図8を通して説明したDACが備えられることを特徴とし、DACの構造及び動作に対する説明は省略する。
【0147】
また、本実施形態の場合、隣接する2本のデータラインを利用して1つのデータラインに該当する階調電圧を生成する。
【0148】
図9に示すように、データ駆動回路20は、シフトレジスタ部710と、サンプリングラッチ部720と、ホールディングラッチ部730と、デジタル−アナログ変換器(DAC)300とを含む。
【0149】
すなわち、本実施形態にかかるデータ駆動回路20は、従来のデータ駆動回路と比較する時、DAC740の構造が変更されるだけでなく、増幅部としてのアナログバッファを使用しなくも済む。よって、データ駆動回路20は、アナログバッファの閾電圧及び移動度のばらつきによって、チャンネル間の出力電圧に差が生じ、画質が低下するという問題を克服できる。
【0150】
これは、最近浮上している、基板上に駆動回路部などを画素部と共に集積するSOP(System On Panel)工程を適用する平板表示装置において、より効果的である。すなわち、本実施形態にかかるデータ駆動回路は、増幅部としてのアナログバッファの性能具現問題を克服できるので、SOP工程適用時にさらに大きな長所となる。
【0151】
シフトレジスタ部710は、タイミング制御部(図示せず)からソースシフトクロック(SSC)及びソーススタートパルス(SSP)の供給を受け、ソースシフトクロック(SSC)の1周期ごとにソーススタートパルス(SSP)をシフトさせながら、順次n/2個のサンプリング信号としてのシフトレジスタクロック(SRC)を生成する。そのために、シフトレジスタ部210は、n/2個のシフトレジスタを備える。
【0152】
このように、シフトレジスタがチャンネルの個数の1/2に該当する本数分備えられるのは、前述したように、本実施形態の場合、隣接する2本のデータラインを利用して一つのデータラインに該当する階調電圧を生成するからである。
【0153】
サンプリングラッチ部720は、シフトレジスタ部710から順次供給されるサンプリング信号に応答してデータを順次格納する。ここで、サンプリングラッチ部720は、n個のデジタルデータを格納するために、n/2個のサンプリングラッチを備える。そして、それぞれのサンプリングラッチは、データのビット数に対応する大きさを有する。例えば、データ(Data)が8ビットから構成される場合、サンプリングラッチのそれぞれは、8ビットの大きさに設定される。ここで、それぞれのサンプリングラッチに格納されたデジタルデータが、伝達される道筋を、ここでは、コラムラインという。
【0154】
すなわち、サンプリングラッチ部720は、入力されるデータを順次格納した後、8ビットデジタルデータを並列状態でホールディングラッチ部に出力する。
【0155】
ホールディングラッチ部730は、ソース出力イネーブル(SOE)信号が入力される時、サンプリングラッチ部720からデータを入力されて格納する。すなわち、ホールディングラッチ部は、並列状態(パラレル)で提供された8ビットデジタルデータの入力を受けて格納する。
【0156】
そして、ホールディングラッチ部730は、ソース出力イネーブル(SOE)が入力される時、自分に格納されているデータ(Data)をDAC740に供給する。ここで、ホールディングラッチ部730は、n個のデータ(Data)を格納するために、n/2個のホールディングラッチを備える。また、それぞれのホールディングラッチは、データ(Data)のビット数に対応する大きさを有する。例えば、ホールディングラッチのそれぞれは、データ(Data)が格納できるように8ビットに設定される。
【0157】
本実施形態の場合、ホールディングラッチ部730に格納された8ビットデジタルデータをDAC300に出力する時、これを直列形態(シリアル)に変換して出力することを特徴とする。
【0158】
そのために、ホールディングラッチ部730は、図示のように、シフトレジスタ部で生成されたシフトレジスタクロック信号(SRC)の入力を受け、シフトレジスタクロック信号により8ビットデジタルデータを直列形態に変換して、DAC300に出力する。
【0159】
DAC300は、入力されるデジタルデータのビット値に対応するアナログ信号を生成するものであって、DAC300はホールディングラッチ部730から供給されるデータ(Data)のビット値に対応して複数の階調電圧のいずれか1つを選択することで、それに対応するアナログデータ信号を生成して、これを各データラインに出力する役割を果たす。また、DAC300は、n/2個の階調スケール生成部310とn/2個のスイッチング信号生成部とを備える。ここで、1個の階調スケール生成部310と1個のスイッチング信号生成部とによって、2本のデータラインに階調電圧が供給される。すなわち、2本のデータラインの電荷共有(上述)によって、それぞれのデータラインを介して画素に印加される階調電圧を生成する。また、この階調電圧のうち、第1データライン342に対する階調電圧は、第1データラインタイムの期間において生成され、第2データライン344に対する階調電圧は、第2データラインタイムの期間において生成される。
【0160】
本実施形態の場合、DAC300は、パネルに備えられた複数のデータラインのうちの少なくとも2本のデータラインに対して、データラインに存在する寄生キャパシタンス成分と、データラインにそれぞれ接続された画素及びダミー画素のキャパシタンス成分とを、サンプリングキャパシタとホールディングキャパシタとして活用してデータライン間の電荷共有を行い、電荷共有により所望の階調電圧を生成し、生成した階調電圧を該当する画素に提供する。DAC300の構造及び動作についての詳細な説明は、図5〜図8を通して説明したので、省略する。
【0161】
以上説明したように、本実施形態にかかるデータ駆動回路、それを備えた平板表示装置、そのデータ駆動方法によれば、従来のDACに含まれるR−string及びデコーダと、スイッチアレイとを除去することができるので、従来のR−stringタイプのDACに比べてDACの回路面積と消費電力を大幅に低減することが可能であり、さらに、SOP工程を適用してデータ駆動回路を製造する際に増幅部としてのアナログバッファを使用せず済むことにより、閾電圧及び移動度のばらつき問題を有するアナログバッファによるチャンネル間の出力電圧の差によって生じる画質の低下を防止できる。
【0162】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0163】
本発明は、データ駆動回路、それを備えた平板表示装置、そのデータ駆動方法に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0164】
【図1】従来のデータ駆動回路の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した従来のDACの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態にかかる平板表示装置の概略的な構成を示すブロック図である。
【図4】図3に示した平板表示装置の画素部及びダミー画素部とデータ駆動回路の一部の構成を示すブロック図である。
【図5】同実施形態にかかるデジタル−アナログ変換器の構成を示すブロック図である。
【図6】図5に示した階調スケール生成部の構成を示すブロック図である。
【図7】図6の階調スケール生成部に入力されるデジタルデータの一例を示す信号波形図である。
【図8】図6のデジタルデータ入力に対する階調スケール生成部の出力を示すシミュレーション波形図である。
【図9】図3及び図4に示した同実施形態にかかるデータ駆動回路の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0165】
300 DAC
310 階調スケール生成部
312、C_hold サンプリングキャパシタ
314、C_samp ホールディングキャパシタ
316 ディマルチプレクサ
320 リファレンス電圧生成部
330 スイッチング信号生成部
342 第1データライン
344 第2データライン
10 走査駆動部
20 データ駆動部
30 画素部
40、430 画素
50 タイミング制御部
60 ダミー画素部
70、510 ダミー画素
S[1a]、S[1b]〜S[na]、S[nb] 走査ライン
DS[1a]、DS[1b] ダミー走査ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の走査ラインとデータラインとに接続された複数の画素を含む画素部と;
少なくとも2本のダミー走査ラインと前記データラインとに接続された複数のダミー画素を含むダミー画素部と;
前記走査ライン及びダミー走査ラインに走査信号及びダミー走査信号を提供する走査駆動回路と;
入力されるデジタルデータに対応した階調電圧を生成して、前記データラインを介して前記画素に前記階調電圧を提供するデータ駆動回路と;
前記走査駆動回路及びデータ駆動回路を制御するためのタイミング制御部と;
を含み、
前記データ駆動回路は、前記データラインのうちの少なくとも2本のデータラインのそれぞれに存在する寄生キャパシタンス成分及び前記データラインにそれぞれ接続される画素またはダミー画素のキャパシタンス成分を、サンプリングキャパシタ及びホールディングキャパシタとして活用して、前記データライン間の電荷共有により前記階調電圧を生成することを特徴とする、平板表示装置。
【請求項2】
前記走査駆動回路は、前記走査信号を前記複数の走査ラインに順次供給すると同時に、前記ダミー走査信号を前記少なくとも2本のダミー走査ラインに交互に供給することを特徴とする、請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項3】
前記サンプリングキャパシタは、第1データラインに存在する寄生キャパシタンス成分と、前記第1データラインに接続された画素またはダミー画素のキャパシタンス成分とで、具現されることを特徴とする、請求項1または2に記載の平板表示装置。
【請求項4】
前記ホールディングキャパシタは、前記第1データラインに隣接した第2データラインに存在する寄生キャパシタンス成分と、前記第2データラインに接続されたダミー画素または画素のキャパシタンス成分とで、具現されることを特徴とする、請求項3に記載の平板表示装置。
【請求項5】
前記第2データラインに接続されたダミー画素は、前記第1データラインに接続された画素と共に駆動され、
前記第1データラインに接続されたダミー画素は、前記第2データラインに接続された画素と共に駆動されることを特徴とする、請求項4に記載の平板表示装置。
【請求項6】
前記少なくとも2本のデータラインは、隣接する一対のデータラインであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項7】
前記少なくとも2本のデータラインは、同じ色のデータが入力される2本以上のデータラインであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項8】
前記少なくとも2本のデータラインに存在する寄生キャパシタンス成分は、それぞれ2本以上のデータラインに存在する寄生キャパシタンス成分の合算値であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項9】
前記平板表示装置は、有機電界発光表示装置であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の平板表示装置。
【請求項10】
シフトレジスタクロックを生成してサンプリング信号を提供するシフトレジスタ部と;
前記サンプリング信号を供給されて、入力されるデジタルデータ(kビット)をコラムライン毎にサンプリングしてラッチするサンプリングラッチ部と;
前記サンプリングラッチ部でラッチされた前記デジタルデータを、並列形態に伝達されてラッチし、前記デジタルデータを各ビット毎に直列形態に変換して出力するホールディングラッチ部と;
前記ホールディングラッチ部から直列状態に提供された前記デジタルデータのビット値に対応する階調電圧を生成し、生成した前記階調電圧を各データラインに出力するデジタル−アナログ変換器と;
を含み、
前記デジタル−アナログ変換器は、パネルに備えられた複数のデータラインのうちの少なくとも2本のデータラインにそれぞれ存在する寄生キャパシタンス成分及び前記データラインにそれぞれ接続される画素またはダミー画素のキャパシタンス成分を、サンプリングキャパシタ及びホールディングキャパシタとして活用して、前記データライン間の電荷共有により前記階調電圧を生成することを特徴とする、データ駆動回路。
【請求項11】
前記ホールディングラッチ部は、前記シフトレジスタ部で生成された前記シフトレジスタクロック信号を入力されて、前記シフトレジスタクロック信号により、並列状態に入力されたデジタルデータを直列状態に変換して前記デジタル−アナログ変換器に出力することを特徴とする、請求項10に記載のデータ駆動回路。
【請求項12】
前記デジタル−アナログ変換器は、
前記少なくとも2本のデータラインにそれぞれ存在する寄生キャパシタンス成分及び前記データラインにそれぞれ接続される画素またはダミー画素内のキャパシタンス成分を、前記サンプリングキャパシタ及びホールディングキャパシタとして活用して、前記データライン間の電荷共有により所望の前記階調電圧を生成する階調スケール生成部と;
前記階調スケール生成部内に備えられた複数のスイッチに動作制御信号を提供するスイッチング信号生成部と;
リファレンス電圧を生成して前記階調スケール生成部に提供するリファレンス電圧生成部と;
を含むことを特徴とする、請求項10または11に記載のデータ駆動回路。
【請求項13】
前記階調スケール生成部は、
第1データラインに存在する寄生キャパシタンス成分と、前記第1データラインに接続された画素またはダミー画素のキャパシタンス成分とによる前記サンプリングキャパシタと;
第2データラインに存在する寄生キャパシタンス成分と、前記第2データラインに接続されたダミー画素または画素のキャパシタンス成分とによる前記ホールディングキャパシタと;
前記入力されるデジタルデータの各ビット値に応じてハイレベルリファレンス電圧を前記サンプリングキャパシタに提供する第1スイッチと;
前記入力されるデジタルデータの各ビット値に応じてローレベルリファレンス電圧を前記サンプリングキャパシタに提供する第2スイッチと;
前記サンプリングキャパシタとホールディングキャパシタとの間の前記電荷共有のために備えられる第3スイッチと;
前記ホールディングキャパシタの初期化のために前記ホールディングキャパシタに接続される第4スイッチと;
を含むことを特徴とする、請求項12に記載のデータ駆動回路。
【請求項14】
前記第2データラインに接続されたダミー画素は、前記第1データラインに接続された画素と共に駆動され、
前記第1データラインに接続されたダミー画素は、前記第2データラインに接続された画素と共に駆動されることを特徴とする、請求項13に記載のデータ駆動回路。
【請求項15】
前記第1データラインまたは第2データラインに、該当する前記リファレンス電圧を区別して提供するために、前記第1スイッチ及び第2スイッチと、前記第4スイッチとの下段部にそれぞれディマルチプレクサがさらに含まれることを特徴とする、請求項13または14に記載のデータ駆動回路。
【請求項16】
デジタルデータ(kビット)の各ビットがシリアルに入力される段階と;
前記デジタルデータ(kビット)の各ビットが入力されるm番目の期間中に、それぞれパネル上に備えられた少なくとも2本のデータラインのそれぞれに存在する寄生キャパシタンス成分及び前記データラインにそれぞれ接続される画素またはダミー画素内のキャパシタンス成分を、それぞれサンプリングキャパシタ及びホールディングキャパシタとして活用して、前記データライン間の電荷共有が行われる段階と;
最後のk番目の前記電荷共有によってえられた電圧が最終階調電圧として前記データラインを介して前記データラインに接続された画素に印加される段階と;
を含むことを特徴とする、平板表示装置のデータ駆動方法。
【請求項17】
前記サンプリングキャパシタは、第1データラインに存在する寄生キャパシタンス成分と、前記第1データラインに接続された画素またはダミー画素のキャパシタンス成分とで、具現されることを特徴とする、請求項16に記載の平板表示装置のデータ駆動方法。
【請求項18】
前記ホールディングキャパシタは、前記第1データラインに隣接した第2データラインに存在する寄生キャパシタンス成分と、前記第2データラインに接続されたダミー画素または画素のキャパシタンス成分とで、具現されることを特徴とする、請求項17に記載の平板表示装置のデータ駆動方法。
【請求項19】
前記第2データラインに接続されたダミー画素は、前記第1データラインに接続された画素と共に駆動され、
前記第1データラインに接続されたダミー画素は、前記第2データラインに接続された画素と共に駆動されることを特徴とする、請求項18に記載の平板表示装置のデータ駆動方法。
【請求項20】
前記電荷共有は、それぞれm番目の区間内の所定期間ごとに、前記サンプリングキャパシタ及びホールディングキャパシタに格納されたリファレンス電圧を互いに均等に分配することで行われることを特徴とする、請求項16〜18のいずれかに記載の平板表示装置のデータ駆動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−212998(P2007−212998A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−217194(P2006−217194)
【出願日】平成18年8月9日(2006.8.9)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】