ナビゲーションシステム、端末装置、経路案内サーバ、経路案内装置、および、経路案内方法
【課題】誘導案内通りに右折または左折することが難しい場合に利用者の実際の運転状況（運転のしやすさ）を考慮して誘導案内を行うことができることを課題とする。
【解決手段】本発明は、経路探索条件に基づき、道路網情報を用いて案内経路を探索し、経路案内データを出力部を介して出力することにより、案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ車両を案内し、案内経路上の現在位置表示記号の位置に基づいて、車両が第一方向へ進まず進行方向へ進んだかを判定し、車両が第一方向へ進まず進行方向へ進んだと所定回数判定された場合、現在位置に基づき、進行方向の次の分岐点において当該進行方向および第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索する。
【解決手段】本発明は、経路探索条件に基づき、道路網情報を用いて案内経路を探索し、経路案内データを出力部を介して出力することにより、案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ車両を案内し、案内経路上の現在位置表示記号の位置に基づいて、車両が第一方向へ進まず進行方向へ進んだかを判定し、車両が第一方向へ進まず進行方向へ進んだと所定回数判定された場合、現在位置に基づき、進行方向の次の分岐点において当該進行方向および第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、車両用のナビゲーションシステム、端末装置、経路案内サーバ、経路案内装置、および、経路案内方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来から、再探索機能を備えた経路案内装置が開示されている。
【０００３】
例えば、特許文献１に記載の経路探索表示装置では、目的地までの案内経路を探索し、誘導案内中に自車位置が案内経路から外れた場合、自動的に現在の自車位置から目的地までの新しい案内経路の再探索を行っている。
【０００４】
また、特許文献２に記載の車両用経路案内装置では、案内経路から外れた際の車の進行方向を優先して、Ｕターン等をせずに前の案内経路に最短で合流する新たな案内経路を再探索し、誘導案内を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】特開平０５−１０３７７５号公報
【特許文献２】特開平０６−０６８３８９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
しかしながら、従来技術（特許文献１および２等）においては、誘導案内通りに右折または左折することが難しい場合に、利用者の実際の運転状況（例えば、運転のしやすさ）を考慮して誘導案内を行うことができないという問題点を有していた。
【０００７】
具体的には、誘導案内において、例えば、目的地までの誘導案内中に右折または左折の指示（例えば、右折指示）があっても、実際の道路状況では右折または左折するために進入しなければならない車線（例えば、右折するために進入する車線）が渋滞しているため進入できず、車両がそのまま道なりの進行方向へ進まざるを得ないといった場合が考えられる。
【０００８】
この場合、従来技術（特許文献１等）においては、案内経路を逸脱した地点（例えば、右折指示を無視した地点）から目的地までの新たな案内経路の再探索を行うものの、実際の道路状況ではしばらく指示方向（例えば、右方向）への右左折（例えば、右折）が難しいにもかかわらず、その先の交差点において指示方向（例えば、右方向）へ進入可能な道路があれば同様に同じ方向（例えば、右方向）への右左折指示（例えば、右折指示）をする案内経路を再探索し続けることがあるという問題点を有していた。
【０００９】
また、従来技術（特許文献２等）においては、案内経路から外れた時に進行方向を優先してＵターン等をせずに前の案内経路に最短で合流する新たな案内経路を再探索しているものの、上述と同様に、実際の交通状況にそぐわない案内経路（例えば、右折するために進入する車線が渋滞していて入れず、そのまま道なりの進行方向へ進まざるを得ないといった場合であっても、右折指示を示す案内経路）を再探索し続けることがあるという問題を有していた。
【００１０】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、誘導案内通りに右折または左折することが難しい場合に利用者の実際の運転状況（運転のしやすさ）を考慮して誘導案内を行うことができるナビゲーションシステム、端末装置、経路案内サーバ、経路案内装置、および、経路案内方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１１】
このような目的を達成するため、本発明のナビゲーションシステムは、制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバ、および、当該経路案内サーバに遠隔通信可能に接続された、位置取得部と出力部と制御部とを少なくとも備える端末装置を備えた、車両のナビゲーションシステムであって、上記経路案内サーバの上記記憶部は、地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、を備え、上記経路案内サーバの上記制御部は、上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを上記端末装置へ送信する経路探索手段、を備え、上記端末装置の上記制御部は、上記経路案内サーバから送信される上記経路案内データを受信する受信手段と、上記位置取得部にて取得された位置情報を上記車両の現在位置として取得する現在位置取得手段と、上記受信手段により受信した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力手段と、上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定手段と、上記判定手段により上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置を上記経路案内サーバへ送信することにより、当該経路案内サーバの上記経路探索手段を制御して、上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索させる再探索制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【００１２】
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記出力部は、表示部を含み、上記経路探索手段は、探索した上記案内経路および上記案内データに加え上記地図データを更に含む上記経路案内データを上記端末装置へ送信し、上記端末装置の上記制御部は、上記受信手段により受信した上記経路案内データの上記地図データ上に、上記案内経路、および、上記現在位置取得手段により取得された上記現在位置を示す現在位置表示記号を表示した地図表示画面を、上記表示部に表示する地図表示手段、を更に備え、上記案内出力手段は、上記地図表示手段により上記表示部に表示された上記地図表示画面において、上記現在位置表示記号が上記分岐点に位置する場合、当該分岐点にて上記案内データを上記表示部に表示することにより、上記案内経路上の当該分岐点において道なりを示す上記進行方向に対し左右いずれかの上記第一方向へ上記車両を案内することを特徴とする。
【００１３】
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記出力部は、音声出力部を更に含み、上記案内出力手段は、上記分岐点にて上記音声出力部を介して上記案内データを出力して音声案内を実行することにより、上記案内経路上の当該分岐点において道なりを示す上記進行方向に対し左右いずれかの上記第一方向へ上記車両を案内することを特徴とする。
【００１４】
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記道路網情報は、ノードおよびリンクから構成される道路ネットワークデータを含み、上記再探索制御手段は、上記次の分岐点を示す次の出発地のノードに接続されるリンクを、上記進行方向および上記第一方向に接続されたリンクを除く上記第二方向へ接続されたリンクに限定して、当該次の出発地のノードから上記目的地のノードまでの上記案内経路を再探索させることを特徴とする。
【００１５】
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記判定手段は、上記道なり通過回数の計測処理において、上記道なり通過地点と、当該道なり通過地点にて案内された上記第一方向と、上記計測処理の処理回数と、を少なくとも含む処理履歴情報を、上記記憶部の処理履歴情報記憶手段に格納し、上記経路探索手段は、上記処理履歴情報記憶手段に記憶された上記処理履歴情報を参照し、上記案内経路上の分岐点において、当該分岐点が上記第一方向へ案内した上記道なり通過地点であり、かつ、上記処理回数が所定回数以上である場合、当該道なり通過地点において上記第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を探索することを特徴とする。
【００１６】
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記経路探索手段は、上記道なり通過地点において上記第二方向へ進入可能な道路が存在しない場合、当該道なり通過地点以降上記進行方向上で最初にあらわれる上記第二方向へ進入可能な上記道路へ、上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を探索することを特徴とする。
【００１７】
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記処理履歴情報は、上記道なり通過地点において上記車両が上記案内経路にしたがって上記第一方向へ進行できた場合の第一方向通過回数、および、上記再探索制御手段により再探索された上記案内経路にしたがって上記第二方向へ進んだ場合の第二方向通過回数をさらに含むことを特徴とする。
【００１８】
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記経路探索手段は、上記第一方向通過回数および上記第二方向通過回数を用いて統計処理を行うことにより、当該統計処理の結果に基づいて上記道なり通過地点において上記第二方向へ上記車両を案内するか決定し、案内すると決定した場合、上記道なり通過地点において上記第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を探索することを特徴とする。
【００１９】
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記所定回数は、任意に設定可能であることを特徴とする。
【００２０】
また、本発明の端末装置は、経路案内サーバに遠隔通信可能に接続された、位置取得部と出力部と制御部とを少なくとも備える端末装置であって、上記制御部は、上記経路案内サーバから送信される、上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、地図データ上の道路網を示す道路網情報を用いて探索された案内経路および当該案内経路上の分岐点において出力される案内データを少なくとも含む経路案内データを受信する受信手段と、上記位置取得部にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する現在位置取得手段と、上記受信手段により受信した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力手段と、上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定手段と、上記判定手段により上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置を上記経路案内サーバへ送信することにより、当該経路案内サーバを制御して、上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索させる再探索制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【００２１】
また、本発明の経路案内サーバは、位置取得部と出力部とを少なくとも備える端末装置に遠隔通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバであって、上記記憶部は、地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、を備え、上記制御部は、上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索手段と、上記経路探索手段により生成した上記経路案内データを上記端末装置へ送信して、当該経路案内データを当該端末装置の上記出力部を介して出力させることにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力制御手段と、上記端末装置の上記位置取得部にて取得され送信される位置情報である車両の現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定手段と、上記判定手段により上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記端末装置の上記位置取得部にて取得され送信される上記現在位置に基づき、上記経路探索手段により上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索する再探索手段と、を備えたことを特徴とする。
【００２２】
また、本発明の経路案内装置は、位置取得部と出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内装置であって、上記記憶部は、地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、を備え、上記制御部は、少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索手段と、上記位置取得部にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する現在位置取得手段と、上記経路探索手段により生成した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力手段と、上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定手段と、上記判定手段により上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置に基づき、上記経路探索手段により上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索する再探索手段と、を備えたことを特徴とする。
【００２３】
また、本発明の経路案内方法は、制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバ、および、当該経路案内サーバに遠隔通信可能に接続された、位置取得部と出力部と制御部とを少なくとも備える端末装置を備えた、車両のナビゲーションシステムにおいて実行される経路案内方法であって、上記経路案内サーバの上記記憶部は、地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、を備えており、上記経路案内サーバの上記制御部において実行される、上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを上記端末装置へ送信する経路探索ステップと、上記端末装置の上記制御部において実行される、上記経路案内サーバから送信される上記経路案内データを受信する受信ステップと、上記端末装置の上記制御部において実行される、上記位置取得部にて取得された位置情報を上記車両の現在位置として取得する現在位置取得ステップと、上記端末装置の上記制御部において実行される、上記受信ステップにて受信した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力ステップと、上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定ステップと、上記端末装置の上記制御部において実行される、上記判定ステップにて上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置を上記経路案内サーバへ送信することにより、当該経路案内サーバを制御し、上記経路探索ステップにおいて、上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索させる再探索制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【００２４】
また、本発明の経路案内方法は、経路案内サーバに遠隔通信可能に接続された、位置取得部と出力部と制御部とを少なくとも備える端末装置において実行される経路案内方法であって、上記制御部において実行される、上記経路案内サーバから送信される、上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、地図データ上の道路網を示す道路網情報を用いて探索された案内経路および当該案内経路上の分岐点において出力される案内データを少なくとも含む経路案内データを受信する受信ステップと、上記位置取得部にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する現在位置取得ステップと、上記受信ステップにて受信した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力ステップと、上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定ステップと、上記判定ステップにて上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置を上記経路案内サーバへ送信することにより、当該経路案内サーバを制御して、上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索させる再探索制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【００２５】
また、本発明の経路案内方法は、位置取得部と出力部とを少なくとも備える端末装置に遠隔通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバにおいて実行される経路案内方法であって、上記記憶部は、地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、を備えており、上記制御部において実行される、上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索ステップと、上記経路探索ステップにて生成した上記経路案内データを上記端末装置へ送信して、当該経路案内データを当該端末装置の上記出力部を介して出力させることにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力制御ステップと、上記端末装置の上記位置取得部にて取得され送信される位置情報である車両の現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定ステップと、上記判定ステップにて上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記端末装置の上記位置取得部にて取得され送信される上記現在位置に基づき、上記経路探索ステップにて上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索する再探索ステップと、を含むことを特徴とする。
【００２６】
また、経路案内方法は、位置取得部と出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内装置において実行される経路案内方法であって、上記記憶部は、地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、を備えており、上記制御部において実行される、少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索ステップと、上記位置取得部にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する現在位置取得ステップと、上記経路探索ステップにて生成した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力ステップと、上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定ステップと、上記判定ステップにて上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置に基づき、上記経路探索ステップにて上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索する再探索ステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【００２７】
この発明によれば、経路案内サーバにおいて、地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶部に記憶し、案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶部に記憶し、端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、記憶部に記憶された道路網情報を用いて案内経路を探索し、探索した当該案内経路および案内データを少なくとも含む経路案内データを端末装置へ送信し、端末装置において、経路案内サーバから送信される経路案内データを受信し、位置取得部にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得し、受信した経路案内データを出力部を介して出力することにより、案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ車両を案内し、取得される現在位置に基づいて、分岐点において車両が第一方向へ進まず道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から進行方向上の各分岐点において車両が第一方向への案内に対し当該第一方向へ進まずに進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定し、道なり通過回数が所定回数であると判定された場合、取得される現在位置を経路案内サーバへ送信することにより、当該経路案内サーバの経路探索手段を制御して、所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索させるので、経路外れの際に実際の交通状態を考慮した経路を再探索することができ、ドライバーに実際の道路状況にあった最適経路を呈示することができる。
【００２８】
具体的には、従来技術（特許文献１および２等）においては、実際の道路状況ではしばらく指示方向（例えば、右方向）への右左折（例えば、右折）が難しいにもかかわらず、その先の交差点において指示方向（例えば、右方向）へ進入可能な道路があれば同様に同じ方向（例えば、右方向）への右左折指示（例えば、右折指示）をする案内経路を再探索し続けることがあるという問題点を有していたが、本発明においては、車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだと所定回数（例えば、２回）判定された場合、進行方向の次の分岐点（例えば、３回目となる交差点）において当該進行方向および第一方向（例えば、右方向）を除く左右いずれかの第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内することができるという効果を奏する。これにより、本発明は、案内通りに右折または左折することが難しい場合に利用者の実際の運転状況（運転のしやすさ）を考慮して案内を行うことができるという効果を奏する。
【００２９】
また、この発明によれば、出力部は、表示部を含み、経路探索において、探索した案内経路および案内データに加え地図データを更に含む経路案内データを端末装置へ送信し、端末装置において、受信した経路案内データの地図データ上に、案内経路、および、取得された現在位置を示す現在位置表示記号を表示した地図表示画面を、表示部に表示し、案内出力において、表示部に表示された地図表示画面において、現在位置表示記号が分岐点に位置する場合、当該分岐点にて案内データを表示部に表示することにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ車両を案内するので、表示部に地図データとともに案内経路上の分岐点において案内データ（表示案内データ）を表示させることにより、表示案内による案内を行うことできるという効果を奏する。
【００３０】
また、この発明によれば、出力部は、音声出力部を更に含み、案内出力において、分岐点にて音声出力部を介して案内データを出力して音声案内を実行することにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ車両を案内するので、音声出力部に案内経路上の分岐点において案内データ（音声データ）を音声出力させることにより、音声案内による案内を行うことできるという効果を奏する。
【００３１】
また、この発明によれば、道路網情報は、ノードおよびリンクから構成される道路ネットワークデータを含み、再探索において、次の分岐点を示す次の出発地のノードに接続されるリンクを、進行方向および第一方向に接続されたリンクを除く第二方向へ接続されたリンクに限定して、当該次の出発地のノードから目的地のノードまでの案内経路を再探索させるので、地図データの道路上の分岐点を示すノードと、当該ノードを接続するリンクと、当該リンクの距離情報および所要時間情報を少なくとも含むリンクコストデータと、を含む道路網情報を用いて、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクの距離情報および所要時間情報を順次評価し、リンクコストデータが最小となるリンクとノードから構成される案内経路を決定することができるという効果を奏する。
【００３２】
また、この発明によれば、判定における道なり通過回数の計測処理において、道なり通過地点と、当該道なり通過地点にて案内された第一方向と、計測処理の処理回数と、を少なくとも含む処理履歴情報を、記憶部に格納し、経路探索において、記憶部に記憶された処理履歴情報を参照し、案内経路上の分岐点において、当該分岐点が第一方向へ案内した道なり通過地点であり、かつ、処理回数が所定回数以上である場合、当該道なり通過地点において第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索するので、過去の走行パターン（すなわち、処理履歴情報）から、第一方向（例えば、右方向）へ案内しても従わずに道なりに進む可能性が高いと予測し、予め最初の分岐点（例えば、１回目となる交差点）にて第二方向（例えば、左方向）へ案内しておくことができる。具体的には、本発明は、例えば、上述のように、車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだと所定回数（例えば、２回）判定された場合、進行方向の次の分岐点（例えば、３回目となる交差点）において当該進行方向および第一方向（例えば、右方向）を除く左右いずれかの第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内する処理が所定回数（例えば、４回）以上適用された案内経路を車両が再度通過する場合には、所定回数以降（例えば、５回目から）は、案内に従わずに所定回数（例えば、２回）道なりに通過したことを検出せずとも、最初の分岐点（例えば、１回目となる交差点）にて第二方向（例えば、左方向）へ案内することができるので、経路外れの際に過去の走行パターンを更に考慮して案内経路を探索することができるという効果を奏する。
【００３３】
また、この発明によれば、経路探索において、道なり通過地点において第二方向へ進入可能な道路が存在しない場合、当該道なり通過地点以降進行方向上で最初にあらわれる第二方向へ進入可能な道路へ、車両を案内する目的地までの案内経路を探索するので、過去の走行パターンから、第一方向（例えば、右方向）へ案内しても従わずに道なりに進む可能性が高いと予測したが、第一道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）において第二方向（例えば、左方向）へ進入可能な道路が存在しないため、予め最初の分岐点（例えば、１回目となる交差点）で第二方向へ案内できなくとも、次に最初にあらわれる第二方向へ進入可能な道路を有する分岐点（例えば、２回目となる交差点）から車両を案内する目的地までの案内経路を探索することができるという効果を奏する。
【００３４】
また、この発明によれば、処理履歴情報は、道なり通過地点において車両が案内経路にしたがって第一方向へ進行できた場合の第一方向通過回数、および、再探索された案内経路にしたがって第二方向へ進んだ場合の第二方向通過回数をさらに含むので、最初に案内された案内経路どおりに第一方向（例えば、右方向）へ車両が進んだ場合（すなわち、最初の案内が成功した場合）と、最初の案内経路どおりに第一方向（例えば、右方向）へ車両が進まず再探索された案内経路どおりに第二方向（例えば、左方向）へ車両が進んだ場合（すなわち、最初の案内が失敗し、再探索した場合）と含む方向別の通過回数を、経路探索の際に考慮することできる。これにより、本発明は、例えば、第一方向へ進んだ回数が多い場合（例えば、右折回数が左折回数より多い場合）は第二方向へ経路探索をせず、第二方向へ進んだ回数が多い場合（例えば、左折回数が右折回数より多い場合）は第二方向へ探索を行う等、過去の走行パターンに基づいて案内経路をより精度よく探索することができるという効果を奏する。
【００３５】
また、この発明によれば、経路探索において、第一方向通過回数および第二方向通過回数を用いて統計処理を行うことにより、当該統計処理の結果に基づいて道なり通過地点において第二方向へ車両を案内するか決定し、案内すると決定した場合、道なり通過地点において第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索するので、統計処理の一例として、第一方向通過回数の合計および第二方向通過回数の合計に基づいて、例えば、早朝、午前中、午後、夕方、夜間、深夜等の時間帯別に、方向別の通過回数の統計処理を行うことができる。これにより、本発明は、過去の走行パターン（例えば、統計処理により得られた時間帯別の走行パターン）に基づいて案内経路をさらに精度よく探索することができるという効果を奏する。
【００３６】
また、この発明によれば、所定回数は、任意に設定可能であるので、案内が無視された案内経路上の方向（例えば、右方向）とは反対の方向（例えば、左方向）を指示するよう再探索を機能させるまでに必要な連続回数をユーザが自由に設定できるという効果を奏する。これにより、本発明は、例えば、渋滞した車両の列が長い場合は所定回数を多くし（例えば、５回）、逆に短い場合は所定回数を少なくする等（例えば、１回）、実際の道路状況をより考慮して案内を行うことができるという効果を奏する。
【００３７】
なお、上記において、本発明のナビゲーションシステムを一例に効果の説明をしたが、端末装置、経路案内サーバ、経路案内装置、および、経路案内方法においても同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【００３８】
【図１】図１は、第１の実施形態におけるナビゲーションシステムの構成の一例を示すブロック図である。
【図２】図２は、第１の実施形態におけるナビゲーションシステムの処理の一例を示すフローチャートである。
【図３】図３は、本発明における経路探索の一例を示す図である。
【図４】図４は、図３における経路探索にて用いた道路網情報の構成の一例を示す図である。
【図５】図５は、本発明における経路探索の別の一例を示す図である。
【図６】図６は、第２の実施形態における経路案内サーバの構成の一例を示すブロック図である。
【図７】図７は、第２の実施形態における経路案内サーバの処理の一例を示すフローチャートである。
【図８】図８は、第３の実施形態における経路案内装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図９】図９は、第３の実施形態における経路案内装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００３９】
以下に、本発明にかかるナビゲーションシステム、端末装置、経路案内サーバ、経路案内装置、および、経路案内方法並びにプログラムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【００４０】
以下、本発明の構成および処理について、第１の実施形態（ナビゲーションシステム）、第２の実施形態（経路案内サーバ（サーバ主導型））、第３の実施形態（経路案内装置（スタンドアローン型））の順にて詳細に説明する。
【００４１】
［第１の実施形態］
最初に、本発明の第１の実施形態（ナビゲーションシステム）について、図１〜図４を参照して以下に説明する。ここで、図１は、第１の実施形態におけるナビゲーションシステムの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。また、図２は、第１の実施形態におけるナビゲーションシステムの処理の一例を示すフローチャートである。また、図３は、本発明における経路探索の一例を示す図である。また、図４は、図３における経路探索にて用いた道路網情報の構成の一例を示す図である。
【００４２】
［ナビゲーションシステムの構成］
まず、第１の実施形態におけるナビゲーションシステムの構成の一例について、図１を参照して以下に説明する。
【００４３】
図１に示すように、本発明の第１の実施形態のナビゲーションシステムは、概略的に、制御部２０２と記憶部２０６とを少なくとも備える経路案内サーバ２００、および、当該経路案内サーバ２００に遠隔通信可能に接続された、位置取得部１１２と表示部１１４と音声出力部１１６と制御部１０２とを少なくとも備える端末装置１００を備えて構成される。これらナビゲーションシステムの各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。ここで、遠隔通信には、ネットワークを介した通信や、有線・無線通信等を含む。
【００４４】
［経路案内サーバ２００の構成］
ここで、図１において、経路案内サーバ２００は、端末装置１００から送信される経路探索条件を満たす案内経路、当該案内経路に対応する案内地点および案内データ（音声データや表示案内データ等）を経路案内データとして端末装置１００へ送信する等の機能を有する。また、端末装置１００から送信される位置情報に対応する地図データを端末装置１００へ送信する等の機能を有してもよい。経路案内サーバ２００は、通信制御インターフェース部２０４を介してネットワーク３００を経由し、端末装置１００と相互に通信可能に接続されており、制御部２０２と記憶部２０６とを備えて構成される。制御部２０２は、各種処理を行う制御手段であり、経路探索や地図データの送信等を行う。記憶部２０６は、固定ディスク装置等のストレージ手段であり、各種のデータベースやテーブル（道路網情報ファイル２０６ａ、経路探索情報ファイル２０６ｂ、案内地点ファイル２０６ｃ、地図データファイル２０６ｄ、および、処理履歴情報ファイル２０６ｅ等）を格納する。
【００４５】
これら記憶部２０６の各構成要素のうち、道路網情報ファイル２０６ａは、地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路ネットワークデータ記憶手段である。ここで、道路網情報は、ノードおよびリンクから構成される道路ネットワークデータを含む。すなわち、道路網情報ファイル２０６ａは、制御部２０２が、端末装置１００から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクの距離情報および所要時間情報を順次評価し、リンクコストデータが最小となるリンクとノードから構成される案内経路を決定する際に用いる、地図データの道路上の分岐点を示すノードと、当該ノードを接続するリンクと、当該リンクの距離情報および所要時間情報を少なくとも含むリンクコストデータと、を含む道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段である。ここで、ノードは、各ノードごとに緯度および経度を少なくとも含む位置情報に対応付けられている。また、リンクは、各リンクごとに、距離情報（例えば、５０ｍ、１００ｍ、２００ｍ、３００ｍ、５００ｍ、１ｋｍ、５ｋｍ等）や、所要時間情報（例えば、平均走行速度ごとに１分、３分、５分、１０分等）を少なくとも含むリンクコストデータを有する。
【００４６】
また、経路探索情報ファイル２０６ｂは、制御部２０２が、端末装置１００から受信した経路探索条件（例えば、出発地、目的地、出発時刻、到着時刻、利用交通機関等）を満たす少なくとも１つの経路を作成する際に用いる、交通機関の時刻表データと道路網データと利用料金データとを含む経路探索情報を記憶する経路探索情報記憶手段である。ここで、経路探索情報ファイル２０６ｂに記憶される時刻表データは、例えば、電車、飛行機、バス、市電、ロープウェイ、モノレール、ケーブルカー、船等の各交通機関の時刻表を表す数値情報等である。また、経路探索情報ファイル２０６ｂに記憶される道路網データは、徒歩、自転車、自動車、オートバイ等で移動する場合の経路作成に用いる各種の道路等のマップの緯度経度情報や位置情報等である。また、経路探索情報ファイル２０６ｂに記憶される利用料金データは、例えば、電車、飛行機、バス、市電、ロープウェイ、モノレール、ケーブルカー、船等の各交通機関を利用した場合に生じる利用料金や、自動車、オートバイ等で移動する場合に消費する燃料料金等を表す数値情報等であり、制御部２０２が交通費を計算する際に用いてもよい。これら時刻表データと道路網データと利用料金データは、経路探索情報ファイル２０６ｂに予め記憶されており、経路案内サーバ２００の制御部２０２は、定期的にネットワーク３００を介して最新のデータをダウンロードして経路探索情報ファイル２０６ｂに記憶された経路探索情報をアップデートしてもよい。なお、経路探索情報ファイル２０６ｂに記憶される道路網データは、上述の道路網情報ファイル２０６ａに記憶される道路網情報に対応するものである。後述する経路探索部２０２ａは、上述の道路網情報ファイル２０６ａに記憶される道路網情報に加えて、経路探索情報ファイル２０６ｂに記憶された各種データを更に考慮して経路探索をおこなってもよい。
【００４７】
また、案内地点ファイル２０６ｃは、案内経路上の分岐点（案内地点）において出力される案内データ（音声データや表示案内データ等）を記憶する案内データ記憶手段である。すなわち、案内地点ファイル２０６ｃは、制御部２０２が、案内経路上の各ノードに設定された音声案内や表示案内を実行する案内地点（分岐点）と、当該案内地点にて出力される音声データや表示案内データとを対応付けて記憶する案内地点記憶手段である。ここで、案内地点ファイル２０６ｃは、例えば、案内地点を示す座標データ等に対応付けられた「次の交差点を右に曲がってください」や「次の交差点を右に曲がってください」や「目的地に到着しました」等の音声データを記憶する。この音声データは、後述のように端末装置１００の制御部１０２が音声案内を実行する際に用いられる。なお、後述する経路探索部２０２ａは、案内経路に対応する案内地点ファイル２０６ｃに記憶された案内地点および音声データを、経路案内データとして更に加えて端末装置１００へ送信してもよい。また、案内データファイル２０６ｂは、分岐点における案内経路（誘導経路）の進行方向に対応付けられたターンバイターン（ＴＢＴ）等の表示案内データを記憶しており、この表示案内データは、後述のように端末装置１００の制御部１０２が表示案内を実行する際に用いられる。ここで、ＴＢＴとは、右左折等の案内（誘導）を画面に表示する矢印ナビゲーションである。
【００４８】
また、地図データファイル２０６ｄは、制御部２０２が、端末装置１００から送信される位置情報に対応する地図データを端末装置１００へ送信する際に用いる、緯度、経度、高さ情報を含む位置情報に対応付けて記憶する地図データ記憶手段である。ここで、地図データファイル２０６ｄに記憶される地図データは、本発明において、主に、例えば、ＧＰＳ等で使用する全国および各地方の道路地図等の屋外地図データである。また、地図データファイル２０６ｄは、例えば高さ情報を持つ建築物（例えば、立体駐車場等）に関するフロア案内地図等の屋内地図データをさらに記憶してもよい。これら屋外地図データや屋内地図データは、地図データファイル２０６ｄに予め記憶されており、経路案内サーバ２００の制御部２０２は、定期的にネットワーク３００を介して最新のデータをダウンロードして地図データファイル２０６ｄに記憶された屋外地図データおよび屋内地図データをアップデートしてもよい。なお、地図データファイル２０６ｄに記憶される地図データは、上述の道路網情報ファイル２０６ａの地図データに対応するものである。後述する経路探索部２０２ａは、地図データファイル２０６ｄに記憶された地図データを参照して経路案内データに加えてもよい。
【００４９】
また、処理履歴情報ファイル２０６ｅは、後述する経路探索部２０２ａが案内経路を探索する際に用いられる、道なり通過地点と、当該道なり通過地点にて案内された第一方向と、計測処理の処理回数と、を少なくとも含む処理履歴情報を記憶する処理履歴情報記憶手段である。ここで、処理履歴情報は、道なり通過地点において車両が案内経路にしたがって第一方向へ進行できた場合の第一方向通過回数、および、後述する再探索制御部１０２ｅにより再探索された案内経路にしたがって第二方向へ進んだ場合の第二方向通過回数をさらに含んでもよい。また、処理履歴情報は、道なりを示す進行方向へ進んだ場合の道なり通過回数を含んでもよい。なお、処理履歴情報ファイル２０６ｅに記憶される処理履歴情報は、後述する判定部１０２ｄの処理の際に処理履歴情報ファイル２０６ｅに格納され、随時更新される。
【００５０】
ここで、処理履歴情報ファイル２０６ｅは、上記通過回数（例えば、第一方向通過回数、第二方向通過回数、道なり通過回数等）を、時間帯（例えば、早朝、午前中、午後、夕方、夜間、深夜等）、曜日（月曜、火曜、水曜、木曜、金曜、土曜、日曜）、天候（例えば、晴れ、曇り、雨、雪等）、車両種（例えば、大型車、中型車、小型車）などに対応付けて処理履歴情報を記憶してもよい。
【００５１】
また、制御部２０２は、ＯＳ（Ｏｐｅｒａｔｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部２０２は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部２０２は、機能概念的に、経路探索部２０２ａ等を備えて構成される。
【００５２】
このうち、経路探索部２０２ａは、端末装置１００から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル２０６ａに記憶された道路網情報を用いて案内経路を探索し、探索した当該案内経路および案内データを少なくとも含む経路案内データを端末装置１００へ送信する経路探索手段である。ここで、経路探索部２０２ａは、探索した案内経路および案内データに加え地図データを更に含む経路案内データを端末装置１００へ送信してもよい。また、道路網情報は、ノードおよびリンクから構成される道路ネットワークデータを含む。すなわち、経路探索部２０２ａは、端末装置１００から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル２０６ａに記憶された道路ネットワークデータを用いて、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクの距離情報および所要時間情報を順次評価し、リンクコストデータが最小となるリンクとノードから構成される案内経路を決定し、決定した案内経路、および、端末装置１００から送信される位置情報に対応する地図データを少なくとも含む経路案内データを端末装置１００へ送信する経路探索手段である。ここで、経路探索部２０２ａは、案内経路に対応する案内地点ファイル２０６ｃに記憶された案内地点および案内データ（音声データや表示案内データ等）を、経路案内データとして更に加えて端末装置１００へ送信してもよい。
【００５３】
ここで、経路探索部２０２ａは、処理履歴情報ファイル２０６ｅに記憶された処理履歴情報を参照し、案内経路上の分岐点において、当該分岐点が第一方向へ案内した道なり通過地点であり、かつ、処理回数が所定回数以上である場合、当該道なり通過地点において第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路探索部２０２ａは、道なり通過地点において第二方向へ進入可能な道路が存在しない場合、当該道なり通過地点以降進行方向上で最初にあらわれる第二方向へ進入可能な道路へ、車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路探索部２０２ａは、第一方向通過回数および第二方向通過回数を用いて統計処理を行うことにより、当該統計処理の結果に基づいて道なり通過地点において第二方向へ車両を案内するか決定し、案内すると決定した場合、道なり通過地点において第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。
【００５４】
［端末装置１００の構成］
また、図１において、端末装置１００は、経路案内サーバ２００にアクセスし、経路案内サーバ２００への現在位置の送信や地図データの受信を行い、また、受信した地図データ上に、探索された案内経路を表示し、位置取得部１１２にて取得された現在位置を示す現在位置表示記号を表示した地図表示画面を、表示部１１４に表示する等の機能を有する。また、端末装置１００は、案内経路上に設定された案内地点に対応する案内データ（音声データや表示案内データ等）を、出力部（音声出力部１１６や表示部１１４）を介して出力することにより、音声案内や表示案内を実行する等の機能を有してもよい。
【００５５】
また、端末装置１００は、例えば、一般に市販されるデスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置や、携帯電話やＰＨＳやＰＤＡ等の携帯通信端末装置などである。本発明において、端末装置１００は、主に、例えば、カーナビゲーションを行う車載の情報処理端末である。また、端末装置１００は、リアルタイムに現在位置を反映させたナビゲーション案内を行えるよう、ＧＰＳ機能やＩＭＥＳ機能等を有する位置取得部１１２を備えている。また、端末装置１００は、経路案内サーバ２００から受信した経路案内データや地図データ等に基づいて描画した各種記号を含む地図表示画面等を表示する表示部１１４（例えば、液晶や有機ＥＬ等から構成されるディスプレイやモニタ等）と、音声データを出力する音声出力部１１６（例えば、スピーカー）と、経路案内サーバ２００へ送信する経路探索条件の入力を行う入力部（図示せず）（例えば、キー入力部、タッチパネル、キーボード、マイク等）とを備えている。また、入出力制御インターフェース部１０８は、位置取得部１１２、表示部１１４、音声出力部１１６、入力部等の制御を行う。なお、本発明において、出力部は、表示部１１４および音声出力部１１６を含んで構成される。
【００５６】
ここで、位置取得部１１２は、衛星航法システム（ＧＰＳ）を利用したＧＰＳレシーバで受信した自車両の位置情報、方位センサにて検出した方位情報、距離センサにて検出した距離情報、および、地図データに基づいて自車両の現在位置を示す位置情報を取得する位置取得手段である。ここで、方位センサには、車両の絶対走行方位を検出する地磁気センサおよび車両の相対走行方位を検出する光ジャイロが使用される。また、距離センサは、車両の回転に応じたパルスを発生させ、車輪の回転数により走行距離を検出する。また、位置取得部１１２は、各車両に搭載された通信装置の車車間通信から自車位置を示す位置情報を取得してもよい。
【００５７】
また、位置取得部１１２は、位置発信装置から発信される位置情報信号を受信する位置取得手段であってもよい。ここで、位置発信装置は、緯度、経度、高度（高さ情報）に関する位置情報信号（ＧＰＳ信号）を発信するＧＰＳ装置であってもよく、また、ＧＰＳ信号と類似した特徴を持つ位置情報信号を用いて屋内測位を可能とするＩＭＥＳ（Ｉｎｄｏｏｒ Ｍｅｓｓａｇｅ Ｓｙｓｔｅｍ）技術を実現するＩＭＥＳ装置であってもよい。なお、ＩＭＥＳ技術は測位衛星システムである準天頂衛星の枠組みから発案されたシステムである。また、位置発信装置は、建物（例えば、立体駐車場）内の各フロアの各所に任意に設置される小型発信装置であってもよい。なお、この小型発信装置には、設置場所に応じた自己位置情報（位置ＩＤ等）が割り振られている。そして、端末装置１００が通信可能範囲に入ると、端末装置１００は、小型発信装置から送信される自己位置情報を位置情報信号として受信する。この際の通信方式は、例えば、ＲＦＩＤ（Ｒａｄｉｏ Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ Ｉｄｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ）タグシステムやＢｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）等の各種近距離無線方式や、赤外線通信方式等であってもよい。本発明において、制御部１０２は、位置取得部１１２にて取得した位置情報信号から、緯度、経度、および、高さ情報を含む位置情報を抽出する。
【００５８】
また、通信制御インターフェース部１０４は、通信回線や電話回線等に接続されるアンテナやルータ等の通信装置（図示せず）に接続されるインターフェースであり、端末装置１００とネットワーク３００との間における通信制御を行う機能を有する。すなわち、通信制御インターフェース部１０４は、端末装置１００や経路案内サーバ２００や各車両に搭載された通信装置等の外部機器と通信回線を介してデータを通信する機能を有している。また、ネットワーク３００は、端末装置１００と経路案内サーバ２００等の外部機器とを相互に接続する機能を有し、例えば、インターネット、電話回線網（携帯端末回線網、一般電話回線網を含む。）、イントラネット、電力線通信（ＰＬＣ）等であってもよい。
【００５９】
また、制御部１０２は、ＯＳ（Ｏｐｅｒａｔｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部１０２は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部１０２は、機能概念的に、受信部１０２ａ、現在位置取得部１０２ｂ、地図表示部１０２ｃ、判定部１０２ｄ、再探索制御部１０２ｅ、および、案内出力部１０２ｆを備えて構成される。
【００６０】
このうち、受信部１０２ａは、経路案内サーバ２００から送信される経路案内データを受信する受信手段である。ここで、受信部１０２ａは、経路案内サーバ２００から送信される、探索された案内経路に対応する案内地点ファイル２０６ｃに記憶された案内地点および音声データを更に加えた経路案内データを受信してもよい。また、受信部１０２ａは、経路案内サーバ２００から送信される地図データを受信してもよい。
【００６１】
また、現在位置取得部１０２ｂは、位置取得部１１２にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する現在位置取得手段である。また、現在位置取得部１０２ｂは、位置取得部１１２にて位置発信装置より受信した位置情報信号から、緯度、経度、高さ情報を含む位置情報を抽出することにより、抽出した当該位置情報を車両の現在位置として取得してもよい。
【００６２】
また、地図表示部１０２ｃは、受信部１０２ａにより受信した経路案内データの地図データ上に、案内経路、および、現在位置取得部１０２ｂにより取得された現在位置を示す現在位置表示記号を表示した地図表示画面を、表示部１１４に表示する地図表示手段である。
【００６３】
また、判定部１０２ｄは、現在位置取得部１０２ｂにより取得される現在位置に基づいて、分岐点において車両が第一方向へ進まず道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から進行方向上の各分岐点において車両が第一方向への案内に対し当該第一方向へ進まずに進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定手段である。ここで、計測処理において、第一方向への案内は、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａにより再探索された案内経路における案内（音声、表示の両方を含む。）である。また、判定部１０２ｄは、道なり通過回数の計測処理において、道なり通過地点と、当該道なり通過地点にて案内された第一方向と、計測処理の処理回数と、を少なくとも含む処理履歴情報を、記憶部２０６の処理履歴情報ファイル２０６ｅに格納に格納してもよい。
【００６４】
また、再探索制御部１０２ｅは、判定部１０２ｄにより道なり通過回数が所定回数であると判定された場合、現在位置取得部１０２ｂにより取得される現在位置を経路案内サーバ２００へ送信することにより、当該経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａを制御して、所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索させる再探索制御手段である。ここで、再探索制御部１０２ｅは、次の分岐点を示す次の出発地のノードに接続されるリンクを、進行方向および第一方向に接続されたリンクを除く第二方向へ接続されたリンクに限定して、当該次の出発地のノードから目的地のノードまでの案内経路を再探索させてもよい。また、所定回数は、任意に設定可能であってもよい。なお、本発明において、所定回数は、道なり通過回数や道なり通過回数の計測処理の処理回数に対し設定される。
【００６５】
また、案内出力部１０２ｆは、受信部１０２ａにより受信した経路案内データを出力部を介して出力することにより、案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力手段である。ここで、案内出力部１０２ｆは、地図表示部１０２ｃにより表示部１１４に表示された地図表示画面において、現在位置表示記号が分岐点に位置する場合、当該分岐点にて案内データ（例えば、表示案内データ）を表示部１１４に表示することにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ車両を案内してもよい。また、案内出力部１０２ｆは、分岐点にて音声出力部１１６を介して案内データ（音声データ）を出力して音声案内を実行することにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ車両を案内してもよい。
【００６６】
以上で、第１の実施形態におけるナビゲーションシステムの構成の一例の説明を終える。
【００６７】
［ナビゲーションシステムの処理］
次に、このように構成された第１の実施形態におけるナビゲーションシステムの処理について、以下に、図２から図４を参照して詳細に説明する。
【００６８】
図２に示すように、まず、端末装置１００の制御部１０２は、ユーザにより入力部を介して入力された少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を、経路探索サーバ２００へ送信する（ステップＳＡ−１）。ここで、端末装置１００の現在位置取得部１０２ｂは、位置取得部１１２にて取得された位置情報を車両の現在位置を示す出発地として経路探索サーバ２００へ送信してもよい。
【００６９】
そして、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａは、ステップＳＡ−１において端末装置１００の制御部１０２の処理により送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル２０６ａに記憶された道路網情報を用いて案内経路を探索し、探索した当該案内経路および案内データを少なくとも含む経路案内データを端末装置１００へ送信する（ステップＳＡ−２）。ここで、経路探索部２０２ａは、探索した案内経路および案内データに加え地図データを更に含む経路案内データを端末装置１００へ送信してもよい。また、道路網情報は、ノードおよびリンクから構成される道路ネットワークデータを含む。すなわち、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａは、ステップＳＡ−１において端末装置１００の制御部１０２の処理により送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル２０６ａに記憶された道路ネットワークデータを用いて、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクの距離情報および所要時間情報を順次評価し、リンクコストデータが最小となるリンクとノードから構成される案内経路を決定し、決定した案内経路、および、端末装置１００から送信される位置情報に対応する地図データを少なくとも含む経路案内データを端末装置１００へ送信する。ここで、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａは、探索された案内経路に対応する案内地点ファイル２０６ｃに記憶された案内地点および案内データ（音声データや表示案内データ等）を、経路案内データとして更に加えて端末装置１００へ送信してもよい。
【００７０】
また、ステップＳＡ−２において、経路探索部２０２ａは、処理履歴情報ファイル２０６ｅに記憶された処理履歴情報を参照し、案内経路上の分岐点（例えば、１回目となる交差点）において、当該分岐点が第一方向（例えば、右方向）へ案内した道なり通過地点であり、かつ、処理回数が所定回数以上（例えば、４回以上）である場合、当該道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）において第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路探索部２０２ａは、道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）において第二方向（例えば、左方向）へ進入可能な道路が存在しない場合、当該道なり通過地点以降進行方向上で最初にあらわれる第二方向へ進入可能な道路（例えば、左方向へ侵入可能な道路を有する２回目となる交差点）へ、車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路探索部２０２ａは、第一方向通過回数（例えば、右方向の通過回数が３回）および第二方向通過回数（例えば、左方向の通過回数が７回）を用いて統計処理を行うことにより、当該統計処理の結果に基づいて道なり通過地点において第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内するか決定し、案内すると決定した場合（例えば、左方向の通過回数が右方向の通過回数よりも多いと判定された場合）、道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）において第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。
【００７１】
そして、端末装置１００の受信部１０２ａは、ステップＳＡ−２において経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａの処理により送信される経路案内データを受信する（ステップＳＡ−３）。ここで、受信部１０２ａは、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａの処理により送信される、探索された案内経路に対応する案内地点ファイル２０６ｃに記憶された案内地点および案内データ（音声データや表示案内データ等）を更に加えた経路案内データを受信してもよい。
【００７２】
そして、端末装置１００の現在位置取得部１０２ｂは、位置取得部１１２にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する（ステップＳＡ−４）。また、端末装置１００の現在位置取得部１０２ｂは、位置取得部１１２にて位置発信装置より受信した位置情報信号から、緯度、経度、高さ情報を含む位置情報を抽出することにより、抽出した当該位置情報を車両の現在位置として取得してもよい。
【００７３】
そして、端末装置１００の地図表示部１０２ｃは、ステップＳＡ−３において受信部１０２ａの処理により受信した経路案内データの地図データ上に、案内経路、および、ステップＳＡ−４において現在位置取得部１０２ｂの処理により取得された現在位置を示す現在位置表示記号を表示した地図表示画面を、表示部１１４に表示する（ステップＳＡ−５）。
【００７４】
そして、端末装置１００の案内出力部１０２ｆは、受信部１０２ａの処理により受信した経路案内データを出力部を介して出力することにより、案内経路上の分岐点（例えば、１回目となる交差点）において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向（例えば、右方向）へ上記車両を案内する（ステップＳＡ−６）。ここで、端末装置１００の案内出力部１０２ｆは、地図表示部１０２ｃの処理により表示部１１４に表示された地図表示画面において、現在位置表示記号が分岐点に位置する場合、当該分岐点にて案内データ（例えば、右折矢印等の表示案内データ）を表示部１１４に表示することにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内してもよい。また、端末装置１００の案内出力部１０２ｆは、分岐点にて音声出力部１１６を介して案内データ（音声データ）を出力して音声案内（例えば、「次の交差点を右に曲がってください。」等）を実行することにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内してもよい。
【００７５】
そして、端末装置１００の判定部１０２ｄは、ステップＳＡ−４において現在位置取得部１０２ｂの処理により取得される現在位置に基づいて、分岐点（例えば、１回目となる交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず道なりを示す進行方向へ進んだか（すなわち、案内経路から外れたか）を判定する（ステップＳＡ−７）。
【００７６】
そして、端末装置１００の判定部１０２ｄは、ステップＳＡ−７において判定部１０２ｄの処理により車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだ（すなわち、案内経路から外れた）と判定された場合（ステップＳＡ−７：Ｙｅｓ）、さらに、分岐点（例えば、１回目となる交差点）において道なり通過地点が設定されているかを判定し（ステップＳＡ−８）、道なり通過地点が設定されていないと判定した場合（ステップＳＡ−８：Ｎｏ）、分岐点（例えば、１回目となる交差点）を道なり通過地点として設定し（ステップＳＡ−９）、道なり通過回数を計測する（ステップＳＡ−１０）。すなわち、この場合、道なり通過回数を「１回」と計測する。一方、端末装置１００の判定部１０２ｄは、分岐点（例えば、１回目となる交差点）において道なり通過地点が設定されていると判定した場合（ステップＳＡ−８：Ｙｅｓ）、次の分岐点（例えば、２回目となる交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだかを判定することにより、道なり通過回数の計測を行う（ステップＳＡ−１０）。ここで、ステップＳＡ−８〜ＳＡ−１０の処理を道なり通過回数の計測処理とする。また、端末装置１００の判定部１０２ｄは、道なり通過回数の計測処理において、道なり通過地点と、当該道なり通過地点にて案内された第一方向と、計測処理の処理回数と、を少なくとも含む処理履歴情報を、記憶部２０６の処理履歴情報ファイル２０６ｅに格納に格納してもよい。
【００７７】
そして、端末装置１００の判定部１０２ｄは、道なり通過回数が所定回数（例えば、２回）連続したか（すなわち、所定回数（例えば、２回）連続して案内経路を外れたか）を判定する（ステップＳＡ−１１）。ここで、所定回数は、任意に設定可能であってもよい。なお、本発明において、所定回数は、道なり通過回数や道なり通過回数の計測処理の処理回数に対し設定される。
【００７８】
このように、端末装置１００の判定部１０２ｄは、現在位置取得部１０２ｂの処理により取得される現在位置に基づいて、分岐点（例えば、１回目の交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し（ステップＳＡ−７）、当該進行方向へ進んだと判定した場合（ステップＳＡ−７：Ｙｅｓ）、当該分岐点（例えば、１回目の交差点）を道なり通過地点として設定する。そして、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａは、当該道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）以降進行方向上で最初にあらわれる分岐点（例えば、２回目となる交差点）において、第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を再探索する。そして、端末装置１００の判定部１０２ｄは、当該分岐点（例えば、２回目の交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）への案内（音声、表示の両方を含む。）に対し当該第一方向へ進まずに進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い（ステップＳＡ−８〜ＳＡ−１０）、当該道なり通過回数が所定回数（例えば、２回）であるかを判定する（ステップＳＡ−１１）。
【００７９】
そして、端末装置１００の再探索制御部１０２ｅは、ステップＳＡ−１１において判定部１０２ｄの処理により車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだとの判定が所定回数連続しなかった（例えば、１回のみであった）と判定された場合（ステップＳＡ−１１：Ｎｏ）、ステップＳＡ−４において現在位置取得部１０２ｂの処理により取得される現在位置を経路案内サーバ２００へ送信することにより、ステップＳＡ−２に戻り、当該経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａを制御して、進行方向の次の分岐点（例えば、２回目となる交差点）において当該進行方向を除く第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索させるよう要求する（ステップＳＡ−１２）。その後、端末装置１００の制御部１０２は、ステップＳＡ−３以降の処理を後述するステップＳＡ−１４において目的地に到着したと判定されるまで繰り返す。
【００８０】
一方、端末装置１００の再探索制御部１０２ｅは、ステップＳＡ−１１において判定部１０２ｄの処理により車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだと所定回数（例えば、２回）連続して判定された場合、ステップＳＡ−４において現在位置取得部１０２ｂの処理により取得される現在位置を経路案内サーバ２００へ送信することにより、ステップＳＡ−２に戻り、当該経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａを制御して、進行方向の次の分岐点（例えば、３回目となる交差点）において当該進行方向および第一方向（例えば、右方向）を除く左右いずれかの第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索させるよう要求する（ステップＳＡ−１３）。ここで、端末装置１００の再探索制御部１０２ｅは、次の分岐点（例えば、３回目となる交差点）を示す次の出発地のノードに接続されるリンクを、進行方向および第一方向（例えば、右方向）に接続されたリンクを除く第二方向（例えば、左方向）へ接続されたリンクに限定して、当該次の出発地のノードから目的地のノードまでの案内経路を再探索させるよう要求してもよい。その後、端末装置１００の制御部１０２は、ステップＳＡ−３以降の処理を、後述するステップＳＡ−１４において目的地に到着したと判定されるまで繰り返す。
【００８１】
ここで、ステップＳＡ−７に戻り、端末装置１００の判定部１０２ｄの処理により、車両が第一方向（例えば、右方向）へ進んだ（すなわち、案内経路通り進んだ）と判定された場合（ステップＳＡ−７：Ｎｏ）、ステップＳＡ−１４へ進み、端末装置１００の制御部１０２は、ステップＳＡ−５において地図表示部１０２ｃの処理により表示された地図表示画面において、表示部１１４に表示された案内経路上の現在位置表示記号の位置に基づいて、車両が目的地に到着したかを判定する（ステップＳＡ−１４）。
【００８２】
そして、端末装置１００の制御部１０２は、ステップＳＡ−１４において車両が目的地に到着したと判定された場合（ステップＳＡ−１４：Ｙｅｓ）、そのまま処理を終了する。ここで、端末装置１００の案内出力部１０２ｆは、ステップＳＡ−３において受信部１０２ａの処理により受信された経路案内データに基づき、案内地点に対応する音声データを、音声出力部１１６を介して出力することにより、音声案内（例えば、「目的地に到着しました。」等）を実行してもよい。
【００８３】
一方、端末装置１００の制御部１０２は、ステップＳＡ−１４において車両が目的地に到着していないと判定された場合（ステップＳＡ−１４：Ｎｏ）、ステップＳＡ−４に戻り、それ以降の処理をステップＳＡ−１４において目的地に到着したと判定されるまで繰り返す。
【００８４】
ここで、図３〜図５を参照し、本発明における経路探索の一例と、図３における経路探索にて用いた道路ネットワークデータの構成の一例と、本発明における経路探索の別の一例について説明する。なお、図３〜図５に示す一例は、本実施形態に限らず、他の実施形態においても同様に適用できる。
【００８５】
図３に示すように、例えば、車両Ｍが目的地までの案内経路を走行中であり、所定回数を２回に設定している場合の経路探索の一例を想定する。この場合、車両Ｍの走行中に分岐点Ａにおいて端末装置１００が右折案内をしても、右折するために進入しなければならない右車線が渋滞しているため右折車線に入ることができず、そのため車両Ｍは右折できずにそのまま道なりに進んでしまうことがある。本発明では、分岐点Ａにおいて、案内方向へ右折せずに道なりに車両Ｍが直進したことを端末装置１００の判定部１０２ｄの処理により検出すると、再探索制御部１０２ｅは、車両Ｍの現在位置から目的地までの経路の再探索を行う。そして、再探索制御部１０２ｅの処理による経路再探索の結果、次の分岐点Ｂを右折する経路が探索される。しかし、分岐点Ａと同様に、分岐点Ｂにおいて端末装置１００が右折案内をしても、右折するために進入しなければならない右車線が渋滞しているため右折車線に入ることができず、そのため車両Ｍは右折できずにそのまま道なりに進んでしまう。そして、再度、分岐点Ｂにおいての右折指示案内に対しても車両Ｍが道なりに進んだことを端末装置１００の判定部１０２ｄの処理により検出すると、再探索制御部１０２ｅは、次の分岐点Ｃでは右折指示案内を行わずに左折指示案内を行う。
【００８６】
また、図４に示す道路ネットワークデータは、図３における経路探索にて用いた道路ネットワークデータの構成の一例である。図４において、丸印はノードを示し、ノード間の線はリンクを示している。車両Ｍが、ノード１の存在する分岐点Ａにおいての右折指示に従わずに道なりに進み、その後ノード２の存在する分岐点Ｂにおいての右折指示に対しても道なりに進んだことを端末装置１００の判定部１０２ｄの処理により検出すると、再探索制御部１０２ｅは、その先の分岐点Ｃに存在するノード３において、ノード３から右方向にのびるリンク４と道なり方向にのびるリンク５以外のリンク、すなわちリンク６をノード３からの出発リンクとした経路を再探索する。
【００８７】
また、図５に示すように、例えば、車両Ｍが目的地までの案内経路を走行中であり、所定回数（道なり通過回数に設定される所定回数）を２回に設定している場合の経路探索の別の一例を想定する。この場合、判定部１０２ｄの処理により、分岐点Ａ、分岐点Ｂにおける右折指示案内に対してそのまま道なりに進んだことが検出されると、再探索制御部１０２ｅの処理により、次の分岐点Ｃでは右折指示案内をせずに左折指示案内を行う。すなわち、判定部１０２ｄの処理により道なり通過回数の計測処理を行い、計測処理の結果に基づいて、再探索制御部１０２ｅの処理により案内経路を再探索する。
【００８８】
ここで、所定回数（道なり通過回数の計測処理の処理回数に設定される所定回数）を４回と設定した場合を想定する。その後、車両Ｍが上記道なり通過回数の計測処理を行い再探索した案内経路を再び利用した場合において、分岐点Ａ、分岐点Ｂにおいて右折指示案内に従わず道なりに進んだ回数（道なり通過回数）が４回までは、上述のように次の分岐点Ｃにおいて左折指示案内をする。
【００８９】
一方、所定回数（道なり通過回数の計測処理の処理回数に設定される所定回数）が４回以上になると、５回目からはその案内経路を通る際に、道なり通過回数を計測し所定回数（道なり通過回数に設定される所定回数）が２回連続するか判定しなくとも、分岐点Ａの時点で左折指示案内を行う。ここで、所定回数（道なり通過回数の計測処理の処理回数に設定される所定回数）は、連続して適用された回数でも、累積回数であってもよい。
【００９０】
このように、図５において太線矢印にて示すように、道なり通過回数計測処理が所定回数（例えば、４回）以上適用された案内経路を再び利用する場合、最初の分岐点（例えば、道なり通過点である、１回目となる交差点）において予め第二方向（例えば、左方向）に案内する。
【００９１】
なお、上記図３〜図５は、車両Ｍが道路の左側車線を走行する一例を説明したが、車両Ｍが道路の右側車線を走行する場合であっても同様である。
【００９２】
以上で、第１の実施形態におけるナビゲーションシステムの処理の説明を終える。
【００９３】
［第２の実施形態］
続いて、本発明の第２の実施形態（経路案内サーバ２００（サーバ主導型））について、図６および図７を参照して以下に説明する。ここで、図６は、第２の実施形態における経路案内サーバ２００の構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。また、図７は、第２の実施形態における経路案内サーバ２００の処理の一例を示すフローチャートである。
【００９４】
なお、第２の実施形態においては、経路案内サーバ２００にて端末装置１００の表示部１１４に表示させる地図データや音声出力部１１６に出力させる音声データを生成し、これらのデータを端末装置１００へ送信することにより、当該端末装置１００を表示部１１４や音声出力部１１６として機能させている。また、第２の実施形態において、端末装置１００は、経路案内サーバ２００からリアルタイムに経路案内を行えるよう、位置取得部１１２にて取得された現在位置を示す位置情報を経路案内サーバ２００へ送信している。このように、第２の実施形態は、経路案内サーバ２００にてサーバ主導で処理を行う点がその他の実施形態と異なる。
【００９５】
［経路案内サーバ２００（サーバ主導型）の構成］
まず、第２の実施形態における経路案内サーバ２００（サーバ主導型）の構成の一例について、図６を参照して以下に説明する。
【００９６】
図６に示すように、本発明の第２の実施形態の経路案内サーバ２００は、位置取得部１１２と表示部１１４と音声出力部１１６とを少なくとも備える端末装置１００に遠隔通信可能に接続され、制御部２０２と記憶部２０６とを少なくとも備えて構成される。これら経路案内サーバ２００および端末装置１００の各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。ここで、遠隔通信には、ネットワークを介した通信や、有線・無線通信等を含む。
【００９７】
図６において、経路案内サーバ２００は、端末装置１００から送信される経路探索条件を満たす案内経路および地図データを少なくとも含む経路案内データに基づき、地図データ上に案内経路と現在位置表示記号を表示した地図表示画面を生成して端末装置１００へ送信することにより、端末装置１００の表示部１１４に表示させ、案内経路上を車両が第一方向へ進まず進行方向へ所定回数連続して進んだと判定した場合、進行方向の次の分岐点において当該進行方向および第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索する等の機能を有する。また、経路案内サーバ２００は、案内経路に対応する案内地点および音声データを更に含む経路案内データを端末装置１００へ送信して、端末装置１００の音声出力部１１６を介して音声案内を行わせる等の機能を有していてもよい。
【００９８】
なお、経路案内サーバ２００における通信制御インターフェース部２０４および記憶部２０６（道路網情報ファイル２０６ａ、経路探索情報ファイル２０６ｂ、案内地点ファイル２０６ｃ、および、地図データファイル２０６ｄ、処理履歴情報ファイル２０６ｅ等）の機能、また、端末装置１００における位置取得部１１２、表示部１１４、および、音声出力部１１６の機能は、第１の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【００９９】
また、図６において、制御部２０２は、ＯＳ（Ｏｐｅｒａｔｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部２０２は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部２０２は、機能概念的に、経路探索部２０２ａ、地図表示生成部２０２ｂ、表示制御部２０２ｃ、判定部２０２ｄ、再探索部２０２ｅ、および、案内出力制御部２０２ｆを備えて構成される。
【０１００】
このうち、経路探索部２０２ａは、端末装置１００から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル２０６ａに記憶された道路網情報を用いて案内経路を探索し、探索した当該案内経路および案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索手段である。ここで、経路探索部２０２ａは、探索した案内経路および案内データに加え地図データを更に含む経路案内データを生成してもよい。また、道路網情報は、ノードおよびリンクから構成される道路ネットワークデータを含む。すなわち、経路探索部２０２ａは、端末装置１００から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル２０６ａに記憶された道路ネットワークデータを用いて、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクの距離情報および所要時間情報を順次評価し、リンクコストデータが最小となるリンクとノードから構成される案内経路を決定し、決定した案内経路、および、端末装置１００から送信される位置情報に対応する地図データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索手段である。ここで、経路探索部２０２ａは、案内経路に対応する案内地点ファイル２０６ｃに記憶された案内地点および案内データ（音声データや表示案内データ等）を更に加えて経路案内データを生成してもよい。
【０１０１】
ここで、経路探索部２０２ａは、処理履歴情報ファイル２０６ｅに記憶された処理履歴情報を参照し、案内経路上の分岐点において、当該分岐点が第一方向へ案内した道なり通過地点であり、かつ、処理回数が所定回数以上である場合、当該道なり通過地点において第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路探索部２０２ａは、道なり通過地点において第二方向へ進入可能な道路が存在しない場合、当該道なり通過地点以降進行方向上で最初にあらわれる第二方向へ進入可能な道路へ、車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路探索部２０２ａは、第一方向通過回数および第二方向通過回数を用いて統計処理を行うことにより、当該統計処理の結果に基づいて道なり通過地点において第二方向へ車両を案内するか決定し、案内すると決定した場合、道なり通過地点において第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。
【０１０２】
また、地図表示生成部２０２ｂは、経路探索部２０２ａにより生成した経路案内データの地図データ上に、案内経路、および、端末装置１００の位置取得部１１２にて取得され送信される位置情報である車両の現在位置を示す現在位置表示記号、を表示した地図表示画面を生成する地図表示生成手段である。
【０１０３】
また、表示制御部２０２ｃは、地図表示生成部２０２ｂにより生成された地図表示画面を端末装置１００へ送信することにより、当該端末装置１００の表示部１１４を制御して当該地図表示画面を表示させる表示制御手段である。
【０１０４】
また、判定部２０２ｄは、端末装置１００の位置取得部１１２にて取得され送信される位置情報である車両の現在位置に基づいて、分岐点において車両が第一方向へ進まず道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から進行方向上の各分岐点において車両が第一方向への案内に対し当該第一方向へ進まずに進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定手段である。ここで、計測処理において、第一方向への案内は、経路探索部２０２ａにより再探索された案内経路における案内（音声、表示の両方を含む。）である。また、判定部２０２ｄは、道なり通過回数の計測処理において、道なり通過地点と、当該道なり通過地点にて案内された第一方向と、計測処理の処理回数と、を少なくとも含む処理履歴情報を、記憶部２０６の処理履歴情報ファイル２０６ｅに格納に格納してもよい。
【０１０５】
また、再探索部２０２ｅは、判定部２０２ｄにより道なり通過回数が所定回数であると判定された場合、端末装置１００の位置取得部１１２にて取得され送信される現在位置に基づき、経路探索部２０２ａにより所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索する再探索手段である。ここで、再探索部２０２ｅは、次の分岐点を示す次の出発地のノードに接続されるリンクを、進行方向および第一方向に接続されたリンクを除く第二方向へ接続されたリンクに限定して、当該次の出発地のノードから目的地のノードまでの案内経路を再探索してもよい。また、所定回数は、任意に設定可能であってもよい。なお、本発明において、所定回数は、道なり通過回数や道なり通過回数の計測処理の処理回数に対し設定される。
【０１０６】
また、案内出力制御部２０２ｆは、経路探索部２０２ａにより生成した経路案内データを端末装置１００へ送信して、当該経路案内データを当該端末装置１００の出力部を介して出力させることにより、案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ車両を案内する案内出力制御手段である。ここで、案内出力制御部２０２ｆは、地図表示制御部２０２ｃにより端末装置１００の表示部１１４に表示された地図表示画面において、現在位置表示記号が分岐点に位置する場合、当該分岐点にて案内データ（例えば、表示案内データ）を表示部１１４に表示させることにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ車両を案内してもよい。また、案内出力制御部２０２ｆは、分岐点にて端末装置１００の音声出力部１１６を介して案内データ（音声データ）を出力して音声案内を実行させることにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ車両を案内してもよい。
【０１０７】
以上で、第２の実施形態における経路案内サーバ２００の構成の一例の説明を終える。
【０１０８】
［経路案内サーバ２００（サーバ主導型）の処理］
次に、このように構成された第２の実施形態における経路案内サーバ２００の処理の一例について、以下に図７を参照して詳細に説明する。
【０１０９】
図７に示すように、まず、端末装置１００の制御部１０２は、ユーザにより入力部を介して入力された少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を、経路探索サーバ２００へ送信する（ステップＳＢ−１）。ここで、端末装置１００の制御部１０２は、位置取得部１１２にて取得された位置情報を車両の現在位置を示す出発地として経路探索サーバ２００へ送信してもよい。
【０１１０】
そして、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａは、ステップＳＢ−１において端末装置１００の制御部１０２の処理により送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル２０６ａに記憶された道路網情報を用いて案内経路を探索し、探索した当該案内経路および案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する（ステップＳＢ−２）。ここで、経路探索部２０２ａは、探索した案内経路および案内データに加え地図データを更に含む経路案内データを生成してもよい。また、道路網情報は、ノードおよびリンクから構成される道路ネットワークデータを含む。すなわち、経路探索部２０２ａは、ステップＳＢ−１において端末装置１００の制御部１０２の処理により送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル２０６ａに記憶された道路ネットワークデータを用いて、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクの距離情報および所要時間情報を順次評価し、リンクコストデータが最小となるリンクとノードから構成される案内経路を決定し、決定した案内経路、および、端末装置１００から送信される位置情報に対応する地図データを少なくとも含む経路案内データを生成する。ここで、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａは、探索された案内経路に対応する案内地点ファイル２０６ｃに記憶された案内地点および案内データ（音声データや表示案内データ等）を、経路案内データとして更に加えて生成してもよい。
【０１１１】
また、ステップＳＢ−２において、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａは、処理履歴情報ファイル２０６ｅに記憶された処理履歴情報を参照し、案内経路上の分岐点（例えば、１回目となる交差点）において、当該分岐点が第一方向（例えば、右方向）へ案内した道なり通過地点であり、かつ、処理回数が所定回数以上（例えば、４回以上）である場合、当該道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）において第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａは、道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）において第二方向（例えば、左方向）へ進入可能な道路が存在しない場合、当該道なり通過地点以降進行方向上で最初にあらわれる第二方向へ進入可能な道路（例えば、左方向へ侵入可能な道路を有する２回目となる交差点）へ、車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａは、第一方向通過回数（例えば、右方向の通過回数が３回）および第二方向通過回数（例えば、左方向の通過回数が７回）を用いて統計処理を行うことにより、当該統計処理の結果に基づいて道なり通過地点において第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内するか決定し、案内すると決定した場合（例えば、左方向の通過回数が右方向の通過回数よりも多いと判定された場合）、道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）において第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。
【０１１２】
そして、端末装置１００の制御部１０２は、位置取得部１１２にて取得された位置情報を車両の現在位置として経路案内サーバ２００へ送信する（ステップＳＢ−３）。また、端末装置１００の制御部１０２は、位置取得部１１２にて位置発信装置より受信した位置情報信号から、緯度、経度、高さ情報を含む位置情報を抽出することにより、抽出した当該位置情報を車両の現在位置として経路案内サーバ２００へ送信してもよい。
【０１１３】
そして、経路案内サーバ２００の地図表示生成部２０２ｂは、ステップＳＢ−２において経路探索部２０２ａの処理により生成した経路案内データの地図データ上に、案内経路、および、ステップＳＢ−３において端末装置１００の制御部１０２の処理により位置取得部１１２にて取得され送信された位置情報である車両の現在位置を示す現在位置表示記号、を表示した地図表示画面を生成する（ステップＳＢ−４）。
【０１１４】
そして、経路案内サーバ２００の表示制御部２０２ｃは、ステップＳＢ−４において地図表示生成部２０２ｂの処理により生成された地図表示画面を端末装置１００へ送信することにより（ステップＳＢ−５）、当該端末装置１００の表示部１１４を制御して当該地図表示画面を表示させる（ステップＳＢ−６）。
【０１１５】
ここで、経路案内サーバ２００の案内出力制御部２０２ｆは、ステップＳＢ−２において経路探索部２０２ａの処理により生成した経路案内データを端末装置１００へ送信して（ステップＳＢ−７）、当該経路案内データを当該端末装置１００の出力部を介して出力させることにより、案内経路上の分岐点（例えば、１回目となる交差点）において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内する（ステップＳＢ−８）。ここで、案内出力制御部２０２ｆは、地図表示制御部２０２ｃの処理により端末装置１００の表示部１１４に表示された地図表示画面において、現在位置表示記号が分岐点に位置する場合、当該分岐点にて案内データ（例えば、右折矢印等の表示案内データ）を表示部１１４に表示させることにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内してもよい。また、案内出力制御部２０２ｆは、分岐点にて端末装置１００の音声出力部１１６を介して案内データ（音声データ）を出力して音声案内（例えば、「次の交差点を右に曲がってください。」等）を実行させることにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内してもよい。
【０１１６】
そして、経路案内サーバ２００の判定部２０２ｄは、ステップＳＢ−３において端末装置１００の制御部１０２の処理により位置検出部１１２にて取得され送信される位置情報である車両の現在位置に基づいて、分岐点（例えば、１回目となる交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず道なりを示す進行方向へ進んだか（すなわち、案内経路から外れたか）を判定する（ステップＳＢ−９）。
【０１１７】
そして、経路案内サーバ２００の判定部２０２ｄは、ステップＳＢ−９において判定部２０２ｄの処理により車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだ（すなわち、案内経路から外れた）と判定された場合（ステップＳＢ−９：Ｙｅｓ）、さらに、分岐点（例えば、１回目となる交差点）において道なり通過地点が設定されているかを判定し（ステップＳＢ−１０）、道なり通過地点が設定されていないと判定した場合（ステップＳＢ−１０：Ｎｏ）、分岐点（例えば、１回目となる交差点）を道なり通過地点として設定し（ステップＳＢ−１１）、道なり通過回数を計測する（ステップＳＢ−１２）。すなわち、この場合、道なり通過回数を「１回」と計測する。一方、経路案内サーバ２００の判定部２０２ｄは、分岐点（例えば、１回目となる交差点）において道なり通過地点が設定されていると判定した場合（ステップＳＢ−１０：Ｙｅｓ）、次の分岐点（例えば、２回目となる交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだかを判定することにより、道なり通過回数の計測を行う（ステップＳＢ−１２）。ここで、ステップＳＢ−１０〜ＳＢ−１２の処理を道なり通過回数の計測処理とする。また、経路案内サーバ２００の判定部２０２ｄは、道なり通過回数の計測処理において、道なり通過地点と、当該道なり通過地点にて案内された第一方向と、計測処理の処理回数と、を少なくとも含む処理履歴情報を、記憶部２０６の処理履歴情報ファイル２０６ｅに格納に格納してもよい。
【０１１８】
そして、経路案内サーバ２００の判定部２０２ｄは、道なり通過回数が所定回数（例えば、２回）連続したか（すなわち、所定回数（例えば、２回）連続して案内経路を外れたか）を判定する（ステップＳＢ−１３）。ここで、所定回数は、任意に設定可能であってもよい。なお、本発明において、所定回数は、道なり通過回数や道なり通過回数の計測処理の処理回数に対し設定される。
【０１１９】
このように、経路案内サーバ２００の判定部２０２ｄは、端末装置１００の制御部１０２の処理により位置検出部１１２にて取得され送信される位置情報である車両の現在位置
に基づいて、分岐点（例えば、１回目の交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し（ステップＳＢ−９）、当該進行方向へ進んだと判定した場合（ステップＳＢ−９：Ｙｅｓ）、当該分岐点（例えば、１回目の交差点）を道なり通過地点として設定する。そして、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａは、当該道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）以降進行方向上で最初にあらわれる分岐点（例えば、２回目となる交差点）において、第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を再探索する。そして、経路案内サーバ２００の判定部２０２ｄは、当該分岐点（例えば、２回目の交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）への案内（音声、表示の両方を含む。）に対し当該第一方向へ進まずに進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い（ステップＳＢ−１０〜ＳＢ−１２）、当該道なり通過回数が所定回数（例えば、２回）であるかを判定する（ステップＳＢ−１３）。
【０１２０】
そして、経路案内サーバ２００の再探索部２０２ｅは、ステップＳＢ−１３において判定部２０２ｄの処理により車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだとの判定が所定回数連続しなかった（例えば、１回のみであった）と判定された場合（ステップＳＢ−１３：Ｎｏ）、ステップＳＢ−３において端末装置１００の制御部１０２の処理により取得され送信された現在位置に基づき、ステップＳＢ−２に戻り、当該経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａの処理により、進行方向の次の分岐点（例えば、２回目となる交差点）において当該進行方向を除く第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索するよう要求する（ステップＳＢ−１４）。その後、経路案内サーバ２００の制御部２０２は、ステップＳＢ−４以降の処理を、後述するステップＳＢ−１６において目的地に到着したと判定されるまで繰り返す。
【０１２１】
一方、経路案内サーバ２００の再探索部２０２ｅは、ステップＳＢ−１３において判定部２０２ｄの処理により車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだと所定回数（例えば、２回）連続して判定された場合（ステップＳＢ−１３：Ｙｅｓ）、ステップＳＢ−３において端末装置１００の制御部１０２の処理により取得され送信された現在位置に基づき、ステップＳＢ−２に戻り、当該経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａの処理により、進行方向の次の分岐点（例えば、３回目となる交差点）において当該進行方向および第一方向（例えば、右方向）を除く左右いずれかの第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索するよう要求する（ステップＳＢ−１５）。ここで、経路案内サーバ２００の再探索部２０２ｅは、次の分岐点（例えば、３回目となる交差点）を示す次の出発地のノードに接続されるリンクを、進行方向および第一方向（例えば、右方向）に接続されたリンクを除く第二方向（例えば、左方向）へ接続されたリンクに限定して、当該次の出発地のノードから目的地のノードまでの案内経路を再探索するよう要求してもよい。その後、経路案内サーバ２００の制御部２０２は、ステップＳＢ−４以降の処理を、後述するステップＳＢ−１６において目的地に到着したと判定されるまで繰り返す。
【０１２２】
ここで、ステップＳＢ−９に戻り、経路案内サーバ２００の判定部２０２ｄの処理により、車両が第一方向（例えば、右方向）へ進んだ（すなわち、案内経路通り進んだ）と判定された場合（ステップＳＢ−９：Ｎｏ）、ステップＳＢ−１６に進み、経路案内サーバ２００の制御部２０２は、ステップＳＢ−５において表示制御部２０２ｃの処理により表示される地図表示画面において、表示部１１４に表示される案内経路上の現在位置表示記号の位置に基づいて、車両が目的地に到着したかを判定する（ステップＳＢ−１６）。
【０１２３】
そして、経路案内サーバ２００の制御部２０２は、ステップＳＢ−１６において車両が目的地に到着したと判定された場合（ステップＳＢ−１６：Ｙｅｓ）、そのまま処理を終了する。ここで、経路案内サーバ２００の案内出力制御部２０２ｆは、ステップＳＢ−２において経路探索部２０２ａの処理により生成された案内地点および当該案内地点に対応する音声データを更に含む経路案内データを端末装置１００へ送信することにより、端末装置１００の音声出力部１１６を制御して音声データを出力させて、音声案内（例えば、「目的地に到着しました。」等）を実行させてもよい。
【０１２４】
一方、経路案内サーバ２００の制御部２０２は、ステップＳＢ−１６において車両が目的地に到着していないと判定された場合（ステップＳＢ−１６：Ｎｏ）、ステップＳＢ−４に戻り、それ以降の処理をステップＳＢ−１６において目的地に到着したと判定されるまで繰り返す。
【０１２５】
以上で、第２の実施形態における経路案内サーバ２００の処理の説明を終える。
【０１２６】
［第３の実施形態］
続いて、本発明の第３の実施形態（経路案内装置４００（スタンドアローン型））について、図８および図９を参照して以下に説明する。ここで、図８は、第３の実施形態における経路案内装置４００の構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。また、図９は、第３の実施形態における経路案内装置４００の処理の一例を示すフローチャートである。
【０１２７】
なお、第３の実施形態においては、全ての機能を経路案内装置４００に集約し、経路案内装置４００は、経路案内サーバ２００に接続することなく、表示部１１４に表示させる地図データや音声出力部１１６に出力させる音声データを生成し、これらのデータを表示部１１４にて表示させ、音声出力部１１６にて出力させることにより経路案内を行う等の機能を有する。このように、第３の実施形態は、経路案内装置４００がスタンドアローン型に構成され単独で処理を行う点がその他の実施形態と異なる。
【０１２８】
［経路案内装置４００（スタンドアローン型）の構成］
まず、第３の実施形態における経路案内装置４００（スタンドアローン型）の構成の一例について、図８を参照して以下に説明する。
【０１２９】
図８に示すように、本発明の第３の実施形態の経路案内装置４００は、位置取得部４１２と表示部４１４と音声出力部４１６と制御部４０２と記憶部４０６とを少なくとも備えて構成される。これら経路案内装置４００の各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【０１３０】
図８において、入出力制御インターフェース部４０８、位置取得部４１２、表示部４１４、および、音声出力部４１６の各機能は、第１の実施形態と同様であるため説明を省略する。また、記憶部４０６の各部（道路網情報ファイル４０６ａ、経路探索情報ファイル４０６ｂ、案内地点ファイル４０６ｃ、地図データファイル４０６ｄ、および、処理履歴情報ファイル４０６ｅ等）についても、経路案内サーバ２００ではなく経路案内装置４００に備えられている点を除き、各機能が第１の実施形態および第２の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【０１３１】
また、制御部４０２の各部（経路探索部４０２ａ〜案内出力部４０２ｆ等）については、本実施形態の経路案内装置４００がスタンドアローン型であり、通信制御インターフェース部を備えないため、制御部４０２が送信部や受信部を備えていない点を除き、各機能は第１の実施形態と基本的に同様である。
【０１３２】
また、図８において、制御部４０２は、ＯＳ（Ｏｐｅｒａｔｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部４０２は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部４０２は、機能概念的に、経路探索部４０２ａ、現在位置取得部４０２ｂ、地図表示部４０２ｃ、判定部４０２ｄ、再探索部４０２ｅ、および、案内出力部４０２ｆを備えて構成される。
【０１３３】
このうち、経路探索部４０２ａは、少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル４０６ａに記憶された道路網情報を用いて案内経路を探索し、探索した案内経路および案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索手段である。ここで、経路探索部４０２ａは、探索した案内経路および案内データに加え地図データを更に含む経路案内データを生成してもよい。また、道路網情報は、ノードおよびリンクから構成される道路ネットワークデータを含む。すなわち、経路探索部４０２ａは、少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル４０６ａに記憶された道路ネットワークデータを用いて、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクの距離情報および所要時間情報を順次評価し、リンクコストデータが最小となるリンクとノードから構成される案内経路を決定し、決定した案内経路、および、現在位置取得部４０２ｂにより取得される位置情報に対応する地図データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索手段である。ここで、経路探索部４０２ａは、案内経路に対応する案内地点ファイル４０６ｃに記憶された案内地点および案内データ（音声データや表示案内データ等）を更に加えて経路案内データを生成してもよい。
【０１３４】
ここで、経路探索部４０２ａは、処理履歴情報ファイル４０６ｅに記憶された処理履歴情報を参照し、案内経路上の分岐点において、当該分岐点が第一方向へ案内した道なり通過地点であり、かつ、処理回数が所定回数以上である場合、当該道なり通過地点において第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路探索部４０２ａは、道なり通過地点において第二方向へ進入可能な道路が存在しない場合、当該道なり通過地点以降進行方向上で最初にあらわれる第二方向へ進入可能な道路へ、車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路探索部４０２ａは、第一方向通過回数および第二方向通過回数を用いて統計処理を行うことにより、当該統計処理の結果に基づいて道なり通過地点において第二方向へ車両を案内するか決定し、案内すると決定した場合、道なり通過地点において第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。
【０１３５】
また、現在位置取得部４０２ｂは、位置取得部４１２にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する現在位置取得手段である。また、現在位置取得部４０２ｂは、位置取得部４１２にて位置発信装置より受信した位置情報信号から、緯度、経度、高さ情報を含む位置情報を抽出することにより、抽出した当該位置情報を車両の現在位置として取得してもよい。
【０１３６】
また、地図表示部４０２ｃは、経路探索部４０２ａにより生成された経路案内データの地図データ上に、案内経路、および、現在位置取得部４０２ｂにより取得された現在位置を示す現在位置表示記号を表示した地図表示画面を、表示部４１４に表示する地図表示手段である。
【０１３７】
また、判定部４０２ｄは、現在位置取得部４０２ｂにより取得される現在位置に基づいて、分岐点において車両が第一方向へ進まず道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から進行方向上の各分岐点において車両が第一方向への案内に対し当該第一方向へ進まずに進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定手段である。ここで、計測処理において、第一方向への案内は、経路探索部４０２ａにより再探索された案内経路における案内（音声、表示の両方を含む。）である。また、判定部４０２ｄは、道なり通過回数の計測処理において、道なり通過地点と、当該道なり通過地点にて案内された第一方向と、計測処理の処理回数と、を少なくとも含む処理履歴情報を、記憶部４０６の処理履歴情報ファイル４０６ｅに格納に格納してもよい。
【０１３８】
また、再探索部４０２ｅは、判定部４０２ｄにより道なり通過回数が所定回数であると判定された場合、現在位置取得部４０２ｂにより取得される現在位置に基づき、経路探索部４０２ａにより所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索する再探索手段である。ここで、再探索部４０２ｅは、次の分岐点を示す次の出発地のノードに接続されるリンクを、進行方向および第一方向に接続されたリンクを除く第二方向へ接続されたリンクに限定して、当該次の出発地のノードから目的地のノードまでの案内経路を再探索してもよい。また、所定回数は、任意に設定可能であってもよい。なお、本発明において、所定回数は、道なり通過回数や道なり通過回数の計測処理の処理回数に対し設定される。
【０１３９】
また、案内出力部４０２ｆは、経路探索部４０２ａにより生成した経路案内データを出力部を介して出力することにより、案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力手段である。ここで、案内出力部４０２ｆは、地図表示部４０２ｃにより表示部４１４に表示された地図表示画面において、現在位置表示記号が分岐点に位置する場合、当該分岐点にて案内データ（例えば、表示案内データ）を表示部４１４に表示することにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ車両を案内してもよい。また、案内出力部４０２ｆは、分岐点にて音声出力部４１６を介して案内データ（音声データ）を出力して音声案内を実行することにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ車両を案内してもよい。
【０１４０】
以上で、第３の実施形態における経路案内装置４００の構成の一例の説明を終える。
【０１４１】
［経路案内装置４００（スタンドアローン型）の処理］
次に、このように構成された第３の実施形態における経路案内装置４００の処理の一例について、以下に図９を参照して詳細に説明する。
【０１４２】
図９に示すように、まず、経路案内装置４００の制御部４０２は、ユーザにより入力部を介して入力された少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を取得する（ステップＳＣ−１）。ここで、経路案内装置４００の制御部４０２は、現在位置取得部４０２ｂの処理により位置取得部４１２にて取得された位置情報を車両の現在位置を示す出発地として取得してもよい。
【０１４３】
そして、経路探索部４０２ａは、ステップＳＣ−１において経路案内装置４００の制御部４０２の処理により取得された少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル４０６ａに記憶された道路網情報を用いて案内経路を探索し、探索した案内経路および案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する（ステップＳＣ−２）。ここで、経路探索部４０２ａは、探索した案内経路および案内データに加え地図データを更に含む経路案内データを生成してもよい。また、道路網情報は、ノードおよびリンクから構成される道路ネットワークデータを含む。すなわち、経路探索部４０２ａは、ステップＳＣ−１において経路案内装置４００の制御部４０２の処理により取得された少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル４０６ａに記憶された道路網情報を用いて、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクの距離情報および所要時間情報を順次評価し、リンクコストデータが最小となるリンクとノードから構成される案内経路を決定し、決定した案内経路、および、現在位置取得部４０２ｂの処理により取得される位置情報に対応する地図データを少なくとも含む経路案内データを生成する。ここで、経路探索部４０２ａは、探索された案内経路に対応する案内地点ファイル４０６ｃに記憶された案内地点および案内データ（音声データや表示案内データ等）を、経路案内データとして更に加えて生成してもよい。
【０１４４】
また、ステップＳＣ−２において、経路探索部４０２ａは、処理履歴情報ファイル４０６ｅに記憶された処理履歴情報を参照し、案内経路上の分岐点（例えば、１回目となる交差点）において、当該分岐点が第一方向（例えば、右方向）へ案内した道なり通過地点であり、かつ、処理回数が所定回数以上（例えば、４回以上）である場合、当該道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）において第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路探索部４０２ａは、道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）において第二方向（例えば、左方向）へ進入可能な道路が存在しない場合、当該道なり通過地点以降進行方向上で最初にあらわれる第二方向へ進入可能な道路（例えば、左方向へ侵入可能な道路を有する２回目となる交差点）へ、車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路探索部４０２ａは、第一方向通過回数（例えば、右方向の通過回数が３回）および第二方向通過回数（例えば、左方向の通過回数が７回）を用いて統計処理を行うことにより、当該統計処理の結果に基づいて道なり通過地点において第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内するか決定し、案内すると決定した場合（例えば、左方向の通過回数が右方向の通過回数よりも多いと判定された場合）、道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）において第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。
【０１４５】
そして、現在位置取得部４０２ｂは、位置取得部４１２にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する（ステップＳＣ−３）。また、現在位置取得部４０２ｂは、位置取得部４１２にて位置発信装置より受信した位置情報信号から、緯度、経度、高さ情報を含む位置情報を抽出することにより、抽出した当該位置情報を車両の現在位置として取得してもよい。
【０１４６】
そして、地図表示部４０２ｃは、ステップＳＣ−２において経路探索部４０２ａの処理により生成した経路案内データの地図データ上に、案内経路、および、ステップＳＣ−３において現在位置取得部４０２ｂの処理により位置取得部４１２にて取得された位置情報である車両の現在位置を示す現在位置表示記号、を表示した地図表示画面を、表示部４１４に表示する（ステップＳＣ−４）。
【０１４７】
ここで、案内出力部４０２ｆは、経路探索部４０２ａの処理により生成した経路案内データを出力部を介して出力することにより、案内経路上の分岐点（例えば、１回目となる交差点）において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向（例えば、右方向）へ上記車両を案内する（ステップＳＣ−５）。ここで、案内出力部４０２ｆは、地図表示部４０２ｃの処理により表示部４１４に表示された地図表示画面において、現在位置表示記号が分岐点に位置する場合、当該分岐点にて案内データ（例えば、右折矢印等の表示案内データ）を表示部４１４に表示することにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内してもよい。また、案内出力部４０２ｆは、分岐点にて音声出力部４１６を介して案内データ（音声データ）を出力して音声案内（例えば、「次の交差点を右に曲がってください。」等）を実行することにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内してもよい。
【０１４８】
そして、判定部４０２ｄは、ステップＳＣ−３において現在位置取得部４０２ｂの処理により取得される現在位置に基づいて、分岐点（例えば、１回目となる交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず道なりを示す進行方向へ進んだか（すなわち、案内経路から外れたか）を判定する（ステップＳＣ−６）。
【０１４９】
そして、判定部４０２ｄは、ステップＳＣ−６において判定部４０２ｄの処理により車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだ（すなわち、案内経路から外れた）と判定された場合（ステップＳＣ−６：Ｙｅｓ）、さらに、分岐点（例えば、１回目となる交差点）において道なり通過地点が設定されているかを判定し（ステップＳＣ−７）、道なり通過地点が設定されていないと判定した場合（ステップＳＣ−７：Ｎｏ）、分岐点（例えば、１回目となる交差点）を道なり通過地点として設定し（ステップＳＣ−８）、道なり通過回数を計測する（ステップＳＣ−９）。すなわち、この場合、道なり通過回数を「１回」と計測する。一方、判定部４０２ｄは、分岐点（例えば、１回目となる交差点）において道なり通過地点が設定されていると判定した場合（ステップＳＣ−７：Ｙｅｓ）、次の分岐点（例えば、２回目となる交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだかを判定することにより、道なり通過回数の計測を行う（ステップＳＣ−９）。ここで、ステップＳＣ−７〜ＳＣ−９の処理を道なり通過回数の計測処理とする。また、判定部４０２ｄは、道なり通過回数の計測処理において、道なり通過地点と、当該道なり通過地点にて案内された第一方向と、計測処理の処理回数と、を少なくとも含む処理履歴情報を、記憶部４０６の処理履歴情報ファイル４０６ｅに格納に格納してもよい。
【０１５０】
そして、判定部４０２ｄは、道なり通過回数所定回数（例えば、２回）連続したか（すなわち、所定回数（例えば、２回）連続して案内経路を外れたか）を判定する（ステップＳＣ−８）。ここで、所定回数は、任意に設定可能であってもよい。なお、本発明において、所定回数は、道なり通過回数や道なり通過回数の計測処理の処理回数に対し設定される。
【０１５１】
このように、判定部４０２ｄは、現在位置取得部４０２ｂの処理により取得される現在位置に基づいて、分岐点（例えば、１回目の交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し（ステップＳＣ−６）、当該進行方向へ進んだと判定した場合（ステップＳＣ−６：Ｙｅｓ）、当該分岐点（例えば、１回目の交差点）を道なり通過地点として設定する。そして、経路探索部４０２ａは、当該道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）以降進行方向上で最初にあらわれる分岐点（例えば、２回目となる交差点）において、第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を再探索する。そして、判定部０２ｄは、当該分岐点（例えば、２回目の交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）への案内（音声、表示の両方を含む。）に対し当該第一方向へ進まずに進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い（ステップＳＣ−７〜ＳＣ−９）、当該道なり通過回数が所定回数（例えば、２回）であるかを判定する（ステップＳＣ−１０）。
【０１５２】
そして、再探索部４０２ｅは、ステップＳＣ−１０において判定部４０２ｄの処理により車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだとの判定が所定回数連続しなかった（例えば、１回のみであったと）判定された場合（ステップＳＣ−１０：Ｎｏ）、ステップＳＣ−３において現在位置取得部４０２ｂの処理により取得された現在位置に基づき、ステップＳＣ−２に戻り、経路探索部４０２ａの処理により、進行方向の次の分岐点（例えば、２回目となる交差点）において当該進行方向を除く第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索するよう要求する（ステップＳＣ−１１）。その後、制御部４０２は、ステップＳＣ−４以降の処理を、後述するステップＳＣ−１３において目的地に到着したと判定されるまで繰り返す。
【０１５３】
一方、再探索部４０２ｅは、ステップＳＣ−１０において判定部４０２ｄの処理により車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだと所定回数（例えば、２回）連続して判定された場合（ステップＳＣ−１０：Ｙｅｓ）、ステップＳＣ−３において現在位置取得部４０２ｂの処理により取得された現在位置に基づき、ステップＳＣ−２に戻り、経路探索部４０２ａの処理により、進行方向の次の分岐点（例えば、３回目となる交差点）において当該進行方向および第一方向（例えば、右方向）を除く左右いずれかの第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索するよう要求する（ステップＳＣ−１１）。ここで、再探索部４０２ｅは、次の分岐点（例えば、３回目となる交差点）を示す次の出発地のノードに接続されるリンクを、進行方向および第一方向（例えば、右方向）に接続されたリンクを除く第二方向（例えば、左方向）へ接続されたリンクに限定して、当該次の出発地のノードから目的地のノードまでの案内経路を再探索するよう要求してもよい。その後、制御部４０２は、ステップＳＣ−３以降の処理を、後述するステップＳＣ−１３において目的地に到着したと判定されるまで繰り返す。
【０１５４】
ここで、ステップＳＣ−６に戻り、判定部４０２ｄの処理により、車両が第一方向（例えば、右方向）へ進んだ（すなわち、案内経路通り進んだ）と判定された場合（ステップＳＣ−６：Ｎｏ）、ステップＳＣ−１３に進み、制御部４０２は、ステップＳＣ−４において地図表示部４０２ｃの処理により表示される地図表示画面において、表示部４１４に表示された案内経路上の現在位置表示記号の位置に基づいて、車両が目的地に到着したかを判定する（ステップＳＣ−１３）。
【０１５５】
そして、制御部４０２は、ステップＳＣ−１３において車両が目的地に到着したと判定された場合（ステップＳＣ−１３：Ｙｅｓ）、そのまま処理を終了する。ここで、案内出力部４０２ｆは、ステップＳＣ−２において経路探索部２０２ａの処理により生成された案内地点および当該案内地点に対応する音声データを更に含む経路案内データに基づき、案内地点に対応する音声データを、音声出力部４１６を介して出力することにより、音声案内（例えば、「目的地に到着しました。」等）を実行してもよい。
【０１５６】
一方、制御部４０２は、ステップＳＣ−１３において車両が目的地に到着していないと判定された場合（ステップＳＣ−１３：Ｎｏ）、ステップＳＣ−３に戻り、それ以降の処理をステップＳＣ−１３において目的地に到着したと判定されるまで繰り返す。
【０１５７】
以上で、第３の実施形態における経路案内装置４００の処理の説明を終える。
【０１５８】
［他の実施の形態］
さて、これまで本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態以外にも、上記特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてよいものである。
【０１５９】
例えば、経路探索部２０２ａ，４０２ａは、時間帯別（例えば、早朝、午前中、午後、夕方、夜間、深夜等）、曜日別（月曜、火曜、水曜、木曜、金曜、土曜、日曜）、天候別（例えば、晴れ、曇り、雨、雪等）、車両種別（例えば、大型車、中型車、小型車）に対応付けて記憶された通過回数（例えば、第一方向通過回数、第二方向通過回数、道なり通過回数等）を含む処理履歴情報を用いて統計処理を行うことにより、既存の学習機能等を有する人工知能の機能等を実現してもよい。
【０１６０】
一例として、時間帯別であれば、経路探索部２０２ａ，４０２ａは、案内経路上の各分岐点において、午前中や夕方の時間帯は第一方向通過回数が少なく第二方向通過回数を多いことを、処理履歴情報を用いて統計処理を行うことにより学習した場合には、当該時間帯では、第二方向へ案内する案内経路を探索し、当該時間帯以外の早朝、午前中、夜間、深夜の時間帯は、第一方向へ案内する案内経路を探索してもよい。また、曜日別であれば、経路探索部２０２ａ，４０２ａは、案内経路上の分岐点において、週末（土曜、日曜）は第一方向通過回数が少なく第二方向通過回数を多いことを、処理履歴情報を用いて統計処理を行うことにより学習した場合には、当該曜日では、第二方向へ案内する案内経路を探索し、平日（月曜から金曜）は、第一方向へ案内する案内経路を探索してもよい。また、天候別であれば、経路探索部２０２ａ，４０２ａは、案内経路上の分岐点において、雨や雪の場合は第一方向通過回数が少なく第二方向通過回数を多いことを、処理履歴情報を用いて統計処理を行うことにより学習した場合には、当該天候では、第二方向へ案内する案内経路を探索し、当該天候以外の晴れや曇りの場合は、第一方向へ案内する案内経路を探索してもよい。また、車両種別であれば、経路探索部２０２ａ，４０２ａは、案内経路上の分岐点において、大型車の場合は第一方向通過回数が少なく第二方向通過回数を多いことを、処理履歴情報を用いて統計処理を行うことにより学習した場合には、当該車両種では、第二方向へ案内する案内経路を探索し、当該車両種以外の中型車や小型車の場合は、第一方向へ案内する案内経路を探索してもよい。このように、本発明は、各種情報（例えば、時間、曜日、天気、車両種等）を含む処理履歴情報を用いて統計処理を行うことにより既存の学習機能等を有する人工知能の機能等を実現することができるので、過去の走行パターンからより精度良く現実の道路状況に適した経路探索を行うことができる。
【０１６１】
また、実施の形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【０１６２】
このほか、上記文献中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【０１６３】
また、端末装置１００、経路案内サーバ２００、および、経路案内装置４００に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【０１６４】
例えば、端末装置１００、経路案内サーバ２００、および、経路案内装置４００の各装置が備える処理機能、特に制御部１０２、制御部２０２、および、制御部４０２にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）および当該ＣＰＵにて解釈実行されるプログラムにて実現することができ、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現することも可能である。尚、プログラムは、後述する記録媒体に記録されており、必要に応じて端末装置１００、経路案内サーバ２００、および、経路案内装置４００に機械的に読み取られる。すなわち、ＲＯＭまたはＨＤなどの記憶部２０６、および記憶部４０６などは、ＯＳ（Ｏｐｅｒａｔｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）として協働してＣＰＵに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、ＲＡＭにロードされることによって実行され、ＣＰＵと協働して制御部を構成する。
【０１６５】
また、このコンピュータプログラムは、端末装置１００、経路案内サーバ２００、および、経路案内装置４００に対して任意のネットワーク３００を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【０１６６】
また、本発明に係るプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ＲＯＭ、ＥＰＲＯＭ、ＥＥＰＲＯＭ、ＣＤ−ＲＯＭ、ＭＯ、ＤＶＤ、Ｂｌｕ−ｒａｙ Ｄｉｓｃ等の任意の「可搬用の物理媒体」、あるいは、ＬＡＮ、ＷＡＮ、インターネットに代表されるネットワークを介してプログラムを送信する場合の通信回線や搬送波のように、短期にプログラムを保持する「通信媒体」を含むものとする。
【０１６７】
また、「プログラム」とは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードやバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、ＯＳ（Ｏｐｅｒａｔｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）に代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成、読み取り手順、あるいは、読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【０１６８】
記憶部２０６および記憶部４０６に格納される各種のデータベース等（道路網情報ファイル２０６ａ，４０６ａ、経路探索情報ファイル２０６ｂ，４０６ｂ、案内地点ファイル２０６ｃ，４０６ｃ、地図データファイル２０６ｄ，４０６ｄ、および、処理履歴情報ファイル２０６ｅ，４０６ｅ等）は、ＲＡＭ、ＲＯＭ等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラムやテーブルやデータベースやウェブページ用ファイル等を格納する。
【０１６９】
また、端末装置１００、経路案内サーバ２００、および、経路案内装置４００は、既知のパーソナルコンピュータ、ワークステーション等の情報処理装置を接続し、該情報処理装置に本発明の方法を実現させるソフトウェア（プログラム、データ等を含む）を実装することにより実現してもよい。特に、端末装置１００は、例えば、一般に市販されるデスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置や、携帯電話やＰＨＳやＰＤＡ等の携帯通信端末装置等であってもよい。
【０１７０】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じて、または、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【０１７１】
以上詳述したように、本発明によれば、誘導案内通りに右折または左折することが難しい場合に利用者の実際の運転状況（運転のしやすさ）を考慮して誘導案内を行うことができるナビゲーションシステム、端末装置、経路案内サーバ、経路案内装置、および、経路案内方法を提供することができるので、経路案内を支援する情報機器や情報処理分野などの様々な分野において極めて有用である。
【符号の説明】
【０１７２】
１００ 端末装置
１０２ 制御部
１０２ａ 受信部
１０２ｂ 現在位置取得部
１０２ｃ 地図表示部
１０２ｄ 判定部
１０２ｅ 再探索制御部
１０２ｆ 案内出力部
１０４ 通信制御インターフェース部
１０８ 入出力制御インターフェース部
１１２ 位置取得部
１１４ 表示部
１１６ 音声出力部
２００ 経路案内サーバ
２０２ 制御部
２０２ａ 経路探索部
２０２ｂ 地図表示生成部
２０２ｃ 表示制御部
２０２ｄ 判定部
２０２ｅ 再探索部
２０２ｆ 案内出力制御部
２０４ 通信制御インターフェース部
２０６ 記憶部
２０６ａ 道路網情報ファイル
２０６ｂ 経路探索情報ファイル
２０６ｃ 案内地点ファイル
２０６ｄ 地図データファイル
２０６ｅ 処理履歴情報ファイル
３００ ネットワーク
４００ 経路案内装置（スタンドアローン型）
４０２ 制御部
４０２ａ 経路探索部
４０２ｂ 現在位置取得部
４０２ｃ 地図表示部
４０２ｄ 判定部
４０２ｅ 再探索部
４０２ｆ 案内出力部
４０６ 記憶部
４０６ａ 道路網情報ファイル
４０６ｂ 経路探索情報ファイル
４０６ｃ 案内地点ファイル
４０６ｄ 地図データファイル
４０６ｅ 処理履歴情報ファイル
４０８ 入出力制御インターフェース部
４１２ 位置取得部
４１４ 表示部
４１６ 音声出力部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、車両用のナビゲーションシステム、端末装置、経路案内サーバ、経路案内装置、および、経路案内方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来から、再探索機能を備えた経路案内装置が開示されている。
【０００３】
例えば、特許文献１に記載の経路探索表示装置では、目的地までの案内経路を探索し、誘導案内中に自車位置が案内経路から外れた場合、自動的に現在の自車位置から目的地までの新しい案内経路の再探索を行っている。
【０００４】
また、特許文献２に記載の車両用経路案内装置では、案内経路から外れた際の車の進行方向を優先して、Ｕターン等をせずに前の案内経路に最短で合流する新たな案内経路を再探索し、誘導案内を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】特開平０５−１０３７７５号公報
【特許文献２】特開平０６−０６８３８９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
しかしながら、従来技術（特許文献１および２等）においては、誘導案内通りに右折または左折することが難しい場合に、利用者の実際の運転状況（例えば、運転のしやすさ）を考慮して誘導案内を行うことができないという問題点を有していた。
【０００７】
具体的には、誘導案内において、例えば、目的地までの誘導案内中に右折または左折の指示（例えば、右折指示）があっても、実際の道路状況では右折または左折するために進入しなければならない車線（例えば、右折するために進入する車線）が渋滞しているため進入できず、車両がそのまま道なりの進行方向へ進まざるを得ないといった場合が考えられる。
【０００８】
この場合、従来技術（特許文献１等）においては、案内経路を逸脱した地点（例えば、右折指示を無視した地点）から目的地までの新たな案内経路の再探索を行うものの、実際の道路状況ではしばらく指示方向（例えば、右方向）への右左折（例えば、右折）が難しいにもかかわらず、その先の交差点において指示方向（例えば、右方向）へ進入可能な道路があれば同様に同じ方向（例えば、右方向）への右左折指示（例えば、右折指示）をする案内経路を再探索し続けることがあるという問題点を有していた。
【０００９】
また、従来技術（特許文献２等）においては、案内経路から外れた時に進行方向を優先してＵターン等をせずに前の案内経路に最短で合流する新たな案内経路を再探索しているものの、上述と同様に、実際の交通状況にそぐわない案内経路（例えば、右折するために進入する車線が渋滞していて入れず、そのまま道なりの進行方向へ進まざるを得ないといった場合であっても、右折指示を示す案内経路）を再探索し続けることがあるという問題を有していた。
【００１０】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、誘導案内通りに右折または左折することが難しい場合に利用者の実際の運転状況（運転のしやすさ）を考慮して誘導案内を行うことができるナビゲーションシステム、端末装置、経路案内サーバ、経路案内装置、および、経路案内方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１１】
このような目的を達成するため、本発明のナビゲーションシステムは、制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバ、および、当該経路案内サーバに遠隔通信可能に接続された、位置取得部と出力部と制御部とを少なくとも備える端末装置を備えた、車両のナビゲーションシステムであって、上記経路案内サーバの上記記憶部は、地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、を備え、上記経路案内サーバの上記制御部は、上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを上記端末装置へ送信する経路探索手段、を備え、上記端末装置の上記制御部は、上記経路案内サーバから送信される上記経路案内データを受信する受信手段と、上記位置取得部にて取得された位置情報を上記車両の現在位置として取得する現在位置取得手段と、上記受信手段により受信した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力手段と、上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定手段と、上記判定手段により上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置を上記経路案内サーバへ送信することにより、当該経路案内サーバの上記経路探索手段を制御して、上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索させる再探索制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【００１２】
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記出力部は、表示部を含み、上記経路探索手段は、探索した上記案内経路および上記案内データに加え上記地図データを更に含む上記経路案内データを上記端末装置へ送信し、上記端末装置の上記制御部は、上記受信手段により受信した上記経路案内データの上記地図データ上に、上記案内経路、および、上記現在位置取得手段により取得された上記現在位置を示す現在位置表示記号を表示した地図表示画面を、上記表示部に表示する地図表示手段、を更に備え、上記案内出力手段は、上記地図表示手段により上記表示部に表示された上記地図表示画面において、上記現在位置表示記号が上記分岐点に位置する場合、当該分岐点にて上記案内データを上記表示部に表示することにより、上記案内経路上の当該分岐点において道なりを示す上記進行方向に対し左右いずれかの上記第一方向へ上記車両を案内することを特徴とする。
【００１３】
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記出力部は、音声出力部を更に含み、上記案内出力手段は、上記分岐点にて上記音声出力部を介して上記案内データを出力して音声案内を実行することにより、上記案内経路上の当該分岐点において道なりを示す上記進行方向に対し左右いずれかの上記第一方向へ上記車両を案内することを特徴とする。
【００１４】
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記道路網情報は、ノードおよびリンクから構成される道路ネットワークデータを含み、上記再探索制御手段は、上記次の分岐点を示す次の出発地のノードに接続されるリンクを、上記進行方向および上記第一方向に接続されたリンクを除く上記第二方向へ接続されたリンクに限定して、当該次の出発地のノードから上記目的地のノードまでの上記案内経路を再探索させることを特徴とする。
【００１５】
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記判定手段は、上記道なり通過回数の計測処理において、上記道なり通過地点と、当該道なり通過地点にて案内された上記第一方向と、上記計測処理の処理回数と、を少なくとも含む処理履歴情報を、上記記憶部の処理履歴情報記憶手段に格納し、上記経路探索手段は、上記処理履歴情報記憶手段に記憶された上記処理履歴情報を参照し、上記案内経路上の分岐点において、当該分岐点が上記第一方向へ案内した上記道なり通過地点であり、かつ、上記処理回数が所定回数以上である場合、当該道なり通過地点において上記第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を探索することを特徴とする。
【００１６】
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記経路探索手段は、上記道なり通過地点において上記第二方向へ進入可能な道路が存在しない場合、当該道なり通過地点以降上記進行方向上で最初にあらわれる上記第二方向へ進入可能な上記道路へ、上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を探索することを特徴とする。
【００１７】
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記処理履歴情報は、上記道なり通過地点において上記車両が上記案内経路にしたがって上記第一方向へ進行できた場合の第一方向通過回数、および、上記再探索制御手段により再探索された上記案内経路にしたがって上記第二方向へ進んだ場合の第二方向通過回数をさらに含むことを特徴とする。
【００１８】
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記経路探索手段は、上記第一方向通過回数および上記第二方向通過回数を用いて統計処理を行うことにより、当該統計処理の結果に基づいて上記道なり通過地点において上記第二方向へ上記車両を案内するか決定し、案内すると決定した場合、上記道なり通過地点において上記第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を探索することを特徴とする。
【００１９】
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記所定回数は、任意に設定可能であることを特徴とする。
【００２０】
また、本発明の端末装置は、経路案内サーバに遠隔通信可能に接続された、位置取得部と出力部と制御部とを少なくとも備える端末装置であって、上記制御部は、上記経路案内サーバから送信される、上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、地図データ上の道路網を示す道路網情報を用いて探索された案内経路および当該案内経路上の分岐点において出力される案内データを少なくとも含む経路案内データを受信する受信手段と、上記位置取得部にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する現在位置取得手段と、上記受信手段により受信した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力手段と、上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定手段と、上記判定手段により上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置を上記経路案内サーバへ送信することにより、当該経路案内サーバを制御して、上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索させる再探索制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【００２１】
また、本発明の経路案内サーバは、位置取得部と出力部とを少なくとも備える端末装置に遠隔通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバであって、上記記憶部は、地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、を備え、上記制御部は、上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索手段と、上記経路探索手段により生成した上記経路案内データを上記端末装置へ送信して、当該経路案内データを当該端末装置の上記出力部を介して出力させることにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力制御手段と、上記端末装置の上記位置取得部にて取得され送信される位置情報である車両の現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定手段と、上記判定手段により上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記端末装置の上記位置取得部にて取得され送信される上記現在位置に基づき、上記経路探索手段により上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索する再探索手段と、を備えたことを特徴とする。
【００２２】
また、本発明の経路案内装置は、位置取得部と出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内装置であって、上記記憶部は、地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、を備え、上記制御部は、少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索手段と、上記位置取得部にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する現在位置取得手段と、上記経路探索手段により生成した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力手段と、上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定手段と、上記判定手段により上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置に基づき、上記経路探索手段により上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索する再探索手段と、を備えたことを特徴とする。
【００２３】
また、本発明の経路案内方法は、制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバ、および、当該経路案内サーバに遠隔通信可能に接続された、位置取得部と出力部と制御部とを少なくとも備える端末装置を備えた、車両のナビゲーションシステムにおいて実行される経路案内方法であって、上記経路案内サーバの上記記憶部は、地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、を備えており、上記経路案内サーバの上記制御部において実行される、上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを上記端末装置へ送信する経路探索ステップと、上記端末装置の上記制御部において実行される、上記経路案内サーバから送信される上記経路案内データを受信する受信ステップと、上記端末装置の上記制御部において実行される、上記位置取得部にて取得された位置情報を上記車両の現在位置として取得する現在位置取得ステップと、上記端末装置の上記制御部において実行される、上記受信ステップにて受信した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力ステップと、上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定ステップと、上記端末装置の上記制御部において実行される、上記判定ステップにて上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置を上記経路案内サーバへ送信することにより、当該経路案内サーバを制御し、上記経路探索ステップにおいて、上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索させる再探索制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【００２４】
また、本発明の経路案内方法は、経路案内サーバに遠隔通信可能に接続された、位置取得部と出力部と制御部とを少なくとも備える端末装置において実行される経路案内方法であって、上記制御部において実行される、上記経路案内サーバから送信される、上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、地図データ上の道路網を示す道路網情報を用いて探索された案内経路および当該案内経路上の分岐点において出力される案内データを少なくとも含む経路案内データを受信する受信ステップと、上記位置取得部にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する現在位置取得ステップと、上記受信ステップにて受信した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力ステップと、上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定ステップと、上記判定ステップにて上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置を上記経路案内サーバへ送信することにより、当該経路案内サーバを制御して、上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索させる再探索制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【００２５】
また、本発明の経路案内方法は、位置取得部と出力部とを少なくとも備える端末装置に遠隔通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバにおいて実行される経路案内方法であって、上記記憶部は、地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、を備えており、上記制御部において実行される、上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索ステップと、上記経路探索ステップにて生成した上記経路案内データを上記端末装置へ送信して、当該経路案内データを当該端末装置の上記出力部を介して出力させることにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力制御ステップと、上記端末装置の上記位置取得部にて取得され送信される位置情報である車両の現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定ステップと、上記判定ステップにて上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記端末装置の上記位置取得部にて取得され送信される上記現在位置に基づき、上記経路探索ステップにて上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索する再探索ステップと、を含むことを特徴とする。
【００２６】
また、経路案内方法は、位置取得部と出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内装置において実行される経路案内方法であって、上記記憶部は、地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、を備えており、上記制御部において実行される、少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索ステップと、上記位置取得部にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する現在位置取得ステップと、上記経路探索ステップにて生成した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力ステップと、上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定ステップと、上記判定ステップにて上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置に基づき、上記経路探索ステップにて上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索する再探索ステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【００２７】
この発明によれば、経路案内サーバにおいて、地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶部に記憶し、案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶部に記憶し、端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、記憶部に記憶された道路網情報を用いて案内経路を探索し、探索した当該案内経路および案内データを少なくとも含む経路案内データを端末装置へ送信し、端末装置において、経路案内サーバから送信される経路案内データを受信し、位置取得部にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得し、受信した経路案内データを出力部を介して出力することにより、案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ車両を案内し、取得される現在位置に基づいて、分岐点において車両が第一方向へ進まず道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から進行方向上の各分岐点において車両が第一方向への案内に対し当該第一方向へ進まずに進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定し、道なり通過回数が所定回数であると判定された場合、取得される現在位置を経路案内サーバへ送信することにより、当該経路案内サーバの経路探索手段を制御して、所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索させるので、経路外れの際に実際の交通状態を考慮した経路を再探索することができ、ドライバーに実際の道路状況にあった最適経路を呈示することができる。
【００２８】
具体的には、従来技術（特許文献１および２等）においては、実際の道路状況ではしばらく指示方向（例えば、右方向）への右左折（例えば、右折）が難しいにもかかわらず、その先の交差点において指示方向（例えば、右方向）へ進入可能な道路があれば同様に同じ方向（例えば、右方向）への右左折指示（例えば、右折指示）をする案内経路を再探索し続けることがあるという問題点を有していたが、本発明においては、車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだと所定回数（例えば、２回）判定された場合、進行方向の次の分岐点（例えば、３回目となる交差点）において当該進行方向および第一方向（例えば、右方向）を除く左右いずれかの第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内することができるという効果を奏する。これにより、本発明は、案内通りに右折または左折することが難しい場合に利用者の実際の運転状況（運転のしやすさ）を考慮して案内を行うことができるという効果を奏する。
【００２９】
また、この発明によれば、出力部は、表示部を含み、経路探索において、探索した案内経路および案内データに加え地図データを更に含む経路案内データを端末装置へ送信し、端末装置において、受信した経路案内データの地図データ上に、案内経路、および、取得された現在位置を示す現在位置表示記号を表示した地図表示画面を、表示部に表示し、案内出力において、表示部に表示された地図表示画面において、現在位置表示記号が分岐点に位置する場合、当該分岐点にて案内データを表示部に表示することにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ車両を案内するので、表示部に地図データとともに案内経路上の分岐点において案内データ（表示案内データ）を表示させることにより、表示案内による案内を行うことできるという効果を奏する。
【００３０】
また、この発明によれば、出力部は、音声出力部を更に含み、案内出力において、分岐点にて音声出力部を介して案内データを出力して音声案内を実行することにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ車両を案内するので、音声出力部に案内経路上の分岐点において案内データ（音声データ）を音声出力させることにより、音声案内による案内を行うことできるという効果を奏する。
【００３１】
また、この発明によれば、道路網情報は、ノードおよびリンクから構成される道路ネットワークデータを含み、再探索において、次の分岐点を示す次の出発地のノードに接続されるリンクを、進行方向および第一方向に接続されたリンクを除く第二方向へ接続されたリンクに限定して、当該次の出発地のノードから目的地のノードまでの案内経路を再探索させるので、地図データの道路上の分岐点を示すノードと、当該ノードを接続するリンクと、当該リンクの距離情報および所要時間情報を少なくとも含むリンクコストデータと、を含む道路網情報を用いて、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクの距離情報および所要時間情報を順次評価し、リンクコストデータが最小となるリンクとノードから構成される案内経路を決定することができるという効果を奏する。
【００３２】
また、この発明によれば、判定における道なり通過回数の計測処理において、道なり通過地点と、当該道なり通過地点にて案内された第一方向と、計測処理の処理回数と、を少なくとも含む処理履歴情報を、記憶部に格納し、経路探索において、記憶部に記憶された処理履歴情報を参照し、案内経路上の分岐点において、当該分岐点が第一方向へ案内した道なり通過地点であり、かつ、処理回数が所定回数以上である場合、当該道なり通過地点において第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索するので、過去の走行パターン（すなわち、処理履歴情報）から、第一方向（例えば、右方向）へ案内しても従わずに道なりに進む可能性が高いと予測し、予め最初の分岐点（例えば、１回目となる交差点）にて第二方向（例えば、左方向）へ案内しておくことができる。具体的には、本発明は、例えば、上述のように、車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだと所定回数（例えば、２回）判定された場合、進行方向の次の分岐点（例えば、３回目となる交差点）において当該進行方向および第一方向（例えば、右方向）を除く左右いずれかの第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内する処理が所定回数（例えば、４回）以上適用された案内経路を車両が再度通過する場合には、所定回数以降（例えば、５回目から）は、案内に従わずに所定回数（例えば、２回）道なりに通過したことを検出せずとも、最初の分岐点（例えば、１回目となる交差点）にて第二方向（例えば、左方向）へ案内することができるので、経路外れの際に過去の走行パターンを更に考慮して案内経路を探索することができるという効果を奏する。
【００３３】
また、この発明によれば、経路探索において、道なり通過地点において第二方向へ進入可能な道路が存在しない場合、当該道なり通過地点以降進行方向上で最初にあらわれる第二方向へ進入可能な道路へ、車両を案内する目的地までの案内経路を探索するので、過去の走行パターンから、第一方向（例えば、右方向）へ案内しても従わずに道なりに進む可能性が高いと予測したが、第一道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）において第二方向（例えば、左方向）へ進入可能な道路が存在しないため、予め最初の分岐点（例えば、１回目となる交差点）で第二方向へ案内できなくとも、次に最初にあらわれる第二方向へ進入可能な道路を有する分岐点（例えば、２回目となる交差点）から車両を案内する目的地までの案内経路を探索することができるという効果を奏する。
【００３４】
また、この発明によれば、処理履歴情報は、道なり通過地点において車両が案内経路にしたがって第一方向へ進行できた場合の第一方向通過回数、および、再探索された案内経路にしたがって第二方向へ進んだ場合の第二方向通過回数をさらに含むので、最初に案内された案内経路どおりに第一方向（例えば、右方向）へ車両が進んだ場合（すなわち、最初の案内が成功した場合）と、最初の案内経路どおりに第一方向（例えば、右方向）へ車両が進まず再探索された案内経路どおりに第二方向（例えば、左方向）へ車両が進んだ場合（すなわち、最初の案内が失敗し、再探索した場合）と含む方向別の通過回数を、経路探索の際に考慮することできる。これにより、本発明は、例えば、第一方向へ進んだ回数が多い場合（例えば、右折回数が左折回数より多い場合）は第二方向へ経路探索をせず、第二方向へ進んだ回数が多い場合（例えば、左折回数が右折回数より多い場合）は第二方向へ探索を行う等、過去の走行パターンに基づいて案内経路をより精度よく探索することができるという効果を奏する。
【００３５】
また、この発明によれば、経路探索において、第一方向通過回数および第二方向通過回数を用いて統計処理を行うことにより、当該統計処理の結果に基づいて道なり通過地点において第二方向へ車両を案内するか決定し、案内すると決定した場合、道なり通過地点において第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索するので、統計処理の一例として、第一方向通過回数の合計および第二方向通過回数の合計に基づいて、例えば、早朝、午前中、午後、夕方、夜間、深夜等の時間帯別に、方向別の通過回数の統計処理を行うことができる。これにより、本発明は、過去の走行パターン（例えば、統計処理により得られた時間帯別の走行パターン）に基づいて案内経路をさらに精度よく探索することができるという効果を奏する。
【００３６】
また、この発明によれば、所定回数は、任意に設定可能であるので、案内が無視された案内経路上の方向（例えば、右方向）とは反対の方向（例えば、左方向）を指示するよう再探索を機能させるまでに必要な連続回数をユーザが自由に設定できるという効果を奏する。これにより、本発明は、例えば、渋滞した車両の列が長い場合は所定回数を多くし（例えば、５回）、逆に短い場合は所定回数を少なくする等（例えば、１回）、実際の道路状況をより考慮して案内を行うことができるという効果を奏する。
【００３７】
なお、上記において、本発明のナビゲーションシステムを一例に効果の説明をしたが、端末装置、経路案内サーバ、経路案内装置、および、経路案内方法においても同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【００３８】
【図１】図１は、第１の実施形態におけるナビゲーションシステムの構成の一例を示すブロック図である。
【図２】図２は、第１の実施形態におけるナビゲーションシステムの処理の一例を示すフローチャートである。
【図３】図３は、本発明における経路探索の一例を示す図である。
【図４】図４は、図３における経路探索にて用いた道路網情報の構成の一例を示す図である。
【図５】図５は、本発明における経路探索の別の一例を示す図である。
【図６】図６は、第２の実施形態における経路案内サーバの構成の一例を示すブロック図である。
【図７】図７は、第２の実施形態における経路案内サーバの処理の一例を示すフローチャートである。
【図８】図８は、第３の実施形態における経路案内装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図９】図９は、第３の実施形態における経路案内装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００３９】
以下に、本発明にかかるナビゲーションシステム、端末装置、経路案内サーバ、経路案内装置、および、経路案内方法並びにプログラムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【００４０】
以下、本発明の構成および処理について、第１の実施形態（ナビゲーションシステム）、第２の実施形態（経路案内サーバ（サーバ主導型））、第３の実施形態（経路案内装置（スタンドアローン型））の順にて詳細に説明する。
【００４１】
［第１の実施形態］
最初に、本発明の第１の実施形態（ナビゲーションシステム）について、図１〜図４を参照して以下に説明する。ここで、図１は、第１の実施形態におけるナビゲーションシステムの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。また、図２は、第１の実施形態におけるナビゲーションシステムの処理の一例を示すフローチャートである。また、図３は、本発明における経路探索の一例を示す図である。また、図４は、図３における経路探索にて用いた道路網情報の構成の一例を示す図である。
【００４２】
［ナビゲーションシステムの構成］
まず、第１の実施形態におけるナビゲーションシステムの構成の一例について、図１を参照して以下に説明する。
【００４３】
図１に示すように、本発明の第１の実施形態のナビゲーションシステムは、概略的に、制御部２０２と記憶部２０６とを少なくとも備える経路案内サーバ２００、および、当該経路案内サーバ２００に遠隔通信可能に接続された、位置取得部１１２と表示部１１４と音声出力部１１６と制御部１０２とを少なくとも備える端末装置１００を備えて構成される。これらナビゲーションシステムの各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。ここで、遠隔通信には、ネットワークを介した通信や、有線・無線通信等を含む。
【００４４】
［経路案内サーバ２００の構成］
ここで、図１において、経路案内サーバ２００は、端末装置１００から送信される経路探索条件を満たす案内経路、当該案内経路に対応する案内地点および案内データ（音声データや表示案内データ等）を経路案内データとして端末装置１００へ送信する等の機能を有する。また、端末装置１００から送信される位置情報に対応する地図データを端末装置１００へ送信する等の機能を有してもよい。経路案内サーバ２００は、通信制御インターフェース部２０４を介してネットワーク３００を経由し、端末装置１００と相互に通信可能に接続されており、制御部２０２と記憶部２０６とを備えて構成される。制御部２０２は、各種処理を行う制御手段であり、経路探索や地図データの送信等を行う。記憶部２０６は、固定ディスク装置等のストレージ手段であり、各種のデータベースやテーブル（道路網情報ファイル２０６ａ、経路探索情報ファイル２０６ｂ、案内地点ファイル２０６ｃ、地図データファイル２０６ｄ、および、処理履歴情報ファイル２０６ｅ等）を格納する。
【００４５】
これら記憶部２０６の各構成要素のうち、道路網情報ファイル２０６ａは、地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路ネットワークデータ記憶手段である。ここで、道路網情報は、ノードおよびリンクから構成される道路ネットワークデータを含む。すなわち、道路網情報ファイル２０６ａは、制御部２０２が、端末装置１００から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクの距離情報および所要時間情報を順次評価し、リンクコストデータが最小となるリンクとノードから構成される案内経路を決定する際に用いる、地図データの道路上の分岐点を示すノードと、当該ノードを接続するリンクと、当該リンクの距離情報および所要時間情報を少なくとも含むリンクコストデータと、を含む道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段である。ここで、ノードは、各ノードごとに緯度および経度を少なくとも含む位置情報に対応付けられている。また、リンクは、各リンクごとに、距離情報（例えば、５０ｍ、１００ｍ、２００ｍ、３００ｍ、５００ｍ、１ｋｍ、５ｋｍ等）や、所要時間情報（例えば、平均走行速度ごとに１分、３分、５分、１０分等）を少なくとも含むリンクコストデータを有する。
【００４６】
また、経路探索情報ファイル２０６ｂは、制御部２０２が、端末装置１００から受信した経路探索条件（例えば、出発地、目的地、出発時刻、到着時刻、利用交通機関等）を満たす少なくとも１つの経路を作成する際に用いる、交通機関の時刻表データと道路網データと利用料金データとを含む経路探索情報を記憶する経路探索情報記憶手段である。ここで、経路探索情報ファイル２０６ｂに記憶される時刻表データは、例えば、電車、飛行機、バス、市電、ロープウェイ、モノレール、ケーブルカー、船等の各交通機関の時刻表を表す数値情報等である。また、経路探索情報ファイル２０６ｂに記憶される道路網データは、徒歩、自転車、自動車、オートバイ等で移動する場合の経路作成に用いる各種の道路等のマップの緯度経度情報や位置情報等である。また、経路探索情報ファイル２０６ｂに記憶される利用料金データは、例えば、電車、飛行機、バス、市電、ロープウェイ、モノレール、ケーブルカー、船等の各交通機関を利用した場合に生じる利用料金や、自動車、オートバイ等で移動する場合に消費する燃料料金等を表す数値情報等であり、制御部２０２が交通費を計算する際に用いてもよい。これら時刻表データと道路網データと利用料金データは、経路探索情報ファイル２０６ｂに予め記憶されており、経路案内サーバ２００の制御部２０２は、定期的にネットワーク３００を介して最新のデータをダウンロードして経路探索情報ファイル２０６ｂに記憶された経路探索情報をアップデートしてもよい。なお、経路探索情報ファイル２０６ｂに記憶される道路網データは、上述の道路網情報ファイル２０６ａに記憶される道路網情報に対応するものである。後述する経路探索部２０２ａは、上述の道路網情報ファイル２０６ａに記憶される道路網情報に加えて、経路探索情報ファイル２０６ｂに記憶された各種データを更に考慮して経路探索をおこなってもよい。
【００４７】
また、案内地点ファイル２０６ｃは、案内経路上の分岐点（案内地点）において出力される案内データ（音声データや表示案内データ等）を記憶する案内データ記憶手段である。すなわち、案内地点ファイル２０６ｃは、制御部２０２が、案内経路上の各ノードに設定された音声案内や表示案内を実行する案内地点（分岐点）と、当該案内地点にて出力される音声データや表示案内データとを対応付けて記憶する案内地点記憶手段である。ここで、案内地点ファイル２０６ｃは、例えば、案内地点を示す座標データ等に対応付けられた「次の交差点を右に曲がってください」や「次の交差点を右に曲がってください」や「目的地に到着しました」等の音声データを記憶する。この音声データは、後述のように端末装置１００の制御部１０２が音声案内を実行する際に用いられる。なお、後述する経路探索部２０２ａは、案内経路に対応する案内地点ファイル２０６ｃに記憶された案内地点および音声データを、経路案内データとして更に加えて端末装置１００へ送信してもよい。また、案内データファイル２０６ｂは、分岐点における案内経路（誘導経路）の進行方向に対応付けられたターンバイターン（ＴＢＴ）等の表示案内データを記憶しており、この表示案内データは、後述のように端末装置１００の制御部１０２が表示案内を実行する際に用いられる。ここで、ＴＢＴとは、右左折等の案内（誘導）を画面に表示する矢印ナビゲーションである。
【００４８】
また、地図データファイル２０６ｄは、制御部２０２が、端末装置１００から送信される位置情報に対応する地図データを端末装置１００へ送信する際に用いる、緯度、経度、高さ情報を含む位置情報に対応付けて記憶する地図データ記憶手段である。ここで、地図データファイル２０６ｄに記憶される地図データは、本発明において、主に、例えば、ＧＰＳ等で使用する全国および各地方の道路地図等の屋外地図データである。また、地図データファイル２０６ｄは、例えば高さ情報を持つ建築物（例えば、立体駐車場等）に関するフロア案内地図等の屋内地図データをさらに記憶してもよい。これら屋外地図データや屋内地図データは、地図データファイル２０６ｄに予め記憶されており、経路案内サーバ２００の制御部２０２は、定期的にネットワーク３００を介して最新のデータをダウンロードして地図データファイル２０６ｄに記憶された屋外地図データおよび屋内地図データをアップデートしてもよい。なお、地図データファイル２０６ｄに記憶される地図データは、上述の道路網情報ファイル２０６ａの地図データに対応するものである。後述する経路探索部２０２ａは、地図データファイル２０６ｄに記憶された地図データを参照して経路案内データに加えてもよい。
【００４９】
また、処理履歴情報ファイル２０６ｅは、後述する経路探索部２０２ａが案内経路を探索する際に用いられる、道なり通過地点と、当該道なり通過地点にて案内された第一方向と、計測処理の処理回数と、を少なくとも含む処理履歴情報を記憶する処理履歴情報記憶手段である。ここで、処理履歴情報は、道なり通過地点において車両が案内経路にしたがって第一方向へ進行できた場合の第一方向通過回数、および、後述する再探索制御部１０２ｅにより再探索された案内経路にしたがって第二方向へ進んだ場合の第二方向通過回数をさらに含んでもよい。また、処理履歴情報は、道なりを示す進行方向へ進んだ場合の道なり通過回数を含んでもよい。なお、処理履歴情報ファイル２０６ｅに記憶される処理履歴情報は、後述する判定部１０２ｄの処理の際に処理履歴情報ファイル２０６ｅに格納され、随時更新される。
【００５０】
ここで、処理履歴情報ファイル２０６ｅは、上記通過回数（例えば、第一方向通過回数、第二方向通過回数、道なり通過回数等）を、時間帯（例えば、早朝、午前中、午後、夕方、夜間、深夜等）、曜日（月曜、火曜、水曜、木曜、金曜、土曜、日曜）、天候（例えば、晴れ、曇り、雨、雪等）、車両種（例えば、大型車、中型車、小型車）などに対応付けて処理履歴情報を記憶してもよい。
【００５１】
また、制御部２０２は、ＯＳ（Ｏｐｅｒａｔｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部２０２は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部２０２は、機能概念的に、経路探索部２０２ａ等を備えて構成される。
【００５２】
このうち、経路探索部２０２ａは、端末装置１００から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル２０６ａに記憶された道路網情報を用いて案内経路を探索し、探索した当該案内経路および案内データを少なくとも含む経路案内データを端末装置１００へ送信する経路探索手段である。ここで、経路探索部２０２ａは、探索した案内経路および案内データに加え地図データを更に含む経路案内データを端末装置１００へ送信してもよい。また、道路網情報は、ノードおよびリンクから構成される道路ネットワークデータを含む。すなわち、経路探索部２０２ａは、端末装置１００から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル２０６ａに記憶された道路ネットワークデータを用いて、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクの距離情報および所要時間情報を順次評価し、リンクコストデータが最小となるリンクとノードから構成される案内経路を決定し、決定した案内経路、および、端末装置１００から送信される位置情報に対応する地図データを少なくとも含む経路案内データを端末装置１００へ送信する経路探索手段である。ここで、経路探索部２０２ａは、案内経路に対応する案内地点ファイル２０６ｃに記憶された案内地点および案内データ（音声データや表示案内データ等）を、経路案内データとして更に加えて端末装置１００へ送信してもよい。
【００５３】
ここで、経路探索部２０２ａは、処理履歴情報ファイル２０６ｅに記憶された処理履歴情報を参照し、案内経路上の分岐点において、当該分岐点が第一方向へ案内した道なり通過地点であり、かつ、処理回数が所定回数以上である場合、当該道なり通過地点において第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路探索部２０２ａは、道なり通過地点において第二方向へ進入可能な道路が存在しない場合、当該道なり通過地点以降進行方向上で最初にあらわれる第二方向へ進入可能な道路へ、車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路探索部２０２ａは、第一方向通過回数および第二方向通過回数を用いて統計処理を行うことにより、当該統計処理の結果に基づいて道なり通過地点において第二方向へ車両を案内するか決定し、案内すると決定した場合、道なり通過地点において第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。
【００５４】
［端末装置１００の構成］
また、図１において、端末装置１００は、経路案内サーバ２００にアクセスし、経路案内サーバ２００への現在位置の送信や地図データの受信を行い、また、受信した地図データ上に、探索された案内経路を表示し、位置取得部１１２にて取得された現在位置を示す現在位置表示記号を表示した地図表示画面を、表示部１１４に表示する等の機能を有する。また、端末装置１００は、案内経路上に設定された案内地点に対応する案内データ（音声データや表示案内データ等）を、出力部（音声出力部１１６や表示部１１４）を介して出力することにより、音声案内や表示案内を実行する等の機能を有してもよい。
【００５５】
また、端末装置１００は、例えば、一般に市販されるデスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置や、携帯電話やＰＨＳやＰＤＡ等の携帯通信端末装置などである。本発明において、端末装置１００は、主に、例えば、カーナビゲーションを行う車載の情報処理端末である。また、端末装置１００は、リアルタイムに現在位置を反映させたナビゲーション案内を行えるよう、ＧＰＳ機能やＩＭＥＳ機能等を有する位置取得部１１２を備えている。また、端末装置１００は、経路案内サーバ２００から受信した経路案内データや地図データ等に基づいて描画した各種記号を含む地図表示画面等を表示する表示部１１４（例えば、液晶や有機ＥＬ等から構成されるディスプレイやモニタ等）と、音声データを出力する音声出力部１１６（例えば、スピーカー）と、経路案内サーバ２００へ送信する経路探索条件の入力を行う入力部（図示せず）（例えば、キー入力部、タッチパネル、キーボード、マイク等）とを備えている。また、入出力制御インターフェース部１０８は、位置取得部１１２、表示部１１４、音声出力部１１６、入力部等の制御を行う。なお、本発明において、出力部は、表示部１１４および音声出力部１１６を含んで構成される。
【００５６】
ここで、位置取得部１１２は、衛星航法システム（ＧＰＳ）を利用したＧＰＳレシーバで受信した自車両の位置情報、方位センサにて検出した方位情報、距離センサにて検出した距離情報、および、地図データに基づいて自車両の現在位置を示す位置情報を取得する位置取得手段である。ここで、方位センサには、車両の絶対走行方位を検出する地磁気センサおよび車両の相対走行方位を検出する光ジャイロが使用される。また、距離センサは、車両の回転に応じたパルスを発生させ、車輪の回転数により走行距離を検出する。また、位置取得部１１２は、各車両に搭載された通信装置の車車間通信から自車位置を示す位置情報を取得してもよい。
【００５７】
また、位置取得部１１２は、位置発信装置から発信される位置情報信号を受信する位置取得手段であってもよい。ここで、位置発信装置は、緯度、経度、高度（高さ情報）に関する位置情報信号（ＧＰＳ信号）を発信するＧＰＳ装置であってもよく、また、ＧＰＳ信号と類似した特徴を持つ位置情報信号を用いて屋内測位を可能とするＩＭＥＳ（Ｉｎｄｏｏｒ Ｍｅｓｓａｇｅ Ｓｙｓｔｅｍ）技術を実現するＩＭＥＳ装置であってもよい。なお、ＩＭＥＳ技術は測位衛星システムである準天頂衛星の枠組みから発案されたシステムである。また、位置発信装置は、建物（例えば、立体駐車場）内の各フロアの各所に任意に設置される小型発信装置であってもよい。なお、この小型発信装置には、設置場所に応じた自己位置情報（位置ＩＤ等）が割り振られている。そして、端末装置１００が通信可能範囲に入ると、端末装置１００は、小型発信装置から送信される自己位置情報を位置情報信号として受信する。この際の通信方式は、例えば、ＲＦＩＤ（Ｒａｄｉｏ Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ Ｉｄｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ）タグシステムやＢｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）等の各種近距離無線方式や、赤外線通信方式等であってもよい。本発明において、制御部１０２は、位置取得部１１２にて取得した位置情報信号から、緯度、経度、および、高さ情報を含む位置情報を抽出する。
【００５８】
また、通信制御インターフェース部１０４は、通信回線や電話回線等に接続されるアンテナやルータ等の通信装置（図示せず）に接続されるインターフェースであり、端末装置１００とネットワーク３００との間における通信制御を行う機能を有する。すなわち、通信制御インターフェース部１０４は、端末装置１００や経路案内サーバ２００や各車両に搭載された通信装置等の外部機器と通信回線を介してデータを通信する機能を有している。また、ネットワーク３００は、端末装置１００と経路案内サーバ２００等の外部機器とを相互に接続する機能を有し、例えば、インターネット、電話回線網（携帯端末回線網、一般電話回線網を含む。）、イントラネット、電力線通信（ＰＬＣ）等であってもよい。
【００５９】
また、制御部１０２は、ＯＳ（Ｏｐｅｒａｔｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部１０２は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部１０２は、機能概念的に、受信部１０２ａ、現在位置取得部１０２ｂ、地図表示部１０２ｃ、判定部１０２ｄ、再探索制御部１０２ｅ、および、案内出力部１０２ｆを備えて構成される。
【００６０】
このうち、受信部１０２ａは、経路案内サーバ２００から送信される経路案内データを受信する受信手段である。ここで、受信部１０２ａは、経路案内サーバ２００から送信される、探索された案内経路に対応する案内地点ファイル２０６ｃに記憶された案内地点および音声データを更に加えた経路案内データを受信してもよい。また、受信部１０２ａは、経路案内サーバ２００から送信される地図データを受信してもよい。
【００６１】
また、現在位置取得部１０２ｂは、位置取得部１１２にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する現在位置取得手段である。また、現在位置取得部１０２ｂは、位置取得部１１２にて位置発信装置より受信した位置情報信号から、緯度、経度、高さ情報を含む位置情報を抽出することにより、抽出した当該位置情報を車両の現在位置として取得してもよい。
【００６２】
また、地図表示部１０２ｃは、受信部１０２ａにより受信した経路案内データの地図データ上に、案内経路、および、現在位置取得部１０２ｂにより取得された現在位置を示す現在位置表示記号を表示した地図表示画面を、表示部１１４に表示する地図表示手段である。
【００６３】
また、判定部１０２ｄは、現在位置取得部１０２ｂにより取得される現在位置に基づいて、分岐点において車両が第一方向へ進まず道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から進行方向上の各分岐点において車両が第一方向への案内に対し当該第一方向へ進まずに進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定手段である。ここで、計測処理において、第一方向への案内は、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａにより再探索された案内経路における案内（音声、表示の両方を含む。）である。また、判定部１０２ｄは、道なり通過回数の計測処理において、道なり通過地点と、当該道なり通過地点にて案内された第一方向と、計測処理の処理回数と、を少なくとも含む処理履歴情報を、記憶部２０６の処理履歴情報ファイル２０６ｅに格納に格納してもよい。
【００６４】
また、再探索制御部１０２ｅは、判定部１０２ｄにより道なり通過回数が所定回数であると判定された場合、現在位置取得部１０２ｂにより取得される現在位置を経路案内サーバ２００へ送信することにより、当該経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａを制御して、所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索させる再探索制御手段である。ここで、再探索制御部１０２ｅは、次の分岐点を示す次の出発地のノードに接続されるリンクを、進行方向および第一方向に接続されたリンクを除く第二方向へ接続されたリンクに限定して、当該次の出発地のノードから目的地のノードまでの案内経路を再探索させてもよい。また、所定回数は、任意に設定可能であってもよい。なお、本発明において、所定回数は、道なり通過回数や道なり通過回数の計測処理の処理回数に対し設定される。
【００６５】
また、案内出力部１０２ｆは、受信部１０２ａにより受信した経路案内データを出力部を介して出力することにより、案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力手段である。ここで、案内出力部１０２ｆは、地図表示部１０２ｃにより表示部１１４に表示された地図表示画面において、現在位置表示記号が分岐点に位置する場合、当該分岐点にて案内データ（例えば、表示案内データ）を表示部１１４に表示することにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ車両を案内してもよい。また、案内出力部１０２ｆは、分岐点にて音声出力部１１６を介して案内データ（音声データ）を出力して音声案内を実行することにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ車両を案内してもよい。
【００６６】
以上で、第１の実施形態におけるナビゲーションシステムの構成の一例の説明を終える。
【００６７】
［ナビゲーションシステムの処理］
次に、このように構成された第１の実施形態におけるナビゲーションシステムの処理について、以下に、図２から図４を参照して詳細に説明する。
【００６８】
図２に示すように、まず、端末装置１００の制御部１０２は、ユーザにより入力部を介して入力された少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を、経路探索サーバ２００へ送信する（ステップＳＡ−１）。ここで、端末装置１００の現在位置取得部１０２ｂは、位置取得部１１２にて取得された位置情報を車両の現在位置を示す出発地として経路探索サーバ２００へ送信してもよい。
【００６９】
そして、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａは、ステップＳＡ−１において端末装置１００の制御部１０２の処理により送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル２０６ａに記憶された道路網情報を用いて案内経路を探索し、探索した当該案内経路および案内データを少なくとも含む経路案内データを端末装置１００へ送信する（ステップＳＡ−２）。ここで、経路探索部２０２ａは、探索した案内経路および案内データに加え地図データを更に含む経路案内データを端末装置１００へ送信してもよい。また、道路網情報は、ノードおよびリンクから構成される道路ネットワークデータを含む。すなわち、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａは、ステップＳＡ−１において端末装置１００の制御部１０２の処理により送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル２０６ａに記憶された道路ネットワークデータを用いて、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクの距離情報および所要時間情報を順次評価し、リンクコストデータが最小となるリンクとノードから構成される案内経路を決定し、決定した案内経路、および、端末装置１００から送信される位置情報に対応する地図データを少なくとも含む経路案内データを端末装置１００へ送信する。ここで、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａは、探索された案内経路に対応する案内地点ファイル２０６ｃに記憶された案内地点および案内データ（音声データや表示案内データ等）を、経路案内データとして更に加えて端末装置１００へ送信してもよい。
【００７０】
また、ステップＳＡ−２において、経路探索部２０２ａは、処理履歴情報ファイル２０６ｅに記憶された処理履歴情報を参照し、案内経路上の分岐点（例えば、１回目となる交差点）において、当該分岐点が第一方向（例えば、右方向）へ案内した道なり通過地点であり、かつ、処理回数が所定回数以上（例えば、４回以上）である場合、当該道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）において第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路探索部２０２ａは、道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）において第二方向（例えば、左方向）へ進入可能な道路が存在しない場合、当該道なり通過地点以降進行方向上で最初にあらわれる第二方向へ進入可能な道路（例えば、左方向へ侵入可能な道路を有する２回目となる交差点）へ、車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路探索部２０２ａは、第一方向通過回数（例えば、右方向の通過回数が３回）および第二方向通過回数（例えば、左方向の通過回数が７回）を用いて統計処理を行うことにより、当該統計処理の結果に基づいて道なり通過地点において第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内するか決定し、案内すると決定した場合（例えば、左方向の通過回数が右方向の通過回数よりも多いと判定された場合）、道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）において第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。
【００７１】
そして、端末装置１００の受信部１０２ａは、ステップＳＡ−２において経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａの処理により送信される経路案内データを受信する（ステップＳＡ−３）。ここで、受信部１０２ａは、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａの処理により送信される、探索された案内経路に対応する案内地点ファイル２０６ｃに記憶された案内地点および案内データ（音声データや表示案内データ等）を更に加えた経路案内データを受信してもよい。
【００７２】
そして、端末装置１００の現在位置取得部１０２ｂは、位置取得部１１２にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する（ステップＳＡ−４）。また、端末装置１００の現在位置取得部１０２ｂは、位置取得部１１２にて位置発信装置より受信した位置情報信号から、緯度、経度、高さ情報を含む位置情報を抽出することにより、抽出した当該位置情報を車両の現在位置として取得してもよい。
【００７３】
そして、端末装置１００の地図表示部１０２ｃは、ステップＳＡ−３において受信部１０２ａの処理により受信した経路案内データの地図データ上に、案内経路、および、ステップＳＡ−４において現在位置取得部１０２ｂの処理により取得された現在位置を示す現在位置表示記号を表示した地図表示画面を、表示部１１４に表示する（ステップＳＡ−５）。
【００７４】
そして、端末装置１００の案内出力部１０２ｆは、受信部１０２ａの処理により受信した経路案内データを出力部を介して出力することにより、案内経路上の分岐点（例えば、１回目となる交差点）において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向（例えば、右方向）へ上記車両を案内する（ステップＳＡ−６）。ここで、端末装置１００の案内出力部１０２ｆは、地図表示部１０２ｃの処理により表示部１１４に表示された地図表示画面において、現在位置表示記号が分岐点に位置する場合、当該分岐点にて案内データ（例えば、右折矢印等の表示案内データ）を表示部１１４に表示することにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内してもよい。また、端末装置１００の案内出力部１０２ｆは、分岐点にて音声出力部１１６を介して案内データ（音声データ）を出力して音声案内（例えば、「次の交差点を右に曲がってください。」等）を実行することにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内してもよい。
【００７５】
そして、端末装置１００の判定部１０２ｄは、ステップＳＡ−４において現在位置取得部１０２ｂの処理により取得される現在位置に基づいて、分岐点（例えば、１回目となる交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず道なりを示す進行方向へ進んだか（すなわち、案内経路から外れたか）を判定する（ステップＳＡ−７）。
【００７６】
そして、端末装置１００の判定部１０２ｄは、ステップＳＡ−７において判定部１０２ｄの処理により車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだ（すなわち、案内経路から外れた）と判定された場合（ステップＳＡ−７：Ｙｅｓ）、さらに、分岐点（例えば、１回目となる交差点）において道なり通過地点が設定されているかを判定し（ステップＳＡ−８）、道なり通過地点が設定されていないと判定した場合（ステップＳＡ−８：Ｎｏ）、分岐点（例えば、１回目となる交差点）を道なり通過地点として設定し（ステップＳＡ−９）、道なり通過回数を計測する（ステップＳＡ−１０）。すなわち、この場合、道なり通過回数を「１回」と計測する。一方、端末装置１００の判定部１０２ｄは、分岐点（例えば、１回目となる交差点）において道なり通過地点が設定されていると判定した場合（ステップＳＡ−８：Ｙｅｓ）、次の分岐点（例えば、２回目となる交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだかを判定することにより、道なり通過回数の計測を行う（ステップＳＡ−１０）。ここで、ステップＳＡ−８〜ＳＡ−１０の処理を道なり通過回数の計測処理とする。また、端末装置１００の判定部１０２ｄは、道なり通過回数の計測処理において、道なり通過地点と、当該道なり通過地点にて案内された第一方向と、計測処理の処理回数と、を少なくとも含む処理履歴情報を、記憶部２０６の処理履歴情報ファイル２０６ｅに格納に格納してもよい。
【００７７】
そして、端末装置１００の判定部１０２ｄは、道なり通過回数が所定回数（例えば、２回）連続したか（すなわち、所定回数（例えば、２回）連続して案内経路を外れたか）を判定する（ステップＳＡ−１１）。ここで、所定回数は、任意に設定可能であってもよい。なお、本発明において、所定回数は、道なり通過回数や道なり通過回数の計測処理の処理回数に対し設定される。
【００７８】
このように、端末装置１００の判定部１０２ｄは、現在位置取得部１０２ｂの処理により取得される現在位置に基づいて、分岐点（例えば、１回目の交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し（ステップＳＡ−７）、当該進行方向へ進んだと判定した場合（ステップＳＡ−７：Ｙｅｓ）、当該分岐点（例えば、１回目の交差点）を道なり通過地点として設定する。そして、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａは、当該道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）以降進行方向上で最初にあらわれる分岐点（例えば、２回目となる交差点）において、第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を再探索する。そして、端末装置１００の判定部１０２ｄは、当該分岐点（例えば、２回目の交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）への案内（音声、表示の両方を含む。）に対し当該第一方向へ進まずに進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い（ステップＳＡ−８〜ＳＡ−１０）、当該道なり通過回数が所定回数（例えば、２回）であるかを判定する（ステップＳＡ−１１）。
【００７９】
そして、端末装置１００の再探索制御部１０２ｅは、ステップＳＡ−１１において判定部１０２ｄの処理により車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだとの判定が所定回数連続しなかった（例えば、１回のみであった）と判定された場合（ステップＳＡ−１１：Ｎｏ）、ステップＳＡ−４において現在位置取得部１０２ｂの処理により取得される現在位置を経路案内サーバ２００へ送信することにより、ステップＳＡ−２に戻り、当該経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａを制御して、進行方向の次の分岐点（例えば、２回目となる交差点）において当該進行方向を除く第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索させるよう要求する（ステップＳＡ−１２）。その後、端末装置１００の制御部１０２は、ステップＳＡ−３以降の処理を後述するステップＳＡ−１４において目的地に到着したと判定されるまで繰り返す。
【００８０】
一方、端末装置１００の再探索制御部１０２ｅは、ステップＳＡ−１１において判定部１０２ｄの処理により車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだと所定回数（例えば、２回）連続して判定された場合、ステップＳＡ−４において現在位置取得部１０２ｂの処理により取得される現在位置を経路案内サーバ２００へ送信することにより、ステップＳＡ−２に戻り、当該経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａを制御して、進行方向の次の分岐点（例えば、３回目となる交差点）において当該進行方向および第一方向（例えば、右方向）を除く左右いずれかの第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索させるよう要求する（ステップＳＡ−１３）。ここで、端末装置１００の再探索制御部１０２ｅは、次の分岐点（例えば、３回目となる交差点）を示す次の出発地のノードに接続されるリンクを、進行方向および第一方向（例えば、右方向）に接続されたリンクを除く第二方向（例えば、左方向）へ接続されたリンクに限定して、当該次の出発地のノードから目的地のノードまでの案内経路を再探索させるよう要求してもよい。その後、端末装置１００の制御部１０２は、ステップＳＡ−３以降の処理を、後述するステップＳＡ−１４において目的地に到着したと判定されるまで繰り返す。
【００８１】
ここで、ステップＳＡ−７に戻り、端末装置１００の判定部１０２ｄの処理により、車両が第一方向（例えば、右方向）へ進んだ（すなわち、案内経路通り進んだ）と判定された場合（ステップＳＡ−７：Ｎｏ）、ステップＳＡ−１４へ進み、端末装置１００の制御部１０２は、ステップＳＡ−５において地図表示部１０２ｃの処理により表示された地図表示画面において、表示部１１４に表示された案内経路上の現在位置表示記号の位置に基づいて、車両が目的地に到着したかを判定する（ステップＳＡ−１４）。
【００８２】
そして、端末装置１００の制御部１０２は、ステップＳＡ−１４において車両が目的地に到着したと判定された場合（ステップＳＡ−１４：Ｙｅｓ）、そのまま処理を終了する。ここで、端末装置１００の案内出力部１０２ｆは、ステップＳＡ−３において受信部１０２ａの処理により受信された経路案内データに基づき、案内地点に対応する音声データを、音声出力部１１６を介して出力することにより、音声案内（例えば、「目的地に到着しました。」等）を実行してもよい。
【００８３】
一方、端末装置１００の制御部１０２は、ステップＳＡ−１４において車両が目的地に到着していないと判定された場合（ステップＳＡ−１４：Ｎｏ）、ステップＳＡ−４に戻り、それ以降の処理をステップＳＡ−１４において目的地に到着したと判定されるまで繰り返す。
【００８４】
ここで、図３〜図５を参照し、本発明における経路探索の一例と、図３における経路探索にて用いた道路ネットワークデータの構成の一例と、本発明における経路探索の別の一例について説明する。なお、図３〜図５に示す一例は、本実施形態に限らず、他の実施形態においても同様に適用できる。
【００８５】
図３に示すように、例えば、車両Ｍが目的地までの案内経路を走行中であり、所定回数を２回に設定している場合の経路探索の一例を想定する。この場合、車両Ｍの走行中に分岐点Ａにおいて端末装置１００が右折案内をしても、右折するために進入しなければならない右車線が渋滞しているため右折車線に入ることができず、そのため車両Ｍは右折できずにそのまま道なりに進んでしまうことがある。本発明では、分岐点Ａにおいて、案内方向へ右折せずに道なりに車両Ｍが直進したことを端末装置１００の判定部１０２ｄの処理により検出すると、再探索制御部１０２ｅは、車両Ｍの現在位置から目的地までの経路の再探索を行う。そして、再探索制御部１０２ｅの処理による経路再探索の結果、次の分岐点Ｂを右折する経路が探索される。しかし、分岐点Ａと同様に、分岐点Ｂにおいて端末装置１００が右折案内をしても、右折するために進入しなければならない右車線が渋滞しているため右折車線に入ることができず、そのため車両Ｍは右折できずにそのまま道なりに進んでしまう。そして、再度、分岐点Ｂにおいての右折指示案内に対しても車両Ｍが道なりに進んだことを端末装置１００の判定部１０２ｄの処理により検出すると、再探索制御部１０２ｅは、次の分岐点Ｃでは右折指示案内を行わずに左折指示案内を行う。
【００８６】
また、図４に示す道路ネットワークデータは、図３における経路探索にて用いた道路ネットワークデータの構成の一例である。図４において、丸印はノードを示し、ノード間の線はリンクを示している。車両Ｍが、ノード１の存在する分岐点Ａにおいての右折指示に従わずに道なりに進み、その後ノード２の存在する分岐点Ｂにおいての右折指示に対しても道なりに進んだことを端末装置１００の判定部１０２ｄの処理により検出すると、再探索制御部１０２ｅは、その先の分岐点Ｃに存在するノード３において、ノード３から右方向にのびるリンク４と道なり方向にのびるリンク５以外のリンク、すなわちリンク６をノード３からの出発リンクとした経路を再探索する。
【００８７】
また、図５に示すように、例えば、車両Ｍが目的地までの案内経路を走行中であり、所定回数（道なり通過回数に設定される所定回数）を２回に設定している場合の経路探索の別の一例を想定する。この場合、判定部１０２ｄの処理により、分岐点Ａ、分岐点Ｂにおける右折指示案内に対してそのまま道なりに進んだことが検出されると、再探索制御部１０２ｅの処理により、次の分岐点Ｃでは右折指示案内をせずに左折指示案内を行う。すなわち、判定部１０２ｄの処理により道なり通過回数の計測処理を行い、計測処理の結果に基づいて、再探索制御部１０２ｅの処理により案内経路を再探索する。
【００８８】
ここで、所定回数（道なり通過回数の計測処理の処理回数に設定される所定回数）を４回と設定した場合を想定する。その後、車両Ｍが上記道なり通過回数の計測処理を行い再探索した案内経路を再び利用した場合において、分岐点Ａ、分岐点Ｂにおいて右折指示案内に従わず道なりに進んだ回数（道なり通過回数）が４回までは、上述のように次の分岐点Ｃにおいて左折指示案内をする。
【００８９】
一方、所定回数（道なり通過回数の計測処理の処理回数に設定される所定回数）が４回以上になると、５回目からはその案内経路を通る際に、道なり通過回数を計測し所定回数（道なり通過回数に設定される所定回数）が２回連続するか判定しなくとも、分岐点Ａの時点で左折指示案内を行う。ここで、所定回数（道なり通過回数の計測処理の処理回数に設定される所定回数）は、連続して適用された回数でも、累積回数であってもよい。
【００９０】
このように、図５において太線矢印にて示すように、道なり通過回数計測処理が所定回数（例えば、４回）以上適用された案内経路を再び利用する場合、最初の分岐点（例えば、道なり通過点である、１回目となる交差点）において予め第二方向（例えば、左方向）に案内する。
【００９１】
なお、上記図３〜図５は、車両Ｍが道路の左側車線を走行する一例を説明したが、車両Ｍが道路の右側車線を走行する場合であっても同様である。
【００９２】
以上で、第１の実施形態におけるナビゲーションシステムの処理の説明を終える。
【００９３】
［第２の実施形態］
続いて、本発明の第２の実施形態（経路案内サーバ２００（サーバ主導型））について、図６および図７を参照して以下に説明する。ここで、図６は、第２の実施形態における経路案内サーバ２００の構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。また、図７は、第２の実施形態における経路案内サーバ２００の処理の一例を示すフローチャートである。
【００９４】
なお、第２の実施形態においては、経路案内サーバ２００にて端末装置１００の表示部１１４に表示させる地図データや音声出力部１１６に出力させる音声データを生成し、これらのデータを端末装置１００へ送信することにより、当該端末装置１００を表示部１１４や音声出力部１１６として機能させている。また、第２の実施形態において、端末装置１００は、経路案内サーバ２００からリアルタイムに経路案内を行えるよう、位置取得部１１２にて取得された現在位置を示す位置情報を経路案内サーバ２００へ送信している。このように、第２の実施形態は、経路案内サーバ２００にてサーバ主導で処理を行う点がその他の実施形態と異なる。
【００９５】
［経路案内サーバ２００（サーバ主導型）の構成］
まず、第２の実施形態における経路案内サーバ２００（サーバ主導型）の構成の一例について、図６を参照して以下に説明する。
【００９６】
図６に示すように、本発明の第２の実施形態の経路案内サーバ２００は、位置取得部１１２と表示部１１４と音声出力部１１６とを少なくとも備える端末装置１００に遠隔通信可能に接続され、制御部２０２と記憶部２０６とを少なくとも備えて構成される。これら経路案内サーバ２００および端末装置１００の各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。ここで、遠隔通信には、ネットワークを介した通信や、有線・無線通信等を含む。
【００９７】
図６において、経路案内サーバ２００は、端末装置１００から送信される経路探索条件を満たす案内経路および地図データを少なくとも含む経路案内データに基づき、地図データ上に案内経路と現在位置表示記号を表示した地図表示画面を生成して端末装置１００へ送信することにより、端末装置１００の表示部１１４に表示させ、案内経路上を車両が第一方向へ進まず進行方向へ所定回数連続して進んだと判定した場合、進行方向の次の分岐点において当該進行方向および第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索する等の機能を有する。また、経路案内サーバ２００は、案内経路に対応する案内地点および音声データを更に含む経路案内データを端末装置１００へ送信して、端末装置１００の音声出力部１１６を介して音声案内を行わせる等の機能を有していてもよい。
【００９８】
なお、経路案内サーバ２００における通信制御インターフェース部２０４および記憶部２０６（道路網情報ファイル２０６ａ、経路探索情報ファイル２０６ｂ、案内地点ファイル２０６ｃ、および、地図データファイル２０６ｄ、処理履歴情報ファイル２０６ｅ等）の機能、また、端末装置１００における位置取得部１１２、表示部１１４、および、音声出力部１１６の機能は、第１の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【００９９】
また、図６において、制御部２０２は、ＯＳ（Ｏｐｅｒａｔｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部２０２は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部２０２は、機能概念的に、経路探索部２０２ａ、地図表示生成部２０２ｂ、表示制御部２０２ｃ、判定部２０２ｄ、再探索部２０２ｅ、および、案内出力制御部２０２ｆを備えて構成される。
【０１００】
このうち、経路探索部２０２ａは、端末装置１００から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル２０６ａに記憶された道路網情報を用いて案内経路を探索し、探索した当該案内経路および案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索手段である。ここで、経路探索部２０２ａは、探索した案内経路および案内データに加え地図データを更に含む経路案内データを生成してもよい。また、道路網情報は、ノードおよびリンクから構成される道路ネットワークデータを含む。すなわち、経路探索部２０２ａは、端末装置１００から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル２０６ａに記憶された道路ネットワークデータを用いて、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクの距離情報および所要時間情報を順次評価し、リンクコストデータが最小となるリンクとノードから構成される案内経路を決定し、決定した案内経路、および、端末装置１００から送信される位置情報に対応する地図データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索手段である。ここで、経路探索部２０２ａは、案内経路に対応する案内地点ファイル２０６ｃに記憶された案内地点および案内データ（音声データや表示案内データ等）を更に加えて経路案内データを生成してもよい。
【０１０１】
ここで、経路探索部２０２ａは、処理履歴情報ファイル２０６ｅに記憶された処理履歴情報を参照し、案内経路上の分岐点において、当該分岐点が第一方向へ案内した道なり通過地点であり、かつ、処理回数が所定回数以上である場合、当該道なり通過地点において第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路探索部２０２ａは、道なり通過地点において第二方向へ進入可能な道路が存在しない場合、当該道なり通過地点以降進行方向上で最初にあらわれる第二方向へ進入可能な道路へ、車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路探索部２０２ａは、第一方向通過回数および第二方向通過回数を用いて統計処理を行うことにより、当該統計処理の結果に基づいて道なり通過地点において第二方向へ車両を案内するか決定し、案内すると決定した場合、道なり通過地点において第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。
【０１０２】
また、地図表示生成部２０２ｂは、経路探索部２０２ａにより生成した経路案内データの地図データ上に、案内経路、および、端末装置１００の位置取得部１１２にて取得され送信される位置情報である車両の現在位置を示す現在位置表示記号、を表示した地図表示画面を生成する地図表示生成手段である。
【０１０３】
また、表示制御部２０２ｃは、地図表示生成部２０２ｂにより生成された地図表示画面を端末装置１００へ送信することにより、当該端末装置１００の表示部１１４を制御して当該地図表示画面を表示させる表示制御手段である。
【０１０４】
また、判定部２０２ｄは、端末装置１００の位置取得部１１２にて取得され送信される位置情報である車両の現在位置に基づいて、分岐点において車両が第一方向へ進まず道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から進行方向上の各分岐点において車両が第一方向への案内に対し当該第一方向へ進まずに進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定手段である。ここで、計測処理において、第一方向への案内は、経路探索部２０２ａにより再探索された案内経路における案内（音声、表示の両方を含む。）である。また、判定部２０２ｄは、道なり通過回数の計測処理において、道なり通過地点と、当該道なり通過地点にて案内された第一方向と、計測処理の処理回数と、を少なくとも含む処理履歴情報を、記憶部２０６の処理履歴情報ファイル２０６ｅに格納に格納してもよい。
【０１０５】
また、再探索部２０２ｅは、判定部２０２ｄにより道なり通過回数が所定回数であると判定された場合、端末装置１００の位置取得部１１２にて取得され送信される現在位置に基づき、経路探索部２０２ａにより所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索する再探索手段である。ここで、再探索部２０２ｅは、次の分岐点を示す次の出発地のノードに接続されるリンクを、進行方向および第一方向に接続されたリンクを除く第二方向へ接続されたリンクに限定して、当該次の出発地のノードから目的地のノードまでの案内経路を再探索してもよい。また、所定回数は、任意に設定可能であってもよい。なお、本発明において、所定回数は、道なり通過回数や道なり通過回数の計測処理の処理回数に対し設定される。
【０１０６】
また、案内出力制御部２０２ｆは、経路探索部２０２ａにより生成した経路案内データを端末装置１００へ送信して、当該経路案内データを当該端末装置１００の出力部を介して出力させることにより、案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ車両を案内する案内出力制御手段である。ここで、案内出力制御部２０２ｆは、地図表示制御部２０２ｃにより端末装置１００の表示部１１４に表示された地図表示画面において、現在位置表示記号が分岐点に位置する場合、当該分岐点にて案内データ（例えば、表示案内データ）を表示部１１４に表示させることにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ車両を案内してもよい。また、案内出力制御部２０２ｆは、分岐点にて端末装置１００の音声出力部１１６を介して案内データ（音声データ）を出力して音声案内を実行させることにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ車両を案内してもよい。
【０１０７】
以上で、第２の実施形態における経路案内サーバ２００の構成の一例の説明を終える。
【０１０８】
［経路案内サーバ２００（サーバ主導型）の処理］
次に、このように構成された第２の実施形態における経路案内サーバ２００の処理の一例について、以下に図７を参照して詳細に説明する。
【０１０９】
図７に示すように、まず、端末装置１００の制御部１０２は、ユーザにより入力部を介して入力された少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を、経路探索サーバ２００へ送信する（ステップＳＢ−１）。ここで、端末装置１００の制御部１０２は、位置取得部１１２にて取得された位置情報を車両の現在位置を示す出発地として経路探索サーバ２００へ送信してもよい。
【０１１０】
そして、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａは、ステップＳＢ−１において端末装置１００の制御部１０２の処理により送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル２０６ａに記憶された道路網情報を用いて案内経路を探索し、探索した当該案内経路および案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する（ステップＳＢ−２）。ここで、経路探索部２０２ａは、探索した案内経路および案内データに加え地図データを更に含む経路案内データを生成してもよい。また、道路網情報は、ノードおよびリンクから構成される道路ネットワークデータを含む。すなわち、経路探索部２０２ａは、ステップＳＢ−１において端末装置１００の制御部１０２の処理により送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル２０６ａに記憶された道路ネットワークデータを用いて、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクの距離情報および所要時間情報を順次評価し、リンクコストデータが最小となるリンクとノードから構成される案内経路を決定し、決定した案内経路、および、端末装置１００から送信される位置情報に対応する地図データを少なくとも含む経路案内データを生成する。ここで、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａは、探索された案内経路に対応する案内地点ファイル２０６ｃに記憶された案内地点および案内データ（音声データや表示案内データ等）を、経路案内データとして更に加えて生成してもよい。
【０１１１】
また、ステップＳＢ−２において、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａは、処理履歴情報ファイル２０６ｅに記憶された処理履歴情報を参照し、案内経路上の分岐点（例えば、１回目となる交差点）において、当該分岐点が第一方向（例えば、右方向）へ案内した道なり通過地点であり、かつ、処理回数が所定回数以上（例えば、４回以上）である場合、当該道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）において第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａは、道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）において第二方向（例えば、左方向）へ進入可能な道路が存在しない場合、当該道なり通過地点以降進行方向上で最初にあらわれる第二方向へ進入可能な道路（例えば、左方向へ侵入可能な道路を有する２回目となる交差点）へ、車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａは、第一方向通過回数（例えば、右方向の通過回数が３回）および第二方向通過回数（例えば、左方向の通過回数が７回）を用いて統計処理を行うことにより、当該統計処理の結果に基づいて道なり通過地点において第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内するか決定し、案内すると決定した場合（例えば、左方向の通過回数が右方向の通過回数よりも多いと判定された場合）、道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）において第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。
【０１１２】
そして、端末装置１００の制御部１０２は、位置取得部１１２にて取得された位置情報を車両の現在位置として経路案内サーバ２００へ送信する（ステップＳＢ−３）。また、端末装置１００の制御部１０２は、位置取得部１１２にて位置発信装置より受信した位置情報信号から、緯度、経度、高さ情報を含む位置情報を抽出することにより、抽出した当該位置情報を車両の現在位置として経路案内サーバ２００へ送信してもよい。
【０１１３】
そして、経路案内サーバ２００の地図表示生成部２０２ｂは、ステップＳＢ−２において経路探索部２０２ａの処理により生成した経路案内データの地図データ上に、案内経路、および、ステップＳＢ−３において端末装置１００の制御部１０２の処理により位置取得部１１２にて取得され送信された位置情報である車両の現在位置を示す現在位置表示記号、を表示した地図表示画面を生成する（ステップＳＢ−４）。
【０１１４】
そして、経路案内サーバ２００の表示制御部２０２ｃは、ステップＳＢ−４において地図表示生成部２０２ｂの処理により生成された地図表示画面を端末装置１００へ送信することにより（ステップＳＢ−５）、当該端末装置１００の表示部１１４を制御して当該地図表示画面を表示させる（ステップＳＢ−６）。
【０１１５】
ここで、経路案内サーバ２００の案内出力制御部２０２ｆは、ステップＳＢ−２において経路探索部２０２ａの処理により生成した経路案内データを端末装置１００へ送信して（ステップＳＢ−７）、当該経路案内データを当該端末装置１００の出力部を介して出力させることにより、案内経路上の分岐点（例えば、１回目となる交差点）において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内する（ステップＳＢ−８）。ここで、案内出力制御部２０２ｆは、地図表示制御部２０２ｃの処理により端末装置１００の表示部１１４に表示された地図表示画面において、現在位置表示記号が分岐点に位置する場合、当該分岐点にて案内データ（例えば、右折矢印等の表示案内データ）を表示部１１４に表示させることにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内してもよい。また、案内出力制御部２０２ｆは、分岐点にて端末装置１００の音声出力部１１６を介して案内データ（音声データ）を出力して音声案内（例えば、「次の交差点を右に曲がってください。」等）を実行させることにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内してもよい。
【０１１６】
そして、経路案内サーバ２００の判定部２０２ｄは、ステップＳＢ−３において端末装置１００の制御部１０２の処理により位置検出部１１２にて取得され送信される位置情報である車両の現在位置に基づいて、分岐点（例えば、１回目となる交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず道なりを示す進行方向へ進んだか（すなわち、案内経路から外れたか）を判定する（ステップＳＢ−９）。
【０１１７】
そして、経路案内サーバ２００の判定部２０２ｄは、ステップＳＢ−９において判定部２０２ｄの処理により車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだ（すなわち、案内経路から外れた）と判定された場合（ステップＳＢ−９：Ｙｅｓ）、さらに、分岐点（例えば、１回目となる交差点）において道なり通過地点が設定されているかを判定し（ステップＳＢ−１０）、道なり通過地点が設定されていないと判定した場合（ステップＳＢ−１０：Ｎｏ）、分岐点（例えば、１回目となる交差点）を道なり通過地点として設定し（ステップＳＢ−１１）、道なり通過回数を計測する（ステップＳＢ−１２）。すなわち、この場合、道なり通過回数を「１回」と計測する。一方、経路案内サーバ２００の判定部２０２ｄは、分岐点（例えば、１回目となる交差点）において道なり通過地点が設定されていると判定した場合（ステップＳＢ−１０：Ｙｅｓ）、次の分岐点（例えば、２回目となる交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだかを判定することにより、道なり通過回数の計測を行う（ステップＳＢ−１２）。ここで、ステップＳＢ−１０〜ＳＢ−１２の処理を道なり通過回数の計測処理とする。また、経路案内サーバ２００の判定部２０２ｄは、道なり通過回数の計測処理において、道なり通過地点と、当該道なり通過地点にて案内された第一方向と、計測処理の処理回数と、を少なくとも含む処理履歴情報を、記憶部２０６の処理履歴情報ファイル２０６ｅに格納に格納してもよい。
【０１１８】
そして、経路案内サーバ２００の判定部２０２ｄは、道なり通過回数が所定回数（例えば、２回）連続したか（すなわち、所定回数（例えば、２回）連続して案内経路を外れたか）を判定する（ステップＳＢ−１３）。ここで、所定回数は、任意に設定可能であってもよい。なお、本発明において、所定回数は、道なり通過回数や道なり通過回数の計測処理の処理回数に対し設定される。
【０１１９】
このように、経路案内サーバ２００の判定部２０２ｄは、端末装置１００の制御部１０２の処理により位置検出部１１２にて取得され送信される位置情報である車両の現在位置
に基づいて、分岐点（例えば、１回目の交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し（ステップＳＢ−９）、当該進行方向へ進んだと判定した場合（ステップＳＢ−９：Ｙｅｓ）、当該分岐点（例えば、１回目の交差点）を道なり通過地点として設定する。そして、経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａは、当該道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）以降進行方向上で最初にあらわれる分岐点（例えば、２回目となる交差点）において、第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を再探索する。そして、経路案内サーバ２００の判定部２０２ｄは、当該分岐点（例えば、２回目の交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）への案内（音声、表示の両方を含む。）に対し当該第一方向へ進まずに進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い（ステップＳＢ−１０〜ＳＢ−１２）、当該道なり通過回数が所定回数（例えば、２回）であるかを判定する（ステップＳＢ−１３）。
【０１２０】
そして、経路案内サーバ２００の再探索部２０２ｅは、ステップＳＢ−１３において判定部２０２ｄの処理により車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだとの判定が所定回数連続しなかった（例えば、１回のみであった）と判定された場合（ステップＳＢ−１３：Ｎｏ）、ステップＳＢ−３において端末装置１００の制御部１０２の処理により取得され送信された現在位置に基づき、ステップＳＢ−２に戻り、当該経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａの処理により、進行方向の次の分岐点（例えば、２回目となる交差点）において当該進行方向を除く第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索するよう要求する（ステップＳＢ−１４）。その後、経路案内サーバ２００の制御部２０２は、ステップＳＢ−４以降の処理を、後述するステップＳＢ−１６において目的地に到着したと判定されるまで繰り返す。
【０１２１】
一方、経路案内サーバ２００の再探索部２０２ｅは、ステップＳＢ−１３において判定部２０２ｄの処理により車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだと所定回数（例えば、２回）連続して判定された場合（ステップＳＢ−１３：Ｙｅｓ）、ステップＳＢ−３において端末装置１００の制御部１０２の処理により取得され送信された現在位置に基づき、ステップＳＢ−２に戻り、当該経路案内サーバ２００の経路探索部２０２ａの処理により、進行方向の次の分岐点（例えば、３回目となる交差点）において当該進行方向および第一方向（例えば、右方向）を除く左右いずれかの第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索するよう要求する（ステップＳＢ−１５）。ここで、経路案内サーバ２００の再探索部２０２ｅは、次の分岐点（例えば、３回目となる交差点）を示す次の出発地のノードに接続されるリンクを、進行方向および第一方向（例えば、右方向）に接続されたリンクを除く第二方向（例えば、左方向）へ接続されたリンクに限定して、当該次の出発地のノードから目的地のノードまでの案内経路を再探索するよう要求してもよい。その後、経路案内サーバ２００の制御部２０２は、ステップＳＢ−４以降の処理を、後述するステップＳＢ−１６において目的地に到着したと判定されるまで繰り返す。
【０１２２】
ここで、ステップＳＢ−９に戻り、経路案内サーバ２００の判定部２０２ｄの処理により、車両が第一方向（例えば、右方向）へ進んだ（すなわち、案内経路通り進んだ）と判定された場合（ステップＳＢ−９：Ｎｏ）、ステップＳＢ−１６に進み、経路案内サーバ２００の制御部２０２は、ステップＳＢ−５において表示制御部２０２ｃの処理により表示される地図表示画面において、表示部１１４に表示される案内経路上の現在位置表示記号の位置に基づいて、車両が目的地に到着したかを判定する（ステップＳＢ−１６）。
【０１２３】
そして、経路案内サーバ２００の制御部２０２は、ステップＳＢ−１６において車両が目的地に到着したと判定された場合（ステップＳＢ−１６：Ｙｅｓ）、そのまま処理を終了する。ここで、経路案内サーバ２００の案内出力制御部２０２ｆは、ステップＳＢ−２において経路探索部２０２ａの処理により生成された案内地点および当該案内地点に対応する音声データを更に含む経路案内データを端末装置１００へ送信することにより、端末装置１００の音声出力部１１６を制御して音声データを出力させて、音声案内（例えば、「目的地に到着しました。」等）を実行させてもよい。
【０１２４】
一方、経路案内サーバ２００の制御部２０２は、ステップＳＢ−１６において車両が目的地に到着していないと判定された場合（ステップＳＢ−１６：Ｎｏ）、ステップＳＢ−４に戻り、それ以降の処理をステップＳＢ−１６において目的地に到着したと判定されるまで繰り返す。
【０１２５】
以上で、第２の実施形態における経路案内サーバ２００の処理の説明を終える。
【０１２６】
［第３の実施形態］
続いて、本発明の第３の実施形態（経路案内装置４００（スタンドアローン型））について、図８および図９を参照して以下に説明する。ここで、図８は、第３の実施形態における経路案内装置４００の構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。また、図９は、第３の実施形態における経路案内装置４００の処理の一例を示すフローチャートである。
【０１２７】
なお、第３の実施形態においては、全ての機能を経路案内装置４００に集約し、経路案内装置４００は、経路案内サーバ２００に接続することなく、表示部１１４に表示させる地図データや音声出力部１１６に出力させる音声データを生成し、これらのデータを表示部１１４にて表示させ、音声出力部１１６にて出力させることにより経路案内を行う等の機能を有する。このように、第３の実施形態は、経路案内装置４００がスタンドアローン型に構成され単独で処理を行う点がその他の実施形態と異なる。
【０１２８】
［経路案内装置４００（スタンドアローン型）の構成］
まず、第３の実施形態における経路案内装置４００（スタンドアローン型）の構成の一例について、図８を参照して以下に説明する。
【０１２９】
図８に示すように、本発明の第３の実施形態の経路案内装置４００は、位置取得部４１２と表示部４１４と音声出力部４１６と制御部４０２と記憶部４０６とを少なくとも備えて構成される。これら経路案内装置４００の各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【０１３０】
図８において、入出力制御インターフェース部４０８、位置取得部４１２、表示部４１４、および、音声出力部４１６の各機能は、第１の実施形態と同様であるため説明を省略する。また、記憶部４０６の各部（道路網情報ファイル４０６ａ、経路探索情報ファイル４０６ｂ、案内地点ファイル４０６ｃ、地図データファイル４０６ｄ、および、処理履歴情報ファイル４０６ｅ等）についても、経路案内サーバ２００ではなく経路案内装置４００に備えられている点を除き、各機能が第１の実施形態および第２の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【０１３１】
また、制御部４０２の各部（経路探索部４０２ａ〜案内出力部４０２ｆ等）については、本実施形態の経路案内装置４００がスタンドアローン型であり、通信制御インターフェース部を備えないため、制御部４０２が送信部や受信部を備えていない点を除き、各機能は第１の実施形態と基本的に同様である。
【０１３２】
また、図８において、制御部４０２は、ＯＳ（Ｏｐｅｒａｔｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部４０２は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部４０２は、機能概念的に、経路探索部４０２ａ、現在位置取得部４０２ｂ、地図表示部４０２ｃ、判定部４０２ｄ、再探索部４０２ｅ、および、案内出力部４０２ｆを備えて構成される。
【０１３３】
このうち、経路探索部４０２ａは、少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル４０６ａに記憶された道路網情報を用いて案内経路を探索し、探索した案内経路および案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索手段である。ここで、経路探索部４０２ａは、探索した案内経路および案内データに加え地図データを更に含む経路案内データを生成してもよい。また、道路網情報は、ノードおよびリンクから構成される道路ネットワークデータを含む。すなわち、経路探索部４０２ａは、少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル４０６ａに記憶された道路ネットワークデータを用いて、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクの距離情報および所要時間情報を順次評価し、リンクコストデータが最小となるリンクとノードから構成される案内経路を決定し、決定した案内経路、および、現在位置取得部４０２ｂにより取得される位置情報に対応する地図データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索手段である。ここで、経路探索部４０２ａは、案内経路に対応する案内地点ファイル４０６ｃに記憶された案内地点および案内データ（音声データや表示案内データ等）を更に加えて経路案内データを生成してもよい。
【０１３４】
ここで、経路探索部４０２ａは、処理履歴情報ファイル４０６ｅに記憶された処理履歴情報を参照し、案内経路上の分岐点において、当該分岐点が第一方向へ案内した道なり通過地点であり、かつ、処理回数が所定回数以上である場合、当該道なり通過地点において第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路探索部４０２ａは、道なり通過地点において第二方向へ進入可能な道路が存在しない場合、当該道なり通過地点以降進行方向上で最初にあらわれる第二方向へ進入可能な道路へ、車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路探索部４０２ａは、第一方向通過回数および第二方向通過回数を用いて統計処理を行うことにより、当該統計処理の結果に基づいて道なり通過地点において第二方向へ車両を案内するか決定し、案内すると決定した場合、道なり通過地点において第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。
【０１３５】
また、現在位置取得部４０２ｂは、位置取得部４１２にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する現在位置取得手段である。また、現在位置取得部４０２ｂは、位置取得部４１２にて位置発信装置より受信した位置情報信号から、緯度、経度、高さ情報を含む位置情報を抽出することにより、抽出した当該位置情報を車両の現在位置として取得してもよい。
【０１３６】
また、地図表示部４０２ｃは、経路探索部４０２ａにより生成された経路案内データの地図データ上に、案内経路、および、現在位置取得部４０２ｂにより取得された現在位置を示す現在位置表示記号を表示した地図表示画面を、表示部４１４に表示する地図表示手段である。
【０１３７】
また、判定部４０２ｄは、現在位置取得部４０２ｂにより取得される現在位置に基づいて、分岐点において車両が第一方向へ進まず道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から進行方向上の各分岐点において車両が第一方向への案内に対し当該第一方向へ進まずに進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定手段である。ここで、計測処理において、第一方向への案内は、経路探索部４０２ａにより再探索された案内経路における案内（音声、表示の両方を含む。）である。また、判定部４０２ｄは、道なり通過回数の計測処理において、道なり通過地点と、当該道なり通過地点にて案内された第一方向と、計測処理の処理回数と、を少なくとも含む処理履歴情報を、記憶部４０６の処理履歴情報ファイル４０６ｅに格納に格納してもよい。
【０１３８】
また、再探索部４０２ｅは、判定部４０２ｄにより道なり通過回数が所定回数であると判定された場合、現在位置取得部４０２ｂにより取得される現在位置に基づき、経路探索部４０２ａにより所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索する再探索手段である。ここで、再探索部４０２ｅは、次の分岐点を示す次の出発地のノードに接続されるリンクを、進行方向および第一方向に接続されたリンクを除く第二方向へ接続されたリンクに限定して、当該次の出発地のノードから目的地のノードまでの案内経路を再探索してもよい。また、所定回数は、任意に設定可能であってもよい。なお、本発明において、所定回数は、道なり通過回数や道なり通過回数の計測処理の処理回数に対し設定される。
【０１３９】
また、案内出力部４０２ｆは、経路探索部４０２ａにより生成した経路案内データを出力部を介して出力することにより、案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力手段である。ここで、案内出力部４０２ｆは、地図表示部４０２ｃにより表示部４１４に表示された地図表示画面において、現在位置表示記号が分岐点に位置する場合、当該分岐点にて案内データ（例えば、表示案内データ）を表示部４１４に表示することにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ車両を案内してもよい。また、案内出力部４０２ｆは、分岐点にて音声出力部４１６を介して案内データ（音声データ）を出力して音声案内を実行することにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ車両を案内してもよい。
【０１４０】
以上で、第３の実施形態における経路案内装置４００の構成の一例の説明を終える。
【０１４１】
［経路案内装置４００（スタンドアローン型）の処理］
次に、このように構成された第３の実施形態における経路案内装置４００の処理の一例について、以下に図９を参照して詳細に説明する。
【０１４２】
図９に示すように、まず、経路案内装置４００の制御部４０２は、ユーザにより入力部を介して入力された少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を取得する（ステップＳＣ−１）。ここで、経路案内装置４００の制御部４０２は、現在位置取得部４０２ｂの処理により位置取得部４１２にて取得された位置情報を車両の現在位置を示す出発地として取得してもよい。
【０１４３】
そして、経路探索部４０２ａは、ステップＳＣ−１において経路案内装置４００の制御部４０２の処理により取得された少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル４０６ａに記憶された道路網情報を用いて案内経路を探索し、探索した案内経路および案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する（ステップＳＣ−２）。ここで、経路探索部４０２ａは、探索した案内経路および案内データに加え地図データを更に含む経路案内データを生成してもよい。また、道路網情報は、ノードおよびリンクから構成される道路ネットワークデータを含む。すなわち、経路探索部４０２ａは、ステップＳＣ−１において経路案内装置４００の制御部４０２の処理により取得された少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、道路網情報ファイル４０６ａに記憶された道路網情報を用いて、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクの距離情報および所要時間情報を順次評価し、リンクコストデータが最小となるリンクとノードから構成される案内経路を決定し、決定した案内経路、および、現在位置取得部４０２ｂの処理により取得される位置情報に対応する地図データを少なくとも含む経路案内データを生成する。ここで、経路探索部４０２ａは、探索された案内経路に対応する案内地点ファイル４０６ｃに記憶された案内地点および案内データ（音声データや表示案内データ等）を、経路案内データとして更に加えて生成してもよい。
【０１４４】
また、ステップＳＣ−２において、経路探索部４０２ａは、処理履歴情報ファイル４０６ｅに記憶された処理履歴情報を参照し、案内経路上の分岐点（例えば、１回目となる交差点）において、当該分岐点が第一方向（例えば、右方向）へ案内した道なり通過地点であり、かつ、処理回数が所定回数以上（例えば、４回以上）である場合、当該道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）において第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路探索部４０２ａは、道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）において第二方向（例えば、左方向）へ進入可能な道路が存在しない場合、当該道なり通過地点以降進行方向上で最初にあらわれる第二方向へ進入可能な道路（例えば、左方向へ侵入可能な道路を有する２回目となる交差点）へ、車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。また、経路探索部４０２ａは、第一方向通過回数（例えば、右方向の通過回数が３回）および第二方向通過回数（例えば、左方向の通過回数が７回）を用いて統計処理を行うことにより、当該統計処理の結果に基づいて道なり通過地点において第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内するか決定し、案内すると決定した場合（例えば、左方向の通過回数が右方向の通過回数よりも多いと判定された場合）、道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）において第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を探索してもよい。
【０１４５】
そして、現在位置取得部４０２ｂは、位置取得部４１２にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する（ステップＳＣ−３）。また、現在位置取得部４０２ｂは、位置取得部４１２にて位置発信装置より受信した位置情報信号から、緯度、経度、高さ情報を含む位置情報を抽出することにより、抽出した当該位置情報を車両の現在位置として取得してもよい。
【０１４６】
そして、地図表示部４０２ｃは、ステップＳＣ−２において経路探索部４０２ａの処理により生成した経路案内データの地図データ上に、案内経路、および、ステップＳＣ−３において現在位置取得部４０２ｂの処理により位置取得部４１２にて取得された位置情報である車両の現在位置を示す現在位置表示記号、を表示した地図表示画面を、表示部４１４に表示する（ステップＳＣ−４）。
【０１４７】
ここで、案内出力部４０２ｆは、経路探索部４０２ａの処理により生成した経路案内データを出力部を介して出力することにより、案内経路上の分岐点（例えば、１回目となる交差点）において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向（例えば、右方向）へ上記車両を案内する（ステップＳＣ−５）。ここで、案内出力部４０２ｆは、地図表示部４０２ｃの処理により表示部４１４に表示された地図表示画面において、現在位置表示記号が分岐点に位置する場合、当該分岐点にて案内データ（例えば、右折矢印等の表示案内データ）を表示部４１４に表示することにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内してもよい。また、案内出力部４０２ｆは、分岐点にて音声出力部４１６を介して案内データ（音声データ）を出力して音声案内（例えば、「次の交差点を右に曲がってください。」等）を実行することにより、案内経路上の当該分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内してもよい。
【０１４８】
そして、判定部４０２ｄは、ステップＳＣ−３において現在位置取得部４０２ｂの処理により取得される現在位置に基づいて、分岐点（例えば、１回目となる交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず道なりを示す進行方向へ進んだか（すなわち、案内経路から外れたか）を判定する（ステップＳＣ−６）。
【０１４９】
そして、判定部４０２ｄは、ステップＳＣ−６において判定部４０２ｄの処理により車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだ（すなわち、案内経路から外れた）と判定された場合（ステップＳＣ−６：Ｙｅｓ）、さらに、分岐点（例えば、１回目となる交差点）において道なり通過地点が設定されているかを判定し（ステップＳＣ−７）、道なり通過地点が設定されていないと判定した場合（ステップＳＣ−７：Ｎｏ）、分岐点（例えば、１回目となる交差点）を道なり通過地点として設定し（ステップＳＣ−８）、道なり通過回数を計測する（ステップＳＣ−９）。すなわち、この場合、道なり通過回数を「１回」と計測する。一方、判定部４０２ｄは、分岐点（例えば、１回目となる交差点）において道なり通過地点が設定されていると判定した場合（ステップＳＣ−７：Ｙｅｓ）、次の分岐点（例えば、２回目となる交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだかを判定することにより、道なり通過回数の計測を行う（ステップＳＣ−９）。ここで、ステップＳＣ−７〜ＳＣ−９の処理を道なり通過回数の計測処理とする。また、判定部４０２ｄは、道なり通過回数の計測処理において、道なり通過地点と、当該道なり通過地点にて案内された第一方向と、計測処理の処理回数と、を少なくとも含む処理履歴情報を、記憶部４０６の処理履歴情報ファイル４０６ｅに格納に格納してもよい。
【０１５０】
そして、判定部４０２ｄは、道なり通過回数所定回数（例えば、２回）連続したか（すなわち、所定回数（例えば、２回）連続して案内経路を外れたか）を判定する（ステップＳＣ−８）。ここで、所定回数は、任意に設定可能であってもよい。なお、本発明において、所定回数は、道なり通過回数や道なり通過回数の計測処理の処理回数に対し設定される。
【０１５１】
このように、判定部４０２ｄは、現在位置取得部４０２ｂの処理により取得される現在位置に基づいて、分岐点（例えば、１回目の交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し（ステップＳＣ−６）、当該進行方向へ進んだと判定した場合（ステップＳＣ−６：Ｙｅｓ）、当該分岐点（例えば、１回目の交差点）を道なり通過地点として設定する。そして、経路探索部４０２ａは、当該道なり通過地点（例えば、１回目となる交差点）以降進行方向上で最初にあらわれる分岐点（例えば、２回目となる交差点）において、第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を再探索する。そして、判定部０２ｄは、当該分岐点（例えば、２回目の交差点）において車両が第一方向（例えば、右方向）への案内（音声、表示の両方を含む。）に対し当該第一方向へ進まずに進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い（ステップＳＣ−７〜ＳＣ−９）、当該道なり通過回数が所定回数（例えば、２回）であるかを判定する（ステップＳＣ−１０）。
【０１５２】
そして、再探索部４０２ｅは、ステップＳＣ−１０において判定部４０２ｄの処理により車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだとの判定が所定回数連続しなかった（例えば、１回のみであったと）判定された場合（ステップＳＣ−１０：Ｎｏ）、ステップＳＣ−３において現在位置取得部４０２ｂの処理により取得された現在位置に基づき、ステップＳＣ−２に戻り、経路探索部４０２ａの処理により、進行方向の次の分岐点（例えば、２回目となる交差点）において当該進行方向を除く第一方向（例えば、右方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索するよう要求する（ステップＳＣ−１１）。その後、制御部４０２は、ステップＳＣ−４以降の処理を、後述するステップＳＣ−１３において目的地に到着したと判定されるまで繰り返す。
【０１５３】
一方、再探索部４０２ｅは、ステップＳＣ−１０において判定部４０２ｄの処理により車両が第一方向（例えば、右方向）へ進まず進行方向へ進んだと所定回数（例えば、２回）連続して判定された場合（ステップＳＣ−１０：Ｙｅｓ）、ステップＳＣ−３において現在位置取得部４０２ｂの処理により取得された現在位置に基づき、ステップＳＣ−２に戻り、経路探索部４０２ａの処理により、進行方向の次の分岐点（例えば、３回目となる交差点）において当該進行方向および第一方向（例えば、右方向）を除く左右いずれかの第二方向（例えば、左方向）へ車両を案内する目的地までの案内経路を再度探索するよう要求する（ステップＳＣ−１１）。ここで、再探索部４０２ｅは、次の分岐点（例えば、３回目となる交差点）を示す次の出発地のノードに接続されるリンクを、進行方向および第一方向（例えば、右方向）に接続されたリンクを除く第二方向（例えば、左方向）へ接続されたリンクに限定して、当該次の出発地のノードから目的地のノードまでの案内経路を再探索するよう要求してもよい。その後、制御部４０２は、ステップＳＣ−３以降の処理を、後述するステップＳＣ−１３において目的地に到着したと判定されるまで繰り返す。
【０１５４】
ここで、ステップＳＣ−６に戻り、判定部４０２ｄの処理により、車両が第一方向（例えば、右方向）へ進んだ（すなわち、案内経路通り進んだ）と判定された場合（ステップＳＣ−６：Ｎｏ）、ステップＳＣ−１３に進み、制御部４０２は、ステップＳＣ−４において地図表示部４０２ｃの処理により表示される地図表示画面において、表示部４１４に表示された案内経路上の現在位置表示記号の位置に基づいて、車両が目的地に到着したかを判定する（ステップＳＣ−１３）。
【０１５５】
そして、制御部４０２は、ステップＳＣ−１３において車両が目的地に到着したと判定された場合（ステップＳＣ−１３：Ｙｅｓ）、そのまま処理を終了する。ここで、案内出力部４０２ｆは、ステップＳＣ−２において経路探索部２０２ａの処理により生成された案内地点および当該案内地点に対応する音声データを更に含む経路案内データに基づき、案内地点に対応する音声データを、音声出力部４１６を介して出力することにより、音声案内（例えば、「目的地に到着しました。」等）を実行してもよい。
【０１５６】
一方、制御部４０２は、ステップＳＣ−１３において車両が目的地に到着していないと判定された場合（ステップＳＣ−１３：Ｎｏ）、ステップＳＣ−３に戻り、それ以降の処理をステップＳＣ−１３において目的地に到着したと判定されるまで繰り返す。
【０１５７】
以上で、第３の実施形態における経路案内装置４００の処理の説明を終える。
【０１５８】
［他の実施の形態］
さて、これまで本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態以外にも、上記特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてよいものである。
【０１５９】
例えば、経路探索部２０２ａ，４０２ａは、時間帯別（例えば、早朝、午前中、午後、夕方、夜間、深夜等）、曜日別（月曜、火曜、水曜、木曜、金曜、土曜、日曜）、天候別（例えば、晴れ、曇り、雨、雪等）、車両種別（例えば、大型車、中型車、小型車）に対応付けて記憶された通過回数（例えば、第一方向通過回数、第二方向通過回数、道なり通過回数等）を含む処理履歴情報を用いて統計処理を行うことにより、既存の学習機能等を有する人工知能の機能等を実現してもよい。
【０１６０】
一例として、時間帯別であれば、経路探索部２０２ａ，４０２ａは、案内経路上の各分岐点において、午前中や夕方の時間帯は第一方向通過回数が少なく第二方向通過回数を多いことを、処理履歴情報を用いて統計処理を行うことにより学習した場合には、当該時間帯では、第二方向へ案内する案内経路を探索し、当該時間帯以外の早朝、午前中、夜間、深夜の時間帯は、第一方向へ案内する案内経路を探索してもよい。また、曜日別であれば、経路探索部２０２ａ，４０２ａは、案内経路上の分岐点において、週末（土曜、日曜）は第一方向通過回数が少なく第二方向通過回数を多いことを、処理履歴情報を用いて統計処理を行うことにより学習した場合には、当該曜日では、第二方向へ案内する案内経路を探索し、平日（月曜から金曜）は、第一方向へ案内する案内経路を探索してもよい。また、天候別であれば、経路探索部２０２ａ，４０２ａは、案内経路上の分岐点において、雨や雪の場合は第一方向通過回数が少なく第二方向通過回数を多いことを、処理履歴情報を用いて統計処理を行うことにより学習した場合には、当該天候では、第二方向へ案内する案内経路を探索し、当該天候以外の晴れや曇りの場合は、第一方向へ案内する案内経路を探索してもよい。また、車両種別であれば、経路探索部２０２ａ，４０２ａは、案内経路上の分岐点において、大型車の場合は第一方向通過回数が少なく第二方向通過回数を多いことを、処理履歴情報を用いて統計処理を行うことにより学習した場合には、当該車両種では、第二方向へ案内する案内経路を探索し、当該車両種以外の中型車や小型車の場合は、第一方向へ案内する案内経路を探索してもよい。このように、本発明は、各種情報（例えば、時間、曜日、天気、車両種等）を含む処理履歴情報を用いて統計処理を行うことにより既存の学習機能等を有する人工知能の機能等を実現することができるので、過去の走行パターンからより精度良く現実の道路状況に適した経路探索を行うことができる。
【０１６１】
また、実施の形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【０１６２】
このほか、上記文献中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【０１６３】
また、端末装置１００、経路案内サーバ２００、および、経路案内装置４００に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【０１６４】
例えば、端末装置１００、経路案内サーバ２００、および、経路案内装置４００の各装置が備える処理機能、特に制御部１０２、制御部２０２、および、制御部４０２にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）および当該ＣＰＵにて解釈実行されるプログラムにて実現することができ、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現することも可能である。尚、プログラムは、後述する記録媒体に記録されており、必要に応じて端末装置１００、経路案内サーバ２００、および、経路案内装置４００に機械的に読み取られる。すなわち、ＲＯＭまたはＨＤなどの記憶部２０６、および記憶部４０６などは、ＯＳ（Ｏｐｅｒａｔｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）として協働してＣＰＵに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、ＲＡＭにロードされることによって実行され、ＣＰＵと協働して制御部を構成する。
【０１６５】
また、このコンピュータプログラムは、端末装置１００、経路案内サーバ２００、および、経路案内装置４００に対して任意のネットワーク３００を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【０１６６】
また、本発明に係るプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ＲＯＭ、ＥＰＲＯＭ、ＥＥＰＲＯＭ、ＣＤ−ＲＯＭ、ＭＯ、ＤＶＤ、Ｂｌｕ−ｒａｙ Ｄｉｓｃ等の任意の「可搬用の物理媒体」、あるいは、ＬＡＮ、ＷＡＮ、インターネットに代表されるネットワークを介してプログラムを送信する場合の通信回線や搬送波のように、短期にプログラムを保持する「通信媒体」を含むものとする。
【０１６７】
また、「プログラム」とは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードやバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、ＯＳ（Ｏｐｅｒａｔｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）に代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成、読み取り手順、あるいは、読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【０１６８】
記憶部２０６および記憶部４０６に格納される各種のデータベース等（道路網情報ファイル２０６ａ，４０６ａ、経路探索情報ファイル２０６ｂ，４０６ｂ、案内地点ファイル２０６ｃ，４０６ｃ、地図データファイル２０６ｄ，４０６ｄ、および、処理履歴情報ファイル２０６ｅ，４０６ｅ等）は、ＲＡＭ、ＲＯＭ等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラムやテーブルやデータベースやウェブページ用ファイル等を格納する。
【０１６９】
また、端末装置１００、経路案内サーバ２００、および、経路案内装置４００は、既知のパーソナルコンピュータ、ワークステーション等の情報処理装置を接続し、該情報処理装置に本発明の方法を実現させるソフトウェア（プログラム、データ等を含む）を実装することにより実現してもよい。特に、端末装置１００は、例えば、一般に市販されるデスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置や、携帯電話やＰＨＳやＰＤＡ等の携帯通信端末装置等であってもよい。
【０１７０】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じて、または、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【０１７１】
以上詳述したように、本発明によれば、誘導案内通りに右折または左折することが難しい場合に利用者の実際の運転状況（運転のしやすさ）を考慮して誘導案内を行うことができるナビゲーションシステム、端末装置、経路案内サーバ、経路案内装置、および、経路案内方法を提供することができるので、経路案内を支援する情報機器や情報処理分野などの様々な分野において極めて有用である。
【符号の説明】
【０１７２】
１００ 端末装置
１０２ 制御部
１０２ａ 受信部
１０２ｂ 現在位置取得部
１０２ｃ 地図表示部
１０２ｄ 判定部
１０２ｅ 再探索制御部
１０２ｆ 案内出力部
１０４ 通信制御インターフェース部
１０８ 入出力制御インターフェース部
１１２ 位置取得部
１１４ 表示部
１１６ 音声出力部
２００ 経路案内サーバ
２０２ 制御部
２０２ａ 経路探索部
２０２ｂ 地図表示生成部
２０２ｃ 表示制御部
２０２ｄ 判定部
２０２ｅ 再探索部
２０２ｆ 案内出力制御部
２０４ 通信制御インターフェース部
２０６ 記憶部
２０６ａ 道路網情報ファイル
２０６ｂ 経路探索情報ファイル
２０６ｃ 案内地点ファイル
２０６ｄ 地図データファイル
２０６ｅ 処理履歴情報ファイル
３００ ネットワーク
４００ 経路案内装置（スタンドアローン型）
４０２ 制御部
４０２ａ 経路探索部
４０２ｂ 現在位置取得部
４０２ｃ 地図表示部
４０２ｄ 判定部
４０２ｅ 再探索部
４０２ｆ 案内出力部
４０６ 記憶部
４０６ａ 道路網情報ファイル
４０６ｂ 経路探索情報ファイル
４０６ｃ 案内地点ファイル
４０６ｄ 地図データファイル
４０６ｅ 処理履歴情報ファイル
４０８ 入出力制御インターフェース部
４１２ 位置取得部
４１４ 表示部
４１６ 音声出力部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバ、および、当該経路案内サーバに遠隔通信可能に接続された、位置取得部と出力部と制御部とを少なくとも備える端末装置を備えた、車両のナビゲーションシステムであって、
上記経路案内サーバの上記記憶部は、
地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、
案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、
を備え、
上記経路案内サーバの上記制御部は、
上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを上記端末装置へ送信する経路探索手段、
を備え、
上記端末装置の上記制御部は、
上記経路案内サーバから送信される上記経路案内データを受信する受信手段と、
上記位置取得部にて取得された位置情報を上記車両の現在位置として取得する現在位置取得手段と、
上記受信手段により受信した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力手段と、
上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定手段と、
上記判定手段により上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置を上記経路案内サーバへ送信することにより、当該経路案内サーバの上記経路探索手段を制御して、上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索させる再探索制御手段と、
を備えたことを特徴とする、ナビゲーションシステム。
【請求項２】
請求項１に記載のナビゲーションシステムにおいて、
上記出力部は、表示部を含み、
上記経路探索手段は、
探索した上記案内経路および上記案内データに加え上記地図データを更に含む上記経路案内データを上記端末装置へ送信し、
上記端末装置の上記制御部は、
上記受信手段により受信した上記経路案内データの上記地図データ上に、上記案内経路、および、上記現在位置取得手段により取得された上記現在位置を示す現在位置表示記号を表示した地図表示画面を、上記表示部に表示する地図表示手段、
を更に備え、
上記案内出力手段は、
上記地図表示手段により上記表示部に表示された上記地図表示画面において、上記現在位置表示記号が上記分岐点に位置する場合、当該分岐点にて上記案内データを上記表示部に表示することにより、上記案内経路上の当該分岐点において道なりを示す上記進行方向に対し左右いずれかの上記第一方向へ上記車両を案内すること
を特徴とする、ナビゲーションシステム。
【請求項３】
請求項１または２に記載のナビゲーションシステムにおいて、
上記出力部は、音声出力部を更に含み、
上記案内出力手段は、
上記分岐点にて上記音声出力部を介して上記案内データを出力して音声案内を実行することにより、上記案内経路上の当該分岐点において道なりを示す上記進行方向に対し左右いずれかの上記第一方向へ上記車両を案内すること
を特徴とする、ナビゲーションシステム。
【請求項４】
請求項１から３のうちいずれか１項に記載のナビゲーションシステムにおいて、
上記道路網情報は、
ノードおよびリンクから構成される道路ネットワークデータを含み、
上記再探索制御手段は、
上記次の分岐点を示す次の出発地のノードに接続されるリンクを、上記進行方向および上記第一方向に接続されたリンクを除く上記第二方向へ接続されたリンクに限定して、当該次の出発地のノードから上記目的地のノードまでの上記案内経路を再探索させることを特徴とする、ナビゲーションシステム。
【請求項５】
請求項１から４のうちいずれか１項に記載のナビゲーションシステムにおいて、
上記判定手段は、
上記道なり通過回数の計測処理において、上記道なり通過地点と、当該道なり通過地点にて案内された上記第一方向と、上記計測処理の処理回数と、を少なくとも含む処理履歴情報を、上記記憶部の処理履歴情報記憶手段に格納し、
上記経路探索手段は、
上記処理履歴情報記憶手段に記憶された上記処理履歴情報を参照し、上記案内経路上の分岐点において、当該分岐点が上記第一方向へ案内した上記道なり通過地点であり、かつ、上記処理回数が所定回数以上である場合、当該道なり通過地点において上記第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を探索することを特徴とする、ナビゲーションシステム。
【請求項６】
請求項５に記載のナビゲーションシステムにおいて、
上記経路探索手段は、
上記道なり通過地点において上記第二方向へ進入可能な道路が存在しない場合、当該道なり通過地点以降上記進行方向上で最初にあらわれる上記第二方向へ進入可能な上記道路へ、上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を探索することを特徴とする、ナビゲーションシステム。
【請求項７】
請求項５または６に記載のナビゲーションシステムにおいて、
上記処理履歴情報は、上記道なり通過地点において上記車両が上記案内経路にしたがって上記第一方向へ進行できた場合の第一方向通過回数、および、上記再探索制御手段により再探索された上記案内経路にしたがって上記第二方向へ進んだ場合の第二方向通過回数をさらに含むことを特徴とする、ナビゲーションシステム。
【請求項８】
請求項７に記載のナビゲーションシステムにおいて、
上記経路探索手段は、
上記第一方向通過回数および上記第二方向通過回数を用いて統計処理を行うことにより、当該統計処理の結果に基づいて上記道なり通過地点において上記第二方向へ上記車両を案内するか決定し、案内すると決定した場合、上記道なり通過地点において上記第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を探索することを特徴とする、ナビゲーションシステム。
【請求項９】
請求項１〜８のうちいずれか１項に記載のナビゲーションシステムにおいて、
上記所定回数は、任意に設定可能であることを特徴とする、ナビゲーションシステム。
【請求項１０】
経路案内サーバに遠隔通信可能に接続された、位置取得部と出力部と制御部とを少なくとも備える端末装置であって、
上記制御部は、
上記経路案内サーバから送信される、上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、地図データ上の道路網を示す道路網情報を用いて探索された案内経路および当該案内経路上の分岐点において出力される案内データを少なくとも含む経路案内データを受信する受信手段と、
上記位置取得部にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する現在位置取得手段と、
上記受信手段により受信した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力手段と、
上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定手段と、
上記判定手段により上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置を上記経路案内サーバへ送信することにより、当該経路案内サーバを制御して、上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索させる再探索制御手段と、
を備えたことを特徴とする、端末装置。
【請求項１１】
位置取得部と出力部とを少なくとも備える端末装置に遠隔通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバであって、
上記記憶部は、
地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、
案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、
を備え、
上記制御部は、
上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索手段と、
上記経路探索手段により生成した上記経路案内データを上記端末装置へ送信して、当該経路案内データを当該端末装置の上記出力部を介して出力させることにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力制御手段と、
上記端末装置の上記位置取得部にて取得され送信される現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定手段と、
上記判定手段により上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記端末装置の上記位置取得部にて取得され送信される上記現在位置に基づき、上記経路探索手段により上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索する再探索手段と、
を備えたことを特徴とする、経路案内サーバ。
【請求項１２】
位置取得部と出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内装置であって、
上記記憶部は、
地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、
案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、
を備え、
上記制御部は、
少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索手段と、
上記位置取得部にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する現在位置取得手段と、
上記経路探索手段により生成した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力手段と、
上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定手段と、
上記判定手段により上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置に基づき、上記経路探索手段により上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索する再探索手段と、
を備えたことを特徴とする、経路案内装置。
【請求項１３】
制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバ、および、当該経路案内サーバに遠隔通信可能に接続された、位置取得部と出力部と制御部とを少なくとも備える端末装置を備えた、車両のナビゲーションシステムにおいて実行される経路案内方法であって、
上記経路案内サーバの上記記憶部は、
地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、
案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、
を備えており、
上記経路案内サーバの上記制御部において実行される、上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを上記端末装置へ送信する経路探索ステップと、
上記端末装置の上記制御部において実行される、上記経路案内サーバから送信される上記経路案内データを受信する受信ステップと、
上記端末装置の上記制御部において実行される、上記位置取得部にて取得された位置情報を上記車両の現在位置として取得する現在位置取得ステップと、
上記端末装置の上記制御部において実行される、上記受信ステップにて受信した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力ステップと、
上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定ステップと、
上記端末装置の上記制御部において実行される、上記判定ステップにて上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置を上記経路案内サーバへ送信することにより、当該経路案内サーバを制御し、上記経路探索ステップにおいて、上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索させる再探索制御ステップと、
を含むことを特徴とする、経路案内方法。
【請求項１４】
経路案内サーバに遠隔通信可能に接続された、位置取得部と出力部と制御部とを少なくとも備える端末装置において実行される経路案内方法であって、
上記制御部において実行される、
上記経路案内サーバから送信される、上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、地図データ上の道路網を示す道路網情報を用いて探索された案内経路および当該案内経路上の分岐点において出力される案内データを少なくとも含む経路案内データを受信する受信ステップと、
上記位置取得部にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する現在位置取得ステップと、
上記受信ステップにて受信した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力ステップと、
上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定ステップと、
上記判定ステップにて上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置を上記経路案内サーバへ送信することにより、当該経路案内サーバを制御して、上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索させる再探索制御ステップと、
を含むことを特徴とする、経路案内方法。
【請求項１５】
位置取得部と出力部とを少なくとも備える端末装置に遠隔通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバにおいて実行される経路案内方法であって、
上記記憶部は、
地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、
案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、
を備えており、
上記制御部において実行される、
上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索ステップと、
上記経路探索ステップにて生成した上記経路案内データを上記端末装置へ送信して、当該経路案内データを当該端末装置の上記出力部を介して出力させることにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力制御ステップと、
上記端末装置の上記位置取得部にて取得され送信される位置情報である車両の現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定ステップと、
上記判定ステップにて上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記端末装置の上記位置取得部にて取得され送信される上記現在位置に基づき、上記経路探索ステップにて上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索する再探索ステップと、
を含むことを特徴とする、経路案内サーバ。
【請求項１６】
位置取得部と出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内装置において実行される経路案内方法であって、
上記記憶部は、
地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、
案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、
を備えており、
上記制御部において実行される、
少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索ステップと、
上記位置取得部にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する現在位置取得ステップと、
上記経路探索ステップにて生成した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力ステップと、
上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定ステップと、
上記判定ステップにて上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置に基づき、上記経路探索ステップにて上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索する再探索ステップと、
を含むことを特徴とする、経路案内装置。
【請求項１】
制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバ、および、当該経路案内サーバに遠隔通信可能に接続された、位置取得部と出力部と制御部とを少なくとも備える端末装置を備えた、車両のナビゲーションシステムであって、
上記経路案内サーバの上記記憶部は、
地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、
案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、
を備え、
上記経路案内サーバの上記制御部は、
上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを上記端末装置へ送信する経路探索手段、
を備え、
上記端末装置の上記制御部は、
上記経路案内サーバから送信される上記経路案内データを受信する受信手段と、
上記位置取得部にて取得された位置情報を上記車両の現在位置として取得する現在位置取得手段と、
上記受信手段により受信した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力手段と、
上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定手段と、
上記判定手段により上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置を上記経路案内サーバへ送信することにより、当該経路案内サーバの上記経路探索手段を制御して、上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索させる再探索制御手段と、
を備えたことを特徴とする、ナビゲーションシステム。
【請求項２】
請求項１に記載のナビゲーションシステムにおいて、
上記出力部は、表示部を含み、
上記経路探索手段は、
探索した上記案内経路および上記案内データに加え上記地図データを更に含む上記経路案内データを上記端末装置へ送信し、
上記端末装置の上記制御部は、
上記受信手段により受信した上記経路案内データの上記地図データ上に、上記案内経路、および、上記現在位置取得手段により取得された上記現在位置を示す現在位置表示記号を表示した地図表示画面を、上記表示部に表示する地図表示手段、
を更に備え、
上記案内出力手段は、
上記地図表示手段により上記表示部に表示された上記地図表示画面において、上記現在位置表示記号が上記分岐点に位置する場合、当該分岐点にて上記案内データを上記表示部に表示することにより、上記案内経路上の当該分岐点において道なりを示す上記進行方向に対し左右いずれかの上記第一方向へ上記車両を案内すること
を特徴とする、ナビゲーションシステム。
【請求項３】
請求項１または２に記載のナビゲーションシステムにおいて、
上記出力部は、音声出力部を更に含み、
上記案内出力手段は、
上記分岐点にて上記音声出力部を介して上記案内データを出力して音声案内を実行することにより、上記案内経路上の当該分岐点において道なりを示す上記進行方向に対し左右いずれかの上記第一方向へ上記車両を案内すること
を特徴とする、ナビゲーションシステム。
【請求項４】
請求項１から３のうちいずれか１項に記載のナビゲーションシステムにおいて、
上記道路網情報は、
ノードおよびリンクから構成される道路ネットワークデータを含み、
上記再探索制御手段は、
上記次の分岐点を示す次の出発地のノードに接続されるリンクを、上記進行方向および上記第一方向に接続されたリンクを除く上記第二方向へ接続されたリンクに限定して、当該次の出発地のノードから上記目的地のノードまでの上記案内経路を再探索させることを特徴とする、ナビゲーションシステム。
【請求項５】
請求項１から４のうちいずれか１項に記載のナビゲーションシステムにおいて、
上記判定手段は、
上記道なり通過回数の計測処理において、上記道なり通過地点と、当該道なり通過地点にて案内された上記第一方向と、上記計測処理の処理回数と、を少なくとも含む処理履歴情報を、上記記憶部の処理履歴情報記憶手段に格納し、
上記経路探索手段は、
上記処理履歴情報記憶手段に記憶された上記処理履歴情報を参照し、上記案内経路上の分岐点において、当該分岐点が上記第一方向へ案内した上記道なり通過地点であり、かつ、上記処理回数が所定回数以上である場合、当該道なり通過地点において上記第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を探索することを特徴とする、ナビゲーションシステム。
【請求項６】
請求項５に記載のナビゲーションシステムにおいて、
上記経路探索手段は、
上記道なり通過地点において上記第二方向へ進入可能な道路が存在しない場合、当該道なり通過地点以降上記進行方向上で最初にあらわれる上記第二方向へ進入可能な上記道路へ、上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を探索することを特徴とする、ナビゲーションシステム。
【請求項７】
請求項５または６に記載のナビゲーションシステムにおいて、
上記処理履歴情報は、上記道なり通過地点において上記車両が上記案内経路にしたがって上記第一方向へ進行できた場合の第一方向通過回数、および、上記再探索制御手段により再探索された上記案内経路にしたがって上記第二方向へ進んだ場合の第二方向通過回数をさらに含むことを特徴とする、ナビゲーションシステム。
【請求項８】
請求項７に記載のナビゲーションシステムにおいて、
上記経路探索手段は、
上記第一方向通過回数および上記第二方向通過回数を用いて統計処理を行うことにより、当該統計処理の結果に基づいて上記道なり通過地点において上記第二方向へ上記車両を案内するか決定し、案内すると決定した場合、上記道なり通過地点において上記第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を探索することを特徴とする、ナビゲーションシステム。
【請求項９】
請求項１〜８のうちいずれか１項に記載のナビゲーションシステムにおいて、
上記所定回数は、任意に設定可能であることを特徴とする、ナビゲーションシステム。
【請求項１０】
経路案内サーバに遠隔通信可能に接続された、位置取得部と出力部と制御部とを少なくとも備える端末装置であって、
上記制御部は、
上記経路案内サーバから送信される、上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、地図データ上の道路網を示す道路網情報を用いて探索された案内経路および当該案内経路上の分岐点において出力される案内データを少なくとも含む経路案内データを受信する受信手段と、
上記位置取得部にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する現在位置取得手段と、
上記受信手段により受信した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力手段と、
上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定手段と、
上記判定手段により上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置を上記経路案内サーバへ送信することにより、当該経路案内サーバを制御して、上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索させる再探索制御手段と、
を備えたことを特徴とする、端末装置。
【請求項１１】
位置取得部と出力部とを少なくとも備える端末装置に遠隔通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバであって、
上記記憶部は、
地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、
案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、
を備え、
上記制御部は、
上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索手段と、
上記経路探索手段により生成した上記経路案内データを上記端末装置へ送信して、当該経路案内データを当該端末装置の上記出力部を介して出力させることにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力制御手段と、
上記端末装置の上記位置取得部にて取得され送信される現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定手段と、
上記判定手段により上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記端末装置の上記位置取得部にて取得され送信される上記現在位置に基づき、上記経路探索手段により上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索する再探索手段と、
を備えたことを特徴とする、経路案内サーバ。
【請求項１２】
位置取得部と出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内装置であって、
上記記憶部は、
地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、
案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、
を備え、
上記制御部は、
少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索手段と、
上記位置取得部にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する現在位置取得手段と、
上記経路探索手段により生成した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力手段と、
上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定手段と、
上記判定手段により上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得手段により取得される上記現在位置に基づき、上記経路探索手段により上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索する再探索手段と、
を備えたことを特徴とする、経路案内装置。
【請求項１３】
制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバ、および、当該経路案内サーバに遠隔通信可能に接続された、位置取得部と出力部と制御部とを少なくとも備える端末装置を備えた、車両のナビゲーションシステムにおいて実行される経路案内方法であって、
上記経路案内サーバの上記記憶部は、
地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、
案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、
を備えており、
上記経路案内サーバの上記制御部において実行される、上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを上記端末装置へ送信する経路探索ステップと、
上記端末装置の上記制御部において実行される、上記経路案内サーバから送信される上記経路案内データを受信する受信ステップと、
上記端末装置の上記制御部において実行される、上記位置取得部にて取得された位置情報を上記車両の現在位置として取得する現在位置取得ステップと、
上記端末装置の上記制御部において実行される、上記受信ステップにて受信した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力ステップと、
上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定ステップと、
上記端末装置の上記制御部において実行される、上記判定ステップにて上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置を上記経路案内サーバへ送信することにより、当該経路案内サーバを制御し、上記経路探索ステップにおいて、上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索させる再探索制御ステップと、
を含むことを特徴とする、経路案内方法。
【請求項１４】
経路案内サーバに遠隔通信可能に接続された、位置取得部と出力部と制御部とを少なくとも備える端末装置において実行される経路案内方法であって、
上記制御部において実行される、
上記経路案内サーバから送信される、上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、地図データ上の道路網を示す道路網情報を用いて探索された案内経路および当該案内経路上の分岐点において出力される案内データを少なくとも含む経路案内データを受信する受信ステップと、
上記位置取得部にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する現在位置取得ステップと、
上記受信ステップにて受信した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力ステップと、
上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定ステップと、
上記判定ステップにて上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置を上記経路案内サーバへ送信することにより、当該経路案内サーバを制御して、上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索させる再探索制御ステップと、
を含むことを特徴とする、経路案内方法。
【請求項１５】
位置取得部と出力部とを少なくとも備える端末装置に遠隔通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内サーバにおいて実行される経路案内方法であって、
上記記憶部は、
地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、
案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、
を備えており、
上記制御部において実行される、
上記端末装置から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索ステップと、
上記経路探索ステップにて生成した上記経路案内データを上記端末装置へ送信して、当該経路案内データを当該端末装置の上記出力部を介して出力させることにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力制御ステップと、
上記端末装置の上記位置取得部にて取得され送信される位置情報である車両の現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定ステップと、
上記判定ステップにて上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記端末装置の上記位置取得部にて取得され送信される上記現在位置に基づき、上記経路探索ステップにて上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索する再探索ステップと、
を含むことを特徴とする、経路案内サーバ。
【請求項１６】
位置取得部と出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備える経路案内装置において実行される経路案内方法であって、
上記記憶部は、
地図データ上の道路網を示す道路網情報を記憶する道路網情報記憶手段と、
案内経路上の分岐点において出力される案内データを記憶する案内データ記憶手段と、
を備えており、
上記制御部において実行される、
少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件に基づき、上記道路網情報記憶手段に記憶された上記道路網情報を用いて上記案内経路を探索し、探索した当該案内経路および上記案内データを少なくとも含む経路案内データを生成する経路探索ステップと、
上記位置取得部にて取得された位置情報を車両の現在位置として取得する現在位置取得ステップと、
上記経路探索ステップにて生成した上記経路案内データを上記出力部を介して出力することにより、上記案内経路上の分岐点において道なりを示す進行方向に対し左右いずれかの第一方向へ上記車両を案内する案内出力ステップと、
上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置に基づいて、上記分岐点において上記車両が上記第一方向へ進まず上記道なりを示す進行方向へ進んだかを判定し、当該進行方向へ進んだと判定した場合、当該分岐点を道なり通過地点として設定して当該道なり通過地点から上記進行方向上の各分岐点において上記車両が上記第一方向への上記案内に対し当該第一方向へ進まずに上記進行方向へ何回進んだかを計測する道なり通過回数の計測処理を行い、当該道なり通過回数が所定回数であるかを判定する判定ステップと、
上記判定ステップにて上記道なり通過回数が上記所定回数であると判定された場合、上記現在位置取得ステップにて取得される上記現在位置に基づき、上記経路探索ステップにて上記所定回数であると判定された分岐点の次の分岐点において当該進行方向および上記第一方向を除く左右いずれかの第二方向へ上記車両を案内する上記目的地までの上記案内経路を再度探索する再探索ステップと、
を含むことを特徴とする、経路案内装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【公開番号】特開２０１０−１９７１６１（Ｐ２０１０−１９７１６１Ａ）
【公開日】平成２２年９月９日（２０１０．９．９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００９−４１１６４（Ｐ２００９−４１１６４）
【出願日】平成２１年２月２４日（２００９．２．２４）
【特許番号】特許第４３２４２４３号（Ｐ４３２４２４３）
【特許公報発行日】平成２１年９月２日（２００９．９．２）
【公序良俗違反の表示】
（特許庁注：以下のものは登録商標）
１．ＥＥＰＲＯＭ
【出願人】（５００１６８８１１）株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２２年９月９日（２０１０．９．９）
【国際特許分類】
【出願日】平成２１年２月２４日（２００９．２．２４）
【特許番号】特許第４３２４２４３号（Ｐ４３２４２４３）
【特許公報発行日】平成２１年９月２日（２００９．９．２）
【公序良俗違反の表示】
（特許庁注：以下のものは登録商標）
１．ＥＥＰＲＯＭ
【出願人】（５００１６８８１１）株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Ｆターム（参考）】
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