説明

ナビゲーション装置の渋滞表示方法

【課題】 表示画面に表示する渋滞情報についてその情報の信頼度に応じて表示形態を変えて表示することにより最適な経路案内をより高い精度で実現することができるナビゲーション装置の渋滞表示方法を提供する。
【解決手段】 ナビゲーション装置に備えた表示部22aの案内画面M1に表示された地図上の渋滞区間を、リンクの渋滞情報に基づいて表示する。このとき、各リンクの渋滞情報について、その渋滞情報の信頼度を、現在地からの距離と該渋滞情報の精度を使って求める。そして、その求めた渋滞情報の信頼度に応じて前記渋滞区間を表示形態が異なる第1〜第4指標P1〜P4で表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置の渋滞表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーション装置は、目的地までの経路を表示しその時々で的確に経路案内して車両の移動を容易にすることからその利用が益々増大している。そして、ナビゲーション装置にあっては、設定した案内経路に沿った所定幅の範囲についてその表示を明瞭にし、それ以外を薄く表示して、経路案内についてより見やすく視認性を高めるものが提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、ナビゲーション装置にあっては、例えば道路路交通情報通信システムから渋滞予測情報を取得して表示画面上に渋滞区間を表示することによって、移動中の渋滞区間を把握させてユーザに対して的確な経路案内を提供するようになっている。
【特許文献1】特開2003−57045号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、表示画面に表示されている渋滞区間の表示は全て同じ表現で表示されている。例えば、現在地に近い渋滞区間の渋滞表示と、例えば20分後に到着する遠く離れた渋滞区間の表示は同じ表現で表示されている。この現在地に近い渋滞区間の渋滞表示は、現況の渋滞情報に基づいて表示され精度が高く信頼性がある。それに対して、遠く離れた渋滞区間の渋滞表示は、そこまで到着するまで時間がかかり、渋滞状況がその間に変化する場合があるため精度が低く信頼性が低いものとなる。
【0005】
従って、ユーザは、画面上の渋滞区間を示す渋滞情報をみても、一様に渋滞が発生しているものと判断しルートを設定するため、表示画面を見て渋滞を回避した最適なルート設定をすることはできなかった。
【0006】
また、近年、情報センタから、現在地を中心に各リンク間を結ぶ各ノードの到着予想時間とその到着予想時間における各リンクの渋滞予測情報等からなる予想交通情報を取得して、表示画面上に到着予想時間と渋滞区間を表示するナビゲーション装置が提案されている。このナビゲーション装置についても、各渋滞区間の表示は全て同じ表現で表示されることから、同様な問題が生じる。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、表示画面に表示する渋滞情報についてその情報の信頼度に応じて表示形態を変えて表示することにより最適な経路案内をより高い精度で実現することができるナビゲーション装置の渋滞表示方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、各リンクの渋滞情報に基づいて表示部に表示された地図上に前記リンクに対応する区間を渋滞区間として表示するナビゲーション装置の渋滞表示方法において、各リンクの渋滞情報についての信頼度を求め、その渋滞情報の信頼度に応じて前記渋滞区間を示す指標の表示形態を変えて表示する。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置の渋滞表示方法において、前記渋滞区間を示す指標の表示形態は、色彩であって、信頼度に応じてその色彩が変更され
て表示される。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置の渋滞表示方法において、前記渋滞区間を示す指標の表示形態は、形状であって、信頼度に応じてその形状が変更されて表示される。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1に記載のナビゲーション装置の渋滞表示方法において、前記渋滞情報の信頼度は、現在地からの距離に相対して求められ、現在地から離れるほど信頼度を低くする。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1〜3のいずれか1に記載のナビゲーション装置の渋滞表示方法において、前記渋滞情報の信頼度は、現在地からの所要時間に相対して求められ、所要時間が長いほど信頼度を低くする。
【0013】
請求項6の発明は、請求項1〜3のいずれか1に記載のナビゲーション装置の渋滞表示方法において、前記渋滞情報の信頼度は、現況の渋滞発生原因に応じて求められる渋滞の精度が低いほど信頼度を低くする。
【0014】
請求項7の発明は、請求項1〜3のいずれか1に記載のナビゲーション装置の渋滞表示方法において、前記渋滞情報の信頼度は、現在地からの距離と現況の渋滞発生原因に応じて求められる渋滞の精度とで求める。
【0015】
請求項8に発明は、請求項1〜3のいずれか1に記載のナビゲーション装置の渋滞表示方法において、前記渋滞情報の信頼度は、現在地からの所要時間と現況の渋滞発生原因に応じて求められる渋滞の精度とで求める。
【発明の効果】
【0016】
請求項1の発明によれば、渋滞情報に基づいて表示部に表示された渋滞区間は、渋滞情報の信頼度に応じて表示形態が相違する指標で表示される。従って、渋滞区間を示す指標の表示形態を見るだけで、渋滞区間の信頼度、即ち「渋滞」の意味合いを認識することができる。その結果。最適な経路案内をより高い精度で実現することができる。
【0017】
請求項2の発明によれば、表示部に表示された渋滞区間の信頼度が、指標の色彩によって認識される。
請求項3の発明によれば、表示部に表示された渋滞区間の信頼度が、指標の形状によって認識される。
【0018】
請求項4の発明によれば、渋滞情報の信頼度は、現在地からの距離に相対して判定され、現在地から離れるほど信頼度を低くし、表示部に表示された渋滞区間の信頼度の相違を認識させることができる。
【0019】
請求項5の発明によれば、渋滞情報の信頼度は、所要時間に相対して判定され、所要時間が長いほど信頼度を低くし、表示部に表示された渋滞区間の信頼度の相違を認識させることができる。
【0020】
請求項6の発明によれば、渋滞情報の信頼度は、現況の渋滞発生原因に応じて求められる渋滞の精度が低いほど信頼度を低くし、表示部に表示された渋滞区間の信頼度の相違を認識させることができる。
【0021】
請求項7の発明によれば、渋滞情報の信頼度の精度をより上げることができる。
請求項8の発明によれば、渋滞情報の信頼度の精度をより上げることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
(第1実施形態)
以下、本発明を自動車に搭載したナビゲーション装置の第1実施形態を図1〜図7に従って説明する。図1は、ナビゲーション装置1及びそのナビゲーション装置1を備えたナビゲーションシステムAの概略構成図である。また、図2は、本実施形態のナビゲーション装置1及び情報センタNCの構成を示すブロック図である。
【0023】
図1に示すように、ナビゲーション装置(以下、ナビ装置という)1は、自動車CAに取り付けられたナビ装置であって、そのナビ装置1は、携帯電話網等のネットワークMを介して情報センタNCと双方向通信可能である。このように、ナビ装置1と情報センタNCとでナビゲーションシステムAが構成される。そして、ナビゲーションシステムA内のナビ装置1は、情報センタNC内に予めユーザ登録されており、ユーザIDによりそれぞれのナビ装置1が管理されているものとする。
【0024】
図2に示すように、情報センタNCは、データ送受信部11、道路交通情報通信システム受信部12、交通情報記憶部13、情報記憶部14及び主制御部15を備えている。データ送受信部11、道路交通情報通信システム受信部12、交通情報記憶部13及び情報記憶部14は、それぞれ主制御部15に電気的に接続され、前記各部間で各種データの授受が可能となっている。また、情報センタNCは、データ送受信部11を介してナビ装置1とデータの授受を行っている。道路交通情報通信システム受信部12は、道路交通情報通信システムから送信されてくる一定範囲の道路上の各リンクの交通情報を受信する。
【0025】
交通情報記憶部13は、現況情報記憶部13a、実走行情報記憶部13b及び過去統計情報記憶部13cを備えている。
現況情報記憶部13aには、現況交通情報ITRが記憶される。現況交通情報ITRは、道路交通情報通信システム受信部12がその時々で受信する道路交通情報通信システムから一定範囲の道路上の各リンクの交通情報から抽出した、該リンクを走行するのに要する時間(リンク所要時間)であって、それぞれ走行方向(上り線又は下り線)毎に記憶されている。また、各リンクの現況交通情報ITRには、その時の「混雑」、「渋滞」、「非渋滞」の渋滞情報及びその「渋滞」の渋滞原因情報(交通事故又は車線規制等)もあわせて付加されている。そして、道路交通情報通信システムから新しい交通情報が送信される毎に、現況交通情報ITRは更新されるようになっている。
【0026】
実走行情報記憶部13bには、実走行交通情報IT1が記憶されている。実走行交通情報IT1は、ナビ装置1を搭載した自動車CAが過去に実際に走行した各リンクの各々について、その時間帯に対する該リンクを走行するのに要する時間(リンク所要時間)であって、それぞれ走行方向(上り線又は下り線)毎に記憶されている。実走行交通情報IT1は、自動車CAに搭載したナビ装置1からその都度送信される実走行交通情報IT1の基となる情報等を受信し記憶するようになっている。
【0027】
図3は、実走行情報記憶部13bの実走行交通情報IT1を説明するための模式図である。図3は、走行方向が上り線での、15:00〜18:00であって15分間隔に区分された各時間帯(所定の時間帯)での、リンク1〜リンク10の実走行交通情報(リンク所要時間)IT1を示す。ここで、例えば、リンク1の16:00〜16:14の時間帯には、「6」、即ち6分の実走行交通情報(リンク所要時間)IT1が記憶されている。
【0028】
この実走行交通情報IT1は、主制御部15によって、以下のように作成される。
ナビ装置1を搭載した自動車CAが走行中において、ナビ装置1は、該道路上のリンク
及びノードを現在地と地図データから特定し、内蔵したタイマから該リンクを走行するのに要した所要時間(候補所要時間)を演算する。そして、ナビ装置1は、その候補所要時間とその時の時間帯と走行方向とを履歴用走行データとして情報センタNCに送信する。従って、自動車CAが道路を走行すればするほど履歴用走行データが蓄積される。本実施形態では、同じ時間帯に走行方向が同じである自動車CA(ナビ装置1)が送信した5個の履歴用走行データが蓄積された状態で新たな履歴用走行データが作成されたとき、最も古い履歴用走行データが消去され、その新たな履歴用走行データに更新される。
【0029】
各リンクの各時間帯において、5個の履歴用走行データが蓄積されると、又は新たな履歴用走行データに更新されると、主制御部15は、その5個の履歴用走行データから実走行交通情報(リンク所要時間)IT1を算出する。主制御部15は、蓄積された5個の履歴用走行データ(候補所要時間)の中央値となる走行データ(候補所要時間)を実走行交通情報(リンク所要時間)IT1として実走行情報記憶部13bに記憶する。
【0030】
従って、実走行交通情報IT1は、過去に実際に走行したときに取得した所要時間(候補所要時間)に基づいて求められたものであるため、精度の高いものとなる。しかも、時間帯毎に実走行交通情報IT1が求められているため、さらに精度の高いものとなる。
【0031】
ちなみに、図3において、空白部分は、そのリンクにおけるその時間帯での履歴用走行データがない、又は履歴用走行データが不足して、いまだ実走行交通情報IT1を算出できていない部分である。つまり、ある時間帯においていまだ自動車CA(ナビ装置1)が走行してないリンク、又は走行していても走行した回数が5回未満、若しくは走行した自動車CA(ナビ装置1)が5台未満である場合には、その時間帯での実走行交通情報IT1は作成されない。
【0032】
また、各時間帯の実走行交通情報IT1には、そのリンクであってその時間帯における「混雑」、「渋滞」、「非渋滞」の渋滞情報が付加されている。因みに、本実施形態では、「非渋滞」は、高速道路では時速80キロメートル以上、都市高速では時速60キロメートル以上、一般道では時速30キロメートル以上をいう。「渋滞」は、高速道路では時速20キロメートル以下、都市高速では時速10キロメートル以下、一般道では時速5キロメートル以下をいう。また、「混雑」は、「非渋滞」と「渋滞」の間の状態をいう。そして、「混雑」、「渋滞」、「非渋滞」の渋滞情報は、リンク所要時間とリンク長によって求めるようにしている。
【0033】
過去統計情報記憶部13cには、統計交通情報IT2が記憶されている。統計交通情報IT2は、各リンクについて、統計的に取得した各日毎に0:00〜23:59の24時間の各時間帯に対する該リンクを走行するのに要する時間(リンク所要時間)であって、それぞれ走行方向(上り線又は下り線)毎に記憶されている。この統計交通情報IT2は、予め道路交通情報通信システムから取得した過去の交通情報と、道路交通センサスから取得した過去の交通情報に基づいて作成されたデータであって、予め記憶されている。従って、この統計交通情報IT2は、予め道路交通情報通信システムからの交通情報や道路交通センサスからの交通情報の情報提供を受けることができる道路の各リンクに対して与えられる。
【0034】
図4は、過去統計情報記憶部13cの統計交通情報IT2を説明するための模式図である。図4は、走行方向が上り線での、15:00〜18:00であって15分間隔に区分された各時間帯におけるリンク1〜リンク10の統計交通情報IT2を示す。因みに、例えば、リンク1の15:00〜15:14の時間帯には、「3」、即ちリンク所要時間が3分の統計交通情報IT2が記憶され、リンク1の15:15〜15:29の時間帯には、「5」、即ちリンク所要時間が5分の統計交通情報IT2が記憶されている。なお、過
去統計情報記憶部13cの統計交通情報IT2は、道路交通情報通信システム及び道路交通センサスデータを基にしていることから、24時間、全てのリンクに対して統計交通情報IT2が全て蓄積されているため、図4に示すように、各リンクについて空白部分は無く全て埋まっている。
【0035】
また、各時間帯の統計交通情報IT2には、前記実走行交通情報IT1と同様に、そのリンクであってその時間帯における「混雑」、「渋滞」、「非渋滞」の渋滞情報が付加されている。「混雑」、「渋滞」、「非渋滞」の渋滞情報は、道路交通情報通信システムから取得した過去の交通情報と、道路交通センサスから取得した過去の交通情報から求められたものである。
【0036】
情報記憶部14は、経路探索、経路案内、渋滞判定表示処理等のためのプログラムやナビ装置1の表示部22aに地図、経路案内等を表示するためのプログラム等、各種プログラム及びデータが記憶されている。また、情報記憶部14は、地図表示、案内経路、目的地設定、住所検索、電話検索等のために利用される目的地データ、地図データ等の各種データが記憶されているとともに経路探索等に利用される道路データ、固定車速等のデータが記憶されている。さらに、情報記憶部14は、主制御部15が演算した演算結果を一時記憶するようになっている。
【0037】
主制御部15は、渋滞判定表示処理部16を備えている。渋滞判定表示処理部16は、ナビ装置1から情報センタNCに送信された渋滞情報の取得のための信号に基づいてナビ装置1に設けた表示部22aの案内画面M1(図5参照)に表示された地図上に渋滞区間を表示するための処理を行う。図5に示すように、渋滞区間は、渋滞の信頼度(渋滞の精度等)に合わせて複数種類の他と区別できる第1〜第4指標P1〜P4で表示されるようになっている。つまり、ユーザは、それぞれの第1〜第4指標P1〜P4を見ることによって、表示されている渋滞区間の渋滞の信頼度が認識できるようにしている。渋滞の信頼度は、本実施形態では、現在地から渋滞区間までの距離と、現在発生している渋滞の原因等による渋滞の精度とを総合判断して決めている。
【0038】
渋滞判定表示処理部16は、現在地を中心に半径X1キロメートルの範囲内に有るリンクを抽出する。半径X1キロメートルは、本実施形態では、朝方(例えば、6:00〜10:00)と夕方(例えば16:00〜19:00)においては、5キロメートルとし、それ以外の時間帯では半径X1を10キロメートルとしている。これは、朝夕は、一般に渋滞する時間帯なので、移動距離が短くなるためそれにあわせて短くしている。
【0039】
渋滞判定表示処理部16は、半径X1キロメートルの範囲内に有る全てのリンクを抽出すると、現況情報記憶部13aから各リンクの現況交通情報ITRのなかから抽出したリンクと対応する現況交通情報ITRを読み出す。そして、渋滞判定表示処理部16は、その読み出した各リンクの現況交通情報ITRを情報記憶部14に記憶する。従って、情報記憶部14には、半径X1キロメートルの範囲内に有る全てのリンクの現況交通情報ITR(所要時間と渋滞情報)が一時記憶される。
【0040】
また、渋滞判定表示処理部16は、現在地を中心に半径X1〜X2キロメートルの範囲内に有るリンクを抽出する。渋滞判定表示処理部16は、半径X1〜X2キロメートルの範囲内に有る全てのリンクを抽出すると、実走行情報記憶部13bから各リンクの実走行交通情報IT1(所要時間と渋滞情報)を読み出す。このとき、渋滞判定表示処理部16は、半径X1〜X2キロメートルの範囲内に有る全てリンクについてそのリンク間を結ぶノードの到着時間を、先に読み出したリンクの現況交通情報ITRの所要時間を基に公知の方法で算出する。そして、渋滞判定表示処理部16は、その算出した到着時間の時間帯に対応する該リンクの実走行交通情報IT1を実走行情報記憶部13bから読み出す。
【0041】
なお、半径X1〜X2キロメートルの範囲内に有るリンクについて、時間帯に即した実走行交通情報IT1が実走行情報記憶部13bにない場合には、渋滞判定表示処理部16は、過去統計情報記憶部13cから該リンクの統計交通情報IT2(所要時間と渋滞情報)を前記と同様に読み出す。そして、渋滞判定表示処理部16は、情報記憶部14に半径X1〜X2キロメートルの範囲内に有る全てのリンクの実走行交通情報IT1(所要時間と渋滞情報)又は統計交通情報IT2(所要時間と渋滞情報)を一時記憶する。
【0042】
また、渋滞判定表示処理部16は、情報記憶部14に記憶した半径X1キロメートルの範囲内に有る全ての各リンクの現況交通情報ITR(渋滞情報)及び半径X1〜X2キロメートルの範囲内に有る各リンクの実走行交通情報IT1(渋滞情報)又は統計交通情報IT2(渋滞情報)の精度を判定する。
【0043】
渋滞判定表示処理部16による精度の判定は、本実施形態では、まず、各リンクの交通情報ITR,IT1,IT2において、「渋滞」、「混雑」、「非渋滞」の渋滞情報の中で、「渋滞」の渋滞情報を有するリンクの交通情報ITR,IT1,IT2(渋滞情報)のみ選択する。そして、選択された各リンクの交通情報ITR,IT1,IT2(渋滞情報)について、精度の判定を行う。
【0044】
渋滞判定表示処理部16は、現況情報記憶部13aに記憶されている各リンクの現況交通情報ITRのうち、選択された各リンクに対応する現況交通情報ITRに、交通事故又は車線規制の渋滞原因情報が含まれているかどうかチェックする。そして、選択された各リンクについて、対応するリンクの現況交通情報ITRに交通事故又は車線規制の渋滞原因情報を有している場合には、該リンクの交通情報ITR,IT1,IT2(渋滞情報)の精度は悪いと判定する。交通事故又は車線規制以外の例えば自然渋滞等の渋滞原因情報を有している場合には、精度は良いと判定する。つまり、交通事故又は車線規制は予期しないものであって渋滞が何時解消するか分からない渋滞なので精度が悪いと判断し、自然渋滞等の渋滞は、何時どこで渋滞が発生し何時解消するか予想できる渋滞なので精度が良いと判定する。
【0045】
各リンクの交通情報ITR,IT1,IT2(渋滞情報)についてその渋滞の精度を判定すると、渋滞判定表示処理部16は判定された各リンクについて渋滞表示のために表示形態を決定する。本実施形態では、半径X1キロメートル以内のリンクであって精度が良いと判定されたリンクに対して付加情報として第1表示形態情報を付加し、半径X1キロメートル以内のリンクであって精度が悪いと判定されたリンクに対して付加情報として第2表示形態情報を付加する。また、半径X1〜X2キロメートルのリンクであって精度が良いと判定されたリンクに対して付加情報として第3表示形態情報を付加し、半径X1〜X2キロメートルのリンクであって精度が悪いと判定されたリンクに対して第4表示形態情報を付加する。
【0046】
つまり、第1表示形態情報は最も信頼度の高い渋滞情報のリンクの情報に、第2表示形態情報は2番目に信頼度の高い渋滞情報のリンクの情報に、第3表示形態情報は3番目に信頼度の高い渋滞情報のリンクの情報に、第4表示形態情報は4番目に信頼度の高い渋滞情報のリンクの情報に、それぞれ付加される。
【0047】
分類が済むと、渋滞判定表示処理部16は、それぞれ第1〜第4表示形態情報が付加された各リンクの情報をナビ装置1にデータ送受信部11を介して送信するようになっている。
【0048】
次に、ナビ装置1の電気的構成を説明する。
図2において、ナビ装置1は、データ送受信部21、入出力部22、現在位置検出部23、情報記憶部24、及び主制御部25を備えている。データ送受信部21、入出力部22、現在位置検出部23及び情報記憶部24は、それぞれ主制御部25に電気的に接続され、前記各部間で各種データの授受が可能となっている。また、ナビ装置1は、データ送受信部21を介して情報センタNCとデータの授受を行っている。
【0049】
入出力部22は、例えば、各種操作アイコンを備えるリモートコントローラ等の入力手段を備えており、経路案内を行うための各種操作信号を主制御部25に入力する。また、入出力部22は表示部22aを備えており、その表示部22aは、例えば、画像を表示するタッチパネル式のLCD等であって、主制御部25による各種演算処理結果等を出力表示する。また、この表示部22aは、指等で所定の位置を押すことにより、指等で押した画面上の位置を検知して、その位置に対応する経路案内を行うための各種操作信号を主制御部25へ出力する。すなわち、表示部22aは出力手段でありながらも入力手段としても機能する。
【0050】
現在位置検出部23は、車両の現在位置を検出するものである。その現在位置検出部23には、GPS受信部(Global Positioning System )23a、道路交通情報通信システム受信部23b、車速センサ23c及び方位センサ23dが備えられている。そして、現在位置検出部23は、GPS受信部23a、道路交通情報通信システム受信部23bによって受信した各種データを、また、車速センサ23c及び方位センサ23dにて検出された各センサ値のデータを、それぞれ主制御部25へ出力する。尚、本実施形態において、現在位置検出部23は、ナビ装置1が経路案内を行う間、常にこうした現在位地の座標検出を行う。
【0051】
情報記憶部24は、ハードディスク、DVD−ROM等の記憶媒体を備えたデータベースあって、経路探索、経路案内等のためのプログラムや表示部22aに地図、経路案内等を表示するためのプログラム等、各種プログラム及びデータが記憶されている。また、情報記憶部24は、主制御部25が目的地設定のために利用する目的地データ及び地図データや、経路探索に利用する道路データ等が記憶されている。
【0052】
さらに、情報記憶部24は、センタ情報記憶部24aを有し、センタ情報記憶部24aには、前記情報センタNCから送信される第1〜第4表示形態情報が付加された各リンクの情報が一時記憶される。
【0053】
主制御部25は、検索処理部25a、探索処理部25b及び表示制御処理部25cを備えている。本実施形態では、主制御部25は、情報記憶部24に記憶した経路案内プログラムプログラムを実行する。
【0054】
検索処理部25aは、現在位置検出部23からの自動車の現在地に関する各種データに基づいて自動車の現在地を示す座標値を算出する。検索処理部25aは、この算出した現在地を示す座標値を、データ送受信部21を介して情報センタNCに送信するようになっている。
【0055】
また、検索処理部25aは、情報記憶部24に記憶された地図データを照会し、算出された座標値に対応する地図データ上の自動車の現在地を検索する。また、検索処理部25aは、登録された目的地を地図データに照会し、地図データ上の位置を検索する。検索処理部25aは、検索した結果得られた自動車の現在地や目的地周辺の地図データに対応した画像データを形成する。そして、検索処理部25aは、検索した結果得られた自動車の現在地の地図データに対応した画像データを入出力部22に出力し、表示部22aに画像として表示させる。本実施形態では、例えば、図5及び図6に示す案内画面M1,M2の
ように、表示部22aの画面上にあって現在地の座標と相対する位置に、現在地を三角形状の指標Pで表示する。
【0056】
探索処理部25bは、ユーザの指示、あるいは自動で、任意の2点間の経路、即ち案内経路を探索する。入出力部22から案内経路を探索する探索操作信号が入力されると、探索処理部25bは、出発地S1から目的地Gまでの案内経路(ルート)Rxを探索し、その案内経路(ルート)Rxを表示案内するための各種情報を作成する。そして、図6に示すように、案内画面M2として、案内地図上にその案内経路(ルート)Rxを含む画像を入出力部22の表示部22aに表示させる。
【0057】
表示制御処理部25cは、入出力部22から渋滞情報を取得する渋滞情報操作信号が入力されると、情報センタNCに対して渋滞情報の取得ための信号を送信する。そして、表示制御処理部25cは、情報センタNCから第1〜第4表示形態情報が付加された各リンクの情報を受信すると、情報記憶部24のセンタ情報記憶部24aに一時記憶する。
【0058】
表示制御処理部25cは、センタ情報記憶部24aに一時記憶した第1〜第4表示形態情報が付加された各リンクの情報に基づいて、図5に示す案内画面M1の案内地図上の各ルートR上において該当するリンクが渋滞区間であること第1〜第4指標P1〜P4で表示する。
【0059】
表示制御処理部25cは、第1表示形態情報が付加されたリンク(渋滞区間)は、太い実線の第1指標P1を選択し、その第1指標P1で渋滞区間を示す。第1表示形態情報は最も信頼度が高い渋滞であるため、その渋滞区間を太い実線の第1指標P1で示す。また、表示制御処理部25cは、第2表示形態情報が付加されたリンク(渋滞区間)は、細い実線の第2指標P2を選択し、その第2指標P2で渋滞区間を示す。第2表示形態情報は信頼度が2番目であるため、その渋滞区間を細い実線の第2指標P2で示す。
【0060】
さらに、表示制御処理部25cは、第3表示形態情報が付加されたリンク(渋滞区間)は、太い破線の第3指標P3を選択し、その第3指標P3で渋滞区間を示す。第3表示形態情報は信頼度が3番目であるため、その渋滞区間を太い破線の第3指標P3で示す。さらにまた、表示制御処理部25cは、第4表示形態情報が付加されたリンク(渋滞区間)は、細い破線の第4指標P4を選択し、その第4指標P4で渋滞区間を示す。第4表示形態情報は信頼度が4番目であるため、その渋滞区間を細い破線の第4指標P4で示す。
【0061】
つまり、太い実線の第1指標P1は、半径X1キロメートル内であって事故や車線規制によらない渋滞で、信頼度の最も高い渋滞区間を示す。細い実線の第2指標P2は、半径X1キロメートル内であって事故や車線規制による渋滞で、信頼度が2番目の渋滞区間を示す。太い破線の第3指標P3は、半径X1〜X2キロメートル範囲であって事故や車線規制によらない渋滞で、信頼度が3番目の渋滞区間を示す。細い破線の第4指標P4は、半径X1〜X2キロメートル範囲であって事故や車線規制による渋滞で、信頼度が4番目の渋滞区間を示す。
【0062】
従って、ユーザは、渋滞区間を示す第1〜第4指標P1〜P4の表示形態を見るだけで、渋滞の意味合い、即ち信頼度を認識することができる。
次に、上記のように構成したナビゲーションシステムAの作用を図7に示す渋滞判定表示処理部16の処理動作を説明するためのフローチャートに従って説明する。
【0063】
ユーザは、自動車に搭載されたナビ装置1の表示部22aに現在地を含む道路案内地図を表示している状態から、渋滞情報を取得すべく、入出力部22を操作する。すると、主制御部25(表示制御処理部25c)は、渋滞情報を表示モードとなり、渋滞情報の取得
ための信号と現在地の情報とともに情報センタNCにデータ送受信部21を介して送信する。
【0064】
情報センタNCの主制御部15(渋滞判定表示処理部16)は、受信した信号に応答して、図7の処理動作を実行する。渋滞判定表示処理部16は、まず、現在の時間が朝方、夕方またはそれ以外かを判定し半径X1を決め、現在地を中心に半径X1キロメートルの範囲内に有るリンクを抽出する(ステップS11)。続いて、渋滞判定表示処理部16は、現況情報記憶部13aに記憶した各リンクの現況交通情報ITRのなかから、抽出したリンクに対応する現況交通情報ITRを読み出す(ステップS12)。そして、渋滞判定表示処理部16は、その読み出した各リンクの現況交通情報ITRを情報記憶部14に記憶する。
【0065】
次に、渋滞判定表示処理部16は、現在地を中心に半径X1〜X2キロメートルの範囲内に有るリンクを抽出する(ステップS13)。続いて、渋滞判定表示処理部16は、実走行情報記憶部13bに記憶した各リンクの実走行交通情報IT1又は過去統計情報記憶部13cに記憶した各リンクの統計交通情報IT2のなかから、抽出したリンクに対応する実走行交通情報IT1又は統計交通情報IT2を読み出す(ステップS14)。このとき、抽出される各リンクの実走行交通情報IT1又は統計交通情報IT2は、該リンクを通過する時間帯を予測演算し、その時間帯に即した実走行交通情報IT1又は統計交通情報IT2が抽出される。そして、渋滞判定表示処理部16は、その読み出した各リンクの実走行交通情報IT1又は統計交通情報IT2を情報記憶部14に記憶する。
【0066】
次に、渋滞判定表示処理部16は、情報記憶部14に記憶した各リンクの現況交通情報ITR、実走行交通情報IT1又は統計交通情報IT2の精度を判定する(ステップS15)。渋滞判定表示処理部16は、各リンクの交通情報ITR,IT1,IT2において、「渋滞」、「混雑」、「非渋滞」の渋滞情報の中で、「渋滞」の渋滞情報を有するリンクの交通情報ITR,IT1,IT2(渋滞情報)のみ選択する。渋滞判定表示処理部16は、現況情報記憶部13aに記憶されている各リンクの現況交通情報ITRのうち、選択された各リンクに対応する現況交通情報ITRの渋滞原因情報に基づいて、選択された各リンクの交通情報ITR,IT1,IT2の精度をチェックする。そして、選択された各リンクについて、対応するリンクの現況交通情報ITRに交通事故又は車線規制の渋滞原因情報を有している場合には、該リンクの交通情報ITR,IT1,IT2(渋滞情報)の精度は悪いと判定する。交通事故又は車線規制の渋滞原因情報を有していない場合には、精度は良いと判定する。
【0067】
続いて、渋滞判定表示処理部16は、精度を判定された各リンクについて渋滞表示のために表示形態を決定する(ステップS16)。半径X1キロメートル以内のリンクであって精度が良いと判定したリンクに第1表示形態情報を付加し、半径X1キロメートル以内のリンクであって精度が悪いと判定したリンクに第2表示形態情報を付加する。また、半径X1〜X2キロメートルに範囲のリンクであって精度が良いと判定したリンクに第3表示形態情報を付加し、半径X1〜X2キロメートルに範囲のリンクであって精度が悪いと判定したリンクに第4表示形態情報を付加する。
【0068】
そして、最後に、渋滞判定表示処理部16は、それぞれ第1〜第4表示形態情報が付加された各リンクの情報をナビ装置1にデータ送受信部11を介して送信して(ステップS17)、渋滞判定表示処理動作を終了する。そして、新たな渋滞情報の取得ための信号の受信を待つ。
【0069】
そして、情報センタNCから送信された第1〜第4表示形態情報のいずれかが付加された各リンクの情報は、ナビ装置1に受信される。そして、ナビ装置1の主制御部25(表
示制御処理部25c)は、各リンクの情報に付加された第1〜第4表示形態情報に基づいて第1〜第4指標P1〜P4の中から対応する指標を決める。そして、表示制御処理部25cは、図5に示すように表示部22aの案内画面M1に表示された地図上の対応する各ルートRのリンク(渋滞区間)に、その対応する第1〜第4指標P1〜P4を表示してその渋滞区間の信頼度を認識させる。
【0070】
次に、上記のように構成したナビゲーションシステムAの効果について以下に述べる。
(1)本実施形態によれば、表示部22aに表示される道路地図上の渋滞区間の渋滞表示をその「渋滞」の信頼度によって表示形態が相違する第1〜第4指標P1〜P4で示した。従って、ユーザは、渋滞区間を示す第1〜第4指標P1〜P4の表示形態を見るだけで、信頼度、即ち「渋滞」の意味合いを認識することができる。その結果、最適な経路案内をより高い精度で実現することができる。
【0071】
(2)本実施形態では、信頼度を、現在地からの距離(現在地を中心に半径X1キロメートル以内と半径X1〜X2キロメートル範囲)によって判断しているため、合理的でかつ確実な判断でき、信頼度の精度を高めることができる。
【0072】
(3)本実施形態では、信頼度を、「渋滞」の精度(現況の「渋滞」が交通事故又は車線規制かどうか)によって判断しているため、信頼度の精度を高めることができる。
(4)本実施形態では、信頼度を、前記した現在地からの距離と「渋滞」の精度の2つの要素で判断するようにしたので、信頼度の精度をより上げることができる。
【0073】
尚、本実施形態では、信頼度を、現在地からの距離と渋滞の精度の2つの要素で判断したが、いずれか一方だけを使って信頼度を判断してもよい。この場合には、指標が2つになる。
【0074】
また、現在地を中心とした半径X1、X2の距離を適宜変更して実施してもよい。さらに、本実施形態では、時間帯によって、半径X1、X2を変更したが、変更しないで1つに固定したり、反対に、時間帯をさらに細分化してそれぞれ半径X1、X2を決めてもよい。
【0075】
また、本実施形態では、現在地を中心とした半径X1〜X2キロメートルの範囲にあるリンクの交通情報を実走行情報記憶部13bの実走行交通情報IT1と過去統計情報記憶部13cの統計交通情報IT2を使用した。これを、いずれか一方の交通情報のみを用いて実施してもよい。また、実走行情報記憶部13b及び過去統計情報記憶部13cの各交通情報IT1,IT2を使用しないで、現況情報記憶部13aの現況交通情報ITRを使用してもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を図8〜図12に従って説明する。前記第1実施形態では、信頼度を現在地からの距離と渋滞の精度とで判断したが、本実施形態では、信頼度を到着予想時間(所要時間)と渋滞の精度、すなわち、現在地からの距離(移動距離)に代えて到着予想時間にした点が相違する。従って、説明の便宜上、相違する点について詳細に説明し共通する点は省略する。
【0076】
図8に示すように、本実施形態の情報センタNCの主制御部15に備えた渋滞判定表示処理部16には、到着予想時間を算出する到着予想時間算出部16aを備えている。
渋滞判定表示処理部16は、ナビ装置1から情報センタNCに送信された渋滞情報の取得のための信号を入力すると、現在地を中心にN個の方位(本実施形態では、北、北東、東、南東、南、南西、西、北西の8個、以下、8個で説明する)を設定する。渋滞判定表示処理部16は、現在地から各方位に向うルートをそれぞれ探索する。つまり、図9に示
す、北、北東、東、南東、南、南西、西、北西の8個の方位に対して8本のルートR1〜R8を探索する。
【0077】
8本のルートR1〜R8を探索すると、到着予想時間算出部16aは、各ルートR1〜R8に対して、各ルート上のリンクとリンクを結ぶ各ノードの到着予想時間を算出する。到着予想時間算出部16aは、ルートR1〜R8上の各リンクの交通情報を、現況情報記憶部13aの現況交通情報ITR、実走行情報記憶部13bの実走行交通情報IT1又は過去統計情報記憶部13cの統計交通情報IT2のいずれかを選択して到着予想時間を算出する。
【0078】
今、ルートR1の各ノードの到着予想時間の算出について説明する。
例えば、図11に示すようにルートR1について、現在地S、第1〜第8ノードN1〜N8をそれぞれ結ぶ第1〜第8リンクLa1〜La8がある。このとき、到着予想時間算出部16aは、第1リンクLa1→第2リンクLa2→第3リンクLa3→……→第7リンクLa7→第8リンクLa8の順番で各リンクの交通情報を選択する。
【0079】
到着予想時間算出部16aは、第1リンクLa1について、まず現況情報記憶部13aに現在地Sでの時刻(現在時間)の時間帯におけるその第1リンクLa1に対する現況交通情報ITRがあるかどうか検索し、ある場合には、その現況交通情報ITRを第1リンクLa1の交通情報(所要時間)とする。従って、最も精度の高い交通情報に基づいて第1リンクLa1の交通情報(所要時間)が求められることになる。
【0080】
一方、現況交通情報ITRがない場合には、到着予想時間算出部16aは、実走行情報記憶部13bに現在地Sでの現在時間の時間帯におけるその第1リンクLa1に対する実走行交通情報IT1があるかどうか検索し、ある場合には、その実走行交通情報IT1を第1リンクLa1の交通情報(所要時間)とする。
【0081】
また、実走行交通情報IT1がない場合には、到着予想時間算出部16aは、過去統計情報記憶部13cに現在地Sでの現在時間の時間帯におけるその第1リンクLa1に対する統計交通情報IT2があるかどうか検索し、ある場合には、その統計交通情報IT2を第1リンクLa1の交通情報(所要時間)とする。
【0082】
つまり、第1リンクLa1の交通情報(所要時間)は、現況情報記憶部13aの現況交通情報ITR、実走行情報記憶部13bの実走行交通情報IT1、過去統計情報記憶部13cの統計交通情報IT2の順で交通情報が選ばれる。そして、現況交通情報ITR、実走行交通情報IT1又は統計交通情報IT2に基づいて第1リンクLa1の所要時間が求められて第1ノードN1の到着予想時間(現在地の現在時間に所要時間を加えた時間)が算出される。
【0083】
第1ノードN1の到着予想時間が算出されると、到着予想時間算出部16aは、第2リンクLa2について、まず実走行情報記憶部13bに第1ノードN1の到着予想時間の時間帯におけるその第2リンクLa2に対する実走行交通情報IT1があるかどうか検索する。そして、実走行交通情報IT1がある場合には、その実走行交通情報IT1を第2リンクLa2の交通情報(所要時間)とする。
【0084】
また、実走行交通情報IT1がない場合には、到着予想時間算出部16aは、過去統計情報記憶部13cに第1ノードN1の到着予想時間の時間帯におけるその第2リンクLa2に対する統計交通情報IT2があるかどうか検索し、ある場合には、その統計交通情報IT2を第2リンクLa2の交通情報(所要時間)とする。そして、実走行交通情報IT1又は統計交通情報IT2に基づいて第2リンクLa2の所要時間が求められて第2ノー
ドN2の到着予想時間(第1ノードN1の到着予想時間に所要時間を加えた時間)が算出される。
【0085】
尚、本実施形態では、到着予想時間算出部16aは、第2リンクLa2の交通情報(所要時間)の算出の際には、第1リンクLa1の交通情報(所要時間)の算出のように、最初に、現況情報記憶部13aから第2リンクLa2に対する現況交通情報ITRの検索を行わない。これは、第1ノードN1に到着した時、第2リンクLa2での現況交通情報ITRは、変更されている場合があり、これを避けるために現況交通情報ITRの検索を行わないようにしている。勿論、第1リンクLa1のときのように、現況情報記憶部13aの現況交通情報ITRを検索して交通情報(所要時間)を算出したり、予め定めたノードの数だけ現況情報記憶部13aの現況交通情報ITRを検索して交通情報(所要時間)を算出したりした後、以後のノードについては現況交通情報ITRの検索を行わないようにしてもよい。
【0086】
以後、到着予想時間算出部16aは、第2リンクLa2の交通情報(所要時間)を求めたように、第3〜第8リンクLa3〜La8の交通情報(所要時間)を求める。そして、到着予想時間算出部16aは、第1リンクLa1〜第8リンクLa8の交通情報(所要時間)から、各ノードの到着予想時間を算出するようになっている。そして、到着予想時間算出部16aは、上記のようにして、各方位のルートR1〜R8について、そのルート上の各ノードの到着予想時間を算出する。
【0087】
到着予想時間算出部16aにおいて各ノードの到着予想時間を算出すると、渋滞判定表示処理部16は、各方位のルートR1〜R8毎に、現在地から所要時間T1(例えば30分)で到着するノードを検索する。そして、図10に示すように、所要時間T1(30分)で到着するルートR1〜R8のノードを線(図10で破線Z1で示す)で結び、その結んだ線の内側にあるルートR1〜R8のリンクを含む全てのルートのリンクを抽出する。
【0088】
渋滞判定表示処理部16は、現在地から所要時間T1(30分)以内で到着する全てのリンクを抽出すると、現況情報記憶部13aから各リンクの現況交通情報ITRのなかから抽出したリンクに対応する現況交通情報ITRを読み出す。渋滞判定表示処理部16は、その読み出した各リンクの現況交通情報ITRを情報記憶部14に記憶する。従って、情報記憶部14には、現在地から所要時間T1(30分)以内で到着する全てのリンクの現況交通情報ITR(所要時間と渋滞情報)が一時記憶される。
【0089】
次に、渋滞判定表示処理部16は、各方位のルートR1〜R8毎に、現在地から所要時間T2(例えば60分)で到着するノードを検索する。そして、図10に示すように、所要時間T2(60分)で到着するルートR1〜R8のノードを線(図10で破線Z2で示す)で結び、その結んだ線と前記線との間にある全てのルートのリンクを前記と同様に抽出する。つまり、所要時間T1から所要時間T2の間で到着する全てのリンクを抽出する。
【0090】
渋滞判定表示処理部16は、所要時間T1から所要時間T2の間で到着する全てを抽出すると、実走行情報記憶部13bから各リンクの実走行交通情報IT1(所要時間と渋滞情報)を読み出す。このとき、渋滞判定表示処理部16は、抽出した全てリンクについてそのリンク間をつなぐノードの到着予想時間を前記と同様に算出する。そして、渋滞判定表示処理部16は、抽出した各リンクの到着予想時間の時間帯に対応する該リンクの実走行交通情報IT1を実走行情報記憶部13bから読み出す。
【0091】
なお、抽出したリンクについて、時間帯に即した実走行交通情報IT1が実走行情報記憶部13bにない場合には、渋滞判定表示処理部16は、過去統計情報記憶部13cから
該リンクの統計交通情報IT2(所要時間と渋滞情報)を同様な方法で読み出す。そして、渋滞判定表示処理部16は、情報記憶部14に所要時間T1から所要時間T2の間で到着する全てのリンクの実走行交通情報IT1(所要時間と渋滞情報)又は統計交通情報IT2(所要時間と渋滞情報)を一時記憶する。
【0092】
そして、渋滞判定表示処理部16は、情報記憶部14に記憶した各リンクの現況交通情報ITR(渋滞情報)、実走行交通情報IT1(渋滞情報)又は統計交通情報IT2(渋滞情報)の精度を判定する。本実施形態では、渋滞判定表示処理部16による精度の判定は、第1実施形態と同じである。また、渋滞判定表示処理部16は精度が判定された各リンクについて渋滞表示のために形態を前記実施形態と同様に決定する。本実施形態では、所要時間T1以内のリンクであって精度が良いと判定されたリンクに対して付加情報として第1表示形態情報を付加し、所要時間T1以内のリンクであって精度が悪いと判定されたリンクに対して付加情報として第2表示形態情報を付加する。また、所要時間T1〜T2のリンクであって精度が良いと判定されたリンクに対して付加情報として第3表示形態情報を付加し、所要時間T1〜T2のリンクであって精度が悪いと判定されたリンクに対して第4表示形態情報を付加する。
【0093】
次に、上記のように構成したナビゲーションシステムAの作用を図12に示す渋滞判定表示処理部16の処理動作を説明するフローチャートに従って説明する。
ユーザは、自動車に搭載されたナビ装置1の表示部22aに現在地を含む道路案内地図を表示している状態から、渋滞情報を取得すべく、入出力部22を操作する。すると、主制御部25(表示制御処理部25c)は、渋滞情報を表示モードとなり、渋滞情報の取得ための信号と現在地の情報とともに情報センタNCにデータ送受信部21を介して送信する。
【0094】
渋滞判定表示処理部16は、受信した信号に応答して、図12の処理動作を実行する。渋滞判定表示処理部16は、図9に示すように現在地Sを中心に北、北東、東、南東、南、南西、西、北西の8個の方位に対して8本のルートR1〜R8を探索する(ステップS21)。続いて、渋滞判定表示処理部16(到着予想時間算出部16a)は、各ルートR1〜R8に対して、各ルート上のリンクとリンクを結ぶ各ノードの到着予想時間を算出する(ステップS22)。到着予想時間算出部16aは、ルートR1〜R8上の各リンクの交通情報を、現況情報記憶部13aの現況交通情報ITR、実走行情報記憶部13bの実走行交通情報IT1又は過去統計情報記憶部13cの統計交通情報IT2のいずれかを選択して到着予想時間を算出する。
【0095】
次に、渋滞判定表示処理部16は、各方位のルートR1〜R8毎に、現在地から所要時間T1(例えば30分)で到着するノードを検索し、所要時間T1(30分)で到着するルートR1〜R8のノードを線で結び、その線内の全てのリンク(所要時間T1で到着するリンク)を抽出する(ステップS23)。続いて、渋滞判定表示処理部16は、現況情報記憶部13aから各リンクの現況交通情報ITRのなかから抽出したリンクに対応する現況交通情報ITRを読み出し、その読み出した各リンクの現況交通情報ITRを情報記憶部14に記憶する(ステップS24)。
【0096】
次に、渋滞判定表示処理部16は、各方位のルートR1〜R8毎に、現在地から所要時間T2(例えば60分)で到着するノードを検索し、所要時間T2(60分)で到着するルートR1〜R8のノードを線で結び、その結んだ線と前記線との間にある全てのルートのリンクを前記と同様に抽出する(ステップS25)。つまり、所要時間T1から所要時間T2の間で到着する全てのリンクを抽出する。続いて、渋滞判定表示処理部16は、実走行情報記憶部13bに記憶した各リンクの実走行交通情報IT1又は過去統計情報記憶部13cに記憶した各リンクの統計交通情報IT2のなかから、抽出したリンクに対応す
る実走行交通情報IT1又は統計交通情報IT2を読み出して情報記憶部14に記憶する(ステップS26)。
【0097】
次に、渋滞判定表示処理部16は、情報記憶部14に記憶した各リンクの現況交通情報ITR、実走行交通情報IT1又は統計交通情報IT2の精度を前記実施形態と同様に判定する(ステップS27)。
【0098】
続いて、渋滞判定表示処理部16は、精度を判定された各リンクについて渋滞表示のために表示形態を前記実施形態と同様に決定して求めた第1〜第4表示形態情報が付加された各リンクの情報をナビ装置1にデータ送受信部11を介して送信して(ステップS28、S29)、渋滞判定表示処理動作を終了する。そして、新たな渋滞情報の取得ための信号の受信を待つ。
【0099】
そして、情報センタNCから送信された第1〜第4表示形態情報のいずれかが付加された各リンクの情報は、ナビ装置1に受信される。そして、ナビ装置1の主制御部25(表示制御処理部25c)は、各リンクの情報に付加された第1〜第4表示形態情報に基づいて第1〜第4指標P1〜P4の中から対応する指標を決める。そして、表示制御処理部25cは、前記第1実施形態の図5に示すような案内画面M1と同じように、表示部22aに表示された地図上の対応するリンク(渋滞区間)に、その対応する第1〜第4指標P1〜P4を表示してその渋滞区間の信頼度を認識させる。
【0100】
次に、上記のように構成したナビゲーションシステムAの効果について以下に述べる。
(1)本実施形態によれば、表示部22aに表示される道路地図上の渋滞区間の渋滞表示をその渋滞の信頼度によって表示形態が相違する第1〜第4指標P1〜P4で示した。従って、ユーザは、渋滞区間を示す第1〜第4指標P1〜P4の表示形態を見るだけで、信頼度、即ち渋滞の意味合いを認識することができる。その結果、最適な経路案内をより高い精度で実現することができる。
【0101】
(2)本実施形態では、信頼度を、現在地からの到着予想時間(所要時間、本実施形態では、現在地から所要時間T1以内と所要時間T1〜T2の間)によって判断しているため、合理的でかつ確実な判断でき、信頼度の精度を高めることができる。
【0102】
(3)本実施形態では、信頼度を、渋滞の精度(現況の渋滞が交通事故又は車線規制かどうか)によって判断しているため、信頼度の精度を高めることができる。
(4)本実施形態では、信頼度を、前記した現在地からの到着予想時間(所要時間)と渋滞の精度の2つの要素で判断するようにしたので、信頼度の精度をより上げることができる。
【0103】
尚、本実施形態では、信頼度を、現在地からの到着予想時間だけを使って信頼度を判断してもよい。この場合には、指標が2つになる。
また、現在地からの到着予想時間(所要時間T1,T2)を適宜変更して実施してもよい。さらに、本実施形態では、走行する時間帯によって、所要時間T1,T2を適宜変更したが、さらに又、到着予想時間(所要時間T1,T2)の数を増加させてさらに細分化させて実施してもよい。
【0104】
また、本実施形態では、現在地からの所要時間T1〜T2の範囲にあるリンクの交通情報を実走行情報記憶部13bの実走行交通情報IT1と過去統計情報記憶部13cの統計交通情報IT2を使用した。これを、いずれか一方の交通情報のみを用いて実施してもよい。また、実走行情報記憶部13b及び過去統計情報記憶部13cの各交通情報IT1,IT2を使用しないで、現況情報記憶部13aの現況交通情報ITRを使用してもよい。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に図8、図13及び図14に従って説明する。前記第2実施形態では、案内ルート設定をしていないモードの渋滞表示であったが、本実施形態では、出発地から目的地までのルート探索が行われ、その探索された案内ルートに従った案内表示に渋滞表示がされる点が相違する。そして、本実施形態では、そのシステム構成は図8に示す第2実施形態のシステム構成と同じであって、渋滞判定表示処理部16(到着予想時間算出部16a)の処理内容が相違するだけなのでその相違する。従って、説明の便宜上、図13に示す渋滞判定表示処理部16の処理動作を説明するためのフローチャートに従って詳細に説明し共通する点は省略する。
【0105】
渋滞判定表示処理部16は、ナビ装置1から情報センタNCに送信された渋滞情報の取得のための信号と現在地及び目的地の情報とを入力すると、現在地から目的地までのルートを探索する(ステップS31)。
【0106】
ルートが探索されると、渋滞判定表示処理部16(到着予想時間算出部16a)は、探索したルート上のリンクとリンクを結ぶ各ノードの到着予想時間を前記第2実施形態と同様な方法で算出する(ステップS32)。
【0107】
次に、渋滞判定表示処理部16は、探索したルート沿いのリンクを抽出する(ステップS33)。本実施形態では、探索したルートから外れたリンクであって予め定めた距離内(例えば。200メートル)にあるリンクを抽出する。そして、この抽出した全てのリンクについて、それぞれの到着予想時間の時間帯における時間帯に即した現況交通情報ITR、実走行交通情報IT1又は統計交通情報IT2を取得し情報記憶部14に記憶する(ステップS34)。そして、前記実施形態と同様に、渋滞判定表示処理部16は、情報記憶部14に記憶した各リンクの現況交通情報ITR、実走行交通情報IT1又は統計交通情報IT2の精度を判定する(ステップS35)。
【0108】
続いて、渋滞判定表示処理部16は、精度を判定された各リンクについて渋滞表示のために形態を前記実施形態と同様に決定する(ステップS36)。本実施形態では、図14に示すように、出発地S1から目的地Gまでを到着予想時間に基づいて4の区間に区分し、出発地S1から近い区間ほど信頼度を高く設定している。また、ステップS35で求めた精度を加味して信頼度を8段回(図14では、4種類の指標Px)に分類している。即ち、8種類の異なる表示形態を指標に対する第1〜第8表示形態情報を付加した各リンクの情報を生成する。そして、渋滞判定表示処理部16は、生成した第1〜第10表示形態情報を付加した各リンクの情報を、ナビ装置1にデータ送受信部11を介して送信して(ステップS37)、渋滞判定表示処理動作を終了する。
【0109】
そして、情報センタNCから送信された第1〜第8表示形態情報のいずれかが付加された各リンクの情報は、ナビ装置1に受信される。そして、ナビ装置1の主制御部25(表示制御処理部25c)は、各リンクの情報に付加された第1〜第8表示形態情報に基づいて8種類の異なる指標の中から対応する指標を決める。そして、表示制御処理部25cは、図14に示すように表示部22aの案内画面M3に表示された地図上の対応するルートRxのリンク(渋滞区間)に、その対応する指標Pxを表示してその渋滞区間の信頼度を認識させる。
【0110】
次に、上記のように構成したナビゲーションシステムAの効果について以下に述べる。
(1)本実施形態では、第2実施形態と同様な効果を有するとともに、渋滞区間の表示を、探索したルートRxとそのルートRxに沿った予め定めた範囲のルートのみに限定したので、ユーザに取って関係のない区間の渋滞表示がなくなるため、経路案内についてより見やすく視認性を高めることができる。しかも、渋滞表示の範囲が少ないため、データ
数及び処理数も低減でき、渋滞判定表示処理部16の負荷を低減させることができる。
【0111】
なお、本発明は上記各実施形態以外に以下のように変更して実施してもよい。
○上記各実施形態では、ナビ装置1は、情報センタNCが生成した表示形態情報を付加した各リンクの情報を受信して、その受信した表示形態情報を付加した各リンクの情報に基づいて渋滞区間の表示を行った。これを、ナビ装置1自身が、表示形態情報を付加した各リンクの情報を生成してもよい。この場合、ナビ装置1には、現況交通情報ITR、実走行交通情報IT1及び統計交通情報IT2を備えた交通情報記憶部と、情報センタNCの渋滞判定表示処理部16と同じ機能を有する処理部をナビ装置1の主制御部25に備える必要がある。
○上記各実施形態では、指標の表示形態を、色、太細の線種、又は、破線や実線等の線種で実施したが、これに限定されるものではなく、例えば、点滅表示と点灯表示で渋滞の信頼度を認識したりしてもよく、要は、信頼度が違う場合にその違いが認識できる表示であればよい。
○上記各実施形態では、「渋滞」の渋滞情報の精度を、現況交通情報ITRの交通事故又は車線規制等の渋滞原因情報に基づいて行った。これを、例えば、統計交通情報IT2の各時間帯における蓄積量によって決めたり、実走行交通情報IT1を生成する際に、予測所要時間と実際に要した時間と比較し予め定めた差以上生じたとき、その時間帯におけるリンクの渋滞情報には、現況交通情報がどうであれ精度が悪いと判定したりしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】第1実施形態のナビゲーションシステムのブロック図。
【図2】ナビゲーション装置と情報センタの電気的構成を説明するブロック回路図。
【図3】実走行交通情報を説明する説明図。
【図4】統計交通情報を説明する説明図。
【図5】渋滞表示を説明するための案内画面図。
【図6】経路案内表示を説明するための案内画面図。
【図7】渋滞表示の表示形態を決める処理を説明するためのフローチャート。
【図8】第2実施形態のナビゲーション装置と情報センタの電気的構成を説明するブロック回路図。
【図9】渋滞表示の表示形態を決める処理を説明するための説明図。
【図10】渋滞表示の表示形態を決める処理を説明するための説明図。
【図11】到着予想時間の求め方を説明するための説明図。
【図12】渋滞表示の表示形態を決める処理を説明するためのフローチャート。
【図13】第3実施形態の渋滞表示の表示形態を決める処理を説明するためのフローチャート。
【図14】渋滞表示を説明するための案内画面図。
【符号の説明】
【0113】
1…ナビゲーション装置(ナビ装置)、11…データ送受信部、12…道路交通情報通信システム受信部、13…交通情報記憶部、13a…現況情報記憶部、13b…実走行情報記憶部、13c…過去統計情報記憶部、14…情報記憶部、15…主制御部、16…渋滞判定表示処理部、16a…到着予想時間算出部、22…入出力部、22a…表示部、23…現在位置検出部、24…情報記憶部、25…主制御部、25c…表示制御処理部、R,Rx,R1〜R8…ルート、P1〜P4…第1〜第4指標、Px…指標、S…現在地、NC…情報センタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各リンクの渋滞情報に基づいて表示部に表示された地図上に前記リンクに対応する区間を渋滞区間として表示するナビゲーション装置の渋滞表示方法において、
各リンクの渋滞情報についての信頼度を求め、その渋滞情報の信頼度に応じて前記渋滞区間を示す指標の表示形態を変えて表示することを特徴とするナビゲーション装置の渋滞表示方法。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置の渋滞表示方法において、
前記渋滞区間を示す指標の表示形態は、色彩であって、信頼度に応じてその色彩が変更されて表示されることを特徴とするナビゲーション装置の渋滞表示方法。
【請求項3】
請求項1に記載のナビゲーション装置の渋滞表示方法において、
前記渋滞区間を示す指標の表示形態は、形状であって、信頼度に応じてその形状が変更されて表示されることを特徴とするナビゲーション装置の渋滞表示方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1に記載のナビゲーション装置の渋滞表示方法において、
前記渋滞情報の信頼度は、現在地からの距離に相対して求められ、現在地から離れるほど信頼度を低くすることを特徴とするナビゲーション装置の渋滞表示方法。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか1に記載のナビゲーション装置の渋滞表示方法において、
前記渋滞情報の信頼度は、現在地からの所要時間に相対して求められ、所要時間が長いほど信頼度を低くすることを特徴とするナビゲーション装置の渋滞表示方法。
【請求項6】
請求項1〜3のいずれか1に記載のナビゲーション装置の渋滞表示方法において、
前記渋滞情報の信頼度は、現況の渋滞発生原因に応じて求められる渋滞の精度が低いほど信頼度を低くすることを特徴とするナビゲーション装置の渋滞表示方法。
【請求項7】
請求項1〜3のいずれか1に記載のナビゲーション装置の渋滞表示方法において、
前記渋滞情報の信頼度は、現在地からの距離と現況の渋滞発生原因に応じて求められる渋滞の精度とで求めることを特徴とするナビゲーション装置の渋滞表示方法。
【請求項8】
請求項1〜3のいずれか1に記載のナビゲーション装置の渋滞表示方法において、
前記渋滞情報の信頼度は、現在地からの所要時間と現況の渋滞発生原因に応じて求められる渋滞の精度とで求めることを特徴とするナビゲーション装置の渋滞表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−71555(P2006−71555A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−257515(P2004−257515)
【出願日】平成16年9月3日(2004.9.3)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】