説明

ネットワークシステムおよび管理方法

【課題】自動で複数のディスプレイの動作を統一させることができるネットワークシステムを提供する。
【解決手段】複数のディスプレイ200Bの各々が、ディスプレイの動作状態を管理装置200A,300に送信する。管理装置が、複数のディスプレイに対応する動作状態をメモリ102に記憶する。管理装置が、メモリに記憶されている複数のディスプレイに対応する動作状態に基づいて、ディスプレイに他のディスプレイと同じ動作をさせるためのコマンドを送信する。複数のディスプレイの各々が、管理装置からのコマンドに基づいてディスプレイの動作状態を変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像を表示するための複数のディスプレイを含むネットワークシステムおよび管理方法に関し、特に当該複数のディスプレイの動作状態を合せるためのネットワークシステムおよび管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のパブリックディスプレイは、同じタイミングで同じ映像を表示するケースがある。たとえば、駅に設置される複数のパブリックディスプレイは、朝5時から深夜1時まで電車の運行状況を表示する。
【0003】
各ディスプレイの管理に関しては、管理サーバあるいは管理PC(パーソナルコンピュータ)が、LAN(Local Area Network)やRS−232C(Recommended Standard 232C)を介して、ディスプレイが正常に動作しているか否かを示す情報を取得していた。そして、管理者が、管理サーバあるいは管理PCを使用することによって、いずれかのディスプレイに問題が発生したことを認識し、当該ディスプレイを復旧させていた。
【0004】
たとえば、特開平10−21163号公報(特許文献1)には、画像表示制御方法が開示されている。特開平10−21163号公報(特許文献1)によると、画像表示制御方法は、原画像を表示する姿勢を数値コードで表わした姿勢コードを生成する姿勢コード生成ステップと、通信ネットワークにより他端末に姿勢コードを伝送する姿勢コード伝送ステップと、姿勢コードに従って画像回転や画像反転を行った画像を表示する画像表示ステップとを含む。姿勢コード伝送ステップは、姿勢コードを通信ネットワークに送出する送信サブステップと、姿勢コードを受け取る受信サブステップとを含む。
【0005】
また、特開2000−293147号公報(特許文献2)には、マルチディスプレイシステムが開示されている。特開2000−293147号公報(特許文献2)によると、ビデオ信号を出力するホスト装置と、ビデオ信号に基づいて画像を表示する複数台の表示装置と、各表示装置に接続されビデオ信号に基づく画像の表示状態を表示装置毎に制御するための表示制御装置と、表示装置の視聴者が表示される画像に応じて情報を入力するための入力装置とを具備するマルチディスプレイシステムにおいて、表示制御装置が画像を表示した時間と入力手段により情報を入力した時間との時間情報を生成し、時間情報をホスト装置へ送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−21163号公報
【特許文献2】特開2000−293147号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の複数のディスプレイを含むネットワークシステムに関しては、管理サーバや管理PCを使用することによって管理者が目で複数のディスプレイの動作状態を確認する必要があった。すなわち、従来のネットワークシステムは自動で複数のディスプレイの動作を統一させることができないため、すなわち自動で異常なディスプレイを復旧させることができないため、人件費が多くかかるという不具合があった。
【0008】
本発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、自動で複数のディスプレイの動作を統一させることができるネットワークシステムおよび管理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明のある局面に従うと、複数のディスプレイと管理装置とを備えるネットワークシステムが提供される。複数のディスプレイの各々は、画面と、管理装置と通信するための第1のインターフェイスと、第1のインターフェイスを介してディスプレイの動作状態を管理装置に送信し、管理装置からのコマンドに基づいてディスプレイを制御するための第1のプロセッサとを含む。管理装置は、複数のディスプレイと通信するための第2のインターフェイスと、複数のディスプレイに対応する動作状態を記憶するためのメモリと、メモリに記憶されている複数のディスプレイに対応する動作状態に基づいて、第2のインターフェイスを介してディスプレイに、他のディスプレイと同じ動作をさせるためのコマンドを送信するための第2のプロセッサとを含む。
【0010】
好ましくは、管理装置は、画面を含むディスプレイである。第2のプロセッサは、管理装置の動作状態をメモリに記憶し、メモリに記憶されている複数のディスプレイおよび管理装置に対応する動作状態に基づいて、管理装置に他のディスプレイと同じ動作をさせる。
【0011】
好ましくは、第2のプロセッサは、メモリを参照して、複数のディスプレイに対応する動作状態が同じであるか否かを判断し、動作状態が異なる場合に、各動作状態に対応するディスプレイの個数を比較することによって、最も多い個数に対応するディスプレイ以外のディスプレイにコマンドを送信する。
【0012】
好ましくは、ネットワークシステムは、コンテンツを出力するためのコンテンツ出力装置をさらに備える。ディスプレイの各々は、コンテンツ出力装置と通信するための第3のインターフェイスをさらに含む。第1のプロセッサは、第3のインターフェイスを介してコンテンツ出力装置から受信したコンテンツを画面に表示させる。
【0013】
好ましくは、第3のインターフェイスは、複数の入力端子を含む。動作状態は、画面に表示されているコンテンツが入力される入力端子の選択状態を含む。
【0014】
好ましくは、動作状態は、画面に表示されているコンテンツの入力信号の属性を含む。
好ましくは、第1のプロセッサは、入力信号の属性が異なる場合、コマンドに基づいて、他のディスプレイと同じ動作状態への移行にするためにコンテンツの入力先を他の入力先に変更してから元に戻す。
【0015】
好ましくは、動作状態は、電源のON/OFF状態を含む。
好ましくは、第2のプロセッサは、管理装置の電源が投入されたときに、複数のディスプレイに対応する動作状態に基づいて、第2のインターフェイスを介してディスプレイにコマンドを送信する。
【0016】
好ましくは、ネットワークシステムは、管理装置と通信するための管理端末をさらに備える。第2のプロセッサは、コマンドを送信した後、複数のディスプレイから動作状態を受信し、複数のディスプレイの動作状態が同じであるかを判断し、複数のディスプレイの動作状態が同じでない場合に、第1の通信インターフェイスを介して管理端末に警告を送信する。
【0017】
この発明の別の局面に従うと、複数のディスプレイを備えるネットワークシステムが提供される。複数のディスプレイの各々は、画面と、他のディスプレイと通信するための第1のインターフェイスと、第1のインターフェイスを介して、ディスプレイの動作状態を他のディスプレイに送信し、他のディスプレイからの動作状態を受信するための第1のプロセッサと、複数のディスプレイに対応する動作状態を記憶するためのメモリとを含む。第1のプロセッサは、メモリに記憶されている複数のディスプレイに対応する動作状態に基づいて、ディスプレイに他のディスプレイと同じ動作をさせる。
【0018】
この発明の別の局面に従うと、複数のディスプレイと管理装置とを含むネットワークシステムにおける管理方法が提供される。管理方法は、複数のディスプレイの各々が、ディスプレイの動作状態を管理装置に送信するステップと、管理装置が、複数のディスプレイに対応する動作状態をメモリに記憶するステップと、管理装置が、メモリに記憶されている複数のディスプレイに対応する動作状態に基づいて、ディスプレイに他のディスプレイと同じ動作をさせるためのコマンドを送信するステップと、複数のディスプレイの各々が、管理装置からのコマンドに基づいてディスプレイの動作状態を変更するステップとを備える。
【0019】
この発明の別の局面に従うと、複数のディスプレイを含むネットワークシステムにおける管理方法が提供される。管理方法は、複数のディスプレイの各々が、ディスプレイの動作状態を他のディスプレイに送信するステップと、複数のディスプレイの各々が、複数のディスプレイに対応する動作状態をメモリに記憶するステップと、複数のディスプレイの各々が、メモリに記憶されている複数のディスプレイに対応する動作状態に基づいて、ディスプレイの動作状態を他のディスプレイと同じ動作状態へと変更するステップとを備える。
【発明の効果】
【0020】
以上のように、この発明によれば、自動で複数のディスプレイの動作を統一させることができるネットワークシステムおよび管理方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施の形態1および2に係るネットワークシステムの全体構成を示すイメージ図である。
【図2】本実施の形態に係るネットワークシステムの動作概要を示す第1のイメージ図である。
【図3】本実施の形態に係るネットワークシステムの動作概要を示す第2のイメージ図である。
【図4】本実施の形態に係るネットワークシステムの動作概要を示す第3のイメージ図である。
【図5】本実施の形態に係るネットワークシステムの動作概要を示す第4のイメージ図である。
【図6】実施の形態1および2に係るディスプレイ(管理ディスプレイ)の構成を表わすブロック図である。
【図7】信号状態復旧処理において実行される復旧処理を示すイメージ図である。
【図8】ランプ状態復旧処理において実行される復旧処理を示すイメージ図である。
【図9】実施の形態1に係るディスプレイにおける判断処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】実施の形態1に係るディスプレイにおける電源復旧処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】実施の形態1に係るディスプレイにおける入力モード復旧処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】実施の形態1に係るディスプレイにおける信号状態復旧処理の処理手順を示す第1のフローチャートである。
【図13】実施の形態1に係るディスプレイにおける信号状態復旧処理の処理手順を示す第2のフローチャートである。
【図14】実施の形態1に係るディスプレイにおけるランプ状態復旧処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図15】実施の形態2に係る管理ディスプレイにおける判断処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】実施の形態2および3に係る管理ディスプレイ(管理サーバ)における電源復旧処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】実施の形態2および3に係る管理ディスプレイ(管理サーバ)における入力モード復旧処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図18】実施の形態2および3に係る管理ディスプレイ(管理サーバ)における信号状態復旧処理の処理手順を示す第1のフローチャートである。
【図19】実施の形態2および3に係る管理ディスプレイ(管理サーバ)における信号状態復旧処理の処理手順を示す第2のフローチャートである。
【図20】実施の形態2および3に係る管理ディスプレイ(管理サーバ)におけるランプ状態復旧処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図21】実施の形態3に係るネットワークシステムの全体構成を示すイメージ図である。
【図22】実施の形態3に係る管理サーバの構成を表わすブロック図である。
【図23】実施の形態3に係る管理サーバにおける電源復旧処理の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0023】
[実施の形態1]
<ネットワークシステム1Aの全体構成>
まず、本実施の形態に係るネットワークシステム1Aの全体構成について説明する。図1は、本実施の形態に係るネットワークシステム1Aの全体構成を示すイメージ図である。
【0024】
図1を参照して、ネットワークシステム1Aは、複数のディスプレイ100A,100B,100C,100Dと、コンテンツ出力装置400と、管理PC500とを含む。複数のディスプレイ100A,100B,100C,100Dのそれぞれと管理PC500とは第1のネットワーク51を介して互いに通信する。複数のディスプレイ100A,100B,100C,100Dのそれぞれとコンテンツ出力装置400とは第2のネットワーク52を介して互いに通信する。
【0025】
なお、複数のディスプレイ100A,100B,100C,100Dは、液晶テレビやプラズマテレビなどによって実現される。第1のネットワーク51および第2のネットワーク52は、たとえば、有線LAN、無線LAN、RS−232C、HDMI−CEC(High Definition Multimedia Interface-Consumer Electronics Control)などによって実現される。
【0026】
ただし、管理PC500とコンテンツ出力装置400とは、同一の装置であってもよい。そして、第1のネットワーク51および第2のネットワーク52は、同一のネットワークであってもよい。
【0027】
また、ネットワークシステム1Aが複数のコンテンツ出力装置400を含んでもよい。この場合には、複数のディスプレイ100A,100B,100C,100Dは、複数の入力端子のそれぞれを介して、複数のコンテンツ出力装置400のそれぞれから異なるコンテンツを受信する。
【0028】
あるいは、コンテンツ出力装置400が複数のコンテンツを異なる出力端子から出力してもよい。この場合には、複数のディスプレイ100A,100B,100C,100Dは、複数の入力端子のそれぞれを介して、コンテンツ出力装置400の出力端子のそれぞれからの異なるコンテンツを受信する。
【0029】
複数のディスプレイ100A,100B,100C,100Dは、第2のネットワーク52を介して、コンテンツ出力装置400から受信したコンテンツを表示する。本実施の形態においては、複数のディスプレイ100A,100B,100C,100Dは、コンテンツ出力装置400から同一のコンテンツを受信して、当該同一のコンテンツを表示する。
【0030】
<ネットワークシステム1Aの動作概要1>
次に、本実施の形態に係るネットワークシステム1Aの動作概要について説明する。図2は、本実施の形態に係るネットワークシステム1Aの動作概要を示す第1のイメージ図である。より詳細には、図2(A)は、ディスプレイ100Bが他のディスプレイ100A,100C,100Dと異なる動作状態に陥った状態を示す。図2(B)は、ディスプレイ100が他のディスプレイ100A,100C,100Dと同じ動作状態に復旧した状態を示す。
【0031】
図2(A)に示すように、ディスプレイ100Bのソフト電源がOFF状態であって、他のディスプレイ100A,100C,100Dのソフト電源がON状態となった場合について説明する。なお、ソフト電源OFF状態とは、主電源がON状態かつ副電源がOFF状態、いわゆるスタンバイ状態をいう。以下では、ディスプレイ100Bの動作について説明するが、他のディスプレイ100A,100C,100Dも同様の動作を実行可能である。
【0032】
まず、ディスプレイ100Bは、定期的に、あるいは主電源がONされた際に、他のディスプレイ100A,100C,100Dの各々から動作状態を取得する。ディスプレイ100Bは、ディスプレイ100A,100B,100C,100Dの動作状態に基づいて、ディスプレイ100Bの動作状態が他のディスプレイ100A,100C,100Dの動作状態と異なるか否かを判断する。すなわち、ディスプレイ100Bは、他のディスプレイ100A,100C,100Dがソフト電源OFF状態であるか否かを判断する。
【0033】
ディスプレイ100Bの動作状態が他のディスプレイ100A,100C,100Dの動作状態と異なる場合、すなわち他のディスプレイ100A,100C,100Dのソフト電源がON状態である場合、ディスプレイ100Bはソフト電源をONする。すなわち、図2(B)に示すように、全てのディスプレイ100A,100B,100C,100Dがソフト電源ON状態になる。
【0034】
より詳細には、ディスプレイ100Bは、ディスプレイ100A,100B,100C,100Dのそれぞれの動作状態に基づいて最も多数のディスプレイが属する動作状態に移行する。
【0035】
このように、本実施の形態に係るネットワークシステム1Aは、自動的に、全てのディスプレイ100A,100B,100C,100Dが同じ動作状態となる。
【0036】
<ネットワークシステム1Aの動作概要2>
図3は、本実施の形態に係るネットワークシステム1Aの動作概要を示す第2のイメージ図である。より詳細には、図3(A)は、ディスプレイ100Bが他のディスプレイ100A,100C,100Dと異なる動作状態に陥った状態を示す。図3(B)は、ディスプレイ100が他のディスプレイ100A,100C,100Dと同じ動作状態に復旧した状態を示す。
【0037】
図3(A)に示すように、ディスプレイ100BがDVI(Digital Visual Interface)端子を介して受信した第1のコンテンツを表示し、他のディスプレイ100A,100C,100DがHDMI端子を介して受信した第2のコンテンツを表示している場合について説明する。以下では、ディスプレイ100Bの動作について説明するが、他のディスプレイ100A,100C,100Dも同様の動作を実行可能である。
【0038】
まず、ディスプレイ100Bは、定期的に、あるいは主電源がONされた際に、他のディスプレイ100A,100C,100Dの各々から動作状態を取得する。ディスプレイ100Bは、ディスプレイ100A,100B,100C,100Dの動作状態に基づいて、ディスプレイ100Bの動作状態が他のディスプレイ100A,100C,100Dの動作状態と異なるか否かを判断する。すなわち、ディスプレイ100Bは、他のディスプレイ100A,100C,100DがDVI端子を介して受信したコンテンツを表示しているか否かを判断する。
【0039】
ディスプレイ100Bの動作状態が他のディスプレイ100A,100C,100Dの動作状態と異なる場合、すなわち他のディスプレイ100A,100C,100DがHDMI端子を介して受信したコンテンツを表示している場合、ディスプレイ100Bは入力端子をHDMI端子に切り替える。すなわち、図3(B)に示すように、全てのディスプレイ100A,100B,100C,100DがHDMI端子を介して受信したコンテンツを表示する。
【0040】
より詳細には、ディスプレイ100Bは、ディスプレイ100A,100B,100C,100Dのそれぞれの動作状態に基づいて最も多数のディスプレイが属する動作状態に移行する。
【0041】
このように、本実施の形態に係るネットワークシステム1Aは、自動的に、全てのディスプレイ100A,100B,100C,100Dが同じ動作状態となる。
【0042】
<ネットワークシステム1Aの動作概要3>
図4は、本実施の形態に係るネットワークシステム1Aの動作概要を示す第3のイメージ図である。より詳細には、図4(A)は、ディスプレイ100Bが他のディスプレイ100A,100C,100Dと異なる動作状態に陥った状態を示す。図4(B)は、ディスプレイ100Bが未だ他のディスプレイ100A,100C,100Dと異なる動作状態に陥っている状態を示す。図4(C)は、ディスプレイ100が他のディスプレイ100A,100C,100Dと同じ動作状態に復旧した状態を示す。
【0043】
図4(A)に示すように、ディスプレイ100Bがコンテンツ出力装置400から信号を受信しておらず、他のディスプレイ100A,100C,100Dが480p形式の信号を受信している場合について説明する。以下では、ディスプレイ100Bの動作について説明するが、他のディスプレイ100A,100C,100Dも同様の動作を実行可能である。
【0044】
まず、ディスプレイ100Bは、定期的に、あるいは主電源がONされた際に、他のディスプレイ100A,100C,100Dの各々から動作状態を取得する。ディスプレイ100Bは、ディスプレイ100A,100B,100C,100Dの動作状態に基づいて、ディスプレイ100Bの動作状態が他のディスプレイ100A,100C,100Dの動作状態と異なるか否かを判断する。すなわち、ディスプレイ100Bは、他のディスプレイ100A,100C,100Dが信号を受信していないか否かを判断する。
【0045】
ディスプレイ100Bの動作状態が他のディスプレイ100A,100C,100Dの動作状態と異なる場合、すなわち他のディスプレイ100A,100C,100Dが480p信号を受信している場合、ディスプレイ100Bは再起動する。しかしながら、図4(B)示すように、ディスプレイ100Bが再起動しても、ディスプレイ100Bが480p形式の信号を受信しない場合がある。
【0046】
この場合、ディスプレイ100Bは、コンテンツ出力装置400を再起動させる。これによって、図4(C)に示すように、全てのディスプレイ100A,100B,100C,100Dがコンテンツ出力装置400から480p形式の信号を受信するようになる。
【0047】
より詳細には、ディスプレイ100Bは、ディスプレイ100A,100B,100C,100Dのそれぞれの動作状態に基づいて最も多数のディスプレイが属する動作状態に移行する。
【0048】
このように、本実施の形態に係るネットワークシステム1Aは、自動的に、全てのディスプレイ100A,100B,100C,100Dが同じ動作状態となる。
【0049】
<ネットワークシステム1Aの動作概要4>
図5は、本実施の形態に係るネットワークシステム1Aの動作概要を示す第4のイメージ図である。より詳細には、図5(A)は、ディスプレイ100Bが他のディスプレイ100A,100C,100Dと異なる動作状態に陥った状態を示す。図5(B)は、ディスプレイ100が他のディスプレイ100A,100C,100Dと同じ動作状態に復旧した状態を示す。
【0050】
図5(A)に示すように、ディスプレイ100Bのバックライトが消灯しており、他のディスプレイ100A,100C,100Dのバックライトが点灯している場合について説明する。以下では、ディスプレイ100Bの動作について説明するが、他のディスプレイ100A,100C,100Dも同様の動作を実行可能である。
【0051】
まず、ディスプレイ100Bは、定期的に、あるいは主電源がONされた際に、他のディスプレイ100A,100C,100Dの各々から動作状態を取得する。ディスプレイ100Bは、ディスプレイ100A,100B,100C,100Dの動作状態に基づいて、ディスプレイ100Bの動作状態が他のディスプレイ100A,100C,100Dの動作状態と異なるか否かを判断する。すなわち、ディスプレイ100Bは、他のディスプレイ100A,100C,100Dがバックライトを消灯しているか否かを判断する。
【0052】
ディスプレイ100Bの動作状態が他のディスプレイ100A,100C,100Dの動作状態と異なる場合、すなわち他のディスプレイ100A,100C,100Dがバックライトを点灯している場合、ディスプレイ100Bはバックライトを点灯する。すなわち、図5(B)に示すように、全てのディスプレイ100A,100B,100C,100Dがバックライトを点灯させる。
【0053】
より詳細には、ディスプレイ100Bは、ディスプレイ100A,100B,100C,100Dのそれぞれの動作状態に基づいて最も多数のディスプレイが属する動作状態に移行する。
【0054】
このように、本実施の形態に係るネットワークシステム1Aは、自動的に、全てのディスプレイ100A,100B,100C,100Dが同じ動作状態となる。
【0055】
以下、このような機能を実現するためのネットワークシステム1Aの構成について詳述する。なお、以下では、ディスプレイ100A,100B,100C,100Dをディスプレイ100とも総称する。
【0056】
<ディスプレイ100の構成>
次に、本実施の形態に係るディスプレイ100の具体的構成の一態様について説明する。図6は、本実施の形態に係るディスプレイ100の構成を表わすブロック図である。図6を参照して、ディスプレイ100は、主たる構成要素として、制御部110と、復旧手順メモリ101と、状態メモリ102と、スピーカ103と、ディスプレイ駆動回路104と、画面105と、ランプ状態検出回路106と、通信インターフェイス107と、コンテンツ入力インターフェイス108と、バックライト109とを含む。
【0057】
復旧手順メモリ101と状態メモリ102とは、たとえば、SRAM(Static Random Access Memory)、NV−RAM、ハードディスク、ROM(Read Only Memory)、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュROMなどによって実現される。復旧手順メモリ101と状態メモリ102とは、同一の記録媒体によって実現されてもよいし、別々の記録媒体によって実現されても良い。
【0058】
復旧手順メモリ101は、ディスプレイ100の動作状態を変更するための、すなわちディスプレイ100を復旧させるためのプログラムを含む。
【0059】
状態メモリ102は、ネットワークシステム1Aに含まれるディスプレイ100それぞれの動作状態を記憶する。状態メモリ102は、時系列的に、すなわち複数のタイミングにおけるネットワークシステム1Aに含まれるディスプレイ100それぞれの動作状態を記憶する。
【0060】
復旧手順メモリ101あるいは状態メモリ102を実現する記録媒体は、制御部110によって実行されるプログラムや、制御部110によるプログラムの実行により生成されたデータなどを記憶する。
【0061】
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサによって実現される。制御部110は、記録媒体に記憶されているプログラムを実行することによって、ディスプレイ100の各部を制御する。なお、ここでいうプログラムとは、たとえば、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0062】
スピーカ103は、制御部110からのデータに基づいて音声を出力する。すなわち、制御部110は、コンテンツ出力装置400からのコンテンツデータに基づいて、スピーカ103に音声(コンテンツ)を出力させる。
【0063】
ディスプレイ駆動回路104は、制御部110からのデータに基づいて画面105に映像を表示させる。すなわち、制御部110は、コンテンツ出力装置400からのコンテンツデータに基づいてディスプレイ駆動回路104を制御することによって、画面105に映像(コンテンツ)を表示させる。
【0064】
ランプ状態検出回路106は、バックライト109が点灯しているか否かを検出するための回路である。ランプ状態検出回路106は、バックライト109が点灯しているか否かを示す信号を制御部110に入力する。
【0065】
通信インターフェイス107は、制御部110からのデータに基づいて、外部の装置とデータを送受信する。本実施の形態に係る通信インターフェイス107は、所定のプロトコルに基づいて、第1のネットワーク51を介して、他のディスプレイ100や管理PC500などとデータを送受信する。
【0066】
コンテンツ入力インターフェイス108は、制御部110からのデータに基づいて、外部の装置とデータを送受信する。本実施の形態に係るコンテンツ入力インターフェイス108は、所定のプロトコルに基づいて、第2のネットワーク52を介して、コンテンツ出力装置400からコンテンツデータを受信したり、コンテンツ出力装置400に再起動命令を送信したりする。
【0067】
バックライト109は、制御部110からの信号に基づいて、画面105の裏側から画面105へと光を照射する。
【0068】
次に、制御部110が有する機能について説明する。制御部110は、状態取得部111と、条件判断部112と、復旧処理部113と、異常通知部114とを含む。より詳細には、状態取得部111と、条件判断部112と、復旧処理部113と、異常通知部114とは、制御部110が記録媒体に記憶されているプログラムを実行することによって実現されるモジュールであっても良いし、ハードウェアのロジック回路であってもよい。
【0069】
状態取得部111は、ネットワークシステム1Aに含まれるディスプレイの動作状態を取得する。状態取得部111は、定期的に、あるいはディスプレイ100の主電源がONされた際に、ディスプレイ100に接続されている全てのディスプレイから、当該ディスプレイ100に接続されている全てのディスプレイの動作状態を、通信インターフェイス107を介して取得する。
【0070】
状態取得部111は、当該ディスプレイ100に接続されている全てのディスプレイの動作状態を、定期的に状態メモリ102に格納する。また、状態取得部111は、ディスプレイ100の動作状態も、定期的に状態メモリ102に格納する。
【0071】
条件判断部112は、定期的に、あるいはディスプレイ100の主電源がONされた際に、状態メモリ102に記憶された全てのディスプレイに対する動作状態に基づいて、動作状態についての多数決を行う。そして、ネットワークシステム1Aの標準動作状態を決定する。
【0072】
なお、条件判断部は、最もディスプレイ100の個数が多い動作状態が複数ある場合には、当該最もディスプレイ100の個数が多い動作状態が1つになるまで待機してもよいし、あらかじめ定められた優先順位に従って標準動作状態を決定してもよい。たとえば、ソフト電源ON状態のディスプレイが2台あり、ソフト電源OFF状態のディスプレイが2台ある場合は、ソフト電源ON状態を標準状態とする。
【0073】
条件判断部112は、標準動作状態を状態メモリ102に格納する。条件判断部112は、標準動作状態の全ての項目とディスプレイ100の動作状態の全ての項目とが一致するか否かを判断する。換言すれば、条件判断部112は、標準動作状態のいずれかの項目とディスプレイ100の動作状態のいずれかの項目とが異なるか否かを判断する。
【0074】
なお、いずれかのディスプレイが電源をONする途中である場合などのように、いずれかのディスプレイが過渡的な状態にある可能性があるため、条件判断部112は、状態メモリ102を参照することによって、一定回数分の標準動作状態とディスプレイ100の動作状態とが同じか否かを判断してもよい。この場合には、条件判断部112は、予め定められた回数以上、標準動作状態とディスプレイ100の動作状態とが異なっているか否かを判断する。条件判断部112は、判断結果を復旧処理部113に受け渡す。
【0075】
標準動作状態のいずれかの項目とディスプレイ100の動作状態のいずれかの項目とが異なる場合、復旧処理部113は、ディスプレイ100の動作状態を他のディスプレイの動作状態に一致させるように、復旧手順メモリ101から対応するプログラムを読み出して、対応する復旧処理を実行する。
【0076】
ここで、復旧処理のためのプログラムについて説明する。図7は、信号状態復旧処理において実行される復旧処理を示すイメージ図である。図7を参照して、復旧処理部113は、復旧手順メモリ101から対応する復旧処理に関するコマンドを順次読み出して実行する。
【0077】
たとえば、ディスプレイ100の動作状態のうちの入力端子が標準動作状態のうちの入力端子と異なる場合、復旧処理部113は、第1のステップ(F=1)として、別の入力端子に切り替えたのちに元の入力端子に戻すためのコマンドを実行する。復旧処理部113は、第2のステップ(F=2)として、ディスプレイ100を再起動するためのコマンドを実行する。復旧処理部113は、第3のステップ(F=3)として、通信インターフェイス107を介してコンテンツ出力装置400を再起動させるためのコマンドを実行する。
【0078】
ディスプレイ100の動作状態のうちの解像度が標準動作状態のうちの解像度と異なる場合、復旧処理部113は、第1のステップ(F=1)として、別の入力端子に切り替えたのちに元の入力端子に戻すためのコマンドを実行する。復旧処理部113は、第2のステップ(F=2)として、ディスプレイ100を再起動するためのコマンドを実行する。
【0079】
ディスプレイ100の動作状態のうちのカラーシステムが標準動作状態のうちのカラーシステムと異なる場合、復旧処理部113は、第1のステップ(F=1)として、自動制御からリモート設定に変更するためのコマンドを実行する。復旧処理部113は、第2のステップ(F=2)として、別の入力端子に切り替えたのちに元の入力端子に戻すためのコマンドを実行する。
【0080】
図8は、ランプ状態復旧処理において実行される復旧処理を示すイメージ図である。図8を参照して、復旧処理部113は、復旧手順メモリから対応する復旧処理に関するコマンドを順次読み出して実行する。
【0081】
たとえば、ディスプレイ100の動作状態のうちのランプ状態が標準動作状態のうちのランプ状態と異なる場合、復旧処理部113は、第1のステップ(F=1)として、ディスプレイ100を再起動するためのコマンドを実行する。復旧処理部113は、第2のステップ(F=2)として、ディスプレイ100のソフト電源がONの場合にはバックライトを点灯し、ディスプレイ100のソフト電源がOFFの場合にはバックライトを消灯するためのコマンドを実行する。
【0082】
図6に戻って、本実施の形態に係る条件判断部112は、復旧処理の後、標準動作状態の全ての項目とディスプレイ100の動作状態の全ての項目とが一致するか否かを再度判断する。換言すれば、条件判断部112は、標準動作状態のいずれかの項目とディスプレイ100の動作状態のいずれかの項目とが異なるか否かを判断する。
【0083】
異常通知部114は、復旧処理の後、標準動作状態のいずれかの項目とディスプレイ100の動作状態のいずれかの項目とが異なる場合、通信インターフェイス107を介して、管理PC500に復旧が不可能である旨を通知する。
【0084】
<判断処理>
以下では、本実施の形態に係るディスプレイ100における各種の処理手順について説明する。各種の処理(ステップ)は、制御部110がプログラムを実行することによって実現してもよいし、各機能ブロック(状態取得部111、条件判断部112、復旧処理部113、異常通知部114)などがハードウェア回路によって実現してもよい。
【0085】
まず、本実施の形態に係るディスプレイ100における判断処理の処理手順について説明する。図9は、本実施の形態に係るディスプレイ100における判断処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0086】
図9を参照して、制御部110は、通信インターフェイス107を介して、ネットワークシステム1Aに含まれる他のディスプレイに状態確認コマンドを送信する(ステップS102)。制御部110は、通信インターフェイス107を介して他のディスプレイから応答(動作状態)を受信する。制御部110は、受信した動作状態を他のディスプレイを識別するための情報に対応付けて状態メモリ102に格納する(ステップS104)。このとき、制御部110は、自身(ディスプレイ100)の動作状態も状態メモリ102に格納する。
【0087】
制御部110は、ネットワークシステム1Aに含まれる全てのディスプレイの動作状態が記憶されているか否かを判断する(ステップS106)。ネットワークシステム1Aに含まれる全てのディスプレイの動作状態が記憶されていない場合(ステップS106においてNOである場合)、制御部110は、ステップS102からの処理を繰り返す。
【0088】
ネットワークシステム1Aに含まれる全てのディスプレイの動作状態が記憶されている場合(ステップS106においてYESである場合)、制御部110は、動作状態に関する多数決によってネットワークシステム1Aの標準動作状態を決定する(ステップS108)。制御部110は、多数決によってネットワークシステム1Aの標準動作状態を決定できるか否かを判断する(ステップS110)。
【0089】
多数決によってネットワークシステム1Aの標準動作状態を決定できない場合(ステップS110においてNOである場合)、制御部110は、通信インターフェイス107を介して管理PC500に復旧が困難である旨のメッセージを送信する(ステップS112)。制御部110は、ステップS130からの処理を実行する。
【0090】
多数決によってネットワークシステム1Aの標準動作状態を決定できる場合(ステップS110においてYESである場合)、制御部110は、自身(ディスプレイ100)の動作状態の電源状態がネットワークシステム1Aの標準動作状態の電源状態と一致しているか否かを判断する(ステップS114)。自身(ディスプレイ100)の動作状態の電源状態がネットワークシステム1Aの標準動作状態の電源状態と一致している場合(ステップS114においてYESである場合)、ステップS118からの処理を実行する。
【0091】
自身(ディスプレイ100)の動作状態の電源状態がネットワークシステム1Aの標準動作状態の電源状態と一致していない場合(ステップS114においてNOである場合)、制御部110は、規定回数以上一致していない状態が続いているか否かを判断する(ステップS116)。規定回数以上一致していない状態が続いている場合(ステップS116においてYESである場合)、制御部110は、電源復旧処理(ステップS200)を実行する。電源復旧処理(ステップS200)については後述する。制御部110は、ステップS130からの処理を実行する。
【0092】
規定回数以上一致していない状態が続いていない場合(ステップS116においてNOである場合)、制御部110は、自身(ディスプレイ100)の動作状態の入力モード(入力端子)がネットワークシステム1Aの標準動作状態の入力モードに一致しているか否かを判断する(ステップS118)。自身(ディスプレイ100)の動作状態の入力モード(入力端子)がネットワークシステム1Aの標準動作状態の入力モードに一致している場合(ステップS118においてYESである場合)、制御部110は、ステップS122からの処理を実行する。
【0093】
自身(ディスプレイ100)の動作状態の入力モード(入力端子)がネットワークシステム1Aの標準動作状態の入力モードに一致していない場合(ステップS118においてNOである場合)、制御部110は、規定回数以上一致していない状態が続いているか否かを判断する(ステップS120)。規定回数以上一致していない状態が続いている場合(ステップS120においてYESである場合)、制御部110は、入力モード復旧処理(ステップS300)を実行する。入力モード復旧処理(ステップS300)については後述する。制御部110は、ステップS130からの処理を実行する。
【0094】
規定回数以上一致していない状態が続いていない場合(ステップS120においてNOである場合)、制御部110は、自身(ディスプレイ100)の動作状態の信号状態がネットワークシステム1Aの標準動作状態の信号状態に一致するか否かを判断する(ステップS122)。自身(ディスプレイ100)の動作状態の信号状態がネットワークシステム1Aの標準動作状態の信号状態に一致する場合(ステップS122においてYESである場合)、制御部110は、ステップS126からの処理を実行する。
【0095】
自身(ディスプレイ100)の動作状態の信号状態がネットワークシステム1Aの標準動作状態の信号状態に一致しない(ステップS122においてNOである場合)、制御部110は、規定回数以上一致していない状態が続いているか否かを判断する(ステップS124)。規定回数以上一致していない状態が続いている場合(ステップS124においてYESである場合)、制御部110は、信号状態復旧処理(ステップS400)を実行する。信号状態復旧処理(ステップS400)については後述する。制御部110は、ステップS130からの処理を実行する。
【0096】
規定回数以上一致していない状態が続いていない場合(ステップS124においてNOである場合)、制御部110は、自身(ディスプレイ100)の動作状態のランプ状態がネットワークシステム1Aの標準動作状態のランプ状態に一致するか否かを判断する(ステップS126)。自身(ディスプレイ100)の動作状態のランプ状態がネットワークシステム1Aの標準動作状態のランプ状態に一致する場合(ステップS126においてYESである場合)、制御部110は、ステップS130からの処理を実行する。
【0097】
自身(ディスプレイ100)の動作状態のランプ状態がネットワークシステム1Aの標準動作状態のランプ状態に一致しない場合(ステップS126においてNOである場合)、制御部110は、規定回数以上一致していない状態が続いているか否かを判断する(ステップS128)。規定回数以上一致していない状態が続いている場合(ステップS128においてYESである場合)、制御部110は、ランプ状態復旧処理(ステップS500)を実行する。ランプ状態復旧処理(ステップS400)については後述する。制御部110は、ステップS130からの処理を実行する。
【0098】
規定回数以上一致していない状態が続いていない場合(ステップS128においてNOである場合)、制御部110は、一定時間待機したうえで(ステップS130)、ステップS102からの処理を繰り返す。
【0099】
<電源復旧処理>
以下では、本実施の形態に係るディスプレイ100における電源復旧処理の処理手順について説明する。すなわち、自身(ディスプレイ100)の動作状態の電源状態がネットワークシステム1Aの標準動作状態の電源状態と異なる場合におけるディスプレイ100の処理について説明する。図10は、本実施の形態に係るディスプレイ100における電源復旧処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0100】
図10を参照して、制御部110は、自身(ディスプレイ100)の動作状態のソフト電源がOFF状態であるか否かを判断する(ステップS206)。自身(ディスプレイ100)の動作状態のソフト電源がOFF状態である場合(ステップS206においてYESである場合)、制御部110は、ソフト電源をONするためのコマンドを準備する(ステップS208)。制御部110は、ステップS220からの処理を実行する。
【0101】
自身(ディスプレイ100)の動作状態のソフト電源がON状態である場合(ステップS206においてNOである場合)、制御部110は、ソフト電源をOFFするためのコマンドを準備する(ステップS210)。制御部110は、準備したコマンドを実行する(ステップS220)。
【0102】
制御部110は、自身(ディスプレイ100)の動作状態の電源状態とネットワークシステム1Aの標準動作状態の電源状態とが一致するか否かを判断する(ステップS236)。自身(ディスプレイ100)の動作状態の電源状態とネットワークシステム1Aの標準動作状態の電源状態とが一致する場合(ステップS236においてYESである場合)、制御部110は、電源復旧処理を終了する。
【0103】
自身(ディスプレイ100)の動作状態の電源状態とネットワークシステム1Aの標準動作状態の電源状態とが一致しない場合(ステップS236においてNOである場合)、制御部110は、通信インターフェイス107を介して、自身(ディスプレイ100)の識別情報と電源状態が異常であることを示すメッセージとを管理PC500に送信する(ステップS238)。制御部110は、電源復旧処理を終了する。
【0104】
<入力モード復旧処理>
以下では、本実施の形態に係るディスプレイ100における入力モード復旧処理の処理手順について説明する。すなわち、自身(ディスプレイ100)の動作状態の入力端子がネットワークシステム1Aの標準動作状態の入力端子と異なる場合におけるディスプレイ100の処理について説明する。図11は、本実施の形態に係るディスプレイ100における入力モード復旧処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0105】
図11を参照して、制御部110は、標準動作状態の入力端子と同じ入力端子に切り替えるためのコマンドを準備する(ステップS304)。制御部110は、準備したコマンドを実行する(ステップS312)。制御部110は、入力モード復旧処理を終了する。
【0106】
<信号状態復旧処理>
以下では、本実施の形態に係るディスプレイ100における信号状態復旧処理の処理手順について説明する。すなわち、自身(ディスプレイ100)の動作状態の入力信号状態がネットワークシステム1Aの標準動作状態の入力信号状態と異なる場合におけるディスプレイ100の処理について説明する。図12は、本実施の形態に係るディスプレイ100における信号状態復旧処理の処理手順を示す第1のフローチャートである。図13は、本実施の形態に係るディスプレイ100における信号状態復旧処理の処理手順を示す第2のフローチャートである。
【0107】
図12および図13を参照して、制御部110は、自身(ディスプレイ100)の動作状態の入力信号の有無がネットワークシステム1Aの標準動作状態の入力信号の有無と一致するか否かを判断する(ステップS410)。たとえば、ネットワークシステム1Aの標準動作状態が入力信号有である場合、制御部110は、自身(ディスプレイ100)の動作状態が無信号状態であるか否かを判断する。
【0108】
自身(ディスプレイ100)の動作状態が無信号状態である場合(ステップS410においてYESである場合)、制御部110は、記録媒体の変数Fに1を代入する(ステップS412)。制御部110は、変数Fに対応するコマンドを復旧手順メモリ101から読み出す(ステップS414)。制御部110は、準備したコマンドを実行する(ステップS416)。
【0109】
制御部110は、自身(ディスプレイ100)の動作状態の入力信号の有無がネットワークシステム1Aの標準動作状態の入力信号の有無に一致するか否かを判断する(ステップS418)。自身(ディスプレイ100)の動作状態の入力信号の有無がネットワークシステム1Aの標準動作状態の入力信号の有無に一致する場合(ステップS418においてYESである場合)、制御部110は、ステップS424からの処理を実行する。
【0110】
自身(ディスプレイ100)の動作状態の入力信号の有無がネットワークシステム1Aの標準動作状態の入力信号の有無に一致しない場合(ステップS418においてNOである場合)、制御部110は、F=3であるか否かを判断する(ステップS420)。F=3である場合(ステップS420においてYESである場合)、制御部110は、ステップS454からの処理を実行する。F=3でない場合(ステップS420においてNOである場合)、制御部110は、変数Fをインクリメントして(ステップS422)、ステップS414からの処理を繰り返す。
【0111】
自身(ディスプレイ100)の動作状態が無信号状態でない場合(ステップS410においてNOである場合)、制御部110は、自身(ディスプレイ100)の動作状態の入力信号に対応する解像度がネットワークシステム1Aの標準動作状態の入力信号に対応する解像度と異なるか否かを判断する(ステップS424)。
【0112】
自身(ディスプレイ100)の動作状態の解像度がネットワークシステム1Aの標準動作状態の解像度と異なる場合(ステップS424においてYESである場合)、制御部110は、記録媒体の変数Fに1を代入する(ステップS426)。制御部110は、変数Fに対応するコマンドを復旧手順メモリ101から読み出す(ステップS428)。制御部110は、準備したコマンドを実行する(ステップS430)。
【0113】
制御部110は、自身(ディスプレイ100)の動作状態の解像度がネットワークシステム1Aの標準動作状態の解像度に一致するか否かを判断する(ステップS432)。自身(ディスプレイ100)の動作状態の解像度がネットワークシステム1Aの標準動作状態の解像度に一致する場合(ステップS432においてYESである場合)、制御部110は、ステップS438からの処理を実行する。
【0114】
自身(ディスプレイ100)の動作状態の解像度がネットワークシステム1Aの標準動作状態の解像度に一致しない場合(ステップS432においてNOである場合)、制御部110は、F=2であるか否かを判断する(ステップS434)。F=2である場合(ステップS434においてYESである場合)、制御部110は、ステップS454からの処理を実行する。F=2でない場合(ステップS434においてNOである場合)、制御部110は、変数Fをインクリメントして(ステップS436)、ステップS428からの処理を繰り返す。
【0115】
自身(ディスプレイ100)の動作状態の解像度がネットワークシステム1Aの標準動作状態の解像度と一致する場合(ステップS424においてNOである場合)、制御部110は、自身(ディスプレイ100)の動作状態のカラーシステムがネットワークシステム1Aの標準動作状態のカラーシステムと異なるか否かを判断する(ステップS438)。
【0116】
自身(ディスプレイ100)の動作状態のカラーシステムがネットワークシステム1Aの標準動作状態のカラーシステムと異なる場合(ステップS438においてYESである場合)、制御部110は、記録媒体の変数Fに1を代入する(ステップS440)。制御部110は、変数Fに対応するコマンドを復旧手順メモリ101から読み出す(ステップS442)。制御部110は、準備したコマンドを実行する(ステップS446)。
【0117】
制御部110は、自身(ディスプレイ100)の動作状態のカラーシステムがネットワークシステム1Aの標準動作状態のカラーシステムに一致するか否かを判断する(ステップS448)。自身(ディスプレイ100)の動作状態のカラーシステムがネットワークシステム1Aの標準動作状態のカラーシステムに一致する場合(ステップS448においてYESである場合)、制御部110は、信号状態復旧処理を終了する。
【0118】
自身(ディスプレイ100)の動作状態のカラーシステムがネットワークシステム1Aの標準動作状態のカラーシステムに一致しない場合(ステップS448においてNOである場合)、制御部110は、F=2であるか否かを判断する(ステップS450)。F=2でない場合(ステップS450においてNOである場合)、制御部110は、変数Fをインクリメントして(ステップS452)、ステップS442からの処理を実行する。
【0119】
F=2である場合(ステップS450においてYESである場合)、制御部110は、通信インターフェイス107を介して、自身(ディスプレイ100)の識別情報と信号状態が異常であることを示すメッセージとを管理PC500に送信する(ステップS454)。制御部110は、信号状態復旧処理を終了する。
【0120】
<ランプ状態復旧処理>
以下では、本実施の形態に係るディスプレイ100におけるランプ状態復旧処理の処理手順について説明する。すなわち、自身(ディスプレイ100)の動作状態のランプ状態がネットワークシステム1Aの標準動作状態のランプ状態と異なる場合におけるディスプレイ100の処理について説明する。図14は、本実施の形態に係るディスプレイ100におけるランプ状態復旧処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0121】
図14を参照して、制御部110は、記録媒体の変数Fに1を代入する(ステップS514)。制御部110は、変数Fに対応するコマンドを復旧手順メモリ101から読み出す(ステップS516)。制御部110は、準備したコマンドを実行する(ステップS518)。
【0122】
制御部110は、自身(ディスプレイ100)の動作状態のランプ状態がネットワークシステム1Aの標準動作状態のランプ状態に一致するか否かを判断する(ステップS520)。自身(ディスプレイ100)の動作状態のランプ状態がネットワークシステム1Aの標準動作状態のランプ状態に一致する場合(ステップS520においてYESである場合)、制御部110は、ランプ状態復旧処理を終了する。
【0123】
自身(ディスプレイ100)の動作状態のランプ状態がネットワークシステム1Aの標準動作状態のランプ状態に一致しない場合(ステップS520においてNOである場合)、制御部110は、F=2であるか否かを判断する(ステップS522)。F=2でない場合(ステップS522においてNOである場合)、制御部110は、変数Fをインクリメントして(ステップS524)、ステップS516からの処理を繰り返す。
【0124】
F=2である場合(ステップS522においてYESである場合)、制御部110は、通信インターフェイス107を介して、自身(ディスプレイ100)の識別情報と復旧が困難であることを示すメッセージとを管理PC500に送信する(ステップS526)。制御部110は、ランプ状態復旧処理を終了する。
【0125】
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について説明する。上述の実施の形態1に係るネットワークシステム1Aでは、ネットワークシステム1Aに含まれる各ディスプレイ100が復旧処理の要否を判断するものであった。一方、本実施の形態に係るネットワークシステム1Bは、ネットワークシステム1Bに含まれる1つの管理用のディスプレイが、全てのディスプレイの復旧処理の要否を判断するものである。
【0126】
なお、実施の形態1に係るネットワークシステム1Aと同様の構成については、説明を繰り返さない。
【0127】
<ネットワークシステム1Bの全体構成>
まず、本実施の形態に係るネットワークシステム1Bの全体構成について説明する。図1は、本実施の形態に係るネットワークシステム1Bの全体構成を示すイメージ図である。
【0128】
図1を参照して、ネットワークシステム1Bは、管理ディスプレイ200Aと複数のディスプレイ200B,200C,200Dと、コンテンツ出力装置400と、管理PC500とを含む。管理ディスプレイ200Aと複数のディスプレイ200B,200C,200Dのそれぞれと管理PC500とは第1のネットワーク51を介して互いに通信する。管理ディスプレイ200Aと複数のディスプレイ200B,200C,200Dのそれぞれとコンテンツ出力装置400とは第2のネットワーク52を介して互いに通信する。
【0129】
なお、管理ディスプレイ200Aと複数のディスプレイ200B,200C,200Dは、液晶テレビやプラズマテレビなどによって実現される。第1のネットワーク51および第2のネットワーク52は、たとえば、有線LAN、無線LAN、RS−232C、HDMI−CEC(High Definition Multimedia Interface-Consumer Electronics Control)などによって実現される。
【0130】
ただし、管理PC500とコンテンツ出力装置400とは、同一の装置であってもよい。そして、第1のネットワーク51および第2のネットワーク52は、同一のネットワークであってもよい。
【0131】
また、ネットワークシステム1Bが複数のコンテンツ出力装置400を含んでもよい。この場合には、管理ディスプレイ200Aと複数のディスプレイ200B,200C,200Dは、複数の入力端子のそれぞれを介して、複数のコンテンツ出力装置400のそれぞれから異なるコンテンツを受信する。
【0132】
あるいは、コンテンツ出力装置400が複数のコンテンツを異なる出力端子から出力してもよい。この場合には、管理ディスプレイ200Aと複数のディスプレイ200B,200C,200Dは、複数の入力端子のそれぞれを介して、コンテンツ出力装置400の出力端子のそれぞれから異なるコンテンツを受信する。
【0133】
管理ディスプレイ200Aと複数のディスプレイ200B,200C,200Dは、ネットワーク52を介してコンテンツ出力装置400から受信したコンテンツを表示する。本実施の形態においては、管理ディスプレイ200Aと複数のディスプレイ200B,200C,200Dは、コンテンツ出力装置400から同一のコンテンツを受信して、当該同一のコンテンツを表示する。
【0134】
<ネットワークシステム1Bの動作概要1>
次に、本実施の形態に係るネットワークシステム1Bの動作概要について説明する。
【0135】
図2(A)に示すように、ディスプレイ200Bのソフト電源がOFF状態であって、他のディスプレイ200A,200C,200Dのソフト電源がON状態となった場合について説明する。なお、ソフト電源OFF状態とは、主電源がON状態かつ副電源がOFF状態、いわゆるスタンバイ状態をいう。
【0136】
まず、管理ディスプレイ200Aは、定期的に、あるいは主電源がONされた際に、他のディスプレイ200B,200C,200Dの各々から動作状態を取得する。管理ディスプレイ200Aは、ディスプレイ200A,200B,200C,200Dの動作状態に基づいて、ディスプレイ200Bの動作状態が他のディスプレイ200A,200C,200Dの動作状態と異なるか否かを判断する。すなわち、管理ディスプレイ200Aは、ディスプレイ200A,200C,200Dがソフト電源OFF状態であるか否かを判断する。
【0137】
ディスプレイ200Bの動作状態が他のディスプレイ200A,200C,200Dの動作状態と異なる場合、すなわち他のディスプレイ200A,200C,200Dのソフト電源がOFF状態である場合、管理ディスプレイ200Aは、ディスプレイ200Bにコマンドを送信することによって、ディスプレイ200Bにソフト電源をONさせる。すなわち、図2(B)に示すように、全てのディスプレイ200A,200B,200C,200Dがソフト電源ON状態になる。
【0138】
より詳細には、管理ディスプレイ200Aは、ディスプレイ200A,200B,200C,200Dの動作状態に基づいて、ディスプレイ200A,200B,200C,200Dの各々を最も多数のディスプレイが属する動作状態に移行させる。
【0139】
このように、本実施の形態に係るネットワークシステム1Bは、自動的に、全てのディスプレイ200A,200B,200C,200Dが同じ動作状態となる。
【0140】
<ネットワークシステム1Bの動作概要2>
図3(A)に示すように、ディスプレイ200BがDVI(Digital Visual Interface)端子を介して受信した第1のコンテンツを表示し、他のディスプレイ200A,200C,200DがHDMI端子を介して受信した第2のコンテンツを表示している場合について説明する。
【0141】
まず、管理ディスプレイ200Aは、定期的に、あるいは主電源がONされた際に、他のディスプレイ200B,200C,200Dの各々から動作状態を取得する。管理ディスプレイ200Aは、ディスプレイ200A,200B,200C,200Dの動作状態に基づいて、ディスプレイ200Bの動作状態が他のディスプレイ200A,200C,200Dの動作状態と異なるか否かを判断する。すなわち、管理ディスプレイ200Aは、他のディスプレイ200A,200C,200DがDVI端子を介して受信したコンテンツを表示しているか否かを判断する。
【0142】
ディスプレイ200Bの動作状態が他のディスプレイ200A,200C,200Dの動作状態と異なる場合、すなわち他のディスプレイ200A,200C,200DがHDMI端子を介して受信したコンテンツを表示している場合、管理ディスプレイ200Aは、ディスプレイ200Bにコマンドを送信することによって、ディスプレイ200Bに入力端子をHDMI端子に切り替えさせる。すなわち、図3(B)に示すように、全てのディスプレイ200A,200B,200C,200DがHDMI端子を介して受信したコンテンツを表示する。
【0143】
より詳細には、管理ディスプレイ200Aは、ディスプレイ200A,200B,200C,200Dの動作状態に基づいて、ディスプレイ200A,200B,200C,200Dの各々を最も多数のディスプレイが属する動作状態に移行させる。
【0144】
このように、本実施の形態に係るネットワークシステム1Bは、自動的に、全てのディスプレイ200A,200B,200C,200Dが同じ動作状態となる。
【0145】
<ネットワークシステム1Bの動作概要3>
図4(A)に示すように、ディスプレイ200Bがコンテンツ出力装置400から信号を受信せず、他のディスプレイ200A,200C,200Dが480p形式の信号を受信している場合について説明する。
【0146】
まず、管理ディスプレイ200Aは、定期的に、あるいは主電源がONされた際に、他のディスプレイ200B,200C,200Dの各々から動作状態を取得する。管理ディスプレイ200Aは、ディスプレイ200A,200B,200C,200Dの動作状態に基づいて、ディスプレイ200Bの動作状態が他のディスプレイ200A,200C,200Dの動作状態と異なるか否かを判断する。すなわち、管理ディスプレイ200Aは、他のディスプレイ200A,200C,200Dが信号を受信していないか否かを判断する。
【0147】
ディスプレイ200Bの動作状態が他のディスプレイ200A,200C,200Dの動作状態と異なる場合、すなわち他のディスプレイ200A,200C,200Dが480p信号を受信している場合、管理ディスプレイ200Aは、ディスプレイ200Bにコマンドを送信することによって、ディスプレイ200Bを再起動させる。しかしながら、図4(B)示すように、ディスプレイ200Bが再起動しても、ディスプレイ200Bが480p形式の信号を受信しない場合がある。
【0148】
この場合、管理ディスプレイ200Aは、コンテンツ出力装置400を再起動させる。これによって、図4(C)に示すように、全てのディスプレイ200A,200B,200C,200Dがコンテンツ出力装置400から480p形式の信号を受信するようになる。
【0149】
より詳細には、管理ディスプレイ200Aは、ディスプレイ200A,200B,200C,200Dの動作状態に基づいて、ディスプレイ200A,200B,200C,200Dの各々を最も多数のディスプレイが属する動作状態に移行させる。
【0150】
このように、本実施の形態に係るネットワークシステム1Bは、自動的に、全てのディスプレイ200A,200B,200C,200Dが同じ動作状態となる。
【0151】
<ネットワークシステム1Bの動作概要4>
図5(A)に示すように、ディスプレイ200Bのバックライトが消灯しており、他のディスプレイ200A,200C,200Dのバックライトが点灯している場合について説明する。
【0152】
まず、管理ディスプレイ200Aは、定期的に、あるいは主電源がONされた際に、他のディスプレイ200A,200C,200Dの各々から動作状態を取得する。管理ディスプレイ200Aは、ディスプレイ200A,200B,200C,200Dの動作状態に基づいて、ディスプレイ200Bの動作状態が他のディスプレイ200A,200C,200Dの動作状態と異なるか否かを判断する。すなわち、管理ディスプレイ200Aは、他のディスプレイ200A,200C,200Dがバックライトを消灯しているか否かを判断する。
【0153】
ディスプレイ200Bの動作状態が他のディスプレイ200A,200C,200Dの動作状態と異なる場合、すなわち他のディスプレイ200A,200C,200Dがバックライトを点灯している場合、管理ディスプレイ200Aは、ディスプレイ200Bにコマンドを送信することによって、ディスプレイ200Bにバックライトを点灯させる。すなわち、図5(B)に示すように、全てのディスプレイ200A,200B,200C,200Dがバックライトを点灯させる。
【0154】
より詳細には、管理ディスプレイ200Aは、ディスプレイ200A,200B,200C,200Dの動作状態に基づいて、ディスプレイ200A,200B,200C,200Dの各々を最も多数のディスプレイが属する動作状態に移行させる。
【0155】
このように、本実施の形態に係るネットワークシステム1Bは、自動的に、全てのディスプレイ200A,200B,200C,200Dが同じ動作状態となる。
【0156】
以下、このような機能を実現するためのネットワークシステム1Bの構成について詳述する。なお、以下では、ディスプレイ200A,200B,200C,200Dをディスプレイ200とも総称する。
【0157】
<管理ディスプレイ200Aの構成>
次に、本実施の形態に係る管理ディスプレイ200Aの具体的構成の一態様について説明する。図6を参照して、管理ディスプレイ200Aは、主たる構成要素として、制御部110と、復旧手順メモリ101と、状態メモリ102と、スピーカ103と、ディスプレイ駆動回路104と、画面105と、ランプ状態検出回路106と、通信インターフェイス107と、コンテンツ入力インターフェイス108と、バックライト109とを含む。
【0158】
本実施の形態に係るハードウェア構成は、実施の形態1に係るディスプレイ100のそれと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。以下では、制御部110が有する機能について説明する。
【0159】
制御部110は、状態取得部111と、条件判断部112と、復旧処理部113と、異常通知部114とを含む。より詳細には、状態取得部111と、条件判断部112と、復旧処理部113と、異常通知部114とは、制御部110が記録媒体に記憶されているプログラムを実行することによって実現されるモジュールであっても良いし、ハードウェアのロジック回路であってもよい。
【0160】
状態取得部111は、ネットワークシステム1Bに含まれるディスプレイ200の動作状態を取得する。状態取得部111は、定期的に、あるいは管理ディスプレイ200Aの主電源がONされた際に、管理ディスプレイ200Aに接続されている全てのディスプレイ200から、当該管理ディスプレイ200Aに接続されている全てのディスプレイの動作状態を、通信インターフェイス107を介して取得する。
【0161】
状態取得部111は、当該管理ディスプレイ200Aに接続されている全てのディスプレイ200の動作状態を、定期的に状態メモリ102に格納する。また、状態取得部111は、管理ディスプレイ200Aの動作状態も、定期的に状態メモリ102に格納する。
【0162】
条件判断部112は、定期的に、あるいは管理ディスプレイ200Aの主電源がONされた際に、状態メモリ102に記憶された全てのディスプレイ200に対応する動作状態に基づいて、動作状態についての多数決を行う。そして、ネットワークシステム1Bの標準動作状態を決定する。
【0163】
なお、条件判断部は、最もディスプレイ200の個数が多い動作状態が複数ある場合には、当該最もディスプレイ200の個数が多い動作状態が1つになるまで待機してもよいし、あらかじめ定められた優先順位に従って標準動作状態を決定してもよい。たとえば、ソフト電源ON状態のディスプレイが2台あり、ソフト電源OFF状態のディスプレイが2台ある場合は、ソフト電源ON状態を標準状態とする。
【0164】
条件判断部112は、標準動作状態を状態メモリ102に格納する。条件判断部112は、標準動作状態の全ての項目とネットワークシステム1Bに含まれる各ディスプレイ200の動作状態の全ての項目とが一致するか否かを判断する。
【0165】
なお、いずれかのディスプレイ200が電源をONする途中である場合などのように、いずれかのディスプレイ200が過渡的な状態にある可能性があるため、条件判断部112は、状態メモリ102を参照することによって、一定回数分の標準動作状態と各ディスプレイ200の動作状態とが同じか否かを判断してもよい。この場合には、条件判断部112は、予め定められた回数以上、標準動作状態と各ディスプレイ200の動作状態とが異なっているか否かを判断する。条件判断部112は、判断結果を復旧処理部113に受け渡す。
【0166】
標準動作状態のいずれかの項目と各ディスプレイ200の動作状態のいずれかの項目とが異なる場合、復旧処理部113は、各ディスプレイ200の動作状態を他のディスプレイ200の動作状態に一致させるように、復旧手順メモリ101から対応するプログラムを読み出して、通信インターフェイス107を介して各ディスプレイ200に復旧処理を行なわせるためのコマンドを送信する。
【0167】
ここで、復旧処理のためのプログラムについては、実施の形態1のそれと同様であるためここでは説明を繰り返さない。
【0168】
本実施の形態に係る条件判断部112は、復旧処理の後、標準動作状態の全ての項目と各ディスプレイ200の動作状態の全ての項目とが一致するか否かを判断する。換言すれば、条件判断部112は、標準動作状態のいずれかの項目と各ディスプレイ200の動作状態のいずれかの項目とが異なるか否かを判断する。
【0169】
異常通知部114は、復旧処理の後、標準動作状態のいずれかの項目と各ディスプレイ200の動作状態のいずれかの項目とが異なる場合、通信インターフェイス107を介して、管理PC500に復旧が不可能である旨を通知する。
【0170】
<ディスプレイ200B,200C,200Dの構成>
なお、管理ディスプレイ200A以外のディスプレイ200B,200C,200Dの各々は、制御部110が状態取得部111と条件判断部112と異常通知部114と状態メモリ102とを有さない点において、管理ディスプレイ200Aと異なる。そして、ディスプレイ200Bは、復旧手順メモリ101を有さなくてもよい。この場合は、ディスプレイ200Bの復旧処理部113は、復旧用の制御プログラム(コマンド)を管理ディスプレイ200Aから受信することによって復旧処理を実行する。
【0171】
あるいは、ディスプレイ200Bの復旧処理部113が、コマンドの識別情報を管理ディスプレイ200Aから受信してもよい。この場合は、ディスプレイ200Bの復旧処理部113は、復旧手順メモリ101を参照することによって復旧処理を実行する。
【0172】
ディスプレイ200Bのその他の構成は、管理ディスプレイ200Aのそれらと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0173】
<判断処理>
以下では、本実施の形態に係る管理ディスプレイ200Aにおける各種の処理手順について説明する。各種の処理(ステップ)は、制御部110がプログラムを実行することによって実現してもよいし、各機能ブロック(状態取得部111、条件判断部112、復旧処理部113、異常通知部114)などがハードウェア回路によって実現してもよい。
【0174】
まず、本実施の形態に係る管理ディスプレイ200Aにおける判断処理の処理手順について説明する。図15は、本実施の形態に係る管理ディスプレイ200Aにおける判断処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0175】
図15を参照して、制御部110は、通信インターフェイス107を介して、ネットワークシステム1Bに含まれる他のディスプレイに状態確認コマンドを送信する(ステップS602)。制御部110は、通信インターフェイス107を介して他のディスプレイから応答(動作状態)を受信する。制御部110は、受信した動作状態を他のディスプレイを識別するための情報に対応付けて状態メモリ102に格納する(ステップS604)。このとき、制御部110は、自身の(管理ディスプレイ200A)の動作状態も状態メモリ102に格納する。
【0176】
制御部110は、ネットワークシステム1Bに含まれる全てのディスプレイ200の動作状態が記憶されているか否かを判断する(ステップS606)。ネットワークシステム1Bに含まれる全てのディスプレイ200の動作状態が記憶されていない場合(ステップS606においてNOである場合)、制御部110は、ステップS602からの処理を繰り返す。
【0177】
ネットワークシステム1Bに含まれる全てのディスプレイ200の動作状態が記憶されている場合(ステップS606においてYESである場合)、制御部110は、動作状態に関する多数決によってネットワークシステム1Bの標準動作状態を決定する(ステップS608)。制御部110は、多数決によってネットワークシステム1Bの標準動作状態を決定できるか否かを判断する(ステップS610)。
【0178】
多数決によってネットワークシステム1Bの標準動作状態を決定できない場合(ステップS610においてNOである場合)、制御部110は、通信インターフェイス107を介して管理PC500に復旧が困難である旨のメッセージを送信する(ステップS612)。制御部110は、ステップS630からの処理を実行する。
【0179】
多数決によってネットワークシステム1Bの標準動作状態を決定できる場合(ステップS610においてYESである場合)、制御部110は、各ディスプレイ200の動作状態の電源状態がネットワークシステム1Bの標準動作状態の電源状態と一致しているか否かを判断する(ステップS614)。各ディスプレイ200の動作状態の電源状態がネットワークシステム1Bの標準動作状態の電源状態と一致している場合(ステップS614においてYESである場合)、ステップS618からの処理を実行する。
【0180】
各ディスプレイ200の動作状態の電源状態がネットワークシステム1Bの標準動作状態の電源状態と一致していない場合(ステップS614においてNOである場合)、制御部110は、規定回数以上一致していない状態が続いているか否かを判断する(ステップS616)。規定回数以上一致していない状態が続いている場合(ステップS616においてYESである場合)、制御部110は、ネットワークシステム1Bの標準動作状態の電源状態と一致しない電源状態にあるディスプレイ200の電源復旧処理(ステップS700)を実行する。電源復旧処理(ステップS700)については後述する。制御部110は、ステップS630からの処理を実行する。
【0181】
規定回数以上一致していない状態が続いていない場合(ステップS616においてNOである場合)、制御部110は、各ディスプレイ200の動作状態の入力モード(入力端子)がネットワークシステム1Bの標準動作状態の入力モードに一致しているか否かを判断する(ステップS618)。各ディスプレイ200の動作状態の入力モード(入力端子)がネットワークシステム1Bの標準動作状態の入力モードに一致している場合(ステップS618においてYESである場合)、制御部110は、ステップS622からの処理を実行する。
【0182】
各ディスプレイ200の動作状態の入力モード(入力端子)がネットワークシステム1Bの標準動作状態の入力モードに一致していない場合(ステップS618においてNOである場合)、制御部110は、規定回数以上一致していない状態が続いているか否かを判断する(ステップS620)。規定回数以上一致していない状態が続いている場合(ステップS620においてYESである場合)、制御部110は、ネットワークシステム1Bの標準動作状態の入力モードと一致しない入力モードにあるディスプレイ200の入力モード復旧処理(ステップS800)を実行する。入力モード復旧処理(ステップS800)については後述する。制御部110は、ステップS630からの処理を実行する。
【0183】
規定回数以上一致していない状態が続いていない場合(ステップS620においてNOである場合)、制御部110は、各ディスプレイ200の動作状態の信号状態がネットワークシステム1Bの標準動作状態の信号状態に一致するか否かを判断する(ステップS622)。各ディスプレイ200の動作状態の信号状態がネットワークシステム1Bの標準動作状態の信号状態に一致する場合(ステップS622においてYESである場合)、制御部110は、ステップS626からの処理を実行する。
【0184】
各ディスプレイ200の動作状態の信号状態がネットワークシステム1Bの標準動作状態の信号状態に一致しない(ステップS622においてNOである場合)、制御部110は、規定回数以上一致していない状態が続いているか否かを判断する(ステップS624)。規定回数以上一致していない状態が続いている場合(ステップS624においてYESである場合)、制御部110は、ネットワークシステム1Bの標準動作状態の信号状態と一致しない信号状態にあるディスプレイ200の信号状態復旧処理(ステップS900)を実行する。信号状態復旧処理(ステップS900)については後述する。制御部110は、ステップS630からの処理を実行する。
【0185】
規定回数以上一致していない状態が続いていない場合(ステップS624においてNOである場合)、制御部110は、各ディスプレイ200の動作状態のランプ状態がネットワークシステム1Bの標準動作状態のランプ状態に一致するか否かを判断する(ステップS626)。各ディスプレイ200の動作状態のランプ状態がネットワークシステム1Bの標準動作状態のランプ状態に一致する場合(ステップS626においてYESである場合)、制御部110は、ステップS630からの処理を実行する。
【0186】
各ディスプレイ200の動作状態のランプ状態がネットワークシステム1Bの標準動作状態のランプ状態に一致しない(ステップS626においてNOである場合)、制御部110は、規定回数以上一致していない状態が続いているか否かを判断する(ステップS628)。規定回数以上一致していない状態が続いている場合(ステップS628においてYESである場合)、制御部110は、ランプ状態復旧処理(ステップS500)を実行する。ランプ状態復旧処理(ステップS400)については後述する。制御部110は、ステップS630からの処理を実行する。
【0187】
規定回数以上一致していない状態が続いていない場合(ステップS628においてNOである場合)、制御部110は、一定時間待機したうえで(ステップS630)、ステップS602からの処理を繰り返す。
【0188】
<電源復旧処理>
以下では、本実施の形態に係る管理ディスプレイ200Aにおける電源復旧処理の処理手順について説明する。すなわち、各ディスプレイ200の動作状態の電源状態がネットワークシステム1Bの標準動作状態の電源状態と異なる場合における管理ディスプレイ200Aの処理について説明する。図16は、本実施の形態に係る管理ディスプレイ200Aにおける電源復旧処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0189】
図16を参照して、制御部110は、ネットワークシステム1Bの標準動作状態の電源状態に一致しないディスプレイ200の識別情報と電源状態とを状態メモリ102に記憶する(ステップS702)。制御部110は、状態メモリ102から、ネットワークシステム1Bの標準動作状態の電源状態に一致しないディスプレイ200の電源状態を読み出す(ステップS704)。制御部110は、一致しないディスプレイ200の動作状態のソフト電源がOFFであるか否かを判断する(ステップS706)。
【0190】
一致しないディスプレイ200の動作状態のソフト電源がOFFである場合(ステップS706においてYESである場合)、制御部110は、ソフト電源をONするためのコマンドを準備する(ステップS708)。制御部110は、ステップS712からの処理を実行する。
【0191】
一致しないディスプレイ200の動作状態のソフト電源がONである場合(ステップS706においてNOである場合)、制御部110は、ソフト電源をOFFするためのコマンドを準備する(ステップS710)。制御部110は、変数mに状態メモリ102に記憶した識別情報の個数を代入する(ステップS712)。制御部110は、変数nに1を代入する(ステップS714)。
【0192】
制御部110は、変数nに対応するディスプレイ200の識別情報を読み出す(ステップS716)。制御部110は、変数nに対応するディスプレイ200が管理ディスプレイ200A以外であるか否かを判断する(ステップS718)。変数nに対応するディスプレイ200が管理ディスプレイ200A以外である場合(ステップS718においてYESである場合)、制御部110は、変数nに対応するディスプレイ200の識別情報に基づいて、通信インターフェイス107を介して、当該ディスプレイ200に準備したコマンドを送信する(ステップS720)。
【0193】
制御部110は、通信インターフェイス107を介して、当該ディスプレイ200に状態確認コマンドを送信する(ステップS722)。制御部110は、通信インターフェイス107を介して、当該ディスプレイ200から応答(動作状態)を受信する(ステップS724)。制御部110は、受信した動作状態を当該ディスプレイ200の識別情報に対応付けて状態メモリ102に記憶する(ステップS726)。制御部110は、ステップS732からの処理を実行する。
【0194】
一方、変数nに対応するディスプレイ200が管理ディスプレイ200Aである場合(ステップS718においてNOである場合)、制御部110は、準備したコマンドを実行する(ステップS728)。制御部110は、管理ディスプレイ200Aの動作状態を管理ディスプレイ200Aの識別情報とともに格納する(ステップS730)。
【0195】
制御部110は、変数m=nであるか否かを判断する(ステップS732)。変数m=nでない場合(ステップS732においてNOである場合)、制御部110は、変数nをインクリメントして(ステップS734)、ステップS716からの処理を繰り返す。
【0196】
変数m=nである場合(ステップS732においてYESである場合)、制御部110は、新たな動作状態の電源状態が標準動作状態の電源状態に一致しているか否かを判断する(ステップS736)。新たな動作状態の電源状態が標準動作状態の電源状態に一致している場合(ステップS736においてYESである場合)、電源復旧処理を終了する。
【0197】
新たな動作状態の電源状態が標準動作状態の電源状態に一致していない場合(ステップS736においてNOである場合)、制御部110は、通信インターフェイス107を介して、未だ電源状態が一致していないディスプレイ200の識別情報と電源状態が異常であることを示すメッセージとを管理PC500に送信する(ステップS738)。制御部110は、電源復旧処理を終了する。
【0198】
<入力モード復旧処理>
以下では、本実施の形態に係る管理ディスプレイ200Aにおける入力モード復旧処理の処理手順について説明する。すなわち、各ディスプレイ200の動作状態の入力端子がネットワークシステム1Bの標準動作状態の入力端子と異なる場合における管理ディスプレイ200Aの処理について説明する。図17は、本実施の形態に係る管理ディスプレイ200Aにおける入力モード復旧処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0199】
図17を参照して、制御部110は、ネットワークシステム1Bの標準動作状態の入力端子に一致しないディスプレイ200の識別情報と入力端子とを状態メモリ102に記憶する(ステップS802)。制御部110は、標準動作状態の入力端子と同じ入力端子に切り替えるためのコマンドを準備する(ステップS804)。制御部110は、変数mに状態メモリ102に記憶した識別情報の個数を代入する(ステップS806)。制御部110は、変数nに1を代入する(ステップS808)。
【0200】
制御部110は、変数nに対応するディスプレイ200の識別情報を読み出す(ステップS810)。制御部110は、変数nに対応するディスプレイ200の識別情報に基づいて、通信インターフェイス107を介して、当該ディスプレイ200に準備したコマンドを送信する(ステップS812)。ただし、変数nが管理ディスプレイ200Aに対応するときは、制御部110が準備したコマンドを実行する。
【0201】
制御部110は、変数m=nであるか否かを判断する(ステップS814)。変数m=nでない場合(ステップS814においてNOである場合)、制御部110は、変数nをインクリメントして(ステップS816)、ステップS810からの処理を繰り返す。
【0202】
変数m=nである場合(ステップS814においてYESである場合)、制御部110は、入力モード復旧処理を終了する。
【0203】
なお、入力モード復旧処理においても、電源状態復旧処理と同様に、制御部110は、ステップS812の後に、通信インターフェイス107を介して、変数nに対応するディスプレイ200に状態確認コマンドを送信してもよい。制御部110は、通信インターフェイス107を介して、当該ディスプレイ200から応答(動作状態)を受信する。制御部110は、受信した動作状態を状態メモリ102に記憶する。あるいは、制御部110は、管理ディスプレイ200Aの動作状態を管理ディスプレイ200Aの識別情報とともに格納する。
【0204】
そして、ステップS814においてYESである場合に、制御部110は、新たな動作状態が標準動作状態に一致しているか否かを判断する。新たな動作状態が標準動作状態に一致している場合、入力モード復旧処理を終了する。新たな動作状態が標準動作状態に一致していない場合、制御部110は、通信インターフェイス107を介して、未だ電源状態が一致していないディスプレイ200の識別情報と電源状態が異常であることを示すメッセージとを管理PC500に送信する。
【0205】
<信号状態復旧処理>
以下では、本実施の形態に係る管理ディスプレイ200Aにおける信号状態復旧処理の処理手順について説明する。すなわち、各ディスプレイ200の動作状態の入力信号状態がネットワークシステム1Bの標準動作状態の入力信号状態と異なる場合における管理ディスプレイ200Aの処理について説明する。図18は、本実施の形態に係る管理ディスプレイ200Aにおける信号状態復旧処理の処理手順を示す第1のフローチャートである。図19は、本実施の形態に係る管理ディスプレイ200Aにおける信号状態復旧処理の処理手順を示す第2のフローチャートである。
【0206】
図18および図19を参照して、制御部110は、ネットワークシステム1Bの標準動作状態の信号状態に一致しないディスプレイ200の識別情報と信号状態とを状態メモリ102に記憶する(ステップS902)。制御部110は、変数mに状態メモリ102に記憶した識別情報の個数を代入する(ステップS904)。制御部110は、変数nに1を代入する(ステップS906)。
【0207】
制御部110は、変数nに対応するディスプレイ200の識別情報を読み出す(ステップS908)。制御部110は、変数nに対応するディスプレイ200の動作状態の入力信号の有無がネットワークシステム1Bの標準動作状態の入力信号の有無と一致するか否かを判断する(ステップS910)。たとえば、ネットワークシステム1Bの標準動作状態が入力信号有である場合、制御部110は、変数nに対応するディスプレイ200の動作状態が無信号状態であるか否かを判断する。
【0208】
変数nに対応するディスプレイ200の動作状態が無信号状態である場合(ステップS910においてYESである場合)、制御部110は、記録媒体の変数Fに1を代入する(ステップS912)。制御部110は、変数Fに対応するコマンドを復旧手順メモリ101から読み出す(ステップS914)。制御部110は、通信インターフェイス107を介して、準備したコマンドを変数nに対応するディスプレイ200に送信する(ステップS916)。ただし、変数nが管理ディスプレイ200Aに対応するときは、制御部110が準備したコマンドを実行する。
【0209】
制御部110は、変数nに対応するディスプレイ200の動作状態の入力信号の有無がネットワークシステム1Bの標準動作状態の入力信号の有無に一致するか否かを判断する(ステップS918)。変数nに対応するディスプレイ200の動作状態の入力信号の有無がネットワークシステム1Bの標準動作状態の入力信号の有無に一致する場合(ステップS918においてYESである場合)、制御部110は、ステップS924からの処理を実行する。
【0210】
変数nに対応するディスプレイ200の動作状態の入力信号の有無がネットワークシステム1Bの標準動作状態の入力信号の有無に一致しない場合(ステップS918においてNOである場合)、制御部110は、F=3であるか否かを判断する(ステップS920)。F=3である場合(ステップS920においてYESである場合)、制御部110は、ステップS954からの処理を実行する。F=3でない場合(ステップS920においてNOである場合)、制御部110は、変数Fをインクリメントして(ステップS922)、ステップS914からの処理を繰り返す。
【0211】
変数nに対応するディスプレイ200の動作状態が無信号状態でない場合(ステップS910においてNOである場合)、制御部110は、変数nに対応するディスプレイ200の動作状態の入力信号に対応する解像度がネットワークシステム1Bの標準動作状態の入力信号に対応する解像度と異なるか否かを判断する(ステップS924)。
【0212】
変数nに対応するディスプレイ200の動作状態の解像度がネットワークシステム1Bの標準動作状態の解像度と異なる場合(ステップS924においてYESである場合)、制御部110は、記録媒体の変数Fに1を代入する(ステップS926)。制御部110は、変数Fに対応するコマンドを復旧手順メモリ101から読み出す(ステップS928)。制御部110は、通信インターフェイス107を介して、準備したコマンドを変数nに対応するディスプレイ200に送信する(ステップS930)。ただし、変数nが管理ディスプレイ200Aに対応するときは、制御部110が準備したコマンドを実行する。
【0213】
制御部110は、変数nに対応するディスプレイ200の動作状態の解像度がネットワークシステム1Bの標準動作状態の解像度に一致するか否かを判断する(ステップS932)。変数nに対応するディスプレイ200の動作状態の解像度がネットワークシステム1Bの標準動作状態の解像度に一致する場合(ステップS932においてYESである場合)、制御部110は、ステップS938からの処理を実行する。
【0214】
変数nに対応するディスプレイ200の動作状態の解像度がネットワークシステム1Bの標準動作状態の解像度に一致しない場合(ステップS932においてNOである場合)、制御部110は、F=2であるか否かを判断する(ステップS934)。F=2である場合(ステップS934においてYESである場合)、制御部110は、ステップS954からの処理を実行する。F=2でない場合(ステップS934においてNOである場合)、制御部110は、変数Fをインクリメントして(ステップS936)、ステップS928からの処理を繰り返す。
【0215】
変数nに対応するディスプレイ200の動作状態の解像度がネットワークシステム1Bの標準動作状態の解像度と一致する場合(ステップS924においてNOである場合)、制御部110は、変数nに対応するディスプレイ200の動作状態のカラーシステムがネットワークシステム1Bの標準動作状態のカラーシステムと異なるか否かを判断する(ステップS938)。
【0216】
変数nに対応するディスプレイ200の動作状態のカラーシステムがネットワークシステム1Bの標準動作状態のカラーシステムと異なる場合(ステップS938においてYESである場合)、制御部110は、記録媒体の変数Fに1を代入する(ステップS940)。制御部110は、変数Fに対応するコマンドを復旧手順メモリ101から読み出す(ステップS942)。制御部110は、通信インターフェイス107を介して、準備したコマンドを変数nに対応するディスプレイ200に送信する(ステップS946)。ただし、変数nが管理ディスプレイ200Aに対応するときは、制御部110が準備したコマンドを実行する。
【0217】
制御部110は、変数nに対応するディスプレイ200の動作状態のカラーシステムがネットワークシステム1Bの標準動作状態のカラーシステムに一致するか否かを判断する(ステップS948)。変数nに対応するディスプレイ200の動作状態のカラーシステムがネットワークシステム1Bの標準動作状態のカラーシステムに一致する場合(ステップS948においてYESである場合)、制御部110は、ステップS956からの処理を実行する。
【0218】
変数nに対応するディスプレイ200の動作状態のカラーシステムがネットワークシステム1Bの標準動作状態のカラーシステムに一致しない場合(ステップS948においてNOである場合)、制御部110は、F=2であるか否かを判断する(ステップS950)。F=2でない場合(ステップS950においてNOである場合)、制御部110は、変数Fをインクリメントして(ステップS952)、ステップS942からの処理を実行する。
【0219】
F=2である場合(ステップS950においてYESである場合)、制御部110は、通信インターフェイス107を介して、変数nに対応するディスプレイ200の識別情報と信号状態が異常であることを示すメッセージとを管理PC500に送信する(ステップS954)。制御部110は、変数m=nであるか否かを判断する(ステップS956)。変数m=nでない場合(ステップS956においてNOである場合)、制御部110は、変数nをインクリメントして(ステップS958)、ステップS908からの処理を繰り返す。
【0220】
変数m=nである場合(ステップS956においてYESである場合)、制御部110は、信号状態復旧処理を終了する。
【0221】
<ランプ状態復旧処理>
以下では、本実施の形態に係る管理ディスプレイ200Aにおけるランプ状態復旧処理の処理手順について説明する。すなわち、各ディスプレイ200の動作状態のランプ状態がネットワークシステム1Bの標準動作状態のランプ状態と異なる場合における管理ディスプレイ200Aの処理について説明する。図20は、本実施の形態に係る管理ディスプレイ200Aにおけるランプ状態復旧処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0222】
図20を参照して、制御部110は、ネットワークシステム1Bの標準動作状態のランプ状態に一致しないディスプレイ200の識別情報とランプ状態とを状態メモリ102に記憶する(ステップS1002)。制御部110は、標準動作状態のランプ状態を状態メモリ102に記憶する(ステップS1004)。制御部110は、変数mに状態メモリ102に記憶した識別情報の個数を代入する(ステップS1006)。制御部110は、変数nに1を代入する(ステップS1008)。
【0223】
制御部110は、変数nに対応するディスプレイ200の識別情報を読み出す(ステップS1010)。制御部110は、変数nに対応するディスプレイ200の電源状態を状態メモリ102に記憶する(ステップS1012)。制御部110は、記録媒体の変数Fに1を代入する(ステップS1014)。制御部110は、変数Fに対応するコマンドを復旧手順メモリ101から読み出す(ステップS1016)。制御部110は、制御部110は、通信インターフェイス107を介して、準備したコマンドを変数nに対応するディスプレイ200に送信する(ステップS1018)。ただし、変数nが管理ディスプレイ200Aに対応するときは、制御部110が準備したコマンドを実行する。
【0224】
制御部110は、変数nに対応するディスプレイ200の動作状態のランプ状態がネットワークシステム1Bの標準動作状態のランプ状態に一致するか否かを判断する(ステップS1020)。変数nに対応するディスプレイ200の動作状態のランプ状態がネットワークシステム1Bの標準動作状態のランプ状態に一致する場合(ステップS1020においてYESである場合)、制御部110は、ステップS1028からの処理を実行する。
【0225】
変数nに対応するディスプレイ200の動作状態のランプ状態がネットワークシステム1Bの標準動作状態のランプ状態に一致しない場合(ステップS1020においてNOである場合)、制御部110は、F=2であるか否かを判断する(ステップS1022)。F=2でない場合(ステップS1022においてNOである場合)、制御部110は、変数Fをインクリメントして(ステップS1024)、ステップS1016からの処理を繰り返す。
【0226】
F=2である場合(ステップS1022においてYESである場合)、制御部110は、通信インターフェイス107を介して、変数nに対応するディスプレイ200の識別情報と復旧が困難であることを示すメッセージとを管理PC500に送信する(ステップS1026)。制御部110は、変数m=nであるか否かを判断する(ステップS1028)。変数m=nでない場合(ステップS1028においてNOである場合)、制御部110は、変数nをインクリメントして(ステップS1030)、ステップS1010からの処理を繰り返す。
【0227】
変数m=nである場合(ステップS1028においてYESである場合)、制御部110は、ランプ状態復旧処理を終了する。
【0228】
[実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3について説明する。上述の実施の形態2に係るネットワークシステム1Bでは、ネットワークシステム1Bに含まれる1つの管理用のディスプレイ200Aが、全てのディスプレイ200の復旧処理の要否を判断するものである。一方、本実施の形態に係るネットワークシステム1Cは、管理サーバが全てのディスプレイの復旧処理の要否を判断するものである。換言すれば、実施の形態2に係るネットワークシステム1Bは、実施の形態3における管理サーバとディスプレイの1つとが同じ装置によって実現されたものと言える。
【0229】
なお、実施の形態1に係るネットワークシステム1Aと同様の構成については、説明を繰り返さない。
【0230】
<ネットワークシステム1Cの構成>
まず、本実施の形態に係るネットワークシステム1Cの全体構成について説明する。図21は、本実施の形態に係るネットワークシステム1Cの全体構成を示すイメージ図である。
【0231】
図21を参照して、ネットワークシステム1Cは、管理サーバ300と、複数のディスプレイ200B,200C,200Dと、コンテンツ出力装置400と、管理PC500とを含む。管理サーバ300と複数のディスプレイ200B,200C,200Dのそれぞれと管理PC500とは第1のネットワーク51を介して互いに通信する。管理サーバ300と複数のディスプレイ200B,200C,200Dのそれぞれとコンテンツ出力装置400とは第2のネットワーク52を介して互いに通信する。
【0232】
なお、複数のディスプレイ200B,200C,200Dは、液晶テレビやプラズマテレビなどによって実現される。第1のネットワーク51および第2のネットワーク52は、たとえば、有線LAN、無線LAN、RS−232C、HDMI−CEC(High Definition Multimedia Interface-Consumer Electronics Control)などによって実現される。
【0233】
ただし、管理サーバ300とコンテンツ出力装置400とが、同一の装置であってもよい。また、管理PC500とコンテンツ出力装置400とが、同一の装置であってもよい。そして、第1のネットワーク51および第2のネットワーク52は、同一のネットワークであってもよい。
【0234】
また、ネットワークシステム1Cが複数のコンテンツ出力装置400を含んでもよい。この場合には、複数のディスプレイ200B,200C,200Dは、複数の入力端子のそれぞれを介して、複数のコンテンツ出力装置400のそれぞれから異なるコンテンツを受信する。
【0235】
あるいは、コンテンツ出力装置400が複数のコンテンツを異なる出力端子から出力してもよい。この場合には、複数のディスプレイ200B,200C,200Dは、複数の入力端子のそれぞれを介して、コンテンツ出力装置400の出力端子のそれぞれから異なるコンテンツを受信する。
【0236】
複数のディスプレイ200B,200C,200Dは、ネットワーク52を介してコンテンツ出力装置400から受信したコンテンツを表示する。本実施の形態においては、複数のディスプレイ200B,200C,200Dは、コンテンツ出力装置400から同一のコンテンツを受信して、当該同一のコンテンツを表示する。
【0237】
本実施の形態に係るネットワークシステム1Cは、実施の形態2に係るネットワークシステム1Cの管理ディスプレイ200Aを管理サーバ300に入れ替えたものであるため、本実施の形態に係るネットワークシステム1Cの動作概要についての説明は繰り返さない。
【0238】
次に、本実施の形態に係る管理サーバ300の具体的構成の一態様について説明する。なお、以下では、ディスプレイ200B,200C,200Dをディスプレイ200とも総称する。
【0239】
図22は、本実施の形態に係る管理サーバ300の構成を表わすブロック図である。図22を参照して、管理サーバ300は、主たる構成要素として、制御部110と、復旧手順メモリ101と、状態メモリ102と、通信インターフェイス107とを含む。本実施の形態に係る制御部110は、管理サーバ300における復旧処理を実行しない点と、管理サーバ300の動作状態を考慮しない点とにおいて、実施の形態2の制御部110と異なる。本実施の形態に係る管理サーバ300のその他の構成は、実施の形態2に係る管理ディスプレイ200Aの対応物と同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0240】
また、ディスプレイ200B,200C,200Dの構成は、実施の形態2に係るディスプレイ200B,200C,200Dの構成と同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0241】
次に、本実施の形態に係る管理サーバ300における各種の処理手順について説明する。各種の処理(ステップ)は、制御部110がプログラムを実行することによって実現してもよいし、各機能ブロック(状態取得部111、条件判断部112、復旧処理部113、異常通知部114)などがハードウェア回路によって実現してもよい。
【0242】
図23は、本実施の形態に係る管理サーバ300における電源復旧処理の処理手順を示すフローチャートである。図23に示すように、本実施の形態に係る管理サーバ300における各種処理は、管理サーバ300における復旧処理を実行しない点と、管理サーバ300の動作状態を考慮しない点とにおいて、実施の形態2に係る管理ディスプレイ200Aにおける各種処理と異なる。
【0243】
たとえば、本実施の形態に係る管理サーバ300は、実施の形態2に係るステップS718、ステップS728、ステップS730に対応する処理を実行しない点において、管理ディスプレイ200Aと異なる。また、本実施の形態に係る管理サーバ300は、実施の形態2に係るステップS812、ステップS916、ステップS930、ステップS946、ステップS1018において、自身でコマンドを実行しない点において、管理ディスプレイ200Aと異なる。
【0244】
本実施の形態に係るその他のステップについては、実施の形態2に係るそれらと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0245】
<その他の実施の形態>
本発明は、システム(ネットワークシステム1A,1B,1C)或いは装置(ディスプレイ100A〜100D,200A〜200B、管理サーバ300)にプログラムを供給することによって達成される場合にも適用できることはいうまでもない。そして、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0246】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0247】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード(ICメモリカード)、ROM(マスクROM、フラッシュEEPROMなど)などを用いることができる。
【0248】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0249】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0250】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0251】
1A,1B,1C ネットワークシステム、51 第1のネットワーク、52 第2のネットワーク、100,100A,100B,100C,100D ディスプレイ、101 復旧手順メモリ、102 状態メモリ、103 スピーカ、104 ディスプレイ駆動回路、105 画面、106 ランプ状態検出回路、107 通信インターフェイス、108 コンテンツ入力インターフェイス、109 バックライト、110 制御部、111 状態取得部、112 条件判断部、113 復旧処理部、114 異常通知部、200,200B,200C,200D ディスプレイ、200A 管理ディスプレイ、300 管理サーバ、400 コンテンツ出力装置、500 管理PC。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のディスプレイと管理装置とを備えるネットワークシステムであって、
前記複数のディスプレイの各々は、
画面と、
前記管理装置と通信するための第1のインターフェイスと、
前記第1のインターフェイスを介して前記ディスプレイの動作状態を前記管理装置に送信し、前記管理装置からのコマンドに基づいて前記ディスプレイを制御するための第1のプロセッサとを含み、
前記管理装置は、
前記複数のディスプレイと通信するための第2のインターフェイスと、
前記複数のディスプレイに対応する前記動作状態を記憶するためのメモリと、
前記メモリに記憶されている前記複数のディスプレイに対応する前記動作状態に基づいて、前記第2のインターフェイスを介して前記ディスプレイに、他の前記ディスプレイと同じ動作をさせるための前記コマンドを送信するための第2のプロセッサとを含む、ネットワークシステム。
【請求項2】
前記管理装置は、画面を含むディスプレイであって、
前記第2のプロセッサは、
前記管理装置の動作状態を前記メモリに記憶し、
前記メモリに記憶されている前記複数のディスプレイおよび前記管理装置に対応する動作状態に基づいて、前記管理装置に他の前記ディスプレイと同じ動作をさせる、請求項1に記載のネットワークシステム。
【請求項3】
前記第2のプロセッサは、
前記メモリを参照して、前記複数のディスプレイに対応する前記動作状態が同じであるか否かを判断し、
前記動作状態が異なる場合に、各前記動作状態に対応する前記ディスプレイの個数を比較することによって、最も多い個数に対応する前記ディスプレイ以外の前記ディスプレイに前記コマンドを送信する、請求項1または2に記載のネットワークシステム。
【請求項4】
前記ネットワークシステムは、コンテンツを出力するためのコンテンツ出力装置をさらに備え、
前記ディスプレイの各々は、
前記コンテンツ出力装置と通信するための第3のインターフェイスをさらに含み、
前記第1のプロセッサは、前記第3のインターフェイスを介して前記コンテンツ出力装置から受信したコンテンツを前記画面に表示させる、請求項1から3のいずれかに記載のネットワークシステム。
【請求項5】
前記第3のインターフェイスは、複数の入力端子を含み、
前記動作状態は、前記画面に表示されている前記コンテンツが入力される入力端子の選択状態を含む、請求項4に記載のネットワークシステム。
【請求項6】
前記動作状態は、前記画面に表示されている前記コンテンツの入力信号の属性を含む、請求項4または5に記載のネットワークシステム。
【請求項7】
前記第1のプロセッサは、前記入力信号の属性が異なる場合、前記コマンドに基づいて、前記他のディスプレイと同じ動作状態への移行にするために前記コンテンツの入力先を他の入力先に変更してから元に戻す、請求項6に記載のネットワークシステム。
【請求項8】
前記動作状態は、電源のON/OFF状態を含む、請求項1から7のいずれかに記載のネットワークシステム。
【請求項9】
前記第2のプロセッサは、前記管理装置の電源が投入されたときに、前記複数のディスプレイに対応する動作状態に基づいて、前記第2のインターフェイスを介して前記ディスプレイに前記コマンドを送信する、請求項1から8のいずれかに記載のネットワークシステム。
【請求項10】
前記ネットワークシステムは、前記管理装置と通信するための管理端末をさらに備え、
前記第2のプロセッサは、
前記コマンドを送信した後、前記複数のディスプレイから前記動作状態を受信し、
前記複数のディスプレイの前記動作状態が同じであるかを判断し、
前記複数のディスプレイの前記動作状態が同じでない場合に、前記第1の通信インターフェイスを介して前記管理端末に警告を送信する、請求項1から9のいずれかに記載のネットワークシステム。
【請求項11】
複数のディスプレイを備えるネットワークシステムであって、
前記複数のディスプレイの各々は、
画面と、
他の前記ディスプレイと通信するための第1のインターフェイスと、
前記第1のインターフェイスを介して、前記ディスプレイの動作状態を前記他のディスプレイに送信し、前記他のディスプレイからの動作状態を受信するための第1のプロセッサと、
前記複数のディスプレイに対応する前記動作状態を記憶するためのメモリとを含み、
前記第1のプロセッサは、前記メモリに記憶されている前記複数のディスプレイに対応する前記動作状態に基づいて、前記ディスプレイに前記他のディスプレイと同じ動作をさせる、ネットワークシステム。
【請求項12】
複数のディスプレイと管理装置とを含むネットワークシステムにおける管理方法であって、
前記複数のディスプレイの各々が、前記ディスプレイの動作状態を前記管理装置に送信するステップと、
前記管理装置が、前記複数のディスプレイに対応する前記動作状態をメモリに記憶するステップと、
前記管理装置が、前記メモリに記憶されている前記複数のディスプレイに対応する前記動作状態に基づいて、前記ディスプレイに他の前記ディスプレイと同じ動作をさせるための前記コマンドを送信するステップと、
前記複数のディスプレイの各々が、前記管理装置からのコマンドに基づいて前記ディスプレイの動作状態を変更するステップとを備える、管理方法。
【請求項13】
複数のディスプレイを含むネットワークシステムにおける管理方法であって、
前記複数のディスプレイの各々が、前記ディスプレイの動作状態を他の前記ディスプレイに送信するステップと、
前記複数のディスプレイの各々が、前記複数のディスプレイに対応する前記動作状態をメモリに記憶するステップと、
前記複数のディスプレイの各々が、前記メモリに記憶されている前記複数のディスプレイに対応する前記動作状態に基づいて、前記ディスプレイの動作状態を他の前記ディスプレイと同じ動作状態へと変更するステップとを備える、管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2011−109303(P2011−109303A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−260794(P2009−260794)
【出願日】平成21年11月16日(2009.11.16)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】