説明

ネットワーク環境における三次元画像表示装置。

【課題】複数の遠隔利用者が同時に三次元画像を作成・観察することが可能な三次元画像処理システムを提供する。
【解決手段】画像データを三次元ボクセルに格納する手段と対象物の空間領域と不透明度と色パラメータを作用させて三次元データを作成する手段と三次元データから三次元画像を作成する画像処理装置と、画像データを指定する手段と対象物の空間領域と不透明度と色を指定する手段と三次元データから三次元画像を作成する投影処理パラメータ設定手段と三次元画像表示手段とを具備する複数の操作用コンピュータと、三次元画像処理装置と複数の操作用コンピュータをネットワーク接続する手段とを具備し、三次元画像処理装置にPACSの画像サーバー機能を持つ画像保管手段を付加することによって、画像データ保管機能と三次元画像作成機能とを関連付け、画像データ取得の高速化とネットワーク負荷の減少を実現した環境における三次元画像表示装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検体の物理的性質の空間的分布を三次元画像として表示する三次元画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
X線CT装置によって人体の物理的性質をあらわす正確な断面画像データが得られるようになって以来、異なる断面位置で撮影した複数の断面画像データを使用して三次元画像を再構成することが行われてきた。特に最近、ヘリカルスキャンX線CT装置や複数ビームX線CT装置が実用化されるようになったので、より精密な三次元画像を再構成することが可能になった。
【0003】
精密な三次元画像を作成するためには、三次元画像を作成するために使用する断面画像において、断面画像と断面画像の間隔をできるだけ狭くすることが望ましい。最近実用化された複数ビームX線CT装置では断面と垂直な被検体の体軸方向にX線検出器を分割することによって、従来のX線CTよりも格段に薄い断面画像(スライス厚さ)と狭い断面画像間間隔(スライス間隔)を実現している。
【0004】
この複数ビームX線CT装置で収集した断面画像と断面画像の間隔が狭い画像データを使用すると、従来のX線CT装置で収集した画像データを使用する場合と比較して格段に精密な三次元画像を作成することができる。このため、X線CT画像データを使用して作成した三次元画像の臨床応用の範囲が著しく増大し、いろいろの目的で使用され始めている。
【0005】
この複数ビームX線CT装置では、断面画像と断面画像の間隔が狭い画像データを従来のX線CT装置で収集する場合よりも短時間で収集することが可能になったが、一方臨床的に必要とする体軸方向の長さは従来から変わっていないので、画像データの枚数、したがって画像データのデータ量は大幅に増加した。
【0006】
従来のX線CT装置では、一検査で収集する画像データの画像枚数は数十枚程度であるので、その画像をマルチフォーマットカメラでフィルムに撮影してこれを並べて観察・読影することが一般的であった。ところが複数ビームX線CT装置の場合には一検査で数百枚にもおよぶ断面画像が再構成されるようになったので、これをマルチフォーマットカメラでフィルムに撮影してこれを並べて観察・読影することが難しくなっている。この面からも、三次元画像を作成して、これを観察・読影したいという要求が増加している。
【0007】
このように、複数ビームX線CT装置は断面画像と断面画像の間隔が狭い画像データを従来のX線CT装置よりも短時間で収集することが可能になった画期的なX線CT装置であるが、得られる再構成画像の枚数が大幅に増加したので、このデータを転送するネットワークの負荷が大幅に増大し、高速ネットワークが必要となった。また、このデータを保管する画像保管転送システム(PACS)もデータ量の増大にともなって大容量、高速のシステムが必要になった。関連する三次元画像表示装置も大量のデータを短時間で受信し、大量のデータを短時間で画像処理する高性能の装置が要求されるようになった。
【0008】
医用画像の三次元表示法には被検体を構成する対象物の境界面を抽出した後、その境界面の形状を表示する表面表示法(サーフェスレンダリング法)と、被検体を物理的性質に対応した値を持つボクセルの三次元配列として取り扱うボリュームレンダリング法がある。
【0009】
サーフェスレンダリング法は、複数枚のX線CT画像のそれぞれに対して、
(1)対象物のもつCT値の上限と下限を指定するしきい値処理によって対象物を含む領域を抽出する、
(2)その領域から表示対象物でない領域を削除することによって表示対象物の領域を抽出する、
(3)その領域の輪郭を抽出する。
(4)複数枚のX線CT画像のそれぞれから得た輪郭を使用して立体を構築する。
(5)最後にこの立体に対して影付け処理と投影処理を行うことによって、表示対象物を三次元画像として表示する。
【0010】
ボリュームレンダリング法は、被検体を物理的性質に対応した不透明度と色情報を持つボクセルの三次元配列として取り扱い、これに対して影付け処理とレイキャスティングと呼ばれる投影処理を行うことによって被検体の物理的性質を三次元画像として表示する。各ボクセルにそのCT値に対応した色と不透明度とを持たせることによって、異なるCT値を持つ領域を異なる色と濃さで表示することができる。
【0011】
ボリュームレンダリング法では、
(1)複数枚のX線CT画像データを使用してボクセルの三次元配列を構築する、
(2)関心対象物固有のCT値の範囲に色と不透明度とを設定する、
(3)これに対して影付け処理とレイキャスティングと呼ばれる投影処理を行うことによって、関心対象物を三次元画像として表示する。
異なるCT値の範囲に異なる色と不透明度を設定することによって、異なるCT値を持つ領域を異なる色と濃さで表示することができる。
【0012】
サーフェスレンダリング法では複数枚のX線CT画像のそれぞれに対して領域抽出を行う必要があるが、ボリュームレンダリング法では領域抽出の作業が不要である。人体では二つの解剖学的構造の境界領域ではCT値が連続的に変化している場合が多いので、領域抽出の手数が省略できる効果は大きい。また境界が急激に変化するエッジにおいてもサーフェスレンダリング法と比較して、自然で滑らかな濃淡が得られる。
【0013】
ボリュームレンダリング法では、X線CT画像データを使用して構築したボクセルの三次元配列を対象に、被検体の解剖学的構成要素をCT値に基づいて分類する。従って、異なるCT値をもつ空間的領域は異なる対象物として取り扱うことができるが、同じCT値をもつ空間的領域は、たとえ物理的に離れた場所にある対象物でも一つの対象物として取り扱うことになる。これは、同じCT値をもつ空間的領域を、二つ以上の対象物として取り扱いたい場合などに不便である。
【0014】
このようにボリュームレンダリング法では、異なるCT値をもつ空間的領域は異なる対象物として取り扱うことができるが、同じCT値をもつ空間的領域はたとえ物理的に離れた場所にある対象物でも一つの対象物として取り扱うことになる。従って、手術のシミュレーションなどのように同一の物理的性質を持つ空間的領域を二つ以上の対象物として分離して取り扱う応用の場合には、空間領域を分割するための画像処理または操作が必要になる。
【0015】
図1は従来の三次元画像表示装置とそのネットワーク環境を示すブロック図である。X線CT装置101は被検体の複数断面のX線CTデータを収集し、再構成して複数断面の画像データを作成する。PACSサーバー102はX線CT装置101をはじめとする複数のモダリティで収集・再構成した画像データを保管し、必要に応じて利用者に転送する画像保管転送システムのサーバーである。三次元画像表示ワークステーション121、122、123、・・・はX線CT装置101またはPACSサーバー102で収集・保管した画像データをネットワーク111経由で取得し、この画像データを使用して三次元画像を作成する三次元画像表示ワークステーションである。ネットワーク111はX線CT装置101またはPACSサーバー102から大量の画像データを三次元画像表示装置に転送する大容量・高速のネットワークである。三次元画像を作成する利用者は三次元画像表示ワークステーション121、122、123を使用し、X線CT装置101またはPACSサーバー102からネットワーク111を経由して画像データを取得し、このデータを使用して三次元画像を作成する。
【0016】
図2はワークステーションの構成の一例を示すブロック図である。ワークステーションを構成する中央演算処理装置301、メモリー302、表示処理回路303、表示装置304、計算機バス305、データ蓄積装置306、ネットワークインターフェース307は通常のパーソナルコンピュータと同様の機能を持つが、それらの構成要素の性能は格段に上位のものが使用されている場合が多い。高速演算装置309、大容量メモリー310、高速計算機バス311は大量のデータを高速に処理するためにワークステーションで使用されている場合が多い。ワークステーションは通常のパーソナルコンピュータと比べて画像処理の性能は高性能であるが、価格も一般に高価である。
【0017】
図3は従来の三次元画像表示装置の機能を示すブロック図である。三次元画像表示ワークステーション121はX線CT装置101またはPACSサーバー102からネットワーク111を経由して画像データを取得する。データ蓄積装置201は取得したデータを保管する磁気ディスク装置などである。操作器211の操作によってデータ指定パネル228で選択した画像データはデータ指定信号229で指示され、データ蓄積装置201から読み出され、前処理部202へ送られる。前処理部202で架台傾斜角度の補正や、スライス間距離の補正を行った後、三次元ボクセル203にボクセルデータとして蓄積される。
【0018】
対象物設定部221は、三次元画像を作成する対象物を空間領域とCT値範囲の両方から設定する設定部であり、複数の対象物を設定するために221−1、221−2、221−3、・・・と複数の設定部が設けられている。対象物空間領域設定部221−1、・・・は対象物の空間領域を設定する。対象物パラメータ設定部223−1、・・・は対象物のCT値に対して不透明度と色を設定する。対象物パラメータ224−1、・・・はこれらの設定値を記憶する。
【0019】
三次元ボクセル203のボクセルデータに対して対象物設定部221で設定した対象物パラメータ225を使用して画像処理を行い、処理した結果は三次元ボクセル204に蓄積される。この三次元ボクセル204には三次元ボクセル203のボクセルデータに対応した空間位置に濃度、勾配、色の値が保存される。
【0020】
レイキャスティング演算部205は、濃度、勾配、色の値をもつ三次元ボクセル204に保存さているボクセルデータデータに対して、投影処理パラメータ設定部226で設定された投影パラメータ227を使用してレイキャスティング処理を行い、ボリュームレンダリングされた画像データを作成する。
【0021】
レイキャスティング演算部205でレイキャスティング処理を行って作成したボリュームレンダリングされた画像データは、後処理部206でアフィン変換などの後処理を行った後、画像表示部207のCRTディスプレイ装置や液晶ディスプレイ装置で表示される。
【0022】
操作器211はたとえばキーボードおよびマウスで、データの指定、対象物のパラメータの設定、投影処理のパラメータの設定などを行う。
【0023】
図3においてX線CT101またはPACSサーバー102から三次元画像表示ワークステーション121へ大量のデータを転送する必要があるのでネットワーク111のトラフィックは高い。利用者がストレスなく使用するためには転送時間が短い必要があるのでネットワーク111には一般に高速大容量のネットワークが使用されている。また三次元画像表示ワークステーション121の中の「データ蓄積装置201」、「前処理202」、「三次元ボクセル203」、「三次元ボクセル204」、「レイキャスティング演算205」、「後処理206」の部分は大量のデータを使用した画像処理を行う部分であり、利用者がストレスなく使用するためには速い応答が必要であり、高速な画像処理が必要である。このため三次元画像表示装置には高速なワークステーションを使用することが多い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
三次元画像による被検体の立体構造の把握は二次元画像による把握よりも容易であるので三次元画像表示装置は広く用いられているが、サーフェスレンダリング法の場合でもボリュームレンダリング法の場合でも、診療に役立つ三次元画像を得るためには操作に熟練が必要である。また三次元画像の作成には大量のデータを使用するので、大量のデータを短時間に転送するための高速ネットワークが必要であり、大量のデータを短時間で処理できる大容量・高速のデータ処理装置が必要である。従って、一般には専門医が三次元画像を作成してこれをフィルムなどに印刷した画像や診断や治療計画を行った結果のみが依頼科に送られることが多く、依頼科で三次元画像表示装置を使用して三次元画像を作成して診療に使用している例は少ないのが現状である。
【課題を解決するための手段】
【0025】
本発明は上記の課題を解決するために、X線CT装置やPACSサーバーのネットワーク的近傍に三次元画像処理サーバーを設置してこの三次元画像処理サーバーでX線CT画像データから三次元画像を作成する画像処理を行い、ネットワークに接続した複数のパーソナルコンピュータのそれぞれにおいて三次元画像処理サーバーで三次元画像を作成するために必要なパラメータの指定と三次元画像処理サーバーで作成した三次元画像の表示を行うネットワーク環境における三次元画像表示装置を考案した。センターに設置した三次元画像処理サーバーが三次元画像を作成するために大量のX線CT画像データの処理を行い、ネットワークに接続した複数のパーソナルコンピュータのそれぞれでは三次元画像処理サーバーで三次元画像を作成するために必要なパラメータの指定と三次元画像処理サーバーで作成した三次元画像の表示を行う。
【0026】
X線CT画像データの三次元画像処理を行う利用者は、このパーソナルコンピュータから三次元画像を作成するために使用するX線CTデータの指定と、対象物の空間領域やCT値範囲などのパラメータの指定と、三次元画像表示のための投影処理パラメータの指定を行うと、三次元画像処理サーバーが三次元画像を作成してその結果をパーソナルコンピュータに転送し、パーソナルコンピュータがその結果画像を表示する。
【0027】
一人の利用者が、一台のパーソナルコンピュータから三次元画像を作成するために使用するX線CTデータの指定と、対象物の空間領域やCT値範囲などのパラメータの指定と、三次元画像表示のための投影処理パラメータの指定を行い、三次元画像処理サーバーは三次元画像を作成し、その結果を複数のパーソナルコンピュータに転送し、それぞれのパーソナルコンピュータがその結果画像を表示することによって、複数の利用者が一つの三次元画像処理を共有することができる。たとえば放射線科専門医が作成中の三次元画像を依頼科の照会医師が同時に観察することが可能であるので、放射線科専門医が作成した三次元画像を依頼科の照会医師にフィルムなどで送付する場合に比べて格段に放射線科専門医と依頼科照会医師の意思疎通を改善し、照会医師の理解を改善することができる。
【0028】
従来は、X線CT画像データの三次元画像処理を行う利用者は、X線CT装置やPACSサーバーと接続された三次元画像処理用のワークステーションを使用し、三次元画像を作成するために使用するX線CTデータをX線CT装置やPACSサーバーから三次元画像処理用ワークステーションに転送し、このワークステーションで対象物の空間領域やCT値範囲などのパラメータの指定と三次元画像表示のための投影処理パラメータの指定を行って三次元画像を作成し、結果画像を表示している。このため、三次元画像処理を行う利用者のそれぞれの場所に高価な三次元画像処理用ワークステーションを設置する必要がある。また、三次元画像を作成するために使用する大量のX線CTデータをX線CT装置やPACSサーバーから三次元画像処理用ワークステーションに転送するために三次元画像処理を行うそれぞれの利用者の場所まで高速大容量のネットワークを敷設する必要があり、また、ネットワークトラフィックを増大させる。
【0029】
ここで、「対象物」は解剖学的関心領域などで、指定空間領域内に存在する指定CT値範囲のCT値を持つ画素の集合である。「対象物パラメータ」は、対象物を規定するパラメータで、対象物を構成する画素の存在する空間領域と、対象物を構成する画素が持つCT値の範囲とを指定する。そして対象物を構成する画素に設定するCT値に対応する不透明度と色を指定する。三次元ボクセルの画素値に対象物パラメータを作用させることによって三次元データを作成する。「投影処理パラメータ」は、三次元データに投影処理を行って対象物の三次元画像を作成する場合に使用する投影処理のパラメータである。
【発明の効果】
【0030】
本発明は、操作用コンピュータ装置からの指示に基づいて、三次元画像作成に使用する画像データを取得する手段と、画像データに前処理を行ってこれを三次元ボクセルに格納する手段と、被検体を構成する複数の対象物の空間領域と不透明度と色を指定する対象物パラメータを三次元ボクセルの画素値に作用させて一つの三次元データを作成する手段と、三次元データに投影処理パラメータを作用させて三次元画像を作成する手段とを具備する三次元画像処理装置と、三次元画像作成に使用する画像データを指定する手段と、被検体を構成する複数の対象物の空間領域と不透明度と色を指定する対象物パラメータを設定する手段と、三次元データから三次元画像を作成する投影処理パラメータを設定する手段と、これらを三次元画像処理装置に指示する手段と、三次元画像処理装置が作成した三次元画像を表示する手段とを具備する複数の操作用コンピュータ装置と、この三次元画像処理システムと複数の操作用コンピュータ装置とをネットワーク経由して接続する手段とを具備し、三次元画像処理装置に医用画像保管通信システム(PACS)の画像サーバーの機能を持つ画像保管の手段を付加してこれを一体の構成にすることによって、病院における画像データ保管の機能と三次元画像作成の機能とを密接に関連付け、これによって三次元画像を作成するための画像データ取得の高速化とネットワーク負荷の減少を実現したネットワーク環境における三次元画像表示装置を提供した。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明によるネットワーク環境における三次元画像表示装置について説明する。図4は本発明のネットワーク環境における三次元画像表示装置とそのネットワーク環境を示すブロック図である。
X線CT装置101は被検体の複数断面のX線CTデータを収集し、画像データを再構成する。PACSサーバー102はX線CT装置101をはじめとする複数のモダリティで収集し、再構成した画像データを保管し、必要に応じて利用者のもとに転送する画像保管転送システムのサーバーである。三次元画像処理サーバー103はX線CT装置101およびPACSサーバー102から画像データを取得・保管するサーバー機能と、このデータを使用して三次元画像を作成する三次元画像処理機能を有し、パーソナルコンピュータ131、132、133、・・・からの指示によって指定された画像データの三次元画像処理を行い、作成した三次元画像をパーソナルコンピュータ131、132、133、・・・に転送する機能を有している。
【0032】
パーソナルコンピュータ131、132、133、・・・は、三次元画像処理サーバー103で処理を行う画像データの指定と三次元画像処理のパラメータの指定を行い、作成・転送された三次元画像を表示する機能を有している。ネットワーク111はX線CT装置101またはPACSサーバー102から大量の画像データを三次元画像処理サーバー103に転送する大容量・高速ネットワークである。ネットワーク112はパーソナルコンピュータ131、132、133、・・・から三次元画像処理サーバー103への指示と、三次元画像処理サーバー103からパーソナルコンピュータ131、132、133、・・・に転送される三次元画像の転送に使用するネットワークである。
【0033】
図5は三次元画像処理サーバーの構成の一例を示すブロック図である。中央演算処理装置301、メモリー302、表示処理回路303、表示装置304、計算機バス305、データ蓄積装置306、ネットワークインターフェース307は通常のパーソナルコンピュータと同様の機能を持つが、それらの構成要素の性能は格段に上位のものを使用している。高速演算装置309、大容量メモリー310、高速計算機バス311は大量のデータを高速に処理するために使用している。ネットワークインターフェース312はネットワーク112経由で、パーソナルコンピュータ131、132、133、・・・から三次元画像処理サーバー103への指示と、三次元画像処理サーバー103からパーソナルコンピュータ131、132、133、・・・に三次元画像を転送するために使用するネットワークインターフェースである。
【0034】
図6は三次元画像処理サーバーの機能を示すブロック図である。三次元画像処理サーバー103はX線CT装置101またはPACSサーバー102からネットワーク111を経由して画像データを取得する。三次元画像処理サーバー103はネットワーク112を経由してパーソナルコンピュータ131、132、133、・・と接続されている。
【0035】
データ蓄積装置201は磁気ディスク装置などでネットワーク111を経由して取得したデータを保管する。パーソナルコンピュータ131、132、133、・・が選択したデータはデータ指定信号229によってデータ蓄積装置201から読み出され、前処理部202へ送られる。前処理部202で架台傾斜角度の補正や、スライス間距離の補正を行った後、三次元ボクセルデータ203にボクセルデータとして蓄積される。画像処理ブロック208−1、・・・は三次元画像処理サーバーの中で画像処理が平行して行われることを模式的に示している。図6では画像処理ブロックは3本であるがこれは3本とは限定されない。
【0036】
三次元ボクセルデータ203のボクセルデータに対して、パーソナルコンピュータ131、132、133、・・・で設定した対象物パラメータ225を使用して画像処理を行い、処理した結果は三次元ボクセル204に蓄積される。この三次元ボクセル204には三次元ボクセル203のボクセルデータに対応した空間位置に濃度、勾配、色の値が保存される。
【0037】
濃度、勾配、色の値をもつ三次元ボクセル204に保存されたボクセルデータデータに対して、パーソナルコンピュータ131、132、133、・・・で設定された投影パラメータ227を使用してレイキャスティング演算部205でレイキャスティング処理を行い、ボリュームレンダリングされた画像データを作成する。
【0038】
レイキャスティング演算部205でレイキャスティング処理を行って作成したボリュームレンダリングされた画像データは、後処理部206でアフィン変換などの後処理を行った後、ネットワーク112経由でパーソナルコンピュータ131、132、133、・・・に転送される。
【0039】
三次元画像処理サーバー103は強力な高速演算装置、大容量メモリー、高速計算機バスを持っているので、複数の三次元画像処理を平行してほぼリアルタイムで実行することができる。
【0040】
図7はパーソナルコンピュータ131、132、133、・・・の構成の一例を示すブロック図である。中央演算処理装置301、メモリー302、表示処理回路303、表示装置304、計算機バス305、データ蓄積装置306、ネットワークインターフェース307で構成されている。ネットワークインターフェース307はネットワーク112経由で、パーソナルコンピュータ131、132、133、・・・から三次元画像処理サーバー103への指示と、三次元画像処理サーバー103からパーソナルコンピュータ131、132、133、・・・に三次元画像を転送するために使用するネットワークインターフェースである。
【0041】
図8はパーソナルコンピュータの機能を示すブロック図である。パーソナルコンピュータ131、132、133、・・・はネットワーク112を経由して三次元画像処理サーバー103と接続されている。
【0042】
データ指定部228は三次元画像処理サーバー103で三次元画像を作成するデータを操作器211の操作によって指定する。選択したデータに関する情報はデータ指定制御信号229としてネットワーク112経由で三次元画像処理サーバー103へ転送される。
【0043】
対象物設定部221は、三次元画像を作成する対象物を空間領域とCT値範囲の両方から設定する設定部であり、複数の対象物を設定するために221−1、221−2、221−3、・・・と複数の設定部が設けられている。対象物空間領域設定部221−1、・・・は対象物の空間領域を設定する。対象物パラメータ設定部223−1、・・・は対象物のCT値に対して不透明度と色を設定する。対象物パラメータ224−1、・・・はこれらの設定値を記憶する。設定されたパラメータは対象物パラメータ227としてネットワーク112経由で三次元画像処理サーバー103へ転送される。
【0044】
投影処理パラメータ設定部226はレイキャスティング処理を行う投影処理パラメータを設定する。設定された投影処理パラメータ227はネットワーク112経由で三次元画像処理サーバー103へ転送される。
【0045】
三次元画像処理サーバー103のレイキャスティング演算部205でレイキャスティング処理を行って作成されたボリュームレンダリングされた画像データは、後処理部206でアフィン変換などの後処理を行った後、ネットワーク112経由でパーソナルコンピュータ131、132、133、・・・に転送される。この画像データ231はデータ復元処理232を行った後、画像表示部233のCRTディスプレイ装置や液晶ディスプレイ装置で表示される。
【0046】
操作器211はたとえばキーボードおよびマウスで、データの指定、対象物のパラメータの設定、投影処理のパラメータの設定などを行う。
【0047】
従来は三次元画像処理を一台の三次元画像処理ワークステーションで行っていたが、本発明では三次元画像処理を中央の三次元画像処理サーバーとネットワークで接続されたパーソナルコンピュータで分担して実行する。従来は複数の利用者が三次元画像処理を行う場合、利用者ごとに一台の三次元画像処理ワークステーションを使用していたが、本発明では利用者ごとに一台のパーソナルコンピュータと中央の一台の三次元画像処理サーバータで分担して実行する。
【0048】
また、複数の利用者が共有する三次元画像処理を、利用者ごとに一台のパーソナルコンピュータと中央の一台の三次元画像処理サーバータで分担して実行することができる。このように従来は複数の利用者が三次元画像処理を行う場合、利用者ごとに一台の三次元画像処理ワークステーションを使用していたが、本発明では利用者ごとに一台のパーソナルコンピュータと中央の一台の三次元画像処理サーバーで分担して実行することにしたので、下記のようなメリットが得られた。
【0049】
病院などで高速ネットワークを敷設する範囲を減らすことができる。すなわち、複数の利用者に対して利用者ごとに一台の三次元画像処理ワークステーションを設置する場合には、X線CT装置またはPACSサーバーと複数の三次元画像処理ワークステーションの間に高速ネットワークを敷設する必要があるが、中央の一台の三次元画像処理サーバーと利用者ごとに一台のパーソナルコンピュータを使用する本発明の場合には、高速ネットワークはX線CT装置またはPACSサーバーと三次元画像処理サーバーの間だけに敷設すればよく、三次元画像処理サーバーと複数のパーソナルコンピュータの間のネットワークは低速のものでよい。
【0050】
高速ネットワークのトラフィックを減らすことができる。すなわち、複数の利用者が同一の画像データを使用する場合で、複数の利用者に対して利用者ごとに一台の三次元画像処理ワークステーションを使用する従来の場合には、それぞれの三次元画像処理ワークステーションにその画像データをそれぞれ転送する必要があるが、本発明の場合には、三次元画像処理サーバーに画像データを転送するだけでよい。したがって、ネットワークトラフィックを大幅に減らすことができる。
【0051】
低速のネットワークを使用できる。また、画像専用のネットワークでなく他の病院情報システムなどのネットワークと兼用できる。X線CT装置またはPACSサーバーと複数の三次元画像処理サーバーの間には高速ネットワークを敷設する必要があるが、三次元画像処理サーバーと複数のパーソナルコンピュータとの間のネットワークは低速のものでよい。
【0052】
複数の利用者が一つの三次元画像処理を共有することができる。一人の利用者が、あるパーソナルコンピュータから三次元画像を作成するために使用するX線CTデータの指定と、対象物の空間領域やCT値範囲などのパラメータの指定と、三次元画像表示のための投影処理パラメータの指定を行い、三次元画像処理サーバーが三次元画像を作成した結果を複数のパーソナルコンピュータに転送し、それぞれのパーソナルコンピュータがその結果画像を表示し、複数の利用者が一つの三次元画像処理を共有することができる。たとえば放射線科専門医が作成中の三次元画像を依頼科の照会医師が同時に観察することが可能である。
【0053】
設備費用や設置面積を減らすことができる。複数台の三次元画像処理ワークステーションよりも、一台の三次元画像処理サーバーと複数台のパーソナルコンピュータの方が設備費用を少なくできる。またワークステーションよりもパーソナルコンピュータの方が占有面積を小さくできる。
【実施例】
【0054】
図9は本発明のネットワーク環境における三次元画像表示装置とそのネットワーク環境の他の実施例を示すブロック図である。この実施例では図4におけるPACSサーバー102と三次元画像処理サーバー103が一体化されてPACSサーバー+三次元画像処理サーバー104になっている。X線CT装置101は被検体の複数断面のX線CTデータを収集し、画像データを再構成する。PACS+三次元画像処理サーバー104はX線CT装置101をはじめとする複数のモダリティで収集した画像データを保管し、必要に応じて利用者のもとに転送する画像保管転送システムのサーバーと、このデータを使用して三次元画像を作成する三次元画像処理機能を有し、パーソナルコンピュータ131、132、133、・・・からの指示によって指定された画像データの三次元画像処理を行い、作成した三次元画像をパーソナルコンピュータ131、132、133、・・・に転送する機能を有している。
パーソナルコンピュータ131、132、133、・・・は、PACS+三次元画像処理サーバー104で処理を行う画像データの指定と三次元画像処理のパラメータの指定を行い、作成・転送された三次元画像を表示する機能を有している。ネットワーク111はX線CT装置101またはPACSサーバー102から大量の画像データを三次元画像処理サーバー103に転送する大容量・高速ネットワークである。ネットワーク112はパーソナルコンピュータ131、132、133、・・・から三次元画像処理サーバー103への指示と、三次元画像処理サーバー103からパーソナルコンピュータ131、132、133、・・・に転送される三次元画像の転送に使用するネットワークである。
【0055】
図10はPACS+三次元画像処理サーバーの構成の一例を示すブロック図である。中央演算処理装置301、メモリー302、表示処理回路303、表示装置304、計算機バス305、データ蓄積装置306、ネットワークインターフェース307は通常のパーソナルコンピュータと同様の機能を持つが、それらの構成要素の性能は格段に上位のものを使用している。高速演算装置309、大容量メモリー310、高速計算機バス311は大量のデータを高速に処理するために使用している。ネットワークインターフェース312はネットワーク112経由で、パーソナルコンピュータ131、132、133、・・・から三次元画像処理サーバー103への指示と、三次元画像処理サーバー103からパーソナルコンピュータ131、132、133、・・・に三次元画像を転送するために使用するネットワークインターフェースである。図10の構成は図5の構成とほぼ同一であるが、PACSサーバーの機能を内蔵しているので大容量外部記憶装置313を接続している。
【0056】
図11はPACS+三次元画像処理サーバーの機能を示すブロック図である。PACS+三次元画像処理サーバー104はX線CT装置101またはPACSサーバー102からネットワーク111を経由して画像データを取得する。PACS+三次元画像処理サーバー104はネットワーク112を経由してパーソナルコンピュータ131、132、133、・・・と接続されている。
【0057】
PACSサーバー209は磁気ディスク装置と大容量外部記憶装置などで構成されており、ネットワーク111を経由してX線CT装置101などのモダリティに接続されており、X線CT装置101などのモダリティが収集したデータを保管する。データベースはPACSサーバー保管する画像データを管理するデータベースである。
【0058】
PACSサーバー209とデータ蓄積装置201は高速計算機バスなどで接続する。パーソナルコンピュータ131、132、133、・・・が選択したデータはPACSサーバー209からデータ蓄積装置201に転送され、データ指定信号229によってデータ蓄積装置201から読み出され、前処理部202へ送られる。これ以降の処理の流れは図6の場合と同一である。
【0059】
PACSサーバー209とデータ蓄積装置201は高速計算機バスで接続することが可能であるので、三次元画像を作成するために使用する画像データを短時間で取得できる。
【0060】
上記の実施例ではX線CT装置とそれから得られたX線CT画像データを例として説明したが、MR装置、核医学装置、超音波装置などの医用画像装置とそれらから得られた画像データの場合も全く同様である。また、それらの医用画像装置とそれらから得られた画像データを同時に使用する場合も同様に機能する。
【0061】
従来は利用者ごとに一台の三次元画像処理ワークステーションで三次元画像処理を行っているので、三次元画像処理に使用する画像データをX線CT装置やPACSサーバーからネットワーク経由でそれぞれのワークステーションに転送する必要があり、転送にかなりの時間を必要としている。本発明では三次元画像処理は中央の三次元画像処理サーバーで実行し、画像処理した結果のみをネットワーク経由で操作用パーソナルコンピュータに転送するので、画像データを転送するためのネットワーク転送時間を事実上零にすることが可能である。特に複数の利用者が同一の画像データを使用する場合にはメリットが大きい。
【0062】
三次元画像を作成するための画像データの取得と、三次元ボクセルの作成、三次元データの作成、三次元画像の作成は全て三次元画像処理装置で実行し、操作用コンピュータ装置は、制御用信号の作成と送信の他は、三次元画像処理装置が作成した三次元画像の受信と表示のみを実行することによって、三次元画像処理装置と複数の操作用コンピュータ装置とを接続するネットワークとして中・低速のネットワークを使用しても、操作用コンピュータ装置における三次元画像の操作と表示を事実上対話的に行うことを可能にした。
【0063】
三次元画像を作成するための画像データの取得と、三次元ボクセルの作成、三次元データの作成、三次元画像の作成は全て三次元画像処理装置で実行し、操作用コンピュータ装置は、制御用信号の作成と送信の他は、三次元画像処理装置が作成した三次元画像の受信と表示のみを実行することによって、操作用コンピュータ装置として中・低速のコンピュータ装置を使用しても、操作用コンピュータ装置における三次元画像の操作と表示を事実上対話的に行うことを可能にした。
【0064】
三次元画像を作成するための画像データの取得と、三次元ボクセルの作成、三次元データの作成、三次元画像の作成は全て三次元画像処理装置で実行し、制御用信号の作成と送信の他は、三次元画像処理装置が作成した三次元画像の受信と表示のみを操作用コンピュータ装置で実行することによって、一台の操作用コンピュータ装置において操作を行い、複数台の操作用コンピュータ装置で同時に三次元画像の表示を行うことを可能にしたネットワーク環境における三次元画像表示装置。
【0065】
三次元画像処理装置は作成した三次元画像を送信するときに画像データの圧縮を行い、操作用コンピュータ装置は三次元画像を受信するときに画像データの復元を実行することによって、三次元画像処理装置と複数の操作用コンピュータ装置とを接続するネットワークとして中・低速のネットワークを使用しても、操作用コンピュータ装置における三次元画像の操作と表示応答を事実上対話的に行うことを可能にした。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】従来の三次元画像表示装置とそのネットワーク環境を示すブロック図
【図2】ワークステーションの構成ブロック図
【図3】従来の三次元画像表示装置の機能ブロック図
【図4】本発明の実施例のネットワーク環境における三次元画像表示システムのブロック図
【図5】本発明の実施例の三次元画像処理サーバーの構成ブロック図
【図6】本発明の実施例の三次元画像処理サーバーの機能ブロック図
【図7】パーソナルコンピュータの構成ブロック図
【図8】本発明の実施例の操作用パーソナルコンピュータの機能ブロック図
【図9】他の実施例のネットワーク環境における三次元画像表示システムのブロック図
【図10】他の実施例の三次元画像処理サーバーの構成ブロック図
【図11】他の実施例の三次元画像処理サーバーの機能ブロック図
【符号の説明】
【0067】
101 X線CT装置
102 PACSサーバー
103 三次元画像処理サーバー
104 PACS+三次元画像処理サーバー
111 高速ネットワーク
112 中・低速ネットワーク
121 ワークステーション
122 ワークステーション
123 ワークステーション
131 パーソナルコンピュータ
132 パーソナルコンピュータ
133 パーソナルコンピュータ
201 データ蓄積装置
202 前処理
203 三次元ボクセル(ボクセルデータ)
204 三次元ボクセル(濃度、勾配、色)
205 レイキャスティング演算
206 後処理
207 画像表示部
208−1 画像処理ブロック
208−2 画像処理ブロック
208−3 画像処理ブロック
209 PACSサーバー
210 データーベース
211 操作器
221 対象物設定部
221−1 対象物設定部
221−2 対象物設定部
221−3 対象物設定部
222−1 対象物空間領域設定部
222−2 対象物空間領域設定部
223−1 対象物パラメータ設定部
223−2 対象物パラメータ設定部
224−1 対象物パラメータテーブル
224−2 対象物パラメータテーブル
225 対象物パラメータ
225−1 対象物パラメータ
225−2 対象物パラメータ
225−3 対象物パラメータ
226 投影処理パラメータ設定部
227 投影処理パラメータ
227−1 投影処理パラメータ
227−2 投影処理パラメータ
227−3 投影処理パラメータ
228 データ指定部
229 データ指定信号
229−1 データ指定信号
229−2 データ指定信号
229−3 データ指定信号
231 三次元画像データ
231−1 三次元画像データ
231−2 三次元画像データ
231−3 三次元画像データ
232 画像データ復元処理部
233 画像表示部
301 中央演算処理装置
302 メモリー
303 表示処理回路
304 表示装置
305 計算機バス
306 データ蓄積装置
307 ネットワークインターフェース
308 操作器
309 高速演算装置
310 大容量メモリー
311 高速計算機バス
312 ネットワークインターフェース
313 大容量外部記憶装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作用コンピュータ装置からの指示に基づいて、三次元画像作成に使用する画像データを取得する手段と、画像データに前処理を行ってこれを三次元ボクセルに格納する手段と、被検体を構成する複数の対象物の空間領域と不透明度と色を指定する対象物パラメータを三次元ボクセルの画素値に作用させて一つの三次元データを作成する手段と、三次元データに投影処理パラメータを作用させて三次元画像を作成する手段とを具備する三次元画像処理装置と、
三次元画像作成に使用する画像データを指定する手段と、被検体を構成する複数の対象物の空間領域と不透明度と色を指定する対象物パラメータを設定する手段と、三次元データから三次元画像を作成する投影処理パラメータを設定する手段と、これらを三次元画像処理装置に指示する手段と、三次元画像処理装置が作成した三次元画像を表示する手段とを具備する複数の操作用コンピュータ装置と、この三次元画像処理システムと複数の操作用コンピュータ装置とをネットワーク経由して接続する手段とを具備し、
三次元画像処理装置に医用画像保管通信システム(PACS)の画像サーバーの機能を持つ画像保管の手段を付加してこれを一体の構成にすることによって、病院における画像データ保管の機能と三次元画像作成の機能とを密接に関連付け、これによって三次元画像を作成するための画像データ取得の高速化とネットワーク負荷の減少を実現したネットワーク環境における三次元画像表示装置。
【請求項2】
請求項1において、三次元画像処理装置と複数の操作用コンピュータ装置とを接続するネットワークとして中・低速のネットワークを使用しても、操作用コンピュータ装置における三次元画像の操作と表示を事実上対話的に行うことを可能にしたネットワーク環境における三次元画像表示装置。
【請求項3】
請求項1において、操作用コンピュータ装置として中・低速のコンピュータ装置を使用しても、操作用コンピュータ装置における三次元画像の操作と表示を事実上対話的に行うことを可能にしたネットワーク環境における三次元画像表示装置。
【請求項4】
請求項1において、三次元画像を作成するための画像データの取得と、三次元ボクセルの作成、三次元データの作成、三次元画像の作成は全て三次元画像処理装置で実行し、制御用信号の作成と送信の他は、三次元画像処理装置が作成した三次元画像の受信と表示のみを操作用コンピュータ装置で実行することによって、一台の操作用コンピュータ装置において操作を行い、複数台の操作用コンピュータ装置で同時に三次元画像の表示を行うことを可能にしたネットワーク環境における三次元画像表示装置。
【請求項5】
請求項1において、三次元画像処理装置は作成した三次元画像を送信するときに画像データの圧縮を行い、操作用コンピュータ装置は三次元画像を受信するときに画像データの復元を実行することによって、三次元画像処理装置と複数の操作用コンピュータ装置とを接続するネットワークとして中・低速のネットワークを使用しても、操作用コンピュータ装置における三次元画像の操作と表示応答を事実上対話的に行うことを可能にしたネットワーク環境における三次元画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−26419(P2006−26419A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−214299(P2005−214299)
【出願日】平成17年7月25日(2005.7.25)
【分割の表示】特願2001−171766(P2001−171766)の分割
【原出願日】平成13年5月2日(2001.5.2)
【出願人】(599059933)テラリコン・インコーポレイテッド (7)
【Fターム(参考)】