説明

ハイブリッド車両のエンジン停止制御装置

【課題】非走行レンジ選択中に第1クラッチ締結状態でイグニッションスイッチをOFFした時のモータの負トルクが車両の音振性能を悪化させないエンジン停止を実現する。
【解決手段】非走行レンジ選択中に(S15)、第1クラッチ締結状態のまま(S13)、イグニッションスイッチOFFにより(S11)、暖機後アイドル回転数Neidを超えた高回転(S17)でエンジンを停止させる場合、S19でエンジン回転数Neをアイドル回転数Neidへと低下させた後にエンジンを停止させるが、この際、モータの目標回転数tNmを所定の変化割合ΔNmで低下させ、モータ回転数Nmがこの目標tNmに追従するよう目標モータトルクtTmを定めてモータの制御をする。これにより、エンジン回転低下時における目標モータトルクtTmの変化量が、目標モータトルクtTmを音振許容トルク範囲内の値よりも大きくすることのない程度に抑制される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動力源としてエンジンおよび電動モータを具え、これらエンジンおよび電動モータ間を第1クラッチにより結合可能となし、電動モータおよび駆動車輪間を第2クラッチにより結合可能となしたハイブリッド車両に関し、
特に、第2クラッチを解放した非走行レンジ選択中に第1クラッチの締結状態でエンジンを停止させる場合における音振対策を施したエンジン停止制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上記のようなハイブリッド車両は、例えば特許文献1に記載のごとく既に周知のものである。
このハイブリッド車両は、エンジンを停止させ、第1クラッチを解放すると共に第2クラッチを締結することにより電動モータからの動力のみによる電気走行(EV)モードを選択可能であり、また、
第1クラッチおよび第2クラッチを共に締結することによりエンジンおよび電動モータの双方からの動力によるハイブリッド走行(HEV)モードを選択可能なものである。
【0003】
一方、かかるハイブリッド車両においては、運転者が駐車(P)レンジや中立(N)のような非走行レンジを選択している場合、駆動車輪への動力伝達が不要であることから第2クラッチを解放させている。
そして、かように第2クラッチを解放させた非走行レンジ選択中、第1クラッチを締結させたままエンジンを運転させた状態で、運転者がイグニッションスイッチのON→OFF切り替えによりエンジン停止指令を発する状況が想定される。
【0004】
例えばPレンジでの停車中、バッテリ蓄電状態(持ち出し可能電力)の低下を運転者が知り、バッテリへの充電を行うべくアクセルペダルを踏み込むと、エンジンの運転および第1クラッチの締結により電動モータがエンジン駆動され、該モータによる発電によってバッテリへの充電が行われる。
かかる充電によりバッテリ蓄電状態(持ち出し可能電力)が回復すると、運転者はアクセルペダルを釈放し、イグニッションスイッチのON→OFF切り替えによりエンジン停止指令を発する。
これに呼応してハイブリッド車両は、Pレンジ選択中であることとも相俟って、エンジンおよび電動モータをともに停止させるべく、第1クラッチが締結したままの状態でエンジンを停止させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−208700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし上記のように、第2クラッチを解放させた非走行レンジ選択中に第1クラッチが締結されている状態でエンジンを停止させる場合、電動モータがエンジン回転数を低下させるべく一時的に大きな負トルクを発生するため、該大きな負トルクの絶対値が車両の音振許容トルクを超えてしまう。
【0007】
このため、上記の大きな負トルクが第1クラッチへ急激に入力されるとき、音振上の弊害をもたらし、良好な音振特性が売りであるハイブリッド車両の商品価値を低下させるという問題を生ずる。
【0008】
この問題は、エンジンの暖機運転が未だ終わっていなくて、上記のアクセルペダル釈放時にエンジンがアイドル回転数よりも高回転で運転される場合、以下の理由から特に顕著になる。
つまり暖機運転が未だ終わっていない場合、エンジンの停止に際し、エンジン回転数を上記の高回転数から一旦アイドル回転数まで低下させ、その後にエンジンを停止させることになるが、エンジン回転数を上記の高回転数からアイドル回転数へ低下させる時における電動モータの上記負トルクが、上記の高回転数に起因して大きくなるためである。
【0009】
本発明は、エンジンの停止制御に際し電動モータがエンジン回転数を低下させるべく一時的に発生する負トルクの大きさ、つまりエンジン停止制御時における電動モータのトルク変化量が上記した音振問題の原因であるとの事実認識に基づき、このモータトルク変化量を抑制することにより上記の問題解決を実現したハイブリッド車両のエンジン停止制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的のため、本発明によるハイブリッド車両のエンジン停止制御装置は、これを以下のような構成とする。
先ず、前提となるハイブリッド車両を説明するに、これは、
動力源としてエンジンおよび電動モータを具え、これらエンジンおよび電動モータ間を第1クラッチにより結合可能となし、電動モータおよび駆動車輪間を第2クラッチにより結合可能となしたものである。
【0011】
本発明のエンジン停止制御装置は、かかるハイブリッド車両に対し以下のような非走行レンジ検知手段、第1クラッチ締結検知手段、エンジン停止指令検知手段および電動モータ制御手段を設けた構成に特徴づけられる。
【0012】
非走行レンジ検知手段は、上記第2クラッチが解放された非走行レンジ選択中であるのを検知し、
第1クラッチ締結検知手段は、上記第1クラッチが締結状態であるのを検知し、
エンジン停止指令検知手段は、上記エンジンの停止が指令されたのを検知するものである。
そして電動モータ制御手段は、上記の3手段により、非走行レンジ選択中に第1クラッチが締結されている状態でエンジン停止指令が発せられたと判定されるとき、上記電動モータを、該電動モータのトルク変化量が所定レベル以下になるよう制御するものである。
【発明の効果】
【0013】
上記した本発明によるハイブリッド車両のエンジン停止制御装置によれば、
非走行レンジ選択中に第1クラッチ締結状態でエンジン停止指令が発せられた時のエンジン停止に当たり、電動モータを、そのトルク変化量が所定レベル以下になるよう制御するため、
当該エンジン停止時にエンジン回転数を低下させるべく負トルクを発する電動モータのトルク変化量を所定レベル以下に抑制することができる。
【0014】
従って、たとえ暖機運転中のエンジンを停止させる場合においても、エンジン停止時における電動モータの負トルクが音振許容トルクを超えることがなく、前記した音振に関した問題を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明のエンジン停止制御装置を適用可能なハイブリッド車両のパワートレーンを例示する概略平面図である。
【図2】図1に示したパワートレーンの制御システムを示すブロック線図である。
【図3】本発明の第1実施例になるエンジン停止制御装置の制御プログラムであって、図2に示す制御システム内の統合コントローラが実行するイグニッションスイッチOFF時エンジン停止制御プログラムのフローチャートである。
【図4】本発明の第2実施例になるエンジン停止制御装置の制御プログラムであって、図2に示す制御システム内の統合コントローラが実行するイグニッションスイッチOFF時エンジン停止制御プログラムのフローチャートである。
【図5】図3,4に示した制御プログラムによるイグニッションスイッチOFF時エンジン停止制御の動作タイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
<本発明を適用可能なハイブリッド車両>
図1は、本発明のエンジン停止制御装置を適用可能なハイブリッド車両のパワートレーンを例示する。
このハイブリッド車両は、フロントエンジン・リヤホイールドライブ車(後輪駆動車)をベース車両とし、これをハイブリッド化したものであり、
図1において、1は、第1動力源としてのエンジンを示し、2は駆動車輪(後輪)を示す。
【0017】
図1に示すハイブリッド車両のパワートレーンにおいては、通常の後輪駆動車と同様にエンジン1の車両前後方向後方に自動変速機3をタンデムに配置し、
エンジン1(クランクシャフト1a)からの回転を自動変速機3の入力軸3aへ伝達する軸4に結合してモータ/ジェネレータ5を設け、
このモータ/ジェネレータ5を、第2動力源として具える。
【0018】
モータ/ジェネレータ5は、電動モータ(電動機)として作用したり、ジェネレータ(発電機)として作用するもので、エンジン1および自動変速機3間に配置する。
このモータ/ジェネレータ5およびエンジン1間、より詳しくは、軸4とエンジンクランクシャフト1aとの間に第1クラッチ6を介挿し、この第1クラッチ6によりエンジン1およびモータ/ジェネレータ5間を切り離し可能に結合する。
ここで第1クラッチ6は、伝達トルク容量を連続的もしくは段階的に変更可能なものとし、例えば、比例ソレノイドでクラッチ作動油流量およびクラッチ作動油圧を連続的もしくは段階的に制御して伝達トルク容量を変更可能な湿式多板クラッチで構成する。
【0019】
モータ/ジェネレータ5および駆動車輪(後輪)2間に第2クラッチ7を介挿し、この第2クラッチ7によりモータ/ジェネレータ5および駆動車輪(後輪)2間を切り離し可能に結合する。
第2クラッチ7も第1クラッチ6と同様、伝達トルク容量を連続的もしくは段階的に変更可能なものとし、例えば、比例ソレノイドでクラッチ作動油流量およびクラッチ作動油圧を連続的もしくは段階的に制御して伝達トルク容量を変更可能な湿式多板クラッチで構成する。
【0020】
自動変速機3は、周知の任意なものでよく、複数の変速摩擦要素(クラッチやブレーキ等)を選択的に締結したり解放することで、これら変速摩擦要素の締結・解放の組み合わせにより伝動系路(変速段)を決定するものとする。
従って自動変速機3は、入力軸3aからの回転を選択変速段に応じたギヤ比で変速して出力軸3bに出力する。
この出力回転は、ディファレンシャルギヤ装置8により左右後輪2へ分配して伝達され、車両の走行に供される。
但し自動変速機3は、上記したような有段式のものに限られず、無段変速機であってもよいのは言うまでもない。
【0021】
ところで図1においては、モータ/ジェネレータ5および駆動車輪2を切り離し可能に結合する第2クラッチ7として専用のものを新設するのではなく、自動変速機3内に既存する変速摩擦要素を流用する。
この場合、第2クラッチ7が締結により上記の変速段選択機能(変速機能)を果たして自動変速機3を動力伝達状態にするのに加え、第1クラッチ6の解放・締結との共働により、後述するモード選択機能を果たし得ることとなり、専用の第2クラッチが不要でコスト上大いに有利である。
【0022】
ただし、第2クラッチ7は専用のものを新設してもよく、この場合、第2クラッチ7は自動変速機3の入力軸3aとモータ/ジェネレータ軸4との間に設けたり、自動変速機3の出力軸3bと後輪駆動系との間に設ける。
【0023】
上記した図1に示すハイブリッド車両のパワートレーンにおいては、
停車状態からの発進時などを含む低負荷・低車速時に用いられる電気走行(EV)モードが要求される場合、
第1クラッチ6を解放し、第2クラッチ7の締結により自動変速機3を動力伝達状態にする。
なお第2クラッチ7は、自動変速機3内の変速摩擦要素のうち、現変速段で締結させるべき変速摩擦要素であって、選択中の変速段ごとに異なる。
【0024】
この状態でモータ/ジェネレータ5を駆動すると、当該モータ/ジェネレータ5からの出力回転のみが変速機入力軸3aに達することとなり、自動変速機3が当該入力軸3aへの回転を、選択中の変速段に応じ変速して変速機出力軸3bより出力する。
変速機出力軸3bからの回転はその後、ディファレンシャルギヤ装置8を経て後輪2に至り、車両をモータ/ジェネレータ5のみによる電気走行(EV)モードで走行させることができる。
【0025】
高速走行時や大負荷走行時などで用いられるハイブリッド走行(HEV)モードが要求される場合、
第2クラッチ7の締結により自動変速機3を対応変速段選択状態(動力伝達状態)にしたまま、第1クラッチ6も締結させる。
この状態では、エンジン1からの出力回転およびモータ/ジェネレータ5からの出力回転の双方が変速機入力軸3aに達することとなり、自動変速機3が当該入力軸3aへの回転を、選択中の変速段に応じ変速して、変速機出力軸3bより出力する。
変速機出力軸3bからの回転はその後、ディファレンシャルギヤ装置8を経て後輪2に至り、車両をエンジン1およびモータ/ジェネレータ5の双方によるハイブリッド走行(HEV)モードで走行させることができる。
【0026】
かかるHEVモード走行中において、エンジン1を最適燃費で運転させるとエネルギーが余剰となる場合、
この余剰エネルギーによりモータ/ジェネレータ5を発電機として作動させることで余剰エネルギーを電力に変換し、
この発電電力をモータ/ジェネレータ5のモータ駆動に用いるよう蓄電しておくことでエンジン1の燃費を向上させることができる。
【0027】
図1に示すハイブリッド車両のパワートレーンを成すエンジン1、モータ/ジェネレータ5、第1クラッチ6、および第2クラッチ7は、図2に示すようなシステムにより制御する。
図2の制御システムは、パワートレーンの動作点を統合制御する統合コントローラ20を具え、
パワートレーンの動作点を、目標エンジントルクtTeと、目標モータ/ジェネレータトルクtTmおよび目標モータ/ジェネレータ回転数tNmと、第1クラッチ6の目標伝達トルク容量tTc1と、第2クラッチ7の目標伝達トルク容量tTc2とで規定する。
【0028】
統合コントローラ20には、上記パワートレーンの動作点を決定するために、
エンジン回転数Neを検出するエンジン回転センサ11からの信号と、
モータ/ジェネレータ回転数Nmを検出するモータ/ジェネレータ回転センサ12からの信号と、
変速機入力回転数Niを検出する入力回転センサ13からの信号と、
変速機出力回転数Noを検出する出力回転センサ14からの信号と、
車両への要求負荷を表すアクセルペダル踏み込み量(アクセル開度APO)を検出するアクセル開度センサ15からの信号と、
モータ/ジェネレータ5用の電力を蓄電しておくバッテリ9の蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)を検出する蓄電状態センサ16からの信号と、
運転者が車両の運転準備指令および運転停止指令(エンジン停止指令を含む)を発するために操作するイグニッションスイッチ17からのON,OFF信号と、
運転者が車両の走行形態を指令するために操作するシフター18からの選択レンジ信号、つまり駐車(P)レンジ信号、後退走行(R)レンジ信号、中立(N)レンジ信号、および前進走行(D)レンジ信号を入力する。
【0029】
なお、上記したセンサのうち、エンジン回転センサ11、モータ/ジェネレータ回転センサ12、入力回転センサ13、および出力回転センサ14はそれぞれ、図1に示すように配置することができる。
【0030】
統合コントローラ20は、上記入力情報のうちアクセル開度APO、バッテリ蓄電状態SOC、および変速機出力回転数No(車速VSP)から、
運転者が希望している車両の要求駆動力を実現可能な運転モード(EVモード、HEVモード)を選択すると共に、
当該選択した運転モードのもとで上記の要求駆動力を実現のに必要な目標エンジントルクtTe、目標モータ/ジェネレータトルクtTm、目標モータ/ジェネレータ回転数tNm、目標第1クラッチ伝達トルク容量tTc1、および目標第2クラッチ伝達トルク容量tTc2をそれぞれ演算する。
【0031】
目標エンジントルクtTeはエンジンコントローラ21に供給され、目標モータ/ジェネレータトルクtTmおよび目標モータ/ジェネレータ回転数tNmはモータ/ジェネレータコントローラ22に供給される。
【0032】
エンジンコントローラ21は、エンジントルクTeが目標エンジントルクtTeとなるようエンジン1を制御し、
モータ/ジェネレータコントローラ22はモータ/ジェネレータ5のトルクTmおよび回転数Nmが目標モータ/ジェネレータトルクtTmおよび目標モータ/ジェネレータ回転数tNmとなるよう、バッテリ9およびインバータ10を介してモータ/ジェネレータ5を制御する。
【0033】
統合コントローラ20は、目標第1クラッチ伝達トルク容量tTc1および目標第2クラッチ伝達トルク容量tTc2に対応したソレノイド電流を第1クラッチ6および第2クラッチ7の締結制御ソレノイド(図示せず)に供給し、第1クラッチ6の伝達トルク容量Tc1が目標伝達トルク容量tTc1に一致するよう、また、第2クラッチ7の伝達トルク容量Tc2が目標第2クラッチ伝達トルク容量tTc2に一致するよう、第1クラッチ6および第2クラッチ7を個々に締結力制御する。
【0034】
<モード切り替え制御>
統合コントローラ20は、変速機出力回転数No(車速VSP)およびアクセル開度APO(制動時は制動操作力)から予定の目標駆動力マップを用いて求めた目標駆動トルクや、バッテリ蓄電率SOCや、アクセル開度APOや、変速機出力回転数No(車速VSP)などの車両運転状態から、予定の目標運転モード領域マップを基に、前記した電気走行(EV)モードおよびハイブリッド走行(HEV)モードを選択して、目標走行モードと定める。
【0035】
電気走行(EV)モードでは、前記した通り、エンジン1を停止させた状態に保ち、第1クラッチ6を解放し、第2クラッチ7の締結、またはスリップ締結により自動変速機3を対応変速段選択状態(動力伝達状態)にして、モータ/ジェネレータ5からの出力回転のみを自動変速機3による変速下で後輪2に伝達する。
【0036】
ハイブリッド走行(HEV)モードでは、前記した通り、第2クラッチ7の締結により自動変速機3を対応変速段選択状態(動力伝達状態)にしたまま、第1クラッチ6をも締結させ、起動状態にしたエンジン1からの出力回転およびトルク制御されているモータ/ジェネレータ5からの出力回転の双方を自動変速機3による変速下で後輪2に伝達する。
【0037】
なお、ハイブリッド走行(HEV)モードから電気走行(EV)モードへのモード切り替えに当たっては、第2クラッチ7を完全締結状態からスリップ締結状態にし、モータ/ジェネレータ5を回転数制御しつつ、第1クラッチ6を解放すると共に起動状態のエンジン1を停止させることにより、電気走行(EV)モードへの切り替えを完了する。
この時、第2クラッチ7がスリップ締結状態であることにより、ここでモード切り替えショックを吸収して、ショック対策を行うことができる。
【0038】
電気走行(EV)モードからハイブリッド走行(HEV)モードへのモード切り替えに当たっては、第2クラッチ7のスリップ締結により自動変速機3を対応変速段選択状態(動力伝達状態)にしたまま、第1クラッチ6の締結進行制御およびモータ/ジェネレータ5の回転数制御により、停止状態のエンジン1をクランキングして始動させ、エンジン1を起動状態となし、ハイブリッド走行(HEV)モードへの切り替えを完了する。
この時、第2クラッチ7がスリップ締結状態であることにより、ここでエンジン始動ショックを吸収して、ショック対策を行うことができる。
【0039】
かかるエンジン始動を伴うEV→HEVモード切り替えに当たっては、エンジン始動ショック防止用に上記のごとく、第2クラッチをスリップ締結状態にして、第1クラッチ6の締結によりエンジン1を始動させるため、
このエンジン始動でエンジン1が起動した後は第2クラッチ7を上記のスリップ締結状態から完全締結させる必要がある。
【0040】
<第1実施例のエンジン停止制御>
運転者がイグニッションスイッチ17のON→OFF切り替えによりエンジン停止指令を発した場合のエンジン停止制御に当たり、統合コントローラ20は、上記したモード切り替え時におけるエンジン停止と異なり、図3の制御プログラムを実行して以下のごとくに当該イグニッションスイッチOFF時エンジン停止制御を遂行する。
【0041】
ステップS11においては、イグニッションスイッチ17がOFFか否かをチェックし、イグニッションスイッチ17がOFFでなければ(ONであれば)、ステップS12において、イグニッションスイッチ17のONに呼応し、車両の走行可能状態を継続させる。
ステップS11でイグニッションスイッチ17がOFFであると判定する場合、つまりエンジン停止指令が発せられていると判定する場合、ステップS13において、第1クラッチ6の目標伝達トルク容量tTc1を基に第1クラッチ6が締結状態か否かをチェックする。
従って、ステップS11は本発明におけるエンジン停止指令検知手段に相当し、またステップS13は本発明における第1クラッチ締結検知手段に相当する。
【0042】
ステップS13で第1クラッチ6が締結状態でないと判定する場合、本発明が解決しようとする問題を生じないから、ステップS11でのイグニッションスイッチOFF判定に呼応し、ステップS14において即座にエンジン1を停止させる。
ステップS13で第1クラッチ6が締結状態であると判定する場合、ステップS15においてPレンジまたはNレンジの非走行レンジが選択されているか否かをチェックする。
従って、ステップS15は本発明における非走行レンジ検知手段に相当する。
【0043】
ステップS15において非走行レンジではなく走行レンジが選択されていると判定する場合、ステップS11でのイグニッションスイッチOFF判定に呼応し、ステップS16において走行レンジでのエンジン停止制御を通常通りに遂行する。
【0044】
ステップS11でイグニッションスイッチ17がOFFであると判定し、且つ、ステップS13で第1クラッチ6が締結状態であると判定し、且つ、ステップS15で非走行レンジ選択中と判定する場合、つまり非走行レンジ選択中に、第1クラッチ6が締結されている状態でイグニッションスイッチ17のOFFによりエンジン停止指令が発せられた場合、制御をステップS17以降に進めて本発明が狙いとするエンジン停止制御を遂行する。
【0045】
ステップS17以降での、本発明が狙いとするエンジン停止制御を説明する前に、その必要性を以下に説明する。
上記のごとく非走行レンジ選択中に第1クラッチ6が締結されている状態でイグニッションスイッチ17のOFFによりエンジン停止指令が発せらるケースとしては、例えば以下のようなケースがある。
【0046】
例えばPレンジでの停車中、バッテリ9の蓄電状態(持ち出し可能電力)の低下を運転者が知り、バッテリ9への充電を行うべくアクセルペダルを踏み込むと、エンジン1の運転および第1クラッチ6の締結によりモータ/ジェネレータ5がエンジン駆動され、該モータ/ジェネレータ5による発電によってバッテリ9への充電が行われる。
かかる充電によりバッテリ9の蓄電状態(持ち出し可能電力)が回復すると、運転者はアクセルペダルを釈放し、イグニッションスイッチ17のON→OFF切り替えによりエンジン停止指令を発する。
これに呼応してハイブリッド車両は、Pレンジ選択中であることとも相俟って、エンジン1およびモータ/ジェネレータ5をともに停止させるべく、第1クラッチ6が締結したままの状態でエンジン1を停止させることとなる。
【0047】
しかし上記のごとく非走行レンジ選択中に第1クラッチ6が締結されている状態でイグニッションスイッチ17のOFF(エンジン停止指令の発生)に呼応してエンジン1を停止させる場合、モータ/ジェネレータ5がエンジン回転数Neを低下させるべく一時的に大きな負トルクを発生するため、かかる大きな負トルクの絶対値が車両の音振許容トルクを超えてしまう。
特に、エンジン1の暖機運転が未だ終わっていなくて、上記のアクセルペダル釈放時にエンジン1が暖機運転後アイドル回転数Neidよりも高回転(Ne>Neid)で運転される場合、エンジン1の停止に際し、エンジン回転数Neを上記の高回転数(Ne>Neid)から一旦アイドル回転数Neidまで低下させ、その後にエンジン1を停止させることになるが、エンジン回転数Neを上記の高回転数(Ne>Neid)からアイドル回転数Neidへ低下させる時におけるモータ/ジェネレータ5の上記負トルクが、上記の高回転数(Ne>Neid)に起因して、顕著に車両の音振許容トルクを超える。
【0048】
このため、モータ/ジェネレータ5の上記大きな負トルクが第1クラッチ6へ急激に入力されるとき、音振上の弊害をもたらし、良好な音振特性が売りであるハイブリッド車両の商品価値を低下させるという問題を生ずる。
【0049】
本発明はこの問題を解消することを旨とし、そのため本実施例では先ずステップS17において、エンジン1が上記の高回転状態(Ne>Neid)か否かを、つまりモータ/ジェネレータ5の上記負トルクが顕著に車両の音振許容トルクを超えるか否かをチェックする。
エンジン1が高回転状態(Ne>Neid)でなければ、上記の問題が顕著にならないことから、ステップS18において、エンジン1をアイドル回転数Neidから即座に停止させる。
【0050】
しかし、ステップS17でエンジン1が高回転状態(Ne>Neid)と判定する場合、上記の問題が顕著になることから、この問題解決のため、ステップS19でエンジン回転数Neを高回転数(Ne>Neid)から一旦アイドル回転数Neidへと低下させた後にエンジン1を停止させるに際し、ステップS21において、モータ/ジェネレータ5の目標回転数tNmを所定の変化割合ΔNmで低下させ、モータ/ジェネレータ回転数Nmがこの目標モータ回転数tNmに追従するような目標モータ/ジェネレータトルクtTm(その変化量ΔTm)を定めてモータ/ジェネレータ5の制御に資する。
従って、ステップS21は本発明における電動モータ制御手段に相当する。
【0051】
次のステップS22ではコントローラ20〜22間での通信を終了した(エンジン停止制御終了)か否かをチェックし、
エンジン停止制御終了と判定するまでは制御をステップS19に戻して、ステップS19およびステップS21での制御を継続し、エンジン停止制御終了と判定するとき、図3の制御プログラムを抜けることにより、ステップS19およびステップS21での制御を終えて、エンジン1の停止を完了する。
【0052】
<第1実施例の効果>
図3につき上述した第1実施例のイグニッションスイッチOFF時エンジン停止制御による効果を図5に基づき以下に説明する。
図5は、アクセルペダルが釈放されており(アクセル開度APO=0)、且つ、目標第2クラッチ伝達トルク容量tTc2≒0により第2クラッチ7が解放された非走行レンジ選択中に、第1クラッチ6が目標第1クラッチ伝達トルク容量tTc1>0により締結されている状態で、瞬時t1にイグニッションスイッチ17のOFFによりエンジン停止指令が発生した場合のエンジン停止制御を示す。
【0053】
かように非走行レンジ選択中に、第1クラッチ6が締結されている状態で、イグニッションスイッチ17のOFFによりエンジン停止を指令した場合(図5の瞬時t1)、そして図5に目標モータ/ジェネレータ回転数(tNm=Ne>Neid)として示すようにエンジン回転数Neが暖機完了前の高い状態であれば、図3のステップS11、ステップS13、ステップS17およびステップS19が制御を順次ステップS19およびステップS21へ進める。
【0054】
ステップS19ではエンジン回転数Neを高回転数(Ne>Neid)から一旦アイドル回転数Neidへと低下させた後にエンジン1を停止させるよう指令するが、この際、何らの考慮も無しに当該エンジン回転低下を実行すると、エンジン回転数Neを高回転数(Ne>Neid)からアイドル回転数Neidへと低下させるときにモータ/ジェネレータ5が当該段差の大きなエンジン回転低下を達成すべく一時的に大きな負トルクを発生するため、かかる大きな負トルクの絶対値が車両の音振許容トルク範囲を超えてしまい、音振性能が売りのハイブリッド車両であるにもかかわらず音振性能が悪化してその商品価値が損なわれるという問題を生ずる。
【0055】
しかるに本実施例では、エンジン回転数Neを高回転数(Ne>Neid)からアイドル回転数Neidへと低下させるとき図3のステップS21において、モータ/ジェネレータ5の目標回転数tNmを図5の一点鎖線で示すように所定の変化割合ΔNmで低下させ、モータ/ジェネレータ回転数Nmがこの目標モータ回転数tNmに追従するよう目標モータ/ジェネレータトルクtTm(その変化量ΔTm)を図5に一点鎖線で示すごとく定めてモータ/ジェネレータ5の制御に資する。
【0056】
このため、上記エンジン回転低下時における目標モータ/ジェネレータトルクtTmの変化量ΔTmが、目標モータ/ジェネレータトルクtTmを車両の音振許容トルク範囲よりも大きくすることのない程度に抑制されることとなり、音振性能が売りのハイブリッド車両の音振性能が悪化してその商品価値が損なわれるという上記の問題を回避することができる。
なお、目標モータ/ジェネレータ回転数tNmの上記所定変化割合ΔNmは、この問題解決を実現可能な範囲で出来るだけ大きなものとするのが良いのは言うまでもない。
【0057】
ステップS19およびステップS21での上記エンジン停止制御は、ステップS22でコントローラ20〜22間の通信終了によりエンジン停止制御が終了したと判定される図5の瞬時t2まで継続され、
この瞬時t2にコントローラ20〜22間の通信終了によりエンジン1のトルクTeと、モータ/ジェネレータ5の目標回転数tNmおよび目標トルクtTmとが0にされ、エンジン1を停止させることができる。
【0058】
また本実施例においては、ステップS21での上記エンジン停止用モータ/ジェネレータ回転数制御を、ステップS19でエンジン回転数Neを高回転数(Ne>Neid)からアイドル回転数Neidへと低下させる場合にのみ、つまり音振性能の悪化が顕著になる場合にのみ実行することとしたため、
ステップS21でのエンジン停止用モータ/ジェネレータ回転数制御が無駄に行われる弊害を回避することができる。
【0059】
<第2実施例のエンジン停止制御>
運転者がイグニッションスイッチ17のOFFによりエンジン停止指令を発した場合のエンジン停止制御に当たって、図2の統合コントローラ20は、図4の制御プログラムを実行して以下のごとくに当該イグニッションスイッチOFF時エンジン停止制御を遂行して同様な作用効果を奏し得る。
【0060】
本実施例においても、ハイブリッド車両のパワートレーンは図1に示すと同様なものを用い、その制御システムは図2に示すと同様なものを用いる。
図4の制御プログラムは、図3の制御プログラムにおけるステップS21をステップS31に置換したものであり、図3におけると同様なステップを同符号により示した。
【0061】
図4のステップS11でイグニッションスイッチ17がOFFであると判定し、且つ、ステップS13で第1クラッチ6が締結状態であると判定し、且つ、ステップS15で非走行レンジ選択中と判定し、且つ、ステップS17でエンジン1が暖機後アイドル回転数Neidよりも高回転状態であると判定する場合、
つまり非走行レンジ選択中に、第1クラッチ6が締結されている状態でイグニッションスイッチ17のOFFにより、高回転状態のエンジン1を停止する指令が発せられた場合、
第1実施例におけると同じく、ステップS19においてエンジン回転数Neを高回転数(Ne>Neid)から一旦アイドル回転数Neidへと低下させた後にエンジン1を停止させる。
【0062】
ところで第2実施例においてはこの際(図5の瞬時t1以降)、ステップS31において、モータ/ジェネレータ5の目標回転数tNmを図5に実線で示すごとく所定回転数(図5では、モータ/ジェネレータ5のエンジン停止用回転数制御開始瞬時t1の直前における目標回転数tNm)に維持し、モータ/ジェネレータ回転数Nmが、当該所定回転数に維持された目標モータ回転数tNmに一致するような目標モータ/ジェネレータトルクtTm(図5では、その変化量ΔTmが0)を定めてモータ/ジェネレータ5の制御に資する。
従って、ステップS31は本発明における電動モータ制御手段に相当する。
【0063】
ステップS19およびテップS31での上記エンジン回転低下制御は、ステップS22がコントローラ20〜22間の通信終了(エンジン停止制御終了)を判定する図5の瞬時t2まで継続し、ステップS22がエンジン停止制御終了と判定するとき(図5の瞬時t2に)、図4の制御プログラムを抜けることにより、ステップS19およびステップS31での制御を終えて、エンジン1の停止を完了する。
【0064】
<第2実施例の効果>
図4につき上述した第2実施例のイグニッションスイッチOFF時エンジン停止制御による効果を図5に基づき以下に説明する。
本実施例においては、図5の瞬時t1以降エンジン回転数Neを高回転数(Ne>Neid)からアイドル回転数Neidへと低下させるに際し、図4のステップS31において、モータ/ジェネレータ5の目標回転数tNmを図5の実線で示すように所定回転数(図5では、モータ/ジェネレータ5のエンジン停止用回転数制御開始瞬時t1の直前における目標回転数tNm)に維持し、モータ/ジェネレータ回転数Nmが、当該所定回転数に維持された目標モータ回転数tNmに一致するような目標モータ/ジェネレータトルクtTm(図5では、その変化量ΔTmが0)を定めてモータ/ジェネレータ5の制御に資する。
【0065】
このため、上記エンジン回転低下時における目標モータ/ジェネレータトルクtTmの変化量ΔTmが、目標モータ/ジェネレータトルクtTmを車両の音振許容トルク範囲よりも大きくすることのない程度に抑制されることとなり、音振性能が売りのハイブリッド車両の音振性能が悪化してその商品価値が損なわれるという上記の問題を回避することができる。
なお、図5の瞬時t1以降において維持する目標モータ/ジェネレータ回転数tNmの上記所定回転数は、この問題解決を実現可能な範囲で出来るだけ小さなものとするのが良く、必ずしも図5のように、瞬時t1の直前における目標回転数tNmである必要はない。
【0066】
ステップS19およびステップS31での上記エンジン停止制御は、ステップS22でコントローラ20〜22間の通信終了によりエンジン停止制御が終了したと判定される図5の瞬時t2まで継続され、
この瞬時t2にコントローラ20〜22間の通信終了によりエンジン1のトルクTeと、モータ/ジェネレータ5の目標回転数tNmおよび目標トルクtTmとが0にされ、エンジン1を停止させることができる。
しかし、ステップS19およびステップS31でのエンジン停止制御の終了タイミングは、必ずしもエンジン停止制御終時t2である必要はなく、上記の作用効果が得られれば当該瞬時t2よりも前でもよく、図5の瞬時t1から所定時間が経過したときにステップS19およびステップS31でのエンジン停止制御を終了させることができる。
【0067】
また本実施例においては、ステップS31での上記エンジン停止用モータ/ジェネレータ回転数制御を、ステップS19でエンジン回転数Neを高回転数(Ne>Neid)からアイドル回転数Neidへと低下させる場合にのみ、つまり音振性能の悪化が顕著になる場合にのみ実行することとしたため、
ステップS31でのエンジン停止用モータ/ジェネレータ回転数制御が無駄に行われる弊害を回避することができる。
【符号の説明】
【0068】
1 エンジン(動力源)
2 駆動車輪(後輪)
3 自動変速機
4 モータ/ジェネレータ軸
5 モータ/ジェネレータ(動力源:電動モータ)
6 第1クラッチ
7 第2クラッチ
8 ディファレンシャルギヤ装置
9 バッテリ
10 インバータ
11 エンジン回転センサ
12 モータ/ジェネレータ回転センサ
13 変速機入力回転センサ
14 変速機出力回転センサ
15 アクセル開度センサ
16 バッテリ蓄電状態センサ
17 イグニッションスイッチ
18 シフター
20 統合コントローラ
21 エンジンコントローラ
22 モータ/ジェネレータコントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動力源としてエンジンおよび電動モータを具え、これらエンジンおよび電動モータ間を第1クラッチにより結合可能となし、電動モータおよび駆動車輪間を第2クラッチにより結合可能となしたハイブリッド車両において、
前記第2クラッチが解放された非走行レンジ選択中であるのを検知する非走行レンジ検知手段と、
前記第1クラッチが締結状態であるのを検知する第1クラッチ締結検知手段と、
前記エンジンの停止が指令されたのを検知するエンジン停止指令検知手段と、
これら手段により、非走行レンジ選択中に第1クラッチが締結されている状態でエンジン停止指令が発せられたと判定されるとき、前記電動モータを、該電動モータのトルク変化量が所定レベル以下になるよう制御する電動モータ制御手段と
を具備してなることを特徴とするハイブリッド車両のエンジン停止制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載のハイブリッド車両のエンジン停止制御装置において、
電動モータのトルク変化量に係わる前記所定レベルは、該電動モータのトルクを音振許容トルク範囲内の値に維持するレベルであることを特徴とするハイブリッド車両のエンジン停止制御装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のハイブリッド車両のエンジン停止制御装置において、
前記電動モータ制御手段は、電動モータの回転数が所定の変化割合で低下するよう前記モータトルク変化量を定めて前記電動モータの制御に資するものであることを特徴とするハイブリッド車両のエンジン停止制御装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載のハイブリッド車両のエンジン停止制御装置において、
前記電動モータ制御手段は、電動モータの回転数が所定時間だけ所定のモータ回転数に維持されるよう前記モータトルク変化量を定めて前記電動モータの制御に資するものであることを特徴とするハイブリッド車両のエンジン停止制御装置。
【請求項5】
請求項4に記載のハイブリッド車両のエンジン停止制御装置において、
前記所定のモータ回転数は、前記電動モータ制御手段により電動モータの制御が開始される直前のモータ回転数であることを特徴とするハイブリッド車両のエンジン停止制御装置。
【請求項6】
請求項4または5に記載のハイブリッド車両のエンジン停止制御装置において、
前記所定時間は、前記エンジン停止指令検知手段によりエンジン停止指令が検知された時からエンジン停止制御終了時までの時間であることを特徴とするハイブリッド車両のエンジン停止制御装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載のハイブリッド車両のエンジン停止制御装置において、
前記電動モータ制御手段は、エンジンがアイドル回転数よりも高い高回転状態から一旦アイドル回転数まで回転速度を低下され、該回転速度低下の後にエンジンが停止される場合に、前記電動モータの制御を行うものであることを特徴とするハイブリッド車両のエンジン停止制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−153311(P2012−153311A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−15968(P2011−15968)
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】