説明

バッテリ出力端子と端子金具の接続方法及びバッテリ出力端子と端子金具の接続構造

【課題】 バッテリ出力端子の周囲に十分なスペースを確保できないバッテリーにおいて、バッテリ出力端子に端子金具を接続できる手段を提供する。
【解決手段】 バッテリ出力端子12A,12Bに形成した板状部13A,13Bと端子金具15に形成した板部16を、重ねた状態で冷間圧接により接合した。バッテリ出力端子12A,12Bと端子金具15は、ボルトを用いずに、冷間圧接によって接合されるので、バッテリ出力端子12A,12Bの周囲にボルトを配置するスペースが不要である。したがって、バッテリ出力端子12A,12Bの周囲に十分なスペースが確保できない形態のバッテリーにおいても、バッテリ出力端子12A,12Bと端子金具15を接続することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリ出力端子と端子金具の接続方法及びバッテリ出力端子と端子金具の接続構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
バッテリ出力端子に端子金具を接続する手段として、特許文献1に開示されているものがある。この構造によれば、端子金具には、バッテリ出力端子の外周に嵌合される弧状締付け部が形成され、この弧状締付け部をボルトの締付けによってバッテリ出力端子に固定するようになっている。
【特許文献1】特開平8−7874号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
電気自動車(ハイブリッド車を含む)等に搭載されるバッテリーは、肉厚板状をなす複数のバッテリセルを並べ、隣り合うバッテリセルのバッテリ出力端子同士を端子金具で接続した形態となっている。このようなバッテリーでは、バッテリセル自体が小型化されていてバッテリセル間のピッチが小さいため、バッテリ出力端子の周囲にはボルトを配置するための十分なスペースを確保することができない、という事情がある。
このようにバッテリ出力端子の周囲に十分なスペースを確保できないバッテリーにおいては、上記のようなボルトの締付けによる接続構造を採用することは困難である。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、バッテリ出力端子の周囲に十分なスペースを確保できないバッテリーにおいて、バッテリ出力端子に端子金具を接続できる手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、バッテリーに突出して設けたバッテリ出力端子に端子金具を導通可能に接続する方法であって、重ね合わせた前記バッテリ出力端子と前記端子金具を冷間圧接によって接合するところに特徴を有する。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、重ね合わせた前記バッテリ出力端子と前記端子金具を、重なり方向に且つ局部的にダイスで押圧して表面に凹部が形成されるように変形させることで接合するところに特徴を有する。
【0006】
請求項3の発明は、請求項2に記載のものにおいて、前記バッテリ出力端子に板状部を形成するとともに、前記端子金具に板部を形成し、重ね合わせた前記板状部と前記板部を、その裏面側が略平坦状に保たれるように支承した状態で表面を前記ダイスで押圧するところに特徴を有する。
【0007】
請求項4の発明は、請求項2に記載のものにおいて、前記バッテリ出力端子を板状に形成するとともに、前記端子金具に板部を形成し、重ね合わせた前記バッテリ出力端子と前記板部を、その裏面側が略平坦状に保たれるように支承した状態で表面を前記ダイスで押圧するところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項2ないし請求項4のいずれかに記載のものにおいて、前記バッテリ出力端子と前記端子金具が前記ダイスの押圧方向に視た投影形状を拡大させるように変形するのを規制可能な規制治具を用い、前記規制治具にセットした前記バッテリ出力端子と前記端子金具を前記ダイスで押圧するところに特徴を有する。
【0008】
請求項6の発明は、請求項2ないし請求項5のいずれかに記載のものにおいて、前記バッテリ出力端子と前記端子金具のうち硬度が高い側の金属部材を表面側に配置して前記ダイスで押圧するところに特徴を有する。
【0009】
請求項7の発明は、バッテリーに突出して設けたバッテリ出力端子に端子金具を導通可能に接続するための接続構造であって、重ね合わせた前記バッテリ出力端子と前記端子金具が冷間圧接によって接合されているところに特徴を有する。
【0010】
請求項8の発明は、請求項7に記載のものにおいて、重ね合わせた前記バッテリ出力端子と前記端子金具が、その重なり方向に局部的にダイスで押圧されることで表面に凹部が形成されるように変形させられた形態で接合されているところに特徴を有する。
【0011】
請求項9の発明は、請求項8に記載のものにおいて、前記バッテリ出力端子に板状部が形成されているとともに、前記端子金具に板部が形成され、重ね合わせた前記板状部と前記板部が、その裏面側が略平坦状に保たれ且つ表面側に前記凹部が形成された形態で接合されているところに特徴を有する。
【0012】
請求項10の発明は、請求項9に記載のものにおいて、前記板状部が、前記バッテリ出力端子の外周から突出する形態とされているところに特徴を有する。
【0013】
請求項11の発明は、請求項9に記載のものにおいて、前記板状部が、前記バッテリ出力端子の一部を切欠することによって形成されているところに特徴を有する。
請求項12の発明は、請求項8に記載のものにおいて、前記バッテリ出力端子が板状に形成されているとともに、前記端子金具に板部が形成され、重ね合わせた前記バッテリ出力端子と前記板部が、その裏面側が略平坦状に保たれ且つ表面側に前記凹部が形成された形態で接合されているところに特徴を有する。
【0014】
請求項13の発明は、請求項8ないし請求項12のいずれかに記載のものにおいて、前記バッテリ出力端子と前記端子金具のうち硬度が高い側の金属部材が表面側に配置され、前記硬度が高い側の金属部材の表面に前記凹部が形成された形態とされているところな特徴を有する。
【0015】
請求項14の発明は、請求項7ないし請求項13のいずれかのものにおいて、前記バッテリ出力端子が、並列配置されることでバッテリーを構成する複数のバッテリセルの外面に突出形成されたものであり、前記端子金具が、異なる前記バッテリセルの前記バッテリ出力端子同士の間に差し渡される形態で接続されるものにおいて、前記端子金具には、前記バッテリ出力端子との接続部の間において湾曲した形態とされた応力緩和部が形成されているところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0016】
<請求項1及び請求項7の発明>
バッテリ出力端子と端子金具は、ボルトを用いずに、冷間圧接によって接合されるので、バッテリ出力端子の周囲にボルトを配置するスペースが不要である。したがって、バッテリ出力端子の周囲に十分なスペースが確保できない形態のバッテリーにおいても、バッテリ出力端子と端子金具を接続することができる。また、バッテリ出力端子と端子金具が互いに異なる種類の金属であっても、両者は冷間圧接による金属接合にょって一体化する。
【0017】
<請求項2及び請求項8の発明>
ダイスで押圧された部分は、押し潰されて金属接合するようになるので、高い接合強度が得られる。
【0018】
<請求項3の発明>
板状部と板部のうちダイスで押圧された部分は、十分に押し潰されて、金属接合するようになるので、接合強度の信頼性が高い。また、板状部と板部は裏面側から支承されるので、ダイスの押圧力がバッテリ出力端子に作用することを回避できる。
<請求項4及び請求項12の発明>
バッテリ出力端子が板状をなしているので、バッテリ出力端子が円柱形である場合のように板状部を形成する必要がなく、バッテリ出力端子の形状の簡素化を図ることができる。
【0019】
<請求項5の発明>
規制治具にセットしてダイスで押圧したときに、バッテリ出力端子と端子金具は、ダイスの押圧方向に視た投影形状を拡大させるように変形することがないので、バッテリ出力端子と端子金具の形状及び大きさにバラツキが生じる虞がない。
【0020】
<請求項6及び請求項13の発明>
バッテリ出力端子と端子金具をダイスで押圧して凹ませるように変形させると、バッテリ出力端子と端子金具のうちダイスで押圧される領域は中心から外周側へ変位しつつ伸展変形する。ここで、ダイスが硬度の低い方の金属部材を直接押圧した場合には、ダイスの侵入に伴なう伸展量の多くの部分を変形し易い金属部材が受け持つこととなり、バッテリ出力端子と端子金具(金属部材同士)の接触界面において過大な滑りが生じ、その結果、バッテリ出力端子と端子金具の接合強度が低下することが懸念される。
これに対し、本発明では、硬度が高い方の金属部材がダイスで直接押圧されるようにしたので、硬度の高い金属部材が凹まされるように変形して中心から外周側へ伸展するように変形すると、これに追従して、硬度の低い金属部材も中心から外周側へ伸展するように変形する。したがって、硬度の高い金属部材の伸展量と硬度の低い金属部材の伸展量がほぼ同じ量となり、バッテリ出力端子と端子金具(両金属板材)の接合面において過大な滑りが発生せず、バッテリ出力端子と端子金具の接合強度は高い。
【0021】
<請求項9の発明>
板状部と板部のうちダイスで押圧された部分は、十分に押し潰されて、金属接合するようになるので、接合強度の信頼性が高い。
【0022】
<請求項10の発明>
板状部を形成するに際して、バッテリ出力端子の一部を切欠する必要がないので、バッテリ出力端子の強度を保つことができる。
【0023】
<請求項11の発明>
板状部を形成するに際してバッテリ出力端子の一部を切欠するようにしたので、バッテリ出力端子の切欠によって形成された空間を、冷間圧接用の治具を配置するスペースとして有効利用することができる。
【0024】
<請求項14の発明>
通電によって端子金具が熱膨張したときには、応力緩和部が変形することによって、バッテリ出力端子への負荷が軽減される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1(バッテリ出力端子が円柱形のタイプ)を図1乃至図4を参照して説明する。本実施形態では、例えばハイブリッド自動車に搭載されるニッケル水素等の小型のバッテリー10について説明する。バッテリー10は、肉厚の板状をなす複数のバッテリセル11を、板厚方向が左右方向となる向きにした状態で、前後2列に分けて左右方向に多数個並列させた構成になる。また、前後に隣り合うバッテリセル11同士は所定の寸法の隙間を空けて配置され、左右に並ぶバッテリセル11同士は所定の寸法の隙間を空けて配置されている。
【0026】
各バッテリセル11の上面には、その前後両端部から上方へ突出するとともに外径寸法及び高さ寸法が同じとされた一対の略円柱形をなすバッテリ出力端子12A,12Bが設けられている。対をなすバッテリ出力端子12A,12Bのうち前側(図1における右側)に位置する(−)極のバッテリ出力端子12A(以下、第1バッテリ出力端子12Aという)には例えば銅を、後側(図1における左側)に位置する(+)極のバッテリ出力端子12B(以下、第2バッテリ出力端子12Bという)には例えばアルミニウムというように異種金属が用いられている(バッテリのタイプによっては同種金属である場合もある)。また、第1バッテリ出力端子12Aと第2バッテリ出力端子12Bは、左右方向(幅方向)においてバッテリセル11の中心に配置され、両バッテリ出力端子12A,12Bの外径寸法はバッテリセル11の幅寸法よりも小さい寸法とされている。
【0027】
第1バッテリ出力端子12Aには、その外周における上端から第2バッテリ出力端子12B側に向かって後方へ水平に突出する方形の第1板状部13Aが形成されている。第1板状部13Aの上面は第1バッテリ出力端子12Aの上面に対して面一状に連なる。第1板状部13Aの幅寸法は第1バッテリ出力端子12Aの外径と同じであり、第1板状部13Aの左右両側縁は第1バッテリ出力端子12Aの外周に対して接線状に連なっている。また、第1板状部13Aとバッテリセル11との間(第1板状部13Aの下方)には、下部規制治具20を配置させるための第1空間14Aが左右及び後方へ解放された形態で形成されている。
【0028】
第2バッテリ出力端子12Bには、その外周における上端から第1バッテリ出力端子12A側に向かって前方へ水平に突出する方形の第2板状部13Bが形成されている。第2板状部13Bの上面は第2バッテリ出力端子12Bの上面に対して面一状に連なる。第2板状部13Bの幅寸法は第2バッテリ出力端子12Bの外径と同じであり、第2板状部13Bの左右両側縁は第2バッテリ出力端子12Bの外周に対して接線状に連なっている。また、第2板状部13Bの下面とバッテリセル11の上面との間(第1板状部13Aの下方)には、規制治具20,23を配置させるための第2空間14Bが左右及び前方へ解放された形態で形成されている。さらに、銅製の第1板状部13Aに比べて硬度の低いアルミニウム製の第2板状部13Bは、板厚寸法(上下寸法)が第1板状部13Aよりも大きい寸法とされている。
【0029】
左右に隣り合って並ぶ2つのバッテリセル11は、前側(図1における右側)のバッテリセル11の第2バッテリ出力端子12Bと、後側(図1における左側)のバッテリセル11の第1バッテリ出力端子12Aとの間に差し渡された端子金具15を介して直列接続されている。
【0030】
端子金具15は、厚さが一定の短冊状をなすとともに硬度が第1バッテリ出力端子12A及び第2バッテリ出力端子12Bよりも高い銅合金製の板材に曲げ加工を施したものであり、端子金具15の前後両端部は板部16となっている。端子金具15の幅寸法(左右寸法)は第1バッテリ出力端子12A及び第2バッテリ出力端子12Bの外径と同じ寸法であり、端子金具15の曲げ加工前の長さ寸法(前後寸法)は、前側のバッテリセル11の第2板状部13Bの前端縁から後側のバッテリセル11の第1板状部13Aの後端縁までの距離よりも長い寸法を有している。そして、前後両板部16の間の部分は、左右方向に視て略U字形をなすように下方へ湾曲変形させられた形態の湾曲部分が応力緩和部17となっている。
【0031】
次に、バッテリ出力端子12A,12Bと端子金具15の接続工程を説明する。接続に際しては、まず、バッテリ出力端子12A,12Bの板状部13A,13Bの上面と端子金具15の板部16の下面に対して切削による表面処理を施しておき、次に、第1バッテリ出力端子12Aの第1空間14Aと第2バッテリ出力端子12Bの第2空間14Bに入り込ませるように下部規制治具20をセットし、端子金具15の板部16を、第1バッテリ出力端子12A、第1板状部13A、第2バッテリ出力端子12B及び第2板状部13Bに載置し、板部16の下面と板状部13A,13Bの上面を面接触状態で重ね合わせる。
【0032】
この状態では、下部規制治具20の上面を凹ませるようにして形成された規制空間21内に、板状部と板部16が、水平方向に所定のクリアランスを空けた状態で収容される。また、板状部13A,13Bの下面は規制空間21の支承面22に対して面接触状態で当接(載置)される。つまり、板状部13A,13Bは下から下部規制治具20によって支承される。
【0033】
端子金具15を重ねた後、上部規制治具23を板部16の上面に重ねるようにセットする。上部規制治具23には、バッテリ出力端子12A,12Bから偏心し且つ板状部13A,13B及び板部16のほぼ中心と対応するように位置する円形のガイド孔24が、軸線を上下方向(板状部13A,13B及び板部16の板面と略直角な方向)に向けて貫通して形成されている。そして、このガイド孔24に上方から円柱形のダイス25を進入させると、ガイド孔24内を下降するダイス25の下面が、板部16の上面を押圧し、板部16の上面を凹ませる。この後、ダイス25の下降が進むと、板部16がダイス25に押されて下方へ沈むように(凹むように)変形する。この板部16の変形部分は有底筒状を呈する。この間、板部16の有底筒状の変形部のうちダイス25の下面と対応する水平部分が、板状部13A,13Bの上面を押圧して凹ませる。
【0034】
そして、ダイス25が、接合完了位置まで下降すると、板部16の上面(表面)には円形の凹部18が形成され、板部16と板状部のうちダイス25の下面と対応する略円形部分は、支承面22との間で挟まれるために厚さが薄くなるように潰れ変形(潰れ変形後の厚さは、変形前の厚さの約10〜20%である)し、この略円形部分において板部16の下面と板状部13A,13Bの上面が強固に接合(金属接合)する。これにより、バッテリ出力端子12A,12Bと端子金具15が、ダイス25を用いた冷間圧接法により導通可能に接続される。
尚、図2及び図3において、第2空間14Bにセットされる規制治具20,23の図示は省略している。また、ダイス25による冷間圧接は、左右に並ぶ複数のバッテリセル11に対して一括して又は個別に行うことができる。
【0035】
上記のように本実施形態では、重ね合わせた板部16と板状部13A,13Bを、その接合部分の板面と交差する方向にダイス25で押圧することで、表面側に凹部18が形成されるように変形させつつ接合するのであるが、その手段として、板部16と板状部13A,13Bを、下部規制治具20の規制空間21内に収容することで、ダイス押圧方向(上下方向)に視た投影形状(平面視形状)を拡大させるように変形することを規制している。したがって、ダイス25による接合(冷間圧接)が完了した状態で、板部16と板状部13A,13Bの形状及び大きさにバラツキが生じることがなく、また、板部16と板状部13A,13Bが、バッテリセル11から幅方向にはみ出すこともない。
【0036】
また、板部16をダイス25で押圧して凹ませるように変形させると、板部16のうちダイス25で押圧される領域はダイス25の中心から外周側へ流れるように変位しつつ伸展変形する。ここで、ダイス25が板部16よりも硬度の低い板状部13A,13Bを直接押圧した場合には、ダイス25の侵入に伴なう伸展量の多くの部分を変形し易い板状部13A,13Bが受け持つこととなり、板部16と板状部13A,13Bの接触界面において過大な滑りが生じ、その結果、端子金具15とバッテリ出力端子12A,12Bの接合強度が低下することが懸念される。
これに対し、本実施形態では、硬度が高い板部16がダイス25で直接押圧されるようにしたので、硬度の高い板部16が凹まされるように変形して中心から外周側へ伸展するように変形すると、これに追従して、硬度の小さい板状部13A,13Bも中心から外周側へ伸展するように変形する。したがって、硬度の高い板部16の伸展量と硬度の低い板状部13A,13Bの伸展量がほぼ同じ量となり、板部16と板状部13A,13Bの接合面において過大な滑りが発生せず、端子金具15とバッテリ出力端子12A,12Bの接合強度は高い。
【0037】
尚、前後に並ぶ多数のバッテリセル11については、前側(図1における右側)のバッテリセル11の前端に位置する第1バッテリ出力端子12Aの第1板状部13A同士が長尺の第1バスバー26Aを介して並列接続されているとともに、後側(図1における左側)のバッテリセル11の後端に位置する第2バッテリ出力端子12Bの第2板状部13B同士が長尺の第2バスバー26Bを介して並列接続されている。このバスバー26A,26Bとバッテリ出力端子12A,12Bの接続も、上記のようにバッテリ出力端子12A,12Bと端子金具15との接続と同様、ダイス25と規制治具(図示せず)を用いた冷間圧接によって接続される。また、各バスバー26A,26Bには、隣り合うバッテリ出力端子12A,12B間の部分を略U字形に湾曲変形させることによって応力緩和部27が形成されている。
【0038】
上述のように本実施形態においては、バッテリ出力端子12A,12Bと端子金具15を、ボルトを用いずに、冷間圧接によって接合したので、バッテリ出力端子12A,12Bの周囲にボルトを配置するスペースが不要である。したがって、バッテリ出力端子12A,12Bの周囲に十分なスペースが確保できない形態のバッテリー10においても、バッテリ出力端子12A,12Bと端子金具15を接続することができる。
また、バッテリ出力端子12A,12Bと端子金具15D互いに異なる種類の金属であるが、バッテリ出力端子12A,12Bと端子金具15の接続部分は冷間圧接による金属結合(金属接合)によって一体化する。
【0039】
また、バッテリ出力端子12A,12Bに板状部13A,13Bを形成するとともに、端子金具15に板部16を形成し、上下に重ね合わせた板状部13A,13Bと板部16を、その裏面(下面)側が略平坦状に保たれるように支承した状態で表面をダイス25で押圧することで接合するようにした。これにより、板状部13A,13Bと板部16のうちダイス25で押圧された部分は、十分に押し潰されて、金属接合するようになるので、高い接合強度が得られる。また、板状部13A,13Bと板部16が裏面側からダイス押圧方向とは反対向きに支承されるので、ダイス25の押圧力がバッテリ出力端子12A,12Bに作用することを回避できる。
【0040】
また、板状部13A,13Bが、バッテリ出力端子12A,12Bの外周から突出する形態とされているので、板状部13A,13Bを形成するに際して、バッテリ出力端子12A,12Bの一部を切欠する必要がない。したがって、バッテリ出力端子12A,12Bの強度を保つことができる。
また、バッテリ出力端子12A,12Bが、並列配置されることでバッテリー10を構成する複数のバッテリセル11の外面に突出形成されており、端子金具15が、異なるバッテリセル11のバッテリ出力端子12A,12B同士の間に差し渡される形態で接続されるものであるが、本実施形態では、端子金具15に、バッテリ出力端子12A,12Bとの接続部(板部16)の間において湾曲した形態とされた応力緩和部17を形成している。これにより、通電によって端子金具15が熱膨張したときには、応力緩和部17が変形することで、バッテリ出力端子12A,12Bへの負荷を軽減することができる。
【0041】
<実施形態2>
次に、本発明を具体化した実施形態2(バッテリ出力端子が円柱形のタイプ)を図5ないし図7を参照して説明する。上記実施形態1では、1つのバッテリセル11の対をなすバッテリ出力端子12A,12Bの板状部13A,13Bが、互いに相手側のバッテリ出力端子12A,12Bに向かって内向きに突出されていたが、本実施形態2では、板状部13A,13Bを相手側のバッテリ出力端子12A,12Bとは反対に外側に向かって突出させており、板状部13A,13Bの突出端縁は、バッテリセル11の前端又は後端から突き出している。そして、端子金具15の板部16は、板状部13A,13Bの上面に重ね合わされており、バッテリ出力端子12A,12Bの上面は上方へ露出した状態となっている。
【0042】
バッテリ出力端子12A,12Bと端子金具15を接続する際には、実施形態1と同様に、板状部13A,13Bの下方の空間14に規制治具(図示せず)を収容して、ダイスで板部16の上面を押圧する。尚、その他の構成については上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0043】
<実施形態3>
次に、本発明を具体化した実施形態3(バッテリ出力端子が円柱形のタイプ)を図8を参照して説明する。上記実施形態1及び2では、板状部13A,13Bをバッテリ出力端子12A,12Bの外周から突出させる形態としたのに対し、本実施形態3では、円柱形のバッテリ出力端子30A,30Bの外周部のうち、端子金具15の応力緩和部17と対応する領域であって上下両端部を除いた領域を略半円形状に切欠することにより、バッテリ出力端子30A,30Bの上面と面一となるように板状部31A,31Bが形成されている。
実施形態3では、実施形態2に比べると、前側の板部16と板状部31Bとの接合部から、後側の板部16と板状部31Aとの接合部に至る距離が長くなっているので、その分、応力緩和部17の湾曲部分の曲率半径を大きくすることができる。したがって、端子金具15が熱膨張したときの応力緩和部17の撓み量を小さくして、応力緩和部17に生じる応力を低減することができる。また、板状部31A,31Bを形成するに際してバッテリ出力端子30A,30Bの一部を切欠するようにしたので、バッテリ出力端子30A,30Bの切欠によって形成された空間32を、冷間圧接用の治具(図示せず)を配置するスペースとして有効利用することができる。
尚、その他の構成については上記実施形態1及び2と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0044】
<実施形態4>
次に、本発明を具体化した実施形態4(バッテリ出力端子が円柱形のタイプ)を図9及び図10を参照して説明する。上記実施形態1〜3では板状部13A,13B,31A,31Bが板面を水平に向けた形態であったのに対し、本実施形態4では、板状部34A,34Bが板面を鉛直にした向き(バッテリ出力端子33A,33Bの軸線と平行な向き)となっている。板状部34A,34Bは、バッテリ出力端子33A,33Bの外周から接線状に突出した形態となっている。一方、端子金具35は、短冊状の板材を曲げ加工したものであり、両端部が板部36となっており、両板部36の間が略U字形の応力緩和部37となっている。この応力緩和部37と板部36との間には、板部36に対して約90°捻られた形態の捻り部38が設けられており、これにより、応力緩和部37は、実施形態1〜3と同様に、湾曲部を下方へ突出させる向きに形成されている。また、応力緩和部37の幅方向中心線は、板部36同士を結ぶ線に対して幅方向にずれた(偏心した)位置に配置され、応力緩和部37の一方の側縁が両板部36の側面とほぼ面一状に連なっている。
【0045】
端子金具35の板部36は、板状部34A,34Bに対して側方から重ね合わされ、板部36と板状部34A,34Bが実施形態1と同様の機能を有する規制治具(図示せず)内にセットされ、ダイス(図示せず)が水平に移動しつつ、板部36と板状部34A,34Bを押圧して接合するようになっている。端子金具35とバッテリ出力端子33A,33Bを接続した状態では、応力緩和部37の幅方向中心線が、端子金具35によって連結される2つのバッテリ出力端子33A,33Bの中心同士を結ぶ線上又はその近傍に位置するので、応力緩和部37が幅方向においてバッテリセル11の外へはみ出すことがない。
尚、その他の構成については上記実施形態1〜3と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0046】
<実施形態5>
次に、本発明を具体化した実施形態5(バッテリ出力端子が円柱形のタイプ)を図11を参照して説明する。上記実施形態4では、板面を鉛直方向に向けた板状部34A,34Bがバッテリ出力端子33A,33Bの外周に対して接線状に突出する形態とされていたのに対し、本実施形態5では、板状部34A,34Bがバッテリ出力端子33A,33Bの中心から径方向に延びる放射線に沿うように突出されている。また、端子金具40は、その両端に板部41を有するとともに、板部41と応力緩和部42との間に捻り部43を有しているが、応力緩和部42の幅方向中心線は、板部41同士を結ぶ直線上又はその近傍に配置されている。本実施形態5においても、実施形態4と同様、側方からダイスを押圧することによって板状部34A,34Bと板部41が接合されている。また、接合状態において、応力緩和部42を含めて端子金具40は、幅方向においてバッテリセル11の外へはみ出すことはない。
尚、その他の構成については上記実施形態4と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0047】
<実施形態6>
次に、本発明を具体化した実施形態6(バッテリ出力端子が円柱形のタイプ)を図12及び図13を参照して説明する。上記実施形態5では、板状部34A,34Bをバッテリ出力端子33A,33Bの外周から突出させる形態としたのに対し、本実施形態6では、円柱形のバッテリ出力端子45A,45Bの外周部のうち、左右両面側を略半円形状に切欠することにより、板面を鉛直で且つバッテリセル11の長さ方向(前後方向)に向けた板状部46A,46Bを形成している。
実施形態6では、実施形態5に比べると、前側の板部41と板状部46Bとの接合部から、後側の板部41と板状部46Aとの接合部に至る距離が長くなっているので、その分、応力緩和部42の湾曲部分の曲率半径を大きくすることができる。したがって、端子金具40が熱膨張したときの応力緩和部42の撓み量を小さくして、応力緩和部42に生じる応力を低減することができる。また、板状部46A,46Bを形成するに際してバッテリ出力端子45A,45Bの一部を切欠するようにしたので、バッテリ出力端子45A,45Bの切欠によって形成された空間47を、冷間圧接用の治具(図示せず)を配置するスペースとして有効利用することができる。
尚、その他の構成については上記実施形態5と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0048】
<実施形態7>
次に、本発明を具体化した実施形態7(バッテリ出力端子が板状をなすタイプ)を図14を参照して説明する。上記実施形態1〜6ではバッテリ出力端子が円柱形をなしていたのに対し、本実施形態7では、バッテリ出力端子50A,50Bが平板状をなし、その横断面形状が短辺に対して長辺が著しく長い細長い長方形をなす形態とされている。バッテリ出力端子50A,50Bは、バッテリセル11の上面から直角に突出し、板面をバッテリセル11の長さ方向(前後方向)と平行に向けた形態となっている。前側(図14における右側)のバッテリセル11の第2バッテリ出力端子50Bと、後側(図14における左側)のバッテリセル11の第1バッテリ出力端子50Aとを直列接続する端子金具15は、上記実施形態1のものと同じ形態である。かかる端子金具15は、応力緩和部17を側方へ突出する向きにして、両端の板部16をバッテリ出力端子50A,50Bの側面に重ね合わせた状態で金属接合されている。金属接合に際しては、上記実施形態1と同様に、規制治具(図示せず)により、バッテリ出力端子50A,50Bと端子金具15の板部16がダイス押圧方向(左右方向)に視た投影形状(側面視形状)を拡大させるように変形することを規制するとともに、バッテリ出力端子50A,50Bにおける板部16とは反対側の側面を支承した状態で、板部16(バッテリ出力端子50A,50Bよりも硬度の高い側の金属部材)をダイスで押圧する。
本実施形態7では、バッテリ出力端子50A,50Bが板状をなしているので、バッテリ出力端子が円柱形である場合のように板状部を形成する必要がなく、バッテリ出力端子50A,50Bの形状の簡素化を図ることができる。
尚、その他の構成については上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0049】
<実施形態8>
次に、本発明を具体化した実施形態8(バッテリ出力端子が板状をなすタイプ)を図15を参照して説明する。本実施形態8で使用する端子金具40は、上記実施形態5及び6のものと同じ形態である。かかる端子金具40は、応力緩和部42を下方へ突出する向きにして、両端の板部41をバッテリ出力端子50A,50Bの側面に重ね合わせた状態で金属接合されている。
尚、その他の構成については上記実施形態1乃至7と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0050】
<実施形態9>
次に、本発明を具体化した実施形態9(バッテリ出力端子が板状をなすタイプ)を図16を参照して説明する。本実施形態9では、前後に並ぶ2つのバッテリセル11のうち後側に位置するバッテリセル11のバッテリ出力端子55Aに端子金具56を一体に形成し、その端子金具56を前側のバッテリセル11のバッテリ出力端子55Bに接続したものである。バッテリ出力端子55Aは、当初は、図16に想像線で示すようにバッテリセル11の上面から直角に突出させた細長い板状に形成されていて、このバッテリ出力端子55Aには、その基端部(下端部)を斜め45°の折り目に沿って密着曲げすることにより、図16に実践で示すようにバッテリ出力端子55Bに向かって略直角(水平)に延出する端子金具56が形成されている。端子金具56の長さ方向におけるほぼ中央部分には水平方向へ突出するように湾曲した応力緩和部57が形成されている。かかる端子金具56の延出端部(前端部)は、バッテリ出力端子55Bの側面に重ねられて冷間圧接により金属接合されている。
尚、その他の構成については上記実施形態1乃至8と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0051】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では複数のバッテリセルを並列することによって構成されるバッテリーについて説明したが、本発明は、1つのバッテリセルによって構成されるバッテリーにも適用できる。
(2)上記実施形態では、隣り合うバッテリセルのバッテリ出力端子同士を端子金具で接続する場合について説明したが、本発明は、バッテリ出力端子に対し、ハーネスの端部に固着した端子金具を接続する場合にも適用できる。
(3)上記実施形態ではバッテリ出力端子と端子金具における接合部(板状部及び板部)を板状としたが、本発明によれば、バッテリ出力端子と端子金具の少なくとも一方の接合部を板状とは異なる形態(例えば、棒状、ブロック状)としてもよい。
(4)上記実施形態ではバッテリ出力端子と端子金具の接合部(板状部及び板部)を平坦な板状としたが、本発明によれば、接合部が湾曲した板状をなしていてもよい。
(5)上記実施形態では重ね合わせた板状部と板部をダイスで押圧して凹部が形成されるように変形させて接合したが、本発明によれば、ダイスを用いずに凹部が形成されない冷間圧接法(例えば、バッテリ出力端子と端子金具をチャックで保持した状態で、両者を強く押し付ける圧接方法等)によってバッテリ出力端子と端子金具を接合してもよい。
(6)上記実施形態では応力緩和部を略U字形としたが、本発明によれば、応力緩和部を略S字形としてもよい。
(7)上記実施形態3〜6の板状部の形態は、実施形態1の内向きに突出する板状部にも適用することができる。
(8)上記実施形態では端子金具を黄銅製としたが、本発明によれば、端子金具として他の金属を用いることもできる。
(9)上記実施形態ではニッケル水素タイプのバッテリーについて説明したが、本発明は、ニッケル水素タイプ以外(例えば、リチウムイオンタイプ等)のバッテリーにも適用できる。
(10)上記実施形態7及び8ではバッテリ出力端子の板面がバッテリセルの長さ方向と平行な向きとなるようにしたが、本発明によれば、バッテリ出力端子の板面がバッテリセルの長さ方向と直角な向きであってもよい。
(11)上記実施形態7及び8ではバッテリ出力端子がバッテリセルの上面と直角に突出する平板状であったが、本発明によれば、バッテリ出力端子はバッテリセルの上面から略L字形に屈曲した形態で突出してしてもよい。
(12)上記実施形態7及び8ではバッテリ出力端子が平板状をなし、その横断面形状が短辺に対して長辺が著しく長い細長い長方形をなす形態としたが、本発明によれば、バッテリ出力端子が角棒状をなし、その横断面形状が正方形又は正方形に近い長方形をなしていてもよい。
(13)上記実施形態9のバッテリ出力端子に端子金具を一体形成する構成は、実施形態1〜8にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】実施形態1のバッテリーの斜視図
【図2】バッテリ出力端子と端子金具の接続部分をあらわす部分拡大側面図
【図3】バッテリ出力端子と端子金具の接続部分をあらわす部分拡大平面図
【図4】バッテリ出力端子とバスバーの接続部分をあらわす部分拡大側面図
【図5】実施形態2のバッテリーの斜視図
【図6】バッテリ出力端子と端子金具の接続部分をあらわす部分拡大平面図
【図7】バッテリ出力端子と端子金具の接続部分をあらわす部分拡大側面図
【図8】実施形態3におけるバッテリ出力端子と端子金具の接続部分をあらわす部分拡大側面図
【図9】実施形態4におけるバッテリ出力端子と端子金具の接続部分をあらわす部分拡大平面図
【図10】バッテリ出力端子と端子金具の接続部分をあらわす部分拡大側面図
【図11】実施形態5におけるバッテリ出力端子と端子金具の接続部分をあらわす部分拡大平面図
【図12】実施形態6におけるバッテリ出力端子と端子金具の接続部分をあらわす部分拡大平面図
【図13】バッテリ出力端子と端子金具の接続部分をあらわす部分拡大側面図
【図14】実施形態7のバッテリ出力端子と端子金具の接続部分をあらわす斜視図
【図15】実施形態8のバッテリ出力端子と端子金具の接続部分をあらわす斜視図
【図16】実施形態9のバッテリ出力端子と端子金具の接続部分をあらわす斜視図
【符号の説明】
【0053】
10…バッテリー
11…バッテリセル
12A,12B…バッテリ出力端子(金属部材)
13A,13B…板状部
15…端子金具(金属部材)
16…板部
17…応力緩和部
20,23…規制治具
25…ダイス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリーに突出して設けたバッテリ出力端子に端子金具を導通可能に接続する方法であって、
重ね合わせた前記バッテリ出力端子と前記端子金具を冷間圧接によって接合することを特徴とするバッテリ出力端子と端子金具の接続方法。
【請求項2】
重ね合わせた前記バッテリ出力端子と前記端子金具を、重なり方向に且つ局部的にダイスで押圧して表面に凹部が形成されるように変形させることで接合することを特徴とする請求項1記載のバッテリ出力端子と端子金具の接続方法。
【請求項3】
前記バッテリ出力端子に板状部を形成するとともに、前記端子金具に板部を形成し、
重ね合わせた前記板状部と前記板部を、その裏面側が略平坦状に保たれるように支承した状態で表面を前記ダイスで押圧することを特徴とする請求項2記載のバッテリ出力端子と端子金具の接続方法。
【請求項4】
前記バッテリ出力端子を板状に形成するとともに、前記端子金具に板部を形成し、
重ね合わせた前記バッテリ出力端子と前記板部を、その裏面側が略平坦状に保たれるように支承した状態で表面を前記ダイスで押圧することを特徴とする請求項2記載のバッテリ出力端子と端子金具の接続方法。
【請求項5】
前記バッテリ出力端子と前記端子金具が前記ダイスの押圧方向に視た投影形状を拡大させるように変形するのを規制可能な規制治具を用い、
前記規制治具にセットした前記バッテリ出力端子と前記端子金具を前記ダイスで押圧することを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれかに記載のバッテリ出力端子と端子金具の接続方法。
【請求項6】
前記バッテリ出力端子と前記端子金具のうち硬度が高い側の金属部材を表面側に配置して前記ダイスで押圧することを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれかに記載のバッテリ出力端子と端子金具の接続方法。
【請求項7】
バッテリーに突出して設けたバッテリ出力端子に端子金具を導通可能に接続するための接続構造であって、
重ね合わせた前記バッテリ出力端子と前記端子金具が冷間圧接によって接合されていることを特徴とするバッテリ出力端子と端子金具の接続構造。
【請求項8】
重ね合わせた前記バッテリ出力端子と前記端子金具が、その重なり方向に局部的にダイスで押圧されることで表面に凹部が形成されるように変形させられた形態で接合されていることを特徴とする請求項7記載のバッテリ出力端子と端子金具の接続構造。
【請求項9】
前記バッテリ出力端子に板状部が形成されているとともに、前記端子金具に板部が形成され、
重ね合わせた前記板状部と前記板部が、その裏面側が略平坦状に保たれ且つ表面側に前記凹部が形成された形態で接合されていることを特徴とする請求項8記載のバッテリ出力端子と端子金具の接続構造。
【請求項10】
前記板状部が、前記バッテリ出力端子の外周から突出する形態とされていることを特徴とする請求項9記載のバッテリ出力端子と端子金具の接続構造。
【請求項11】
前記板状部が、前記バッテリ出力端子の一部を切欠することによって形成されていることを特徴とする請求項9記載のバッテリ出力端子と端子金具の接続構造。
【請求項12】
前記バッテリ出力端子が板状に形成されているとともに、前記端子金具に板部が形成され、
重ね合わせた前記バッテリ出力端子と前記板部が、その裏面側が略平坦状に保たれ且つ表面側に前記凹部が形成された形態で接合されていることを特徴とする請求項8記載のバッテリ出力端子と端子金具の接続構造。
【請求項13】
前記バッテリ出力端子と前記端子金具のうち硬度が高い側の金属部材が表面側に配置され、
前記硬度が高い側の金属部材の表面に前記凹部が形成された形態とされていることを特徴とする請求項8ないし請求項12のいずれかに記載のバッテリ出力端子と端子金具の接続構造。
【請求項14】
前記バッテリ出力端子が、並列配置されることでバッテリーを構成する複数のバッテリセルの外面に突出形成されたものであり、
前記端子金具が、異なる前記バッテリセルの前記バッテリ出力端子同士の間に差し渡される形態で接続されるものにおいて、
前記端子金具には、前記バッテリ出力端子との接続部の間において湾曲した形態とされた応力緩和部が形成されていることを特徴とする請求項7ないし請求項13のいずれかに記載のバッテリ出力端子と端子金具の接続構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−73266(P2007−73266A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−256941(P2005−256941)
【出願日】平成17年9月5日(2005.9.5)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】