説明

パーシステンス/匿名識別子を利用したネットワーク処理および情報処理システムおよび方法

グローバルな固有識別子(GUID)に関するネットワーク処理および情報処理システムおよび方法を開示する。1実施形態においては、固有の識別子(UID)をウェブバウンド要求に挿入する方法が提供される。この方法は、ブラウジングセッションに関するウェブバウンド要求を処理するコンテクストにおいて、MAC/ネットワークレイヤ処理中に、非個人/デバイス情報を抽出する段階と、非個人/デバイス情報に基づいて作成された匿名UIDを処理する段階と、UIDをウェブバウンド要求内のHTTPヘッダまたは他の拡張可能位置に挿入する段階とを備える。実施形態はさらに、UIDのグローバルパーシステンスを、MAC/ネットワークレイヤ処理中の非個人/デバイスデータのに応じて実行する段階を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2007年1月4日出願の米国仮特許出願番号第60/878,352の恩恵を享受しており、この内容の全体をここに参照として組み込む。
【背景技術】
【0002】
本発明は、GUID(グローバルな固有識別子)に関する情報処理に係り、より詳しくは、GUIDの生成、挿入、および/または利用に則った特徴に関する。
【0003】
ウェブまたは他のネットワーク関連の処理には、通常、ブラウジングセッションに関して等、ウェブバウンド要求を処理することが含まれる。既存の処理システムおよび方法は、要求を開始したデバイスまたはデバイスのユーザに関する有益な情報を取得するコンポーネントを含む場合がある。しかし、これらコンポーネントは、概して、要求に関する特定のユーザに関する、個人を識別できる情報(PII)を利用、または少なくとも取得および処理して、その情報の基礎としてクッキーまたは類似した機構に頼る。このような次第で、これらコンポーネントは、ユーザのプライバシーのレベルを、法律、公益および世論に則ったものに保ちながらも、概して意図した情報処理目的を達成することができない。
【0004】
現在のコンテンツ配信方法には、さらに、ユーザまたはウェブ利用の適切なプロファイリングという面での瑕疵も存在する。まず、サイトはそのサイトを訪れたユーザの行動をマークすることしかできない。これにより、ユーザ分析は、そのサイトとユーザとの限られた過去の経験に基づいた細切れ(compartmentalized)のものとなる。次に、ユーザは、対象とするコンテンツを配信するために読み取られることのできる前にマーカを設定するサイトを訪れる必要がある。最後に、モバイルコンピューティングの急激な上昇と継続的な成長にともない、このように限られたマーカ技術で記憶されたユーザプロファイルに関する情報は、急速に的外れのものとなり、多大に不正確になるきらいがある。例えば、ユーザの地理的位置情報は急速に変わりうる。故に、ルイジアナのニューオーリンズの店用の広告を現在はフランスのパリにいるユーザに向けて表示してもサーバリソースの無駄となりうる。他方、広告がフランスのパリにあるカフンまたはクレオールレストランに向けられた場合には非常に有益であろう。故に、ウェブサイトから独立して動的に更新可能且つリアルタイムに利用可能なユーザ関連の情報を持たないコンテンツ配信方法全てに瑕疵が存在する。
【0005】
広告コンテンツ配信業者が直面する課題をさらに複雑にしているのは、インターネットのユーザがバナーまたはポップアップウィンドウといった従来の広告技術を益々受け付けなくなっていることである。よって広告主は、コンテンツを戦略的に配置して表示することで広告をより示唆に富む方法で行うような、コンテンツの充実した広告方法に頼るようになってきている。コンテンツの豊富な広告法は、有効ではあるが、通常広いデータ帯域幅を必要とするので、コンテンツ配信業者はユーザプロファイル関連情報を処理したり、リアルタイムに対象決定を行ったりする時間的余裕がなくなる。さらに、昨今はプライバシーおよびデータセキュリティに関する懸念が顕著になっているので、多数のユーザがルーチンとして自身のコンピュータからクッキーおよび他のトラッキング情報を削除するようになっており、このような対象決定が不可能とは言わないまでも難しくなってきている。この結果、コンテンツサーバは、ラウンドロビン方式でウェブサイトとユーザとに提供されている固定コンテンツプールに頼り、対象を絞る努力を減らす、または全く行わないようになってきている。
【0006】
他の既存のシステムには、主に最も容易に操作されたコンテクストで(例えば、TCP/IPモデルのアプリケーションレイヤで)データを処理するコンポーネント(つまり、ハードウェア、ソフトウェア等)を含むものがある。このようなシステムは、その後、サービスプロバイダなどのエンティティが、クッキー等の識別子を、アプリケーションレイヤ処理を介して追加することを可能ならしめて、ウェブにアクセスする人およびその人のブラウジング履歴/習慣についての情報を集めさせる。これらシステムの欠点は、識別子が関係者、ウィルス対策ソフトウェア、クッキーのユーザフラッシュ、プライバシーソフトウェアによりリサイクルまたは削除される可能性があるので、ネットワーク処理および情報配信の全てのフェーズに亘りグローバルにパーシステンスな存在を保つことができないことである。
【0007】
既存のシステムおよび方法の別の欠点は、ユーザのクリック率に基づいた広告コンテンツの配信業者の収益モデル/収益源の利用に関する。つまり、収益源は、ユーザに提供された広告の数そのものではなくて、広告に反応したユーザの数によることが多い。故に一つには、対象を絞らないラウンドロビン方式の配信方式では各広告が多数のユーザに提供されるので、プール内の広告数および種類が制限される。またこれに加えて、対象を絞らない広告は概して低いクリック率となる場合が多いので広告主の収益が減る。
【0008】
まとめると、例えば、適切に非PII情報を抽出して匿名のGUIDを生成し、および/または、グローバルにパーシステンスな識別子(globally persistent identifier)を真のユーザプライバシを保つ方法に則った方法で利用して関連処理を行うことで、GUIDの生成、挿入および/または利用に則った特徴を可能とするシステムおよび方法が望まれている。
【発明の概要】
【0009】
本発明の実施形態によるシステム、方法、および製品は、GUIDに関するネットワーク処理および情報処理に係る。このようなシステム、方法、および製品の様々な実施形態を開示する。
【0010】
1実施形態においては、固有の識別子(UID)をウェブバウンド要求に挿入する方法が提供される。この方法は、ブラウジングセッションに関するウェブバウンド要求を処理するコンテクストにおいて、MAC/ネットワークレイヤ処理中に、非個人/デバイス情報を抽出する段階と、非個人/デバイス情報に基づいて作成された匿名UIDを処理する段階と、UIDをウェブバウンド要求内のHTTPヘッダまたは他の拡張可能位置に挿入する段階とを備える。実施形態はさらに、UIDのグローバルパーシステンスを、MAC/ネットワークレイヤ処理中の非個人/デバイスデータに応じて実行する段階を含む。
【0011】
前述の概略および以下の詳細な記載は、例示且つ説明にすぎず、本発明を記載に限定するものではない。ここに述べるものに加えて、さらなる特徴および/または変形例も提供する。例えば、本発明は、詳細な記載で以下に記載するさらなる幾つもの特徴の様々なコンビネーションおよびサブコンビネーションに関していてよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
添付図面は、本明細書の一部を構成し、本発明の実施形態および各側面を示しており、記載とともに、本発明の原理を説明する。
【図1】本革新に関する1以上の側面による例示的なコンピュータシステムのブロック図である。
【図2】本革新に関する1以上の側面による特徴および機能を示す例示的なコンピュータシステムの別のブロック図である。
【図3】本革新に関する1以上の側面による特徴および機能を示す例示的なコンピュータシステムのまた別のブロック図である。
【図4】本革新に関する1以上の側面による例示的な特徴および機能を示すチャートである。
【図5】本革新に関する1以上の側面による特徴および機能を示す例示的なコンピュータシステムのまた別のブロック図である。
【図6】本発明の1以上の実施形態による、ネットワーク処理および情報処理を実装する例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【図7】本革新に関する1以上の側面による特徴および機能を示す。
【図8】本革新に関する1以上の側面によるシステムを示す。
【図9】本革新に関する1以上の側面による例示的なシステムおよび特徴を示す。
【図10】本革新に関する1以上の側面による例示的なシステムおよび特徴を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
これから本発明の実施形態を詳細に記載していくが、その例は添付図面に示す。以下の記載で述べられた実装例は、請求された発明による全ての実装例を表すわけではない。それらは単に本発明に関する特定の側面による幾らかの例にすぎない。可能な限り、同じまたは同様の部分については図面に亘り同じ参照番号を用いている。
【0014】
多くのシステムおよび環境が、ネットワーク、ネットワーク処理、および関連する情報処理との関連で利用されている。これらシステムおよび環境は、以下で説明するハードウェア、ソフトウェア、およびファームウェアの様々な順列(permutation)を含む、様々なコンポーネントで実装することができる。本明細書に亘って開示するネットワーク処理および情報処理システムおよび方法の実施形態についてのシステムアーキテクチャ例を以下に述べる。
【0015】
図1は、本発明の1以上の実施形態による、例示的なネットワークベースのシステムのブロック図である。図1は、以下のハードウェアおよびソフトウェア部の例に関しているが、システムのコンポーネントは、任意の適切なユニット式または分散型のハードウェア、ソフトウェアおよび/またはファームウェアの組み合わせにより実装されうる。図1に示すシステムは、通常ワールドワイドウェブ等のネットワーク140を介して接続されたアクセスデバイス121A−121C、アクセスおよび/またはルーティング/接続デバイス(RCD)125Aおよび125B等の1以上のコンポーネント、およびルータまたはネットワーク管理コンポーネント110等の他の接続または分散型の処理コンポーネント、様々に実装されたGUIDコンポーネント180A−180C、および別のRCDコンポーネント130を含む。ネットワーク140を介したRCD、アクセスデバイス121A−121Cおよびそのユーザ、および他のコンポーネントの間のデータ処理を利用して、ここで開示する情報および固有の識別子(UID)処理の様々な側面が実装される。インターネットのユーザ/インターネット接続しているデバイスが、インターネットベースのコンテンツを取得するブラウジングセッションを開始、再開、または継続すると、ネットワーク内の幾らかのネットワーク接続許可デバイスが動作を開始する。
【0016】
例えば、アクセスデバイス121A−121Cのユーザ等からの、ネットワーク上のブラウジングセッションに関する要求が、アクセスデバイス121A−121Cから第1のRCDコンポーネント125Bへ送信されてよい。この後の第1のRCDコンポーネント125Bと、ルータまたはネットワーク管理コンポーネント110との間の通信は、ここで説明するGUID生成およびGUIDをウェブバウンド要求に挿入する段階を設定する。例えば、ウェブ/ネットワーク関連の要求に関してGUIを生成する方法は、ブラウジングセッションに関するウェブバウンド要求を処理するコンテクストにおいて、ウェブバウンド要求を開始したデバイスに関する情報を受信する段階と、MAC/ネットワークレイヤ処理中に特定の非個人/デバイス情報を抽出する段階と、を備え、非個人/デバイス情報は、デバイス/ユーザに関する1以上のデータアイテム、デバイスに関するデータ、デバイス上のソフトウェア、またはデバイス上に存在する任意のユーザ入力データを含み、本方法はさらに非個人/デバイス情報に基づいてパーシステンス/匿名GUIDを作成する段階を備えてよい。さらに、グローバルにパーシステンスなUIDを使用可能にすることは、MAC/ネットワークレイヤ処理中の非個人/デバイスデータの抽出に応じて相関する。さらに、UIDをウェブバウンド要求に挿入する方法は、ブラウジングセッションに関するウェブバウンド要求を処理するコンテクストにおいて、MAC/ネットワークレイヤ処理中に非個人/デバイス情報を抽出する段階と、非個人/デバイス情報に基づいて匿名UIDを作成する段階と、UIDをウェブバウンド要求内のHTTPヘッダまたは他の拡張可能位置に挿入する段階とを備える。ここでもまた、グローバルにパーシステンスなUIDを使用可能にすることは、MAC/ネットワークレイヤ処理中の非個人/デバイスデータの抽出に応じて相関する。
【0017】
これら動作部は、コンテンツ検索インターネット接続されたデバイスへのアクセスの認証、認可、および提供に係る。このプロセスの幾らかの実施形態においては、ネットワークの認証、認可、および提供部は、ここで記載する識別部へメッセージをトリガ/送信してよい。識別部はこれらトリガ/メッセージを利用してよく、これには、コンテンツ検索デバイスの匿名且つパーシステンスな識別/再識別に関する情報が含まれてよく、これにより新規でパーシステンス、匿名、およびGUI(パーシステンス且つ匿名のGUID)が作成される。これらトリガ/メッセージ部は、識別部により取得され、ネットワーク処理のOSI(Open Systems Interconnection)スタックのレイヤ2および3に広く存在する情報を含む。
【0018】
識別部は、ハードウェアまたはソフトウェアに具現化されてよく、さらに、認証部から受信したトリガ/メッセージおよびGUIDを処理して、それらを分類部への入力として提供してよい。分類部は、これら入力を利用して、これら入力、およびネットワークオペレータサブスクライバベースの地理的/人口学的/心理学的な足跡に関する他の一般的な匿名データに基づいてユーザ/ユーザデバイスの分類を行ってよい。分類部への入力のコンポーネントがOSIスタックのネットワークレイヤ&MACレイヤのみに広く存在するデータである場合、それらはインターネットベースのコンテンツの選択/最適化および提示に利用される他の識別方法に対して固有にパーシステンス(uniquely persistent)なものであってよい。分類部はさらに、本発明で詳述するように、これらデータを処理して、パーシステンス&匿名GUIDを作成する。これらGUIDは、数字、アルファベット、特殊文字、および/または、これら基本的な種類の識別子の組み合わせであってよい。文字の長さおよび数は、可変であってよい。ここで、および以下で述べる特徴の様々な側面を、図8および9に示す。
【0019】
示唆されている教示/教訓および分類部が累積するGUIDは、さらに、タグ付&マークアップ部へ搬送されてこれらデータがデータ処理要件に利用される。タグ付&マークアップ部は、この入力を分類部から取得して、これらデータを、ユーザ/ユーザデバイスが開始した要求を探すウェブバウンドコンテンツ/サービスへ挿入されるパラメータとして利用する。この挿入は、アプリケーション環境の性質に応じて、HTTP、TCP、SIP、VOIP等の異なる種類のプロトコルに対して行われてよい。この挿入は、OSIスタック実装の異なるレイヤ(おそらくは多数のレイヤ)に対して行うことができる。これらデータおよび挿入処理のネットワークベースの処理は、既存のウェブ提供技術が利用するレイヤ7/アプリケーションレイヤに実装されるクッキーに比して、ユーザ/ユーザデバイスの識別&分類を匿名且つパーシステンスにする。
【0020】
図1に示す実施形態においては、ルーティング/接続デバイス(RCD)は、第1のRCDコンポーネント125A(例えばアクセスポイント)および第2のRCDコンポーネント125B(例えばゲートウェイ、第1のルータ等)を有するが、尤もRCDはユニット式または分散型のシステム部として容易に実装されうる。
【0021】
ユーザプロファイル情報のような様々なシステムコンポーネントに記憶されている情報は、ネットワークに接続している、またはネットワークへの接続を試みるユーザ121からRCD125Aおよび125Bが収集した情報を利用してネットワーク140を介して更新されうる。幾らかの実施形態においては、RCDまたはルータは、特定のユーザまたはデバイスが前にシステムにアクセスしていた場合に、様々な情報提供コンポーネントに対して、ユーザおよびデバイスプロファイル情報を要求してよい。幾らかの実施形態においては、ユーザまたはデバイスプロファイル情報は、迅速なアクセスのためにローカルネットワークキャッシュ(不図示)へダウンロードされてよい。本発明による幾らかの実施形態においては、多数のルータおよび/またはサーバを、ネットワーク140を介して利用してよく、且つ、物理的および地理的に配信してよい。ネットワーク140はLAN(ローカルエリアネットワーク)、WAN(ワイドエリアネットワーク)、またはインターネットでありうる。さらに、ネットワークに関する要求は、アクセスデバイスのユーザに関連づけられてよく、この要求はユーザの明確な指示であってもよいし、または単にユーザの生来のアクセスデバイス機能の結果であってもよい。幾らかの実施形態においては、RCD125は、既存のアクセスポイント(AP)システム(一般的なプロバイダからの遠隔無線アクセスポイント/サーバ等)と整合していてよい。幾らかの実施形態においては、この情報処理システムは、さらに、有線技術とともに利用または実装されうる。このシステムの実施形態は、さらに、信号増幅器、外部アンテナ、信号分配器、および他の標準的機器をコンポーネントとして含んでよい。
【0022】
幾らかの実施形態においては、図1に示すサーバおよび関連するシステムは、標準的な市販のコンポーネント、ルータ、および/またはサーバクラスのコンピューティングコンポーネントであってよい。例えば、本発明のルータは、Cisco6500または7600ルータ、または他の製造業者のこれらに匹敵するルータとともに実装されてよく、ウェブサーバは、MS IISサーバまたは類似した種類のサーバであってよい。さらに、データベースの情報アクセスおよび/または提供機能を有する任意の他のプログラムまたはコードを利用することもできる。さらなる実施形態においては、システム、サーバ、および/またはシステム部は、SQL、XML、SOAP、ASP、およびHTTP等の言語を利用して、データ送信および処理を行うことができるが、任意の適切なプログラミング言語またはツールの利用も可能である。
【0023】
本発明のシステムおよび方法は、WiFi、WiMAX、および任意の携帯イサーネットネットワーク等の無線ネットワークを含む様々なネットワークへの実装が可能である。システムおよび方法はさらに、ケーブル、DSL、およびファイバーベースのブロードバンドネットワーク等の有線または他のネットワーク、または、有線ネットワークと無線ネットワークの任意の組み合わせ(例えばケーブルおよびWiFiの組み合わせ)に実装することができる。本発明のある実施形態は、ここで記載するように、無線/WiFiシステム(様々なWiFi802.11b/a/g/n携帯イサーネット規格に限られない)および関連する情報処理方法に係る。
【0024】
これら実施形態は、ユーザに関するアクセスデバイスについての情報を収集することによって、ユーザに関連する情報を収集および提供する。故にこの情報は、本質的に個人のプロファイルではないという意味において匿名であり、それらが利用するコンピューティングデバイスに関する情報である。この情報は、デバイス、デバイス上の一時的または恒常的なソフトウェア、デバイスに存在する任意のユ―ザ入力データ、または、他のデバイス固有データに関していてよい。これらデータ全ては、取得および維持され、且つ、MAC(メディアアクセスコントロール)アドレスのような固有の識別子(「識別子」または「UID」)でインデックスされて、リピータユーザからの情報を、同じデバイスがネットワークにアクセスする度に検証および強化してよい。取得される情報は、例えば、商業エンティティが通常求めるようなフルレンジの非制限情報でありうるが、本発明の特徴は、プライバシーおよびユーザトラストを対象とするような規制または地域法に準拠して、エンドユーザの名称、人種、電話番号、アドレス、および他の個人を識別できる情報が収集/開示されないことを命じる禁止に沿うべく、特定の非PII実装を可能にすることである。
【0025】
図1のシステムの実施形態はさらに、不図示のプロファイルエンジンを含みうるが、これは、固有の識別子データの処理機能、および/または、任意の他の固有のソフトウェアベースまたはハードウェアベースの識別子の処理機能を含む。プロファイルエンジンは、示されたコンポーネントのいずれかについてのサブコンポーネントであってもよいが、これも図1のシステム内のいずれかに分配されてよい。1以上の実施形態においては、プロファイルエンジンは、関連アクセスデバイスがネットワークに参加して、非個人/デバイス情報等のような他のユーザデータと連結される頻度および位置に基づいて識別子データ/ユーザをプロファイルするアルゴリズムを含んでよい。このようなプロファイル情報はプロセッサで相関付けされ、増分数値のような値で重み付けされ、その後、様々な追加的処理目的に割り当てられてよい。例えば、プロファイルグループまたはプールに配置され、その種類のユーザまたはユーザグループに興味をもつスポンサと相関付けられてよい。プールは、サーベイ関連のグループ分けであり、図5に関連して後で詳述する。ユーザがネットワークへの参加を要求すると、識別子は位置タグに関連付けられてよく、この情報に関連する要求を、その位置に相応しいスポンサとマッチングさせることができる。直接的または大まかに特定のユーザを対象とするコンテンツがこのようにして決定され、これには、その位置に関する情報を含む第三者データベースからのカスタマイズされたコンテンツも含まれる。例えば、カスタマイズされたコンテンツには、その位置自身、その位置に近い場所、娯楽、およびイベントに関する情報が含まれてよく、さらには、その地域で過去に行われた、または将来行われることの情報(例えば、過去のイベント、将来の地域またはコンサート関連の情報、地域のお店で予定されている販売イベント等)が含まれてもよい。
【0026】
これらさらなる実施形態によれば、これらプロファイル処理により、同じネットワークの各ユーザに固有の、関連性が高く、対象を絞り込まれた情報、広告または特定のサービスを提供することができる。さらに、あるユーザが繰り返しネットワークにアクセスすることによって、プロファイルエンジンは、そのユーザおよび関連するアクセスデバイスについてのネットワーク利用情報をより沢山収集することができるようになる。さらに、プロファイルエンジンは、その地域で宣伝を望む、その地域のスポンサまたは遠隔のスポンサにとって価値ある地域ゾーンごとのトレンドレートを決定してよい。これにより、地域の広告、地域のサービス宣伝・広告、および全国規模の広告主およびブランドが自分たちのコンテンツを同様の特徴を有する位置または位置グループによりカスタマイズすることができるようになる。
【0027】
幾らかの実施形態においては、コンテンツサーバがRCD125またはルータまたはネットワーク管理コンポーネント120から受信するユーザおよび/またはデバイスプロファイル情報は、例えばコンテンツサーバが広告コンポーネントからどの広告を取得するかを決定する際に利用されてよい。図2は、本発明の1以上の実施形態による例示的な対象を絞られた広告の特徴を示す代表的なアーキテクチャを示す。図2の実施形態は、ここで開示する対象を絞られた広告ビジネスメソッドおよびモデルに関するシステム、サイト、およびエンティティのうち幾らかの間の相互関係を示す。特に、図2は、これらの様々なシステム部およびエンティティに対する情報処理、およびそれらが行う情報処理についての基本アーキテクチャを示す。
【0028】
図3−4は、ネットワーク処理および情報配信の全てのフェーズに亘る識別子または固有の識別子情報の利用の例示的実装例である。本発明の技術によると、MACアドレスのような識別子または固有の識別子情報が、DTDサーバ160および関連するデータベースへ収集および送信されて、処理および再送信される。これら側面のさらなる詳細を、図6を参照しながら以下に示す。本発明のシステム、サーバ、およびソフトウェアはさらに、それらの匿名のユーザ実施形態という観点から、重要なデータを望むネットワークアクタへの付加価値に対して悪影響を与えずに明確なフォーマットでないMACアドレスに対して容易にアクセス、利用、および処理することができる。故に、本システムによると、暗号化、符号化、または壊れた、または禁止されていないフォーマットのMACアドレスが動的に均等に扱われる。例えば、明確でないMACに則った固有の識別子を、全ての残りのデータ関連付けおよび情報処理ステップを同じにしたままで、割り当てることができる。さらには、不明確なMACに合わせられた(keyed)重要または基本的なデータを生成および利用することができる。さらに、本システムおよびソフトウェアは、出力される固有の識別子情報を暗号化して、このようなデータ送信に内々に通じている他者が、本発明の通信およびプロトコルからMACアドレスを逆加工することができないようにする。
【0029】
コンテンツサーバ130によりコンテンツおよび広告情報が組み合わせられて、RCD125へ送られ、ユーザ121への送信に備える。幾らかの実施形態においては、RCD125はデバイス特徴に基づいてネットワーク170を介して受信されたコンテンツまたは広告を修正してよい。例えば、図5は、本発明の1以上の実施形態による、さらなる例示的な情報処理および配信コンポーネントを示す。図5は、識別子、MACアドレスを含む固有の識別子、および他の位置固有情報またはデバイス固有情報が、本発明の実装例において処理される様子を示す。しかしMACアドレスが本発明で利用可能な、または利用される唯一の位置識別子ではない。本発明のシステムは、LAT/LONG(緯度経度情報)を取得してよく、または、現行の無線メッシュネットワークシステムのいずれかでこのデータを本システムにパーズして、後に位置処理アルゴリズムに組み込んでもよい。ネットワーク接続上に痕跡を残している他の無線またはWiFiデバイス等のユーザに関する他のデバイスまたはデータポイントを評価して、その信号および位置を、位置パーズ処理および全ての他の情報処理および配信処理に統合してよい。さらに、図5の左上部分に示すように、オペレーティングシステム(「OS」)およびデバイスおよび/またはユーザの好適な言語も、MACアドレスの利用の有無に関わらず容易に収集することができる。同様に、クライアント121がハンドヘルドデバイスである場合、コンテンツの形式を、該ハンドヘルドデバイスのスクリーンその他の特徴によりよく適合するように修正してよい。
【0030】
さらに、上述のシステムは、様々な報告特徴および機能を含んでよい。例えば、UID、MAC等の識別子情報を利用してある位置から他の位置へのユーザの移動をトラッキングしてよく、識別子アルゴリズムエンジンを利用して、他の識別子関連の情報を処理および提供してよい。これら実施形態によると、識別子アルゴリズムエンジンは、利用時間(1または複数)、AP(アクセスポイント)位置、およびユーザプロファイルを含むデータベースに識別子を登録することができる。この機能の具体例を以下に示す。
【0031】
本革新のグローバル/システム全体という観点からの幾らかの側面によると、情報処理および配信(例えば図2−6、特に図4を参照のこと)の全ての段階で適用可能であるユーザ/ユーザデバイスについてのUIDおよび他の情報を、第三者ウェブサーバに伝送するが、この1例を、図6を参照して説明する。ユーザがハイブリッド/ウェブブラウジングソフトウェアを利用してウェブブラウジングセッション605を起動または再起動すると、ブラウジングソフトウェアは、ネットワーク610と通信を開始する。認証&認可を行うネットワーク部が必要な機能を行い、トリガ/警告をネットワークデバイス(例えばRCD等)へ送る。これらトリガは、リアルタイムに配信されてもされなくてもよく、セッション状態、セッションタイムアウト、および/またはユーザデバイス識別情報または幾らかのこのようなネットワークデータのスーパーセット等のパラメータを含みうる。
【0032】
これらトリガに基づいて、ネットワークデバイス(RCD)は、幾らかのパラメータ(例えば、MAC−ID,ネットワーク内の位置、時刻、デバイスの種類等)に基づいて、任意のブラウジングセッション615について任意のユーザ/ユーザデバイスに対するUIDを作成する。UIDは、暗号化処理等により更なる処理を受けることで、意図しない受信者による不正利用から保護される。暗号化アルゴリズムは、標準的な方法に基づいてもよいし、高レベルなセキュリティを維持する既知の方法の特殊な実施形態であってもよい。暗号化UIDを復号化する復号鍵およびアルゴリズムは、意図された受信者により共有されてもよい。UIDの利用を望む人たちは、ビジネス関係により同じ復号方法を取得してよい。任意の時間において、ネットワークデバイスは、デバイスのハードウェアおよびソフトウェア構成に基づいて数百または数千個のUIDを処理してよい。
【0033】
続いて、ユーザ/ユーザデバイスが、コンテンツおよびサービス取得のウェブバウンド要求をした場合、ネットワークデバイスはUID620を出力トラフィックへ追加する。本例においては、UIDを追加する処理は、ネットワークデバイスにより行われる。処理の特徴のなかには、ユーザ/ユーザデバイスに対して透過性を有するHTTP―Proxyの働きに類似しているものもある。UIDは、コンテンツ/サービスを取ってくるのに利用されるプロトコルに応じて異なるレイヤに追加されてよい。例えば、UIDは全ての出力要求のHTTPヘッダに追加されてよい。なお、UIDは、情報交換プロトコルに基づいて異なる方法で、異なる位置に追加されることが重要である。UIDは、受信者側で傍受が容易な位置に意図的に追加されうる。
【0034】
必要な段階でUIDを追加した後で、ネットワークデバイスは、要求を意図したウェブベースの宛先へ、および/または、サービスプロバイダ625へ転送し、情報交換処理を行わせる。本例によれば、ネットワークデバイスを経由する全てのトラフィックは、今ではUIDを含んでいることになる。ウェブベースの宛先、サービスプロバイダ、および他の第三者は、ウェブコンテンツ提供に利用される標準的なインタフェース(例えばApacheウェブサーバ)でトラフィックを受信する。この段階で、宛先であるウェブサーバは、既知の処理を利用して入力トラフィックからUIDを抽出してよい。例えば、UIDがHTTPヘッダに追加されている場合、抽出処理は、オペレーティングシステム、スクリーンサイズ、およびHTTPヘッダセットの一部である他の情報の決定に類似している。この復号化方法を利用することで、意図された受信者は識別子630に関する情報を入手することができる(例えば、必要な復号化方法を有さない受信者に対して、電子的にサーバをプロファイルする情報に対して、または、関連する第三者または他の配信手段により、利用に関係するUIDおよび必要情報を抽出することができる)。
【0035】
図7に示すように、プロファイルエンジンサーバは、データに対してプロファイルエンジンアルゴリズム705を実行してよい。プロファイルエンジンアルゴリズムは、スケーリング値カウンタシステムに基づいており、ここで値は識別子またはMACアドレスの全ての相互作用に対して与えられる(例えば、MACアドレスはネットワーク利用回数に対してプロファイルされてよく、または、調査質問回答によりプロファイルされてもよい)。プロファイルエンジンは、識別子を利用してプロファイルを構築する際、関連ビットバケットにも情報を格納する。その後、要求を、ルーズに(lose)関連付けられたビットバケットと対にして、スポンサ広告プロファイル(1以上)にマッピングする。最後に、各スポンサの関連付けを各位置で行う。この結果は、プロファイルエンジンデポジトリサーバ710に格納される。
【0036】
図10は、インターネットサービスプロバイダ(ISP)ネットワーク310に対して機能する本発明の1実施形態を示す。示されているように、ネットワーク310は、ユーザ/ユーザデバイス306A−306Dの大きなプールに対してインターネット接続サービスを提供する。このようなユーザ/ユーザデバイスの数は、1から無限まで大小変化しうるので、「ユーザ/デバイス#1」〜「ユーザ/デバイス#N」という範囲が定義される。本発明の新規性に基づいて、このようなISPネットワーク上のユーザ/ユーザデバイスがインターネットベースのコンテンツを探す際、RCDデバイス320はこれら要求をインターネット350へ、図示した装置経由で送信する。中間装置には、UIDを使用可能にするコンポーネント330および関連するRCD340が含まれてよいが、これらに限定されない。UIDを使用可能にするコンポーネント330が行うネットワーク処理の様々な段階において、パーシステンス/匿名UIDを全ての出力ウェブ宛要求に挿入する。これら要求は、HTTP、HTTPS、VOIP、SIP等のプロトコルを介して行われてよい。ネットワーク処理の異なる段階におけるこれらUIDの存在を「α」印で表す。
【0037】
このようなシステム処理全体に則り、ネットワーク処理および情報配信の全てのフェーズに亘るウェブ/ネットワーク関連要求に関する情報処理方法が開示される。本例示的方法は、デバイスおよび/またはデバイスに関連付けられたユーザを介して開始されたウェブ/ネットワーク関連要求を受信する段階を含みえて、ここで要求には、要求内のHTTPヘッダまたは他の拡張可能位置に含まれる匿名の識別子である固有の識別子が追加されており、本例示的方法はまた、UIDをUIDに関連付けられた情報プロバイダに送信する段階と、情報プロバイダを介してデバイスまたはユーザに関するプロファイル/識別情報を受信する段階とを含みうる。
【0038】
図10に例示するように、330で行われる処理を超えて、既存のネットワーク処理およびルーティングプロトコルおよび機器により、ウェブ宛要求がインターネット350へと転送される。さらに、段階330でUIDを追加された要求は、インターネットのインターネットワーキングコンポーネントを横切り、意図された受信者360、370、380、390、および395に配信される。ウェブサイトメーカ370、広告提供ネットワーク360、ウェブベースのコンテンツプロバイダ380、ウェブベースのサービスプロバイダ390、および他のウェブベースの受信者395等のこれら受信者は、標準的なインタフェースでこれらパーシステンスなUIDを受信する。利用されるウェブサーバのフロントエンドおよび他のこのようなハードウェアおよびソフトウェア処理コンポーネントのような標準的なインタフェースは、サービス配信を主な目的とする。これら受信者360、370、380、390、および395は、サービスの選択、最適化、および表示用にパーシステンスなUIDを利用してよい。
【0039】
本発明の1以上の実施形態によると、様々な情報収集処理方法が実行されうる。幾らかの例示的な当初の相互作用を思い起こすと、エンドユーザは、先ず、インターネットアクセスネットワークに接続して、ウェブブラウザを立ち上げてよい。ブラウザはコンピューティングデバイスのデフォルトのホームページへのアクセスが許されておらず、ネットワーク経由でDTDサーバ160に転送される。ハイパーテキストマークアップ、RADIUSアカウンティングレコード、またはバックチャネル通信を介したこの一番最初のハンドシェーク/データ交換から始まって、DTDサーバ160は、ユーザプロファイルおよびユーザ識別子情報を取得して、この情報のデータベースへの保存を開始する。この情報は既存のプロファイルへの新たなまたは簡単な追加であってよい。プロファイルは、UIDを個人へのプロキシとして利用することでユーザの匿名性を守る。データベースに格納されている情報は、特に時間/日付情報、最初のホームおよび/またはデフォルトのページ情報、サーバまたはアクセスポイントIPアドレスまたはIDから得られた位置情報、ユーザに固有の識別子情報(例えばMACアドレス)であってよく、さらなる情報が既存のユーザ/デバイス情報を交換すること、および/または将来の取引における参照用にUIDでインデックスされたこの第三者情報を格納することを望む第三者により提供されてよく、またさらに、DTDサーバ160がこの時点で取得した任意の他の情報も提供されてよい。調査およびプロファイルエンジン処理の結果、取得された情報に基づいて各ユーザに固有の調査質問が生成される。DTDサーバ160はその後、この調査質問を含む取引条件(T&C)ページのような第1のデータをユーザへ送信する。そしてユーザは、調査質問に回答して、「受諾」ボタンの選択等により契約条件を認めてよい。この受諾の受信に呼応して、DTDサーバ160が開通し、または、ネットワーク機器に対して、ユーザへのネットワーク接続を開通するよう指示してよい。DTDサーバ160はその後、調査回答および任意の新たなまたは関連するユーザ識別子情報をデータベースに格納する。DTDサーバ160は、ここで記載されるように、この新たな(例えば調査)情報に関するさらなる処理を行う。この更なる処理に応じて、DTDサーバ160は、ローカルサーバのクライアントポートを開通して(またはネットワークハードウェアに開通を指示して)、その個人用にカスタマイズされたコンポーネントを有するユーザの識別子情報に応じて決定されたスプラッシュページ(ランディングページとしても公知である)にユーザを導く。適切なスプラッシュページがネットワークキャッシュに取得および格納されてよい。最後に、アクセスデバイス位置に応じて決定されたローカルスプラッシュページがユーザのブラウザへ送られる。さらに、ユーザに送信されたコンテンツ全て(例えば第1のデータ、スプラッシュページ等)が、フォーマッティングされてよく、および/または、DTDサ−バ160が決定するユーザが利用する特定の種類のアクセスデバイスにインデックスされてよい。DTDが生成する累積プロファイルは、将来1以上のセッションで利用されるべくアクセスされうる。
【0040】
1例示的処理においては、DTDサーバ160は、ローカル契約条件(T&C)ページ要求をエンドユーザから受信する。これら最初の交換中に、以下の種類の情報がDTDサーバにより取得され、プロファイルエンジンへ記録されてよい、これら情報はつまり、ユーザMACアドレス、ローカルIPアドレス、デフォルトホームページURL、RCDおよび/またはネットワークデバイスID、ネットワークIPアドレス(例えばRCD、ネットワークデバイス等向け)、ローカルID、コンピュータ上のローカル言語、オペレーティングシステム/デバイス固有情報、ネスト要求ホームページ、調査結果、日付時間情報、および、アクセスデバイス、ユーザ行動から得られた他の情報、または、RCDでまたはRCDにより生成されるユーザに関する情報等である。
【0041】
次に、DTDサーバはDBと照合して、取得された識別子がこれに関する既存のプロファイル(プロファイルID)を有するか否かを調べる。プロファイルIDがない場合、識別子をプロファイルエンジンに加えて、プロファイルIDを割り当てる。そして位置IDを位置プロファイルデータベースと照合して、プロファイルタグがオンまたオフに設定されているかを調べる。識別されたユーザが既存のプロファイルを有しており、全ての調査質問に対する回答が記録されている場合、プロファイルタグがオフに設定される。プロファイルエンジンが未解答の調査質問に対する回答を必要としている場合、プロファイルタグはオンに設定される。プロファイルタグがオフに設定されている場合には、ローカルT&Cページが要求を発したユーザのブラウザへ転送される。
【0042】
プロファイルタグがオンに設定されている場合、位置T&CページはユーザプロファイルIDおよび必要な調査質問とマッチングされ、これらは、DTDサーバからの命令によりエンドユーザブラウザへ転送される。DTDサーバが識別子をネットワーク中でトラッキングしているので、エンドユーザは一度尋ねられた調査質問と同じものをネットワークのいかなる位置でも二度と見ることはない。
【0043】
次に、契約条件(T&C)を含む表紙(welcome page)等の第1のデータがエンドユーザへ送信される。このリターンページは、デバイスの機能に特化したデバイスの種類、スクリーンサイズ、およびフォーマットへ予めフォーマッティングされている。エンドユーザはその後、T&Cページの条件を受諾するか、拒絶するかを尋ねられる。ここでも調査質問が提供されている場合、ユーザは先へ進むにはこの質問に答える必要がある。
【0044】
ユーザが(T&Cに関して)不同意ボタンをクリックすると、ユーザブラウザは、ユーザに対してネットワークを切断する旨を要求する儀礼ページへ転送される。または、処理コンポーネントは、不同意ボタンがクリックされると、フルサービスに満たないウェブ体験を提供してもよい。例えば、DTDサーバは、ネットワーク上のユーザの時間または帯域幅を制限してよく、または、契約条件の同意により提供されるものと比較して、提供するプライオリティ、トラフィック、および/または他の性能特性を低減させてもよい。場合によっては、これら制限は、基本的なウェブブラウジングを許可しつつ、仮想プライベートネットワークをブロックすることで実装されてよく、故に、法人ユーザ等のユーザは、電子メールへのアクセス、並びに、このようなネットワークに関する他の重要な特徴の利用ができなくなる。制限は、ジッタおよび/または遅延を、VoIP性能およびビデオサービスのリアルタイムストリーミングが実行可能ではない、または満足のいくものではないが、ウェブのブラウジングは依然可能であるといった程度に導入することで実装されてもよい。
【0045】
ユーザが「同意」ボタンをクリックすると、別の要求がDTDサーバに送られて、ユーザの保留状態をアクティブ状態にして、インターネットが自由に利用可能な状態にする。これは、アクセスネットワーク利用の未制限のモードであり、これによりユーザは、インターネットの全ての特徴および機能を利用することができるようになる。しかし、アクセスは依然として、所定のおよび/またはリアルタイムのアクセス制御システムにより節制されうる。このような節制または制御により、実際の帯域幅および他の性能特性を考慮に入れることができるようになりうる。例えば、VPNアクセスを制限するような識別子がネットワークに予めプログラミングされている場合、特定のユーザアクセスのポリシーは全てこの段階で実装されうる。次に、スプラッシュページをユーザに送信して、接続を開始する。
【0046】
さらなる処理においては、DTDサーバは、要求と、要求が行われた時間とを、関連データベースに登録してよい。要求が調査質問への回答を含む場合には、それらがプロファイルエンジンに転送されて、そのユーザについてプロファイルエンジンに既に格納されているデータについて調査回答を更新してよい。
【0047】
ここで、DTDサーバは、ネットワークデバイスに対して幾らかのコマンドを送信して、保留状態からアクティブ状態にして、識別子毎のアップロードおよびダウンロード帯域幅スピードを設定して、ユーザのセッションがそのネットワークについて期限切れとなる有効期限を設定してよい。
【0048】
次に、ユーザの位置IDをチェックして、その位置に関連付けられているスポンサがあるか否かを調べる。スポンサがなければ、一般的なローカルスプラッシュページを、要求を出したユーザへ送る。スポンサが、位置プロファイルデータベースに基づいて位置IDに関連付けられている場合、関連するローカル情報を有するスプラッシュページ、およびユーザのプロファイルIDに基づき対象が絞られた広告をユーザへ送る。
【0049】
ここでも、プロファイルエンジンサーバは、データに対してプロファイルエンジンアルゴリズムを施してよい。プロファイルエンジンアルゴリズムは、スケーリング値カウンタシステムに基づいており、ここで値は識別子またはMACアドレスの全ての相互作用に対して与えられる(例えば、MACアドレスはネットワーク利用回数に対してプロファイルされてよく、または、調査質問回答によりプロファイルされてもよい)。プロファイルエンジンは、識別子を利用してプロファイルを構築する際、関連ビットバケットにも情報を格納する。その後、要求を、ルーズに(lose)関連付けられたビットバケットと対にして、スポンサ広告プロファイル(1以上)にマッピングする。最後に、各スポンサの関連付けを各位置で行う。この結果は、プロファイルエンジンデポジトリサーバに格納される。
【0050】
特に上述の無線実装に関しては、本発明は、直接アクセス、位置、トラフィック、およびネットワーク処理に関する特定の利点を提供する。直接アクセスに関しては、本発明は、顧客に対して直接接続を提供することで、第三者がコンテンツ配信に関与しないようにして、且つ、ライセンシー/サブスクライバ/ベンダを、顧客との各全ての通信(例えばページ、フラッシュページ、検索等)の開始点へ導くことができる。位置に関しては、本発明は、顧客の正確な位置を提供し、関連広告および情報に非常に大きな価値を与える。つまり、情報が顧客にとって細分化されるほど、広告への価値も高くなる、ということである(例えば、対象とされる広告および他の通信について)。また、地域、郵便番号等の、より一般的な位置を顧客に提供することで、ユーザの匿名性を保護してよい。トラフィック面の考慮からは、ここで提示するコストメソドロジーにおいては、コストが顕著に優位な(competitive)バリアとして働くので、アクセス利便性(accessibility)が高くなる。特に、本発明のメソドロジーの実施形態は、エンドユーザに対して何かの直接収益を要求することなく、ユーザによる自由なアクセスを可能とする(尤も各申し込み(subscription)には料金が発生しうるが)。故に、トラフィックの最大化という観点においては、これら実施形態は、(1)キャリアクラスであり、(2)ログオンが容易であり、(3)ユビキタスであるネットワークでは特に有益である。最後に、ネットワーク処理に関しては、本メソドロジーは、この性質の従来のネットワークアクセスに関する比較的低い機器コストを提供しつつも、この品質のネットワークの実装/管理の出費を抑えることができる。
【0051】
ここで記載する技術は、WiFiネットワークの処理(特に、WiFi技術に密接に関連する企業)に適用されて特に有用性がある。本発明のシステムおよび方法は、ネットワーク管理および処理、データ収集および集約、ユーザの人口統計学上の情報(user demographics)、位置および他の情報、およびWiFiネットワーク利用(要約、集約、さらにはリアルタイムにおいても)の報告等の分野で多くの利点を提供する。例えば、WiFiの実施形態は、サービスプロバイダ、ポータル、およびインターネット広告仲介者に対して特別な利用可能性がある。
【0052】
例えば、これらWiFiの実施形態は、VoIP(voice over IP)インターネット電話通信企業のようなサービスプロバイダに対して、ログインに際した電話機の認証/認可、統計および課金に際した電話呼び出しのログイン(logging of the calls for statistics and billing)、ネットワーク管理(例えば帯域幅、ポート等)、およびセキュリティ管理(例えばファイヤウォール、不要な第三者を削除すること等)等の、固有の利点を提供する。これらWiFiの実施形態はさらに、ポータルに対して、リアルタイムにユーザの人口統計学上のデータおよび位置を提供することで速やかな、対象を絞った広告を可能とする、等の顕著な利点を提供する。これらWiFiの実施形態はさらに、インターネット広告仲介者に対して、広告(例えばバナー)をウェブページに表示することに関与する多くのレイヤのサービスプロバイダ全てに対して適用可能な情報管理のような顕著な利点を提供する。
【0053】
別の実装例においては、実施形態は、クリック詐欺、またはネットワークのユーザが行う他の対象動作を阻止する一助となりうる。ここで、DTDサーバ160は、ネットワーク上の全てのデバイスの識別子(MACアドレスのような)に関する情報を有する。この情報は、累積クリック数(広告に対する、またはマーケティングメディアに対する)と関連付けられていてよく、これは後に異常な数のクリックが起こったとき、さらなるチェックのトリガとして利用することができる。これにより、ネットワークのオペレータは、例えば、このような異常な行動についての情報を提供することができるようにもなる。これは、総クリック数が、特定のウェブサイトおよび/または特定の広告またはコンテンツに対するクリック数からトレースされることがある、という観点から重要である場合がある。この結果、本発明は、警告機構として利用可能であるとともに、クリック詐欺をモニタおよび阻止するトラッキング機構としても利用可能である。加えて、必要であれば、違反者のデバイスのネットワークへのアクセスを、その識別子に基づいて阻止することができ、これによりこのユーザは、ネットワークへのアクセス、不正および違反を続けることができなくなる。
【0054】
更なる実装例においては、実施形態はさらに、セキュリティおよびアクセス制御の分野で利点を提供しうる。ここでも、ユーザ識別子(MACアドレス等)がネットワークで公知なので、それらは動的データベースにマッピングされ、これらが、ネットワーク、ウェブサイト、および/または、ネットワーク(1以上)上の特定のクラスのデジタルコンテンツへのアクセスについての物理マシン検証の二次機構として利用される。DTDサーバは、全てのデバイスのデータベースを有するので、多数の第三者データベースとのインタフェースが可能である。例えば、ネットワーク全体または特定の地理的位置のみに向けられたものなどの緊急応答状況においてはネットワークへのアクセスに高いプライオリティを有する許可を与えられたユーザのデータベースとインタフェースを行ってよい。故に、多数のクラスのアクセス、規則、シンタックス、およびこれらデータベース同士の関連付けが、DTDサーバ内で行われ、これによりネットワークは、これらデータベースの固有の組み合わせに基づいてサービスおよびコンテンツへのアクセスについてのインテリジェントな規則を作成することができ、これらをデバイスの識別子に適用することができるようになる。
【0055】
また別の例示的実装例においては、本発明はさらに、規則に基づくコンテンツブロック分野で利点を提供することができる。特に、何も望まれていない場合にはDTDサーバを利用して「ゼロ」コンテンツを配信するよう徹底してもよい。この機能は、例えば、ネットワークTV放映が世界の特定の地域で特定の放送時間帯に予定されている場合、または、映画および他のデジタルコンテンツ(音楽等)がネットワークにおいて注意深く制御されてリリースされている場合において、適用可能である。この種類のコンテンツに規則を関連付けておくことで、DTDサーバは、ユーザが適切なコンテンツの受信および再生権を有するか否かを判断することができる。このような権利は、従来のDRM技術のみに基づいておらず、コンテンツプロバイダが特定できる時間、位置、および他のパラメータに基づいている。例えば、オンラインのプログラムがオーストラリアでリリースされ、数時間後にニューヨークでリリースされる予定である場合、コンテンツプロバイダは、コンテンツに対して、コンテンツ作成者/配信業者が決定する適切なリリース時間までダウンロード不可能である、および/または、再生不可能である旨をタグとして付してよい。特定のユーザ識別子の利用により、識別子およびDTDサーバをデータベースインタフェース経由でコンテンツ配信業者が実施するコンテンツ権および規則と関連付けることで、デジタル権管理レイヤの実施をネットワーク経由で徹底することができる。
【0056】
1実施形態においては、ウェブ/ネットワーク関連要求に関するGUIDを生成する方法において、ブラウジングセッションに関するウェブバウンド要求を処理するコンテクストにおいて、ウェブバウンド要求を開始したデバイスに関する情報を受信する段階と、MAC/ネットワークレイヤ処理中に非個人/デバイス情報を抽出する段階とを備え、ここで非個人/デバイス情報はデバイス/ユーザ、デバイスに関するデータ、デバイス上のソフトウェア、またはデバイス上に存在するユーザ/入力データを含み、方法は、「非個人/デバイス情報」に基づいて匿名GUIDを生成する段階をさらに備え、GUIDのグローバルパーシステンスは、MAC/ネットワークレイヤ処理中の非個人/デバイスデータの抽出に応じて実行される。この方法において、非個人/デバイス情報は、デバイスのハードウェアアドレスを含みうる。この方法はさらに、中央デポジトリに匿名GUIDを格納する段階を備え、この中央デポジトリはさらに、非個人/デバイス情報を更新するインタフェースをさらに備えてよく、さらに顧客認証部を備えてよい。この実施形態の方法はさらに、分散型デポジトリに匿名GUIDを格納する段階を備えてよく、分散型デポジトリは、さらに、非個人/デバイス情報を更新するインタフェースをさらに備えてよく、分散型デポジトリはさらに顧客認証部を備える。
【0057】
1実施形態においては、ネットワーク関連の固有の識別子(UID)をウェブバウンド要求に挿入する方法は、ブラウジングセッションに関するウェブバウンド要求を処理するコンテクストにおいて、MAC/ネットワークレイヤ処理中に非個人/デバイス情報を抽出する段階と、非個人/デバイス情報に基づいて生成された匿名UIDを処理する段階と、匿名UIDをウェブバウンド要求のHTTPヘッダまたは他の拡張可能位置に挿入する段階と、を備え、ここでUIDのグローバルパーシステンスは、MAC/ネットワークレイヤ処理中の非個人/デバイスデータの抽出に応じて実行される。この方法においては、非個人/デバイスデータは、地理的データ、人口学的データ、心理学的データ、および/または行動属性を含みうる。
【0058】
実施形態は、ウェブ/ネットワーク関連要求に関する情報処理方法に関しており、本方法は、デバイスおよび/またはデバイスに関するユーザが開始したウェブ/ネットワーク関連要求を受信する段階を備え、ここで要求には、要求中のHTTPヘッダまたは他の拡張可能位置に含まれる匿名識別子である固有の識別子(UID)が追加され、本方法はさらに、UIDをUIDに関する情報プロバイダに送信する段階と、デバイスまたはユーザに関するプロファイル/識別情報を、情報プロバイダを介して受信する段階とを備え、UIDのグローバルパーシステンスおよび受信されたプロファイル/識別情報の匿名性は、MAC/ネットワークレイヤ処理中の非個人/デバイスデータの抽出に応じて実行される。この方法においては、中央デポジトリとは区別されるインタフェースを介して受信された、または分散型デポジトリとは区別されるインタフェースを介して受信されたプロファイル/識別情報が、中央デポジトリ、分散型デポジトリに格納されてよい。
【0059】
1実施形態においては、ここで記載する機能コンポーネントは、ルータまたは、ネットワークシステムの1以上の処理部をインターコネクトする機能を有する同様の接続デバイス内にプログラミングされた機能として実装されうる。
【0060】
本記載において、コンポーネント、モジュール、および機能部といった用語は、様々な方法で実装されうる任意の種類の論理または機能処理またはブロックのことを表していてよい。例えば、様々なブロックの機能が、互いに任意の他の数のモジュールと組み合わせられてよい。各モジュールは、有形物であるメモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ、読み取り専用メモリ、CD−ROMメモリ、ハードディスクドライブ)に格納されるソフトウェアプログラムとして実装されることができ、中央処理装置により読み取られて、本発明の機能を実装することができる。あるいは、モジュールは、汎用コンピュータに、または、送信搬送波を介してグラフィック処理ハードウェアに送信されるプログラミング命令を有してよい。さらに、モジュールは、本発明が含む機能を実装するハードウェアロジック回路として実装することができる。
【0061】
ここで開示するように、本発明の実施形態および特徴は、コンピュータハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアによる実装が可能である。例えば、ここで開示するシステムおよび方法は、さらにデータベース、デジタル電子回路、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせを含むコンピュータ等のデータプロセッサを含む様々な形態に具体化されてよい。さらに、幾らかの開示された実装例においては本発明によるソフトウェア、システム、および方法などのコンポーネントが記載されているが、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアの任意の組み合わせも実装が可能である。さらに、上述の特徴、および本発明の他の側面および原理は、様々な環境での実装が可能である。このような環境および関連するアプリケーションは、特に本発明による様々な処理および動作を行うよう特化させてよく、または、必要な機能を提供すべくコードにより選択的に起動またはリコンフィギュレーションされる汎用コンピュータまたはコンピューティングプラットフォームを含んでよい。ここに開示した処理は、潜在的に特定のコンピュータ、ネットワーク、アーキテクチャ、環境、または他の装置に関するものではなく、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアの任意の組み合わせによる実装が可能である。例えば、様々な汎用マシンを本発明の教示に則り記述されたプログラムとともに利用してよく、または、必要な方法および技術を実行する専用装置またはシステムを構築する目的に、より適している場合がある。
【0062】
ここで記載した方法およびシステムの様々な側面は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルアレイロジック(PAL)デバイス、電気プログラマブルロジックおよびメモリデバイスおよび標準のセルベースのデバイス(standard cell-based device)、および特定用途向けIC等のプログラマブルロジックデバイス(PLD)を含む様々な回路のうち任意のものへプログラミングされた機能としての実装が可能である。側面を実装する可能性としてこの他に、メモリデバイス、メモリ(EEPROM)を有するマイクロコントローラ、エンベデッドマイクロプロセッサ、ファームウェア、ソフトウェア等が含まれうる。さらに、側面は、ソフトウェアベースの回路エミュレーション、個別論理(discrete logic)(シーケンシャルおよび組み合わせ)、カスタムデバイス、ファジー(ニュートラル)理論、量子デバイス、および、上述の種類のデバイスのうち任意のもの同士の組み合わせを有するマイクロプロセッサに具現化することができる。基礎にあるデバイス技術を、CMOS等のMOSFET技術、ECL等のバイポーラ技術、ポリマー技術(例えば、シリコン共役ポリマーおよび金属共役ポリマー金属構造)、アナログおよびデジタルミックス(mixed analog and digital)等を例とする様々な種類のコンポーネントに利用することができる。
【0063】
ここで開示する様々な機能は、任意の数のハードウェア、ファームウェアの組み合わせ、および/または、それらの行動、レジスタ伝導、ロジックコンポーネント、および/または他の特性において、様々な機械読み取り可能な媒体またはコンピュータ読み取り可能な媒体に具現化されるデータおよび/または命令を利用して記述されうることに留意されたい。このようにフォーマッティングされたデータおよび/または命令が具現化されたコンピュータ読み取り可能な媒体には、様々な形式の不揮発性記憶媒体(例えば、光学、磁気、または半導体記憶媒体)およびこのようにフォーマッティングされたデータおよび/または命令を、無線、光学、または有線信号媒体またはそれらの任意の組み合わせにより伝送するのに利用されうる搬送波が含まれるがそれらに限られない。このようにフォーマッティングされたデータおよび/または命令を搬送波で伝送する例としては、インターネット経由(アップロード、ダウンロード、電子メール経由等)、および/または、1以上のデータ伝送プロトコル(例えばHTTP、FTP、SMTP等)を介した他のコンピュータネットワーク経由の伝送が含まれるが、それらに限られない。
【0064】
そのコンテクストから明らかにそうではないと分かる場合を除いて、本記載および請求項にわたって、「含む(comprise)、(comprising)」等の用語は、排他的および網羅的な意味ではなくて、包括的な意味で捉えられるべきである、つまり、「…を含むが、それらに限られない(including, but not limited to)」といった意味で捉えられるべきである。さらに単数形または複数形を利用する用語は、それぞれ複数または単数を含む。加えて、「ここで(herein」「…の下で(hereunder)」「上(above)」「下(below)」という用語およびその派生語は、本出願全体のことを意味しており、本出願の特定の箇所のことを意味しているのではない。「または(or)」という用語が2以上のアイテムのリストについて用いられている場合、その用語は、その用語に関して以下の解釈全てを網羅している、すなわち、そのリストのアイテムのうちいずれか、そのリストの全てのアイテム、およびそのリストのアイテムの任意の組み合わせ、が網羅されている。
【0065】
本発明の他の実施形態も、本明細書を読み、開示されている発明を実施する中で当業者には明らかとなる。明細書および例は、あくまで例示を意図しており、本発明の真の範囲および精神は、上述の開示および以下の発明の1以上の実施形態の範囲を記載するパラグラフにより示されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のウェブ関連の要求に関するグローバルな固有識別子(GUID)を処理するシステムであって、
ウェブ関連の要求を開始したデバイスに関する情報を受信する手段と、
前記ウェブ関連の要求のネットワークレイヤ処理中に、非個人/デバイス情報を抽出する手段と、
前記非個人/デバイス情報に基づいて匿名GUIDを作成する手段と、を備え、
前記非個人/デバイス情報は、デバイス/ユーザに関連付けられたデータアイテム、前記デバイスに関するデータ、前記デバイス上のソフトウェア、または前記デバイスに存在する任意のユーザ/入力データのうち1以上を含み、
前記GUIDのグローバルパーシステンスは、前記ネットワークレイヤ処理中の非個人/デバイスデータの抽出に応じて実行される、システム。
【請求項2】
前記非個人/デバイス情報は、前記デバイスのハードウェアアドレスを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記匿名GUIDを中央デポジトリに格納する手段をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記中央デポジトリは、前記非個人/デバイス情報を更新するインタフェースをさらに含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記中央デポジトリは、顧客認証部をさらに含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記匿名GUIDを分配型デポジトリに格納する手段をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記分配型デポジトリは、前記非個人/デバイス情報を更新するインタフェースをさらに含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記分配型デポジトリは、顧客認証部をさらに含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項9】
前記GUIDの前記グローバルパーシステンスは、前記デバイスをグローバルネットワークを介して1以上の他のコンピューティングデバイスに連結するインターコネクションデバイスに存在するハードウェア回路を介して実行される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記インターコネクションデバイスは、ルータコンポーネントを含み、前記グローバルネットワークはインターネットを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記ネットワークレイヤ処理は、メディアアクセスコントロールアドレス処理を含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
ネットワーク関連の固有の識別子(UID)をウェブバウンド要求に挿入する方法であって、
MACアドレスレイヤ処理中に非個人/デバイス情報を抽出する段階と、
前記非個人/デバイス情報に基づいて生成された匿名UIDを処理する段階と、
前記匿名UIDを、前記ウェブバウンド要求内のHTTPヘッダまたは他の拡張可能位置に挿入する段階と、を備え、
前記UIDのグローバルパーシステンスは、MACアドレスレイヤ処理中の非個人/デバイスデータの抽出に応じて実行される、方法。
【請求項13】
非個人/デバイスデータは、地理的データを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
非個人/デバイスデータは、人口学的データを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
非個人/デバイスデータは、心理学的データを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
非個人/デバイスデータは、行動属性を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
複数のウェブ/ネットワーク関連の要求に関する情報を処理する方法であって、
デバイスおよび/またはデバイスに関するユーザを介して開始されたウェブ/ネットワーク関連の要求であって、HTTPヘッダまたは他の拡張可能位置に含まれる匿名識別子である固有の識別子(UID)を追加されている要求を受信する段階と、
前記UIDに関連付けられた情報プロバイダに前記UIDを送信する段階と、
前記情報プロバイダを介して、前記デバイスまたは前記ユーザに関するプロファイル/識別情報を受信する段階と、を備え、
前記UIDのグローバルパーシステンスおよび受信された前記プロファイル/識別情報の匿名性は、MAC/ネットワークレイヤ処理中の非個人/デバイスデータの抽出に応じて実行される、方法。
【請求項18】
前記プロファイル/識別情報は、中央デポジトリに格納されている、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記プロファイル/識別情報は、前記中央デポジトリとは区別されるインタフェースを介して受信される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記プロファイル/識別情報は、分散型デポジトリに格納されている、請求項12に記載の方法。
【請求項21】
前記プロファイル/識別情報は、前記分散型デポジトリとは区別されるインタフェースを介して受信される、請求項12に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2010−515977(P2010−515977A)
【公表日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−544990(P2009−544990)
【出願日】平成20年1月4日(2008.1.4)
【国際出願番号】PCT/US2008/050247
【国際公開番号】WO2008/086190
【国際公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【出願人】(509189101)フィーバ テクノロジー、インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】