説明

ファイル管理システム、画像読取装置、画像表示装置、及び画像表示プログラム

【課題】 ある原稿を複数の解像度で読み込んだとした場合におけるそれぞれの正確なスキャンデータ量及び画像品質を簡単に把握することができようにする。
【解決手段】 複合機のスキャナ部が最高解像度で読み取ったスキャンデータを(S2)、スキャンデータ変換部が別の解像度に変換し(S4)、プロパティ情報検出部が変換前後の各スキャンデータの解像度及びデータ量を含むプロパティ情報を検出し(S5)、スキャンデータ送信部は各スキャンデータについての解像度をPCに送信する(S7)。PCでは、当該各解像度を表示制御部がディスプレイに一覧表示させ(SS3)、ユーザが所望解像度を選択すると(SS4でYES)、当該選択指示を指示送信部が複合機に送信する(SS5)。複合機は、当該指示が示す解像度のスキャンデータ及びそのデータ量をPCに送信し(S9)、PCは、当該スキャンデータ及びデータ量をディスプレイに表示する(SS6)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファイル管理システム、画像読取装置、画像表示装置、及び画像表示プログラムに関し、特に、スキャンデータ保存時の解像度を設定する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、特許文献1に示されるように、スキャナによって原稿を複数の解像度で読み取った場合の各スキャンデータ量を、ネットワーク上のコンピュータに表示させるネットワークスキャナ装置が提案されている。このネットワークスキャナ装置としてのデジタル複合機1は、制御部10が、スキャナ部24によって設定解像度で読み取られた原稿のスキャンデータ量を、この設定解像度以外の解像度で読み取った場合の値に換算し、設定解像度で読み取った原稿のスキャンデータ量と当該換算値とを、デジタル複合機1の表示パネル20に表示するように構成されている。
【特許文献1】特開2004−221826号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記ネットワークスキャナ装置の場合、ある原稿を複数の解像度で読み込んだ場合におけるそれぞれのスキャンデータ量は把握できるが、これら複数の解像度からなる各スキャンデータの画像品質、すなわち、どの程度の鮮明さで画像が表示又は印刷等されるかまで把握することはできない。
【0004】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、ある原稿を複数の解像度で読み込んだとした場合のそれぞれの正確なスキャンデータ量及び画像品質を簡単に把握することができるようにすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に記載の発明は、スキャンデータを記憶可能な1以上の画像読取装置と、当該画像読取装置から受信した前記スキャンデータが表示される表示手段を有し、当該画像読取装置にネットワークを介して接続された1以上のコンピュータとを備えるファイル管理システムであって、
前記画像読取装置は、予定された解像度で原稿上の画像を読み取るスキャナ手段と、このスキャナ手段によって読み取られたスキャンデータを、上記とは別の予め定められた解像度に変換するスキャンデータ変換手段と、前記スキャンデータ変換手段による変換前後のスキャンデータについての解像度及びデータ量を含むプロパティ情報を検出するプロパティ情報検出手段と、前記変換前後のスキャンデータ又はこれらについてのプロパティ情報を前記コンピュータに送信するスキャンデータ送信手段とを有し、
前記コンピュータは、前記画像読取装置のスキャンデータ送信手段から受信した前記各スキャンデータのプロパティ情報に基づいて、前記各スキャンデータの解像度一覧を前記表示手段に表示させる第1表示制御手段と、この第1表示制御手段によって前記表示手段に表示される解像度一覧からユーザ所望解像度の選択を受け付ける解像度選択受付手段と、この解像度選択受付手段によって受け付けられた解像度からなるスキャンデータの送信要求指示を前記画像読取装置に送信する指示送信手段とを有し、
前記画像読取装置のスキャンデータ送信手段は、前記コンピュータの指示送信手段から送信されてくる前記指示が示す解像度のスキャンデータを前記コンピュータに送信し、前記コンピュータには、当該画像読取装置のスキャンデータ送信手段から送信されてきたスキャンデータ、及び前記プロパティ情報に基づく当該スキャンデータのデータ量を前記表示手段に表示させる第2表示制御手段が備えられているものである。
【0006】
この構成では、画像読取装置のスキャナ手段が予定された解像度で読み取ったスキャンデータを、これとは別の異なる解像度にスキャンデータ変換手段が変換し、プロパティ情報検出手段は、これら変換前後のスキャンデータについてのプロパティ情報を検出し、スキャンデータ送信手段がこれら各プロパティ情報をコンピュータに送信する。コンピュータでは、当該プロパティ情報をプロパティ情報受信手段が受信し、このプロパティ情報に基づいて第1表示制御手段が各スキャンデータの解像度を表示手段に表示させる。この表示後、解像度選択受付手段がユーザ所望解像度の選択を受け付けると、当該選択された解像度からなるスキャンデータの送信要求指示が、送信指示送信手段から画像読取装置に送信される。画像読取装置では、スキャンデータ送信手段が、コンピュータからの指示が示す解像度のスキャンデータをコンピュータに送信し、これに対応して、コンピュータでは、第2表示制御手段が当該スキャンデータ及び当該スキャンデータについてのデータ量を表示手段に表示させる。
【0007】
なお、上記プロパティ情報に含まれる解像度及びデータ量は、上記プロパティ情報受信手段が、両者を一度に画像読取装置から受信するようにしてもよいし、必要に応じたタイミングで別々に受信するようにしてもよい。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のファイル管理システムであって、前記コンピュータは、前記スキャンデータを記憶可能な記憶手段と、前記第2表示制御手段によって前記表示手段に表示されているスキャンデータの保存指示を受け付ける保存指示受付手段と、前記保存指示受付手段によって前記スキャンデータの保存指示が受け付けられたとき、当該スキャンデータを前記記憶手段に保存させる制御手段と
を更に備えるものである。
【0009】
この構成では、表示手段に表示されているスキャンデータの保存指示が保存指示受付手段によって受け付けられると、当該表示がされており既にコンピュータ側に受信されているスキャンデータが制御手段によって直ちに記憶手段に保存されるので、ユーザ所望の解像度からなるスキャンデータを迅速にコンピュータに保存することができる。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のファイル管理システムであって、前記画像読取装置のスキャンデータ送信手段は、前記コンピュータの指示送信手段から前記指示が送信されてきたとき、当該指示が示す解像度のスキャンデータに代えて、当該スキャンデータのサムネイル画像データを前記コンピュータに送信するものである。
【0011】
この構成では、画像読取装置のスキャンデータ送信手段から送信されてきた上記変換前後の各スキャンデータのサムネイル画像が、コンピュータの第2表示制御手段によって表示手段に表示される。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のファイル管理システムであって、前記画像読取装置は、前記コンピュータの指示送信手段からの指示に基づいた解像度からなるスキャンデータの送信後、当該送信したスキャンデータ以外の別解像度スキャンデータを、前記各スキャンデータを記憶するスキャンデータ記憶手段から消去するスキャンデータ消去手段を更に備えるものである。
【0013】
この構成では、コンピュータから指示された解像度からなるスキャンデータを、画像読取装置が当該コンピュータに対して送信した後は、不要となる蓋然性が高いその他の解像度からなるスキャンデータを、スキャンデータ消去手段がスキャンデータ記憶手段から消去するようにしている。
【0014】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のファイル管理システムであって、前記画像読取装置は、前記コンピュータの指示送信手段からの指示に基づいたスキャンデータの送信後、変換前の元スキャンデータのみを前記各スキャンデータを記憶するスキャンデータ記憶手段に残すスキャンデータセーブ手段を更に備えるものである。
【0015】
この構成によれば、コンピュータから指示された解像度からなるスキャンデータを、画像読取装置が当該コンピュータに対して送信した後は、他の解像度にスキャンデータを変換し易い変換前の元スキャンデータを、スキャンデータセーブ手段がスキャンデータ記憶手段に残すようにしている。
【0016】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のファイル管理システムであって、前記スキャナ手段による原稿読取時の解像度、又は前記スキャンデータ変換手段によるスキャンデータ変換時の解像度の少なくとも一方は、ユーザによって任意に設定されるものである。
【0017】
この構成では、ユーザが任意の解像度で、スキャナ手段による原稿読取時の解像度、又はスキャンデータ変換手段によるスキャンデータ変換時の解像度の少なくとも一方を設定するようになっている。
【0018】
また、請求項7に記載の発明は、原稿から読み取ったスキャンデータを、ネットワークを介してコンピュータに送信可能な画像読取装置であって、
予定された解像度で原稿上の画像を読み取るスキャナ手段と、
前記スキャナ手段によって読み取られたスキャンデータを、上記とは別の予め定められた解像度に変換するスキャンデータ変換手段と、
前記変換前後のスキャンデータ又はこれらについての解像度を前記コンピュータに送信すると共に、前記コンピュータから指示された解像度のスキャンデータを前記コンピュータに送信するスキャンデータ送信手段と、
前記スキャンデータ送信手段によって前記コンピュータにスキャンデータが送信された後、当該送信したスキャンデータ以外の別解像度スキャンデータを前記各スキャンデータを記憶するスキャンデータ記憶手段から消去する処理、又は、変換前の元スキャンデータのみを前記スキャンデータ記憶手段に残す処理のいずれかを行うスキャンデータ整理手段と
を備えるものである。
【0019】
また、請求項8に記載の発明は、画像読取装置からネットワークを介して受信したスキャンデータが表示される表示手段を有する画像表示装置であって、
前記画像読取装置から受信された、同一画像を異なる解像度で読み取った場合と同等の各スキャンデータのそれぞれの解像度と、これら各解像度のスキャンデータ量とを含むプロパティ情報を受信するプロパティ情報受信手段と、
前記プロパティ情報受信手段によって受信された各プロパティ情報に基づいて、前記変換前後のスキャンデータの解像度一覧を前記表示手段に表示させる第1表示制御手段と、
前記第1表示制御手段によって前記表示手段に表示される解像度一覧からユーザ所望解像度の選択を受け付ける解像度選択受付手段と、
前記解像度選択受付手段によって受け付けられた解像度からなるスキャンデータの送信要求指示を前記画像読取装置に送信する指示送信手段と、
前記指示送信手段から送信した前記指示に対応して、前記画像読取装置から送信されてきたスキャンデータ、及び前記プロパティ情報に基づく当該スキャンデータのデータ量を前記表示手段に表示させる第2表示制御手段と
を備えるものである。
【0020】
また、請求項9に記載の発明は、画像読取装置からネットワークを介して受信したスキャンデータが表示される表示手段を有するコンピュータを、
前記画像読取装置から受信された、同一画像を異なる解像度で読み取った場合と同等の各スキャンデータのそれぞれの解像度と、これら各解像度のスキャンデータ量とを含むプロパティ情報を受信するプロパティ情報受信手段と、
前記プロパティ情報受信手段によって受信された各プロパティ情報に基づいて、前記変換前後のスキャンデータの解像度一覧を前記表示手段に表示させる第1表示制御手段と、
前記第1表示制御手段によって前記表示手段に表示される解像度一覧からユーザ所望解像度の選択を受け付ける解像度選択受付手段と、
前記解像度選択受付手段によって受け付けられた解像度からなるスキャンデータの送信要求指示を前記画像読取装置に送信する指示送信手段と、
前記指示送信手段から送信した前記指示に対応して、前記画像読取装置から送信されてきたスキャンデータ、及び前記プロパティ情報に基づく当該スキャンデータのデータ量を前記表示手段に表示させる第2表示制御手段と
を備える画像表示装置として機能させる画像表示プログラムである。
【発明の効果】
【0021】
請求項1、請求項8及び請求項9に記載の発明によれば、ある原稿を複数の解像度で画像読取装置に読み込んだとした場合におけるそれぞれのスキャンデータのデータ量と、各スキャンデータの内容・鮮明さ(画像品質)を、ユーザがコンピュータ側で簡単に把握することができる。また、当該スキャンデータ量は、元のスキャンデータを実際にそれぞれの解像度に変換して得たものであるので、正確な数値が算出される。
【0022】
請求項2に記載の発明によれば、表示手段に表示されているスキャンデータの保存指示が保存指示受付手段によって受け付けられると、当該表示がされており既にコンピュータ側に受信されているスキャンデータが直ちに保存されるので、ユーザ所望の解像度からなるスキャンデータを迅速にコンピュータに保存することができる。
【0023】
請求項3に記載の発明によれば、ユーザは、各解像度のスキャンデータのサムネイル画像から、各解像度のスキャンデータの画像品質を把握することができる。
【0024】
請求項4に記載の発明によれば、コンピュータから指示された解像度のスキャンデータを、画像読取装置がコンピュータに送信した後は、不要となる蓋然性が高いその他の解像度からなるスキャンデータを消去するので、スキャンデータ記憶手段の記憶領域が確保され、スキャンデータ記憶手段を有効に活用することができる。
【0025】
請求項5に記載の発明によれば、コンピュータから指示された解像度のスキャンデータを、画像読取装置がコンピュータに送信した後は、他の解像度に変換し易い変換前の元スキャンデータが残るので、スキャンデータを再度他の解像度に変換する必要が生じた場合等であっても、他の解像度のスキャンデータを容易に作成することができる。
【0026】
請求項6に記載の発明によれば、ユーザによって任意の解像度で、スキャナ手段による原稿読取時の解像度、又はスキャンデータ変換手段によるスキャンデータ変換時の解像度の少なくとも一方が設定されるので、ユーザが所望の解像度でスキャナ手段に原稿を読み込ませたり、この読み込まれたスキャンデータをユーザ所望の様々な解像度に変換したりすることができる。
【0027】
請求項7に記載の発明によれば、コンピュータから指示された解像度のスキャンデータを、コンピュータに対して送信した後は、不要となる蓋然性が高いその他の解像度からなるスキャンデータを消去するので、スキャンデータ記憶手段の記憶領域が確保され、スキャンデータ記憶手段を有効に活用することができる。或いは、他の解像度に変換し易い変換前の元スキャンデータが残るので、スキャンデータを再度他の解像度に変換する必要が生じた場合等であっても、他の解像度のスキャンデータを容易に作成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の一実施形態に係るファイル管理システム、画像読取装置、画像表示装置、及び画像表示プログラムについて図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るファイル管理システムを示す図である。本発明の一実施形態に係るファイル管理システム1は、複合機(画像読取装置の一例)2…と、パーソナルコンピュータ(画像表示装置の一例)3…とを備える。図1に示すように、LAN(Local Area Network)を構成する通信ケーブル4によって、複合機2…と、パーソナルコンピュータ3…とが接続されている。なお、これらパーソナルコンピュータ3及び複合機2の数は1以上であれば特に限定されない。複合機2は、コピー以外にプリンタ、スキャナおよびファクシミリ機能等を有する。本発明に係る画像読取装置の一例としての複合機2は、少なくとも、複合機2で読み込んだ原稿のスキャンデータを各パーソナルコンピュータ3に配信することができる機能を備える。
【0029】
複合機2は、原稿を読み取るための例えばCCD241を備えたスキャナ部(スキャナ手段)24と、このスキャナ部24による原稿読み取り位置に対して原稿を自動給送する原稿給送部22と、スキャナ部24により読み込まれたスキャンデータに基づいて記録紙に画像を記録する画像記録部26と、これらスキャナ部24等を含む装置全体の動作制御を司る制御部20とを備えている。この制御部20がネットワークI/F21を介して前記通信ケーブル4に接続されることにより、複合機2がネットワークスキャナ装置としての機能を果たすように構成されている。なお、スキャナ部24による原稿読取解像度は、ユーザによる操作部28の操作によって適宜設定変更が可能とされている。
【0030】
前記制御部20は、論理演算を実行する周知のCPU、そのCPUを制御する種々のプログラムなどを予め記憶するROMおよび装置動作中に種々のデータを一時的に記憶するRAM等から構成されており、予め記憶されたプログラムに従って所定の画像記録動作等を実行すべくスキャナ部24等を統括的に制御するように構成されている。例えば、複合機2をネットワークスキャナ装置として機能させる場合(スキャンデータを何れかのパーソナルコンピュータ3に送信するために、複合機2を使って原稿を読み取る場合)には、後に詳述するように、制御部20は、予め設定される読み取り解像度で原稿を読み取るべくスキャナ部24を動作制御する。
【0031】
さらに制御部20は、スキャンデータ変換部201、プロパティ情報検出部202及びスキャンデータ送信部203として機能する。スキャンデータ変換部(スキャンデータ変換手段)201は、スキャナ部24によって読み取られたスキャンデータを、上記読取解像度とは別の予め定められた解像度に変換するものである。例えば、スキャンデータ変換部201は、例えば、スキャナ部24での読取解像度が600dpiであった場合に、当該解像度で読み取られたスキャンデータを、当該解像度よりも低い解像度である200dpi,300dpi,400dpi等に変換処理し、これら各解像度からなる変換後のスキャンデータをHDD23の所定領域に記憶させる。なお、スキャンデータ変換部201によって変換する各解像度は、ユーザによる操作部28の操作によって適宜設定変更が可能とされている。
【0032】
プロパティ情報検出部(プロパティ情報検出手段)202は、スキャナ部24によって読み取られたスキャンデータ、及びスキャンデータ変換部201によって変換された変換後の各スキャンデータについて、それぞれのスキャンデータの解像度及びデータ量を検出し、スキャンデータの特性を示すプロパティ情報の一部とするものである。プロパティ情報検出部202は、各プロパティ情報を対応するスキャンデータと関連付けてHDD23の上記所定領域に記憶させる。
【0033】
スキャンデータ送信部203は、上記変換前後の各スキャンデータと、これらについての各プロパティ情報を必要に応じて適宜パーソナルコンピュータ3に送信するものである。
【0034】
制御部20には、画像メモリ25及びHDD23が接続されている。画像メモリ25は、スキャナ部24で読み取ったスキャンデータ(原稿データ)を一時的に記憶する等に用いられる。HDD23は、スキャナ部24によって読み取られたスキャンデータや、各パーソナルコンピュータ3から送信されるファイルデータ及びスキャンデータ等を保存するものであり、上記のようにスキャンデータ変換部201によって変換された各スキャンデータ及びこれらについての各プロパティ情報が所定領域に記憶される。
【0035】
複合機2には、さらに、ユーザが複合機2に対して各種設定を行うための操作キー281と、複合機2の動作状況をユーザに表示するLCD等からなる表示パネル282とを備えた操作部28が設けられている。
【0036】
この操作部28は制御部20に接続されており、制御部20は、ユーザによる前記操作キー281の操作に基づいて各種動作を実行すべくスキャナ部24等の駆動を制御するとともに、各種設定値(スキャナ部24による原稿読取解像度、スキャンデータ変換部201による変換解像度等)や動作状況等をユーザに報知すべく表示パネル282による表示を制御するようになっている。
【0037】
図2を参照してパーソナルコンピュータ3の構成を説明する。図2はパーソナルコンピュータ3の概略構成を示すブロック図である。パーソナルコンピュータ3は、制御部(制御手段)31と、各種の動作プログラムが記憶されているROM32と、制御部31の動作領域等として使用されるRAM33と、複合機2から受信したデータ等の各種データを保存可能なHDD34と、LCD(Liquid Crystal Display)等からなるディスプレイ(表示手段)35と、複合機2等との各種データ送受信を行うためのインタフェイスとして機能する通信I/F36と、ユーザから各種の操作指示等が入力される入力装置(例えば、キーボードやマウスポインタ等)37とを備える。通信I/F36としては、有線無線を問わず各種のデータ転送手段が適用可能である。
【0038】
制御部31は、パーソナルコンピュータ3各部の動作を制御するものであり、表示制御部311と、解像度選択指示受付部312と、指示送信部313、指示受付部314としても機能する。表示制御部(第1表示制御手段,第2表示制御手段)311は、複合機2のスキャンデータ送信部203から送信されてくる上記各プロパティ情報をディスプレイ35に表示させるものである。この他、表示制御部311は、(1)当該各プロパティ情報に基づいて各スキャンデータの解像度をディスプレイ35に表示させ、(2)この解像度表示後、後述の解像度選択指示受付部312で受け付けられた解像度に対応するスキャンデータと共に、当該スキャンデータのデータ量をディスプレイ35に表示させる、といった制御を行う。
【0039】
解像度選択指示受付部312は、表示制御部311によってディスプレイ35に上記各スキャンデータの解像度が表示されているときに、これらの解像度の中からユーザが所望の解像度を選択する指示を受け付ける。この選択指示は、ユーザによる入力装置37の操作で入力され、解像度選択指示受付部312に受け付けられる。
【0040】
指示送信部313は、解像度選択指示受付部312によって受け付けられた解像度選択指示を通信I/F36を介して複合機2に対して送信する。指示受付部(保存指示受付手段)314は、表示制御部311によってスキャンデータの内容がディスプレイ35に表示されているときに、当該データ量からなるスキャンデータの保存指示等を受け付ける。この保存指示は、例えば、ユーザによる入力装置37の操作で入力される。
【0041】
なお、制御部31は、上記表示制御部311、解像度選択指示受付部312、指示送信部313及び指示受付部314が個別に回路等で構成されていてもよいし、また、ROM32又はHDD34等に記憶されている画像表示プログラムに従って、CPUが上記表示制御部311、解像度選択指示受付部312、指示送信部313及び指示受付部314として動作する構成としてもよい。
【0042】
次に、ファイル管理システム1において、複合機2で読み取られたスキャンデータをパーソナルコンピュータ3に保存する処理の第1実施形態を説明する。図3は、ファイル管理システム1において、複合機2で読み取られたスキャンデータをパーソナルコンピュータ3に保存する処理を示すフローチャート、図4乃至図7はスキャンデータ保存時におけるパーソナルコンピュータ3の表示画面例を示す図である。
【0043】
複合機2において、ユーザによる操作部28の操作で原稿読取指示が入力されると(S1でYES)、制御部20は、スキャナ部24に、例えば、最高解像度で読取対象原稿を読み取らせ(S2)、読み取ったスキャンデータをHDD23に記憶させる(S3)。スキャンデータを読取解像度以外の解像度に変換する場合、読取解像度よりも高い解像度に変換することはできないため、スキャナ部24による原稿読取解像度を最高解像度として、スキャンデータを変換できる解像度の幅を拡げている。また、スキャナ部24による当該原稿読み取り時の解像度は、ユーザによる操作部28の操作で適宜設定変更が可能とされ、ユーザ所望の解像度でスキャン可能とされる。なお、ユーザから原稿読み取り指示が入力されない場合は(S1でNO)、S2乃至S5をスキップしてS6に進む。
【0044】
そして、スキャンデータ変換部201は、上記高解像度で読み取られたスキャンデータに基づいて、上記解像度よりも低い解像度からなるスキャンデータを複数作成する(S4)。すなわち、例えば、スキャンデータ変換部201は、スキャナ部24での読取解像度が600dpiであったとすると、当該解像度よりも低い解像度である200dpi,300dpi,400dpi等のスキャンデータを作成して、これら変換前後のスキャンデータをHDD23の所定領域に保存しておく。なお、スキャンデータ変換部201によって作成される各解像度は、ユーザによる操作部28の操作によって適宜設定変更が可能とされ、ユーザ所望の解像度のスキャンデータが作成されるようになっている。
【0045】
上記各解像度のスキャンデータ作成後、プロパティ情報検出部202が、各解像度のスキャンデータのデータ量を検出する。すなわち、プロパティ情報検出部202によって、各スキャンデータの解像度及びデータ量がプロパティ情報として検出される(S5)。検出された各プロパティ情報は各スキャンデータに付随させてHDD23に保存される。なお、変換前の元スキャンデータが、基本スキャンデータとしてHDD23に記憶され、変換された他の解像度のスキャンデータは予備的な第2群スキャンデータとしてHDD23に記憶される。パーソナルコンピュータ3からの要求に基づいて、パーソナルコンピュータ3に複合機2のHDD23内のファイル概要をサムネイル等で表示させる場合には(例えば図4)、基本スキャンデータが用いられる。
【0046】
パーソナルコンピュータ3が複合機2にアクセスし、パーソナルコンピュータ3において、複合機2のHDD23内の各ファイルの概要が、図4に示すような状態でディスプレイ35に表示されているときに、ユーザによる入力装置37の操作(例えば、マウスポインタで所望のファイルを右クリックする等の操作)がされ、所望のファイルが指定されると(SS1でYES)、指示送信部313が、複合機2に対して当該指定されたファイルの解像度の送信を要求する(SS2)。
【0047】
複合機2において、パーソナルコンピュータ3からの解像度送信要求が、ネットワークI/F21を介して制御部20に受け付けられると(S6でYES)、スキャンデータ送信部203は、HDD23に各スキャンデータに付随させて記憶されているプロパティ情報に基づいて、変換前後の各スキャンデータの解像度をパーソナルコンピュータ3に対して送信する(S7)。ここでは、パーソナルコンピュータ3から解像度送信要求を複合機2に送信し、複合機2が解像度をパーソナルコンピュータ3に送信すると表現しているが、かかる処理には、パーソナルコンピュータ3が複合機2にアクセスして解像度を取得するあらゆる処理を広く含むものとする。なお、パーソナルコンピュータ3から解像度送信要求がない場合は(S6でNO)、S7の処理をスキップする。
【0048】
パーソナルコンピュータ3において、上記各スキャンデータの解像度が複合機2から通信I/F36を介して制御部31に受信されると、表示制御部311は解像度一覧をディスプレイ35に表示させる(SS3)。すなわち、複合機2のスキャナ部24が読み取った元スキャンデータが、スキャンデータ変換部201によって、どのような解像度に変換されているかが表示される。ユーザの観点から見れば、複合機2のスキャナ部24が最高解像度で読み取ったスキャンデータを、どのような解像度でパーソナルコンピュータ3に取り込んで保存できるかが表示される、ということになる。例えば、図5に示すように、ユーザが名称「会議」のファイルを指定していた場合、当該「会議」ファイルに隣接させて解像度一覧が表示される。
【0049】
ここで、ユーザがマウスポインタ(入力装置37)を、所望の解像度が表示されている部分に合わせ、左ダブルクリック操作すること等によって所望の解像度を選択すると(SS4でYES)、解像度選択指示受付部312が当該選択を受け付け、指示送信部313が、当該選択された解像度からなるスキャンデータと、このスキャンデータのデータ量の送信を複合機2に対して要求する(SS5)。
【0050】
複合機2では、制御部20が、ネットワークI/F21を介して上記スキャンデータ及びデータ量の送信要求を受信すると(S8でYES)、指示された解像度からなるスキャンデータ及びそのデータ量(プロパティ情報に基づく)をHDD23から読み出し、この読み出されたスキャンデータ及びデータ量をスキャンデータ送信部203がパーソナルコンピュータ3に対して送信する(S9)。制御部20が上記スキャンデータ及びデータ量送信要求を受信しない場合は(S8でNO)、S9の処理をスキップする。
【0051】
パーソナルコンピュータ3では、制御部31が通信I/F36を介して上記スキャンデータ及びデータ量を複合機2から受信すると、表示制御部311が、当該受信したスキャンデータ及びデータ量を図6に示すようにディスプレイ35に表示させる(SS6)。すなわち、ユーザによってSS4で選択された解像度のスキャンデータの内容が、そのデータ量と共に、サムネイル表示よりも大きな状態でディスプレイ35に拡大表示される。
【0052】
ここで、ユーザによる入力装置37の操作によって、当該拡大表示されているスキャンデータの保存指示が入力され、指示受付部314に受け付けられると(SS7でYES)、制御部31は当該拡大表示されているスキャンデータ、すなわちユーザによって選択された解像度からなるスキャンデータであって、複合機2から受信されたスキャンデータをHDD34に保存する(SS8)。ユーザによる上記スキャンデータ保存指示の入力は、例えば、ユーザがマウスポインタ(入力装置37)を当該拡大表示部分に合わせて右クリック操作等すると、図7に示すように、拡大表示部分の近傍に操作メニューMが表示され、ユーザがマウスポインタで「切取」表示部分を左クリックする操作等によって行われるようになっている。なお、ユーザによって上記スキャンデータ保存指示が入力されない場合は(例えば、操作メニューMの「閉じる」を左クリックする等の操作による)、SS3に戻り、再度解像度一覧を表示する(SS7でNO)。
【0053】
上記スキャンデータ保存の終了後、指示送信部313は、スキャンデータの保存終了通知を複合機2に対して送信する(SS9)。複合機2において、制御部20(スキャンデータ消去手段、スキャンデータ整理手段)がネットワークI/F21を介して当該保存終了通知を受信すると(S10でYES)、パーソナルコンピュータ3に保存された上記解像度からなるスキャンデータ、すなわち、パーソナルコンピュータ3に対して送信を終えたスキャンデータを残して、当該解像度以外の解像度からなる各スキャンデータをHDD23から消去する(S11)。この消去により、HDD23内の空きデータ量を増やすようにしている。制御部20が上記保存終了通知を受信しない場合は(S10でNO)、S11の処理は行わず、各解像度からなるスキャンデータを残しておく。上記パーソナルコンピュータ3側の処理において、SS1でNOの場合は、処理は終了する。
【0054】
なお、S11の処理に代えて、パーソナルコンピュータ3へのスキャンデータ送信後、制御部20(スキャンデータセーブ手段、スキャンデータ整理手段)は、スキャナ部24で読み取った元スキャンデータをHDD23に残し、元スキャンデータ以外のスキャンデータを消去するようにしてもよい。この場合には、最も高い解像度のスキャンデータがHDD23に残ることになるので、低解像度のスキャンデータを再度作成することが可能になるし、また、他の画像処理を行う場合にも最も高い解像度のスキャンデータに基づいて行うことができるため利用価値が高い。
【0055】
ファイル管理システム1によって、このような一連の処理を行うことで、ある原稿を複数の解像度で読み込んだとした場合におけるそれぞれのスキャンデータ量を、ユーザがパーソナルコンピュータ3側で把握することができると共に、各解像度からなるそれぞれのスキャンデータの内容がディスプレイ35に大きく表示されるので、各解像度のスキャンデータの画像品質を確認することができる。
【0056】
本発明は上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、図3に示した上記ファイル管理システム1による処理において、パーソナルコンピュータ3は、ユーザによって所望のファイルが指定された場合(SS1でYES)、複合機2から当該ファイルについて、変換前後の各スキャンデータについての解像度のみを取得するようにしているが(S7,SS3)、この解像度取得時に、各スキャンデータと、それらの解像度及びデータ量を含む各プロパティ情報とを取得しておいて、後にユーザによって所望解像度が選択されたときに(SS4でYES)、表示制御部311が、既に取得しておいた上記スキャンデータ、及びプロパティ情報に基づくデータ量を用いて図6に示すような表示を行うようにしてもよい。
【0057】
また、上記図3に示した実施形態では、ユーザによって所望解像度が選択されたときに(SS4でYES)、複合機2から、ユーザにより選択された解像度からなるスキャンデータをパーソナルコンピュータ3が要求して取得するようにしているが(SS5)、このとき、スキャンデータに代えて、当該スキャンデータのサムネイル画像データを取得するようにしてもよい。このようにサムネイル画像データを取得した場合は、SS6においては、受信したサムネイル画像データ及びデータ量を表示する。このようにすれば、ユーザは、選択した解像度からなるスキャンデータの内容(画像品質)を大まかに把握できると共に、複合機3から受信するデータ量を低減することができる。
【0058】
また、上記実施形態では、本発明に係る画像読取装置を複合機2として説明しているが、複合機2はあくまでも画像読取装置の一例であり、本発明に係る画像読取装置を複合機2に限定する趣旨ではない。同様に、上記実施形態では、本発明に係るコンピュータ、画像表示装置をパーソナルコンピュータ3として説明しているが、パーソナルコンピュータ3はあくまでも画像表示装置の一例であり、本発明に係る画像表示装置コンピュータ、をパーソナルコンピュータ3に限定する趣旨ではない。
【0059】
また、上記図1乃至図7で示した構成及び処理は、あくまでも一例であり、本発明は上記に示した構成及び処理に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の一実施形態に係るファイル管理システムを示す図である。
【図2】パーソナルコンピュータの概略構成を示すブロック図である。
【図3】ファイル管理システムにおいて、複合機で読み取られたスキャンデータをパーソナルコンピュータに保存する処理を示すフローチャートである。
【図4】スキャンデータ保存時におけるパーソナルコンピュータの表示画面例を示す図である。
【図5】スキャンデータ保存時におけるパーソナルコンピュータの表示画面例を示す図である。
【図6】スキャンデータ保存時におけるパーソナルコンピュータの表示画面例を示す図である。
【図7】スキャンデータ保存時におけるパーソナルコンピュータの表示画面例を示す図である。
【符号の説明】
【0061】
1 ファイル管理システム
2 複合機
20 制御部
201 スキャンデータ変換部
202 プロパティ情報検出部
203 スキャンデータ送信部
24 スキャナ部
3 パーソナルコンピュータ
31 制御部
311 表示制御部
312 解像度選択指示受付部
313 指示送信部
314 指示受付部
35 ディスプレイ
37 入力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スキャンデータを記憶可能な1以上の画像読取装置と、当該画像読取装置から受信した前記スキャンデータが表示される表示手段を有し、当該画像読取装置にネットワークを介して接続された1以上のコンピュータとを備えるファイル管理システムであって、
前記画像読取装置は、予定された解像度で原稿上の画像を読み取るスキャナ手段と、このスキャナ手段によって読み取られたスキャンデータを、上記とは別の予め定められた解像度に変換するスキャンデータ変換手段と、前記スキャンデータ変換手段による変換前後のスキャンデータについての解像度及びデータ量を含むプロパティ情報を検出するプロパティ情報検出手段と、前記変換前後のスキャンデータ又はこれらについてのプロパティ情報を前記コンピュータに送信するスキャンデータ送信手段とを有し、
前記コンピュータは、前記画像読取装置のスキャンデータ送信手段から受信した前記各スキャンデータのプロパティ情報に基づいて、前記各スキャンデータの解像度一覧を前記表示手段に表示させる第1表示制御手段と、この第1表示制御手段によって前記表示手段に表示される解像度一覧からユーザ所望解像度の選択を受け付ける解像度選択受付手段と、この解像度選択受付手段によって受け付けられた解像度からなるスキャンデータの送信要求指示を前記画像読取装置に送信する指示送信手段とを有し、
前記画像読取装置のスキャンデータ送信手段は、前記コンピュータの指示送信手段から送信されてくる前記指示が示す解像度のスキャンデータを前記コンピュータに送信し、前記コンピュータには、当該画像読取装置のスキャンデータ送信手段から送信されてきたスキャンデータ、及び前記プロパティ情報に基づく当該スキャンデータのデータ量を前記表示手段に表示させる第2表示制御手段が備えられているファイル管理システム。
【請求項2】
前記コンピュータは、前記スキャンデータを記憶可能な記憶手段と、前記第2表示制御手段によって前記表示手段に表示されているスキャンデータの保存指示を受け付ける保存指示受付手段と、前記保存指示受付手段によって前記スキャンデータの保存指示が受け付けられたとき、当該スキャンデータを前記記憶手段に保存させる制御手段と
を更に備える請求項1に記載のファイル管理システム。
【請求項3】
前記画像読取装置のスキャンデータ送信手段は、前記コンピュータの指示送信手段から前記指示が送信されてきたとき、当該指示が示す解像度のスキャンデータに代えて、当該スキャンデータのサムネイル画像データを前記コンピュータに送信する請求項1又は請求項2に記載のファイル管理システム。
【請求項4】
前記画像読取装置は、前記コンピュータの指示送信手段からの指示に基づいた解像度からなるスキャンデータの送信後、当該送信したスキャンデータ以外の別解像度スキャンデータを、前記各スキャンデータが記憶されているスキャンデータ記憶手段から消去するスキャンデータ消去手段を更に備える請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のファイル管理システム。
【請求項5】
前記画像読取装置は、前記コンピュータの指示送信手段からの指示に基づいたスキャンデータの送信後、変換前の元スキャンデータのみを前記各スキャンデータが記憶されているスキャンデータ記憶手段に残すスキャンデータセーブ手段を更に備える請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のファイル管理システム。
【請求項6】
前記スキャナ手段による原稿読取時の解像度、又は前記スキャンデータ変換手段によるスキャンデータ変換時の解像度の少なくとも一方は、ユーザによって任意に設定される請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のファイル管理システム。
【請求項7】
原稿から読み取ったスキャンデータを、ネットワークを介してコンピュータに送信可能な画像読取装置であって、
予定された解像度で原稿上の画像を読み取るスキャナ手段と、
前記スキャナ手段によって読み取られたスキャンデータを、上記とは別の予め定められた解像度に変換するスキャンデータ変換手段と、
前記変換前後のスキャンデータ又はこれらについての解像度を前記コンピュータに送信すると共に、前記コンピュータから指示された解像度のスキャンデータを前記コンピュータに送信するスキャンデータ送信手段と、
前記スキャンデータ送信手段によって前記コンピュータにスキャンデータが送信された後、当該送信したスキャンデータ以外の別解像度スキャンデータを前記各スキャンデータが記憶されているスキャンデータ記憶手段から消去する処理、又は、変換前の元スキャンデータのみを前記スキャンデータ記憶手段に残す処理のいずれかを行うスキャンデータ整理手段と
を備える画像読取装置。
【請求項8】
画像読取装置からネットワークを介して受信したスキャンデータが表示される表示手段を有する画像表示装置であって、
前記画像読取装置から受信された、同一画像を異なる解像度で読み取った場合と同等の各スキャンデータのそれぞれの解像度と、これら各解像度のスキャンデータ量とを含むプロパティ情報を受信するプロパティ情報受信手段と、
前記プロパティ情報受信手段によって受信された各プロパティ情報に基づいて、前記変換前後のスキャンデータの解像度一覧を前記表示手段に表示させる第1表示制御手段と、
前記第1表示制御手段によって前記表示手段に表示される解像度一覧からユーザ所望解像度の選択を受け付ける解像度選択受付手段と、
前記解像度選択受付手段によって受け付けられた解像度からなるスキャンデータの送信要求指示を前記画像読取装置に送信する指示送信手段と、
前記指示送信手段から送信した前記指示に対応して、前記画像読取装置から送信されてきたスキャンデータ、及び前記プロパティ情報に基づく当該スキャンデータのデータ量を前記表示手段に表示させる第2表示制御手段と
を備える画像表示装置。
【請求項9】
画像読取装置からネットワークを介して受信したスキャンデータが表示される表示手段を有するコンピュータを、
前記画像読取装置から受信された、同一画像を異なる解像度で読み取った場合と同等の各スキャンデータのそれぞれの解像度と、これら各解像度のスキャンデータ量とを含むプロパティ情報を受信するプロパティ情報受信手段と、
前記プロパティ情報受信手段によって受信された各プロパティ情報に基づいて、前記変換前後のスキャンデータの解像度一覧を前記表示手段に表示させる第1表示制御手段と、
前記第1表示制御手段によって前記表示手段に表示される解像度一覧からユーザ所望解像度の選択を受け付ける解像度選択受付手段と、
前記解像度選択受付手段によって受け付けられた解像度からなるスキャンデータの送信要求指示を前記画像読取装置に送信する指示送信手段と、
前記指示送信手段から送信した前記指示に対応して、前記画像読取装置から送信されてきたスキャンデータ、及び前記プロパティ情報に基づく当該スキャンデータのデータ量を前記表示手段に表示させる第2表示制御手段と
を備える画像表示装置として機能させる画像表示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−211616(P2006−211616A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−24570(P2005−24570)
【出願日】平成17年1月31日(2005.1.31)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】