説明

フィラメントワインディング装置

【課題】フィラメントワインディングにおいて、繊維への樹脂含浸量の過不足を適切に判断できるようにすることである。
【解決手段】フィラメントワインディング装置10は、カーボン繊維30をセットし巻き出しを行うクリールスタンド14と、巻き出されたカーボン繊維30に樹脂を含浸させ、樹脂含浸繊維32として供給するレジンバス16と、樹脂含浸繊維32を揃えてライナー20に沿って巻き付けるアイクチ案内部18とを含んで構成される。レジンバス16には繊維が接触したローラ上の位置でローラ上残存樹脂量を測定する接触後樹脂量測定器と、ローラに繊維が接触する前のローラ上含浸前樹脂量を測定する接触前樹脂量測定器とが配置され、これらの測定結果から繊維への樹脂含浸量の過不足が判断される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィラメントワインディング装置に係り、特に、繊維強化樹脂複合製品の成形用フィラメントワインディング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
繊維強化樹脂で製品を成形する方法として、十分な強度を有する繊維、例えばカーボン繊維を用い、これに液状の樹脂を含浸させて、製品の形状を形作るライナーに巻き付け、樹脂を加熱硬化させるフィラメントワインディング方法が知られている。カーボン繊維は、植物性の糸を例えば3000℃の高温で焼成し、極めて強度が強いものを用いることができるので、例えば高圧タンク等をフィラメントワインディング方法で製造することができる。カーボン繊維に樹脂を含浸させるには、温度制御された液体状の樹脂を満たしたレジン槽に樹脂掻い出しローラを設け、これにカーボン繊維を張り、樹脂掻い出しローラを回転させてレジン槽から樹脂をローラ外周に付着させ、これをカーボン繊維に含浸させる方法を用いることができる。
【0003】
フィラメントワインディング方法において、樹脂は、成形の際に複数の層に巻きつけたカーボン繊維同士を接合する機能等のために用いられるので、カーボン繊維に樹脂が十分に含浸されていないと、製品成形が不十分のものとなる。そこで、フィラメントワインディング方法においては、カーボン繊維に樹脂が十分に含浸されていることが管理項目とされる。特に、樹脂掻い出しローラの外周表面に付着する樹脂層の膜厚を管理することが行なわれている。
【0004】
塗布される樹脂量の管理法としては、フィラメントワインディングに直接関係するものではないが、例えば特許文献1には、樹脂が半硬化状態にあるいわゆるプリプレグの品質管理として、乾燥装置から連続的に繰り出されてくるプリプレグのゲル化時間とワニス塗付量を非接触状態で連続的に自動検出するプリプレグの製造装置が開示されている。ここでは、熱硬化性樹脂の近赤外線領域における透過率や反射率のスペクトルが樹脂の硬化度や含浸重量に応じて特有のパターンを有することに注目し、プリプレグの外表面へ、近赤外領域の光を放射する発光装置と、プリプレグからの反射光を受光する受光装置とを用い、反射光のスペクトルパターンから熱硬化性樹脂のゲル化時間や樹脂塗付量を演算することが述べられている。
【0005】
また、特許文献2には、成形樹脂の搬送方向における膜厚を常に監視し、膜厚が一定であるか否かを判断できる押出成形装置の膜厚監視システムが述べられている。ここでは、成形樹脂を搬送する搬送ローラ部分に配設し、成形樹脂の表面の変位について幅方向に移動して幅方向の分布も含めて検出する検出器と、搬送ローラの外周面の変位を検出する検出器とから構成し、各検出器による検出量の差を演算することが述べられている。検出器としては、進退自在の接触子を用いており、他にレーザ光や静電容量を用いる非接触式検出装置を用いてもよいと述べられている。
【0006】
【特許文献1】特開平11−198139号公報
【特許文献2】特開平11−320660号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の従来技術に述べられている樹脂の塗布状態測定方法は、いずれも光学的方法を用いており、樹脂の塗布状態に影響を与えずに測定を行うことができる。しかしながら、フィラメントワインディングにおいては、繊維に樹脂を含浸させるのに、レジン槽に漬けた樹脂掻い出しローラを回転させてその外周に付着させた樹脂をカーボン繊維に移す方法を用いる。すなわち、カーボン繊維への樹脂含浸量の過不足を判断するには、樹脂掻い出しによって樹脂がローラに付着する量と、付着した樹脂がカーボン繊維に移る量とを考慮する必要があるが、これらの測定に対し、従来技術は必ずしも適していない。
【0008】
本発明の目的は、レジン槽に漬けた樹脂掻い出しローラを回転させてその外周に付着させた樹脂をカーボン繊維に移す方式を用いる場合に、繊維への樹脂含浸量の過不足を適切に判断できるフィラメントワインディング装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るフィラメントワインディング装置は、繊維の巻出部と、巻き出された繊維に樹脂を含浸させるレジンバスと、製品の形状を形作るライナーに樹脂含浸繊維を巻き付ける巻取部と、を備える繊維強化樹脂複合製品の成形用フィラメントワインディング装置であって、レジンバスは、樹脂を収容する樹脂容器と、樹脂容器の内部に一部が進入して回転することで樹脂を外周に付着させ、巻出部から巻き出された繊維を外周に張り巻取部に送りながら繊維に樹脂を含浸させるローラと、ローラに繊維が接触した後の位置に設けられ、繊維が接触したローラ上の位置でローラ上残存樹脂量を測定する接触後樹脂量測定器と、接触後樹脂量測定器の配置位置に対応してローラに繊維が接触する前の位置に設けられ、ローラに繊維が接触する前のローラ上含浸前樹脂量を測定する接触前樹脂量測定器と、接触後樹脂量測定器の測定値と、接触前樹脂量測定器の測定値とに基づき、樹脂含浸繊維の樹脂含浸量の過不足を判断する含浸量判断手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るフィラメントワインディング装置は、繊維の巻出部と、巻き出された繊維に樹脂を含浸させるレジンバスと、製品の形状を形作るライナーに樹脂含浸繊維を巻き付ける巻取部と、を備える繊維強化樹脂複合製品の成形用フィラメントワインディング装置であって、レジンバスは、樹脂を収容する樹脂容器と、樹脂容器の内部に一部が進入して回転することで樹脂を外周に付着させ、巻出部から巻き出された繊維を外周に張り巻取部に送りながら繊維に樹脂を含浸させるローラと、ローラに繊維が接触した後の位置に設けられ、ローラの幅方向に移動して、ローラ上の樹脂量の幅方向変化を測定する樹脂量走査測定器と、樹脂量走査測定器の測定値に基づき、樹脂含浸繊維の樹脂含浸量の過不足を判断する含浸量判断手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るフィラメントワインディング装置は、繊維の巻出部と、巻き出された繊維に樹脂を含浸させるレジンバスと、製品の形状を形作るライナーに樹脂含浸繊維を巻き付ける巻取部と、を備える繊維強化樹脂複合製品の成形用フィラメントワインディング装置であって、レジンバスは、樹脂を収容する樹脂容器と、樹脂容器の内部に一部が進入して回転することで樹脂を外周に付着させ、巻出部から巻き出された繊維を外周に張り巻取部に送りながら繊維に樹脂を含浸させるローラと、ローラ外周と一定隙間を有して配置され、ローラに付着する樹脂量を調整するスクレーパーと、ローラの回転方向においてスクレーパーの下流側で、巻き出された繊維がローラに接触する接触位置より上流側で、ローラの幅方向において繊維が通過する位置に設けられる樹脂量測定器と、樹脂量測定器の測定値に基づき、樹脂含浸量の過不足を判断する含浸量判断手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係るフィラメントワインディング装置において、ローラ外周と所定隙間を有して配置され、ローラに付着する樹脂量を調整するスクレーパーと、樹脂含浸量の過不足の判断に基づき、ローラ外周とスクレーパーとの間の所定隙間の設定を変更する隙間変更手段と、を備えることが好ましい。
【0013】
また、本発明に係るフィラメントワインディング装置において、樹脂含浸繊維の樹脂含浸量の不足が閾値を超えるときに警報を出力する出力手段を備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
上記構成の少なくとも1つにより、繊維に樹脂を含浸させるローラに繊維が接触した後の位置に設けられ、繊維が接触したローラ上の位置でローラ上残存樹脂量を測定する接触後樹脂量測定器と、接触後樹脂量測定器の配置位置に対応してローラに繊維が接触する前の位置に設けられ、ローラに繊維が接触する前のローラ上含浸前樹脂量を測定する接触前樹脂量測定器とを備える。そして、これら接触後樹脂量測定器の測定値と、接触前樹脂量測定器の測定値とに基づき、樹脂含浸繊維の樹脂含浸量の過不足を判断する。繊維が接触前のローラ上の樹脂量と、繊維が接触後のローラ上の樹脂量との差は、樹脂含浸繊維の樹脂含浸量に対応するので、上記構成により、繊維への樹脂含浸量の過不足を適切に判断できる。従来の装置では、含浸装置より下流で樹脂量を検知していたため、含浸不足が生じてから検出するまでにタイムラグがあり、不要に装置を動かす場合があった。本発明に係る構成を採用すると、含浸装置内で検出するため、含浸不足の判断を即座に行うことができる。
【0015】
また、上記構成の少なくとも1つにより、繊維に樹脂を含浸させるローラに繊維が接触した後の位置に設けられ、ローラの幅方向に移動して、ローラ上の樹脂量の幅方向変化を測定する樹脂量走査測定器が備えられる。そして、樹脂量走査測定器の測定値に基づき、樹脂含浸繊維の樹脂含浸量の過不足を判断する。ローラに繊維が接触した後のローラ上には、繊維が接触した部分と、繊維が接触していない部分とがあるので、これをローラの幅方向で走査して測定することで、繊維が接触前のローラ上の樹脂量と、繊維が接触後のローラ上の樹脂量とを得ることができる。そしてこれらの差が樹脂含浸繊維の樹脂含浸量に対応するので、上記構成により、繊維への樹脂含浸量の過不足を適切に判断できる。
【0016】
また、上記構成の少なくとも1つにより、ローラの回転方向において、繊維に樹脂を含浸させるローラに繊維が接触する接触位置より上流側であって、ローラに付着する樹脂量を調整するスクレーパーの下流側の位置で、さらに、ローラの幅方向において繊維が通過する位置に樹脂量測定器が設けられる。
【0017】
繊維が通過するこの位置においては、ローラ上の樹脂が繊維に移されて少なくなるが、ローラが回転して樹脂容器に漬かることで再びローラ上に樹脂が付着する。したがって、樹脂容器に液体状の樹脂が十分ある場合には、樹脂量測定器は、スクレーパーによって設定される樹脂量を検出する。これに対し、樹脂容器に液体状の樹脂が欠乏する等の原因でローラが樹脂容器に入ったにもかかわらずローラ上に十分な樹脂が付着しない場合には、樹脂量測定器は、スクレーパーによって設定される量より少ない樹脂量を検出することになる。仮に樹脂容器に樹脂がなければ、樹脂量測定器は、樹脂が繊維に移されて少なくなった状態の樹脂量を検出することになる。このようにして、上記構成の位置に配置された樹脂量測定器は、ローラ上に付着する樹脂量の過不足を検出することができ、したがって、繊維への樹脂含浸量の過不足を適切に判断できる。
【0018】
また、樹脂含浸量の過不足の判断に基づき、ローラ外周とスクレーパーとの間の所定隙間の設定を変更するので、フィラメントワインディングの工程を適切に維持できる。
【0019】
また、樹脂含浸繊維の樹脂含浸量の不足が閾値を超えるときに警報を出力するので、迅速な対策を促すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下において図面を用いて本発明に係る実施の形態につき詳細に説明する。以下において述べる材料、成形条件等は、説明のための1例であり、製品の仕様等に合わせ、適当な他の材料、成形条件を採用することができる。例えば、繊維として、カーボン繊維を説明するが、これ以外の適当な強度を有する繊維で、フィラメントワインディングに適したものであってもよい。また、樹脂として、熱硬化型エポキシ樹脂を説明するが、これ以外の適当な接合強度を有する材料で、フィラメントワインディングに適したものであってもよい。
【0021】
図1は、フィラメントワインディング装置10の構成図である。フィラメントワインディング装置10は、大別して、成形部12と、成形部12における各種測定器からの工程データを収集するデータロガー38と、各要素の動作を全体として制御する制御部40を含んで構成される。なお、図1には、フィラメントワインディング装置10の構成要素ではないが、成形製品の形状を形作るライナー20も図示されている。
【0022】
成形部12は、原材料であるカーボン繊維30をセットし巻き出しを行う巻出部であるクリールスタンド14と、巻き出されたカーボン繊維30に液体状の樹脂を含浸させ、樹脂含浸繊維32として供給するレジンバス16と、樹脂含浸繊維32を揃えてライナー20に沿って巻き付けるアイクチ案内部18とを含んで構成される。
【0023】
このようにカーボン繊維は、クリールスタンド14からいくつものローラ等を経由し、アイクチ案内部18を通り、ライナー20に巻きつけられ、ライナー20は、その長手軸周りに回転駆動される。ここで、アイクチ案内部18とライナー20の回転機構とが繊維巻取部の機能を有することになる。したがって、カーボン繊維は、ライナー20の回転駆動によって張力が与えられ、その張力の下で、樹脂含浸繊維32がライナー20に緊密に巻きつけられることになる。
【0024】
また、工程管理のために、レジンバス16には後述のように樹脂含浸量の過不足を測定するための樹脂量測定器が配置される。また、カーボン繊維30の張力を測定する張力測定器22、レジンバス16の樹脂温度を管理する樹脂温度計24等が配置される。
【0025】
原材料であるカーボン繊維30は、植物性の糸を約3,000℃で焼成したものからなる。これを約24,000本程度撚って集め、バインダ樹脂で軽く接着し、厚さ約200μm、幅4mmから5mm程度の扁平なシート状としたものを用いることができる。
【0026】
クリールスタンド14は、シート状のカーボン繊維を紙の筒に巻きつけたボビンをセットし、固定滑車等を用いて位置を揃えて巻き出す機能を有する巻出スタンドである。ライナー20には、3ないし4のカーボン繊維を幅方向に並べるパラレル巻きで巻き付けるので、クリールスタンド14も複数個のボビン取り付け部を有する。図1では、3つのボビンが示されている。
【0027】
張力測定器22は、クリールスタンド14から巻き出された3本のカーボン繊維30が張られる張力を測定する機能を有する。張力測定は、3本のカーボン繊維30を幅方向に並べ揃えて1つの張力測定用ローラに張り、張力測定用ローラが3本のカーボン繊維の張力のために受ける反力をロードセル等の荷重測定器で測定することで行うことができる。張力は、ライナー20に巻き付けるときの状態が製品仕様からいえば重要であるが、ライナー20に巻き付けるときは、樹脂含浸繊維となっていて、べたつきがあり、そのままでは張力測定に問題がある。そのために、樹脂含浸前の状態で張力測定が行われる。
【0028】
レジンバス16は、3本のカーボン繊維30にそれぞれ液体状の樹脂を含浸させる機能を有し、後に詳述するように、液体状のエポキシ樹脂を満たしたレジン槽と、レジン槽に一部漬かっている樹脂掻い出しローラと、その前後に配置される前後ローラと、樹脂掻い出しローラに付着する樹脂量を調整するスクレーパー等を含んで構成される。張力測定器22のところで幅方向に3本並べ揃えられた各カーボン繊維30は、レジンバス16に導入される際に、開繊器によってほぐされ、前ローラの下側外周と、樹脂掻い出しローラの上側外周と、後ローラの下側外周とに沿って張られ、レジンバス16から引き出される。樹脂掻い出しローラは、回転することで、レジン槽から液体状の樹脂硬化型エポキシ樹脂を外周に付着させ、その上側外周に沿って3本のカーボン繊維30が並べ揃えられて張られることで、それぞれの繊維に樹脂が付着し、含浸する。
【0029】
レジン槽には、ヒータが備えられ、熱硬化型エポキシ樹脂は、例えば40℃から50℃の範囲で加熱されて液体状となる。液体状の樹脂は、その温度を制御することで粘度管理が行われる。樹脂温度計24は、この樹脂温度を測定するためのものである。樹脂温度計24は、液体状の樹脂に漬けられてその温度を直接検出することが好ましい。
【0030】
このレジンバス16のところ、すなわちカーボン繊維30に液体状の樹脂を含浸させて樹脂含浸繊維32とする工程において、樹脂含浸繊維の樹脂含浸量の過不足を判断するための樹脂量の測定が行われる。その詳細については後述する。
【0031】
レジンバス16から引き出された3本の樹脂含浸繊維32は、アイクチ案内部18に引き出される。アイクチ案内部18は、複数本の樹脂含浸繊維32をライナー20に巻き付け易いように案内する機能を有し、複数本の樹脂含浸繊維32をライナー20に向けて幅方向に並べて揃える揃え口と、揃え口自体をライナー20の外形に沿って移動させる移動機構等を有する。揃え口の移動は、ライナー20の長手軸方向の移動と、ライナー20の幅方向への移動と、幅方向の移動軸周りの回転とによって行われる。
【0032】
ライナー20は、成形製品の形状を形作る芯材となるもので、例えば高圧タンクを成形する場合は、タンクの内径に対応する筒である。筒の材質は例えば硬質プラスチックを用いることができる。筒の直径は、例えば30cm程度で、その肉厚は数mm程度のものを用いることができる。ライナー20は、長手軸が回転可能に支持され、回転駆動機構によって長手軸周りに回転される。アイクチ案内部18によって幅方向に並べて揃えられた3本の樹脂含浸繊維32は、その端部がライナー20の巻き始め部に固定され、ライナー20が回転駆動されることで、3本の樹脂含浸繊維32がライナー20の長手軸方向に並んでその外周に巻き取られる。ライナー20に巻き取られる量は、ライナー20の外周上の厚さにして数mmから10数mm程度である。所定の巻き数で樹脂含浸繊維32がライナー20に巻き付けられ、製品の形状が形作られると、その後硬化処理が行われ、エポキシ樹脂が硬化して、繊維強化樹脂複合製品が成形される。樹脂含浸繊維32のライナー20への巻き付け工程等において、必要に応じ、ライナー20の内部に加圧気体21を供給してもよい。
【0033】
レジンバス16のところで測定された樹脂量の過不足のデータは、張力測定器22、樹脂温度計24の測定結果と共にデータロガー38によって集められ、制御部40に工程管理データとして入力される。制御部40は、これらの工程管理データに基づき、レジンバス16における樹脂掻い出しローラとスクレーパーとの間の隙間、ライナー20の回転速度、アイクチ案内部18の移動速度、レジンバス16の樹脂温度等を制御し、成形製品が仕様の範囲に入るようにすることができる。
【0034】
次に、レジンバス16において行われる樹脂含浸繊維の樹脂含浸量の過不足を判断するための樹脂量の測定について説明する。
【0035】
図2は、レジンバス16における樹脂掻い出しローラ52の周囲の詳細図で、図2(a)が側面図、(b)が平面図である。ここでは、樹脂掻い出しローラ52の下側外周の一部が液体状樹脂50に漬かっており、上側外周に3本の繊維が張られて、樹脂掻い出しローラ52が回転し、液体状の樹脂50が掻い出されてゆく様子が示されている。各図において紙面の左側の繊維は、樹脂が含浸される前のカーボン繊維30である。これらの繊維は、樹脂掻い出しローラ52の上側外周に並べて揃えられて張られ、樹脂掻い出しローラ52がその下側外周において液体状樹脂50に漬かり、その部分が回転によって上側に回ってくることで、液体状樹脂50が各繊維に含浸する。これにより、各図において紙面の右側の繊維は、樹脂含浸繊維32となる。樹脂掻い出しローラ52の外周に付着し、各繊維に含浸した樹脂は、図2(b)において、紙面上で右上から左下に向かう斜線で示されている。
【0036】
カーボン繊維30が樹脂掻い出しローラ52に張られる前に設けられるガイド88は、カーボン繊維30が樹脂掻い出しローラ52の幅方向にずれることを防止するための部材である。ガイド88は、3本のカーボン繊維30を適当な間隔をおいて樹脂掻い出しローラ52の幅方向に並ぶように、複数の仕切り窓を有している。
【0037】
スクレーパー54は、樹脂掻い出しローラ52の外周との間に所定の間隔の隙間ができるように配置されるブレード状の樹脂量調整板である。その配置位置は、樹脂50の液面の上方で、各繊維が樹脂掻い出しローラ52の上側外周に張られる位置より下方である。スクレーパー54は、ブレード部分を樹脂掻い出しローラ52の外周に向けて、隙間が樹脂掻い出しローラ52の幅方向に一様となるように設定され、その隙間は、制御部40の制御の下で図示されていない移動機構によって調整できる。
【0038】
樹脂掻い出しローラ52の周辺に、2つの樹脂量測定器が配置される。1つは、樹脂掻い出しローラ52にカーボン繊維30が接触した後の位置に設けられ、カーボン繊維30が接触した樹脂掻い出しローラ52上の位置でローラ上残存樹脂量を測定する接触後樹脂量測定器92である。他の1つは、接触後樹脂量測定器92の配置位置に対応して樹脂掻い出しローラ52にカーボン繊維30が接触する前の位置に設けられ、樹脂掻い出しローラ52にカーボン繊維30が接触する前のローラ上含浸前樹脂量を測定する接触前樹脂量測定器90である。接触前樹脂量測定器90と接触後樹脂量測定器92は、非接触型の膜厚計で、例えば赤外膜厚計を用いることができる。
【0039】
図3は、接触前樹脂量測定器90と接触後樹脂量測定器92が測定する対象を説明する図である。ここでは、樹脂掻い出しローラ52と、掻い出されて付着した樹脂Rとの区別をわかりやすくするため、掻い出し付着樹脂Rの厚みを誇張して示してある。そして、樹脂掻い出しローラ52上でカーボン繊維30が接触し、樹脂掻い出しローラ52上の樹脂がカーボン繊維30に移されて樹脂量が少なくなっている部分を、繊維が通過した跡の意味でFとして示してある。樹脂掻い出しローラ52上の樹脂膜厚は、掻い出し付着樹脂Rの部分で厚く、繊維通過跡Fの部分で薄くなっている。
【0040】
接触前樹脂量測定器90が測定するのは、カーボン繊維30が接触する前の樹脂掻い出しローラ52上の樹脂膜厚である。すなわち掻い出し付着樹脂Rの膜厚を測定する。接触後樹脂量測定器92が測定するのは、カーボン繊維30が接触し、樹脂がカーボン繊維30に移された後の樹脂掻い出しローラ52上の樹脂膜厚である。すなわち繊維通過跡Fの膜厚を測定する。したがって、接触前樹脂量測定器90の測定値と、接触後樹脂量測定器92の測定値から、カーボン繊維30に移され、樹脂含浸繊維32に含浸された樹脂量を求めることができ、予め設定された閾値との比較から、含浸樹脂量の過不足を判断することができる。
【0041】
このように、樹脂掻い出しローラ52のカーボン繊維30が接触する位置の上流側と下流側にそれぞれ膜厚計を配置して、それぞれの位置で樹脂掻い出しローラ52上の樹脂膜厚を測定することで、樹脂含浸繊維32に含浸された樹脂量の過不足を判断することができる。さらに、樹脂掻い出しローラとカーボン繊維の接触部位の上流と下流の両方を測定して比較することにより、レジン槽から樹脂掻い出しローラへの樹脂付着量が不足しているのか、または樹脂掻い出しローラからカーボン繊維への樹脂付着時に不具合があるのかの区別を判別することができる。
【0042】
図4は、1台の膜厚計で含浸樹脂量の過不足を判断できる構成を示す図である。図4は図2と同様に、レジンバス16における樹脂掻い出しローラ52の周囲の詳細図で、図4(a)が側面図、(b)が平面図である。図2と同様の要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。ここでは、樹脂掻い出しローラ52にカーボン繊維30が接触した後の位置に樹脂量走査測定器94が設けられる。樹脂量走査測定器94は、樹脂掻い出しローラ52の幅方向に移動して、ローラ上の樹脂量の幅方向変化を測定する膜厚計である。樹脂掻い出しローラ52の幅方向に移動可能に設置されることを除けば、図2における接触前樹脂量測定器90および接触後樹脂量測定器92と同様な膜厚測定性能を有している。
【0043】
図5は、樹脂量走査測定器94が測定する対象を説明する図で、図3と同様に、掻い出し付着樹脂Rの厚みを誇張して示してある。樹脂量走査測定器94は樹脂掻い出しローラ52の幅方向に移動しながら樹脂掻い出しローラ52上の樹脂膜厚を測定するので、図5に示すように、掻い出し付着樹脂Rの膜厚と、繊維通過跡Fの膜厚とを交互に測定することができる。このようにして逐時的に測定された掻い出し付着樹脂Rの膜厚と繊維通過跡Fの膜厚とから、カーボン繊維30に移され、樹脂含浸繊維32に含浸された樹脂量を求めることができ、予め設定された閾値との比較から、含浸樹脂量の過不足を判断することができる。
【0044】
図6は、樹脂掻い出しローラ52に掻い出し付着する樹脂Rの量の過不足を迅速に測定できる構成を示す図である。図6は、図2及び図4と同様に、レジンバス16における樹脂掻い出しローラ52の周囲の詳細図で、図4(a)が側面図、(b)が平面図である。図2と同様の要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。ここでは、樹脂掻い出しローラ52の回転方向においてスクレーパー54の下流側であり、かつ、カーボン繊維30が樹脂掻い出しローラ52に接触する接触位置より上流側であり、さらに、樹脂掻い出しローラ52の幅方向においてカーボン繊維30が通過する位置に、樹脂量測定器96が設けられる。樹脂量測定器96は、その設置位置条件が上記のように制限されることを除けば、図2における接触前樹脂量測定器90および接触後樹脂量測定器92と同様な膜厚測定性能を有している。
【0045】
図7は、樹脂量測定器96が測定する対象を説明する図で、図3、図5と同様に、掻い出し付着樹脂Rの厚みを誇張して示してある。図7(a)は、樹脂掻い出しローラ52に十分な樹脂が掻い出されて付着している場合、(b)は、何かの原因で樹脂掻い出しローラ52に樹脂が掻い出されて付着しなかった場合を示している。これらの図において、カーボン繊維30が通過する樹脂掻い出しローラ52上の位置に対応する掻い出し付着樹脂は、R(F)として示されている。
【0046】
樹脂量測定器96は、カーボン繊維30が通過する位置の樹脂掻い出しローラ52上の樹脂膜厚を、樹脂掻い出しローラ52の外周に沿って測定する。樹脂掻い出しローラ52のこの位置においては、樹脂掻い出しローラ52上の樹脂がカーボン繊維30に移されて少なくなるが、樹脂掻い出しローラ52が回転して樹脂容器中の樹脂50に漬かることで再び樹脂掻い出しローラ52上に樹脂が付着する。
【0047】
したがって、樹脂容器に液体状の樹脂50が十分ある場合には、図7(a)に示されるように、掻い出し付着樹脂Rは、カーボン繊維30が通過する位置であっても、カーボン繊維30が通過しない位置であっても同じ膜厚となる。つまり、R(F)は、他のRと膜厚に差がない。この膜厚は、スクレーパー54によって設定される樹脂膜厚となる。
【0048】
これに対し、樹脂容器に液体状の樹脂50が欠乏する等の原因で、樹脂掻い出しローラ52が樹脂容器に入ったにもかかわらず樹脂掻い出しローラ52上に十分な樹脂が付着しない場合には、図7(b)に示されるように、カーボン繊維30が通過する位置における掻い出し付着樹脂R(F)の膜厚は、カーボン繊維30が通過しない位置における掻い出し付着樹脂Rの膜厚と異なり、薄い膜厚となる。この薄い膜厚は、スクレーパー54によって設定される膜厚よりも薄い。
【0049】
樹脂量測定器96をスクレーパー54の下流側におくことで、スクレーパー54によって正常な場合にカーボン繊維30が通過した位置としない位置とで膜厚が同じになることが保障され、スクレーパー54によってもカーボン繊維30が通過した位置としない位置とで膜厚が同じにできない異常な場合を検出することができる。
【0050】
また、樹脂量測定器96をカーボン繊維30が樹脂掻い出しローラ52に接触する位置より上流側におくことで、カーボン繊維30に含浸される樹脂量の多少によって膜厚が変動する影響を排除することができる。
【0051】
このように、カーボン繊維30が通過する位置で、スクレーパー54の下流側でカーボン繊維30が接触する位置より上流側に樹脂量測定器96を配置し、樹脂掻い出しローラ52の回転に伴う掻い出し付着樹脂の膜厚の変化を監視することで、樹脂掻い出しローラ52に掻い出し付着する樹脂Rの量の過不足を迅速に測定できる。
【0052】
図8は、樹脂掻い出しローラ52上の樹脂膜厚の測定がフィラメントワインディングの工程管理に反映される様子を説明するフローチャートである。図8のフローチャートは、樹脂掻い出しローラ52上の樹脂膜厚が予め定めた閾値の範囲内に入るように、制御部40が実行する各手順を示すものである。フィラメントワインディングによる成形が開始する(S10)と、樹脂掻い出しローラ52上の樹脂量が測定される(S12)。具体的には、図2から図7で説明したように、樹脂掻い出しローラ52の所定位置における樹脂膜厚が測定される。図2の場合では接触前樹脂量測定器90及び接触後樹脂量測定器92によって、図4の場合は樹脂量走査測定器94によって、図6の場合には樹脂量測定器96によって、それぞれ所定の方法で樹脂掻い出しローラ52上の樹脂膜厚が測定される。
【0053】
そして、測定された膜厚から樹脂含浸繊維の樹脂含浸量の過不足が判断され、過不足が閾値の範囲以内か否かが判断される(S14)。図2の場合では接触前樹脂量測定器90の測定値と接触後樹脂量測定器92の測定値とから樹脂含浸量の過不足が判断される。図4の場合は、樹脂量走査測定器94によって逐時的に測定された掻い出し付着樹脂Rの膜厚と繊維通過跡Fの膜厚とから樹脂含浸量の過不足が判断される。図6の場合は、樹脂量走査測定器94によって測定される樹脂掻い出しローラ52の回転に伴う掻い出し付着樹脂の膜厚の変化から樹脂含浸量の過不足が判断される。閾値は、それぞれの方式に応じ、予め実験等によって定めることができる。
【0054】
そして、樹脂含浸量の過不足についてそれが閾値の範囲内であるときはフィラメントワインディングを続行する。閾値の範囲内でないときは、警報を出力する(S22)。例えば、レジンバス16に樹脂が欠乏しているような場合には、制御部40の制御範囲を越えているので、ランプ点灯あるいは点滅、ブザー等の音声出力等によって知らせ、迅速な対応を促す。
【0055】
原因が樹脂の欠乏でなく、樹脂掻い出し量の不適切であることもあるので、そのような場合に備え、樹脂掻い出しローラ52とスクレーパー54との間の隙間を変更して掻い出し樹脂量を調整する(S16)。隙間調整は、S12における測定値に応じて制御部40がスクレーパー移動機構に指示して行うことができる。その後再び樹脂掻い出しローラ52上の樹脂量を測定し(S18)、樹脂含浸量の過不足についてそれが閾値の範囲内か否かが判断される(S20)。S18,S20の工程の内容はS12,S14の内容と同様である。樹脂含浸量の過不足についてそれが閾値の範囲内であるときはフィラメントワインディングを続行し、閾値の範囲内でないときは、警報を出力する(S22)。樹脂掻い出しローラ52上の樹脂膜厚の測定がフィラメントワインディングの工程管理に反映される。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明に係る実施の形態のフィラメントワインディング装置の構成図である。
【図2】本発明に係る実施の形態において、レジンバスにおける樹脂掻い出しローラの周囲の詳細図である。
【図3】本発明に係る実施の形態において、接触前樹脂量測定器と接触後樹脂量測定器が測定する対象を説明する図である。
【図4】本発明に係る実施の形態において、1台の膜厚計で含浸樹脂量の過不足を判断できる構成を示す図である。
【図5】本発明に係る実施の形態において、樹脂量走査測定器が測定する対象を説明する図である。
【図6】本発明に係る実施の形態において、樹脂掻い出しローラに掻い出し付着する樹脂Rの量の過不足を迅速に測定できる構成を示す図である
【図7】図6の樹脂量測定器が測定する対象を説明する図である。
【図8】本発明に係る実施の形態において、樹脂掻い出しローラ上の樹脂膜厚が予め定めた閾値の範囲内に入るように実行される手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0057】
10 フィラメントワインディング装置、12 成形部、14 クリールスタンド、16 レジンバス、18 アイクチ案内部、20 ライナー、21 加圧気体、22 張力測定器、24 樹脂温度計、30 カーボン繊維、32 樹脂含浸繊維、38 データロガー、40 制御部、50 樹脂、52 樹脂掻い出しローラ、54 スクレーパー、88 ガイド、90 接触前樹脂量測定器、92 接触後樹脂量測定器、94 樹脂量走査測定器、96 樹脂量測定器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維の巻出部と、
巻き出された繊維に樹脂を含浸させるレジンバスと、
製品の形状を形作るライナーに樹脂含浸繊維を巻き付ける巻取部と、
を備える繊維強化樹脂複合製品の成形用フィラメントワインディング装置であって、
レジンバスは、
樹脂を収容する樹脂容器と、
樹脂容器の内部に一部が進入して回転することで樹脂を外周に付着させ、巻出部から巻き出された繊維を外周に張り巻取部に送りながら繊維に樹脂を含浸させるローラと、
ローラに繊維が接触した後の位置に設けられ、繊維が接触したローラ上の位置でローラ上残存樹脂量を測定する接触後樹脂量測定器と、
接触後樹脂量測定器の配置位置に対応してローラに繊維が接触する前の位置に設けられ、ローラに繊維が接触する前のローラ上含浸前樹脂量を測定する接触前樹脂量測定器と、
接触後樹脂量測定器の測定値と、接触前樹脂量測定器の測定値とに基づき、樹脂含浸繊維の樹脂含浸量の過不足を判断する含浸量判断手段と、
を備えることを特徴とするフィラメントワインディング装置。
【請求項2】
繊維の巻出部と、
巻き出された繊維に樹脂を含浸させるレジンバスと、
製品の形状を形作るライナーに樹脂含浸繊維を巻き付ける巻取部と、
を備える繊維強化樹脂複合製品の成形用フィラメントワインディング装置であって、
レジンバスは、
樹脂を収容する樹脂容器と、
樹脂容器の内部に一部が進入して回転することで樹脂を外周に付着させ、巻出部から巻き出された繊維を外周に張り巻取部に送りながら繊維に樹脂を含浸させるローラと、
ローラに繊維が接触した後の位置に設けられ、ローラの幅方向に移動して、ローラ上の樹脂量の幅方向変化を測定する樹脂量走査測定器と、
樹脂量走査測定器の測定値に基づき、樹脂含浸繊維の樹脂含浸量の過不足を判断する含浸量判断手段と、
を備えることを特徴とするフィラメントワインディング装置。
【請求項3】
繊維の巻出部と、
巻き出された繊維に樹脂を含浸させるレジンバスと、
製品の形状を形作るライナーに樹脂含浸繊維を巻き付ける巻取部と、
を備える繊維強化樹脂複合製品の成形用フィラメントワインディング装置であって、
レジンバスは、
樹脂を収容する樹脂容器と、
樹脂容器の内部に一部が進入して回転することで樹脂を外周に付着させ、巻出部から巻き出された繊維を外周に張り巻取部に送りながら繊維に樹脂を含浸させるローラと、
ローラ外周と一定隙間を有して配置され、ローラに付着する樹脂量を調整するスクレーパーと、
ローラの回転方向においてスクレーパーの下流側で、巻き出された繊維がローラに接触する接触位置より上流側で、ローラの幅方向において繊維が通過する位置に設けられる樹脂量測定器と、
樹脂量測定器の測定値に基づき、樹脂含浸量の過不足を判断する含浸量判断手段と、
を備えることを特徴とするフィラメントワインディング装置。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載のフィラメントワインディング装置において、
ローラ外周と所定隙間を有して配置され、ローラに付着する樹脂量を調整するスクレーパーと、
樹脂含浸量の過不足の判断に基づき、ローラ外周とスクレーパーとの間の所定隙間の設定を変更する隙間変更手段と、
を備えることを特徴とするフィラメントワインディング装置。
【請求項5】
請求項1から請求項3のいずれか1に記載のフィラメントワインディング装置において、
樹脂含浸繊維の樹脂含浸量の不足が閾値を超えるときに警報を出力する出力手段を備えることを特徴とするフィラメントワインディング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−185930(P2007−185930A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−7977(P2006−7977)
【出願日】平成18年1月16日(2006.1.16)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】