説明

フレキシブルプリント配線板用接着性樹脂組成物並びにこれを用いた補強板付きフレキシブルプリント配線板

【課題】 熱ロール法を採用しても、外観上、膨れ等がなく、十分な接着強度を確保できるフレキシブルプリント配線板用接着性樹脂組成物及びフィルム状接着剤、並びにこれを用いた補強板付きフレキシブルプリント配線板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 (A)重量平均分子量(Mw)10万以上90万未満のアクリル系重合体A、(B)重量平均分子量(Mw)1000〜8万のアクリル系重合体B、(C)エポキシ樹脂、及び(D)硬化剤を含有する。前記アクリル系重合体Aと前記アクリル系重合体Bの含有質量比(A:B)が100:1〜100:20であることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブル銅張り積層板等のフレキシブルプリント配線板(FPC)に補強板を接着するのに用いる接着性樹脂組成物、特に、前記フレキシブルプリント配線板と補強板との接着について、押圧用ローラと受けローラとの間を通過させる方法(熱ローラ法)の採用可能な接着性樹脂組成物、並びに当該接着性樹脂組成物を用いた補強板付きフレキシブルプリント配線板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フレキシブルプリント配線板(FPC)は、例えば、図1に示すように、ポリイミド等のベースフィルム2上に、銅箔等の導体箔をエッチングしてなる配線パターン3が形成され、さらに配線パターン3上に、カバーレイフィルム4とよばれる絶縁フィルム(通常、ポリイミドフィルム)が接着剤層5を介して積層されたものである。図1に示すフレキシブルプリント配線板1では、配線パターン3は、ベースフィルム2の片面だけに形成されているが、ベースフィルム2の両面に配線パターン3が形成され、それぞれの配線パターンがカバーレイフィルムで被覆されているフレキシブルプリント配線板もある。
【0003】
このような構成を有するフレキシブルプリント配線板は、通常、配線パターン等に起因して、カバーレイフィルム4面やベースフィルム2面にうねり、段差が生じている。また、図2に示すフレキシブルプリント配線板1’のように、カバーレイフィルム4’として、位置合わせや他の部品実装のための穴4aが開設されている場合もある。
【0004】
このようなフレキシブルプリント配線板1,1’において、他の部品を実装したり、フレキシブルプリント配線板を他の装置に取り付けるための補強として、例えば、図2及び図3に示すように、フレキシブルプリント配線板1,1’の一部分に補強板6が取り付けられる。
【0005】
補強板6をフレキシブルプリント配線板へ接着する作業は、従来より、図4に示すように、半硬化状態のフィルム状接着剤11を介して補強板6を載置し、該補強板6が載置されたフレキシブルプリント配線板1をクッション材12,12で挟持し、両面からSUS板13,13で熱プレスすることにより圧着後、フィルム状接着剤11を加熱硬化することにより行っている。クッション材12は、フレキシブルプリント配線板を貼り合わせる際に用いられ、接着剤を均一の厚さに保持する効果や、加圧時にフレキシブルプリント配線板の配線パターンの凹凸と接着剤の流れに起因する製品の変形や断線を防止する効果を有している。
【0006】
このように補強板とフレキシブルプリント配線板との間の接着に用いられる半硬化状態のフィルム状接着剤としては、保管中に接着剤の硬化が進まないように、ポットライフが長く、接着後には、所望の耐熱性、接着性を充足すること、またプレス時に溶融した接着剤の流出による補強板からのはみ出しが少ないことが求められる。
【0007】
長いポットライフを有し、且つ耐熱性、接着強度の要件を充足した接着剤として、例えば、特開平7−216336号公報では、(A)重量平均分子量Mwが60万〜120万で、且つ分子量分布が小さい官能基有するアクリル系エラストマー、(B)エポキシ樹脂、(C)硬化剤(ポリアミン)、(D)カチオン重合触媒とイミダゾール系マイクロカプセルを組み合わせた硬化促進剤を必須成分として含有する接着性樹脂組成物を、半硬化状態としたフィルム状接着剤を用いることが提案されている。
【0008】
また、フレキシブルプリント配線板と補強板との接着に使用する接着剤ではないが、フレキシブルプリント配線板においてカバーレイフィルムを接着するのに用いられ、加熱圧着時の接着剤のはみ出し、流れ出しを防止したフレキシブルプリント配線板用接着剤として、特開2003−313526号公報(特許文献2)に、数平均分子量50〜110万のカルボキシル基含有アクリルゴム、数平均分子量4000〜1万の低分子量アクリル系重合体、エポキシ樹脂、フェノール樹脂を含有した硬化型接着性樹脂組成物が開示されている。特許文献2に開示されている接着剤は、カバーレイフィルムと配線パターン面との間に、膨れや熱収縮によるしわの発生を抑制することを目的とするもので、プレス温度170℃、圧力1MPaで3分間、加熱圧着したときのプレス加工性及び端部からの接着剤の流れ出し量を観察し、数平均分子量4000未満の低分子量アクリル系重合体を用いた場合にはプレス加工性を充足できないこと、低分子量アクリル系重合体の含有量が多くなりすぎると流れ出し量が増大することが開示されている(実施例、表2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平7−216336号公報
【特許文献2】特開2003−313526号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、近年、補強板の貼着方法として、熱ロール法の開発要請が高まっている。熱ロール法とは、フレキシブルプリント配線板上に補強板を貼着する部分にフィルム状接着剤、補強板を各順に積層した積層体を、加熱した2つのロール間を通過させることにより、圧着させる方法である。
従来の熱プレス法と比べて、使い捨てとなっていたクッション材が不要となり、しかも熱ロール法では、連続的に圧着作業を行っていくことができるので、生産コストの削減、個々の生産時間の短縮を図ることも可能となる。
【0011】
一方、熱ロール法では、熱プレス法と比べて、圧着時の加熱、加圧時間が短いので、加熱加圧時の接着剤の流れ出しが問題となりにくい反面、別の新たな課題が存在する。すなわち、上述のように、フレキシブルプリント配線板のベースフィルム、カバーレイフィルムにおいて、回路が形成されていない側の面には、うねり、段差、穴等に由来する凹部(例えば、図2中の穴4a、図3中のうねりによる凹部2a)が生じているが、この凹部における接着剤の埋め込みが不十分な場合、加熱硬化時に空隙が膨張してふくれが生じたりする。この点、特許文献1、2に開示されている接着剤を、熱ロール法に適用した場合、凹部への埋め込みと他の特性との両立が不十分となる。
【0012】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、熱ロール法を採用しても、外観上、膨れ等がなく、十分な接着強度を確保できるフレキシブルプリント配線板用接着性樹脂組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明のフレキシブルプリント配線板用接着性樹脂組成物は、(A)重量平均分子量(Mw)10万以上90万未満のアクリル系重合体(以下「アクリル系重合体A」という)、(B)重量平均分子量(Mw)1000〜8万のアクリル系重合体(以下「アクリル系重合体B」という)、(C)エポキシ樹脂、及び(D)硬化剤を含有する。
【0014】
前記アクリル系重合体Aは、ヒドロキシル基、カルボキシル基及びエポキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有するアクリル系重合体であることが好ましい。前記アクリル系重合体Aと前記アクリル系重合体Bの含有質量比(A:B)が100:1〜100:20であることが好ましい。前記アクリル系重合体Aのガラス転移点は−20〜20℃であり、前記アクリル系重合体Bのガラス転移点は−50℃未満である。
【0015】
本発明のフレキシブルプリント配線板用接着性樹脂組成物は、フレキシブルプリント配線板の少なくとも一面の一部分に補強板を接着するのに好適に用いられる。
【0016】
本発明は別の見地において、上記のフレキシブルプリント配線板用接着性樹脂組成物を半硬化したフィルム状接着剤;及びフレキシブルプリント配線板に、上記本発明の接着性樹脂組成物を介して補強板が接着されている補強板付きフレキシブルプリント配線板も包含する。
【0017】
本発明の補強板付きフレキシブルプリント配線板の製造方法は、フレキシブルプリント配線板の少なくとも一側面上に、本発明のフィルム状接着剤を介して補強板が積層された積層体を、加熱した2つのロール間を通過させた後、前記フィルム状接着剤を加熱硬化することを特徴とする。
【0018】
尚、本明細書において、重量平均分子量、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した値である。
【発明の効果】
【0019】
本発明のフレキシブルプリント配線板用接着性樹脂組成物及びこれを用いたフィルム状接着剤は、フレキシブルプリント配線板からはみ出るような流れ出しを抑制しつつ、凹部埋め込み性を充足し、さらに剥離強度、耐熱性を満足することができる。よって、本発明のフレキシブルプリント配線板用接着性樹脂組成物及びこれを用いたフィルム状接着剤を用いることにより、補強板等のフレキシブルプリント配線板への接着作業について、短時間の加熱加圧で接着しなければならない、熱ロール法を採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】フレキシブルプリント配線板の構成を示す断面模式図である。
【図2】他の態様のフレキシブルプリント配線板の構成を示す断面模式図である。
【図3】フレキシブルプリント配線板と補強板の接着を説明するための模式図である。
【図4】従来の圧着方法(熱プレス法)を説明するための模式図である。
【図5】熱ロール法を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、今回、開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0022】
〔接着性樹脂組成物〕
はじめに、本発明の接着性樹脂組成物について説明する。
本発明の接着性樹脂組成物は、必須成分として、(A)重量平均分子量(Mw)10万以上90万未満のアクリル系重合体(以下「アクリル系重合体A」という)、(B)重量平均分子量1000〜8万のアクリル系重合体(以下「アクリル系重合体B」という)、(C)エポキシ樹脂、及び(D)硬化剤を含有する。
以下、各成分について順に説明する。
【0023】
(A)アクリル系重合体A
アクリル系重合体Aは、重量平均分子量(Mw)10万〜90万未満、好ましくは20〜88万、より好ましくは50〜85万、数平均分子量(Mn)が5万〜50万、好ましくは8〜35万、より好ましくは15〜30万のアクリル系重合体である。重量平均分子量が90万以上になると、熱ロール法では軟化溶融が不十分となるため、凹部への埋め込みが不十分となり、ひいては剥離強度、耐熱性を満足できない。一方、重量平均分子量10万未満では、接着剤の溶融粘度が低下しすぎて流れ出しが生じ、ひいてはエポキシ樹脂共存下でも、硬化反応不十分となり、剥離強度、耐熱性が不足する。
【0024】
アクリル系重合体Aは、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル(以下、アクリル酸とメタクリル酸を特に区別しない場合は「(メタ)アクリル酸」と総称し、そのエステルを「(メタ)アクリレート」と総称する)を主たるモノマーとし、さらにカルボキシル基、ヒドロキシル基、及びエポキシ基からなる群の少なくとも1種の官能基を含有するアクリル系モノマー(官能基含有((メタ)アクリル系モノマー)を共重合したアクリル系共重合体である。
【0025】
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸イソブチル、アクリル酸イソペンチル、メタクリル酸イソペンチル、アクリル酸−n−ヘキシル、メタクリル酸−n−ヘキシル、アクリル酸イソオクチル、メタクリル酸イソオクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸−n−オクチル、メタクリル酸−n−オクチル、アクリル酸イソノニル、メタクリル酸イソノニル、アクリル酸−n−デシル、メタクリル酸−n−デシル、アクリル酸イソデシル、メタクリル酸イソデシル等の(メタ)アクリル酸の炭素数1〜10、好ましくは1〜6のアルキルエステルが挙げられ、これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0026】
上記官能基含有(メタ)アクリル系モノマーとしては、例えば、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アクリルグリシジルエーテル等のエポキシ含有(メタ)アクリルレート;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のα,β−不飽和カルボン酸;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基置換(メタ)アクリレートが挙げられる。
このほか、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド含有アクリル系モノマー、アクリロニトリル等のシアノ基含有アクリル系モノマー、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、酢酸ビニル等の他のビニル系モノマーを共重合させても良い。
以上のようなアクリル系モノマーを共重合する方法としては、公知の重合方法(溶液重合、懸濁重合、エマルジョン重合など)を採用できる。
【0027】
アクリル系重合体Aは、酸価10〜25mgKOH/g程度、あるいはエポキシ価0.1〜0.3eq/kg程度、あるいはヒドロキシル価5〜20mgKOH/g程度となるように官能基含有アクリル系モノマーが共重合されていることが好ましい。このような官能基を有することで、硬化剤との併用により、加熱硬化の迅速化、接着強度の向上に寄与できる。
【0028】
また、アクリル系重合体Aのガラス転移点(Tg)は、アクリル系重合体Aのモノマー組成比、分子量により異なるが、好ましくは−20〜20℃であり、より好ましくは−10〜15℃である。ガラス転移点が20℃を超えると、熱ロール圧着法の適用において、ロール間通過時間内での軟化溶融が困難となるからである。また、ガラス転移点が低くなると、耐熱性、剥離強度が不足する傾向にあるからである。
【0029】
このようなアクリル系重合体Aは、熱可塑性樹脂として加熱溶融時に軟化し、被着体に対して表面タックを発揮し、さらに接着後は、軟化成分として接着部に柔軟性を与える役割を果たす。
【0030】
以上のようなアクリル系重合体Aは、樹脂成分の30〜80質量%含有されることが好ましく、より好ましくは50〜80質量%である。樹脂成分におけるアクリル系重合体Aの含有率が少なすぎると、接着部分の柔軟性が損なわれる傾向にあり、また接着強度と接着部分における配線パターンの凹部埋め込み性の確保の両立が困難になる傾向がある。一方、アクリル系重合体Aの含有率が多くなりすぎると、エポキシ樹脂含有率が相対的に低下することによって、耐熱性の確保が難しくなる。
【0031】
(B)アクリル系重合体B
アクリル系重合体Bは、重量平均分子量(Mw)1000〜8万、好ましくは2000〜5万、より好ましくは3000〜5万、数平均分子量(Mn)が500〜5万、好ましくは2000〜2万、より好ましくは3000〜15000のアクリル系重合体である。
【0032】
アクリル系重合体としては、アクリル酸エステルを主たるモノマーとする重合体である。アクリル系モノマーとしては、アクリル系重合体Aで用いられたような(メタ)アクリル酸エステルを1種又は2種以上用いることができる。また、カルボキシル基含有アクリルモノマー、ヒドロキシル基含有アクリルモノマー、エポキシ含有アクリルモノマー、その他のビニルモノマーが共重合されていてもよい。
【0033】
アクリル系重合体Bは、アクリル系重合体Aよりも重量平均分子量が低いことに基づいて低温ですばやく軟化溶融できる。これにより、熱ロール圧着法のような短時間の加熱、加圧によっても溶融して凹部の埋め込みを可能とする役割を果たす。従って、アクリル系重合体のガラス転移点(Tg)は、低いことが好ましく、好ましくは−50℃未満である。
ガラス転移点が高すぎると、熱ロール間の通過といった短時間の加熱加圧による溶融流れ出しが困難となるからである。
【0034】
アクリル系重合体Aとアクリル系重合体Bの混合率(A:B)は、質量比で、100:1〜100:30であることが好ましく、より好ましくは100:2〜100:25であり、より好ましくは100:3〜100:20である。アクリル系重合体Bの含有率が多くなるに従って、接着強度が低下するとともに、耐熱性も低下し、溶融時の流れ出しによる被着体のはみ出しの問題も生じるようになるからである。一方、アクリル系重合体Bが少なすぎると、熱ロール法を適用した場合に、短時間加熱加圧での軟化溶融が困難となり、回路埋め込み性を充足することが困難となるからである。
【0035】
(C)エポキシ樹脂
本発明で用いられるエポキシ樹脂は、1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する樹脂であればよく、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0036】
エポキシ樹脂は、保存時のシート成形性を確保するとともに、加熱硬化により接着強度の向上に寄与し、絶縁性、耐熱性の確保に寄与する。
【0037】
エポキシ樹脂の接着性樹脂組成物における含有率は特に限定しないが、本発明の接着剤樹脂組成物に含まれる樹脂成分量((A)成分、(B)成分、(C)成分の総和量、さらに他の樹脂を含む場合には、(A),(B),(C)成分の総和量に他の熱硬化性樹脂を加えた量)に対して、5〜30質量%となるように含有されることが好ましく、より好ましくは10〜25質量%である。エポキシ樹脂の含有量が少なくなりすぎると、フィルム状接着剤としての形状保持性が低下し、また耐熱性、接着強度が低下するからである。一方、多くなりすぎると、相対的にアクリル系重合体の含有量が少なくなるため、加熱加圧時の軟化溶融が困難となり、ひいては埋め込み性を充足できないからである。
【0038】
(D)硬化剤
硬化剤は、(C)エポキシ樹脂の硬化剤、さらにはアクリル系重合体Aの硬化剤として含有される。従って、エポキシ樹脂硬化剤、さらにアクリル系重合体Aに含まれる官能基(カルボキシル基、ヒドロキシル基、又はエポキシ基)と反応して硬化できる硬化剤が用いられる。具体的には、ポリアミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、三フッ化ホウ素アミン錯塩、イミダゾール系硬化剤、芳香族ジアミン系硬化剤、カルボン酸系硬化剤等を用いることができる。これらは、1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0039】
ポリアミン系硬化剤としては、例えば、ジエチレントリアミン、テトラエチレンテトラミン等の脂肪族アミン系硬化剤;イソホロンジアミン等の脂環式アミン系硬化剤;ジアミノジフェニルメタン、フェニレンジアミン等の芳香族アミン系硬化剤;ジシアンジアミド等;メラミン樹脂などが挙げられる。酸無水物系硬化剤としては、例えば、無水フタル酸、ピロメリト酸無水物、トリメリト酸無水物、ヘキサヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。イミダゾール系硬化剤としては、メチルイミダゾール、フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾールなどが挙げられる。
【0040】
硬化剤の配合量は、(C)エポキシ樹脂のエポキシ当量、さらには(A)アクリル系重合体Aの官能基価(エポキシ価、酸価、水酸基価)に応じて、適宜決めればよいが、好ましくは、樹脂成分((A)成分、(B)成分及び(C)成分)の含有総量100重量部に対して、(D)硬化剤5〜30重量部とすることが好ましく、より好ましくは硬化剤10〜25重量部である。
【0041】
(E)その他
本発明の樹脂組成物は、上記(A)アクリル系重合体A、(B)アクリル系重合体B、(C)エポキシ樹脂、(D)硬化剤の他、フェノキシ樹脂に分類される分子量が高いエポキシ樹脂、エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂(例えば、フェノール樹脂、メラミン樹脂、オキサジン樹脂)、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂やポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂を、本発明の効果を阻害しない範囲内(通常、10質量%以下)であれば、混合してもよい。
【0042】
さらに、必要に応じて、無水シリカ、水酸化アルミニウム、タルク、クレー等の無機充填剤、硬化促進剤、シランカップリング剤、レべリング剤、消泡剤、界面活性剤、難燃剤などを適宜配合してもよい。特に、微細な無機充填剤、具体的には、通常粒径10μm以下、好ましくは1〜5μmの無機充填剤を添加することが、接着強度確保の点から好ましい。
【0043】
〔接着性樹脂組成物の調製及びフィルム状接着剤の作製〕
本発明の接着性樹脂組成物は、以上のような(A)〜(D)成分、さらに必要に応じて添加剤を配合し、有機溶剤を加えて、ボールミル、ホモジナイザー等を用いて混合することにより調製される。
【0044】
上記有機溶剤としては、トルエン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、ジオキソラン、ヘキサン、トリエチルアミン、酢酸イソブチル、酢酸ブチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、セロソルブ、エチレングリコール、ジメチルホルムアミド(DMF)、キシレン、N−メチルピロリドンなどを用いることができる。
【0045】
以上のような組成を有する本発明の接着性樹脂組成物は、半硬化状態のフィルム状接着剤として使用、保存される。ここで、半硬化状態とは、接着性を有する状態で、接着剤樹脂組成物中のエポキシ樹脂、官能基含有アクリル系重合体の一部が加熱硬化し、未硬化物とが混在した状態をいう。
【0046】
半硬化状態のフィルム状接着剤は、接着性樹脂組成物を基材上に塗布し、通常、100〜180℃で数分〜数時間加熱、さらに必要に応じて加圧することにより得られる。好適な加熱時間は、使用する接着剤の構成成分によって適宜設定される。フィルム状接着剤の厚みは特に限定しないが、通常10〜60μm、好ましくは20〜50μmである。
【0047】
〔用途〕
本発明の半硬化状態のフィルム状接着剤は、保存性がよく、熱ロール間の通過といった短時間の加熱圧着によって軟化溶融し、凹部に流れ込むことができる。一方、接着剤の流れ出しについては、熱ロール間の通過時間程度では、(A)アクリル系重合体Aの溶融流れ出しが抑制されるので、問題となる程の被着体からのはみ出しは生じずに済む。
従って、本発明のフィルム状接着剤は、熱ロール法により被着体を圧着する圧着法を利用するフレキシブルプリント配線板用接着剤として好適に用いられ、特に、フレキシブルプリント配線板と補強板との接着に好適に用いられる。
【0048】
対象となるフレキシブルプリント配線板は、ベースフィルムとなる絶縁フィルムと金属箔とが接着剤により複数層貼着されたものである。すなわち絶縁フィルム上に本発明の接着性樹脂組成物を塗布、乾燥(半硬化状態)し、さらに金属箔を積層した後、絶縁フィルム(所謂、カバーレイ)で覆ったものである。ベースフィルムの片面にだけ回路が形成されたものであってもよいし、両面に回路が形成され、両面がカバーレイで覆われたものであってもよい。
【0049】
ベースフィルムとしては、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルムなどが挙げられる。用途に応じて、ポリイミドフィルム等のプラスチックフィルムの他、ガラス繊維強化樹脂シート、不織布などを基材としたプリプレグシートを用いることもできる。
【0050】
金属箔としては、銅箔、アルミニウム箔等が挙げられるが、銅箔が好適に用いられる。
カバーレイとしては、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルム等のプラスチックフィルムが用いられる。
【0051】
補強板としては、特に限定しないが、アルミ板、珪素鋼板等の金属板;紙フェノール積層板やガラスエポキシ積層板等のプラスチック積層板;ポリイミド板、ポリプロピレン板、ポリエチレン板等のプラスチック板などが用いられる。
【0052】
フレキシブルプリント配線板は、先に述べたように、回路パターンに起因するうねりや、カバーレイに開設された孔部などに由来する凹部が存在する。本発明の接着剤では、はみ出しの問題を引き起こすことなく、凹部への埋め込みを充足することができるので、フレキシブルプリント配線板と補強板の接着、特に熱ロール法を適用する場合に好適に用いることができる。
【0053】
なお、本発明の接着剤は、フレキシブルプリント配線板と補強板との接着剤に限定されず、難燃性、耐薬品性等の特性を充足すれば、フレキシブルプリント配線板におけるカバーレイフィルムの接着に利用してもよい。
【0054】
〔熱ロール接着法〕
次に、本発明のフィルム状接着剤用いて、フレキシブルプリント配線板に補強板を接着する方法について説明する。
【0055】
図5に示すように、フレキシブルプリント配線板1の片面(ベースフィルム又はカバーレイフィルム)の所定位置にフィルム状接着剤11を介して補強板6を積層した積層体20を、2つの加熱加圧ローラ21,22間を通過させ、フレキシブルプリント配線板1に補強板6を圧着する。圧着後、加熱により硬化させる。
【0056】
フィルム状接着剤をフレキシブルプリント配線板上に積層した後、補強板を積層してもよいし、まず補強板とフィルム状接着剤をラミネートし、フィルム状接着剤付き補強板をフレキシブルプリント配線板にラミネートしてもよい。図5では、後者の態様を示している。
【0057】
加圧ローラの加熱温度は、アクリル系重合体Bが溶融できる温度であればよく、通常100〜200℃、好ましくは120〜160℃であり、加圧圧力は通常0.1〜1MPa、好ましくは0.3〜0.8MPaである。また、ローラ通過速度は、接着剤樹脂シートが軟化溶融して、凹部を埋めることができる程度にまで加熱加圧される速度であればよく、通常0.1〜5m/minであり、好ましくは0.2〜3m/minである。
【0058】
後硬化のための加熱条件は、使用する樹脂成分、特にエポキシ樹脂の種類、硬化剤の種類により適宜設定される。通常、加熱温度100〜200℃で、数分間〜数時間程度であり、好ましくは、加熱温度120〜180℃で、30分〜3時間加熱する。
【0059】
本発明の熱ロール法を利用した製造方法によれば、従来の熱プレス法を利用した製造方法と比べて、短時間で加熱圧着できるとともに、連続的に圧着作業を行うことができるので、補強板付きフレキシブルプリント配線板の生産性に優れている。しかも、ローラの加熱温度、加熱時間は、熱プレス法に用いるプレス機の加熱温度、加熱時間よりも短くて済むので、省エネルギーを達成でき、生産コストの削減につながる。さらに、従来の熱プレス法と比べて加圧圧力が小さくて済むので、クッション材が不要となり、作製される補強板付きフレキシブルプリント配線板にプレス痕が残らず、フレキシブルプリント配線板の品質が向上する効果もある。
【実施例】
【0060】
本発明を実施するための最良の形態を実施例により説明する。実施例は、本発明の範囲を限定するものではない。
【0061】
〔測定評価方法〕
以下の実施例で採用した測定評価方法は以下の通りである。
(1)剥離強度
得られた試験片について、JIS−C−6481に準拠して、23℃において、補強板からフレキシブルプリント配線板を剥がすときの剥離強度(N/cm)を測定し、5N/cm以上の場合を「○」、5N/cm未満の場合を「×」とした。
【0062】
(2)流れ出し性
補強板からの接着剤のはみ出しを観察した。補強板枠外に接着剤がはみ出していない場合を「○」、そうでない場合を「×」とした。
【0063】
(3)埋め込み性
接着部分を切断し、配線パターン凹部に接着性樹脂組成物が埋め込まれているかどうかを目視で観察した。凹部に接着性樹脂組成物が80%以上埋め込まれていた場合は「○」、接着剤の埋め込みが凹部の80%未満の場合を「×」とした。
【0064】
(4)耐熱性
半田浴温度(250℃)に60秒間浸漬した後、接着層の膨れ等の外観異常の有無を目視により観察した。膨れ等の外観異常が確認された場合を「×」、観察されなかった場合を「○」とした。
【0065】
〔接着性樹脂組成物の調製、フィルム状接着剤の作製、及び補強板付きフレキシブルプリント配線板の製造〕
表1に示す成分を、表1に示す質量割合で配合し、さらにトルエンを主成分とする有機溶剤500部に溶解して、接着性樹脂組成物No.1〜8を調製した。
各接着性樹脂組成物を基材上に塗布し、150℃で2分間乾燥させて、各接着性樹脂組成物について、厚み20μm、35μm、50μmの3種類の半硬化状態のフィルム状接着剤を作製した。
【0066】
幅0.1〜1.5mm、深さ25μmの凹部を有するフレキシブルプリント配線板のベースフィルム側に、上記で作製したフィルム状接着剤を積層し、次いで補強板となる金属板を貼着した。この積層物を、120℃、圧力0.3MPaで、0.2m/minの速度で押しローラ及び受けローラ間を通過させることにより、補強板を圧着した。得られた補強板圧着フレキシブルプリント配線板を、120℃で2時間加熱することにより、接着剤を硬化させた。
【0067】
作製した補強板付きフレキシブルプリント配線板について、上記評価方法に基づいて、剥離強度、耐熱性、回路埋め込み性、流れ出し性、ポットライフを評価した。結果をあわせて表1に示す。各接着剤組成物において、厚みが異なる3種類のフィルム状接着剤は、いずれも、同様の結果を示していた。尚、表1に示す各成分は下記の通りである。
【0068】
(1)アクリル系重合体
分子量が異なる下記アクリル系重合体1〜5を用いた。アクリル系重合体1〜5のうち、アクリ系重合体1及び2がアクリル系重合体Aに属し、アクリル系重合体3,4及び5アクリル系重合体4がアクリル系重合体Bに属する。
・アクリル系重合体1
エチレンアクリレート、ブチルアクリレート、アクリロニトリルの共重合体で、官能基としてエポキシ基を有する、重量平均分子量(Mw)85万、エポキシ価0.21g・eq、理論ガラス転移温度(Tg)12℃である。
【0069】
・アクリル系重合体2
エチレンアクリレート、ブチルアクリレート、アクリロニトリルの共重合体で、官能基としてカルボニル基または水酸基を有する、重量平均分子量(Mw)90万、酸価5mg/KOH、理論ガラス転移温度(Tg)−13℃である。
【0070】
・アクリル系重合体3
ポリブチルアクリレートを用いた重合体で、重量平均分子量(Mw)37000である。また、理論ガラス転移温度(Tg)−55℃である。
・アクリル系重合体4
ポリブチルアクリレートを用いた重合体で、重量平均分子量(Mw)23000である。また、理論ガラス転移温度(Tg)−55℃である。
・アクリル系重合体5
ポリブチルアクリレートで、重量平均分子量(Mw)6000、数平均分子量3000、理論ガラス転移温度(Tg)−55℃である。
【0071】
(2)エポキシ樹脂
エピクロン(登録商標)−N740(DIC株式会社)を用いた。これは、フェノールノボラック型エポキシ樹脂で、エポキシ当量177−187g/eqである。
【0072】
(3)硬化剤
アミン系硬化剤として、4,4−ジアミノジフェニルスルホン(硬化剤1)及びマイクロカプセル型硬化剤として旭化成イーマテリアルズ社のノバキュアHX3088(硬化剤3)、及び三フッ化ホウ素系硬化剤としてステラケミファ株式会社の「BF3MEA」(硬化剤2)を用いた。
【0073】
(4)充填剤
日本ミストロンの「ミストロンタルク」(粒径5μmのタルク)を用いた。
【0074】
【表1】

【0075】
表1からわかるように、アクリル系重合体A及びアクリル系重合体Bを、エポキシ樹脂含有量の3倍以上含有することにより、埋め込み性を充足し且つ流れ出し性を抑制することができた(No.1−4)。
【0076】
この点、エポキシ樹脂と該エポキシ樹脂の3倍量以上の高分子量アクリル系重合体(アクリル系重合体1、2)を用いることで、流れ出し性を満足できても、アクリル系重合体Bを含有しない場合(No.6,7)、凹部埋め込み性が不十分であった。重量平均分子量85万のアクリル系重合体1を用いることで、剥離強度及び耐熱性を充足できても、熱ロール法では凹部埋め込み性を充足することができず(No.7)、重量平均分子量90万のアクリル系重合体2を用いた場合(No.6)には、さらに、剥離強度、耐熱性も不十分であった。
一方、アクリル系重合体Aを含有しない場合(No.8)、すなわち低分子量アクリル系重合体のみとエポキシ樹脂の組合せでは、剥離強度及び耐熱性が不足し、凹部埋め込み性を充足できても、接着剤が流れ出し、補強板からのはみ出しが認められた。
【0077】
No.3−5の比較から、アクリル系重合体Bの含有量の増加に伴って、剥離強度が低下するとともに、耐熱性が低下し、さらには、流れ出しも認められるようになった(No.5)。従って、アクリル系重合体Aとアクリル系重合体Bの含有質量比(A:B)は、100:3〜100:20の範囲内とすることが好ましいことがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明の接着性樹脂組成物は、低温、短時間で軟化溶融し、配線パターンの凹部を埋め込むことができるので、圧着について、熱ローラ間を通過させる熱ロール法を採用できる。従って、補強板の接着について、作業時間の短縮、加熱エネルギーの低減を図ることができ、ひいては補強板付きフレキシブルプリント配線板の生産コストダウンを図ることができる。
【符号の説明】
【0079】
1 フレキシブルプリント配線板
2 ベースフィルム
3 配線パターン
4,4’ カバーレイフィルム
5 接着剤
6 補強板
11 フィルム状接着剤
20 積層体(補強板貼着フレキシブルプリント配線板)
21,22 ローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)重量平均分子量(Mw)10万以上90万未満のアクリル系重合体(以下「アクリル系重合体A」という)、(B)重量平均分子量(Mw)1000〜8万のアクリル系重合体(以下「アクリル系重合体B」という)、(C)エポキシ樹脂、及び(D)硬化剤を含有するフレキシブルプリント配線板用接着性樹脂組成物。
【請求項2】
前記アクリル系重合体Aは、ヒドロキシル基、カルボキシル基及びエポキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有するアクリル系重合体である請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板用接着性樹脂組成物。
【請求項3】
前記アクリル系重合体Aのガラス転移点は−20〜20℃であり、前記アクリル系重合体Bのガラス転移点は−50℃未満である請求項1又は2に記載のフレキシブルプリント配線板用接着性樹脂組成物。
【請求項4】
前記アクリル系重合体Aと前記アクリル系重合体Bの含有質量比(A:B)が100:3〜100:20である請求項1〜3のいずれか1項に記載のフレキシブルプリント配線板用接着性樹脂組成物。
【請求項5】
フレキシブルプリント配線板の少なくとも一面の一部分に補強板を接着するのに用いられる請求項1〜4のいずれか1項に記載のフレキシブルプリント配線板用接着性樹脂組成物。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の接着性樹脂組成物を半硬化したフィルム状接着剤。
【請求項7】
フレキシブルプリント配線板に、請求項1〜4のいずれかに記載の接着性樹脂組成物を介して補強板が接着されている補強板付きフレキシブルプリント配線板。
【請求項8】
フレキシブルプリント配線板の少なくとも一側面上に、請求項6に記載のフィルム状接着剤を介して補強板が積層された積層体を、加熱した2つのロール間を通過させた後、前記フィルム状接着剤を加熱硬化することを特徴とする補強板付きフレキシブルプリント配線板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−230977(P2012−230977A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−97564(P2011−97564)
【出願日】平成23年4月25日(2011.4.25)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【出願人】(500400216)住友電工プリントサーキット株式会社 (197)
【Fターム(参考)】