説明

プリント回路板

互いに異なるレベル及び姿勢に位置する回路にデバイス・コンポーネントを接続するための方法が記載される。第1回路は多平面リジッド回路板上に位置してもよく、多平面リジッド回路板は、多平面リジッド回路板と共通の基板を共有し、多平面リジッド回路板の基体部から延びる少なくとも1つの可撓性部材を含みうる。可撓性部材は電力及び/又はデータを伝達するために用いられる配線と、電力及び/又はデータ配線に結合されたインタフェースとを含みうる。可撓性部材は多平面リジッド回路板の基体部上の第1回路を別のデバイス・コンポーネントに関連する第2回路に接続するようにそらされ又はねじられうる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
記載される実施形態は一般にラップトップ・コンピュータ、タブレット・コンピュータ等のような計算デバイスに関する。より具体的に、回路板接続方式が記載される。
【背景技術】
【0002】
近年、ラップトップ、PDA、メディアプレーヤ、携帯電話機等のような携帯用計算デバイスは小型で、軽量で、高性能になってきた。このサイズ縮小に寄与する一因は、これらのデバイスの様々なコンポーネントを、大抵の場合にこのようなコンポーネントの性能及び/又は動作速度を向上しつつ、ますます小さなサイズで組み立てる製造者の能力のおかげでありうる。小型化、軽量化及び高性能化の傾向は携帯用計算デバイスの一部のコンポーネントの設計において継続的な設計課題を提起する。
【0003】
携帯用計算デバイスに関連する1つの設計課題は、様々な内部コンポーネントを収納するために用いられる筐体の設計である。この設計課題は一般に、筐体を軽量且つ薄型にしたいという欲求、筐体を頑丈にしたいという欲求、筐体の見た目を美しくしたいという欲求を含む複数の矛盾する設計目的から生じる。筐体内において、充填効率及び組み立ての容易さを考慮しつつ、様々な内部コンポーネント間での電力及びデータ接続が確立される必要がある。
【0004】
典型的に、携帯用計算デバイスは1つ以上の筐体コンポーネントを有し、各筐体コンポーネントは比較的一定である「厚さ」を有する何らかの外面輪郭を有する。様々な内部コンポーネントは、筐体コンポーネントのそれぞれの外面輪郭内に分配されうる。充填効率を向上するために、内部コンポーネントは各筐体コンポーネントの厚さ内の様々な高さに位置しうる。数多くのデータ及び電力接続は内部コンポーネントをつなげうる。2つの内部コンポーネントが相異なる高さに位置しうるので、データ及び電力接続は、2つのコンポーネントをつなぐために高さの違いを越える必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
相異なる高さの2つの内部コンポーネント間の接続は、「フレックス」と呼ばれることもある可撓性ケーブルを用いて実現されることもある。例として、フレックスは相異なる高さで2つの回路板を接続するための用いられてもよく、各回路板はフレックスの両端にあるコネクタとの互換性を有するコネクタを含む。フレックスの使用によって、余計なコネクタと、より多くの組立工程とが必要になり、コストが増加する。前述の観点から、内部コンポーネントの組立方式を改良する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は携帯用計算デバイスの組み立てのような計算用途に用いられる筐体のためのシステム、方法及び装置に関する様々な実施形態を記載する。互いに異なるレベル及び姿勢に位置する回路にデバイス・コンポーネントを接続するための方法が記載される。1つの実施形態では、第1回路は多平面リジッド回路板上に位置しうる。多平面リジッド回路板は少なくとも1つの可撓性部材を含みうる。可撓性部材は電力及び/又はデータを伝達するために用いられる配線と、電力及び/又はデータ配線に結合されたインタフェースとを含みうる。可撓性部材は多平面リジッド回路板上の第1回路を別のデバイス・コンポーネントに関連する第2回路に接続するようにそらされ又はねじられうる。可撓性部材は多平面リジッド回路板の一体のコンポーネントとして形成されうる。すなわち、可撓性部材と多平面リジッド回路と可撓性部材とは共通の基板を共有する。
【0007】
1つの側面では、携帯用計算デバイスのための第1プリント回路板及び筐体が提供されうる。第1プリント回路板は第1プリント回路板の基体部から延びる可撓性部材を含みうる。可撓性部材は複数の配線を含んでもよく、可撓性部材の自由端は配線との第1インタフェースを含みうる。第1プリント回路板は筐体の内部に固定されうる。可撓性部材のうち配線を含む側に第1留め具の面が接触するように可撓性部材にわたって第1留め具が固定されうる。留め具の一部は配線間で短絡が発生するのを防止するように絶縁されうる。
【0008】
第1留め具の近くの第1線に沿って可撓性部材が曲がるように可撓性部材の自由端がそらされうる。可撓性部材の自由端は第2留め具を用いて固定されてもよく、可撓性部材は第2留め具の近くの第2線に沿って曲がる。第1留め具及び第2留め具は可撓性部材をそらせた及び/又はねじった結果として生じる応力を、2つの留め具の間の可撓性部材上のエリアに局所化する傾向がありうる。固定された後に、自由端の端部は第1プリント回路板の基体部とは異なる筐体内の深さ及び/又は基体部とは異なる角度の姿勢に位置しうる。第2回路を含む第2回路板は、可撓性部材上の配線を介して第2回路と第1回路板の基体部に位置する第1回路との間でデータ及び電力が伝送可能なように第1インタフェースに接続されうる。
【0009】
添付の図面に関連する以下の詳細な説明によって実施形態が容易に理解されるだろう。図面において、同様の参照符号は同様の構造要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1a】記載される実施形態に従う3つの未接続の内部コンポーネントを有する携帯用計算デバイスの側面図を示す。
【図1b】記載される実施形態に従う3つの未接続の内部コンポーネントを有する携帯用計算デバイスの平面図を示す。
【図2a】記載される実施形態に従う多平面リジット回路板を用いて接続された、図1a、1bに示される3つの内部コンポーネントを有する携帯用計算デバイスの側面図を示す。
【図2b】記載される実施形態に従う多平面リジット回路板を用いて接続された、図1a、1bに示される3つの内部コンポーネントを有する携帯用計算デバイスの上面図を示す。
【図3】記載される実施形態に従う多平面リジット回路板の平面図を示す。
【図4】多平面リジット回路板を用いて携帯用コンピュータ・デバイスを製造する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付の図面に説明される代表的な実施形態が詳細に参照される。以下の説明が実施形態を1つの好適な実施形態に限定する意図がないことが理解されるべきである。それどころか、添付の特許請求の範囲で規定されるような記載される実施形態の精神及び範囲内に含まれうる代替、変形及び均等物をカバーすることが意図される。
【0012】
本明細書に記載されるデバイスの特定の実施形態では、内部コンポーネントのうちの1つ以上が多平面リジット回路板を含みうる。多平面リジット回路板は少なくとも1つの可撓性部材を含みうる。可撓性部材は、電力及び/又はデータを伝達するために用いられる配線と、電力及び/又はデータ配線に結合されたインタフェースとを含みうる。多平面リジット回路板は計算デバイス内に設置され、その後、可撓性部材の自由端がそらされ(deflect)及び/又はねじられ(twist)、多平面リジット回路板の残り部分が固定されるレベルよりも上又は下の位置に固定されるか、多平面リジット回路板の残り部分とは異なる平面に固定される。部材の自由端のインタフェースは、多平面リジット回路板上に存在する回路とプリント回路板上に存在する回路との間の電力及び/又はデータが可撓性部材を介して伝送されるように、プリント回路板に結合されうる。一部の例では、多平面回路板の用途として、携帯用計算デバイスの設計においてフレックス・ケーブルを置き換えるために使用されうる。
【0013】
例として、携帯用計算デバイスはメイン・ロジックボードを有しうる。携帯用計算デバイスは筐体とメイン・ロジックボードとを有し、メイン・ロジックボードは筐体内の所定の深さに存在するように設計される。メイン・ロジックボードは多平面リジット回路板でありうる。よって、メイン・ロジックボードは、電力及び/又はデータ配線と、電力及び/又はデータ配線とのインタフェースとを含む1つ以上の可撓性部材を含みうる。メイン・ロジックボードが携帯用計算デバイス内の第1レベルに設置され、その後に1つ以上の可撓性部材がメイン・ロジックボードのレベルよりも上又は下の位置か、メイン・ロジックボードとは異なる平面に固定されうる。可撓性部材上の配線はメイン・ロジックボードと携帯用計算デバイスに関連する別のコンポーネントとの間で電力及び/又はデータを伝送するために用いられうる。この別のコンポーネントは、SIMカード、無線インタフェース(例えば、アンテナ)、多ピン・データコネクタ、多ピン電力コネクタ又は統合多ピンデータ・電力コネクタのようなものであるが、これらに限定されない。
【0014】
付加的なコンポーネントに関連する回路は、メイン・ロジックボードの基体部(body portion)の上又は下にある平面と、メイン・ロジックボードに対して平行でない平面との少なくとも一方に位置しうる。メイン・ロジックボード上の可撓性部材は、メイン・ロジックボードの基体部と付加的コンポーネントに関連する回路の位置との間の深さ変化だけでなく角度変化を越えるために用いられうる。一般に、本明細書で用いられる方法は、相異なる深さの平面に位置する2つの相異なる回路コンポーネントを接続するために用いられ、これらの平面は互いに傾斜しうる。本方法は携帯用であってもなくても、計算デバイス内に適用され、計算デバイス内のメイン・ロジックボードと他の回路との間の接続の例に限定されない。
【0015】
以下の図1a〜図4に関して多平面リジット回路板の使用法が記載される。図1a及び図1bはそれぞれ、3つの未接続の内部コンポーネントを有する計算デバイスの側面図及び平面図を示し、コンポーネントのうちの1つは2つの可撓性部材を有する多平面リジット回路板である。図2a及び図2bはそれぞれ、記載される実施形態に従う多平面リジット回路板の2つの可撓性部材を用いて接続された、図1a及び図1bに示される3つの内部コンポーネントを有する携帯用計算デバイスの側面図及び平面図である。図3は3つの相異なる可撓性部材を有する多平面リジット回路板の平面図である。図4は多平面リジット回路板を組み込んだ携帯用コンピュータ・デバイスを製造する方法のフローチャートである。
【0016】
図1a及び図1bはそれぞれ、記載される実施形態に従う3つの未接続の内部コンポーネントを有する携帯用計算デバイス100の側面図及び平面図を示す。携帯用計算デバイス100は筐体102を含む。筐体102の外面輪郭及び内面輪郭は矩形の箱の輪郭である。筐体102は厚さを有し、相異なる厚さの高さは「z」次元110で表される。筐体102の長さ及び幅はそれぞれ、x次元116及びy次元118で表されうる。
【0017】
相対的な厚さを含む矩形輪郭は例示のためだけに提供される。様々な実施形態では、外面輪郭は、純粋な矩形輪郭とは異なる丸まった面のような様々な面を含みうる。さらに、内面輪郭は外面輪郭とは全く異なった形状をとりうる。内面輪郭は、計算デバイスの内部にわたって場所ごとに変わる段差や曲面を有しうる。外面輪郭と内面輪郭との間の公称の厚さは筐体にわたって異なりうる。
【0018】
様々なデバイス及びこれらに関連するコンポーネントが筐体にわたって分配され、結合されうる。様々なデバイス及びこれらに関連するコンポーネントは、アンテナ・コンポーネント、外部データ・電力インタフェース、機械式ボタン・コンポーネント、オーディオ・コンポーネント、ディスプレイ・コンポーネント、タッチスクリーン・コンポーネント、プロセッサ及びメモリのコンポーネント並びにバッテリ・コンポーネントを含むがこれに限定されない。典型的に、デバイス及びこれらに関連するコンポーネントは、何らかのタイプの接続方式を介してコンポーネントが互いにつなげられるのを可能にする関連コネクタを有するプリント回路板(PCB)を含む。接続方式は必要ならばコンポーネントへ電力が伝達されるのを可能にでき、様々なコンポーネント間の通信が発生するのを可能にできる。
【0019】
図1a及び図1bには、104、106、108のような3つのPCBが示される。PCB104、106、108は互いに接続されていないように示される。1つの実施形態では、PCB104はメイン・ロジックボードであり、CPUコンポーネント112を含む。PCB104、106、108はプラスチックのような材料や、プリント回路板に有用な他の適切な材料から構成されうる。
【0020】
図1aでは、PCB104、106、108は筐体102内の相異なる高さ110に位置する。第1PCB104は第1高さに位置する。第2PBC106及び第3PBC108は第1PCB104よりも上の高さに位置する。さらに、PCB106の高さはy次元118に沿って変化するが、PCB104及びPCB108の高さはこの次元で一定であり、すなわち板は一定のz平面上に位置する。
【0021】
PCB104、106、108のそれぞれは、筐体102に結合される基礎支持構造体に固定又は支えられうる。基礎支持構造体は総括的にボックス101として説明される。支持構造体は、携帯用計算デバイス100の設計に依存して異なりうるフレーム、留め具(fastener)及び支柱(post)を含みうる。
【0022】
図1bで、板間の接続が形成される前に、PCB104、106、108はx次元116及びy次元118において互いに重畳しうる。PCB104は2つの矩形可撓性部材を有する中央部を含み、可撓性部材124、126はPCB104の中心部から延びうる。よって、この例では、PCB104が多平面リジット回路板でありうる。図1bの平面図に示されるように、未接続の状態では、部材104の一部はPCB106の下に配置されてこれに重畳し、部材126の一部はPCB108の下に配置されてこれに重畳しうる。
【0023】
可撓性部材124、126は多平面リジット回路板104の残り部分と同じ材料で作られてもよく、板104は統合配線を含む単一の統合部品であってもよく、すなわち部材124、126は個別に形成されて、その後に板104に結合されるわけではない。一部の実施形態では、104に用いられる材料組成は板104全体が柔軟になり、それゆえ可撓性部材124、126が柔軟になるように調整されうる。他の実施形態では、可撓性部材124、126と、可撓性部材124、126が板104から延びる部分に近いエリアとの材料組成は、部材の柔軟性と、このエリアにおける板の柔軟性とを向上するように調整されうる。よって、板104の一部は板104の他の一部よりも硬質でありうる。
【0024】
部材124は電力及び/又はデータ配線120とのインタフェース128bを含み、インタフェース128bはPCB106上の回路とのインタフェース128aにおおむねアライメントされている。部材126は電力及び/又はデータ配線122とのインタフェース130bを含み、インタフェース130bはPCB108上の回路とのインタフェース130aにおおむねアライメントされている。インタフェースのペア(128a、128b)、(130a、130b)は未接続であるので、互いにわずかにずらして示される。接続状態を可能にするためのz次元110における可撓性部材124、126の偏差によって、x次元116及びy次元118における長さが短くなりうる。そらされた場合に、図2a及び図2bに関して示されて説明されるように、インタフェースのペアはより近接してアライメントされ、すなわちxy平面におけるオフセットが小さくなる。z次元における可能な偏差距離は高々15mm以上でありうる。
【0025】
上述のように、PCB104の部材124、126はそれぞれ、配線120、122を含みうる。配線はPCB104上の導電経路を形成し、PCB104上のコンポーネント間を電力及び/又はデータが伝送されるのを可能にする。PCB104の全体にわたる回路が形成される場合に配線は下に配置されうる。典型的に、配線は銅のような金属の細線である。各配線の厚さ・太さ(thickness)は配線ごとに異なりうる。例えば、電力を伝達する配線はデータを伝達する配線よりも厚く又は太くても(thick:厚い又は太い)よい。
【0026】
一般に、1本以上の配線が部材124、126上に位置し、実施形態は図に示される3本の配線に限定されない。さらに、配線の本数は部材ごとに異なりうる。例えば、部材124は30ピン・コネクタにつながる配線を含んでもよく、それ故、ピンの全てに接続される場合に30本の配線を有しうる。部材126は10ピン・コネクタにつながる配線を含んでもよく、それ故、ピンの全てに接続される場合に10本の配線を有しうる。あるデバイスに対して70ピン・コネクタ及び100ピン・コネクタが利用可能であり、部材124、126はこれらのタイプのコネクタへの接続を提供するために必要な本数の配線で構成されうる。配線の本数は接続されるデバイスに従って異なってもよく、このようなデバイスはメイン・ロジックボード及びSIMカード又は外部データコネクタを含むがこれらに限定されない。
【0027】
図2a及び図2bはそれぞれ、実施形態に従う多平面リジット回路板の2つの可撓性部材124、126を用いて接続された、図1a及び図1bに示される3つの内部コンポーネントを有する携帯用計算デバイスの側面図及び平面図を示す。図2bを参照して、接続状態において、部材124の端部は、板106の底面に対して略平行である方向に部材の端が固定されるように、z次元110にそらされ、角度132でねじられている。部材124に沿ったねじり量は、その端において角度132に到達できるように変化する。よって、部材124上の配線120も、角度132に到達するまでの角度の範囲にわたって曲げられ、ねじられている。
【0028】
部材126は板104の残り部分のz平面に対して角度134で曲げられている。部材126の端部は、この端部が板108の面の部分に対して平行になるように、第2角度135で曲げられている。よって、部材126上の配線122もこれらの2つの角度で曲げられている。
【0029】
この例では、板108と板104の残り部分とは略平行である。よって、角度134と角度135とは略等しい。他の実施形態では、角度134と角度135とは異なりうる。例えば、板108は図2aの矢印で示されるようにx次元の軸を中心に上下に回転されてもよく、その結果、部材126の端部が面108の一部に対して平行となるように、(回転の方向及び角度に依存して)角度135は角度134よりも大きくなるか小さくなる。
【0030】
角度134が示される曲げ点と角度135が示される曲げ点との間で、部材126は真っ直ぐであるように示される。この姿勢(orientation)は説明のために提供される。曲げ点の間で、部材126のインタフェースと板108のインタフェースとの適切なアライメントが可能なように、板104と板106とが平行でないならば、部材126は上又は下に湾曲され、場合によってはわずかにねじられてもよい。よって、この姿勢は図に示されるような真っ直ぐな姿勢に限定されない。
【0031】
接続後の機械的配置において、インタフェース128aは板106の下面にあり、インタフェース128bは可撓性部材124の上面にある。様々な実施形態では、組み立て中に、板104の基体部及び部材124の端部はそれぞれの姿勢に固定されうる。板104の基体部がまず固定され、その後に部材124の端が固定されてもよいし、その逆であってもよいし、両者が同時に固定されてもよい。部材124の端が固定された後(板104の残り部分はこの時点で固定されていてもよいし、されていなくてもよい)、板106は、インタフェース128aとインタフェース128bとの間で正常な接続がなされるように固定されうる。別の実施形態では、板106がまず固定され、その後に部材124の端が板106の下にスライドされ、板間の接続を形成しうる。接続が形成された後、部材124は定位置に固定されうる。
【0032】
別の例では、接続後の姿勢において、インタフェース130bは可撓性部材126の端の下面にあり、インタフェース130aは板108の上面にある。様々な実施形態では、組み立て中に、部材126の端部が定位置に固定され、その後に板108が下方にスライドされて接続を形成しうる。これに代えて、板108が定位置に固定され、その後に部材126の端部が板108の上に配置され、接続され、その後に固定されてもよい。
【0033】
図2bを参照して、曲げ位置の近くに、留め具が用いられてもよい。例えば、留め具125a、125bが部材124を固定するように示され、留め具125c、125dが部材126を固定するように示される。留め具125a〜125dは127のように穴及び支柱を含んでもよく、ねじのような留め具が留め具を通じて配置されることを可能にする。留め具の一部は配線120、122のような配線と接触していてもよい。留め具の一部が配線と接触している場合に、配線間の短絡を防ぐために、プラスチックのような非導電材料で構成されうる。留め具の残り部分は必要ならば金属のような別の材料で構成されうる。例えば、取付け穴を有する金属部品が配線に接触するプラスチック部品の上に固定されうる。
【0034】
留め具125a、125bは、可撓性部材124の曲げの領域を規定するように可撓性部材に接触して配置されうる。同様に、留め具125a、125bは、曲げの領域を規定するように可撓性部材126に接触して配置されうる。留め具125a、125b又は留め具125c、125dが固定される場合に、曲げ応力の大部分は可撓性部材124又は126の留め具の間の領域に限定され、その結果、板104の残り部分に、又はインタフェース128a/128bとインタフェース130a/130bとが接続される領域に応力が伝わらない。このように留め具を用いると、板104上のコンポーネントのような板コンポーネントへの損傷を防止でき、板104と板106との間及び板104と板108との間の接続が緩むことを防止できる。よって、留め具は、可撓性部材の特定のエリアのような特定のエリアへの応力を局所化又は分離する傾向があるという点で、「応力分離部」とみなしうる。
【0035】
特定の実施形態では、125a、125b、125c、125dのような留め具の一部の面は丸みを帯びうる。丸みを帯びた面は124、126のような部材のうちの1つの部材の曲げのための曲率半径を与え、鋭い縁が配線を押し込み、場合によっては配線を損傷することを防止する。さらに、曲率半径は、曲げの結果として生じる配線への応力を低減しうる。例えば、留め具125cの下側は、角度134での部材126の曲げのための曲率半径を提供するように丸みを帯びうる。板108も同様の目的のために丸みを帯びうる。例えば、板108の縁は角度135での部材126の自由端の曲げのために曲率半径を与えるように丸みを帯びうる。
【0036】
特定の実施形態では、可撓性部材上の配線は複数層に編成されうる。例えば、10層の配線層のような複数の配線層は、可撓性部材124の上面の近くから可撓性部材124の底面まで与えられうる。1つ以上の配線は深さ方向の層に位置しうる。配線層は104のような多平面リジット回路板が形成される場合に装着されうる。
【0037】
可撓性部材124が曲げられる場合に、部材124の一部は圧縮状態で配置されてもよく、一部は引張状態で配置されてもよい。例えば、部材126が留め具125cの近くで上方に曲げられる場合に、部材126の上部は圧縮状態で配置され、部材126の下部は引張状態で配置される。中心層の近くのような部材126の内部では、圧縮力と引張力とはおおよそ均衡する。曲げ梁では、力が均衡している層は中立軸と呼ばれることがある。同様に、ねじりにおいて、他のエリアよりも圧縮又は引っ張られた領域と、力が均衡する領域とが存在しうる。圧縮力と引張力とが均衡するか、ほぼ均衡するエリアは、部材124、126のような可撓性部材に配線を配置するための良い場所になりうる。
【0038】
図2bを参照して、部材124の上面と底面との間の複数の層が露出するように部材124の側面断面図が示される。圧縮力と引張力とがおおよそ均衡する中立軸124cが図示される。中立軸124cは説明のためだけに与えられ、中立軸の位置の正確な表現を意味するものではない。
【0039】
可撓性部材124上の留め具125aと留め具125bとの間のような留め具の間に固定された部材の一部において、可撓性部材の中心エリア124aと比較して、底面の近くの位置124b内のような可撓性部材の上端層及び下端層の近くにより多くの応力が位置しうる。配線120a、120bのような部材124上に配置された配線は相異なる厚さ又は太さでありうる。例えば、電力を伝達する配線はデータを伝達する配線よりも厚く又は太くてもよい。厚い又は太い配線はより高い応力を許容しうる。可撓性部材上の配線は、104のような多平面リジット回路板の設計中に、曲げの結果として高い応力を受けることが予想される領域に厚い又は太い配線が配置され、低い応力を受けることが予想される領域に薄い又は細い(thin)配線が配置されるように配置されうる。例えば、部材124への応力は、曲げにおいて中心124aよりも縁124bの方が高くなりうる。配線120aが120bよりも厚い又は太いならば、配線120aは配線120bよりも縁124bの近くに配置されうる。
【0040】
低い応力レベルを必要とする配線のすべてを収容するために十分な大きさの低応力エリアを可撓性部材が有していないならば、可撓性部材の形状は変更されてもよい。例えば、曲げの際に低い応力を受ける部材124の中心エリア124aに収まらないほど多くの配線が存在するならば、中心124aの近くの低応力エリアを増やすように部材124の幅が広げられうる。その後、低応力エリアを通る追加の配線が経路決定されうる。別の例では、場合によっては低応力エリアに適切な数の層を増やすように、124又は126のような可撓性部材の厚さ又は太さが増やされてもよい。
【0041】
可撓性部材の長さに沿った可変の曲げ及びねじりの結果として、低応力エリアは部材の長さに沿って異なりうる。例えば、部材124の一端でねじった結果として、低応力エリアは他端よりも特定の縁又は面に近くなりうる。部材に沿った低応力経路に沿うように配線を設計しうる。よって、配線は必ずしも部材の長さに沿った可撓性部材の縁に平行な真っ直ぐの経路をたどる必要はない。例えば、配線は、可撓性部材の長さに沿う曲がった経路をたどりうる。設計処理において、可撓性部材の様々な偏差に対する応力分布が決定され、この応力分布は可撓性部材に沿った配線経路を作成するために用いられうる。
【0042】
特定の実施形態では、可撓性部材上の留め具間の応力に起因して、配線以外の任意の回路コンポーネントを留め具間に配置しないことが望ましいかもしれない。他の実施形態では、応力が大きすぎなければ、このエリアに更なる回路コンポーネントを配置することが可能でありうる。留め具が可撓性部材にわたって力を均等に印加することを可能にするために、留め具の隣なりの領域が高い曲げ応力を受けるので、留め具が固定される場所の近く、特に留め具の下に配線以外の回路を配置しないことが望ましいかもしれない。
【0043】
図3は実施形態に従う多平面リジット回路板136の平面図である。板136は3つの可撓性部材138、142、146を含む。2つの可撓性部材142、146は板136の基体部137から延びる。第3部材138は基体部137の内部にある。138、142、146のような各可撓性部材は複数の曲げ線に関連し、可撓性部材の自由端の近くに位置する端部を含みうる。部材138に対して曲げ線140a、140bが図示され、部材142に対して曲げ線144a、144bが図示される。
【0044】
曲げ線140bの下にあり、部材138の自由端にある端部143が示される。端部143は部材138上に位置する電力及び/又はデータ配線に接続するインタフェースを含みうる。部材138の自由端は上又は下にそらされうるだけでなく、ねじられ、別の場所に固定されうる。その後、自由端のインタフェースは電力及びデータ接続を確立するために別の板のような他の回路に結合されうる。
【0045】
曲げ線は必ずしも可撓性部材と基体部137との間の共通部分に位置する必要はない。様々な実施形態では、曲げ線は共通部分から距離が離れて配置されうる。例えば、曲げ線144bは部材142と基体部137との間の共通部分の上の可撓性部材142に配置される。
【0046】
部材138、142に対して2つの曲げ線が図示される。1つの実施形態では、138、142又は146のような可撓性部材は単一の曲げ線だけに沿って曲げられる。別の実施形態では、可撓性部材は部材に沿った2つ以上の位置で曲げられうる。可撓性部材の縁に略直交する曲げ線が図示される。それにもかかわらず、別の実施形態では、曲げ線145のような1つ以上の斜めの曲げ線が用いられうる。最後に、一定の幅の矩形として可撓性部材が示されてきたが、様々な実施形態では他の形状を取りうる。例えば、部材146は幅広な端部148を含み、部分148の幅は部材146の基体の残りよりも広い。他の例では、可撓性部材は曲がった部分又はテーパーを有する部分を有しうる(不図示)。
【0047】
図4は多平面リジット回路板を用いて、携帯用計算デバイスのようなコンピュータ・デバイスを製造する方法149のフローチャートである。150で、第1回路板の可撓性部材の曲げ線位置と応力分布とが決定されうる。第1プリント回路板は上述の多平面リジット回路板でありうる。1つの実施形態では、第1回路板は携帯用計算デバイス用のメイン・ロジックボードでありうる。152で、第1プリント板の可撓性部材上の配線位置が決定されうる。配線位置は、決定された応力位置に基づいて可撓性部材上に配置されうる。例えば、厚い又は太い配線が高応力エリアに配置され、薄い又は細い配線が低応力エリアに配置されうる。薄い又は細い配線のすべてを収容できるほど低応力エリアが大きくないならば、可撓性部材はサイズ変更され、ステップ150、152が繰り返されうる。次に、第1回路板が製造されうる。1つの実施形態では、第1回路板は、組み立て中に可撓性部材上で曲げが行われるおおよその位置を示す可撓性部材上のマークを含みうる。
【0048】
154で、第1プリント回路板は携帯用計算デバイスの筐体に関連する支持構造体に固定されうる。156で、可撓性部材に関連する第1曲げ線に近接して、第1プリント回路板に関連する可撓性部材にわたって留め具でありうる第1応力分離部が固定されうる。158で、可撓性部材の端部が好適な姿勢にアライメントされるように可撓性部材の自由端がそらされ及び/又はねじられうる。可撓性部材の好適な姿勢は第1プリント回路板の一部とは異なるレベル及び/異なる平面配置でありうる。
【0049】
160で、好適な姿勢に可撓性部材の端を固体するために、第2曲げ線に近接して、可撓性部材にわたって留め具でありうる第2応力分離部が固定されうる。必要ならば、好適な姿勢に端部を固定するために付加的な留め具が用いられてもよい。162で、好適な姿勢にある部材の端部上の第1接続インタフェースが第2プリント回路板上の第2接続インタフェースに固定されうる。可撓性部材上の配線を介して、第1回路板と第2回路板との間を電力及び/又はデータが転送されうる。特定の実施形態では、第1回路板はメイン・ロジックボードであってもよく、第2回路板は、外部ピン・コネクタ・インタフェース、SIMカード、アンテナ、メモリ部、ディスプレイ、オーディオ・デバイス、タッチスクリーン、ボタン又は他のタイプの機械的制御部(例えば、音量スライダ又は音量ディスク)のうちの1つに関連しうる。
【0050】
本発明の利点は複数ある。相異なる側面、実施形態又は実装は以下の利点のうちの1つ以上を生じうる。本明細書に記載された接続方式により、可撓性部材を有する第1回路板が可能になる。可撓性部材は電力及び/又はデータを伝達するための配線と、電力及び/又はデータ配線とのインタフェースとを含みうる。可撓性部材はそらされて携帯用計算デバイス内の第1レベルに固定されてもよく、第1回路板の残り部分は第2レベルに固定されてもよい。可撓性部材上のインタフェースを介して、第1レベルに固定された第2回路板が第1回路板に結合されうる。1つの利点は、携帯用デバイス内で相異なるレベルに固定された2つの回路板の間の電力及び/又はデータ接続がフレックスを用いずにつなげられうることである。本発明の多くの特徴及び利点は明細書から明らかであり、よって、添付の特許請求の範囲によって、本発明のすべてのこのような特徴及び利点がカバーされることが意図される。さらに、数多くの変形及び変更を当業者が容易に思いつくので、本発明は説明され記載された厳密な構成及び動作に限定されるべきではない。よって、すべての適切な変形及び均等物は発明の範囲内に含まれることが主張されうる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯用計算デバイスのための第1プリント回路板及び筐体を準備する工程であって、前記第1プリント回路板は、前記第1プリント回路板の基体部から延びるとともに前記第1プリント回路板と共通の基板を共有する可撓性部材を含み、前記可撓性部材は複数の配線を含み、前記可撓性部材の自由端は前記複数の配線との第1インタフェースを含む、工程と、
前記筐体の内部に前記第1プリント回路板を固定する工程と、
前記可撓性部材のうち前記複数の配線を含む側が第1留め具の面と接触するように、前記可撓性部材にわたって前記第1留め具を固定する工程と、
前記第1留め具に近接する第1線に沿って前記可撓性部材が曲がるように前記可撓性部材の前記自由端をそらせる工程と、
第2留め具を用いて前記可撓性部材の前記自由端を固定する工程であって、前記筐体内において前記第1プリント回路板の前記基体部とは異なる深さに前記自由端の端部が位置するように、前記第2留め具に近接する第2線に沿って前記可撓性部材が曲がる、工程と、
前記可撓性部材上の前記複数の配線を介して第2回路板と第1回路板との間でデータ及び電力が伝送可能なように、前記第2回路板を前記第1インタフェースに接続する工程とを有することを特徴とする製造方法。
【請求項2】
そらされた位置に前記可撓性部材がある場合に、前記可撓性部材に沿った応力分布を決定する工程を更に有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記可撓性部材における前記複数の配線の互いに対する位置を決定する工程を更に有し、
前記可撓性部材に沿って厚い又は太い配線と薄い又は細い配線とが経路決定され、前記薄い又は細い配線が前記可撓性部材上に経路決定されるエリアよりも高い応力値を有するエリアにわたって前記厚い又は太い配線が前記可撓性部材上に経路決定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1プリント回路板の前記基体部は第1平面におおよそアライメントされ、前記可撓性部材の前記端部は第2平面におおよそアライメントされ、前記第2平面は前記第1面に対して傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1回路板はメイン・ロジックボードであり、前記第2回路板は外部ピン・インタフェース又はSIMカードに関連することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
携帯用計算デバイスであって、
筐体と、
前記筐体に結合されたディスプレイと、
前記ディスプレイに結合されたプロセッサ及びメモリを含むメイン・ロジックボードと、
前記筐体内に固定された第2回路板とを備え、
前記メイン・ロジックボードは前記筐体の内部に固定され、前記メイン・ロジックボードは、前記メイン・ロジックボードと共通の基板を共有するとともに前記メイン・ロジックボードの基体部から延びる可撓性部材を含み、前記可撓性部材は複数の配線を含み、前記可撓性部材は、前記基体部から前記可撓性部材が延びる部分に近接して前記可撓性部材にわたって配置された第1留め具によって固定されるとともに、前記可撓性部材の端に近接して前記可撓性部材にわたって配置された第2留め具によって固定されることによって、前記複数の配線とのインタフェースを含む前記可撓性部材の端部が前記筐体内の第1深さレベルにある第1平面におおよそ位置し、前記基体部は前記筐体内の第2深さレベルにある第2平面におおよそ位置し、
前記第2回路板は、前記可撓性部材上の前記複数の配線を介して前記第2回路板と前記メイン・ロジックボードとの間で電力及びデータが伝達されるように、前記可撓性部材の前記端部の前記インタフェースに結合されることを特徴とする携帯用計算デバイス。
【請求項7】
前記第2回路板は、多ピン外部コネクタと、SIMカードと、アンテナと、前記ディスプレイとのうちの1つに関連することを特徴とする請求項6に記載の携帯用計算デバイス。
【請求項8】
前記第2平面は、前記第1平面に対して傾斜して回転していることを特徴とする請求項6に記載の携帯用計算デバイス。
【請求項9】
前記複数の配線は、厚い又は太い配線と、薄い又は細い配線とを含み、前記厚い又は太い応力は前記薄い又は細い応力よりも前記可撓性部材の側縁の近くに位置することを特徴とする請求項6に記載の携帯用計算デバイス。
【請求項10】
前記第1留め具又は前記第2留め具は、当該第1留め具又は当該第2留め具に近接する前記可撓性部材の曲げ半径を増やすように構成された丸みを帯びた面を含むことを特徴とする請求項6に記載の携帯用計算デバイス。
【請求項11】
前記第1留め具及び前記第2留め具はこれらの2つの留め具の間にある前記可撓性部材のエリアに曲げ応力を集中させるように構成されることを特徴とする請求項6に記載の携帯用計算デバイス。
【請求項12】
携帯用計算デバイスであって、
筐体と、
前記筐体に結合されたディスプレイと、
前記筐体の内部に固定された第1回路板と、
前記筐体内に固定された第2回路板とを備え、
前記第1回路板は、前記第1回路板と一体形成されるとともに前記第1回路板の基体部から延びる可撓性部材を含み、前記可撓性部材は複数の配線を含み、前記可撓性部材は、前記基体部から前記可撓性部材が延びる部分に近接して前記可撓性部材にわたって配置された第1留め具によって固定されるとともに、前記可撓性部材の端に近接して前記可撓性部材にわたって配置された第2留め具によって固定されることによって、前記複数の配線とのインタフェースを含む前記可撓性部材の端部が前記筐体内の第1深さレベルにある第1平面におおよそ位置し、前記基体部は前記筐体内の第2深さレベルにある第2平面におおよそ位置し、
前記第2回路板は、前記可撓性部材上の前記複数の配線を介して前記第1回路板と前記第2ロジックボードとの間で電力又はデータが伝達されるように、前記可撓性部材の前記端部の前記インタフェースに結合されることを特徴とする携帯用計算デバイス。
【請求項13】
前記第1平面と前記第2平面との間の距離は1mmから5mmの間であることを特徴とする請求項12に記載の携帯用計算デバイス。
【請求項14】
前記第1回路板は第2可撓性部材を含むことを特徴とする請求項12に記載の携帯用計算デバイス。
【請求項15】
ラップトップ・コンピュータと、電話機と、ネットブック・コンピュータと、タブレット・コンピュータとのうちの1つであることを特徴とする請求項12に記載の携帯用計算デバイス。
【請求項16】
前記複数の配線は10本以上の配線を含むことを特徴とする請求項12に記載の携帯用計算デバイス。
【請求項17】
前記第1回路板に関連するデバイス・コンポーネントは前記可撓性部材上に配置されないことを特徴とする請求項12に記載の携帯用計算デバイス。
【請求項18】
携帯用計算デバイスであって、
筐体と、
前記筐体に結合されたディスプレイと、
前記筐体の内部に固定された第1回路板と、
前記筐体内に固定された第2回路板とを備え、
前記第1回路板は、前記第1回路板と一体形成されるとともに前記第1回路板の基体部から延びる可撓性部材を含み、前記可撓性部材は複数の配線を含み、前記複数の配線は前記可撓性部材内の複数層に配置され、前記可撓性部材は、前記基体部から前記可撓性部材が延びる部分に近接して前記可撓性部材にわたって配置された第1留め具によって固定されるとともに、前記可撓性部材の端に近接して前記可撓性部材にわたって配置された第2留め具によって固定されることによって、前記複数の配線とのインタフェースを含む前記可撓性部材の端部が前記筐体内の第1深さレベルにある第1平面におおよそ位置し、前記基体部は前記筐体内の第2深さレベルにある第2平面におおよそ位置し、
前記第2回路板は、前記可撓性部材上の前記複数の配線を介して前記第1回路板と前記第2ロジックボードとの間で電力又はデータが伝達されるように、前記可撓性部材の前記端部の前記インタフェースに結合されることを特徴とする携帯用計算デバイス。
【請求項19】
前記可撓性部材の曲げの結果として生じる圧縮力と引張力とが均衡する場所に近接する層に1つ以上の配線が配置されることを特徴とする請求項18に記載の携帯用計算デバイス。
【請求項20】
製造方法を実行するためにプロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムを格納する非一時的なコンピュータ可読媒体であって、
携帯用計算デバイスのための第1プリント回路板及び筐体を準備するためのコンピュータ・コードであって、前記第1プリント回路板は、前記第1プリント回路板の基体部から延びるとともに前記第1プリント回路板と共通の基板を共有する可撓性部材を含み、前記可撓性部材は複数の配線を含み、前記可撓性部材の自由端は前記複数の配線との第1インタフェースを含む、コンピュータ・コードと、
前記筐体の内部に前記第1プリント回路板を固定するためのコンピュータ・コードと、
前記可撓性部材のうち前記複数の配線を含む側が第1留め具の面と接触するように、前記可撓性部材にわたって前記第1留め具を固定するためのコンピュータ・コードと、
前記第1留め具に近接する第1線に沿って前記可撓性部材が曲がるように前記可撓性部材の前記自由端をそらせるためのコンピュータ・コードと、
第2留め具を用いて前記可撓性部材の前記自由端を固定するためのコンピュータ・コードであって、前記筐体内において前記第1プリント回路板の前記基体部とは異なる深さに前記自由端の端部が位置するように、前記第2留め具に近接する第2線に沿って前記可撓性部材が曲がる、コンピュータ・コードと、
前記可撓性部材上の前記複数の配線を介して第2回路板と第1回路板との間でデータ及び電力が伝送可能なように、前記第2回路板を前記第1インタフェースに接続するためのコンピュータ・コードとを有することを特徴とするコンピュータ可読媒体。
【請求項21】
そらされた位置に前記可撓性部材がある場合に、前記可撓性部材に沿った応力分布を決定する工程を更に有することを特徴とする請求項20に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項22】
前記可撓性部材における前記複数の配線の互いに対する位置を決定する工程を更に有し、
前記可撓性部材に沿って厚い又は太い配線と薄い又は細い配線とが経路決定され、前記薄い又は細い配線が前記可撓性部材上に経路決定されるエリアよりも高い応力値を有するエリアにわたって前記厚い又は太い配線が前記可撓性部材上に経路決定されることを特徴とする請求項20に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項23】
前記第1プリント回路板の前記基体部は第1平面におおよそアライメントされ、前記可撓性部材の前記端部は第2平面におおよそアライメントされ、前記第2平面は前記第1面に対して傾斜していることを特徴とする請求項20に記載のコンピュータ可読媒体。

【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−516786(P2013−516786A)
【公表日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−548000(P2012−548000)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【国際出願番号】PCT/US2010/047272
【国際公開番号】WO2011/084187
【国際公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(503260918)アップル インコーポレイテッド (568)
【Fターム(参考)】