説明

プリント配線板の接続構造、該プリント配線板の接続構造を備えるヘッド・スタック・アセンブリ、該ヘッド・スタック・アセンブリを備える磁気ディスク装置及びプリント配線板の接続構造の製造方法

【課題】製造工程の複雑化及びコストの増大化を防止することができると共に、電気的及び機械的な接続信頼性を向上させることができるプリント配線板の接続構造、該プリント配線板の接続構造を備えるヘッド・スタック・アセンブリ、該ヘッド・スタック・アセンブリを備える磁気ディスク装置及びプリント配線板の接続構造の製造方法の提供を課題とする。
【解決手段】基材321a上に露出リード321bを備える第1のプリント配線板321と、リード321bを受ける導体333bを備える第2のプリント配線板333と、リード321bと導体333bとを接続する異方性導電材料500を備えるプリント配線板の接続構造1000であって、導体333bは基材333a上に積層される絶縁層333cの一部を開口してなる凹部Uに露出した状態に構成すると共に、異方性導電材料500は凹部Uを埋めるように介在して構成してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント配線板の接続構造、該プリント配線板の接続構造を備えるヘッド・スタック・アセンブリ、該ヘッド・スタック・アセンブリを備える磁気ディスク装置及び前記プリント配線板の接続構造の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ハードディスク・ドライブ等の磁気ディスク装置には、磁気ディスクに記録された記録データの書き込みや記録データの読み込み(記録/再生)を行うためにヘッド・スタック・アセンブリ(Head Stack Assembly:以下、HSAとする。)が使用されている。
近年、磁気ディスク装置の小型化・高密度化等に伴い、HSAを構成するサスペンション側のプリント配線板の端子とアクチュエータ・アセンブリ側のプリント配線板の端子とを接続してなるプリント配線板の接続構造の電気的及び機械的強度が、HSAの信頼性を左右する重要な要素となってきている。
従来、このようなプリント配線板の接続構造は、サスペンション側のプリント配線板の端子をいわゆるフライングリードとして形成し、アクチュエータ・アセンブリ側のプリント配線板の端子とボンディングツール等を用いて超音波接続することで形成されるものが一般的であった。
このようなプリント配線板の接続構造を示す従来技術として、例えば下記特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3692314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1は、配線回路基板に関する発明で、端子部と外部端子とをボンディングツールにより超音波振動を加えて接続するような場合において、開口部の端縁部において両面が露出する導体パターンに応力が集中しても、その導体パターンの断線を有効に防止することができ、接続信頼性を向上させることができるメリットがある。
しかし、フライングリードを用いる構成であることから、製造工程が複雑化し、コストが増大するという問題があった。
また超音波接続を用いてプリント配線板の接続構造を形成する従来のプリント配線板の接続構造においては、フライングリードとして形成されるサスペンション側の端子を、凹部の底に形成されるアクチュエータ・アセンブリ側の端子に接続させるものが一般的であった。よってフライングリードが凹部に押し込まれた屈曲形状(略U字形状)となることで、フライングリードの復元力(スプリングバック)により、端子間の接続が剥がれる可能性があり、接続信頼性が低いという問題があった。
【0005】
そこで本発明は上記従来における問題点を解決し、製造工程の複雑化及びコストの増大化を防止することができると共に、電気的及び機械的な接続信頼性を向上させることができるプリント配線板の接続構造、該プリント配線板の接続構造を備えるヘッド・スタック・アセンブリ、該ヘッド・スタック・アセンブリを備える磁気ディスク装置及び前記プリント配線板の接続構造の製造方法の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のプリント配線板の接続構造は、基材上に露出リードを備える第1のプリント配線板と、前記露出リードを受ける導体を備える第2のプリント配線板と、前記露出リードと前記導体とを接続する異方性導電材料と、を備えるプリント配線板の接続構造であって、前記露出リードを受ける導体は、基材上に積層される絶縁層の一部を開口してなる凹部に露出した状態に構成すると共に、前記異方性導電材料は、前記凹部を埋めるように介在して構成してあることを第1の特徴としている。
【0007】
上記本発明の第1の特徴によれば、プリント配線板の接続構造は、基材上に露出リードを備える第1のプリント配線板と、前記露出リードを受ける導体を備える第2のプリント配線板と、前記露出リードと前記導体とを接続する異方性導電材料と、を備えるプリント配線板の接続構造であって、前記露出リードを受ける導体は、基材上に積層される絶縁層の一部を開口してなる凹部に露出した状態に構成すると共に、前記異方性導電材料は、前記凹部を埋めるように介在して構成してあることから、異方性導電材料を用いる構成とすることで、超音波接続を用いることなくプリント配線板の接続構造を形成することができる。よって第1のプリント配線板にフライングリードを形成する必要がない。従って製造工程の複雑化及びコストの増大化を防止することができる。
また凹部を埋めるように異方性導電材料を介在させる構成とすることで、第1のプリント配線板を屈曲させることなく、フラットなままで第2のプリント配線板と接続することができる。よって電気的及び機械的な接続信頼性を向上させることができる。
【0008】
また本発明のプリント配線板の接続構造は、上記本発明の第1の特徴に加えて、前記異方性導電材料は、前記凹部の周辺部にわたって介在して構成してあることを第2の特徴としている。
【0009】
上記本発明の第2の特徴によれば、上記本発明の第1の特徴による作用効果に加えて、前記異方性導電材料は、前記凹部の周辺部にわたって介在して構成してあることから、一段と機械的な接続信頼性を向上させることができる。
【0010】
また本発明のプリント配線板の接続構造は、上記本発明の第1又は第2の特徴に加えて、前記異方性導電材料は、異方性導電フィルムであることを第3の特徴としている。
【0011】
上記本発明の第3の特徴によれば、上記本発明の第1又は第2の特徴による作用効果に加えて、前記異方性導電材料は、異方性導電フィルムであることから、作業性の良いプリント配線板の接続構造とすることができる。
【0012】
また本発明のプリント配線板の接続構造は、上記本発明の第1〜第3の何れか1つの特徴に加えて、前記露出リードの幅を、前記凹部に収まる幅としてあることを第4の特徴としている。
【0013】
上記本発明の第4の特徴によれば、上記本発明の第1〜第3の何れか1つの特徴による作用効果に加えて、前記露出リードの幅を、前記凹部に収まる幅としてあることから、一段と電気的な接続信頼性を向上させることができる。
【0014】
また本発明のヘッド・スタック・アセンブリは、上記本発明の第1〜第4の何れか1つの特徴に記載のプリント配線板の接続構造を備えることを第5の特徴としている。
【0015】
上記本発明の第5の特徴によれば、ヘッド・スタック・アセンブリは、上記本発明の第1〜第4の何れか1つの特徴に記載のプリント配線板の接続構造を備えることから、製造工程の複雑化及びコストの増大化を防止することができると共に、電気的及び機械的な接続信頼性を向上させることができる。
【0016】
また本発明の磁気ディスク装置は、上記本発明の第5の特徴に記載のヘッド・スタック・アセンブリを備えることを第6の特徴としている。
【0017】
上記本発明の第6の特徴によれば、磁気ディスク装置は、上記本発明の第5の特徴に記載のヘッド・スタック・アセンブリを備えることから、製造工程の複雑化及びコストの増大化を防止することができると共に、電気的及び機械的な接続信頼性を向上させることができる。
【0018】
また本発明のプリント配線板の接続構造の製造方法は、基材上に露出リードを備える第1のプリント配線板を準備する工程と、前記第1のプリント配線板の下方に、基材上に積層される絶縁層の一部を開口してなる凹部に前記露出リードを受ける導体を備える第2のプリント配線板を準備する工程と、前記凹部を埋めるように異方性導電ペーストを配置する工程と、前記凹部とその周辺部にわたって異方性導電フィルムを配置する工程と、前記第1のプリント配線板の上方から、熱圧着ツールで圧力をかけて熱圧着する工程とを備えることを第7の特徴としている。
【0019】
上記本発明の第7の特徴によれば、プリント配線板の接続構造の製造方法は、基材上に露出リードを備える第1のプリント配線板を準備する工程と、前記第1のプリント配線板の下方に、基材上に積層される絶縁層の一部を開口してなる凹部に前記露出リードを受ける導体を備える第2のプリント配線板を準備する工程と、前記凹部を埋めるように異方性導電ペーストを配置する工程と、前記凹部とその周辺部にわたって異方性導電フィルムを配置する工程と、前記第1のプリント配線板の上方から、熱圧着ツールで圧力をかけて熱圧着する工程とを備えることから、超音波接続を用いることなくプリント配線板の接続構造を形成することができる。よって第1のプリント配線板にフライングリードを形成する必要がない。従って製造工程の複雑化及びコストの増大化を防止することができる。
また第1のプリント配線板を屈曲させることなく、フラットなままで第2のプリント配線板と接続することができる。よって電気的及び機械的な接続信頼性を向上させることができる。
【0020】
また本発明のプリント配線板の接続構造の製造方法は、基材上に露出リードを備える第1のプリント配線板を準備する工程と、前記第1のプリント配線板の下方に、基材上に積層される絶縁層の一部を開口してなる凹部に前記露出リードを受ける導体を備える第2のプリント配線板を準備する工程と、異方性導電フィルムを硬化温度未満に加熱して前記凹部を埋めるように仮圧着させる工程と、前記凹部とその周辺部に異方性導電フィルムを配置する工程と、前記第1のプリント配線板の上方から、熱圧着ツールで圧力をかけて熱圧着する工程とを備えることを第8の特徴としている。
【0021】
上記本発明の第8の特徴によれば、プリント配線板の接続構造の製造方法は、基材上に露出リードを備える第1のプリント配線板を準備する工程と、前記第1のプリント配線板の下方に、基材上に積層される絶縁層の一部を開口してなる凹部に前記露出リードを受ける導体を備える第2のプリント配線板を準備する工程と、異方性導電フィルムを硬化温度未満に加熱して前記凹部を埋めるように仮圧着させる工程と、前記凹部とその周辺部に異方性導電フィルムを配置する工程と、前記第1のプリント配線板の上方から、熱圧着ツールで圧力をかけて熱圧着する工程とを備えることから、超音波接続を用いることなくプリント配線板の接続構造を形成することができる。よって第1のプリント配線板にフライングリードを形成する必要がない。従って製造工程の複雑化及びコストの増大化を防止することができる。
また第1のプリント配線板を屈曲させることなく、フラットなままで第2のプリント配線板と接続することができる。よって電気的及び機械的な接続信頼性を向上させることができる。
また異方性導電フィルムのみを用いる構成とすることで、作業性の良いプリント配線板の接続構造の製造方法とすることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明のプリント配線板の接続構造、該プリント配線板の接続構造を備えるヘッド・スタック・アセンブリ、該ヘッド・スタック・アセンブリを備える磁気ディスク装置及び前記プリント配線板の接続構造の製造方法によれば、製造工程の複雑化及びコストの増大化を防止することができると共に、電気的及び機械的な接続信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態に係るプリント配線板の接続構造が適用されるハードディスク装置の内部構造を示す平面図である。
【図2】図1に示すハードディスク装置のヘッド・スタック・アセンブリを示す図で、(a)は全体平面図、(b)はサスペンション側のプリント配線板とアクチュエータ・アセンブリ側のプリント配線板とを示す平面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るプリント配線板の接続構造の要部を示す図で、(a)はプリント配線板の接続構造が形成された状態を示す斜視図、(b)はプリント配線板の接続構造の分解斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係るプリント配線板の接続構造の要部を示す図で、(a)はプリント配線板の接続構造が形成された状態を示す平面図、(b)は(a)のA−A線方向における断面図である。
【図5】プリント配線板の接続構造の要部を示す図で、(a)は本発明の実施形態に係るプリント配線板の接続構造における図4(a)のB−B線方向における断面図、(b)は従来のプリント配線板の接続構造における断面図である。
【図6】本発明の実施形態に係るプリント配線板の接続構造の製造方法を簡略化して示す断面図である。
【図7】本発明の実施形態に係るプリント配線板の接続構造の製造方法を簡略化して示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下の図面を参照して、本発明の実施形態に係るプリント配線板の接続構造、該プリント配線板の接続構造を備えるヘッド・スタック・アセンブリ、該ヘッド・スタック・アセンブリを備える磁気ディスク装置及び前記プリント配線板の接続構造の製造方法を説明し、本発明の理解に供する。しかし、以下の説明は本発明の実施形態であって、特許請求の範囲に記載の内容を限定するものではない。
【0025】
まず図1〜図5を参照して、本発明の実施形態に係るプリント配線板の接続構造、該プリント配線板の接続構造を備えるヘッド・スタック・アセンブリ、該ヘッド・スタック・アセンブリを備える磁気ディスク装置を説明する。
【0026】
本発明の実施形態に係るプリント配線板の接続構造1000は、図1に示す、磁気ディスク装置としてのコンピュータのハードディスク装置1を構成するヘッド・スタック・アセンブリ(Head Stack Assembly)300を形成するものである。
前記ハードディスク装置1は、図1に示すように、本体となるケース100内に、情報が記録されると共にモータで回転可能に支持された複数の磁気ディスク200と、この磁気ディスク200に対して情報を読み書きする図示しないヘッドコアとを備える。このヘッドコアは、磁気ディスク200の表面において揺動できるように、ヘッド・スタック・アセンブリ300に保持されていると共に、外部配線との接続を担う固定部400と電気接続されている。
【0027】
図2(a)も参照して、前記ヘッド・スタック・アセンブリ300は、磁気ヘッド部310と、サスペンション320と、アクチュエータ・アセンブリ(Actuator Assembly)330と、ボイスコイルモータ340とから構成される。
【0028】
前記磁気ヘッド部310は、情報の書き込み及び読み出しを行うためのもので、図示しないヘッドコアを備える。
このヘッドコアは、図2(a)には詳しくは図示していないが、サスペンション320に沿って設けられるサスペンション用プリント配線板321に接続されており、このサスペンション用プリント配線板321を介して情報がやりとりされる。
【0029】
前記サスペンション320は、磁気ヘッド部310を支持すると共に、磁気ヘッド部310に対して磁気ディスク200方向に弾性力を加える機能を有するものである。
またサスペンション320は、図2(a)に示すように、プリント配線板の接続構造1000における第1のプリント配線板となるサスペンション用プリント配線板321を備えている。
【0030】
このサスペンション用プリント配線板321は、センス電流、書き込み情報及び読み出し情報を送信するためのフレキシブルプリント配線板であり、図2(b)、図3に一部を示すように、ヘッド領域Hに形成される図示しない電極が磁気ヘッド部310と、端子領域T1に形成されるリード321bが後述するアクチュエータ・アセンブリ用プリント配線板333の端子領域T2(いわゆる接続パッド部)に形成される導体333bと電気的に接続されている。
またサスペンション用プリント配線板321は、図3、図4に示すように、主として基材321aと、リード321bと、絶縁層321cとから構成される。
【0031】
前記基材321aは、サスペンション用プリント配線板321の基台となるものであり、絶縁性の樹脂フィルムで形成されている。
樹脂フィルムとしては、柔軟性に優れた樹脂材料からなるものが使用される。例えばポリイミドフィルムやポリエステルフィルム等のフレキシブルプリント配線板を形成する樹脂フィルムとして通常用いられるものであれば、如何なるものであってもよい。
また特に、柔軟性に加えて高い耐熱性をも有しているものが望ましい。例えばポリアミド系の樹脂フィルムや、ポリイミド、ポリアミドイミドなどのポリイミド系の樹脂フィルムや、ポリエチレンナフタレートを好適に用いることができる。
また耐熱性樹脂としては、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等、フレキシブルプリント配線板を形成する耐熱性樹脂として通常用いられるものであれば、如何なるものであってもよい。
また基材321aの厚みは、9μm〜11μm程度とすることが望ましい。
【0032】
前記リード321bは、サスペンション用プリント配線板321の回路配線や端子等を構成するものである。
本実施形態においては、図3(b)に示すように、特に端子領域T1に形成されるリード321bは、絶縁層321cに被覆されることのない、露出リードとして3本が所定の間隔をあけて並行して形成されている。
このリード321bは、基材321aに積層される導電性金属箔をエッチングする等の公知の形成方法を用いて形成することができる。
導電性金属箔としては、銅(Cu)を用いることができる。勿論、銅(Cu)に限るものではなく、フレキシブルプリント配線板の導電層を形成する導電性金属箔として通常用いられるものであれば如何なるものであってもよい。また銅の表面に金めっき層を形成する構成としてもよい。
なおリード321bの厚みは、8μm〜13μm程度とすることが望ましい。
【0033】
前記絶縁層321cは、サスペンション用プリント配線板321の絶縁を確保するための層である。
この絶縁層321cは、カバーレイやソルダーレジスト等からなり、公知の形成方法を用いて形成することができる。
なお絶縁層321cの厚みは、3μm〜7μm程度、より好ましくは3μm〜5μm程度とすることが望ましい。
【0034】
前記アクチュエータ・アセンブリ330は、主として磁気ヘッド部310及びサスペンション320を揺動可能に保持すると共に、サスペンション用プリント配線板321と固定部400との電気的な接続を行うためのものである。
このアクチュエータ・アセンブリ330は、図2(a)に示すように、主として磁気ヘッド部310及びサスペンション320を揺動可能に保持するためのアクチュエータユニット331と、ボイスコイルモータ340の回転力を伝達させるためのピボット軸332と、アクチュエータ・アセンブリ用プリント配線板333とから構成される。
【0035】
前記アクチュエータ・アセンブリ用プリント配線板333は、プリント配線板の接続構造1000における第2のプリント配線板となるフレキシブルプリント配線板であり、サスペンション用プリント配線板321と固定部400との電気的な接続に用いられるものである。
より具体的には、図2(b)、図3に一部を示すように、端子領域T2に形成される導体333bがサスペンション用プリント配線板321の端子領域T1に形成されるリード321bと、コネクタ領域Kに形成される図示しない電極が固定部400と電気的に接続されている。これによりサスペンション用フレキシブルプリント配線板321に制御信号や磁気ディスク200に記録されるべき信号並びに電力を供給すると共に、磁気ディスク200から再生された信号を受信する。
【0036】
このアクチュエータ・アセンブリ用プリント配線板333は、図3、図4に示すように、主として基材333aと、導体333bと、絶縁層333cとから構成される。
なお基材333aと、導体333bと、絶縁層333cとは、それぞれ既述した基材321aと、リード321bと、絶縁層321cと同一部材、同一機能を果たすものであることから、以下の詳細な説明は省略するものとする。
【0037】
前記導体333bは、アクチュエータ・アセンブリ用プリント配線板333の回路配線や端子等を構成するものである。
本実施形態においては、特に端子領域T2に形成される導体333bは、サスペンション用プリント配線板321における端子領域T1に形成される露出リードたるリード321bを受けるべく、基材333a上に積層される絶縁層333cの一部を開口してなる凹部Uに露出した状態で3本が所定の間隔をあけて並行して形成されている。
なお図4(a)に示す凹部Uの幅W1は、3mm〜20mm程度とすることが望ましい。
【0038】
また本実施形態においては、図3、図4に示すように、サスペンション用プリント配線板321の端子領域T1に形成される露出リードたるリード321bと、アクチュエータ・アセンブリ用プリント配線板333の端子領域T2に露出状態に形成される導体333bとを、異方性導電材料500を介して接続してある。
より具体的には、アクチュエータ・アセンブリ用プリント配線板333の凹部Uを埋めるように後述する異方性導電ペースト510を配置すると共に、凹部Uとその周辺部にわたって後述する異方性導電フィルム520を配置し、端子領域T2の上方に端子領域T1が位置するようにサスペンション用プリント配線板321を配置させた状態で、後述する加熱加圧治具600を用いてサスペンション用プリント配線板321の上方から加熱加圧することでプリント配線板の接続構造1000を形成してある。
【0039】
このような構成とすることで、異方性導電材料500は熱圧着により加圧方向(垂直方向)に導電性を、面方向(水平方向)に絶縁性を有すると共に、加熱に伴う熱硬化で接着性を有するものであることから、第1のプリント配線板たるサスペンション用プリント配線板321と、第2のプリント配線板たるアクチュエータ・アセンブリ用プリント配線板333とを熱圧着により電気的及び機械的に接続させ、プリント配線板の接続構造1000を形成することができる。
また凹部U及びその周辺部に異方性導電材料500を介在させる構成とすることで、図3(a)、図4(b)、図5(a)に示すように、第1のプリント配線板たるサスペンション用プリント配線板321を屈曲させることなく、フラットなままで第2のプリント配線板たるアクチュエータ・アセンブリ用プリント配線板333と電気的及び機械的に接続させることができる。
また異方性導電材料500は加圧方向(垂直方向)にのみ導電性を有すると共に、面方向(水平方向)に絶縁性を有する特性を備えることから、図3(b)に示すように、端子領域T1に形成される3本のリード321bを露出リードとすると共に、端子領域T2に形成される3本の導体333bを1箇所の凹部Uに露出した状態で配設する構成としても、対向するリード321b、導体333b間には導電性を付与し、隣接するリード321b、導体333b間には絶縁性を確保することができる。
更に本実施形態においては、図4(b)に示すように、露出リードとしてのリード321bの幅W2を、凹部Uに収まる幅としてある。このような構成とすることで、リード321bと導体333bとを、より近接させた状態で接続することができ、一段と電気的な接続信頼性を向上させることができる。
【0040】
これに対して従来のプリント配線板の接続構造10000は、図5(b)に示すように、サスペンション側のプリント配線板3210の端子領域に形成するリード3210bをいわゆるフライングリードFとして形成し、アクチュエータ・アセンブリ側のプリント配線板3330の端子領域に形成する導体3330bとボンディングツール等を用いて超音波振動を加えて接続(超音波接続)することで形成されるものが一般的であった。
なお、ここで「フライングリード」とは、導体のみによる空中配線のことを意味する。
よってフライングリードFを形成するために製造工程が複雑化し、コストが増大するという問題があった。
また絶縁層3330cに形成される凹部Uの底面に形成される導体3330bに対して、図示しない超音波溶接具を用いてフライングリードFを接続させる構成であることから、図5(b)に示すように、フライングリードFが凹部Uに押し込まれた屈曲形状となる。
よってフライングリードFの復元力(スプリングバック)が導体3330bとフライングリードFとの接続を剥離させる方向に働くことで、導体3330bとフライングリードFとの接続が剥がれる可能性があり、電気的及び機械的な接続信頼性が低いという問題があった。
【0041】
このような問題に対して従来、超音波接続をした後にフライングリードFと導体3330bとの接続部を絶縁性樹脂で樹脂モールドするプリント配線板の接続構造もあったが、製造工程が複雑化し、コストが増大するという問題があった。
また従来、凹部Uに半田を埋めるように介在させることで、第1のプリント配線板を屈曲させることなく、フラットなままで第2のプリント配線板と接続させる構成のプリント配線板の接続構造もあったが、サスペンション側のプリント配線板の端子領域に複数のリードを、アクチュエータ・アセンブリ側のプリント配線板の端子領域に複数の導体を形成する場合には、隣接するリード及び導体間の絶縁を確保するための構成が必要となり、製造工程が複雑化し、コストが増大するという問題があった。
なお従来のプリント配線板の接続構造10000において、本発明の実施形態におけるプリント配線板の接続構造1000と同一部材、同一機能を果たすものには、上3桁の番号及びアルファベットに同一番号、同一アルファベットを付し、以下の説明を省略するものとする。
また図5(b)においては、フライングリードFの下面及びフライングリードFと接続される導体3330bの上面を被覆する金めっき層を省略して図示するものとする。
【0042】
よって本発明の実施形態に係るプリント配線板の接続構造1000の構成とすることで、超音波接続を用いることなくプリント配線板の接続構造を形成することができる。よってサスペンション用プリント配線板321の端子領域T1に形成されるリード321bをフライングリードとして形成する必要がない。
従って製造工程の複雑化及びコストの増大化を防止することができるプリント配線板の接続構造1000、該プリント配線板の接続構造1000を備えるヘッド・スタック・アセンブリ300、該ヘッド・スタック・アセンブリ300を備える磁気ディスク装置1とすることができる。
また異方性導電材料500を用いる構成とすることで、サスペンション用プリント配線板321を屈曲させることなく、フラットなままでアクチュエータ・アセンブリ用プリント配線板333と電気的及び機械的に接続することができる。
よって簡易な構成で電気的及び機械的な接続信頼性を向上させることができるプリント配線板の接続構造1000、該プリント配線板の接続構造1000を備えるヘッド・スタック・アセンブリ300、該ヘッド・スタック・アセンブリ300を備える磁気ディスク装置1とすることができる。
【0043】
前記ボイスコイルモータ340は、アクチュエータユニット331に保持される磁気ヘッド部310及びサスペンション320を揺動するためのモータである。
【0044】
前記固定部400は、本体となるケース100内に配置され、主として外部配線との接続を担うものであり、図示しないコネクタによりアクチュエータ・アセンブリ用プリント配線板333と接続されている。
【0045】
前記異方性導電ペースト510と異方性導電フィルム520とからなる異方性導電材料500は、導電性粒子Rを含有した異方導電性を有する異方導電性接着剤であって、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を主成分に含む。
熱硬化性樹脂を用いる場合は、エポキシ樹脂、高分子量エポキシ樹脂であるフェノキシ樹脂、硬化剤、及び導電性粒子を必須成分とする熱硬化性の接着剤である。
異方性導電材料500としては、例えば絶縁性の熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂を主成分とし、ニッケル、銅、銀、金等の導電性粒子Rが分散されたものを用いることができる。エポキシ樹脂を用いることで、異方性導電材料500のフィルム形成性、耐熱性、及び接着力を向上させることができる。
【0046】
また異方性導電材料500に含有されるエポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型、F型、S型、AD型、又はビスフェノールA型とビスフェノールF型との共重合型のエポキシ樹脂や、ナフタレン型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂等を用いることができる。
【0047】
またエポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂の分子量は、異方性導電材料500に要求される性能を考慮して、適宜選択することができる。
例えば高分子量のエポキシ樹脂を用いた場合は、フィルム形成性が高く、また接続温度における樹脂の溶融粘度を高くすることができ、導電性粒子Rの配向を乱すことなく接続できる効果がある。一方、低分子量のエポキシ樹脂を用いた場合は、架橋密度が高まって耐熱性が向上するという効果が得られる。また加熱時に、既述した硬化剤と速やかに反応し、接着性能を高めるという効果が得られる。よって平均分子量が15000以上の高分子量エポキシ樹脂と平均分子量が2000以下の低分子量エポキシ樹脂とを組み合わせて用いることが、性能のバランスが取れるため好ましい。また高分子量エポキシ樹脂と低分子量エポキシ樹脂との配合量は、適宜選択することができる。
なお、ここで「平均分子量」とは、THF展開のゲルパーミッションクロマトグラフィー(GPC)から求められたポリスチレン換算の重量分子量のことを意味する。
【0048】
また異方性導電材料500は、硬化剤として潜在性硬化剤を含有しており、エポキシ樹脂の硬化を促進させるための硬化剤を含有することにより、高い接着力を得ることができる。潜在性硬化剤は、低温での貯蔵安定性に優れ、室温では殆ど硬化反応を起こさないが、熱や光等により速やかに硬化反応を行う硬化剤である。
このような潜在性硬化剤としては、イミダゾール系、ヒドラジド系、三フッ化ホウ素−アミン錯体、アミンイミド、ポリアミン系、第3級アミン、アルキル尿素系等のアミン系、ジシアンジアミド系、酸無水物系、フェノール系、及びこれらの変性物が例示され、これらは単独または2種以上の混合物として用いることができる。
【0049】
またこれらの潜在性硬化剤中でも、低温での貯蔵安定性、及び速効果性に優れているとの観点から、イミダゾール系潜在性硬化剤を用いることが望ましい。イミダゾール系潜在性硬化剤としては、公知のイミダゾール系潜在性硬化剤を用いることができる。より具体的には、イミダゾール化合物のエポキシ樹脂との付加物が例示される。イミダゾール化合物としては、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−プロピルイミダゾール、2−ドデシルイミダゾール、2−フィニルイミダゾール、2−フィニル−4−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール等が挙げられる。
【0050】
また特にこれらの潜在性硬化剤をポリウレタン系、ポリエステル系等の高分子物質や、ニッケル、銅等の金属薄膜、及びケイ酸カルシウム等の無機物で被覆してマイクロカプセル化したものは、長期保存性と速硬化性という矛盾した特性の両立を図ることができるため、好ましい。よってマイクロカプセル型イミダゾール系潜在性硬化剤を用いることが特に好ましい。
【0051】
また異方性導電材料500には導電性粒子Rが分散されており、導電性粒子Rは、微細な金属粒子(例えば球状の金属微粒子や金属でメッキされた球状の樹脂粒子からなる金属微子)が多数、直鎖状に繋がった形状、または針形状を有する、いわゆるアスペクト比が大きい形状を有する金属粉末により形成されている。
上記は異方性導電材料500に熱硬化性接着剤を用いた場合について詳しく説明したが、熱可塑性樹脂を主成分として用いる構成としてもよい。
なお異方性導電ペースツ510の大きさ、厚みは、加熱加圧後に凹部Uを埋めるように異方性導電材料500を介在させることができる大きさ、厚みであることが必要である。
また異方性導電フィルム520の大きさ、厚みは、加熱加圧後に凹部Uの周辺部にわたって異方性導電材料500を介在させることができる大きさ、厚みであることが必要である。
【0052】
次に図6、図7を参照して、本発明の実施形態に係るプリント配線板の接続構造1000の製造方法を説明する。
【0053】
まず図6(a)を参照して、端子領域T1において、基材321a上に露出リードたるリード321bを備える第1のプリント配線板であるサスペンション用プリント配線板321を準備する。
次に図6(b)を参照して、サスペンション用プリント配線板321の下方に、端子領域T2において、基材333a上に積層される絶縁層333cの一部を開口してなる凹部Uに、リード321bを受ける導体333bを備える第2のプリント配線板であるアクチュエータ・アセンブリ用プリント配線板333を準備する。
次に図6(c)を参照して、凹部Uを埋めるように異方性導電ペースト510を、メタルマスクを用いてスクリーン印刷により配置する。
次に図7(a)を参照して、凹部Uとその周辺部にわたって異方性導電フィルム520を配置する。これにより凹部U及びその周辺部にわたって異方性導電材料500が配置される。
次に図7(b)を参照して、サスペンション用プリント配線板321の上方から、熱圧着ツールたる加熱加圧治具600で圧力をかけて熱圧着する。
なお熱圧着条件は、温度100℃〜300℃、保持時間5秒〜45秒、圧力1MPa〜9MPaの範囲、より好ましくは、温度200℃、保持時間15秒、圧力3MPaとするのが望ましい。この温度は異方性導電材料500の温度である。
このため既述した熱圧着条件における温度200℃は、異方性導電材料500の温度が200℃になるように、ヒータを内蔵した加熱加圧治具600の温度をより高い温度に設定することになる。また保持時間は、加熱加圧治具600により既述した圧力で押圧する時間である。
以上の工程を経ることで、図7(c)に示すプリント配線板の接続構造1000が形成される。
【0054】
このような構成とすることで、超音波接続を用いることなくプリント配線板の接続構造1000を形成することができる。よって第1のプリント配線板たるサスペンション用プリント配線板321の端子領域T1に形成するリード321bをフライングリードとして形成する必要がない。従って製造工程の複雑化及びコストの増大化を防止することができるプリント配線板の接続構造の製造方法とすることができる。
また第1のプリント配線板たるサスペンション用プリント配線板321を屈曲させることなく、フラットなままで第2のプリント配線板たるアクチュエータ・アセンブリ用プリント配線板333と接続することができる。よって電気的及び機械的な接続信頼性を向上させることができるプリント配線板の接続構造の製造方法とすることができる。
【0055】
このようにして形成されるプリント配線板の接続構造1000は、ヘッド・スタック・アセンブリ300を形成した状態で、ハードディスク装置1の内部に配設される。
なおプリント配線板の接続構造1000の製造方法は、既述した製造順序に限るものではなく、適宜変更可能である。例えば第2のプリント配線板たるアクチュエータ・アセンブリ用プリント配線板333の凹部U及びその周辺部にわたって異方性導電材料500を配置した後、第1のプリント配線板たるサスペンション用プリント配線板321を準備するような製造順序とすることができる。
【0056】
また本実施形態においては、凹部Uとその周辺部にわたって異方性導電材料500を配置する構成として、まず凹部Uを埋めるように異方性導電ペースト510をスクリーン印刷により配置し、その後、凹部Uとその周辺部にわたって異方性導電フィルム520を配置する構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、凹部Uとその周辺部にわたって異方性導電材料500を配置することができる構成であれば、如何なる構成を用いてもよい。
例えば異方性導電フィルム520を硬化温度未満に加熱して凹部Uを埋めるように仮圧着させ、その後凹部Uとその周辺部に異方性導電フィルム520を配置する構成とすることができる。このような構成とすることで、作業性の良いプリント配線板の接続構造及びプリント配線板の接続構造の製造方法とすることができる。
【0057】
また本実施形態においては、第1のプリント配線板たるサスペンション用プリント配線板321と、第2のプリント配線板たるアクチュエータ・アセンブリ用プリント配線板333とを何れもフレキシブルプリント配線板とする構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、他の構成のプリント配線板を用いる構成としてもよい。
また本実施形態においては、図4(b)に示すように、露出リードたるリード321bの幅W2と、アクチュエータ・アセンブリ用プリント配線板333の端子領域T2に露出状態に形成される導体333bの幅W3とを同一幅とする構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、幅W2と幅W3とを異なる幅とする構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明によれば、プリント配線板の接続構造において、製造工程の複雑化及びコストの増大化を防止することができると共に、電気的及び機械的な接続信頼性を向上させることができることから、プリント配線板の接続構造を備えるヘッド・スタック・アセンブリ、該ヘッド・スタック・アセンブリを備える磁気ディスク装置の分野における産業上の利用性が高い。
【符号の説明】
【0059】
1 ハードディスク装置
100 ケース
200 磁気ディスク
300 ヘッド・スタック・アセンブリ
310 磁気ヘッド部
320 サスペンション
321 サスペンション用プリント配線板
321a 基材
321b リード
321c 絶縁層
330 アクチュエータ・アセンブリ
331 アクチュエータユニット
332 ピボット軸
333 アクチュエータ・アセンブリ用プリント配線板
333a 基材
333b 導体
333c 絶縁層
400 固定部
500 異方性導電材料
510 異方性導電ペースト
520 異方性導電フィルム
600 加熱加圧治具
1000 プリント配線板の接続構造
3210 サスペンション用プリント配線板
3210a 基材
3210b リード
3210c 絶縁層
3330 アクチュエータ・アセンブリ用プリント配線板
3330a 基材
3330b 導体
3330c 絶縁層
10000 プリント配線板の接続構造
F フライングリード
H ヘッド領域
K コネクタ領域
R 導電性粒子
T1 端子領域
T2 端子領域
U 凹部
W1 幅
W2 幅
W3 幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材上に露出リードを備える第1のプリント配線板と、前記露出リードを受ける導体を備える第2のプリント配線板と、前記露出リードと前記導体とを接続する異方性導電材料と、を備えるプリント配線板の接続構造であって、前記露出リードを受ける導体は、基材上に積層される絶縁層の一部を開口してなる凹部に露出した状態に構成すると共に、前記異方性導電材料は、前記凹部を埋めるように介在して構成してあることを特徴とするプリント配線板の接続構造。
【請求項2】
前記異方性導電材料は、前記凹部の周辺部にわたって介在して構成してあることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板の接続構造。
【請求項3】
前記異方性導電材料は、異方性導電フィルムであることを特徴とする請求項1又は2に記載のプリント配線板の接続構造。
【請求項4】
前記露出リードの幅を、前記凹部に収まる幅としてあることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のプリント配線板の接続構造。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか1項に記載のプリント配線板の接続構造を用いることを特徴とするヘッド・スタック・アセンブリ。
【請求項6】
請求項5に記載のヘッド・スタック・アセンブリを用いることを特徴とする磁気ディスク装置。
【請求項7】
基材上に露出リードを備える第1のプリント配線板を準備する工程と、前記第1のプリント配線板の下方に、基材上に積層される絶縁層の一部を開口してなる凹部に前記露出リードを受ける導体を備える第2のプリント配線板を準備する工程と、前記凹部を埋めるように異方性導電ペーストを配置する工程と、前記凹部とその周辺部にわたって異方性導電フィルムを配置する工程と、前記第1のプリント配線板の上方から、熱圧着ツールで圧力をかけて熱圧着する工程とを備えることを特徴とするプリント配線板の接続構造の製造方法。
【請求項8】
基材上に露出リードを備える第1のプリント配線板を準備する工程と、前記第1のプリント配線板の下方に、基材上に積層される絶縁層の一部を開口してなる凹部に前記露出リードを受ける導体を備える第2のプリント配線板を準備する工程と、異方性導電フィルムを硬化温度未満に加熱して前記凹部を埋めるように仮圧着させる工程と、前記凹部とその周辺部に異方性導電フィルムを配置する工程と、前記第1のプリント配線板の上方から、熱圧着ツールで圧力をかけて熱圧着する工程とを備えることを特徴とするプリント配線板の接続構造の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−155803(P2012−155803A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−15349(P2011−15349)
【出願日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(500400216)住友電工プリントサーキット株式会社 (197)
【Fターム(参考)】