説明

ベンゾオキサゾシン類およびそれらのモノアミン再取込み阻害剤としての治療的使用



治療的有用性を有する化合物は、一般式(1)[式中、Rは、H、C〜CアルキルであってFまたはC〜Cシクロアルキルで場合により置換されていてよいもの、またはC〜Cアルケニルであり;Aは、O、CHまたはS(O)(式中、nは0〜2である)であり;W、X、YおよびZの内の一つは、N、CHまたはCRであり、その他はCHであり;Rは、C〜Cヘテロアリール、C〜C10シクロアルキルまたはシクロアルケニルであって、O、NおよびS(O)(式中、nは0〜2である)より選択される1個またはそれを超えるヘテロ原子を含有してよく且つRで場合により置換されていてよいもの;またはフェニル基であって、1個またはそれを超える位置に、ハロゲン、CN、CF、C〜CアルキルおよびORより独立して選択される1個またはそれを超える置換基で場合により置換されていてよいものであり、または該フェニル基は、炭素環式、複素環式(O、NおよびSより選択される1〜2個のヘテロ原子を含有する)、芳香族またはヘテロ芳香族(OおよびNより選択される1〜2個のヘテロ原子を含有する)であってよい5員環または6員環に縮合しており;Rは、ハロゲン;CF;CN;OR;SON(R;COR;CO;CON(R;NRCOR;NRSO;NRCO;NRCON(R;Rで置換されたOC〜Cアルキル;未置換のRで場合により置換されていてよいC〜Cアルキル;未置換のRで場合により置換されていてよいC〜Cシクロアルキル;未置換のRで場合により置換されていてよいC〜Cアルケニル;未置換のRで場合により置換されていてよいC〜Cアルキニル;未置換のRで場合により置換されていてよいアリール;およびNおよびOより選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5員または6員の芳香族複素環より選択され;Rは、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールであり;そしてRは、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり且つ別のRと同じであるかまたは異なる]を有するもの;またはそれらの薬学的に許容しうる塩である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モノアミン再取込みを阻害する新規なベンゾオキサゾシン化合物に関する。具体的には、本発明の化合物は、鎮痛薬としての、そして更には、抗嘔吐薬としての活性を示すが、一定範囲の他の治療的適応症にも有用でありうる。
【背景技術】
【0002】
ネフォパム(nefopam)、すなわち、5−メチル−1−フェニル−3,4,5,6−テトラヒドロ−1H−2,5−ベンゾオキサゾシン塩酸塩は、中枢作用性非麻薬性鎮痛薬である。
【0003】
WO03/092689号は、ネフォパムの単一鏡像異性体が、疼痛および嘔吐の処置に有用であるということを開示している。
【0004】
WO2004/056788号は、ネフォパムの誘導体を開示している。その公開の日は、ここで請求する優先日より後である。
【発明の開示】
【0005】
本発明による新規な化合物は、一般式(1):
【0006】
【化1】

【0007】
[式中、Rは、H、C〜CアルキルであってFまたはC〜Cシクロアルキルで場合により置換されていてよいもの、またはC〜Cアルケニルであり;
Aは、O、CHまたはS(O)(式中、nは0〜2である)であり;
W、X、YおよびZの内の一つは、N、CHまたはCRであり、その他はCHであり;
は、C〜Cヘテロアリール、C〜C10シクロアルキルまたはシクロアルケニルであって、O、NおよびS(O)(式中、nは0〜2である)より選択される1個またはそれを超えるヘテロ原子を場合により含有してよく且つRで場合により置換されていてよいもの;またはフェニル基であって、1個またはそれを超える位置に、ハロゲン、CN、CF、C〜CアルキルおよびORより独立して選択される1個またはそれを超える置換基で場合により置換されていてよいものであり、またはそのフェニル基は、炭素環式、複素環式(O、NおよびSより選択される1〜2個のヘテロ原子を含有する)、芳香族またはヘテロ芳香族(OおよびNより選択される1〜2個のヘテロ原子を含有する)であってよい5員環または6員環に縮合しており;
は、ハロゲン;CF;CN;OR;SON(R;COR;CO;CON(R;NRCOR;NRSO;NRCO;NRCON(R;Rで置換されたOC〜Cアルキル;未置換のRで場合により置換されていてよいC〜Cアルキル;未置換のRで場合により置換されていてよいC〜Cシクロアルキル;未置換のRで場合により置換されていてよいC〜Cアルケニル;未置換のRで場合により置換されていてよいC〜Cアルキニル;未置換のRで場合により置換されていてよいアリール;およびNおよびOより選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5員または6員の芳香族複素環より選択され;
は、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールであり;そして
は、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり且つ別のRと同じであるまたは異なる]
を有するもの;
またはそれらの薬学的に許容しうる塩である。
【0008】
WO2004/056788号に開示された化合物、例えば、一般式:
【0009】
【化2】

【0010】
[式中、Rは、H、C〜CアルキルであってFまたはC〜Cシクロアルキルで場合により置換されていてよいもの、またはC〜Cアルケニルであり;
およびRはどちらも、同じでありまたは異なり、H、ハロゲン、CN、CF、C〜CアルキルまたはORであり、またはRおよびRは、炭素環式、複素環式(O、NまたはSより選択される1〜2個のヘテロ原子を含有する)、芳香族またはヘテロ芳香族(OおよびNより選択される1〜2個のヘテロ原子を含有する)であってよい5員環または6員環を形成し;
W、X、YおよびZの内の一つは、NまたはCRであり、その他はCHであり;
は、ハロゲン原子;CF;CN;OR;SON(R;COR;CO;CON(R;NRCOR;NRSO;NRCO;NRCON(R;Rで場合により置換されていてよいOC〜Cアルキル;Rで場合により置換されていてよいC〜Cアルキル;Rで場合により置換されていてよいC〜Cシクロアルキル;Rで場合により置換されていてよいC〜Cアルケニル;Rで場合により置換されていてよいC〜Cアルキニル;Rで場合により置換されていてよいアリール;或いは炭素かまたは窒素によって連結した、NおよびOより選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5員または6員の芳香族複素環であり;
は、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;
は各々(同じであってよいしまたは異なっていてよい)、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;そして
は、アリールまたはヘテロアリールである]
を有するもの;
またはそれらの薬学的に許容しうる塩が除外されうる。
【0011】
本発明の化合物は、治療薬として有用である。それらを含有する組成物およびそれらの治療的使用は、本発明の更に別の側面である。更に、Rが、Brなどのハロゲン原子である式(1)の化合物は、中間体として有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明による化合物が、不斉置換された炭素原子を含有するということは理解されるであろう。式(1)の化合物中のこの不斉中心の存在は、立体異性体を生じることがありうるが、各場合において、本発明は、その鏡像異性体およびジアステレオマー、およびラセミ混合物および非ラセミ混合物を含めた混合物を含めた、全てのこのような立体異性体に及ぶということが理解されるべきである。
【0013】
本明細書中で用いられる「C〜Cアルキル」という用語は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐状鎖アルキル部分であって、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等を含めたものを意味する。
【0014】
「C〜Cヘテロアリール」という用語は、少なくとも1個の原子が、O、NおよびSより選択される5個または6個の原子を有するアリール系を意味する。この用語は、例えば、ピリジン、テトラヒドロピラン等を包含する。
【0015】
「C〜Cアルケニル」という用語は、2〜6個の炭素原子を有し、そして更に、該当する場合、EかまたはZ立体化学の1個の二重結合を有する直鎖または分岐状鎖アルキル部分を意味する。この用語は、例えば、ビニル、1−プロペニル、1−および2−ブテニル、2−メチル−2−プロペニル等を包含する。
【0016】
「C〜Cアルキニル」という用語は、2〜6個の炭素原子を有し、そして更に、1個の三重結合を有する直鎖または分岐状鎖アルキル部分を意味する。この用語は、例えば、エチニル、1−プロパルギル、1−および2−ブチニル等を包含する。
【0017】
「C〜Cシクロアルキル」という用語は、3〜6個の炭素原子を有する飽和脂環式部分を意味し、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等を包含する。
【0018】
「C〜C10シクロアルケニル」という用語は、5〜10個の炭素原子および少なくとも1個の二重結合を有する不飽和脂環式部分を意味し、例えば、フェニル等を包含する。
【0019】
「アリール」という用語は、場合により置換されていてよいフェニル基またはナフチル基を意味する。
【0020】
「炭素環式」という用語は、5個または6個の炭素原子を有する飽和脂環式部分を意味し、例えば、ベンゾ縮合したシクロペンチルおよびシクロヘキシル等を包含する。
【0021】
「複素環式」という用語は、5個または6個の原子を有するが、N、OおよびSより選択される1個またはそれを超えるヘテロ原子を含有する飽和複素環式部分を意味し、例えば、ベンゾ縮合したピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ジオキサラン(dioxalane)等を包含する。
【0022】
「ヘテロ芳香族」という用語は、少なくとも1個の原子が、O、NおよびSより選択される5個または6個の原子を有する芳香族環系を意味し、例えば、ピロリル、ピリジニル、ジアゾリル、ジアジニル、トリアゾリル、トリアジニル、テトラゾリル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリルまたはオキサジアゾリル、更には、ベンゾ縮合したフラニル、チオフェニル、ピリジル、インドリル、ピリダジニル、ピペラジニル、ピリミジニル等、例えば、ベンゾフラニル、キノリニル、イソキノリニルまたはキナゾリニルを包含する。このような環は、炭素かまたは窒素によって連結することができる。
【0023】
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。
【0024】
一般式(1)の化合物は、当該技術分野において知られているいずれか適する方法によっておよび/または下記の方法によって製造することができる。式(1)の特定の立体異性体が必要とされる場合、本明細書中に記載の合成方法を、適当なホモキラル出発物質と共に用いることができる、および/または慣用的な分離技術(例えば、HPLC)を用いて、異性体を混合物から分割することができるということが理解されるであろう。
【0025】
下の説明および式中、R、R、R、R、R、A、W、X、YおよびZなどの可変基は、別に指示されている場合を除いて、上に定義の通りである。下記のいろいろな化合物中に存在し、しかも保持することが望まれる、アミノ基、ヒドロキシル基またはカルボキシル基などの官能基は、何らかの反応を開始する前に保護された形である必要がありうるということは理解されるであろう。このような場合、保護基の除去は、特定の反応の最終工程であってよい。このような官能性に適する保護基は、当業者に明らかであろう。具体的な詳細については、“Protective Groups in Organic Synthesis”, Wiley Interscience, T W Green, PGM Wuts を参照されたい。
【0026】
W、X、YまたはZが、NまたはC−Brであり且つAが、OまたはS(O)である一般式(1)の化合物を製造する方法は、ジオール(2)を酸で(例えば、p−トルエンスルホン酸で)環化することを含み、当該ジオールは、順次、ケトン(3)を適する還元剤で還元することによって得ることができる。
【0027】
【化3】

【0028】
一般式(3)のケトアミドの還元は、合成有機化学の業者に周知の試薬で行うことができる。きわめて反応性の還元剤の一例は、水素化アルミニウムリチウムであるが、ボランをベースとする試薬(例えば、ボラン−テトラヒドロフラン錯体)または修飾水素化ホウ素ナトリウム還元(例えば、ニッケル塩またはコバルト塩のエンハンサーでの)も、同等に有効でありうる。
【0029】
同様に、(3)のケトンの、例えば、水素化ホウ素ナトリウムでの還元後、例えば、p−トルエンスルホン酸での酸環化、次いで、例えば、ボランでのアミド基の最終的な還元を行うことも、一般式(1)の化合物をもたらす。
【0030】
ケトン(3)は、カルボン酸(4)またはその活性誘導体とアミン(5)との縮合によって製造することができる。式(4)を有する酸の活性誘導体には、例えば、酸無水物、または酸塩化物などの酸ハロゲン化物が含まれる。
【0031】
【化4】

【0032】
カップリング反応は、このタイプのアミド化反応に標準的な条件を用いて行うことができる。したがって、その反応は、溶媒、例えば、エーテル、例えば、テトラヒドロフランなどの環状エーテル;アミド、例えば、ジメチルホルムアミドなどの置換アミド;またはジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素のような不活性有機溶媒中、低温、例えば、−20℃〜0℃のような−30℃〜周囲温度において、場合により、塩基、例えば、アミン、例えば、トリエチルアミン、またはN−メチルモルホリンなどの環状アミンのような有機塩基の存在下で達成することができる。酸(4)が直接的に用いられる場合、その反応は、更に、縮合剤、例えば、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミドなどのジイミドの存在下、好都合には、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールなどのトリアゾールの存在下において行うことができる。或いは、その酸を、クロロホルメート、例えば、クロロギ酸エチルと反応させた後、アミン(5)との反応を行うことができる。
【0033】
酸(4)は、無水物(7)を用いるRのフリーデル・クラフツアシル化によって製造することができる。この反応は、不活性溶媒(ジクロロメタンなど)中においてルイス酸触媒(三塩化アルミニウムなど)の存在下において行われる。
【0034】
【化5】

【0035】
このような反応が、生成物の混合物を与えうるということ、そして順次、これら混合物を、しばしば、フラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離することができるということは、当業者に充分に理解される。例えば、Y=C−Br、W=X=Z=CH、そしてRがフェニルである場合、三塩化アルミニウム触媒下のフリーデル・クラフツアシル化は、二つの異性体臭化物(4a)および(4b)を与える。これらは、カラムクロマトグラフィーによって容易に分離され、そして独立して、上記の経路により、XまたはYがC−Brである一般式(1)の化合物へと進行させることができる。
【0036】
【化6】

【0037】
W、X、YおよびZの内の一つが、C−BrなどのC−halである一般式(1)の化合物は、一般式(1)の他の化合物の製造に用いることができる順応性のある中間体である。例えば、このような化合物は、N−メチルピロリジノン(NMP)などの双極性非プロトン性溶媒中のシアン化銅(I)を用いる反応によってかまたはパラジウム触媒条件下において、対応するニトリル(R=CN)へと円滑に変換することができる。
【0038】
そのニトリルは、加水分解により、第一級アミド(R=CONH)、エステルおよび対応するカルボン酸(CO)へと、またはアジ化ナトリウムまたはトリメチルシリルアジドなどの適するアジド供与体での処理により、対応するテトラゾールへと容易に変換することができる。
【0039】
更に、W、X、YおよびZの内の一つが、C−BrなどのC−halである一般式(1)の化合物は、エーテル、例えば、テトラヒドロフランなどの環状エーテルのような不活性有機溶媒中、きわめて低温、例えば、−78℃において、n−、sec−または tert−ブチルリチウムでリチオ化することができる。炭素(例えば、二酸化炭素、N,N−ジメチルホルムアミドまたはパラホルムアルデヒド)か、硫黄(例えば、SOClの後、アンモニア等を用いるアミド化)かまたは窒素(ジフェニルホスホリルアジドの後、REDAL等を用いる還元)での処理は、引き続きの誘導体化により、Rが、CO、CON(R)、CHOR、SON(R、NRCOR、NRCOまたはNRCON(Rである誘導体を得るのに利用できる。
【0040】
更に、W、X、YおよびZの内の一つが、C−BrなどのC−halである一般式(1)の化合物は、炭素をベースとするカップリングパートナーとのパラジウム触媒カップリング反応を行うことができる。したがって、このような化合物は、Heck 条件下において一般的なタイプCH=CHRのアルケンに、Sonogoshira 条件下において一般的なタイプCH=CHRのアルキンに、または例えば、金属がスズである場合、Stille カップリング条件下において金属複素環にカップリングさせることができる。これは、Rが、場合により置換されていてよいC〜CアルケニルまたはC〜Cアルキニル;またはN(ピロール、ジアゾール、トリアゾールまたはテトラゾールなどの場合)およびO(フラン、オキサゾールまたはオキサジアゾールなどの場合)より選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5員芳香族複素環である化合物を得るのに利用できる。このようなカップリング反応は、鎖および環を炭素によって連結することを確実にする。
【0041】
上記の例に加えて、式(1)の別の化合物は、式(1)の他の化合物の相互変換によって製造することができる。したがって、例えば、Rがアルキルである化合物は、Rがアルケニルである対応する化合物の水素化によって(アルコール、例えば、エタノールなどの適する溶媒中で炭素上パラジウムを用いて)製造することができる。
【0042】
得られた最終生成物または中間体の混合物はいずれも、それら構成成分の物理化学的相違に基づいて、既知の様式で、例えば、クロマトグラフィー、蒸留、分別結晶化によって、またはそれら状況下で適当または可能ならば、塩の形成によって、純粋な最終生成物または中間体へと分離することができる。
【0043】
本発明による化合物は、モノアミン(すなわち、ノルアドレナリン、セロトニンおよびドーパミン)再取込みに関して in vitro 阻害活性を示す。それら化合物の活性および選択性は、適当なモノアミン再取込み検定の使用によって決定することができる。
【0044】
本発明は、更に、前に記載のような、モノアミン再取込みに起因することがありうる障害または疾患に苦しむ患者(ヒトおよび/または酪農、食肉または毛皮産業においてまたは愛玩動物として飼育した哺乳動物を含めた)の処置方法、より具体的には、活性成分として、式(1)を有するモノアミン再取込み阻害剤の投与を包含する処置方法に関する。
【0045】
したがって、式(1)の化合物は、疼痛および嘔吐の処置に用いることができる。処置することができる疼痛および関連する状態には、慢性の疼痛および疲労を特徴とする症候群、線維筋痛症、慢性疲労症候群、複合性局所疼痛症候群、過敏性腸症候群、顔面筋疼痛(myofacial pain)および非定型胸痛が含まれる。それら化合物は、更に、うつ病、心的外傷後ストレス障害、注意欠陥障害、強迫性障害、月経前症候群、物質乱用および性機能不全のような一定範囲の他の治療的適応症;哺乳動物、具体的には、ヒトのモノアミン再取込みによって媒介される疾患または状態の管理(処置または予防を意味する)方法であって、その哺乳動物に、有効量の上の式(1)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を投与することを含む方法;およびヒトまたは獣医学において、具体的には、モノアミン再取込みによって媒介される疾患または状態の管理(処置または予防を意味する)において用いるための式(1)の化合物;およびモノアミン再取込みによって媒介される疾患または状態の管理(処置または予防を意味する)のための薬剤の製造における式(1)の化合物の使用に有用でありうる。
【0046】
上に論じられた疾患または状態には、疼痛、嘔吐、うつ病、心的外傷後ストレス障害、注意欠陥障害、強迫性障害、月経前症候群、物質乱用および性機能不全が含まれる。
【0047】
式(1)の化合物は、経口で、局所に、口腔内に、眼に、直腸に、膣に、非経口で、鼻腔内に、舌下にまたは吸入スプレーで、例えば、無毒性の薬学的に許容しうる担体、アジュバントおよびビヒクルを含有する投薬量単位製剤中で投与することができる。本明細書中で用いられる非経口という用語は、皮下注射、静脈内、筋肉内、胸骨内の注射または注入技術を包含する。マウス、ラット、ウマ、ウシ、ヒツジ、イヌ、ネコ等のような温血動物の処置に加えて、本発明の化合物は、ヒトの処置に有効である。
【0048】
活性成分を含有する医薬組成物は、経口使用に適する形で、例えば、錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性または油状の懸濁剤、分散性散剤または顆粒剤、乳剤、硬または軟カプセル剤、またはシロップ剤またはエリキシル剤としてあってよい。その組成物は、即時放出または制御放出の形であってよい。
【0049】
経口使用を予定した組成物は、医薬組成物の製造について当該技術分野で知られているいずれの方法によっても製造することができ、このような組成物は、薬学的に上質で且つ口当たりのよい製剤を提供するために、甘味剤、着香剤、着色剤および保存剤から成る群より選択される一つまたはそれを超える薬剤を含有してよい。錠剤は、活性成分を、錠剤の製造に適している無毒性の薬学的に許容しうる賦形剤との混合物で含有する。これら賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;造粒剤および崩壊剤、例えば、トウモロコシデンプンまたはアルギン酸;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチンまたはアラビアゴム;および滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクであってよい。それら錠剤は、未コーティングであってよいし、またはそれらは、既知の技法により、胃腸管内での崩壊および吸収を遅らせ、それによって、より長時間にわたる持続作用を与えるようにコーティングされていてよい。例えば、グリセリルモノステアラートまたはグリセリルジステアラートなどの時間遅延材料を用いることができる。それらは、US4256108号、US4166452号およびUS4265874号に記載の技法によってコーティングされて、制御放出のための浸透圧性治療的錠剤を形成することもできる。
【0050】
経口使用のための製剤は、更に、活性成分が、不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンと混合されているゼラチン硬カプセル剤として、または活性成分が、水または油基剤、例えば、ラッカセイ油、流動パラフィンまたはオリーブ油と混合されているゼラチン軟カプセル剤として与えることができる。水性懸濁剤は、活性物質を、水性懸濁剤の製造に適する賦形剤との混合物で含有する。このような賦形剤は、懸濁化剤、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴムおよびアラビアゴムであり;分散助剤または湿潤剤は、天然に存在するホスファチド、例えば、レシチン;またはアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンステアラート;またはエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール;またはポリオキシエチレンのような、エチレンオキシドと、脂肪酸およびヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、脂肪酸および無水ヘキシトールから誘導される部分エステルとのもの、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートであってよい。それら水性懸濁剤は、更に、一つまたはそれを超える保存剤、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸エチルまたはn−プロピル、一つまたはそれを超える着色剤、一つまたはそれを超える着香剤、およびスクロースまたはサッカリンなどの一つまたはそれを超える甘味剤を含有してよい。
【0051】
油状懸濁剤は、活性成分を、植物油、例えば、ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油またはヤシ油中に、または流動パラフィンなどの鉱油中に懸濁させることによって製剤化することができる。それら油状懸濁剤は、増粘剤、例えば、蜜蝋、硬質パラフィンまたはセチルアルコールを含有してよい。上に挙げられたものなどの甘味剤と、着香剤を加えて、口当たりのよい経口製剤を提供することができる。これら組成物は、アスコルビン酸などの酸化防止剤の添加によって保存することができる。
【0052】
水の添加によって水性懸濁液の製造に適する分散性散剤または顆粒剤は、活性成分を、分散助剤または湿潤剤、懸濁化剤、および一つまたはそれを超える保存剤との混合物で提供する。適する分散助剤または湿潤剤および懸濁化剤は、具体的に示され、例えば、甘味剤、着香剤および着色剤も存在してよい。
【0053】
本発明の医薬組成物は、更に、水中油エマルジョンの形であってよい。その油状相は、植物油、例えば、オリーブ油またはラッカセイ油、または鉱油、例えば、流動パラフィン、またはこれらの混合物であってよい。適する乳化剤は、天然に存在するガム、例えば、アラビアゴムまたはトラガカントゴム;天然に存在するホスファチド、例えば、ダイズ、レシチン;および脂肪酸および無水ヘキシトールから誘導されるエステルまたは部分エステル、例えば、ソルビタンモノオレアート;およびこの部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートであってよい。それらエマルジョンは、更に、甘味剤および着香剤を含有してよい。
【0054】
シロップ剤およびエリキシル剤は、甘味剤、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールまたはスクロースと一緒に製剤化することができる。このような製剤は、更に、粘滑剤、保存剤、および着香剤および着色剤を含有してよい。それら医薬組成物は、滅菌注射可能水性または油脂性懸濁剤の形であってよい。この懸濁剤は、既知の技術にしたがって、上に述べられた適する分散助剤または湿潤剤および懸濁化剤を用いて製剤化することができる。滅菌注射可能製剤は、更に、無毒性の非経口的に許容しうる希釈剤または溶媒中の滅菌注射可能液剤または懸濁剤中で、例えば、1,3−ブタンジオール中の液剤としてあってよい。用いることができる許容しうるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンガー液および等張塩化ナトリウム溶液がある。更に、滅菌固定油は、溶媒または懸濁用基剤として慣用的に用いられる。この目的には、合成のモノグリセリドまたはジグリセリドを含めたいずれの無刺激固定油も、用いることができる。更に、オレイン酸などの脂肪酸は、注射可能物質の製造に用いられる。
【0055】
式(1)の化合物は、更に、薬物の直腸投与のための坐剤の形で投与することができる。これら組成物は、薬物を、常温で固体であるが、直腸内温度で液体であり、したがって、直腸内で溶融して薬物を放出するであろう適する無刺激性賦形剤と混合することによって製造することができる。このような材料は、カカオ脂およびポリエチレングリコールである。
【0056】
局所使用には、式(1)の化合物を含有するクリーム剤、軟膏剤、ゼリー剤、液剤または懸濁剤等が用いられる。本明細書の目的について、局所適用には、口内洗剤および含嗽剤が含まれる。
【0057】
上に示された状態にの処置には、1日に体重1キログラムにつき約0.05mg〜約140mg程度の投薬量レベルが有用である(1日に患者一人につき約2.5mg〜約7g)。例えば、嘔吐は、1日に体重1キログラムにつき約0.01mg〜50mg(1日に患者一人につき約0.5mg〜約3.5g)の化合物の投与によって有効に処置することができる。
【0058】
担体材料と混合されて単一剤形を生じることができる活性成分の量は、処置される宿主および具体的な投与方式に依存して異なるであろう。例えば、ヒトへの経口投与を予定した製剤は、全組成物の約5〜約95パーセントであってよい。単位剤形は、概して、約1mg〜約500mgの活性成分を含有するであろう。
【0059】
しかしながら、いずれか特定の患者に具体的な用量レベルは、用いられる具体的な化合物の活性、年齢、体重、全身の健康状態、性別、食事、投与時間、投与経路、排泄速度、薬物組合せ、および療法を施されている特定の疾患の重症度を含めたいろいろな因子に依存するということは理解されるであろう。
【0060】
次の実施例は、本発明を詳しく説明する。それらには、次の表にある化合物が含まれる。
【0061】
【表1】

【0062】
H NMRは全て、Bruker AC250で記録した。化学シフト(δ)は全て、四捨五入して小数第2位とし、カップリング定数(J)は、Hzで且つ最も近い0.1小数位に測定している。
【実施例】
【0063】
実施例1
5−ベンジル−1−フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
DMF(3ml)中のデスメチルネフォパム(96mg,0.41mmol)の撹拌溶液に、水素化ナトリウム(15mg,0.49mmol)を、次に、臭化ベンジル(0.7ml,0.61mmol)を加えた。得られた青色溶液を、65℃で2時間加熱した。その反応を、水の添加によって急冷し、そして有機層を、ジクロロメタン中に抽出し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、粗製材料を与えた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(1→2%MeOH/DCM)による精製は、標的生成物(45mg,34%)を褐色油状物として与えた。
【0064】
【化7】

【0065】
実施例2
5−アリル−1−フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
水素化ナトリウム(24mg,1.01mmol)を、デスメチルネフォパム(200mg,0.84mmol)の室温溶液に加えた。得られた混合物を2時間撹拌後、臭化アリル(0.12ml,1.33mmol)を滴加した。その青色溶液を、65℃で更に2時間加熱後、水で急冷した。水性混合物をジクロロメタンで抽出し、合わせた抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、標的生成物(66mg,28%)を与えた。
【0066】
【化8】

【0067】
実施例3
5−シクロプロピル−1−フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
水素化シアノホウ素ナトリウム(106mg,1.69mmol)を、メタノール(1.5ml)中のデスメチルネフォパム(100mg,0.42mmol)、酢酸(0.24ml,4.22mmol)、(1−エトキシシクロプロピルオキシ)トリメチルシラン(0.51mL,2.53mmol)および4Aモレキュラーシーブの撹拌懸濁液に加えた。得られた褐色溶液を、還流温度で一晩加熱した。反応混合物を、重炭酸ナトリウム溶液の添加によって急冷し、ジクロロメタン中に抽出した。合わせた有機相を、乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮した。その粗製材料を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM→2%MeOH/DCM)によって精製して、標的生成物(84mg,68%)を与えた。
【0068】
【化9】

【0069】
実施例4
5−プロピル−1−フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
5−アリル−1−フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(66mg,0.24mmol)を、THF(4ml)中に溶解させ、10%Pd/C(2マイクロスパチュラ)を加えた。その反応容器を、水素雰囲気下で3時間振とうさせた。この時間後、混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮した。粗製混合物のシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM→5%MeOH/DCM)による精製は、標的生成物を淡黄色油状物(42mg,62%)として与えた。
【0070】
【化10】

【0071】
実施例5
5−メチルシクロプロピル−1−フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
デスメチルネフォパム(110mg,0.43mmol)を、無水DMF(2ml)中に窒素雰囲気下で溶解させ、水素化ナトリウム(鉱油中60%分散液として,21mg,0.52mmol)を加えた。得られた混合物を80℃に加熱した。(ブロモメチル)シクロプロパン(0.06ml,0.65mmol)を加え、反応混合物を80〜90℃に保持した。TLCにより、出発物質が消費されたことが示されたら、その反応を、水およびブラインの添加によって急冷した。水性混合物を、酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄後、乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、赤色/桃色油状物を生じた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM→1.5%MeOH/DCM)による精製は、標的生成物を赤色油状物(35mg,26%)として与えた。
【0072】
【化11】

【0073】
実施例6
5−イソプロピル−1−フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
デスメチルネフォパム(116mg,0.45mmol)を、アセトン(3ml)中に4Aモレキュラーシーブ(スパチュラ先端)上で溶解させた。1滴の酢酸を加え、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。この時間後、水素化シアノホウ素ナトリウム(114mg,1.82mmol)を加え、混合物を室温で一晩撹拌したが、その時間後、TLCは、出発物質が消費されたことを示した。反応混合物を濾過し、集められた固体を酢酸エチルで洗浄した。濾液を真空中で濃縮してアセトンを除去し、淡黄色残留物を与えた。これを、ジクロロメタン中に再溶解させ、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、粗生成物を与えた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM→1%MeOH/DCM)による精製は、所望の化合物(34mg,30%)を与えた。
【0074】
【化12】

【0075】
実施例7
8−(4−ピリジル)−5−メチル−1−(3−メトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−メトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン、すなわち、WO2004/056788号に記載の化合物21b(117mg,0.32mmol)、ピリジン−4−ボロン酸(52mg,0.42mmol)、Pd(PPh(10mol%)およびKOH(水中の2M溶液,0.48ml)を、DME(2ml)中に懸濁させた。その混合物を脱気後、窒素パージした後、窒素雰囲気下において還流温度で17時間加熱した。混合物を室温に冷却させ、酢酸エチル(20ml)で希釈し、水(20ml)で洗浄した。水性相を酢酸エチル(2x20ml)中に抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc→10%MeOH/EtOAc)による精製は、標的化合物を淡黄色油状物(25mg,22%)として与えた。
【0076】
【化13】

【0077】
5−ピリミジンボロン酸
BuLi(3.02ml,ヘキサン中の2M溶液,7.55mmol)を、無水トルエン(16ml)および無水THF(4ml)中の5−ブロモピリミジン(1g,6.29mmol)およびトリイソプロピルボレート(1.46ml,7.55mmol)の撹拌溶液に、窒素雰囲気下において−70℃で滴加した。反応混合物を、−70℃で30分間撹拌後、冷浴から取り出した。内部温度が−20℃に達した時点で、2M HCl(10ml)の滴加によって反応を急冷した。混合物を室温に暖めた後、分離した。水性相を、2M KOHでpH5.5にし、THF(3x25ml)中に抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、無色固体を与えた。その固体を、アセトニトリル(2ml)中でスラリーにし、濾過によって集め、シンター上で乾燥させて、標的ボロン酸を光沢のある白色固体(340mg,44%)として生じた。
【0078】
【化14】

【0079】
実施例8
8−(5−ピリミジン)−5−メチル−1−(3−メトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−メトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン、すなわち、WO2004/056788号に記載の化合物21b(118mg,0.3mmol)、CsF(148mg,0.98mmol)、5−ピリミジンボロン酸(52mg,0.42mmol)およびPd(PPh(10mol%)を、DME(2ml)および水(100μL)中に懸濁させた。その混合物を脱気し、窒素パージした後、還流温度に17時間加熱した。反応混合物を室温に冷却させた後、酢酸エチル(20ml)で希釈し、水(20ml)で洗浄した。水性相を酢酸エチル(2x20ml)で抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、蒸発乾固させて、粗製材料を与えた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc→10%MeOH/EtOAc)による精製は、標的生成物を淡黄色/褐色固体(36mg,30%)として与えた。
【0080】
【化15】

【0081】
実施例9
5−メチル−1−(3−メトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−メトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン、すなわち、WO2004/056788号に記載の化合物21b(206mg,0.57mmol)を、トルエン(3ml)中に懸濁させ、真空下で脱気後、窒素パージした。パラジウムテトラキス(33mg)を、その混合物に加えた後、それに、脱気/窒素パージ配列を再度施した。炭酸ナトリウムの脱気した溶液(2M,12ml)およびボロン酸エステル(117mg,0.57mmol)を加えた後、その混合物全体を脱気し、窒素パージし、80℃に一晩加熱した。反応混合物を冷却させ、水(10ml)で希釈し、得られた混合物を酢酸エチル(3x50ml)中に抽出した。合わせた有機相を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、粗生成物を与えた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー[EtOAc]による精製を2回行って、生成物の混合物を生じた。
【0082】
質量スペクトル分析は、脱臭素種が形成されたことを示唆した。
【0083】
m/z(ES)284(MH)。
【0084】
【化16】

【0085】
実施例10
5−メチル−1−(3−メトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン−8−カルボキサミド
8−シアノ−5−メチル−1−(3−メトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン、すなわち、WO2004/056788号に記載の化合物21b(73mg,0.24mmol)を、KOH(20mg,0.36mmol)を含むBuOH(3mL)中で還流温度に90分間加熱した。この時間の最後に、反応混合物を室温に冷却させた。次に、混合物をブライン(20ml)で洗浄し、ジクロロメタン(3x20ml)中に抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、真空中で濃縮して、粗製アミドを黄色固体として与えた。その固体を、酢酸エチル中でスラリーにし、吸引濾過によって集め、ヘプタンで洗浄し、シンター上で乾燥させて、アミド(24mg,31%)を与えた。
【0086】
【化17】

【0087】
2−ベンゾイル−4−フルオロ安息香酸および2−ベンゾイル−5−フルオロ安息香酸
3−フルオロフタル酸無水物(5g,33mmol)を、ベンゼン(17.7ml)中に窒素下において室温で懸濁させた。塩化アルミニウム(8.8g,66mmol)を少量ずつ加え、混合物を橙色に変色させた。その反応を還流温度で4時間加熱後、室温に冷却した。その黄色スラリーを、10%HCl(100ml)に注意深く加えて、白色沈殿を生じた。水性混合物を酢酸エチル(3x100ml)中に抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、2−ベンゾイル−4−フルオロ安息香酸および2−ベンゾイル−5−フルオロ安息香酸であるケト酸混合物を無色結晶(8g,定量的収率)として与えた。
【0088】
【化18】

【0089】
2−ベンゾイル−6−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルベンズアミドおよび2−ベンゾイル−3−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルベンズアミド
2−ベンゾイル−6−フルオロ安息香酸および2−ベンゾイル−3−フルオロ安息香酸の粗製混合物(7g,28mmol)を、ジクロロメタン(70ml)中に室温で懸濁させた。数滴のDMF、次に塩化オキサリル(3ml,34mmol)を滴加し、得られた混合物を、ガス発生が止み且つ懸濁した固体が溶解するまで撹拌した。その混合物を真空中で濃縮し、ジクロロメタン(2x40mL)と共蒸発させて、粗製酸塩化物を与えた。(2−メチルアミノ)エタノール(2.24ml,28mmol)およびトリエチルアミン(3.9ml,28mmol)を、ジクロロメタン(50ml)中に溶解させ、氷浴中で冷却した。酸塩化物をジクロロメタン(50ml)中に溶解させ、そしてアミンの冷却溶液に滴加した。その混合物を室温に暖め、4.5時間撹拌し、その後、飽和塩化アンモニウム水溶液(200ml)の添加によって反応を急冷した。有機層をジクロロメタン(3x100ml)中に抽出し、合わせた抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮した。精製は、シリカ上に粗製アミドを予め吸収させた重力シリカゲルカラムクロマトグラフィー(50%EtOAc/ヘプタン〜100%EtOAc)によって行った。
【0090】
2−ベンゾイル−6−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルベンズアミド(490mg)を、二つの回転異性体の3:4混合物として得た。
【0091】
【化19】

【0092】
2−ベンゾイル−3−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルベンズアミド(2.74g)を、二つの回転異性体として得た。
【0093】
【化20】

【0094】
2−{[3−フルオロ−2−(ヒドロキシフェニルメチル)ベンジル]メチルアミノ}エタノール
2−ベンゾイル−3−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルベンズアミド(2.58g,8.57mmol)を、無水THF(25ml)中に窒素雰囲気下において室温で溶解させた。ボラン−ジメチルスルフィド錯体(THF中の2.0M,18.8ml,37.7mmol)を滴加し、得られた混合物を室温で一晩撹拌した。その反応を、HCl(10%,36ml)の添加によって注意深く急冷した。次に、混合物を還流温度に約1時間加熱後、周囲温度に冷却した。THFを真空中で除去し、残留した溶液を、MTBE(40ml)と水(60ml)とに分配した。水性相を分離し、2M NaOH(水性)で塩基性にし、酢酸エチル(4x50ml)中に抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、2−{[3−フルオロ−2−(ヒドロキシフェニルメチル)ベンジル]メチルアミノ}エタノールを、後に結晶化する粘稠油状物として生じた。
【0095】
【化21】

【0096】
実施例11
10−フルオロ−5−メチル−1−フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
粗製2−{[3−フルオロ−2−(ヒドロキシフェニルメチル)ベンジル]メチルアミノ}エタノール(234mg,0.81mmol)を、トルエン(4ml)中においてpTSA(231mg,1.21mmol)と一緒に還流温度に加熱した。その反応を、開放状態で保持して、トルエン/水を蒸発させた。約1.5時間後、ゴム状残留物が反応フラスコ中に残った。それを室温に冷却させ、その時点で、飽和重炭酸ナトリウム水溶液および酢酸エチルを加えて、残留物を溶解させた。水性相を、酢酸エチルで繰り返し抽出し、合わせた抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、蒸発乾固させて、粗製環化生成物を与えた。重力シリカゲルカラムクロマトグラフィー[EtOAc]による精製は、標的化合物(90g,25%)を与えた。
【0097】
【化22】

【0098】
2−{[2−フルオロ−6−(ヒドロキシフェニルメチル)ベンジル]メチルアミノ}エタノール
2−ベンゾイル−6−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルベンズアミド(440mg,1.46mmol)を、乾燥THF(4ml)中に窒素下で溶解させた。ボラン−ジメチルスルフィド(THF中の2.0M溶液,3.2ml,6.43mmol)を滴加し、得られた混合物を室温で一晩撹拌した。その反応を、2M HCl(6ml)の添加によって急冷し、還流温度で1時間加熱した。次に、酸性混合物を冷却し、そしてMTBE(30ml)と水(30ml)とに分配した。水性相を分離し、酢酸エチル(4x30ml)で抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、粗製アミンを生じた。重力シリカゲルカラムクロマトグラフィー[EtOAc]による精製は、2−{[2−フルオロ−6−(ヒドロキシフェニルメチル)ベンジル]メチルアミノ}エタノール(19mg,5%)を与えた。
【0099】
【化23】

【0100】
実施例12
7−フルオロ−5−メチル−1−フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
粗製2−{[2−フルオロ−6−(ヒドロキシフェニルメチル)ベンジル]メチルアミノ}エタノール(20mg,0.069mmol)を、トルエン中に溶解させ、pTSA(20mg,0.1mmol)を加えた。その混合物を、開放容器中で120℃に加熱して、溶媒の蒸発を可能にした。30分後、ゴム状残留物が反応容器中に残った。その容器を冷却させ、残留物を、酢酸エチル(5ml)および飽和重炭酸ナトリウム水溶液(10ml)中に溶解させた。水性相を酢酸エチルで洗浄し、合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、生成物を粗製淡褐色油状物(10mg,53%)として与えた。
【0101】
【化24】

【0102】
50%に測定された純度。
【0103】
TBS保護された3−ブロモフェノール
ジクロロメタン(600ml)中の3−ブロモフェノール(100g,0.6mol)の溶液に、イミダゾール(100g,1.46mol)を0℃で加えた。10分後、TBDMS−Cl(96g,0.64mol)を加え、その混合物を室温で一晩撹拌した。次に、混合物をMTBE(1L)で希釈し、濾過した。濾液を、飽和塩化アンモニウム(4x200ml)、飽和重炭酸塩(sat. bicarb.)(200ml)およびブラインで洗浄後、乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、生成物を黄色油状物(156.6g)として生じ、それを、更に精製することなく用いた。
【0104】
【化25】

【0105】
4−ブロモ−2−(3−ブチルジメチルシリルオキシベンゾイル)安息香酸および5−ブロモ−2−(3−ブチルジメチルシリルオキシベンゾイル)安息香酸
無水THF(160ml)中のTBS保護された3−ブロモフェノール(156.6g,0.54mol)の溶液を、乾燥THF(240ml)中のマグネシウム削り屑(13g,0.54mol)の撹拌懸濁液に滴加した。グリニャール生成は、1mlの溶液の添加後に開始した。得られた混合物を、還流が止むまで撹拌状態にした後、これを、無水THF(240ml)中の4−ブロモフタル酸無水物(122.4g,0.54mol)の撹拌溶液に一度に加えた。反応混合物を還流温度で一晩加熱した。室温に冷却後、飽和塩化アンモニウム水溶液(250ml)の添加によって反応を急冷し、有機層を酢酸エチル(3x250ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、粗製酸を褐色油状物(226.6g)として与えた。その粗製材料を、更に精製することなく、次の工程へと続けた。
【0106】
【化26】

【0107】
5−ブロモ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−2−(3−ブチルジメチルシリルオキシベンゾイル)ベンズアミド
無水ジクロロメタン(900ml)中の4−ブロモ−2−(3−ブチルジメチルシリルオキシベンゾイル)安息香酸および5−ブロモ−2−(3−ブチルジメチルシリルオキシベンゾイル)安息香酸の混合物(226.6g,0.52mol)の窒素雰囲気下の溶液に、無水N,N−ジメチルホルムアミド(1ml)を加えた後、塩化オキサリル(50.8ml,0.57mol)を徐々に加え、その反応を室温で一晩撹拌した。次に、ジクロロメタンを真空中で除去した。ジクロロメタン(2x500ml)を、その粗製油状物に加え、真空中で蒸発させた。粗製酸塩化物を、ジクロロメタン(900ml)中に溶解させ、0℃に冷却し(氷浴)、トリエチルアミン(81ml,0.57mol)を滴加した。次に、N−メチルエタノールアミン(42.8g,0.57mol)を滴加し、その混合物を、窒素雰囲気下において室温に一晩暖めた。次に、混合物をブライン(800ml)で急冷し、層を分離した。次に、水性層を分離し、ジクロロメタン(800ml)で洗浄し、合わせた有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、レギオ異性体の混合物(255.5g)を暗褐色油状物として生じた。
【0108】
100gの上記褐色油状物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(3:1のEtOAc:ヘプタン)によって精製した。これは、14gの5−ブロモ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−2−(3−ブチルジメチルシリルオキシベンゾイル)ベンズアミドを与えた。
【0109】
【化27】

【0110】
5−ブロモ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−2−(3−トシルオキシベンゾイル)ベンズアミド
TBAF(10.1ml,THF中の1M溶液,10.14mmol)を、THF(60ml)中の5−ブロモ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−2−(3−ブチルジメチルシリルオキシベンゾイル)ベンズアミド(5g,10.14mmol)の室温撹拌溶液に加えた。次に、THF(60ml)中のトシルクロリド(1.9g,10.14mmol)の溶液を滴加し、混合物を還流温度に3時間加熱した。追加の10mmolのトリエチルアミン、次に7mmolのTsClを、更に1時間にわたって加えて、反応を終わらせた。室温に冷却後、混合物を酢酸エチル(100ml)で希釈し、水(2x100ml)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、7gの橙色油状物を生じた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー[2:1のEtOAc:ヘプタン]による精製は、標題化合物(3.14g,58%)を淡黄色油状物として与えた。
【0111】
【化28】

【0112】
2−({5−ブロモ−2−[ヒドロキシル−(3−トシルオキシフェニル)メチル]ベンジル}メチルアミノ)エタノール
ボラン−ジメチルスルフィド錯体(THF中の2.0M,12.94ml,25.88mmol)を、無水THF(20ml)中の5−ブロモ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−2−(3−トシルオキシベンゾイル)ベンズアミド(3.14g,5.88mmol)の0℃溶液に滴加した。反応混合物を室温で一晩撹拌状態にした。次に、粗製混合物を、6M HCl水溶液(20ml)の添加によって注意深く急冷した後、還流温度に2時間加熱した。室温に冷却後、THFを真空中で除去した。水(10ml)を加えた後、その混合物を、水酸化ナトリウム水溶液(50%)の添加によってpH10へと塩基性にした後、酢酸エチル(2x20mL)で抽出した。次に、合わせた有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、白色油状物/固体(3.17g)を生じた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー[5:1のEtOAc:ヘプタン]による精製は、標題化合物(0.74g,24%)を無色油状物として与えた。
【0113】
【化29】

【0114】
実施例13
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−トシルオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
2−({5−ブロモ−2−[ヒドロキシル−(3−トシルオキシフェニル)メチル]ベンジル}メチルアミノ)エタノール(0.74g,1.43mmol)を、Dean-Stark 条件下において、トルエン(20ml)中のpTSA(0.41g,2.14mmol)と一緒に還流温度に2時間加熱した。反応混合物を冷却させた後、酢酸エチル(10ml)で希釈した。その混合物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(2x10ml)で洗浄した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、0.65gの生成物を与え、それを、更に精製することなく用いた。
【0115】
【化30】

【0116】
実施例14
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−ヒドロキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
水酸化カリウム(0.30g,5.33mmol)を、MeOH(5ml)およびDMF(5ml)中の8−ブロモ−5−メチル−1−(3−トシルオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(0.65g,1.3mmol)の撹拌溶液に加え、その混合物を60℃で3時間加熱した。室温に冷却後、粗製混合物を水(10ml)中に注ぎ、その混合物をジクロロメタン(2x10ml)で抽出した。次に、水性層をpH9へと酸性にし、ジクロロメタン(2x10ml)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、0.42gの黄色油状物を生じた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(5%MeOH/DCM)による精製は、標題化合物(0.20g,44%)を白色固体として与えた。
【0117】
【化31】

【0118】
実施例15
8−シアノ−5−メチル−1−(3−ヒドロキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−ヒドロキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(100mg,0.29mmol)、Zn(1mg,0.02mmol)、Zn(OAc)(7mg,0.034mmol)、Zn(CN)(25mg,0.22mmol)、Pd(dba)(37mg,0.04mmol)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(18mg,0.034mmol)を、DMF(3ml)およびHO(30μl)中で140℃に4時間加熱した。黒色反応混合物を、室温に冷却させ、水(20ml)で希釈した。得られた褐色沈殿を、濾過によって集め、そして水で、次にブラインで洗浄した。濾液を酢酸エチル(2x60ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、粗生成物を褐色油状物として与えた。重力シリカゲルカラムクロマトグラフィー[ジクロロメタン]による精製は、所望の生成物(25mg,29%)を黄色油状物として与えた。
【0119】
【化32】

【0120】
実施例16
8−シクロプロピル−5−メチル−1−(3−ヒドロキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−ヒドロキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(100mg,0.29mmol)、シクロプロピルボロン酸(33mg,0.36mmol)、KPO(217mg,1.01mmol)、Pd(OAc)(4mg,0.015mmol)およびP(シクロヘキサン)(9mg,0.029mmol)を、トルエン(2.5mL)およびHO(125μl)中で100℃に4時間加熱した。室温に冷却後、水(2.5ml)を加え、混合物を酢酸エチル(2x5ml)で抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮した。重力シリカゲルカラムクロマトグラフィー[ジクロロメタン]による精製は、所望の生成物(40mg,44%)を無色油状物として与えた。
【0121】
【化33】

【0122】
実施例17
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−アリルオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−ヒドロキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(50mg,0.14mmol)、アリルアルコール(33mg,0.57mmol)、Pd(OAc)(1mg,0.0035mmol)、トリフェニルホスフィン(2mg,0.0075mmol)、Ti(OPr)(10mg,0.035mmol)、モレキュラーシーブ(4Å,28mg)を、ベンゼン(1ml)中において50℃で一晩加熱した。室温に冷却後、黒色反応混合物を、水(5ml)中に注ぎ、MTBE(2x5ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、粗生成物を褐色油状物として与えた。重力シリカゲルカラムクロマトグラフィー[ジクロロメタン]による精製は、所望の生成物(16mg,30%)を淡黄色油状物として与えた。
【0123】
【化34】

【0124】
実施例18
8−シアノ−5−メチル−1−(3−アリルオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
8−シアノ−5−メチル−1−(3−ヒドロキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(50mg,0.17mmol)、アリルアルコール(49mg,0.68mmol)、Pd(OAc)(1mg,0.0035mmol)、トリフェニルホスフィン(2mg,0.0075mmol)、Ti(OPr)(20mg,0.07mmol)、モレキュラーシーブ(4Å,40mg)を、ベンゼン(2ml)中において50℃で一晩加熱した。室温に冷却後、黒色反応混合物を、水(5ml)中に注ぎ、MTBE(2x5ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、粗生成物を褐色油状物として与えた。重力シリカゲルカラムクロマトグラフィー[ジクロロメタン]による精製は、所望の生成物(4mg,7%)を淡黄色油状物として与えた。
【0125】
【化35】

【0126】
実施例19
8−シクロプロピル−5−メチル−1−(3−アリルオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
8−シクロプロピル−5−メチル−1−(3−ヒドロキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(90mg,0.29mmol)、アリルアルコール(0.1ml,1.16mmol)、Pd(OAc)(1mg,0.0035mmol)、トリフェニルホスフィン(3mg,0.011mmol)、Ti(OPr)(0.03mL,0.07mmol)、モレキュラーシーブ(4Å,64mg)を、ベンゼン(3ml)中において50℃で一晩加熱した。室温に冷却後、黒色反応混合物を、水(5ml)中に注ぎ、MTBE(2x5ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、粗生成物を褐色油状物として与えた。重力シリカゲルカラムクロマトグラフィー[ジクロロメタン]による精製は、所望の生成物(3mg,3%)を淡黄色油状物として与えた。
【0127】
【化36】

【0128】
次の実施例を、同様に製造した。
【0129】
グリニャール生成に用いられる置換された「ブロモフェニル」出発物質は、商業的に入手するかまたは、既知の有機化学によって、例えば、ニトロ基を中間体アミンを経てブロモへと変換する次の実施例の場合のように、合成によって生成した。
【0130】
2−メトキシ−6−アミノトルエン
2−メチル−3−ニトロアニソール(20g,0.12mol)を、メタノール(200ml)中に窒素下において室温で懸濁させた。Pd/C(5%,2g)を加え、その系を、水素雰囲気下において、TLCが一つの生成物を示すまで振とうさせた。反応混合物を、セライトを介して濾過し、そのセライトをメタノール(3x100ml)で洗浄し、そして濾液を真空中で濃縮した。これは、18gの赤色油状物を与え、それを、更に精製することなく用いた。
【0131】
【化37】

【0132】
2−メトキシ−4−ブロモトルエン
粗製2−メトキシ−6−アミノトルエン(最大量,120mmol)を、HBr(48%,48ml)および水(120ml)中に懸濁させ、氷浴中で0℃に冷却した。水(24ml)中の亜硝酸ナトリウム(9.2g)を、その冷混合物に滴加したところ、それは、黄色に、次に褐色に変わった。10分後、過剰の亜硝酸塩を、尿素(0.08g)の添加によって破壊し、その混合物を、冷(0℃)アセトン(480ml)中に速やかに濾過して、鮮黄色溶液を生じた。次に、CuBr(99.999%,18.89,131mmol)を少量ずつ加え、得られた混合物を0℃で3時間撹拌した。ガス発生を認めた。その混合物を周囲温度に暖めた後、真空中で濃縮した。次に、ジクロロメタンを加え、混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空中で濃縮して、生成物(23.1g,96%)を赤色油状物として生じた。
【0133】
【化38】

【0134】
5−ブロモ−2−(3−メトキシ−2−メチルベンゾイル)安息香酸および4−ブロモ−2−(3−メトキシ−2−メチルベンゾイル)安息香酸
乾燥THF(35ml)中の2−メトキシ−4−ブロモトルエン(23.1g,115mmol)を、乾燥THF(40ml)中のマグネシウム削り屑(2.77g,115mmol)およびヨウ素結晶の窒素雰囲気下の撹拌懸濁液に滴加した。添加で、反応混合物は還流に達した。室温に冷却後、このグリニャール溶液を、乾燥THF(45ml)中の4−ブロモフタル酸無水物(26.1g,115mmol)の撹拌溶液に滴加し、得られた混合物を還流温度に一晩加熱した。冷却後、飽和塩化アンモニウム水溶液で反応を急冷し、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、ケト酸の粗製混合物(34g)を褐色固体として生じた。この材料を、引き続きの工程へとそのまま続けた。
【0135】
5−ブロモ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−2−(3−メトキシ−2−メチルベンゾイル)ベンズアミド
5−ブロモ−2−(3−メトキシ−2−メチルベンゾイル)安息香酸および4−ブロモ−2−(3−メトキシ−2−メチルベンゾイル)安息香酸の粗製混合物(34g,98.5mmol)を、ジクロロメタン(200ml)中に室温で溶解させた。DMF(1ml)の後、塩化オキサリル(9.67ml,13.98g,108.35mmol)を滴加し、その反応を室温で一晩撹拌した。次に、反応混合物を真空中で濃縮し、ジクロロメタン(2x200ml)と一緒に共蒸発させて、粗製酸塩化物を与えた。これを、ジクロロメタン(200ml)中に溶解させ、0℃に冷却し、トリエチルアミン(15.35ml,11.22g,108.35mmol)を滴加後、N−メチルエタノールアミンを加え、混合物を室温に一晩暖めた。次に、反応をブラインで急冷し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、粗製アミドをレギオ異性体の混合物として生じた。5−ブロモ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−2−(3−メトキシ−2−メチルベンゾイル)ベンズアミド(10g,25%)を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[4:1のEtOAc:ヘプタン]によって分離した。
【0136】
【化39】

【0137】
2−({5−ブロモ−2−[ヒドロキシル−(3−メトキシ−2−メチルフェニル)メチル]ベンジル}メチルアミノ)エタノール
ボラン−ジメチルスルフィド錯体(2.0M,55ml,0.11mol)を、無水THF(80ml)中の5−ブロモ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−2−(3−メトキシ−2−メチルベンゾイル)ベンズアミド(10g,0.025mol)の窒素下室温の撹拌溶液に滴加し、一晩撹拌させた。その反応を、6M HCl(80ml)の注意深い添加によって急冷し、得られた混合物を還流温度に2時間加熱した。室温に冷却後、THFを真空中で除去し、混合物を水(40ml)とMTBE(80ml)とに分配した。水性相を分離し、水性2M NaOHで塩基性にし、酢酸エチル(3x90ml)中に抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、所望のアミンを粘稠油状物として与えたが、それは、徐々に結晶化した(6.2g,63%)。その材料を、更に精製することなく、次の工程に用いた。
【0138】
【化40】

【0139】
実施例20
8−ブロモ−5−メチル−1−(2−メチル−3−メトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
2−({5−ブロモ−2−[ヒドロキシル−(3−メトキシ−2−メチルフェニル)メチル]ベンジル}メチルアミノ)エタノール(5g,12.6mmol)を、Dean-Stark 条件下において、pTSA(3.65g,18.95mmol)を含むトルエン(250ml)中で還流温度に4時間加熱した。反応混合物を室温に冷却させ、酢酸エチル(200ml)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(300ml)で洗浄した。水性層を酢酸エチル(3x200ml)で抽出し、合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー[DCM]による精製は、標的生成物を淡い麦わら色油状物(2.8g,59%)として生じた。
【0140】
【化41】

【0141】
実施例21
8−シアノ−5−メチル−1−(2−メチル−3−メトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
8−ブロモ−5−メチル−1−(2−メチル−3−メトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(250mg,0.66mmol)、Zn(4mg,0.04mmol)、Zn(OAc)(14mg,0.07mmol)、Zn(CN)(50mg,0.44mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(36mg,0.07mmol)およびPd(dba)(74mg,0.08mmol)を、脱気したDMF(3ml)およびHO(30μl)中で140℃に一晩加熱した。その混合物を室温に冷却させ、水(10ml)を加えて、褐色沈殿を生じた。その沈殿を濾過によって集め、水およびブラインで洗浄した。次に、濾液を酢酸エチル(3x20ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、100mgの粗生成物を与えた。重力シリカゲルカラムクロマトグラフィー[DCM]による精製は、標的生成物を黄色油状物(70mg,33%)として与えた。
【0142】
【化42】

【0143】
実施例22
8−シクロプロピル−5−メチル−1−(2−メチル−3−メトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
8−ブロモ−5−メチル−1−(2−メチル−3−メトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(295mg,0.71mmol)、シクロプロピルボロン酸(89mg,0.96mmol)、P(シクロヘキサン)(24mg,0.08mmol)、KPO(586mg,2.73mmol)およびPd(OAc)(10.4mg,0.04mmol)を、トルエン(7ml)および水(336μl)中において100℃で一晩加熱した。反応混合物を冷却させた後、酢酸エチル(30ml)で希釈した。有機混合物を水(30ml)で洗浄し、水性相を酢酸エチル(3x20ml)中に抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、0.29gの粗生成物を与えた。シリカゲル重力カラムクロマトグラフィー[DCM]による精製は、標的生成物(100mg,38%)を黄色油状物/固体として与えた。
【0144】
【化43】

【0145】
実施例23
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−メトキシ−4−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
2−({5−ブロモ−2−[ヒドロキシル−(3−メトキシ−4−メチルフェニル)メチル]ベンジル}メチルアミノ)エタノール(879mg,2.23mmol)を、Dean-Stark 条件下において、pTSA(635mg,3.34mmol)を含むトルエン(9ml)中で還流温度に3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却させ、酢酸エチル(50ml)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム溶液(60ml)で洗浄した。水性層を酢酸エチル(3x50ml)中に抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮した。重力シリカゲルカラムクロマトグラフィー[EtOAc]による精製は、標的生成物を淡い麦わら色油状物(23g,28%)として生じた。2番目の不純なバッチの生成物をカラムから得た。
【0146】
【化44】

【0147】
実施例24
8−シアノ−5−メチル−1−(3−メトキシ−4−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−メトキシ−4−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(154mg,0.41mmol)、Zn(2mg,0.03mmol)、Zn(OAc)(10mg,0.05mmol)、Zn(CN)(29mg,0.25mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(30mg,0.05mmol)およびPd(dba)(55mg,0.06mmol)を、DMF(3ml)およびHO(30μl)中で140℃に一晩加熱した。その混合物を室温に冷却させ、水(30ml)を加えて、褐色沈殿を生じた。その沈殿を濾過によって集め、水および酢酸エチルで洗浄した。次に、濾液をブライン(2x40ml)で洗浄し、合わせた水性相を酢酸エチル(3x20ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して粗生成物を与えた。シリカゲル重力カラムクロマトグラフィー[EtOAc]による精製は、標的生成物を褐色油状物(75mg,57%)として与えた。
【0148】
【化45】

【0149】
実施例25
5−メチル−1−(3−メトキシ−4−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン−8−カルボキサミド
8−シアノ−5−メチル−1−(3−メトキシ−4−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(1.1g,3.56mmol)を、水酸化カリウム(0.29mg,5.34mmol)を含むBuOH(24ml)中で還流温度に2時間加熱した。この時間の最後に、反応混合物を室温に冷却させた。次に、混合物をブライン(50ml)で洗浄し、ジクロロメタン(3x50ml)中に抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、粗製アミドを淡褐色固体として与えた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー[DCM中の1%MeOH〜DCM中の12%MeOH]による精製は、標的化合物(385mg,32%)を与えた。
【0150】
【化46】

【0151】
実施例26
8−シクロプロピル−5−メチル−1−(3−メトキシ−4−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−メトキシ−4−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(154mg,0.41mmol)、シクロプロピルボロン酸(46mg,0.53mmol)、P(シクロヘキサン)(11mg,0.041mmol)、KPO(304mg,1.43mmol)およびPd(OAc)(5mg,0.02mmol)を、トルエン(3ml)および水(150μl)中において100℃で3時間15分間加熱した。反応混合物を冷却させた後、酢酸エチル(30ml)で希釈した。有機混合物を水(30ml)で洗浄し、水性相を酢酸エチル(3x20ml)中に抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して粗生成物を与えた。シリカゲル重力カラムクロマトグラフィー[EtOAc]による精製は、標的生成物を与え且つ出発物質を回収した。
【0152】
【化47】

【0153】
実施例27
9−ブロモ−5−メチル−1−(3,4−メチレンジオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
2−{[2−(ベンゾ−[1,3]−ジオキソリルヒドロキシメチル)−4−ブロモベンジル]メチルアミノ}エタノール(148mg,0.38mmol)を、Dean-Stark 条件下において、トルエン(3ml)中のpTSA(107mg,0.56mmol)と一緒に還流温度に3時間加熱した。次に、混合物を冷却し、酢酸エチルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機相を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して粗生成物を与えた。シリカゲル重力カラムクロマトグラフィー[3%MeOH/EtOAc〜10%MeOH/EtOAc]による精製は、生成物(89mg,62%)を与えた。
【0154】
【化48】

【0155】
実施例28
9−シアノ−5−メチル−1−(3,4−メチレンジオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
DMF(2ml)およびHO(20μl)中の9−ブロモ−5−メチル−1−(3,4−メチレンジオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(89mg,0.23mmol)、Zn(1mg,0.012mmol)、Zn(CN)(16mg,0.138mmol)、Zn(OAc)(2mg,0.011mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(18mg,0.05mmol)およびPd(dba)(11mg,0.06mmol)の溶液を、真空下で15分間脱気後、140℃で一晩加熱した。次に、その混合物を冷却させ、水を加えた。有機層を酢酸エチル中に抽出後、ブラインで洗浄してDMFを除去した。合わせた有機洗液を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して粗生成物を与えた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー[EtOAc]による精製は、生成物(21mg,27%)を与えた。
【0156】
【化49】

【0157】
実施例29
9−シクロプロピル−5−メチル−1−(3,4−メチレンジオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
トルエン(5ml)およびHO(250μl)中の9−ブロモ−5−メチル−1−(3,4−メチレンジオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(280mg,0.75mmol)、シクロプロピルボロン酸(84mg,0.97mmol)、KPO(555mg,2.61mmol)、Pd(OAc)(8.4mg,0.04mmol)およびP(シクロヘキサン)(21mg,0.075mmol)の混合物を、100℃で3時間加熱し、その時間中に、それは黒変した。冷却後、水(12ml)を加え、有機層を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して粗生成物を与えた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー[EtOAc]による(繰り返しの)精製は、生成物(56mg,22%)を与えた。
【0158】
【化50】

【0159】
実施例30
8−ブロモ−5−メチル−1−(3,4−メチレンジオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
2−{[2−(ベンゾ−[1,3]−ジオキソール−5−イルヒドロキシメチル)−5−ブロモベンジル]メチルアミノ}エタノール(715mg,1.82mmol)およびpTSA(519mg,2.73mmol)を、Dean-Stark 条件下においてトルエン(8ml)中で還流温度に2時間加熱した。室温に冷却したら、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機相を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して粗生成物を与えた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー[100%EtOAc〜5%MeOH/EtOAc]による精製は、214mg(31%)を生じた。
【0160】
【化51】

【0161】
実施例31
8−シアノ−5−メチル−1−(3,4−メチレンジオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
8−ブロモ−5−メチル−1−(3,4−メチレンジオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(99mg,0.26mmol)、Zn(1mg,0.015mmol)、Zn(OAc)(6mg,0.033mmol)、Zn(CN)(18mg,0.156mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(18mg,0.054mmol)およびPd(dba)(33mg,0.036mmol)を、脱気後、140℃で一晩加熱した。反応混合物を冷却し、水を加えた。有機層を、酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、粗製標的を黒色油状物として与えた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー[EtOAc]による精製は、21mg(25%)の生成物を与えた。
【0162】
【化52】

【0163】
実施例32
8−シクロプロピル−5−メチル−1−(3,4−メチレンジオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
8−ブロモ−5−メチル−1−(3,4−メチレンジオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(90mg,0.24mmol)、シクロプロピルボロン酸(26.8mg,0.312mmol)、KPO(178mg,0.84mmol)、Pd(OAc)(3mg,0.012mmol)およびP(シクロヘキサン)(7mg,0.024mmol)を、トルエン(2ml)および水(100μl)中で100℃に3時間加熱した。反応混合物を冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して粗生成物を与えた。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[100%EtOAc〜5%MeOH/EtOAc]によって行って、49mg(61%)の8−シクロプロピル−(3,4−メチレンジオキシ)ネフォパムを与えた。
【0164】
【化53】

【0165】
実施例33
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−エトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
2−({5−ブロモ−2−[ヒドロキシル−(3−エトキシフェニル)メチル]ベンジル}メチルアミノ)エタノール(1.06g,2.69mmol)を、Dean-Stark 条件下において、トルエン(40ml)中のpTSA(0.78g,4.03mmol)と一緒に還流温度に2.5時間加熱した。反応混合物を室温に冷却させた後、酢酸エチル(20ml)で希釈した。混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(2x20ml)で洗浄し、合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、0.94gの粗生成物を与えた。シリカゲル重力カラムクロマトグラフィー[EtOAc]による精製は、生成物(0.60g,59%)を無色油状物として生じた。
【0166】
【化54】

【0167】
実施例34
8−シアノ−5−メチル−1−(3−エトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−エトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(250mg,0.65mmol)、Zn(3mg,0.05mmol)、Zn(OAc)(15mg,0.077mmol)、Zn(CN)(46mg,0.4mmol)、Pd(dba)(93mg,0.1mmol)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(43mg,0.077mmol)を、DMF(5ml)およびHO(100μl)中で140℃に4時間加熱した。黒色反応混合物を室温に冷却させ、水で希釈した。得られた褐色沈殿を、濾過によって集め、水で、次にブラインで洗浄した。濾液を酢酸エチル(2x60ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、粗生成物を褐色油状物として与えた。シリカゲル重力カラムクロマトグラフィー[DCM]による精製は、清浄な生成物(56mg,27%)を生じた。
【0168】
【化55】

【0169】
実施例35
8−シクロプロピル−5−メチル−1−(3−エトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−エトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(100mg,0.26mmol)、シクロプロピルボロン酸(29mg,0.33mmol)、KPO(193mg,0.91mmol)、Pd(OAc)(3mg,0.013mmol)およびP(シクロヘキサン)(8mg,0.026mmol)を、トルエン(2ml)およびHO(100μl)中で100℃に4時間加熱した。室温に冷却後、水(2ml)を加え、その混合物を酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲル重力カラムクロマトグラフィー[DCM]による精製は、清浄な生成物(20mg,23%)を無色油状物として与えた。
【0170】
【化56】

【0171】
実施例36
9−ブロモ−5−メチル−1−(3−エトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
2−({4−ブロモ−2−[ヒドロキシル−(3−エトキシフェニル)メチル]ベンジル}メチルアミノ)エタノール(1.20g,3.04mmol)を、Dean-Stark 条件下において、トルエン(50ml)中のpTSA(0.88g,4.57mmol)と一緒に還流温度に4時間加熱した。反応混合物を室温に冷却させた後、酢酸エチル(25ml)で希釈した。混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(2x25ml)で洗浄し、合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、1.4gの粗生成物を与えた。シリカゲル重力カラムクロマトグラフィー[EtOAc]による精製は、生成物(0.59g,51%)を無色油状物として生じた。
【0172】
【化57】

【0173】
実施例37
9−シアノ−5−メチル−1−(3−エトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
9−ブロモ−5−メチル−1−(3−エトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(150mg,0.39mmol)、Zn(2mg,0.03mmol)、Zn(OAc)(9mg,0.046mmol)、Zn(CN)(28mg,0.24mmol)、Pd(dba)(56mg,0.06mmol)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(25mg,0.046mmol)を、DMF(3ml)およびHO(30μl)中で140℃に一晩加熱した。黒色反応混合物を室温に冷却させ、水で希釈した。得られた褐色沈殿を、濾過によって集め、水で、次にブラインで洗浄した。濾液を酢酸エチル(2x80ml)で抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、粗生成物を与えた。シリカゲル重力カラムクロマトグラフィー[DCM]による精製は、清浄な生成物(12mg,10%)を生じた。
【0174】
【化58】

【0175】
実施例38
9−シクロプロピル−5−メチル−1−(3−エトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
9−ブロモ−5−メチル−1−(3−エトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(140mg,0.36mmol)、シクロプロピルボロン酸(41mg,0.45mmol)、KPO(269mg,1.26mmol)、Pd(OAc)(5mg,0.02mmol)およびP(シクロヘキサン)(11mg,0.04mmol)を、トルエン(3ml)およびHO(150μl)中で100℃に4時間加熱した。室温に冷却後、水(2ml)を加え、その混合物を酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲル重力カラムクロマトグラフィー[DCM]による精製は、生成物(61mg,50%)を無色油状物として生じた。
【0176】
【化59】

【0177】
実施例39
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−トリフルオロメトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
2−({5−ブロモ−2−[ヒドロキシル−(3−トリフルオロメトキシフェニル)メチル]ベンジル}メチルアミノ)エタノール(635mg,1.47mmol)を、Dean-Stark 条件下において、トルエン(6ml)中のpTSA(420mg,2.21mmol)と一緒に加熱して2時間還流させた。反応混合物を室温に冷却させた後、酢酸エチル(30ml)で希釈した。混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(50ml)で洗浄し、酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、粗製環化生成物を与えた。シリカゲル重力カラムクロマトグラフィー[EtOAc]による精製は、標的生成物(116mg,19%)を与えた。
【0178】
【化60】

【0179】
実施例40
8−シアノ−5−メチル−1−(3−トリフルオロメトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−トリフルオロメトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(116mg,0.28mmol)、Zn(1mg,0.02mmol)、Zn(OAc)(7mg,0.038mmol)、Zn(CN)(20mg,0.17mmol)、Pd(dba)(40mg,0.04mmol)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(20mg,0.036mmol)を、DMF(3ml)およびHO(30μl)中で140℃に一晩加熱した。黒色反応混合物を室温に冷却させ、水で希釈した。得られた褐色沈殿を、濾過によって集め、酢酸エチルで洗浄した。濾液をブライン(2x60ml)で洗浄後、合わせた水性相を酢酸エチル(2x80ml)で洗浄した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、真空中で濃縮して、粗生成物を与えた。シリカゲル重力カラムクロマトグラフィー[1:1の酢酸エチル/ヘプタン]による精製は、所望の生成物(9mg,9%)を与えた。
【0180】
【化61】

【0181】
実施例41
8−シクロプロピル−5−メチル−1−(3−トリフルオロメトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−トリフルオロメトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(160mg,0.39mmol)、シクロプロピルボロン酸(43mg,0.5mmol)、KPO(288mg,1.36mmol)、Pd(OAc)(4mg,0.019mmol)およびP(シクロヘキサン)(11mg,0.039mmol)を、トルエン(2ml)およびHO(100μl)中で100℃に4時間加熱した。ここで黒色の反応混合物を室温に冷却させた。水(50ml)を加え、混合物を酢酸エチル(3x80ml)中に抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、粗製シクロプロピル類似体を与えた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー[1:1のEtOAc/ヘプタンの後、100%EtOAc]による精製は、8−シクロプロピル−(m−トリフルオロメトキシ)ネフォパムを与えた。
【0182】
【化62】

【0183】
実施例42
9−ブロモ−5−メチル−1−(3−トリフルオロメトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
粗製2−({4−ブロモ−2−[ヒドロキシル−(3−トリフルオロメトキシフェニル)メチル]ベンジル}メチルアミノ)エタノール(1.159g,2.69mmol)を、Dean-Stark で、キシレン(12ml)中のpTSA(768mg,4.04mmol)と一緒に加熱して4時間45分間還流させた。反応混合物を冷却させた後、飽和重炭酸ナトリウム溶液(100ml)で洗浄した。有機層を酢酸エチル(2x100ml)中に抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、粗生成物を出発物質との2:1混合物として与えた。シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製は、標的生成物(189mg,17%)を与えた。
【0184】
【化63】

【0185】
実施例43
9−シクロプロピル−5−メチル−1−(3−トリフルオロメトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
9−ブロモ−5−メチル−1−(3−トリフルオロメトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(95mg,0.28mmol)、KPO(205mg,0.97mmol)、シクロプロピルボロン酸(31mg,0.36mmol)、P(シクロヘキサン)(8mg,0.028mmol)およびPd(OAc)(3mg,0.014mmol)を、トルエン(2ml)および水(100μl)中において100℃で加熱した。反応混合物は、約20分後に黒色に変わった。3時間の最後に、混合物を室温に冷却させ、水(30ml)を加えた。有機層を酢酸エチル(2x30ml)中に抽出し、合わせた抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲル重力カラムクロマトグラフィー[EtOAc]による精製は、生成物を与えた。
【0186】
【化64】

【0187】
実施例44
9−ブロモ−5−メチル−1−(2−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
2−[(4−ブロモ−2−(ヒドロキシル−o−トリルメチル)ベンジル)メチルアミノ]エタノール(790mg,2.18mmol)を、トルエン(8ml)中に室温で溶解させた。pTSA(623mg,3.27mmol)を加え、得られた混合物を、Dean-Stark 条件下において還流温度に1.5時間加熱した。室温に冷却したら、混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、粗製材料を油状物として与えた。シリカゲル重力カラムクロマトグラフィー[20%EtOAc/ヘプタン〜30%EtOAc]による精製は、生成物(357mg,55%補正収率)を与えた。
【0188】
【化65】

【0189】
実施例45
9−シアノ−5−メチル−1−(2−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
9−ブロモ−5−メチル−1−(2−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(156mg,0.45mmol)、Zn微粉(2mg,0.03mmol)、Zn(CN)(32mg,0.27mmol)、Zn(OAc)(10mg,0.054mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(30mg,0.054mmol)およびPd(dba)(55mg,0.06mmol)を、DMF(3ml)および水(30μl)中で、窒素雰囲気下において140℃に一晩加熱した。冷却後、水を加え、得られた黒色/褐色沈殿を吸引濾過によって集め、酢酸エチルで充分に洗浄した。濾液をブラインで洗浄し、酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、粗製材料をきわめて暗褐色の油状物として与えた。シリカゲル重力カラムクロマトグラフィー[EtOAc]による精製は、生成物(79mg,60%)を与えた。
【0190】
【化66】

【0191】
実施例46
9−シクロプロピル−5−メチル−1−(2−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
9−ブロモ−5−メチル−1−(2−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(188mg,0.55mmol)を、トルエン(4ml)および水(200μl)中に室温で溶解させた。シクロプロピルボロン酸(61mg,0.71mmol)、KPO(409mg,1.93mmol)、Pd(OAc)(6mg,0.03mmol)およびP(シクロヘキサン)(15.4mg,0.055mmol)を加えた。その混合物を100℃に全3時間加熱し、その時間中に、反応混合物は黒色になった。室温に冷却後、混合物を水で希釈し、酢酸エチル中に抽出した。有機相を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して粗生成物を与えた。シリカゲル重力カラムクロマトグラフィー[EtOAc]による精製は、生成物(129g,81%)を与えた。
【0192】
【化67】

【0193】
実施例47
8−ブロモ−5−メチル−1−(2−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
2−[(5−ブロモ−2−(ヒドロキシル−o−トリルメチル)ベンジル)メチルアミノ]エタノール(777mg,2.16mmol)を、トルエン(8ml)中に室温で溶解させた。pTSA(616mg,3.24mmol)を加え、得られた混合物を、Dean-Stark 条件下において還流温度で4時間加熱した。その反応を室温に冷却させた後、酢酸エチルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機洗液を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、不純生成物を与えた。シリカゲル重力カラムクロマトグラフィー[1:1のEtOAc/ヘプタン〜100%EtOAc]による精製は、所望の生成物(504mg,64%)を与えた。
【0194】
【化68】

【0195】
実施例48
8−シアノ−5−メチル−1−(2−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
8−ブロモ−5−メチル−1−(2−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(207mg,0.60mmol)、Zn(2mg,0.03mmol)、Zn(OAc)(13mg,0.071mmol)、Zn(CN)(42mg,0.36mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(40mg,0.072mmol)およびPd(dba)(75mg,0.082mmol)を、DMF(5ml)およびHO(50μl)中で140℃に一晩加熱した。黒色反応混合物を冷却し、水を加えて、褐色沈殿を生じた。その沈殿を酢酸エチルで洗浄し、濾液をブラインで洗浄して、DMFを除去した。有機相を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、粗生成物を与えた。シリカゲル重力カラムクロマトグラフィー[EtOAc]による精製は、所望の生成物(39mg,22%)を与えた。
【0196】
【化69】

【0197】
実施例49
8−シクロプロピル−5−メチル−1−(2−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
8−ブロモ−5−メチル−1−(2−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(205mg,0.60mmol)を、トルエン(4ml)およびHO(200μl)中に室温で溶解させた。シクロプロピルボロン酸(67mg,0.77mmol)、KPO(446mg,2.1mmol)、Pd(OAc)(7mg,0.03mmol)およびP(シクロヘキサン)(17mg,0.06mmol)を加え、得られた混合物を100℃で3時間加熱した。次に、混合物を室温に冷却させた後、混合物を水と酢酸エチルとに分配した。有機相を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して粗生成物を生じた。シリカゲル重力カラムクロマトグラフィー[EtOAc]による精製は、所望の生成物(117g,64%)を与えた。
【0198】
【化70】

【0199】
実施例50
9−ブロモ−5−メチル−1−(3−ピリジル)−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
2−{[4−ブロモ−2−(ヒドロキシピリジン−3−イルメチル)ベンジル]メチルアミノ}エタノール(100mg,0.29mmol)を、キシレン(2ml)中に室温で溶解させた。pTSA(434mg,2.28mmol)を加え、得られた混合物を、開放容器中において120℃で、全ての溶媒および水が蒸発するまで加熱した。反応容器を熱から外し、冷却させた。酢酸エチル(20ml)および飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20ml)を加えて、ゴム状混合物を分配した。有機相を分離し、水性相を酢酸エチル(2x20ml)で抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮して、環化生成物を淡褐色油状物として与えた。段階勾配でのシリカゲルカラムクロマトグラフィー[100%EtOAc〜3%/5%/10%MeOH/EtOAc]による精製は、生成物(23mg,24%)を与えた。
【0200】
【化71】

【0201】
実施例51
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−ピリジル)−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
2−{[5−ブロモ−2−(ヒドロキシピリジン−3−イルメチル)ベンジル]メチルアミノ}エタノール(84mg,0.24mmol)を、キシレン(2ml)中に溶解させた。pTSA(364mg,1.9mmol)を加え、その混合物を、開放容器中で還流温度に加熱して、溶媒および水を蒸発させた。混合物が暗色ガムへと濃縮されたら、容器を熱から外し、冷却させた。残留物を酢酸エチル(20ml)と飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20ml)とに分配した。水性相を酢酸エチル(2x20ml)で更に抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥させ(硫酸マグネシウム)、濾過し、蒸発乾固させて粗生成物を生じた。精製を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[酢酸エチル]によって行って、標的化合物を油状物/固体として与えた。
【0202】
【化72】

【0203】
実施例52
8−シアノ−5−メチル−1−(3−ピリジル)−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−ピリジル)−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン(50mg,0.15mmol)、Zn(1mg,0.01mmol)、Zn(OAc)(4mg,0.02mmol)、Zn(CN)(13mg,0.11mmol)、Pd(dba)(18mg,0.02mmol)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(9mg,0.02mmol)を、DMF(2ml)およびHO(20μl)中で140℃に一晩加熱した。黒色反応混合物を冷却させ、水(20ml)で希釈した。得られた褐色沈殿を、濾過によって集め、水で、次にブラインで洗浄した。濾液を酢酸エチル(2x50ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(硫酸マグネシウム)、濾過し、真空中で濃縮して、粗生成物を褐色油状物として与えた。精製を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[ジクロロメタン]によって行って、所望の生成物(10mg,24%)を黄色油状物として与えた。
【0204】
【化73】

【0205】
生物学的検定
検定は、Perovic et al (1995), Arzneim-Forsch. Drug Res., 45: 1145 によって記載された方法にしたがって行った。
【0206】
ノルアドレナリン再取込みの阻害活性の検定
シナプトソーム(100μg)を、0.1μCi[H]ノルエピネフリンと一緒に、118mM NaCl、5mM KCl、2.5mM MgSO、1.2mM NaHPO、25mM NaHCO、11mMグルコース、10μM EGTAおよび50μMアスコルビン酸を含有する緩衝液(pH7.4)中、試験化合物または基準化合物の不存在下(対照)または存在下において37℃で20分間インキュベートする。基礎対照活性は、同混合物を、10μMプロトリプチリンの存在下において0℃で20分間インキュベートして取込みをブロックすることによって決定する。インキュベーション後、それら試料を、真空下においてガラス繊維フィルター(GF/B,Packard)を介して急速濾過し、そして96サンプルセルハーベスター(96-sample cell harvester)(Unifilter,Packard)を用いて氷冷インキュベーション緩衝液で2回すすぎ洗浄して、フリーの[H]ノルエピネフリンを除去する。それらフィルターを乾燥させ、そして保持された放射能を、シンチレーションカウンター(Topcount,Packard)においてシンチレーションカクテル(Microscint 0,Packard)を用いて測定する。
【0207】
結果は、[H]ノルエピネフリンの対照取込みの阻害パーセントとして表す。標準阻害基準化合物は、プロトリプチリンであり、これを、各々の実験において数種類の濃度で試験して阻害曲線を得、それにより、IC50値を計算する。
【0208】
セロトニン再取込みの阻害活性の検定
シナプトソーム(100μg)を、0.1μCi[H]セロトニンと一緒に、118mM NaCl、5mM KCl、2.5mM MgSO、1.2mM NaHPO、25mM NaHCO、11mMグルコース、10μM EGTAおよび50μMアスコルビン酸を含有する緩衝液(pH7.4)中、試験化合物または基準化合物の不存在下(対照)または存在下において37℃で15分間インキュベートする。基礎対照活性は、同混合物を、10μMイミプラミンの存在下において4℃で15分間インキュベートして取込みをブロックすることによって決定する。インキュベーション後、それら試料を、真空下においてガラス繊維フィルター(GF/B,Packard)を介して急速濾過し、そして96サンプルセルハーベスター(Unifilter,Packard)を用いて氷冷インキュベーション緩衝液で2回すすぎ洗浄して、フリーの[H]セロトニンを除去する。それらフィルターを乾燥させ、そして保持された放射能を、シンチレーションカウンター(Topcount,Packard)においてシンチレーションカクテル(Microscint 0,Packard)を用いて測定する。
【0209】
結果は、[H]セロトニンの対照取込みの阻害パーセントとして表す。標準阻害基準化合物は、イミプラミンであり、これを、各々の実験において数種類の濃度で試験して阻害曲線を得、それにより、IC50値を計算する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1)
【化1】

[式中、Rは、H、C〜CアルキルであってFまたはC〜Cシクロアルキルで場合により置換されていてよいもの、またはC〜Cアルケニルであり;
Aは、O、CHまたはS(O)(式中、nは0〜2である)であり;
W、X、YおよびZの内の一つは、N、CHまたはCRであり、その他はCHであり;
は、C〜Cヘテロアリール、C〜C10シクロアルキルまたはシクロアルケニルであって、O、NおよびS(O)(式中、nは0〜2である)より選択される1個またはそれを超えるヘテロ原子を場合により含有してよく且つRで場合により置換されていてよいもの;またはフェニル基であって、1個またはそれを超える位置に、ハロゲン、CN、CF、C〜CアルキルおよびORより独立して選択される1個またはそれを超える置換基で場合により置換されていてよいものであり、または該フェニル基は、炭素環式、複素環式(O、NおよびSより選択される1〜2個のヘテロ原子を含有する)、芳香族またはヘテロ芳香族(OおよびNより選択される1〜2個のヘテロ原子を含有する)であってよい5員環または6員環に縮合しており;
は、ハロゲン;CF;CN;OR;SON(R;COR;CO;CON(R;NRCOR;NRSO;NRCO;NRCON(R;Rで置換されたOC〜Cアルキル;未置換のRで場合により置換されていてよいC〜Cアルキル;未置換のRで場合により置換されていてよいC〜Cシクロアルキル;未置換のRで場合により置換されていてよいC〜Cアルケニル;未置換のRで場合により置換されていてよいC〜Cアルキニル;未置換のRで場合により置換されていてよいアリール;およびNおよびOより選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5員または6員の芳香族複素環より選択され;
は、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールであり;そして
は、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり且つ別のRと同じであるかまたは異なる]
を有する化合物;
またはその薬学的に許容しうる塩。
【請求項2】
が、場合により置換されていてよいヘテロアリール、シクロアルキルまたはシクロアルケニルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が、場合により置換されていてよいフェニルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
5−ベンジル−1−フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
5−アリル−1−フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
5−シクロプロピル−1−フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
5−プロピル−1−フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
5−メチルシクロプロピル−1−フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
5−イソプロピル−1−フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−(4−ピリジル)−5−メチル−1−(3−メトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−(5−ピリミジン)−5−メチル−1−(3−メトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
5−メチル−1−(3−メトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
5−メチル−1−(3−メトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン−8−カルボキサミド;
10−フルオロ−5−メチル−1−フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
7−フルオロ−5−メチル−1−フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−トシルオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−ヒドロキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−シアノ−5−メチル−1−(3−ヒドロキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−シクロプロピル−5−メチル−1−(3−ヒドロキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−アリルオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−シアノ−5−メチル−1−(3−アリルオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−シクロプロピル−5−メチル−1−(3−アリルオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−ブロモ−5−メチル−1−(2−メチル−3−メトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−シアノ−5−メチル−1−(2−メチル−3−メトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−シクロプロピル−5−メチル−1−(2−メチル−3−メトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−メトキシ−4−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−シアノ−5−メチル−1−(3−メトキシ−4−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
5−メチル−1−(3−メトキシ−4−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン−8−カルボキサミド;
8−シクロプロピル−5−メチル−1−(3−メトキシ−4−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
9−ブロモ−5−メチル−1−(3,4−メチレンジオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
9−シアノ−5−メチル−1−(3,4−メチレンジオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
9−シクロプロピル−5−メチル−1−(3,4−メチレンジオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−ブロモ−5−メチル−1−(3,4−メチレンジオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−シアノ−5−メチル−1−(3,4−メチレンジオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−シクロプロピル−5−メチル−1−(3,4−メチレンジオキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−エトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−シアノ−5−メチル−1−(3−エトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−シクロプロピル−5−メチル−1−(3−エトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
9−ブロモ−5−メチル−1−(3−エトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
9−シアノ−5−メチル−1−(3−エトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
9−シクロプロピル−5−メチル−1−(3−エトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−トリフルオロメトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−シアノ−5−メチル−1−(3−トリフルオロメトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−シクロプロピル−5−メチル−1−(3−トリフルオロメトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
9−ブロモ−5−メチル−1−(3−トリフルオロメトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
9−シクロプロピル−5−メチル−1−(3−トリフルオロメトキシ)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
9−ブロモ−5−メチル−1−(2−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
9−シアノ−5−メチル−1−(2−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
9−シクロプロピル−5−メチル−1−(2−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−ブロモ−5−メチル−1−(2−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−シアノ−5−メチル−1−(2−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−シクロプロピル−5−メチル−1−(2−メチル)フェニル−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
9−ブロモ−5−メチル−1−(3−ピリジル)−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;
8−ブロモ−5−メチル−1−(3−ピリジル)−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン;および
8−シアノ−5−メチル−1−(3−ピリジル)−1,3,4,6−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[f]−2,5−オキサゾシン
より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
単一の(+)または(−)鏡像異性体の形の、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
療法で用いるための医薬組成物であって、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物および薬学的に許容しうる希釈剤または担体を含む医薬組成物。
【請求項7】
モノアミン再取込みに関連した状態の処置または予防用の薬剤の製造のための、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項8】
状態が、うつ病、心的外傷後ストレス障害、注意欠陥障害、強迫性障害、月経前症候群、物質乱用、排尿障害および性機能不全より選択される、請求項7に記載の使用。
【請求項9】
状態が、急性、慢性または神経障害性の疼痛、月経困難症または片頭痛である、請求項7に記載の使用。
【請求項10】
処置の対象を、アヘン薬で更に処置する、請求項9に記載の使用。
【請求項11】
処置の対象を、アセトアミノフェン、非ステロイド性抗炎症薬、麻薬性鎮痛薬、局所麻酔薬、NMDAアンタゴニスト、神経弛緩薬、抗痙攣薬、鎮痙薬、抗うつ薬および筋弛緩薬より選択される痛覚脱失誘導剤で更に処置する、請求項9に記載の使用。
【請求項12】
状態が嘔吐である、請求項7に記載の使用。
【請求項13】
嘔吐が、急性、遅延、術後、後期または予測性の(anticipatory)嘔吐である、請求項12に記載の使用。
【請求項14】
嘔吐が、化学療法、放射線、毒素、妊娠、前庭障害、運動、術後疾患、外科手術、胃腸閉塞、胃腸運動性低下、内臓痛、片頭痛またはオピオイド鎮痛薬によって引き起こされている、請求項12または請求項13に記載の使用。

【公表番号】特表2007−533718(P2007−533718A)
【公表日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−508968(P2007−508968)
【出願日】平成17年4月21日(2005.4.21)
【国際出願番号】PCT/GB2005/001519
【国際公開番号】WO2005/103019
【国際公開日】平成17年11月3日(2005.11.3)
【出願人】(506298976)ソセイ・アール・アンド・ディー・リミテッド (10)
【Fターム(参考)】