説明

ペルオキシソーム増殖因子活性化γ受容体調節因子としての新規フェニルプロピオン酸誘導体、その方法およびそれを含む医薬組成物

本発明は、新規フェニルプロピオン酸誘導体およびPPAR-γ制御物質を提供するものであり、有効成分として同物質を含んでいる。本発明のフェニルプロピオン酸誘導体は、PPAR-γの機能に対して調節作用を示し、次いでPPAR-媒介性疾患または不全に対する低血糖、低脂血症およびインスリン耐性低下の効果を示す。従って、本発明は、糖尿病および代謝疾患について予防的または治療学的に有効である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式1に示された化合物、またはそのラセミ体、光学異性体または医薬上許容される塩:
【化1】

(1)
[式中、
R1は、水素、エチルまたはアルカリ金属であり;
R2は、水素またはメチルであり;
Xは、SまたはOであり;
Yは、NまたはCであり;
R3は、水素、低級アルキルまたは低級アルコキシであり;
R4は、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、ハライド、シアノ、アセチル、アセトアミノ、ベンゾイル、カルバモイル、アルキルカルバモイル、アミノスルホニル、2-H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン、モルホリン、チアゾール、モルフォリノスルフォニル、モルフォリノカルボニル、4,5-ジヒドロピリダジン-3(2H)オン、チアジアゾール、オキサジアゾール、テトラゾール、オキサゾール、またはイソオキサゾールであって、これら各々は少なくとも1つの水素、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、トリフルオロメチル、フェニル、ベンジル、ベンゾイル、フラン、チオフェン、ピペリジンおよびモルホリンからなる群から選択される少なくとも一つにより置換されていてもよい;および
nは、1から5の整数である]。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物、またはそのラセミ体、光学異性体または医薬上許容される塩:
式1中、
【化2】

は、
【化3】

から選択され;
低級アルキルは、メチル、エチルおよびイソプロピルから選択され;
低級アルコキシは、メトキシおよびエトキシから選択され;
ハライドは、Cl、FおよびBrから選択され;
アルキルカルバモイルは、
【化4】

から選択され;
オキサジアゾールは、
【化5】

から選択され;
イソオキサゾールは、
【化6】

から選択され;および
テトラゾールは、
【化7】

から選択される。
【請求項3】
式1の化合物が、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(3-メトキシフェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-フルオロフェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(3,4-ジメトキシフェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-メトキシフェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-エチルフェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-p-フェニルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-イソプロピルフェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-フェニルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-シアノフェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-アセチルフェニル)-3-フェニルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-アセトアミドフェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(N-メチルアセトアミド)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-ベンゾイルフェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-(フラン-2-イル-メチルカルバモイル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(モルホリン-4-カルボニル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(モルフォリノスルフォニル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-(5,6-ジヒドロ-4H-1,3-オキサジン-2-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-モルフォリノフェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(2-メチルチアゾール-4-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(1-メチル-6-オキソ-1,4,5,6-テトラヒドロピリダジン-3-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-(2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-3-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-(1,2,3-チアジアゾール-4-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(5-メチル-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(5-(トリフルオロメチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(1-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-(2-イソプロピル-2H-テトラゾール-5-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-(2-(メトキシメチル)-2H-テトラゾール-5-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-(2-(ヒドロキシメチル)-2H-テトラゾール-5-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-(4,5-ジメチルオキサゾール-2-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-(5-(ヒドロキシメチル)イソオキサゾール-3-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-(5-(メトキシメチル)イソオキサゾール-3-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-5-(4-(5-((4-(2-カルボニル-2-エトキシエチル)フェノキシ)メチル)-4-メチルチオフェン-2-イル)フェニル)イソオキサゾール-3-カルボン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(3-(メチルカルバモイル)イソオキサゾール-5-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-(3-(ヒドロキシメチル)イソオキサゾール-5-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-(3-(メトキシメチル)イソオキサゾール-5-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸リチウム、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸ナトリウム、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸カリウム、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)フェニル)フラン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)フェニル)フラン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((4-メチル-2-(4-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)フェニル)チアゾール-5-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-(5-tert-ブチルイソオキサゾール-3-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-(5-tert-ブチルイソオキサゾール-3-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸リチウム、
(S)-3-(4-((5-(4-(5-tert-ブチルイソオキサゾール-3-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸ナトリウム、
(S)-3-(4-((5-(4-(5-tert-ブチルイソオキサゾール-3-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸カリウム、
(S)-3-(4-((5-(4-(5-tert-ブチルイソオキサゾール-3-イル)フェニル)フラン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-(5-tert-ブチルイソオキサゾール-3-イル)フェニル)-3-メチルフラン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、および
(S)-3-(4-((2-(4-(5-tert-ブチルイソオキサゾール-3-イル)フェニル)-4-メチルチアゾール-5-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
(1)式2の化合物を、式3、4、5または6の化合物と反応させて、式7、8、9または10の化合物を形成させること;および
(2)式7、8、9または10の化合物を、式11のホウ素化合物と反応させて、式1の化合物(式中、R1はエチルである)を形成させること、
を含む式1の化合物の製造方法:
【化8】

(1)
【化9】

(2)

【化10】

(3)

【化11】

(4)
【化12】

(5)
【化13】

(6)

【化14】

(7)

【化15】

(8)

【化16】

(9)
【化17】

(10)
【化18】

(11)
[ここで、
R1は、水素、エチルまたはアルカリ金属であり;
R2は、水素またはメチルであり;
Xは、SまたはOであり;
Yは、NまたはCであり;
R3は、水素、低級アルキルまたは低級アルコキシであり;
R4は、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、ハライド、シアノ、アセチル、アセトアミノ、ベンゾイル、カルバモイル、アルキルカルバモイル、アミノスルホニル、2-H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン、モルホリン、チアゾール、モルフォリノスルフォニル、モルフォリノカルボニル、4,5-ジヒドロピリダジン-3(2H)オン、チアジアゾール、オキサジアゾール、テトラゾール、オキサゾール、またはイソオキサゾールであって、これらの各々は、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、トリフルオロメチル、フェニル、ベンジル、ベンゾイル、フラン、チオフェン、ピペリジンおよびモルホリンからなる群から選択された少なくとも1つにより置換されていてもよい;および
nは、1から5の整数である。]。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、
ここで、
工程1には、エーテル結合を形成するために、Mitsunobu反応による化合物3と化合物2の求核置換、およびこれに続いて化合物7を形成するために、N-ブロモスクシンイミドによる該反応生成物のホウ素化が含まれ、
工程2には、炭素-炭素結合を形成するために、式11のボロン酸またはジオキサボロランおよびパラジウム触媒を用いる化合物7のSuzukiカップリングが含まれる、そして
得られる式1の化合物が、式1-1の化合物:
【化19】

(1-1)
(式中、R1はエチルであり;XはSであり;YはCであり;R2はメチルであり;R3およびR4は、請求項4に規定されるとおりであり;およびnは1である)
である、方法。
【請求項6】
請求項4記載の方法であって、
工程1には、エーテル結合の形成により化合物8を形成するために、Mitsunobu反応による化合物4と化合物2の求核置換が含まれ、
工程2には、炭素-炭素結合を形成するために、ボロン酸または式11のジオキサボロランおよびパラジウム触媒を使用することによる化合物8のSuzukiカップリングが含まれる、そして
得られる式1の化合物は、式1-2の化合物:
【化20】

(1-2)
(式中、R1はエチルであり;XはOであり;YはCであり;R2 は水素であり;R3およびR4は、請求項4に規定されたとおりであり;nは1である)
である、方法。
【請求項7】
請求項4に記載の方法であって、
工程1には、エーテル結合の形成により化合物9を形成させるために、Mitsunobu反応による化合物5と化合物2の求核置換が含まれ、
工程2には、炭素-炭素結合を形成するために、ボロン酸または式11のジオキサボロランおよびパラジウム触媒を用いる化合物9のSuzukiカップリングが含まれる、そして
得られる式1の化合物は、式1-3の化合物:
【化21】

(1-3)
(式中、R1はエチルであり;XはOであり;YはCであり;R2はメチルであり;R3およびR4は、請求項4に規定されたとおりであり;およびnは1である)
である、方法。
【請求項8】
請求項4に記載の方法であって、ここで、
工程1には、エーテル結合の形成により化合物10を形成するために、Mitsunobu反応による化合物6と化合物2の求核置換が含まれ、
工程2には、炭素-炭素結合を形成させるために、ボロン酸または式11のジオキサボロランおよびパラジウム触媒を用いる化合物10のSuzukiカップリングが含まれる、そして
得られる式1の化合物は、式1-4の化合物:
【化22】

(1-4)
(式中、R1はエチルであり;XはSであり;YはNであり;R2はメチルであり;R3およびR4は、請求項4に規定されたとおりであり;およびnは1である)
である、方法。
【請求項9】
式1の化合物(式中、R1 は水素である)を形成するために、ホウ素化合物との反応後に工程2の反応生成物の加水分解をさらに含む、請求項4記載の方法。
【請求項10】
請求項9記載の方法であって、
工程1には、エーテル結合を形成するために、Mitsunobu反応による化合物3と化合物2の求核置換、およびこれに続いて化合物7を形成するために、N-ブロモスクシンイミドによる該反応生成物の臭素化が含まれ、
工程2には、炭素-炭素結合を形成するために、ボロン酸または式11のジオキサボロランおよびパラジウム触媒を用いる化合物7のSuzukiカップリング、その後の加水分解が含まれる、そして
得られる式1の化合物は、式1-5の化合物:
【化23】

(1-5)
(式中、R1は水素であり;XはSであり;YはCであり;R2はメチルであり;R3およびR4は、請求項4に規定されたとおりであり;およびnは1である)
である、方法。
【請求項11】
請求項9に記載の方法であって、
工程1には、エーテル結合により化合物8を形成するために、Mitsunobu反応による化合物4と化合物2の求核置換が含まれ、
工程2には、炭素-炭素結合を形成するために、ボロン酸または式11のジオキサボロランおよびパラジウム触媒を用いる化合物8のSuzukiカップリング、その後の加水分解が含まれる、そして
得られる式1の化合物は、式1-6の化合物:
【化24】

(1-6)
(式中、R1は水素であり;XはOであり;YはCであり;R2は水素であり;R3およびR4は、請求項4に規定されたとおりであり;およびnは1である)
である、方法。
【請求項12】
請求項9に記載の方法であって、
工程1には、エーテル結合の形成により化合物9を形成するために、Mitsunobu反応による化合物5と化合物2の求核置換が含まれ、
工程2には、炭素-炭素結合を形成するために、ボロン酸または式11のジオキサボロランおよびパラジウム触媒を用いる化合物9のSuzukiカップリング、その後の加水分解が含まれる、そして
得られる式1の化合物は、式1-7の化合物:
【化25】

(1-7)
(式中、R1は水素であり;XはOであり;YはCであり;R2はメチルであり;R3およびR4は、請求項4に規定されるとおり;およびnは1である)
である、方法。
【請求項13】
請求項9に記載の方法であって、
工程1には、エーテル結合の形成により化合物10を形成するために、Mitsunobu反応による化合物6と化合物2の求核置換が含まれ、
工程2には、炭素-炭素結合を形成するために、ボロン酸または式11のジオキサボロランおよびパラジウム触媒を用いる化合物10のSuzukiカップリング、その後の加水分解が含まれる、そして
得られる式1の化合物は、式1-8の化合物:
【化26】

(1-8)
(式中、R1は水素であり;XはSであり;YはNであり;R2はメチルであり;R3およびR4は、請求項4に規定されたとおりであり;およびnは1である)
である、方法。
【請求項14】
加水分解物を、エチル-2ヘキサン酸ナトリウム、エチル-2ヘキサン酸リチウムまたはエチル-2ヘキサン酸カリウムと反応させて、式1の化合物(式中、R1はアルカリ金属である)を製造する、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
請求項14の方法であって、
工程1には、エーテル結合を形成するために、Mitsunobu反応による化合物3と化合物2の求核置換、およびこれに続いて化合物7を形成させるために、N-ブロモスクシンイミドによる反応生成物の臭素化が含まれ、
工程2には、炭素-炭素結合を形成するために、ボロン酸または式11のジオキサボロランおよびパラジウム触媒を用いる化合物7のSuzukiカップリング、その後の加水分解が含まれる、
得られる式1の化合物は、式1-9の化合物:
【化27】

(1-9)
(式中、R1はアルカリ金属であり;XはSであり;YはCである;R2はメチルである;R3およびR4は、請求項4に規定された通りである;およびnは1である)
である、方法。
【請求項16】
請求項14の方法であって、
工程1には、エーテル結合の形成により化合物8を形成させるために、Mitsunobu反応による化合物4と化合物2の求核置換が含まれ、
工程2には、炭素-炭素結合を形成するために、ボロン酸または式11のジオキサボロランおよびパラジウム触媒を用いる化合物8のSuzukiカップリング、その後の加水分解が含まれる、そして
得られる式1の化合物は、式1-10の化合物:
【化28】

(1-10)
(式中、R1はアルカリ金属であり;XはOであり;YはCであり;R2は水素であり;R3およびR4は、請求項4に規定されたとおりであり;およびnは1である)
である、方法。
【請求項17】
請求項14の方法であって、
工程1には、エーテル結合の形成により化合物9を形成するために、Mitsunobu反応による化合物5と化合物2の求核置換が含まれ、
工程2には、炭素-炭素結合を形成するために、ボロン酸または式11のジオキサボロランおよびパラジウム触媒を用いる化合物9のSuzukiカップリング、その後の加水分解が含まれる、そして
得られる式1の化合物は、式1-11の化合物:
【化29】

(1-11)
(式中、R1はアルカリ金属であり;XはOであり;YはCであり;R2はメチルであり;R3およびR4は、請求項4に規定されるとおりであり;およびnは1である)
である、方法。
【請求項18】
請求項14の方法であって、
工程1には、エーテル結合の形成により化合物10を形成するために、Mitsunobu反応による化合物6と化合物2の求核置換が含まれ、
工程2には、炭素-炭素結合を形成するために、ボロン酸または式11のジオキサボロランおよびパラジウム触媒を用いる化合物10のSuzukiカップリング、その後の加水分解が含まれる、そして
得られる式1の化合物は、式1-12の化合物:
【化30】

(1-12)
(式中、R1はアルカリ金属であり;XはSであり;YはNであり;R2はメチルであり;R3およびR4は、請求項4に規定されたとおりであり;およびnは1である)
である、方法。
【請求項19】
有効成分として、式1に示された化合物、その光学異性体または医薬上許容し得る塩を含む、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ(PPAR-γ)の調節のための医薬組成物。
【化31】

(1)
[式中、
R1は、水素、エチルまたはアルカリ金属であり;
R2は、水素またはメチルであり;
Xは、SまたはOであり;
Yは、NまたはCであり;
R3は、水素、低級アルキルまたは低級アルコキシであり;
R4は、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、ハライド、シアノ、アセチル、アセトアミノ、ベンゾイル、カルバモイル、アルキルカルバモイル、アミノスルホニル、2-H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン、モルホリン、チアゾール、モルフォリノスルフォニル、モルフォリノカルボニル、4,5-ジヒドロピリダジン-3(2H)-オン、チアジアゾール、オキサジアゾール、テトラゾール、オキサゾール、またはイソオキサゾールであり、これら各々は、少なくとも1つの水素、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、トリフルオロメチル、フェニル、ベンジル、ベンゾイル、フラン、チオフェン、ピペリジンおよびモルホリンからなる群から選択された少なくとも一つによって置換されていてもよい;および
nは、1から5の整数である]。
【請求項20】
式1によって示される化合物、またはそのラセミ体、光学異性体または医薬上許容される塩が、糖尿病またはシンドロームXの予防または処置に使用される、請求項19の組成物。
【請求項21】
式1によって示される化合物が、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(3-メトキシフェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-フルオロフェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(3,4-ジメトキシフェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-メトキシフェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-エチルフェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-p-フェニルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-イソプロピルフェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-フェニルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-シアノフェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-アセチルフェニル)-3-フェニルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-アセトアミドフェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(N-メチルアセトアミド)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-ベンゾイルフェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-(フラン-2-イル-メチルカルバモイル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(モルホリン-4-カルボニル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(モルフォリノスルフォニル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-(5,6-ジヒドロ-4H-1,3-オキサジン-2-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-モルフォリノフェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(2-メチルチアゾール-4-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(1-メチル-6-オキソ-1,4,5,6-
テトラヒドロピリダジン-3-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-(2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-3-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-(1,2,3-チアジアゾール-4-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(5-メチル-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(5-(トリフルオロメチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(1-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-(2-イソプロピル-2H-テトラゾール-5-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-(2-(メトキシメチル)-2H-テトラゾール-5-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-(2-(ヒドロキシメチル)-2H-テトラゾール-5-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-(4,5-ジメチルオキサゾール-2-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-(5-(ヒドロキシメチル)イソオキサゾール-3-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-(5-(メトキシメチル)イソオキサゾール-3-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-5-(4-(5-((4-(2-カルボニル-2-エトキシエチル)フェノキシ)メチル)-4-メチルチオフェン-2-イル)フェニル)イソオキサゾール-3-カルボン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(3-(メチルカルバモイル)イソオキサゾール-5-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-(3-(ヒドロキシメチル)イソオキサゾール-5-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-(3-(メトキシメチル)イソオキサゾール-5-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル) プロピオン酸リチウム、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル) プロピオン酸ナトリウム、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)フェニル)チオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル) プロピオン酸カリウム、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((5-(4-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)フェニル)フラン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((3-メチル-5-(4-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)フェニル)フラン-2-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-2-エトキシ-3-(4-((4-メチル-2-(4-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)フェニル)チアゾール-5-イル)メトキシ)フェニル)プロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-(5-tert-ブチルイソオキサゾール-3-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-(5-tert-ブチルイソオキサゾール-3-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸リチウム、
(S)-3-(4-((5-(4-(5-tert-ブチルイソオキサゾール-3-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸ナトリウム、
(S)-3-(4-((5-(4-(5-tert-ブチルイソオキサゾール-3-イル)フェニル)-3-メチルチオフェン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸カリウム、
(S)-3-(4-((5-(4-(5-tert-ブチルイソオキサゾール-3-イル)フェニル)フラン-2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
(S)-3-(4-((5-(4-(5-tert-ブチルイソオキサゾール-3-イル)フェニル)-3-メチルフラン2-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、および
(S)-3-(4-((2-(4-(5-tert-ブチルイソオキサゾール-3-イル)フェニル)-4-メチルチアゾール-5-イル)メトキシ)フェニル)-2-エトキシプロピオン酸、
からなる群から選択される、請求項19の組成物。
【請求項22】
ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ(PPAR-γ)の調節のための、請求項19〜21のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項23】
請求項19〜21のいずれか一項に記載の組成物を患者に投与することを含む、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ(PPAR-γ)の調節のための方法。

【図1】
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【公表番号】特表2010−520873(P2010−520873A)
【公表日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−552595(P2009−552595)
【出願日】平成20年3月7日(2008.3.7)
【国際出願番号】PCT/KR2008/001322
【国際公開番号】WO2008/108602
【国際公開日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(501187848)ドン・ア・ファーム・カンパニー・リミテッド (20)
【出願人】(500309919)ユーハン・コーポレイション (16)
【氏名又は名称原語表記】YUHAN Corporation
【Fターム(参考)】