説明

ポリフェノールを用いる局所用の無水製剤

本発明は組成物およびその組成物の調合方法を開示する。その組成物とは、局所用無水クリーム、ゲルまたは軟膏ベース;ポリフェノール;およびポリフェノールがクリーム、ゲルまたはベース内に均一に分散されるためにポリフェノールが結合する適切な吸着結合担体であって、局所用混合剤が皮膚に塗布されたとき、ポリフェノールが皮膚の水性環境中に放出される能力を阻害しない吸着結合担体;である。結合担体は、人体への局所的塗布を目的として、親水性ポリフェノールを非水性の媒質中に分散させうる。特に本発明は、これらに限定されないが、タルク、クレイまたはシリカ、サリチル酸塩、ケイ酸塩およびシリコン樹脂、寒天、アルギン酸塩、ゴム、セルロース、トラガカントゴム、炭酸カルシウムおよび酸化マグネシウムまたは酸化亜鉛を含む様々な結合担体の使用により、飽和または不飽和の植物油脂またはワックスから成る無水ベース中に分散される茶カテキン、特に緑茶カテキンなどのポリフェノールの使用を開示する。そのような結合担体は、局所用混合剤中のポリフェノール濃度が0.2%(w/w)を超えるときに特に有用であり、ポリフェノールの濃度が1.0〜20%(w/w)の間のときに使用することが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
植物性ポリフェノールは抗酸化剤の能力があることが知られており、健康食品の重要な成分として認識されている。今まで以上に、チャノキ(tea)、ブドウおよびその他の植物源由来のポリフェノールが精製されており、これらは付加的な有益な効果のための健康補助食品(dietary supplements)として服用されうる。ポリフェノールは皮膚に局所的に塗布されることが可能であり、皮膚および周りの組織に局部的に同様の有益な効果を与えることが認識されてきている。
【0002】
しかしながら、多くのポリフェノール、特に緑茶カテキンは、特に水の存在下では室温で非常に不安定であり、数日中に酸化され分解する(非特許文献1)。局所用混合剤中のポリフェノールの安定性を確保するために、水を含まない(無水の)そのような混合物を調合し、ポリフェノールの安定性を増大させることが可能である。ビタミンCのような別の抗酸化剤はこの安定化効果を増加させる。飽和または不飽和の植物油脂は様々な商業的な局所用混合剤のベースとして一般的に用いられているが、ポリフェノールはこれらの油脂にはわずかにしか溶けない。多くのポリフェノール、特に緑茶抽出物、さらに特にはポリフェノールが豊富な緑茶抽出物は、主に油脂またはワックスから成る無水の局所用混合剤中では可溶化したり均一に分散(disperse)したりしない。
【0003】
この理由から、局所用の製品に適した商業的魅力を提供する一方でポリフェノールの安定性を確保する適切な製品を提供するために、ポリフェノールが無水の局所用混合剤中で均一に分散され(disbursed)うる方法を発明することが重要である。そのような無水の局所用混合剤全体へのポリフェノールの均一な分散(disbursement)は、局所用混合剤が皮膚に塗布されたとき、ポリフェノールが皮膚の水性環境中に放出される能力を阻害しない不活性吸着結合担体を用いることにより達成されうる。
【0004】
吸着の原理は、薬剤師にはよく理解されているものであり、溶液の脱色、吸着クロマトグラフィー、洗浄および湿潤に利用されている。染料(dues)、アルカロイド、脂肪酸および無機酸、および塩基などの薬剤は、木炭やアルミナなどの固体に吸着されうる。無水混合物中で用いる前にポリフェノールを吸着させる新規応用例が、本明細書中に記述される。
【非特許文献1】Zhou, Q., et al. (2003) Investigating the stability of EGCg in Aqueous Media. Current Separations 20:3
【非特許文献2】Proniuk, S., et al (2002) Preformulation study of epigallocatechin gallate, a promising antioxidant for topical skin cancer prevention. J Pharm Sci 2002 Jan; 91(1): 111-6
【発明の開示】
【0005】
(発明の概要)
本発明は組成物およびその組成物の調合方法を開示する。その組成物とは、無水の局所用クリーム、ゲルまたは軟膏ベース;ポリフェノール;およびポリフェノールがクリーム、ゲルまたは軟膏ベース内に均一に分散されるためにポリフェノールが結合する適切な吸着結合担体であって、局所用の混合剤が皮膚に塗布されたとき、ポリフェノールが皮膚の水性環境中に放出される能力を阻害しない吸着結合担体;である。結合担体は、人体への局所的塗布を目的として、親水性ポリフェノールを非水性の媒質中に分散させうる。特に本発明は、これらに限定されないが、タルク、クレイまたはシリカ、サリチル酸塩、ケイ酸塩およびシリコン樹脂、寒天、アルギン酸塩、ゴム、セルロース、トラガカントゴム、炭酸カルシウムならびに酸化マグネシウムまたは酸化亜鉛を含む様々な結合担体の使用により、飽和または不飽和の植物油脂またはワックスから成る無水ベース中に分散される緑茶カテキンなどのポリフェノールの使用を開示する。そのような結合担体は、局所用の混合剤中のポリフェノール濃度が0.2%(w/w)を超えるときに特に有用であり、ポリフェノールの濃度が1.0〜20%(w/w)の間のときに使用することが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
植物性ポリフェノールは抗酸化剤および抗腫瘍剤の能力があることが知られており、健康食品の重要な成分として認識されている。今まで以上に、チャノキ、ブドウおよびその他の植物源由来のポリフェノールが精製されており、これらは付加的な有益な効果のための健康補助食品として服用されうる。その例としては、カテキン、ヒドロキシチロゾールおよびプロアントシアニジンが含まれる。例えば緑茶には、カテキンと呼ばれるポリフェノールの1種が含まれる。カテキンは数多くの研究において、体重減少、口臭、数多くのガン、関節炎およびアレルギーに対して有益であることが示されてきた。ポリフェノールは皮膚に局所的に塗布することが可能であり、皮膚および周りの組織に局部的に同様の有益な効果を与えることが認識されてきている。ポリフェノールの局所的塗布の研究により、ポリフェノールは一般的な治療薬であるだけでなく、紫外線による損傷、前ガン状態の皮膚疾患および皮膚ガンに対し有益でありうることが示されてきた。
【0007】
しかしながら、多くのポリフェノール、特に緑茶カテキンは、特に水の存在下では室温で非常に不安定であり、数日中に酸化され分解する(非特許文献1)。局所用混合剤中のポリフェノールの安定性を確保するために、様々な種類の人工または天然の油脂、ワックスおよび乳化剤を用いて、水を含まない(無水の)そのような混合物を調合し、ポリフェノールの安定性を増大させることが可能である。ビタミンCやEDTAのようなその他の抗酸化剤または保存剤は、この安定化効果を増加させる。飽和または不飽和の植物油脂またはワックスは、様々な商業的な局所用混合剤のベースとして一般的に用いられている。その例としては、シアバター、アロエベラ油、アーモンド油、オリーブ油、アボカド油、ココナッツ油、ホホバ油およびエンバク油などが挙げられる。ポリフェノールは一般的に親水性であるので、局所用の調製物に通常用いられる大部分の油脂またはワックスにはほとんど溶解しない。いくつかのポリフェノールは、濃縮または精製されると樹脂状になる。
【0008】
この理由から、適切な外観、手触りおよび商業的な局所用の製品としての魅力を提供する一方でポリフェノールの安定性を確保する適切な製品を提供するために、ポリフェノールが無水の局所用混合剤、特に人工または天然の油脂およびワックスに均一に分散されうる方法を開発することが重要である。そのような無水の局所用混合剤全体へのポリフェノールの均一な分散は、局所用混合剤が皮膚に塗布されたとき、ポリフェノールが皮膚の水性環境中に放出される能力を阻害しない吸着結合担体を用いることにより達成されうる。
【0009】
本発明には、混合物全体に上記のような分散を達成するために、適切な結合担体がポリフェノールと共に無水の局所用混合剤に加えられる数多くの手段が開示される。そのような担体は、皮膚に用いても安全であると一般的にみなされており;皮膚に有益をもたらしてもよく;高い融点を有していてもよく;皮膚の水性環境と接触した場合、皮膚に吸着してもしなくてもよいが、担体に吸着している薬剤または標的物質を皮膚に吸収させるように放出する;化合物または有機化合物錯体として、記述される。そのような担体の例としては、タルクおよびクレイ(例えば、アタパルジャイト、ハロイサイトおよびカオリンなど);アルギン酸塩、藻類、寒天、ゴム、ゼラチンおよびセルロース;シリカ、シリカゲル、シメチコン、サリチル酸塩、ケイ酸塩およびシリコン樹脂(例えば、ポリメチルシルセスキオキサン(polymethylsilsequioxane)など);トラガカントゴム;木炭、炭酸カルシウム;および酸化マグネシウムまたは酸化亜鉛、が挙げられるが、これらに限定されない。
【0010】
無水混合物、ポリフェノールおよび結合担体を組み合わせる(combining)1つの重要な方法は、初めにポリフェノールと結合担体とを均一になるまで摩砕する(triturate)ことであり、それによりポリフェノールが結合担体に吸着されうる機会が与えられる。この過程では、ポリフェノールおよび結合担体の種類と濃度により加熱が必要となる。また、すりつぶし(grinding)または粉砕(milling)のような摩擦技術(friction techniques)によっても結合担体への吸着が促進される。そして、均一に分散された局所用混合剤を得るために、このポリフェノール/担体は無水混合物に加えられうる。
【0011】
上記の組成物、およびポリフェノールを無水の局所用混合剤中に均一に分散するために適切な結合担体を使用する方法は、当業者にとって自明ではない。少なくとも1つの文献により、不均一な可溶化および分散の問題をグリセリンベースの混合物を用いることにより回避することが可能であったが、これらの混合物は人工または天然の油脂やワックスではなく、局所用混合剤としては商業的価値のないものである(非特許文献2)。本発明に開示される前記結合担体は、混合物中のポリフェノール濃度が0.2%(w/w)を超えるときに特に有用であり、ポリフェノールの濃度が1.0〜20%(w/w)の間のときに使用することが好ましい。
【実施例】
【0012】
実施例1:にきびクリーム(サリチル酸使用)
3%(w/w)の精製緑茶抽出物(少なくとも70%ポリフェノールを含有)を含むにきびの治療のための無水調製物を、適切な結合担体として0.5%(w/w)のサリチル酸を用いて以下のように案出した。
77.1% ホホバ油
15.0% ミツロウ
2.0% レシチン
2.0% パルミチン酸アスコルビル(ビタミンC)
0.2% ソルビン酸
3.0% 緑茶ポリフェノール抽出物(70%ポリフェノール)
0.5% サリチル酸
0.2% チャノキ油(tea tree oil)
【0013】
調合過程において、緩やかに加熱および粉砕することで、最初にポリフェノールおよび結合担体を均一になるまで摩砕することが必要である。このポリフェノール/担体を無水混合物の残りのものに加え、さらに混合および/または粉砕することにより、均一に分散した局所薬混合物が得られる。
【0014】
実施例2:スキンクリーム(シリカゲル使用)
5%(w/w)の精製緑茶抽出物(少なくとも70%ポリフェノールを含有)を含む肌荒れ(damaged skin)の治療のための調製物を、適切な結合担体として6%(w/w)の微細化シリカゲルを用いて以下のように案出した。
67.5% ホホバ油
5.0% ジメチルスルホン
12.0% ミツロウ
2.0% レシチン
6.0% シリカゲル(微細化されたもの)
5.0% 緑茶ポリフェノール抽出物(70%ポリフェノール)
0.2% ソルビン酸
2.0% パルミチン酸アスコルビル(ビタミンC)
0.2% ラベンダー油
0.1% チャノキ油
【0015】
調合過程において、最初にポリフェノールおよび結合担体を均一になるまで摩砕することが必要である。このポリフェノール/担体を無水混合物の残りのものに加え、さらに混合および/または粉砕することにより均一に分散した局所薬混合物が得られる。
【0016】
実施例3:スキンクリーム(タルク使用)
5%(w/w)の精製緑茶抽出物(少なくとも70%ポリフェノールを含有)を含む肌荒れの治療のための調製物を、適切な結合担体として20%(w/w)のタルクを用いて以下のように案出した。
58.5% ホホバ油
12.0% ミツロウ
2.0% レシチン
20.0% タルク
5.0% 緑茶ポリフェノール抽出物(70%ポリフェノール)
0.2% ソルビン酸
2.0% パルミチン酸アスコルビル(ビタミンC)
0.2% ラベンダー油
0.1% チャノキ油
【0017】
調合過程において、最初にポリフェノールおよび結合担体を均一になるまで摩砕することが必要である。このポリフェノール/担体を無水混合物の残りのものに加え、さらに混合および/または粉砕することにより均一に分散した局所薬混合物が得られる。
【0018】
実施例4:スキンクリーム(カオリンクレイ使用)
5%(w/w)の精製緑茶抽出物(少なくとも70%ポリフェノールを含有)を含む肌荒れの治療のための調製物を、適切な結合担体として6%(w/w)の微細化シリカゲルを用いて以下のように案出した。
74.5% ホホバ油
6.0% ミツロウ
2.0% レシチン
10.0% カオリンチャイナクレイ
5.0% 緑茶ポリフェノール抽出物(70%ポリフェノール)
0.2% ソルビン酸
2.0% パルミチン酸アスコルビル(ビタミンC)
0.2% ラベンダー油
0.1% チャノキ油
【0019】
調合過程において、最初にポリフェノールおよび結合担体を均一になるまで摩砕することが必要である。このポリフェノール/担体を無水混合物の残りのものに加え、さらに混合および/または粉砕することにより均一に分散した局所薬混合物が得られる。
【0020】
実施例5:いぼクリーム(シリカゲル使用)
12%(w/w)の精製緑茶抽出物(少なくとも70%ポリフェノールを含有)を含むいぼ治療のための調製物を、適切な結合担体としてシリカゲルを用いて以下のように案出した。
62.7.0% シアバター
5.0% エンバク油
10.0% ミツロウ
8.0% シリカゲル(微細化したもの)
12.0% 緑茶ポリフェノール抽出物(70%ポリフェノール)
2.0% パルミチン酸アスコルビル(ビタミンC)
0.2% ユーカリ油
0.1% チャノキ油
【0021】
調合過程において、最初にポリフェノールおよび結合担体を均一になるまで摩砕することが必要である。このポリフェノール/担体を無水混合物の残りのものに加え、さらに混合および/または粉砕することにより均一に分散した局所薬混合物が得られる。
【0022】
実施例6:リップバーム(酸化亜鉛使用)
10%(w/w)の精製緑茶抽出物(少なくとも70%ポリフェノールを含有)を含む唇の治療のための調製物を、適切な結合担体として1%(w/w)の酸化亜鉛を用いて以下のように案出した。
10% 緑茶ポリフェノール抽出物(70%ポリフェノール)
0.5% アラントイン
0.2% ウツボグサ抽出物
0.3% ゼラニウム油
0.1% チャノキ油
0.1% ベルガモット油
1.0% 酸化亜鉛
0.1% ビタミンC
3i.u./gm ビタミンE
0.5% ペパーミント油香料
1% エンバク油
71.7% シアバター
15% ミツロウ
【0023】
調合過程において、最初にポリフェノールおよび結合担体を均一になるまで摩砕することが必要である。このポリフェノール/担体を無水混合物の残りのものに加え、さらに混合および/または粉砕することにより均一に分散した局所薬混合物が得られる。
【0024】
本発明に従って調製した局所用の無水製剤中のポリフェノールカテキンの安定性を試験するために、吸着結合担体としてタルクを用いたスキンクリーム製剤(実施例3)をポリフェノール安定性試験用に選択した。カテキン含有量を標準的なクロマトグラフィーの技術を用いて、5ヶ月間室温および35°Cでそれぞれ保存した前記スキンクリームについて測定した。結果を以下に示す。
【0025】
【表1】

【0026】
カテキン含有量の経時変化(表1、図1)に示されるように、スキンクリーム中のポリフェノール濃度は、加速劣化試験(an accelerated aging test)とみなされるような高い温度においてさえも、試験期間全体に渡って特に低下することはない。このデータは、本発明により記述されるような製剤の安定性は長期間にわたって持続されることを示している。
【0027】
これに対して、同様の試験を数種の市販のスキンクリーム製剤について実施したところ、通常の小売店を通して試験製品を購入した場合にはカテキンを検出できなかった。これらのスキンクリームには「グリーンビーバーズ・グリーンティー(Green Beaver's Green tea)」および「ジェイソンズ・ティータイム(Jason's Tea Time)」という商品名のものが含まれていた。これらのスキンクリームは、無水製剤を含んでいないか、または適切な吸着結合担体を使用していない。
【0028】
本発明を、関連する実施形態を参照することにより詳細に説明してきたが、本発明は他の異なる態様も可能であり、その詳細は様々な自明な事項において変更しうることを理解されたい。当業者には容易に明白であるように、本発明の目的と意図の範囲内で変形形態および変更形態をとりうる。したがって、上記の開示および記述は例示目的のためだけのものであり、本発明を限定するものでは決してなく、本発明は特許請求の範囲によってのみ規定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
無水混合物中で適切な吸着結合担体とポリフェノールとから成る組成物。
【請求項2】
局所用無水クリーム、ゲルまたは軟膏;ポリフェノール;および前記ポリフェノールが前記クリーム、ゲルまたは軟膏内に均一に分散されるために前記ポリフェノールが結合する適切な吸着結合担体であって、前記クリーム、ゲルまたは軟膏が皮膚に塗布されたとき、前記ポリフェノールが皮膚上および皮膚中に放出される吸着結合担体;から成る、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
前記ポリフェノールは、チャノキ(カメリア・シネンシス(Camellia sinensis))および緑茶由来のポリフェノールから成る、請求項2記載の組成物。
【請求項4】
前記結合担体は、これらに限定されないが、タルクおよびクレイ、アルギン酸塩、藻類、寒天、ゴム、ゼラチン、セルロース、シリカ、シリカゲル、シメチコン、サリチル酸塩、ケイ酸塩およびシリコン樹脂、トラガカントゴム、炭酸カルシウムならびに酸化マグネシウムまたは酸化亜鉛から成る、請求項2記載の組成物。
【請求項5】
前記結合担体はシリカまたはシリカゲルから成る、請求項4記載の組成物。
【請求項6】
前記結合担体はサリチル酸塩またはケイ酸塩から成る、請求項4記載の組成物。
【請求項7】
前記結合担体は酸化マグネシウムまたは酸化亜鉛から成る、請求項4記載の組成物。
【請求項8】
前記局所用無水クリーム、ゲルまたは軟膏は、飽和または不飽和の植物油脂またはワックスから成る、請求項2記載の組成物。
【請求項9】
前記油脂またはワックスは、これらに限定されないが、シアバター、アロエベラ油、アーモンド油、オリーブ油、アボカド油、ココナッツ油、ホホバ油およびエンバク油などの、天然植物油脂または天然ワックスから成る、請求項8記載の組成物。
【請求項10】
局所用無水クリ−ム、ゲルまたは軟膏ベースに加える前に、無水クリ−ム、ゲルまたは軟膏ベース中に均一に分散させる目的で、初めに適切な吸着結合担体とポリフェノールとを混合する過程から成る調合方法であって、
前記クリ−ム、ゲルまたは軟膏が皮膚に塗布されたとき、ポリフェノールが皮膚上および皮膚中に放出される、調合方法。
【請求項11】
チャノキ(カメリア・シネンシス(Camellia sinensis))および緑茶由来のポリフェノールから成るポリフェノールを加えるステップから成る、請求項10記載の調合方法。
【請求項12】
前記適切な吸着結合担体は、これらに限定されないが、タルクおよびクレイ、アルギン酸塩、藻類、寒天、ゴム、ゼラチン、セルロース、シリカ、シリカゲル、シメチコン、サリチル酸塩、ケイ酸塩およびシリコン樹脂、トラガカントゴム、炭酸カルシウムならびに酸化マグネシウムまたは酸化亜鉛から成る、請求項10記載の調合方法。
【請求項13】
前記適切な吸着結合担体はシリカまたはシリカゲルから成る、請求項12記載の調合方法。
【請求項14】
前記適切な吸着結合担体はサリチル酸塩またはケイ酸塩から成る、請求項12記載の調合方法。
【請求項15】
前記適切な吸着結合担体は酸化マグネシウムまたは酸化亜鉛から成る、請求項12記載の調合方法。
【請求項16】
主として飽和または不飽和の植物油脂またはワックスから成る、局所用無水クリーム、ゲルまたは軟膏を加えるステップから成る、請求項10記載の調合方法。
【請求項17】
前記油脂またはワックスは、これらに限定されないが、シアバター、アロエベラ油、アーモンド油、オリーブ油、アボカド油、ホホバ油およびエンバク油などの、天然植物油脂または天然ワックスから成る、請求項16記載の調合方法。

【公表番号】特表2007−505838(P2007−505838A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526495(P2006−526495)
【出願日】平成16年9月21日(2004.9.21)
【国際出願番号】PCT/CA2004/001659
【国際公開番号】WO2005/027867
【国際公開日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(506067707)オリジン バイオメッド インク (2)
【Fターム(参考)】