説明

ポリマーブッシング洗浄装置

【課題】洗浄水を噴射することでポリマーブッシングを洗浄する洗浄装置において、十分な洗浄力が得られると共に、ポリマーブッシングが破損しにくいポリマーブッシング洗浄装置を提供すること。
【解決手段】洗浄水WをポリマーブッシングBの外面に向けて噴射可能な噴射ノズル2と、噴射ノズル2に連結され洗浄水Wを噴射ノズル2に配給する配水管3と、を備えたポリマーブッシング洗浄装置1であって、噴射ノズル2及び配水管3は、絶縁材料を主体として形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発電所、変電所などで用いられるポリマーブッシング(樹脂碍子)を洗浄するポリマーブッシング洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発電所、変電所などにおける電力設備には、絶縁のためにブッシング(碍子)が用いられている。ブッシングには、大別して、磁器からなる磁器ブッシングと樹脂からなるポリマーブッシングとがある。
磁器ブッシングは、従来から広く用いられているものである。ポリマーブッシングは、磁器ブッシングよりも耐汚損性が高く、軽量であるため、近年では使用が広まっている。
【0003】
磁器ブッシングの洗浄装置としては、例えば、噴射ノズルから洗浄水を噴射して碍子の表面に付着した汚れを除去する装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。磁器ブッシングの洗浄装置においては、噴射ノズル及びそれに連結された配水管は金属製であり、碍子と噴射ノズル及び配水管との間の絶縁性を確保するため、碍子と噴射ノズル及び配水管との距離を十分にあける必要がある。そして、碍子と噴射ノズルとの距離を十分にあけると、噴射された洗浄水が風により流されやすくなる。そのため、磁器ブッシングの洗浄装置では、洗浄水の噴射圧を十分に高くし、十分に高い噴射圧で噴射された洗浄水を用いて碍子の洗浄を行っている。
【0004】
【特許文献1】特開2001−266683号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、ポリマーブッシングは、耐汚損性が高いため、洗浄を省略することを目的として用いられることが多い。また、ポリマーブッシングは、磁器ブッシングと比べ、強度が低いため、特許文献1に記載の洗浄装置のような、十分に高い噴射圧で噴射された洗浄水で洗浄を行う洗浄装置を用いて洗浄を行うと破損しやすい。
【0006】
従って、海岸付近の電力設備などに用いられる碍子のように、塩害などによる汚損が避けられず、碍子の洗浄が必要とされる場合には、ポリマーブッシングを用いずに、強度の高い磁器ブッシングが用いられている。
このような事情から、洗浄水を噴射することでポリマーブッシングを洗浄する洗浄装置は開発されていなかった。
【0007】
従って、本発明は、洗浄水を噴射することでポリマーブッシングを洗浄する洗浄装置において、十分な洗浄力が得られると共に、ポリマーブッシングが破損しにくいポリマーブッシング洗浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1) 本発明は、洗浄水をポリマーブッシングの外面に向けて噴射可能な噴射ノズルと、該噴射ノズルに連結され洗浄水を該噴射ノズルに配給する配水管と、を備えたポリマーブッシング洗浄装置であって、前記噴射ノズル及び前記配水管は、絶縁材料を主体として形成されているポリマーブッシング洗浄装置である。
【0009】
(2) (1)の発明においては、乾燥用エアーをポリマーブッシングの外面に向けて噴射可能なエアー噴射ノズルを更に備えていることが好ましい。
【0010】
(3) (1)の発明においては、前記噴射ノズルは、乾燥用エアーをポリマーブッシングの外面に向けて噴射可能となっていることが好ましい。
【0011】
(4) (2)又は(3)の発明においては、前記洗浄水の噴射圧を発生させるコンプレッサーと、前記乾燥用エアーの噴射圧を発生させるコンプレッサーと、を更に備えていることが好ましい。
【0012】
(5) (2)又は(3)の発明においては、前記洗浄水の噴射圧及び前記乾燥用エアーの噴射圧を発生させるコンプレッサーを更に備えていることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明のポリマーブッシング洗浄装置によれば、洗浄水を噴射することでポリマーブッシングを洗浄する洗浄装置において、十分な洗浄力が得られると共に、ポリマーブッシングが破損しにくい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明のポリマーブッシング洗浄装置(以下単に「洗浄装置」ともいう)について、その好ましい実施形態に基づき、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1実施形態の洗浄装置の概要を示す斜視図である。図2は、図1に示す洗浄装置における配水及び配気構造を示す模式図である。図3は、本発明の第2実施形態の洗浄装置における配水及び配気構造を示す模式図(図2対応図)である。
【0015】
まず、第1実施形態の洗浄装置1について説明する。第1実施形態の洗浄装置1は、図1及び図2に示すように、洗浄水Wをポリマーブッシング(樹脂碍管)Bの外面に向けて噴射可能な噴射ノズル2と、噴射ノズル2に連結され、洗浄水Wを噴射ノズル2に配給する配水管3とを備えている。
【0016】
第1実施形態の洗浄装置1は、ポリマーブッシングBを洗浄する装置である。ポリマーブッシングBは、耐汚損性が高いという利点がある一方で、高い噴射圧で噴射された洗浄水によって洗浄する洗浄装置では破損しやすいため、洗浄が不要な環境で用いられるのが一般的であった。
【0017】
第1実施形態の洗浄装置1は、海岸付近の電力設備などのように塩害などによる汚損が避けられない環境下においてポリマーブッシングBを用いた場合に、破損しやすいポリマーブッシングBを破損させることなく、洗浄することを目的として使用される。
【0018】
ポリマーブッシングBは樹脂(ポリマー)から形成された碍管(ブッシング)である。ポリマーブッシングを形成する樹脂は、制限されないが、例えばFRPが挙げられる。第1実施形態の洗浄装置1が洗浄対象とするポリマーブッシングBは、図1に示すように、多数の皿(傘)B1,B1…が重なったような略円柱形状の全体形状を有しており、垂直に起立している。略円柱形状のポリマーブッシングにおける高さ(長さ)は、例えば0.3〜8mであり、その直径は、例えば100〜800mmである。
【0019】
第1実施形態の洗浄装置1は、図1及び図2に示すように、噴射ノズル2、配水管3、台座4、貯水槽5、給水給気部6及びコンプレッサー7を備えている。
噴射ノズル2は、洗浄水WをポリマーブッシングBの外面に向けて噴射するノズルである。噴射ノズル2は、乾燥用エアーとしての空気EをポリマーブッシングBの外面に向けて噴射可能となっている(詳細は後述)。
【0020】
配水管3は、噴射ノズル2の基部に連結されており、洗浄水Wを噴射ノズル2に配給する。配水管3は、空気Eを乾燥用エアーとして噴射ノズル2に配給することもできる。
噴射ノズル2及び配水管3は、絶縁材料を主体として形成されている。「絶縁材料を主体として形成されている」とは、絶縁材料のみから形成されている場合の他、本発明の効果を阻害しない範囲で非絶縁材料が含まれている場合も含むことを意味する。絶縁材料としては、例えばFRP(繊維強化プラスチック)が挙げられる。
【0021】
台座4は、ポリマーブッシングBを回転中心として往復回転運動可能となっている。台座4を回転させる動力源としては、例えばモーターが用いられる。
配水管3は、台座4の上部から垂直に起立しており、台座4に180°間隔をおいて2個設けられている。配水管3は、その下端と上端との間で複数本に分岐しており(図1には、4本に分岐した形態を示す)、その分岐した部分31の各先端にそれぞれ噴射ノズル2が連結されている。
【0022】
貯水槽5は、洗浄水Wが貯留されている槽である。貯水槽5の内部における洗浄水Wの上方の空間に存在する空気Eは、後述するように乾燥用エアーとして用いられる。
洗浄水Wは、絶縁性が要求されるため、純水が好ましく用いられる。
【0023】
給水給気部6は、貯水槽5に貯留されている洗浄水Wを、配水管3に給水する部位である。また、給水給気部6は、貯水槽5の内部の空気Eも配水管3に供給する。給水給気部6は、金属管、樹脂管などからなる。後述するように、給水給気部6のうち台座4に連結されている基台連結管61の一部又は全部は、台座4の回転に従って引きずられるため、柔軟性の高いエラストマー材料から形成されている。
【0024】
貯水槽5の上部にはコンプレッサー連結管71が設けられており、コンプレッサー連結管71を介してコンプレッサー7と貯水槽5の上部とが連結されている。
コンプレッサー7は、貯水槽5の内部を加圧し、噴射ノズル2における洗浄水Wの噴射圧を発生させるものである。コンプレッサー7は、貯水槽5の内部を加圧することにより、貯水槽5に貯留されている洗浄水Wを、給水給気部6、配水管3等を介して噴射ノズル2から噴射させる。コンプレッサー7は、乾燥用エアーとして作用する空気Eの噴射圧を発生させることもできる。
【0025】
給水給気部6は、基台連結管61、槽下部連結管62、槽上部連結管63及び切り替え弁64を備えている。
基台連結管61は、台座4に連結されている管であり、台座4を介して配水管3の下部に連通している。
槽下部連結管62は、貯水槽5の下部(詳細には底部)に連結されている管である。槽下部連結管62を介して、貯水槽5に貯留されている洗浄水Wが排水される。
【0026】
槽上部連結管63は、貯水槽5の上部(詳細には側壁の上部)に連結されている管である。槽上部連結管63を介して、貯水槽5の上部に存在する空気E(洗浄水Wの上方に存在する空気E)が排気される。槽上部連結管63は、貯水槽5の側壁において、貯水槽5に貯留されている洗浄水Wよりも上方に位置している。そのため、槽上部連結管63を介して、貯水槽5に貯留されている洗浄水Wが排水されることはない。
【0027】
切り替え弁64は、基台連結管61、槽下部連結管62及び槽上部連結管63を連結する弁である。切り替え弁64によれば、槽下部連結管62を介して排水された洗浄水Wを基台連結管61に向けて流出させる流れと、槽上部連結管63を介して排気された空気Eを基台連結管61に向けて流出させる流れとを切り替えることができる。
【0028】
台座4は、所定の回転角度で往復回転運動を行う。この回転角度は、例えば90°や180°である。台座4が連続回転運動を行わず、往復回転運動を行う理由は、仮に連続回転運動を行うと基台連結管61の取り回しができないからである。往復回転運動であれば、基台連結管61が十分な長さを有し、好ましくは柔軟性を有していれば、基台連結管61の取り回しが可能である。
【0029】
台座4及び/又は配水管3は、上下動自在となっている。台座4及び/又は配水管3が上下動することにより、噴射ノズル2の位置を上下動させることができ、ポリマーブッシングBの洗浄位置を上下方向に変更することができる。
【0030】
噴射ノズル2とポリマーブッシングBとの距離(最短距離)は、例えば0.4〜5.5mである。噴射ノズル2からの洗浄水Wの噴射速度は、例えば3〜17m/sである。噴射ノズル2からの洗浄水Wの噴射圧は、例えば0.1〜0.5MPaである。
【0031】
第1実施形態の洗浄装置1は、例えば以下のように使用される。
噴射ノズル2から洗浄水Wを噴射させる場合には、切り替え弁64は、洗浄水Wが槽下部連結管62から基台連結管61に向けて流出するように設定される。この状態でコンプレッサー7が稼働すると、貯水槽5の内部が加圧され、延いては洗浄水Wが加圧される。そのため、加圧された洗浄水Wは、槽下部連結管62、基台連結管61、配水管3等を介して噴射ノズル2から噴射される。噴射された洗浄水WによりポリマーブッシングBの外面に付着した汚損物が除去され、洗浄される。
【0032】
ポリマーブッシングBは撥水性が強いため、ポリマーブッシングBの外面に付着した洗浄水Wが水玉となり、ポリマーブッシングBの外面に付着したままとなる傾向がある。このようなポリマーブッシングBの外面に付着したままの洗浄水Wを除去するために、ポリマーブッシングBが洗浄された後、噴射ノズル2から乾燥用エアーとしての空気Eが噴射される。
【0033】
具体的には、切り替え弁64は、貯水槽5の内部の空気Eが槽上部連結管63から基台連結管61に向けて流出するように設定される(切り替えられる)。この状態下でコンプレッサー7が稼働すると、貯水槽5の内部が加圧され、延いては空気Eが加圧される。そのため、加圧された空気Eは、槽上部連結管63、基台連結管61、配水管3等を介して噴射ノズル2から噴射される。乾燥用エアーとして噴射された空気EによりポリマーブッシングBの外面に付着した洗浄水Wが除去される。
【0034】
尚、図1においては説明の便宜上、一方の配水管3から洗浄水Wが噴射され、他方の配水管3から乾燥用エアーとしての空気Eが噴射されている状態が図示されているが、これに制限されず、2個の配水管3から洗浄水Wが同時に噴射されてもよく、あるいは2個の配水管3から乾燥用エアーとしての空気Eが同時に噴射されてもよい。
【0035】
台座4は、前述したようにポリマーブッシングBを回転中心として往復回転運動を行っている。また、台座4及び/又は配水管3は、上下動自在となっている。そのため、噴射ノズル2は、ポリマーブッシングBにおける様々な位置に対して洗浄水Wの噴射を行うことができると共に、乾燥用エアーとしての空気Eの噴射を行うことができる。
【0036】
第1実施形態の洗浄装置1によれば、噴射ノズル2及び配水管3が絶縁材料を主体として形成されているため、ポリマーブッシングBと噴射ノズル2及び配水管3との間隔を狭く設定することができる。そのため、噴射ノズル2からの洗浄水Wの噴射圧を低く設定することができ、その結果、洗浄水Wを噴射することでポリマーブッシングBを洗浄する洗浄装置1において、十分な洗浄力が得られると共に、ポリマーブッシングBが破損しにくい。
【0037】
しかも、ポリマーブッシングBと噴射ノズル2との間隔を狭く設定することができるため、噴射された洗浄水Wが風により流されにくい。
また、噴射ノズル2における洗浄水Wの噴射圧を発生させるコンプレッサー7として、容量の小さいものを用いることができ、洗浄装置1の小型化及び低コスト化を図ることができる。
【0038】
洗浄を省略することを目的として、ポリマーブッシングBを、汚損しやすい電力設備などで用いる場合には、極めて高い耐汚損性が要求されるが、第1実施形態の洗浄装置1によれば、ポリマーブッシングBを容易に洗浄することができるため、過度に耐汚損性の高いポリマーブッシングBを用いる必要がない。
【0039】
また、ポリマーブッシングBは撥水性が高いため、ポリマーブッシングBの外面に付着した洗浄水Wは、水玉となり、ポリマーブッシングBの外面に付着したままとなりやすい。ポリマーブッシングBの外面に洗浄水Wが付着したままとなっていると、その洗浄水Wに、ポリマーブッシングBの外面に付着していた汚損物が取り込まれ、洗浄水Wが蒸発した後に、汚損物がポリマーブッシングBの外面に残存しやすい。
【0040】
しかしながら、第1実施形態の洗浄装置においては、噴射ノズル2は、乾燥用エアーとしての空気EをポリマーブッシングBの外面に向けて噴射可能となっているため、ポリマーブッシングBの外面に付着したままの洗浄水Wを乾燥用エアーとしての空気Eにより容易に除去することができる。しかも、噴射ノズル2とは別に乾燥用エアーとしての空気Eを噴射するためのノズルを設けていないため、洗浄装置1の小型化及び低コスト化を図ることができる。
【0041】
また、噴射ノズル2における洗浄水Wの噴射圧を発生させるコンプレッサー7が、乾燥用エアーとしての空気Eの噴射圧を発生させることもできるため、洗浄装置1の小型化及び低コスト化を図ることができる。
【0042】
次に、本発明のポリマーブッシング洗浄装置の第2実施形態について説明する。第2実施形態については、主として、第1実施形態とは異なる点を説明する。第1実施形態と同様の構成について同じ符号を付し、説明を省略する。第2実施形態について特に説明しない点については、第1実施形態についての説明が適宜適用される。
【0043】
第2実施形態の洗浄装置1’は、第1実施形態の洗浄装置1に比して、図3に示すように、洗浄水Wの噴射圧を発生させるコンプレッサー7とは別に、乾燥用エアーとしての空気Eの噴射圧を発生させるコンプレッサー72を備えている点が主として異なる。また、切り替え弁64と貯水槽5の側壁の上部とを連結する槽上部連結管63に替えて、切り替え弁64とコンプレッサー72とを直接連結するコンプレッサー連結管65を備えている。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0044】
第2実施形態の洗浄装置1’においては、噴射ノズル2から洗浄水Wを噴射させる場合にはコンプレッサー7を稼働させ、一方、噴射ノズル2から乾燥用エアーとしての空気Eを噴射させる場合にはコンプレッサー72を駆動させる。
【0045】
具体的には、噴射ノズル2から洗浄水Wを噴射させる場合には、第1実施形態と同様に、切り替え弁64は、洗浄水Wが槽下部連結管62から基台連結管61に向けて流出するように設定される。この状態でコンプレッサー7が稼働すると、貯水槽5の内部が加圧され、延いては洗浄水Wが加圧される。そのため、加圧された洗浄水Wは、槽下部連結管62、基台連結管61、配水管3等を介して噴射ノズル2から噴射される。噴射された洗浄水WによりポリマーブッシングBの外面に付着した汚損物が除去され、洗浄される。
【0046】
一方、噴射ノズル2から乾燥用エアーとしての空気Eを噴射させる場合には、切り替え弁64は、空気Eがコンプレッサー連結管65から基台連結管61に向けて流出するように設定される(切り替えられる)。この状態下でコンプレッサー72が稼働すると、コンプレッサー72によって加圧された空気Eは、コンプレッサー連結管65、基台連結管61、配水管3等を介して噴射ノズル2から噴射される。噴射された空気(乾燥用エアー)EによりポリマーブッシングBの外面に付着した洗浄水Wが除去される。
【0047】
第2実施形態の洗浄装置1’によれば、第1実施形態の洗浄装置1と同様の効果が奏される。
【0048】
本発明のポリマーブッシング洗浄装置は、前述した実施形態に制限されることなく、適宜変更が可能である。例えば、乾燥用エアーをポリマーブッシングの外面に向けて噴射可能なエアー噴射ノズルが、噴射ノズル2とは別に設けられていてもよい。その場合には、例えば、切り替え弁64を用いずに、エアー噴射ノズルをコンプレッサー72に直接連結すると共に、貯水槽5を介して噴射ノズル2をコンプレッサー7と連結すればよい。
【0049】
台座4は、洗浄水Wが配給される構造を工夫することにより、連続回転運動を行う構造とすることができる。
噴射ノズル2がポリマーブッシングBの周方向及び高さ方向に密に設けられていれば、台座は回転しなくてもよく、また台座4及び/又は配水管3は上下動自在となっていなくてもよい。
ポリマーブッシングBの形状、延びる方向などは、特に制限されない。同様に、噴射ノズル2の個数及び位置、配水管3の個数及び位置なども、特に制限されず、ポリマーブッシングBの形状などに応じて適宜設定される。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の第1実施形態のポリマーブッシング洗浄装置の概要を示す斜視図である。
【図2】図1に示すポリマーブッシング洗浄装置における配水及び配気構造を示す模式図である。
【図3】本発明の第2実施形態のポリマーブッシング洗浄装置における配水及び配気構造を示す模式図(図2対応図)である。
【符号の説明】
【0051】
1 ポリマーブッシング洗浄装置
2 噴射ノズル
3 配水管
4 台座
5 貯水槽
6 給水給気部
61 基台連結管
62 槽下部連結管
63 槽上部連結管
64 切り替え弁
7,72 コンプレッサー
B ポリマーブッシング
E 乾燥用エアー(空気)
W 洗浄水

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄水をポリマーブッシングの外面に向けて噴射可能な噴射ノズルと、該噴射ノズルに連結され洗浄水を該噴射ノズルに配給する配水管と、を備えたポリマーブッシング洗浄装置であって、
前記噴射ノズル及び前記配水管は、絶縁材料を主体として形成されているポリマーブッシング洗浄装置。
【請求項2】
乾燥用エアーをポリマーブッシングの外面に向けて噴射可能なエアー噴射ノズルを更に備えた請求項1に記載のポリマーブッシング洗浄装置。
【請求項3】
前記噴射ノズルは、乾燥用エアーをポリマーブッシングの外面に向けて噴射可能となっている請求項1に記載のポリマーブッシング洗浄装置。
【請求項4】
前記洗浄水の噴射圧を発生させるコンプレッサーと、前記乾燥用エアーの噴射圧を発生させるコンプレッサーと、を更に備えた請求項2又は3に記載のポリマーブッシング洗浄装置。
【請求項5】
前記洗浄水の噴射圧及び前記乾燥用エアーの噴射圧を発生させるコンプレッサーを更に備えた請求項2又は3に記載のポリマーブッシング洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−129857(P2009−129857A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−306546(P2007−306546)
【出願日】平成19年11月27日(2007.11.27)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】