説明

マルチホーム警報装置

【課題】 不審者に対する防犯と家屋内の火事による防災と地震による防災と天候の急変による降雨対策と家屋内で病人・老人の緊急通報等に対して、従来別々に機器・装置を設け対応しているが、これらのすべてを別々に設けると複雑で高価格になる。
【解決手段】 本案はこれら各機器からの信号を制御・出力変換・警報発生する装置で、屋外から扉・窓に異常接近又は侵入する不審者を二重に検知する防犯機器と屋内の居住する部屋に設置する火災検知器と気象庁からの緊急地震速報受信器と降雨検知器と病人・老人からの緊急スイツチ等の各機器信号をI台のコントローラーで制御・分離して音声信号に変換して、不審者に対する威嚇警報を発生する屋外警報器と、屋内の居住する部屋には高音量のブザー音で喚起後に各機器毎の音声を通報する屋内警報器で構成する警報装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は家屋に接近又は家屋内に侵入する不審者用の防犯検知器と、家屋内で火事を検知する火災検知器と、地震予知を知らせる緊急地震速報受信器と、降雨を知らせる雨検知器と、家屋住人による緊急用スイツチ等の信号を別設置の受信器で各信号毎に音声通報に変換して屋外の警報器により不審者に対しては威嚇警報を、屋内の警報器により家屋住人に各信号毎の警報を通報させる警報装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の防犯と防災には、市販されている各種の防犯警報器・火災警報器・地震緊急速報受信器等が有り防犯と防災対策として使用している。
降雨情報と地震情報は、一搬的には、テレビ・ラジオ等の放送による。
【0003】
特に防犯・火災・緊急通報等で、安全対策として警備会社と契約で有料により、屋内に各種機器を取付け、異常発生時にはこれらの機器からの通報により警備会社の警備員が対応するサービスがある。
【0004】
個人で利用出来る防犯警報装置として、警報方法を在宅・外出時に分離し、不審者・在宅住民・周囲住民のそれぞれに通報出来る考案(特許文献1 参照。)がある。
【0005】
個人毎の降雨検知としては、降雨開始時を素早く検知し、警報音で洗濯物・布団及び天日乾燥物を雨に濡らす事なく通報出来る考案(特許文献2 参照。)がある。
【特許文献1】 公開特許公報 特開2007−241965
【特許文献2】 公開特許公報 特開2008−3069
【発明の開示】

【発明が解決しょうとする課題】
【0006】
従来、個人で使用する市販の防犯警報装置・火災警報装置・インターネツト利用の緊急地震速報警報装置等がある。安全・安心の為これらの装置を全てを設けると多数の機器・取付場所が必要であり、又装置毎の操作の煩わしさと警報音の判別も困難である。更に使用頻度が少ないにも関わらず種類が多く高価格なワイヤレス方式の使用が多い。
【0007】
本発明は、使用頻度の少ない上記警報装置と使用頻度の多い日常の降雨通報と身動きの困難な病人又は老人からの通報等を組合せた多用途装置として使用効率向上を高め、上記各装置の機器からの信号を制御・出力変換・警報を統一して簡素化したコントローラーによる有線方式により、簡単配線で外来雑音の影響が少なく低価格な方式を提供する。
【0008】
従来防犯警報装置は、主として室内の側壁に取付けたコントローラーで在宅・外出・夜間・停止等の切換を手動操作又は一部リモコン操作で行っているが、手動操作では誤操作と切換忘れがあり、リモコン操作は電池切れおよび紛失等で家屋の入室が困難な事がある。
【0009】
本発明は、防犯装置用として玄関操作器を設け、別設置のコントローラーと組合せて、外出時および帰宅時に便利な玄関操作器のパネル面で簡単なスイツチ操作とランプ表示およびブザー警告音で、在宅時・外出時・帰宅時で誤操作と誤警報を防止させ、簡単に操作出来る方式を提供する。
【0010】
従来、夜間の防犯用として玄関の天井等に照明灯を連続点灯させると無駄な電力が多く且つ昼夜のスイツチの切換が煩わしい。
又外出中に不審者が屋内侵入時には、帰宅後に不審者と鉢合わせになる危険性がある。
【0011】
本発明は、赤外線検知器付警報器(玄関用)により警報ランプを玄関照明とし、異常警報発生時には異常表示ランプとブザーを連続動作させ不審者を認知する方式を提供する。
【0012】
従来、火災警報器以外の外部警報器を動作させるには、外部出力付火災警報器を必要とするが種類も少なく高価格である。
【0013】
本発明は、種類も多く安価な一搬火災警報器を用いて、この警報器に付加回路を接続させる事で外部出力付火災検知器とする方式を提供する。
【0014】
従来の防犯・防災・その他の機器毎の警報音発生には多種類の警報器が必要で且つ全屋内および夜間の睡眠中時でも警報を伝達させる事は困難である。
【0015】
本発明は、コントローラーからの信号で複数の居室に設置した一種類の屋内警報器により、高音量のブザー音と各機器毎に内容の判別可能な音声で通報させる方式を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
家屋住民の防犯、防災、その他安全・安心出来るマルチホーム警報装置を下記とする。
装置の入力としては、家屋周囲の扉・窓への接近者を検知する赤外線検知器付警報器および侵入者を検知する扉・窓に取付けた磁気スイツチによる防犯信号と、屋内に設置された火災検知器による火災信号と、気象庁からの緊急地震速報受信器による地震信号と、降雨を検知する雨検知器による雨信号と、手動スイツチ又は外部出力による緊急信号を屋内に設置したコントローラーと接続する。
防犯信号は、在宅時の特定時間帯の不審者信号と外出時の訪問者および不審者信号と分離して屋外用音声メモリによる在宅時および外出時の音声出力とブザー出力に変換して、屋外の複数警報器で訪問者および不審者に通報させる。
前記の防犯信号・火災信号・地震信号・雨信号・緊急信号は屋内用音声メモリにより各信号毎の音声出力に変換して、複数の屋内警報器でブザー喚起音後に音声を通報させる。
【0017】
前記の防犯信号に関して、コントローラーおよび複数の操作スイツチ・ランプ・ブザーを有する玄関操作器を設けて下記の方法で誤操作と誤警報防止をおこなう。
1)外出時に扉・窓の開状態を知らずに外出切換スイツチを外出側へ切換時には、窓を閉じるまで窓開ランプとブザー音の点滅させ窓開を知らせる。
2)上記の全ての窓閉時にランプとブザーを停止させた後の一定時間内では窓開を繰返しても防犯信号を停止させる。(全ての窓閉直後の再窓開で発生する誤信号を防止のため)
3)外出時と帰宅時の玄関扉開時には一定時間ブザー音発生と防犯信号停止をさせる。
4)帰宅時の玄関扉開で一定時間発生するブザー音を外出切換スイツチ在宅切換で途中停止させて切換を認識をさせる。
5)任意の防犯信号の停止を警報断点滅ランプ付きスイツチ切換で警報断を認識させる。
【0018】
玄関上部に設けた赤外線検知器付警報器の警報ランプを、夜間と外出および帰宅時の出入りで上記検知器に接近毎に玄関照明として一定時間自動点灯させて、低電力化と点灯・消灯時のスイツチ操作を不用とさせる。
外出中の異常警報発生時には、赤色ランプとブザーを帰宅後の外出切換スイツチ在宅切換まで連続して点滅させ、不審者による異常通報をする。
【0019】
外部出力無の一搬火災警報器から外部の火災信号を取出す手段として、火災警報器に付加回路を設けて連続又は断続警報ブザー音信号が一定時間以上継続した場合に火災検知器の外部信号が取出せる火災検知器とする。
【0020】
屋内警報器の電源切換とブザー喚起音後の音声を発生させる手段として、コントローラーから正電圧と音声を重ねた信号を受け、正電圧信号で屋内警報器の電源を接続させて回路を動作させ、同時に一定時間に睡眠時でも喚起させる高音量ブザーを動作後に音声信号をスピーカーにより通報させ、その後の正電圧信号停止で屋内警報器の電源断とする。
【発明の効果】
【0021】
不審者による防犯通報・屋内の火災通報・高震度の緊急地震通報・降雨開始通報・異常時の緊急通報等のいずれかを、複数の屋内警報器で全住民に伝達出来る。
【0022】
防犯通報は、夜間と外出中の特定時間帯に家屋周囲の扉・窓に異常接近する不審者と扉・窓からの侵入者に対し、屋内の住人には二重の防犯対策で安全・安心度を高め、不審者と侵入者に対しては屋内外の威嚇警報で退去をうながす事が出来る。
【0023】
火災通報と地震通報は、屋内の全員に同時通報され、早期検知で被害を少なく出来る。
【0024】
洗濯物等の天日乾燥中に降雨があると、降雨開始時に各部屋から繰返し音声警告で早期対応が可能で且つ夜間の就寝時の音声は停止させ、ランプでは昼夜の降雨状態がわかる。
【0025】
屋内で身動きの困難な病人・老人は異常発生時に手元スイツチで、家屋の住民に緊急通報が出来る。
【0026】
各居室に設置した複数の警報器で高音量のブザー音により睡眠中でも喚起後に、音声通報により情報を見逃す事が少ない。
【0027】
赤外線検知器付警報器(玄関用)は、警報ランプが夜間と外出/帰宅時に自動点灯する玄関灯となり、外出から帰宅時にはランプとブザー音の通報で不審者との鉢合せを防ぐ。
【0028】
防犯用として、外出/帰宅切換と任意時の警報解除および外出時の家屋の扉・窓閉め忘れの警告表示・操作を玄関扉近くの玄関操作器で出来るので誤警報を少くなく出来る。
【0029】
本装置を安価な一搬用火災警報器(外部出力無)を、種類が少なく高価格な特定火災警報器(外部出力有)と同等な外部出力有に変換出来る。
【発明の実施するための最良の形態】
【0030】
本発明につき接続図、動作説明図、タイミングチャート図、実施例に基ずいて説明する。
【0031】
図1にマルチホーム警報装置のコントローラー1の内部と外部機器との接続図を示す。
防犯用として家屋に接近する不審者には、音声式検知警報器10と複数のブザー式検知警報器20からの検知入力を接近者判定回路2により外部雑音を除去した防犯信号と、家屋の窓から侵入した不審者による複数の窓磁気スイツチ50の防犯信号として防犯制御回路4に入力する。防犯信号は、防犯制御回路4と玄関操作器9とタイマー回路3により制御され、防犯信号A(在宅時の不審者信号)・防犯信号B(外出時の訪問者信号)・防犯信号C(外出時の不審者による異常信号)・防犯信号D(A+C)に分離する。
防犯信号A・B・Cは、ブザー式検知警報器制御回路5と音声式検知警報器制御回路6と屋外用音声メモリ7Aに入力する。5から20には警報信号を6から10にはランプ照明信号と異常警報信号を7Aには音声信号を電送する。又防犯信号Cは、異常警報出力端子81に異常出力を電送し、防犯信号Dは、屋内音声メモリ7Bに入力する。
その他、雨検知器30の検知信号を雨制御回路8により降雨開始時の雨信号と複数の火災検知器40・緊急地震速報受信器60・緊急通報器70の各信号を7Bに入力する。
屋内音声メモリ7Bから複数の屋内警報器80に音声信号を電送する。
【0032】
家屋に接近および屋内侵入による防犯信号は、玄関操作器9からの制御信号により防犯制御回路4に入力して防犯信号A・B・C・Dを選出する。
更にこの防犯信号を用いて屋内外の警報器に出力する信号を取り出す。
これら基本動作の説明を(0033)〜(0039)と図2および図3により示す。
【0033】
在宅中(外出切換スイツチ9aA設定)の防犯信号A
[ 夜間に不審者が屋外から扉・窓に接近毎に防犯信号Aで発生する断続警報 ]
音声式検知警報器10およびブザー式検知警報器20(特開2007−241965に記載した検知警報器と同等な筐体の外観構造と機能および赤外線検知器とランプ・ブザー・スピーカーと本発明の制御回路を内蔵)の赤外線検知器11および21による防犯信号は、接近者判定回路2(特開2007−241965に記載した外部雑音を除去した不審者と判定された時のみ出力する異常者判定回路と同等な回路)出力をタイマー回路3により毎日の設定時間帯のみ、ワンショツト回路4dによりパルス幅t1(数秒間)の防犯信号Aを取り出す。 ワンショツト回路:ワンショツト形マルチバイブレータ
(AND回路4a・4bは制御信号用の回路)
【0034】
外出中(外出切換スイツチ9aB設定)の防犯信号B
[ 訪問者(不審者含)が屋外から扉・窓に接近した時の退去警告 ]
赤外線検知器11および21による防犯信号による接近者判定回路2の出力と9aのB設定でAND回路4cを動作させ、遅延ワンショツト回路4eによりパルス幅t2(数十秒間)信号をAND回路4rで防犯信号Bを取り出す。
(防犯信号C発生時、NOT回路4qと4e出力で4rにより防犯信号Bを停止)
【0035】
外出中(外出切換スイツチ9aB設定)の防犯信号C1
[ 防犯信号Bの退去警告を無視して扉・窓に接近を継続した時に発生する異常警報 ]
AND回路4c出力で遅延ワンショツト回路4fによりパルス幅t3(t2+数十秒間)を取り出す。4fのt3からNOT回路4gのt2を差し引いた不審者判定時間(数十秒間)に2からの信号が発生した時には、AND回路4hに出力が発生してワンショツト回路4iによりパルス幅t4(数分間)の防犯信号C1が取り出せる。
図3(1)には、訪問者から不審者を判別する信号伝達をタイミングチャート図に示す。
【0036】
外出中(外出切換スイツチ9aB設定)の防犯信号C2
[ 不審者が扉・窓を開き、屋内に侵入した時に発生する異常警報 ]
窓が閉時(窓磁気スイツチ50出力無し)には、AND回路4mの出力は発生しない。窓開時に9aをA接定からB設定に切換えると、玄関操作器9のAND回路9qを動作させ窓開ランプ9dとブザー9gを点滅させるが、AND回路4kは動作しない。
窓閉にすると、9dと9qは停止するが4kの出力により遅延回路41が動作して一定時間t5(数十秒間)後までワンショツト回路4nを動作させる事が出来ないので、t5の間は窓開閉(50のONとOFF)を繰返しても防犯信号C2は発生しない。
詳しい信号伝達は、図3(2)の外出時の住民による参照。
外出中に不審者が窓開にすると、遅延回路41は出力が窓開からt5まで継続されるので、50と41出力で4nによりパルス幅t6(数分間)の防犯信号C2を取り出せる。
防犯信号C1とC2の出力は、OR回路4pにより防犯信号Cとして出力する。
詳しい信号伝達は、図3(2)の外出中の不審者による参照。
【0037】
ブザー式検知警報器20の出力は下記による。
防犯信号A・B・Cをブザー式検知警報器制御回路5に入力して点滅回路5aとOR回路5bにより、ランプ・ブザー回路22を動作させて、20のランプとブザーで防犯信号Aでは断続警報・防犯信号Bでは連続警報・防犯信号Cでは点滅警報をさせる。
【0038】
音声式検知警報器10の出力は下記による。
(1)玄関照明用警報ランプ表示
赤外線検知器11と21の信号とタイマー回路3の信号と玄関操作器9内の外出切換スイツチ9aB設定の信号を音声式検知警報制御回路6に入力して、11又は21の信号でワンショツト回路6aの出力を在宅時の夜間か外出時に10のランプ回路13に入力して警報ランプを約一分間ランプ点灯させる。(OR回路6bとAND回路6cは、制御回路)
(2)異常警報時のランプ・ブザーの点滅警報
9aがB設定時に防犯信号CがあるとF/F回路6d出力により、異常警報ランプ・ブザー回路14で点滅出力を発生させて10の赤ランプとブザーの点滅警報を保持させる。外出から帰宅時に9aをA設定で6dをリセツトさせランプとブザー警報を停止させる。
(3)スピーカーによる音声通報
防犯信号A・B・C信号を屋外用音声メモリ7Aに入力して、音声信号に変換してスピーカー回路12を動作させて、防犯信号Aで在宅時の不審者警報音・防犯信号Bで外出中の訪問者警告音・防犯信号Cで外出中の不審者警報音をスピーカーで通報させる。
【0039】
防犯信号AとCの信号をOR回路4qにより統合して防犯信号Dとして屋内用音声メモリ7Bに入力して、音声信号に変換して屋内警報器80に電送する。
(屋外用音声メモリ7Aと屋内用音声メモリ7Bの詳細な説明は(0051)による。)
【0040】
防犯制御回路4からの防犯信号と玄関操作器9および玄関扉開閉の制御信号により、在宅夜間中・外出時・外出中・帰宅時の防犯切換の操作および表示の基本動作の説明を(0041)〜(0047)と図4および図5により示す。
【0041】
在宅時(9aA設定、9bA設定)の制御信号とランプ表示
昼間 タイマー回路3:出力なし 制御信号:なし 監視中ランプ9c:消灯
同上 :出力あり 同上 :あり 同上 :連続点滅
窓閉中 窓開ランプ9d:消灯 窓開中 窓開ランプ9d:連続点灯
【0042】
在宅時(9aA設定、9bB設定)の制御信号とランプ表示 (防犯警報 任意停止)
タイマー回路3:出力あり/なし 制御信号:なし 警報断ランプ9e:点滅点灯
【0043】
窓開時(9bA設定、50出力あり)に外出切換(9aをAからB設定)時の制御信号とランプ・ブザー表示 (窓閉時は9aAからB設定後(0044)へ)
制御信号:切換直後 なし (窓閉操作の数分後にあり)
窓開ランプ9d:点滅点灯 ブザー9g:点滅動作(切換直後から窓閉時までの時間)
【0044】
外出時(9aB設定、9bA設定)の玄関扉開時の制御信号とランプ・ブザー表示
玄関扉開時 (玄関磁気スイツチ9A動作)
制御信号:扉開直後なし 数分後あり 監視中ランプ:点滅点灯
窓開ランプ9d:消灯 ブザー9g:扉開時に数分間は連続動作(数分間)
【0045】
外出中(9aB設定、9bA設定)の制御信号とランプ表示
制御信号:あり 窓開ランプ9d:消灯 監視中ランプ:点滅点灯
【0046】
帰宅時(9aB設定、9bA設定)の玄関扉開時の制御信号とランプ・ブザー表示
玄関扉開時 (玄関磁気スイツチ9A動作)
制御信号:なし ブザー9g:数分間動作 監視中ランプ:点滅点灯
【0047】
屋内入室後(9aをBからAに切換時)の制御信号とランプ・ブザー表示
制御信号:なし ブザー9g:途中停止 監視中ランプ:消灯
詳しい信号の伝達は、図5のタイミングチャート図に示す。
【0048】
雨検知器30および雨回路8と火災検知器40と屋外用音声メモリ7Aおよび屋内用音声メモリ7Bの基本動作の説明を(0049)〜(0051)と図6〜図11により示す。
(緊急地震速報受信器60と緊急通報器70出力は、リレー又はスイツチ接点による。)
【0049】
雨検知器30(特開2008−3069に記載の雨検知器の検知方式と外観構造は同等)からの降雨開始時の一定雨量検知で動作する雨検知判別回路8aによる出力が継続する時間帯は、降雨が短時間では一定時間(t7)まで継続し、降雨の長時間では降雨が停止するまで可変時間(t8)に変化する。この間玄関操作器9の降雨中ランプ9fは、8aの出力で点灯される。降雨開始時の屋内警報器80の通報は、8a出力と昼間のみ動作するタイマ回路8bの出力でAND回路8cを動作させ、降雨開始時にワンショツト回路8dでパルス幅t9(数十秒間)出力で屋内用音声メモリ7Bに入力する雨信号による。
(8aは、特開2008−3069に記載した雨検知回路と同等特性を有する)
詳細な信号伝達は、図6の接続図と図7のタイミングチャート図により示す。
【0050】
火災検知器40は、一搬の火災警報器(出力無)40aに外部付加回路40bを取付けて構成する。図8に示す40a内の警報増幅器40cに接続された断続音ブザー40dから出力を取出し、40bの入力ダイオード40eに接続する。
40dが動作時間には、充電電流によりコンデンサー40h間には電圧が発生して、一定時間(t10)後にはN形MOSFET40iのGのカツトオフ電圧以上で40iのDから外部出力が取出せる。t10は、抵抗器40fの抵抗値R×40hの容量値Cで決定される。40dで瞬間的に発生する誤警報は、t10を適切な時間に設定して除去出来る。
カツトオフ電圧:40iの出力がOFFからONになる入力Gの電圧とする。
(この出力は、オープンコレクター付の火災警報器と同等の外部出力に相当する。)
詳細な信号伝達は、図8の接続図と図9のタイミングチャート図により示す。
【0051】
音声メモリ7は、図10に示す録音・再生回路7aとスイツチ回路7b(S1〜S5)と正電圧発生回路7cと直流電圧をカツトするコンデンサー7dで構成される。
7の端子m1〜m5からの外部信号は、7bにより7aの独立した5分割の音声メモリM1〜M5(あらかじめ外部マイクにより音声を記録)から選別した音声信号(7bの動作時間によりMの繰返し出力回数が変化する)を7aの端子fに出力する。
又音声出力fが動作中を示す信号が端子gに出力する。7aの端子fからコンデンサー7dで音声出力を端子gと接続した7cから直流電圧出力を重ねて7の出力pとする。
これらの詳細な信号伝達を図11のタイミングチャート図により示す。
(7aは、市販の音声メモリICを使用か又はマイクロコンピュターでも構成出来る。)
屋外用音声メモリ7Aと屋内音声メモリ7Bは、音声メモリ7を用いる。
7A m1:防犯信号A m2:防犯信号B m3:防犯信号C
7B m1:防犯信号D m2:雨信号 m3:火災信号
m4:地震信号 m5:緊急信号
【0052】
屋内警報器80の基本動作の説明を以下に示す。
屋内警報器80は、屋内音声メモリ7Bから音声信号と正電圧信号を重ねた信号を分離して動作させる。図12に示す回路の7Bからの正電圧信号をN形MOSFET80aのGに入力させて、SとD間を導通して電池80cを接続させ80の回路に電源を供給する。これによりコンデンサー80dと抵抗80e間に電圧が発生して、N形MOSFET80fのG電圧は電池電圧から低下してカツトオフ電圧となる一定時間(t11)までSとD間が導通してブザー80gを動作させる。t11は、80eの抵抗値R×80dの容量Cで決定される。
t11後に7Bからの音声信号がコンデンサー80hより音声増幅器80iに入力して、スピーカー80jより音声を通報する。
音声信号終了後に7Bからの信号の停止により、80aのG入力は零電圧となりSとD間を不導通させて電池電源を断とする。
図13には、屋内警報器80の詳細な信号伝達をタイミングチャート図により示す。
【実施例】
【0053】
図14は、マルチホーム警報装置の機器を屋内外に配置・接続した一例を示す。
【0054】
図15は、使用頻度の多い火災警報器と磁気スイツチおよび屋内警報器をセツトにして信号分配器に接続した一例を示す。
家屋住民の全ての居室には、音声通報が必要な屋内警報器80と火災予防条例で義務ずけられた火災検知器40と不審者から侵入されやすい窓に取り付けた窓磁気スイツチ50(窓が閉時に窓側磁石と接近させて、わずかの窓開時に導通させるように設定)を一組として信号分配器82間を接続する。信号分配器と接続ケーブルは、市販されている安価で簡単なテレホンパーツを用いて扉・窓の狭い隙間の配線で、コントローラー1と82間を直列又は並列接続が出来る。
屋内警報器(電池内蔵)は、居室の任意位置に設置して、側面の接続端子と信号分配器と接続し、側面の音量調整用ボリウムによりパネル正面のスピーカー音量を調整出来る。上部には警報開始時の喚起用として高音量ブザーを設ける。スピーカーからは、一例として防犯・火災・地震・降雨・緊急の音声(図に示す内容)を繰返し発生させる。
【0055】
図16は、玄関操作器は外出時および帰宅時に操作容易で表示が見易い玄関扉の内側に設置して、コントローラーと玄関扉の磁気スイツチとの接続およびコントローラーの外部と接続した一例を示す。
玄関操作器のパネル面で、1)電源表示ランプによる供給電源表示 2)外出/在宅切換スイツチと監視中ランプと窓開ランプおよび内蔵ブザーによる切換表示・誤操作時の表示および警告音 3)警報接/断を押しボタンスイツチのワンタツチ切換による(警報断時は警報断ランプ点滅表示) 4)降雨時は降雨中ランプ点灯表示(屋内で確認可能)。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明のマルチホーム警報装置の接続図
【図2】同防犯信号の動作説明図
【図3】同不審者による防犯信号C発生時のタイミングチャート図
【図4】同玄関操作器の動作説明図
【図5】同玄関操作器の在宅時と外出時の表示・警報・出力のタイミングチャート図
【図6】同降雨検知判別回路の接続図
【図7】同降雨検知判別回路によるタイミングチャート図
【図8】同火災検知器の接続図
【図9】同火災検知器のタイミングチャート図
【図10】同音声メモリの動作説明図
【図11】同音声メモリのタイミングチャート図
【図12】同屋内警報器の接続図
【図13】同屋内警報器のタイミングチャート図
【図14】同マルチホーム警報装置の屋内外機器の配置の一例
【図15】同屋内警報器・火災検知器・窓検知器による接続の一例と動作説明
【図16】同玄関操作器の操作・表示・警報と他機器間の接続
【符号の説明】
【0057】
1・コントローラー 2・接近者判定回路 3・タイマー回路
4・防犯制御回路
4a・AND回路 4b・AND回路 4c・AND回路
4d・ワンショツト回路 4e・遅延ワンショツト回路 4f・遅延ワンショツト回路
4g・NOT回路 4h・AND回路 4i・ワンショツト回路
4j・NOT回路 4k・AND回路 4l・遅延回路
4m・AND回路 4n・ワンショツト回路 4p・OR回路
4q・NOT回路 4r・AND回路 4s・OR回路
ワンショツト回路:ワンショツト形マルチバイブレータ
5・ブザー式検知警報器制御回路
5a・点滅回路 5b・OR回路
6・音声式検知警報器制御回路
6a・ワンショツト回路 6b・OR回路 6c・AND回路
6d・F/F回路
7・音声メモリ
7A・屋外用音声メモリ 7B・屋内用音声メモリ
7a・録音・再生回路 7b・スイツチ回路(S1,S2,S3、S4,S5)
7c・正電圧発生回路 7d・コンデンサー
8・雨制御回路
8a・雨検知判別回路 8b・タイマー回路 8c・AND回路
8d・ワンショツト回路
9・玄関操作器
9a・外出切換スイツチ 9b・警報切換スイツチ 9c・監視中ランプ
9d・窓開ランプ 9e・警報断ランプ 9f・降雨ランプ
9g・ブザー 9h・ワンショツト回路 9i・NOT回路
9j・AND回路 9k・AND回路 9l・OR回路
9m・点滅回路 9n・AND回路 9p・ANp回路
9q・AND回路 9r・OR回路 9A・玄関磁気スイツチ
10・音声式検知警報器(赤外線検知器付警報器のうちスピーカー音声通報用)
11・赤外線検知器 12・スピーカー回路 13・ランプ回路
14・異常警報ランプ・ブザー回路
20・ブザー式検知警報器(赤外線検知器付警報器のうちブザー音通報用)
21・赤外線検知器 22・ランプ・ブザー回路
30・雨検知器
40・火災検知器
40a・火災警報器(出力無) 40b・外部付加回路 40c・警報増幅器
40d・断続音ブザー 40e・ダイオード 40f・抵抗器
40g・抵抗器 40h・コンデンサー 40i・N形MOSFET
50・窓磁気スイツチ 60・緊急地震速報受信器 70・緊急通報器
80・屋内警報器
80a・N型MOSFET 80b・抵抗器 80c・電池
80d・コンデンサー 80e・抵抗器 80f・N型MOSFET
80g・ブザー 80h・コンデンサー 80i・音声増幅器
80j・スピーカー
81・異常警報出力端子 82・信号分配器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
家屋住民の防犯と防災およびその他の安全・安心出来るホーム用警報装置であって、家屋周囲の扉・窓への接近者を検知する赤外線検知器付警報器および侵入者を検知する扉・窓に取付けた磁気スイツチによる防犯信号と、屋内に設置された火災検知器による火災信号と、気象庁からの緊急地震速報受信器による地震信号と、降雨を検知する雨検知器による雨信号と、手動スイツチ又は外部出力による緊急信号をコントローラーに入力させ、防犯信号は在宅時の特定時間帯の不審者信号と外出時の訪問者信号および不審者信号に分離し、屋外用音声メモリによる在宅時および外出時の音声出力又はブザー出力に変換して屋外の複数の警報器で訪問者および不審者に通報させ、前記の防犯信号・火災信号・地震信号・雨信号・緊急信号を屋内用音声メモリにより、各信号毎に音声出力に変換して、複数の屋内警報器でブザー喚起音後に音声を通報させるマルチホーム警報装置。
【請求項2】
請求項1の防犯信号に関し、コントローラーおよび複数のスイツチ・ランプ・ブザーを有する玄関操作器を設け、外出時に扉・窓の開状態を知らずに外出切換スイツチを外出側へ切換時には窓を閉じるまで窓開ランプとブザー音を点滅させ、窓閉後の一定時間は防犯信号停止と、外出時・帰宅時の玄関扉開で一定時間のブザー音発生と防犯信号停止と、帰宅後の外出切換スイツチの在宅切換でブザー音を途中停止させてスイツチ切換を認識させる方式と任意の防犯信号停止を警報断点滅ランプ付のスイツチ切換等を操作・表示をさせるマルチホーム警報装置。
【請求項3】
玄関上部に設けた赤外線検知器付警報器の警報ランプを、夜間および外出又は帰宅時の出入りで上記の検知器に接近毎に玄関照明として一定時間自動点灯させる方式と、外出中の異常警報発生時には上記警報器の赤色ランプとブザーを帰宅後の外出切換スイツチによる在宅切換まで連続して点滅させる方式のマルチホーム警報装置。
【請求項4】
外部出力無の一搬火災警報器から火災信号を外部に取出す手段として、火災警報器に付加回路を設けて火災警報器の連続又は断続警報ブザー音信号が一定時間以上継続した場合に火災検知信号が外部に取出せるマルチホーム警報装置。
【請求項5】
屋内警報器の電源切換とブザー喚起音後の音声を発生させる手段として、コントローラーから直流の正電圧と交流の音声を重ねた信号を受け、正電圧信号で屋内警報器の電源を接続させて回路を動作させ、同時に一定時間に睡眠時でも喚起させる高音量ブザーを動作後に音声をスピーカーにより動作させ、その後の正電圧信号停止で屋内警報器の電源を断とするマルチホーム警報装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−79864(P2010−79864A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−273570(P2008−273570)
【出願日】平成20年9月26日(2008.9.26)
【出願人】(506114023)
【Fターム(参考)】