説明

メントール含有固体組成物

メントール含有固体組成物であって、(a) 本体の全質量を基準として、95質量%またはそれ以上のメントール含有率を有する、該本体からなる固形メントール成分、および(b) 100μm以下の粒径を持つ粒子を含む、または該粒子からなる固形二酸化珪素成分を、含有し、またはこれら成分からなり、該二酸化珪素成分の粒子が、該メントール成分本体表面に付着しており、かつ各場合において、該固体組成物の全質量を基準として、該二酸化珪素成分の量が、4質量%以下であり、しかも該メントール成分の量が、少なくとも95質量%であることを特徴とする、上記メントール含有固体組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メントール含有固体組成物、このような固体組成物を含有する物品、このような固体組成物の使用、並びにその調製方法に関するものである。
該メントール含有固体組成物は、好ましくは易流動性である。
【背景技術】
【0002】
L-メントールは、独特の爽快な風味、ミント様の香りを持ち、また皮膚および粘膜に対して顕著な清涼感を与える。これは、例えばPerfumer & Flavorist, Vol. 13, Oct.-Nov. 1988, p. 37に記載されているように、例えば口腔の手当て、化粧料および医薬処方物、タバコおよび糖菓において使用される。
L-メントールは、メンタアルベンシス(Mentha arvensis) (含量: 70〜80%)およびメンタピペリタ(Mentha piperita) (含量: 50〜60%)由来のペパーミント油の主構成成分である。L-メントールは、結晶化により、粗製ペパーミント油から得られる。該結晶化法および出発物質に依存して、L-メントールの結晶は、風味および結晶のサイズおよび形状において異なっている(Perfumer & Flavorist, Vol. 22, Nov.-Dec. 1997, p. 1)。僅かな量の残留液状ペパーミント油が、ペパーミント油(l-メントールの含有率は、有利には99.2質量%以下である)由来のこれらメントール結晶に付着しており、また該メントール結晶のケーキングまたは凝集を阻害しているが、同様に感覚的なプロフィールに顕著な影響を及ぼす。
【0003】
合成メントールの製造に関する多くの方法が知られている。合成l-メントールの経済的な製法は、出発物質として、例えばチモールを使用する。水添によって形成される8種の立体異性メントールから、l-メントールは、化学的な純度>99%およびエナンショマー純度>99%(例えば、Bauer, Garbe, Surburg, Common Fragrance and Flavor Materials, 第4版, Wiley-VCH, Weinheim 2001, pp. 52-55)にて、複数の処理工程を介して得られる。この方法によって得られるl-メントールは、その純度および強度により、感覚の点で区別される。
メントール、特にl-メントールは、様々な固体形状で市販品として入手できる:例えば、粉末、結晶、固化された蒸留物、フレークおよび加圧成型物品が、一般的である。
DE-A 2,109,456、DE-A 2,530,481およびEP 0 909 205に記載された方法に従って製造し、かつ結晶化させた合成l-メントール(42〜43℃なる範囲の融点を持つ)は、白色結晶の形状、あるいは加圧成型物品(ペレット)の形状、並びに固化された蒸留物の形状で、市販品として入手できる(Symrise GmbH & Co. KG, Holzminden)。
【0004】
メントールの固体形状、特にペパーミント油を含まないメントールは、これまで、長期間の保存後に凝集塊を形成することが知られており、この現象は、該メントールの注型適正および取扱い性にとって有害である。
US 3,064,311には、フレーク状のl-メントールが記載されている。その製造のためには、蒸留したl-メントールを溶融し、超低温表面に、その薄い溶融フィルム層を適用する。該固化されたl-メントールフィルムを、小片に破壊する。この方法による生成物は、0.125〜1.25mmなる範囲の厚みおよび3〜25mmなる範囲の塗布量を持つ、脆いl-メントールフレークである。このようにして製造したフレーク状のl-メントールは、該US特許明細書に記載されているように、24時間後には、該フレークの接着および凝集を示す。
WO 03/101924は、70質量%以上のα-メントール含有率を持ち、また比較的極めて低いケーキングまたは凝集傾向を示す、メントールの加圧成型物品を記載している。しかし、これらの加圧成型物品でさえも、3ヶ月を超える長期間に渡って保存した場合には、徐々に凝集し、また一緒にケーキングを引起す。
【0005】
JP 08-020549は、約90質量%の合成l-メントール(50〜200μmなる範囲の粒径)および約10質量%のシリカゲル(10μm未満、好ましくは2〜5μmなる範囲の粒径)を含有する、l-メントール含有粉末に関連する。この製品(嵩高さ:50cm)は、一ヶ月の保存後にも、ケーキングを示さなかった。この製品を調製するためには、界面活性剤(例えば、メントールおよびシリカゲルの総質量を基準として、2質量%のデカグリセリルモノラウレート)を、先ずl-メントールの融点(42℃)を越える温度にて、水中に導入した。シリカゲルおよび溶融メントール、またはシリカゲル上のメントールを、次に50℃にて、該水と界面活性剤との混合物に、順次導入した。短時間攪拌した後、この混合物を、氷水で冷却し、水洗し、濾別して、乾燥させた。
しかし、我々独自のテストは、JP 08-020549に従って製造した製品は、乾燥後に3質量%までの含水率を示す。JP 08-020549の紹介部分において既に述べたように、水分は、メントールの融点を低下させ、また幾分かのケーキング傾向に導き、従って、この含水率は欠点となる。更に、記載されている、粉末状の、メントール-含有製品における、残留界面活性剤の含有率は、望ましからぬものである。更に、該記載されたメントール-シリカゲル粉末におけるシリカゲルの高い含有率は、不都合なことである。特に、該シリカゲルは、口内で、不快な感覚的印象を与える。
【発明の開示】
【0006】
本発明の目的は、高いメントール含有率を持つ固体組成物を提供することであり、ここで該組成物は、改善された極めて高い貯蔵安定性を持つべきであり、製造が簡単であり、取扱いが容易であるべきであり、しかも好ましくは良好な(易流動性)注型適正を有し、その加工性を容易なものとするべきである。
本発明によれば、この目的は、メントール含有固体組成物であって、
(a) 本体の全質量を基準として、95質量%またはそれ以上のメントールを含有する、該本体からなる固形メントール成分、および
(b) 100μm以下の粒径を持つ粒子を含む、または(好ましくは)該粒子からなる固形二酸化珪素成分を含み、または(好ましくは)これら成分からなり、
ここで、該二酸化珪素成分の粒子は、該メントール成分の該本体の表面に付着しており、しかも
各場合において、該固体組成物の全質量を基準として、該二酸化珪素成分の量が、4質量%以下であり、また該メントール成分の量が、少なくとも95質量%であることを特徴とする、上記メントール含有固体組成物によって達成される。
【0007】
本発明によるメントール含有固体組成物は、好ましくは易流動性組成物である。
本明細書において、凝集体の固体状態(「固体組成物」、「固形成分」、「固体形状」等)にある物質の存在に関するあらゆる言及は、20℃および0.1013MPa(1013mbar)における状態を意味する。同様なことは、「易流動性」組成物についての言及にも適用する。
本発明は、高いメントール含有率を有し、極めて高い貯蔵安定性を持つ、即ち凝集並びにケーキングに対する高い耐性を持つ、メントール含有固体組成物を、対応するメントール成分と、二酸化珪素成分とを混合することによって製造できるという、驚くべき発見に基いている。該二酸化珪素成分は、100μm以下の粒径を持つ(二酸化珪素)粒子を含む、あるいはこのような粒子からなるものである必要がある。該二酸化珪素成分の粒子(b)は、該メントール成分本体の表面に付着している。
JP 08-020549(上記記載参照)による方法の極めて複雑な態様に鑑みて、固体メントール組成物への二酸化珪素の添加が、一ヶ月を優に超える長期間に渡り、凝集並びにケーキングを防止でき、あるいは少なくともその使用が損なわれることのない程度に、その凝集並びにケーキングを防止できることは、特に驚くべきことである。
【0008】
二酸化珪素は、抗-ケーキング剤として既に公知であるが、これは、本発明に従う二酸化珪素の使用を意味するものではない。我々が独自に行った試験は、本発明の基本的な目的を達成するために、公知の抗-ケーキング剤を容易に使用することはできないことを示している。例えば、本発明による該二酸化珪素成分(b)の代わりに、各場合において、該固体組成物の全質量を基準として、4質量%なる量の他の抗-ケーキング剤(例えば、珪酸アルミニウム、ベントナイト、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、セルロース)を配合したメントール含有固体組成物は、保存に対して不安定であることが立証された。
上記二酸化珪素成分(b)を使用した場合の、本発明の成功の正確な理由は、詳しくは分かっていない。しかし、恐らく、メントールと二酸化珪素との間に、特別な、予想外の相互作用があり、これにより、本発明に従って存在する該二酸化珪素成分(b)が、該メントール成分の本体表面に接着し、その後長期間に渡り、該メントールの昇華能力または蒸発を減じるものと思われる。我々自身の検討は、公知の形状にあるメントールのケーキング並びに凝集が、該メントールの昇華または蒸発並びに沈殿によって、著しく助長されることを示した。見掛け上は、該メントール成分の本体表面に接着させ、またその後長期間に渡り、昇華または蒸発のために利用可能な「自由な」メントール表面を制限するためには、100μm以下、好ましくは50μm以下および特に好ましくは20μm以下の粒径を持つ二酸化珪素粒子が、極めて適している。好ましい型の二酸化珪素成分(b)については、以下を参照のこと。
【0009】
本発明のメントール含有固体組成物は、好ましくは該二酸化珪素成分の粒子が、該メントール成分の本体表面に接着し、またはこれを覆っているような形状にあり、結果として25℃および0.1013MPa(1013mbar)における、該メントール成分の該本体からの該メントールの昇華能力または蒸発が、該メントール成分(a)と比較して、少なくとも25%、好ましくは少なくとも40%だけ減じられる。該昇華速度または蒸発速度におけるこの減少は、例えばDIN 51006に従って、熱重量測定により測定することができる。本発明の場合の、熱重量測定では、混合されていない該メントール成分(a)または本発明によるメントール含有固体組成物は、融点以下の同一の定温で(即ち、等温的に)、好ましくは25℃(および0.1013MPa(1013mbar))にて、時間の関数として測定される。
我々自身の顕微鏡写真は、本発明の好ましいメントール含有固体組成物では、少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%および特に好ましくは少なくとも95%の該メントール成分(a)の表面が、該固形二酸化珪素成分(b)で覆われていることを示している。
【0010】
本発明のメントール含有固体組成物を製造するための本発明による方法は、特にJP 08-020549による方法の態様と比較して、実施が極めて簡単である。この方法は、以下の工程を含む:
(a) 本体の全質量を基準として、95質量%またはそれ以上のメントールを含有する、該本体からなる固形メントール成分、および
(b) 100μm以下の粒径を持つ粒子を含む、または該粒子からなる固形二酸化珪素成分、
を、該二酸化珪素成分の粒子が、該メントール成分本体表面に付着するまで混合する工程。ここで、各場合において、該製造された固体組成物の全質量を基準として、該二酸化珪素成分の量は、4質量%以下であり、また該メントール成分の量は、少なくとも95質量%である。
本発明で使用する該固形メントール成分は、その本体の全質量を基準として、95質量%またはそれ以上のメントール含有率を持つ本体からなる。しかし、該メントール含有率は、各場合において、該固形メントール成分本体の全質量を基準として、好ましくは98質量%以上であり、特に極めて好ましくは、99質量%以上のメントール含有率で与えることができ、また99.5質量%以上のメントール含有率が、とりわけ好ましい。
【0011】
以上のことから、該メントール成分の本体は、通常は如何なる無機構成成分をも含まず、即ち特に水も二酸化珪素も含まず、このことは、本発明に従って存在する該メントール成分の本体と、JP 08-020549による、l-メントール-含有粉末中に含まれるメントール粒子とを区別する。後者では、残留界面活性剤を含有することに加えて、かなりの量の水、および該方法実施の結果として、その内部にシリカゲル粒子をも含んでいる。
しかし、幾つかの場合において、本発明に従って存在する該メントール成分の本体中に存在する少量の無機成分は、許容されるものであり、また望ましくさえある。好ましくは、無機成分の含有率は、従って該本体の全質量を基準として、0〜1%なる範囲内にある。特に好ましい態様において、本発明による該メントール含有固体組成物は、該固体組成物の全質量を基準として、0.2質量%以下の水を含む。
本発明によるメントール含有固体組成物中の、該メントール成分(a)本体の形状は、広い範囲で変えることができる。特に、該メントール成分の本体は、結晶、粒子、フレーク、加圧成型物品、トローチ(香錠)、顆粒剤、散剤および/または粉末(ダスト)として存在することができる。本発明に従えば存在するはずの、該二酸化珪素成分(b)の不在下では、特に顕著なケーキング傾向を持つ、上記形状、即ち結晶、粒子またはフレーク形状にあるメントール本体を、特に述べることができる。
【0012】
本発明のメントール含有固体組成物は、貯蔵に対して極めて安定であり、また長期間の貯蔵後でさえ、依然として流動性である。20℃にて12ヶ月を超える貯蔵期間後においてさえ、また層の高さが1mであっても、我々自身の研究においては、如何なるケーキングまたは凝集も検出されなかった。これらの研究においては、結晶またはペレットの形状にある本体からなる、固形メントール成分を使用した。研究した、本発明のメントール含有固体組成物は、観測の全期間を通して、快適に、かつ安全に扱うことができ、また流込み可能であり、流動性であり、かつ計量可能であった。
特に好ましくは、本発明のメントール含有固体組成物は、(i) 該メントール成分の該本体表面にペパーミント油を含まず(天然産の混合物から単離した公知のメントール製品とは対照的)、および/または(ii) 界面活性剤、即ち界面活性物質を含まず、および/または(iii) 該固体組成物の全質量を基準として、0.2質量%以下の水を含む(JP 08-020549による方法の製品とは対照的)。
本発明のメントール含有固体組成物において使用する、該メントールは、d-メントール、l-メントール、または任意の所定のこれらの混合物であり得、好ましいものは、l-メントール、d-メントール、およびラセミ型メントールであり、および特に好ましものはl-メントールである。
【0013】
使用するメントールは、合成または天然起源のものであり得るが、合成メントールを使用することが好ましい。天然起源のメントールを使用する場合、しばしば望ましいことである、該メントールの高純度を保証することが、特に難しい(上に与えた情報を参照のこと)。
合成および天然起源のメントールおよびラセミ体およびエナンショマーとして純粋なメントールの、任意の望ましい混合物を使用することも可能である。
メントール結晶、好ましくは針状結晶を、該メントール成分として使用する場合、該結晶は、好ましくは2mmまでの結晶径を有し、50〜1500μmなる範囲の結晶粒径が好ましい。特に好ましくは、75質量%を超える該結晶が、50〜1000μm(1mm)なる範囲の、好ましくは60質量%を超える該結晶が、200〜800μm(0.2〜0.8mm)なる範囲の結晶粒径を持つ。ここで、該結晶の量は、各場合において、該メントール結晶全量を基準とするものである。
【0014】
本発明のメントール含有固体組成物の製造において特に好ましく使用される、メントール結晶の典型的な結晶粒径分布(篩分け試験による)は、以下の通りである:
0.20mm以下の結晶粒径を持つメントール結晶、2〜25質量%なる範囲;
0.20〜0.50mmなる範囲の結晶粒径を持つメントール結晶、40〜80質量%なる範囲;
0.51〜0.80mmなる範囲の結晶粒径を持つメントール結晶、5〜35質量%なる範囲;
0.81〜1.0mmなる範囲の結晶粒径を持つメントール結晶、1〜15質量%なる範囲;
1.1〜1.25mmなる範囲の結晶粒径を持つメントール結晶、0.2〜8質量%なる範囲;
1.26〜2mmなる範囲の結晶粒径を持つメントール結晶、0.2〜10質量%なる範囲;
本発明のメントール含有固体組成物製造において、結晶粒径および結晶粒径分布における変化が、主にメントール結晶、特に針状のメントール結晶を使用した場合に起る可能性がある。使用したミキサの性質および型、並びに混合強度および混合時間に依存して、得られるメントール含有固体組成物において、そのメントール結晶は、該混合操作前に、始めに使用したものよりも全体として小さい。
【0015】
既に述べた通り、該メントール成分の本体は、該結晶形状に加えて、多くの異なる形状、例えば粒子、フレーク、加圧成型物品、トローチ(香錠)、顆粒剤、散剤、および/または粉末(ダスト)をとることができる。
粒子は、0.2〜1.5mmなる範囲、好ましくは0.3〜1mmなる範囲の径を持つ小球である。粒子は、例えば液状メントールの液滴を形成し、次いで冷媒(例えば、低温空気)中で、該メントールの液滴を冷却することによって得られる。
フレークは、例えばメントールのメルトを、冷却ロール上で固化することにより得られる。これらのフレークは、通常0.5〜2mmなる範囲の厚みを持ち、該フレークの表面は、可変性である。通常、該フレーク表面は、5〜15mmなる範囲の長さ、および2〜10mmなる範囲の幅を持つ。
加圧成型物品は、例えば球、立方体、平行六面体、クッション-状の物品、円筒、錠剤、ペレットまたはブロック等の形状をとることができる。該メントールの加圧(圧縮)は、極めて多岐に渡る方法で実施することができる。証明済みの加圧法は、例えばChemie - Anlagen + Verfahren 1985, 4, pp. 51, 54, 59に記載されている。該加圧成型物品の寸法は、大幅に変えることができる。球形の場合、その径は、1〜40mmなる範囲、好ましくは5〜20mmなる範囲内にある。ペレットの場合、その長さおよび幅は、3〜30mmなる範囲、好ましくは5〜15mmなる範囲内にある。その高さは、0.5〜20mmなる範囲、好ましくは2〜8mmなる範囲内にある。
【0016】
圧縮中に、5〜200kN(キロニュートン)なる範囲の加圧力が、通常該圧縮デバイスに適用される。好ましくは、10〜100kNなる範囲、特に好ましくは20〜80kNなる範囲の加圧力が適用される。該メントールの圧縮の際に、好ましくは該径を基準として、1〜5N/mm・mmなる範囲の線形の加圧力を適用する。
本発明の範囲内において、トローチ(香錠)は、メントールのメルトを、冷却された、湾曲を持たない冷却表面(例えば、冷却ベルト、冷却プレート)上に滴下することによって得られるメントールの形状である。
顆粒剤は、例えば破壊または他の型の破砕によって得ることができ、また結果として形状およびサイズ(例えば、破壊された顆粒)において極めて異なったものであり得る、メントールの形状である。
メントールの散剤およびダストは、例えば天然産l-メントールの結晶化における副生成物として得られるか、あるいはより大きなメントール本体を粉砕することによって得られる製品の一成分であり得る。
【0017】
本発明によれば、該二酸化珪素成分の量は、該固体組成物の全質量を基準として、4質量%以下である。好ましくは、該二酸化珪素成分の量は、2.5質量%以下であるが、該固体組成物の全質量を基準として、0.2〜2質量%なる範囲であることが好ましい。
本発明のメントール含有固体組成物において、該メントール成分の量は、該固体組成物の全質量を基準として、少なくとも95質量%である。しかし、該メントール成分の量は、特に好ましくは96〜99.8質量%なる範囲、極めて特別に好ましくは98〜99.8質量%なる範囲内にある。
二酸化珪素が、メントール本体の表面を覆い、結果として該メントール本体の昇華能力または蒸気圧を低下するのに、他の物質よりも一層適したものであることは、既に上で述べた。従って、該二酸化珪素成分の、本発明によるメントール含有固体組成物における好ましい量は、該メントール成分本体が、存在する形状に依存する。というのは、該本体の形状に依存して、該本体の表面積対該本体の質量の比について、様々な値が得られるからである。
【0018】
メントール結晶からなるメントール成分を含む、本発明のメントール含有固体組成物は、好ましくは0.5〜2.5質量%なる範囲、より好ましくは0.5〜2.0質量%なる範囲内の二酸化珪素成分(b)を含む。
該メントール成分(a)が、メントールの加圧成型物品またはメントールのフレークである場合、本発明のメントール含有固体組成物は、好ましくは0.2〜1質量%なる範囲内の二酸化珪素成分(b)を含む。
本発明のメントール含有固体組成物の、該二酸化珪素成分の粒子は、好ましくは沈降シリカおよび/または熱分解法二酸化珪素からなる。該熱分解法二酸化珪素の使用は、沈降シリカの使用よりも僅かに好ましい。
好ましくは、50〜500m2/gなる範囲、好ましくは100〜400m2/g(DIN 66131に従う、BET法で測定した表面積)なる範囲の比表面積を持つ二酸化珪素(好ましくは、熱分解法二酸化珪素)の使用である。
【0019】
沈降シリカ(経験式:SiO2)は、例えば沈殿法または熱水法によって製造することができ、またDegussa-Huls AGから、特にサイパーナット(SipernatTM)またはカルプレックス(CarplexTM)なる商品名の下で、様々なグレードとして入手できる。沈降シリカは、有利には50〜500m2/gなる範囲のBETによる比表面積および3〜100μmなる範囲の粒径を持つ。好ましい沈降シリカはアモルファスであり、また3〜50μmなる範囲の粒径を持つ。
アモルファスの、高度に分散された熱分解法二酸化珪素は、例えば酸素-水素炎あるいはアークによって製造することができる。高度に分散された(高分散性)疎水性または親水性二酸化珪素は、Degussa-Huls AGから、例えばアエロジル(AerosilTM)なる商品名の下で、様々なグレードとして入手できる。該球状の一次粒子のサイズは、一般に7〜40nmなる範囲にある。これらの一次粒子は、凝集塊および団塊を形成し(DIN 53206を参照)、また沈降シリカとは対照的に、規定された凝集塊のサイズを示さない。好ましくは、高分散性熱分解法二酸化珪素は、50〜400m2/gなる範囲、好ましくは100〜300m2/gなる範囲の、BETによる比表面積を持つ。該一次粒子の平均のサイズは、好ましくは7〜20nmなる範囲、より好ましくは7〜16nmなる範囲内にある。
【0020】
該熱分解法二酸化珪素は、105℃にて2時間(DIN ISO 787/IIによる)乾燥の際に、2質量%以下の損失を呈する。1000℃にて2時間のアニール後に、該熱分解法二酸化珪素は、少なくとも99.8質量%なるSiO2含有率を示す。篩別残留物(45μm、DIN ISO 787/XVIIIに従って、Mockerにより測定)は、0.1質量%未満である。
該粒子表面に存在するシラノール基は、遊離状態(疎水性二酸化珪素)あるいはシランまたはシラザンによって誘導体化(疎水性二酸化珪素)することができる。
本発明の範囲内で使用できる二酸化珪素に関する更なる情報は、例えばEP 0 331 425およびDegussa-Huls AGの、Sivento product brochure “AerosilTM - Pyrogene Kieselsauren”に見出すことができる。
本発明の該メントール含有固体組成物は、長期間の保存後においてさえ、顕著な流動性を持つ。
【0021】
バルク物質の流動性は、安息角によって特徴付けることができる。30度未満の安息角を持つ場合、材料は、「極めて容易に流動」すると言われ、30〜45度なる範囲の安息角を持つ場合、該材料は、「易流動性」であると言われ、45度を超える安息角を持つ場合には、該材料は、「低流動性」であると言われる。重度に凝集しあるいはケーキングを起こしている場合には、安息角を測定することは全く不可能である。と言うのは、このような場合には、流動性が全く見られないからである。該安息角は、DIN ISO 4324に従って測定できる。
好ましいものとして与えることのできるのは、該二酸化珪素成分および該メントール成分が、本発明の該メントール含有固体組成物が、「極めて容易に流動」し、または少なくとも「易流動性」であるように選択され、かつ相互に適合させられている、該メントール含有固体組成物である。
【0022】
驚いたことに、本発明の該メントール含有固体組成物は、また事実上極めて重要な、更なる問題点を解決するのに寄与する。これまで、高濃度にてメントールを含有する製品は、メントールがこのような製品から、あるいは該製品中に晶出するという欠点を持つ。特に、口腔手当て分野において使用するための、高いメントール含有率を持つ、直ぐに使用できる液状調味組成物は、例えば50質量%までの固形メントールと液状ペパーミント油とを混合することによって調製される。該固形メントールは、爽快な、メントール-様の風味的印象を高める目的で、該調味組成物に配合され、また結果として(例えば、液状ペパーミント油中に)溶解される。比較的低温における保存中および/または比較的長期間に渡る保存中に、高いメントール含有率を持つ、このような調味組成物から、メントールが晶出して、不均質な製品が形成されることは、従来から問題となっていた。このような製品の、特に感覚的な印象は、結果として不利に変化する。驚いたことに、本発明のメントール含有固体組成物が、配合されている製品においては、該メントールが晶出する傾向は極めて僅かであり、あるいはそのような傾向は全くなく、従って、このような製品の該メントール成分に関連して、本発明の該メントール含有固体組成物を使用した場合には、高い保存安定性を達成することが可能である。この場合において、本発明の該メントール含有固体組成物の、該メントール成分の本体は、好ましくは結晶の形状にある。
【0023】
本発明のメントール含有固体組成物、特に該メントール成分の本体が、結晶の形状にある該固体組成物は、付随的に熱を供給する必要なしに(実施例2参照)、迅速に水、エタノールおよびこれらの混合物中に溶解する。本発明の該固体組成物は、予め希釈しあるいは溶解させることなく、製品中に直接配合することができる。迅速な溶解は、特にメントールの迅速な分布および/または溶解が、望ましくまたは必要である場合には、例えば調味剤、チューインガム、スイーツまたは練歯磨の調製において有利である。従って、製品を製造する際に、本発明の該メントール含有固体組成物を、該調味剤の残りの成分とは別に、製品中に配合することが可能であり、結果として混合並びに混練に必要な時間を短縮することが可能となる。例えば、40質量%の固形メントールを含む、練歯磨用の調味剤1質量%を含有する、直ぐに使用できる練歯磨の製造において、固形メントールを含まない、該練歯磨用の調味剤の測定された上記の量は、0.6質量%まで減じることができ、また本発明のメントール含有固体組成物として、その0.4質量%なる量を、該練歯磨混合物に直接添加することができる。
本発明のメントール含有固体組成物は、更に予想外の感覚的な効果を示す。
【0024】
チューインガムストリップ/ドラジェにおいては、従来のl-メントール結晶の配合と比較して、同一の測定された量(最終的なチューインガムを基準として、1質量%)での、本発明のメントール含有固体組成物配合は、咀嚼した際に、遅延された香味の放出をもたらし、結果として高い「長期持続性」効果をもたらし、このことは、該香味が、その風味に関して、より長期間に渡り知覚されることを意味する。さらに、所定量の本発明のメントール含有固体組成物を配合した、チューインガムの該香味のプロフィールは、比較すると、より明確な、かつより強力なメントールの風味を示した。
(i) バランスのとれた清新な、かつ迅速な効果を与える、噴霧乾燥したメントール(例えば、完成されたチューインガムを基準として、0.7質量%)、および(ii) 該香味の遅延放出をもたらし、かつ結果的に強力な「長期持続性」効果をもたらす、本発明の該メントール含有固体組成物を組合わせて配合することは、結果的に理想的な、相互に相補的な組合せとなり、該組合せは、特にチューインガムストリップ/ドラジェにおいて風味スペクトル全体をカバーする。
【0025】
(a) ペパーミント香味料、例えば市販品として入手できるオプタミント(OptamintTM) (Symrise GmbH & Co. KG)、および(b) 本発明のメントール含有固体組成物を、チューインガムストリップ/ドラジェに配合した場合、強力な、かつ顕著な「長期持続性」効果が、この場合においても知覚されることになる。
ドラジェ、特にチューインガムドラジェの場合、その風味は、その被覆(即ち、糖被覆によって与えられる、しばしば多層構成の、被覆)を、本発明のメントール含有固体組成物を使用して調製した場合には、大幅に改善できる。これらを咀嚼した場合、本発明による対応するドラジェは、口内で、極めて明確で強力な、新たな型の新鮮なメントールの風味を生成する。この感覚上の効果は、他の糖菓、例えば咀嚼型スイーツ(chewy sweets)または硬質のキャラメルを、ドラジェとする場合にも、達成される。
被覆は、好ましくは少なくとも1種の糖(好ましくは、キシロース、フルクトース、ガラクトース、グルコース、マンノース、ラクトース、マルトース、スクロースおよびこれらの混合物から選択され、特に好ましいものは、グルコースおよびスクロースである)および/または少なくとも1種の糖代替品(好ましくは、イソマルト、ソルビトール、キシリトール、マルチトールおよび/またはマニトールから選択される)を含む。
【0026】
従って、本発明は、更なる局面においては、被覆が、(a) 固形メントール本体および(b) 100μm以下の粒径を持つ粒子を含む、または(好ましくは)該粒子からなる固形二酸化珪素成分を含み、該被覆の少なくとも一つの層内における、該二酸化珪素の量が、該成分(a)および(b)の総質量を基準として、4質量%以下であることを特徴とする、消費に適した糖衣製品に係る。
本発明の該メントール含有固体組成物の、ドラジェおよび加圧成型物品における使用は、極めて有利である。と言うのは、僅かに0.2質量%という測定量を用いた際においてさえ、その風味プロフィールは、これまでに使用されたメントールの固体形状を用いた場合よりも、一層明確かつ新鮮であるからである。該測定された量を0.5質量%まで高めた場合には、強力なメントールの風味は、顕著な様式で、「強力ミント(power mint)」製品にまで高められる。これらの百分率は、該直ぐに使用できるドラジェまたは加圧成型物品の総重量を基準とするものである。該ドラジェまたは加圧成型物品において、本発明の該メントール含有固体組成物は、同一の測定された量での他の投与形状と比較して、新鮮さを高め、あるいは新鮮な風味を強めるように作用する。
【0027】
本発明の該メントール含有固体組成物は、これまで不可能であったメントールの含有率を持つ、香味付けした砂糖および/または砂糖代替品のマトリックスを押出すことによって、ガラス-様の調味粒子を製造することを可能とする。該ガラス-様の調味粒子の製造並びに使用は、例えばWO 03/092412およびそこに引用されている文献に記載されている。これまで、固形メントールは、溶媒に溶解し、溶液として該押出工程に供していた。最終的に得られるガラス-様の調味粒子中の、達成し得る最高のメントール濃度は、そのために以下の2つの限界によって決定されていた:一方では、使用する溶媒に対するメントールの溶解度限界、および他方では、使用する溶媒の量による限界。と言うのは、該メントールの柔軟化特性を考慮すると、溶媒が、該香味付けした砂糖および/または砂糖代替品のマトリックスの押出適正を低下させ、あるいは量が多すぎるために押出が阻害されるからである。
本発明によれば、砂糖および/または砂糖代替品の固体(均質な)プレミックスおよび本発明のメントール含有固体組成物を製造することが、今や可能となる。該プレミックスは、該最終的に得られるガラス-様の調味粒子を基準として、20質量%までといった、メントール含有率が達成できた結果として、直接押出すことができる。これは、ガラス-様の調味粒子においてこれまで可能であったメントール含有率の、5〜6倍も高いメントール含有率に相当する。
【0028】
従って、更なる局面において、本発明は、ガラス-様の調味粒子に係り、この調味粒子は、最終的なガラス-様の調味粒子を基準として、少なくとも3.5質量%、好ましくは少なくとも5質量%のメントール、並びに固形二酸化珪素成分を含む。好ましい態様において、本発明のガラス-様の調味粒子中の二酸化珪素の含有率は、少なくとも0.05質量%、好ましくは少なくとも0.1質量%である。
勿論、本発明の該メントール含有固体組成物は、また例として上に列挙されたもの以外の、他の目的に対して使用することも可能である。
従って、本発明は、極一般的には、本発明のメントール含有固体組成物を含有する物品にも関連する。しかし、該物品は、好ましくは消費に適した製品;喫煙製品、タバコ製品、香料(芳香性混合物)、調味混合物、口腔衛生用製品、化粧料、医薬品、および皮膚科学的な製品、カプセル化されたメントール含有固体組成物からなる群から選択される物品である。
【0029】
従って、本発明の関連する局面は、メントール-含有物品、特に消費に適した製品、喫煙製品、タバコ製品、香料(芳香性混合物)、調味混合物、口腔衛生用製品、化粧料、医薬品、および皮膚科学的な製品、カプセル化されたメントール含有固体組成物からなる群から選択される物品の製造における、本発明のメントール含有固体組成物の使用にも関連する。
当然、本発明の該メントール含有固体組成物は、特に上記物品に香味付けし、または調味する目的で使用される。
ある製品における、本発明の該メントール含有固体組成物の含有率は、該製品の型に応じて大幅に変化する:
直ぐに使用できる製品、例えば口腔衛生用製品、消費に適した製品(例えば、食料品)または化粧料製品において、本発明の該メントール含有固体組成物の含有率は、該直ぐに使用できる製品の総質量を基準として、好ましくは0.01〜10質量%なる範囲、特に好ましくは0.1〜5質量%なる範囲内にある。
【0030】
他方、調味または香味混合物において、本発明の該メントール含有固体組成物の含有率は、該調味または香味混合物の総質量を基準として、一般的には0.01〜70質量%なる範囲、好ましくは1〜50質量%なる範囲内で変えることができる。
消費に適した製品は、ヒトの口腔内に導入され、そこに特定の期間維持され、次いで飲込まれるか、即ち消費される(例えば、食料品)か、あるいは再度口から取出される(例えば、チューインガム)ことになる製品である。同様に、これには、加工状態、半加工状態、あるいは未加工状態で、ヒトによって摂取されることになる、全ての物質または製品が含まれる。更に、消費に適した製品中に、その製造中、加工中または処理中に添加される、全ての物質も含まれる。
好ましい消費に適した製品は、例えば焼いた製品(ビスケット、ケーキ、マフィン、ワッフル、焼き料理用混合物)、糖菓製品(硬質カラメル、軟質カラメル、咀嚼型スイーツ、加圧成型物品、ドラジェ、シュガーパール(sugar pearls)、シュガーフィリング(sugar fillings))、乳製品(ヨーグルト、プディング、アイスクリーム)、チョコレート製品(ホワイト、ミルク、またはダークチョコレート、チョコレートバー)、脂肪物質(焼き製品用フィリング、例えばビスケット用フィリング、チョコレート用脂質フィリング、バー用の脂質フィリング)、チューインガム(無糖、含糖、ストリップ、加圧成型物品、ドラジェ)、スナックおよびスナック混合物、水溶性粉末製品、トッピングである。
【0031】
本発明の範囲内にある、口腔衛生用製品(以下において、口腔手当て製品または口腔衛生用調剤ともいう)は、口腔および咽頭の浄化および手当て並びに呼気の清新化のための、当業者には公知の処方物の一種として理解される。歯および歯肉の手当ても、ここに明確に含まれる。従来の口腔衛生用処方物の投与形式は、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム、エマルション、懸濁液、エーロゾル、スプレイ、並びにカプセル剤、顆粒剤、トローチ(香錠)、錠剤、スイーツまたはチューインガムであり、このリストは、本発明の目的を限定するものではないことを理解すべきである。
好ましい口腔衛生用製品は、特に歯の手当て剤、例えば練歯磨、歯磨用クリーム、歯磨用ゲル、歯磨粉、マウスウォッシュ、デンタルフロス、シームレスカプセル、吸引用スイーツ、および無糖チューインガムである。
【0032】
本発明のメントール含有固体組成物は、またカプセル化によって更に加工することもできる。好ましくは、該メントール含有固体組成物および/またはこれを含有する液状または固体処方物は、固形カプセル化材料を用いてカプセル化され、ここで該カプセル化剤は、好ましくはデンプン、分解または化学的もしくは物理的に変性したデンプン(特に、デキストリンおよびマルトデキストリン)、ゼラチン、アラビアガム、寒天、ガッチガム、ジェランガム、変性および未変性セルロース、プルラン、カードラン、カラギーナン、アルギン酸、アルギン酸塩、ペクチン、イヌリン、ザンタンガム、および上記物質2またはそれ以上の混合物から選択される。
該固体被覆材料は、好ましくはゼラチン(ブタ、ウシ、家禽、および/または魚類ゼラチンおよびこれらの混合物が有利であり、好ましくは、200以上のブルーム(Bloom)値、好ましくは240以上のブルーム値を持つ少なくとも1種のゼラチンを含む)、マルトデキストリン(好ましくは、トウモロコシ、小麦、タピオカ、または馬鈴薯から得られるもの、好ましくはマルトデキストリンは、10〜20なる範囲のDE値を持つ)、変性セルロース(例えば、セルロースエーテル)、アルギン酸塩(例えば、アルギン酸ナトリウム)、カラギーナン(β-、ι-、λ-、および/またはκ-カラギーナン)、アラビアガム、カードランおよび/または寒天から選択される。ゼラチンが、特に、その種々のブルーム値を持つものとしての、入手容易性のために、好ましく使用される。
【0033】
口腔衛生の目的にとって、特に好ましいものは、具体的にシームレスゼラチンまたはアルギン酸塩カプセルであり、その被覆は、口の中で極めて迅速に溶解し、あるいは咀嚼中に破壊され、結果として口腔内に該活性成分を放出する。これらは、例えばEP 0 389 700、JP 7 196 478、US 4,251,195、US 6,214,376、WO 03/055587またはWO 2004/050069に記載されているようにして製造することができる。
本発明による化粧料および/または皮膚科学的な製品は、公知の方法で製造することができ、化粧学的および/または皮膚科学的日光防御のために、また皮膚および/または毛髪の処置、手当ておよびクレンジングのために、並びに装飾用の化粧料におけるメイクアップ製品として使用することができる。従って、本発明によるこれら製品は、その組成物によって、例えば皮膚保護用クリーム、クレンジングミルク、日焼け止めローション、栄養クリーム、デイおよびナイトクリーム等として使用することができる。本発明によるこれら製品を、医薬品用の基礎物品として使用することも、場合により可能であり、また有利である。好ましいものは、特にスキンケアまたはメイクアップ製品としての、化粧学的および/または皮膚科学的製品である。典型的な形状は、クリーム、ゲル、ローション、アルコール性および水性/アルコール性溶液、エマルションまたはスティック形状の処方物である。このような薬剤は、また更なる補助的物質および添加剤として、マイルドな界面活性剤、補助乳化剤、過脂肪剤、真珠光沢ワックス、稠度付与剤、増粘剤、ポリマー、シリコーン化合物、脂肪、ワックス、安定剤、ビオゲン活性成分、脱臭活性成分、フケ取り剤、フィルム-形成剤、膨潤剤、ハイドロトピック(hydrotopic)剤、保存剤、防虫剤、日焼け剤、人工自己-日焼け剤(例えば、ジヒドロキシアセトン)、可溶化剤、香油、着色剤、菌-阻害剤等を含むことができる。
【0034】
使用するためには、本発明の該化粧学的および皮膚科学的製品を、化粧料に対して公知の方法で、皮膚および/または毛髪に十分な量で適用する。
特に好ましいものは、皮膚および毛髪を保護するための、化粧剤の形状にある、本発明による上記の化粧学的および皮膚科学的製品である。本発明に従って使用される、UV-A、UV-Bおよび/または広域フィルタに加えて、このような薬剤は、少なくとも1種の無機顔料、好ましくは無機マイクロ顔料(micropigment)を含むことができる。
本発明の該化粧学的および皮膚科学的製品は、このような製品において従来使用されているような、化粧学的補助物質を含むことができ、その例は保存剤、殺菌剤、香料、発泡防止物質、着色剤、着色作用を持つ顔料、増粘剤、湿潤化物質および/または保湿剤、脂肪、オイル、ワックスまたは化粧学的および皮膚科学的製品に含まれる他の公知の成分、例えばアルコール、ポリオール、ポリマー、泡安定剤、電解質、有機溶媒またはシリコーン誘導体を包含する。
【実施例】
【0035】
更に好ましい本発明の態様は、上記した特許請求の範囲および以下に記載する実施例から明らかになるであろう。特に述べない限り、以下の実施例における量は、質量を基準とするものである。
実施例1
以下の実施例1aおよび1bにおいては、新たに製造した針状の結晶としての、以下のような結晶サイズ分布(篩別分析法)を有する、合成l-メントール(エクス-チモール)(42-43℃なる融点を持つメントールの含有率は、>99質量%)を使用した:
0.20mm以下の結晶サイズを持つメントール結晶13質量%;
0.20〜0.50mmなる範囲の結晶サイズを持つメントール結晶58質量%;
0.51〜0.80mmなる範囲の結晶サイズを持つメントール結晶19質量%;
0.81〜1.0mmなる範囲の結晶サイズを持つメントール結晶5質量%;
1.1〜1.25mmなる範囲の結晶サイズを持つメントール結晶2質量%;および
1.25mmを越える結晶サイズを持つメントール結晶3質量%。
【0036】
実施例1a
新たに製造した針状の結晶(粒径分布については、実施例1を参照)としてのl-メントール(25kg)を、ミキサに入れ、380gの熱分解法シリカ(アエロジル(AerosilTM) 200、その一次粒子の平均粒径:12nm、BETによる(DIN 66131に従う)表面積:200±25m2/g;Degussa-Huls AGから入手できる)と共に、簡単にかつ強力に混合した。全固体混合物中の、該熱分解法シリカ(二酸化珪素成分)の含有率は、約1.5%であった。元の該メントール結晶は、上記の混合操作によって粉砕された。
得られた本発明のメントール含有固体組成物を、篩別分析法に掛けた結果、以下のような粒径分布を示した:
0.20mm以下の結晶サイズを持つ該固体組成物粒子49.6質量%;
0.20〜0.50mmなる範囲の結晶サイズを持つ該固体組成物粒子45質量%;
0.51〜0.80mmなる範囲の結晶サイズを持つ該固体組成物粒子3.2質量%;
0.81〜1.0mmなる範囲の結晶サイズを持つ該固体組成物粒子2質量%;
1.1〜1.25mmなる範囲の結晶サイズを持つ該固体組成物粒子0.1質量%;および
1.25mmを越える結晶サイズを持つ該固体組成物粒子0.1質量%。
【0037】
このメントール含有固体組成物を、立方体形状のボール箱内の、プラスチックバッグに詰め、20℃にて保存した(バルク高さ:50cm)。14日毎に、本発明の組成物の流動性を、肉眼でおよび機械的にテストした。12ヵ月後においてさえ、如何なるケーキングまたは凝集も検出できなかった。
【0038】
実施例1b
1時間なる期間に渡って、新たに製造した針状の結晶(粒径分布については、実施例1を参照)としてのl-メントール150-200kgを、振動トラフを介して、付形された表面(周長60cm、幅10cm、表面積600cm2)を持つ、2本の圧縮ロールからなる、圧縮デバイス(Hosokawa Bepex GmbH)に供給した。室温にて、また加圧力50kNにて、該圧縮装置によって、寸法:長さ=幅=10.2mmおよび高さ=5mmを持つ、ペレット形状の加圧成型物品を製造した。
【0039】
これらのクッション-形状のペレット50kgを、350gの熱分解法シリカ(アエロジル(AerosilTM) 200、その一次粒子の平均粒径:12nm、BETによる(DIN 66131に従う)表面積:200±25m2/g;Degussa-Huls AGから入手できる)と共に混合した。
このようにして製造した、該メントール含有処方物は、12ヵ月の保存後においてさえ、如何なる凝集またはケーキングも示さず、またそのバルク高さは、室温にて100cmであった。
【0040】
実施例1c
新たに製造した針状の結晶(粒径分布については、実施例1を参照)としてのl-メントール(25kg)を、ミキサに入れ、様々な量の熱分解法シリカ(アエロジル(AerosilTM) 200、実施例1aを参照)と共に、簡単にかつ強力に混合した。全固体混合物中の、該熱分解法シリカ(二酸化珪素成分)の含有率は、0.5質量%、1質量%、2質量%または4質量%であった。該元のメントール結晶は、上記の混合操作によって粉砕された(実施例1aを参照)。様々な含有率で二酸化珪素を含有する、これらのメントール含有固体組成物を、夫々立方体形状のボール箱内の、プラスチックバッグに詰め、20℃にて保存した(バルク高さ:50cm)。2ヵ月後に、これら4つの組成物全部の何れについて、如何なるケーキングまたは凝集も検出できなかった。2ヵ月後においてさえ、これらの固体組成物は、依然として極めて良好な流動性を示した。
【0041】
実施例1d
以下の表1は、実施例1aに従う粒径分布を持つ、メントール結晶(バルク高さ:50cm)を用いて、20℃にて3ヶ月間保存した後の、流動性に関するテストの結果を示す。問題とする、高度に分散された二酸化珪素の百分率での含有率は、メントール結晶および高度に分散された二酸化珪素からなる該メントール含有組成物を基準とするものである。
【0042】
【表1】

括弧内の数値は、BET(DIN 66131に従う)による、m2/g単位で表した比表面積および一次粒子の平均粒径に関連する。
様々なグレードのアエロジル(登録商標)は、Degussa-Huls AGから入手できる。
D = 顕著な凝集、流動性なし;C = 中程度の凝集、貧弱な流動性;B = 易流動性、あらゆる凝集は殆ど見られない;A = 極めて良好な流動性、凝集なし。
【0043】
実施例2
上記実施例1aの本発明による固体組成物、および本発明によらない種々の形状のl-メントールの、様々な溶解速度を比較した。
そのために、5gのl-メントール、または5gの、実施例1aの本発明によるl-メントール-含有固体組成物を、20℃の一定温度に維持された、同一質量部のエタノールと水との混合物95gに添加し、該メントールまたは該メントール-含有固体組成物が、完全に(肉眼での決定)溶解するに要する時間を計算した。
この溶解テストは、径5cmおよび充填高さ7cmを持つガラスビーカー内で行った。該ガラスビーカーの含有物を、各場合において、長さ4cmの磁気攪拌ビーズを用いて、4rpmなる磁気攪拌子の速度にて、該溶解テスト中攪拌した。温度を、Pt-100温度計で追跡したが、該温度計は、該液体の深さ5cmまで浸漬させ、該ガラスビーカーの壁から1cm離れた位置に配置したが、このものは、同時に流動破壊体として機能した。
【0044】
該溶解テストで使用した、天然メントールの該結晶は、l-メントールの含有率99.2%およびメントールを含まないペパーミント油の含有率0.8%(表面積によるGC%で表した量)を有していた。該結晶のサイズは、天然l-メントールの典型的な(市販の)結晶幾何形状に対応していた。
以下の表2は、本発明によるものではない、様々な形状のl-メントールに関する溶解時間を、実施例1aの本発明によるメントール-含有固体組成物と比較して示すものである。
【0045】
【表2】

【0046】
処方例F1〜F14
F1. ゲル状歯磨用クリーム
【0047】
【表3】





【0048】
【表4】

【0049】
【表5】











【0050】
【表6】

【0051】
【表7】










【0052】
【表8】

【0053】
【表9】

【0054】
【表10】











【0055】
【表11】

【0056】
F10. チューインガムドラジェ, 無糖
Q1:チューインガム粗製塊成分
【0057】
【表12】

【0058】
該チューインガム粗製塊の成分(Q1)の全体を混合し、チューインガムストリップに加圧成型し、次いで個々のクッション-形状のチューインガムタブレットに成型した。次に、該クッション-形状のチューインガムタブレットを、回転式糖-被覆ドラム内で、40質量%のアラビアガム溶液で、湿潤(ガム状にする)した。該ガム化したクッション-形状のチューインガムタブレットを、引続き回転式糖-被覆ドラム内で、粉末混合物Aで被覆した。該混合物Aは、実質的に本発明のメントール含有固体組成物、および少なくとも1種の糖代替品(多くの場合において、イソマルト、ソルビトール、キシリトール、マルチトールおよび/またはマニトールから選択され、場合により更に粉末アラビアガムを使用することができる)からなる。冷風で十分に冷却した後、このようにして被覆した、該ガム化したクッション-形状のチューインガムタブレットを、一夜乾燥した。被覆溶液Bを使用して、該被覆され、かつ乾燥されたクッション-形状のチューインガムタブレットに、更に皮膜を適用するために、糖-被覆によって15層を、先ず適用し;第16層目において、成分Cと混合物Bとの混合物を適用した。次いで、該被膜(Q2)の全質量が、元の該クッション-形状のチューインガムタブレット(Q1)の質量の約35質量%となるまで、混合物Bを用いて、更なる層を適用した。
【0059】
該チューインガムドラジェに光沢を付与するために、これらを、引続き光沢剤で処理したが、この光沢剤は、等質量部のカルナウバロウおよびミツロウの混合物からなっていた。咀嚼した際に、この直ぐに使用できるチューインガムドラジェは、口中で、新規な型のメントールの風味を与えたが、該風味は、極めて明確で、強力かつ新鮮である。
Q2:被膜の成分:
(指定した質量部は、該クッション-形状のチューインガムタブレット(Q1)に適用された外被膜(Q2)の全質量を基準とするものであり;該Q2の全質量は、Q1の質量を基準として、約35%であった)。
【0060】
【表13】

【0061】
【表14】

【0062】
調味剤Bは、以下の如き組成(量は、各々質量%単位)を有していた:
0.1%のネオテーム(neotame)粉末;0.05%のアスパルテーム;29.3%のレモンオイル;29.3%のオレンジオイル;2.97%のスクラロース;2.28%のトリアセチン;5.4%のジエチルタルタレート;12.1%のペパーミント油、ヤキマ(Yakima);0.7%のエタノール;3.36%の2-ヒドロキシエチルメンチルカーボネート;3.0%の2-ヒドロキシプロピルメンチルカーボネート;0.27%のバニリン;5.5%のD-リモネン;5.67%のL-メンチルアセテート。
直接消費に適した該ゼラチンカプセルは、径5mmを有し、またコア材料対被覆材料の質量比は90:10であった。該カプセルは、10秒未満の期間内に、口内で開封され、50秒未満の期間内に、完全に溶解された。
【0063】
【表15】

【0064】
調製に係る注意事項:
a) 70℃にて2時間、該ゼラチンを水に膨潤させる(ゼラチンの量の1.8倍);
b) 該砂糖、シロップ、水、脂肪およびレシチンを、123℃にて沸騰させる;
c) 該ゼラチン溶液と該沸騰混合物とを徐々に混合する;
d) 該メントール含有組成物および随意の着色剤中で攪拌する;
e) 得られた塊状物を、冷却テーブル上で、約70℃の温度に調節し、次いで該フォンダンを添加し、また圧伸装置上で、約3分間空気に暴露する;
f) 次いで、該咀嚼型スイーツ塊を細断し、包装する。
【0065】
【表16】

【0066】
該成分全てを混合し、得られた混合物を、適当な装置内で加圧して、加圧成型物品を製造する。
【0067】

【0068】
製造に関する注意事項:WO 03/092412をも参照のこと。
該成分全てを混合し、一点計量によって、二軸スクリュー押出機に供給した。押出温度は、100〜120℃であった。具体的なエネルギー入力は、0.2kWh/kgであった。ノズルを離れた直後に、1mmの孔を持つ該押出機ノズルプレートから出てくるストランドを、回転ブレードによって切断して、径約1mmを持つ粒子とした。このようにして調製した顆粒は、10質量%なるメントール含有率を有していた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メントール含有固体組成物であって、
(a) 本体の全質量を基準として、95質量%またはそれ以上のメントールを含有する、前記本体からなる固形メントール成分、および
(b) 100μm以下の粒径を持つ粒子を含む、または前記粒子からなる固形二酸化珪素成分を含み、またはこれら成分からなり、
前記二酸化珪素成分の粒子が、前記メントール成分本体表面に付着しており、かつ
前記固体組成物の全質量を基準として、前記二酸化珪素成分の量が4質量%以下であり、かつ前記メントール成分の量が少なくとも95質量%であることを特徴とする、上記メントール含有固体組成物。
【請求項2】
該メントール成分の該本体が、無機成分を含まないか、あるいは該本体全質量を基準として0〜1質量%なる範囲の無機成分を含む、請求項1記載のメントール含有固体組成物。
【請求項3】
該メントール成分の該本体が、結晶、粒子、フレーク、加圧成型物品、トローチ(香錠)、顆粒剤、散剤、および/または粉末(ダスト)の形状にある、請求項1または2に記載のメントール含有固体組成物。
【請求項4】
該メントール成分の該本体が、
(i) その表面にペパーミント油を含まず、および/または
(ii) 界面活性剤を含まず、および/または
(iii) 該固体組成物の全質量を基準として、0.2質量%以下の水を含む、
請求項1〜3の何れか1項に記載のメントール含有固体組成物。
【請求項5】
該二酸化珪素成分の該粒子が、沈降シリカおよび/または熱分解法二酸化珪素からなる、請求項1〜4の何れか1項に記載のメントール含有固体組成物。
【請求項6】
該二酸化珪素成分の該粒子が、25℃および0.1013MPa(1013mbar)における、該メントール成分の該本体からのメントールの昇華能力(または蒸気圧)が、純粋なメントール成分(a)と比較して少なくとも25%低下するように、該メントール成分の該本体表面に付着し、かつこれを覆っている、請求項1〜5の何れか1項に記載のメントール含有固体組成物。
【請求項7】
該固体組成物中の該二酸化珪素成分の量が、該固体組成物の全質量基準で、2.5質量%以下である、請求項1〜6の何れか1項に記載のメントール含有固体組成物。
【請求項8】
請求項1〜7の何れか1項に記載のメントール含有固体組成物を含むことを特徴とする、物品。
【請求項9】
該物品が、消費に適した製品;喫煙製品、タバコ製品、香料(芳香性混合物)、調味混合物、口腔衛生用製品、化粧料、医薬品、および皮膚科学的な製品、カプセル化されたメントール含有固体組成物からなる群から選択される、請求項8記載の物品。
【請求項10】
消費に適した糖衣製品(糖被覆製品)であって、
前記被覆が
(a) 固形メントール本体および
(b) 100μm以下の粒径を持つ粒子を含む、または前記粒子からなる固形二酸化珪素成分を含み、
前記被覆の少なくとも1層中における、該二酸化珪素成分の量が、これら成分(a)および(b)の全質量を基準として、4質量%以下であることを特徴とする、上記糖衣製品。
【請求項11】
ガラス状の調味粒子であって、最終的なガラス状の調味粒子を基準として、少なくとも3.5質量%、好ましくは少なくとも5質量%のメントールと、固形二酸化珪素成分とを含む、上記調味粒子。
【請求項12】
請求項1〜7の何れか1項に記載のメントール含有固体組成物の、メントール含有物品、特に消費に適した製品;喫煙製品、タバコ製品、香料(芳香性混合物)、調味混合物、口腔衛生用製品、化粧料、医薬品、および皮膚科学的な製品、カプセル化されたメントール含有固体組成物からなる群から選択される物品の製造における使用。
【請求項13】
請求項1〜7の何れか1項に記載のメントール含有固体組成物の製造方法であって、以下の諸工程:
(a) 本体の全質量を基準として、95質量%またはそれ以上のメントールを含有する、前記本体からなる固形メントール成分、および
(b) 100μm以下の粒径を持つ粒子を含有する、または前記粒子からなる、固形二酸化珪素成分、
を、前記二酸化珪素成分の粒子が、前記メントール成分本体表面に付着するまで混合する工程を含み、
前記製造された固体組成物の全質量を基準として、前記二酸化珪素成分の量が4質量%以下であり、かつ前記メントール成分の量が少なくとも95質量%であることを特徴とする、上記方法。
【請求項14】
(a)メントールの昇華または蒸発、および/または(b)本体の全質量を基準として95質量%またはそれ以上のメントール含有率を有する前記本体のケーキング、を低減させるあるいはこれらを防止するための薬剤としての、二酸化珪素の使用。

【公表番号】特表2008−533260(P2008−533260A)
【公表日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−501276(P2008−501276)
【出願日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際出願番号】PCT/EP2006/060584
【国際公開番号】WO2006/097427
【国際公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(503236223)シムライズ・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンジツト・ゲゼルシヤフト (51)
【Fターム(参考)】