説明

モアレ縞測定装置

【課題】平滑平面状に形成された被検面の形状測定を実施するために、結像系の光軸と照明系の光軸とが、基準格子の格子面の法線に対して互いに略対称となるように配置される場合でも、コントラストの高い等高線モアレ縞を得ることができるようにする。
【解決手段】基準格子1に照射された照明光が格子面11で反射されて生じる回折光の、結像系3内において集光する位置に、遮光手段33を配置する。基準格子1に照明光が照射された際に格子面11で反射されて生じる回折光のうち、0次や±1次等の比較的強度の大きい回折光が平行光束として結像系3内に入射し、結像系3内の所定の位置に集光する。遮光手段33は、この集光位置に配されており、結像系3内に入射した回折光が撮像面34へ入射することを抑制するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、格子照射型(「実体格子型」とも称される)モアレトポグラフィ計測法に基づき、被検体の形状測定等を行なう格子照射型のモアレ縞測定装置に関し、特に、被測定領域内に正反射面を有してなる被検体の計測に好適なモアレ縞測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
格子照射型のモアレ縞測定装置は、大別すると、基準格子(「実体格子」、「モアレ格子」等とも称される)に照明光を照射して被検体上に基準格子の影をつくる照明系と、被検体の形状に応じて変形を受けた基準格子の影により形成される変形格子を、基準格子を通して見ることよって観察される等高線モアレ縞を撮像面上に結像させる結像系と、の2つの光学系により構成されている。
【0003】
従来、照明系から出射される照明光は発散光束とされるのが一般的であるが、照明光を平行光束とするように構成されたモアレ縞測定装置(下記特許文献1,2参照)も知られている。照明光を平行光束とすることにより、観察される各等高線モアレ縞間の深さを一定とすることができるので、モアレ縞解析に要する演算が容易になるという利点がある。
【0004】
【特許文献1】特開平7−332956号公報
【特許文献2】特開平10−54711号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、照明光が平行光束とされるモアレ縞測定装置においては、例えば、平滑平面状に形成された被検面の形状測定を実施しようとすると、次のような問題が生じる。
【0006】
すなわち、このような被検面を測定する場合、被検面に照射された照明光の多くが、被検面の法線に対して照明光の入射方向と対称な方向に正反射されるため、モアレ縞を観察するためには、照明系および結像系の各光軸を被検面の法線に対して互いに略対称に配置する必要がある。一方、基準格子はその格子面が被検面と略平行となるように設置されることが好ましいとされる。これは、被検面が格子面に対して傾斜していると、等高線モアレ縞にその傾き成分が重畳されるので、それを取り除くための補正演算が必要となることや、被検面と格子面との距離が場所により変化するため、等高線モアレ縞のコントラストが低下してしまうなどの理由による。
【0007】
しかし、基準格子の格子面を被検面と略平行に設置すると、照明系および結像系の各光軸が格子面の法線に対しても互いに対称となるように配置されることとなり、その場合、基準格子に照明光が照射された際に格子面で反射されて生じる回折光のうち、0次や±1次等の比較的強度の大きい回折光が結像系内に入射し、該結像系内において点状に集光してしまうことになる。これら回折光の集光位置は、等高線モアレ縞の結像位置とは異なるものの、このような回折光が集光後に少し発散した状態で撮像面に入射すると画像内の略全域が明るい状態となってしまい、等高線モアレ縞の観察の妨げとなる。
【0008】
このような問題を回避するためには、格子面からの回折光が結像系内に入射しないように、基準格子の格子面と被検面との平行性を大きく崩す必要があるとされるが、平行性を大きく崩すと先述した補正演算の精度が低下するとともに、等高線モアレ縞のコントラストが大きく低下してしまうなどデメリットが大きい。
【0009】
このため、平滑平面状に形成された被検面を有してなる被検体に対しては、照明光を平行光束とするタイプのモアレ縞測定装置の適用が困難とされてきた。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、平滑平面状に形成された被検面の形状測定を実施するために、結像系の光軸と照明系の光軸とが、基準格子の格子面の法線に対して互いに略対称となるように配置される場合でも、コントラストの高い等高線モアレ縞を得ることのできる格子照射型のモアレ縞測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため本発明では、結像系内に入射する格子面からの回折光の集光位置に、遮光手段を設けるようにしている。
【0012】
すなわち、本発明に係るモアレ縞測定装置は、被検体に対向配置された基準格子と、平行光束からなる照明光を前記基準格子に照射し、該基準格子の影を前記被検体上につくる照明系と、前記基準格子の影により前記被検体上に形成される変形格子と前記基準格子との重なりによって生じる等高線モアレ縞を撮像面上に結像させる結像系と、を備え、前記結像系の光軸と前記照明系の光軸とが、前記基準格子の格子面の法線に対して互いに略対称となるように構成されている格子照射型のモアレ縞測定装置であって、前記基準格子に照射された前記照明光が前記格子面で反射されて生じる回折光の、前記結像系内において集光する位置に、該回折光が前記撮像面へ入射することを抑制する遮光手段を備えてなることを特徴とするものである。
【0013】
本発明において、基準格子は、複数の直線状の格子線が互いに平行に形成されてなる直線格子であり、遮光手段は、前記回折光が結像系内に入射することによって形成される点列状に並ぶ複数の集光点を、前記撮像面側より覆うように設置される線状の遮光部を有してなる、とすることができる。
【0014】
また、被検体が平滑平面状の被検面を有してなるものにおいては、被検面から正反射される被検光が結像系内において集光する位置と、遮光部の設置位置とが互いにずれるように、格子面に対して被検面を傾けて配置する傾斜配置手段を備えている、ことが好ましい。
【0015】
また、撮像面上に結像した等高線モアレ縞を解析するモアレ縞解析手段を備えることもできる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のモアレ縞測定装置によれば、基準格子に照射された照明光が格子面で反射されて生じる回折光の、結像系内において集光する位置に、該回折光が撮像面へ入射することを抑制する遮光手段を備えていることにより、次のような作用効果を奏する。
【0017】
すなわち、遮光手段により回折光の撮像面への入射が抑制されるので、画像内の略全域が明るい状態となることが防止される。また、回折光の集光位置に遮光手段を配置することにより、回折光を遮るために必要な遮光部の大きさを、他の位置に配置した場合に比較して小さく形成することができるので、遮光手段がモアレ縞画像内に映り込むことや画像ノイズとなることを防止し得る。
【0018】
したがって、例えば、平滑平面状に形成された被検面の形状測定を実施するために、結像系の光軸と照明系の光軸とが、基準格子の格子面の法線に対して互いに略対称となるように配置される場合でも、コントラストの高い等高線モアレ縞を確実に撮像することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係るモアレ縞測定装置の全体構成を示す図であり、図2はその光学系配置および作用を示す概略図である。なお、図2においては、基準格子1に照射された照明光が格子面11で反射されて生じる回折光のうち、0次回折光の光線軌跡(実線で示す)および±1次回折光の光線軌跡(破線および点線で示す)を、また等高線モアレ縞の形成に関与する被検面51からの光の光線軌跡(2点波線で示す)を例示しているが、基準格子1で生じる屈折や基準格子1の裏面(格子面11の反対側の面)で生じる反射光については表示を省略している。
【0020】
図1に示すモアレ縞測定装置は、傾斜配置手段を構成する載置ステージ6上に載置された平行平板状の被検体5の被検面51の形状を、格子照射型モアレトポグラフィ計測法に基づき測定解析するものであり、格子ホルダ7に保持されて被検体5に対向配置された基準格子1と、平行光束からなる照明光を基準格子1に照射し、該基準格子1の影を被検面51上につくる照明系2と、基準格子1の影により被検面51上に形成される変形格子と基準格子1との重なりによって生じる等高線モアレ縞を、図2に示す撮像面34上に結像させる結像系3と、撮像面34上に結像した等高線モアレ縞を解析するモアレ縞解析系4と、を備えてなる。なお、上述の照明系2、結像系3、載置ステージ6、および格子ホルダ7は、支持壁部8に支持されている。
【0021】
上記基準格子1は、照明光に対して透明な平行平板で構成された直線格子である。すなわち図2に示すように、基準格子1の格子面11(上記被検面51と対向する図中下側の面)上には、紙面に対して直角な方向に延びる複数の直線状の格子線12(一部のみに付番)が、所定のピッチで互いに平行に形成されている。
【0022】
一方、上記被検体5は、その被測定領域とされる被検面51の略全域が平滑平面状に形成されている。
【0023】
また、上記照明系2および上記結像系3は、各々の光軸LおよびLが、該両光軸L,Lと上記格子面11の法線Nとを含む平面(紙面と平行な平面)内において、法線Nに対してそれぞれ略45度の角度で交わるように、互いに対称に配置されている。
【0024】
より具体的には照明系2は、ハロゲンランプやLED等からなる光源部21と、該光源部21から出射された発散光を収束させる収束レンズ22と、該収束レンズ22の収束点に配置されたピンホール23aを有するピンホール板23と、ピンホール23aからの発散光をコリメートして照明光として出射するコリメータレンズ24と、を備えてなる。
【0025】
一方、結像系3は、被検面51および基準格子1からの光を結像系3内に取り込む対物レンズ31と、該対物レンズ31の像側に配された撮像レンズ32と、格子面11からの回折光を遮る遮光手段33と、CCDやCMOS等の固体撮像素子の撮像面により構成される撮像面34を備えた撮像カメラ35と、を備えてなる。
【0026】
照明系2から照射される照明光が平行光束であり、また照明系2と結像系3とが図2に示すように対称配置されているので、基準格子1に照明光が照射された際に格子面11で反射されて生じる複数の回折次数の異なる回折光が平行光束として結像系3内に入射し、結像系3内の所定の位置(照明系2のピンホール23aと光学的に共役な位置)に集光する。
【0027】
上記遮光手段33は、この集光位置に配されており、結像系3内に入射した回折光が撮像面34へ入射することを抑制するように構成されている。図3に遮光手段33の態様の一例を示す。図3に示す遮光手段33は、円形透明板33aの中心部に点状の遮光部33bが印刷等により形成されてなるものであり、格子面11で生じる0次回折光のみが結像系3内に入射し、光軸L上の略一点に集光する場合には、有効な態様である。
【0028】
図3のものとは異なる態様を図4に示す。図4に示す遮光手段36は、円形透明板36aの図中上下方向に延びる直径を形成する部分に、直線状の遮光部36bが印刷等により形成されてなるものであり、格子面11で生じる複数の回折次数の異なる回折光が結像系3内に入射する場合に有効な態様である。
【0029】
すなわち、直線格子である基準格子1の格子面11において生じた複数の回折次数の異なる回折光は、結像系3内に入射した後、光軸Lと直交する所定の直線上(格子線12の延伸方向と直交し、かつ光軸Lを含む面と、該光軸Lと直交する所定の平面との交線上)において(結像系3の像面湾曲は無視し得るとする)、0次回折光の集光点を中心として点列状に並ぶように集光する。遮光手段36の遮光部36bは、点列状に並ぶ複数の集光点を撮像面34側より覆うように直線状に形成されている。なお、このような直線状の遮光部は、遮光性を有する糸材を鏡胴内に張設することにより構成することも可能である。
【0030】
ところで、被検面51が平滑平面状に形成されていることにより、被検面51と格子面11とが互いに平行に設置された場合、被検面51から正反射された被検光の大部分は、基準格子1を介し平行光束として結像系3内に入射して遮光手段33(36)の設置位置に集光し、該遮光手段33(36)により撮像面34へ入射が抑制されることになる。被検面51から正反射された被検光は被検面51の形状情報を担持しているので、遮光手段33(36)によって遮られないようにすることが好ましい。そこで、本実施形態では、
図1に示す載置ステージ6により被検体5を傾斜保持するようにしている。すなわち載置ステージ6は、被検面51から正反射される被検光が結像系3内に入射することは許容しつつ、該被検光が結像系3内おいて集光する位置と、遮光部33b(36b)の設置位置とが互いにずれるように、格子面11に対して被検面51を傾けて配置するように構成されている。例えば、被検面51が格子面11に対して図2の紙面手前側に前傾するように配置された場合、被検面51から正反射される被検光は、遮光部33b(36b)の設置位置よりも図2の紙面の手前側にずれた位置に集光することになる。
【0031】
また、図1に示すように上記モアレ縞解析系4は、コンピュータ等からなる解析装置41と、等高線モアレ縞画像や解析結果等を表示する画像表示装置42と、解析装置41への各種入力を行なうマウス、キーボード等の入力装置43とを備えてなる。解析装置41は、メモリに格納されたモアレ縞解析プログラムや、CPU、演算回路等により構成されるモアレ縞解析手段を備えている。
【0032】
次に、モアレ縞測定装置の測定時の作用について説明する。図1および図2に示すように基準格子1、照明系2、結像系3、および被検体5が配置された後、図2に示すように照明系2より、平行光束からなる照明光が基準格子1に照射され、被検体5の被検面51上に基準格子1の影がつくられる。この基準格子1の影は、被検面51の形状に応じて変形した変形格子となり、この変形格子を、基準格子1を通して見ると、被検面51の形状情報を担持した等高線モアレ縞が観察される。
【0033】
この等高線モアレ縞は、結像系3の対物レンズ31および撮像レンズ32を介して撮像面34上に結像される。結像された等高線モアレ縞は、撮像カメラ35により撮像され、その画像信号が解析装置41に出力される。この画像信号に基づき、解析装置41において等高線モアレ縞の解析が行なわれ、その解析結果等が画像表示装置42に表示される。
【0034】
一方、基準格子1に照明光が照射された際に格子面11で反射されて生じる回折光は、結像系3内において集光するが、この集光位置に配された遮光手段33(または36)により遮光され、撮像面34への入射が抑制される。したがって、画像内の略全域が明るい状態となることが防止されるので、コントラストの高い等高線モアレ縞を撮像、解析することが可能となる。
【0035】
なお、遮光手段33(36)は回折光の集光位置に配置されるように構成されており、これにより、回折光を遮るために必要な遮光部33b(36b)の大きさを最小限に抑えることが可能となっている。このため、遮光部33b(36b)がモアレ縞画像内に映り込むことや画像ノイズとなることを防止することができる。
【0036】
また、遮光手段33(36)を備えているので、格子面11で生じる回折光が結像系3内に入射しないように、格子面11を被検面51に対して大きく傾ける必要が無く、照明系2と結像系3を格子面11の法線Nに対して対称に配置することが可能となっている。したがって、等高線モアレ縞の解析処理が容易となり、得られた解析結果の信頼性も高めることが可能となる。
【0037】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限られず、種々に態様を変更することが可能である。
【0038】
例えば、上記実施形態では、被測定領域とされる被検面51の略全域が平滑平面状に形成されているが、本発明のモアレ縞測定装置は、被検面の一部が平滑平面状に形成されているものや、被検面が粗面状に形成されているものなど種々の被検体の測定に好適に用いることができる。なお、被検面が平滑平面状とされているものでも、その面精度がそれ程高くない場合には、被検面と格子面とを互いに平行に配置しても、被検面からの反射光が遮光手段により全て遮光されてしまうことはないので、被検面を格子面に対して傾ける必要はない。
【0039】
また、上記実施形態では、基準格子1が直線格子とされているが、格子線が曲線で構成された曲線格子を基準格子として用いるモアレ縞測定装置に、本発明を適用することも可能である。
【0040】
また、上記実施形態において、基準格子1を上下方向に移動可能に構成し、フリンジスキャン計測を行なうようにすることも可能である。
【0041】
また、基準格子1を上下方向に移動させるのではなく、基準格子1を法線Nの周りに回転させ、縞感度を変えた複数のモアレ画像を取り込み、それらに基づき形状解析を行なう手法も知られており、本発明はそのような手法にも適用することが可能である。ただし、その場合には、格子面11で生じる回折次数の異なる回折光が結像系3内において形成する各集光点の並びが、基準格子1の回転に伴い、変化することに留意することが好ましい。
【0042】
図5は、格子面11がその法線N周りに回転することにより、結像系3内における回折光の各集光点の並びが変化する様子を例示するものである。すなわち、図5の(a)は、格子面11の法線N周りの回転角度α(図2に示す照明系2の光軸L、結像系3の光軸L、および格子面11の法線Nを含む平面と格子面11との交線と、格子面11の各格子線に垂直な線とのなす角度)が、0°の場合を示しており、このとき回折光の各集光点は、上述したように直線状に並ぶ。なお、図5においては、上記両光軸L,Lの法線Nとのなす角度が60°とされている。
【0043】
図5の(b)〜(e)は、上記回転角度αが22.5°,45°,67.5°,90°の場合をそれぞれ示している。回転角度αが0°以外の場合は、回折光の各集光点は曲線状に並ぶことになるが、回転角度αが22.5°,45°のときは、回折光の各集光点は略直線状に並ぶとみなすことができ、このときの直線は、回転角度αが0°の場合の各集光点を結ぶ直線に対して、16°および30°程度それぞれ傾く。また、回転角度αが67.5°,90°のときは、回折光の各集光点を結ぶ曲線の曲がりが大きくなり、そのときの曲線の中心位置における接線は、回転角度αが0°の場合の各集光点を結ぶ直線に対して、48.5°および90°程度それぞれ傾く。
【0044】
このことから、格子面11を法線N周りに回転させる場合、その回転角度αが45°程度までの範囲であれば、所定の線幅を有する直線状の遮光部を回転して用いることにより、回折光を略遮ることが可能である。一方、回転角度αが45°を大きく超える場合には、遮光部の形状を曲線状に形成することが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の一実施形態に係るモアレ縞測定装置の全体図
【図2】モアレ縞測定装置の光学系配置および作用を示す概略図
【図3】遮光手段の態様の一例を示す図
【図4】遮光手段の他の態様例を示す図
【図5】格子面を回転させるときの回折光の各集光点の並びの変化を例示する図
【符号の説明】
【0046】
1 基準格子
2 照明系
3 結像系
4 モアレ縞解析系
5 被検体
6 載置ステージ
7 格子ホルダ
8 支持壁部
11 格子面
12 格子線
21 光源部
22 収束レンズ
23 ピンホール板
23a ピンホール
24 コリメータレンズ
31 対物レンズ
32 撮像レンズ
33,36 遮光手段
33a,36a 円形透明板
33b,36b 遮光部
34 撮像面
35 撮像カメラ
41 解析装置
42 画像表示装置
43 入力装置
51 被検面
,L 光軸
α 回転角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体に対向配置された基準格子と、
平行光束からなる照明光を前記基準格子に照射し、該基準格子の影を前記被検体上につくる照明系と、
前記基準格子の影により前記被検体上に形成される変形格子と前記基準格子との重なりによって生じる等高線モアレ縞を撮像面上に結像させる結像系と、を備え、
前記結像系の光軸と前記照明系の光軸とが、前記基準格子の格子面の法線に対して互いに略対称となるように構成されている格子照射型のモアレ縞測定装置であって、
前記基準格子に照射された前記照明光が前記格子面で反射されて生じる回折光の、前記結像系内において集光する位置に、該回折光が前記撮像面へ入射することを抑制する遮光手段を備えてなることを特徴とするモアレ縞測定装置。
【請求項2】
前記基準格子は、複数の直線状の格子線が互いに平行に形成されてなる直線格子であり、
前記遮光手段は、前記回折光が前記結像系内に入射することによって形成される点列状に並ぶ複数の集光点を、前記撮像面側より覆うように設置される線状の遮光部を有してなる、
ことを特徴とする請求項1記載のモアレ縞測定装置。
【請求項3】
前記被検体が平滑平面状の被検面を有してなるものにおいて、
前記被検面から正反射される被検光が前記結像系内において集光する位置と、前記遮光部の設置位置とが互いにずれるように、前記格子面に対して前記被検面を傾けて配置する傾斜配置手段を備えている、
ことを特徴とする請求項2記載のモアレ縞測定装置。
【請求項4】
前記撮像面上に結像した前記等高線モアレ縞を解析するモアレ縞解析手段を備えていることを特徴とする請求項1〜3までのうちいずれか1項記載のモアレ縞測定装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−57313(P2007−57313A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−241152(P2005−241152)
【出願日】平成17年8月23日(2005.8.23)
【出願人】(000005430)フジノン株式会社 (2,231)
【Fターム(参考)】