モノリシック水晶フィルタ
【課題】 スプリアス振動を抑制した、通過帯域特性の良好な3ポール型のモノリシック水晶フィルタを提供する。
【解決手段】 水晶振動板1は厚みすべり振動で駆動する矩形のATカット水晶振動板であり、その表裏面には対向して平面視矩形形状の励振電極が形成されている。当該励振電極は、矩形状の励振電極12,13,14が長辺方向に直列的に形成されている。また、水晶振動板の表面においては当該励振電極12,13,14に対応した矩形状の励振電極11が形成され、表裏で対向した電極(対向電極)を形成している。対向電極は長辺から4度斜め上方に傾斜(傾斜角度θが4度)している。
【解決手段】 水晶振動板1は厚みすべり振動で駆動する矩形のATカット水晶振動板であり、その表裏面には対向して平面視矩形形状の励振電極が形成されている。当該励振電極は、矩形状の励振電極12,13,14が長辺方向に直列的に形成されている。また、水晶振動板の表面においては当該励振電極12,13,14に対応した矩形状の励振電極11が形成され、表裏で対向した電極(対向電極)を形成している。対向電極は長辺から4度斜め上方に傾斜(傾斜角度θが4度)している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信機器等に用いられる3ポール型のモノリシック水晶フィルタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
3ポール型のモノリシック水晶フィルタは、例えば水晶振動板の一方の主面に3つの電極が配列され、他方の主面にはこれら3つの電極に対応した1つの電極が形成された構成である。図7は従来用いられていた3ポール型モノリシック水晶フィルタを示す平面図である。矩形のATカット水晶振動板の裏面には3つの矩形電極が長辺方向に配列して形成され、裏面にはこれら3つの矩形電極に対応した1つの大きな矩形電極が形成された構成である。これら各電極は引出電極にてATカット水晶振動板の各辺の端縁に引き出されている。
【0003】
ところでこのようなモノリシック水晶フィルタは、携帯電話に代表される通信機器の小型化に伴い、部品の小型化も厳しく要求され、これに伴い水晶振動板自体も極めて小さなものとなっている。しかしながら水晶振動板に形成される電極(励振電極、アース電極)はある程度の大きさが要求される。これは要求される仕様(例えば通過帯域幅やインピーダンス調整幅等)を満足させるために必要な構成であった。
【0004】
ところが水晶振動板に対して電極サイズが大きくなるにつれて主振動に有害なスプリアス振動が励起されやすくなる。このようなスプリアス振動は水晶振動板の外形に依存する屈曲系や輪郭系の高次振動の影響であると考えられ、このようなスプリアス振動に対しては例えば矩形水晶振動板の長辺と短辺の寸歩比を調整することにより、これを抑制することが慣用的に行われている。しかしながら超小型化した場合、水晶振動板を収納するパッケージの内部サイズの制限により、十分な辺比調整ができない場合があり、このような場合十分なスプリアス抑制ができないことがあった。また水晶振動板に形成される矩形電極の寸法比を調整することによってもスプリアス調整が可能になるが、前述の電極サイズに影響する場合があり、十分な電気的特性を得られないことがあった。
【0005】
このようなスプリアスの問題を解決する構成として、特開2000−36716号(特許文献1)には、ATカット水晶基板のZ‘軸方向に対し、10度から35度傾斜させて3つの電極を所定の間隔をおいて配置すると共に、該電極に対向して1つの電極を設け、3次オーバートン三重モード水晶フィルタが開示されている。このような構成により、3次オーバートン三重モード水晶フィルタの高周波側に発生するスプリアスを抑制している。しかしながらこのような構成においては、水晶基板に対して電極が大きく傾いているために、別のモードによるスプリアス振動が強く励振されることがあり、このような傾向は基本波においてはより顕著となっていた。またこのような電極においては例えば真空蒸着法やスパッタリング法により形成する場合は、パターン形成のための開口を有する蒸着マスクを新たに用意する必要がある。また電極パターン形成後の調整作業に用いる、調整用開口を有するパーシャルマスクについても新たに用意する必要があり、製造コスト増の要因にもなっていた。
【0006】
【特許文献1】特開2000−36716号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、基本波主振動近傍に生じるスプリアス振動を抑制した、通過帯域特性の良好な3ポール型のモノリシック水晶フィルタを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明者は、基本波主振動近傍に生じることのあったスプリアス振動の抑制について、製造コスト抑制面も含めて鋭意検討を行った結果、次のような構成により実現したものである。
【0009】
すなわち、請求項1に示すように、矩形ATカット水晶振動板の一方の主面に3つの矩形電極を直線的に配列形成するとともに、X軸方向に長辺を有する他方の主面に前記各矩形電極に対応した矩形電極を形成してなるモノリシック水晶フィルタであって、前記矩形電極の配列方向はATカットのX軸に沿って配列されるとともに、当該X軸から3〜8度傾斜していることを特徴としている。前記3つの矩形電極は所定の間隔を持って配置され、当該間隔は所望のフィルタ特性に応じて適宜調整される。また、当該3つの矩形電極に対向するATカット水晶振動板の他方の主面に位置する矩形電極は、前記3つの矩形電極にそれぞれ対向した個別構成でもよいし、一体化した構成であってもよい。
【0010】
前記矩形電極を傾斜配置することにより、主振動の通過帯域前後に発生していた、例えば高次屈曲振動等によるスプリアス振動を抑制することができる。特に3ポール型のモノリシック水晶フィルタにおいては、周波数等の特性調整時において各ポール毎の調整が必要であるが、主振動の通過帯域前後にスプリアス振動が存在すると当該スプリアス振動により調整が困難となり、適切な調整が行われないことがあったが、本発明により適切な特性調整を行うことができる。
【0011】
また前記傾斜角度θは、モノリシック水晶フィルタの特性に応じて決定されるが、3度未満であると製造ばらつきにより当該角度がばらついた場合、上述のスプリアス抑制効果を十分には得られない可能性があるが、3度以上であると製造ばらつきを考慮しても確実にスプリアス振動抑制の効果を得ることができる。また8度以上になると主振動前後に発生していたスプリアス振動は抑制されるが、他の周波数領域に別の振動モードによるスプリアス振動が現れることがあり、よって、3〜8度の傾斜角度が特性安定上好ましい。
【0012】
また当該傾斜角度θは実際の量産段階においても製造コスト低減に寄与する。すなわち、このようなフィルタは最終の周波数調整が重要になってくるが、質量付加にて調整を行う際に用いるパーシャル蒸着マスクや質量減にて調整を行うミーリングマスク等の調整用マスクについて、例えばX軸に平行に配列された開口を有する従来のマスクを適用することができる。このような調整用マスクは消耗品であり、これにより、新たな調整用マスクを用意する必要がなく、製造コスト低減に寄与する。
【0013】
次に、矩形ATカット水晶振動板の一方の主面に3つの矩形電極を直線的に配列形成するとともに、他方の主面に前記各矩形電極に対応した矩形電極を形成してなるモノリシック水晶フィルタであって、前記矩形電極の配列方向はATカットのX軸に沿って配列された構成において、当該矩形電極をX軸から傾斜させた場合の周波数特性について検証データを図8乃至図11に示す。各図において、縦軸は減衰量(ATT)であり、横軸はFreq(周波数)である。
【0014】
検証に用いたモノリシック水晶フィルタは、後述の第2の実施形態で説明する図5,図6を参照した構成であり、矩形水晶振動板の一方面において長辺(X軸方向)に3つの矩形電極が直列的に配列されるとともに、他方面には対向して1つの矩形電極が形成された構成である。各電極からの引出電極は図5,図6に示すとおり、各矩形電極から対向する水晶振動板の端縁に引き出され、最終的には水晶振動板の角部に引き出されている。また水晶振動板の外形サイズは縦1.5mm、横1.8mmであり、中心周波数は96MHzのものを用いた。サンプル1は傾斜角度θ(3つの矩形電極の配列が長辺(X軸)から傾斜した角度)を4度、サンプル2は傾斜角度θを8度、サンプル3は傾斜角度θを10度に設定している。またサンプル4は傾斜角度θが0度である。
【0015】
従来品であるサンプル4の特性を図11に示す。図11においては主振動周波数fに対して低い周波数側にスプリアス振動S1が生じていることが理解できる。このスプリアスS1は主振動周波数fより少し高い領域に現れることもあり、主振動周波数に悪影響を与えることがあった。また本発明品であるサンプル1(傾斜角度が4度)の特性を図8に示す。図8においては、上記図11のように主振動周波数fの前後に生じていたスプリアス振動がほぼ抑制され、モノリシック水晶フィルタの良好な通過帯域特性を得ることができる。ただし、主振動周波数fから離れた高い周波数領域においては、スプリアス振動S2,S3が現れているが、これはスプリアスレベルが小さいこともあり主振動周波数に悪影響を与えるものではない。また本発明品であるサンプル2(傾斜角度が8度)の特性を図9に示す。図9においてもサンプル1同様に良好な通過帯域特性のモノリシック水晶フィルタを得ることができる。サンプル3は傾斜角度θが10度であり、傾きすぎの比較例を示している。このような場合、主振動周波数fの前後に生じていたスプリアス振動についてはほぼ抑制された状態を維持しているが、主振動から離れたより高い周波数においてスプリアス振動S2,S3が成長しており、モノリシック水晶フィルタ全体としては好ましくない特性となっている。
【0016】
さらに請求項2に示すように、上述の各構成において、前記3つの矩形電極に対応する他方の主面の矩形電極は1つの電極で構成され、当該3つの矩形電極と他方の主面の矩形電極は各々矩形水晶振動板の角部に引き出されるとともに、当該角部にてパッケージに保持されていることを特徴とするモノリシック水晶フィルタであってもよい。上記構成によれば、上記作用に加えて、水晶振動板の角部がパッケージに保持される構成となる。
【0017】
上述のとおり、モノリシック水晶フィルタは要求される仕様(例えば通過帯域幅やインピーダンス調整幅等)を満足させるため、水晶振動板に形成される電極(励振電極、アース電極)はある程度の大きさが要求される。特に3ポール型のモノリシック水晶フィルタにおいては、このような要求が必要となってくることが多く、さらに基本波振動で動作する場合は振動エネルギー分布が比較的水晶振動板面に広く分布する。このような場合、矩形水晶振動板の角部において保持を行うことにより、保持の影響を極小にすることができ、上記構成によるスプリアス抑制効果を効率的に引き出すことができる。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、本発明によれば、主振動近傍に生じるスプリアス振動を抑制した、通過帯域特性の良好な3ポール型のモノリシック水晶フィルタを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明による好ましい実施の形態について図面に基づいて説明する。
本発明による第1の実施の形態を表面実装型の3ポール型モノリシック水晶フィルタを例にとり図1乃至図4とともに説明する。図1は第1の実施の形態を示す電極形成された水晶振動板の表面(請求範囲に記載の他方面)の平面図、図2は電極形成された水晶振動板の裏面(請求範囲に記載の一方面)の平面図、図3は図1のA−A断面図、図4は水晶振動板をパッケージに収納した状態の平面図である。
【0020】
水晶振動板1は厚みすべり振動で駆動する矩形のATカット水晶振動板であり、その表裏面には対向して平面視矩形形状の励振電極が形成されている。当該励振電極は、水晶振動板の裏面においては図2に示すように、矩形状の励振電極12,13,14が長辺方向に直列的に形成されている。また、水晶振動板の表面においては図1に示すように、当該励振電極12,13,14に対応した矩形状の励振電極11が形成され、表裏で対向した電極(以下、対向電極1Aという)を形成している。なお、励振電極12と14はそれぞれ入出力電極とされ、励振電極13と11は最終的にアースとして共通接続され、これにより3ポール型モノリシック水晶フィルタを構成している。
【0021】
この実施の形態においてはこれら対向電極1Aは長辺から4度斜め上方に傾斜(傾斜角度θが4度)している。前述のとおりこの傾斜角度θは3〜8度の範囲に設定することにより、スプリアス振動を効率的に抑制することができるが、これら対向電極1Aの傾斜は右肩上がりでも左肩上がりでもどちらでもよい。
【0022】
対向電極1Aを形成する各励振電極11,12,13,14からはそれぞれ引出電極111,121,131,141が各辺に向かって延出され、さらに水晶振動板の角部に引き出されている。これら各引出電極は当該角部において反対面に引き出され接続電極111a,121a,131a,141aが形成されている。また本実施の形態においては、重み付け電極15,16がそれぞれ表裏一対で水晶振動板の短辺近傍に形成されている。当該重み付け電極の位置は励振電極12,13,14の配列方向の延長部分に形成されている。
【0023】
図3は図1のA−A断面図であるが、励振電極12,13,14に対し、水晶振動板1を介して励振電極11が形成され、また励振電極の配列の両端には重み付け電極15,16が表裏に形成されている。
【0024】
図4に示すように、このように電極形成された水晶振動板1は、パッケージ2に保持され、気密的に収納される。パッケージ2はアルミナ等のセラミックと導電材料を適宜積層配線した構成であり、断面でみて凹形で、電子素子収納部20とその周囲に形成された堤部21を有する構成である。電子素子収納部周囲の堤部21の上面は平坦であり、当該堤部上に周状の金属膜層21aが形成されている。当該金属膜層21aの上面も平坦になるよう形成されており、タングステン、ニッケル、金の順で金属膜層を構成している。タングステンはメタライズ技術によりセラミック焼成時に一体的に形成され、またニッケル、金の各層はメッキ技術により形成される。
【0025】
なお、金属膜層21aはセラミックパッケージが形成されたビアホール(図示せず)あるいは前記キャスタレーション部分に形成された導電膜(図示せず)により、セラミックパッケージ下面(裏面)に形成された外部接続電極(図示せず)に電気的に接続され、最終的にアース接続される。
【0026】
セラミックパッケージ1の内部底面の四隅には電極パッド22,23,24,25が形成されており、これら電極パッドは連結電極(図示せず)を介して、パッケージ外部の底面に形成された外部接続電極に引き出されている。
【0027】
当該電極パッド上に水晶振動板が搭載されるが、水晶振動板の四隅に形成された接続電極111a,121a,131a,141aが前記各電極パッド22,23,24,25に対応するように搭載され、図示していない導電性接合材にて導電接合される。その後図示しない金属製のリッドを前記金属膜層と接合することにより気密封止を行う。
【0028】
なお、上記実施の形態において、励振電極11は対向する励振電極12,13,14にそれぞれ対応した複数電極構成としてもよい。この場合各電極を連結電極にて共通接続するか、あるいは各電極に対応した引出電極を形成する必要がある。
【0029】
本発明による第2の実施の形態を表面実装型の3ポール型モノリシック水晶フィルタを例にとり図5,図6とともに説明する。本実施の形態においては第1の実施形態に対して電極構成が一部異なっている。
【0030】
水晶振動板1は厚みすべり振動で駆動する矩形のATカット水晶振動板であり、その表裏面には対向して平面視矩形形状の励振電極が形成されている。当該励振電極は、水晶振動板の裏面においては図6に示すように、矩形状の励振電極32,33,34が長辺方向に直列的に形成されている。また、水晶振動板の表面においては図5に示すように、当該励振電極32,33,34に対応した矩形状の励振電極31が形成され、表裏で対向した電極(以下、対向電極3Aという)を形成している。
【0031】
なお、励振電極32と34はそれぞれ入出力電極とされ、励振電極33と31は最終的にパッケージ内部あるいは外部にてアースとして共通接続され、これにより3ポール型モノリシック水晶フィルタを構成している。
【0032】
この実施の形態においてはこれら対向電極1Aは長辺から8度斜め上方に傾斜(傾斜角度θが8度)している。このような対向電極の傾斜配置により、スプリアス振動を効率的に抑制することができるが、これら対向電極1Aの傾斜は右肩上がりでも左肩上がりでもどちらでもよい。
【0033】
この対向電極3Aは水晶振動板のほぼ中心領域に形成されており、この対向電極3Aを構成する各励振電極31,32,33,34からはそれぞれ引出電極311,321,331,341が各辺に向かって水平または垂直方向に延出され、各辺の端部で直角に屈曲した後、水晶振動板の角部に引き出されている。これら各引出電極は当該角部において反対面に引き出され接続電極311a,321a,331a,341aが形成されている。
【0034】
本実施の形態においては、対向電極3Aは傾斜しているが、引出電極は対向電極の中心から対称に形成されており、全体として電極の対象性が保たれているので、無用なスプリアス振動が励起せず、特性の安定化に寄与する。また重み付け電極を有しないため対向電極を構成する各電極のサイズを大きくすることができ、フィルタとしての最適設計の余裕度を向上させることができる。
【0035】
また上述した実施の形態においては、セラミックパッケージを用いた表面実装型の水晶振動子について例示したが、本発明はガラスを主材料としたパッケージや金属を主体としたパッケージに適用することもできる。
【0036】
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
【0037】
モノリシック水晶フィルタの量産に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明による第1の実施形態を示す表面の平面図である。
【図2】本発明による第1の実施形態を示す裏面の平面図である。
【図3】図1のA−A断面図である。
【図4】本発明による第1の実施形態を示すパッケージ搭載状態の平面図である。
【図5】本発明による第2の実施形態を示す表面の平面図である。
【図6】本発明による第2の実施形態を示す裏面の平面図である。
【図7】従来例を示す平面図である。
【図8】比較データを示す図である。
【図9】比較データを示す図である。
【図10】比較データを示す図である。
【図11】比較データを示す図である。
【符号の説明】
【0039】
1,3,5 水晶振動板
2 パッケージ
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信機器等に用いられる3ポール型のモノリシック水晶フィルタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
3ポール型のモノリシック水晶フィルタは、例えば水晶振動板の一方の主面に3つの電極が配列され、他方の主面にはこれら3つの電極に対応した1つの電極が形成された構成である。図7は従来用いられていた3ポール型モノリシック水晶フィルタを示す平面図である。矩形のATカット水晶振動板の裏面には3つの矩形電極が長辺方向に配列して形成され、裏面にはこれら3つの矩形電極に対応した1つの大きな矩形電極が形成された構成である。これら各電極は引出電極にてATカット水晶振動板の各辺の端縁に引き出されている。
【0003】
ところでこのようなモノリシック水晶フィルタは、携帯電話に代表される通信機器の小型化に伴い、部品の小型化も厳しく要求され、これに伴い水晶振動板自体も極めて小さなものとなっている。しかしながら水晶振動板に形成される電極(励振電極、アース電極)はある程度の大きさが要求される。これは要求される仕様(例えば通過帯域幅やインピーダンス調整幅等)を満足させるために必要な構成であった。
【0004】
ところが水晶振動板に対して電極サイズが大きくなるにつれて主振動に有害なスプリアス振動が励起されやすくなる。このようなスプリアス振動は水晶振動板の外形に依存する屈曲系や輪郭系の高次振動の影響であると考えられ、このようなスプリアス振動に対しては例えば矩形水晶振動板の長辺と短辺の寸歩比を調整することにより、これを抑制することが慣用的に行われている。しかしながら超小型化した場合、水晶振動板を収納するパッケージの内部サイズの制限により、十分な辺比調整ができない場合があり、このような場合十分なスプリアス抑制ができないことがあった。また水晶振動板に形成される矩形電極の寸法比を調整することによってもスプリアス調整が可能になるが、前述の電極サイズに影響する場合があり、十分な電気的特性を得られないことがあった。
【0005】
このようなスプリアスの問題を解決する構成として、特開2000−36716号(特許文献1)には、ATカット水晶基板のZ‘軸方向に対し、10度から35度傾斜させて3つの電極を所定の間隔をおいて配置すると共に、該電極に対向して1つの電極を設け、3次オーバートン三重モード水晶フィルタが開示されている。このような構成により、3次オーバートン三重モード水晶フィルタの高周波側に発生するスプリアスを抑制している。しかしながらこのような構成においては、水晶基板に対して電極が大きく傾いているために、別のモードによるスプリアス振動が強く励振されることがあり、このような傾向は基本波においてはより顕著となっていた。またこのような電極においては例えば真空蒸着法やスパッタリング法により形成する場合は、パターン形成のための開口を有する蒸着マスクを新たに用意する必要がある。また電極パターン形成後の調整作業に用いる、調整用開口を有するパーシャルマスクについても新たに用意する必要があり、製造コスト増の要因にもなっていた。
【0006】
【特許文献1】特開2000−36716号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、基本波主振動近傍に生じるスプリアス振動を抑制した、通過帯域特性の良好な3ポール型のモノリシック水晶フィルタを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明者は、基本波主振動近傍に生じることのあったスプリアス振動の抑制について、製造コスト抑制面も含めて鋭意検討を行った結果、次のような構成により実現したものである。
【0009】
すなわち、請求項1に示すように、矩形ATカット水晶振動板の一方の主面に3つの矩形電極を直線的に配列形成するとともに、X軸方向に長辺を有する他方の主面に前記各矩形電極に対応した矩形電極を形成してなるモノリシック水晶フィルタであって、前記矩形電極の配列方向はATカットのX軸に沿って配列されるとともに、当該X軸から3〜8度傾斜していることを特徴としている。前記3つの矩形電極は所定の間隔を持って配置され、当該間隔は所望のフィルタ特性に応じて適宜調整される。また、当該3つの矩形電極に対向するATカット水晶振動板の他方の主面に位置する矩形電極は、前記3つの矩形電極にそれぞれ対向した個別構成でもよいし、一体化した構成であってもよい。
【0010】
前記矩形電極を傾斜配置することにより、主振動の通過帯域前後に発生していた、例えば高次屈曲振動等によるスプリアス振動を抑制することができる。特に3ポール型のモノリシック水晶フィルタにおいては、周波数等の特性調整時において各ポール毎の調整が必要であるが、主振動の通過帯域前後にスプリアス振動が存在すると当該スプリアス振動により調整が困難となり、適切な調整が行われないことがあったが、本発明により適切な特性調整を行うことができる。
【0011】
また前記傾斜角度θは、モノリシック水晶フィルタの特性に応じて決定されるが、3度未満であると製造ばらつきにより当該角度がばらついた場合、上述のスプリアス抑制効果を十分には得られない可能性があるが、3度以上であると製造ばらつきを考慮しても確実にスプリアス振動抑制の効果を得ることができる。また8度以上になると主振動前後に発生していたスプリアス振動は抑制されるが、他の周波数領域に別の振動モードによるスプリアス振動が現れることがあり、よって、3〜8度の傾斜角度が特性安定上好ましい。
【0012】
また当該傾斜角度θは実際の量産段階においても製造コスト低減に寄与する。すなわち、このようなフィルタは最終の周波数調整が重要になってくるが、質量付加にて調整を行う際に用いるパーシャル蒸着マスクや質量減にて調整を行うミーリングマスク等の調整用マスクについて、例えばX軸に平行に配列された開口を有する従来のマスクを適用することができる。このような調整用マスクは消耗品であり、これにより、新たな調整用マスクを用意する必要がなく、製造コスト低減に寄与する。
【0013】
次に、矩形ATカット水晶振動板の一方の主面に3つの矩形電極を直線的に配列形成するとともに、他方の主面に前記各矩形電極に対応した矩形電極を形成してなるモノリシック水晶フィルタであって、前記矩形電極の配列方向はATカットのX軸に沿って配列された構成において、当該矩形電極をX軸から傾斜させた場合の周波数特性について検証データを図8乃至図11に示す。各図において、縦軸は減衰量(ATT)であり、横軸はFreq(周波数)である。
【0014】
検証に用いたモノリシック水晶フィルタは、後述の第2の実施形態で説明する図5,図6を参照した構成であり、矩形水晶振動板の一方面において長辺(X軸方向)に3つの矩形電極が直列的に配列されるとともに、他方面には対向して1つの矩形電極が形成された構成である。各電極からの引出電極は図5,図6に示すとおり、各矩形電極から対向する水晶振動板の端縁に引き出され、最終的には水晶振動板の角部に引き出されている。また水晶振動板の外形サイズは縦1.5mm、横1.8mmであり、中心周波数は96MHzのものを用いた。サンプル1は傾斜角度θ(3つの矩形電極の配列が長辺(X軸)から傾斜した角度)を4度、サンプル2は傾斜角度θを8度、サンプル3は傾斜角度θを10度に設定している。またサンプル4は傾斜角度θが0度である。
【0015】
従来品であるサンプル4の特性を図11に示す。図11においては主振動周波数fに対して低い周波数側にスプリアス振動S1が生じていることが理解できる。このスプリアスS1は主振動周波数fより少し高い領域に現れることもあり、主振動周波数に悪影響を与えることがあった。また本発明品であるサンプル1(傾斜角度が4度)の特性を図8に示す。図8においては、上記図11のように主振動周波数fの前後に生じていたスプリアス振動がほぼ抑制され、モノリシック水晶フィルタの良好な通過帯域特性を得ることができる。ただし、主振動周波数fから離れた高い周波数領域においては、スプリアス振動S2,S3が現れているが、これはスプリアスレベルが小さいこともあり主振動周波数に悪影響を与えるものではない。また本発明品であるサンプル2(傾斜角度が8度)の特性を図9に示す。図9においてもサンプル1同様に良好な通過帯域特性のモノリシック水晶フィルタを得ることができる。サンプル3は傾斜角度θが10度であり、傾きすぎの比較例を示している。このような場合、主振動周波数fの前後に生じていたスプリアス振動についてはほぼ抑制された状態を維持しているが、主振動から離れたより高い周波数においてスプリアス振動S2,S3が成長しており、モノリシック水晶フィルタ全体としては好ましくない特性となっている。
【0016】
さらに請求項2に示すように、上述の各構成において、前記3つの矩形電極に対応する他方の主面の矩形電極は1つの電極で構成され、当該3つの矩形電極と他方の主面の矩形電極は各々矩形水晶振動板の角部に引き出されるとともに、当該角部にてパッケージに保持されていることを特徴とするモノリシック水晶フィルタであってもよい。上記構成によれば、上記作用に加えて、水晶振動板の角部がパッケージに保持される構成となる。
【0017】
上述のとおり、モノリシック水晶フィルタは要求される仕様(例えば通過帯域幅やインピーダンス調整幅等)を満足させるため、水晶振動板に形成される電極(励振電極、アース電極)はある程度の大きさが要求される。特に3ポール型のモノリシック水晶フィルタにおいては、このような要求が必要となってくることが多く、さらに基本波振動で動作する場合は振動エネルギー分布が比較的水晶振動板面に広く分布する。このような場合、矩形水晶振動板の角部において保持を行うことにより、保持の影響を極小にすることができ、上記構成によるスプリアス抑制効果を効率的に引き出すことができる。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、本発明によれば、主振動近傍に生じるスプリアス振動を抑制した、通過帯域特性の良好な3ポール型のモノリシック水晶フィルタを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明による好ましい実施の形態について図面に基づいて説明する。
本発明による第1の実施の形態を表面実装型の3ポール型モノリシック水晶フィルタを例にとり図1乃至図4とともに説明する。図1は第1の実施の形態を示す電極形成された水晶振動板の表面(請求範囲に記載の他方面)の平面図、図2は電極形成された水晶振動板の裏面(請求範囲に記載の一方面)の平面図、図3は図1のA−A断面図、図4は水晶振動板をパッケージに収納した状態の平面図である。
【0020】
水晶振動板1は厚みすべり振動で駆動する矩形のATカット水晶振動板であり、その表裏面には対向して平面視矩形形状の励振電極が形成されている。当該励振電極は、水晶振動板の裏面においては図2に示すように、矩形状の励振電極12,13,14が長辺方向に直列的に形成されている。また、水晶振動板の表面においては図1に示すように、当該励振電極12,13,14に対応した矩形状の励振電極11が形成され、表裏で対向した電極(以下、対向電極1Aという)を形成している。なお、励振電極12と14はそれぞれ入出力電極とされ、励振電極13と11は最終的にアースとして共通接続され、これにより3ポール型モノリシック水晶フィルタを構成している。
【0021】
この実施の形態においてはこれら対向電極1Aは長辺から4度斜め上方に傾斜(傾斜角度θが4度)している。前述のとおりこの傾斜角度θは3〜8度の範囲に設定することにより、スプリアス振動を効率的に抑制することができるが、これら対向電極1Aの傾斜は右肩上がりでも左肩上がりでもどちらでもよい。
【0022】
対向電極1Aを形成する各励振電極11,12,13,14からはそれぞれ引出電極111,121,131,141が各辺に向かって延出され、さらに水晶振動板の角部に引き出されている。これら各引出電極は当該角部において反対面に引き出され接続電極111a,121a,131a,141aが形成されている。また本実施の形態においては、重み付け電極15,16がそれぞれ表裏一対で水晶振動板の短辺近傍に形成されている。当該重み付け電極の位置は励振電極12,13,14の配列方向の延長部分に形成されている。
【0023】
図3は図1のA−A断面図であるが、励振電極12,13,14に対し、水晶振動板1を介して励振電極11が形成され、また励振電極の配列の両端には重み付け電極15,16が表裏に形成されている。
【0024】
図4に示すように、このように電極形成された水晶振動板1は、パッケージ2に保持され、気密的に収納される。パッケージ2はアルミナ等のセラミックと導電材料を適宜積層配線した構成であり、断面でみて凹形で、電子素子収納部20とその周囲に形成された堤部21を有する構成である。電子素子収納部周囲の堤部21の上面は平坦であり、当該堤部上に周状の金属膜層21aが形成されている。当該金属膜層21aの上面も平坦になるよう形成されており、タングステン、ニッケル、金の順で金属膜層を構成している。タングステンはメタライズ技術によりセラミック焼成時に一体的に形成され、またニッケル、金の各層はメッキ技術により形成される。
【0025】
なお、金属膜層21aはセラミックパッケージが形成されたビアホール(図示せず)あるいは前記キャスタレーション部分に形成された導電膜(図示せず)により、セラミックパッケージ下面(裏面)に形成された外部接続電極(図示せず)に電気的に接続され、最終的にアース接続される。
【0026】
セラミックパッケージ1の内部底面の四隅には電極パッド22,23,24,25が形成されており、これら電極パッドは連結電極(図示せず)を介して、パッケージ外部の底面に形成された外部接続電極に引き出されている。
【0027】
当該電極パッド上に水晶振動板が搭載されるが、水晶振動板の四隅に形成された接続電極111a,121a,131a,141aが前記各電極パッド22,23,24,25に対応するように搭載され、図示していない導電性接合材にて導電接合される。その後図示しない金属製のリッドを前記金属膜層と接合することにより気密封止を行う。
【0028】
なお、上記実施の形態において、励振電極11は対向する励振電極12,13,14にそれぞれ対応した複数電極構成としてもよい。この場合各電極を連結電極にて共通接続するか、あるいは各電極に対応した引出電極を形成する必要がある。
【0029】
本発明による第2の実施の形態を表面実装型の3ポール型モノリシック水晶フィルタを例にとり図5,図6とともに説明する。本実施の形態においては第1の実施形態に対して電極構成が一部異なっている。
【0030】
水晶振動板1は厚みすべり振動で駆動する矩形のATカット水晶振動板であり、その表裏面には対向して平面視矩形形状の励振電極が形成されている。当該励振電極は、水晶振動板の裏面においては図6に示すように、矩形状の励振電極32,33,34が長辺方向に直列的に形成されている。また、水晶振動板の表面においては図5に示すように、当該励振電極32,33,34に対応した矩形状の励振電極31が形成され、表裏で対向した電極(以下、対向電極3Aという)を形成している。
【0031】
なお、励振電極32と34はそれぞれ入出力電極とされ、励振電極33と31は最終的にパッケージ内部あるいは外部にてアースとして共通接続され、これにより3ポール型モノリシック水晶フィルタを構成している。
【0032】
この実施の形態においてはこれら対向電極1Aは長辺から8度斜め上方に傾斜(傾斜角度θが8度)している。このような対向電極の傾斜配置により、スプリアス振動を効率的に抑制することができるが、これら対向電極1Aの傾斜は右肩上がりでも左肩上がりでもどちらでもよい。
【0033】
この対向電極3Aは水晶振動板のほぼ中心領域に形成されており、この対向電極3Aを構成する各励振電極31,32,33,34からはそれぞれ引出電極311,321,331,341が各辺に向かって水平または垂直方向に延出され、各辺の端部で直角に屈曲した後、水晶振動板の角部に引き出されている。これら各引出電極は当該角部において反対面に引き出され接続電極311a,321a,331a,341aが形成されている。
【0034】
本実施の形態においては、対向電極3Aは傾斜しているが、引出電極は対向電極の中心から対称に形成されており、全体として電極の対象性が保たれているので、無用なスプリアス振動が励起せず、特性の安定化に寄与する。また重み付け電極を有しないため対向電極を構成する各電極のサイズを大きくすることができ、フィルタとしての最適設計の余裕度を向上させることができる。
【0035】
また上述した実施の形態においては、セラミックパッケージを用いた表面実装型の水晶振動子について例示したが、本発明はガラスを主材料としたパッケージや金属を主体としたパッケージに適用することもできる。
【0036】
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
【0037】
モノリシック水晶フィルタの量産に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明による第1の実施形態を示す表面の平面図である。
【図2】本発明による第1の実施形態を示す裏面の平面図である。
【図3】図1のA−A断面図である。
【図4】本発明による第1の実施形態を示すパッケージ搭載状態の平面図である。
【図5】本発明による第2の実施形態を示す表面の平面図である。
【図6】本発明による第2の実施形態を示す裏面の平面図である。
【図7】従来例を示す平面図である。
【図8】比較データを示す図である。
【図9】比較データを示す図である。
【図10】比較データを示す図である。
【図11】比較データを示す図である。
【符号の説明】
【0039】
1,3,5 水晶振動板
2 パッケージ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
X軸方向に長辺を有する矩形ATカット水晶振動板の一方の主面に、3つの矩形電極を直列的に配列形成するとともに、他方の主面に前記各矩形電極に対応した矩形電極を形成してなるモノリシック水晶フィルタであって、
前記矩形電極の配列方向はATカットの長辺に沿って配列されるとともに、当該長辺から3〜8度傾斜していることを特徴とするモノリシック水晶フィルタ。
【請求項2】
前記3つの矩形電極に対応する他方の主面の矩形電極は1つの電極で構成され、当該3つの矩形電極と他方の主面の矩形電極は各々矩形水晶振動板の角部に引き出されるとともに、当該角部にてパッケージに保持されていることを特徴とする請求項1記載のモノリシック水晶フィルタ。
【請求項1】
X軸方向に長辺を有する矩形ATカット水晶振動板の一方の主面に、3つの矩形電極を直列的に配列形成するとともに、他方の主面に前記各矩形電極に対応した矩形電極を形成してなるモノリシック水晶フィルタであって、
前記矩形電極の配列方向はATカットの長辺に沿って配列されるとともに、当該長辺から3〜8度傾斜していることを特徴とするモノリシック水晶フィルタ。
【請求項2】
前記3つの矩形電極に対応する他方の主面の矩形電極は1つの電極で構成され、当該3つの矩形電極と他方の主面の矩形電極は各々矩形水晶振動板の角部に引き出されるとともに、当該角部にてパッケージに保持されていることを特徴とする請求項1記載のモノリシック水晶フィルタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−166436(P2007−166436A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−362506(P2005−362506)
【出願日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(000149734)株式会社大真空 (312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(000149734)株式会社大真空 (312)
【Fターム(参考)】
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