説明

レンズ交換式デジタルカメラ

【課題】撮影光路内にハーフミラーを配置したスルー画表示可能なレンズ交換式デジタルカメラにおいて、ハーフミラーの汚れや損傷を防ぎ、使いやすいレンズ交換式デジタルカメラを提供する。
【解決手段】可動ハーフミラー201を撮影光路内の介挿位置と撮影光路外の退避位置の間に移動可能とし、マウント開口部51から異物が進入したことを検知する異物検知回路258を設ける。レンズ鏡筒10が離脱していることが検知され(S25)、外部から異物が進入したことを異物検知回路258が検知し(S49)、可動ハーフミラーの退避動作を行い(S53)、再装着されると、可動ハーフミラー201の復帰動作を行う(S59)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スルー画表示機能を有するレンズ交換式デジタルカメラに関し、詳しくは、撮像素子で取得した画像を動画像として表示装置に表示する所謂スルー画表示機能(ライブビュー表示機能、電子ファインダ機能とも言う)を有するレンズ交換式デジタルカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のデジタルカメラにおいては、被写体像の観察は、光学式ファインダにより行っていたが、最近は、光学式ファインダをなくし、代わりに被写体画像データの記録用に設けられている撮像素子の出力を表示にも利用している。即ち、撮像素子で取得した画像を、被写体像観察用に液晶モニタ等の表示装置によって表示するスルー画像表示機能を有しているものが多くなってきている。
【0003】
このようなスルー画表示機能を有するデジタルカメラとして、例えば、特許文献1には、可動ミラーを撮影光路から退避させるとともにフォーカルプレーンシャッタを全開状態にして被写体像を撮像素子に導き、それによって得られた被写体像を連続的に液晶モニタに表示するようにしたレンズ交換式一眼レフカメラが開示されている。ただし、この特許文献1では、スルー画表示中に可動ミラーを撮影光路外に退避させるために、従来の一眼レフカメラで一般的に採用されているTTL(Trough The Lens)位相差AF(Auto Focus)を行うことができないという問題がある。
【特許文献1】特開2002−369042号公報
【0004】
そこで、特許文献2には、可動ミラーをハーフミラーで構成し、撮影光学系を通過した被写体光束を撮像素子と位相差AFセンサの両方に導くようにしたデジタルカメラが提案されている。この構成によれば、スルー画表示を行いながら位相差AFも可能となり、前述の問題を解決することができる。
【特許文献2】特開2002−6208号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2のように撮影光路内にハーフミラーを配置する構成をレンズ交換式デジタルカメラに適用した場合には次のような問題が生ずるおそれがある。すなわち、レンズ交換式カメラの場合は撮影レンズの交換に伴ってカメラ本体内に塵埃が進入し、ハーフミラーに付着することがある。この塵埃は、スルー画表示の際に被写体像に重なって表示されるので、被写体像の観察にあたって見苦しいものとなってしまう。また、ハーフミラーは非常に薄いガラスにコーティングを施しているので、塵埃を取り除こうとしてユーザがカメラ本体のマウント開口部からクリーニング用具を挿入した際に誤ってハーフミラーを傷つけたり、汚したり、破損させてしまうおそれもある。
【0006】
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、撮影光路内にハーフミラーを配置したレンズ交換式デジタルカメラにおいて、ハーフミラーの汚れや損傷を防ぎ、使いやすいレンズ交換式デジタルカメラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため第1の発明に係わるレンズ交換式デジタルカメラは撮影レンズを装着するためのマウント部と、撮影光路内の第1の位置と撮影光路外の第2の位置の間を移動可能なハーフミラーと、上記マウント部からカメラ本体内に異物が進入したことを検知する検知手段と、上記異物の進入が検知された場合に、上記ハーフミラーを上記第2の位置に向けて移動させる退避手段を具備する。
【0008】
第2の発明に係わるレンズ交換式デジタルカメラは、上記第1の発明において、上記検知手段は、赤外光を発する赤外発光ダイオードと、この赤外光を受光するフォトダイオードとを複数組有している光スイッチ機構を含む。
また、第3の発明に係わるレンズ交換式デジタルカメラは、上記第1の発明において、上記退避手段は、上記マウント部に上記撮影レンズが装着されておらず、かつ上記検知手段によって上記異物の進入が検知された場合に、上記ハーフミラーを上記第2の位置へ移動させる。
さらに、第4の発明に係わるレンズ交換式デジタルカメラは、上記第1の発明において、上記ハーフミラーの回動中心を上記マウント部側に配置する。
さらに、第5の発明に係わるレンズ交換式デジタルカメラは、上記第1の発明において上記検知手段は、上記マウント部に上記撮影レンズが装着されていないことを検出した場合に検知動作を開始する。
【0009】
上記目的を達成するため第6の発明に係わるデジタルカメラは、開口部を有するデジタルカメラにおいて、上記開口部を通る撮影光路の光路内の介挿位置と光路外の退避位置とに移動可能なハーフミラーと、上記開口部を介して外部からの侵入物を非接触で検知する検知手段と、この検知手段によって上記侵入物を検知した場合に、上記ハーフミラーを上記退避位置に移動させる光学素子駆動制御手段を具備する。
【0010】
第7の発明に係わる交換式デジタルカメラは、上記第6の発明において、上記検知手段は少なくとも1組の光スイッチからなる。
また、第8の発明に係わるデジタルカメラは、上記第6の発明において、上記ハーフミラーは、押圧を受けた際にこの押圧を回避する方向に移動し易いように回動軸を配置する。
さらに、第9の発明に係わるデジタルカメラは、上記第6の発明において、上記開口部への光学機器またはアクセサリの装着状態を検出する装着検出手段を有し、上記ハーフミラー駆動制御手段は、上記装着検出手段によって上記光学機器またはアクセサリが未装着の場合であって、上記検知手段によって上記侵入物を検知した場合に、上記ハーフミラーの移動を行う。
さらに、第10の発明に係わるデジタルカメラは、上記第6の発明において、上記撮影光路上に配置された撮像素子と、この撮像素子の出力に基づいて被写体像を動画でスルー画表示するモニタを具備し、上記撮像素子は上記ハーフミラーを透過もしくは反射された被写体光束を受光する。
さらに、第11の発明に係わるデジタルカメラは、上記第6の発明において撮影レンズを通った被写体光束を受光し、上記撮影レンズの焦点状態を検出する測距手段を具備し、この測距手段は上記ハーフミラーによって透過もしくは反射された上記被写体光束を受光する。
さらに、第12の発明に係わるデジタルカメラは、上記第6の発明において、撮影レンズを通った被写体光束を受光し、被写体輝度を検出する測光手段を具備し、この測光手段は上記ハーフミラーによって透過もしくは反射された上記被写体光束を受光する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、マウント部からカメラ本体内に異物が進入したことを検知する検知手段と、異物の進入が検知された場合に、ハーフミラーを撮影光路外の第2の位置に向けて移動させる退避手段を具備するようにしたので、ハーフミラーの汚れや損傷を防ぎ、使いやすいレンズ交換式デジタルカメラを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面に従って本発明を適用したデジタルカメラを用いて好ましい一実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラの電気系を主とするブロック図である。レンズ鏡筒10はカメラ本体20の前面のマウント開口部51(図2参照)に着脱自在となっている。マウント開口部51を介してレンズ鏡筒10内のレンズ101a、101b等からなる撮影レンズによる被写体光束がカメラ本体20内に導かれる。レンズ鏡筒10とカメラ本体20は別体で構成され、通信接点300を介して電気的に接続されている。また、カメラ本体20に設けた着脱検知スイッチ259によって着脱状態を検出可能となっている。
【0013】
レンズ鏡筒10の内部には、焦点調節および焦点距離調節用のレンズ101a、101bと、開口量を調節するための絞り103が配置されている。レンズ101aおよびレンズ101bは光学系駆動機構107によって駆動され、絞り103は絞り駆動機構109によって駆動されるよう接続されている。光学系駆動機構107、絞り駆動機構109はそれぞれレンズCPU111に接続されており、このレンズCPU111は通信接点300を介してカメラ本体20に接続されている。レンズCPU111はレンズ鏡筒10内の制御を行うものであり、光学系駆動機構107を制御してピント合わせや、ズーム駆動を行うとともに、絞り駆動機構109を制御して絞り値制御を行う。
【0014】
カメラ本体20内のミラーボックス内には、レンズ101a、101bを通過した光束の一部を透過する特性を有する可動の反射ミラー(以下、便宜上、可動ハーフミラーという)201が配置されている。この可動ハーフミラー201は、可動ミラー駆動機構215によって駆動され、回動軸201aを中心に紙面垂直方向の軸に沿って回動可能である。可動ハーフミラー201の回動軸201aをミラーボックス内の前側、言い換えるとマウント開口部51側に配置している。このように可動ハーフミラー201は、押圧を受けた際にこの押圧を回避する方向に移動し易いように回動軸201aを配置している。そして可動ハーフミラー201がレンズ101a、101bの光路に介挿され、光路に対して45度に傾いた反射位置(図1において実線の位置)にあるときには、被写体光束の一部(例えば30%)が反射され、測距/測光センサ217に導かれる。また被写体光束の残り(例えば70%)は、可動ハーフミラー201を透過してCCD221の方向に導かれる。そして、可動ハーフミラー201がレンズ101a、101bの光路と略並行で、被写体光束を遮らない退避位置(図1において二点鎖線の位置)にあるときには、被写体光束の全部がCCD221に導かれる。
【0015】
マウント開口部51の近傍には、マウント開口部51を介して外部からクリーニング用具や指等が侵入したことを検出する異物検知回路258が配置されている。これらの異物検知回路258の構造については図2を用いて、可動ハーフミラー201の構造については、図3を用いて後述する。なお、本実施形態においては、ハーフミラーの反射率と透過率はそれぞれ30%と70%であるが、この比率に限られず、適宜変更できる。また、可動ハーフミラー201の回動中心は、ミラーボックス内の下側であるが、これに限らず、上側でも良く、また左右のいずれかに紙面に対して並行な回動中心にしても勿論構わない。いずれにしても、レンズ鏡筒10の離脱時にカメラ本体のマウント開口部側からクリーニング用具等が挿入され、可動ハーフミラー201が押し込まれた際に、この押圧を回避する方向に移動し易いように回動軸を配置するようにすればよい。
【0016】
前述の測距/測光センサ217は、カメラ本体20内のミラーボックスの上部であって、可動ハーフミラー201によって反射された光束が導かれる位置に配置されており、測距用のセンサと測光センサから構成されている。測光センサは被写体像を分割して測光する多分割測光素子で構成され、また測距センサはTTL位相差法によって測距するためのセンサである。測距/測光センサ217の出力は測距/測光処理回路219に送られる。測距/測光処理回路219は、測光センサの出力に基づいて評価測光値を出力し、また測距センサの出力に基づいて、レンズ101、101bによって結像される被写体像の焦点ズレ量を測定する。なお、測距センサと測光センサは別体に構成しても、一体に構成しても良い。
【0017】
可動ハーフミラー201の後方であって、レンズ101a、101bの光軸上であって、撮影光路上には、露光時間制御およびCCD221の遮光用のフォーカルプレーンタイプのシャッタ203が配置されており、このシャッタ203はシャッタ駆動機構213によって駆動制御される。シャッタ203の後方には防塵フィルタ205が配置されており、これは、カメラ本体20のマウント開口部や本体内部で発生した塵埃がCCD221や光学素子に付着して塵埃の影が被写体像に写しこまれ、見苦しくなることを防止するためのフィルタである。防塵フィルタ205の周縁部の全周または一部に圧電素子207が固着され、この圧電素子207は防塵フィルタ駆動回路211に接続され、この回路によって駆動される。圧電素子207は防塵フィルタ駆動回路211によって、防塵フィルタ205が所定の超音波で振動するよう駆動され、その振動を利用して防塵フィルタ205の前面に付着した塵埃を除去する。なお、CCD等の撮像素子自体もしくは撮像素子の前面側に配設された光学素子に付着した塵埃を除去できるものであれば、本実施形態のような超音波振動を利用したものに限らず、空気ポンプ等を利用して空気流によって吹き飛ばすものや、静電気を利用して塵埃を集塵して除去するもの等、種々の方法に適宜、置き換えても勿論構わない。
【0018】
防塵フィルタ205の後方には、被写体光束から赤外光成分をカットするための赤外カットフィルタ209が配置され、その後方には被写体光束から高周波成分を取り除くための光学的ローバスフィルタ210が配置されている。そして、光学的ローパスフィルタ210の後方には、撮像素子としてのCCD221が配置されており、レンズ101a、101bによって結像される被写体像を電気信号に光電変換する。これらの防塵フィルタ205、赤外カットフィルタ209、光学的ローパスフィルタ210およびCCD211は、図示しない密封されたパッケージに一体に収納されており、塵埃がこのパッケージ内に侵入しないように構成されている。なお、本実施形態では撮像素子としてCCDを用いているが、これに限らずCMOS(Complementary Metal Oxide
Semiconductor)等の二次元撮像素子を使用できることはいうまでもない。
【0019】
CCD221は撮像素子駆動回路223に接続され、入出力回路239からの制御信号によって駆動制御される。撮像素子駆動回路223によって、CCD221から出力された光電アナログ信号が増幅され、アナログデジタル変換(AD変換)される。撮像素子駆動回路223はASIC(Application Specific Integrated Circuit 特定用途向け集積回路)262内の画像処理回路227に接続され、この画像処理回路227によってデジタル画像データのデジタル的増幅(デジタルゲイン調整処理)、色補正、ガンマ(γ)補正、コントラスト補正、白黒・カラーモード処理、スルー画像処理といった各種の画像処理がなされる。画像処理回路227は、データバス261に接続されている。このデータバス261には、画像処理回路227の他、後述するシーケンスコントローラ(以下、「ボディCPU」と称す)229、圧縮伸張回路231、ビデオ信号出力回路233、SDRAM制御回路237、入出力回路239、通信回路241、記録媒体制御回路243、フラッシュメモリ制御回路247、スイッチ検出回路253が接続されている。
【0020】
データバス261に接続されているボディCPU229は、このデジタルカメラの動作を制御するものである。またデータバス261に接続されている圧縮伸張回路231はSDRAM238に記憶された画像データをJPEGやTIFFで圧縮するための回路である。なお、画像圧縮はJPEGやTIFFに限らず、他の圧縮方法も適用できる。データバス261に接続されたビデオ信号出力回路233は液晶モニタ駆動回路235を介して背面液晶モニタ26とファインダ内液晶モニタ29(図中F内液晶モニタと略記)に接続される。ビデオ信号出力回路233は、SDRAM238または記録媒体245に記憶された画像データを、背面液晶モニタ26および/またはファインダ内液晶モニタ29に表示するためのビデオ信号に変換するための回路である。背面液晶モニタ26はカメラ本体20の背面に配置されるが、撮影者が観察できる位置であれば、背面に限らないし、また液晶に限らず他の表示装置でも構わない。ファインダ内液晶モニタ29は、ファインダ接眼部33を介して撮影者によって観察できる位置に配置されており、背面液晶モニタ26と同様、液晶に限らず他の表示装置でも構わない。なお、被写体像の観察として背面液晶モニタ26のみとし、ファインダ接眼部33およびファインダ内液晶モニタ29を省略することも可能である。
【0021】
SDRAM238は、SDRAM制御回路237を介してデータバス261に接続されており、このSDRAM238は、画像処理回路227によって画像処理された画像データまたは圧縮伸張回路231によって圧縮された画像データを一時的に記憶するためのバッファメモリである。上述の防塵フィルタ駆動回路211、シャッタ駆動機構213、可動ミラー駆動機構215、測距/測光処理回路219、撮像素子駆動回路223に接続される入出力回路239は、データバス261を介してボディCPU229等の各回路とデータの入出力を制御する。レンズCPU111と通信接点300を介して接続された通信回路241は、データバス261に接続され、ボディCPU229等とのデータのやりとりや制御命令の通信を行う。
【0022】
データバス261に接続された記録媒体制御回路243は、記録媒体245に接続され、この記録媒体245への画像データ等の記録の制御を行う。記録媒体245は、xDピクチャーカード(登録商標)、コンパクトフラッシュ(登録商標)、SDメモリカード(登録商標)またはメモリスティック(登録商標)等の書換え可能な記録媒体のいずれかが装填可能となるように構成され、カメラ本体20に対して着脱自在となっている。その他、通信接点を介してマイクロドライブ(登録商標)の様なハードディスクユニットや無線通信ユニットを接続可能に構成してもよい。
【0023】
データバス261に接続されているフラッシュメモリ制御回路247は、フラッシュメモリ(Flash Memory)249に接続され、このフラッシュメモリ249は、デジタルカメラのフローを制御するためのプログラムが記憶されており、ボディCPU229はこのフラッシュメモリ249に記憶されたプログラムに従ってデジタルカメラの制御を行う。なお、フラッシュメモリ249は、電気的に書換可能な不揮発性メモリである。
【0024】
カメラ本体20やレンズ鏡筒10のパワー供給の制御を行うためのパワースイッチレバー23に連動してオン・オフするパワースイッチ257と、シャッタレリーズ釦の第1ストロークや第2ストロークを検出するスイッチ、再生モードを指示する再生釦に連動するスイッチ、背面液晶モニタの画面でカーソルの動きを指示する十字釦に連動するスイッチ、撮影モードを指示するモードダイヤルに連動するスイッチ、選択された各モード等を決定するOK釦に連動するOKスイッチ、着脱検知スイッチ259等の各種スイッチ255は、スイッチ検出回路253を介してデータバス261に接続されている。また、異物検知回路258の出力もスイッチ検出回路253を介して入力される。なお、レンズ鏡筒10の着脱状態の検出は、機械的検知スイッチに限らず、例えば、フォトセンサを用いた光電検出スイッチでも良く、またレンズCPU111との通信による方法や、レンズ鏡筒10と接する二接点の通電状態の検出など種々の方法がある。
【0025】
次に、図2を用いて、異物検知回路258の構成について説明する。異物検知回路258は、図2(B)に示すように、赤外発光ダイオード53a、53b、53cと、フォトトランジスタ55a、55b、55cと、制御用トランジスタ57と抵抗59a、59b、59c、59dとから構成されている。そして制御トランジスタ57のベースはボディCPU229からの制御信号を入力し、コレクタは電源端子に接続され、エミッタは抵抗59a、59b、59cを介して、発光ダイオード53a、53b、53cのアノードに接続され、これらの赤外発光ダイオード53a、53b、53cのカソードは接地されている。赤外発光ダイオード53a、53b、53cは、赤外光を発し、図2(A)に示すように、マウント開口部51の近傍に配置されている。
【0026】
電源と制御用トランジスタ57の接続点とグランドの間には、抵抗59d、フォトトランジスタ55a、55b、55cの直列回路が接続されており、抵抗59dとフォトトランジスタ55aの接続点には出力端子が接続されている。フォトトランジスタ55a、55b、55cは、図2(A)に示すように、マウント開口51の近傍であって、赤外発光ダイオード53a、53b、53cから発せられる赤外光を受光する位置に配置されている。そして、フォトトランジスタ55a、55b、55cは、赤外光を受光すると、光電流が流れオン状態となる。なお、赤外発光ダイオード53aとフォトトランジスタ55a、赤外発光ダイオード53bとフォトトランジスタ55b、赤外発光ダイオード53cとフォトトランジスタ55cは、図2(A)に示すように、それぞれ組となって光スイッチを構成しており、各光スイッチは可動ハーフミラー201よりもマウント開口部51側に配置され、マウント開口部51からクリーニング用具や指等が進入すると、赤外光が遮られるような位置に配置されている。
【0027】
このように異物検知回路258は構成されているので、制御信号としてHレベル信号が制御用トランジスタのベースに入力すると、制御用トランジスタ57はオンとなり、赤外発光ダイオード53a、53b、53cは赤外光を発光する。この赤外光は遮るものがなければ、フォトトランジスタ55a、55b、55cに入射し、フォトトランジスタ55a、55b、55cはオンとなり、出力端子よりLレベル信号が出力される。クリーニング用具等の侵入物があると、フォトトランジスタ55a、55b、55cの少なくとも1つに赤外光の入射が遮られ、そのフォトトランジスタはオフとなる。この結果、出力端子よりHレベル信号が出力される。すなわち、マウント開口部51から侵入物があるか否かの判定を行うには、制御信号をHレベルに設定し、出力信号を検知し、Lレベルであれば侵入物無し、Hレベルであれば侵入物有りとの判定がなされる。
【0028】
次に、図3を用いて、可動ハーフミラー201の構造について説明する。被写体光束の一部を透過し一部を反射するハーフミラー401はミラー枠403によって保持され、このミラー枠403は軸411の回りに回動自在である。ミラー枠403に固設された駆動ピン405はカメラ本体20に回動自在に軸支された駆動レバー413の一端のY字状部に挟持されている。そして、駆動レバー413の他端とカメラ本体20との間にはバネ407が設けられており、駆動レバー413の他端はバネ407の付勢力によって、カメラ本体20側に引っ張られている。このためミラー枠403は反時計方向に付勢力を受け、図3の実線で図示される反射位置に位置決め部材(不図示)によって位置決めされる。
【0029】
駆動レバー413の他端は、可動ミラー駆動機構421を構成するプランジャ421bに、図示しない機構により連動している。そして、プランジャ421bはソレノイド421aによって通電時にA方向にバネ407の付勢力に抗して引き上げられ、非通電時にはバネ407の付勢力によって下降位置にある。
【0030】
このように可動ハーフミラー201を構成し、かつプランジャ421bの引力がバネ407の付勢力を上回るようにしておけば、可動ミラー駆動機構421のソレノイド421aの通電時には、駆動レバー413の他端がA方向に引き上げられ、ミラー枠403は退避位置に移動する。また、可動ミラー駆動機構421のソレノイド421aの非通電時には、バネ407の付勢力によって駆動レバー413の他端は反時計方向に回動し、ミラー枠403は撮影光路中に介挿され反射位置に移動する。
【0031】
次に、本発明の一実施形態におけるデジタルカメラの動作について図4に示すフローチャートを用いて説明する。図4に示すパワーオンリセットのフローに入ると、カメラ本体20のパワースイッチ257がオンとなったかを判定する(S1)。判定の結果、パワースイッチ257がオフの場合には、ステップS3に進み、低消費電力の状態であるスリープ状態となる。このスリープ状態ではパワースイッチ257がオンとなった場合のみに割り込み処理を行い、ステップS7以下においてパワースイッチオンのための処理を行う。パワースイッチがオンとなるまでは、パワースイッチ割り込み処理以外の動作を停止し、電源電池の消耗を防止する。
【0032】
ステップS1において、パワースイッチ257がオンであった場合には、ステップS2に進み、着脱スイッチ259がオフか否かを判定する。前述したように着脱検知スイッチ259は、レンズ鏡筒10がカメラ本体20から外されると、オフとなるスイッチである。オフであった場合、すなわちレンズ鏡筒10が離脱していた場合には、後述するステップS48に進む。これは、レンズ鏡筒10が離脱している状態でカメラ本体20のパワースイッチレバー23が操作され、パワーオンとなった場合に、レンズ離脱時と同様な処理をするためである。ステップS2において、着脱スイッチ259がオンであった場合には、ステップS7以下に進み、パワースイッチオンのための処理を行う。
【0033】
ステップS7では、防塵フィルタ205における塵埃除去動作を行う。これは防塵フィルタ205に固着された圧電素子207に防塵フィルタ駆動回路211から駆動電圧を印加し、前述したように超音波によって塵埃等を除去する動作である。
【0034】
続いて、シャッタ駆動回路213によってシャッタ203の開放動作を行う(S9)。これによって、可動ハーフミラー201を透過した被写体光束は、シャッタ203によって遮られないので、CCD221上に被写体像が結像される。このCCD221によって撮像された画像データを用いて背面液晶モニタ26に被写体像を動画表示するスルー画表示の開始を指示する(S11)。なお、スルー画表示動作の制御はこの開始指示を受けて画像処理回路227にて行われる。
【0035】
次に、モードダイヤル22等によって設定された撮影モードや、メニューモードによって設定されたISO感度、マニュアル設定されたシャッタ速度や絞り値等の情報があればそれらの撮影条件の読み込みを行う(S13)。そして、測距/測光センサ217によって被写体輝度を測光し、露光量を演算し、この露光量を用いて撮影モード・撮影条件に従ってシャッタ速度や絞り値等の露光制御値の演算を行う(S15)。また、測光値や露光量等を用い、スルー画表示設定を行う(S17)。このステップでは、CCD221の駆動にあたっての電子シャッタスピードと感度の条件設定を行うために、ステップS15で求めた測光・露光量の演算結果、もしくは前回の表示画像を用いて、背面液晶モニタ26および/またはファインダ内液晶29に適切な明るさ(明度)の像を表示するための演算と設定を行う。
【0036】
次に、ステップS19に進み、再生モードか否かの判定を行う。この再生モードは、再生釦が操作された際に、記録媒体245に記録された静止画データを読み出して背面液晶モニタ26および/またはファインダ内液晶29に表示するモードである。判定の結果、再生モードが設定された場合には、ステップS31に進み、画像処理回路227に対してスルー画表示を停止するよう指示する。そのあと、シャッタ203の閉じ動作を行ってから(S33)、記録媒体245に記録されている静止画データを読出し、圧縮伸張回路231にて画像データを伸張し、ビデオ信号出力回路233および液晶モニタ駆動回路235を介して、背面液晶モニタ26および/またはファインダ内液晶29に静止画を再生表示する(S35)。再生動作中にレリーズ釦21の半押し等、他の手動操作がなされた場合は、再生動作を終了してステップS7に戻り、前述の動作を繰り返す。
【0037】
ステップS19に戻り、再生モードが設定されていなかった場合には、ステップS21に進み、メニューモードが設定されているか否かを判定する。これは、メニュー釦が操作され、メニューモードが設定されているか否かを判定する。判定の結果、メニューモードが設定されていた場合には、再生モードが設定されていた場合と同様に、スルー画停止指示が出力され(S37)、シャッタ203に閉じ指令を出力する(S39)。この後、メニュー設定動作を行う(S41)。メニュー設定動作によって、ホワイトバランス、ISO感度設定、ドライブモードの設定等、各種の設定動作を行うことができる。メニュー設定動作が終了すると、ステップS7に戻り、前述の動作を繰り返す。
【0038】
ステップS21に戻り、判定の結果、メニューモードが設定されていなかった場合には、ステップS23に進み、レリーズ釦が半押しされたか、すなわち1Rスイッチがオンか否かの判定を行う。判定の結果、1Rがオンであった場合には、ステップS43に進み、撮影準備と撮影を行う撮影動作のサブルーチンを実行する。撮影動作のサブルーチンが終了すると、ステップS7に戻り、前述のステップを繰り返す。
【0039】
ステップS23に戻り、判定の結果、1Rスイッチがオフであった場合には、ステップS25に進み、着脱検知スイッチ259がオフか否かを判定する。前述したように着脱検知スイッチ259は、レンズ鏡筒10がカメラ本体20から外されると、オフとなるスイッチである。レンズ鏡筒10が離脱されると、再生モードにおけるステップS31およびS33と同様に、スルー画停止指示を出力し(S45)、シャッタ203の閉じ動作を行う(S47)。この後、制御用トランジスタ57のベースに赤外光を投射するための制御信号(Hレベル信号)を送り、赤外発光ダイオード53a、53b、53cを投光させる(S48)。これによって光スイッチがオンとなる。なお、ステップS2で着脱検知スイッチ259がオフであると判定された場合(すなわち、レンズ鏡筒10が離脱している場合)にも、同様にステップS48以降の動作が実行される。
【0040】
続いて、異物検知回路258の出力に基づいて、マウント開口部51が遮光されているかの判定を行う(S49)。すなわち、異物検出回路258の出力端子がHレベルか否かを判定し、Hレベルであれば遮光されており、異物が侵入していると判定する。遮光されていた場合には、ステップS51に進み可動ハーフミラー201が退避位置に移動済みかを判定する。移動済みでなればNoで抜けて、ステップS53に進み、可動ハーフミラー201の退避動作を行う。退避動作は、可動ミラー駆動機構421のソレノイド421aに通電し、プランジャ421bを急速に引き込み、これによってバネ407の付勢力に抗して駆動レバー413を時計方向に回動させることにより行う(図1および図3の二点鎖線の位置)。可動ハーフミラー201の退避動作が終了した後、およびステップS51において、可動ハーフミラー201が既に移動済みであると判定された場合には、ステップS54に進み、警告音を発する。これはステップS49において遮光されたことを検出したので、マウント開口部51から異物が侵入したことを警告するためである。なお、警告動作としては、音に限らず、光やカメラ本体の振動等、種々の方法がある。
【0041】
ステップS49において遮光されていなかった場合、またはステップS54の警告音処理が終わると、次に、ステップS55に進み、着脱検知スイッチ259がオンか否かを判定する。これはステップS25において、レンズ鏡筒10が離脱されたことを検出した後、レンズ鏡筒10が再び装着されたか否かを判定するものである。判定の結果、装着されていた場合には、ステップS57に進み、ステップ51と同様に、可動ハーフミラー201が退避位置に移動済みかの判定を行い、退避位置にあった場合には、ステップS59に進み、可動ハーフミラー201の復帰を行う。これは、レンズ鏡筒10が離脱した後、ステップS53において可動ハーフミラー201を退避させた場合があり、この場合には、レンズ鏡筒10が装着されたことから、通常のスルー画表示を開始させる準備段階として可動ハーフミラー201を復帰させる必要があるからである。
【0042】
ステップS59で可動ハーフミラー201の復帰処理終了後、またはステップ57で可動ハーフミラー201が退避位置にないと判定された場合には、マウント開口部51を介して、外部より異物が侵入するおそれがなくなっているので、ステップS60に進み、異物検出回路258の制御用トランジスタ57のベースに赤外光を停止するための制御信号(Lレベル信号)を送り、赤外発光ダイオード53a、53b、53cの発光を停止させる(S60)。これによって光スイッチがオフとなる。光スイッチをオフにすると次に、ステップS7に戻り、前述のステップを繰り返す。
【0043】
ステップS55に戻り、着脱検知スイッチ259がオフであった場合には、ステップS61に進み、パワースイッチ257がオンか否かを判定する。レンズ鏡筒10が離脱され、パワースイッチ257がオンの場合には、各種操作釦が操作されても、マウント開口部が開放のままなので、誤動作防止の観点から、カメラ動作を行わないようにしている。そのため、ステップS55にてレンズ鏡筒10の装着状態と、ステップS61においてパワースイッチレバー23の操作状態の判定を繰り返し行う待機状態となる。ステップS61において、パワースイッチ257がオフと判定されると、ステップS3に戻り、スリープ状態になる。なお、ステップS55において、レンズ鏡筒10が離脱されたままであることを検出した場合に、ステップS61の判定を省略して、ステップS3に進みスリープ状態としてもよく、また、ステップS9に進み、各種操作釦による操作に基づく動作を行う等の変形は可能である。
【0044】
ステップS25に戻り、判定の結果、着脱検知スイッチ259がオン、すなわちレンズ鏡筒10がカメラ本体に装着されていた場合には、ステップS27に進み、パワースイッチ257がオンか否かを判定する。判定の結果、オンであった場合には、ステップS13に戻り、前述のステップを繰り返す。ステップS11において、スルー画表示が開始された後、ステップS19以降において各種操作釦等が操作されない限り、可動ハーフミラー201を透過した被写体光束は、シャッタ203によって妨げられないので、CCD221上に被写体像が結像し、このCCD221によって撮像された画像データが背面液晶モニタ26および/またはファインダ内液晶29に動画像としてスルー画表示される。ステップS27において、パワースイッチ257がオフと判定された場合には、ステップS31、S33と同様に、画像処理回路227に対してスルー画表示を停止するよう指示し(S28)、シャッタ203の閉じ動作を行う(S29)。この後、ステップS3に戻りスリープ状態となる。
【0045】
このように、本実施形態では、マウント開口部51の近傍に、異物が侵入したことを検知する異物検知回路を設け、この回路によって、異物が侵入したことを検知すると(S49)、可動ハーフミラー201を退避位置に移動させるようしている(S53)。このため、外部からクリーニング用具や指等がミラーボックス内に侵入し、可動ハーフミラー201が汚れたり損傷することを防止することができる。特に、本実施形態では、マウント開口部51に異物が侵入したことを非接触型の検知回路で検知した時点で、可動ハーフミラー201を退避させている。このため、実際に可動ハーフミラー201に触れる以前に退避動作を行うことができ、可動ハーフミラー201が直接触れられ、汚れる等を防ぐことができる。
【0046】
また、本実施形態では、光スイッチをマウント開口部51が開放状態となる時期、すなわちレンズ鏡筒10が離脱したときのみに、動作するようにしている(ステップS48からS60の間)。このため、マウント開口部51から異物が侵入するおそれのない時期に光スイッチをオフにして電源の浪費を防止することができる。さらに、本実施形態では異物が侵入したときには、音で警告しているので(S54)、ユーザに可動ハーフミラー201が汚れたり損傷を受ける可能性があることを警告することができる。
【0047】
さらに、本実施形態では、可動ハーフミラー201の回動中心をミラーボックス内の前側、すなわちマウント開口部51側に配置しているので、異物検知回路258によって異物の侵入を検知し、可動ハーフミラー201が退避する際に、その退避方向は、異物の侵入する方向となっている。このような配置とすることにより、可動ハーフミラー201の退避にあたって、その異物と衝突するおそれを小さくすることができる。
【0048】
さらに、本実施形態では、異物検知回路258での検知は、レンズ鏡筒10が離脱し、マウント開口部が開口状態となっているときに行うようにしているので、レンズ鏡筒10が装着されているときに不必要な検知を行っていない。レンズ鏡筒10が再装着されたときには、可動ハーフミラー201を撮影光路外の退避位置から撮影光路中の介挿位置に移動させるので、直ちに測光や測距を行うことができる。
【0049】
さらに、本実施形態において、レンズ鏡筒10が離脱した後、レンズ鏡筒10が再装着されたことをレンズ着脱スイッチ139によって検出したときには(S55)、マウント開口部が塞がれ外部からクリーニング用具等が侵入するおそれがないので、可動ハーフミラー201を復帰させ、スルー画表示中に迅速に測距や測光を行うことを可能としている。
【0050】
さらに、本実施形態においては、スルー画表示可能なデジタルカメラにおいて、カメラの作動時に可動ハーフミラー201を撮影光路中に介挿し、被写体光束の一部を測距/測光センサ217に反射させているので、スルー画表示中にレリーズ釦が半押しされ、1Rがオンとなったとき、直ちに測光や測距をスルー画表示と並行して行うことができ便利である。
【0051】
なお、本実施形態においては、異物検知回路258は赤外発光ダイオード53a、53b、53cとフォトトランジスタ55a、55b、55cからなる光スイッチで構成していたが、赤外光に限らず、可視光等を検出する光スイッチでも構わない。また、光以外にも、音や静電容量の変化を利用する等の非接触型のセンサを用いても良い。
【0052】
本実施形態においては、撮像素子としてのCCD221は可動ハーフミラー201の透過光を受光し、測距/測光センサ217は可動ハーフミラー201の反射光を受光していたが、これとは逆にCCD221は反射光を、測距/測光センサ217は透過光を受光するように構成しても良い。
【0053】
本実施形態においては、本発明のカメラ本体20の開口部に装着するものとして、レンズ鏡筒10を説明したが、これに限らず、例えば、ベローズ、エクステンションチューブ等の各種装置が装着されるものでも良く、また顕微鏡、双眼鏡等の各種装置に取り付けられる専用カメラにも適用できることは勿論である。このように、本発明は、一般的なデジタルカメラに限らず、ハーフミラーが外部に露出可能性のある開口部を有するデジタルカメラであれば適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明を適用した一実施形態におけるデジタルカメラの電気系の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態における異物検知回路を示す図であり、(A)は異物検知回路の部品の配置を示すカメラ本体の正面図であり、(B)は異物検知回路のブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態における可動ハーフミラーの部品構成を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態におけるパワーオンリセットの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0055】
10 レンズ鏡筒
20 カメラ本体
51 マウント開口部
53 発光ダイオード
55 フォトトランジスタ
57 制御用トランジスタ
101a、101b レンズ
103 絞り
111 レンズCPU
201 可動ハーフミラー
203 シャッタ
215 可動ミラー駆動機構
221 CCD
229 ボディCPU
253 スイッチ検出回路
255 各種スイッチ
257 パワースイッチ
258 異物検知回路
259 着脱検知スイッチ
261 データバス
300 通信接点
401 ハーフミラー
403 ミラー枠
405 駆動ピン
407 バネ
413 駆動レバー
421 可動ミラー駆動機構
421a ソレノイド
421b プランジャ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影レンズを装着するためのマウント部と、
撮影光路内の第1の位置と撮影光路外の第2の位置の間を移動可能なハーフミラーと、
上記マウント部からカメラ本体内に異物が進入したことを検知する検知手段と、
上記異物の進入が検知された場合に、上記ハーフミラーを上記第2の位置に向けて移動させる退避手段と、
を具備したことを特徴とするレンズ交換式デジタルカメラ。
【請求項2】
上記検知手段は、赤外光を発する赤外発光ダイオードと、この赤外光を受光するフォトダイオードとを複数組有している光スイッチ機構を含むことを特徴とする請求項1に記載のレンズ交換式デジタルカメラ。
【請求項3】
上記退避手段は、上記マウント部に上記撮影レンズが装着されておらず、かつ上記検知手段によって上記異物の進入が検知された場合に、上記ハーフミラーを上記第2の位置へ移動させることを特徴とする請求項1に記載のレンズ交換式デジタルカメラ。
【請求項4】
上記ハーフミラーの回動中心を上記マウント部側に配置したことを特徴とする請求項1に記載のレンズ交換式デジタルカメラ。
【請求項5】
上記検知手段は、上記マウント部に上記撮影レンズが装着されていないことを検出した場合に検知動作を開始することを特徴とする請求項1に記載のレンズ交換式デジタルカメラ。
【請求項6】
開口部を有するデジタルカメラにおいて、
上記開口部を通る撮影光路の光路内の介挿位置と光路外の退避位置とに移動可能なハーフミラーと、
上記開口部を介して外部からの侵入物を非接触で検知する検知手段と、
この検知手段によって上記侵入物を検知した場合に、上記ハーフミラーを上記退避位置に移動させる光学素子駆動制御手段と、
を具備したことを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項7】
上記検知手段は少なくとも1組の光スイッチからなることを特徴とする請求項6に記載のデジタルカメラ。
【請求項8】
上記ハーフミラーは、押圧を受けた際にこの押圧を回避する方向に移動し易いように回動軸を配置したことを特徴とする請求項6に記載のデジタルカメラ。
【請求項9】
上記開口部への光学機器またはアクセサリの装着状態を検出する装着検出手段を有し、上記光学素子駆動制御手段は、上記装着検出手段によって上記光学機器またはアクセサリが未装着の場合であって、上記検知手段によって上記侵入物を検知した場合に、上記光学素子の移動を行うようにしたことを特徴とする請求項6に記載のデジタルカメラ。
【請求項10】
上記撮影光路上に配置された撮像素子と、この撮像素子の出力に基づいて被写体像を動画でスルー画表示するモニタを具備し、上記撮像素子は上記ハーフミラーを透過もしくは反射された被写体光束を受光することを特徴とする請求項6に記載のデジタルカメラ。
【請求項11】
撮影レンズを通った被写体光束を受光し、上記撮影レンズの焦点状態を検出する測距手段を具備し、この測距手段は上記ハーフミラーによって透過もしくは反射された上記被写体光束を受光することを特徴とする請求項6に記載のデジタルカメラ。
【請求項12】
撮影レンズを通った被写体光束を受光し、被写体輝度を検出する測光手段を具備し、この測光手段は上記ハーフミラーによって透過もしくは反射された上記被写体光束を受光することを特徴とする請求項6に記載のデジタルカメラ。

【図2】
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【図3】
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【図1】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−9270(P2008−9270A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−181603(P2006−181603)
【出願日】平成18年6月30日(2006.6.30)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】