説明

ワイヤ連結型ローラーを用いた高性能洗浄誘導移送ユニット

【課題】最適の噴射液塗布(洗浄)性能が発揮できるようにする。
【解決手段】互いに離隔配列される二つの支持体と、ボトムシャフト両端部に結合される二つのボトム移送ローラーの外周面に放射状に2以上の整数個のワイヤ両端部が連結されるボトム連結部材とを有する複数のボトム回転移送体と、トップシャフトの両端部に結合されるトップ移送ローラーとを含む複数のトップ回転移送体と、ボトム及びトップ回転移送体のボトム及びトップシャフトを回転させボトム及びトップ回転移送体の間に移送対象体を移送させる駆動手段と、中継シャフト両端部にそれぞれ結合される二つの中継移送ローラーの外周面に放射状に2以上の整数個のワイヤ両端部が連結される中継連結部材とを含む複数の中継回転移送体の中継シャフトを回転させるために駆動手段の動力を中継シャフトに伝達する連動手段とからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移送対象体、特に薄型又は超薄型の印刷回路基板移送の際、上下表面に噴射液が干渉なしに到達できる噴射空間を確保し、この際、噴射空間に噴射された噴射液の圧力により基板が変形されることが防止できるワイヤ連結型ローラーを用いた高性能洗浄誘導移送ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
薄型又は超薄型の印刷回路基板に対する移送の際基板の形態変形を防止し、噴射される薬液や洗浄水が基板の一箇所に集中されず、悉く噴射処理されるようにする移送ユニットに関する技術については、特許文献1が提示されている。
【0003】
前記特許文献1は本出願人によって出願され公開されており、2011年10月28日付で登録されている。この特許文献1に開示される技術において、移送対象体の移送のための回転移送体が支持体に上下に2行配列されている状態で、前後の移送対象体間の隙間が狭くて上下に配置された噴射ノズルで噴射される噴射液が移送中である基板の表面に悉く噴射されず、噴射液は、回転する回転移送体のワイヤによって少なくとも干渉を受けるようになる。
【0004】
このような問題を解決するために前後の移送対象体の間の隙間を広めて噴射空間を確保しようと、前後の移送対象体を相互離隔配置させるようになると、確保された噴射空間を通る基板が噴射液の圧力により噴射方向に曲がる等の変形が生じる問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国特許出願公開第10-2011-0045934号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、噴射液が他の構成要素との干渉なしに基板表面に到達できる噴射空間を確保し、この確保された空間を通る基板が噴射液の圧力により変形されることを最大に防止できる高性能洗浄誘導移送ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記のような解決課題を解決するために本発明によるワイヤ連結型ローラーを用いた高性能洗浄誘導移送ユニットは、
縦方に複数の装着部を有し、横方に相互離隔配列される二つの支持体;
ボトムシャフトと、前記ボトムシャフト両端部にそれぞれ結合される二つのボトム移送ローラーと、前記二つのボトム移送ローラーそれぞれの外周面に放射状にx個(xは、2
以上の整数である)のワイヤ両端部が連結されてなるボトム連結部材とを含み、前記ボト
ムシャフトが前記二つの支持体で横方の同一直線上に位置した奇数番目の両装着部らに回転可能に装着され、前記二つのボトム移送ローラーが前記二つの支持体内側に位置するようになる複数のボトム回転移送体;
トップシャフトと、前記トップシャフト両端部にそれぞれ結合される二つのトップ移送ローラーとを含み、前記トップシャフトが奇数番目の両装着部らに回転可能に装着され、前記ボトムシャフト上部側に配置され、前記二つのトップ移送ローラーが前記二つのボトム移送ローラーと互いに対向するように二つの支持体内側に位置するようになる複数のトップ回転移送体;
前記各ボトム及びトップ回転移送体のボトム及びトップシャフトを回転させ、前記各ボトム及びトップ回転移送体の間に移送対象体を移送させるための駆動手段;
中継シャフトと、前記中継シャフト両端部にそれぞれ結合される二つの中継移送ローラーと、前記二つの中継移送ローラーそれぞれの外周面に放射状にz個(zは、2以上の整
数である)のワイヤ両端部が連結されてなる中継連結部材とを含み、前記中継シャフトが
前記二つの支持体で横方の同一直線上に位置した偶数番目の両装着部らに回転可能に装着され、前記二つの中継移送ローラーが前記二つの支持体内側に位置するようになる複数の中継回転移送体;及び
前記各中継回転移送体の中継シャフトを回転させるために、前記駆動手段の動力を前記中継シャフトに伝達する連動手段;
を含めてなり、
前記各中継回転移送体は、前記ボトム回転移送体と並んで配置されるボトム側中継回転移送体と、前記トップ回転移送体と並んで配置されるトップ側中継回転移送体とに分けられ、
前記連動手段は、前記ボトム側中継回転移送体のためのボトム側連動手段と、前記トップ側中継回転移送体のためのトップ側連動手段とに分けられることを特徴とする。
【0008】
そして、前記各中継回転移送体でボトム側中継回転移送体とトップ側中継回転移送体とは相互上下すれ違うように配置されていることを特徴とする。
そして、前記駆動手段は、
前記各ボトム回転移送体のボトムシャフト両端部にそれぞれ結合される第1の交差ギアとボトムギア、
前記第1の交差ギアと交差軸ギアに噛み合う第2の交差ギア、
前記第2の交差ギアが軸結合され、従動プーリを有する従動軸、
駆動プーリを有する駆動モーター、
前記従動軸の従動プーリと前記駆動モーターの駆動プーリとを連結するベルト、及び
前記各トップ回転移送体のトップシャフト端部に結合され、前記ボトムギアと噛み合うトップギア
からなることを特徴とする。
【0009】
そして、前記ボトム側連動手段は、前記ボトム側中継回転移送体の中継シャフト端部に結合され、前記第2の交差ギアと交差軸ギアに噛み合う連動交差ギアからなることを特徴とする。
【0010】
そして、前記トップ側連動手段は、前記各ボトム回転移送体で前記トップ側中継回転移送体と隣接するように配置されたボトム回転移送体のボトムシャフト端部に結合される第1の平ギア、及び
前記トップ側中継回転移送体の中継シャフト端部に結合され、前記第1の平ギアと噛み合う第2の平ギア
からなることを特徴とする。
【0011】
一方、前記各トップ回転移送体は、前記二つのトップ移送ローラーそれぞれの外周面に放射状にy個(yは、2以上の整数である)のワイヤ両端部が連結されてなるトップ連結部材をさらに含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によるワイヤ連結型ローラーを用いた高性能洗浄誘導移送ユニットは、上下に2行配列された回転移送体らによって移送対象体の安定した移送動作を誘導し、前後の回転移送体らの間毎に噴射空間を確保し、この確保された空間に別の中継回転移送体を設けるが、この中継回転移送体を上下すれ違うように前後方向に配置し、下部側に位置した中継
回転移送体で垂直線上上部に噴射ノズルを配置し、上部側に位置した中継回転移送体で垂直線上下部に噴射ノズルを配置して前記確保された空間に通る基板が噴射液の圧力によって変形されることを防止し、前記確保された空間を活用して噴射液が他の構成要素との干渉なしに基板表面に到達できるようにすることによって、基板の安定した移送動作及び最適の噴射液噴射処理が期待できる最も大きな効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明による移送ユニットを示した立体構成図。
【図2】図1を他の方向から見た立体構成図。
【図3】図1の正面図。
【図4】図3における“C”部分の拡大図。
【図5】図1の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付の図面らを参照し、本発明の好ましい実施例について詳細に説明することにする。
これに先立って、本明細書及び請求範囲に使用された用語や単語は通常的であるか辞典的な意味に限定して解釈されてはいけないし、発明者は、自分の発明を最良の方法で説明するために、用語の概念を適切に定義することができるという原則に立脚して本発明の技術的思想に符合する意味と概念に解釈されなければならない。したがって、本明細書に記載された実施例と図面に示された構成は、本発明の最も好ましい一実施例に過ぎないだけであり、本発明の技術的思想を全て代弁するものではないので、本出願視点においてこれらを代替できる様々な均等物と変形例らがあり得ることを理解しなければならない。
【0015】
図1の“A”及び“B”は、該当領域に対する抜粋拡大図であり、図4は、図3の“C”に対する抜粋拡大図である。
そして、図1を基準として分離されたボトム及びトップ回転移送体側を前方又は前部、結合されたボトム及びトップ回転移送体側を後方又は後部、トップ回転移送体側を上部又は上方、ボトム回転移送体側を下部又は下方と方向を特定することにする。
【0016】
以下に説明される‘移送対象体’とは、各ボトム回転移送体と各トップ回転移送体との間に位置して移送される対象物品を意味し、特に本発明では薄型や超薄型印刷回路基板(
PCB)を意味する。
【0017】
図1乃至図5に示されたように、本発明によるワイヤ連結型ローラーを用いた高性能洗浄誘導移送ユニットは、大きな支持体(10)、ボトム回転移送体(20)、トップ回転移送体(30)、駆動手段(40)、中継回転移送体(50)、及び連動手段(60)からなる。
【0018】
各構成について見れば、支持体(10)は、図1に示されるように、一対をなして横方に相互離隔配列されるものであって、縦方に一定間隔を置いて形成された複数の装着部(1
1)を含めてなる。ここで前記装着部(11)は、上部に開口部(111)と、下部に受け部(112)が形成されてなる。
この際、前記開口部(111)に前記各回転移送体(20、30、50)を挟み込むか抜け取ることができ、各回転移送体(20、30、50)の脱着が容易である。
【0019】
ボトム回転移送体(20)は、図1乃至図4に示されたように、複数個をなして前記支持体(10)の装着部(11)に回転可能に装着され、上部に載せられた移送対象体(1)を移送させるためのものであって、ボトムシャフト(21)、前記ボトムシャフト(21)両端部にそれぞれ結合される二つのボトム移送ローラー(22)、及び前記二つのボトム移送ローラー(22)それぞれの外周面に放射状にx個(xは、2以上の整数である)のワイヤ(231)
両端部が連結されてなるボトム連結部材(23)を含めてなる。
【0020】
この際、前記複数のボトム回転移送体(20)は、各ボトムシャフト(21)が前記二つの支持体(10)で横方の同一直線上に位置した奇数番目の両装着部らに回転可能に装着されるが、前記二つのボトム移送ローラー(22)が前記二つの支持体(10)内側に位置するようになる。
【0021】
そして、図1の“A”のように、前記各ボトム回転移送体(20)の二つのボトム移送ローラー(22)は、それぞれ移送対象体(1)端部が載せられるボトム内輪部(221)、移送対象体(1)外壁を支持するボトム外輪部(222)、及び前記ボトム内輪部(221)に装着され前記ボトム連結部材(23)のワイヤ(231)が放射状に固定されるためのボトムホルディング部(223)からなる。
【0022】
この際、前記ボトム内輪部(221)には移送対象体(1)端部と接するようになる滑り止め部材(221a)が備えられることが好ましい。
前記滑り止め部材(221a)は、移送対象体(1)端部との摩擦力を通じて滑ることなく移送対象体(1)に対する安定的移送動作を案内するためのもので、摩擦係数が大きい材質の環形Oリングや端面が四角タイプであるフラット(flat)Oリングであることが好ましい。
【0023】
また、前記二つのボトム移送ローラー(22)の各ボトム外輪部(222)に移送対象体(
1)外壁、即ち、両外壁が支持されることによって左右揺れることなく移送対象体(1)に
対する安定的移送動作が期待できる。
【0024】
そして、前記ボトム連結部材(23)は、x個のワイヤ(231)が二つのボトム移送ローラー(22)の各ボトムホルディング部(223)に放射状に配列されてなる構成であって、8乃至12個程度のワイヤ(231)で構成されることが好ましい。
【0025】
前記ボトムホルディング部(223)には、前記ワイヤ(231)の固定のためのスリット(s lit)(223a)が放射状に形成される。
そして、前記各ボトム回転移送体(20)の二つのボトム移送ローラー(22)は、ボルト等によって前記ボトムシャフト(21)に脱着可能に結合されることができ、これを通じて前記滑り止め部材(221a)やボトム移送ローラー(22)、ワイヤ(231)の交替、修理等の維持補修が可能であろう。
【0026】
そして、本発明による移送ユニットは、図1の“A”のように、前記ボトムシャフト(
21)で前記支持体(10)装着部(11)の受け部(112)に支えられるようになる該当位
置に軸結合されるボトムサポート回転体(24)がさらに備えられる。
【0027】
前記ボトムサポート回転体(24)はフランジタイプとして、前記ボトムサポート回転体(24)が前記装着部(11)の開口部(111)を介して嵌れた状態で前記受け部(112)左右周辺部に位置するようになることによって前記ボトム回転移送体(20)の外側離脱が防止される。
【0028】
そして、本発明による移送ユニットは、図1に示すように、前記各ボトム回転移送体(
20)のボトムシャフト(21)中端部に二つのボトム移送ローラー(22)と連結されたボ
トム連結部材(23)のワイヤ(231)が固定されるボトムサブ移送ローラー(25)をさらに備える。
【0029】
前記ボトムサブ移送ローラー(25)は移送対象体(1)に対するワイヤ(231)の支持力
を補強し、ワイヤ(231)の中間部位弛みを防止し、これによりワイヤ(231)に載せられた移送対象体(1)の形態変形(曲げ、弛み等)を防止する。
【0030】
移送される移送対象体(1)の左右幅が狭く、これを前記二つのボトム移送ローラー(2
2)に連結されたボトム連結部材(23)のワイヤ(231)に載せられた状態でワイヤ(231)の弛みが発生しない場合には、前記ボトムサブ移送ローラー(25)を適用する必要が
ない。逆に、移送される移送対象体(1)の左右幅が広くてワイヤ(231)の弛みが発生する場合、前記ボトムサブ移送ローラー(25)を選択適用することができる。
【0031】
結局、移送対象体(1)の左右幅、重量、そしてワイヤ(231)のテンション力、材質、直径等の様々な条件を考慮して前記ボトムサブ移送ローラー(25)を選択適用するはずであり、また適用されるボトムサブ移送ローラー(25)の個数及び幅サイズも変更可能であろう。
【0032】
そして、前記ボトム連結部材(23)、後述するトップ連結部材(33)、及び中継連結部材(53)の各ワイヤ(231、331、531)は樹脂又はSUS( Steel Us Stainless)
材質であることが好ましい。
【0033】
トップ回転移送体(30)は、図1乃至図4に示されるように、複数個をなして前記支持体(10)の装着部(11)に回転可能に装着されるが、前記各ボトム回転移送体(20)のボトムシャフト(21)上部側に配置され、前記ボトム回転移送体(20)に載せられた移送対象体(1)を前記ボトム回転移送体(20)と協力して移送させるためのものであって、
トップシャフト(31)、前記トップシャフト(31)両端部にそれぞれ結合される二つのトップ移送ローラー(32)、及び前記二つのトップ移送ローラー(32)それぞれの外周面に放射状にy個(yは、2以上の整数である)のワイヤ(331)両端部が連結されてなるトップ連結部材(33)を含めてなる。
【0034】
この際、前記複数のトップ回転移送体(30)は各トップシャフト(31)が奇数番目の両装着部(11)らに回転可能に装着され前記ボトムシャフト(21)上部側に配置されるが、前記二つのトップ移送ローラー(32)が前記二つのボトム移送ローラー(22)と互いに対向するように前記二つの支持体(10)内側に位置するようになる。
【0035】
そして、図1の“B”及び図4に示すように 、前記各トップ回転移送体(30)の二つのトップ移送ローラー(32)は、それぞれ移送対象体(1)端部と接するトップ内輪部(3
21)、及び前記トップ内輪部(321)に装着され前記トップ連結部材(33)のワイヤ(331)が放射状に固定されるためのトップホルディング部(323)からなる。
【0036】
この際、前記ボトム内輪部(221)と同様に、前記トップ内輪部(321)には移送対象体(1)端部と接するようになる滑り止め部材(321a)が備えられることが好ましい。
そして、前記トップ連結部材は(33)、y個のワイヤ(331)が前記二つのトップ移送ローラー(32)の各トップホルディング部(323)に放射状に配列されてなる構成であって、8乃至12個程度のワイヤ(331)で構成されることが好ましく、前記ボトムホルディング部(223)と同様に、前記トップホルディング部(323)には前記トップ連結部材(33)のワイヤ(331)固定のためのスリット(323a)が放射状に形成される。
【0037】
そして、前記各トップ回転移送体(30)の二つのトップ移送ローラー(32)は、前記各ボトム回転移送体(20)の二つのボトム移送ローラー(22)と同様に、ボルト等によって前記トップシャフト(31)に脱着可能に結合されることができる。
【0038】
そして、図1の“B”に示すように 、前記ボトムシャフト(21)のボトムサポート回
転体(24)と同様に、前記トップシャフト(31)に軸結合されるトップサポート回転体(
34)がさらに備えられる。
【0039】
前記トップサポート回転体(34)はフランジタイプとして、前記トップサポート回転体(34)が前記装着部(11)の開口部(111)を介して嵌れた状態で、前記受け部(112)の上部側左右周辺部に位置するようになることによって前記トップ回転移送体(30)の外側離脱が防止される。
【0040】
そして、図1に示すように、前記各ボトム回転移送体(20)のボトムサブ移送ローラー(25)と同様に、前記各トップ回転移送体(30)のトップシャフト(31)中端部に前記二つのトップ移送ローラー(32)と連結されたトップ連結部材(33)のワイヤ(331)が固定されるトップサブ移送ローラー(35)がさらに備えられる。
【0041】
前記トップサブ移送ローラー(35)は前記トップ連結部材(33)でワイヤ(331)の中間部位弛みを防止する。
駆動手段は(40)、図1に示されるように、前記各ボトム及びトップ回転移送体(20
、30)のボトム及びトップシャフト(21、31)を回転させ、前記各ボトム及びトップ
回転移送体(20、30)の間に移送対象体(1)を移送させるためのものであって、前記各ボトム回転移送体(20)のボトムシャフト(21)両端部にそれぞれ結合される第1の交差ギア(41)とボトムギア(42)、前記第1の交差ギア(41)と交差軸ギアに噛み合う第2の交差ギア(43)、前記第2の交差ギア(43)が軸結合され従動プーリ(441)を有する従動軸(44)、駆動プーリ(451)を有する駆動モーター(45)、前記従動軸(44)の従動プーリ(441)と前記駆動モーター(45)の駆動プーリ(451)を連結するベルト(4
6)、及び前記各トップ回転移送体(30)のトップシャフト(31)端部に結合され、前記
ボトムギア(42)と噛み合うトップギア(47)を含めてなる。
【0042】
ここで前記第1及び第2の交差ギア(41、42)は相互交差軸ギアをなし、交差軸ギアには図1に示されたようにヘリカルギア(helical gear)を導入適用することができる。
そして、前記ベルト(45)に代わってチェーンを適用する場合、前記従動軸(43)の従動プーリ(431)や前記駆動モーター(44)の駆動プーリ(441)をチェーンが巻かれられる形態のプーリタイプに代替具現することができる。
【0043】
そして、前記各ボトム回転移送体(20)のボトムシャフト(21)が回転するようになるときに、この回転力を前記各トップ回転移送体(30)のトップシャフト(31)に伝達するために相互噛み合う前記ボトムギア(42)と前記トップギア(47)が設けられるが、この際、最も重要な要素としては、前記ボトム及びトップギア(42、47)が相互噛み合ったときに、前記各トップ回転移送体(30)のトップ内輪部(321)と前記各ボトム回転移送体(20)のボトム内輪部(221)間の離隔距離が移送対象体(1)の端部上下厚さと相応しなければならない。
【0044】
したがって、下部に位置した前記各ボトム回転移送体(20)が前記駆動手段(40)によって回転する場合、前記ボトム及びトップギア(42、27)が相互噛み合っているため、上部に位置した前記各トップ回転移送体(30)も回転するようになり、結局、上下2行配列されたボトム及びトップ回転移送体(20、30)の間に移送対象体(1)の移送動作が可能になる。
【0045】
中継回転移送体(50)は、図1及び図5に示すように、複数個をなして前記支持体(1
0)の装着部(11)に回転可能に装着されるものであって、中継シャフト(51)、前記中
継シャフト(51)両端部にそれぞれ結合される二つの中継移送ローラー(52)、及び前記二つの中継移送ローラー(52)それぞれの外周面に放射状にz個(zは、2以上の整数で
ある)のワイヤ(531)両端部が連結されてなる中継連結部材(53)を含めてなる。
【0046】
この際、前記複数の中継回転移送体(50)は各中継シャフト(51)が前記二つの支持体(10)で横方の同一直線上に位置した偶数番目の両装着部(11)らに回転可能に装着され、前記二つの中継移送ローラー(52)が前記二つの支持体(10)内側に位置するようになる。
【0047】
そして、図1の“B”に示すように、前記各中継回転移送体(50)の二つの中継移送ローラー(52)は、それぞれ移送対象体(1)端部と接する中継内輪部(521)、及び前記中継内輪部(521)に装着され前記中継連結部材(53)のワイヤ(531)が放射状に固定されるための中継ホルディング部(523)からなる。
【0048】
この際、前記ボトム内輪部(221)と同様に、前記中継内輪部(521)には移送対象体(1)端部と接するようになる滑り止め部材(521a)が備えられることが好ましい。
そして、前記中継連結部材(53)はz個のワイヤ(531)が前記二つの中継移送ローラー(52)の各中継ホルディング部(523)に放射状に配列されてなる構成であって、8乃至12個程度のワイヤ(531)に構成されることが好ましく、
前記ボトムホルディング部(223)と同様に、前記中継ホルディング部(523)には前記中継連結部材(53)のワイヤ(531)固定のためのスリット(523a)が放射状に形成される。
【0049】
そして、前記各中継回転移送体(50)の二つの中継移送ローラー(52)は、前記各ボトム回転移送体(20)の二つのボトム移送ローラー(22)と同様に、ボルト等によって前記中継シャフト(51)に脱着可能に結合されることができる。
【0050】
そして、図1の“B”に示すように 、前記ボトムシャフト(21)のボトムサポート回転体(24)と同様に、前記中継シャフト(51)に軸結合される中継サポート回転体(54)がさらに備えられる。
【0051】
前記中継サポート回転体(54)はフランジタイプとして、前記中継回転移送体(50)が前記装着部(11)の開口部(111)を介して嵌れた状態で前記受け部(112)の左右周辺部に位置するようになることによって前記中継回転移送体(50)の外側離脱が防止される。
【0052】
この際、前記装着部(11)の受け部(112)はこれに嵌れる後述するボトム側及びトップ側中継サポート回転体(54)によって異なる高低を有するようになるが、これに対しては以下でもっと詳細に見ることにする。
【0053】
そして、図1に示すように 、前記各ボトム回転移送体(20)のボトムサブ移送ローラー(25)と同様に、前記各中継回転移送体(50)の中継シャフト(51)中端部に前記二つの中継移送ローラー(52)と連結された中継連結部材(53)のワイヤ(531)が固定される中継サブ移送ローラー(55)がさらに備えられる。
【0054】
前記中継サブ移送ローラー(55)は、前記中継連結部材(53)でワイヤ(531)の中間部位弛みを防止する。
一方、前記各中継回転移送体(50)は、前記ボトム回転移送体(20)と並んで配置されるボトム側中継回転移送体と、前記トップ回転移送体(30)と並んで配置されるトップ側中継回転移送体に分けられる。以下では前記ボトム側中継回転移送体に対する図面符号を‘50A’、前記トップ側中継回転移送体に対する図面符号を‘50B’と区分して使用することにする。
【0055】
前記ボトム側中継回転移送体(50A)の中継シャフト(51)は前記支持体(10)の装着部(11)で開口部(111)を介して嵌れるが、この際、前記ボトム側中継回転移送体(5
0A)の中継シャフト(51)が位置した前記装着部(11)の受け部(112)は前記ボトム
回転移送体(20)のボトムシャフト(21)が安着した受け部(112)と同一の高さを有することによって前記ボトム側中継回転移送体(50A)と前記ボトム回転移送体(20)は互いに並んで配置されるものである。
【0056】
前記トップ側中継回転移送体(50B)の中継シャフト(51)は、前記支持体(10)の装着部(11)で開口部(111)を介して嵌れるが、この際、前記トップ側中継回転移送体(
50B)の中継シャフト(51)が位置した前記装着部(11)の受け部(112)は前記トッ
プ回転移送体(30)のトップシャフト(31)と前記トップ側中継回転移送体(50B)の中継シャフト(51)が水平に並んで配置できる高さを有する。
【0057】
前記ボトム側中継回転移送体(50A)と前記トップ側中継回転移送体(50B)は側面からみて様々に配置されることができるが、一例として、前記支持体(10)の両装着部(1
1)らがなす前後区間で前方一部区間には前記ボトム側中継回転移送体(50A)のみ配置
され、後方一部区間には前記トップ側中継回転移送体(50B)のみ配置されるように具現することはできるが、図5に示すように、本発明では移送対象体(1)の上下表面に対する洗浄効率性及び洗浄水(薬液等)の悉くの噴射処理等を考慮して、前記各中継回転移送体(
50)でボトム側中継回転移送体(50A)とトップ側中継回転移送体(50B)は相互上下
すれ違うように配置して具現する。
【0058】
この際、ボトム側中継回転移送体(50A)で垂直線上の上部には蝕刻又は洗浄等のためのスプレータイプの噴射ノズル(2)が配置され、この噴射ノズル(2)で薬品又は洗浄水を噴射するようになり、噴射液は移送中である移送対象体(1)の上部表面に噴射処理される。
【0059】
したがって、噴射液の圧力によって移送対象体(1)が下部方向に曲げられることを前記ボトム側中継回転移送体(50A)が安定的に支持することで防止するようになる。
併せて、トップ側中継回転移送体(50B)で垂直線上の下部には蝕刻又は洗浄等のためのスプレータイプの噴射ノズル(2)が配置され、噴射液は移送中である移送対象体(1)の下部表面に噴射処理される。
【0060】
したがって、噴射液の圧力によって移送対象体(1)が上部方向に曲げられることを前記トップ側中継回転移送体(50B)が安定的に支持することで防止するようになる。
そして、本発明による移送ユニットを介して移送される移送対象体(1)は、回路構成がないエッジ部(即ち、端部)が各移送ローラー(22、32、52)に接するようになり、内部領域は各連結部材(23、33、53)のワイヤ(231、331、531)に支持されることによって、移送の際、移送対象体(1)である印刷回路基板の不良及びエラー率を最小化することができる。
【0061】
連動手段(60)は、前記各中継回転移送体(50)の中継シャフト(51)を回転させるための前記駆動手段(40)の動力を前記中継シャフト(51)に伝達するためのものであって、
前記ボトム側中継回転移送体(50A)のためのボトム側連動手段と、前記トップ側中継回転移送体(50B)のためのトップ側連動手段とに分けられる。以下では前記ボトム側連動手段に対する図面符号を‘60A’、前記トップ側連動手段に対する図面符号を‘60B’と区分して使用することにする。
【0062】
図1に示すように、前記ボトム側連動手段(60A)は、前記ボトム側中継回転移送体(
50A)の中継シャフト(51)端部に結合され前記第2の交差ギア(43)と交差軸ギアに
噛み合う連動交差ギア(61)からなる。
【0063】
この際、前記第2の交差ギア(43)は、前記従動軸(44)に前記ボトム側中継回転移送体(50A)の数量だけさらに備えられることが好ましい。
結局、前記駆動モーター(45)によって回転する前記第2の交差ギア(43)と噛み合う前記連動交差ギア(61)が回転することによって前記ボトム側中継回転移送体(50A)の中継シャフト(51)が回転するようになる。
【0064】
図1及び図2に示すように、前記トップ側連動手段(60B)は、前記各ボトム回転移送体(20)で前記トップ側中継回転移送体(50B)と隣接するように配置されたボトム回転移送体(20)のボトムシャフト(21)端部に結合される第1の平ギア(62)、及び前記トップ側中継回転移送体(50B)の中継シャフト(51)端部に結合され前記第1の平ギア(
62)と噛み合う第2の平ギア(63)からなる。
【0065】
結局、前記トップ側中継回転移送体(50B)は、側面からみて斜線側に隣接するように位置したボトム回転移送体(20)から動力を得て回転するようになる。
換言すれば、ボトム回転移送体(20)のボトムシャフト(21)が回転するようになると前記第1の平ギア(62)が回転するようになり、これと噛み合った前記第2の平ギア(6
3)によって前記トップ側中継回転移送体(50B)の中継シャフト(51)が最終的に回転
するようになるものである。
【0066】
以上で本発明を説明することにおいて、添付の図面を参照し特定形状と構造を有する“ワイヤ連結型ローラーを用いた高性能洗浄誘導移送ユニット”を主として説明したが、本発明は当業者によって様々な変形及び変更が可能であり、このような変形及び変更は、本発明の保護範囲に属するものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0067】
10:支持体、
11:装着部、111:開口部、
112:受け部、
20:ボトム回転移送体、
21:ボトムシャフト、22:ボトム移送ローラー、
221:ボトム内輪部、221a:滑り止め部材、
222:ボトム外輪部、
223:ボトムホルディング部、223a:スリット、
23:ボトム連結部材、231:ワイヤ、
24:ボトムサポート回転体、25:ボトムサブ移送ローラー
30:トップ回転移送体、
31:トップシャフト、32:トップ移送ローラー
321:トップ内輪部、321a:滑り止め部材
323:トップホルディング部、323a:スリット
33:トップ連結部材、331:ワイヤ
34:トップサポート回転体、35:トップサブ移送ローラー、
40:駆動手段、
41:第1の交差ギア、42:ボトムギア、
43:第2の交差ギア、44:従動軸、
441:従動プーリ、45:駆動モーター、
451:駆動プーリ、46:ベルト、
47:トップギア、
50、50A、50B:中継回転移送体、
51:中継シャフト、52:中継移送ローラー、
521:中継内輪部、521a:滑り止め部材、
523:中継ホルディング部、523a:スリット
53:中継連結部材、531:ワイヤ、
54:中継サポート回転体、55:中継サブ移送ローラー
60、60A、60B:連動手段、
61:連動交差ギア、62:第1の平ギア、
63:第2の平ギア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦方に複数の装着部(11)を有し、横方に相互離隔配列される二つの支持体(10);
ボトムシャフト(21)と、前記ボトムシャフト(21)両端部にそれぞれ結合される二つのボトム移送ローラー(22)と、前記二つのボトム移送ローラー(22)それぞれの外周面に放射状にx個(xは、2個以上の整数である)のワイヤ(231)両端部が連結されてなるボトム連結部材(23)とを含み、前記ボトムシャフト(21)が前記二つの支持体(10)で横方の同一直線上に位置した奇数番目の両装着部(11)らに回転可能に装着され、前記二つのボトム移送ローラー(22)が前記二つの支持体(10)内側に位置するようになる複数のボトム回転移送体(20);
トップシャフト(31)と、前記トップシャフト(31)両端部に結合される二つのトップ移送ローラー(32)とを含み、前記トップシャフト(31)が奇数番目の両装着部(11)らに回転可能に装着され前記ボトムシャフト(21)上部側に配置され、前記二つのトップ移送ローラー(32)が前記二つのボトム移送ローラー(22)と互いに対向するように前記二つの支持体(10)内側に位置するようになる複数のトップ回転移送体(30);
前記各ボトム及びトップ回転移送体(20、30)のボトム及びトップシャフト(21、
31)を回転させ、前記各ボトム及びトップ回転移送体(20、30)の間に移送対象体(1)を移送させるための駆動手段(40);
中継シャフト(51)と、前記中継シャフト(51)両端部にそれぞれ結合される二つの中継移送ローラー(52)と前記二つの中継移送ローラー(52)それぞれの外周面に放射状にz個(zは、2以上の整数である)のワイヤ(531)両端部が連結されてなる中継連結部材(53)とを含み、前記中継シャフト(51)が前記二つの支持体(10)で横方の同一直線上に位置した偶数番目の両装着部(11)らに回転可能に装着され、前記二つの中継移送ローラー(52)が前記二つの支持体(10)内側に位置するようになる複数の中継回転移送体(
50);及び
前記各中継回転移送体(50)の中継シャフト(51)を回転させるために前記駆動手段(
40)の動力を前記中継シャフト(51)に伝達する連動手段(60);
を含めてなり、
前記各中継回転移送体(50)は、前記ボトム回転移送体(20)と並んで配置されるボトム側中継回転移送体(50A)と、前記トップ回転移送体(30)と並んで配置されるトップ側中継回転移送体(50B)とに分けられ、
前記連動手段(60)は、前記ボトム側中継回転移送体(50A)のためのボトム側連動手段(60A)と、前記トップ側中継回転移送体(50B)のためのトップ側連動手段(60B)とに分けられることを特徴とするワイヤ連結型ローラーを用いた高性能洗浄誘導移送ユニット。
【請求項2】
前記各中継回転移送体(50)でボトム側中継回転移送体(50A)とトップ側中継回転移送体(50B)とは相互上下すれ違うように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のワイヤ連結型ローラーを用いた高性能洗浄誘導移送ユニット。
【請求項3】
前記駆動手段(40)は、
前記各ボトム回転移送体(20)のボトムシャフト(21)両端部にそれぞれ結合される第1の交差ギア(41)とボトムギア(42)、
前記第1の交差ギア(41)と交差軸ギアに噛み合う第2の交差ギア(43)、
前記第2の交差ギア(43)が軸結合され従動プーリ(441)を有する従動軸(44)、
駆動プーリ(451)を有する駆動モーター(45)、
前記従動軸(44)の従動プーリ(441)と前記駆動モーター(45)の駆動プーリ(45
1)とを連結するベルト(46)、及び
前記各トップ回転移送体(30)のトップシャフト(31)端部に結合され前記ボトムギア(42)と噛み合うトップギア(47)
からなることを特徴とする請求項2に記載のワイヤ連結型ローラーを用いた高性能洗浄移送ユニット。
【請求項4】
前記ボトム側連動手段(60A)は、
前記ボトム側中継回転移送体(50A)の中継シャフト(51)端部に結合され前記第2の交差ギア(43)と交差軸ギアに噛み合う連動交差ギア(61)からなることを特徴とする請求項3に記載のワイヤ連結型ローラーを用いた高性能洗浄誘導移送ユニット。
【請求項5】
前記トップ側連動手段(60B)は、
前記各ボトム回転移送体(20)で前記トップ側中継回転移送体(50B)と隣接するように配置されたボトム回転移送体(20)のボトムシャフト(21)端部に結合される第1の平ギア(62)、及び
前記トップ側中継回転移送体(50B)の中継シャフト(51)端部に結合され前記第1の平ギア(62)と噛み合う第2の平ギア(63)
からなることを特徴とする請求項3に記載のワイヤ連結型ローラーを用いた高性能洗浄誘導移送ユニット。
【請求項6】
前記各トップ回転移送体(30)は、前記二つのトップ移送ローラー(32)それぞれの外周面に放射状にy個(yは、2以上の整数である)のワイヤ(331)両端部が連結されてなるトップ連結部材(33)をさらに含むことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のワイヤ連結型ローラーを用いた高性能洗浄誘導移送ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−106028(P2013−106028A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−270288(P2011−270288)
【出願日】平成23年12月9日(2011.12.9)
【出願人】(511300662)
【Fターム(参考)】