説明

乾燥装置及び塗装ガン付き乾燥装置

【課題】塗装が施された各種物品の塗装面の乾燥を効率良く行なえる、乾燥装置を提供する。
【解決手段】反射板を有する赤外線ヒータと22、空気吹出ノズル24の角度を、ヒータ手段22の外管の接線方向又は概ね接線方向にした乾燥装置。自動車、電気部品、家具等の水性塗料の乾燥に適する。さらに塗装ガンを取り付ければ塗装と乾燥を1台で行うことが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水溶性塗料の乾燥に好適な乾燥装置、及びそのような乾燥装置に塗装ガンを取り付けた塗装ガン付き乾燥装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車、電車等の移動手段、電気機械、電気部品、家具その他の物品の塗装に用いられる塗料には、有機溶媒を用いた有機塗料と、水溶性の塗料とがある。
【0003】
しかしながら、近時、環境保護、環境保全の観点から、そのような塗料としては、水溶性塗料が、各種物品の塗装に用いられるようになっている。
【0004】
水溶性塗料は、一般に、有機塗料に比べ、乾燥が遅いので、水溶性塗料を用いた場合、各種物品の塗装面の乾燥に、乾燥装置が使用されることがある。
【0005】
図11は、従来の乾燥装置の一例を概略的に示す斜視図である。
【0006】
この乾燥装置101は、赤外線ランプ122と、赤外線ランプ122の後方に設けられた、空気吹出口123とを備える。
【特許文献1】特開平5−23634号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、空気吹出口123を赤外線ランプ122の後方に設け、空気吹出口123から空気を吹き出す構成では、空気吹出口123から吹き出される空気が、赤外線ランプ122に当たり、赤外線ランプ122が、空気吹出口123から吹き出される空気の邪魔になり、熱風が、効率良く、各種物品の塗装面に吹き付けられない、という問題がある。
【0008】
また、このような問題を解決するために、赤外線ランプ122に、空気吹出口123から吹き出される空気が当たらないように、例えば、乾燥装置101を正面から見た場合に、赤外線ランプ122と赤外線ランプ122との間に、空気吹出口123を設けるといったように、空気吹出口123から吹き出される空気が、赤外線ランプ122に当たらないようにした場合には、空気吹出口123から吹き出される空気が、赤外線ランプ122によってあまり加熱されない、といった熱効率上の問題が生じる。
【0009】
本発明の第一の目的は、以上のような問題を解決するためになされたものであって、各種物品の塗装面の乾燥を効率良く行なえるようにした、乾燥装置を提供することにある。
【0010】
また、塗装作業と塗装したものの塗装面を乾燥する乾燥作業とを1台の装置で行えるようにすれば、塗装作業及びその後の塗装したものの塗装面の乾燥作業を効率よく行える。
【0011】
本発明の第二の目的は、以上のような問題を解決するためになされたものであって、塗装作業と塗装したものの塗装面を乾燥する乾燥作業とを1台の装置で行えるようにした、塗装ガン付き乾燥装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1に記載の乾燥装置は、凹部を有する反射板と、反射板の凹部内に設けられたヒータ手段と、反射板内の、ヒータ手段の後方に、反射板の凹部の概ね最深部に沿って配設された空気吹出ノズルとを備えるヒータユニットと、ヒータユニットの空気吹出ノズルに空気を供給する空気源とを備え、空気吹出ノズルの角度を、ヒータ手段の外管の接線方向又は概ね接線方向にした。
【0013】
請求項2に記載の乾燥装置は、請求項1に記載の乾燥装置が、ヒータユニットを複数個備え、且つ、複数個のヒータユニットが、角度変更可能にされている。
【0014】
請求項3に記載の乾燥装置は、請求項1に記載の乾燥装置が、ヒータユニットを複数個備え、且つ、複数個のヒータユニットの中、最外部に位置する一対のヒータユニットの各々と、最外部に位置する一対のヒータユニットの各々の内側に隣接する一対のヒータユニットの各々との間の長さを変更可変にした。
【0015】
請求項4に記載の乾燥装置は、請求項2又は請求項3に記載の乾燥装置の、複数個のヒータユニットの中、最外部に位置する一対のヒータユニットの各々の加熱能力が、最外部に位置する一対のヒータユニットの内側に設けられるヒータユニットの加熱能力よりも大きくされている。
【0016】
請求項5に記載の乾燥装置は、請求項1〜4のいずれかに記載の乾燥装置の、空気源が、ターボファンを有するブロア手段である。
【0017】
請求項6に記載の塗装ガン付き乾燥装置は、請求項1〜5のいずれかに記載の乾燥装置の、空気源と、空気吹出ノズルとの間をつなぐ空気供給管の途中部位に、空気供給口と、第一の空気排出口と、第二の空気排出口と、空気供給口と第一の空気排出口との間を導通状態にするとともに、空気供給口と第一の空気排出口との間を非導通状態にするか、又は、空気供給口と第一の空気排出口との間を非導通状態にするとともに、空気供給口と第一の空気排出口との間を導通状態にするか、のいずれかを選択する切換弁とを備える2方向切換手段を設け、空気供給口を空気源に接続し、第一の空気排出口を前記空気吹出ノズルに接続し、且つ、第二の空気排出口を塗装ガンに接続した。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に記載の乾燥装置では、ヒータ手段の後方に設けられる、空気吹出ノズルの角度を、ヒータの外管の接線方向又は概ね接線方向にしたので、空気吹出ノズルから吹き出される空気が、ヒータ手段によって効率良く加熱されると同時に、ヒータ手段が、空気吹出ノズルから吹き出される空気の流れの邪魔にならないので、各種物品の塗装面の乾燥を効率良く行なえる。
【0019】
請求項2に記載の乾燥装置では、複数個のヒータユニットを、角度変更可能にしているので、各種物品の形状に合わせ、複数個のヒータユニットの角度を調整することで、各種物品の塗装面の乾燥を効率良く行なえる。
【0020】
請求項3に記載の乾燥装置では、最外部に位置する一対のヒータユニットの各々と、最外部に位置する一対のヒータユニットの各々の内側に隣接する一対のヒータユニットの各々との間の長さを変更可変にしているので、塗装が施された各種物品の大きさに合わせて、各種物品を、複数のヒータユニットの熱風供給領域内に収容できる。この結果、この乾燥装置を用いれば、各種物品の塗装面の乾燥を効率良く行なえる。
【0021】
請求項4に記載の乾燥装置では、最外部に位置する一対のヒータユニットの各々の加熱能力を、最外部に位置する一対のヒータユニットの内側に設けられるヒータユニットの加熱能力よりも大きくし、大気と温風との境界の温度が低くなる部分の温度を、効率良く昇温できるようにしているので、各種物品の塗装面の乾燥を、均一に、効率良く行なえる。
【0022】
請求項5に記載の乾燥装置では、空気源として、ターボファンを有するブロア手段を用いているので、圧縮空気にする際に、ブロア手段によって圧縮空気の温度が上昇する。
【0023】
即ち、この乾燥装置では、温度が上昇した圧縮空気をヒータ手段で更に過熱するようになっているので、エネルギー効率良く、各種物品の塗装面の乾燥が行なえる。
【0024】
請求項6に記載の塗装ガン付き乾燥装置は、2方向切換手段の切り替え操作により、1台の装置で、塗装ガンを用いて各種物品の塗装を行ったり、ヒータユニットを用いて各種物品の塗装面の乾燥を行ったりすることができるので、塗装作業及びその後の塗装したものの塗装面の乾燥作業を効率よく行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
(発明の実施の形態1)
以下、本発明に係る乾燥装置の一例を、図面を参照しながら、更に、詳しく説明する。
【0026】
図1は、本発明に係る乾燥装置の一例を概略的に示す正面図であり、図2は、図1に示す乾燥装置を概略的に示す側面図である。
【0027】
この乾燥装置1は、ヒータユニット2a、2c1、2c2、2bと、空気源3とを備える。
【0028】
尚、図1及び図2の各々中、4で示す部材装置は、支持部材を示しており、また、図2中、5で示す部材装置は、乾燥装置1に電源を供給するとともに、乾燥装置1の全体を制御・統括する、電源・制御装置(手段)を示している。
【0029】
支持部材4は、支持台4bと、支持台4bに立設するように設けられた支柱4aとを備える。
【0030】
ヒータユニット2a、2c1、2c2、2bの各々は、取付角度の変更ができるようになっている。
【0031】
ヒータユニット2a、2c1、2c2、2bの各々は、ヒータユニット連接手段6で接続されている。
【0032】
ヒータユニット連接手段6は、ヒータユニット連接部材6a、6a、6c、6c、6b、6bを備える。
【0033】
ヒータユニット連接部材6aと、ヒータユニット連接部材6aとは、左右で対にされている。
【0034】
ヒータユニット連接部材6cと、ヒータユニット連接部材6cとは、左右で対にされている。
【0035】
ヒータユニット連接部材6bと、ヒータユニット連接部材6bとは、左右で対にされている。
【0036】
一対のヒータユニット連接部材6a、6aの各々は、一対のヒータユニット連接部材6c、6cの各々に、取付角度を変更可能に接続されている。
【0037】
より具体的に説明すると、この乾燥装置1では、一対のヒータユニット連接部材6a、6aの各々のヒータユニット連接部材6c、6c側の各々の端部に貫通孔h6a、h6aを設け、一対のヒータユニット連接部材6c、6cの各々のヒータユニット連接部材6a、6a側の各々の端部に貫通孔h6c1、h6c1を設けている。
【0038】
そして、一対のヒータユニット連接部材6a、6aの各々に設けられた貫通孔h6a、h6aの各々と、一対のヒータユニット連接部材6c、6cに設けられた貫通孔h6c1、h6c1の各々とを重ね合わせるようにした後、ボルト手段v1、v1の各々を、貫通孔を有する鍔体(図示せず。)、貫通孔h6a、貫通孔h6c1、貫通孔を有する鍔体(図示せず。)、ワッシャー(図示せず。)、貫通孔を有する鍔体(図示せず。)の順に挿通させた後、ボルト手段v1(このボルト手段の各々には、操作ハンドルH1、H1が取り付けられている。)にナット手段n1、n1の各々を螺合することで、一対のヒータユニット連接部材6a、6aの各々を一対のヒータユニット連接部材6c、6cの各々に、取付角度を変更可能になるようにして、接続している。
【0039】
また、この乾燥装置1では、一対のヒータユニット連接部材6b、6bの各々のヒータユニット連接部材6c、6c側の各々の端部に貫通孔h6b、h6bを設け、一対のヒータユニット連接部材6c、6cの各々のヒータユニット連接部材6a、6a側の各々の端部に貫通孔h6c2、h6c2を設けている。
【0040】
そして、一対のヒータユニット連接部材6b、6bの各々に設けられた貫通孔h6b、h6bの各々と、一対のヒータユニット連接部材6c、6cに設けられた貫通孔h6c2、h6c2の各々とを重ね合わせるようにした後、ボルト手段v1、v1の各々を、貫通孔を有する鍔体(図示せず。)、貫通孔h6b、貫通孔h6c2、貫通孔を有する鍔体(図示せず。)、ワッシャー(図示せず。)、貫通孔を有する鍔体(図示せず。)の順に挿通させた後、ボルト手段v1(このボルト手段の各々には、操作ハンドルH2、H2が取り付けられている。)にナット手段n1、n1の各々を螺合することで、一対のヒータユニット連接部材6b、6bの各々を一対のヒータユニット連接部材6c、6cの各々に、取付角度を変更可能になるようにして、接続している。
【0041】
一対のヒータユニット連接部材6a、6aの間には、ヒータユニット2aが取り付けられている。
【0042】
一対のヒータユニット連接部材6c、6cの間には、ヒータユニット2c1、2c2が、上下2段に、取り付けられている。
【0043】
また、一対のヒータユニット連接部材6b、6bの間には、ヒータユニット2bが取り付けられている。
【0044】
空気源3と、電源・制御装置(手段)5とは、装置取付台8に取り付けられている。
【0045】
装置取付台8は、支柱4aに高さ変更可能に設けられている。
【0046】
即ち、この乾燥装置1では、操作者が、操作ハンドルH3を緩める操作をすれば、支柱4aに対し、装置取付台8の取り付け高さを変更することができ、操作ハンドルH3の締付け操作をすれば、装置取付台8を支柱4aの所定の高さに固定できるようになっている。
【0047】
また、装置取付台8の両側部には、ヒータユニット2a、2c1、2c2、2bを取付角度を変更可能に接続するための一対のアーム9、9が設けられている。
【0048】
より具体的に説明すると、装置取付台8の両側部に設けられている、一対のアーム9、9の各々は、一対のヒータユニット連接部材6c、6cの各々に取付角度を変更可能に接続されており、操作者が、操作ハンドルH4、H4を緩める操作をすれば、アーム9、9に対し、一対のヒータユニット連接部材6c、6cの取付角度を変更することができ、操作ハンドルH4、H4の締付け操作をすれば、一対のヒータユニット連接部材6c、6cをアーム9,9に所定の取付角度に固定できるようになっている。
【0049】
尚、図1中、部材T0、T1、T2、T3、T4の各々は、空気供給管を示している。
【0050】
また、図2中、部材装置10は、空気分配室を示している。
【0051】
空気分配室10は、空気取入口10aと、4個の空気排出口10b1、10b2、10b3、10b4とを備える。
【0052】
空気供給管T0は、空気源3の空気供給口3aと、空気分配室10の空気取入口10aとの間を接続するように設けられている。
【0053】
空気供給管T1は、空気分配室10の空気排出口10b1と、ヒータユニット2aとの間を接続するように設けられている。
【0054】
空気供給管T2は、空気分配室10の空気排出口10b2と、ヒータユニット2c1との間を接続するように設けられている。
【0055】
空気供給管T3は、空気分配室10の空気排出口10b3と、ヒータユニット2c2との間を接続するように設けられている。
【0056】
また、空気供給管T4は、空気分配室10の空気排出口10b4と、ヒータユニット2bとの間を接続するように設けられている。
【0057】
そして、空気源3から発生させた圧縮空気は、空気供給管T0を介して空気分配室10に送られ、空気分配室10に送られた圧縮空気は、空気供給管T1、T2、T3、T4の各々を介して、ヒータユニット2a、2c1、2c2、2bに送られるようになっている。
【0058】
尚、図1及び図2の各々中、Pで示す部材装置は、商用電源等の電源から電源の供給を受ける際にコンセント等に差し込む、差込プラグを示している。
【0059】
また、支持台4bの下方に取り付けられている部材Cは、乾燥装置1の移動を容易とするためのキャスターを示している。
【0060】
また、ヒータユニット2a、2c1、2c2、2bの各々の前方位置に設けられている部材G、G、G、Gは、ヒータユニット2a、2c1、2c2、2bの各々のヒータ手段22、22、22、22の各々に外部からものがあたるのを防止したり、又は、作業者が、直接、ヒータ手段22、22、22、22の各々に触れるのを防止したりするための、ガード部材を示している。
【0061】
次に、本発明に係る乾燥装置の技術的特徴事項である、ヒータユニットの構成について説明する。
【0062】
ここでは、ヒータユニット2aについて説明する。
【0063】
図3(a)は、本発明に係る乾燥装置の技術的特徴事項である、ヒータユニット2aの構成を概略的に示す正面図であり、また、図3(b)は、図3(a)中、Rで囲った部分を拡大して示す図である。
【0064】
また、図4(a)は、図3(a)中、I−I線に従う概略的な断面図であり、また、図4(b)は、空気供給管T5、T6を模式的の示す斜視図である。
【0065】
ヒータユニット2aは、凹部21aを有する反射板21と、反射板21の凹部21a内に設けられたヒータ手段(この例では、長尺形状の赤外線ランプ)22と、反射板21内の、ヒータ手段(この例では、長尺形状の赤外線ランプ)22の後方に、反射板21の凹部21aの概ね最深部に沿って配設された空気吹出ノズル24・・・とを備える。
【0066】
ヒータユニット2aの以上の構成は、図11に示した、従来の乾燥装置101と同様である。
【0067】
しかしながら、ヒータユニット2aは、以下の構成を備える点で、従来の乾燥装置101と特に異なっている。
【0068】
即ち、このヒータユニット2aは、図3(b)及び図4に示すように、吹出ノズル24を備える。
【0069】
そして、このヒータユニット2aでは、空気吹出ノズル24の角度を、ヒータ手段(この例では、赤外線ランプ)22の外管の接線方向又は概ね接線方向にしている。
【0070】
より特定的に説明すると、ヒータユニット2aは、反射板21の外側に、外装板25を備える。
【0071】
反射板21と外装板25との間には、中空室Rmが形成されている。
【0072】
反射板21と外装板25との間に形成されている中空室Rm内には、空気供給管T5が設けられている。
【0073】
そして、空気供給管T5の一端部eT5aには、空気供給管T1が接続されている。
【0074】
この空気供給管T5の他端部eT5bには、空気供給管T6が接続されている。
【0075】
空気供給管T6には、その長さ方向に沿って、等間隔又は概ね等間隔に、複数個の貫通孔ht6・・・が形成されており、複数個の貫通孔ht6・・・の各々には、空気吹出ノズル24・・・の各々が取り付けられている。
【0076】
反射板21の最深部又は概ね最深部には、空気供給管T6に設けられている、複数個の貫通孔ht6・・・の各々に整列するように、複数個の貫通孔ht6・・・と同数の、複数個の貫通孔h21・・・が設けられている。
【0077】
空気供給管T6に設けられている、複数個の貫通孔ht6・・・の各々は、反射板21の最深部又は概ね最深部に設けられた、複数個の貫通孔h21・・・の各々を挿通するようにして、各々の先端部が、反射板21からヒータ手段(この例では、赤外線ランプ)22に露出するようにされている。
【0078】
そしてこの例では、空気吹出ノズル24・・・の各々の隣接する空気吹出ノズル24の一方が、ヒータ手段(この例では、長尺形状の赤外線ランプ)22の外管の上部接線方向又は概ね上部接線方向にされていると、これに隣接する他方の空気吹出ノズル24を、ヒータ手段(この例では、長尺形状の赤外線ランプ)22の外管の下部接線方向又は概ね下部接線方向に設けるようにしている。
【0079】
尚、上記の説明では、ヒータユニット2aの構成について説明したが、ヒータユニット2c1、2c2、2bの各々の構成も、ヒータユニット2aの構成と同様であるので、ヒータユニット2c1、2c2、2bの各々の構成についての説明は、省略する。
【0080】
尚、図2中、Cy1、Cy1、Cy2及びCy2で示す部材装置は、空気式又は油圧式のシリンダー手段を示している。
【0081】
この乾燥装置1では、一方のヒータユニット連接部材6aと一方のヒータユニット連接部材6cとの間に、シリンダー手段Cy1を設け、また、他方のヒータユニット連接部材6aと他方のヒータユニット連接部材6cとの間に、シリンダー手段Cy1を設けている。
【0082】
また、一方のヒータユニット連接部材6cと一方のヒータユニット連接部材6bとの間に、シリンダー手段Cy2を設け、また、他方のヒータユニット連接部材6cと他方のヒータユニット連接部材6bとの間に、シリンダー手段Cy2を設けている。
【0083】
より特定的に説明すると、この乾燥装置1では、シリンダー手段Cy1、Cy1の各々の筐体部Cy1a、Cy1aの各々を、一方のヒータユニット連接部材6a及び他方のヒータユニット連接部材6aの各々に、この乾燥装置1の上下方向に回転可能に、取り付け、また、シリンダー手段Cy1、Cy1の各々の伸縮部Cy1b、Cy1bの各々を、一方のヒータユニット連接部材6c及び他方のヒータユニット連接部材6cの各々に、この乾燥装置1の上下方向に回転可能に、取り付けている。
【0084】
且つ、この乾燥装置1では、シリンダー手段Cy2、Cy2の各々の筐体部Cy2a、Cy2aの各々を、一方のヒータユニット連接部材6c及び他方のヒータユニット連接部材6cの各々に、この乾燥装置1の上下方向に回転可能に、取り付け、また、シリンダー手段Cy2、Cy2の各々の伸縮部Cy2b、Cy2bの各々を、一方のヒータユニット連接部材6b及び他方のヒータユニット連接部材6bの各々に、この乾燥装置1の上下方向に回転可能に、取り付けている。
【0085】
この乾燥装置1では、上記したようにシリンダー手段Cy1、Cy1、Cy2及びCy2を設けることで、ヒータユニット2aとヒータユニット2c1との取付け角度を調製するために、操作ハンドルH1、H1を緩める操作をした際に、ヒータユニット2aが急激に下方へ回動したり、及び/又は、ヒータユニット2bとヒータユニット2c2との取付け角度を調製するために、操作ハンドルH2、H2を緩める操作をした際に、ヒータユニット2aが急激に下方へ回動したりすることを防ぐようにしている。
【0086】
次に、一対のヒータユニット連接部材6a、6aの構成を更に詳しく説明する。
【0087】
図5は、一対のヒータユニット連接部材6a、6aの構成を更に詳しく説明する概略的な側面図であり、図5(a)は、ヒータユニット連接部材6aを伸ばした状態を概略的に示しており、また、図5(b)は、ヒータユニット連接部材6aを縮めた状態を概略的に示している。
【0088】
また、図6(a)は、図5(a)中、矢印ar方向に見た、ヒータユニット連接部材6aの伸縮機構を概略的に示す背面図であり、また、図6(b)は、図5(b)中、矢印ar方向に見た、ヒータユニット連接部材6aの伸縮機構を概略的に示す背面図である。
【0089】
ヒータユニット連接部材6aは、筐体C6と、筐体C6内に、伸縮自在に収容される板状体B6とを備える。
【0090】
筐体C6は、所定の位置に、貫通孔hc6を有し、その裏面側Sc6bは、開口している。
【0091】
また、ヒータユニット連接部材6cは、所定の位置に貫通孔h6cを有しており、ヒータユニット連接部材6cの裏面S6cbの貫通孔h6cが設けられている位置にはナット手段n6が固着されている。
【0092】
板状体B6は、長孔hb6を備える。
【0093】
また、図6(a)及び図6(b)中、wsで示す部材は、ワッシャーを示している。
【0094】
そして、このヒータユニット連接部材6aでは、ヒータユニット連接部材6cの表面にワッシャーws、板状体B6、筐体C6を重ね合わせ、ボルト手段v1を、筐体C6に設けられている貫通孔hc6、板状体B6の長孔hb6、ワッシャーwsの貫通孔hws、ヒータユニット連接部材6cの貫通孔h6cを、この順に、挿通し、ヒータユニット連接部材6cの裏面S6cbに固着されているナット手段n6に螺合するようにしている。
【0095】
この乾燥装置1では、上記した伸縮機構を備えるので、例えば、ボルト手段v1をゆるめ、板状体B6の所定量を、筐体C6から引き出したり、又は、筐体C6内に押し込んだ状態にしたりして、ヒータユニット2aと、ヒータユニット2c1との間の間隔を所望の間隔に変更した後、ボルト手段v1を締めることで、ヒータユニット2aと、ヒータユニット2c1との間の間隔を変更することができる。
【0096】
尚、ここでは、ヒータユニット連接部材6aの伸縮機構を中心に説明したが、ヒータユニット連接部材6bの伸縮機構も、ヒータユニット連接部材6aの伸縮機構と同様であるので、説明を容易とするため、ヒータユニット連接部材6bの伸縮機構についての説明は、省略する。
【0097】
次に、乾燥装置1で用いている空気源3の構成について説明する。
【0098】
この乾燥装置1では、空気源3として、ターボファンを有するブロア手段を用いている。
【0099】
図7(a)は、空気源3を、その一部を切り欠いて概略的に示す、一部切欠き斜視図であり、また、図7(b)は、空気源3を空気源用筐体35に収容した状態を、その一部を切り欠いて概略的に示す一部切欠き正面図である。
【0100】
空気源3は、筐体31と、筐体31内に回転可能に収容された、ディスク形状の羽体32、32と、羽体32、32を回転駆動するための、電動モータ等の回転駆動源33とを備える。
【0101】
ディスク形状の羽体32、32の各々は、その中心(回転軸)から外方向へ放射線状に設けられた複数の風切り羽根32a・・・を備える。
【0102】
尚、図7(a)中、h31aは、空気吸引孔を示しており、h31bは、空気排出口を示している。
【0103】
この空気源31は、電動モータ等の回転駆動源33を回転駆動させると、ディスク形状の羽体32が回転し、複数の風切り羽根32a・・・により、空気吸引孔h31aから吸引された空気が、空気排出口h31b・・・から圧縮空気として排出されるようになっている。
【0104】
また、図7(a)中、34で示す部材装置は、電動モータ等の回転駆動源33を冷却するための冷却ファンを示しており、h31cは、空気吸引口を示しており、h31dは、空気排出口を示している。
【0105】
この冷却ファン34は、電動モータ等の回転駆動源33の回転軸(図示せず)に取り付けられており、電動モータ等の回転駆動源33を回転駆動させると、冷却ファン34も回転し、空気吸引孔h31cから吸引された空気が、電動モータ等の回転駆動源33方向に送り込まれ、電動モータ等の回転駆動源33を冷却し、電動モータ等の回転駆動源33を冷却した後の空気が、空気排出口h31dから排出されるようになっている。
【0106】
空気源3は、図7(b)に示すように、空気源用筐体35に収容されるようになっている。
【0107】
この空気源用筐体35は、空気源3の空気吸引口h31aへ空気を送り込む、空気吸引口h35a1及び空気吸引口h35a2・・・を備える。
【0108】
また、この空気源用筐体35は、空気分配室10へ圧縮空気を送り込む、空気供給管T0を接続する、空気供給管接続口h35bを備える。
【0109】
また、空気源3の空気吸引口h31cへ空気を送り込む、空気吸引口h35c・・・を備える。
【0110】
この空気源用筐体35では、空気源3を駆動すると、空気吸引口h35a1及び空気吸引口h35a2・・・から、空気源3の空気吸引口h31aへ空気が送り込まれ、空気源3の空気排出口h31b・・・から排出された圧縮空気が、空気供給管接続口h35bから排出され、空気供給管接続口h35bに接続されている、空気供給管T0を介して、空気分配室10へ送り込まれるようになっている。
【0111】
また、この空気源用筐体35では、空気源3を駆動すると、空気吸引口h35c・・・から、空気源3の空気吸引口h31cへ空気が送り込まれ、空気源3の空気排出口h31d・・・から排出された、電動モータ等の回転駆動源33を冷却した後の空気が、空気排出口h35d・・・から排出されるようになっている。
【0112】
尚、図7(b)中、36で示す部材は、装置取付台8へ、空気源用筐体35を取り付ける際に用いる、取付具を示している。
【0113】
この乾燥装置1では、ヒータ手段2a、2b、2c1、2c2の後方に設けられる、空気吹出ノズル24・・・の角度を、ヒータ手段2a、2b、2c1、2c2の各々の外管の接線方向又は概ね接線方向にしたので、空気吹出ノズル24・・・から吹き出される空気が、ヒータ手段2a、2b、2c1、2c2によって効率良く加熱されると同時に、ヒータ手段2a、2b、2c1、2c2が、空気吹出ノズル24・・・から吹き出される空気の流れの邪魔にならないので、各種物品の塗装面の乾燥を効率良く行なえる。
【0114】
また、この乾燥装置1では、複数個のヒータユニット2a、2b、2c1、2c2を、角度変更可能にしているので、各種物品の形状に合わせ、複数個のヒータユニット2a、2b、2c1、2c2の角度を調整することで、各種物品の塗装面の乾燥を効率良く行なえる。
【0115】
また、この乾燥装置1では、最外部に位置する一対のヒータユニット2a、2bの各々と、最外部に位置する一対のヒータユニット2a、2bの各々の内側に隣接する一対のヒータユニット2c1、2c2の各々との間の長さを変更可変にしているので、塗装が施された各種物品の大きさに合わせて、各種物品を、複数のヒータユニット2a、2b、2c1、2c2の熱風供給領域内に収容できる。この結果、この乾燥装置1を用いれば、各種物品の塗装面の乾燥を効率良く行える。
【0116】
また、上記した乾燥装置1では、ヒータユニット2a、2b、2c1、2c2の各々が、ヒータ手段22を1本ずつ備えるものを説明したが、本発明に係る乾燥装置は、乾燥装置1に限定されることはない。
【0117】
図8は、本発明に係る乾燥装置のヒータユニットの他の一例を概略的に示す断面図である。
【0118】
このヒータユニット2dは、以下に説明する構成を除けば、ヒータユニット2aと同様の構成を備えるので、ヒータユニット2dの構成部材中、ヒータユニット2aの構成部材に相当する部材装置については、ヒータユニット2aの構成部材に付した参照符号を付して、その説明を省略する。
【0119】
このヒータユニット2dは、複数本のヒータ手段(この例では、一対のヒータ手段22a、22b)を備え、複数本のヒータ手段(この例では、一対のヒータ手段22a、22b)の各々に対応するように、空気吹出ノズル24a・・・、空気吹出ノズル24b・・・の各々を、複数本のヒータ手段(この例では、一対のヒータ手段22a、22b)の各々の外管の接線方向又は概ね接線方向に設けている。
【0120】
このようなヒータユニット2dを、ヒータユニット2aや、ヒータユニット2bの代わりに設けた乾燥装置も、本発明に係る乾燥装置に含まれる。
【0121】
そして、ヒータユニット2dを、ヒータユニット2aや、ヒータユニット2bの代わりに設けた場合、そのような乾燥装置では、最外部に位置する一対のヒータユニット2d、2dの各々の加熱能力が、最外部に位置する一対のヒータユニット2d、2dの内側に設けられるヒータユニット(この例では、ヒータユニット2c1、2c2の各々)の加熱能力よりも大きくなり、大気と温風との境界の温度が低くなる部分の温度を、効率良く昇温できるので、各種物品の塗装面の乾燥を、均一に、効率良く行なえる。
【0122】
また、この乾燥装置1では、空気源3として、ターボファンを有するブロア手段を用いているので、圧縮空気にする際に、ブロア手段によって圧縮空気の温度が上昇する。
【0123】
即ち、この乾燥装置1では、温度が上昇した圧縮空気をヒータ手段で更に過熱するようになっているので、エネルギー効率良く、各種物品の塗装面の乾燥が行なえる。
(発明の実施の形態2)
以下、本発明に係る塗装ガン付き乾燥装置の一例を、図面を参照しながら、更に、詳しく説明する。
【0124】
図9は、本発明に係る塗装ガン付き乾燥装置の一例を概略的に示す側面図である。
【0125】
この塗装ガン付き乾燥装置1Aは、以下の構成を除けば、乾燥装置1と同様の構成を備えるので、塗装ガン付き乾燥装置1Aを構成する部材装置中、乾燥装置1を構成する部材装置に相当する部材装置には、乾燥装置1を構成する部材装置に付した参照符号と同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0126】
この塗装ガン付き乾燥装置1Aは、塗装ガン61が接続できるようになっている。
【0127】
また、この塗装ガン付き乾燥装置1Aでは、空気分配室10の代わりに、空気切換室10Aを用いている。
【0128】
図10(a)は、空気切換室10Aの近傍を拡大して概略的に示す側面図を示しており、また、図10(b)は、図10(a)に示す、空気切換室10Aの近傍を、その上方位置から下方方向に見た状態を概略的に示す平面図である。
【0129】
空気切換室(2方向切換手段)10Aは、空気分配室41を備える。
【0130】
空気分配室41は、空気供給口h42aと、空気供給管T1を接続する空気排出口h42b、空気供給管T2を接続する空気排出口h42c、空気供給管T3を接続する空気排出口h42d、空気供給管T4を接続する空気排出口h42eと、塗装ガン61へ圧縮空気を供給する空気供給管T10を接続する空気供給管接続口(第二の空気排出口)h42fとを備える。
【0131】
尚、本明細書では、空気排出口h42b、空気排出口h42c、空気排出口h42d及び空気排出口h42eは、いずれも、空気吹出ノズル24・・・に接続される関係にあるので、便宜上、空気排出口h42b、h42c、h42d、h42eを総称して、第一の空気排出口という。
【0132】
また、空気切換室(2方向切換手段)10Aは、操作レバー42を備える。
【0133】
操作レバー42は、回転軸42axを中心に回転可能に設けられている。
【0134】
また、操作レバー42の直下には、空気源3と第一の空気排出口(空気供給管T1、T2、T3、T4)との間を非導通状態にし、且つ、空気源3と空気供給管接続口(第二の空気排出口)h42f(空気供給管T10)との間を導通状態にしたり、又は、空気源3と第一の空気排出口(空気供給管T1、T2、T3、T4)との間を導通状態にし、且つ、空気源3と空気供給管接続口(第二の空気排出口)h42f(空気供給管T10)との間を非導通状態にしたりするための切換弁43が、空気分配室41内に、設けられている。
【0135】
この塗装ガン付き乾燥装置1Aは、空気切換室(2方向切換手段)10Aを備えるので、空気切換室(2方向切換手段)10Aの操作レバー42を操作して、切換弁43を、空気源3と第一の空気排出口(空気供給管T1、T2、T3、T4)との間を導通状態にし、且つ、空気源3と空気供給管接続口(第二の空気排出口)h42f(空気供給管T10)との間を非導通状態にすれば、乾燥装置として用いることができる。
【0136】
また、この塗装ガン付き乾燥装置1Aは、空気切換室(2方向切換手段)10Aを備えるので、空気切換室(2方向切換手段)10Aの操作レバー42を操作して、切換弁43を、空気源3と第一の空気排出口(空気供給管T1、T2、T3、T4)との間を非導通状態にし、且つ、空気源3と空気供給管接続口(第二の空気排出口)h42f(空気供給管T10)との間を導通状態にすれば、塗装装置として用いることができる。
【0137】
この塗装ガン付き乾燥装置1Aは、空気切換室(2方向切換手段)10Aの2方向切換手段の切り換え操作により、1台の装置で、塗装ガン61を用いて各種物品の塗装を行ったり、ヒータユニット2a、2b、2c1、2c2を用いて各種物品の塗装面の乾燥を行ったりすることができるので、塗装作業及びその後の塗装したものの塗装面の乾燥作業を効率よく行える。
【0138】
尚、図10(a)及び図10(b)の各々に示すように、この塗装ガン付き乾燥装置1Aでは、空気源3と空気切換室(2方向切換手段)10Aとの間を接続する空気供給管T0Aの途中位置(この例では、空気供給管T0Aの途中位置の上方位置)に、貫通孔ht0aを設け、貫通孔ht0aを覆うように圧力調整手段51を設けている。
【0139】
圧力調整手段51は、筐体52と、筐体52内に収容された圧力調整部材53とを備える。
【0140】
筐体52は、筐体52内と大気との間を導通するための貫通孔h52を備える。
【0141】
圧力調整部材53としては、例えば、繊維状の、空気を導通するが、その一方、空気抵抗となるような材料(例えば、綿等)を用いる。
【0142】
この塗装ガン付き乾燥装置1Aは、圧力調整手段51を備えるので、例えば、空気切換室(2方向切換手段)10Aの操作レバー42を操作して、切換弁43を、空気源3と第一の空気排出口(空気供給管T1、T2、T3、T4)との間を非導通状態にし、且つ、空気源3と空気供給管接続口(第二の空気排出口)h42f(空気供給管T10)との間を導通状態にすれば、塗装装置として用いた場合に、塗装ガン61を使用していない場合、空気供給管T10内の空気圧が所定以上の空気圧になると、圧力調整手段51から、空気が大気に放出されるので、空気供給管T10内の空気圧が常に一定の圧に保たれる。
【0143】
即ち、筐体52内に収容される圧力調整部材53の種類・量を、空気供給管T10内の空気圧が、塗装作業に最適な空気圧になるように調整すれば、塗装ガン61の使用開始時に、大量の空気が、塗装ガン61から放出されることがなくなるので、最適な状態で、各種物品の塗装面の塗装作業が行える。
【産業上の利用可能性】
【0144】
本発明に係る乾燥装置は、塗装が施された各種物品の塗装面の乾燥を効率良く行なえるので、塗装の分野で幅広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】本発明に係る乾燥装置の一例を概略的に示す正面図である。
【図2】図1に示す乾燥装置を概略的に示す側面図である。
【図3】図3(a)は、本発明に係る乾燥装置の技術的特徴事項である、ヒータユニット2aの構成を概略的に示す正面図であり、また、図3(b)は、図3(a)中、Rで囲った部分を拡大して示す図である。
【図4】図4(a)は、図3(a)中、I−I線に従う概略的な断面図であり、また、また、図4(b)は、空気供給管T5、T6を模式的の示す斜視図である。
【図5】一対のヒータユニット連接部材の構成を更に詳しく説明する概略的な側面図であり、図5(a)は、ヒータユニット連接部材を伸ばした状態を概略的に示しており、また、図5(b)は、ヒータユニット連接部材を縮めた状態を概略的に示している。
【図6】図6(a)は、図5(a)中、矢印方向に見た、ヒータユニット連接部材の伸縮機構を概略的に示す背面図であり、また、図6(b)は、図5(b)中、矢印方向に見た、ヒータユニット連接部材の伸縮機構を概略的に示す背面図である。
【図7】図7(a)は、空気源を、その一部を切り欠いて概略的に示す、一部切欠き斜視図であり、また、図7(b)は、空気源を空気源用筐体に収容した状態を、その一部を切り欠いて概略的に示す一部切欠き正面図である。
【図8】本発明に係る乾燥装置のヒータユニットの他の一例を概略的に示す断面図である。
【図9】本発明に係る塗装ガン付き乾燥装置の一例を概略的に示す側面図である。
【図10】図10(a)は、空気切換室の近傍を拡大して概略的に示す側面図を示しており、また、図10(b)は、図10(a)に示す、空気切換室の近傍を、その上方位置から下方方向に見た状態を概略的に示す平面図である。
【図11】従来の乾燥装置の一例を概略的に示す斜視図である。
【符号の説明】
【0146】
1 乾燥装置
1A 塗装ガン付き乾燥装置
2a、2b、2c1、2c2、2d ヒータユニット
6a、6b、6c ヒータユニット連接部材
22 ヒータ手段
24 空気吹出ノズル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
凹部を有する反射板と、
前記反射板の凹部内に設けられたヒータ手段と、
前記反射板内の、前記ヒータ手段の後方に、前記反射板の凹部の概ね最深部に沿って配設された空気吹出ノズルとを備えるヒータユニットと、
前記ヒータユニットの空気吹出ノズルに空気を供給する空気源とを備え、
前記空気吹出ノズルの角度を、前記ヒータ手段の外管の接線方向又は概ね接線方向にした、乾燥装置。
【請求項2】
前記ヒータユニットを複数個備え、且つ、
前記複数個のヒータユニットが、角度変更可能にされている、請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項3】
前記ヒータユニットを複数個備え、且つ、
前記複数個のヒータユニットの中、最外部に位置する一対のヒータユニットの各々と、前記最外部に位置する一対のヒータユニットの各々の内側に隣接する一対のヒータユニットの各々との間の長さを変更可変にした、請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項4】
前記複数個のヒータユニットの中、最外部に位置する一対のヒータユニットの各々の加熱能力が、前記最外部に位置する一対のヒータユニットの内側に設けられるヒータユニットの加熱能力よりも大きくされている、請求項2又は請求項3に記載の乾燥装置。
【請求項5】
前記空気源が、ターボファンを有するブロア手段である、請求項1〜4のいずれかに記載の乾燥装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の乾燥装置の、前記空気源と、前記空気吹出ノズルとの間をつなぐ空気供給管の途中部位に、
空気供給口と、
第一の空気排出口と、
第二の空気排出口と、
前記空気供給口と前記第一の空気排出口との間を導通状態にするとともに、前記空気供給口と前記第一の空気排出口との間を非導通状態にするか、又は、前記空気供給口と前記第一の空気排出口との間を非導通状態にするとともに、前記空気供給口と前記第一の空気排出口との間を導通状態にするか、のいずれかを選択する切換弁とを備える2方向切換手段を設け、
前記空気供給口を前記空気源に接続し、
前記第一の空気排出口を前記空気吹出ノズルに接続し、且つ、
前記第二の空気排出口を塗装ガンに接続した、塗装ガン付き乾燥装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−130440(P2006−130440A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−323745(P2004−323745)
【出願日】平成16年11月8日(2004.11.8)
【出願人】(502205802)有限会社富士オート製作 (2)
【Fターム(参考)】