人員携行型対迫レーダシステム
本発明は、敵軍の飛行迫撃砲弾を検出して追尾し、その原点(出射点)を算出して迫撃砲および砲兵への対策を講じる人員携行型対迫レーダ(MCMR)システムである。更に、MCMRは、飛行機、ヘリコプタおよび地上車両を検出して追尾することにより防衛監視を行える。MCMRは運搬のために分解可能であり、現地で迅速に組み立て、敵軍の迫撃砲による攻撃に対して360度の探索可能領域を提供する人員携行型レーダシステムである。MCMRは、レーダパルスを放射し反射された目標エコーを受信するアンテナと、アンテナから放射すべきレーダパルスを発生させる発信機と、目標エコーに関する測定(範囲、方位および仰角)を行い、多重エコーを関連づけて目標軌道を発生させ、迫撃砲弾として軌道を分類し、迫撃砲兵器の推定位置を計算する受信機プロセッサと、レーダを運転し処理済みのレーダデータを表示および解釈することができる制御および表示コンピュータとを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2004年3月15日に出願された米国仮特許出願第60/553,262号に基づく優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、レーダシステムに関し、詳しくは、探知可能範囲が360度かつ長距離の人員携行型対迫レーダ(MCMR)システムに関する。
【背景技術】
【0003】
迫撃砲は、高弾道で砲弾を発射して敵軍の防壁および塹壕を貫通させて敵軍の装備および人員に損害を与えるものである。迫撃砲は、軽量且つ低廉な兵器であって、歩兵により容易に運搬および配備可能である。そして、迫撃砲は防御掩蔽から操作可能であり、また、反撃を回避するために別の場所に迅速に移動することができる。
【0004】
迫撃砲は遍在性および柔軟性を有するので、迫撃砲による攻撃に対抗することは技術的および戦術的に困難である。現在の実践では、極めて正確な大型レーダ(例えば、米国のAN/TPQ−36)を配備して飛来する砲弾を検出し、その弾道を計算し、出射位置を判定している。そして、迫撃砲すなわち砲兵を用いて、敵軍兵器の移動前に反撃を行うことが可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の対迫レーダは、探知可能範囲が90度の極めて大型の車載システムである。この様なシステムは、長距離にある出射点を正確に判定するため大型の高出力精密平面アンテナを用いている。また、現在の迫撃砲探知レーダは1つのタスクに高度に特化されており、その他の有用なレーダ機能たとえば飛行機やヘリコプタによる攻撃に対する防御については殆ど能力をもたない。そして、レーダシステムは迅速に移動することができず、迫撃砲による攻撃には無防備である。また、レーダは装備および操作員の面でコスト高であり、一大隊に割り当てることのできる数に制約がある。
【0006】
本発明の主たる目的および利点は、運搬や移動が容易な携行型対迫レーダシステムを提供することにある。
【0007】
本発明の別の目的および利点は、360度の方位範囲をもつ携行型対迫システムを提供することにある。
【0008】
本発明の更なる目的および利点は、半数CEP精度が100メートル且つ迫撃砲位置が5キロメートルの携行型対迫システムを提供することにある。
【0009】
本発明のその他の目的および利点の一部は自明であり、また、その一部は下記のとおりである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、方位範囲が360度であって三脚に装着された円筒状位相配列アンテナを含む人員携行型対迫レーダ(MCMR)システムを備える。受信機信号プロセッサ(RSP)ユニットが位相配列アンテナに相互接続され、信号変換、検出、追尾および兵器位置を提供する。MCMRシステムはノートブック型コンピュータにより局所的に操作される。MCMRシステム用電源は、特定の状況や操作持続時間に応じて車載補助電力、小型ガソリン発電機またはバッテリにより提供可能である。
【0011】
なお、上述の一般的な説明および下記の詳細な説明は本発明の単なる例示であって、特許請求の範囲に記載の本発明が備える性質および特徴を理解するための概説や骨格を与えるものと解すべきである。添付図面は本発明の更なる理解のためのものであり、本明細書に合体されてその一部をなすものである。そして、添付図面は本発明の好適な実施の形態を示し、詳細な説明と共に本発明の原理および動作を説明するものである。
【0012】
本発明は、添付図面と共に下記の詳細な説明から更に理解されるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
添付図面を参照すると、同一部分を図面全体にわたって同一符号で示すものであり、図1には本発明のMCMRシステム10が示されている。MCMRシステム10は、一般に、アンテナ12、ラップトップコンピュータ16および電源18を備えている。
【0014】
図2を参照すると、アンテナ12は、軽量三脚20に装着されたLバンド24コラムの円筒状位相配列レーダを備えている。アンテナ12は、電子マトリックススイッチを用いて方位を電子的に走査するものであり、一対の固定の仰角ビームを有している。方位および仰角の双方にモノパルス角度測定を用いて正確な3次元目標座標(範囲、方位および仰角)を提供する。
【0015】
アンテナ12は、24個の放射状に延びるアンテナパネルコラム22からなり、これらのアンテナパネルコラムは15度間隔で支持リング24により中央アンテナシリンダ26に装着され、中央アンテナシリンダは送信マトリックスアッセンブリ28と受信マトリックスアッセンブリ30を収容している。受信機42、デジタルシグナルプロセッサ44、波形発生器46およびCPU48を図16に示す。アンテナパネルコラム22は、運搬のために取り外して重ねることができ、また、レーダを配備するときには迅速に再組立て可能である。
【0016】
図3および図4を参照すると、各パネルコラム22は、6個の垂直に分極した双極子要素22aを含むエッチング基板であり、各双極子要素はプレセレクタフィルタ、リミッタおよびローノイズ増幅器を具備する。6つの双極子要素はパネルコラム22上で組み合わされて2つの多重仰角ビームを形成し、両仰角ビームは仰角で17度オフセットしている。下方の受信仰角ビームを中心する単一の仰角ビームが送信機で発生される。両仰角ビームの振幅および位相が独立に漸減されて地平線下仰角サイドローブを低減し、地上反射によるマルチパス効果を抑制する。また、各パネルコラム22は一対の固体電力増幅器22bを含み、両増幅器は10%デューティサイクルまでにおいて30ワットのピークRF電力を発生する。各電力増幅器は、不均等分割された三方電力デバイダを介して3つの要素を駆動する。更に、パネルコラム22はケーブルコネクタ22cを備え、同ケーブルコネクタは、中央アンテナシリンダ26と内方縁部に平行に且つ隣接して形成された長手方向スロット22dとに収容されたレーダ電子回路との電子的な相互接続をなすものである。これに加えて、各パネル22は配置ピン22eを含み、該配置ピンは、スロット24aと軸方向に整合して支持リング24に該リングを貫通して形成された開口23に係合し、シリンダ26に対してパネルをより確実に正確に整合させるものになっている。
【0017】
各コラムからの各仰角受信ビームRF信号および送信機RF信号は24×8電子マトリックスに供給され、該電子マトリックスは8個のコラムセレクタを瞬時に選択して、方位ビーム形成部に対して好適なようにコラムを再整理する。各方位ドウエル時間について、24個のコラムのうちの8個のみが活性状態になる。受信時、方位ビーム形成部は、サードローブを最適に抑制するために振幅を独立に漸減させた方位和ビームおよび方位差ビームを形成する。送信ビームの方位は漸減されない。
【0018】
図5を参照すると、送信マトリックスシステムアッセンブリ28は、送信ビームを形成するものであって重み付けの等しい8つの送信信号を生起させる方位ビーム形成部28aを含む。マトリックススイッチ28bは、3:1セレクタスイッチ28cを介して好適な8つのアンテナコラム22へルーチングすることによりビームを操作する。
【0019】
図6を参照すると、受信マトリックススイッチアッセンブリ30は、送信マトリックス28と逆に動作するものであり、3:1セレクタスイッチ30aおよび8×8マトリックススイッチ30bを介して8個の活性アンテナコラム22の各々からの受信信号を方位ビーム形成部30cへルーチングする。方位ビーム形成部30cは、信号を受信して和ビームおよび差ビームを形成する。
【0020】
MCMR10は、15度間隔の24個の方位ビーム位置15を有している。方位3−dbビーム幅は、18.7度で若干広くなっている。24個の方位ビームのダイヤグラムが図7に示されており、図8は送信ビームパターン、受信和ビームパターンおよび受信差ビームパターンを方位角で示す。図9は、アンテナ12の3つの仰角ビームパターンすなわち送信ビーム、下方受信ビームおよび上方受信ビームを示す。
【0021】
図10ないし図16を参照すると、アンテナ12は三脚20の上面に構成されている。三脚20は、アンテナ12を整準するサムホイールを有する3ブラケット型コネクタとアンテナ12の方位を整合させるボアサイトスコープ38とを含む。
【0022】
アンテナシリンダ26は三脚20に配置される。多重インターロックパネルからなる支持リング24の2レベル(頂部および底部)または3レベル(頂部、底部および中間部)が、アンテナシリンダ26のベース部と安定化に必要な場合の中間部と頂部のまわりに装着される。図11に示すように、支持リング24は、パネルコラム22の長手方向周縁を受け入れる24個の周方向に離間した一連のスロット24aを有する。そして、スロット24aを用いてパネルコラム22は支持リング24に装着される。パネルコラムが適所に収まると、一連のグラウンドパネル32は周縁を長手方向スロット22dに滑り係合して相隣るコラム22の間に配置される。次いで、パネルコラム22のケーブルコネクタ22cはアンテナシリンダ26上のコネクタ26aに係合され、パネルコラム22のアンテナ電子回路は、アンテナシリンダ26内に収容されている送信マトリックススイッチアッセンブリ26および受信マトリックススイッチアッセンブリ30に電気的に相互接続される。
【0023】
小型のモノポール34を(シリンダ26の頂部にある)アンテナ12に配置してサイドローブブランキングに用いられる無指向性ビームを提供してもよい。モノポール34は、天頂でゼロになる半球状パターンを発生させる。
【0024】
図15を参照すると、アンテナシリンダ26を3ブラケットコネクタ36に相互接続するためにアンテナコネクタリング37を使用可能である。コネクタリング37は、コネクタ36のサムホイールを確実に収容するブラケット39を含み、更に、シリンダ26の下部を包む周壁41と、アンテナパネル22とのインターフェースとなるシリンダ26を接続する複数の電気的相互接続部43およびベント開口45とを含む。ベースプレートは、電力ケーブル、データケーブル、イーサネット(登録商標)ケーブルなどのための開口49を含む。バブルレベル部51は、CMRシステム10の地面に対するレベルを可視表示する。
【0025】
図16に示すように、レーダ電子回路は、4チャンネルデジタル受信機42と、デジタルシグナルプロセッサ(DPS)44と、局部発信器を含むコーヒーレント波形発生器46と、データプロセッサすなわちCPU48を備えている。波形発生器46は、6MHzの中間周波数のコーヒーレントリニアFMパルスをデジタル的に発生させる。中間周波数波形は、3段のアップコンバータを用いてLバンドへアップコンバートされる。波形発生器46の出力は、発信マトリックスモジュールへ送られ、好適なアンテナコラム22へ分配される。波形発生器46のブロック図を図18に示す。
【0026】
デジタル受信機42は、出力中間周波数が30MHzの2重変換スーパヘテロダイン設計を用いている。受信機42は、下方和ビーム、下方方位差ビーム、上方和ビームおよびオムニの4つのチャンネルを有している。受信機42の出力は4チャンネルADコンバータカードへ供給され、同カードは、24MHzのサンプルレートとして、30MHz中間周波数信号をADコンバータで直接にサンプルする。そして、4つのチャンネルは、内部クロックレートが144MHzのフィールドプログラマブルゲートアレイからなるデジタルダウンコンバータを用いて、ベースバンド複素信号へ変換される。複素データは、高速データリンクを用いてDSP44へ送られる。受信機42のブロック図を図18に示す。
【0027】
図19を参照すると、DSP44は、毎秒9億回以上の動作が可能なザイリンク・バーテックスEMなどの3つの高速フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を備える。各FPGAノードは、4メガバイトの100MHzスタッティクRAMを有している。各ノード間には、50MBPSの双方向通信リンクと50MBPSのデータチャンネルループがある。定アラームレート(CFAR)検出器は、クラッタおよびその他の外来リターンを拒否しつつ、下方和ビームから目標方向を抽出する。下方和ビームにおける検出が示されると、方位差ビーム、上方和ビームおよびオムニチャンネルにおける対応データが方位および仰角の決定ならびにサイドローブ目標の検出に用いられる。全ての検出データが、更なる処理のために埋込式CPU28に送られる。
【0028】
埋込式CPU48は、PC/104互換であって4つのシリアルチャンネルと48個のデジタルI/Oラインと10/100イーサネット(登録商標)ネットワーク機能を有するシングルボードコンピュータである。例えば、インテルペンティアム(登録商標)166MHzプロセッサからなるウインシステムズ社のEBC−TXPLUSでよい。CPU48はレーダを動作させる。各多重パルスレーダドウエルに対して、CPU48は方位ビーム位置を選択し、送信すべき波形を選択し、検出結果を受信する。そして、CPU48は検出データを処理してサイドローブブランキング範囲および角度、モノパルス角測定、精密範囲測定およびシングルスキャン相関を与える。処理された検出データは、ラップトップコンピュータ16に送られて更なる処理および表示に供される。
【0029】
ラップトップコンピュータ16は、レーダ制御および表示ならびにデータ処理に用いられる。埋込式CPU48は、目標追尾ソフトウエアによる処理のためのラップトップ16に処理済み検出結果を送る。目標に関して十分な追尾点が収集されると、目標が砲弾であるか否かを初期判定する弁別器によりデータが処理される。弾道であると判別した全ての目標が弾道推定器により処理される。弾道推定器は、偽出射点位置の発生を除去する助けとなるより詳細な目標判別機能を実施する。弾道推定器はカルマンフィルタ技法を用いて目標追尾データから出射点および降下地点を推定する。目標検出、追尾、出射点および降下地点は全てラップトップ16のPPI表示器に表示される。
【0030】
MCMRシステム10の電源は、従来のAC−DC電源18a単独または携帯バッテリ/発電機18との組み合わせにより提供可能である。
【0031】
図20は、コラム22、ラップトップ16、電源(例えばバッテリボックス)18およびアンテナシリンダ26に収容された受信機シグナルプロセッサ14などの、MCMR10を含む各種ハードウエアの相互接続を示す。プログラマブルファームウエアおよびソフトウエアの動作の殆どは、デジタルシグナルプロセッサ44およびラップトップ16で行われるものであり、以下に詳細に述べる。
【0032】
図21を参照すると、デジタルシグナルプロセッサ44は、離散ヒューバート変換部(DHT)50、時間領域相関部(TDC)52、ドップラーフィルタ(DOP)54および目標検出部(DET)56を含む一連のファームウエア動作部を備える。
【0033】
離散ヒューバート変換部は、デジタルダウンコンバージョンおよびフィルタ処理を行う。集積化FPGAは、デジタル複素復調およびパスバンドフィルタを用いて、デジタルIFデータを複素同相直交データへ変換する。フィルタは、設定ファイル内のフィルタ係数の別の組をロードすることにより変化可能である。許容できるMCMRシステム10フィルタ特性を以下の表1に列記する。
【0034】
【表1】
【0035】
時間領域相関部52は、受信したデータを取得し、同データを、記憶した複製または送信されたパルスすなわち整合フィルタを用いた等価物に対して相関づける。全てのMCMR波形が1MHz偏差の線形FMコード化を用いるので、この動作の結果、略1マイクロ秒の圧縮パルス幅になる。
【0036】
ドップラーフィルタ処理部(DOP)54は、120点または256点のFET動作を用いる。FETでの点数はレーダドウエルでのパルス数に等しい。通常動作では、MCMR10はドウエルあたり128個または256個のパルスを用いる。しかしながら、512個または1024個のパルスなどのその他のドウエルモードを用いてもよい。ドップラーフィルタ54により発生される範囲ドップラーセルデータの2次元アレイがメモリに記憶され、目標検出モジュール56によりアクセスされる。3つの共通使用されるPRIドウエルにつきドップラーフィルタ54用パラメータを以下の表2に列記する。
【0037】
【表2】
【0038】
目標検出部56には、スライドウィンドウ定アラーム(CFAR)検出部を用いる。CFAR検出部オプションを以下の表3に示す。
【0039】
【表3】
【0040】
図22を参照すると、ラップトップ16にインストールされたソフトウエアは、レーダ制御、データ処理、情報表示、データ記録および再生の機能を提供する。なお、MCMR10により取得した測定値の管理および表示については種々のソフトウエアを実行可能である。同様に、MCMR10のユーザ操作の向上のため種々のグラフィックユーザインターフェースが考えられる。例えば、レーダのパラメータの入力および制御ならびにレーダのオンオフのためにカスタムウィンドウを設計することができる。同様に、ソフトウエアは、目標の相対運動を追尾するための計画位置指示(PPI)表示、DSP44メモリの内容を可視化するオシロスコープ表示、または履歴パラメータおよびMCMR10により検出された目標のウォーターフォール表示を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明のMCMRシステムの分解斜視図である。
【図2】本発明のアンテナアレイの破断斜視図である。
【図3】本発明の電子操作型アンテナアレイ用回路の概略図である。
【図4】本発明のアンテナコラムパネルを示し、(a)は一側側面図であり、(b)は他側側面図である。
【図5】本発明の送信機マトリックススイッチアッセンブリの写真である。
【図6】本発明の受信マトリックススイッチアッセンブリの写真である。
【図7】本発明のアンテナビーム位置の概略図である。
【図8】本発明の方位ビームパターンのグラフである。
【図9】本発明の仰角ビームパターンのグラフである。
【図10】アッセンブリ段階でのMCMRの立面図である。
【図11】別のアッセンブリ段階でのMCMRの立面図である。
【図12】別のアッセンブリ段階でのMCMRの立面図である。
【図13】別のアッセンブリ段階でのMCMRの立面図である。
【図14】本発明の三脚の立面図である。
【図15】三脚に対するアンテナシリンダの相互接続用アンテナコネクタの斜視図である。
【図16】本発明のアンテナシリンダに収容されたレーダ電子回路のブロック図である。
【図17】本発明の波形発生器のブロック図である。
【図18】本発明の受信機ダウンコンバータのブロック図である。
【図19】本発明のデジタルシグナルプロセッサのブロック図である。
【図20】本発明のMCMRシステムのハードウエアのブロック図である。
【図21】本発明のデジタルシグナルプロセッサのファームウエアのブロック図である。
【図22】本発明のMCMRの操作用ソフトウエアのブロック図である。
【技術分野】
【0001】
本願は、2004年3月15日に出願された米国仮特許出願第60/553,262号に基づく優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、レーダシステムに関し、詳しくは、探知可能範囲が360度かつ長距離の人員携行型対迫レーダ(MCMR)システムに関する。
【背景技術】
【0003】
迫撃砲は、高弾道で砲弾を発射して敵軍の防壁および塹壕を貫通させて敵軍の装備および人員に損害を与えるものである。迫撃砲は、軽量且つ低廉な兵器であって、歩兵により容易に運搬および配備可能である。そして、迫撃砲は防御掩蔽から操作可能であり、また、反撃を回避するために別の場所に迅速に移動することができる。
【0004】
迫撃砲は遍在性および柔軟性を有するので、迫撃砲による攻撃に対抗することは技術的および戦術的に困難である。現在の実践では、極めて正確な大型レーダ(例えば、米国のAN/TPQ−36)を配備して飛来する砲弾を検出し、その弾道を計算し、出射位置を判定している。そして、迫撃砲すなわち砲兵を用いて、敵軍兵器の移動前に反撃を行うことが可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の対迫レーダは、探知可能範囲が90度の極めて大型の車載システムである。この様なシステムは、長距離にある出射点を正確に判定するため大型の高出力精密平面アンテナを用いている。また、現在の迫撃砲探知レーダは1つのタスクに高度に特化されており、その他の有用なレーダ機能たとえば飛行機やヘリコプタによる攻撃に対する防御については殆ど能力をもたない。そして、レーダシステムは迅速に移動することができず、迫撃砲による攻撃には無防備である。また、レーダは装備および操作員の面でコスト高であり、一大隊に割り当てることのできる数に制約がある。
【0006】
本発明の主たる目的および利点は、運搬や移動が容易な携行型対迫レーダシステムを提供することにある。
【0007】
本発明の別の目的および利点は、360度の方位範囲をもつ携行型対迫システムを提供することにある。
【0008】
本発明の更なる目的および利点は、半数CEP精度が100メートル且つ迫撃砲位置が5キロメートルの携行型対迫システムを提供することにある。
【0009】
本発明のその他の目的および利点の一部は自明であり、また、その一部は下記のとおりである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、方位範囲が360度であって三脚に装着された円筒状位相配列アンテナを含む人員携行型対迫レーダ(MCMR)システムを備える。受信機信号プロセッサ(RSP)ユニットが位相配列アンテナに相互接続され、信号変換、検出、追尾および兵器位置を提供する。MCMRシステムはノートブック型コンピュータにより局所的に操作される。MCMRシステム用電源は、特定の状況や操作持続時間に応じて車載補助電力、小型ガソリン発電機またはバッテリにより提供可能である。
【0011】
なお、上述の一般的な説明および下記の詳細な説明は本発明の単なる例示であって、特許請求の範囲に記載の本発明が備える性質および特徴を理解するための概説や骨格を与えるものと解すべきである。添付図面は本発明の更なる理解のためのものであり、本明細書に合体されてその一部をなすものである。そして、添付図面は本発明の好適な実施の形態を示し、詳細な説明と共に本発明の原理および動作を説明するものである。
【0012】
本発明は、添付図面と共に下記の詳細な説明から更に理解されるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
添付図面を参照すると、同一部分を図面全体にわたって同一符号で示すものであり、図1には本発明のMCMRシステム10が示されている。MCMRシステム10は、一般に、アンテナ12、ラップトップコンピュータ16および電源18を備えている。
【0014】
図2を参照すると、アンテナ12は、軽量三脚20に装着されたLバンド24コラムの円筒状位相配列レーダを備えている。アンテナ12は、電子マトリックススイッチを用いて方位を電子的に走査するものであり、一対の固定の仰角ビームを有している。方位および仰角の双方にモノパルス角度測定を用いて正確な3次元目標座標(範囲、方位および仰角)を提供する。
【0015】
アンテナ12は、24個の放射状に延びるアンテナパネルコラム22からなり、これらのアンテナパネルコラムは15度間隔で支持リング24により中央アンテナシリンダ26に装着され、中央アンテナシリンダは送信マトリックスアッセンブリ28と受信マトリックスアッセンブリ30を収容している。受信機42、デジタルシグナルプロセッサ44、波形発生器46およびCPU48を図16に示す。アンテナパネルコラム22は、運搬のために取り外して重ねることができ、また、レーダを配備するときには迅速に再組立て可能である。
【0016】
図3および図4を参照すると、各パネルコラム22は、6個の垂直に分極した双極子要素22aを含むエッチング基板であり、各双極子要素はプレセレクタフィルタ、リミッタおよびローノイズ増幅器を具備する。6つの双極子要素はパネルコラム22上で組み合わされて2つの多重仰角ビームを形成し、両仰角ビームは仰角で17度オフセットしている。下方の受信仰角ビームを中心する単一の仰角ビームが送信機で発生される。両仰角ビームの振幅および位相が独立に漸減されて地平線下仰角サイドローブを低減し、地上反射によるマルチパス効果を抑制する。また、各パネルコラム22は一対の固体電力増幅器22bを含み、両増幅器は10%デューティサイクルまでにおいて30ワットのピークRF電力を発生する。各電力増幅器は、不均等分割された三方電力デバイダを介して3つの要素を駆動する。更に、パネルコラム22はケーブルコネクタ22cを備え、同ケーブルコネクタは、中央アンテナシリンダ26と内方縁部に平行に且つ隣接して形成された長手方向スロット22dとに収容されたレーダ電子回路との電子的な相互接続をなすものである。これに加えて、各パネル22は配置ピン22eを含み、該配置ピンは、スロット24aと軸方向に整合して支持リング24に該リングを貫通して形成された開口23に係合し、シリンダ26に対してパネルをより確実に正確に整合させるものになっている。
【0017】
各コラムからの各仰角受信ビームRF信号および送信機RF信号は24×8電子マトリックスに供給され、該電子マトリックスは8個のコラムセレクタを瞬時に選択して、方位ビーム形成部に対して好適なようにコラムを再整理する。各方位ドウエル時間について、24個のコラムのうちの8個のみが活性状態になる。受信時、方位ビーム形成部は、サードローブを最適に抑制するために振幅を独立に漸減させた方位和ビームおよび方位差ビームを形成する。送信ビームの方位は漸減されない。
【0018】
図5を参照すると、送信マトリックスシステムアッセンブリ28は、送信ビームを形成するものであって重み付けの等しい8つの送信信号を生起させる方位ビーム形成部28aを含む。マトリックススイッチ28bは、3:1セレクタスイッチ28cを介して好適な8つのアンテナコラム22へルーチングすることによりビームを操作する。
【0019】
図6を参照すると、受信マトリックススイッチアッセンブリ30は、送信マトリックス28と逆に動作するものであり、3:1セレクタスイッチ30aおよび8×8マトリックススイッチ30bを介して8個の活性アンテナコラム22の各々からの受信信号を方位ビーム形成部30cへルーチングする。方位ビーム形成部30cは、信号を受信して和ビームおよび差ビームを形成する。
【0020】
MCMR10は、15度間隔の24個の方位ビーム位置15を有している。方位3−dbビーム幅は、18.7度で若干広くなっている。24個の方位ビームのダイヤグラムが図7に示されており、図8は送信ビームパターン、受信和ビームパターンおよび受信差ビームパターンを方位角で示す。図9は、アンテナ12の3つの仰角ビームパターンすなわち送信ビーム、下方受信ビームおよび上方受信ビームを示す。
【0021】
図10ないし図16を参照すると、アンテナ12は三脚20の上面に構成されている。三脚20は、アンテナ12を整準するサムホイールを有する3ブラケット型コネクタとアンテナ12の方位を整合させるボアサイトスコープ38とを含む。
【0022】
アンテナシリンダ26は三脚20に配置される。多重インターロックパネルからなる支持リング24の2レベル(頂部および底部)または3レベル(頂部、底部および中間部)が、アンテナシリンダ26のベース部と安定化に必要な場合の中間部と頂部のまわりに装着される。図11に示すように、支持リング24は、パネルコラム22の長手方向周縁を受け入れる24個の周方向に離間した一連のスロット24aを有する。そして、スロット24aを用いてパネルコラム22は支持リング24に装着される。パネルコラムが適所に収まると、一連のグラウンドパネル32は周縁を長手方向スロット22dに滑り係合して相隣るコラム22の間に配置される。次いで、パネルコラム22のケーブルコネクタ22cはアンテナシリンダ26上のコネクタ26aに係合され、パネルコラム22のアンテナ電子回路は、アンテナシリンダ26内に収容されている送信マトリックススイッチアッセンブリ26および受信マトリックススイッチアッセンブリ30に電気的に相互接続される。
【0023】
小型のモノポール34を(シリンダ26の頂部にある)アンテナ12に配置してサイドローブブランキングに用いられる無指向性ビームを提供してもよい。モノポール34は、天頂でゼロになる半球状パターンを発生させる。
【0024】
図15を参照すると、アンテナシリンダ26を3ブラケットコネクタ36に相互接続するためにアンテナコネクタリング37を使用可能である。コネクタリング37は、コネクタ36のサムホイールを確実に収容するブラケット39を含み、更に、シリンダ26の下部を包む周壁41と、アンテナパネル22とのインターフェースとなるシリンダ26を接続する複数の電気的相互接続部43およびベント開口45とを含む。ベースプレートは、電力ケーブル、データケーブル、イーサネット(登録商標)ケーブルなどのための開口49を含む。バブルレベル部51は、CMRシステム10の地面に対するレベルを可視表示する。
【0025】
図16に示すように、レーダ電子回路は、4チャンネルデジタル受信機42と、デジタルシグナルプロセッサ(DPS)44と、局部発信器を含むコーヒーレント波形発生器46と、データプロセッサすなわちCPU48を備えている。波形発生器46は、6MHzの中間周波数のコーヒーレントリニアFMパルスをデジタル的に発生させる。中間周波数波形は、3段のアップコンバータを用いてLバンドへアップコンバートされる。波形発生器46の出力は、発信マトリックスモジュールへ送られ、好適なアンテナコラム22へ分配される。波形発生器46のブロック図を図18に示す。
【0026】
デジタル受信機42は、出力中間周波数が30MHzの2重変換スーパヘテロダイン設計を用いている。受信機42は、下方和ビーム、下方方位差ビーム、上方和ビームおよびオムニの4つのチャンネルを有している。受信機42の出力は4チャンネルADコンバータカードへ供給され、同カードは、24MHzのサンプルレートとして、30MHz中間周波数信号をADコンバータで直接にサンプルする。そして、4つのチャンネルは、内部クロックレートが144MHzのフィールドプログラマブルゲートアレイからなるデジタルダウンコンバータを用いて、ベースバンド複素信号へ変換される。複素データは、高速データリンクを用いてDSP44へ送られる。受信機42のブロック図を図18に示す。
【0027】
図19を参照すると、DSP44は、毎秒9億回以上の動作が可能なザイリンク・バーテックスEMなどの3つの高速フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を備える。各FPGAノードは、4メガバイトの100MHzスタッティクRAMを有している。各ノード間には、50MBPSの双方向通信リンクと50MBPSのデータチャンネルループがある。定アラームレート(CFAR)検出器は、クラッタおよびその他の外来リターンを拒否しつつ、下方和ビームから目標方向を抽出する。下方和ビームにおける検出が示されると、方位差ビーム、上方和ビームおよびオムニチャンネルにおける対応データが方位および仰角の決定ならびにサイドローブ目標の検出に用いられる。全ての検出データが、更なる処理のために埋込式CPU28に送られる。
【0028】
埋込式CPU48は、PC/104互換であって4つのシリアルチャンネルと48個のデジタルI/Oラインと10/100イーサネット(登録商標)ネットワーク機能を有するシングルボードコンピュータである。例えば、インテルペンティアム(登録商標)166MHzプロセッサからなるウインシステムズ社のEBC−TXPLUSでよい。CPU48はレーダを動作させる。各多重パルスレーダドウエルに対して、CPU48は方位ビーム位置を選択し、送信すべき波形を選択し、検出結果を受信する。そして、CPU48は検出データを処理してサイドローブブランキング範囲および角度、モノパルス角測定、精密範囲測定およびシングルスキャン相関を与える。処理された検出データは、ラップトップコンピュータ16に送られて更なる処理および表示に供される。
【0029】
ラップトップコンピュータ16は、レーダ制御および表示ならびにデータ処理に用いられる。埋込式CPU48は、目標追尾ソフトウエアによる処理のためのラップトップ16に処理済み検出結果を送る。目標に関して十分な追尾点が収集されると、目標が砲弾であるか否かを初期判定する弁別器によりデータが処理される。弾道であると判別した全ての目標が弾道推定器により処理される。弾道推定器は、偽出射点位置の発生を除去する助けとなるより詳細な目標判別機能を実施する。弾道推定器はカルマンフィルタ技法を用いて目標追尾データから出射点および降下地点を推定する。目標検出、追尾、出射点および降下地点は全てラップトップ16のPPI表示器に表示される。
【0030】
MCMRシステム10の電源は、従来のAC−DC電源18a単独または携帯バッテリ/発電機18との組み合わせにより提供可能である。
【0031】
図20は、コラム22、ラップトップ16、電源(例えばバッテリボックス)18およびアンテナシリンダ26に収容された受信機シグナルプロセッサ14などの、MCMR10を含む各種ハードウエアの相互接続を示す。プログラマブルファームウエアおよびソフトウエアの動作の殆どは、デジタルシグナルプロセッサ44およびラップトップ16で行われるものであり、以下に詳細に述べる。
【0032】
図21を参照すると、デジタルシグナルプロセッサ44は、離散ヒューバート変換部(DHT)50、時間領域相関部(TDC)52、ドップラーフィルタ(DOP)54および目標検出部(DET)56を含む一連のファームウエア動作部を備える。
【0033】
離散ヒューバート変換部は、デジタルダウンコンバージョンおよびフィルタ処理を行う。集積化FPGAは、デジタル複素復調およびパスバンドフィルタを用いて、デジタルIFデータを複素同相直交データへ変換する。フィルタは、設定ファイル内のフィルタ係数の別の組をロードすることにより変化可能である。許容できるMCMRシステム10フィルタ特性を以下の表1に列記する。
【0034】
【表1】
【0035】
時間領域相関部52は、受信したデータを取得し、同データを、記憶した複製または送信されたパルスすなわち整合フィルタを用いた等価物に対して相関づける。全てのMCMR波形が1MHz偏差の線形FMコード化を用いるので、この動作の結果、略1マイクロ秒の圧縮パルス幅になる。
【0036】
ドップラーフィルタ処理部(DOP)54は、120点または256点のFET動作を用いる。FETでの点数はレーダドウエルでのパルス数に等しい。通常動作では、MCMR10はドウエルあたり128個または256個のパルスを用いる。しかしながら、512個または1024個のパルスなどのその他のドウエルモードを用いてもよい。ドップラーフィルタ54により発生される範囲ドップラーセルデータの2次元アレイがメモリに記憶され、目標検出モジュール56によりアクセスされる。3つの共通使用されるPRIドウエルにつきドップラーフィルタ54用パラメータを以下の表2に列記する。
【0037】
【表2】
【0038】
目標検出部56には、スライドウィンドウ定アラーム(CFAR)検出部を用いる。CFAR検出部オプションを以下の表3に示す。
【0039】
【表3】
【0040】
図22を参照すると、ラップトップ16にインストールされたソフトウエアは、レーダ制御、データ処理、情報表示、データ記録および再生の機能を提供する。なお、MCMR10により取得した測定値の管理および表示については種々のソフトウエアを実行可能である。同様に、MCMR10のユーザ操作の向上のため種々のグラフィックユーザインターフェースが考えられる。例えば、レーダのパラメータの入力および制御ならびにレーダのオンオフのためにカスタムウィンドウを設計することができる。同様に、ソフトウエアは、目標の相対運動を追尾するための計画位置指示(PPI)表示、DSP44メモリの内容を可視化するオシロスコープ表示、または履歴パラメータおよびMCMR10により検出された目標のウォーターフォール表示を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明のMCMRシステムの分解斜視図である。
【図2】本発明のアンテナアレイの破断斜視図である。
【図3】本発明の電子操作型アンテナアレイ用回路の概略図である。
【図4】本発明のアンテナコラムパネルを示し、(a)は一側側面図であり、(b)は他側側面図である。
【図5】本発明の送信機マトリックススイッチアッセンブリの写真である。
【図6】本発明の受信マトリックススイッチアッセンブリの写真である。
【図7】本発明のアンテナビーム位置の概略図である。
【図8】本発明の方位ビームパターンのグラフである。
【図9】本発明の仰角ビームパターンのグラフである。
【図10】アッセンブリ段階でのMCMRの立面図である。
【図11】別のアッセンブリ段階でのMCMRの立面図である。
【図12】別のアッセンブリ段階でのMCMRの立面図である。
【図13】別のアッセンブリ段階でのMCMRの立面図である。
【図14】本発明の三脚の立面図である。
【図15】三脚に対するアンテナシリンダの相互接続用アンテナコネクタの斜視図である。
【図16】本発明のアンテナシリンダに収容されたレーダ電子回路のブロック図である。
【図17】本発明の波形発生器のブロック図である。
【図18】本発明の受信機ダウンコンバータのブロック図である。
【図19】本発明のデジタルシグナルプロセッサのブロック図である。
【図20】本発明のMCMRシステムのハードウエアのブロック図である。
【図21】本発明のデジタルシグナルプロセッサのファームウエアのブロック図である。
【図22】本発明のMCMRの操作用ソフトウエアのブロック図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)アンテナ電子部品を確実に収納するハウジングと、
b)各々が前記ハウジングに相互接続されると共に前記電子部品に電気的に接続される複数のアンテナパネルと、
c)前記ハウジングが取り外し可能に装着される地面係合部材と
を備える携行型レーダ。
【請求項2】
前記ハウジングの形状が円筒状である請求項1に記載の携行型レーダ。
【請求項3】
前記複数のアンテナパネルの各々がそれぞれの平面内で延び、前記パネルが前記ハウジングに接続されたときに前記パネルの全てが垂直に方向づけられる請求項2に記載の携行型レーダ。
【請求項4】
前記複数のアンテナパネルが前記ハウジングに対して周方向に配置され、各前記パネルが隣りのパネルに対して半径方向に所定量の間隔をもって前記ハウジングから半径方向外側に延びる請求項3に記載の携行型レーダ。
【請求項5】
前記半径方向の所定量が約15度である請求項4に記載の携行型レーダ。
【請求項6】
前記地面係合部材が三脚である請求項1に記載の携行型レーダ。
【請求項7】
各々が前記複数のアンテナパネルの相隣るものの間に接続される複数のグラウンドパネルを更に備える請求項1に記載の携行型レーダ。
【請求項8】
前記ハウジングに装着されて前記レーダを整列させるスコープを更に備える請求項1に記載の携行型レーダ。
【請求項9】
複数のスリットを有し前記ハウジングに取り付けられる第1リングを更に備え、前記複数のスリットは半径方向に延びると共に間隔をもって前記第1リングに形成され、前記スリットの各々が前記複数のアンテナパネルの各1つを収容する請求項1に記載の携行型レーダ。
【請求項10】
第2リングを更に備え、前記第1リング及び第2リングの各々に複数のスリットが形成され、前記複数のスリットは半径方向に延びると共に間隔をもち、前記第2リングは前記ハウジングに接続される請求項9に記載の携行型レーダ。
【請求項11】
前記ハウジングは頂面および底面を有し、前記第1リングは前記頂面に隣接して位置づけられ、前記第2リングは前記底面に隣接して位置づけられる請求項10に記載の携行型レーダ。
【請求項12】
前記第1リングおよび第2リングは、各該リングの複数のスリットを共通の垂直面において互いに整合した状態で位置づけられる請求項11に記載の携行型レーダ。
【請求項13】
a)アンテナ電子部品を確実に収容するハウジングと、
b)前記ハウジングに取り外し可能に相互接続され前記ハウジングから外方へ互いに間隔をもって延びる複数の略平面状アンテナパネルと
を備える携行型レーダ。
【請求項14】
前記ハウジングが円筒状であり、前記複数のパネルが前記ハウジングから半径方向外方へ互いに半径方向に間隔をおいて延びる請求項13に記載の携行型レーダ。
【請求項15】
前記複数のアンテナパネルの相隣るものの間に各々が接続される複数のグラウンドパネルを更に備える請求項13に記載の携行型レーダ。
【請求項16】
前記ハウジングに取り付けられ前記レーダを整列させるスコープを更に備える請求項13に記載の携行型レーダ。
【請求項17】
複数のスリットを有する第1リングを更に備え、前記複数のスリットは半径方向に延びると共に前記第1リングに間隔をおいて形成され、前記第1リングは前記ハウジングに取り付けられ、前記スリットの各々は前記複数のパネルの1つを収容する請求項13に記載の携行型レーダ。
【請求項18】
第2リングを更に備え、前記第1リングおよび前記第2リングの各々は半径方向に延び且つ前記第2リングに間隔をおいて形成された複数のスリットを有し、前記第2リングは前記ハウジングに接続される請求項17に記載の携行型レーダ。
【請求項19】
前記ハウジングは頂部端および底部端を有し、前記第1リングは前記頂部端に隣接して位置づけられ、前記第2リングは前記底部端に隣接して位置づけられる請求項18に記載の携行型レーダ。
【請求項20】
前記第1リングおよび前記第2リングは、それぞれの複数のスリットが共通の垂直面で互いに整合した状態に位置づけられる請求項19に記載の携行型レーダ。
【請求項1】
a)アンテナ電子部品を確実に収納するハウジングと、
b)各々が前記ハウジングに相互接続されると共に前記電子部品に電気的に接続される複数のアンテナパネルと、
c)前記ハウジングが取り外し可能に装着される地面係合部材と
を備える携行型レーダ。
【請求項2】
前記ハウジングの形状が円筒状である請求項1に記載の携行型レーダ。
【請求項3】
前記複数のアンテナパネルの各々がそれぞれの平面内で延び、前記パネルが前記ハウジングに接続されたときに前記パネルの全てが垂直に方向づけられる請求項2に記載の携行型レーダ。
【請求項4】
前記複数のアンテナパネルが前記ハウジングに対して周方向に配置され、各前記パネルが隣りのパネルに対して半径方向に所定量の間隔をもって前記ハウジングから半径方向外側に延びる請求項3に記載の携行型レーダ。
【請求項5】
前記半径方向の所定量が約15度である請求項4に記載の携行型レーダ。
【請求項6】
前記地面係合部材が三脚である請求項1に記載の携行型レーダ。
【請求項7】
各々が前記複数のアンテナパネルの相隣るものの間に接続される複数のグラウンドパネルを更に備える請求項1に記載の携行型レーダ。
【請求項8】
前記ハウジングに装着されて前記レーダを整列させるスコープを更に備える請求項1に記載の携行型レーダ。
【請求項9】
複数のスリットを有し前記ハウジングに取り付けられる第1リングを更に備え、前記複数のスリットは半径方向に延びると共に間隔をもって前記第1リングに形成され、前記スリットの各々が前記複数のアンテナパネルの各1つを収容する請求項1に記載の携行型レーダ。
【請求項10】
第2リングを更に備え、前記第1リング及び第2リングの各々に複数のスリットが形成され、前記複数のスリットは半径方向に延びると共に間隔をもち、前記第2リングは前記ハウジングに接続される請求項9に記載の携行型レーダ。
【請求項11】
前記ハウジングは頂面および底面を有し、前記第1リングは前記頂面に隣接して位置づけられ、前記第2リングは前記底面に隣接して位置づけられる請求項10に記載の携行型レーダ。
【請求項12】
前記第1リングおよび第2リングは、各該リングの複数のスリットを共通の垂直面において互いに整合した状態で位置づけられる請求項11に記載の携行型レーダ。
【請求項13】
a)アンテナ電子部品を確実に収容するハウジングと、
b)前記ハウジングに取り外し可能に相互接続され前記ハウジングから外方へ互いに間隔をもって延びる複数の略平面状アンテナパネルと
を備える携行型レーダ。
【請求項14】
前記ハウジングが円筒状であり、前記複数のパネルが前記ハウジングから半径方向外方へ互いに半径方向に間隔をおいて延びる請求項13に記載の携行型レーダ。
【請求項15】
前記複数のアンテナパネルの相隣るものの間に各々が接続される複数のグラウンドパネルを更に備える請求項13に記載の携行型レーダ。
【請求項16】
前記ハウジングに取り付けられ前記レーダを整列させるスコープを更に備える請求項13に記載の携行型レーダ。
【請求項17】
複数のスリットを有する第1リングを更に備え、前記複数のスリットは半径方向に延びると共に前記第1リングに間隔をおいて形成され、前記第1リングは前記ハウジングに取り付けられ、前記スリットの各々は前記複数のパネルの1つを収容する請求項13に記載の携行型レーダ。
【請求項18】
第2リングを更に備え、前記第1リングおよび前記第2リングの各々は半径方向に延び且つ前記第2リングに間隔をおいて形成された複数のスリットを有し、前記第2リングは前記ハウジングに接続される請求項17に記載の携行型レーダ。
【請求項19】
前記ハウジングは頂部端および底部端を有し、前記第1リングは前記頂部端に隣接して位置づけられ、前記第2リングは前記底部端に隣接して位置づけられる請求項18に記載の携行型レーダ。
【請求項20】
前記第1リングおよび前記第2リングは、それぞれの複数のスリットが共通の垂直面で互いに整合した状態に位置づけられる請求項19に記載の携行型レーダ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公表番号】特表2007−529743(P2007−529743A)
【公表日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−504000(P2007−504000)
【出願日】平成17年3月15日(2005.3.15)
【国際出願番号】PCT/US2005/008453
【国際公開番号】WO2005/089276
【国際公開日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(506313604)シラキュース リサーチ コーポレーション (1)
【氏名又は名称原語表記】Syracuse Research Corporation
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月15日(2005.3.15)
【国際出願番号】PCT/US2005/008453
【国際公開番号】WO2005/089276
【国際公開日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(506313604)シラキュース リサーチ コーポレーション (1)
【氏名又は名称原語表記】Syracuse Research Corporation
【Fターム(参考)】
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