説明

位置決定データを処理する方法

向上した地図データを生成するためにGPSデータを処理するように構成されたサーバが開示される。地図によってカバーされる区域内のナビゲーション可能な経路の部分を表す複数のナビゲーション可能部分を含む。複数のナビゲーション装置から無線遠距離電気通信によってGPS座標を受信し、受信されたGPS座標をサーバへと送信するように構成された無線遠距離電気通信送受信器と、前記サーバは接続されている。サーバは、複数のナビゲーション装置のうちの少なくとも2つからのGPS座標から、それぞれの部分について少なくとも1つの速度プロファイルを生成するように構成されたプロセッサを備える。速度プロファイルのそれぞれは、部分を通って移動する想定速度を含む。サーバは、送受信器に速度プロファイルをナビゲーション装置へと続けて送信させるように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は位置データを処理する方法に関し、ナビゲーション装置において用いられる、特に可搬ナビゲーション装置(PND)において用いられるがこれには限られない、地図データを生成するために位置データを処理する方法に特に関する。本発明はまた、この方法を提供するための関連する装置を提供する。
【背景技術】
【0002】
トムトムインタナショナルBVのGO(登録商標)のようなGPS技術に基づく電子ナビゲーション装置のためのマップデータは、テレアトラスNV(Tele Atlas NV)のような専門的なマップ販売社から来ている。このような装置は携帯ナビゲーション装置(Portable Navigation Device,PND)とも呼ばれている。マップデータは経路案内のアルゴリズムによって使用されるように特別にデザインされており、一般的にGPSシステムからの位置データを使用する。例えば、道路は線、即ちベクトル(例:道路の始点、終点、及び方向。道路の全長は、夫々始点/終点方向のパラメータで独特に定められた、数百の区域で構成される)で表現することができる。したがって、マップはそのような複数の道路ベクトル、夫々のベクトルに関連付けられたデータ(制限速度、移動方向など)、関心のある場所(Point of Interest, POI)、道路名、並びに公園の境界、川の境界など、全てベクトルで定義された地理的特徴のセットである。マップに含まれる全ての内容(例:道路ベクトル、POIなど)は、GPSの座標系と一致または関連する座標系を用いて定義されており、GPSで決定された装置の位置を、マップに表示される道路に正しく位置付けることを可能にし、目的地までの最適な経路を計画することを可能にする。
【0003】
テレアトラスはこのマップデータベースを作る作業を、イギリスのオーディナンス・サーベイなどの様々な情報源から得られる基本道路情報から始める。また、データの更新及び確認のための、多数の車両と他のマップ及び航空写真を調べる職員を持っている。このデータはテレアトラスのマップデータベースの中核となる。このマップデータベースは地理的に関連付けられたデータを用いて継続的に改善されている。そして、データベースはその内容が確認され、トムトムのようなデバイス製造会社に年に4回公開される。
【0004】
夫々の道路区域は、速度に関するパラメータが関連付けられており、該速度に関するパラメータは、その区域においてどのような速度で移動できるかに関する目安を表し、例えばテレアトラスのようなマップデータを生成したものの平均速度である。速度パラメータは、マップ処理を行うPNDの経路計画アルゴリズムによって利用される。したがって、このような経路計画の精度は速度パラメータの精度に依存する。例えば、現在の装置の位置から目的地まで最も速い経路をPNDに生成させるという選択肢を、ユーザはよくPND上に提示される。速度パラメータが正確でなければ、PNDによって計算された経路は最も速い経路でなくなり得る。
【0005】
道路区域の速度プロファイルは交通の密度などのパラメータによって影響されやすいため、そのような速度プロファイルにおけるばらつきは、2つの地点の間に存在する最も速い経路は継続的に同じ経路ではないことを意味する。道路区域の速度パラメータにおける誤りは、不正確な到着予定時刻(Estimatedd Time of Arrival, ETA)及び最も速くはない経路の選択につながり得る。
【0006】
テレアトラスは、GPSデータがPNDからアップロードされ、マップデータの区域の速度パラメータを与えるために使われるシステムを開発しており、一日中のあるいくつかの時刻における、道路区域の実際の速度を示す速度パラメータを提供することを目的としている。
【発明の概要】
【0007】
本発明の第1の態様によれば、
地図データを生成するためにGPSデータを処理するように構成されたサーバであって、
前記地図データは、地図によってカバーされる区域内のナビゲーション可能な経路の部分を表す複数のナビゲーション可能部分を含み、
複数のナビゲーション装置から無線遠距離電気通信によってGPS座標を受信し、前記受信されたGPS座標を前記サーバへと送信するように構成された無線遠距離電気通信送受信器と、前記サーバは接続されており、
前記サーバは、前記複数のナビゲーション装置のうちの少なくとも2つからのGPS座標から、それぞれの部分について少なくとも1つの速度プロファイルを生成するように構成されたプロセッサを備え、
前記速度プロファイルのそれぞれは、前記部分を通って移動する想定速度を含み、
前記サーバは、前記送受信器に前記速度プロファイルを前記ナビゲーション装置へと続けて送信させる
ことを特徴とするサーバが提供される。
【0008】
地図データによってカバーされる区域内のナビゲーション可能部分のそれぞれと関連づけられた速度プロファイルが無線で更新されることを可能とするために、特にナビゲーション装置上の地図データが「リアルタイム」、すなわちナビゲーション装置が決定された経路についての指示を提供している間に更新されることができるために、このサーバは有利であるだろう。地図データのリアルタイム更新は、古い地図データと比べて、道路部分に沿った交通の流れのよりよい表示をナビゲーション装置に提供するだろう。このことは、地図データによって表される区域を通る移動を決定するための経路決定アルゴリズムの正確性をよく向上させるだろう。
【0009】
前記速度プロファイルは、前記複数のナビゲーション装置を含むナビゲーション装置の前記部分を通る移動の平均速度であってもよい。この速度プロファイルは、ナビゲーション装置が所定の時間間隔の間、例えば最後の1時間の間に、この部分を通って移動した平均速度であってもよい。このように、速度プロファイルが現在の交通の振る舞いの表示を提供してもよい。
【0010】
本発明の第2の態様によれば、地図データを生成するためにGPSデータを処理する方法であって、
前記地図データは、地図によってカバーされる区域内のナビゲーション可能な経路の部分を表す複数のナビゲーション可能部分を含み、
前記方法は、
複数のナビゲーション装置からの無線遠距離電気通信によるGPS座標をプロセッサへと送信し、前記複数のナビゲーション装置のうちの少なくとも2つからの前記GPS座標から、それぞれの部分について少なくとも1つの速度プロファイルをプロセッサに生成させる工程と、
無線遠距離電気通信を介して、前記速度プロファイルを前記ナビゲーション装置へと送信する工程と、
を含み、
前記速度プロファイルのそれぞれは、前記部分を通って移動する想定速度を含む
ことを特徴とする方法が提供される。
【0011】
本発明の第3の態様によれば、区域を通る経路を決定するためのナビゲーション装置であって、
前記ナビゲーション装置は、無線遠距離電気通信送受信器と、地図データを格納しているメモリとを備え、
前記地図データは、当該地図データによってカバーされる区域内のナビゲーション可能な経路の部分を表す複数のナビゲーション可能部分を含み、
前記ナビゲーション可能部分のうち少なくとも1つは、速度プロファイルと関連づけられており、
前記プロセッサは、前記地図データを用いてナビゲーション可能な経路を計算するように構成され、
前記プロセッサは、前記ナビゲーション装置が前記計算されたナビゲーション可能な経路についての経路指示を提供しているのなら、少なくとも1つの更新された速度プロファイルが前記送受信器を介して受信されるのに応じて、前記少なくとも1つの更新された速度プロファイルを用いて前記ナビゲーション可能な経路を再計算するように構成されている
ことを特徴とするナビゲーション装置が提供される。
【0012】
経路の基礎となる地図データの部分についての速度プロファイルにおけるどのような変化をも考慮に入れるために、決定されたナビゲーション可能な経路が再計算されるため、このナビゲーション装置は有利である。このことは、地図データによって表される区域を通る移動を決定するための経路決定アルゴリズムの正確性を向上させるだろう。
【0013】
このナビゲーション装置は、前記ナビゲーション装置についての位置座標を決定するための位置決定デバイスを備えてもよく、前記プロセッサは、前記ナビゲーション装置が移動した経路をサーバが特定することができるように、前記送受信器を介して遠距離電気通信ネットワーク上で前記サーバへと前記位置座標を送信するように構成されていてもよい。前記位置決定デバイスがGPS座標を生成するGPSデバイスであってもよい。このように、このナビゲーション装置は移動している際にサーバへと位置データを提供することができる。このことは、サーバが、現在の交通の振る舞いを表す速度プロファイルを計算することを可能とする。
【0014】
前記プロセッサが、前記ナビゲーション装置の現在位置から所定の距離内にある部分を特定し、前記特定された部分についての前記速度プロファイルを、前記更新された速度プロファイルのうちの1つに変更するように構成されていてもよい。この所定の距離はナビゲーション装置の周りの特定区域内の部分であってもよく、例えばナビゲーション装置の周りの実質的に矩形又は円形の区域であってもよい。ナビゲーション装置とこの区域の端との間の距離は、何十キロまたは何百キロのオーダであってもよく、好ましくは50kmと200kmとの間である。プロセッサは、ナビゲーション装置の現在位置からの所定の距離の外にある部分の速度プロファイルを、更新された速度プロファイルへと変更しなくてもよい。プロセッサがナビゲーション装置からの所定の距離内にある部分についての速度プロファイルのみを変更することにより、全ての速度プロファイルを変更するのと比べて、必要とされる処理量が削減される。ナビゲーション装置が一緒に移動している車両/人は、更新された速度プロファイルが関連している間に所定の距離の外を移動することはありそうにないから、ナビゲーション装置からの所定の距離内の部分についての速度プロファイルのみを変更することは、経路決定の正確性には影響を与えないだろう。
【0015】
例えば、部分を通る平均速度の事故による突然の低下を考慮するために、更新された速度プロファイルが提供されることができ、ナビゲーション装置がその事故によって影響を受ける部分を移動するであろうならば、ナビゲーション装置は影響を受ける部分についての速度プロファイルのみを変更する必要がある。ナビゲーション装置が車のような車両内にあるならば、車両の現在位置から何百キロメートルもある部分での事故の影響は、車両がそれらの部分に到着する前に解消されそうである。したがって、ナビゲーション装置によってモータ化された車両についての経路が決定されるならば、所定の距離は数百キロメートルのオーダ、例えば100kmから200kmであってもよい。もしナビゲーション装置によって決定される経路がモータ化されていない車両、例えば自転車についてのものであるならば、所定の距離は数十キロメートルのオーダであってもよい。
【0016】
前記プロセッサが、前記ナビゲーション装置が移動している現在速度から前記所定の距離を決定するように構成されていてもよい。例えば所定の距離は、ナビゲーション装置の現在速度と、前もって設定された時間、例えば1時間又はそれ以上の時間、との積であってもよい。この前もって設定された時間は、例えば交通事故のような異常な事象の後に、交通の振る舞いが通常に戻るための典型的な時間であってもよい。代わりに、この前もって設定された時間は、更新されたプロファイルが適用されるのにかかる、例えばサーバからナビゲーション装置へと送信された推定時間であってもよい。
【0017】
他の実施形態においては所定の距離が、ナビゲーション装置と、更新された速度プロファイルを提供するサーバとの間の信号伝送についての帯域幅に基づいていてもよい。このように、地図データの速度プロファイルの正確性と、ナビゲーション装置へと送信されるデータの量との間で、バランスが自動的に決定されてもよい。したがってある実施形態においては、ナビゲーション装置の現在位置からの所定距離内の部分についての更新された速度プロファイルのみを、ナビゲーション装置は受信してもよい。
【0018】
本発明の第4の態様によれば、経路を決定するためのナビゲーション装置であって、
前記ナビゲーション装置は、無線遠距離電気通信送受信器と、地図データを格納しているメモリと、GPS受信器と、プロセッサとを備え、
前記プロセッサは、前記無線遠距離電気通信送受信器を介して前記GPS受信器によって取得されたGPS座標をサーバへと送信し、ユーザから要求されると前記地図データを用いてナビゲーション可能な経路を計算するように構成されている
ことを特徴とするナビゲーション装置が提供される。
【0019】
このように、サーバが地図データについての速度プロファイルを計算できてこの装置がナビゲーション可能な経路を計算できるように、ナビゲーション装置はリアルタイムに、又は少なくとも擬似リアルタイムに、サーバへとGPS座標を提供することができる。
【0020】
本発明の第5の態様によれば、無線遠距離電気通信送受信機とプロセッサとを備えるサーバの前記プロセッサによって読み込まれた時に、前記プロセッサを本発明の第1の態様に従って動作させる命令を格納するデータ媒体が提供される。
【0021】
本発明の第6の態様によれば、ナビゲーション装置のプロセッサによって読み込まれた時に、前記ナビゲーション装置を本発明の第3又は第4の態様に従って動作させる命令を格納するデータ媒体。
【0022】
ナビゲーション可能な部分は一般的には道路の部分を示すが、車両、人などによってナビゲーション可能な、水路などの他の任意の経路の部分を示してもよい。例えばナビゲーション可能な部分は、経路、川、運河、自転車路、引き船道、線路などの部分を表してもよい。
【0023】
本明細書においては、道路部分の関連付けられた速度データへの参照がなされる。当業者ならば、それぞれの道路部分は、地図を提供する地図データ内のデータによって表されることを理解するだろう。いくつかの実施形態においては、このような道路部分を表すデータは、速度データへの参照を提供する識別子を含んでいてもよい。例えばこの参照は、生成された速度プロファイルへの参照を提供してもよい。この参照は、ルックアップテーブルの形で提供されてもよい。
【0024】
本発明の以上の態様の全てにおいて、機械読み取り可能な媒体は、以下のうちの任意の物を含んでよい:フロッピー(登録商標)ディスク、CDROM、DVDROM/RAM(−R/RW及び+R/+RWを含む)、ハードドライブ、メモリ(USBメモリキー、SDカード、MEMORY STICK(登録商標)、及びコンパクト・フラッシュ・カードなどを含む)、テープ、他の任意の形の光磁気格納媒体、送信された信号(インターネットダウンロード、及びFTP転送などを含む)、ワイヤ、又は他の任意の適切な媒体。
【0025】
ここで、添付の図面を参照して、例示としてのみで、本発明の少なくとも1つの実施形態が記述される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】ナビゲーション装置によって利用できるGPSシステムの例を概略的に示す図である。
【図2a】ナビゲーション装置とサーバとの間における通信のための通信システムの概略図である。
【図2b】複数のナビゲーション装置とサーバとの間における通信のための通信システムの概略図である。
【図3】図2aのナビゲーション装置または他の適切なナビゲーション装置の電子構成要素の概略図である。
【図4】ナビゲーション装置の取り付け及び/又はドッキングの配置を示す概略図である。
【図5】図3のナビゲーション装置に使われる構成スタックの概略図である。
【図6】軌跡内のGPSの座標とマップとを関連付ける実施形態を概説するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
下記の説明全体を通して、類似の要素には同じ参照番号が使用される。
【0028】
本発明の実施形態は、PNDに関連付けられた形で説明される。しかし、本発明はPNDに限定されるものではなく、ルートプランニング及びナビゲーション機能を提供するようにナビゲーションソフトウェアを携帯形式で実行するように構成された任意の制御演算装置に普遍的に適用できることは明らかである。したがって、本発明によるナビゲーション装置は任意の(限定されることなく)経路計画及びナビゲーション装置も含むべきであり、PND、自動車のような乗り物、又は経路計画及びナビゲーションソフトウェアを実行する携帯用PC,移動電話、又はパーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)などのような携帯コンピューティング資源など、任意の実施形態でもよい。
【0029】
さらに、本発明の実施得形態は道路区域に関連付けて説明されている。しかし、本発明は道、川、運河、サイクリングロード、運河、鉄道線路などの区域のような、ナビゲーションの対象となり得る区域に適用できることは明らかである。これらの区域は、参照の簡略化のため道路区域として一般的に参照される。
【0030】
ある地点からもう1つの地点までをナビゲートするためでなく、単純にある場所の視覚的情報がほしい場合などでも本発明が用いられることは下記の説明によって明らかになる。そのような場合は、ユーザによって選択された「目的地」は、対応する出発点ではなくてもよく、したがってそのような場合は「目的地」の位置または「目的地」の視覚的情報を参照することは、経路の生成や「目的地」への移動が必要であることを意味することではない。また、目的地が存在することは、対応する出発点の指定が必要であることを意味することではない。
【0031】
上記のことを念頭において、図1のGPS及び類似するものは様々な目的に用いられる。一般的に、GPSは衛星ラジオに基づいたナビゲーションシステムであり、連続的な位置、速度、時間、及び場合によっては制限されない数のユーザの道案内情報を決定することが可能である。以前はNAVSTARという名前で知られていたGPSは、非常に正確な軌道で地球周りを回っている複数の人工衛星を含む。これらの正確な軌道に基づいて、GPS人工衛星は自らの位置をGPSデータとして任意の数の受信ユニットにでも中継することができる。しかし、GLONASS,European Galileo positioning system, Compass positioning system,またはIRNSS(Indian Regional Navigational Satellite System)などのGPSシステムが使われ得ることは理解されるべきである。
【0032】
GPSシステムは、GPSデータを受信するように装備された装置がGPS人工衛星の信号を探してラジオ周波数をスキャンし始めると実施される。GPS人工衛星からラジオ信号を受信すると、装置は複数の周知方法の1つの方法で該人工衛星の正確な位置を決定する。装置はほとんどの場合、3つ以上の異なる人工衛星の信号を得るまでラジオ信号のスキャンを続ける(他の三角測量方法を用いると、位置は2つの信号でも決定することができるが、一般的には行われない)。幾何学的な三角測量を実行する際には、受信機は3つの既知の位置を用いて、人工衛星に対する自らの2次元位置を決定する。これは周知の方法で可能である。更に、4つ目の人工衛星の信号を得ると、同じ幾何学的な計算を用いて周知の方法で受信機の3次元の位置を計算することが可能となる。位置及び速度データは制限されていない数のユーザによってリアルタイムで継続的に更新できる。
【0033】
図1に示されているように、GPSシステム100は地球の周りを回る複数の人工衛星102を備える。GPS受信機106はスペクトラム拡散GPS衛星データ信号108をデータとして複数の人工衛星102から受信する。スペクトラム拡散データ信号108は各人工衛星102から継続的に発信され、発信された夫々のスペクトラム拡散データ信号108はデータストリームと該データストリームが由来する特定の人工衛星102が識別できる情報とを含む。一般的にGPS受信機106は、2次元の位置を計算するために少なくとも3つの人工衛星102から来るスペクトラム拡散データ信号108を必要とする。4つ目のスペクトラム拡散データ信号を受信すると、GPS106は周知方法を用いて3次元の位置を計算することが可能になる。
【0034】
図2aに示された,ポジショニング装置、本実施形態においてはGPS受信機106と、送信機165と受信機168とを備える無線送受信器と、を備えるナビゲーション装置200(即ち、PND)は、セルラネットワークのような遠距離電気通信ネットワークのネットワークハードウェアとのデータセッションを確立することができる。この無線通信は、赤外線通信、マイクロ波周波数通信のような無線周波数通信、又は衛星通信等であってもよい。
【0035】
その後携帯装置200は、遠距離電気通信ネットワークを介してサーバ150との通信チャネル152(この通信チャネル152は、遠距離電気通信ネットワークに加えて、例えばインターネットのような他のネットワークを伴ってもよい)を確立することができる。したがって、無線ネットワーク接続はナビゲーション装置200(この装置は単独で及び/又は車両の中で移動するため「モバイル」であり得、多くの場合モバイルである)とサーバ150との間で成立でき、「リアルタイム」または少なくとも「最新」である情報のゲートウェイを提供する。
【0036】
ナビゲーション装置200は、内蔵のGPRSモデムのような、ナビゲーション装置200内の「モバイル電話テクノロジ」を用いてもよく、必要なモバイル電話テクノロジとアンテナとのうちの少なくとも一方を完備する、内部の要素と挿入可能なカード(例えば加入者識別モジュール(SIM)カード)とのうちの少なくとも一方を含むことができる。
【0037】
ナビゲーション装置200とサーバ150と間の接続の確立は、例えばインターネットを用いて、既知の方法で行うことができる。この点において、任意の数の適切なデータ通信プロトコル(例えばTCP/IP層プロトコル)を用いることができる。更に、ナビゲーション装置はCDMA2000,IEEE802.11,a/b/c/g/nなどの任意の数の通信規格を用いることができる。
【0038】
通信チャンネル152は特定の遠距離電気通信ネットワーク技術に限定されるものではない。更に、通信チャンネル152は単一の無線通信技術に限定されるものではない。つまり、チャンネル152は様々な技術を用いる複数の通信リンクを含み得る。例えば、通信チャンネル152は電気的、光学的、及び/又は電磁気的な通信などのための、さらには無線通信のための、経路を提供するように構成され得る。更に、通信チャンネル152はルータ、リピータ、バッファ、送信機、受信機などの中間装置を含み得る。
【0039】
1つの例示的な構成では、通信チャンネル152は電話及びコンピュータネットワークを含む。
【0040】
通信チャンネル152を介して発信される通信信号には、ある通信技術に必要又は好ましい信号を含むが、これらに限定されない。例えば、信号は時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(GSM)、汎用パケット無線システム(GPRS)などの移動体通信技術を用いるように構成され得る。デジタル及びアナログの両方の信号が通信チャンネル152を介して送信され得る。これらの信号は通信技術に応じて調節、暗号化、及び/又は圧縮された信号であり得る。
【0041】
サーバ150は、図示されていない要素に加えて、メモリ156に接続され、さらに有線又は無線接続158によって大量データ保存装置160に動作可能なように接続された、プロセッサ154を備える。大量データ保存装置160にはナビゲーションデータ及びマップ情報が保存されており、サーバ150とは別個の装置であり得、又はサーバ150の中に含まれ得る。プロセッサ154はさらに送信機162及び受信機164に動作可能なように接続されており、情報を通信チャンネル152を介してナビゲーション装置200との送受信を行う。送受信された信号はデータ、通信、及び/又は他の伝播された信号であり得る。送信機162及び受信機164は、ナビゲーションシステム200の通信構成に使用された通信要件及び通信技術に応じて選択または設計され得る。更に、送信機162及び受信機164の機能は、1つの送受信機に合体され得る。
【0042】
上記のように、ナビゲーション装置200は、通信チャンネル152を介してサーバとの通信が可能であり、通信チャンネル152を介して送信機166及び受信機168を用いて信号及び/又はデータを送受信する。これらの装置はサーバ150以外の装置との通信にも用いられ得る。更に、送信機166及び受信機168は、ナビゲーションシステム200の通信構成に使用された通信要件及び通信技術に応じて選択または設計され、送信機166及び受信機168の機能は図2aに関連付けて上記に説明されているように1つの送受信機に合体され得る。もちろん、ナビゲーション装置200は他のハードウェア及び/又は機能的部品を備えており、これらは後で詳細に説明される。
【0043】
サーバメモリ156に保存されたソフトウェアはプロセッサ154に命令を提供し、サーバ150がナビゲーション装置200にサービスを提供できるようにする。サーバ150によって提供される1つのサービスは、ナビゲーション装置200からのリクエストを処理することと、ナビゲーションデータを大量データ保存装置160からナビゲーション装置200に送信することとを含む。サーバ150によって提供できるもう1つのサービスは、希望されるアプリケーションのために様々なアルゴリズムを用いてナビゲーションデータを処理することと、これらの計算の結果をナビゲーション装置200に送信することとを含む。
【0044】
サーバ150は、ナビゲーション装置200が無線チャンネルを介してアクセスできる遠隔のデータ・ソースである。サーバ150は、ローカルエリア・ネットワーク(LAN),広域ネットワーク(WAN),仮想プライベート・ネットワーク(VPN)などに含まれるネットワークサーバを含み得る。
【0045】
ナビゲーション装置200には情報ダウンロードを介してサーバ150から情報が提供され得、該情報は時々またはユーザがナビゲーション装置200をサーバに接続させた際に自動的に更新され得、及び/又は、無線接続を介して、サーバ150とナビゲーション装置200との間でより継続的で頻繁に接続が成立される場合はよりダイナミックに更新され得る。多くの計算を処理するためには、サーバ150にあるプロセッサ154を用いてその大半を処理することができるが、ナビゲーション装置200のプロセッサ(図2aには不図示)も大量の処理や計算を行うことができ、多くの場合はサーバ150への接続と関係なくそのような作業が可能である。
【0046】
図2bを参照すると、本実施例においてはセルラ遠距離電気通信ネットワーク300とインターネット301とを介して、サーバ150は複数のナビゲーション装置200a−200と通信するように構成されている。それぞれのナビゲーション装置200a−200iは、図2aを参照して説明されたナビゲーション装置200に対応し、GPS位置座標を取得するためのGPS受信機を有する。本実施形態において、ナビゲーション装置200a−200iは、遠距離電気通信ネットワーク300の基地局300a−300cと通信し、これらの基地局300a−300cは続けてナビゲーションサーバ200a−200iから受信した信号をインターネット301を介してサーバ150へと渡す。同じようにサーバ150は、インターネット301及び適切な基地局300a−300cを介して、ナビゲーション装置200a−200iのそれぞれへと信号を送信することができる。
【0047】
図3を参照すると、ナビゲーション装置200のブロック図はナビゲーション装置200の全ての構成要素が含まれているのではなく、いくつかの例示的な部品を示していることが明らかである。ナビゲーション装置200はハウジングの中に配置されている(不図示)。ナビゲーション装置200は、例えば上記のプロセッサ202を備える処理回路を含み、プロセッサ200は入力装置204及び表示画面206のような表示装置に連結されている。入力装置204の数はいくつでもよく、キーボード装置、音声入力装置、タッチパネル及び/又は他の周知の情報入力装置を含み得る。同様に、表示画面206は任意の表示画面であり得、例えば液晶表示(LCD)などを含み得る。
【0048】
ある構成では、入力装置204と表示画面206が、タッチパネルのような入力兼表示装置として一体化されており、一体化された入力兼表示装置は情報の入力(直接入力、メニュー選択など)及び情報の表示の両方を可能にするタッチパッドまたはタッチ画面入力250を含み、これによってユーザは常時画面206の一部をタッチすることだけで、表示された複数の選択肢の1つを選択したり、複数のバーチュアル或いは“ソフト”ボタンを押すことが可能となる。これに関しては、プロセッサ202は、タッチスクリーンとともに作動するグラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)を支持する。
【0049】
ナビゲーション装置200において、プロセッサ202は接続210を介して入力装置204に動作可能なように接続され、入力装置204からの入力情報を受信することができ、さらには少なくとも1つの表示画面206及び出力装置208に夫々の出力接続212を介して情報を出力するように接続されている。ナビゲーション装置200は、例えば音声出力装置(例えばスピーカ)などの出力装置208を備え得る。出力装置208は、ナビゲーション装置200のユーザに音声情報を生成できるように、入力装置204も同様にマイク及び音声入力指示を受け取るソフトウェアを含むことができる。更に、ナビゲーション装置200は追加的な入力装置204及び/又は出力装置を備え得、例えば音声入力/出力装置を備え得る。
【0050】
プロセッサ202は接続216を介してメモリ214に動作可能なように接続されており、接続220を介して入力/出力(I/O)ポート218と情報を送受信できるように構成されており、I/Oポート218はナビゲーション装置200の外部装置であるI/O装置222に接続可能である。外部I/O装置222は、イヤピースのような外部聴取装置を含み得るが、これに限定されない。I/O装置222への接続は有線又は無線を介する任意の外部装置への接続であり得、例えばハンズフリー操作及び/又は音声作動を可能にするカーステレオユニットへの接続、イヤピースやヘッドフォンへの接続、及び/又は携帯電話への接続などがあり、携帯電話への接続はナビゲーション装置200とインターネット又は他の任意のネットワークとの接続を成立させるために用いられ、及び/又はインターネットまたは他のネットワークを介してサーバへの接続を成立させるために用いられ得る。
【0051】
ナビゲーション装置200のメモリ214は不揮発性メモリ(例えばプログラムコードを保存するため)の一部、及び揮発性メモリ(例えばプログラムコードが実行されるとデータを保存するため)の一部を備える。ナビゲーション装置は更にポート228を備え、ポート228は接続230を介してプロセッサ202と通信し、取り外し可能なメモリカード(一般的にカードと呼ばれる)が装置200に入れられるようにする。説明される実施形態では、ポートにはSD(Secure Digital)カードが加えられるように構成されている。他の実施形態では、ポートは異なる形式のメモリ(例えばコンパクトフラッシュ(登録商標)(CF)カード、MEMORY STICK(登録商標)、xDメモリカード、USB(Universal Serial Bus)フラッシュドライブ、MMC(マルチメディア)カード、スマートメディアカード、マイクロドライブ等)が接続できるようにし得る。
【0052】
図3は、接続226を介する、プロセッサ202とアンテナ/受信機224との間の動作可能接続をさらに示しており、アンテナ/受信機224は例えばGPSアンテナ/受信機であり得、したがって図1のGPS受信機のように機能する。参照番号224で指定されたアンテナ及び受信機は、説明のために概略的に1つとしてあらわしているが、アンテナ及び受信機は異なる位置に配置される部品であり得、アンテナは例えばGPSパッチアンテナ又はらせん状のアンテナであり得る。
【0053】
当業者であれば、図3に示された電子部品は1つ以上の電源(不図示)によって従来のように電力が供給されることは明らかである。そのような電源は内部電池及び/又は低電圧直流(DC)電源の入力または他の任意の適切な構成をも含み得る。当業者には明らかであるように、図3に示された部品の異なる配置も考えられる。例えば、図3に示された部品は、有線及び/又は無線の通信及びそのようなものによってお互いに通信し得る。したがって、ここに説明されるナビゲーション装置200は携帯又はハンドヘルドのナビゲーション装置200であり得る。
【0054】
さらに、図3の携帯又はハンドヘルド・ナビゲーション装置200は、周知の様式で自転車、オートバイ、車、又はボートのような乗り物につなげる、又は「ドッキング」させることができる。そのようなナビゲーション装置200は、携帯又はハンドヘルド使用のためドッキング位置から取り外すことができる。異なる実施形態では、ユーザのナビゲーションを可能にするために、装置200はハンドヘルド装置として構成され得る。
【0055】
図4を参照すると、ナビゲーション装置200は、一体化された入力兼表示装置206及び図2aに示されたほかの部品(内部GPS受信機224、プロセッサ202、電源(不図示)、メモリシステム214などを含むが、これらに限定されない)を含む1つのユニットであり得る。
【0056】
ナビゲーション装置200は、アーム252に固定され得、アーム252は乗り物のダッシュボード/窓などに吸着カップ254を用いて固定され得る。このアーム252は、ナビゲーション装置200がドッキングされ得るドッキング・ステーションの一例である。ナビゲーション装置200は、例えばアーム252にカチッとはまるような結合でドッキング又は結合され得る。すると、ナビゲーション装置200はアーム252に対して回転可能になり得る。ナビゲーション装置200とドッキング・ステーションとの結合を分離させるためには、例えば、ナビゲーション装置200のボタンを押すことで外れるようにし得る。ナビゲーション装置200とドッキング・ステーションとの結合及び分離に適している構成は、当業者には周知である。
【0057】
図5を参照すると、プロセッサ202及びメモリ214はお互いに協力して、ナビゲーション装置200の機能的ハードウェア部品280と、装置によって実行されるソフトウェアとの間のインタフェースとして機能するBIOS(Basic Input/Output System)を支持する。次に、プロセッサ202はメモリ214からオペレーティング・システム284をロードし、(既述したルート計画機能及びナビゲーション機能のいくつか又は全てを実行する)アプリケーションソフト286が実行できるような環境を整える。アプリケーションソフト286は、マップの表示、ルート計画、ナビゲーション機能及び他の関連する機能などのナビゲーション装置の中心的な機能をサポートするGUIを含む、操作環境を提供する。この点において、アプリケーションソフト286の一部はビュー生成モジュール288を備える。
【0058】
ナビゲーション装置200は、メモリ214又はカードポート228内のメモリカードへと、ユーザが地図データをダウンロードできるように構成される。この地図テータは、地図データによってカバーされる区域におけるナビゲーション可能な経路の部分を表す複数のナビゲーション可能部分を含み、それぞれのナビゲーション可能部分は速度プロファイルと関連づけられている。それぞれの速度プロファイルは、週ごとに繰り返す様々な時間間隔についての、部分を通る平均速度を複数備えてもよい。ナビゲーション装置200のプロセッサ202は、この地図データを用いることにより、ユーザによって要求されたナビゲーション可能な経路を決定するように構成され、このナビゲーション可能な経路はこの速度プロファイルに基づいていてもよい。例えば、プロセッサ202は最速の経路を決定するために、経路に沿った移動の推定時間を決定するために、またはこの双方を決定するために、この速度プロファイルを用いてもよい。
【0059】
説明されている実施形態では、ナビゲーション装置のプロセッサ202は、アンテナによって受信されたGPSデータを受信するように、そして時々そのGPSデータをその受信時のタイムスタンプと共にメモリ214に保存し、ナビゲーション装置の位置記録を蓄積するように、プログラムされている。そのように保存されたデータ記録はGPSの測定位置と考えられ得る。即ち、ナビゲーション装置の位置の測定位置であり、緯度、経度、タイムスタンプ、及び精度レポートを備える。
【0060】
ある実施形態では、データは実質的には定期的に保存され、例えば5秒ごとに保存され得る。当業者には他の間隔を用いることが可能であることが明らかであり、データの分解能とメモリの容量のバランスがあることが明らかである(即ち、データをより多くとることでデータ分解能は上がるが、そのデータを保存するためにより大きいメモリ容量が必要となる)。しかし、異なる実施形態では、データの分解能は実質的に1秒ごと、10秒ごと、15秒ごと20秒ごと、30秒ごと、45秒ごと、1分ごと、2,5分ごと(または、これらの間の任意の間隔)であり得る。したがって、装置のメモリには、様々な時点における装置200の位置に関する記録が蓄積されている。
【0061】
ある実施形態では、間隔が長くなると、得られるデータの質が低下することがあり得、低下の程度はナビゲーション装置200の移動速度にもよるが、間隔の時間として15秒が、適切な上限となり得る。
【0062】
ナビゲーション装置200は一般的に自らの位置に関する記録を蓄積するように構成されているが、ある実施形態では移動の開始時又は終了時においてデータの記録を所定の期間行わない。そのような構成を用いることで、ユーザの家屋及びユーザが頻繁に訪れる場所などを保護することが可能となり、ナビゲーション装置200のユーザのプライバシーを守ることができる。例えば、ナビゲーション装置200は移動開始から約5分又は約1マイル(1.6km)に関するデータを保存しないように構成され得る。
【0063】
異なる実施形態では、GPSは定期的に保存される訳ではなく、所定のイベントが発生するとメモリに保存されるように構成され得る。例えば、プロセッサ202は、道路の分岐点、道路区域の変更、又はそのようなイベントが発生するとGPSデータを保存するようにプログラムされ得る。
【0064】
さらに、プロセッサ202は、時々装置200の位置に関する記録(即ち、GPSデータ及びタイムスタンプ)、無線セルラネットワーク300を含む通信チャネル152を介して、サーバ150にアップロードするように構成されている。プロセッサ202は、位置の記録を実質的にリアルタイムでアップロードするように構成され得る。もっとも、このことは送信の間隔を比較的短くして、例えば5,10,20,30,40,50秒、5,10,20,30,40,50分、又はこれらの時間の間の任意の時間で、データが時々送信されることを意味し、したがって疑似リアルタイムと考えることがより正しい。そのような疑似リアルタイム実施形態では、ナビゲーション装置はメモリ214内、又はポート228に挿入されたカード内にGPS測定位置をバッファできるように構成され得、又、所定の数の測定位置が保存されるとこれらを送信するように構成され得る。この所定の数は20、36、100、200程度、又はそれらの間の任意の数でもあり得る。当業者には、この所定の数はメモリ214/ポート228のカードの容量にある程度支配されることが明らかである。
【0065】
説明される実施形態では、位置の記録は1つ以上の軌跡を含み、夫々の軌跡は24時間の期間内のナビゲーション装置200の移動を表す。それぞれの24時間の期間は暦日と一致するように構成されているが、必ずしもこのようにする必要はない。
【0066】
一般的に、ナビゲーション装置200のユーザは、装置の位置に関する記憶がサーバ150にアップロードされることに対して承認する。承認が得られなかった場合は、記録はサーバにアップロードされない。ナビゲーション装置及び/又は装置が接続されたコンピュータは、位置記録の使用に関してユーザに承認を要請するように構成され得る。
【0067】
サーバ150は装置の位置記録を受信し、処理のため大量データ保存装置160に保存するように構成されている。したがって、データをアップロードしたナビゲーション装置200a−200iの複数の位置記録が、時間とともに大量データ保存装置160に蓄積される。サーバ150はこれらの記録から、本明細書に記載されるように速度プロファイルを生成するように構成される。
【0068】
上記のように、大量データ保存装置はマップデータも保存し得る。そのようなマップデータは、道路区域、注目すべき場所の位置など、マップに載っている一般的な情報を提供する。
【0069】
最初の工程として、サーバ150はマップデータと、受信した位置記録に含まれるGPS測定位置とのマップマッチング機能を行うように構成されており、そのような工程は、図6に関連付けて説明されている。そのようなマップマッチングは、位置記録は受信されているため、いわゆるリアルタイムで行われてもよく、又は大量データ保存装置160から位置記録が再び読み込まれた際に行っても良い。
【0070】
マップマッチングの精度を改善させるために、下記のように位置記録の前処理を行う。各GPS軌跡(即ち、24時間分のGPSデータ)は1つ以上の移動に分けられ(600)、各移動はナビゲーション装置200の1つの移動であり、後の処理のために保存されたものを表す。
【0071】
各移動において、ナビゲーション装置から受信したGPS測定位置の中で精度に関するレポートが十分に高くないものは拒絶される。したがって、ある実施形態では、ある測定位置に関して3つ未満の人工衛星102からのシグナルしかナビゲーション装置200に受信できていない場合は、その測定位置は拒絶され得る。更に、各移動は、2つの測定位置間の報告された時間がある限界の値を超えるとクリップされる(604)。この前処理工程を通った各移動はマップマッチングの方に通される。
【0072】
これに関連して、クリップされた移動は、連続したGPS測定位置の間に、所定の時間よりも大きい所定の時間間隔が存在する移動である。したがって、乗り物が停止したことが推論でき、最初の移動が終わり、2番目の移動が始まったと考えるべきである。したがって、クリップされた移動は、2つの別個の移動となる。
【0073】
しかし、GPSの信号が届かなかったことが原因でGPS定位の間にギャップが生じることもあり得るため、1つの移動を区切る前に、乗り物の位置が変わったかをチェックする。そして、そのような状況である場合は移動を区切ることは行わない。説明される実施形態では、この所定の時間はおおよそ3分である。しかし、15秒、30秒、1分、90秒、2分、5分、10分、又はこれらの間の任意の時間など、他の任意の適切な時間が該所定の時間として用いられることは当業者には明らかである。ここに説明されるように、GPS測定位置を送信するナビゲーション装置200の平均速度がある所定の限度より低い場合、ある実施形態では、データは後の処理において拒絶され得る。そのような実施形態は、衝突などの事故後に発生し得る渋滞に関する情報を排除し、定常状態の交通の流れをより正確に表すデータを残すため、有用であり得る。
【0074】
次に、各移動を順に取り、その移動に含まれる定位をマップデータ内のマップにマッチングする。各マップは複数の道路区域を備えており、道路区域に沿って移動することが可能であり、各区域は直線のベクトルでマップ上に表わされている。
【0075】
サーバ150のプロセッサ154において実行されているプログラムコードは、ある区域の中に位置する測定位置、又はある区域内で発生したと考えても良いほど(即ち、該区域の距離限度内にある)その区域に十分に近い測定位置が見つかるまで処理中の測定位置から離れるように構成されたマップマッチング機能を提供する。この限度を用いることで、100%以下のGPS精度を許し、道路を直線状のベクトルに分解して得られる圧縮効果を可能とする。
【0076】
各移動は最初の測定位置(即ち、移動における1番目の測定位置)を持っており、この最初の測定位置は、区域の選択を絞るために使え得る同定された測定位置がまだ存在しないため、同じ移動内における他の測定位置より、区域と関連付けることが難しい。もし、複数の区域が1番目の測定位置の限度内に含まれる場合は(606)、アルゴリズムは、同じ移動内における次のGPS測定位置(即ち、2番目の測定位置)を参照し、2つの測定位置間(即ち、1番目の測定位置と2番目の測定位置の間)の距離に対応して可能な動きに基づいて、複数の区域からいくつかのルートのセットを生成する。2番目の測定位置を用いても、1番目の測定位置に関して1つの区域候補に至らない場合は、アルゴリズムは同じ移動内の3番目の測定位置に移り、1番目の測定位置に関して1つの候補を探し出すために、可能性のあるルートを生成し、比較する。この工程は、1つの移動における残りのGPS測定位置が処理されるまで続く。
【0077】
このような実施形態の利点は、1番目の測定位置だけでは複数の区域の近辺に存在し得、そしてこれらの区域を区別することはできないが、更なる動き(即ち、2番目及び3番目の測定位置)を用いることで、1番目の測定位置に関連する区域の正体を決定することが可能になる。したがって、移動の1番目の区域はマップマッチング機能によって決定される。
【0078】
移動の1番目の区域が決定されると、更なる区域を同定するために更なる測定位置を処理する。もちろん、次の測定位置が1番目の測定位置と同じ区域内に位置することは可能である(612)。
【0079】
したがって、移動におけるその後の測定位置は、同じ区域の距離限度内に含まれるかを決定するために処理され(610)、マップマッチング機能はその区域と距離限度内に位置する測定位置とを関連付けるように構成されている。マップマッチング機能によって処理された測定位置が距離限度内に入っていないと、その測定位置に対応する新たな区域候補を生成するように構成されている。しかし、次の区域が、直前に処理された区域の端につながるようにする限定を加えることも可能である。これらの隣接する区域は、基礎をなすマップデータからマップマッチング機能によって得られる。
【0080】
距離限度内に存在する区域がないこと、又は1つの区域に絞ることができないことにより、前の区域に続くある測定位置に対してマップマッチング機能が区域を同定できない場合は、単独のマッチが成立する1つの区域を同定するまで移動を制約するために、マップマッチング機能は更なる測定位置を探り続ける(616)。つまり、n番目の定位が1つだけの区域に関連付けられない場合、区域の同定をさらに絞るためにn+1番目の測定位置を用いる。n+1番目の定位が1つの区域の同定につながらない場合は、n+2番目の測定位置を用いる。いくつかの実施形態では、この処理は1つだけの区域が同定されるまで、又は移動内の全てのGPS測定位置が同定されるまで、続けられる。
【0081】
マップマッチング機能は単独の区域を同定するように構成されている。説明される実施形態では、マップマッチング機能は継続する経路を作ることを試みることなく、ただ区域を測定位置にマッチングしていく。異なる実施形態では、マップマッチング機能は継続する経路を作ることが望ましい。
【0082】
したがって、処理が終わるとマップマッチング機能は、分析中の移動においてナビゲーション装置200の動きが沿った道路区域の一連を取得する。次に、マップマッチング機能はこれらの道路区域を処理し、GPS測定位置から進入時間及び該区域の通過時間を割り当てる。これらの割り当てられた時間は、後の処理のため大量データ保存装置160に保存される。各区域に複数のGPS測定位置が保存されていることもあり得る。しかし、各区域に対して関連付けられたGPS測定位置の数がいくつであれ、区域における平均速度は入っている時間、GPS定位及び区域の長さ(この実施形態ではマップデータ内に保存されている)を用いて計算される。この平均速度は、対応する割り当てられた時間及び区域と関連付けられ、大量データ保存装置160に保存される。道路区域における交通の流れの速度に関連し、その区域に割り当てられた情報は、その道路区域の速度データにとして考えられ得る。
【0083】
サーバ150は、割り当てられた時間を処理し、それから1つ以上の平均値を下記のように生成する平均値機能を提供するために、平均値を計算するプログラムコードをプロセッサ154において実行するように構成されている。この実施形態で用いられる平均値計算工程は、図7を参照しながら説明される。
【0084】
工程の第1ステップでは、平均値機能は、平均速度が発生した時間、例えば最新の5分、10分、15分、30分、又はこれらの間の任意の時間に基づいて、処理中のマップにおける各道路区域の平均速度をグループ化する。
【0085】
1つの移動において発生した平均速度が所定の時間にグループ化される前に、平均速度はデータの質を改善させるために選別される。この実施形態では、所定の範囲内に含まれる平均速度だけがグループに追加される。この実施形態では、所定の速度上限(180km/hなど)を超える速度を排除し、所定の速度下限(2km/h)を下回る速度も排除する。他の実施形態では、許可される最大の速度は、その区域の制限速度であり得るが、そのような情報は処理されるマップデータにおいては不正確であり得ること、そしてある区域の制限速度は実際にその区域の交通状況を正確に表すものではないこともあり得るというのは、当業者には明らかである。
【0086】
設定された時間間隔のあとで所定の時間が経過すると、例えば設定された時間間隔が経過したすぐ後に、道路区域ごとの平均速度が設定された時間間隔ごとに計算される。平均速度を計算するためにはいくつかの選択肢があり、算術平均又は調和平均を用いる方法、或いは中央値を計算する方法がある。
【0087】
したがって、説明されている実施形態、及び処理されるマップには、マップの各道路区域には最近経過した時間間隔についての平均速度が生成されている。全ての道路区域が全ての設定された時間における平均速度を持っているとは限らないことが明らかであり、これは、ある道路は交通量が少なく、特に早朝などの時間帯は交通量が少ないためである。
【0088】
しかし、区域ごとの平均速度を使用する前に、品質のチェックが行われる。ある実施形態では、5つ以下の値が平均速度の計算に使われた場合、その平均速度は排除される。他の実施形態は、異なる数を用い得、例えば2,3,4,6,7,8,10,20個の値、又はこれらの間の任意の値をも用い得る。
【0089】
又、平均値の品質に関する更なるチェックが行われ、ここでは平均値ごとの標準偏差を、その区域のその時間の平均値を計算するために用いられたデータサンプルの数の平方根で割る。この計算の結果が所定の限度を超える場合は、その平均値は排除され、その区域のその時間にはギャップが生じるようになる。
【0090】
更なる品質チェックを行い、下記のような平均値を排除することも可能である:データの偏差が所定の限度を超えているか、所定の限度を超える外れ値が所定の数以上あるか。当業者には、そのような統計的技術を用いてデータの品質を確実にすることは明らかであろう。
【0091】
ある道路区域の平均値のセットは、その道路区域の観測された速度プロファイルと考えられ得る。
【0092】
ある道路区域の測定された速度プロファイルに少数の速度値が欠けている場合(即ち、全て又は少なくとも大勢の所定期間は値を持っている)、その区域は処理され得、欠けている値は隠され得る。
【0093】
これらの品質チェックを通った平均値は信頼性があるとみなされ、地図データにおいて用いられることが許可される。サーバ150はそして、通信チャネル152を介して、これらの更新された速度プロファイルをナビゲーション装置200a−200iへと送信する。
【0094】
更新された速度プロファイルをナビゲーション装置200a−200iへと送る前に、サーバ150のプロセッサは、ナビゲーション装置200によって用いられている地図データの現在の速度プロファイルと、更新された速度プロファイルとがどれだけ異なっているかをチェックしてもよい。もしこの違いが所定の閾値を上回っているならば、更新された速度プロファイルはナビゲーション装置へと送信される。しかしながら上回っていないならば、更新された速度プロファイルはナビゲーション装置へと送られない。このことは、不必要な処理及び利用可能帯域幅の不必要な利用を減らすことの助けとなるかもしれない。
【0095】
他の実施形態においては、速度プロファイルは最近の設定された間隔の間に部分を通る平均速度ではなく、現在の速度プロファイルに対して追加される遅れである。例えば、5、10、15、20km/時などのような予想される速度差を引いた、現在の速度プロファイルの平均速度である。予想される速度差は、当業者には既知な通常のアルゴリズムを用いて計算されることができる。
【0096】
更新された速度プロファイルを受信すると、ナビゲーション装置200は速度プロファイルを更新するために、メモリ214又はカードポート228内のメモリカードに格納された地図データの速度プロファイルの少なくともいくつかを変更する。このように、ナビゲーション装置に格納された地図データが、現在の交通状況のより正確な反映をもたらすように、地図データの速度プロファイルは擬似リアルタイムに更新される。
【0097】
もしナビゲーション装置が計算されたナビゲーション可能な経路についての経路指示を提供するのなら、プロセッサ202はこの更新された速度プロファイルを用いてナビゲーション可能な経路を再計算してもよい。このように、ナビゲーション可能な経路の部分を通る平均移動速度の変化に自動的に適合する経路を、ナビゲーション装置200は提供してもよい。
【0098】
ある実施形態において、ナビゲーション装置200のプロセッサ202はサーバ150から取得された更新された速度プロファイルの全てを利用せず、ナビゲーション装置200の現在位置の所定の距離内の部分についての速度プロファイルのみを変化させる。例えば更新された速度プロファイルを受信すると、ナビゲーション装置の現在位置の所定の距離内にある部分をプロセッサは特定してもよく、そして特定された部分のそれぞれについての速度プロファイルを、その部分について更新された速度プロファイルが受信されたならば、更新された速度プロファイルへと変化させてもよい。所定の距離の外にある部分の速度プロファイルは、変更されずに残る。所定の距離は、ナビゲーション装置の周りの特定の区域内の部分であってもよく、車両を向けるためにナビゲーション装置が用いられる場合、所定の距離は50kmと200kmとの間であってもよい。
【0099】
モータ車両に加えて、歩行、サイクリングなどの様々な形態の移動のためのナビゲーション可能な経路を提供するように適合可能なナビゲーション装置については、ナビゲーション装置200のプロセッサ202が、ナビゲーション装置が移動している現在速度から、所定の距離を決定してもよい。例えば所定の距離は、ナビゲーション装置の現在速度と、前もって設定された時間、例えば1時間又はそれ以上の時間、との積であってもよい。
【0100】
他の実施形態においては所定の距離が、ナビゲーション装置と、更新された速度プロファイルを提供するサーバとの間の信号伝送についての帯域幅に基づいていてもよい。
【0101】
この実施形態においては、更新された速度プロファイルは所定の時間の間、例えば1時間、ナビゲーション装置200に一時的に保持され、所定の時間の後、ナビゲーション装置200は速度プロファイルをオリジナルの速度プロファイルに戻すか、又はさらに更新された速度プロファイルへと変更する。最近の設定された時間間隔から決定された、更新された速度プロファイルは、設定された時間間隔の後の短い期間についての現在の交通状況のよりよい表現を提供するだろう。しかしながら、さらに更新された速度プロファイルが受信されない限り、一度の時間間隔ではなく複数の時間間隔にわたって計算された平均速度に基づくオリジナルの速度プロファイルは、設定された時間間隔の1、2又は3時間後のようなより後の時刻における交通状況のよりよい表現を提供しそうである。
【0102】
当業者には、ここに説明される方法を実行するために提供される装置はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの2つ以上の組み合わせであり得ることが明らかであろう。
【0103】
当業者には、図1を用いて説明されたようにGPSから得られる位置データを参照するためにGPSデータという用語を用いているが、他の位置データもここに説明された方法に似たような方法で処理できることが明らかであろう。したがって、GPSデータという用語は「位置データ」で置き換えが可能であり得る。そのような位置情報は、例えば移動電話の動作から抽出される位置情報、料金所で受信したデータ、道路に埋め込まれた誘導ループシステムから得られるデータ、乗り物のナンバープレート認識システムから得られるデータ、又は他の適切なデータから抽出することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図データを生成するためにGPSデータを処理するように構成されたサーバであって、
前記地図データは、地図によってカバーされる区域内のナビゲーション可能な経路の部分を表す複数のナビゲーション可能部分を含み、
複数のナビゲーション装置から無線遠距離電気通信によってGPS座標を受信し、前記受信されたGPS座標を前記サーバへと送信するように構成された無線遠距離電気通信送受信器と、前記サーバは接続されており、
前記サーバは、前記複数のナビゲーション装置のうちの少なくとも2つからのGPS座標から、それぞれの部分について少なくとも1つの速度プロファイルを生成するように構成されたプロセッサを備え、
前記速度プロファイルのそれぞれは、前記部分を通って移動する想定速度を含み、
前記サーバは、つづいて前記送受信器に前記速度プロファイルを前記ナビゲーション装置へと送信させる
ことを特徴とするサーバ。
【請求項2】
前記速度プロファイルは、前記複数のナビゲーション装置を含むナビゲーション装置の前記部分を通る移動の平均速度であることを特徴とする、請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
地図データを生成するためにGPSデータを処理する方法であって、
前記地図データは、地図によってカバーされる区域内のナビゲーション可能な経路の部分を表す複数のナビゲーション可能部分を含み、
前記方法は、
複数のナビゲーション装置からの無線遠距離電気通信によるGPS座標をプロセッサへと送信し、前記複数のナビゲーション装置のうちの少なくとも2つからの前記GPS座標から、それぞれの部分について少なくとも1つの速度プロファイルをプロセッサに生成させる工程と、
無線遠距離電気通信を介して、前記速度プロファイルを前記ナビゲーション装置へと送信する工程と、
を含み、
前記速度プロファイルのそれぞれは、前記部分を通って移動する想定速度を含む
ことを特徴とする方法。
【請求項4】
区域を通る経路を決定するためのナビゲーション装置であって、
前記ナビゲーション装置は、無線遠距離電気通信送受信器と、地図データを格納しているメモリと、プロセッサとを備え、
前記地図データは、当該地図データによってカバーされる区域内のナビゲーション可能な経路の部分を表す複数のナビゲーション可能部分を含み、
前記ナビゲーション可能部分のうち少なくとも1つは、速度プロファイルと関連づけられており、
前記プロセッサは、前記地図データを用いてナビゲーション可能な経路を計算するように構成され、
前記プロセッサは、前記ナビゲーション装置が前記計算されたナビゲーション可能な経路についての経路指示を提供しているのなら、少なくとも1つの更新された速度プロファイルが前記送受信器を介して受信されるのに応じて、前記少なくとも1つの更新された速度プロファイルを用いて前記ナビゲーション可能な経路を再計算するように構成されている
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
前記ナビゲーション装置についての位置座標を決定するための位置決定デバイスを備え、
前記プロセッサは、前記ナビゲーション装置が移動した経路をサーバが特定することができるように、前記送受信器を介して遠距離電気通信ネットワーク上で前記サーバへと前記位置座標を送信するように構成されている
ことを特徴とする、請求項4に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記位置決定デバイスがGPS座標を生成するGPSデバイスであることを特徴とする、請求項5に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
前記プロセッサが、
前記ナビゲーション装置の現在位置から所定の距離内にある部分を特定し、
前記特定された部分についての前記速度プロファイルを、前記更新された速度プロファイルのうちの1つに変更する
ように構成されていることを特徴とする、請求項4乃至6の何れか1項に記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
前記プロセッサが、前記ナビゲーション装置が移動している現在速度から前記所定の距離を決定するように構成されていることを特徴とする、請求項7に記載のナビゲーション装置。
【請求項9】
経路を決定するためのナビゲーション装置であって、
前記ナビゲーション装置は、無線遠距離電気通信送受信器と、地図データを格納しているメモリと、GPS受信器と、プロセッサとを備え、
前記プロセッサは、前記無線遠距離電気通信送受信器を介して前記GPS受信器によって取得されたGPS座標をサーバへと送信し、ユーザから要求されると前記地図データを用いてナビゲーション可能な経路を計算するように構成されている
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項10】
無線遠距離電気通信送受信機とプロセッサとを備えるサーバの前記プロセッサによって読み込まれた時に、前記プロセッサを請求項1又は2に従って動作させる命令を格納するデータ媒体。
【請求項11】
ナビゲーション装置のプロセッサによって読み込まれた時に、前記ナビゲーション装置を請求項4乃至9の何れか1項に従って動作させる命令を格納するデータ媒体。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−502298(P2011−502298A)
【公表日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−530448(P2010−530448)
【出願日】平成20年10月22日(2008.10.22)
【国際出願番号】PCT/EP2008/064318
【国際公開番号】WO2009/053406
【国際公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(307043223)トムトム インターナショナル ベスローテン フエンノートシャップ (144)
【Fターム(参考)】